明 細 書
4一イ ミノォキサゾリジン— 2—オン誘導体、 それらの製造方法, 及びそれらを有効成分とする除草剤
技術分野
本発明は、 一般式 (1)
(式中、 X1は水素原子またはハロゲン原子を表し、 X2は水素原 子、 ハロゲン原子またはアルキルォキシ基 (好ましくは炭素数 1〜
6) を表わす。 X3 は水素原子、 ハロゲン原子、 アルキルォキシ基 (好ましくは炭素数 1~6) 、 シクロアルキルォキシ基 (好ましく は炭素数 3~6) またはアルキニルォキシ基 (好ましくは炭素数 3 ~4) を表す。 ) で示される 4ーィミノォキサゾリジン一 2—オン 誘導体及びこれらの塩、 それらの製造方法、 並びにそれらを有効成 分とする除草剤に関する。 さらに、 本発明は一般式 (1) で示され る 4ーィミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体の 4位のィミノ基を 加水分解することを特徴とする一般式 (3) で示されるォキサゾリ ジンジオン誘導体の製造方法に関する。
(式中、 X X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 )
背景技術
従来より、 3位窒素原子上に置換ァリ一ル基を有する 4ーィミノ ォキサゾリジン一 2—オン誘導体が殺菌活性を有することが知られ ているが (例えば、 特公昭 4 7— 4 3 S 0 0号) 、 本発明の一般式 (1)で示されるような、 ォキサゾリジン環 5位にイソプロピリデン基 を有する 4一イミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体の合成に関す る報告はなく、 ましてやこれらが強い除草活性を有することは全く 知られていない。
特公昭 4 7 - 4 3 8 0 0号に記載の 4—ィミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体は、 対応するイソシァネートとシァノアルコールの 付加及び環化反応により製造されているが、 α位に二重結合を有す るシァノアルコールを用いた反応はこれまで知られておらず、 さら にその二重結合の異性化を利用したィソプロピリデン基の導入方法 は、 本発明の 4ーィミノォキサゾリジン— 2—オン誘導体の鍵とな る合成反応である。
また、 Ε Ρ— 0 2 4 1 5 5 9 Βに記載されている除草剤の有効成 分として有用な一般式 (3)で示されるォキサゾリジンジオン誘導体は、 例えば、 下式に示したように、 ァリ一ルイソシァネート (2)と 2—ヒ ドロキシ— 3—メチルー 3—ブテン酸エステル (4)との付加環化反応 により製造されている。 しかしながら、 この方法では、 原料に用い る 2—ヒ ドロキシー 3—メチルー 3—ブテン酸エステルの製造には 2工程の反応を必要とし、 多くの副原料を使用しなければならず、 さらに必ずしも良好な収率で目的物を得ることはできない。
従って、 このような 2—ヒ ドロキシ— 3—メチル— 3—ブテン酸 エステル類 (4)を使用する従来の方法では、 反応工程が長くなるとと
もにそれぞれの工程に対応した多くの副原料を用いねばならず、 収 率も低いことから、 除草剤の有効成分として有用な一般式 (3)で示さ れるォキサゾリジンジオン誘導体の製造方法としては経済性の点か ら不利であり、 より効率のよ 、製造方法の開発が望まれている。
(式中、 X 1、 X 2及び X 3は前記と同じ意味を表し、 R 'は低級アル キル基を表す。 )
発明の開示
本発明者等は、 上記課題を解決すベく鋭意検討を重ねた結果、 本発明の前記一般式 ( I)で示される 4位にィミノ基を有する新規なォ キサゾリジン— 2—オン誘導体が、 安価な原料である前記一般式 (2) で示されるァリ一ルイソシァネー卜とメタクロレインシァノヒ ドリ ン ( 1ーシァノー 2—メチル一 2—プロペン一 1—オール) とを塩 基の存在下に反応させることにより、 短工程で収率よく合成するこ とができ、 この化合物は低薬量処理において主要雑草に対して高い 殺草効果を有し、 かつ主要作物に対する薬害が低く、 除草剤として 優れた性能を有すること、 さらに、 この化合物の 4位のイミノ基を 酸性条件下に加水分解することにより、 一般式 (3)で示されるォキサ ゾリジンジォン誘導体を従来の方法に比べより経済的に製造するこ とができること、 を見出し、 本発明を完成した。
即ち、 本発明は一般式 (1)
(式中、 X1、 X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される 4一イミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体、 及びこれらの塩に関 する。
また、 一般式 (2)
(式中、 X X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される ァリ一ルイソシァネー トと、 1ーシァノ ー 2—メチル一 2—プロべ ン— 1一オールとを塩基の存在下に反応させることを特徴とする、 一般式 (1)
(式中、 X '、 X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される 4ーィ ミ ノォキサゾリジン— 2—オン誘導体の製造方法に関する。
そして、
(式中、 X X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される 4一イミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体及びこれらの塩を有効 成分とする除草剤に関する。
更には、 一般式 (1)
(式中、 X1、 X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される 4—イ ミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体の酸性条件下に加水分 解することを特徴とする、 一般式 (3)
(式中、 X'、 X
2及び X
3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される 5—イソプロピリデンー 2, 4一ォキサゾリ ジンジオン誘導体の製 造方法、 並びに、 一般式 (2)
(式中、 X X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される ァリールイソシァネー卜と、 1—シァノー 2—メチル一 2—プロべ ン- 1 -オールとを塩基の存在下に反応させ、 次いで、 酸性条件下 にィ ミノ基を加水分解することを特徴とする、 一般式 (3)
(式中、 X1、 X2及び X3は前記と同じ意味を表す。 ) で示される 5—ィソプロピリデン— 2, 4—ォキサゾリ ジンジオン誘導体の製 造方法に関する。
本発明の化合物である一般式 (1) で示される 4一イ ミノォキサ ゾリ ジン一 2—オン誘導体において、 Χ'、 X2及び X3で表される ハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子等を例示 することができる。
X2及び X3で表されるアルキルォキシ基としては、 メ トキシ基、 ェ トキシ基、 プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 ブトキシ基、 イソブ トキシ基、 ペンチルォキシ基、 へキシルォキシ基等を例示すること ができる。
X 3で表されるシク口アルキルォキシ基としては、 シクロプロピル ォキシ基、 シクロペンチルォキシ基、 シクロへキシルォキシ基等を
例示することができ、 またアルキニルォキシ基としては、 プロパル ギルォキシ基、 1—ブチン— 3 —ィルォキシ基、 2—プチ二ルォキ シ基等を例示することができる。
これらの塩としては、 塩酸塩、 硫酸塩、 リン酸塩等を例示するこ とができる。
本発明の製造方法に用いる一般式 (2 ) で示されるァリールイソ シァネートは、 市販されていないものは対応するァニリン誘導体と ホスゲンあるいはホスゲン等価体とを常法に従って反応させること により容易に製造することができる。 対応するァニリ ン誘導体は、 例えば特開平 5 - 1 7 4 1 1号あるいは特開平 5— 4 3 5 2 5号公 報記載の方法により製造することができる。
また、 1—シァノー 2—メチル一 2—プロペン一 1 一オールは、 メタクロレインへの青酸付加により容易に製造することができる (下 記参考例一 1〜 2参照) 。
本発明の 4ーィ ミノォキサゾリジン一 2 -オン誘導体の製造方法 において、 ァリールイソシァネー卜 (2 ) と 1—シァノー 2—メチ ルー 2—プロペン一 1 一オールとの反応は、 塩基の存在下に行なう ことを必須要件とするものであり、 塩基としては、 例えば、 トリエ チルァミ ン、 ト リブチルァミ ン、 N—メチルモルホリ ン、 ピリ ジン、 ジメチルァニリ ン等の有機ァミ ン類、 炭酸力リゥム、 炭酸ナトリゥ ム、 炭酸水素力リゥム、 炭酸水素ナトリウム、 水素化ナトリウム、 ナトリウムアミ ド等のアル力リ金属塩基を例示することができる。 塩基の使用量は特に制限はなく、 反応基質に対して 1 Z 1 0 0 0〜 1 / 1 0の触媒量でよい。
この付加環化反応は無溶媒でも行うことができるが、 反応に害を
及ぼさない溶媒であれば使用することができ、 例えば、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 クロ口ベンゼン、 テ トラヒ ドロフラン、 ジェ チルエーテル、 ジイソプロビルェ一テル、 ジメ トキシェタン、 へキ サン、 オクタン、 酢酸ェチル、 ァセ トニ ト リル、 ァセ トン、 N , N ージメチルホルムアミ ド、 N—メチルピロ リ ドン等を例示すること ができる。
本発明の 4ーィミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体 (1 ) の生 成過程は、 下式に示したように、 まず 1ーシァノー 2—メチルー 2 一プロペン一 1—オールの水酸基がィソシアナ卜基に付加して一般 式 (5 ) で示されるカーバメート誘導体が生成した後、 アミ ド窒素 がシァノ基に分子内で環化して中間体 (6 ) を経、 さらに二重結合 が移動して 4 —ィ ミノォキサゾリジン— 2—オン誘導体 ( 1 ) を与 えるものである。
各反応の反応温度は、 活性なァリールイソシァネート (2 ) への 1ーシァノー 2—メチルー 2—プロペン— 1—オールの付加反応に おいては何ら加温する必要はなく、 室温以下の低温下でも充分反応 は進行する。 またそれに続く分子内環化反応も反応速度論的にも非
常に速い反応と考えられ、 従って室温でも進行するが、 3 0〜 1 1 0 :、 好ましくは 4 0〜 8 0 °C程度の加熱下に実施することにより, 反応を短時間に終了させることができる。 二重結合の移動反応は熱 力学制御の反応と考えられ、 加熱下に反応させることにより、 反応 の速度を速めることができ、 室温〜 1 5 0。 (:、 好ましくは 6 0〜 1 1 0で程度の加熱下に実施することにより、 反応を完全に終了させ ることができる。
このように本発明の製造方法は、 カーバメー ト誘導体 (5 ) 及び 中間体 (6 ) を経由する異なった 3種類の素反応により目的物を得 るものであるが、 本方法では、 適度な条件下にこれらの反応を逐次 進行させることにより、 中間体 (5 ) 及び (6 ) を単離することな く、 ヮンポッ トで最終生成物である 4一イミノォキサゾリジン— 2 一オン誘導体 (1 ) へと導く ことができる。
反応終了後は、 通常の操作により 4 一イミノォキサゾリジン一 2 —オン誘導体 (1 ) を得ることができる。 さらに、 得られた 4ーィ ミノォキサゾリジン— 2—オン誘導体 (1 ) の例えばトルエン溶液 に濃塩酸を加え、 その塩酸塩として単離することもできる。 勿論、 化学的に許容な他の塩、 たとえば硫酸塩、 リ ン酸塩等も本発明に含 まれるものである。
このようにして得られた 4—イ ミノォキサゾリジン一 2—オン誘 導体 (1 ) は、 その 4位のイミノ基を酸性条件下にカルボニル基へ 加水分解することにより、 ォキサゾリ ジンジオン誘導体 (3 ) へ容 易に変換することができる。
加水分解反応は、 例えば 4—ィ ミ ノォキサゾリ ジン— 2—オン誘 導体 ( 1 ) に 1 ~ 1 2 Nの塩酸を加えて加熱するか、 あるいは有機
溶媒中に溶解させた 4ーィミノォキサゾリジン一 2—オン誘導体 ( ) に 1 ~ 1 2 Nの塩酸を加えて加熱することにより、 目的とするォ キサゾリジンジオン誘導体 (3 ) を製造することができる。
この反応に用いる酸としては、 塩酸、 硫酸、 璘酸等の鉱酸を例示 することができるが、 より安全で取り扱いやすく、 安価な塩酸を用 いることが好ましい。 有機溶媒としては、 酸性条件下に安定であり、 反応に害を及ぼさない溶媒であればいかなるものでも使用すること ができ、 例えば、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 クロ口ベンゼン、 テ トラヒ ドロフラン、 ジェチルェ一テル、 ジイソプロビルエーテル, ジメ トキシェタン、 酢酸ェチル、 ァセトニトリル、 アセトン、 メタ ノール、 エタノール等を例示することができる。
反応は室温下でも進行するが、 加熱下に実施することにより反応 を短時間に完結させ、 収率よく目的物が得られることから、 6 0 ~ 1 5 0 °C程度の加熱下に実施することが好ましい。
また、 ォキサゾリジンジオン誘導体 (3 ) の製造では、 4一イ ミ ノォキサゾリジン— 2—オン誘導体 (1 ) を単離する必要はなく、 ァリールイソシァネー ト ( 2 ) と 1 一シァノ一 2—メチルー 2—プ 口ペン- 1 -オールの付加環化反応の後、 反応溶液に酸を加え加熱 還流することによって加水分解することにより、 ォキサゾリジンジ オン誘導体 (3 ) を製造することができる。
該反応は、 先に説明した 4ーィ ミノ体 ( 1 ) の製造やその加水分 解反応において例示した溶媒や酸を用い、 それぞれの反応に適した 反応条件下で順次実施することが収率よく 目的物が得られる点で好 ましい。
本発明の化合物は、 畑地での土壌処理および茎葉処理において、
問題となる種々の雑草、 例えばシロザ、 ァオビュ、 ィチビ、 ハコべ 等の広葉雑草、 ノビエ、 ェノコログサ等のイネ科雑草に対して低薬 量処理においても優れた除草効果を有し、 しかも主要作物、 例えば、 大豆、 ヮタ等の広葉作物、 トウモロコシ等のイネ科作物に対して問 題となる薬害を示さない。 また、 水田において問題となる種々の雑 草、 たとえば、 タイヌビエ等のイネ科雑草、 ァゼナ、 キカシグサ、 ミゾハコべ等の広葉雑草、 ホタルイ、 マツバイ等のカャッリグサ科 雑草等の水田雑草に対して低薬量処理においても優れた効果を有し、 しかも移植水稲に対する薬害は非常に軽微である。
発明を実施するための最良の形態
以下、 実施例、 参考例及び試験例により本発明をさらに詳細に説 明するが、 本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例一 1
滴下ロートを装備したナス型フラスコ(500cc)に、 4 —クロロー 5 —シクロペンチルォキシー 2 —フルオロフェニルイソシァネー ト(5 0. 0g, 0. 196mol)と トリェチルアミ ン(1. OmL)及びイソプロピルエー テル(lOOnUを入れ、 氷冷下に撹拌しながらメタクロレインシァノ ヒ ドリ ン(15. Og, 0. 155nol)をゆつく り滴下した。 滴下後、 室温ま で昇温した後さらに 5 0でで 2時間撹拌した。 反応終了後、 析出し た結晶を S取し、 へキサンで洗浄後、 乾燥することにより 3 — (4 一クロ口一 5 —シクロペンチルォキシ一 2 —フルオロフヱニル) ― 4 —ィ ミ ノ ー 5 —イソプロピリデンォキサゾリ ジン— 2 —オンの
薄黄色結晶(45.3g, 収率 65.6¾)を得た。
P:131-133^C
1H-NMR(400 Hz,CDCl3) T S, ppm): < 1.64C2H, m), 1.89(6H( i),
2.03(3H, s), 2.30C3H, s), 4.74C1H, m),
6.82C1H, d, J„F=5.15Hz), 7.35C1H, d, J„F=8.84Hz).
IRCKBr disk, ^-'):2950, 1790, 1670, 1500, 1430, 1380, 1310,
1290, 1230, 1190, 1130, 1050, 830, 750.
MS(m/e, relative intensity) :355(M++3, 1.40), 354( + + 2, 4.54).
353(M+!l, 3.80), 352(M+, 13.74), 286(31.65), 284(90.37), 189(32.39), 188(12.16), 187(100), 158(3.73), 70(82.44),
69(24.54), 42(34.86), 41(84.61), 39(22.51), 28(14.20),
18(19.36).
EA(¾, calcd. for C, 7Ht 8C1FN203) :
C;57.86(57.87), H;5.16(5.15), N;7.75(7.94).
得られた 3— (4—クロ口一 5—シクロペンチルォキシー 2—フ ルオロフヱニル) 一 4一イ ミノー 5—イソプロピリデンォキサゾリ ジン— 2—オンのトルエン溶液に室温で濃塩酸(約 2当量)を加え充 分撹拌し、 析出した白色固体を濾過し、 トルエン及びへキサンで充 分洗浄した後、 乾燥することにより、 3— (4—クロ口— 5—シク 口ペンチルォキシー 2—フルオロフェニル) 一 4一イ ミノー 5—ィ ソプロピリデンォキサゾリジン一 2—オン塩酸塩(化合物 1 )をほぼ 定量的に得た。
MP:134-135°C
'H-N (400MHz, DMS06tD20, TMS, ppm): δ 1.72C2H, m),
1.74C4H, m), 1.89C2H, m), 2.22C3H, s), 2.25C3H, s),
4.76(1H, m), 7.34(1H, d, JHF=4.19Hz),
IK(KBr disk, cm—1): 2950, 1820. 1630, 1500, 1460, 1390,
1280, 1180, 1140, 1050, 860, 750, 720.
実施例一 2
撹拌機及び滴下ロートを装備したナス型フラスコ(500cc)に、 4 - クロロー 5—シクロペンチルォキシー 2 —フルオロフヱ二ルイソシ ァネート(100g, 0.392mol)と トルエン(100mL)を入れ、 次いで氷冷 下に撹拌しながら、 メタクロレイ ンシァノヒ ドリン(35.0g. 0.360 mol)と ト リエチルァミ ン(1. OmL)の トルエン(50mL)溶液を 1 5分か けてゆっく り滴下した。 滴下後、 室温まで昇温した後さらに室温で 4時間撹拌した後、 1 N水酸化ナトリウム水溶液(50mい 2)、 1 N塩 酸(50mい 2)及び水(50mい 2)で洗浄し、 無水硫酸マグネシゥムで乾燥 させた。 乾燥剤を除去した後、 溶媒を減圧下に留去することにより、 褐色の粗生成物(124.5g)を得た。 このものに少量のへキサンを加え、 析出した結晶を瀘取し、 へキサンで洗浄後、 乾燥することにより 3 一 ( 4 一クロロー 5 —シクロペンチルォキシー 2 —フルォ口フエ二 ル) 一 4 一イ ミ ノ ー 5 —イソプロピリデンォキサゾリ ジン一 2 —才 ン(化合物 2 )の薄黄色結晶(1次晶, 53.9g, 収率 39.0X)を得た。
実施例 - 3
滴下ロー トを装備したナス型フラスコ(200cc)に、 4—クロ口フエ 二ルイソシァネー ト(11.3g, 73.7mmol)と ト リェチルァミ ン(0.5mい 及びイソプロピルエーテル(40nL)と トルエン(30mL)を入れ、 室温で 撹拌しながらメタクロレイ ンシァノ ヒ ドリ ン(8.94g, 92. lmmol) を ゆつく り滴下した。 滴下後、 室温でさらに 1 2時間擋拌した。 反応 終了後、 析出した固形物を濾取し、 エーテル(5mLx2)及びへキサン(5 mい 2)で洗浄後、 乾燥することにより 3— (4ークロロフヱニル) — 4—イ ミ ノー 5—イソプロピリデンォキサゾリ ジン一 2—オン(化 合物 3)の白色結晶(7.40g, 収率 40.1X)を得た。
MP:153-155°C
1H-NMR(400MHz, CDC13, TMS, ppm): δ 2.02(3H, s), 2.3K3H. s), 7.26(2H. d, J=8.66Hz), 7.46(1H, br s),
8.57(2fl, d, J=8.57Hz).
ISCKBr disk, cm—リ: 3250, 1770, 1660. 1490, 1410 .1290, 1260, 1200, 1140, 1090, 1005, 840, 830, 750, 510.
MS(m/e, relative intensity) :253(M++3, 2.66),
252(M++2, 16.69), 251(M+ + 1. 7.40). 250(M+, 51.20),
155(21.93), 154(7.13). 153(67.75). 125(16.78). 90(15.17), 70(100.0). 42(36.82), 41(25.73). 39(18.00), 18(13.83).
EA(X, calcd. for CI 2H, ,C1N202):
C;57.65(57.49), H;4.22(4.43). N; 11.34(11.18).
実施例 - 4
滴下ロー トを装備したナス型フラスコ(lOOcc)に、 2, 4—ジク 口口フエ二ルイソシァネー ト(2.66g. 14.2mmol)と ト リェチルァミ ン(0.25mL)及びトルエン(20mL)を入れ、 氷冷下に撹拌しながらメタ クロレインシァノ ヒ ドリ ン(2.43g, 25. Ommol)をゆつく り滴下した。 滴下後、 室温まで昇温した後さらに 50°Cで 30分間撹拌した。 反 応終了後、 反応混合物を 1 N水酸化ナトリゥム水溶液(20mい 2)及び 1 N塩酸(30mL)で洗浄し、 硫酸マグネシウムで乾燥の後、 溶媒を減 圧下に留去することにより得られた粗生成物をトルエン Zへキサン より再結晶することにより、 3— (2, 4ージクロロフヱニル) ― 4一イ ミ ノー 5—イソプロピリデンォキサゾリ ジン一 2—オン(ィ匕 合物 4)の白色結晶(1.92g, 収率 47.4X)を得た。
MP:129-130°C
Ή-ΝΜΕ (400MHz, CDC13, TMS, ppn): δ 2.03(3H, s), 2.28 (3Η. s), 7.00-7.70(1H, br s), 7.29(1H, d, J=8.47Hz),
7.44(1B, dd, J=8.47Hz and 2.25Hz). 7.63(1H, d, J=2.25Hz).
IRCKBr disk, cm—リ: 3360, 1780, 1660. 1490, 1410, 1280. 1210, 1135, 1090, 1070, 1000, 820, 750, 740.
MS(m/e, relative intensity) :288(M++3. 3.08), 287(M++2, 3.15), 286(M++1. 17.47), 285(M+. 5.03). 284(26. 2). 189(18.59),
187(28.65), 124(9.81), 70(100.0), 42(45.98), 41(28.65),
39(15.97), 18(17.89).
EA(¾, calcd. for C, 2H, 0C12N202»1/4H20) :
C;49.80(49.76), H;3.36(3.66), N;9.54(9.67).
実施例一 5
滴下ロートを装備したナス型フラスコ(300cc)に、 5— (1—メ チルー 2—プロピニルォキシ) — 4—クロ口— 2—フルオロフェニ ルイソシァネート(lO.Og, 41.7mmol)とトリエチルアミ ン(l.OmL)及 びィソプロピルエーテル(40mL)とジェチルエーテル(50mL)を入れ、 氷冷下に撹拌しながらメタクロレインシァノヒ ドリン(4.86g, 50.0 mmol)をゆっく り滴下した。 滴下後、 室温まで昇温した後さらに 12 時間撹拌した。 反応終了後、 反応混合物を 1 N塩酸 (50mL)中にあけ、 酢酸ェチル(50mL X3)で抽出した。 有機層を硫酸マグネシウムで乾 燥の後、 減圧下に溶媒を留去して得られた粗生成物を、 シリカゲル カラムクロマトグラフィー (展開溶媒: 酢酸ェチル Zへキサン =1/ 5) で精製した。 分離した目的物をさらにエーテルノへキサンより 再結晶することにより、 3— { 5 - ( 1ーメチルー 2—プロピニル ォキシ) 一 4一クロロー 2—フルオロフェニル } —4—イ ミノー 5 一イソプロピリデンォキサゾリジン一 2—オン(化合物 5 )の白色結 晶(7.37g, 収率 52·4¾)を得た。
MP:114-115°C
lH-NMR(400MHz, CDC13, TMS, ppm): δ 1.74C3H, d, J=6.57Hz), 2.03C3H, s), 2.29C3H, s), 2.57(1H, d, J = 2.04Hz),
4.84C1H, dq, J = 6.57Hz and 2.04Hz),
IRC Br disk, cm-リ:3300, 3200, 2100, 1800, 1675, 1505, 1430, 1385, 1305, 1285, 1235, 1190, 1140, 1105, 1090. 1050, 1025, 870, 830, 750.
S(m/e, relative intensity) :339(M + ÷3, 1.84), 338(M + + 2, 9.74), 337(M+ + 1, 6.03), 336(M+, 28.62), 286(6.29), 285(7.69), 284(18.61), 283(16.55), 189(12.19), 188(5.30),
187(36.63), 158(2.27), 70(100.0), 69(19.09), 53(60.17), 42(54.76), 41(40.15), 27(40.27), 18(18.16).
EA(¾, calcd. for C, «,Η, 4C1FN203):
C;56.81(57.06), H;4.02(4.20), N';8.42(8.32).
実施例一 6
滴下ロートを装備したナス型フラスコ(200cc)に、 4—メ トキシ フヱニルイソシァネー ト(4.84g, 32.5mmol)と 卜 リエチルァミ ン(0.5 mL)及びィソプロピルエーテル(30niL)を入れ、 室温で撹拌しながら メタクロレイ ンシァノヒ ドリン(4.50g, 46.3ππηο1)をゆつく り滴下 した。 滴下後、 室温で 1 2時間撹拌した。 反応終了後、 反応混合物
を減圧下に濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト グラフィー (展開溶媒:酢酸ェチル /へキサン = 1/5) で精製した。 分離した目的物をさらにエーテル/へキサンより再結晶することに より、 3— (4—メ トキシフエニル) 一 4ーィミノ一 5—イソプロ ピリデンォキサゾリジン一 2—オン(化合物 6)の白色結晶(3.32g, 収率 41.5¾)を得た。
P:119-121°C
1H-N R(400MHz, CDCl3l TMS, ppm): 6 2.02C3H, s), 2.30C3H, s),
3.86C3H, s), 7.05C2H, d, J=8.91Hz),
7.2K2H, d, J=7.94Hz), 7.39(1H, br s).
IRC Br disk, cm-リ: 3250, 2950, 1780, 1660, 1510, 1435, 1400,
1290, 1250, 1200, 1140, 1110, 1015, 870, 840, 755, 610. MS(m/e, relative intensity) :247(M + + 1, 12.55), 246(r, 67.87),
218(3.52), 150(14.86), 149(100.00), 134(17.27),
106(7.64), 78(7.93), 70(56.39), 42(27.87), 41(17.90),
28(10.76), 18(18.61).
EA(¾, calcd. for C,3H,4N203):
C;63.66(63.39), H;5.72(5.74), ; 11.37(11.38).
実施例一 7
滴下ロートを装備したナス型フラスコ(lOOcc)に、 3, 4—ジク ロロフ 二ルイソシァネート〔1.41g, 7·47ιηπιο1)と トリエチルァミ
ン(0.2mL)及びトルエン(15niL)を入れ、 室温で撹拌しながらメタク ロレインシァノヒドリン(0.907g, 9.34mmol)をゆつくり滴下した。 滴下後、 室温で 1 2時間撹拌した。 反応終了後、 析出した固形物を 濾別したのち、 濾液を 1 N水酸化ナトリゥム水溶液(5ml)、 飽和亜 硫酸水素ナトリゥム水溶液(5ml)及び 1 N塩酸(5ml)で洗浄した。 有 機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下に溶媒を留去し、 得られ た粗生成物をトルエンノへキサンより再結晶することにより、 3—
( 3, 4—ジクロロフエニル) 一 4一イミノー 5—イソプロピリデ ンォキサゾリジン一 2—オン(化合物 7 )の白色結晶(0.820g,収率
38.6¾)を得た。
MP:132-134
'H-N RC400MHZ, CDC13, TMS, ppm): δ 2.03C3H, s), 2.31(3 s),
7.15C1H, br s), 7.28C1H, d, J=8.47Hz),
7. 5C1H, dd, J=8.47Hz and 2.27Hz), 7.65C1H, d, J=2.27Hz). I C Br disk, cm" 1 ) :3350, 3050, 1780, 1660, 1490, 1410, 1380,
1280, 1210, 1135, 1090, 1065, 1000, 820, 780, 755, 740,·
680.
MS(m/e, relative intensity) : 288(M* + 3, 3.67), 287(M*l2, 3.03).
286(M+ + 1, 20.23), 285(M + , 5.21), 284(31.62), 189(25.66), 187(39.97), 124(13.43), 70(100), 42(37.55), 41(25.81). 18(32.43).
EA(¾, calcd. for C12Hl oCl2N202'l/4H20):
C;49.89(49.76). H;3.50(3.66), N; 9.67(9.55).
実施例— 8
滴下口一卜を装備したナス型フラスコ(lOOcc)に、 4 一クロロー 2 -フルォロー 5 —イソプロピルォキシフヱ二ルイソシァネート(2 . 30g, 10. 0匪 ol)とトリエチルァミン(0, lmL)及びトルエン(lOmL)を 入れ、 室温で撹拌しながらメタクロレインシァノヒドリン(1. 07g, ll. Ommol)をゆっくり滴下した。 滴下後、 8 0 で 2時間撹拌した。 反応終了後、 反応混合物を減圧下に濃縮し、 得られた粗生成物をシ リカゲルカラムクロマ卜グラフィー (展開溶媒:酢酸ェチル /へキ サン = 1/5) で精製することにより、 黄色オイル状の 3— (4—ク ロロ一 2 —フルオロー 5 —イソプロピルォキシフヱニル) 一 4—ィ ミノ— 5 —イソプロピリデンォキサゾリジン一 2 —オン(1. 69g)を 得た。 次いで、 氷冷下このィミノ体をトルエン(20mL)に溶かし、 1 2 N塩酸(lmL)を加えた。 直ちに白色の塩酸塩が生成し、 これを 濾別することにより、 白色固体の目的物(化合物 8 )(0. 881g,収率 26. 9¾)を得た。
P:201 -203^C
' H- MR(400MHz, CDC13, DMS0-d6) : δ '
1. 3K6H, d. J=5. 93Hz), 2. 06C3H, s), 2. 30(3H, s),
4. 53( 1H, p, J=5. 93Hz), 7. 54C 1H, d, JH F:6. 68Hz),
7. 79C 1H. d, JHF = 9. 39Hz), 9, 24(2H, br s).
IRC Br disk, cm-I):3042, 2984, 2936, 2558, 2473, 1831, 1651, 1543, 1507, 1470, 1391, 1215, 1186, 1146, 1109, 1051, 851.
実施例一 9
ナス型フラスコ(300cc)に、 3— (4—クロ口— 5—シクロペン チルォキシー 2—フルオロフヱニル) 一 4一イミノー 5—イソプロ ピリデンォキサゾリジン— 2一オン(17.5g, 49.6inmol)を入れイソ プロピルエーテル(40mL)で溶解させた。 次いで濃塩酸(15m を加え た後、 析出したィミノ体の塩酸塩が全て溶解するまで 3時間加熱還 流した。 反応終了後、 反応混合物を分液ロートに移し、 水を加え有 機層を分離した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 乾燥剤 を取り除き、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた粗生成物にへキサ ン(15mL)を加え、 室温で放置することにより析出した 3— (4ーク ロロ一 5—シク口ペンチルォキシ一 2—フルオロフェニル) 一 5— イソプロピリデンー 2 , 4—ォキサゾリジンジオンの淡黄色結晶 (13.28g,収率 79.3¾)を濾過により単離した。
MP: 104.5-105.0て
'H- R(CDC13. T S, ρρι): δ 1.49- 1.97C8H, m), 2.03C3H, s), 2.3K3H, s), 4.73C1H, m), 6.88C1H, d, JHF = 6.6Hz),
7.33C1H, d, JHF:8.5Hz).
IRCKBr disk, cm- l ) : 2970, 1815, 1740, 1500, 1200.
実施例一 1 0
ナス型フラスコ(200cc)に、 4一クロ口— 5—シクロペンチルォ キシー 2—フルオロフェニルイソシァネート(2, 07g, 8. lOmmol)と 卜リェチルァミン(0. 5mL)及びィソプロピルエーテル(20mL)を入れ、 氷冷下で撹拌しながら、 メタクロレインシァノヒ ドリン(1. 65g, 17. 0 mmol )をゆっく り滴下した。 滴下後、 室温まで昇温し、 さらにトリ ェチルァミン(0. 5mL)を加えそのまま一晩撹拌した。 T L Cでィミ ノ体の生成を確認した後、 濃塩酸(lOniL)を加え、 析出したイミノ体 の塩酸塩が全て溶解するまで 6 0てで 2時間加熱撹拌した。 反応終 了後、 反応混合物を分液ロートに移し、 1 N水酸化ナトリウム水溶 液及び 1 N塩酸で順次洗浄した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで 乾燥後、 乾燥剤を取り除き、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた粗 生成物をシリ力ゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒;酢酸ェ チルノへキサン = 1/10) で精製し、 さらにトルエンノへキサンより 再結晶することにより、 3— (4—クロロー 5—シクロペンチルォ キシ一 2—フルオロフヱニル) 一 5—イソプロピリデン一 2, 4一 ォキサゾリジンジオンの白色結晶(1. 73g, 収率 63. 2¾)を得た。
実施例 -
撹拌機を装備した丸底フラスコ(3000cc)に、 4 一クロロー 5—シ ク口ペンチルォキシー 2 —フルオロフヱ二ルイソシァネ一 ト(215g. 0. 84mol)、 ト リェチルァミ ン(5. 4mL)及び溶媒としてトルエン(1000 mL)を入れ、 室温で撹拌しながら、 メタクロレインシァノ ヒ ドリ ン (102g, 1. 05mol)をゆっく り滴下した。 滴下後、 4 0 °Cまで加温し、 2時間撹拌した。 次いでこのものに濃塩酸(200nL)を加え、 ィミノ 体の塩酸塩が析出するが、 そのまま 1 1 0 °Cまで昇温し、 2 . 5時 間撹拌した。 反応混合物を約 4 0 °Cまで冷却した後、 5 N水酸化ナ ト リ ウム水溶液(325mL)を加え、 5 0 °Cで 2時間撹拌した。 反応終 了後、 得られた混合物から有機層を分離し、 水層をトルエン (200η い 2)で抽出した。 有機層を合わせ、 1 Ν水酸化ナトリウム水溶液(1 00mい 2)、 1 N塩酸(200mい 2)及び水(300mL)で順次洗浄した。 有機 層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 乾燥剤を取り除き、 溶媒を減 圧留去した。 得られた褐色油状物にへキサン(約 300nL)を加え、 室 温で静置した。 析出した結晶を g過により単離し、 充分乾燥させる ことにより、 3 — ( 4 一クロロー 5—シクロペンチルォキシー 2— フルオロフェニル) 一 5 —イソプロピリデンー 2 , 4 —ォキサゾリ ジンジオンの白色結晶(184g , 収率 62. 0J を得た。
実施例一 1 2
撹拌機を装備した丸底フラスコ(3000cc)に、 4 一クロ口 — 5 —シ ク口ベンチルォキシ一 2 —フルオロフヱ二ルイソシァネー ト(206g, 0. 81mol)、 ト リェチルァミ ン(4. 0mL)及び溶媒として トルエン(90 OmL)を入れ、 室温で掼拌しながら、 メタクロレインシァノ ヒ ドリ ン (97. 8g, l. Olmol)をゆっく り滴下した。 滴下後、 4 0 °Cまで加温し、 1時間撹拌した。 次いでこのものに濃塩酸(200aL)を加え、 ィ ミ ノ 体の塩酸塩が析出するが、 そのまま 1 1 0 °Cまで昇温し、 2時間撹 拌した。 反応混合物を約 4 0 °Cまで冷却した後、 5 N水酸化ナトリ ゥム水溶液(250mL)を加え、 5 0 °Cで 2時間撹拌した。 反応終了後、 得られた混合物から有機層を分離し、 水層をトルエン(50Bい 3)で抽 出した。 有機層を合わせ、 1 N水酸化ナトリウム水溶液(1250ηい 4)、 1 Ν塩酸(200mL)及び水(200nLx2)で順次洗浄した。 有機層を無水硫 酸マグネシウムで乾燥後、 乾燥剤を取り除き、 溶媒を減圧留去した。 得られた褐色油状物に、 あらかじめ調製した酸性メタノール {MeOH (1400BIL) /6NHC1 (5BL) } を加え、 加温しながら均一溶液とした後、 さらに 6 N塩酸(60BL)を加え、 静置し徐々に室温まで冷却した。 析 出した結晶を g過により単離し、 充分乾燥させることにより、 3— ( 4 一クロロー 5 —シクロペンチルォキシー 2—フルォロフヱニル) 一 5 —イソプロピリデンー 2 , 4一才キサゾリ ジンジオンの白色結 晶(216g , 収率 75. 75 を得た。
実施例一 1 3
ナス型フラスコ(200cc)に、 4 一クロ口一 5 —シクロペンチルォ キシ一 2 —フルオロフヱ二ルイソシァネー ト(25. 6g, 0. 10mol)、 メ タクロレインシァノヒ ドリン(10. 5g, 0. lOmol)及び溶媒としてトル ェン(70mL)を入れ、 次いでト リェチルァミ ン(0. lg)を室温で加えた 後、 8 0でで 3時間撹拌した。 反応混合物を室温まで冷却し、 1 7 %塩酸(80m を加え、 ィミノ体の塩酸塩が析出するが、 そのまま昇 温し、 還流下に 2時間撹拌した。 反応終了後、 得られた混合物から 有機層を分離し、 水層をトルエン (20aい 2)で抽出した。 有機層を 合わせ、 1 N水酸化ナトリゥム水溶液と 1 N塩酸で順次洗浄した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 乾燥剤を取り除き、 溶媒 を減圧留去した。 得られた褐色油状物にへキサン(30BL)を加え、 室 温で静置した。 析出した結晶を S過により単離し、 充分乾燥させる ことにより、 3— ( 4 —クロロー 5 —シクロペンチルォキシー 2— フルオロフヱニル) 一 5 —イソプロピリデンー 2 , 4 —ォキサゾリ ジンジオンの白色結晶(17. 5g, 収率 49. 4X)を得た。
参考例一 1 c. HCl
NaCN +
CH0
ニッロナス型フラスコ(2000cc)に、 シアン化ナト リ ゥム(52. 4g, 1. 07mol)を量り取り、 ジイソプロビルエーテル(500niL)を入れ、 氷 冷下にメタクロレイン(70. lg, 1. OOraol)を加えた。 次いで混合物を 氷冷下に撹拌しながら、 濃塩酸(89mL)をガスが発生しない程度の速 さで滴下した。 滴下後、 室温まで昇温し、 さらに 1時間撹拌した。 反応終了後 (2時間後) 、 上澄み液を分液ロートに移し、 亜硫酸水 素ナトリゥム飽和溶液(10mい 3)で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで 乾燥した。 乾燥剤を除去したのち、 溶媒を減圧下に留去することに より、 メタクロレインシァノ ヒ ドリ ンの無色透明液(92. 5g, 収率 95. 2¾)を得た。
BP : 86-87°C /8mmHg
Ή-ΝΜΕ (400MHz, CDC13, TMS, ppm): δ 1. 91 (3H. s) ,
3. 25 C1H, br s), 4. 88 (1H, s) , 5. 14 (1H, m) , 5. 33 (1H, m). IE Cneat, cm— ' ) : 3450, 2950, 2275, 1660, 1450, 1390, 1090,
1060, 920.
ニッロナス型フラスコ(200cc)に、 シアン化ナト リ ゥム(2. 50g, 51. Ommol)を量り取り、 ジェチルェ一テル(30mL)を入れ、 氷冷下に メタクロレイン(3. 00g, 42. 8minol)を加えた。 次いで濃塩酸(2. 9mL) を撹拌しながら氷冷下に 1 5分かけてゆつく りと滴下した。 滴下後、 室温まで昇温し、 さらに 1時間撹拌した。 反応終了後、 上澄み液を 分液ロー卜に移し、 亜硫酸水素ナトリゥム飽和溶液(5mLx2)で洗浄 し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 乾燥剤を除去したのち、
溶媒を減圧下に留去することにより、 メタクロレインシァノヒドリ ンの無色透明液(3. 27g, 収率 78. 7¾)を得た。
かく して得られる本発明の化合物は、 前述のように除草剤として 優れた性能を有している。 本発明の化合物を除草剤として使用する にあたっては、 そのままでも使用できるが、 一般には一種又は数種 の補助剤を混合して除草剤として用いることができる。 通常、 補助 剤としては各種担体、 増量剤、 溶剤、 界面活性剤、 安定剤などを配 合して常法により例えば水和剤、 乳剤、 粉剤、 粒剤、 フロアブル剤 などの形態に製剤化して使用することが好ましい。
本発明の化合物を有効成分とする除草剤における補助剤の一つで ある溶媒としては、 例えば水、 アルコール類、 ケトン類、 エーテル 類、 脂肪族及び芳香族炭化水素類、 ハロゲン化炭化水素類、 酸アミ ド類、 エステル類、 二トリル類等が適当であり、 これらの一種又は 二種以上の混合物が使用される。
増量剤としては、 カオリン、 ベントナイ ト等の粘土類、 タルク、 葉ろう石等のタルク類、 珪藻土、 ホワイ 卜カーボン等の酸化物等の 鉱物性粉末とダイズ粉、 C M C等の植物性粉末等が使用される。 又、 界面活性剤を展着剤、 分散剤、 乳化剤、 浸透剤として使用してもよ い。 その界面活性剤としては、 例えば非イオン系界面活性剤、 カチ オン系界面活性剤、 両性系界面活性剤などが挙げられる。 これらの 界面活性剤は、 用途に応じて一種又は二種以上の混合物として活用 される。
本発明の化合物を有効成分とする除草剤の好ましい使用方法とし ては、 土壌処理、 水面処理、 茎葉部処理等が挙げられ、 防除雑草の 発芽前から幼芽時の施用により特に優れた効果を挙げることができ
る。
又、 本発明の化合物を有効成分とする除草剤は、 本有効成分の殺 草活性を阻害することのない他の活性成分、 例えば他の除草剤、 殺 虫剤、 殺菌剤、 植物成長調節剤等の混合使用又は併用することも可 能である。
次に、 本発明の化合物を有効成分とする除草剤の製剤例、 及び本 除草剤による除草効果を検討した例を挙げて、 本発明を更に詳細に 説明する。 なお部は重量部を示す。 製剤例- 1 (乳剤)
本発明化合物を 2 0部、 キシレン 3 5部、 シクロへキサノン 4 0 部、 ソルポール 9 0 O A (東邦化学製) 5部を均一に混合し乳剤を 得た。
製剤例一 2 (水和剤)
本発明の化合物を 5 0部、 珪藻土 2 5部、 クレー 2 2部、 ルノッ クス R 1 0 0 C (東邦化学製) 3部の混合物を均等に混合粉砕して 水和剤を得た。
製剤例一 3 (粒剤)
本発明の化合物を 5部、 ベントナイ ト 3 5部、 タルク 5 5部、 リ グニンスルホン酸ソーダ 5部の混合物を均一に混合粉砕したのち、 水を加えて混練し、 押し出し造粒器で粒剤化した後、 乾燥、 整粒し て粒剤を得た。
以上に例示した方法に準じて調製した製剤を使用して、 下記試験 例に示す方法に従い、 本発明の化合物の除草効果を調査し、 結果を 第 2 ~ 4表に示した。 なお、 供試植物に対する生育阻害率を第 1表
に示した基準に従って判定した <
第 1表 判定基準
生育阻害率
なお、 比較対象化合物は以下に示す市販のクロロフタリム(A)を 用い、 本発明化合物と同様の製剤法、 処理法を用いてその殺草活性 及び作物に対する薬害について同様の判定基準で調査した。
試験例一 1 (水田雑草に対する効果)
5, 0 0 0分の 1アールのポッ トに水田土壌を充填し、 これにヒ ェ、 コナギ、 ホタルイ、 マツバイ、 その他一年生広葉雑草の種子及 び 2〜 3葉期の稲苗 (品種: コシヒカリ) を播種又は移植して湛水 状態に保った。 1 日後に製剤例に従って調製した本発明化合物の水 和剤又は乳剤を希釈し、 アール当り所定の薬量となるように滴下処 理した。 処理後 1 5日目に供試植物に対する殺草効果及び稲に対す る薬害について第 1表に示した判定基準で調査を行い、 第 2表の結 果を得た。
第 2表 水田土壌における前土壌処理効果
試験例 - 2 (畑土壌処理による効果)
面積 1 0 X 1 0 c m 2、 深さ 5 c mのバッ 卜に畑土壌を充填し、 これにィヌビエ、 メヒシバ、 ァオビュ、 シロザ及びトウモロコシの 種子を播種し、 その上に 0 . 5 cmの覆土をした。 翌日、 製剤例に従 つて調製した本発明化合物の水和剤または乳剤を希釈しアール当た り所定の薬量になるように覆土上に均一に散布した。 処理後 1 5日 目に供試雑草に対する殺草効果及びトウモロコシに対する薬害につ いて第 1表に示した判定基準で調査を行い、 第 3表の結果を得た。
第 3 表 畑土壌処理における効果
試験例一 3 (茎葉処理による効果)
面積 1 0 X 1 0 c m 2、 深さ 5 c mのバッ 卜に畑土壌を詰め、 こ れにィヌビエ、 ィチビ、 ァオビュ及びシロザの種子を播種した。 1 5日後に、 製剤例に従って調製した本発明化合物の水和剤または乳 剤を希釈し所定濃度に調整後、 アール当たり 2 0 リツ トルの水量で 生育した植物の茎葉部へ噴霧処理した。 処理後 1 0日目に供試雑草 に対する殺草効果について第 1表に示した判定基準で調査を行い、 第 4表の結果を得た。
第 4表 茎葉処理における効果
本発明の化合物は、 そのもの自体強い殺草活性を有するが、 この ものを加水分解することにより除草剤の有効成分として有用なォキ サゾリジンジオン誘導体を工業的により有利に製造でき、 その特徴 を生かした応用も可能である。