明 細 書 プロパノールァミン誘導体
技術分野
この発明は、 医薬として有用な新規プロパノールァミン誘導体およびそれらの 塩に関する。
背景技術
■ たとえば P C T国際公開 WO 9 4 / 2 5 4 2 7号に記載されているように、 平 滑筋の収縮に対する弛緩作用、 鎮痙作用を有する若千のプロパノールァミン誘導 体が知られている。
発明の開示
この発明は、 新規プロパノールァミン誘導体およびそれらの塩に関する。
より詳しくは、 腸選択的交感神経作用性、 抗漬瘍性、 抗陴炎性、 脂肪分解性お よび抗頻尿性の活性を有する新規プロパノールァミン誘導体およびそれらの塩、 それらの製造方法、 それらを含有する医薬組成物、 およびヒ トまたは動物におけ る平滑筋収縮を要因とする消化器系統の疾患の治療および Zまたは予防に、 それ らを用いる方法、 より詳しくは、 過敏性腸症候群、 胃炎、 胃潰瘍、 十二指腸潰瘍、 腸炎、 胆嚢症、 胆管炎、 尿路結石などの痙れんもしくは運動機能亢進の治療およ び Zまたは予防; 胃潰瘍、 十二指腸潰瘍、 消化性潰瘍、 非ステロイ ド系抗炎症薬 に起因する潰瘍などの潰瘍の治療および/または予防;神経性頻尿症、 神経性膀 胱機能障害、 夜間頻尿症、 不安定膀胱、 膀胱痙れん、 慢性膀胱炎、 慢性前立腺炎 などにおける頻尿症、 尿失禁などの排尿障害の治療および Zまたは予防;腌炎、 肥満症、 糖尿病、 糖尿、 高脂血症、 高血圧症、 ァテローム性動脈硬化症、 緑内障、 メランコリー、 うつ病などの治療および/または予防のための方法に関する。 この発明の一つの目的は、 腸選択的交感神経作用性、 抗潰瘍性、 抗膝炎性、 脂 肪分解性および抗頻尿性の活性を有する新規で有用なプロパノールァミン誘導体 およびそれらの塩を提供することである。
この発明の他の目的は、 前記のプロパノールァミン誘導体およびそれらの塩の 製造法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、 前記のプロパノールァミン誘導体およびそれら の塩を有効成分として含有する医薬組成物を提供することである。
この発明のいま一つの目的は、 前記のプロパノールァミン誘導体およびそれら の塩を用いて、 ヒ トまたは動物における前記の疾患の治療および または予防方 法を提供することである。
この発明の目的化合物であるプロパノ一ルァミン誘導体は新規であり、 下記の 一般式 [ I ]
[式中、 R 1は水素または低級アルケニルォキシ基、
R 2はカルボキシ (低級) アルコキシ基または保護されたカルボキシ (低級) アルコキシ基、
R 3は水素または窒素保護基、
nは 1または 2の整数、
をそれぞれ意味する。 ]
で表される誘導体およびそれらの塩である [以下目的化合物 [ I ] ともいう] 。 目的化合物 [ I ] またはその塩は、 下記の方法によって製造することができる ( 製造法 1
[II]
[III]
[I]
またはその塩
製造法 2
[la]
またはその塩
[lb]
またはその塩
[上記各式中、 R 1 R2、 R *°および nはそれぞれ前記定義の通り、
R は窒素保護基、
をそれぞれ意味する。 ]
この明細書の以上および以下の記述において、 この発明の範囲に包含される 種々の定義の好適な例を次に詳細に説明する。
「低級」 とは、 特記ない限り、 炭素原子数 1ないし 6を意味する。
「低級アルケニルォキシ」 の好適な 「低級アルケニル」 部分としては、 ビュル、 1一 (または 2—) プロぺニル、 1 一 (または 2—または 3—) ブテニル、 1一 (または 2—または 3—または 4—) ペンテニル、 1 一 (または 2—または 3— または 4一または 5—) へキセニル、 メチルビニル、 ェチルビニル、 1— (また は 2—または 3—) メチルー 1 一 (または 2—) プロぺニル、 1— (または 2— または 3—) ェチルー 1— (または 2—) プロぺニル、 1 一 (または 2—または 3—または 4—) メチル一 1 一 (または 2—または 3—) ブテニルなどを挙げる ことができ、 好ましい例としては、 C。一 C アルケニルを、 より好ましい例と しては、 プロぺニルを挙げることができる。
「カルボキシ (低級) アルコキシ」 および 「保護されたカルボキシ (低級) ァ ルコキシ」 の好適な 「低級アルコキシ」 部分としては、 直鎖または分枝状のもの、 たとえばメ トキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロボキシ、 ブトキシ、 ペンチ ルォキシなどを挙げることができ、 好ましいものしては、 C — C 4アルコキシ を、 より好ましいものしてはメ トキシを挙げることができる。
「保護されたカルボキシ (低級) アルコキシ」 の好適な 「保護されたカルボ キシ」 部分としては、 エステル化されたカルボキシなどを挙げることができる。 前記のエステル化されたカルボキシの好適な例としては、 置換されたまたは置換 されない低級アルコキシカルボニル [たとえばメ トキシカルボニル、 エトキシカ ノレボニノレ、 ブロポキシカノレボニノレ、 ブトキシカノレポ二ノレ、 へキシノレォキシカノレボ ニル、 2—ョードエトキシカルボニル、 2 , 2, 2—トリクロ口エトキシカルボ ニルなど] 、 置換されたまたは置換されないァリールォキシカルボニル [たとえ ばフエノキシカノレボニノレ、 4—ニトロフエノキシカノレポ二ノレ、 2—ナフチノレオキ シカルボニルなど] 、 置換されたまたは置換されないアル (低級) アルコキシ力 ノレボニル [たとえばベンジルォキシカルボニル、 フエネチルォキシカルボニル、 ベンズヒ ドリルォキシカルボニル、 4—ニ トロペンジノレオキシカルボニルなど] などを挙げることができ、 好ましいものしては、 低級アルコキシカルボ二ルを挙 げることができる。
「窒素保護基」 としては、 ァシルなどの通常の窒素保護基、 たとえば置換され たまたは置換されない低級アルカノィル [たとえばホルミル、 ァセチル、 プロピ
ォニル、 トリフルォロアセチルなど] 、 フタロイル、 低級アルコキシカルボニル
[たとえば第三級ブトキシカルボニル、 第三級ァミルォキシカルボニルなど] 、 置換されたまたは置換されないァラルキルォキシカルボニル [たとえばべンジル ォキシカルボニル、 p —二トロべンジルォキシカルボニルなど] 、 置換されたま たは置換されないアレーンスルホニル [たとえばベンゼンスルホニル、 トシルな ど] 、 ニトロフエニルスルフエニル、 アル (低級) アルキル [たとえばトリチル、 ベンジル、 フヱネチル、 ひ一メチルベンジルなど] などを挙げることができ、 好 ましいものしては、 フエニル (低級) アルキル、 たとえばベンジルまたはひ 一メ チルベンジルを挙げることができる。
目的化合物 [ I ] の好ましい例としては、
R 1が水素または低級アルケニルォキシ基、
R 2がカルボキシ (低級) アルコキシ基またはエステル化されたカルボキシ (低級) アルコキシ基、
R 3が水素またはアル (低級) アルキル基、
nが 1または 2の整数、
であるものを挙げることができる。
目的化合物 [ I ] のより好ましい例としては、
R 1が水素または低級アルケニルォキシ基、
R が低級アルコキシカルボニル (低級) アルコキシ基、
R 3が水素またはべンジル基、
nが 1または 2の整数 (とりわけ、 nが 2の整数が好ましい) 、
であるものを挙げることができる。
目的化合物のプロパノールァミン誘導体 [ I ] の好適な塩は、 医薬として許容 される塩であって、 慣用の無毒の塩、 たとえば、 無機酸付加塩 [たとえば塩酸塩、 臭化水素酸塩、 硫酸塩、 燐酸塩など] 、 有機酸付加塩 [たとえば蟻酸塩、 酢酸塩、 トリフルォロ酢酸塩、 シユウ酸塩、 マレイン酸塩、 フマル酸塩、 酒石酸塩、 メタ ンスルホン酸塩、 ベンゼンスルホン酸塩、 トルエンスルホン酸塩など] 、 アル力 リ金属塩 [たとえばナトリウム塩、 カリウム塩など] などを挙げることができる。 目的化合物 [ I ] の製造法を次に詳細に説明する。
製造法
目的化合物 [ I ] またはその塩は、 化合物 [I I ] を、 化合物 [ I I I ] また はその塩と反応させることによって製造することができる。
化合物 [ I I I ] の好適な塩としては、 化合物 [ I ] で示したのと同じものを 挙げることができる。 ― 反応は、 塩基、 たとえばアルカリ金属炭酸塩 [たとえば炭酸ナトリウム、 炭酸 カリウムなど] 、 アルカリ土類金属炭酸塩 [たとえば炭酸マグネシウム、 炭酸力 ルシゥムなど] 、 アルカリ金属重炭酸塩 [たとえば重炭酸ナトリウム、 重炭酸力 リウムなど] 、 トリ (低級) アルキルアミン [たとえばトリメチルァミン、 トリ ェチルァミンなど] 、 ピコリンなどの存在下で行うのが好ましい。
反応は、 通常、 反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、 たとえばアルコール [たとえばメタノール、 エタノーノレ、 プロパノール、 イソプロパノールなど] 、 ジェチルエーテル、 テトラヒ ドロフラン、 ジォキサン、 または他の有機溶媒中で 行われる。
反応温度は特に限定されず、 冷却ないし加熱下で反応が行われる。
製造法 2
目的化合物 [ l b] またはその塩は、 化合物 [ l a] またはその塩を、 窒素保 護基の脱離反応に付すことによって製造することができる。
化合物 [ l a] および [ l b] の好適な塩としては、 化合物 [ I ] で示したの と同じものを挙げることができる。
この反応は、 加水分解、 還元などの慣用の方法により実施される。
加水分解は、 塩基、 またはルイス酸などの酸の存在下で行うのが好ましい。 好適な塩基としては、 無機塩基および有機塩基、 たとえばアルカリ金属 [たと えばナトリゥム、 力リゥムなど] 、 アルカリ土類金属 [たとえばマグネシウム、 カルシウムなど] 、 それらの水酸化物または炭酸塩または重炭酸塩、 ヒ ドラジン、 トリアルキルァミン [たとえばトリメチルァミン、 トリェチルァミンなど] 、 ピ コリン、 1, 5—ジァザビシクロ [4. 3. 0] ノン一 5—ェン、 1, 4—ジァ ザビシクロ [2. 2. 2] オクタン、 1, 8—ジァザビシクロ [5. 4. 0] ゥ ンデク一 7—ェンなどを挙げることができる。
好適な酸としては、 有機酸 [たとえば蟻酸、 酢酸、 プロピオン酸、 トリクロ口 酢酸、 トリフノレオ口酢酸など] 、 無機酸 [たとえば塩酸、 臭化水素酸、 硫酸、 塩 化水素、 臭化水素、 フッ化水素など] 、 および酸付加塩化合物 [たとえばピリジ ン塩酸塩など] を挙げることができる。
トリハロ酢酸 [たとえばトリクロ口酢酸、 トリフルォロ酢酸など] などを用い る脱離は、 カチオン捕捉剤 [たとえばァニソール、 フエノールなど] の存在下で 行うのが好ましい。
反応は、 通常、 反応に悪影響を及ぼさない溶媒、 たとえば水、 アルコール [た とえばメタノール、 エタノールなど] 、 塩化メチレン、 クロ口ホルム、 テトラク ロロメタン、 テトラヒ ドロフラン、 それらの混合物または他の溶媒中で行われる。 液体の塩基または酸も溶媒として使用できる。 反応温度は特に限定されず、 通常、 冷却ないし加温下で反応が行われる。
脱離反応に適用される還元方法としては、 化学還元および触媒還元を挙げるこ とができる。
化学還元に用いられる好適な還元剤としては、 金属 [たとえば錫、 亜鉛、 鉄な ど] または金属化合物 [たとえば塩化クロム、 酢酸クロムなど] と有機酸または 無機酸 [たとえば蟻酸、 酢酸、 プロピオン酸、 トリフルォロ酢酸、 p— トルエン スルホン酸、 塩酸、 臭化水素酸など] との組合せを挙げることができる。
触媒還元に用いられる好適な触媒としては、 白金触媒 [たとえば白金板、 白金 海綿、 白金黒、 コロイ ド白金、 酸化白金、 白金線など] 、 パラジウム触媒 [たと えばパラジウム海綿、 パラジウム黒、 酸化パラジウム、 パラジウム炭、 コロイ ド パラジウム、 パラジウム一硫酸バリウム、 パラジウム一炭酸バリウムなど] 、 ニッケル触媒 [たとえば還元ニッケル、 酸化ニッケル、 ラネ一ニッケルなど] 、 コバルト触媒 [たとえば還元コバルト、 ラネーコバノレトなど] 、 鉄触媒 [たとえ ば還元鉄、 ラネ一鉄など] 、 銅触媒 [たとえば還元銅、 ラネー銅、 ウルマン銅な ど] などの慣用のものを挙げることができる。
窒素保護基がベンジルである場合、 還元は、 パラジウム触媒 [たとえばパラジ ゥム黒、 パラジウム炭など] と蟻酸またはその塩 [蟻酸アンモニゥムなど] との 組合せの存在下で行うのが好ましい。
還元は、 通常、 反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、 たとえば水、 アルコー ノレ [たとえばメタノール、 エタノール、 プロパノールなど] 、 クロ口ベンゼン、 N , N—ジメチルホルムアミ ド、 またはそれらの混合物中で行われる。 さらに、 化学還元で用いられる前記の酸が液体である場合、 それらもまた溶媒として使用 できる。 また、 触媒還元で用いられる好適な溶媒としては、 前記の溶媒、 およひ' 他の慣用の溶媒、 たとえばジェチルエーテル、 ジォキサン、 テトラヒ ドロフラン など、 またはそれらの混合物を挙げることができる。
この還元の反応温度は特に限定されず、 通常、 冷却ないし加温下で反応が行わ れる。
前記の製造法に従って得られた化合物は、 粉砕、 再結晶、 カラムクロマトダラ フィ一、 再沈殿などの慣用の方法で分離 '精製し、 必要に応じて慣用の方法で所 望の塩に転換することができる。
目的化合物 [ I ] および他の化合物には、 不斉炭素原子に基づく立体異性体が 1個またはそれ以上存在することがあるが、 これらの異性体のすべておよびそれ らの混合物もまたこの発明の範囲に含まれる。
目的化合物 [ I ] の異性化または転位が、 光、 酸、 塩基などの影響によって生 じることがあり、 前記の異性化または転位の結果として得られる化合物もまたこ の発明の範囲に含まれる。
目的化合物 [ I ] の溶媒和形態 (たとえば水和物など) および目的化合物
[ I ] のいかなる結晶形態もまたこの発明の範囲に含まれる。
目的化合物 [ I ] およびその塩は、 腸選択的交感神経作用性、 抗潰瘍性、 抗鸱 炎性、 脂肪分解性および抗頻尿性の活性を有し、 ヒ トまたは動物における平滑筋 収縮を要因とする消化器系統の疾患の治療および Zまたは予防、 より詳しくは、 過敏性腸症候群、 胃炎、 胃潰瘍、 十二指腸潰瘍、 腸炎、 胆嚢症、 胆管炎、 尿路結 石などの痙れんもしくは運動機能亢進の治療および Zまたは予防;非ステロイ ド 系抗炎症薬に起因する胃潰瘍、 十二指腸潰瘍、 消化性潰瘍の治療および/または 予防;神経性頻尿症、 神経性膀胱機能障害、 夜間頻尿症、 不安定膀胱、 膀胱痙れ ん、 慢性膀胱炎、 慢性前立腺炎などにおける頻尿症、 尿失禁などの排尿障害の治 療および Zまたは予防;鸱炎、 肥満症、 糖尿病、 糖尿、 高脂血症、 高血圧症、 ァ
テローム性動脈硬化症、 緑内障、 メランコリー、 うつ病などの治療および zまた は予防に有用である。
目的化合物 [ I ]·の有用性を示すために、 目的化合物 [ I ] の薬理試験データ を以下に示す。
試験例 1
摘出ラットの遠位結腸に対する作用 :
(1) 試験方法
雄性 SDラット (1 80〜230 g) を用いた。 実験前に動物を 24時間絶食 させた。 断命後、 直ちに遠位結腸を摘出し、 37° Cで 95%〇2, 5 % C O 2 を通気下のタイロード液 25m 1入りの臓器浴に入れた。 細片を 0. 5 gの張力 下にその切片を固定し、 等尺性自発収縮を記録した。 運動が一様な大きさとなつ た後、 試験化合物を臓器浴に加え、 収縮を 30分間にわたり観察した。 試験化合 物の作用を、 試験化合物の添加以前と以後における収縮を比較して算出した。
(2) 試験結果
摘出非妊娠ラット子宮に対する作用 :
(1) 試験方法 .
雌性 SDラット (1 50〜1 80 g) を用いた。 使用する 48時間前および 2 4時間前に、 ラットにエストラジオール (安息香酸ォバホルモン :商標、 帝国臓 器製薬株式会社) を 4 Ο μ g/ラットの投与量にて皮下投与し、 発情を誘発した。 動物を断命後、 子宫角を摘出した。 37° Cで 95%02, 5%C〇2を通気中 のロック液 25m 1の入った臓器浴に、 l gの張力下に、 各片を入れた。 等尺性 収縮を記録した。 自発性収縮が一様な大きさとなった後、 試験化合物を臓器浴に 加えた。 運動を 20分間にわたって観察した。 試験化合物の作用を、 試験化合物
の添加以前と以後における収縮を比較して算出した c
(2) 試験結果
治療のためには、 この発明の目的化合物 [ I ] およびその塩を、 経口投与、 非 経口投与または外用 (局所塗布) に適した有機または無機の固体、 半固体または 液体の賦形剤などの医薬として許容される担体と共に、 前記化合物の一つを有効 成分として含有する医薬製剤の形で用いることができる。 前記医薬製剤は、 カブ セル剤、 錠剤、 糖剤、 顆粒剤、 坐剤、 液剤、 ローション剤、 吸入剤、 点眼剤、 懸 濁剤、 乳剤、 軟膏剤、 ゲル剤などであってもよい。 必要に応じて、 これらの医薬 製剤に、 補助剤、 安定剤、 湿潤剤または乳化剤、 緩衝剤および他の常用添加剤を 配合してもよレ、。
化合物 [I ] の用量は、 患者の年令および症状によって変動するが、 化合物 [ I ] の平均一回量、 約 0. lmg、 1、 mg、 1 0mg、 50mg、 1 00m g、 250mg、 500mg、 1 000 m gが前記疾患の治療に有効であろう。 一般的には、 一日当たり 0. 1 mgZ人ないし約 1 00 Omg/人の範囲の量を 投与すればよい。
以下の製造例および実施例は、 この発明を説明するために示したものである。 製造例 1
(2 S) — 3—フエノキシ一 1, 2—エポキシプロパン (30 Omg) ( I L F ARMACO, 50 (1 0) , 643 (1 995) ) 、 N—ベンジル— ( 1 —ヒ ドロキシ一 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミン (535mg) とイツテノレビゥム ( I I I ) トリフルォロメタ ンスルホン酸塩 (372mg) のジクロロメタン (1 5m l ) 懸濁液を室温で 3
日間攪拌し、 酢酸ェチルと重炭酸ナトリウム水溶液との間に分配した。 有機相を 分離し、 食塩水で洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去した。 残留物をシリカゲル (1 6 g) クロマトグラフィー (ジクロロメタン一メタノー ノレ) に付して、 (2 S) — 1— [N—ベンジル一 (6, 7, 8, 9—テトラヒ ド 口一 1—ヒ ドロキシー 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] —3— フエノキシ一 2—プロパノール (747mg) を無色油状物として得た。
IR (KBr) : 3359, 1244 cm—丄
NMR (CDCIQ, δ) : 1.15—1.35 (1H, m), 1.55-2.4 (5H, m) ,
2.55-3.35 (6Η, m), 3.64-3.98 (4Η, m) , 4.58 (1H, br) , 6.58 (1H, d, J=8.0Hz) , 6.75 (1H, d, J=7.4Hz) , 6.82-6.99 (4H, m) , 7.15—
7.31 (8H, m)
(+) APCI MS m/z: 418 ( ++1)
製造例 2
下記の化合物を製造例 1と同様にして得た。
(2 S) - 1 - [N—ベンジル一 (6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 2—ヒ ド 口キシ一 5 H—べンゾシグロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ一 2—プロパノール
mp : 52-57°C
IR (KBr) : 3386, 1244 cm"1
NMR (CDCIQ, δ ) : 1.2-2.3 (5H, m), 2.45-3.07 (6H, m), 3.64-4.11
(5H, m), 4.0 (1H, br) , 6.51-6.60 (2H, m) , 6.82—7.01 (4H, m), 7.21-7.30 (8H, m)
(+) APCI MS m/z: 418 (M++1)
実施例 1
60%水素化ナトリウム (54mg、 n—へキサンで洗浄) の N, N—ジメチ ルホルムアミ ド (1m l ) 懸濁液を、 (2 S) — 1— [N—ベンジル— (6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 1ーヒ ドロキシ一 5 H—ベンゾシク口ヘプテン一 6—ィ ノレ) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2—プロパノール (5 1 2mg) の N, N—ジ メチルホルムアミ ド (5m l ) 溶液に氷冷下で徐々に加え、 生じた混合物を同温
で 3 0分間攪拌した: それに、 ブロモ酢酸ェチル (2 2 5mg) の N, N—ジメ チルホルムアミ ド (1 m l ) 溶液を同温で滴下し、 混合物を同温で 4時間攪拌し た。 反応混合物を水で希釈し、 酢酸ェチルで抽出した。 抽出物を食塩水で 2回洗 浄し、 硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去して、 (2 S) — 1一 [N—べンジルー ( 1一エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラ ヒ ドロ一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィノレ) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2—プロパノール (0. 5 9 g) を粗製油状物として得た。
IR (ニート) : 3450, 1759, 1734, 1246 cm"1
NMR (CDCIQ, δ ) : 1.22-1.33 (4Η, m) , 1.45-2.4 (5Η, m), 2.5-3.15 (5Η, m), 3.45 (1Η, m) , 3.64-3.95 (4H, m) , 4.25 (2H, q,
J=7.1Hz), 4.58 (2H, s) , 6.60 (1H, d, J=8.2Hz) , 6.81-7.08 (5H, m), 7.21-7.31 (7H, m)
(+) APCI MS m/z: 504 (M++1)
実施例 2
下記の化合物を実施例 1と同様にして得た。
(2 S) — 1— [N—ベンジル— (2—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロー 5H—ベンゾシクロヘプテン一 6 _ィル) ァミノ] 一 3 一フエノキシ一 2—プロパノール
IR (ニート) : 3437, 1759, 1738, 1246 cm一1
NMR (CDCIQ, δ ) : 1.22—1.45 (4Η, m) , 1.5—2.25 (4H, m), 2.5-3.05
(7H, m), 3.35 (1H, br), 3.70-3.95 (4H, m) , 4.27 (2H, q, J=7.1Hz), 4· 57および 4.58 (2H, s), 6.58-6.66 (2H, m), 6.83— 7.07 (4H, m), 7.21-7.30 (7H, m)
(+) APCI MS m/z: 504 (M++1)
実施例 3
N— ( (R) 一 1一フエニルェチル) 一 ( (6 R) — 3—エトキシカルボニル メ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラヒドロー 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6— ィル) ァミン塩酸塩 (2. 2 3 g) のジクロロメタンと水の混合溶液に、 1 N水 酸化ナトリウム (5. 5m l ) を加え、 混合物を 3 0分間攪拌した。 分離後、 有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去して、 遊離アミンを 得た。 窒素雰囲気下で、 遊離ァミンと (2 R) — 3—フエノキシ一 1, 2—ェポ キシプロパン (0. 34 g) のジクロロメタン (22m l ) 溶液に、 イツテルビ ゥム ( I I I ) トリフルォロメタンスルホン酸塩 (0. 34 g) を 5°Cで加え、 混合物を室温で 1. 5日間攪拌した。 反応混合物を飽和重炭酸ナトリゥム水溶液 に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を食塩水で洗浄し、 硫酸マグネシウムで 乾燥後、 真空中で溶媒を留去した。 残留物をシリカゲルクロマトグラフィー (へ キサン一酢酸ェチル) に付して、 (2 R) — 1— [N- ( (R) 一 1一フエニル ェチル) 一 ( (6 R) — 3—エトキシカルボニルメ トキシー 6, 7, 8, 9—テ トラヒ ドロー 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキ シー 2—ブロパノール (2. 07 g) を得た。
IR (二-卜) : 3444, 2929, 1758, 1496, 1245, 1166, 1041, 755 cm—1 NMR (CHCIQ, δ ) : 1.30 (3Η, t, J=7.1Hz), 1.45 (2H, d, J=6.9Hz) ,
1.75-2.10 (3H, m), 2.27 (1H, d, J=12.3Hz) , 2.50-2.85 (4H, m), 3.01 (1H, dd, J=3.5, 13.8Hz), 3.95-4.05 (4H, m), 4.28 (2H, q,
J=7.1Hz), 4.56 (2H, s) , 6.29 (1H, d, J=2.6Hz) , 6.56 (1H, dd, J=2.7, 8.2Hz), 6.86-7.01 (4H, m) , 7.23-7.43 (7H, m)
実施例 4
N— ( (S) — 1一フエニルェチル) 一 ( (6 S) — 3—エトキシカルボニル メ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6— ィル) ァミン塩酸塩 (8. 1 g) のジクロロメタンと水の混合溶液に、 1 N水酸 化ナトリウム (20m l ) を加え、 混合物を 20分間攪拌した。 分離後、 有機層 を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去して、 遊離アミンを得た。 窒素雰囲気下で、 遊離ァミンと (2 S) — 3—フユノキシ一 1, 2—エポキシプ 口パン (3. 9 g) のジクロロメタン ( 1 2 Om 1 ) 溶液に、 塩化錫 ( I V)
(ジクロロメタン中 1M、 30m l ) を一 20〜一 1 0°Cで滴下し、 溶液を同温 で 1. 5時間攪拌した。 反応混合物を 1 N塩化水素に注ぎ、 ジクロロメタンで抽 出した。 有機層を食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶 媒を留去した。 残留物をシリカゲルクロマトグラフィー (へキサン一酢酸ェチ
ノレ) に付して、 低極性ジァステレオマー、 (2 S) — 1一 [N— ( (S) - 1 - フエニルェチル) 一 ( (6 S) 一 3—エトキシカノレボニノレメ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] _ 3— フエノキシ一 2—プロパノール (6. 6 5 g) 、 および高極性ジァステレオマー、 ( 2 R) — 1— [N- ( (S) 一 1一フエニルェチル) ― ( (6 S) — 3—ェ Γ キシカルボ二 メ トキシ一 6, 7 , 8, 9ーテトラヒ ドロ一 5 Η—べンゾシクロ ヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ一 2—プロパノール (2 2 8m g) を得た。
低極性ジァステレオマー
IR (ニート) : 1758, 1496, 1243, 1195, 1043, 755 cm—1
NMR (CHCIQ, δ) : 1.29 (3Η, t, J=7.1Hz), 1.45 (3H, d, J=6.9Hz) ,
1.14-2.03 (4H, m), 2.27 (1H, d, J=12.6Hz), 2.57—2.82 (5H, m) , 3.01 (III, dd, J=3.6, 13.9Hz), 3.98-4.14 (4H, m), 4.29 (2H, q, J=7.1Hz), 4.56 (2H, s) , 6.29 (1H, d, J=2.7Hz), 6.56 (1H, dd, J-2.7, 8.2Hz) , 6.89—6.99 (4H, m), 7.25—7.43 (7H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 518 (M++1)
高極性ジァステレオマー
IR (ニー卜) : 1758, 1496, 1243, 1195, 1041, 755 cm_i
NMR (CHClo, δ) : 1.31 (3Η, t, J=7.1Hz), 1.42 (3H, d, J=6.8Hz) , 1.40-2.19 (4H, m) , 2.46—2.99 (7H, m), 3.72—3.83 (1H, m) ,
3.89-4.15 (4H, m), 4.28 (2H, q, J=7.1Hz), 4.56 (2H, s) , 6.47 (1H, d, J=2.7Hz), 6.59 (1H, dd, J=2.7, 8.2Hz), 6.86-7.00 (4H, m), 7.19-7.38 (7H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 518 (M++1)
実施例 5
下記の化合物を実施例 4と同様にして得た。
(2 S) 一 1一 [N- ( (R) — 1—フエニルェチル) ― ( (6 R) — 3—ェ トキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシク 口ヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ一 2—プロパノール
IR (ニート) : 3500, 2929, 1760, 1585, 1500, 1245, 1041, 755 cm一1 NMR (CHC13, δ) : 1.31 (3H, t, J=7.1Hz), 1.42 (2H, d, J=6.8Hz) ,
1.45-2.19 (4H, m) , 2.46-3.00 (7H, m), 3.74-3.87 (1H, m) ,
3.93-4.12 (3H, m) , 4.28 (2H, d, J=7.1Hz), 4.56 (2H, s), 6.47 (1H, d, J=2.6Hz), 6.59 (1H, dd, J=2.7, 8.2Hz), 6.86—7.00 (4H, m), 7.21-7.38 (7H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 518 (M++1)
製造例 3
窒素雰囲気下で、 5—メ トキシ一 1—テトラロン (25 g) のジクロロメタン (1 25m l ) 溶液に、 ヨウ化亜鉛 ( I I ) (0. 9 1 g) と トリメチルシリル 二トリル (27m l ) を室温で加え、 同温で 1 2時間攪拌した。 反応混合物を飽 和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和重炭酸 ナトリウム水溶液、 水と食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空 中で溶媒を留去して、 6—メ トキシー 1— (トリメチルシラニルォキシ) 一 1, 2, 3, 4ーテトラヒ ド口一ナフタレン一 1—カルボ二トリノレ (4 1. 3 g) を 得た。
IR (ニ-ト) : 2954, 1587, 1467, 1261, 1031, 844 cm"1
NMR (CHC13, 6) : 0.02 (9Η, s) , 1.68—2.18 (4Η, m) , 2.49 (3Η, t, J=6.3Hz) , 3.62 (3H, s) , 6.57-7.17 (2H, m)
製造例 4
窒素雰囲気下で、 水素化アルミニウムリチウム (1 1. 4 g) のテトラヒ ドロ フラン (200m l ) 中のスラリーに、 テトラヒ ドロフラン (200m l) 中の 6—メ トキシー 1— (トリメチルシラニルォキシ) 一 1, 2, 3, 4—テトラヒ ドローナフタレン一 1一カルボ二トリノレ (41. 3 g) を 5 °Cで滴下し、 混合物 を同温で 1時間、 室温で 2時間攪拌した。 混合物にフッ化ナトリウム (1 2. 6 g) と水 (1 6. 2m l ) を 5°Cで加え、 混合物を室温で 30分間激しく攪拌し た。 沈殿物を濾去し、 濾取物を酢酸ェチルーエタノール (9.5 : 5) で洗浄した。 真空中で濾液から溶媒を留去して、 1—アミノメチル一 5—メ トキシー 1, 2, • 3, 4—テトラヒ ドロ一ナフタレン一 1—オール (28. 6 g) を得た。
N R (CHC13, δ ) : 1.64—2.12 (4H, m), 2.55—2.82 (2H, m) , 2.85
(2H, s), 3.84 (3H, s), 6.76 (1H, del, J=1.8, 7.3Hz), 7.05-7.34 (2H, m)
製造例 5
1一アミノメチルー 5—メ トキシー 1 2, 3, 4ーテトラヒ ドロ一ナフタレ ン一 1—ォーノレ (26. 6 g ) の 1, 4 'ジォキサン (60m l ) 、 酢酸 (24 m l ) と水 (2 1 0m l ) の混合溶液に 水 (60m l ) 中の亜硝酸ナトリウム
(9. 7 g) を 5 °Cで滴下し、 混合物を同温で 2. 5時間攪拌した。 反応混合物 を酢酸ェチルで希釈し、 分離した。 有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液と食塩 水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去した。 残留物 をシリカゲルクロマ トグラフィー (へキサン一酢酸ェチル) に付して、 1—メ ト キシー 5, 7, 8, 9—テトラヒ ドロー 6 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—オン (1 2. 7 g) を得た。
NMR (CHC13, δ ) : 1.84-2.04 (2Η, m), 2,52 (2H, t, J=7.0Hz),
2.97-3.04 (2H, m) , 3.70 (2H, s) , 3.81 (3H, s), 6.76 (1H, d,
J=7.7Hz), 6.81 (1H, d, J=8.4Hz), 7.13 (1H, t, J=7.9Hz)— (+) APCI MS (m/z) : 191 (M++1), 177
製造例 6
1—メ トキシ一 5, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 6H—ベンゾシクロヘプテン —6—オン (6. 0 g) とベンジルァミン (3. 4m l ) のトルエン (60m
1 ) 溶液を、 触媒量の p— トルエンスルホン酸 1水和物の存在下で 2時間環流し、 トルエン共沸混合物とし生成する水を除去して、 真空中で溶媒を留去した。 メタ ノール (60m l ) 中の残留物に、 窒素雰囲気下で水素化ホウ素ナトリウム (1. 2 g) を 5°Cで加え、 混合物を室温で 1 2時間攪拌した。 反応混合物を氷冷水に 注ぎ、 30分間攪拌し、 酢酸ェチルと食塩水を加えた。 分離後、 有機層を食塩水 で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去した。 残留物を シリカゲルクロマトグラフィー (へキサン一酢酸ェチルーメタノール) に付して、 N—ベンジルー (1ーメ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾ シクロヘプテン一 6—ィル) ァミン (7. 27 g) を得た。
NMR (CHC13, δ ) : 1.32-1.57 (2H, m) , 1.70 - 1.93 (2H, m),
1.95-2.15 (1H, m), 2.58-2.79 (2H, m) , 2.88-3.18 (3H, m), 3.78 (3H, s), 3.78 (2H, d, J=13.0Hz) , 3.89 (1H, d, J=13.0Hz) , 6.74 (1H, d, J=8.2Hz), 6.80 (1H, d, J=7.5Hz), 7.07 (1H, t,
J=7.8Hz), 7.16-7.37 (5H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 282 (M++1)
製造例 7
窒素雰囲気下で、 ジクロロメタン (45m l ) 中の N—ベンジルー (1ーメ ト キシ一 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロー 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィ ノレ) ァミン (4. 5 g) に三臭化ホウ素 (ジクロロメタン中 1M、 32m l ) を
0°Cで滴下し、 混合物を同温で 2時間攪拌した。 反応混合物を氷冷水に注ぎ、 沈 殿物を濾取した。 濾取物を水と酢酸ェチルの混合物に加え、 1 N水酸化ナトリウ ムで pH 9に調整した。 分離後、 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空 中で溶媒を留去して、 N—ベンジルー (1ーヒ ドロキシー 6, 7, 8, 9—テト ラヒ ドロー 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミン (3. 72 g) を得 た。
剛 R (CHCIQ, δ) : 1.35-1.57 (1H, m), 1.68-2.13 (3H, m), 2.55-3.08
(5H, m), 3.79 (1H, d, J=12.8Hz), 3.91 (1H, d, J=12.8Hz), 6.59 (1H, del, J=l.2, 7.9Hz), 6.75 (1H, d, J=6.6Hz), 6.93 (1H, t, J=7.7Hz), 7.17—7.36 (5H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 268 (M++1)
製造例 8
3—メ トキシ一 5, 7, 8, 9—テトラヒ ドロー 6 H—べンゾシクロヘプテン 一 6—オン (1 0 g) と (R) — 1—フエニルェチルァミン (6. 8m l ) のト ルェン (80m l ) 溶液を、 触媒量の p—トルエンスルホン酸 1水和物 (0. 1
0 g) の存在下で 5時間環流し、 トルエン共沸混合物とし生成する水を除去して、 真空中で溶媒を留去した。 メタノール (80m l ) 中の残留物に、 ラネーニッケ ノレ (NDT90、 1 5m l ) を加え、 4. 2〜5. 0 k g / c m2の水素存在下で 混合物を室温で 1 5時間攪拌し、 濾過した。 真空中で溶媒を留去後、 残留物を酢
酸ェチル (l 50m l ) に溶解した。 溶液に酢酸ェチル中の 4 N塩化水素 (26 m l ) を 1 0〜 1 5 °Cで滴下した。 混合物を 5 °Cで 1時間攪拌し、 冷蔵庫内に一 夜静置させた。 混合物をエーテルで溶解後、 沈殿物を集め、 エーテルで洗浄し、 減圧下で乾燥して、 N— ( (R) — 1—フエニルェチル) ― (3—メ トキシ— 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) アミン塩 酸塩 (1 3. 7 g) を得た。
NMR (DMSO-dg, δ ) : 0.90—1.19 (1H, m) , 1.68 (3H, d, J=6.5Hz) ,
1.70 2.10 (2H, m), 2.25-2.75 (4H, m) , 2.90-3.33 (2H, m) , 3.38-3.70 (3H, s), 4.50-4.95 (1H, m), 6.57—6.85 (2H, m), 6.92-7.05 (1H, m), 7.35-7.53 (3H, m) , 7.70-7.88 (2H, m) 製造例 9
N- ( (R) 一 1一フエニルェチル) ― (3—メ トキシ一 6, 7, 8, 9—テ トラヒ ドロー 5H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミン塩酸塩 (1 3. 7 g) の、 酢酸ェチルと水の混合溶液に、 28%水酸化アンモニゥム水溶液 (30 m l ) を加え、 混合物を 20分間攪拌した。 分離後、 有機層を食塩水 (2回) で 洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去した。 残留物の 1 —プロパノール (200m l ) 溶液に、 L一酒石酸 (6. 8 g) を加え、 混合物 を 95 °Cに加温して、 溶解した。 溶液を室温まで徐々に冷却し、 5 °Cで 1時間攪 拌した。 沈殿物を集め、 少量の予冷した 1一プロパノールで洗浄し、 減圧下で乾 燥して、 N— ( (R) 一 1—フエニルェチル) 一 ( (6 R) —3—メ トキシ一 6,
7, 8, 9ーテトラヒ ドロ一 5H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミン ' L一酒石酸 (9. 47 g) を得た。
NMR (DMSO-dg, δ) : 0.97—1.25 (1H, m), 1.44 (2H, d, J=6.5Hz) ,
1.65-1.95 (2H, m), 1.97-2.15 (1H, m) , 2.23-2.37 (1H, m), 2.53-2.75 (1H, m) , 2.75—2.95 (1H, m) , 3.06 (1H, d, J=13.5Hz),
3.70 (3H, s), 4.38-4.53 (1H, m), 6.61 (1H, dd, J=2.6, 8.2Hz), 6.76 (1H, d, J=2.5Hz) , 6.94 (1H, d, J=8.2Hz), 7.18-7.42 (3H, m), 7.55 (2H, d, J=6.9Hz)
製造例 1 0
N— ( (R) 一 1一フエニルェチル) 一 ( (6 R) — 3—メ トキシ一 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロー 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミン ' L一 酒石酸 (9. 47 g) の、 酢酸ェチルと水の混合溶液を、 28%水酸化アンモニ ゥム水溶液でアルカリ性に調整し、 分離した。 有機層を食塩水で洗浄し、 無水硫 酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去した。 窒素雰囲気下で、 ジクロロ メタン (140m l) 中の残留物に、 三臭化ホウ素 (ジクロロメタン中 1M、 4 2. 5m l ) を一 1 0〜0 °Cで滴下し、 混合物を同温で 1時間攪拌した。 反応混 合物を氷冷水に攪拌しながら注いだ。 5°Cで 2時間攪拌後、 沈殿物を集めた。 濾 取物を水で洗浄し、 減圧下で乾燥して、 N— ( (R) 一 1一フエニルェチル) 一 ( (6 R) — 3—ヒ ドロキシー 6, 7, 8, 9ーテ トラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシ クロヘプテン一 6—ィル) アミン臭化水素酸塩 (7. 78 g) を得た。
NMR (DMS0-d6, 6) : 0.97-1.23 (1H, m), 1.27—2.01 (3H, m), 1.61
(2H, d, J=6.6Hz) , 2.05-2.65 (3H, m), 2.89 (1H, t, J=10.4Hz), 3.12 (1H, cl, J=13.7Hz), 4.77—4.96 (1H, br s), 6.49 (1H, dd, J=2.4, 8.1Hz), 6.66 (1H, d, J=2. Hz), 6.86 (1H, d, J=8.1Hz),
7.37-7.59 (3H, m) , 7.65 (2H, d, J=6.5Hz), 8.74-8.96 (1H, br s), 9.17—9.50 (1H, br s)
(+) APCI MS (m/z) : 282 (M++1)
製造例 1 1
N— ( (R) — 1—フエニルェチル) 一 ( (6 R) — 3—ヒ ドロキシー 6, 7 ,
8, 9—テトラヒ ドロー 5H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) アミン臭化水 素酸塩 (7. 67 g) 、 臭化酢酸ェチル (3. 8m l ) 、 炭酸力リウム (1 7. 6 g) とテトラブチルアンモニゥムクロリ ド (1. 1 8 g) の、 ジクロロメタン (80m l ) と水 (40m l ) との混合溶液を 9時間環流した。 分離後、 有機層 を水と食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 真空中で溶媒を留去し た。 残留物を酢酸ェチル (90m l ) に溶解した。 溶液に酢酸ェチル中の 4 N塩 化水素 (5. 6m l ) を加え、 混合物を 5 °Cで 1時間攪拌した。 沈殿物を集め、 少量の氷冷した酢酸ェチルで洗浄し、 減圧下で乾燥して、 N— ( (R) 一 1— フエニルェチル) 一 ( (6R) — 3—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8,
9ーテ トラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミン塩酸塩 (4. 9 9 g ) を得た。
NMR (DMSO— d6, δ ) : 0.95—1.42 (2Η, m), 1.23 (3H, t, J=7.1Hz),
1.46-2.05 (3H, m), 1.67 (3H, d, J=6.5Hz), 2.26-2.77 (4H, m), 2.99 (1H, t, J-13.4Hz) , 3.13-3.35 (1H, m) , 3.37 (2H, s), 4.20
(2H, q, J-7.1Hz) , 4.70 (2H, s) , 4.73-4.95 (1H, m) , 6.62 (1H, del, J=2.6, 8.2Hz), 6.85 (1H, d, J=2.6Hz), 6.96 (1H, d, J=8.3Hz), 7.32-7.48 (3H, m), 7.76 (2H, d, J=6.5Hz), 9.17- 9.39(1H, m), 10.05—10.30 (1H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 368 (M++1)
実施例 6
(2 S) — 3—フエノキシ一 1 , 2—エポキシプロパン (1 40mg) と N— ベンジルー (3—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロ — 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミン (240mg) のエタノーノレ ( 1. 3 6m 1 ) 溶液を環流下で 2日間攪拌し、 室温まで冷却後、 重炭酸ナトリ ゥム水溶液に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 抽出物を水で洗浄し、 真空中で溶媒 を留去した。 残留物をシリカゲル (1 0 g) クロマトグラフィー (クロ口ホル ム) に付し、 溶出液を酢酸ェチル中の 4 N塩化水素で処理して、 (2 S) — 1一 [N—ベンジルー ( 3—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラ ヒ ドロ一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3—フエノキシ一
2一プロパノール塩酸塩を粗製油状物として得た。
粗製油状物と 1 0 %パラジゥム活性炭 ( 5 0 %湿潤、 1 50mg) のエタノー ノレ (1 0m l ) 混合物を常圧の水素存在下にて室温で攪拌し、 濾過した。 真空中 で濾液から溶媒を留去し、 残留物をエーテルで洗浄して、 (2 S) — 1— [ (3 —エトキシカノレボニルメ トキシー 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—べンゾ シクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2—プロパノール塩酸 塩 (1 8 2mg) を粉末として得た。
mp : 122-128°C
IR (ヌシ "ヨール) : 3340, 3190, 2800-2350, 1740, 1220 cm—1
NMR (DMS0-d6> δ) : 1.21 (3H, t, J=7.1Hz, CH3), 1.7-2.8
(8H, m, 4CH2) , 2.95—3.3 (3H, m, CH9NCH) , 3.9-4.25 (5H, m, OCH2CHO, C00CH2), 4.75 (2H, s, OCH9COO) , 5.9 (1H, br s, OH), 6.6—7.35 (8H, m, aromatic H), 8.65—9.2 (3H, m)
EI MS (m/z) : 413 (M+) , 276, 247, 206
元素分析 : C24H31N05'HC1-H20
計算値 C 61.59, H 7.32, N 2.99 .
実測値 C 61.70, H 7.03, N 2.97
実施例 7
3— (2—ァリルォキシフエノキシ) 一 1, 2—エポキシプロパン ( 1 44 g) と (S) — 7—エトキシカルボニルメ トキシ一 1, 2, 3, 4—テトラヒ ド 口— 2—ナフタレンアミン (対応する塩酸塩 (200mg) から通常の方法で得 た) のエタノール (5m l ) 溶液を環流下で 2時間攪拌し、 室温まで冷却し、 真 空中で溶媒を留去した。 残留物をシリカゲル (6. 0 g) クロマトグラフィー (酢酸ェチル) に付して、 油状物を得て、 これを通常の方法でシユウ酸 (3 5.
3mg) を用いてシユウ酸塩に変換して、 3— (2—ァリルォキシフエノキシ) — 1— [ ( (2 S) — 7—ェトキシカルボニルメ トキシー 1, 2, 3, 4—テト ラヒ ドロナフタレン一 2—ィル) ァミノ] — 2—プロパノール ' シユウ酸塩 (1 8 2mg) を粉末として得た。
mp : 105- 109°C
IR (KBr) : 3325, 3190, 2800-2350, 1736 cm"1
NMR (DMS0-d6, δ ) : 1.21 (3Η, t, J=7.1Hz, CH3) , 1.74
(1H, m, C ), 2.21 (1H, m, CH2), 2.78 (3H, m, CH9) , 3.10-3.24 (3H, m, CH2), 3.42 (1H, m, NCH) , 3.9—4.05 (3H, m, 0CH2CH0) , 4.16 (2H, q, J-7.1Hz, C00CHり), 4.58 (2H, d, J=5.1Hz, 0CH2C=) ,
4.72 (2H, s, 0CH2C00), 5.25 (1H, dd, J=17.4, 1.8Hz, =CH2), 5.42 (1H, dd, J=17.4, 1.8Hz, =C ), 5.6 (1H, br, OH), 5.96— 6.14 (1H, m, CH=), 6.65-6.75 (2H, m, aromatic H), 6.88-7.05 (5H, m, aroma ic H)
EI MS (m/z) : 455 (M+) , 262
実施例 8
( 2 S) 一 1一 [N—べンジルー ( 1一エトキシカルボニルメ トキシー 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] —3 —フエノキシ一2—プロパノール (0. 55 g) と 1 0%P dZC (50%湿潤、
1 5 Omg) のメタノール (6m l ) 混合溶液を常圧の水素存在下にて室温で 4 時間攪拌し、 濾過した。 真空中で濾液から溶媒を留去し、 残留物をシリカゲル (8 g) クロマトグラフィー (クロ口ホルム一エタノール) に付して、 (2 S) — 1一 [ (1—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロ一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2—プロ パノール (365mg) を淡黄色固形物として得た。 固形物 (1 09mg) を酢 酸ェチル中の 4 N塩化水素で処理し、 エーテルから粉末化して、 (2 S) — 1一 [ ( 1—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7 , 8, 9ーテトラヒ ドロ一 5 H— ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2—プロパノ一 ル塩酸塩 (96mg) を無色非晶質粉末として得た。
mp : 43-58°C
IR ( Br) : 3384, 2800 - 2350, 1755, 1736, 1246, 1207 cm"1
NMR (DMSO-dg, δ ) : 1.15—1.3 (1Η, m), 1.21 (3H, t, J=7.1Hz),
1.7—2.1 (2H, m), 2.25—2.42 (2H, m), 2.95—3.45 (6H, m) , 4.01 (2H, m), 4.15 (2H, q, J=7.1Hz), 4.22 (1H, m) , 4.76 (2H, s) ,
5.9 (1H, d, J=4.8Hz), 6.76—7.12 (6H, m) , 7.31 (2H, t,
. J=7.8Hz), 8.81 (1H, br), 9.12 (1H, br)
(+) APCI MS m/z: 414 (M++1)
実施例 9
(2 S) - 1 - [N—ベンジルー (2—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7,
8, 9—テトラヒ ドロー 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3 一フエノキシ一 2—プロパノール (362mg) と 1 0%P d/C (50%湿潤、 10 Omg) のエタノール (4m l ) 混合溶液を常圧の水素存在下にて室温で 5 時間攪拌し、 濾過した。 真空中で濾液から溶媒を留去し、 残留物をシリカゲル
(6 g) クロマトグラフィー (ジクロロメタン一エタノール) に付して、 (2 S) — 1— [ (2—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7 , 8, 9ーテトラヒ ド 口一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2— プロパノール (2 74mg) を淡黄色油状物として得た。 油状物 (9 5mg) と シユウ酸 (2 0mg) をエタノールに溶解し、 真空中で溶液から溶媒を留去した。 残留物をエーテルから粉末化して、 (2 S) — 1— [ (2—エトキシカルボニル メ トキシ一 6, 7, 8, 9ーテ トラヒ ドロ一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6— ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ一 2—プロパノール ' シユウ酸塩 (1 : 1 ) (8 5mg) を無色粉末として得た。
mp : 78.5-91.5。C
IR (KBr) : 3442, 3408, 2800 - 2350, 1753, 1641, 1599, 1241,
1213 cm—1
NMR (DMS0-d6, δ ) : 1.21 (3H, t, J=7.1Hz), · 1.35 (1H, m), 1.8
(1H, m), 2.0 (1H, m), 2.25 (1H, m) , 2.69 (2H, m) , 2.95—3.25 (5H, m), 3.99 (2H, m) , 4.16 (2Hおよび 1H, それぞれに q(J=7.1Hz)および m), 4.72 (2H, s) , 5.5 (1H, br), 6.65-6.75 (2H, m), 6.94-6.99 (3H, m), 7.08-7.14 (1H, m), 7.27—7.36 (2H, m) ,
(+) APCI MS m/z: 414 (M++1)
元素分析 : C24H31N05'C2H204'0.2 0
計算値 C 61.58, H 6.63, N 2.76
実測値 C 61.51, H 6.61, N 2.71
実施例 1 0
(2 S) — 1一 [ ( 1—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9—テト ラヒ ドロー 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ
— 2—プロパノール ( 1 0 3 mg) のメタノール (5. Om l ) 溶液と 0. 1 N 水酸化ナトリゥム水溶液 ( 2. 5m l ) の混合溶液を、 2 2時間攪拌し、 真空中 で溶媒を留去した。 残留物をジェチルエーテルで粉砕し、 沈殿粉末を濾取して、 [6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 6— [ ( (2 S) — 2—ヒ ドロキシ一 3—
フエノキシプロピル) ァミノ] 一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 1ーィルォキ シ] 酢酸ナトリウム (9 8mg) を淡黄色粉末として得た。
mp : 65°C (分解)
IR (KBr) : 3411, 1599, 1240 cm-1
NMR (DMSO-dg, δ ) : 1.2—2.0 (4Η, m) , 2.45—2.85 (7Η, m) , 3.12
(1Η, m), 3.75—3.95 (3Η, m), 4.05 (2Η, s), 5.02 (1H, br d), 6.57 (1H, d, J=8.2Hz), 6.64 (1H, d, J=7.2Hz), 6.85-6.94 (4H, m), 7.27 (2H, t, J=8.0Hz)
(+) APCI MS m/z: 386 (M+ - Na+2)
元素分析 : C22H26N05Na'H20
計算値 C 62.11, H 6.63, N 3.29
実測値 C 62.31, H 6.59, N 3.20
実施例 1 1
下記の化合物を実施例 1 0と同様にして得た。
[6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロー 6— [ ( (2 S) — 2—ヒ ドロキシ一 3— フエノキシプロピル) ァミノ] — 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 2—ィルォキ シ] 酢酸ナトリウム
mp : 166- 174。C
IR (KBr) : 3431, 1601, 1248 cm"1
NMR (DMS0-d6> δ ) : 1.25—1.95 (4H, m) , 2.35—2.85 (7H, m), 3.25
(1H, m), 3.75-4.15 (3H, m) , 4.01 (2H, s) , 4.99 (1H, br s), 6.48 (1H, del, J=8.1, 2.5Hz), 6.55 (1H, d, J=2.5Hz) , 6.87-6.96 (4H, m), 7.27 (2H, t, J=8.0Hz)
(+) APCI MS m/z: 386 (M+ - Na+2)
元素分析 : C22H26N05Na'l.4 0
計算値 C 61.07, H 6.71, N 3.24
実測値 C 61.10, H 6.42, N 3.14
実施例 1 2
(2 R) — 1— [N— ( (R) — 1—フエニルェチル) 一 ( (6 R) 一 3—ェ
'ボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロー 5 H—ベンソシク 口ヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2—プロパノール (2. 0 g) と 1 0%パラジウム活性炭 (50%湿潤、 ◦. 70 g) のエタノール (24 m l ) とテトラヒ ドロフラン (1 2m l ) の混合溶液を常圧の水素存在下にて室 温で 3. 5時間攪拌し、 濾過した。 真空中で濾液から溶媒を留去した。 残留物を' シリカゲノレクロマ トグラフィー (クロ口ホルム一メタノール) に付して、 (2 R) — 1— [ ( (6 R) — 3—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9一 テトラヒ ドロ一 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] —3—フエノ キシ一 2—プロパノール ( 1 · 37 g) を得た。
IR (KBr) : 1760, 1498, 1249, 1033, 757 cm—1
NMR (CHC13> δ ) : 1.29 (3Η, t, J=7.1Hz), 1.42-1.67 (1H, m),
1.69-1.90 (2H, m), 1.94-2.13 (1H, m) , 2.69-2.97 (7H, m) , 3.94-4.05 (3H, m) , 4.25 (2H, d, J=7.1Hz), 4.56 (2H, s) , 6.62 (1H, dd, J=2.7, 8.2Hz), 6.85—7.03 (4H, m) , 7.20-7.33 (2H, m) (+) APCI MS (m/z) : 414 (M++1)
実施例 1 3
(2 S) - 1 - [N— ( (S) 一 1一フエニルェチル) 一 ( (6 S) — 3—ェ トキシカルボニルメ トキシー 6 , 7, 8, 9—テトラヒ ドロー 5 H—ベンゾシク 口ヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ一 2—プロパノール (0. 6 5 g) と 1 0%パラジウム活性炭 (50%湿潤、 0. 20 g) のエタノール (6 m l ) とテトラヒ ドロフラン (3m l ) の混合溶液を常圧の水素存在下にて室温 で 1時間攪拌し、 濾過した。 真空中で濾液から溶媒を留去した。 残留物をシリカ ゲルクロマトグラフィー (クロ口ホルム—メタノール) に付して、 (2 S) — 1
— [ ( (6 S) — 3—エトキシカルボニルメ トキシー 6 , 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ一2 一プロパノール (430mg) を得た。 (2 S) — 1— [ ( (6 S) 一 3—エト キシカルボニルメ トキシー 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロー 5 H—ベンゾシクロ ヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3—フエノキシ一 2—プロパノール (1 90m g) を酢酸ェチル中の 4 N塩化水素で処理して、 (2 S) — 1一 [ ( (6 S) 一
3—エトキシカルボニルメ トキシ一 6 , 7, 8, 9ーテ トラヒ ドロー 5 Η—ベン ゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3—フエノキシ一 2—プロパノール塩 酸塩 ( 1 0 3 m g ) ·を得た。
IR (KBr) : 3417, 1754, 1598, 1502, 1245, 1203, 1076, 755 cm一1
NMR (D S0-d6, δ) : 1.20 (3Η, t, J=7.1Hz), 1.17—1.40 (1H, m),
1.72-2.10 (2H, m), 2.19—2.35 (1H, m) , 2.66—2.77 (2H, m), 2.98-3.45 (5H, m), 4.01 (2H, d, J=5. lHz), 4.16 (2H, q, J=7.1Hz), 4.11-4.33 (1H, m) , 4.71 (2H, s) , 5.92 (1H, d, J=4.7Hz), 6.64-6.73 (1H, m) , 6.83 (1H, d, J=2.5Hz), 6.93—7.08 (4H, m), 7.31 (2H, t, J=7.9Hz), 8.70—9.15 (2H, m) (+) APCI MS (m/z) : 414 (M++1)
実施例 1 4
( 2 S) 一 1一 [ ( (6 S) — 3—ェトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3— フエノキシ一 2—プロパノール (249mg) のエタノール溶液に、 1 N水酸化 ナトリゥムを 5 °Cで加えた。 室温で 2時間攪拌後、 真空中で混合物から溶媒を留 去して、 [ (6 S) — 6— [ ( (2 S) — 2—ヒ ドロキシ一 3—フエノキシプロ ピル) ァミノ] — 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン — 3—ィルォキシ] 酢酸ナトリ ウム (2 1 0mg) を得た。
IR (KBr) : 3417, 1610, 1498, 1425, 1247, 1060, 754 cm一1
NMR (D20, δ) : 1.35-1.58 (1H, m), 1.65—2.06 (3H, m) , 2.59-2.93 (4Η, m), 3.89-4.12 (3Η, m), 4.41 (2H, s) , 6.65 (1H, dd, J=2.6, 8.2Hz), 6.80 (1H, d, J=2.6Hz), 6.94-7.09 (5H, m) , 7.30-7.42 (2H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 386 (M+-Na+2)
実施例 1 5
下記の化合物を実施例 1 3と同様にして得た。
( 1 ) (2 S) — 1一 [( (6 R) — 3—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3
一フエノキシ一 2—プロパノール塩酸塩
IR (KBr) : 3446, 1749, 1504, 1243, 1207, 757 cm—1
N R (DMSO-dg, δ) : 1.21 (3Η, t, J=7.1Ηζ), 1.16-1.38 (1H, m),
1.71-2.12 (2H, m), 2.23-2.37 (1H, m), 2.65-2.74 (2H, m), 2.98-3.16 (4H, m), 3.19—3.30 (1H, m) , 4.00 (2H, d, J=5. lHz) ,
4.17 (2H, q, J=7.1Hz), 4.13—4.32 (1H, m) , 4.72 (2H, s), 5.91 (1H, d, J=4.8Hz), 6.69 (1H, dd, J=2.6, 8.3Hz), 6.81 (1H, d, J=2.6Hz) , 6.92—7.08 (4H, m) , 7.25-7.37 (2H, m), 8.58-8.90 (1H, m), 8.91-9.25 (1H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 414 (M++1)
(2) (2 R) — 1一 [( (6 S) — 3—エトキシカルボニルメ トキシ一 6, 7 8, 9—テトラヒ ドロー 5 H—べンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] — 3 一フエノキシ一 2—プロパノール塩酸塩
IR (KBr) : 3446, 1749, 1498, 1243 cm-1
NMR (DMS0—d6, δ) : 1.21 (3Η, t, J=7.1Hz) , 1.16-1.43 (1H, m),
1.70-2.13 (2H, m), 2.25-2.39 (1H, m) , 2.63-2.75 (2H, m),
2.95-3.38 (5H, m) , 4.00 (2H, d, J=5.1Hz), 4.17 (2H, q, J=7.1Hz), 4.08-4.32 (1H, m) , 4.72 (2H, s), 5.91 (1H, d, J=4.7Hz), 6.69 (1H, dd, J:2.6, 8.2Hz), 6.82 (1H, d, J=2.6Hz) , 6.92-7.08 (4H, m) , 7.25—7.17 (2H, m), 8.65-8.90 (1H, br s),
8.97-9.28 (1H, br s)
(+) APCI MS (m/z) : 414 (M++1)
実施例 1 6
下記の化合物を実施例 1 4と同様にして得た。
(1) [ (6 R) - 6 - [ ( (2 R) 一 2—ヒ ドロキシ一 3—フヱノキシプロピ ノレ) ァミノ] — 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 3一ィルォキシ] 酢酸ナトリ ウム
IR (KBr) : 3421, 1602, 1498, 1247, 1060, 754 cm"1
NMR (D20, δ) : 1.35—1.55 (1Η, m) , 1.63—2.05 (3H, m) , 2.55—2.97
(7H, m), 3.89-4.13 (3H, m) , 4.40 (2H, s), 6.64 (1H, del, J=2.6, 8.2Hz), 6.79 (1H, d, J=2.6Hz) , 6.90-7.09 (4H, m), 7.25-7.41 (2H, m)
MALDI MS (m/z) : 408 (M++1), 386
(2) [ (6 S) ー 6— [ ( (2 R) 一 2—ヒ ドロキシ一 3—フエノキシプロピ ル) ァミノ] — 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロー 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 3一ィルォキシ] 酢酸ナトリ ウム
IR (KBr) : 3444, 1627, 1600, 1500, 1421, 1249, 1058, 752 cm—1 NMR (D20, δ) : 0.94-1.17 (1Η, m) , 1.10—1.70 (3H, m) , 2.19-2.65 (7H, m), 3.45-3.72 (3H, m), 3.97 (2H, s), 6.62 (1H, dd,
J=2.6, 8.2Hz), 6.39 (1H, d, J=2.5Hz) , 6.45-6.70 (4H, m) , 6.85-6.99 (2H, m)
MALDI MS (m/z) : 386 (M++1)
(3) [ (61 — 6— [ ( (25) — 2—ヒ ドロキシー 3—フエノキシプロピ ル) ァミノ] 一 6, 7, 8, 9ーテトラヒ ドロー 5 H—ベンゾシクロヘプテン一
3一^ fルォキシ] 酢酸ナトリウム
IR (KBr) : 3444, 1600, 1498, 1253, 1245, 1047, 752 cm"1
NMR (D20, δ ) : 1.37-1.63 (1Η, m) , 1.66—2.09 (3Η, m) , 2.63—3.05
(7Η, m), 3.94-4.17 (3Η, m) , 6.66 (1Η, dd, J=2.5, 8.2Hz), 6.82 (1H, d, J=2.5Hz) , 6.93-7.11 (4H, m), 7.31-7.43 (2H, m)
(+) APCI MS (m/z) : 386 (M+- Na+2)
実施例 1 7
下記の化合物を実施例 1 2と同様にして得た。
(2 R) 一 1— [ ( (6 S) — 3—ェトキシカルボニルメ トキシ— 6, 7, 8, 9—テトラヒ ドロ一 5 H—ベンゾシクロヘプテン一 6—ィル) ァミノ] 一 3— フエノキシ一 2—プロパノール (1. 3 7 g) を得た。
NMR (CDC13, δ) : 1.29 (3H, t, J=7.1Hz), 1.45-1.68 (1H, m) ,
1.71 - 1.93 (2H, m), 1.95-2.13 (1H, w) , 2.30—3.05 (7H, m),
3.94-4.08 (3H, m) , 4.26 (2H, q, J=7.1Hz), 4.58 (2H, s), 6.64
(1H, del, J=2.7, 8.2Hz), 6.76 (1H, d, J=2.7Hz) , 6.85-7.03 (4H, m), 7.21-7.33 (2H, m) 上記実施例の目的化合物を含む目的化合物 [ I ]のプロパノールァミン誘導体お よびその塩は、 3アドレナリン受容体刺激作用を有し、 前記疾患の治癒および /または予防に有効な 3 3アドレナリン受容体作動剤として有用である。