JPH06287171A - セミカルバジド誘導体、その製造法およびその殺虫組成物 - Google Patents

セミカルバジド誘導体、その製造法およびその殺虫組成物

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JPH06287171A
JPH06287171A JP6007657A JP765794A JPH06287171A JP H06287171 A JPH06287171 A JP H06287171A JP 6007657 A JP6007657 A JP 6007657A JP 765794 A JP765794 A JP 765794A JP H06287171 A JPH06287171 A JP H06287171A
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chlorophenyl
substituted
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JP6007657A
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English (en)
Inventor
Hideki Uneme
英樹 釆女
Osamu Ujigawa
治 宇治川
Hitoshi Ishizuka
仁 石塚
Tetsuo Okauchi
哲夫 岡内
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた殺虫活性を有する新規なセミカルバジド
誘導体、およびこれを含有する殺虫組成物の提供。 【構成】式 【化1】 (R1、R8は環状炭化水素基又は複素環基を、R2、R4
はH、炭化水素基、複素環基、アシル基、O、S、N若
しくはSiを介する基、CN又はハロゲンを、R3
5、R9はH、炭化水素基、複素環基又はアシル基を、
6、R7はH、炭化水素基、複素環基又はアシル基を示
すか、R2とR3、R4とR5、R6とR7で二価の基を、
A、Bは隣接Cと共にCO、CS又は保護されたCOを
示すか、あるいはA及びBはH又はO、S、Nを介する
基を、XはO又はSを示す。)で表されるセミカルバジ
ド誘導体又はその塩。 【効果】優れた殺虫活性。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤として有用なセ
ミカルバジド誘導体またはその塩、その製造法およびそ
れを含有する殺虫剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多数の有害生物防除効果を有す
る合成化合物が殺虫剤として使用されているが、その大
部分のものは有機リン酸エステル、カルバミン酸エステ
ルあるいはピレスロイド系化合物に属している。このよ
うに限られた範囲の化合物が多用されることによって、
例えば害虫の殺虫剤抵抗性の増大のような弊害が起こ
り、現に各地で問題となっていることは周知の通りであ
る。また上記殺虫剤のいくつかのものは殺虫力が大きく
ても、人畜毒性や魚毒性が高く、時には害虫の天敵に対
しても毒性を表したり、また土壌等への残留性が強すぎ
るなど、実用上は必ずしも満足できる結果が得られてい
ないのが現状である。例えば、特開昭48−87028
では、式
【0003】
【化5】
【0004】(式中、R1はC1-4アルキル基などを、A
およびBはそれぞれ低級アルキル基などを、nは1又は
2を示す。)で表される殺虫化合物などが提案されてい
るが、上記問題点を解決できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、人畜毒性、
魚毒性および天敵に対する毒性が低く、安全でかつ害虫
に対して優れた防除効果を有する新規なセミカルバジド
誘導体またはその塩、およびこれを含有する殺虫剤を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく、従来使用されてきた殺虫剤とは全く構造の
異なった殺虫剤を見いだすため、長年鋭意研究を続けて
きた。その結果、式
【0007】
【化6】
【0008】(式中R1およびR8は同一または相異なり
置換されていてもよい環状炭化水素基または置換されて
いてもよい複素環基を示し、R2およびR4は同一または
相異なり水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、
置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよい
アシル基、酸素を介する基、硫黄を介する基、窒素を介
する基、ケイ素を介する基、シアノ基またはハロゲン原
子を示し、R3、R5およびR9は同一または相異なり水
素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されて
いてもよい複素環基または置換されていてもよいアシル
基を示し、ここで、R2およびR3は共に結合して二価の
基を形成してもよく、また、R4およびR5は共に結合し
て二価の基を形成してもよく、R6およびR7は同一また
は相異なり水素原子、置換されていてもよい炭化水素
基、置換されていてもよい複素環基または置換されてい
てもよいアシル基を示すかまたは、R6およびR7が共に
結合して二価の基を形成してもよく、AおよびBは隣接
炭素原子と共にカルボニル基、チオカルボニル基または
保護されたカルボニル基を形成するか、あるいはAは水
素原子、酸素を介する基、硫黄を介する基または窒素を
介する基を、Bは水素原子を示し、Xは酸素原子または
硫黄原子を示す。)で表される新規なセミカルバジド誘
導体(以下単にセミカルバジド誘導体〔I〕または化合
物〔I〕と称することがある。)またはその塩を合成
し、そしてこの化合物が予想外にも非常に強い殺虫作用
を有することを知見し、さらに毒性の低いことも知見
し、これらに基づいてさらに研究した結果、本発明を完
成するに至った。
【0009】即ち本発明は、(1)セミカルバジド誘導
体〔I〕またはその塩、(2)セミカルバジド誘導体
〔I〕またはその塩の製造法であって、式
【0010】
【化7】
【0011】(式中の記号は前記と同意義を示す。)で
表される化合物(以下単に化合物〔II〕と称することが
ある。以下の化合物についても同様な略称をすることが
ある。)またはその塩と、(a)R9が水素原子の時、
【0012】
【化8】
【0013】(式中の記号は前記と同意義を示す。)で
表される化合物とを、(b)R9が水素原子以外の時、
【0014】
【化9】
【0015】(式中、Yは脱離基を、他の記号は前記と
同意義を示す。)で表される化合物とを反応させること
を特徴とする製造法、および(3)セミカルバジド誘導
体〔I〕またはその塩を含有することを特徴とする殺虫
組成物に関する。
【0016】上記式中、R1およびR8で示される「置換
されていてもよい環状炭化水素基」の環状炭化水素基と
しては、例えばフェニル、ナフチル、アズレニル、アン
トリル、フェナントリル等のC6-14アリ−ル基(好まし
くはフェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基)、例
えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル等のC3-10シクロアルキル基(好ましく
はC3-7シクロアルキル基)、例えばシクロプロペニ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等のC3-10
クロアルケニル基(好ましくはC3-7シクロアルケニ
ル)等が用いられる。
【0017】R1ないしR9で示される「置換されていて
もよい複素環基」の複素環基としては、例えば窒素原
子、酸素原子、硫黄原子などから成る群から選ばれる1
ないし5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし
13員(好ましくは、3〜9員、より好ましくは5ない
し9員)の複素環基(好ましくは、芳香族複素環基)な
どが用いられ、その具体例としては、例えばチエニル
(例、2-または3-チエニル)、フリル(例、2-または3-
フリル)、ピロリル(例、1-,2-または3-ピロリル)、
ピリジル(例、2-,3-または4-ピリジル)、オキサゾリ
ル(例、2-,4-または5-オキサゾリル)、チアゾリル
(例、2-,4-または5-チアゾリル)、ピラゾリル(例、1
-,3-,4-または5-ピラゾリル)、イミダゾリル(例、1-,
2-,4-または5-イミダゾリル)、イソオキサゾリル
(例、3-,4-または5-イソオキサゾリル)、イソチアゾ
リル(例、3-,4-または5-イソチアゾリル)、オキサジ
アゾリル(例、3-または5-(1,2,4-オキサジアゾリル)、
2-または5-(1,3,4-オキサジアゾリル)、チアジアゾリル
(例、3-または5-(1,2,4-チアジアゾリル)、2-または5-
(1,3,4-チアジアゾリル)、4-または5-(1,2,3-チアジア
ゾリル)、3-または4-(1,2,5-チアジアゾリル)))、ト
リアゾリル(例、1-,4-または5-(1,2,3-トリアゾリ
ル)、1-,3-または5-(1,2,4-トリアゾリル))、テトラゾ
リル(例、1-または5-(1H-テトラゾリル)、2-または5-
(2H-テトラゾリル))、N-オキシド-2-,3-または4-ピリ
ジル、2-,4-または5-ピリミジニル、N-オキシド-2-,4-
または5-ピリミジニル、3-または4-ピリダジニル、ピラ
ジニル、N-オキシド-3-または4-ピリダジニル、インド
リル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサ
ゾリル、トリアジニル、オキソトリアジニル、イミダゾ
[1,2-a]ピリジニル、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル、
トリアゾロ[4,5-b]ピリダジニル、オキソイミダジニ
ル、ジオキソトリアジニル、クロマニル、ベンゾイミダ
ゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、フタラ
ジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、インドリジニ
ル、キノリジニル、1,8-ナフチリジニル、プリニル、プ
テリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリ
ジニル、フェナントリジニル、フェナジニル、フェノチ
アジニル、フェノキサジニル、アジリジニル、アゼチジ
ニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラ
ニル、チオピラニル、1,4-ジオキサニル、モルホリニ
ル、モルホリノ、1,4-チアジニル、1,3-チアジニル、ピ
ペラジニルなどが用いられる。
【0018】R2ないしR7およびR9で示される「置換
されていてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、
上記した環状炭化水素基の他に、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-
ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリ
デシル、テトラデシル、ペンタデシル等のC1-15アルキ
ル基(好ましくはC1-6アルキル基などの低級アルキル
基)、例えばビニル、アリル、2-メチルアリル、2-ブテ
ニル、3-ブテニル、3-オクテニル等のC2-10アルケニル
基(好ましくはC2-4アルケニル基)、例えばエチニ
ル、2-プロピニル、3-ヘキシニル等のC2-10アルキニル
基(好ましくはC2-4アルキニル基)、例えばベンジ
ル、フェニルエチル、ナフチルメチル、ナフチルエチル
等のC7-15アラルキル基(好ましくはC7-11アラルキル
基)等が用いられる。
【0019】R2ないしR7およびR9で示される「置換
されていてもよいアシル基」のアシル基としては、例え
ばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレ
リル、イソバレリル、ピバロイル、ミリストイル等の炭
素数1〜15の脂肪族飽和カルボン酸アシル基(好まし
くはC1-6アルキルカルボニル基などの低級脂肪族飽和
カルボン酸アシル基)、例えばアクリロイル、プロピオ
ロイル、メタクリロイル、クロトノイル、オレオイル等
の炭素数1〜15の脂肪族不飽和カルボン酸アシル基
(好ましくはC2-4アルケニル−カルボニル基)、例え
ばシクロプロパンカルボニル、シクロヘキサンカルボニ
ル、フェニルアセチル、シンナモイル、ベンゾイル、ナ
フトイル等の炭素数1〜15の炭素環式カルボン酸アシ
ル基(好ましくは、C3-7シクロアルキル−カルボニル
基、C6-14アリール−カルボニル基)、例えばフロイ
ル、テノイル、ニコチノイル、イソニコチノイル等の複
素環式カルボン酸アシル基(好ましくは、窒素原子、酸
素原子、硫黄原子などから成る群から選ばれる1ないし
5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員
の複素環−カルボニル基)、例えばC1-6アルコキシ−
カルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、t-ブトキシカルボニル)、C7-15アラルキル
オキシ−カルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボ
ニル)、C6-14アリールオキシ−カルボニル基(例え
ば、フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニ
ル)、複素環オキシカルボニル(例えば、ピリジルオキ
シカルボニルなどの窒素原子、酸素原子および硫黄原子
などから成る群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子
と炭素原子を含有する3ないし13員の複素環オキシカ
ルボニル)等の炭酸アシル基、例えばカルバモイル、モ
ノ−又はジ−C1-3アルキルカルバモイル基(例えば、
メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、t-ブチルカ
ルバモイル、ジメチルカルバモイル)、C7-15アラルキ
ルカルバモイル基(例えば、ベンジルカルバモイル)、
6-14アリールカルバモイル(例えば、フェニルカルバ
モイル、ナフチルカルバモイル)等の置換されていても
よいカルバモイル基、スルフィノ基、例えばC1-6アル
キルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル)、C
6-14アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニ
ル)、C1-6アルコキシスルホニル基(例えば、メトキ
シスルホニル)、C6-14アリールオキシスルホニル基
(例えば、フェノキシスルホニル)等の置換スルホニル
基、スルホ基、スルフェノ基、例えばC1-6アルキルス
ルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル)、C6-14
アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニ
ル基)などの置換スルフィニル基、例えばスルファモイ
ル基、C1-6アルキルスルファモイル基(例えば、メチ
ルスルファモイル)、C6-14アリールスルファモイル基
(例えば、フェニルスルファモイル)等の置換されてい
てもよいスルファモイル基、ジエトキシホスホリル、メ
トキシフェニルホスホリル、ジフェニルホスホリル、ビ
ス(ジメチルアミノ)ホスホリル等のリン酸アシル基
等、およびこれらアシル基のチオアシル類縁体等が用い
られる。
【0020】これらの炭化水素基(環状炭化水素基を含
む)、複素環基およびアシル基は置換可能な位置に同一
または相異なる置換基を1ないし5個程度有していても
よく、このような置換基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-
ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリ
デシル、テトラデシル、ペンタデシル等のC1-15のアル
キル基(好ましくはC1-6アルキル基、より好ましくは
1-4アルキル基)、例えばシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3-10シク
ロアルキル基(好ましくはC3-7シクロアルキル基)、
例えばビニル、アリル、2-メチルアリル、2-ブテニル、
3-ブテニル、3-オクテニル等のC2-10アルケニル基(好
ましくはC2-4アルケニル基)、例えばエチニル、2-プ
ロピニル、3-ヘキシニル等のC2-10アルキニル基(好ま
しくはC2-4アルキニル基)、例えばシクロプロペニ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等のC3-10
クロアルケニル基(好ましくはC3-7シクロアルケニル
基)、例えばフェニル、ナフチル等のC6-14アリ−ル基
(好ましくはC6-10アリール基)、例えばベンジル、フ
ェニルエチル等のC7-15アラルキル基(好ましくはC
7-11アラルキル基)、ニトロ基、ニトロソ基、ヒドロキ
シ基、メルカプト基、シアノ基、カルバモイル基、モノ
−又はジ−C1-6アルキルカルバモイル基、C6-14アリ
ールカルバモイル基(例えばフェニルカルバモイル)、
カルボキシル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル基、例え
ばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、例え
ばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ等の
1-6アルコキシ基(好ましくはC1-4アルコキシ基)、
例えばフェノキシナフチルオキシ等のC6-14アリールオ
キシ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、
s-ブチルチオ、t-ブチルチオ等のC1-6アルキルチオ基
(好ましくはC1−4アルキルチオ基)、例えばフェニ
ルチオ等のC6−14アリールチオ基(好ましくはC
6-10アリールチオ基)、スルフェノ基、例えばメチルス
ルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニ
ル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、
イソブチルスルフィニル、s-ブチルスルフィニル、t-ブ
チルスルフィニル等のC1-6アルキルスルフィニル(好
ましくはC1-4アルキルスルフィニル基)、例えばフェ
ニルスルフィニル等のC6-14アリ−ルスルフィニル基
(好ましくはC6-10アリ−ルスルフィニル基)、スルフ
ィノ基、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、
プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチル
スルホニル、イソブチルスルホニル、s-ブチルスルホニ
ル、t-ブチルスルホニル等のC1-6アルキルスルホニル
基(好ましくはC1-4アルキルスルホニル基)、例えば
フェニルスルホニル等のC6-14アリ−ルスルホニル基
(好ましくはC6-10アリ−ルスルホニル基)、スルホ
基、例えばメトキシスルホニル、エトキシスルホニル、
プロポキシスルホニル、イソプロポキシスルホニル、ブ
トキシスルホニル、イソブトキシスルホニル、s-ブトキ
シスルホニル、t-ブトキシスルホニル等のC1-6アルコ
キシスルホニル(好ましくはC1-4アルコキシスルホニ
ル基)、例えばフェノキシスルホニル等のC6-14アリー
ルオキシスルホニル基(好ましくはC6-10アリ−ルオキ
シスルホニル基)、アミノ基、例えばアセチルアミノ、
プロピオニルアミノ等のC1-6アルキルカルボニルアミ
ノ基、ベンゾイルアミノ等のC6-14アリールカルボニル
アミノ基(好ましくは、C6-10アリールカルボニルアミ
ノ基)、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピル
アミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ等のモノ−又はジ−C1-6アル
キルアミノ基、例えばシクロヘキシルアミノ等のC3-7
シクロアルキルアミノ基、例えばアニリノ等のC6-14
リ−ルアミノ基(好ましくはC6-10アリ−ルアミノ
基)、例えばトリ−C1-6アルキルシリル(例えば、ト
リメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル)、トリ−C
6-10アリールシリル(例えば、トリフェニルシリル)、
t-ブチルメトキシフェニルシリル等のトリ置換シリル
基、例えばホルミル、アセチル、ベンゾイル等のC1-15
アシル基(好ましくはC1-6アルキルカルボニル基、C
6-14アリールカルボニル基)、例えばチエニル(例、2-
または3-チエニル)、フリル(例、2-または3-フリ
ル)、ピロリル(例、1-,2-または3−ピロリル)、ピ
リジル(例、2−,3−または4-ピリジル)、オキサゾ
リル(例、2-,4-または5-オキサゾリル)、チアゾリル
(例、2-,4-または5-チアゾリル)、ピラゾリル(例、1
-,3-,4-または5-ピラゾリル)、イミダゾリル(例、1-,
2-,4-または5-イミダゾリル)、イソオキサゾリル
(例、3-,4-または5-イソオキサゾリル)、イソチアゾ
リル(例、3-,4-または5-イソチアゾリル)、トリアゾ
リル(例、1,2,3-または1,2,4-トリアゾリル)、ピリミ
ジニル(例、2-,4-または5-ピリミジニル)、ベンゾチ
アゾリル、ベンゾオキサゾリル、トリアジニル、オキシ
ラニル、アジリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、
モルホリニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキ
ノリル等の窒素原子、酸素原子、硫黄原子などから成る
群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子と炭素原子を
含有する3ないし13員(好ましくは5ないし9員)の
複素環基(好ましくは芳香族複素環基)から選ばれる基
などが用いられる。二つ以上の置換基が用いられる場
合、これらのうちの二つの置換基が共に結合して、例え
ばC1-6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、ト
リメチレン、テトラメチレン、プロペニレン)、3−オ
キサペンタメチレン、ビニレン、ベンジリデン、C1-3
アルキレンジオキシ(例えば、メチレンジオキシ)、2-
チアトリメチレン、オキザリル、マロニル、スクシニ
ル、マレオイル、フタロイル、酸素、硫黄、イミノ、ア
ゾ、ヒドラゾ、−CH=N−N=CH−等の二価の基を
形成していてもよい。これらの置換基が、例えばアリ−
ル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、
アリ−ルオキシ、アリ−ルチオ、アリ−ルスルフィニ
ル、アリ−ルスルホニル、アリ−ルアミノ、アシル、複
素環基、二価の基等である場合にはさらに上記のような
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、例
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル等のC1-6アルキ
ル基(好ましくはC1-4アルキル基)、例えばビニル、
アリル等のC2-4アルケニル基、例えばエチニル、2-プ
ロピニル等のC2-4アルキニル基、例えばフェニル、ナ
フチルなどのC6-14アリール基(好ましくはC6-10アリ
ール基)、C1-4アルコキシ基、フェノキシなどのC
6-10アリールオキシ基、C1-4アルキルチオ基、例えば
フェニルチオ、ナフチルチオなどのC6-14アリールチオ
基(好ましくはC6-10アリールチオ基)等で1ないし5
個程度置換されていてもよく、また置換基がアルキル、
アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、
アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノ、
アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アリールアミ
ノ、トリ置換シリル等である場合にはさらに上記のよう
なハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、C1-6
アルコキシ基(好ましくはC1-4アルコキシ基)、C1-6
アルキルチオ(好ましくはC1-4アルキルチオ基)等で
1ないし5個程度置換されていてもよい。
【0021】R2、R4およびAで示される「酸素を介す
る基」としては、酸素原子を通して結合する全ての基が
該当するが、例えば式
【0022】
【化10】
【0023】(式中R10は水素原子、置換されていても
よい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換
されていてもよいアシル基、またはケイ素を介する基を
示す。)で表される基等が用いられる。ここでR10で示
される炭化水素基、複素環基、アシル基およびそれらの
置換基としては例えばR2等で示されたもの等が用いら
れ、ケイ素を介する基としてはケイ素原子を通して結合
する全ての基が該当するが、例えばトリ−C1-6アルキ
ルシリル基(例えば、トリメチルシリル、t-ブチルジメ
チルシリル)、トリ−C6-10アリールシリル基(例え
ば、トリフェニルシリル)、t-ブチルメトキシフェニル
シリル等のトリ置換シリル基等が用いられる。シリル基
の置換基としては、例えばR2等で示された炭化水素基
や複素環基の置換基として前述したもの等が用いられ
る。「酸素を介する基」としては、例えば、ヒドロキシ
基、C1-6アルコキシ基、C6-14アリールオキシ基(好
ましくは、フェニルオキシなどのC6-10アリールオキシ
基)、C1-6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、ア
セチルオキシ)、C1-6アルキルスルホニルオキシ基
(例えば、メチルスルホニルオキシ)などが好ましい。
【0024】R2、R4およびAで示される「硫黄を介す
る基」としては、硫黄原子を通して結合する全ての基が
該当するが、例えば式
【0025】
【化11】
【0026】(式中R11は水素原子、置換されていても
よい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換
されていてもよいアシル基、酸素を介する基または窒素
を介する基を示し、nは0、1または2を示す。)で表
される基等が用いられる。ここでR11で示される炭化水
素基、複素環基、アシル基およびそれらの置換基として
は例えばR2等で示されたもの等が用いられ、また酸素
を介する基としては前述のR2、R4およびAで示される
酸素を介する基等が用いられ、窒素を介する基としては
後述するR2、R4およびAで示される窒素を介する基等
が用いられる。nとしては、例えば0が好ましい。「硫
黄を介する基」としては、例えば、C1-6アルキルチオ
基、C6-14アリールチオ基(好ましくは、フェニルチオ
などのC6-10アリールチオ基)などが好ましい。
【0027】R2、R4およびAで示される「窒素を介す
る基」としては、窒素原子を通して結合する全ての基が
該当するが、例えばニトロ基、ニトロソ基および式
【0028】
【化12】
【0029】(式中R12およびR13は同一または相異な
り水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換さ
れていてもよい複素環基または置換されていてもよいア
シル基を示し、R12およびR13は共に結合して二価の基
を形成してもよい。)等が用いられる。ここでR12およ
びR13で示される炭化水素基、複素環基、アシル基およ
びそれらの置換基としては例えばR2等で示されたもの
等が用いられ、またR12およびR13が共に結合して形成
する二価の基としては、例えばR2等で示された炭化水
素基や複素環基の置換基として前述した置換されていて
もよい二価の基等が用いられる。R12およびR13として
は、それぞれ水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原
子などで置換されていてもよいC6-14アリール基、ハロ
ゲン原子などで置換されていてもよいC7-15アラルキル
基、C1-6アルキルカルボニル基、ハロゲン原子などで
置換されていてもよいC6-14アリール−カルボニル基、
1-6アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子などで置
換されていてもよいC6-14アリールオキシ−カルボニル
基などが好ましい。
【0030】R2およびR4で示される「ケイ素を介する
基」としてはケイ素原子を通して結合する全ての基が該
当するが、R10で示された基として前述したもの等が用
いられる。「ケイ素を介する基」としては、例えばC
1-6アルキル基、C6-14アリール基、C1-6アルコキシ基
などで置換されていてもよいシリル基などが用いられ、
具体的にはシリル基、トリ−C1-6アルキルシリル基
(例えば、トリメチルシリル、t-ブチルシリル)、トリ
−C6-10アリールシリル(例えば、トリフェニルシリ
ル)、t-ブチルメトキシフェニルシリルなどが好まし
い。
【0031】R2およびR3、R4およびR5並びにR6
よびR7が共に結合して形成する二価の基としては、例
えばR2等で示された炭化水素基や複素環基の置換基と
して前述した置換されていてもよい二価の基等が用いら
れる。すなわち、例えばC1-6アルキレン(例えば、メ
チレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、プ
ロペニレン)、3−オキサペンタメチレン、ビニレン、
ベンジリデン、C1-3アルキレンジオキシ(例えば、メ
チレンジオキシ)、2-チアトリメチレン、オキザリル、
マロニル、スクシニル、マレオイル、フタロイル、酸
素、硫黄、イミノ、アゾ、ヒドラゾ、−CH=N−N=
CH−等の二価の基などが用いられ、これらの基は、例
えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ
基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル等のC1-6
ルキル基、例えばビニル、アリル等のC2-4アルケニル
基、例えばエチニル、2-プロピニル等のC2-4アルキニ
ル基、例えばフェニル、ナフチルなどのC6-14アリール
基、C1-6アルコキシ基、フェノキシなどのC6-14アリ
ールオキシ基、C1-6アルキルチオ基、フェニルチオな
どのC6-14アリールチオ基等で1ないし5個程度置換さ
れていてもよく、また置換基がアルキル、アルケニル、
アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチ
オ、アリールチオ等である場合にはさらに上記のような
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、C
1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基等で1ないし5
個程度置換されていてもよい。
【0032】A及びBが隣接する炭素原子と共に形成す
る保護されたカルボニル基としては、例えばアセタール
類(例えば、ジメチルアセタール、ジエチルアセター
ル、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキソラン)の他、モノチ
オ及びジチオアセタール類、シアノヒドリン類、ヒドラ
ゾン類、オキシム類、イミン類等が用いられる。これら
の具体例は、例えば種々の成書(例えば、プロテクティ
ブグループスインオーガニックシンセシス (Protective
Groups in Organic Synthesis) 第二版、セオドラグリ
ーン及びピーターウッツ (Theodora W. Greene and Pet
er G. M. Wuts)著、1991年 175〜223頁、ジョンウィリ
ーアンドサンズ社 (John Wiley & Sons,Inc.)(ニュー
ヨーク)等)に詳しく記載がある。具体的には、A、B
および隣接炭素原子で形成する保護されたカルボニル基
としては、>C(OCH32、>C(OC252、>
C(OCH2CH2O)、>C(SCH32、>C=NN
(CH32、>C=NNHC65、>C=NNHCO2
CH2CH2CH3などが用いられる。
【0033】Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、特に酸
素原子が好ましい。
【0034】Yで示される脱離基としては、例えばフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子または置換さ
れていてもよいアシルオキシ基等が用いられる。ここで
「置換されていてもよいアシルオキシ基」のアシル基及
びその置換基としてはR2等で示された基として前述し
たもの等が用いられる。この場合、特に塩素などのハロ
ゲン原子が好ましい。
【0035】本発明のセルカルバジド誘導体〔I〕にお
ける各記号の好ましい態様を以下に示す。
【0036】R1としては、次の(1)〜(4)群など
が好ましい。
【0037】(1)置換されていてもよいアリール基
(好ましくは、C6-14アリール基)、置換されていて
もよい芳香族複素環基(好ましくは、窒素原子、酸素原
子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個
のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員の芳
香族複素環基)など、 (2)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原
子で置換されたC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、
ハロゲン原子で置換されたC1-6アルコキシ基、C6-14
アリールオキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルキ
ルスルフィニル基、C1-6アルキルスルホニル基、C1-6
アルコキシスルホニル基、ハロゲン原子で置換されたC
1-6アルキルスルフィニル基、ハロゲン原子で置換され
たC1-6アルキルスルホニル基、ハロゲン原子で置換さ
れたC1-6アルコキシスルホニル基、C6-14アリールオ
キシスルホニル基(好ましくは、C6-10アリールオキシ
スルホニル基)、シアノ基などから成る群から選ばれる
置換基で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ま
しくは、フェニル基)、ハロゲン原子、C1-6アルキ
ル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、シ
アノ基、ニトロ基などから成る群から選ばれる置換基で
置換されていてもよい窒素原子、酸素原子および硫黄原
子から成る群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子と
炭素原子を含有する3ないし13員の芳香族複素環基
(好ましくは、チエニル、フリル、ピラゾリル、ピリジ
ル、チアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニルなどの
5ないし9員の芳香族複素環基)など、 (3)ハロゲン原子、C1-6アルコキシ基、ハロゲン
原子で置換されたC1-6アルコキシ基などから成る群か
ら選ばれる置換基で置換されていてもよいC6-14アリー
ル基(好ましくは、フェニル基)、ハロゲン原子で置
換されていてもよい窒素原子、酸素原子および硫黄原子
から成る群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子と炭
素原子を含有する3ないし13員の芳香族複素環基(好
ましくは、ピラゾリル、ピリジルなどの5ないし9員の
芳香族複素環基)など、 (4)ハロゲン原子、C1-6アルコキシ基、ハロゲン
原子で置換されたC1-6アルコキシ基などから成る群か
ら選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基、
ハロゲン原子で置換されていてもよいピリジル基な
ど。
【0038】R2としては、次の(1)〜(5)群など
が好ましい。
【0039】(1)水素原子、置換されていてもよ
いアリール基(好ましくは、C6-14アリール基)、置
換されていてもよい芳香族複素環基(好ましくは、窒素
原子、酸素原子および硫黄原子から成る群から選ばれる
1ないし5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ない
し13員の芳香族複素環基)など、 (2)置換されていてもよいアリール基(好ましく
は、C6-14アリール基)、置換されていてもよい芳香
族複素環基(好ましくは、窒素原子、酸素原子および硫
黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原
子と炭素原子を含有する3ないし13員の芳香族複素環
基)など、 (3)水素原子、C1-6アルキル基、C3-7シクロ
アルキル基、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、ハロ
ゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、C1-6アルコキ
シ基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルコキシ基、
6-14アリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されたC
6-14アリールオキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6
ルキルスルフィニル基、C1-6アルコキシスルホニル、
1-6アルキルスルホ基、ハロゲン原子で置換されたC
1-6アルキルスルフィニル基、ハロゲン原子で置換され
たC1-6アルキルスルホニル基、ハロゲン原子で置換さ
れたC1-6アルコキシスルホニル基、シアノ基などから
成る群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6-14アリール基(好ましくは、フェニル、ナフチル)、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC7-15アラルキ
ル基(好ましくは、C7- 11アラルキル基)、ハロゲン
原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC
1-6アルキル基、C6-14アリール基、C1-6アルキルカル
ボニル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換さ
れたC1-6アルコキシ基、C1-6アルコキシカルボニル
基、モノ−又はジ−C1-6アルキルカルバモイル基など
から成る群から選ばれる置換基で置換されていてもよい
窒素原子、酸素原子および硫黄原子から成る群から選ば
れる1ないし5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する3
ないし13員の芳香族複素環基(好ましくは、チエニ
ル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ト
リアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、イミダゾ[1,2-
a]ピリジル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキカ
ジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリルなど)、ハ
ロゲン原子で置換されていてもよいC6-14アリールオキ
シ基、C1-6アルコキシカルボニル基、ハロゲン原
子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6
アルキル基、ニトロ基、シアノ基などから成る群から選
ばれる置換基で置換されていてもよいC6-14アリール−
カルボニル基、10C1-6アルキル基、C6-14アリール
基、ハロゲン原子で置換されたC6-14アリール基、C
6-14アリール−カルボニル基、C1-6アルコキシ−カル
ボニル基などから成る群から選ばれる置換基で置換され
ていてもよいアミノ基、11C1-6アルキルチオ基、12C
6-14アリールチオ基(好ましくは、C6-10アリールチオ
基)、13C6-14アリールスルフィニル基(好ましくは、
6-10アリールスルフィニル基)、14C6-14アリールス
ルホニル基(好ましくは、C6-10アリールスルホニル
基)、15C6-14アリールオキシスルホニル基(好ましく
は、C6-10アリールオキシスルホニル基)、16トリ−C
1-6アルキルシリル基(例えば、トリメチルシリルな
ど)など、 (4)水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル
基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、C1-6
アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルコ
キシ基、C6-14アリールオキシ基、ハロゲン原子で置換
されたC6-14アリールオキシ基などから成る群から選ば
れる置換基で置換されていてもよいC6-14アリール基
(好ましくは、フェニル、ナフチル)、ハロゲン原子
で置換されていてもよいC7-15アラルキル基(好ましく
は、ベンジル)、ハロゲン原子で置換されていてもよ
い窒素原子、酸素原子および硫黄原子から成る群から選
ばれる1ないし5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する
3ないし13員の芳香族複素環基(好ましくは、ピラゾ
リル、トリアゾリル、ピリジル、イミダゾ[1,2-a]ピ
リジル、チアゾリルなど)、ハロゲン原子で置換され
ていてもよいC6-14アリールオキシ基、モノ−又はジ
−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子で置換されて
いてもよいフェニル基で置換されたアミノ基、フェニル
カルボニル基で置換されたアミノ基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基で置換されたアミノ基、C1-6アルキル
基およびフェニル基で置換されたアミノ基、C1-6アル
コキシ−カルボニル基およびフェニル基で置換されたア
ミノ基、C6-14アリールチオ基(好ましくは、フェニ
ルチオなどのC6-10アリールチオ基)、C6-14アリー
ルスルホニル基(好ましくは、フェニルスルホニルなど
のC6-10アリールスルホニル基)など、 (5)水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル
基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基、C1-6
アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルコ
キシ基などから成る群から選ばれる置換基で置換されて
いてもよいC6-14アリール基、ハロゲン原子で置換さ
れていてもよい窒素原子、酸素原子および硫黄原子から
成る群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子と炭素原
子を含有する3ないし13員の芳香族複素環基(好まし
くは、ピリジルなどの5ないし9員の芳香族複素環基)
など。
【0040】R3としては、次の(1)または(2)群
などが好ましい。
【0041】(1)水素原子、C1-6アルキル基
(好ましくは、メチル)など、 (2)水素原子など。
【0042】R2とR3が共に結合して形成する二価の基
としては、次の(1)群が好ましい。
【0043】(1)C1-6アルキレン、3−オキサ
ペンタメチレンなど。
【0044】R4としては、次の(1)〜(3)群など
が好ましい。
【0045】(1)水素原子、C1-6アルキル基、
ハロゲン原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子で置
換されたC1-6アルキル基などから成る群から選ばれる
置換基で置換されていてもよいC6-10アリール基など、 (2)水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原
子で置換されていてもよいC6-14アリール基など、 (3)水素原子など。
【0046】R5としては、次の(1)または(2)群
などが好ましい。
【0047】(1)水素原子、C1-6アルキル基な
ど、 (2)水素原子など。
【0048】R6としては、次の(1)〜(4)群など
が好ましい。
【0049】(1)置換されていてもよい低級アルキル
基(好ましくは、C1-6アルキル基)、置換されてい
てもよい低級脂肪族飽和カルボン酸アシル基(好ましく
は、C1-6アルキルカルボニル基)、置換されていて
もよい炭酸アシル基(好ましくは、C1-6アルコキシ−
カルボニル、C6-14アリールオキシ−カルボニル、C
7-15アラルキルオキシ−カルボニル、窒素原子、酸素原
子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個
のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員の複
素環オキシカルボニル)など、 (2)水素原子、C3-7シクロアルキル基、C1-6
アルキル基、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ基、フ
ェノキシ基、C1-6アルキルチオ基、シアノ基などから
成る群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
1-6アルキルカルボニル基、C2-4アルケニル−カルボ
ニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ−C
1-3アルキル基などから成る群から選ばれる置換基で置
換されていてもよいC6-14アリール−カルボニル基、
7-15アラルキル−カルボニル基、ハロゲン原子で置
換されていてもよいC1-6アルコキシ−カルボニル基、
1-6アルキル基またはハロゲン原子で置換された1-6
アルキル基で置換されていてもよいC6-10アリールオキ
シ−カルボニル基(好ましくは、フェノキシ)、10ハロ
ゲン原子で置換されていてもよいC7-15アラルキルオキ
シ−カルボニル基、11モノ−又はジ−C1-6アルキル
基、フェニル基、ハロゲン原子で置換されたフェニル基
などから成る群から選ばれる置換基で置換されていても
よいカルバモイル基、12窒素原子、酸素原子および硫黄
原子から成る群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子
と炭素原子を含有する3ないし13員の芳香族複素環−
カルボニル基、13C1-6アルキル基、フェニル基、ハロ
ゲン原子で置換されたフェニル基などから成る群から選
ばれる置換基で置換されていてもよいアミノチオカルボ
ニル基など、 (3)水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原
子、C1-6アルコキシ基、フェノキシ基、C1-6アルキル
チオ基、シアノ基などから成る群から選ばれる置換基で
置換されていてもよいC1-6アルキルカルボニル基、
ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ−C1-3アルキル
基などから成る群から選ばれる置換基で置換されていて
もよいC6-14アリール−カルボニル基、ハロゲン原子
で置換されていてもよいC1-6アルコキシカルボニル
基、C1-6アルキル基またはハロゲン原子で置換され
1-6アルキル基などで置換されていてもよいC6-14
リールオキシ−カルボニル基、モノ−又はジ−C1-6
アルキル基、フェニル基、ハロゲン原子で置換されたフ
ェニル基などから成る群から選ばれる置換基で置換され
ていてもよいカルバモイル基、C1-6アルキル基、フ
ェニル基、ハロゲン原子で置換されたフェニル基などか
ら成る群から選ばれる置換基で置換されていてもよいア
ミノチオカルボニル基など、 (4)C1-6アルキル基、ハロゲン原子、C1-6アル
コキシ基、フェノキシ基、C1-6アルキルチオ基、シア
ノ基などから成る群から選ばれる置換基で置換されてい
てもよいC1-6アルキルカルボニル基、ハロゲン原子
で置換されていてもよいC1-6アルコキシ−カルボニル
基、C1-6アルキル基またはハロゲン原子で置換され
1-6アルキル基などで置換されていてもよいC6-14
リールオキシ−カルボニル基(好ましくは、フェノキシ
カルボニル)など。
【0050】R7としては、次の(1)〜(4)群など
が好ましい。
【0051】(1)水素原子、置換されていてもよ
い低級アルキル基(好ましくは、C1-6アルキル基)な
ど、 (2)水素原子、C1-6アルキル基、C7-15アラ
ルキル基、C1-6アルキルカルボニル基など、 (3)水素原子、C1-6アルキル基、C7-15アラ
ルキル基など、 (4)水素原子、C1-6アルキル基など。
【0052】R6およびR7が共に結合して形成する二価
の基としては、次の(1)〜(3)群などが好ましい。
【0053】(1)C1-6アルキレン、サクシニル、フ
タロイル、3−オキサペンタメチレン、ハロゲン原子ま
たはニトロ基などで置換されていてもよいベンジリデ
ン、−CH=N−N=CH−など、(2)C1-6アルキ
レン、3−オキサペンタメチレン、ハロゲン原子または
ニトロ基などで置換されていてもよいベンジリデン、−
CH=N−N=CH−など、(3)ベンジリデンなど。
【0054】R8としては、次の(1)〜(4)群など
が好ましい。
【0055】(1)置換されていてもよいアリール基
(好ましくは、C6-14アリール基)、置換されていて
もよい芳香族複素環基(好ましくは、窒素原子、酸素原
子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個
のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員の芳
香族複素環基)など、 (2)ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-7シクロ
アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル
基、フェニル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子で
置換されたC1-6アルコキシ基、C1-6アルキルスルフィ
ニル基、C1-6アルキルスルホニル基、C1-6アルコキシ
スルホニル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルキ
ルスルフィニル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6
ルキルスルホニル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6
アルコキシスルホニル基、シアノ基、ニトロ基、C1-3
アルキレンジオキシ基、−SF5などから成る群から選
ばれる置換基で置換されていてもよいC6-14アリール
基、ハロゲン原子で置換されていてもよい窒素原子、
酸素原子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ない
し5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13
員の芳香族複素環基(好ましくは、ピリジル、チアゾリ
ル、イミダゾ[1,2-a]ピリジル)、C1−6アルキ
ル基など、 (3)ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたC
1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルコ
キシ基などから成る群から選ばれる置換基で置換されて
いてもよいC6-14アリール基、C1-6アルキル基な
ど、 (4)ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたC1-6
アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC1-6アルコキ
シ基などから成る群から選ばれる置換基で置換されてい
てもよいフェニル基など。
【0056】R9としては、次の(1)〜(4)群など
が好ましい。
【0057】(1)水素原子、C1-6アルキル基、
3-7シクロアルキル基など、 (2)水素原子、C1-6アルキル基など、 (3)水素原子、メチル基など、 (4)水素原子など。
【0058】Aとしては、次の(1)〜(3)群などが
好ましい。
【0059】(1)水素原子、ヒドロキシ基、C
1-6アルコキシ基、C6-14アリールオキシ基(好まし
くは、フェノキシなどのC6-10アリールオキシ基)、
1-6アルコキシカルボニル基、メルカプト基、C
1-6アルキルチオ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、
ジ−C1-6アルキルアミノ基、10C6-14アリールアミ
ノ基(好ましくは、フェニルアミノ基)、11C1-6アル
キルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオ
キシなど)など、 (2)水素原子、ヒドロキシ基、C1-6アルコキ
シ基、C6-14アリールオキシ基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基、C1-6アルキルスルホニルオキシ基
など、 (3)ヒドロキシ基など。
【0060】Bとしては、次の(1)群が好ましい。
【0061】(1)水素原子など。
【0062】AおよびBが隣接する炭素原子と共に形成
する基としては、次の(1)〜(3)群が好ましい。
【0063】(1)カルボニル基、チオカルボニル基、
>C(OCH32、>C(OC252、>C(OCH2
CH2O)、>C(SCH32、>C=NN(C
32、>C=NNHPhまたは>C=NNHCO2
2CH2CH3など、(2)カルボニル基、>C(OC
32、>C(OC252、>C(OCH2CH
2O)、>C(SCH32、>C=NN(CH32、>
C=NNHPhまたは>C=NNHCO2CH2CH2
3など、(3)カルボニル基など。
【0064】Xは、次の(1)または(2)群が好まし
い。
【0065】(1)酸素原子または硫黄原子。
【0066】(2)酸素原子。
【0067】本発明のセミカルバジド誘導体〔I〕の好
ましい態様としては、上記した各記号の好ましい群を任
意に組み合わせた化合物などが挙げられるが、より具体
的には表1に示した各記号の組み合わせを有する化合物
(A)〜(D)などが好適である。化合物(B)は表4
〜表53に示されている全化合物を包含し、化合物
(C)は後述する実施例で製造されている全化合物を包
含し、化合物(D)は後述する試験例に用いられている
全化合物を包含する。
【0068】
【表1】
【0069】特に、R1がp−クロロフェニル基、
p−フルオロフェニル基、p−(ジフルオロメトキ
シ)フェニル基または6−クロロ−3−ピリジル基
で、R2がp−クロロフェニル基、フェニル基、
p−クロロフェノキシ基、6−クロロ−3−ピリジル
基、1−ピラゾリル基または4−クロロ−1−ピラ
ゾリル基で、R3が水素原子で、R4が水素原子で、R5
が水素原子で、R6がメチル基、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基またはメトキシアセチ
ル基で、R7が水素原子(特に、R6がメチル基以外の
時)またはメチル基(特に、R6がメチル基の時)
で、R8がp−クロロフェニル基、p−ブロモフェ
ニル基、p−(トリフルオロメチル)フェニル基また
はp−(トリフルオロメトキシ)フェニル基で、R9
が水素原子またはメチル基で、AおよびBが隣接す
る炭素原子と共にカルボニル基を形成し、Xが酸素原子
である化合物またはその塩が好ましい。
【0070】さらに、本発明のセミカルバジド誘導体
〔I〕またはその塩の好ましい1例としては、例えば式
【0071】
【化13】
【0072】(式中R1a、R2a及びR8aは同一または相
異なり置換されていてもよいアリール基または置換され
ていてもよい芳香族複素環基を示し、R6aは置換されて
いてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級
脂肪族飽和カルボン酸アシル基または置換されていても
よい炭酸アシル基を示し、R7aは水素または置換されて
いてもよい低級アルキル基を示す。)で表される化合物
またはその塩などもある。なかでも、R1aがハロゲン原
子(例えば、塩素原子)、ハロゲン原子(例えば、フッ
素原子)で置換されていてもよいC1-3アルキル基(例
えば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル)または
ハロゲン原子(例えば、フッ素原子)で置換されていて
もよいC1-3アルコキシ基(例えば、ジフルオロメトキ
シ、トリフルオロメトキシ)で置換されていてもよいフ
ェニル基またはピリジル基であり、R2aがハロゲン原子
(例えば、塩素原子)で置換されていてもよいフェニル
基または5ないし6員含窒素複素環基(例えば、ピリジ
ル、ピラゾリル、トリアゾリルまたはチアゾリル)であ
り、R6aが水素原子、C1-3アルキル基(例えば、メチ
ル)、C1-6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル)、C1-6アルキル
カルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル)、フェノ
キシカルボニル基、例えばC1-3アルキル、フェニルま
たはハロゲノフェニル(例えばp−クロロフェニル)で
置換されていてもよいカルバモイル基またはチオカルバ
モイル基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子)、ニトロ
基、ヒドロキシ−C1-3アルキル基で置換されていても
よいベンゾイル基であり、R7aが水素原子またはC1-3
アルキル基(例えば、メチル、エチル)であり、R8a
ハロゲン原子(例えば、塩素原子)、ハロゲン原子(例
えば、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-3アル
キル基(例えば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル)またはハロゲン原子(例えば、フッ素原子)で置換
されていてもよいC1-3アルコキシ基(例えば、ジフル
オロメトキシ、トリフルオロメトキシ)で置換されてい
てもよいフェニル基である化合物またはその塩などがよ
く用いられ、特に上記化合物のうち、R6aが水素原子、
1-3アルキル基(例えば、メチル)、C1-6アルコキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル)、C1-6アルキルカルボニル基(例えば、
ホルミル、アセチル)であり、R8aがハロゲン原子(例
えば、フッ素原子)、トリフルオロメチルまたはトリフ
ルオロメトキシで置換されたフェニル基である化合物ま
たはその塩などが好ましい。
【0073】より具体的には、本発明のセミカルバジド
誘導体〔I〕としては、後述する〔表4〕〜〔表53〕
に記載されている化合物No.1〜化合物No.867が
挙げられるが、なかでも例えば2−〔2,3−ビス(p
−クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕−4−(p
−クロロフェニル)−1−(メトキシアセチル)セミカ
ルバジド、2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)
−3−オキソプロピル〕−4−(p−クロロフェニル)
−1−(エトキシカルボニル)セミカルバジド、2−
〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプ
ロピル〕−1−(エトキシカルボニル)−4−〔p−
(トリフルオロメチル)フェニル〕セミカルバジド、2
−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソ
プロピル〕−1−(エトキシカルボニル)−4−〔p−
(トリフルオロメトキシ)フェニル〕セミカルバジド、
2−〔3−(p−クロロフェニル)−3−オキソ−2−
(6−クロロ−3−ピリジル)プロピル〕−1−(エト
キシカルボニル)−4−〔p−(トリフルオロメチル)
フェニル〕セミカルバジドまたは2−〔2,3−ビス
(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕−4−
(p−クロロフェニル)−1−(エトキシカルボニル)
−4−メチルセミカルバジドなどが好ましい。
【0074】セミカルバジド誘導体〔I〕またはその塩
は場合によって立体異性体や互変異性体を生じることが
あるが、これらいずれの異性体及びそれらの混合物も本
発明化合物〔I〕またはその塩に含まれる。
【0075】セミカルバジド誘導体〔I〕の塩として
は、農薬化学上許容な塩であればよく、例えば塩酸、臭
化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、過塩素酸等の
無機酸または、例えばギ酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸、
クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸、ピクリン
酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の有機
酸が用いられてもよい。また化合物〔I〕がカルボキシ
ル基やスルホ基等の酸性基を有している場合、塩基との
塩を形成させていてもよく、該塩基としては例えば、ナ
トリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシ
ウム、アンモニア等の無機塩基、例えばピリジン、コリ
ジン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノ
ールアミン等の有機塩基等が用いられる。化合物〔I〕
は分子内塩を形成する場合もあり、その場合も本発明に
含まれる。
【0076】セミカルバジド誘導体〔I〕またはその塩
を殺虫剤として使用するにあたっては、一般の農薬の取
り得る形態、即ち化合物〔I〕またはその塩の一種また
は二種以上を使用目的によって適当な液体の担体に溶解
させるか分散させ、または適当な固体担体と混合させる
か吸着させ、乳剤、油剤、水和剤、粉剤、粒剤、錠剤、
噴霧剤、軟膏等の剤型として使用する。これらの製剤は
必要ならば例えば乳化剤、懸濁剤、展着剤、浸透剤、湿
潤剤、粘漿剤、安定剤等を添加してもよく、自体公知の
方法で調製することができる。
【0077】殺虫剤中の有効成分の含有割合は使用目的
によって異なるが、通常、乳剤、水和剤等は1〜90重
量%程度、好ましくは5〜70重量%程度が適当であ
り、油剤、粉剤等としては0.1〜10重量%程度が適
当であり、粒剤としては0.1〜20重量%、好ましく
は0.1〜10重量%が適当であるが、使用目的によっ
ては、これらの濃度を適宜変更してもよい。乳剤、水和
剤等は使用に際して、水などで適宜希釈増量(例えば10
0〜100,000倍)して散布する。
【0078】使用する液体担体(溶剤)としては、例え
ば水、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール
類、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコ−ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル等のエーテル類、例えばケロシン、灯油、燃料
油、機械油等の脂肪族炭化水素類、例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレ
ン等の芳香族炭化水素類、例えばジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、例え
ばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミ
ド等の酸アミド類、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、脂
肪酸グリセリンエステル等のエステル類、例えばアセト
ニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類等の溶媒が
適当であり、これらは一種または二種以上を適当な割合
で混合して適宜使用することができる。 固体担体(希
釈・増量剤)としては、例えば大豆粉、タバコ粉、小麦
粉、木粉等の植物性粉末、例えばカオリン、ベントナイ
ト、酸性白土等のクレイ類、滑石粉、ロウ石粉等のタル
ク類、珪藻土、雲母粉等のシリカ類等の鉱物性粉末、炭
酸カルシウム、アルミナ、硫黄粉末、活性炭等が用いら
れ、これらは一種または二種以上を適当な割合で混合し
て適宜使用することができる。
【0079】また軟膏基剤としては、例えばポリエチレ
ングリコール、ペクチン、例えばモノステアリン酸グリ
セリンエステル等の高級脂肪酸の多価アルコールエステ
ル、例えばメチルセルロ−ス等のセルロース誘導体、ア
ルギン酸ナトリウム、ベントナイト、高級アルコール、
例えばグリセリン等の多価アルコール、ワセリン、白色
ワセリン、流動パラフィン、豚脂、各種植物油、ラノリ
ン、脱水ラノリン、硬化油、樹脂類等の一種または二種
以上、あるいはこれらに下記に示す各種界面活性剤を添
加したもの等が適宜使用される。
【0080】乳化剤、展着剤、浸透剤、分散剤等として
使用される界面活性剤としては、必要に応じて石鹸類、
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類〔例、
ノイゲン(商品名)、イー・エー142(E・A142(商品
名));第一工業製薬(株)製、ノナール(商品名);
東邦化学(株)製〕、アルキル硫酸塩類〔例、エマ−ル
10(商品名)、エマ−ル40(商品名);花王(株)
製〕、アルキルスルホン酸塩類〔例、ネオゲン(商品
名)、ネオゲンT(商品名);第一工業製薬(株)製、
ネオペレックス;花王(株)製〕、ポリエチレングリコ
−ルエ−テル類〔例、ノニポ−ル85(商品名)、ノニポ
−ル100(商品名)、ノニポ−ル160(商品名);三洋化
成(株)製〕、多価アルコ−ルエステル類〔例、トウイ
−ン20(商品名)、トウイ−ン80(商品名);花王
(株)製〕等の非イオン系及びアニオン系界面活性剤が
適宜用いられる。
【0081】また、セミカルバジド誘導体〔I〕または
その塩と例えば他種の殺虫剤(ピレスロイド系殺虫剤、
有機リン系殺虫剤、カルバメ−ト系殺虫剤、天然殺虫剤
など)、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物ホルモン
剤、植物成長調節物質、殺菌剤(例えば銅系殺菌剤、有
機塩素系殺菌剤、有機硫黄系殺菌剤、フェノ−ル系殺菌
剤など)、共力剤、誘引剤、忌避剤、色素、肥料等とを
配合し、適宜使用することも可能である。
【0082】本発明化合物と混合して使用できる殺虫
剤、殺ダニ剤、殺菌剤の代表例を以下に示す。プロポク
スル(propoxur)、イソプロカルブ(isoprocarb)、B
PMC、キシリルカルブ(xylylcarb)、メトルカルブ
(metolcarb)、XMC、エチオフェンカルブ(ethiofe
ncarb)、カルバリル(carbaryl)、ピリミカーブ(pir
imicarb)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、カルボフ
ラン(carbofuran)、フラチオカルブ(furathiocar
b)、カルボスルファン(carbosulfan)、アミノスルフ
ラン(aminosulfulan)、メソミル(methomyl)、フェ
ンチオン(fenthion)、フェニトロチオン(fenitrothi
on)、プロパホス(propaphos)、シアノホス(cyanoph
os)、プロチオホス(prothiofos)、スルプロホス(su
lprofos)、プロフェノホス(profenofos)、EPN、
シアノフェンホス(cyanofenphos)、アセフェート(ac
ephate)、オキシデプロホス(oxydeprofos)、ジスル
ホトン(disulfoton)、チオメトン(thiometon)、フ
ェントエート(phenthoate)、マラソン(malathio
n)、ジメトエート(dimethoate)、バミドチオン(vam
idothion)、メカルバム(mecarbam)、トリクロルホン
(trichlorphon)、ネイルド(naled)、ジクロルホス
(dichlorvos)、クロロフェンビンホス(chlorofenvin
phos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinpho
s)、モノクロトホス(monocrotophos)、ホサロン(ph
osalone)、ジアリホス(dialifos)、クロルピリホス
−メチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルピリホス(c
hlorpyrifos)、ピリミホス−メチル(pirimiphos-meth
yl)、ダイアジノン(diazinon)、エトリムホス(etri
mfos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、キ
ナルホス(quinalphos)、イソキサチオン(isoxathio
n)、メチダチオン(methidathion)、サリチオン(sal
ithion)、シフルスリン(cyfluthrin)、パーメスリン
(permethrin)、サイパーメスリン(cypermethrin)、
デルタメスリン(deltamethrin)、シハロスリン(cyha
lothrin)、フェンプロパスリン(fenpropathrin)、フ
ェンバレレート(fenvalerate)、フルシスリネート(f
lucythrinate)、フルバリネート(flubalinate)、カ
ルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、ブ
プロフェジン(buprofezin)、ジフルベンズロン(difu
lbenzuron)、エトフェンプロックス(etofenprox)、
フサライド(fthalide)、バリダマイシンA(validamy
cin A)、メプロニル(mepronil)、フルトラニル(flu
tolanil)、ジクロメジン(商品名diclomezine)、ペン
シクロン(pencycuron)、エジフェンホス(edifenpho
s)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、トリシク
ラゾール(tricyclazole)、プロベナゾール(probenaz
ole)、カスガマイシン(kasugamycin)、IBP、ベン
スルタップ(bensultap)、ピラクロホス(pyraclopho
s)、フェリムゾン(ferimzon)、イミダクロプリド(i
midacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、シグマ
−サイパーメスリン(sigma-cypermethrin)、フィプロ
ニル(fipronil)、シラフルオフェン(silafluofe
n)、ノバリュロン(novaluron)、ハイドロプレン(hy
droprene)、フルフェンプロックス(flufenprox)、テ
ブフェンピラド(tebufenpyrad)、フェノキシカーブ
(fenoxycarb)、フェナザキン(fenazaquin)、クロル
フルアズロン(chlorfluazuron)、ジラルベンズロン
(diflubenzuron)テフルベンズロン(teflubenzuro
n)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、フルフェノ
クスロン(flufenoxuron)、アラニカルブ(alanycar
b)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、クロフェ
ンテジン(clofentezine)、フェンプロパトリン(fenp
ropahtrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、メト
キサジアゾン(methoxadiazone)、フルアジナム(flua
zinam)、オキメラノルア(okimeranolure)、クロルチ
オホス(chlorthiophos)、フォートレス(fortres
s)、レバミゾール(levamisol)、ジェノクロル(dien
ochlor)、クロエトカルブ(cloethocarb)、シクロプ
ロトリン(cycloprothrin)、ベンフラカルブ(benfura
carb)、イソフェンホス(isofenphos)、アベルメクチ
ン(avermectin)、ミルベマイシン(milbemycin)、フ
ェノチオカルブ(fenothiocarb)、シロマジン(cyroma
zine)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、ブタ
チオホス(butathiofos)、フェンピロキシメート(fen
pyroximate)、アクリナスリン(acrinathrin)、ベン
フルスリン(benfluthrin)、ピリダベン(pyridabe
n)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ヘキシチ
アゾクス(hexythiazox)、シクロプロトリン(cyclopr
othrin)、チェリトルア(cherrytlure)、スルフラミ
ド(sulfluramid)、ダイアモルアー(diamolure)、チ
オジカルブ(thiodicarb)、フェンプロパスリン(fenp
ropathrin)、ディアフェンチウロン(diafenthiuro
n)、フェナリモール(fenarimol)、フルピリミドール
(flurprimidol)、フルオトリマゾール(fluotrimazol
e)、トリアジメホン(triadimefone)、トリアジメノ
ール(triadimenol)、ジクロブタゾール(diclobutazo
l)、パクロブタゾール(paclobutazol)、ジニコナゾ
ール(diniconazole)、ウニコナゾール(uniconazol
e)、トリフルミゾール(triflumizole)、プロピコナ
ゾール(propiconazole)、フルトリアホル(flutriafo
l)、フルシラゾール(flusilazole)、ペンコナゾール
(penconazole)、ブチオベート(butiobate)、プロク
ロラズ(prochloraz)、トリアペンセノール(triapent
henol)、EDDP、ピロキュロン(pyroquilon)、ク
ロベンチアゾン(chlobenthiazone)、ジネブ(zine
b)、マネブ(maneb)、TPN、キャプタン(capta
n)、キャプタフォル(captafol)、ホルペット(folpe
t)、ジクロルフルアニド(dichlorfluanid)、カルボ
キシン(carboxin)、オキシカルボキシン(oxycarboxi
n)、ピラカルボリド(pyracarbolid)、メベニル(meb
enil)、フルカルバニル(furcarbanil)、シクラフラ
ミド(cyclafuramid)、ベノダニル(benodanil)、グ
ラノバックス(granovax)、チアベンダゾール(thiabe
ndazole)、フベリダゾール(fuberidazole)、ベノミ
ル(benomyl)、チオファネート−メチル(thioptanate
-methyl)、サイペンダゾール(cypendazole)、カーベ
ンダジン(carbendazin)、ジクロゾリン(dichlozolin
e)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vi
nclozolin)、プロシミドン(procymidone)、ミクロゾ
リン(myclozolin)、フタラキシル(ftalaxyl)、メタ
ラキシル(metalaxyl)、オフレース(ofrace)、ベナ
ラキシル(benalaxyl)、オキサデキシル(oxadixy
l)、シプロフラム(cyprofuram)、トリデモルフ(tri
demorph)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、ト
リフォリン(triforine)、トリアリモル(triarimo
l)、フェナリモル(fenarimol)、ビイテタノール(bi
tetanol)、イマザリル(imazalil)、エタコナゾール
(etaconazole)、パクロブトラゾール(paclobutrazo
l)、フェナプロニル(phenapronil)、ビニコナゾール
(viniconazole)、エチリモル(ehtirimol)、ジメチ
リモル(dimethirimol)、フルオロイミド(fluoroimid
e)、ヒメキサゾール(hymexazol)、エタゾール(etha
zol)、プロキシクロル(proxychlor)、ピラゾホス(p
yrazophos)、プロチオカーブ(prothiocarb)、アリエ
ッティ(aliette)、フェンプロピディン(fenpropidi
n)、フラペナゾール(flapenazole)、ピリフェノック
ス(pyrifenox)、ジエトフェンカルブ(diethofencar
b)、ピパニピリム(pipanipirim)、クロジラコン(cl
ozylacon)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、
ジメトモルフ(dimethomorph)、フェンピクロニル(fe
npiclonil)、チシオフェン(thicyofen)、ブロムコナ
ゾール(bromuconazole)、オプス(商品名、opus)、
イプコナゾール(ipconazole)、ジメトコナゾール(di
metconazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ミ
ソチアゾール(myxothiazol)、チオイミコナゾール(t
hioimiconazole)、ザリラミド(zarilamid)、メトス
ルホバックス(metsulfovax)、ヘキサコナゾール(hex
aconazole)、クインコナゾール(quinconazole)、テ
クロフタラム(tecloftalam)、トルクロホスメチル(t
olclofos-methyl)、フェンプロピディン(fenpropidi
n)、トリクラミド(triclamide)、フルスルファミド
(flusulfamide)、ベフラン(befran)、シプロコナゾ
ール(cyproconazole)、テクロフタラム(tecloftala
m)、フルコナゾール−シス(furconazole-cis)、フェ
ネサニル(fenethanil)、ジメフルアゾール(dimeflua
zole)、エチルトリアノール(ethyltrianol)、テブコ
ナゾール(tebuconazole)、オキソリニック酸(oxolin
ic acid)、ピリミディフェン(pyrimidifen)、テブフ
ェノジド(tebufenozide)、ピメトロジン(pymetrozin
e)、AC303,603、チフルザミド(thifluzamid
e)、BC723、ピリメタニル(pyrimethanil)、フ
ルキンコナゾール(fluquinconazole)、フェンブコナ
ゾール(fenbuconazole)、Ro15−2405、アムプ
ロピルホス(ampropylfos)、メパニペリム(mepanipyr
im)、メトコナゾール(metconazole)、テトラコナゾ
ール(tetraconazole)、ペニルピロール(penylpyrrol
e)、トリアゾキシド(triazoxide)、テブコナゾール
(tebuconazole)、デバカーブ(debacarb)、ミソチア
ゾール(myxothiazol)、テフルスリン(tefluthri
n)、NC−170、NC−184、ドラウイン(drawi
n)、フルメスリン(flumethrin)、クロルエトキシホ
ス(chlorethoxyfos)、フォスチアゼート(fosthiazat
e)、ゼーターメサイン(zetamethain)、チューリンギ
エンシン(thuringiensin)、ベータ−シフルスリン(b
eta-cyfluthrin)、シラフルオフェン(silafluofe
n)、フルプロキシフェン(fluproxyfen)、アルテミシ
ディン(altemicidin)、プラレスリン(prallethri
n)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、イミプロ
スリン(imiprothrin)、ルフェンウロン(lufenuron)
等。
【0083】セミカルバジド誘導体〔I〕及びその塩
は、衛生害虫、動植物寄生昆虫の防除に有効であって、
害虫の寄生する動植物に直接散布するなど、昆虫に直接
接触させることによって強い殺虫作用を示すが、場合に
よっては、薬剤を根、葉、茎等から植物に一旦吸収させ
た後、あるいは種子にコーティングして生育し、この植
物を害虫が吸汁、咀嚼あるいはこれに接触することによ
っても殺虫作用を示す。また化合物〔I〕及びその塩は
植物に対する薬害も少なく、かつ魚類に対する毒性も低
いなど、衛生用、園芸用、農業用害虫防除剤として安全
かつ有利な性質を合わせ持っている。
【0084】セミカルバジド誘導体〔I〕またはその塩
を含有する製剤は、具体的には、例えばナガメ(Eurydem
a rugosum)、イネクロカメムシ(Scotinophara lurid
a)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、ナシグン
バイ(Stephanitis nashi)、ヒメトビウンカ(Laodelphax
striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugen
s)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、ヤノ
ネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)、ダイズアブラム
シ(Aphis glycines)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphi
s erysimi)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassic
ae)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、オンシツコナ
ジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラ
ミ(Bemisia tabaci)等の半翅目害虫、例えばハスモンヨ
トウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodop
tera exigua)、コナガ(Plutella xylostella)、モンシ
ロチョウ(Pieris rapaecrucivora)、ニカメイガ(Chilo
suppressalis)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisi
gna)、タバコガ(Helicoverpa assulta)、タバコバッド
ワーム(Heliothis virescens)、アワヨトウ(Pseudaleti
aseparata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、リンゴコ
カクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、ワタノ
メイガ(Notarcha derogata)、コブノメイガ(Cnaphalocr
ocis medinalis)、ジャガイモガ(Phthorimaea opercule
lla)等の鱗翅目害虫、例えばチャノキイロアザミウマ(S
cirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thri
ps palmi)等のアザミウマ目害虫、例えばニジュウヤホ
シテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)、ウリハ
ムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyl
lotreta striolata)、イネドロオイムシ(Oulema oryza
e)、イネゾウムシ(Echinocnemus squameus)、イネミズ
ゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、サザンコーン
ルートワーム(Diabrotica undecimpunctata)、コロラド
イモハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等の甲虫目害
虫、例えばイエバエ(Musca domestica)、アカイエカ(Cu
lex pipiens pallens)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、
タマネギバエ(Delia antiqua)、タネバエ (Delia platu
ra)等の双翅目害虫、例えばトノサマバッタ(Locusta mi
gratoria)、コバネイナゴ(Oxya japonica)、ケラ(Gryll
otalpa africana)等の直翅目害虫、例えばチャバネゴキ
ブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplanet
a fuliginosa)等のゴキブリ科害虫、例えばダイコクシ
ロアリ(Cryptotermes domesticus)、イエシロアリ(Copt
otermes formosannus)、ヤマトシロアリ (Reticuliterm
es speratus)等のシロアリ目害虫、例えばナミハダニ(T
etranychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citr
i)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ニセナミ
ハダニ(Tetranychus cinnabarinus)、リンゴハダニ(Pan
onychus ulmi)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)等
のダニ目害虫、例えばイネシンガレセンチュウ(Aphelen
choides besseyi)等の線虫類などの防除に有効である。
なかでも、例えば上記した鱗翅目害虫、甲虫目害虫など
の防除に特に高い効力を発揮する。
【0085】このようにして得られる本発明の殺虫剤
は、毒性が極めて少なく安全で、優れた農薬である。そ
して本発明の殺虫剤は、従来の殺虫剤と同様の方法で用
いることができ、その結果従来品に比べ優れた効果を発
揮することができる。例えば本発明の殺虫剤は、対象の
害虫に対して例えば育苗箱処理、作物の茎葉散布、虫体
散布、水田の水中施用あるいは土壌処理などにより使用
することができる。そしてその施用量は、施用時期、施
用場所、施用方法等に応じて広範囲に変えることができ
るが、一般的にはヘクタ−ル当り有効成分(セミカルバ
ジド誘導体〔I〕またはその塩)が0.3g〜3,00
0g好ましくは50g〜1,000gとなるように施用
することが望ましい。また本発明の殺虫剤が水和剤であ
る場合には、有効成分の最終濃度が0.1〜1,000
ppm好ましくは10〜500ppmの範囲となるよう
に希釈して使用すればよい。
【0086】セミカルバジド誘導体〔I〕またはその塩
は次のような方法(A)〜(D)等によって製造するこ
とができる。下記の製法によって化合物〔I〕(化合物
〔Ic〕及び〔Id〕を含む)が遊離の化合物で得られる場
合は上記した様な塩に、また塩の形で得られる場合は遊
離の化合物に、それぞれ常法に従って変換することがで
きる。また原料化合物が上記したような塩となりうる場
合も同様に遊離のままのみならず塩として用いることが
できる。従って、下記の製法に用いられる原料化合物及
び生成物については、その塩(例えば上記化合物〔I〕
で述べたような酸との塩等)も含めるものとする。
【0087】(A)化合物〔II〕と化合物〔III〕を反
応させることにより化合物〔I〕が製造される。
【0088】
【化14】
【0089】(式中の記号は前記と同意義を示す。ただ
しこの場合、化合物〔I〕のR9は水素である。)化合
物〔II〕に対し化合物〔III〕は0.8〜1.5当量用
いるのが好ましいが、反応に支障がない場合には大過剰
量用いてもよい。
【0090】本反応は、化合物〔II〕に対して0.01
〜20当量、好ましくは0.1〜2当量の塩基の存在下
で行うことにより反応が促進される場合もある。塩基性
物質としては無機塩基も用いられるが、例えばトリエチ
ルアミン、トリブチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、
ピリジン、ルチジン、コリジン、4-(ジメチルアミノ)
ピリジン、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン-7
(以下、DBUと略称する。)等の有機塩基の方が好ま
しい。上記有機塩基はそれ自体溶媒として用いることも
できる。
【0091】反応は無溶媒で行ってもよいが、通常は適
当な溶媒中で行われる。このような溶媒としては例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素類、例えばヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン等の飽和炭化水素類、例えばジエチルエ−
テル、テトラヒドロフラン(以下、THFと略称す
る。)、ジオキサン等のエ−テル類、例えばアセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、例えばアセトニトリ
ル、プロピオニトリル等のニトリル類、例えばジメチル
スルホキシド(以下、DMSOと略称する。)等のスル
ホキシド類、例えばN,N-ジメチルホルムアミド(以下、
DMFと略称する。)、N,N-ジメチルアセトアミド等の
酸アミド類、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル類等が用いられる。本反応では非プロトン性の溶媒が
好ましい。これらの溶媒は単独で用いることもできる
し、また必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適
当な割合例えば1:1〜1:10の割合で混合して用い
てもよい。
【0092】反応温度は通常、−20〜250℃、好ま
しくは0〜100℃、反応時間は通常、10分〜100
時間、好ましくは2〜20時間の範囲である。化合物
〔III〕のXが酸素のものの方が硫黄の場合より、通常
反応が早い。
【0093】(B)化合物〔II〕と化合物〔IV〕とを反
応させることにより、化合物〔I〕が製造される。
【0094】
【化15】
【0095】(式中の記号は前記と同意義を示す。ただ
しこの場合、化合物〔I〕及び化合物〔IV〕のR9は水
素ではない。)化合物〔II〕に対し化合物〔IV〕は0.
8〜1.5当量用いるのが好ましいが、反応に支障がな
い場合には大過剰量用いてもよい。
【0096】本反応は、塩基の存在下で行って反応を有
利に進行させることができる。塩基性物質としては、例
えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、フェニルリチウム、ブチルリ
チウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、金属ナトリウム、
金属カリウム等の無機塩基、例えば方法(A)で述べた
ような有機塩基が用いられる。上記有機塩基はそれ自体
溶媒として用いることもできる。塩基は化合物〔II〕に
対して0.5〜10当量、好ましくは0.8〜2当量用
いることができる。
【0097】反応は無溶媒で行ってもよいが、通常は適
当な溶媒中で行われる。このような溶媒としては例えば
方法(A)で述べたような芳香族炭化水素類、ハロゲン
化炭化水素類、飽和炭化水素類、エ−テル類、ケトン
類、ニトリル類、スルホキシド類、酸アミド類、エステ
ル類の他に、例えば水、例えばメタノ−ル、エタノ−
ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル等のアルコ−ル
類、例えば酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類等が用
いられる。これらの溶媒は単独で用いることもできる
し、また必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適
当な割合例えば1:1〜1:10の割合で混合して用い
てもよい。反応混合物が均一でない場合には例えばトリ
エチルベンジルアンモニウムクロリド、トリn-オクチル
メチルアンモニウムクロリド、トリメチルデシルアンモ
ニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド等
の四級アンモニウム塩やクラウンエ−テル類等の相間移
動触媒の存在下に反応を行ってもよい。
【0098】反応温度は通常、−20〜250℃、好ま
しくは10〜100℃、反応時間は通常、10分〜50
時間、好ましくは2〜20時間の範囲である。
【0099】(C)本発明の化合物〔I〕に含まれる化
合物〔Ib〕を還元することにより、化合物〔Ic〕が製造
される。
【0100】
【化16】
【0101】(式中の記号は前記と同意義を示す。)還
元剤としては、例えば水素化ジイソブチルアルミニウ
ム、水素化トリブチルすず、水素化リチウムアルミニウ
ム、水素化ナトリウムビス(2-メトキシエトキシ)アル
ミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチ
ウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜
鉛等の金属水素化物、例えばジボラン、ボラン−ジメチ
ルアミン、ボラン−ピリジン等のボラン化合物、例えば
パラジウム−炭素、白金−炭素、二酸化白金、ロジウム
等を触媒とした接触還元、ラネーニッケル、電解還元等
が用いられる。好ましい還元剤は、水素化ホウ素ナトリ
ウム及び水素化シアノホウ素ナトリウムである。還元剤
が金属水素化物やボラン化合物の場合、通常化合物
〔Ib〕に対し、還元剤を1〜4当量用いるのが好ましい
が、反応に支障がない場合にはそれ以上用いてもよい。
【0102】本反応は例えば方法(B)で述べたような
溶媒中で行われる。反応混合物が均一相でない場合は、
方法(B)で述べたような相間移動触媒を用いてもよ
い。
【0103】本反応の反応温度及び反応時間は用いる還
元剤によって異なるが、通常−50〜100℃、反応時
間は10分〜20時間である。
【0104】(D)化合物〔V〕より化合物〔Id〕が製
造される。
【0105】
【化17】
【0106】(式中R6bはR6と同意義かまたはR14
いっしょになってアミノ基の保護基を示し、R14は単独
またはR6bといっしょになってアミノ基の保護基を示
し、他の記号は前記と同意義を示す。)本反応は化合物
〔V〕の脱保護化反応であり、R14(及びR6b)に応じ
た公知の反応条件下で進行させることができる。R14
しては例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、ベンジルオキシカルボニル、ホルミル、アセチル、
メトキシメチル、ベンジルオキシメチル等が、R6bとR
14が一緒になって示す基としては例えばフタロイル、ベ
ンジリデン等が用いられる。このような基の脱保護化条
件及びR14(及びR6b)のさらなる具体例は、例えばプ
ロテクティブグループスインオーガニックシンセシス
(Protective Groups in Organic Synthesis)第二版、セ
オドラグリーン及びピーターウッツ (Theodora W. Gree
ne and PeterG. M. Wuts) 著、1991年 309〜405頁、ジ
ョンウィリーアンドサンズ社 (John Wiley & Sons, In
c.)(ニューヨーク)等に詳しく記載されている。R6
水素でかつAとBが隣接炭素原子と一緒になってカルボ
ニル基を表す場合、化合物〔Id〕は既に述べたような酸
との塩であることが好ましい。
【0107】このようにして得られた化合物〔I〕
(〔Ic〕及び〔Id〕を含む)またはその塩は公知の手
段、例えば濃縮、減圧濃縮、蒸留、分留、溶媒抽出、液
性変換、転溶、クロマトグラフィ−、結晶化、再結晶等
により単離精製することができる。
【0108】上記本発明方法の原料物質として使用され
る化合物のうち、化合物〔II〕(以下の化合物〔I
Ia-1〕、〔IIa-2〕、〔IIa-3〕、〔IIa-4〕、〔IIa〕、
〔IIb〕、〔IIc〕、〔IId〕、〔IIe-1〕、〔IIe-2〕、
〔IIf-1〕、〔IIf-2〕、〔IIg〕、〔IIh-1〕及び〔II
h-2〕)またはその塩は次のような方法(i)〜(x)等
によって製造することができる。これらの製造法中の原
料はいずれも市販されているか、自体公知の方法または
既に記述した製造法により製造できる。
【0109】(i)化合物〔II〕のAとBが隣接炭素原
子と一緒になってカルボニル基を示し、R6とR7のどち
らも水素でないかあるいはR6が置換されていてもよい
アシル基かつR7が水素の場合、該化合物〔IIa-1〕及び
〔IIa-2〕は例えば下記〔反応式−1〕に従って製造で
きる。
【0110】
【化18】
【0111】(式中R6c及びR7cは同一または相異な
り、それぞれR6及びR7で用いられたような置換されて
いてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基
または置換されていてもよいアシル基を示すかまたはR
6c及びR7cが一緒になってR6及びR7で用いられたよう
な二価の基を示し、あるいはR6cはR6で用いられたよ
うな置換されていてもよいアシル基を示しかつR7cが水
素を示し、R3cはR3に同意義を示すが水素ではなく、
1はYとして用いられたような脱離基を示す。)ここ
で工程−1では化合物〔VI〕と化合物〔VII〕とを反応
させることにより、化合物〔IIa-1〕が製造される。化
合物〔VI〕に対し化合物〔VII〕は0.8〜2当量用い
るのが好ましいが、反応に支障がない場合には大過剰量
用いてもよい。本工程は、化合物〔VI〕に対して0.0
1〜20当量、好ましくは0.1〜2当量の塩基の存在
下で行うことにより反応が促進される場合もある。塩基
性物質としては方法(B)で記述したような無機塩基や
有機塩基が用いられる。上記有機塩基はそれ自体溶媒と
して用いることもできる。反応は無溶媒で行ってもよい
が、通常は適当な溶媒中で行われる。このような溶媒と
しては例えば方法(B)で述べたような溶媒が用いられ
る。これらの溶媒は単独で用いることもできるし、また
必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適当な割合
例えば1:1〜1:10の割合で混合して用いてもよ
い。反応混合物が均一でない場合には例えば方法(B)
で述べたような相間移動触媒の存在下に反応を行っても
よい。反応温度は通常、0〜200℃、好ましくは10
〜100℃、反応時間は通常、10分〜20日、好まし
くは2時間〜10日の範囲である。
【0112】工程−2では化合物〔IIa-1〕と化合物〔V
III〕とを方法(B)と同様の条件で反応させ、化合物
〔IIa-2〕が製造される。
【0113】(ii)化合物〔II〕のAとBが隣接炭素原
子と一緒になってカルボニル基を示し、R6が水素、置
換されていてもよい炭化水素基または置換されていても
よい複素環基を示し、R7が水素を示す場合、該化合物
〔IIa-3〕及び〔IIa-4〕は例えば下記〔反応式−2〕に
従って製造できる。
【0114】
【化19】
【0115】(式中R6dは水素またはR6で用いられた
ような置換されていてもよい炭化水素基または置換され
ていてもよい複素環基を示し、R15はR6dと同意義かま
たはR16といっしょになってアミノ基の保護基を示し、
16は単独またはR15といっしょになってアミノ基の保
護基を示し、他の記号は前記と同意義を示す。)ここで
工程−3は〔反応式−1〕の工程−1に、工程−4及び
工程−7は方法(D)に、工程−5及び工程−6は方法
(B)にそれぞれ準じて反応させることができる。R16
(及びR15)で示されるアミノ基の保護基としては例え
ばR14(及びR6b)で用いられたものを用いることがで
きる。R6dが水素の場合、化合物〔IIa-3〕及び〔I
Ia-4〕は化合物〔I〕の塩として既に述べたような酸と
の塩であることが好ましい。
【0116】(iii)化合物〔II〕のAとBが隣接炭素
原子と一緒になってチオカルボニル基を示す場合、該化
合物〔IIb〕は例えば下記〔反応式−3〕に従って製造
できる。
【0117】
【化20】
【0118】(式中の記号は前記と同意義を示す。)こ
こで工程−8で用いられる「硫化剤」としては、例えば
硫化水素、五硫化リン、ローソン試薬 (Lawesson's Rea
gent; 2,4-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3-ジチア-2,4-
ジホスフェタン-2,4-ジスルフィド) 等がある。反応条
件等は例えば新実験化学講座14−III巻1818〜1820
頁、1978年、丸善(東京)等に従うことができる。硫化
剤が五硫化リンやローソン試薬の場合、化合物〔IIa
に対して1〜5当量の試薬をベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素基やピリジン、ルチジン等の有機塩基中、2
0〜150℃で2〜20時間反応させるのが好ましい。
【0119】(iv)化合物〔II〕のAとBが隣接炭素原
子と一緒になってカルボニル基の保護基を示す場合、該
化合物〔IIc〕は例えば下記〔反応式−4〕に従って製
造できる。
【0120】
【化21】
【0121】(式中A’及びB’は隣接炭素原子と一緒
になってカルボニル基の保護基を示し、他の記号は前記
と同意義を示す。)ここで用いられる「保護基」や工程
−9で用いられる「保護化試薬」及びその反応条件とし
ては、例えばA及びBが隣接炭素原子と共に示すカルボ
ニル基の保護基の具体例のところで述べた成書等に記載
のものを用いることができる。
【0122】(v)化合物〔II〕のAとBが共に水素を
示す場合、該化合物〔IId〕は例えば下記〔反応式−
5〕に従って製造できる。
【0123】
【化22】
【0124】(式中の記号は前記と同意義を示す。)工
程−10は還元反応であり、いわゆるクレメンゼン(Cle
mmensen)還元やウォルフ−キッシュナー(Wolf-Kishner)
還元の他、化合物〔IIa〕のトシルヒドラゾンを水素化
リチウムアルミニウム等の金属水素化物で還元する方法
等が用いられる。還元試薬及びその反応条件等は、例え
ば新実験化学講座14−I巻10〜16頁、1977年、丸善
(東京)等に記載のものを用いることができる。
【0125】(vi)化合物〔II〕のAが酸素を介する基
を示し、Bが水素を示す場合、該化合物〔IIe-1〕及び
〔IIe-2〕は例えば下記〔反応式−6〕に従って製造で
きる。
【0126】
【化23】
【0127】(式中R10aはR10と同意義を示すが水素
ではなく、Y2はYとして用いられたような脱離基を示
し、他の記号は前記と同意義を示す。)ここで工程−1
1は方法(C)に、工程−12は方法(B)にそれぞれ
準じて反応させることができる。
【0128】(vii)化合物〔II〕のAが硫黄を介する
基を示し、Bが水素を示す場合、該化合物〔IIf-1〕及
び〔IIf-2〕は例えば下記〔反応式−7〕に従って製造
できる。
【0129】
【化24】
【0130】(式中R11aはR11と同意義を示すが水素
ではなく、R17はメチル、エチル、イソプロピル等の低
級アルキル基を示し、Y3及びY4はYとして用いられた
ような脱離基を示し、他の記号は前記と同意義を示
す。)ここで工程−13は水酸基のハロゲン原子または
p-トルエンスルホニルオキシ基等の置換されていてもよ
いアシル基への変換反応であり、例えば新実験化学講座
14−I巻361〜369頁、1977年、丸善(東京)または同
14−III巻1793〜1798等に記載の条件に従って反応さ
せることができる。工程−14はハロゲン化物等からチ
オールへの変換反応であり、例えば新実験化学講座14
−III巻1701〜1708頁、1978年、丸善(東京)等に記載
の条件に従って反応させることができる。工程−15及
び工程−17は方法(B)にそれぞれ準じて反応させる
ことができる。R11aがチオールの保護基と考えられる
場合、化合物〔IIf-1〕は工程−16、すなわちR11a
応じた脱保護反応によっても化合物〔IIf-2〕より製造
できる。このような反応条件は種々の成書(例えば、プ
ロテクティブグループスインオーガニックシンセシス
(Protective Groups in Organic Synthesis) 第二版、
セオドラグリーン及びピーターウッツ (Theodora W. Gr
eene and Peter G. M. Wuts) 著、1991年 175〜223頁、
ジョンウィリーアンドサンズ社 (John Wiley & Sons, I
nc.)(ニューヨーク)、新実験化学講座14−III巻170
2〜1713頁、1978年、丸善(東京))等に記載されてい
るもの等を用いることができる。工程−18は化合物
〔XII〕及びトリフェニルホスフィンの存在下、化合物
〔IIe-1〕と化合物〔XI〕とを縮合させる反応である。
化合物〔IIe-1〕に対し化合物〔XI〕、〔XII〕及びトリ
フェニルフホスフィンはそれぞれ0.8〜3当量用いる
のが好ましいが、反応に支障がない場合には大過剰量用
いてもよい。本工程は無溶媒で行ってもよいが、通常は
例えば方法(A)で述べたような非プロトン系の溶媒中
で行われる。これらの溶媒は単独で用いることもできる
し、また必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適
当な割合で混合して用いてもよい。反応温度は通常、−
20〜200℃、好ましくは0〜50℃、反応時間は通
常、10分〜10日、好ましくは30分〜10時間の範
囲である。
【0131】(viii)化合物〔II〕のAが窒素を介する
基を示し、Bが水素を示す場合、該化合物〔IIg〕は例
えば下記〔反応式−8〕に従って製造できる。
【0132】
【化25】
【0133】(式中の記号は前記と同意義を示す。)こ
こで工程−19は方法(B)に準じて反応させることが
できる。
【0134】(ix)化合物〔IIg〕は例えば下記〔反応
式−9〕に従っても製造できる。
【0135】
【化26】
【0136】(式中の記号は前記と同意義を示す。)こ
こで工程−20はカルボニル基の還元的なアミノ化であ
り、還元剤、反応条件等は例えば新実験化学講座14−
III巻1380〜1385頁、1978年、丸善(東京)等に従うこ
とができる。
【0137】(x)化合物〔II〕のAとBが隣接炭素原
子と一緒になってカルボニル基を示し、R6とR7のどち
らも水素でないかあるいはR6が置換されていてもよい
アシル基かつR7が水素を示し、R4及びR5が水素を示
す場合、該化合物〔IIh-1〕及び〔IIh-2〕は例えば下記
〔反応式−10〕に従って製造できる。
【0138】
【化27】
【0139】(式中R18はメチル、エチル等の低級アル
キル基を示すか、または(R182Nでピロリジノ、ピ
ペリジノ、モルホリノ等の含窒素複素環基を示し、Zは
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を示し、他の記号
は前記と同意義を示す。) ここで工程−21では化合
物〔XIV〕と化合物〔XV〕または化合物〔XVI〕とを反応
させることにより、化合物〔XVII〕が製造される。化合
物〔XIV〕と化合物〔XV〕とを反応させる場合は、〔反
応式−1〕の工程−1と同様の反応条件で、化合物〔XI
V〕と化合物〔XVI〕とを塩基の存在下で反応させる場合
は、方法(B)と同様の反応条件でそれぞれ行うことが
できる。また、工程−22は〔反応式−1〕の工程−1
に、工程−23は方法(B)にそれぞれ準じて反応させ
ることができる。
【0140】化合物〔III〕及び〔IV〕はいずれも一部
公知であり、市販されているか自体公知の方法により製
造できる。
【0141】化合物〔V〕は本発明化合物〔I〕に含ま
れる場合が多く、上記製造法(A)〜(C)もしくはそ
れと類似の方法に従って製造できる。化合物〔V〕の原
料も上記化合物〔II〕の製造法に準じて製造できる。
【0142】
【作用】セミカルバジド誘導体〔I〕及びその塩は、優
れた殺虫作用を有しており、このことは次の試験例から
も明かである。
【0143】〔試験例1〕ハスモンヨトウ (Spodoptera
litura) に対する効果。
【0144】ダイズ幼植物(単葉展開期)に、供試化合
物(下記実施例で得られる化合物のNo.で示す)5mg
をトゥイ−ン(tween)20(商品名)を含む0.5mlの
アセトンで溶解し、3000倍希釈のダイン(武田薬品
工業(株)製の展着剤)水で所定濃度(100ppm)
としてスプレ−ガンで薬液20ml/ポットを散布した。
薬液が乾いた後、ダイズの単葉2枚を切り取り、アイス
クリームカップに収め、ハスモンヨトウの3齢幼虫10
頭を放ち、放虫後カップを室内(25℃)に置き、5日
後の死亡虫を数えた。死虫率は次式より計算し、結果を
〔表2〕に示した。
【0145】 死虫率(%)=死虫数/放虫数 × 100
【0146】
【表2】
【0147】この〔表2〕から、本発明のセミカルバジ
ド誘導体〔I〕またはその塩がハスモンヨトウに対して
優れた殺虫効果を有していることが明らかである。
【0148】〔試験例2〕ニカメイガ (Chilo suppress
alis)に対する効果 育苗箱で育てた三〜四葉期イネ稚苗(6,7本/株植
え)の茎葉に、供試化合物(下記実施例で得られる化合
物No.で示す)5mgをトゥイ−ン(tween)20(商品
名)を含む0.5mlのアセトンで溶解し、3000倍希
釈のダイン水で所定濃度(100ppm)としてスプレ
−ガンで薬液20ml/ポットを散布した。薬液が乾い
た後、イネ稚苗を試験管(直径3cm、高さ20cm)
に水道水5mlと共に入れ、ニカメイガの3齢幼虫10
頭を放った。この試験管を27℃の恒温室に収容し、放
虫5日後に 死亡虫を数え、食害程度を観察した。死虫
率は試験例1に示した式より計算し、食害程度は以下の
基準によって判定し、結果を〔表3〕に示した。
【0149】食害指数 0:食害が認められない。
【0150】1:ごく僅かに(無処理区の1/10以
下)食害が認められる。
【0151】2:無処理区の1/2未満の食害が認めら
れる。
【0152】3:無処理区の1/2以上の食害が認めら
れる。
【0153】4:無処理区と同レベルの食害が認められ
る。
【0154】
【表3】
【0155】この〔表3〕から、本発明のセミカルバジ
ド誘導体〔I〕またはその塩がニカメイガに対して優れ
た殺虫効果を有していることが明らかである。
【0156】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定解釈される
べきものではない。
【0157】実施例及び参考例のカラムクロマトグラフ
ィ−における溶出はTLC(Thin Layer Chromatograph
y、薄層クロマトグラフィ−)による観察下 に行われ
た。TLC観察においては、TLCプレ−トとしてメル
ク(Merck)社製のキ−ゼルゲル60F254(70〜
230メッシュ)を、展開溶媒としてはカラムクロマト
グラフィ−で溶出溶媒として用いた溶媒を、検出法とし
てUV検出器を採用した。カラム用シリカゲルは同じく
メルク社製のキ−ゼルゲル60(70〜230メッシ
ュ)を用いた 。NMRスペクトルはプロトンNMRを
示し、内部基準としてテトラメチルシランを用いて、ブ
ルカーAC−200P型スペクトロメ−タ−で測定し、
全δ値をppmで示した。IRスペクトルは島津IR−
435赤外分光光度計を用い、クロロホルム中もしくは
ヌジョール中で測定し、波数(cm-1)で示した。展開
溶媒として混合溶媒を用いる場合に( )内に示した数
値は各溶媒の容量混合比である。
【0158】なお、下記参考例、実施例及び〔表4〕〜
〔表53〕で用いる略号は、次のような意義を有する。
【0159】Me:メチル基、Et:エチル基、Pr:プロピ
ル基、i-Pr:イソプロピル基、Bu:ブチル基、t-Bu:t-
ブチル基、Ac:アセチル基、Ph:フェニル基、Ms:メチ
ルスルホニル基、s:シングレット、br:ブロ−ド(幅
広い)、d:ダブレット、dd:ダブレットダブレット、
t:トリプレット、q:クワルテット、m:マルチプレッ
ト、J:結合定数、Hz:ヘルツ、CDCl3:重クロロホル
ム、DMSO-d6:重DMSO、%:重量%、Mp.:融点、
Bp.:沸点。また室温とあるのは約15〜25℃を意
味する。
【0160】〔参考例1〕4′−クロロ−2−(p−ク
ロロフェニル)アクリロフェノン1g(3.61mmo
l)、ジエチルエーテル8mlの混合物に室温下N,N−
ジメチルヒドラジン0.55ml(7.24mmol)を加え
6時間撹拌した。反応液を水10mlで2回洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し1.15gの4′−
クロロ−2−(p−クロロフェニル)−3−(2,2−
ジメチルヒドラジノ)プロピオフェノン(参−1)を黄
色油状物として得た。
【0161】1H−NMR(CDCl3):2.32(6H,s), 3.
01(1H,dd,J=12.0, 5.1Hz), 3.63(1H,dd,J=12.0, 8.7H
z), 4.87(1H,dd,J=8.7, 5.1Hz), 7.27(4H,s), 7.35-7.4
0(2H,m),7.87-7.92(2H,m). 同様にして4′−クロロ−2−(p−クロロフェニル)
−3−(モルホリノアミノ)プロピオフェン(参−2)
を得た。
【0162】1H−NMR(CDCl3):2.40-2.70(4H,
m), 4.51(1H,dd,J=11.9, 4.3Hz), 3.35-3.63(2H,m), 3.
81(1H,dd,J=11.9, 9.0Hz), 4.83(1H,dd,J=9.0, 4.3Hz),
7.21-7.42(6H,m), 7.91-7.97(2H,m). 〔参考例2〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン0.5g(1.80mmol)、アセ
トニトリル10mlの混合物にカルバジン酸メチル0.3
3g(3.66mmol)を加え、室温下24時間撹拌し
た。濃縮後、残留物をジエチルエーテル20mlに溶か
し、水10mlで2回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮し、0.63gの4′−クロロ−2−(p
−クロロフェニル)−3−〔2−(メトキシカルボニ
ル)ヒドラジノ〕プロピオフェノン(参−3)を無色ア
モルファスとして得た。
【0163】1H−NMR(CDCl3):3.10−3.
23(1H,m), 3.61−3.82(1H,
m), 3.65(3H,s), 4.75(1H,d
d,J=8.6, 5.4Hz), 6.12(1H,
s), 7.18−7.39(6H,m), 7.82
−7.88(2H,m). 同様にして、4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)−3−(2−アセチルヒドラジノ)プロピオフェノ
ン(参−4)、3−〔2−(t−ブトキシカルボニル)
ヒドラジノ〕−4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)プロピオフェノン(参−5)を得た。
【0164】参−4(無色アモルファス) H−NMR(CDCl3):1.87(3H,s), 3.13(1H,dd,J=
12.6, 5.1Hz), 3.64(1H,dd,J=12.6, 8.8Hz), 4.73(1H,d
d,J=8.8, 5.1Hz), 7.12-7.36(6H,m), 7.67(1H,s),7.82-
7.89(2H,m). 参−5(無色油状物)1 H−NMR(CDCl3):1.41(9H,s), 3.14(1H,dd,J=1
2.4, 5.4Hz), 3.47(1H,br.s), 3.66(1H,dd,J=12.4, 8.7
Hz), 4.75(1H,dd,J=8.7, 5.4Hz), 6.08(1H,s), 7.18-7.
38(6H,m), 7.83-7.89(2H,m). 〔参考例3〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン0.5g(1.80mmol)、アセ
トニトリル8mlの混合物にベンゾヒドラジド0.49g
(3.60mmol)を加え、室温下24時間続いて50℃
で30時間撹拌した。濃縮後、残留物にジエチルエーテ
ルを加え不溶物をろ過した。ろ液を濃縮後、カラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1
/1)で精製し、0.57gの3−(2−ベンゾイルヒ
ドラジノ)−4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)プロピオフェノン(参−6)を無色のアモルファス
として得た。
【0165】1H−NMR(CDCl3):3.25(1H,dd,J=1
2.6, 5.1Hz), 3.76(1H,dd,J=12.6, 8.7Hz), 4.60(1H,b
r.s), 4.80(1H,dd,J=8.7, 5.1Hz), 7.15-7.50(9H,m),
7.64-7.69(2H,m), 7.78-7.83(2H,m), 8.42(1H,s). 〔参考例4〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン0.5g(1.80mmol)、ニコ
チノヒドラジド0.49g(3.57mmol)、アセトニト
リル8mlの混合物を50℃下5日間撹拌した。濃縮後、
残留物をジエチルエーテル40mlに溶かし、水20mlで
2回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し
0.26gの4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)−3−(2−ニコチノイルヒドラジノ)プロピオフ
ェノン(参−7)を無色アモルファスとして得た。
【0166】1H−NMR(CDCl3):3.31(1H,dd,J=1
2.7, 5.1Hz), 3.78(1H,dd,J=12.7, 8.7Hz), 4.80(1H,d
d,J=8.7, 5.1Hz), 7.12-7.41(7H,m), 7.69-7.75(1H,m),
7.78-7.87(2H,m), 7.99-8.04(1H,m), 8.73(1H,br.d),
8.91(1H,s). 〔参考例5〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロニトリル0.5g(1.80mmol)、4−
アミノ−1,2,4−トリアゾール0.3g(3.57
mmol)、メタノール8mlの混合物を50℃で5日間撹拌
した。濃縮後、残留物をジエチルエーテル30mlに溶か
し、水15mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。このエーテル溶液を一晩放置し、析出した無色結
晶をろ取し、0.43gの4′−クロロ−2−(p−ク
ロロフェニル)−3−(1,2,4−トリアゾール−4
−イルアミノ)プロピオフェノン(参−8)を得た。M
p.106−107℃。
【0167】1H−NMR(DMSO−d6):3.33-3.41
(1H,m), 3.76-3.89(1H,m), 4.98(1H,dd,J=7.8,5.9Hz),
6.84(1H,t,J=5.0Hz), 7.37(4H,s), 7.52-7.57(2H,m),
7.98-8.04(2H,m), 8.48(2H,s). 〔参考例6〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン0.5g(1.80mmol)、p−
クロロベンゾヒドラジド0.61g(3.58mmol)、
メタノール10mlの混合物を50℃で5時間撹拌した。
濃縮後、ジエチルエーテルを加えて不溶物をろ過し、ろ
液を濃縮してカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘ
キサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、0.73gの
4′−クロロ−3−〔2−(p−クロロベンゾイル)ヒ
ドラジノ〕−2−(p−クロロフェニル)プロピオフェ
ノン(参−9)を無色固体として得た。Mp.52−5
4℃。
【0168】1H−NMR(CDCl3):3.27(1H,dd,J=1
2.7, 5.1Hz), 3.75(1H,dd,J=12.7, 8.7Hz), 4.77(1H,d
d,J=8.7, 5.1Hz), 3.65(1H,br.s), 7.18-7.38(8H,m),
7.55-7.61(2H,m), 7.80-7.87(2H,m), 7.95(1H,br.s). 同様にして4′−クロロ−2−(p−クロロフェニル)
−3−〔2−(p−ニトロベンゾイル)ヒドラジノ〕プ
ロピオフェノン(参−10)を黄色固体として得た。M
p.65−68℃。
【0169】1H−NMR(CDCl3):3.32(1H,dd,J=1
2.7, 5.1Hz), 3.77(1H,dd,J=12.7, 8.6Hz), 4.78(1H,d
d,J=8.6, 5.1Hz), 7.20-7.38(6H,m), 7.79-7.90(5H,m),
8.23-8.30(2H,m). 〔参考例7〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン0.5g(1.80mmol)、メタ
ノール10mlの混合物にフェノキシアセトヒドラジド
0.6g(3.61mmol)を加え室温下24時間撹拌し
た。濃縮後、残留物をカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=7/1)で精製し、
0.72gの4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)−3−〔2−(フェノキシアセチル)ヒドラジノ〕
プロピオフェノン(参−11)を無色固体として得た。
Mp.115−116℃。
【0170】1H−NMR(CDCl3):3.18(1H,dd,J=1
2.7, 5.3Hz), 3.60(1H,br.s),3.71(1H,dd,J=12.7, 8.7H
z), 4.48(2H,d,J=15.0Hz), 4.68(1H,dd,J=8.7, 5.3H
z), 6.84-6.92(2H,m), 7.00-7.10(1H,m), 7.14-7.38(8
H,m), 7.78-7.85(2H,m), 7.87(1H,br.s). 同様にして4′−クロロ−2−(p−クロロフェニル)
−3−〔2−(メトキシアセチル)ヒドラジノ〕プロピ
オフェノン(参−12)、4′−クロロ−2−(p−ク
ロロフェニル)−3−〔2−(エトキシカルボニル)ヒ
ドラジノ〕プロピオフェノン(参−13)、4′−クロ
ロ−2−(p−クロロフェニル)−3−〔2−(N,N
−ジメチルカルバモイル)ヒドラジノ〕プロピオフェノ
ン(参−14)、4′−クロロ−2−(p−クロロフェ
ニル)−3−〔2−〔2−(ヒドロキシメチル)ベンゾ
イル〕ヒドラジノ〕プロピオフェノン(参−15)、
4′−クロロ−2−(p−クロロフェニル)−3−〔2
−(プロポキシカルボニル)ヒドラジノ〕プロピオフェ
ノン(参−16)、4′−クロロ−2−(p−クロロフ
ェニル)−3−〔2−(イソプロポキシカルボニル)ヒ
ドラジノ〕プロピオフェノン(参−17)、4′−クロ
ロ−2−(p−クロロフェニル)−3−〔2−(2,
2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)ヒドラジ
ノ〕プロピオフェノン(参−18)、4′−クロロ−2
−(p−クロロフェニル)−3−〔2−(N−エチルカ
ルバモイル)ヒドラジノ〕プロピオフェノン(参−1
9)、4′−クロロ−2−(p−クロロフェニル)−3
−〔2−(N−メチルチオカルバモイル)ヒドラジノ〕
プロピオフェノン(参−20)、4′−クロロ−2−
(p−クロロフェニル)−3−〔2−(N−エチルチオ
カルバモイル)ヒドラジノ〕プロピオフェノン(参−2
1)、4′−クロロ−2−(p−クロロフェニル)−3
−〔2−(N−フェニルチオカルバモイル)ヒドラジ
ノ〕プロピオフェノン(参−22)、4′−クロロ−2
−(p−クロロフェニル)−3−〔2−〔N−(p−ク
ロロフェニル)チオカルバモイル〕ヒドラジノ〕プロピ
オフェノン(参−23)を得た。
【0171】参−12(無色油状物)1 H−NMR(CDCl3):3.17(1H,dd,J=12.7, 5.4Hz),
3.37(3H,s), 3.68(1H,J=12.7, 8.5Hz), 3.85(1H,d,J=1
5.1Hz), 3.90(1H,d,J=15.1Hz), 4.72(1H,dd,J=8.5, 5.4
Hz), 7.18-7.39(6H,m), 7.80-7.89(2H,m). 参−13(Mp.82−83℃)1 H−NMR(CDCl3):1.21(3H,t,J=7.1Hz), 3.18(1
H,dd,J=12.4, 5.5Hz), 3.10(1H,br.s), 3.67(1H,dd,J=1
2.4, 8.6Hz), 4.09(2H,d,J=7.1Hz), 4.76(1H,dd,J=8.6,
5.5Hz), 6.23(1H,s), 7.17-7.39(6H,m), 7.82-7.89(2
H,m). 参−14(無色アモルファス)1 H−NMR(CDCl3):2.80(6H,s), 2.75(1H,br.s),
3.16(1H,dd,J=12.4, 5.4Hz), 3.65(1H,dd,J=12.4, 8.5
Hz), 4.76(1H,dd,J=8.5, 5.4Hz), 5.86(1H,s), 7.24-7.
29(4H,m), 7.33-7.40(2H,m), 7.84-7.92(2H,m). 参−15(無色アモルファス)1 H−NMR(CDCl3):3.23(1H,dd,J=12.7, 5.2Hz),
3.75(1H,dd,J=12.7, 8.7Hz), 3.70(2H, br.s), 4.53(2
H,s), 4.80(1H,dd,J=8.7, 5.2Hz), 7.18-7.49(10H,m),
7.80-7.88(2H,m), 8.27(1H,s). 参−16(無色アモルファス)1 H−NMR(CDCl3):0.90(3H,t,J=7.4Hz), 1.59(2
H,6重,J=7.4Hz), 3.17(1H,dd,J=12.4, 5.5Hz), 3.47(1
H,br), 3.67(1H,dd,J=12.4, 8.5Hz), 3.90-4.08(2H,m),
4.76(1H,dd,J=8.5, 5.5Hz), 6.28(1H,br), 7.18-7.44(6
H,m), 7.80-7.93(2H,m). 参−17(無色アモルファス)1 H−NMR(CDCl3):1.20(6H,t,J=6.0Hz), 3.17(1
H,dd,J=12.4, 5.5Hz), 3.67(1H,dd,J=12.4, 8.5Hz), 4.
12(1H,br), 4.76(1H,dd,J=8.5, 5.5Hz), 4.87(1H,7重,
J=6.0Hz), 6.24(1H,s), 7.18-7.40(6H,m), 7.83-7.92(2
H,m). 参−18(Mp.94−96℃) 参−19(Mp.111−113℃) 参−20(Mp.77−79℃) 参−21(Mp.95−99℃) 参−22(Mp.147−148℃) 参−23(Mp.152.5−154℃) 〔参考例8〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン1g(3.61mmol)、カルバジ
ン酸フェニル1.1g(7.23mmol)、アセトニトリ
ル20mlの混合物を50℃で1週間撹拌した。濃縮後、
残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサ
ン/酢酸エチル=2/1)で精製し、0.94gの4′
−クロロ−2−(p−クロロフェニル)−3−〔2−
(フェノキシカルボニル)ヒドラジノ〕プロピオフェノ
ン(参−24)を無色固体として得た。Mp.45−4
6℃。
【0172】1H−NMR(CDCl3):3.28(1H,dd,J=1
2.4, 5.6Hz), 3.49(1H,br.s), 3.75(1H,dd,J=12.4, 8.4
Hz), 4.80(1H,dd,J=8.4, 5.6Hz), 6.66(1H,br.s), 7.00
-7.08(2H,m), 7.15-7.38(9H,m), 7.82-7.89(2H,m). 〔参考例9〕4,4′−ジクロロカルコン0.5g
(1.80mmol)、アセトヒドラジド0.27g(3.
64mmol)、アセトニトリル8ml、エタノール8mlの混
合物を50℃で1週間撹拌した。濃縮後、残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/アセトン
=2/1)で精製し、0.35gの3−(2−アセチル
ヒドラジノ)−4′−クロロ−3−(p−クロロフェニ
ル)プロピオフェノン(参−25)を無色油状物として
得た。
【0173】1H−NMR(CDCl3):1.80(3H,s), 3.
26(1H,dd,J=17.2, 6.1Hz), 3.42(1H,dd,J=17.2, 7.0H
z), 4.68(1H,t,J=6.4Hz), 7.20-7.42(6H,m), 7.73-7.81
(2H,m),8.27(1H,s). 〔参考例10〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン0.5g(1.80mmol)、アセ
トニトリル10mlの混合物にカルバジン酸n−プロピル
0.64g(3.85mmol)を加え、室温下4日間撹拌
した。濃縮後、ジエチルエーテル30mlに溶かし、2回
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、カラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル
=1/1)で精製し、0.36gの4′−クロロ−2−
(p−クロロフェニル)−3−〔2−(プロポキシカル
ボニル)ヒドラジノ〕プロピオフェノン プロポキシカ
ルボニルヒドラゾン(参−26)を無色油状物として得
た。
【0174】1H−NMR(CDCl3):0.93(6
H,t,J=7.4Hz), 1.55−1.77(4
H,m), 3.26(1H,dd,J=12.3,
5.9Hz), 3.50(1H,br.s), 3.
52(1H,dd,J=12.3, 9.2Hz),
4.02−4.15(5H,m), 6.47(1H,
s), 6.83−6.89(2H,m), 7.04
−7.11(1H,m), 7.20−7.37(5
H,m), 7.56(1H,s). 〔参考例11〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン1g(3.61mmol)、メチ
ルチオアセトヒドラジド0.65g(5.41mmol)、
エタノール8mlの混合物を50℃で3時間、室温下15
時間撹拌した。濃縮後、ジエチルエーテル30mlに溶か
し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮
後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/
アセトン=3/1)で精製し、1.0gの4′−クロロ
−2−(p−クロロフェニル)−3−〔2−(メチルチ
オアセチル)ヒドラジノ〕プロピオフェノン(参−2
7)を無色アモルファスとして得た。
【0175】1H−NMR(CDCl3):2.12(3H,s), 3.
10-3.25(3H,m), 3.67(1H,br t), 4.73(1H,dd,J=8.6, 5.
3Hz), 4.76(1H,br s), 7.18-7.42(6H,m), 7.81-7.91(2
H,m), 8.18(1H,s). 同様にして、4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)−3−(2−プロピオニルヒドラジノ)プロピオフ
ェノン(参−28)、4′−クロロ−2−(p−クロロ
フェニル)−3−(2−ブチリルヒドラジノ)プロピオ
フェノン(参−29)、4′−クロロ−2−(p−クロ
ロフェニル)−3−(2−イソブチリルヒドラジノ)プ
ロピオフェノン(参−30)、4′−クロロ−2−(p
−クロロフェニル)−3−(2−バレリルヒドラジノ)
プロピオフェノン(参−31)を得た。
【0176】参−28(無色油状物)1 H−NMR(CDCl3):1.09(3H,t,J=7.6Hz), 2.10(2
H,q,J=7.6Hz), 3.15(1H,dd,J=12.6, 5.3Hz), 3.64(1H,d
d,J=12.6, 8.6Hz), 4.71(1H,dd,J=8.6, 5.3Hz),7.15-7.
45(7H,m), 7.80-7.91(2H,m). 参−29(無色油状物)1 H−NMR(CDCl3):0.91(3H,t,J=7.4Hz), 1.60(2
H,6重,J=7.4Hz), 2.04(2H,t,J
=7.4Hz), 3.14(1H,dd,J=12.
5, 5.2Hz), 3.64(1H,dd,J=1
2.5, 8.7Hz), 4.71(1H,dd,J
=8.7, 5.2Hz), 7.15−7.44(7
H,m), 7.80−7.91(2H,m). 参−30(無色油状物) H−NMR(CDCl3):1.07(3H,d,J=6.9Hz), 1.11
(3H,d,J=6.9Hz), 2.26(1H,7重,J=6.9Hz), 3.15(1H,dd,
J=12.5, 5.3Hz), 3.63(1H,dd,J=12.5, 8.5Hz), 4.70(1
H,dd,J=8.5, 5.3Hz), 7.15-7.40(7H,m), 7.80-7.90(2H,
m). 参−31(無色油状物)1 H−NMR(CDCl3):0.88(3H,t,J=7.2Hz), 1.15-
1.62(4H,m), 2.06(2H,t,J=7.2Hz, 3.13(1H,dd,J=12.5,
5.1Hz), 3.64(1H,dd,J=12.5, 8.7Hz), 4.72(1H,dd,J=8.
7, 5.1Hz), 7.14-7.40(6H,m), 7.47(1H,s), 7.79-7.91
(2H,m). 〔参考例12〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン1.39g(5.0mmol)、チオ
セミカルバジド0.91g(10.0mmol)、DMSO
15mlの混合物を室温で15時間撹拌した後、水50ml
にあけた。混合物をクロロホルムで三回抽出し、有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、カラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノ
ール=20/1)で精製し、1.39gの1−〔2,3
−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕
チオセミカルバジド(参−32)を無色アモルファスと
して得た。
【0177】1H−NMR(CDCl3):3.17(1H,dd,J=1
2.3, 5.3Hz), 3.58(1H,dd,J=12.3, 8.5Hz), 4.33(1H,br
s), 4.80(1H,dd,J=8.5, 5.3Hz), 6.53(1H,br s), 6.93
(1H,brs), 7.12-7.41(6H,m), 7.78-7.92(2H,m), 8.55(1
H,s). 〔参考例13〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン1.39g(5.0mmol)、4−
(p−クロロフェニル)セミカルバジド1.11g
(6.0mmol)、DMSO10mlの混合物を室温で5日
間撹拌した後、水50mlにあけた。生じた固体をアセト
ニトリルで洗浄し、1.68gの1−〔2,3−ビス
(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕−4−
(p−クロロフェニル)セミカルバジド(参−33)を
得た。Mp.169−171℃。
【0178】1H−NMR(DMSO−d6):2.97-3.11
(1H,m), 3.44-3.61(1H,m), 4.95-5.15(2H,m), 7.13-7.2
3(2H,m), 7.27-7.40(6H,m), 7.42-7.51(2H,m), 7.85(1
H,s), 7.94-8.08(2H,m), 8.32(1H,s). 〔参考例14〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)アクリロフェノン1g(3.61mmol)、2−メチ
ルカルバジン酸エチル0.64g(5.42mmol)、エ
タノール15mlの混合物を60℃で30時間撹拌した。
濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサ
ン/酢酸エチル=2/1)で精製し、0.69gの4′
−クロロ−2−(p−クロロフェニル)−3−(2−エ
トキシカルボニル−2−メチルヒドラジノ〕プロピオフ
ェノン(参−34)を黄色油状物として得た。
【0179】1H−NMR(CDCl3):1.17(3H,t,J=7.
1Hz), 2.99(3H,s), 3.14(1H,dd,J=12.2, 5.2Hz), 3.68
(1H,dd,J=12.2, 8.7Hz), 3.91-4.15(2H,m), 4.66(1H,br
s), 4.70(1H,dd,J=8.7, 5.2Hz), 7.19-7.40(6H,m), 7.
83-7.91(2H,m). 〔参考例15〕窒素気流中、2,3−ビス(p−クロロ
フェニル)プロピオニトリル10g(36.21mmol)
のジクロロメタン溶液(100ml)に氷冷下で水素化ジ
イソブチルアルミニウムトルエン溶液40ml(1M、4
0mmol)を40分間で滴下した。室温で4時間撹拌後、
飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを氷冷下で滴下し、
室温で1時間撹拌した。10%希硫酸40mlを加えて3
0分撹拌後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水及
び重曹水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。
濃縮後、9.29gの2,3−ビス(p−クロロフェニ
ル)プロピオンアルデヒドを黄色油状物として得た。
【0180】2,3−ビス(p−クロロフェニル)プロ
ピオンアルデヒド1.84g(6.59mmol)、N,N
−ジメチルヒドラジン0.55ml(7.24mmol)、エ
タノール10mlの混合溶液を30分間撹拌した。濃縮
後、ジエチルエーテル35mlに溶かし、水洗した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮残渣をカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=6
/1)で精製し、1.74gの2,3−ビス(p−クロ
ロフェニル)プロピオンアルデヒド ジメチルヒドラゾ
ンを淡黄色油状物として得た。
【0181】2,3−ビス(p−クロロフェニル)プロ
ピオンアルデヒド ジメチルヒドラゾン1.40g
(4.36mmol)、水素化シアノホウ素ナトリウム0.
30g(4.77mmol)、エタノール5mlの混合物に4
M塩化水素ジオキサン溶液3.5mlを1時間で滴下し
た。室温下3時間撹拌後、水20mlを加え、水酸化ナト
リウム(0.56g)でアルカリ性とした。ジエチルエ
ーテルで2回抽出し、有機層を水洗、乾燥(無水硫酸マ
グネシウム)した。濃縮後、カラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:クロロホルム/アセトン=7/1)で精製
し、0.75gの2−〔2,3−ビス(p−クロロフェ
ニル)プロピル〕−1,1−ジメチルヒドラジン(参−
35)を無色油状物として得た。
【0182】1H−NMR(CDCl3):2.35(6H,s), 2.
64-3.14(5H,m), 6.86-7.30(8H,m). 同様にして、N’−〔2,3−ビス(p−クロロフェニ
ル)プロピル〕アセトヒドラジド(参−36)、3−
2,3−ビス(p−クロロフェニル)プロピルカルバジ
ン酸エチル(参−37)、3− 2,3−ビス(p−ク
ロロフェニル)プロピル カルバジン酸t−ブチル(参
−38)を得た。
【0183】参−36(Mp.148−149℃) 参−37(無色油状物)1 H−NMR(CDCl3):1.23(3H,t,J=7.1Hz), 2.66-
2.85(1H,m), 2.89-3.31(4H,m), 4.12(2H,q,J=7.1Hz),
6.08(1H,s), 6.83-7.32(8H,m). 参−38(無色油状物) 1H−NMR(CDCl3):1.43(9H,s), 2.74(1H,dd,J=1
5.1, 10.0Hz), 2.90-3.28(4H,m), 3.80(1H,br), 5.92(1
H,s), 6.86-7.28(8H,m). 〔参考例16〕m−クロロベンズアルデヒド10.01
g(0.0712mol)、ヨウ化亜鉛0.20g(0.
71mmol)、ジクロロメタン10mlの混合物に、5℃で
トリメチルシリルニトリル10.45ml(0.0783
mmol)の5mlジクロロメタン溶液を30分間で滴下し
た。室温で6時間撹拌後、濃縮、減圧蒸留により、1
5.47gの2−(m−クロロフェニル)−2−(トリ
メチルシロキシ)アセトニトリルを得た。Bp.98−
100℃/2mmHg。
【0184】窒素気流中、2−(m−クロロフェニル)
−2−(トリメチルシロキシ)アセトニトリル2.0g
(8.34mmol)のTHF30ml溶液に、−65℃でブ
チルリチウムヘキサン溶液5.5ml(1.6M、8.7
6mmol)を滴下した。同温度で30分間撹拌した後、塩
化p−クロロベンジル0.94g(5.84mmol)のT
HF10ml溶液を滴下した。1時間かけて−30℃まで
昇温した後、反応混合物にメタノール5ml、水2ml、フ
ッ化カリウム(1.5g)水溶液(5ml)をこの順に加
え、5分間撹拌した。反応混合物をクロロホルムで三回
抽出し、抽出液を乾燥(無水硫酸マグネシウム)した。
濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサ
ン/酢酸エチル=5/1)で精製し、1.24gの3,
4’−ジクロロデオキシベンゾインを得た。
【0185】3,4’−ジクロロデオキシベンゾイン
1.24g(4.68mmol)、37%ホルムアルデヒド
水溶液1.4ml(23.4mmol)、ピペリジン0.05
ml、酢酸0.05ml、メタノール20mlの混合物を室温
で3日間撹拌した。反応混合物に水を加えてクロロホル
ムで三回抽出した。抽出液を乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)後、濃縮し、1.34gの3’−クロロ−2−(p
−クロロフェニル)アクリロフェノン(参−39)を淡
黄色油状物として得た。
【0186】1H−NMR(CDCl3):5.70(1H,s), 6.
12(1H,s), 7.34-7.42(5H,m), 7.52-7.57(1H,m), 7.70-
7.76(1H,m), 7.85-7.87(2H,m). 同様にして、m−クロロベンズアルデヒドの代わりに6
−クロロニコチンアルデヒドを用いて1−(6−クロロ
−3−ピリジル)−2−(p−クロロフェニル)プロペ
ノン(参−40)、m−クロロベンズアルデヒドの代わ
りにp−クロロベンズアルデヒドを、塩化p−クロロベ
ンジルの代わりに2−クロロ−5−(クロロメチル)チ
アゾールを用いて4’−クロロ−2−(2−クロロ−5
−チアゾリル)アクリロフェノン(参−41)、m−ク
ロロベンズアルデヒドの代わりにp−クロロベンズアル
デヒドを、塩化p−クロロベンジルの代わりに5−クロ
ロ−2−(クロロメチル)ピリジンを用いて4’−クロ
ロ−2−(5−クロロ−2−ピリジル)アクリロフェノ
ン(参−42)、m−クロロベンズアルデヒドの代わり
にp−クロロベンズアルデヒドを、塩化p−クロロベン
ジルの代わりに2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリ
ジンを用いて4’−クロロ−2−(6−クロロ−3−ピ
リジル)アクリロフェノン(参−43)、塩化p−クロ
ロベンジルの代わりに2−クロロ−5−(クロロメチ
ル)ピリジンを用いて3’−クロロ−2−(6−クロロ
−3−ピリジル)アクリロフェノン(参−44)、m−
クロロベンズアルデヒドの代わりにp−クロロベンズア
ルデヒドを、塩化p−クロロベンジルの代わりに3−ブ
ロモ−8−(クロロメチル)イミダゾ〔1,2−a〕ピ
リジンを用いて4’−クロロ−2−(3−ブロモイミダ
ゾ〔1,2−a〕ピリジン−8−イル)アクリロフェノ
ン(参−45)を得た。
【0187】参−40(褐色結晶)1 H−NMR(CDCl3):5.78(1H,s), 6.17(1H,s), 7.
35(4H,s), 7.43(1H,dd,J=8.4, 0.8Hz), 8.12(1H,dd,J=
8.4, 2.6Hz), 8.80(1H,dd,J=2.6, 0.8Hz). 参−41(精製せず) 参−42(淡褐色アモルファス)1 H−NMR(CDCl3):5.82(1H,s), 6.60(1H,s), 7.
40-7.50(3H,m), 7.66(1H,dd,J=8.4, 2.4Hz), 7.87-7.83
(2H,m), 8.53(1H,d,J=2.4Hz). 参−43(淡褐色結晶) 参−44(白色結晶)1 H−NMR(CDCl3):5.89(1H,s), 6.28(1H,s), 7.
32-7.46(2H,m), 7.55-7.60(1H,m), 7.70-7.85(3H,m),
8.47-8.49(1H,m). 参−45(白色結晶)1 H−NMR(CDCl3):6.02(1H,s),
6.82(1H,s), 6.94(1H,t,J=
7.0Hz), 7.24−7.29(1H,m),
7.37−7.44(2H,m), 7.60(1H,
s), 7.89−7.96(2H,m), 8.10
−8.14(1H,m). 〔参考例17〕4’−クロロ−3−(p−クロロフェニ
ル)プロピオフェノン1.27g(4.55mmol)、3
7%ホルムアルデヒド水溶液3.4ml(45.5mmo
l)、ピペリジン0.2ml、酢酸0.2ml、メタノール
10mlの混合物を、ステンレス製耐圧反応容器中、12
0℃で20時間撹拌した。反応混合物に水を加えてクロ
ロホルムで三回抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮残渣をカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒:クロロホルム/ヘキサン=1/1)で精製し、
0.60gの4’−クロロ−2−(p−クロロベンジ
ル)アクリロフェノン(参−46)を白色結晶として得
た。
【0188】1H−NMR(CDCl3):3.75(2H,s), 5.
67(1H,d,J=0.4Hz), 5.78(1H,d,J=0.4Hz), 7.15-7.29(4
H,m), 7.36-7.43(2H,m), 7.61-7.68(2H,m). 〔参考例18〕臭化p−クロロフェナシル1.0g
(4.28mmol)、p−クロロフェノール0.83g
(6.42mmol)、炭酸カリウム0.83g(6.0mm
ol)、トルエン2mlの混合物を100℃で1時間撹拌し
た。反応混合物にクロロホルム20mlを加えて不溶物を
ろ別し、ろ液を2N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮残渣にジイソ
プロピルエーテルを加えて、結晶をろ取した。0.89
gの4’−クロロ−2−(p−クロロフェノキシ)アセ
トフェノンを白色結晶として得た。
【0189】1H−NMR(CDCl3):5.20(2H,s), 6.
82-6.90(2H,m), 7.20-7.28(2H,m), 7.44-7.51(2H,m),
7.90-7.97(2H,m). 4’−クロロ−2−(p−クロロフェノキシ)アセトフ
ェノン0.89g(3.17mmol)、37%ホルムアル
デヒド水溶液1.2ml(15.9mmol)、ピペリジン
0.04ml、酢酸0.04ml、メタノール10mlの混合
物を室温で3日間撹拌した。反応混合物に水30mlを加
えてクロロホルムで三回抽出した。抽出液を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濃縮残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/1)で精
製し、0.87gの粗製の4’−クロロ−2−(p−ク
ロロフェノキシ)アクリロフェノン(参−47)を得
た。
【0190】〔参考例19〕臭化p−クロロフェナシル
3.0g(0.0129mol)、チオフェノール1.4
5ml(0.0141mol)、水酸化ナトリウム0.56
g(0.0141mol)、水1.3ml、ジクロロメタン
5mlの混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に水
を加えてジエチルエーテルで抽出した。エーテル層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。3.10gの
4’−クロロ−2−(フェニルチオ)アセトフェノンを
白色結晶として得た。
【0191】1H−NMR(CDCl3):4.20(2H,s), 7.
22-7.46(7H,m), 7.84-7.90(2H,m). 4’−クロロ−2−(フェニルチオ)アセトフェノン
1.0g(3.81mmol)、37%ホルムアルデヒド水
溶液1.4ml(19.05mmol)、ピペリジン0.1m
l、酢酸0.1ml、ジクロロメタン10mlの混合物を室
温で15時間撹拌した。反応混合物に水30mlを加えて
クロロホルムで三回抽出した。抽出液を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮し、1.13gの4’−クロロ−
2−(フェニルチオ)アクリロフェノン(参−48)を
黄色油状物として得た。
【0192】1H−NMR(CDCl3):5.59(1H,d,J=1.
0Hz), 5.81(1H,d,J=1.0Hz), 7.24-7.51(7H,m), 7.71-7.
76(2H,m). 〔参考例20〕4’−クロロ−2−(p−クロロアニリ
ノ)アセトフェノン1.35g(4.82mmol)、クロ
ロ炭酸メチル0.61ml(7.71mmol)、炭酸カリウ
ム1.07g(7.71mmol)、アセトニトリル20ml
の混合物を7時間加熱還流した。反応混合物に水30ml
を加えてクロロホルムで三回抽出した。抽出液を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、1.62gのN−
(p−クロロフェナシル)−N−(p−クロロフェニ
ル)カルバミン酸メチルを淡黄色結晶として得た。
【0193】N−(p−クロロフェナシル)−N−(p
−クロロフェニル)カルバミン酸メチル0.80g
(2.37mmol)、37%ホルムアルデヒド水溶液2.
7ml(35.6mmol)、ピペリジン0.04ml、酢酸
0.04ml、メタノール20mlの混合物を、ステンレス
製耐圧反応容器中、120℃で3時間撹拌した。反応混
合物に水を加えてクロロホルムで三回抽出した。抽出液
を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮残渣をカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=
4/1)で精製し、0.66gの4’−クロロ−2−
(p−クロロ−N−メトキシカルボニルアニリノ)アク
リロフェノン(参−49)を淡黄色油状物として得た。
【0194】1H−NMR(CDCl3):3.65(3H,s), 5.
32(1H,s), 5.33(1H,s), 7.26-7.49(6H,m), 7.92-7.96(2
H,m). 〔実施例1〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)−3−(2,2−ジメチルヒドラジノ)プロピオフ
ェノン(参−1)1.15g(3.41mmol)、ジエチ
ルエーテル8mlの混合物に室温下、p−クロロフェニル
イソシアナート0.61g(3.97mmol)を加え、一
晩撹拌させた。濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=6/1)で精製し、
1.13gの4−(p−クロロフェニル)−2−〔2,
3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピ
ル〕−1,1−ジメチルセミカルバジド(No.147)
を無色固体として得た。Mp.61−63℃。
【0195】1H−NMR(CDCl3):1.93(3H,s), 2.
46(3H,s), 3.51(1H,dd,J=13.6, 8.2Hz), 3.92(1H,dd,J=
13.6, 5.9Hz), 5.56(1H,dd,J=8.2, 5.9Hz), 7.24-7.45
(10H,m), 7.85-7.91(2H,m), 8.60(1H,s). 同様にして以下の化合物を得た。前記参考例で製造した
化合物(参−1〜参−49)を原料として使用した場合
は( )内に記した。それ以外の原料は全て既知化合物
で、生成物の構造(表4以降参照)より容易に特定でき
る。以下の実施例でも同様。
【0196】No.150(参−1)、No.152(参−
1)、No.749(参−1)、No.158(参−2)、N
o.248(参−5)、No.186(参−12)、No.74
5(参−13)、No.746(参−13)、No.755
(参−13)、No.251(参−16)、No.277(参
−34)、No.278(参−34)、No.848(参−3
5)、No.849(参−35)、No.845(参−3
7)、No.846(参−37)。
【0197】〔実施例2〕4′−クロロ−2−(p−ク
ロロフェニル)−3−〔2−(メトキシカルボニル)ヒ
ドラジノ〕プロピオフェノン(参−3)0.63g
(1.72mmol)、ジエチルエーテル10mlの混合物に
p−クロロフェニルイソシアナート0.3g(1.95
mmol)を加え、室温下15時間撹拌した。析出した固体
をろ取し、乾燥させて0.5gの4−(p−クロロフェ
ニル)−2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−
3−オキソプロピル〕−1−(メトキシカルボニル)セ
ミカルバジド(No.204)を無色固体として得た。M
p.162−164℃。
【0198】1H−NMR(CDCl3):3.60(3H,s), 3.
85-4.20(2H,br.), 5.13(1H,br.t), 7.24-7.40(6H,m),
7.46-7.58(4H,m), 7.92-8.03(2H,m), 8.90(1H,s), 9.37
(1H,s). 元素分析値(C2420Cl334) 計算値 C:55.35, H:3.87, N:8.07 実測値 C:55.16, H:3.90, N:8.16 同様にして以下の化合物を得た。
【0199】No.160(参−4)、No.197(参−
6)、No.202(参−7)、No.203(参−8)、N
o.198(参−9)、No.199(参−10)、No.19
6(参−11)、No.185(参−12)、No.187
(参−12)、No.210(参−13)、No.211(参
−13)、No.212(参−13)、No.213(参−1
3)、No.214(参−13)、No.215(参−1
3)、No.216(参−13)、No.217(参−1
3)、No.219(参−13)、No.222(参−1
3)、No.264(参−14)、No.200(参−1
5)、No.239(参−16)、No.241(参−1
7)、No.254(参−18)、No.255(参−1
8)、No.804(参−25)、No.190(参−2
7)、No.191(参−27)、No.166(参−2
8)、No.167(参−28)、No.171(参−2
9)、No.173(参−29)、No.178(参−3
0)、No.179(参−30)、No.180(参−3
1)、No.181(参−31)、No.847(参−3
8)。
【0200】〔実施例3〕2−フェニルアクリロフェノ
ン0.5g(2.40mmol)、エタノール5mlの混合物
にアセトヒドラジド265mg(3.60mmol)を加え室
温下15時間撹拌した。析出晶をろ過し、粗中間体を得
た。これをジエチルエーテル10mlに溶解し、p−クロ
ロフェニルイソシアナート400mg(2.64mmol)を
加え室温下15時間撹拌した。析出晶をろ過して、1.
0gの1−アセチル−4−(p−クロロフェニル)−2
−(2,3−ジフェニル−3−オキソプロピル)セミカ
ルバジド(No.2)を白色固体として得た。Mp.16
8−169℃。
【0201】1H−NMR(CDCl3):1.59(3H,s), 3.
80-3.95(1H,m), 4.10-4.20(1H,m), 5.20-5.35(1H,m),
7.12-7.49(13H,m), 7.62(1H,s), 7.93-7.96(2H,m). 同様にしてNo.3、No.4及びNo.5を得た。
【0202】〔実施例4〕2−フェニルアクリロフェノ
ン0.5g(2.40mmol)、エタノール5mlの混合物
にN,N−ジメチルヒドラジン0.55ml(3.60mm
ol)を加え室温下15時間撹拌した。反応混合物を濃縮
し、残留物にジエチルエーテル5ml、p−クロロフェニ
ルイソシアナート0.44g(2.87mmol)を加え室
温下15時間撹拌した。不溶物をろ過し、ろ液を濃縮し
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸
エチル=4/1)で精製し、0.28gの4−(p−ク
ロロフェニル)−1,1−ジメチル−2−(2,3−ジ
フェニル−3−オキソプロピル)セミカルバジド(No.
6)を無色油状物として得た。
【0203】1H−NMR(CDCl3):1.86(3H,s), 2.
45(3H,s), 3.56(1H,dd,J=13.8,8.2Hz), 3.96(1H,dd,J=1
3.8,5.8Hz), 5.61(1H,dd,J=8.2,5.8Hz), 7.13-7.47(12
H,m), 7.94-7.99(2H,m), 8.63(1H,s). 同様にして以下の化合物を得た。
【0204】No.7、No.25、No.29、No.361、N
o.362、No.403、No.404、No.407、No.40
8、No.436、No.437、No.441、No.442、N
o.464、No.465、No.498(参−39)、No.4
99(参−39)。
【0205】〔実施例5〕4′−クロロ−2−(p−ク
ロロフェニル)アクリロフェノン2.0g(7.22mm
ol)、ジエチルエーテル20mlの混合物にN−ベンジル
−N−メチルヒドラジン1.5g(11.01mmol)を
加え室温下15時間撹拌した。反応混合物にp−クロロ
フェニルイソシアナート1.70g(11.07mmol)
を加え室温下15時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/アセ
トン=6/1)で精製し、2.96gの1−ベンジル−
4−(p−クロロフェニル)−1−メチル−2−〔2,
3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピ
ル〕セミカルバジド(No.155)を淡黄色アモルファ
スとして得た。
【0206】IR(CHCl3):3350、1675、
1585、1510cm-1 〔実施例6〕1−〔2,3−ビス(p−クロロフェニ
ル)−3−オキソプロピル〕−4−(p−クロロフェニ
ル)セミカルバジド(参−33)0.46g(1.0mm
ol)の5mlDMF溶液にp−(トリフルオロメチル)フ
ェニルイソシアナート0.21g(1.1mmol)を加
え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水50mlにあ
け、生成した固体をろ取した。この固体をアセトニトリ
ルから再結晶することにより、0.39gの1−〔2,
3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピ
ル〕−4−(p−クロロフェニル)−1−〔p−(トリ
フルオロメチル)フェニルカルバモイル〕セミカルバジ
ド(No.263)を得た。Mp.195−200℃。
【0207】1H−NMR(DMSO−d6):3.80-4.40
(2H,m), 5.26(1H,t,J=6.3 Hz), 7.13-7.62(12H,m), 7.7
1-7.83(2H,m), 7.87-8.01(2H,m), 8.27(1H,s), 9.08(1
H,s), 9.20(1H,s). 〔実施例7〕1−〔2,3−ビス(p−クロロフェニ
ル)−3−オキソプロピル〕チオセミカルバジド(参−
32)0.37g(1.0mmol)、ジクロロメタン5ml
の混合物にp−(トリフルオロメチル)フェニルイソシ
アナート0.21g(1.1mmol)を加え、室温下2時
間撹拌した。析出した固体をろ取し、乾燥させて0.4
3gの2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3
−オキソプロピル〕−1−チオカルバモイル−4−〔p
−(トリフルオロメチル)フェニル〕セミカルバジド
(No.266)を無色固体として得た。Mp.178−
181℃。
【0208】IR(ヌジョール):3440、3270、
3150、1670、1612、1595、1530c
-1 同様にして以下の化合物を得た。
【0209】No.261(参−19)、No.267(参−
20)、No.268(参−20)、No.269(参−2
1)、No.270(参−22)、No.271(参−2
3)、No.272(参−23)。
【0210】〔実施例8〕4′−クロロ−2−(p−ク
ロロフェニル)アクリロフェノン1.5g(5.41mm
ol)、シアノアセトヒドラジド0.80g(8.07mm
ol)、DMSO8mlの混合物を40℃で3時間、室温下
15時間撹拌した。反応混合物を水20mlにあけ、酢
酸エチルで二回抽出した。乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)、濃縮し、粗中間体を得た。この中間体0.5g
(1.33mmol)のジエチルエーテル15ml溶液に
p−クロロフェニルイソシアナート0.21g(1.3
7mmol)を加え、室温下3時間撹拌した。反応混合物を
濃縮し、固化した濃縮物をアセトニトリルで洗浄し、
0.61gの4−(p−クロロフェニル)−2−〔2,
3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピ
ル〕−1−シアノアセチルセミカルバジド(No.27
3)を無色固体として得た。Mp.205℃(分解)。
【0211】1H−NMR(DMSO−d6):3.74(2H,
s), 3.80-4.23(2H,br), 5.09(1H,t,J=6.6Hz), 7.22-7.6
0(10H,m), 7.96(2H,d,J=8.6Hz), 8.74(1H,s), 10.33(1
H,s). 同様にしてNo.274を得た。
【0212】〔実施例9〕4′−クロロ−2−(p−ク
ロロフェニル)アクリロフェノン0.5g(1.80mm
ol)、ジエチルエーテル8mlの混合物にベンズアルデヒ
ド ヒドラゾン0.32g(2.66mmol)を加え室温
下24時間撹拌した。次にp−クロロフェニルイソシア
ナート0.45g(2.93mmol)を加え、さらに15
時間室温下で撹拌した。不溶物をろ過し、ろ液を濃縮し
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸
エチル=6/1)で精製し、0.39gのベンズアルデ
ヒド4−(p−クロロフェニル)−2−〔2,3−ビス
(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕セミカ
ルバゾン(No.289)を黄色固体として得た。Mp.
68−71℃。
【0213】1H−NMR(CDCl3):4.31(1H,dd,J=1
4.6, 7.0 Hz), 4.62(1H,dd,J=14.6, 6.8Hz), 5.18(1H,
t,J=6.9Hz), 7.22-7.55(15H,m), 7.65(1H,s), 7.81-7.8
6(1H,m), 8.67(1H,s). 同様にしてNo.290及びNo.291を得た。
【0214】〔実施例10〕4′−ジフルオロメトキシ
−2−(p−クロロフェニル)アクリロフェノン1.0
g(3.24mmol)、エタノール5mlの混合物にN,N
−ジメチルヒドラジン0.27ml(4.86mmol)を加
え室温下15時間撹拌した。反応混合物に水を加えてク
ロロホルムで三回抽出した。抽出液を乾燥(無水硫酸マ
グネシウム)後濃縮し、粗中間体1.18gを得た。こ
の中間体0.41g(1.11mmol)、p−クロロフェ
ニルイソシアナート0.19g(1.22mmol)、ジエ
チルエーテル10mlの混合物を室温下15時間撹拌し
た。反応混合物を濃縮しカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、
0.27gの4−(p−クロロフェニル)−2−〔2−
(p−クロロフェニル)−3−(p−ジフルオロメトキ
シフェニル)−3−オキソプロピル〕−1,1−ジメチ
ルセミカルバジド(No.468)を無色油状物として得
た。
【0215】1H−NMR(CDCl3):1.93(3H,s), 2.
46(3H,s), 3.52(1H,dd,J=13.6, 8.0Hz), 3.92(1H,dd,J=
13.6, 5.8Hz), 5.57(1H,dd,J=8.0, 5.8Hz), 6.54(1H,t,
J=72.8Hz), 7.04-7.34(8H,m), 7.40-7.46(2H,m), 7.94-
8.00(2H,m), 8.61(1H,s). 同様にして以下の化合物を得た。
【0216】No.157、No.469、No.475、No.4
76、No.577、No.643、No.786、No.787、
No.788、No.789、No.502(参−39)、No.6
56(参−39)、No.657(参−39)、No.551
(参−40)、No.670(参−42)、No.671(参
−42)、No.672(参−42)、No.673(参−4
2)、No.683(参−43)、No.684(参−4
3)、No.685(参−43)、No.689(参−4
3)、No.691(参−43)、No.692(参−4
3)、No.693(参−44)、No.716(参−4
5)、No.717(参−45)、No.718(参−4
5)、No.719(参−45)、No.766(参−4
6)、No.767(参−46)、No.772(参−4
7)、No.776(参−48)、No.784(参−4
9)、No.785(参−49)。
【0217】〔実施例11〕4′−ジフルオロメトキシ
−2−(p−クロロフェニル)アクリロフェノン0.3
2g(1.02mmol)、エタノール5mlの混合物にアセ
トヒドラジド0.09g(1.12mmol)を加え室温下
15時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物にジエ
チルエーテル10ml、p−クロロフェニルイソシアナー
ト150mg(1.00mmol)を加え室温下15時間撹拌
した。析出晶をろ過して、0.31gの1−アセチル−
4−(p−クロロフェニル)−2−〔2−(p−クロロ
フェニル)−3−(p−ジフルオロメトキシフェニル)
−3−オキソプロピル〕セミカルバジド(No.470)
を白色固体として得た。Mp.135−136℃。
【0218】1H−NMR(CDCl3):2.12(3H,s), 3.
88(1H,br.s), 4.08(1H,br.s), 5.20(1H,br.s), 6.54(1
H,t,J=72.8Hz), 7.06-7.36(10H,m), 7.46(1H,s), 7.76
(1H,s),7.92-7.96(2H,m). 同様にしてNo.363、No.364、No.471及びNo.4
73を得た。
【0219】〔実施例12〕4′−ジフルオロメトキシ
−2−(p−クロロフェニル)アクリロフェノン0.3
2g(1.02mmol)、エタノール5mlの混合物にカル
バジン酸メチル0.10g(1.12mmol)を加え、室
温下15時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物に
ジエチルエーテル10ml、p−トリフルオロメチルフェ
ニルイソシアナート230mg(1.23mmol)を加え室
温下15時間撹拌した。反応混合物を濃縮しカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1
/1)で精製し、0.27gの2−〔2−(p−クロロ
フェニル)−3−(p−ジフルオロメトキシフェニル)
−3−オキソプロピル〕−1−メトキシカルボニル−4
−(p−トリフルオロメチルフェニル)セミカルバジド
(No.474)を白色固体として得た。Mp.164−
166℃。
【0220】1H−NMR(CDCl3):3.81(3
H,s), 3.70−3.90(1H,m), 4.
10−4.20(1H,m), 5.22(1H,d
d,J=10.0,4.6Hz), 6.53(1H,
t,J=72.8Hz), 7.06−7.11(2
H,m), 7.19−7.33(5H,m), 7.
54(4H,s), 7.71(1H,s), 7.9
2−7.96(2H,m). 同様にして以下の化合物を得た。
【0221】No.71、No.72、No.366、No.3
67、No.368、No.369、No.438、No.439、
No.443、No.444、No.466、No.467、No.7
75(参−48)。
【0222】〔実施例13〕3′−クロロ−2−(p−
クロロフェニル)アクリロフェノン(参−39)0.6
6g(2.38mmol)、エタノール10mlの混合物にカ
ルバジン酸エチル0.37g(3.57mmol)を加え室
温下15時間撹拌した。反応混合物に水を加えてクロロ
ホルムで三回抽出した。抽出液を乾燥(無水硫酸マグネ
シウム)後濃縮し、粗中間体0.99gを得た。この中
間体0.48g(1.15mmol)、p−クロロフェニル
イソシアナート0.21g(1.38mmol)、ジエチル
エーテル20mlの混合物を室温下2日間撹拌した。析出
晶をろ取し、0.44gの4−(p−クロロフェニル)
−2−〔2−(p−クロロフェニル)−3−(m−クロ
ロフェニル)−3−オキソプロピル〕−1−エトキシカ
ルボニルセミカルバジド(No.501)を白色結晶とし
て得た。Mp.147−148℃1 H−NMR(CDCl3):1.31(3H,t,J=7.0Hz), 3.80(1
H,br), 4.10(1H,br), 4.24(2H,q,J=7.0Hz), 5.20(1H,
m), 6.90(1H,br), 7.19-7.45(11H,m), 7.72-7.77(1H,
m), 7.90(2H,m). 同様にしてNo.576、No.642、No.549(参−4
0)、No.688(参−43)を得た。
【0223】〔実施例14〕4′−クロロ−3−ジメチ
ルアミノプロピオフェノン塩酸塩1.0g(4.03mm
ol)、カルバジン酸エチル1.26g(12.1mmo
l)、トリエチルアミン1.68ml(12.1mmol)、
クロロホルム5mlの混合物を室温下17時間撹拌した。
反応混合物に水30mlを加えてクロロホルムで三回抽出
した。抽出液を乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濃縮
後、カラムクロマトグラフィー(充填剤:中性アルミ
ナ、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製
し、0.20gの3−〔3−(p−クロロフェニル)−
3−オキソプロピル〕プロピオフェノンを白色結晶とし
て得た。この中間体0.20g(0.74mmol)、p−
クロロフェニルイソシアナート0.125g(0.81
4mmol)、ジエチルエーテル15mlの混合物を室温下2
日間撹拌した。析出晶をろ取し、0.15gの4−(p
−クロロフェニル)−2−〔3−(p−クロロフェニ
ル)−3−オキソプロピル〕−1−エトキシカルボニル
セミカルバジド(No.534)を白色結晶として得た。
Mp.147−149℃。
【0224】〔実施例15〕4’−クロロ−2−(4−
クロロ−1−ピラゾリル)アセトフェノン0.62g
(2.43mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチル
ジアミノメタン0.4ml(2.92mmol)、ジクロロメ
タン10mlの混合物を8時間加熱還流した。反応混合物
にヘキサン20mlを加え、析出した結晶をろ取し、0.
55gの4’−クロロ−2−(4−クロロ−1−ピラゾ
リル)−3−ジメチルアミノプロピオフェノンを白色結
晶として得た。
【0225】4’−クロロ−2−(4−クロロ−1−ピ
ラゾリル)−3−ジメチルアミノプロピオフェノン0.
55g(1.76mmol)、N,N−ジメチルヒドラジン
0.2ml(2.64mmol)、ジクロロメタン10mlの混
合物を6時間加熱還流した後、反応混合物に水30mlを
加えてクロロホルムで三回抽出した。抽出液を乾燥(無
水硫酸マグネシウム)、濃縮し、粗中間体を得た。この
中間体にジエチルエーテル10ml、p−トリフルオロメ
チルフェニルイソシアナート330mg(1.76mmol)
を加え室温下2日間撹拌した。反応混合物を濃縮しカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル=3/1)で精製し、0.16gの2−〔2−(p−
クロロフェニル)−3−(4−クロロ−1−ピラゾリ
ル)−3−オキソプロピル〕−1,1−ジメチル−4−
(p−トリフルオロメチルフェニル)セミカルバジド
(No.592)を黄色油状物として得た。
【0226】1H−NMR(CDCl3):1.93(3H,s), 2.
48(3H,s), 3.82(1H,dd,J=14.4, 9.8Hz), 4.02 (1H,J=1
4.4, 4.0Hz), 6.57(1H,dd,J=9.8, 4.0Hz), 7.33-7.90(1
0H,m),8.85(1H,s). 同様にしてNo.589及びNo.590を得た。
【0227】〔実施例16〕1− 2,3−ビス(p−
クロロフェニル)−3−オキソプロピル −4−(p−
クロロフェニル)セミカルバジド(参−33)0.10
1g(0.218mmol)の2mlDMF溶液にp−クロロ
フェニルイソチオシアナート0.041g(0.24mm
ol)を加え、室温で5日間撹拌後濃縮した。残留物をジ
クロロメタンで三回洗浄し、0.092gの1−〔2,
3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピ
ル〕−4−(p−クロロフェニル)−1−〔N−(p−
クロロフェニル)チオカルバモイル〕セミカルバジド
(No.747)を得た。Mp.179−185℃。
【0228】1H−NMR(DMSO−d6):4.25-4.85
(2H,m), 5.42-5.57(1H,m), 7.15-7.60(14H,m), 7.85-7.
97(2H,m), 8.43(1H,br s), 9.13(1H,br s), 9.91(1H,br
s). 同様にそてNo.748(参−23)を得た。
【0229】〔実施例17〕1,2−ビス(p−クロロ
フェニル)−2−ブテン−1−オン0.5g(1.72
mmol)、エタノール10mlの混合物にN,N−ジメチル
ヒドラジン0.18ml(3.41mmol)を加え室温下3
日間撹拌した。反応混合物に水を加えてクロロホルムで
三回抽出した。抽出液を乾燥(無水硫酸マグネシウム)
後濃縮し、粗中間体を得た。この中間体をジエチルエー
テル10mlに溶かし、p−クロロフェニルイソシアナー
ト0.29g(1.89mmol)を加え、室温下15時間
撹拌した。反応混合物を濃縮しカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製
し、0.21gの4−(p−クロロフェニル)−2−
〔2、3−ビス(p−クロロフェニル)−1−メチル−
3−オキソプロピル〕−1,1−ジメチルセミカルバジ
ド(No.762)を黄色アモルファスとして得た。
【0230】1H−NMR(CDCl3):(複雑) 同様にしてNo.761を得た。
【0231】〔実施例18〕2−〔3−(p−クロロフ
ェニル)−3−オキソ−2−(フェニルチオ)プロピ
ル〕−1−エトキシカルボニル−4−(p−トリフルオ
ロメチルフェニル)−セミカルバジド(No.775)
0.38g(0.67mmol)のジクロロメタン10ml溶
液に、氷冷下でm−クロロ過安息香酸0.37g(70
%、1.47mmol)のジクロロメタン5ml溶液を15分
間で滴下し、室温で20時間撹拌した。反応混合物をチ
オ硫酸ナトリウム水溶液及び重曹水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。濃縮残渣をヘキサンとジエチ
ルエーテルの混合溶媒で洗浄し、0.40gの2−〔3
−(p−クロロフェニル)−3−オキソ−2−(フェニ
ルスルホニル)プロピル〕−1−エトキシカルボニル−
4−(p−トリフルオロメチルフェニル)セミカルバジ
ド(No.775)を白色結晶として得た。Mp.170
−173℃1 H−NMR(CDCl3):1.35(3H,t,J=7.2Hz), 4.00-
4.50(2H,br), 4.29(2H,q,J=7.2Hz), 5.70-5.80(1H,m),
7.33-7.78(15H,m). 〔実施例19〕2−〔2−(p−クロロ−N−メトキシ
カルボニルアニリノ)−3−(p−クロロフェニル)−
3−オキソプロピル〕−1,1−ジメチル−4−(p−
トリフルオロメチルフェニル)セミカルバジド(No.7
85)0.60g(1.0mmol)、ヨードトリメチルシ
ラン0.17ml(1.2mmol)、ジクロロメタン5mlの
混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物にメタノ
ール0.5ml、30%酢酸水15mlを加えてジエチルエ
ーテルで三回抽出し、抽出液を水洗、乾燥(無水硫酸マ
グネシウム)した。濃縮後、カラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:クロロホルム)で精製し、0.20gの2
−〔2−(p−クロロアニリノ)−3−(p−クロロフ
ェニル)−3−オキソプロピル〕−1,1−ジメチル−
4−(p−トリフルオロメチルフェニル)セミカルバジ
ド(No.781)を黄色結晶として得た。Mp.162
−164℃1 H−NMR(CDCl3):2.38(3H,s), 2.47(3H,s), 3.
29(1H,dd,J=13.8, 8.8Hz), 3.71(1H,dd,J=13.8, 4.4H
z), 4.98(1H,br d), 5.75(1H,br), 6.63-6.69(2H,m),
7.03-7.07(2H,m), 7.46-7.52(2H,m), 7.56-7.67(4H,m),
8.22-8.26(2H,m), 8.77(1H,s). 〔実施例20〕窒素気流中、4’−クロロ−2−(p−
クロロ−N−メチルアニリノ)アセトフェノン1.04
g(3.54mmol)のTHF15ml溶液に−70℃でブ
チルリチウムヘキサン溶液2.3ml(1.6M、3.6
8mmol)を滴下した。30分間同温度で撹拌後、ヨウ化
N,N−ジメチルメチレンアンモニウム0.79g
(4.29mmol)のTHF5ml溶液を加えた。−70℃
で20分間撹拌し、2時間かけて室温まで昇温した。反
応混合物に水を加えて酢酸エチルで三回抽出し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。濃縮残渣をジクロロメタン
20mlに溶かし、N,N−ジメチルヒドラジン0.27
ml(5.31mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。
反応混合物に水を加えてクロロホルムで三回抽出した。
抽出液を乾燥(無水硫酸マグネシウム)後濃縮し、粗中
間体を得た。この中間体をジエチルエーテル10mlに溶
かし、p−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナ
ート0.40g(2.12mmol)を加え、室温下18時
間撹拌した。反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラ
フィー(展開溶媒:ヘキサン/アセトン/エタノール=
20/2/1)で精製し、0.11gの2−〔2−(p
−クロロ−N−メチルアニリノ)−3−(p−クロロフ
ェニル)−3−オキソプロピル〕−1,1−ジメチル−
4−(p−トリフルオロメチルフェニル)セミカルバジ
ド(No.783)を褐色油状物として得た。
【0232】1H−NMR(CDCl3):2.35(3
H,s), 2.59(3H,s), 2.66(3
H,s), 3.59(1H,dd,J=14.2,
8.8Hz), 3.91(1H,dd,J=14.
2, 4.2Hz), 6.02(1H,dd,J=
8.8, 4.2Hz), 6.75−6.80(2
H,m), 7.12−7.17(2H,m), 7.
51−7.69(8H,m), 8.82(1H,
s). 〔実施例21〕2−アミノ−4’−クロロアセトフェノ
ン塩酸塩1.0g(4.85mmol)、二炭酸ジt−ブチ
ル1.58g(7.28mmol)、トリエチルアミン1.
3ml(9.70mmol)、メタノール20mlの混合物を室
温で18時間撹拌し、析出結晶をろ取し、1.06gの
N−(4’−クロロフェナシル)カルバミン酸t−ブチ
ルを得た。
【0233】N−(4’−クロロフェナシル)カルバミ
ン酸t−ブチル0.91g(3.37mmol)、37%ホ
ルムアルデヒド水溶液1.3ml(16.9mmol)、ピペ
リジン0.1ml、酢酸0.1ml、メタノール15mlの混
合物を、室温で20時間撹拌した。反応混合物に水を加
えてクロロホルムで三回抽出した。抽出液を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濃縮した。濃縮物をエタノール1
0mlに溶かし、N,N−ジメチルヒドラジン0.38ml
(5.06mmol)を加えて室温で3日間撹拌した。反応
混合物に水を加えてクロロホルムで三回抽出した。抽出
液を乾燥(無水硫酸マグネシウム)後濃縮し、粗中間体
を得た。この中間体、p−(トリフルオロメチル)フェ
ニルイソシアナート0.63g(3.37mmol)、ジエ
チルエーテル20mlの混合物を室温下12時間撹拌し
た。反応混合物を濃縮しカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、
0.60gの2−〔2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピ
ル〕−1,1−ジメチル−4−(p−トリフルオロメチ
ルフェニル)セミカルバジド(No.790)を黄色アモ
ルファスとして得た。
【0234】1H−NMR(CDCl3):1.59(9H,s), 2.
52(3H,s), 2.57(3H,s), 3.50(1H,br),3.70(1H,br), 5.7
0(2H,br). 7.40-7.70(8H,m), 8.15(1H,br). 〔実施例22〕4,4′−ジクロロカルコン0.5g
(1.80mmol)、N,N−ジメチルヒドラジン0.2
1ml(2.76mmol)、ジエチルエーテル6ml、ジクロ
ロメタン8mlの混合物を室温下1週間撹拌した。濃縮
後、ジクロロメタン20mlに溶かし、水、飽和食塩水の
順で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、
残留物をジクロロメタン15mlに溶かし、p−クロロフ
ェニルイソシアナート(0.3g、1.95mmol)を加
え室温下一晩撹拌した。濃縮し、カラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1、続い
てヘキサン/クロロホルム=1/2)で精製し、0.4
9gの4−(p−クロロフェニル)−2−〔1,3−ビ
ス(p−クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕−
1,1−ジメチルセミカルバジド(No.805)を無色
固体として得た。Mp.55−56℃。
【0235】1H−NMR(CDCl3):2.54(3H,s), 2.
68(3H,s), 3.91(1H,dd,J=18.3, 5.0Hz),4.09(1H,dd,J=1
8.3, 7.4Hz), 5.34(1H,dd,J=7.4, 5.0Hz), 7.21-7.28(2
H,m),7.37-7.52(6H,m), 7.90-7.97(2H,m), 8.70(1H,s). 〔実施例23〕4′−クロロ−2−(p−クロロフェニ
ル)−3−〔2−(エトキシカルボニル)ヒドラジノ〕
プロピオフェノン(参−13)0.5g(1.31mmo
l)、トリエチルアミン0.2ml(1.43mmol)、ジ
クロロメタン8mlの混合物に、塩化N−(p−クロロフ
ェニル)−N−メチルカルバモイル0.29g(1.4
2mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。塩化N−
(p−クロロフェニル)−N−メチルカルバモイル0.
13g(0.64mmol)を追加し、5時間加熱還流した
後濃縮した。濃縮物にジエチルエーテル20mlを加え、
水洗した。乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濃縮後、カ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エ
チル=2/1、続いてヘキサン/アセトン=4/1)で
精製し、0.55gの2−〔2,3−ビス(p−クロロ
フェニル)−3−オキソプロピル〕−4−(p−クロロ
フェニル)−1−(エトキシカルボニル)−4−メチル
セミカルバジド(No.813)をアモルファスとして得
た。
【0236】1H−NMR(CDCl3):1.17(3H,t,J=7.
0Hz), 3.15(3H,s), 3.70-4.30(4H,m),5.06(1H,t,J=7.1H
z), 5.87(1H,br s), 6.79(2H,br d), 7.13-7.44(8H,m),
7.83-7.93(2H,m). 同様にNo.818(参−1)を得た。
【0237】〔実施例24〕4′−クロロ−2−(p−
クロロフェニル)−3−〔2−(プロポキシカルボニ
ル)ヒドラジノ〕プロピオフェノン プロポキシカルボ
ニルヒドラゾン(参−26)0.36g(0.72mmo
l)、ジエチルエーテル12mlの混合物にp−クロロフ
ェニルイソシアナート0.12g(0.78mmol)を加
え、室温下3時間撹拌した。析出した固体をろ取、乾燥
させて、0.1gの4−(p−クロロフェニル)−2−
〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3−(プロポ
キシカルボニルヒドラゾノ)プロピル〕−1−(プロポ
キシカルボニル)セミカルバジド(No.842)を無色
固体として得た。Mp.164−165℃。
【0238】1H−NMR(DMSO−d6):0.89(6H,t,J
=7.4Hz), 1.50-1.70(4H,m), 3.95-4.09(4H,m), 4.29(2
H,br.s), 6.99-7.07(2H,m), 7.18-7.57(10H,m), 8.88(1
H,s), 9.39(1H,br.s), 9.70(1H,br.s). 〔実施例25〕1−(t−ブチルカルボニル)−4−
(p−クロロフェニル)−2−〔2,3−ビス(p−ク
ロロフェニル)プロピル〕セミカルバジド(No.84
7)1.0g(1.82mmol)のジクロロメタン15ml
溶液にトリフルオロ酢酸1mlを加え、室温で15時間撹
拌した。反応混合物を濃縮し、重曹水10mlを加えてジ
クロロメタンで抽出した。乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)、濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、0.04g
の4−(p−クロロフェニル)−2−〔2,3−ビス
(p−クロロフェニル)プロピル〕セミカルバジド(N
o.843)を無色結晶として得た。Mp.172−17
3℃。
【0239】1H−NMR(CDCl3):2.84(1H,dd,J=1
3.8, 8.7Hz), 2.98(1H,dd,J=13.8, 5.9Hz), 3.22-3.41
(3H,m), 3.51(1H,dd,J=13.9, 9.2Hz), 4.17(1H,dd,J=1
3.9, 5.9Hz), 6.89-7.01(2H,m), 7.05-7.45(10H,m), 8.
40(1H,s). 〔実施例26〕N’−〔2,3−ビス(p−クロロフェ
ニル)プロピル〕アセトヒドラジド(参−36)1.5
g(4.45mmol)、DMF10mlの混合物にp−クロ
ロフェニルイソシアナート0.72g(4.69mmol)
を加え、室温下15時間撹拌した。反応混合物を50ml
の水にあけ、析出した固体をろ取し、乾燥させて1.8
8gの1−アセチル−4−(p−クロロフェニル)−2
−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)プロピル〕セ
ミカルバジド(No.844)を無色固体として得た。M
p.187−190℃。
【0240】1H−NMR(DMSO−d6):1.94(3H,
s), 2.68-2.87(1H,m), 3.01-4.00(5H,m), 7.00-7.33(10
H,m), 7.43-7.56(2H,m), 8.68(1H,s), 9.94(1H,s). 〔実施例27〕4−(p−クロロフェニル)−2−
〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプ
ロピル〕−1,1−ジメチルセミカルバジド(No.14
7)0.5g(1.02mmol)、エタノール20mlの混
合物に水素化ホウ素ナトリウム0.04g(0.95mm
ol)を加え、室温下1時間撹拌した。濃縮後、飽和塩化
アンモニウム水溶液を加えて中和し、酢酸エチル20ml
で抽出した。水、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濃縮してカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製
し、0.43g(Rf大、No.853)及び0.06g
(Rf小、No.854)の4−(p−クロロフェニル)
−2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3−ヒ
ドロキシプロピル〕−1,1−ジメチルセミカルバジド
をそれぞれ無色固体として得た。
【0241】No.853:Mp.152−154℃。
【0242】1H−NMR(CDCl3):2.57(3H,s), 2.
74(3H,s), 3.02(1H,ddd,J=11.6, 4.7,2.7Hz), 3.35(1H,
dd,J=15.2, 4.7Hz), 4.25(1H,dd,J=15.2, 11.6Hz), 5.0
5(1H,d,J=2.7Hz), 6.90-6.97(2H,m), 7.01-7.19(6H,m),
7.23-7.31(2H,m), 7.43-7.50(2H,m), 8.76(1H,s). No.854:Mp.73−76℃。
【0243】1H−NMR(CDCl3):2.16(3H,s), 2.
35(3H,s), 3.18(1H,dt,J=8.4, 5.2Hz), 3.49(1H,dd,J=1
5.1, 5.2Hz), 4.19(1H,dd,J=15.1, 5.2Hz), 4.84(1H,d,
J=8.4Hz), 6.97-7.31(10H,m), 7.41-7.49(2H,m), 8.55
(1H,s). 同様にしてNo.160よりNo.855(Rf大)及びNo.
856(Rf小)を得た。
【0244】〔実施例28〕4−(p−クロロフェニ
ル)−2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3
−ヒドロキシプロピル〕−1,1−ジメチルセミカルバ
ジド(Rf大の異性体、No.853)3.47g(7.
04mmol)のピリジン20ml溶液に塩化メタンスルホニ
ル0.65ml(8.40mmol)を加え、室温で2日間撹
拌した。反応混合物を濃縮後、1N塩酸100ml、酢酸
エチル50mlを加え、不溶物をろ取した。水及び酢酸エ
チルで洗浄し、乾燥後、1.30gの4−(p−クロロ
フェニル)−2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニ
ル)−3−(メタンスルホニルオキシ)プロピル〕−
1,1−ジメチルセミカルバジド(No.863)を無色
固体として得た。Mp.215℃(分解)。
【0245】1H−NMR(DMSO−d6):2.32(3H,
s), 3.42(3H,s), 3.77(3H,s), 4.23-4.56(2H,m), 4.70-
4.73(1H,m), 5.81(1H,d,J=12.9Hz), 7.38-7.70(10H,m),
7.79-7.90(2H,m), 9.26(1H,s). 上記実施例及び本発明に記載の製造法に従い製造できる
本発明化合物の例を、上記実施例で得た化合物も含め、
下記〔表4〕〜〔表53〕に示す。
【0246】
【化28】
【0247】
【表4】
【0248】
【表5】
【0249】
【表6】
【0250】
【表7】
【0251】
【表8】
【0252】
【表9】
【0253】
【表10】
【0254】
【表11】
【0255】
【表12】
【0256】
【表13】
【0257】
【表14】
【0258】
【表15】
【0259】
【表16】
【0260】
【表17】
【0261】
【表18】
【0262】
【表19】
【0263】
【表20】
【0264】
【表21】
【0265】
【表22】
【0266】
【表23】
【0267】
【表24】
【0268】
【表25】
【0269】
【表26】
【0270】
【表27】
【0271】
【表28】
【0272】
【表29】
【0273】
【表30】
【0274】
【表31】
【0275】
【表32】
【0276】
【化29】
【0277】
【表33】
【0278】
【表34】
【0279】
【表35】
【0280】
【表36】
【0281】
【表37】
【0282】
【表38】
【0283】
【表39】
【0284】
【表40】
【0285】
【表41】
【0286】
【表42】
【0287】
【表43】
【0288】
【表44】
【0289】
【表45】
【0290】
【表46】
【0291】
【表47】
【0292】
【表48】
【0293】
【表49】
【0294】
【表50】
【0295】
【表51】
【0296】
【表52】
【0297】
【表53】
【0298】〔実施例29〕化合物No.147(20重
量%)、キシレン(75重量%)、ポリオキシエチレン
グリコールエーテル(ノニポール85(商品名))(5
重量%)をよく混合して、乳剤を製造した。
【0299】〔実施例30〕化合物No.211(30重
量%)、リグニンスルホン酸ナトリウム(5重量%)、
ポリオキシエチレングリコールエーテル(ノニポール8
5(商品名))(5重量%)、ホワイトカーボン(30
重量%)、クレイ(30重量%)をよく混合して、水和
剤を製造した。
【0300】〔実施例31〕化合物No.471(3重量
%)、ホワイトカーボン(3重量%)、クレイ(94重
量%)をよく混合して粉剤を製造した。
【0301】〔実施例32〕化合物No.853(10重
量%)、リグニンスルホン酸ナトリウム(5重量%)、
クレイ(85重量%)をよく粉砕混合し、水を加えてよ
く練り合わせた後、造粒乾燥して粒剤を製造した。
【0302】
【発明の効果】本発明のセミカルバジド誘導体〔I〕お
よびその塩は優れた殺虫活性を有している。本発明のセ
ミカルバジド誘導体〔I〕およびその塩を含有する組成
物は優れた殺虫剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 337/06 7106−4H C07D 203/22 7019−4C 207/325 8217−4C 207/34 8217−4C 207/408 8217−4C 209/48 213/50 213/61 213/75 213/82 231/12 231/14 231/16 233/54 233/68 233/90 A 249/14 507 7167−4C 257/02 7433−4C 261/08 263/32 271/06 277/56 295/22 Z 307/52 309/04 9360−4C 317/66 333/22 471/04 107 Z 7602−4C 108 A 7602−4C 521/00 8314−4C (72)発明者 岡内 哲夫 大阪府枚方市堤町10番11号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 (式中R1およびR8は同一または相異なり置換されてい
    てもよい環状炭化水素基または置換されていてもよい複
    素環基を示し、 R2およびR4は同一または相異なり水素原子、置換され
    ていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環
    基、置換されていてもよいアシル基、酸素を介する基、
    硫黄を介する基、窒素を介する基、ケイ素を介する基、
    シアノ基またはハロゲン原子を示し、 R3、R5およびR9は同一または相異なり水素原子、置
    換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい
    複素環基または置換されていてもよいアシル基を示し、 ここで、R2およびR3は共に結合して二価の基を形成し
    てもよく、また、R4およびR5は共に結合して二価の基
    を形成してもよく、 R6およびR7は同一または相異なり水素原子、置換され
    ていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環
    基または置換されていてもよいアシル基を示し、R6
    よびR7は共に結合して二価の基を形成してもよく、 AおよびBは同一または相異なり水素原子、酸素を介す
    る基、硫黄を介する基または窒素を介する基を示し、A
    およびBは隣接する炭素原子と共にカルボニル基、チオ
    カルボニル基または保護されたカルボニル基を形成して
    もよく、 Xは酸素原子または硫黄原子を示す。)で表されるセミ
    カルバジド誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】R1およびR8が同一または相異なり置換さ
    れていてもよい環状炭化水素基または置換されていても
    よい複素環基で、R2およびR4が同一または相異なり水
    素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されて
    いてもよい複素環基、置換されていてもよいアシル基、
    酸素を介する基、硫黄を介する基、窒素を介する基、ケ
    イ素を介する基、シアノ基またはハロゲン原子で、
    3、R5およびR9は同一または相異なり水素原子、置
    換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい
    複素環基または置換されていてもよいアシル基で、R6
    およびR7は同一または相異なり水素原子、置換されて
    いてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基
    または置換されていてもよいアシル基で、R6およびR7
    は共に結合して二価の基を形成してもよく、Aが水素原
    子、酸素を介する基、硫黄を介する基または窒素を介す
    る基で、Bが水素原子で、AおよびBが隣接する炭素原
    子と共にカルボニル基、チオカルボニル基または保護さ
    れたカルボニル基を形成してもよく、Xが酸素原子また
    は硫黄原子である請求項1記載のセミカルバジド誘導体
    またはその塩。
  3. 【請求項3】R1、R2およびR8が同一または相異なり
    置換されていてもよいアリール基または置換されていて
    もよい芳香族複素環基で、R6が置換されていてもよい
    低級アルキル基、置換されていてもよい低級脂肪族飽和
    カルボン酸アシル基または置換されていてもよい炭酸ア
    シル基で、R7が水素原子または置換されていてもよい
    低級アルキル基で、R3、R4、R5およびR9が水素原子
    である請求項1記載のセミカルバジド誘導体またはその
    塩。
  4. 【請求項4】R1が置換されていてもよいC6-14アリ
    ール基または置換されていてもよい窒素原子、酸素原
    子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個
    のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員の芳
    香族複素環基で、R2が水素原子、C1-6アルキル
    基、C3-7シクロアルキル基、置換されていてもよ
    いC6-14アリール基、置換されていてもよいC7-15
    ラルキル基、置換されていてもよい窒素原子、酸素原
    子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個
    のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員の芳
    香族複素環基、置換されていてもよいC6-14アリール
    オキシ基、C1-6アルコキシカルボニル基、置換さ
    れていてもよいC6-14アリール−カルボニル基、10置換
    されていてもよいアミノ基、11C1-6アルキルチオ基、1
    2C6-14アリールチオ基、13C6-14アリールスルフィニ
    ル基、14C6-14アリールスルホニル基、15C6-14アリー
    ルオキシスルホニル基または16トリ−C1-6アルキルシ
    リル基で、R3が水素原子またはC1-6アルキル基
    で、R2とR3は共に結合してC1-6アルキレンまたは3
    −オキサペンタメチレンを形成してもよく、R4が水
    素原子、C1-6アルキル基または置換されていても
    よいC6-10アリール基で、R5が水素原子またはC
    1-6アルキル基で、R6が水素原子、C3-7シクロア
    ルキル基、C1-6アルキル基、置換されていてもよ
    いC1-6アルキルカルボニル基、C2-4アルケニル−カ
    ルボニル基、置換されていてもよいC6-14アリール−
    カルボニル基、C7-15アラルキル−カルボニル基、
    置換されていてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、
    置換されていてもよいC6-10アリールオキシ−カルボ
    ニル基、10置換されていてもよいC7-15アラルキルオキ
    シ−カルボニル基、11置換されていてもよいカルバモイ
    ル基、12窒素原子、酸素原子および硫黄原子から成る群
    から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子と炭素原子を含
    有する3ないし13員の芳香族複素環−カルボニル基ま
    たは13置換されていてもよいアミノチオカルボニル基
    で、R7が水素原子、C1-6アルキル基、C7-15
    ラルキル基または置換されていてもよいC1-6アルキ
    ルカルボニル基で、R6およびR7は共に結合してC1-6
    アルキレン、サクシニル、フタロイル、3−オキサペン
    タメチレン、置換されていてもよいベンジリデンまたは
    −CH=N−N=CH−を形成してもよく、R8が置
    換されていてもよいC6-10アリール基または置換され
    ていてもよい窒素原子、酸素原子および硫黄原子から成
    る群から選ばれる1ないし5個のヘテロ原子と炭素原子
    を含有する3ないし13員の芳香族複素環基で、R9
    水素原子、C1-6アルキル基またはC3-7シクロア
    ルキル基で、Aが水素原子、ヒドロキシ基、C
    1-6アルコキシ基、C6-14アリールオキシ基、C1-6
    アルコキシカルボニル基、メルカプト基、C1-6
    ルキルチオ基、C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6
    アルキルアミノ基、10C6-14アリールアミノ基で、Bが
    水素原子で、あるいはAおよびBが隣接する炭素原子と
    共にカルボニル基、チオカルボニル基、>C(OC
    32、>C(OC252、>C(OCH2CH
    2O)、>C(SCH32、>C=NN(CH32、>
    C=NNHPhまたは>C=NNHCO2CH2CH2
    3を形成し、Xが酸素原子または硫黄原子である請求
    項1記載のセミカルバジド誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】R1が置換されていてもよいC6-14アリ
    ール基または置換されていてもよい窒素原子、酸素原
    子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個
    のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員の芳
    香族複素環基で、R2が水素原子、置換されていて
    もよいC6-14アリール基、置換されていてもよいC
    7-15アラルキル基、置換されていてもよい窒素原子、
    酸素原子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ない
    し5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13
    員の芳香族複素環基、置換されていてもよいC6-14
    リールオキシ基、置換されていてもよいアミノ基、
    6-14アリールチオ基またはC6-14アリールスルホニ
    ル基で、R3が水素原子またはC1-6アルキル基で、
    4が水素原子、C1-6アルキル基または置換され
    ていてもよいC6-14アリール基で、R5が水素原子ま
    たはC1-6アルキル基で、R6が水素原子、C1-6
    アルキル基、置換されていてもよいC1-6アルキルカ
    ルボニル基、置換されていてもよいC6-14アリール−
    カルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルコキ
    シカルボニル基、置換されていてもよいC6-14アリー
    ルオキシ−カルボニル基、置換されていてもよいカル
    バモイル基または置換されていてもよいアミノチオカ
    ルボニル基で、R7が水素原子、C1-6アルキル基ま
    たはC7-15アラルキル基で、R6およびR7は共に結合
    してC1-6アルキレン、3−オキサペンタメチレン、置
    換されていてもよいベンジリデンまたは−CH=N−N
    =CH−を形成してもよく、R8が置換されていてもよ
    いC6-14アリール基で、R9が水素原子またはC1-6
    アルキル基で、Aが水素原子、ヒドロキシ基、C
    1-6アルコキシ基、C6-14アリールオキシ基、C1-6
    アルコキシ−カルボニル基で、Bが水素原子で、あるい
    はAおよびBが隣接する炭素原子と共にカルボニル基、
    >C(OCH32、>C(OC252、>C(OCH2
    CH2O)、>C(SCH32、>C=NN(C
    32、>C=NNHPhまたは>C=NNHCO2
    2CH2CH3を形成し、Xが酸素原子または硫黄原子
    である請求項1記載のセミカルバジド誘導体またはその
    塩。
  6. 【請求項6】R1が置換されていてもよいC6-14アリ
    ール基または置換されていてもよい窒素原子、酸素原
    子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし5個
    のヘテロ原子と炭素原子を含有する3ないし13員の芳
    香族複素環基で、R2が水素原子、置換されていて
    もよいC6-14アリール基または置換されていてもよい
    窒素原子、酸素原子および硫黄原子から成る群から選ば
    れる1ないし5個のヘテロ原子と炭素原子を含有する3
    ないし13員の芳香族複素環基で、R3、R4およびR5
    が水素原子で、R6がC1-6アルキル基、置換されて
    いてもよいC1-6アルキルカルボニル基、置換されて
    いてもよいC1-6アルコキシ−カルボニル基、置換さ
    れていてもよいC6-14アリールオキシ−カルボニル基
    で、R7が水素原子またはC1-6アルキル基で、R6
    およびR7は共に結合してベンジリデンを形成してもよ
    く、R8が置換されていてもよいC6-14アリール基で、
    9が水素原子またはC1-6アルキル基で、Aがヒド
    ロキシ基で、Bが水素原子で、あるいはAおよびBが隣
    接する炭素原子と共にカルボニル基を形成し、Xが酸素
    原子である請求項1記載のセミカルバジド誘導体または
    その塩。
  7. 【請求項7】化合物〔I〕が、2−〔2,3−ビス(p
    −クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕−4−(p
    −クロロフェニル)−1−(メトキシアセチル)セミカ
    ルバジド、2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)
    −3−オキソプロピル〕−4−(p−クロロフェニル)
    −1−(エトキシカルボニル)セミカルバジド、2−
    〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソプ
    ロピル〕−1−(エトキシカルボニル)−4−〔p−
    (トリフルオロメチル)フェニル〕セミカルバジド、2
    −〔2,3−ビス(p−クロロフェニル)−3−オキソ
    プロピル〕−1−(エトキシカルボニル)−4−〔p−
    (トリフルオロメトキシ)フェニル〕セミカルバジド、
    2−〔3−(p−クロロフェニル)−3−オキソ−2−
    (6−クロロ−3−ピリジル)プロピル〕−1−(エト
    キシカルボニル)−4−〔p−(トリフルオロメチル)
    フェニル〕セミカルバジドまたは2−〔2,3−ビス
    (p−クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕−4−
    (p−クロロフェニル)−1−(エトキシカルボニル)
    −4−メチルセミカルバジドである請求項1記載のセミ
    カルバジド誘導体またはその塩。
  8. 【請求項8】化合物〔I〕が、2−〔2,3−ビス(p
    −クロロフェニル)−3−オキソプロピル〕−4−(p
    −クロロフェニル)−1−(メトキシアセチル)セミカ
    ルバジドまたは2−〔2,3−ビス(p−クロロフェニ
    ル)−3−オキソプロピル〕−4−(p−クロロフェニ
    ル)−1−(エトキシカルボニル)セミカルバジドであ
    る請求項1記載のセミカルバジド誘導体またはその塩。
  9. 【請求項9】請求項1記載のセミカルバジド誘導体
    〔I〕またはその塩の製造法であって、式 【化2】 (式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。)で表さ
    れる化合物またはその塩と、(a)R9が水素の時、式 【化3】 (式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。)で表さ
    れる化合物とを、(b)R9が水素以外の時、式 【化4】 (式中、Yは脱離基を、他の記号は請求項1記載と同意
    義を示す。)で表される化合物とを反応させることを特
    徴とする製造法。
  10. 【請求項10】請求項1記載のセミカルバジド誘導体
    〔I〕またはその塩を含有することを特徴とする殺虫組
    成物。
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