明 細 書
画像表示装置及びその画素配列方法
技術分野
本発明は、 競技場等に設置されるような比較的画素数の少ない大画面画像表示装 置及びその画素配列方法に関する。
背景技術
野球場やサッカー場等の競技場、 あるいはビル壁面等に設置されている大画面画 像表示装置は、 例えば水平方向 3 2 0画素、 垂直方向 2 4 0画素のような比較的画 素数の少ないものが一般的である。 このような大画面画像表示装置には、 それぞれ 赤 (R ) 、 緑 (G ) 、 青 (B ) の蛍光面を有する小型,無偏向の C R T (陰極線 管) の一組により一つの画素を構成するものや、 それぞれ赤、 緑、 青を発光する L E D (発光ダイオード) の一組により一つの画素を構成するもの等がある。 図 1 0及び図 1 1は、 従来の大画面画像表示装置の画素配列を示すものである。 図 1 0及び図 1 1は楕円形の赤、 緑、 青の各 L E Dからなる色素子 1 〔1 R , 1 G , 1 B〕 を三角形の頂点に並べて一画素を構成している。 このように、 三角形の 頂点に色素子 1 R , 1 G , 1 Bを配置することはデルタ色素子配列と呼ばれてい る。 さらに詳細には、 図 1 0は横デルタ色素子配列、 図 1 1は逆デル夕色素子配列 と呼ばれている。 さらに、 図 1 0及び図 1 1のいずれにおいても、 各画素を単純に 縦横に配列している。 このように、 画素を単純に縦横に配列することは正方配列と 呼ばれている。
競技場、 ビル壁面広告等の大画面画像表示装置においても、 より高画質が望ま れ、 特に高照度下でもはっきり見える高コントラストと、 できるだけ細部まで表現 可能な高解像度、 あるいは比較的小さな画像に対応可能な小画素ピッチが重用視さ れている。
そして、 大画面を一体に構成するのは困難なので、 小画面を複数組み合わせて大 画面化するのが一般的である。 しかしその場合、 小画面の継ぎ目部には取付余裕、 ケース肉厚など無効部が存在する。 そのため三色の素子をグルーピングし、 その有
効部に無効部を加算し画素ピッチとする。 このとき、 画面の一様性を考えると、 小 画面内と小画面間の画素ピッチは等しくする必要がある。 また組み上げた最終画面 は横長矩形のため、 小画面も矩形にする。 したがって LEDのように色毎に小素子 を使用し、 小画素ピッチを目指す場合には、 3色を無効部もまとめてグルービング させたデル夕配置とし、 その画素を正方配列するのが普通である。 例えば図 10及 び図 1 1では、 水平方向の 4画素、 垂直方向の 4画素からなる 16画素で一つの小 画面 (いわゆる単位セル) PU, Pi+lJ等を構成している。 そして、 図 10におい ては画素ピッチは Ll、 図 1 1においては画素ピッチは L2である。
さらに外光によるコントラスト低下を防止するため、 図 1 0及び図 1 1では、 図 12に示すように各画素の上部に庇 (ルーバー) 2を設けている。 この庇 2は上下 視野角 03, 02を狭めない長さにする必要がある。 そのためデル夕配置の下側の LED, 即ち色素子 1 (図 1 0で赤色素子 1 R、 図 1 1では青色素子 I B) は外光 を完全には遮断できず、 低い角度の入射光があると、 それが庇 2で遮断されずに画 面に到達して反射するため、 コントラストが低下する。 また画面を見上げる角度が 設計視野角 (庇 2により LEDの素子 1が蹴られない角度) 04を越えると、 デル 夕配置の下側の LEDの色素子 1が直下の画素の上部の庇 2に隠れてしまうため、 色が変化してしまう欠点があった。 因みに、 一例として外光入射角 01が 25 ° 程 度、 下視野角 が 28° 程度、 上視野 が 程度、 設計視野角 6*4が 29° 程 度である。
一方、 図 9に示すように、 楕円形の LEDからなる赤色素子 1 R、 緑色素子 1 G 及び青色素子 1 Bを一列に並べて一画素を構成した大画面画像表示装置が考えられ る。 このように、 色素子 1 〔1 R, 1 G, 1 B] を一列に並べることはインライン 色素子配列と呼ばれ、 この場合も、 画素を単純に縦横に配列しているので、 正方配 列と呼ばれる。 このような画素配列の大画面画像表示装置では、 庇蹴られによる色 変化は発生しないが、 画素ピッチ L3を小さくすることは難しい。 また、 単位面積 当りの画素数が少なくなるので輝度も暗くなり、 高精細な画像も得られない。 ま た、 色素子を CRT (陰極線管) で構成した場合には、 角度の低い入射光によりコ
ントラストが低下する度合いがデルタ配列の場合より大きい。
さらに、 画像表示装置において各行毎に画素を半ピッチずらした斜方配列は見か け上の水平解像度及び垂直解像度を上げることが知られている。 しかし小画面を複 数組み合わせ大画面化する際には無効部を確保し難いため、 一体型の液晶表示装置 等への採用に留まっている。 発明の開示
本発明は、 このような事情に鑑みて提案されたものであって、 特に低入射角の外 光下でもコントラストが低下しない、 設計視野角を越えても色変化が起きない、 見 かけ上の水平解像度及び垂直解像度が向上する等の特徴を持つ画像表示装置及びそ の画素配列方法を提供することを目的とする。
本発明の画像表示装置は、 複数の色素子を水平に並べて 1画素を構成し、 この画 素を複数の水平線上及び複数の垂直線上に配置した画素配列を有する画像表示装置 であって、 各画素における最も視感度が高い色素子又は色素子グループを水平線毎 に交互に右端位置又は左端位置に入れ替えて配置した構成とする。
最も視感度が高い色素子又は色素子グループの 1行の水平方向の配列ピッチと垂 直方向の配列ピッチとは、 互に等しくする。
複数の画素からなるセルを複数配列して 1ュニッ卜を構成するときには、 セル内 及び各セル相互間において、 最も視感度が高い色素子又は色素子グループの 1行の 水平方向の配列ピッチと垂直方向の配列ピッチとを互に等しくする。
また、 複数の画素からなるセルを複数配列して 1ユニットを構成し、 このュニッ トを複数配列して表示画面を構成するときには、 ュニッ卜内及び各ュニット相互間 において、 最も視感度の高い色素子又は色素子グループの 1行の水平方向の配列 ピッチと垂直方向の配列ピッチとを互に等しくする。
このような構成によれば、 1画素を構成する複数の色素子がインライン上に配列 されたいわゆるインライン色素子配列のため、 庇蹴られによる色変化は発生しな レ^ また最も視感度の高い色素子又は色素子グループが斜方配列のため、 見かけ上
の水平解像度及び垂直解像度が向上する。 従って、 単位面積当りの画素数が増えて 高輝度且つ高精細な画像が得られる。
また複数の画素からなるセルを複数組み合わせて 1ュニッ卜とした場合、 さら に、 このユニットを複数組み合わせて大画面を構成した場合、 各画素が垂直、 水平 方向に等ピッチで配列されることになり、 画像継ぎ目部が形成されず、 1つの連続 した画像として表示することができる。
また、 本発明の画像表示装置は、 赤色素子と緑色素子と青色素子とを水平に並べ て 1画素を構成し、 この画素を複数の水平線上及び複数の垂直線上に配置した画素 配列を有する画像表示装置であって、 各画素における緑色素子を水平線毎に交互に 右端位置又は左端位置に入れ替えて配置した構成とする。
水平方向の各画素ピッチは、 1行の水平方向の画素ピッチの略 1 4、 即ち 1 Z 4又は 1 4に近似した値とする。
垂直方向の緑色素子の配列ピッチと 1行の水平方向の緑色素子の配列ピッチは、 互に等しくする。
複数の画素からなるセルを複数配列して 1ユニットを構成するときは、 セル内及 び各セル相互間において、 垂直方向の緑色素子の配列ピッチと 1行の水平方向の緑 色素子の配列ピッチとを互に等しくする。
複数の画素からなるセルを複数配列して 1ュニットを構成し、 このュニッ卜を複 数配列して表示画面を構成するときは、 ュニット内及び各ュニット相互間におい て、 垂直方向の緑色素子の配列ピッチと 1行の水平方向の緑色素子の配列ピッチと を等しくする。
このような構成によれば、 1画素を構成する赤、 緑、 青の色素子がインラインに 配列されたいわゆるインライン色素子配列のため、 庇蹴られによる色変化が発生せ ず、 また、 最も視感度の高い緑色素子が斜方配列のため、 見かけ上の水平解像度及 び垂直解像度が向上する。 従って、 高輝度且つ高精細な画像が得られる。
また、 前述と同様に複数の画素からなるセルを複数組み合わせて 1ュニットとし た場合、 さらに、 このユニットを複数組み合わせて大画面を構成した場合、 各画素
が垂直、 水平方向に等ピッチで配列されることになり、 画像に継ぎ目部が形成され ず、 1つの連続した画像として表示することができる。
本発明では、 画素行毎に外光を遮る庇を設けることが好ましい。 なお、 庇は、 1 つ置き又は複数置きの画素行毎に設けることもできる。
このように、 行毎に庇を設けるときは、 低入射角の外光下でも、 画像のコントラ スが低下しない。
また、 1つ置き又は複数置きの行毎に庇を設ける場合も、 外光下での画像のコン トラスト低下を防ぐことができる。
各色素子としては、 例えば発光ダイオード (L E D) 素子、 陰極線管
( C R T) 、 放電管、 有機エレクト口ルミネッセンス素子、 或は液晶素子等で構成 することができる。
本発明の画像表示装置の画素配列方法は、 複数の色素子を水平に並べて 1画素と し、 この画素を複数の水平線上及び複数の垂直線上に配列し、 各画素における最も 視感度が高い色素子又は色素子グループを水平線毎に交互に右端位置又は左端位置 に入れ替えて配列する。
また、 各画素は、 最も視感度が高い色素子又は色素子グループの 1行の水平方向 の配列ピッチと垂直方向の配列ピッチとが、 互に等しくなるように配列する。 このように、 1画素を構成する複数の色素子をインライン配列とし、 最も視感度 の高い色素子又は色素子グループを斜方配列とした画素配列方法を採用することに より、 画像表示装置において、 庇蹴られによる色変化をなくし、 見かけ上の水平解 像度及び垂直解像度の向上を可能にする。
また、 本発明の画像表示装置の画素配列方法は、 赤色素子と緑色素子と青色素子 とを水平に並べて 1画素とし、 この画素を複数の水平線上及び複数の垂直線上に配 列し、 各画素における緑色素子を水平線毎に交互に右端位置又は左端位置に入れ替 えて配列する。
水平方向の画素内の各素子は、 1行の画素ピッチの略 1 Z 4の素子ピッチで配列 する。
また、 各画素は、 垂直方向の緑色素子の配列ピッチと 1行の水平方向の緑色素子 の配列ピッチとが、 互に等しくなるように配列する。
このように、 1画素を構成する赤、 緑、 青の各素子をインライン配列とし、 最も 視感度の高い緑色素子を斜方配列とした画素配列方法を援用することにより、 赤、 緑、 青の色素子で 1画素を構成する画像表示装置において、 庇蹴られによる変化を なくし、 見かけ上の水平解像度及び垂直解像度の向上を可能にする。
上述の本発明によれば、 高コントラスト、 高解像度かつ色変化が起きない競技 場、 ビル壁面広告等の大画面画像表示装置を実現することができる。 図面の簡単な説明
図 1は本発明を適用した大画面画像表示装置の一実施の形態を示す要部の構成図 である。
図 2は本発明を適用した大画面画像表示装置の他の実施の形態を示す要部の構成 図である。
図 3は本発明を適用した大画面画像表示装置の庇を取付た状態の一形態の要部の 断面図である。
図 4は本発明を適用した大画面画像表示装置の他の実施の形態を示す要部の構成 図である。
図 5は本発明を適用した大画面画像表示装置の他の実施の形態を示す要部の構成 図である。
図 6は本発明の画像表示装置の色素子に適用'される発光ダイォード素子の一例を 示す断面図である。
図 7は本発明の画像表示装置の色素子に適用される陰極線管の一例を示す斜視図 である。
図 8は図 7の陰極線管の要部の断面図である。
図 9は比較のための大画面画像表示装置におけるインライン色素子配列を示す構 成図である。
図 1 0は従来の大画面画像表示装置における横デル夕色素子配列を示す構成図で ある。
図 1 1は従来の大画面画像表示装置における逆デル夕色素子配列を示す構成図で ある。
図 1 2は従来の大画面画像表示装置における庇を付けた状態の要部の断面図であ る。 発明を実施するための最良の形態
以下本発明を適用した大画面画像表示装置について、 図面を参照しながら詳細に 説明する。
図 1は本発明を適用した大画面画像表示装置の画素配列の一形態を示すものであ る。
本実施の形態の大画面画像表示装置は、 図 1に示すように、 小画面 F ijの一番上 の水平線では、 青の色素子 4 Bを中央にし、 その両隣に緑と赤の色素子 4 G , 4 R を水平線上に配置し、 一画素とする。 そして、 これと同じ色素子配列の画素を同一 水平線上に等ピッチで繰り返し配置する。 一水平線上の画素の間隔は、 画素内の緑 色素子 4 Gと赤色素子 4 Rの中心間距離と、 隣接する画素の緑色素子 4 Gと赤色素 子 4 Rの中心間距離とが等しくなるようにする。 図 1ではともに中心間距離が L 4 である。
小画面 F ijの上から二番目の水平線では、 一番上の水平線の色素子配列に対して 緑色素子 4 Gと赤色素子 4 Rを入れ替えた画素を、 等ピッチで繰り返し配置する。 その画素間隔も一番上の水平線と同様にする。 また、 水平線の間隔も画素内の緑色 素子 4 Gと赤色素子 4 Rの中心距離 L4と等しくする。 さらに上下方向の画素の中 心は垂直線上に揃える。 これを繰り返し小画面 (いわゆる単位セル) とする。 図 1 では 4本の水平線で一つの小画面を構成している。 例えば、 水平方向の 4画素、 垂 直方向の 4画素からなる 1 6画素で一つの小画面を構成する。
水平方向に隣り合う小画面 (図 1では P iJと F i+lj ) との間、 即ち図 1では小画
面 P ijの右端の緑色素子 4 G又は赤色素子 4 Rの中心と小画面 F 1+1 jの左端の赤色 素子 4 R又は緑色素子 4 Gの中心との間隔も画素内の緑色素子 4 Gと赤色素子 4 R の中心間距離 L4と等しくする。 垂直方向に隣り合う小画面についても同様であ る。
そして、 複数の小画面を水平方向と垂直方向に配列し、 例えば水平方向の 1 6小 画面、 垂直方向の 1 6小画面からなる 2 5 6小画面で一つの中画面、 即ちいわゆる 1ユニット (図示せず) を構成し、 複数のユニットを水平、 垂直方向に配列して大 画面画像表示装置とする。
なお、 水平方向に隣り合うユニット間に於ても、 1のユニットの右端の緑色素子 4 G又は赤色素子 4 Rの中心と、 隣り合う他のユニットの左端の赤色素子 4 R又は 緑色素子 4 Gの中心との間隔は、 画素内の緑色素子 4 Gと赤色素子 4 Rの中心間距 離 L4と等しくする。 垂直方向に隣り合うユニット間についても、 画素の間隔が画 素内の緑色素子 4 Gと赤色素子 4 Rの中心間隔 L4と等しくする。
各色素子 4 〔4 R, 4 G, 4 B〕 は、 例えば水平方向に長軸をもつ楕円形の赤、 緑、 青の各 L E D (発光ダイオード) で構成することができる。
図 6に L E Dの例を示す。
この L E D 2 1は、 リードフレームの一方の端子 2 2に一体のホーン部 2 4に L E D素子 2 5がダイボンドされ、 L E D素子 2 5の電極と他方の端子 2 3間を金 属線 2 6でワイヤポンドした後、 全体を色の顔料を分散した樹脂 2 7にてモールド して構成される。 モールド樹脂 2 7の前面はレンズ面 2 8が形成されている。 図 1の大画面画像装置においては、 1行の'水平方向の画素ピッチが 2 L4とな り、 1画素内の各隣り合う色素子 1の中心間距離、 すなわち色素子ピッチが画素 ピッチ 2 L4の 1 4 (= L4 / 2 ) となる。
また、 最も視感度の高い緑色素子 4 Gに着目すると、 1行の水平方向の緑色素子 4 Gの配列ピッチと垂直方向の緑色素子 4 Gの配列ピッチは共に等ピッチ 2 L4と なる。 そして、 最も視感度の高い緑色素子 4 Gの位置が、 見かけ上の画素の位置と なるので、 図 1では水平方向及び垂直方向の見かけ上の画素ピッチは、 共に同じ
ピッチ L4になる。
画素ピッチ、 色素子ピッチ、 緑色素子の水平、 垂直方向の配列ピッチは、 セル内 及びセル相互間、 またュニット内及びュニット相互間においても同じにしている。 この大画面画像表示装置は、 図 3に示すように、 各小画面内の各水平画素行毎 に、 上下視野角を充分に確保し、 かつ低入射外光を遮る庇 5を、 その上部に設け る。 この庇 5は小画面内の画素間の無効部で水平方向につなぎ、 小画面内で水平方 向に一体の庇にする。
因みに、 庇 5としては、 例えば外光入射角 04を 1 1 ° 程度、 下視野角 S 5を 2 8 ° 程度、 上視野角 6> 6を Γ 程度、 設計視野角 0 7 (= 6» 5 + S 6 ) を 2 9 . 5 ° 程度とすることができる。
図 1に示した画素配列では、 人間の目の視感度が最も高い緑色素子 4 Gを斜方配 列 (チェッカ一フラッグ配列) にしているため、 見かけ上の水平解像度及び垂直解 像度が向上する。 すなわち、 図 9と図 1とを比較すると、 各色素子のサイズが同じ であれば L4は L3の 1 Z 2になる。 また、 行毎に庇 5が入れられるため、 低入射角 の外光下でもコントラストが低下しない。 さらに、 赤色素子 4 R、 緑色素子 4 G及 び青色素子 4 Bがインライン色素子配列のため、 庇蹴られによる色変化は発生しな い。
また、 画素内で視感度の最も低い青色素子 4 Bを中央に配列しているので、 赤の 情報の解像度が上がり、 全体として解像度の向上が図れる。
なお、 図 3では、 庇 5を画素行毎に設けた構成としたが、 その他、 庇 5を 1つ置 き又は複数置きの画素行毎に設けることもできる。
本発明は図 1に示した構成に限定されるものではなく、 種々の変形が可能であ る。 例えば図 2の他の形態に示すように、 画素の中心となる色素子を赤色素子 4 R にしてもよい。 その他の構成は図 1と同じである。 このように赤色素子 4 Rを画素 の中心にして視感度の高い緑色素子 4 Gに近接することにより、 混色を良くするこ とができる。
また、 図 1及び図 2では各画素内における 3個の色素子を等間隔 (L4 Z 2 ) とし
ているが、 この間隔は等間隔でなくてもよい。 ただし、 各画素毎の同色の色素子の 間の間隔は大画面表示装置の画面全体にわたって等しくすることが必要である。 さ らに、 図 1及び図 2では、 水平方向に隣り合う画素間の最も近い色素子同士 (図 1 では赤色素子と緑色素子) 間の間隔を L4としているが、 この間隔は大画面表示装 置の画面全体にわたって等しい値であれば L4より長くてもよい。 また、 各画素毎 に画素の上部に設ける庇は、 水平方向に一体にしなくてもよい。
また、 図 1及び図 2では、 赤、 緑、 青の 3個の素子 4 R , 4 G , 4 8で1画素を 構成したが、 画素を構成する色素子としては、 4個以上の色素子で 1画素を構成す ることもできる。 例えは、 図 4の他の形態に示すように、 赤色素子 4 R、 緑色素子 4 G、 青色素子 4 Bに黄緑色素子 4 Y Gを加えた 4個の色素子で 1画素を構成する ことができる。 図 4では、 インライン色素子配列において両端位置に視感度の高い 緑色素子 4 Gと黄緑色素子 4 Y Gを配置し、 上述と同様に 1行毎に交互に緑色素子 4 Gと、 黄緑色素子 4 Y Gを入れ替えた画素を配置するようにしている。 最も視感 度の高い緑色素子 4 Gに関してみると、 緑色素子 4 Gは、 1行の水平方向に等ピッ チ L 5で配列され、 且つ、 1行の水平方向の緑色素子 4 Gの配列ピッチ L 5と垂直方 向の緑色素子 4 Gの配列ピッチ L 5とを互に等しくして配列される。 なお、 この場 合も、 画素ピッチ、 色素子ピッチ、 緑色素子 4 Gの水平、 垂直方向の配列ピッチ は、 セル内及びセル相互間、 またユニット内及びユニット相互間において同じにし ている。
この図 4の構成においては、 最も視感度の高い緑色素子 4 Gの位置に画素が有る ように見えるので、 この緑色素子 4 Gの位置が見かけ上の画素位置となる。
さらに、 図 5の他の形態に示すように、 同じ 4個の色素子 4 R , 4 G , 4 B及び 4 Y Gで 1画素を構成するも、 最端の緑色素子 4 Gの隣りに黄緑色素子 4 Y Gを配 するようにしてもよい。 このときには、 共に視感度が高い緑色素子 4 G及び黄緑色 素子 4 Y Gからなる 2色素子グループ (即ち、 この 2色素子グループが最も視感度 が高い色素子グループ) の位置に画素が有るように見え、 従って、 2色素子グルー プ (4 G, 4 Y G ) 位置が見かけ上の画素位置となる。 この場合も、 最も視感度の
高い色素子グループ (4G, 4GY) は、 1行の水平方向に等ピッチ L6で配列さ れ、 且つ 1行の水平方向の最も視感度の高い色素子グループ (4G, 4YG) の配 列ピッチ L6と垂直方向の最も視感度の高い色素子グループ (4G, 4YG) の配 列ピッチ L6とを互に等しくして配列される。 また、 画素ピッチ、 色素子ピッチ、 最も視感度の高い色素子グループ (4G, 4YG) の水平、 垂直方向の配列ピッチ は、 セル内及びセル相互間、 またユニット内及びユニット相互間において同じにし ている。
このような図 4及び図 5の画素配列をもつ大画面画像表示装置においても、 図 1 及び図 2と同様に、 見かけ上の水平解像度及び垂直解像度が向上し、 庇蹴られによ る色変化はない。
なお、 図 1、 図 2、 図 4、 図 5では色素子として、 LEDを用いたが、 その他、 例えば陰極線管、 放電管、 有機エレクト口ルミネッセンス素子、 液晶素子を用いる ことができる。
図 7及び図 8に色素子として用いることができる陰極線管の例を示す。 この陰極 線管 1 1は、 絶縁容器例えばガラス容器 12の前面板に例えば縦長形状の赤
(R) 、 緑 (G) 及び青 (B) の蛍光体層 13 〔13 R, 13 G, 1 3 B] からな る蛍光表示部 14が複数組、 図示の例では 2行、 8列の計 16組形成され、 各組の 蛍光体層 1 3 R, 13 G及び 1 3 Bに対応してワイヤ力ソード K 〔KR, KG, KB 〕 、 第 1グリッド Gl 〔G1R, GIG, GIB) 及び第 2グリッド G2 〔G2R, G2G , G2B) からなる電極部が配置されて成る。 蛍光体層例えば、 各緑、 青及び赤の蛍 光体層 13G, 1 3 B及び 1 3 Rを仕切るようにアノード電位が印加されるセパ レー夕 15が形成される。 この陰極線管 1 1では、 各ワイヤ力ソード K 〔KR, KG , KB) からの電子ビームが第 1グリッド G 1、 第 2グリッド G 2に制御されて各対 応する蛍光体層 1 3R, 13 G及び 13 Bに照射され、 蛍光体層 1 3 R, 1 3 G及 び 13 Bを発光表示する。
この 16素子を備えた陰極線管としては、 各 1素子の蛍光表示部 14が上述の色 素子に相当する。 なお、 図 7及び図 8では 16素子の蛍光表示部 14を有する陰極
線管を示したが、 その他、 1画素の蛍光表示部を有する単体の陰極線管、 或は適当 な素子数を有する陰極線管を用いることもできる。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、 例えば有機色素薄膜を陽極の透明電極と 陰極の金属電極で挟んで構成することができる。 この有機エレクトロルミネッセン ス素子は、 両電極により有機色素薄膜に電界が与えられると、 有機色素薄膜が励起 発光するものである。
放電管としては、 例えば対の電極間のプラズマ放電で発生した紫外線で蛍光体層 を励起発光するプラズマ放電表示管を用いることができる。