WO1999034064A1 - Couvercle de protection pour machine de construction - Google Patents

Description

明 細 書

建設機械用ガードカバ一 技術分野

本発明は建設機械用ガードカバ一に関し、 より詳しくは、 油圧ショべ ル等の建設機械においてその上部旋回体のベースとなる旋回フレーム上 に集合配置されている点検用機器を保護するとともに、 点検、 修理、 保 守の際には開放されるように構成されている建設機械用ガ一ドカバーに 関するものである。 背景技術

油圧ショベル等の建設機械において、 上部旋回体の旋回フレーム上に は、 フロントアタッチメントゃ下部走行体を駆動させるための油圧ァク チユエ一夕、各油圧ァクチユエ一夕に対して圧油を供給する油圧ポンプ、 その油圧ポンプを駆動させるエンジンユニッ トなど、 各種の機器、 配管 が配置されており、 ボンネッ トで保護されている。

また、 フロントアタッチメン卜のブーム支持部分の横側であってキヤ ビンと反対側に位置する旋回フレームの前部には、 ヒンジを介して上下 方向に開閉できるガードカバーが取り付けられている。

このガードカバー内には、 油圧ァクチユエ一夕に供給する圧油の流量 及び方向を制御するコントロールバルブ、 操作レバーの操作方向とそれ によって作動される油圧ァクチユエ一夕の対応関係を切り換える操作パ ターン切換弁、 フィルタ、 作動油タンク、 燃料タンク、 バッテリ等の機 器が配置されている。 これらの機器は、 始業時に、 または定期的に点検を行う場合、 或いは 修理や保守等の整備を行う場合において作業しやすいように、 通常、 一 箇所に集合して配置されている。 点検内容としては例えば燃料タンクの 油量点検、 作動油の油量点検、 バッテリチェック、 操作パターン切換弁 の切換操作が示され、 これらの点検作業は主に油圧ショベルを操作する オペレータによって行われている。

一方、 整備の内容としては例えばコン卜ロールバルブの油漏れチェッ ク、 コントロールバルブへの配管取付部の増し締め、 作動油タンク， ホ ース等の油漏れチェック等が示され、 これらの整備作業については主に 油圧ショベルの製造会社から派遣されるサービスマンによって行われて いる。 このように、 ガードカバ一を開いて実施される作業には、 ォペレ —夕によって行われる点検作業と、 サービスマンによって行われる整備 作業がある。

しかしながら、 従来のガードカバーの構造では、 ガードカバーを上方 に開くことによって形成される開口部からオペレータまたはサービスマ ンが視き込むようにして各種機器を点検または整備しなければならず、 作業性が悪いという問題があつた。

また、 外装を構成するガードカバーが、 外装の上面から両側面にかけ て断面逆 U字状に一体に構成されたものでは、 点検のみを行う場合であ つても、 常に、 嵩高いガードカバー全体を開けなければならないという 不都合があった。 しかも、 嵩高いガードカバ一構造ではそれを支持する ための支持枠を旋回フレームから延設して設けなければならず、 このよ うな支持枠は、 作業の邪魔になっていた。

本発明は以上のような従来の油圧ショベルのガードカバーにおける課 題を考慮してなされたものであり、 その目的は、 点検作業または整備作 業に応じて必要な部分のガードカバーを個別に開くことができ、 それに よって点検または整備時の作業性を大幅に改善することのできる建設機 械用ガ一ドカバーを提供することにある。 発明の開示

本発明の建設機械用ガードカバーは、 点検用機器及び整備用機器をそ の前面側から上面側にかけてカバーし、 カバ一上板部の後端部に設けら れたヒンジを介してブームの起伏方向に開閉できる第一のガードカバー と、 点検用機器及び整備用機器をその側面側からカバーし、 カバー側板 部の後端部に設けられたヒンジを介して上部旋回体の幅方向に開閉でき る第二のガードカバ一とからなることを要旨とする。

本発明において、 第一のガードカバーと第二のガードカバーは、 点検 用機器に対する点検範囲と整備用機器に対する整備範囲との境界で分割 することが好ましく、 また、 第二のガードカバーは、 閉じられた状態で 第一のガ一ドカバーと連続されるとともに、 第一のガードカバ一の下縁 部を支持するように構成することが好ましい。

本発明によれば、 点検または整備の対象に応じてガードカバーを個別 に開くことができるので、 ォペレ一夕が点検する機器については第一の ガードカバーを開いた範囲内で作業することができ、 また、 サービスマ ンが点検、 修理等の整備を行う機器については第二のガードカバ一を開 いた範囲内で作業を行うことができる。 従って、 オペレータによる点検 対象と、 サービスマンによる整備対象が明確に識別され、 点検作業、 整 備作業の効率が大幅に向上するという長所を有する。 また、 第一及び第 二のガードカバーの両方を開いた状態では、 点検作業、 整備作業を行う 際に障害となる補強枠が存在しないため、 作業が容易になる。

また、 第一のガードカバーの側板部下縁を支持する第二のガードカバ 一の側板部上縁には緩衝材を取り付けることが好ましい。 緩衝材を取り 付けた場合、 第一のガードカバーを閉じる際に第二のガードカバ一を緩 やかに受けとめることができ、 閉じる際のショックによってガードカバ —が変形することを防止することができる。

また、 本発明においては、 第一のガードカバ一を樹脂製部材で構成し、 第二のガードカバ一を鋼板材で構成することが好ましい。 第一のガ一ド カバーを樹脂製にすれば、 ガ一ドカバーが軽量化されて点検等における ガードカバーの開閉動作が容易になる。 また、 第一のガードカバ一は、 樹脂を用いて回転成形された二重殻中空構造であってもよい。 回転成形 による中空構造を利用すれば、 ポリユームのある複雑な形状のガードカ バーを簡便に製作することができ、 且つ軽量化を図ることができる。 図面の簡単な説明

第 1図は、 本発明のガードカバ一を油圧ショベルの上部旋回体に適用 した場合の構成を図示したものであり、 第 1図 （ a ) は平面図、 第 1図 ( b ) は正面図、 第 1図 （c ) は右側面図であり、

第 2図は、 第一のガードカバーの構造を示す斜視図であり、

第 3図は、 第二のガードカバーの構造を示す説明図であり、

第 4図は、 第一のガードカバーの支持構造を示す拡大断面図である。 発明を実施するための最良の形態 以下、 第 1図〜第 4図に示した好ましい実施形態に基づいて本発明を 詳細に説明する。

第 1図 （ a ) 〜 （ c ) において、 1は油圧ショベルの上部旋回体であ る。 この上部旋回体を構成するベースとなる旋回フレーム 2の後部には 油圧ポンプの駆動源となるエンジン 3、 エンジン 3のオーバ一ヒートを 防止するラジェ一夕 4、 カウン夕ウェイ ト 5及び図示しない油圧配管等 が配設されている。

旋回フレーム 2の左側前部にはオペレータが搭乗するキヤビン 6が配 零されており、 旋回フレーム 2の右側前部には、 始業時または定期的に 点検される機器、 及び修理や保守等の整備が行われる機器が集合して配 置されている。 点検または整備が行われる対象の機器とは、 具体的には 油量点検が行われる作動油タンク 7， 同じく油量点検が行われる燃料夕 ンク 8， バッテリチェックが行われるバッテリ 9， 油漏れのチェックが 行われるコント口一ルバルブ 1 0 , 操作レバーの操作方向とそれによつ て作動される油圧ァクチユエ一夕との対応関係の確認が行われる操作パ ターン切換弁 1 1、 油圧機器の配管接続部分等である。

1 2は第一のガードカバー （外装の一部を構成している） であり、 上 部旋回体 1の外装における右側前板部と上板部を形成すべくその外装の 前面から湾曲して上面につながり、 断面は逆 U字状に構成されている。 この第一のガードカバー 1 2は、 その後端部に取り付けられているヒン ジ 1 2 aを介して上下方向 （図中、 矢印 A方向で示すブーム起伏方向） に開閉可能である。 この第一のガードカバ一 1 2は樹脂製カバーで構成 されている。

一方、 第二のガードカバ一 1 3は、 上部旋回体 1の右側前部の外装側 板を形成すべく鋼板をプレス加工することによって扉状に構成されてお り、 その後端部に上下に取り付けられた一対のヒンジ 1 3 aを介して左 右方向 （図中、 B方向で示す上部旋回体の幅方向） に開閉可能に構成さ れている。

第一及び第二のガードカバー 1 2， 1 3から構成されているガードカ バーにおいて、 第二のガードカバー 1 3を閉じた後に、 第一のガード力 バー 1 2を閉じると、 第一のガードカバー 1 2の下側縁部 1 2 bが、 第 二のガードカバー 1 3の上側縁部 1 3 aに当接する。 これにより、 第一 のガ一ドカバ一 1 2と第二のガードカバー 1 3とが面一に連続するよう になっている。

以下、 第一のガードカバ一 1 2及び第二のガ一ドカバ一 1 3の構成に ついてさらに詳しく説明する。

まず、 第一のガードカバー 1 2は、 第 2図に示すように、 ポリエチレ ン樹脂を用いて回転成形された二重殻中空構造からなる。 第一のガード カバー 1 2の総板厚 tは 8 0 mm であり、 外殻 （内殻） 1 2 cの厚さは 4 mm である。 このように回転成形を利用すると、 ボリュームのある複 雑な形状の第一のガードカバ一 1 2を容易に製作することができ、 且つ ガードカバ一の軽量化を図ることができる。

次に、 第二のガードカバー 1 3は、 第 3図 （ a ) 及び （b ) に示すよ うに、 第一のガードカバ一 1 2の下側緣部 1 2 b (第 2図参照） に対応 するように形成された上側縁部 1 3 aを有し、その上側縁部 1 3 aには、 第 4図に示すように、 長尺のゴム製からなるウエザーストリップ 1 4が 嵌着されている。

このウエザーストリップ 1 4の外周部には筒状部 1 4 aがー体に形成 されており、 筒状部 1 4 aは第一のガードカバー 1 2を閉じる際に、 緩 衝材として機能するようになっている。 すなわち、 第二のガードカバ一 1 3の上側縁部 1 3 aは、 第一のガードカバ一 1 2を閉じる際にその下 側縁部 1 2 bを緩やかに受けとめるようになつており、 閉じられた後は 第一のガ一ドカバ一 1 2を支持することができるようになっている。 な お、 第一のガードカバー 1 2の他方の下側縁部 1 2 d (第 2図参照） は、 旋回フレーム 2から垂直に取り付けられた固定式の外装側板 （図示しな い） によって支持されており、 このカバ一の上側縁部についても第 4図 同じ構成の筒状部 1 4 a付きのウエザーストリップ 1 4が備えられて いる。

このように、 第一のガードカバーは、 その各下縁部 1 2 b及び 1 2 d が第二ガードカバ一 1 3及び固定式の外装側板によってそれぞれ支持さ れているため、 ォペレ一夕は第一のガードカバ一 1 2上に乗って例えば フロントアタッチメント等の点検を行うことができる。

また、 第 3図において 1 3 b '， 1 3 b 'は、 第二のガードカバー 1 3の後端部に取り付けられるヒンジ 1 3 bの取付位置を示している。 な お、 上記した第一のガードカバー 1 2及び第二のガードカバ一には、 旋 回フレーム 2に対して及び第一のガードカバ一に対して解除可能にロッ クするロック機構が備えられている。 なお、 ロック機構は、 例えば第一 のガ一ドカバ一前側下端部に設けられたフックを旋回フレームに形成さ れた係合孔に係止させるというような従来公知のロック機構を利用する ことができる。

次に、 上記構成を有する第一及び第二のガードカバーの動作を図 1を 参照しながら説明する。 始業点検または定期点検を行う場合、 第一のガードカバ一 1 2のロッ ク機構を解除してカバ一 1 2を矢印 A方向に開くと、 作動油タンク 7の 上部、 燃料タンク 8の上部、 バッテリ 9、 操作パターン切換弁 1 1がそ れぞれ現れる。 従って、 油圧ショベルを操作するオペレータは、 第一の ガ一ドカバー 1 2を開くことによって現れる範囲の各機器について点検 を行い、 そして操作パターン切換弁 1 1の切換操作を行えば、 点検作業 が完了する。

一方、 第二のガードカバ一 1 3の口ック機構を解除してガードカバ一 矢印 B方向に開くと、 コントロールバルブ 1 0、 操作パターン切換弁 1 1、 作動油タンク 7の側部、 油圧機器に接続されているホースがそれ ぞれ現れる。 従って、 サービスマンは、 コントロールバルブ 1 0の油漏 れチェック、 コントロールバルブ 1 0への配管取付部の増し締め、 作動 油タンク 7及びホース等の油漏れチェックを行うことができる。

さらに、 第一のガードカバ一 1 2と第二のガードカバ一 1 3の両方を 開くと、 両ガードカバ一 1 2， 1 3によって保護されている機器のすべ てが現れる。 しかも両ガードカバ一 1 2 , 1 3を開放した状態では、 従 来構造のように、 ガードカバーを支持するための支持枠が存在しないた め、 前方から及び側方から各機器の点検、 整備を簡便に行うことができ る。

なお、 本発明において、 第一のガードカバ一は本実施形態では回転成 形による中空二重殻のカバーで構成したが、 これに限らず、 F R Pカバ —で構成することもでき、 また、 鋼板をプレス成形することによって構 成することもできる。

また、 本発明のガードカバーは、 上記実施形態では油圧ショベルに適 用した例について示したが、 これに限らず例えばクレーン等の建設機械 の上部旋回体を構成するガードカバーにも適用することができる。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明にかかる建設機械用ガードカバ一は、 油圧ショ ベルの上部旋回体のガードカバ一として、 また、 クレーンの上部旋回体 のガードカバーとして有用であり、 特に点検、 整備が行われる機器のガ ―ドカバ一に用いるのに適している。

Claims

請求の範囲

1 . 建設機械において集合配置されている点検用及び整備用機器を保護 する建設機械用ガードカバ一であって、

前記点検用機器及び前記整備用機器をその前面側及び上面側からカバ 一し、 その後端部に設けられたヒンジによって上下方向に開閉できるよ うに構成された第一のガードカバーと、

前記点検用機器及び前記整備用機器をその側面側からカバーし、 その 後端部に設けられたヒンジによって左右方向に開閉できるように構成さ た第二のガ一ドカバーと、 からなることを特徴とする建設機械用ガ一 ドカバ一。

2 . 前記第一のガードカバーと前記第二のガードカバーとが、 前記点検 用機器に対する点検範囲と前記整備用機器に対する整備範囲との境界で 分割されるように構成されている請求項 1記載の建設機械用ガードカバ

3 . 前記第二のガードカバーは、 閉じられた際に第一のガードカバーと 連続されるとともに第一のガ一ドカバーの下側縁部を支持するように構 成されている請求項 1または 2に記載の建設機械用ガ一ドカバー。

4 . 前記第一のガードカバーを支持する前記第二のガードカバーの上側 縁部に、 前記第一のガードカバ一を閉じる際の衝撃力を吸収するための 緩衝材が設けられている請求項 3に記載の建設機械用ガードカバー。

5 . 前記第一のガードカバーが樹脂製部材から構成され、 前記第二のガ 一ドカバーが鋼板材から構成される請求項 1または 2に記載の建設機械 用ガ一ドカバー。

6 . 前記第一のガードカバーが回転成形によって二重殻中空構造に成形

0 されたものである請求項 5に記載の建設機械用ガードカバー