JP3038555B2 - テトラヒドロピリミジン化合物,その製造法及び製剤 - Google Patents

テトラヒドロピリミジン化合物,その製造法及び製剤

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JP3038555B2 JP1273035A JP27303589A JP3038555B2 JP 3038555 B2 JP3038555 B2 JP 3038555B2 JP 1273035 A JP1273035 A JP 1273035A JP 27303589 A JP27303589 A JP 27303589A JP 3038555 B2 JP3038555 B2 JP 3038555B2
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典子 樋口
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、殺虫剤として有用なテトラヒドロピリミジ
ン化合物またはその塩、その製造法及びそれを含有する
殺虫剤に関する。
従来の技術 従来から多種の有害生物防除効果を有する合成化合物
が殺虫剤として使用されているが、その大部分のものは
有機リン酸エステル,カルバミン酸エステル,有機含塩
素化合物あるいはピレスロイド系化合物に属している。
このように限られた範囲の化合物が、多用されることに
よって、例えば、害虫の殺虫剤抵抗性の増大のような弊
害が起こり、現に各地で問題となっていることは周知の
とおりである。また上記殺虫剤のうち、いくつかのもの
は殺虫力が大きくても、人畜毒性や魚毒性が高く、時に
は害虫の天敵に対しても毒性を表わしたり、また土壌等
への残留性が強すぎるなど、実用上は必ずしも満足でき
る効果が得られていないのが現状である。
発明が解決しようとする課題 本発明は、この様な現状において、人畜毒性、魚毒性
及び天敵に対する毒性が低く、安全でかつ害虫に対して
優れた防除効果を有する、新規な殺虫剤を提供する。
課題を解決するための手段 本発明者らは、上記諸問題を解決すべく、従来使用さ
れてきた殺虫剤とは全く構造の異なった新規殺虫剤を見
い出だすため、長年鋭意研究を続けてきた。その結果 式 [式中、R1、R2、R3及びR4は同一または相異なり水素、
置換されていてもよい炭化水素基または置換されていて
もよい複素環基を、Xは電子吸引基を示す。]で表わさ
れるテトラヒドロピリミジン化合物及びその塩が、意外
にも非常に強い殺虫作用を有することを知見し、さらに
毒性の低いことも知見し、さらに検討を重ねて、本発明
を完成するにいたった。すなわち本発明は (1) テトラヒドロピリミジン化合物[I]又はその
塩を含有することを特徴とする殺虫剤、 (2) 化合物[I]に含まれる式 [式中、R1a、R2、R3a及びR4は同一または相異なり水
素、置換されていてもよい炭化水素基または置換されて
いてもよい複素環基であって、R1a及びR3aの少なくとも
1つは式−(CH2−R5(式中R5は置換されていても
よい複素環基または置換された炭化水素基を、nは0ま
たは1を示す)で表わされる基を、Xは前記と同意義を
示す。]で表わされる新規なテトラヒドロピリミジン化
合物またはその塩、 (3)R5がハロゲノピリジル基またはハロゲノチアゾリ
ル基である第(2)項記載のテトラヒドロピリミジン化
合物またはその塩、 (4)テトラヒドロピリミジン化合物またはその塩が第
(2)または(3)項記載の化合物である第(1)項記
載の殺虫剤、 (5)(i)式 [式中の記号は前記と同意義]で表わされる化合物また
はその塩と式 R4−NH2 [III] [式中の記号は前記と同意義]で表わされるアミン類ま
たはその塩とホルムアルデヒドとを反応させるか、(i
i)式 [式中、R3a、R4及びXは前記と同意義を、R6は低級ア
ルキル基を示す。]で表わされる化合物またはその塩と
[式中の記号は前記と同意義]で表わされるアミン類ま
たはその塩とを反応させるか、または(iii)式 [式中、R1b、R2a、R3b及びR4aは少なくとも1つが水素
を他は置換されていてもよい炭化水素基または置換され
ていてもよい複素環基を、Xは前記と同意義を示す。]
で表わされる化合物またはその塩と式 R7−Y [VII] [式中、R7は置換されていてもよい炭化水素基または置
換されていてもよい複素環基を、Yはハロゲン、または
ハロゲンで置換されていてもよいアルキルスルホニルオ
キシ基、アリールスルホニルオキシ基またはアシルオキ
シ基を示す。]で表わされる化合物とを反応させること
を特徴とする、テトラヒドロピリミジン化合物[Ia]ま
たはその塩の製造法に関する。
上記式中、R1、R2、R3、R4、R1a、R3a、R1b、R2a、R
3b、R4a及びR7で示される「置換されていてもよい炭化
水素基」の炭化水素基、及びR5で示される「置換された
炭化水素基」の炭化水素基としては、たとえばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘ
プチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデ
シル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等の炭
素数1〜15のアルキル基、たとえばシクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の炭素
数3〜10のシクロアルキル基、たとえばビニル、アリ
ル、2−メチルアリル、2−ブテニル、3−ブテニル、
3−オクテニル等の炭素数2〜10のアルケニル基、たと
えばエチニル、2−プロピニル、3−ヘキシニル等の炭
素数2〜10のアルキニル基、たとえばシクロプロペニ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等の炭素数3
〜10のシクロアルケニル基、たとえばフェニル、ナフチ
ル等の炭素数6〜10のアリール基、たとえばベンジル、
フェニルエチル等の炭素数7〜10のアラルキル基が用い
られる。また、「置換されていてもよい炭化水素基」の
置換基及び「置換された炭化水素基」の置換基として
は、たとえばニトロ、水酸基、オキソ、チオキソ、シア
ノ、カルバモイル、カルボキシル、たとえばメトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル等のC1-4アルコキシ−カ
ルボニル、スルホ、たとえばフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素等のハロゲン、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−
ブトキシ、t−ブトキシ等の炭素数1〜4の低級アルコ
キシ、フェノキシ、たとえばo−、m−又はp−クロロ
フェノキシ、o−、m−又はp−ブロモフェノキシ等の
ハロゲノフェノキシ、たとえばメチルチオ、エチルチ
オ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチル
チオ、t−ブチルチオ等の炭素数1〜4の低級アルキル
チオ、フェニルチオ、たとえばメチルスルフィニル、エ
チルスルフィニル等のC1-4アルキルスルフィニル、たと
えばメチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1-4アル
キルスルホニル、アミノ、たとえばアセチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ等のC2-6アシルアミノ、たとえばメチ
ルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプ
ロピルアミノ、n−ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、アニリノ等の置
換アミノ、たとえばアセチルなどのC2-4アシル、ベンゾ
イル、たとえば2−または3−チエニル、2−または3
−フリル、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4
−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチ
アゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、
4−または5−イソオキサゾリル、2−、4−または5
−イミダゾリル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、
1Hまたは2H−テトラゾリル、2−、3−または4−ピリ
ジル、2−、4−または5−ピリミジル、3−または4
−ピリダジニル、キノリル、イソキノリル、インドリル
等の酸素、硫黄、窒素から選ばれたヘテロ原子を1〜4
個含む5〜6員複素環基(これらの複素環基はたとえば
Br、Cl、F等のハロゲン、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル等のC1-4アルキル、o−、m−またはp−
クロロフェノキシ、o−、m−またはp−ブロモフェノ
キシ等のハロゲノフェノキシ等で1〜4個置換されてい
てもよい)、たとえばジフルオロメチル、トリフルオロ
メチル、トリフルオロエチル、トリクロロエチル等の炭
素数1〜10のハロアルキル基等から選ばれる1〜5個が
用いられるほか、炭化水素基がアリール、アラルキル、
シクロアルキル、シクロアルケニルである場合には上記
のようなアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール
等が1〜5個置換していてもよい。
R1、R2、R3、R4、R1a、R3a、R1b、R2a、R3b、R4a、R5
及びR7で示される「置換されていてもよい複素環基」の
複素環基としては、たとえば酸素原子,硫黄原子,窒素
原子などのヘテロ原子を1〜5個含む5〜8員環または
その縮合環などが用いられ、その具体例としては、たと
えば2−または3−チエニル,2−または3−フリル,2−
または3−ピロリル,2−,3−または4−ピリジル,2−,4
−または5−オキサゾリル,2−,4−または5−チアゾリ
ル,3−,4−または5−ピラゾリル,2−,4−または5−イ
ミダゾリル,3−,4−または5−イソオキサゾリル,3−,4
−または5−イソチアゾリル,3−または5−(1,2,4−
オキサジアゾリル),1,3,4−オキサジアゾリル,3−また
は5−(1,2,4−チアジアゾリル),1,3,4−チアジアゾ
リル,4−または5−(1,2,3−チアジアゾリル),1,2,5
−チアジアゾリル,1,2,3−トリアゾリル,1,2,4−トリア
ゾリル,1H−または2H−テトラゾリル,N−オキシド−2
−,3−または4−ピリジル,2−,4−または5−ピリミジ
ニル,N−オキシド−2−,4−または5−ピリミジニル,3
−または4−ピリダジニル,ピラジニル,N−オキシド−
3−または4−ピリダジニル,ベンゾフリル,ベンゾチ
アゾリル,ベンゾオキサゾリル,トリアジニル,オキソ
トリアジニル,テトラゾロ[1,5−b]ピリダジニル,
トリアゾロ[4,5−b]ピリダジニル,オキソイミダジ
ニル,ジオキソトリアジニル,ピロリジニル,ピペリジ
ニル,ピラニル,チオピラニル,1,4−オキサジニル,モ
ルホリニル,1,4−チアジニル,1,3−チアジニル,ピペラ
ジニル,ベンゾイミダゾリル,キノリル,イノキノリ
ル,シンノリニル,フタラジニル,キナゾリニル,キノ
キサリニル,インドリジニル,キノリジニル,1,8−ナフ
チリジニル,プリニル,プテリジニル,ジベンゾフラニ
ル,カルバゾリル,アクリジニル,フェナントリジニ
ル.フェナジニル,フェノチアジニル,フェノキサジニ
ルなどが用いられる。また、「置換されていてもよい複
素環基」の置換基としては、たとえば上記「置換されて
いてもよい炭化水素基」の置換基で述べたもの等から選
ばれた1〜5個が用いられる。
R1、R1a及びR1bの好ましい例は、たとえば水素、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等のC1-4
アルキル基、式−(CH2−R5a(式中R5aはハロゲン
で置換されていてもよい5または6員含窒素複素環基ま
たはC6-10アリール基を、nは前記と同意義を示す)で
表わされる基等である。ここにおいて、R5aで示される
5または6員含窒素複素環基としては、たとえばピリジ
ル、チアゾリル等が、C6-10アリール基としては、たと
えばフェニル基が繁用され、これらの基はたとえば塩
素、臭素等のハロゲンで1〜3個置換されていてもよ
い。R2及びR2aの好ましい例は、たとえば水素、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等のC1-4
アルキル基、ホルミル等のC1-4アシル基等であり、特に
好ましいのは水素である。R3、R3a及びR3bの好ましい例
は、たとえば上記R1、R1a及びR1bの好ましい例で述べた
もの等であって、R1、R1a及びR1bで示される基と相異な
る場合が特に好ましい。R4及びR4aは、目的物[I]の
殺虫効果にそれほど影響を与えないので種々の基を示す
ことができるが、たとえばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、t−ブチル等のC1-4アルキル
基、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒ
ドロキシプロピル等のヒドロキシ−C1-4アルキル基、ブ
ロモメチル、クロロエチル、トリフルオロエチル等のハ
ロゲノ−C1-4アルキル基、シクロプロピル、シクロペン
チル、シクロヘキシル等のC3-6シクロアルキル基、式−
(CH2)n−R5a(式中の記号は前記と同意義)で表わさ
れる基等が繁用され得る。
R6としては、たとえばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル等の炭素数
1〜4の低級アルキル基が用いられる。nは0または1
を示す。
Xで示される電子吸引基としては、たとえばシアノ、
ニトロ、アルコキシカルボニル(たとえばメトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル等のC1-4アルコキシ−カル
ボニル等)、ヒドロキシカルボニル、C6-10アリール−
オキシカルボニル(たとえばフェノキシカルボニル
等)、複素環オキシカルボニル(複素環基としては上記
のもの等が用いられ、たとえばピリジルオキシカルボニ
ル、チエニルオキシカルボニル等)、たとえばハロゲン
(Cl、Br等)等で置換されていてもよいC1-4アルキルス
ルホニル(たとえばメチルスルホニル、トリフルオロメ
チルスルホニル、エチルスルホニル等)、アミノスルホ
ニル、ジ−C1-4アルコキシホスホリル(たとえばジエト
キシホスホリル等)、たとえばハロゲン(Cl、Br等)等
で置換されていてもよいC1-4アシル(たとえばアセチ
ル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル等)、
カルバモイル、C1-4アルキルスルホニルチオカルバモイ
ル(たとえばメチルスルホニルチオカルバモイル等)等
が用いられる。好ましい電子吸引基はたとえばニトロ等
である。
Yで示されるハロゲンとしては、たとえば塩素、臭
素、ヨウ素、フッ素等が用いられ、ハロゲン(Cl、Br、
F等)で置換されていてもよいアルキルスルホニルオキ
シ基としては、たとえばメタンスルホニルオキシ、エタ
ンスルホニルオキシ、ブタンスルホニルオキシ、トリフ
ルオロメタンスルホニルオキシ等のハロゲンで1〜3個
置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニ
ルオキシ等が用いられ、ハロゲンで置換されていてもよ
いアリールスルホニルオキシ基としては、たとえばベン
ゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキ
シ、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ、メシチレン
スルホニルオキシ等のハロゲン(Cl、Br、F等)で1〜
4個置換されていてもよい炭素数6〜10のアリールスル
ホニルオキシ基等が用いられ、ハロゲンで置換されてい
てもよいアシルオキシ基としては、たとえばアセチルオ
キシ、プロピオニルオキシ、ベンゾイルオキシ等が用い
られる。
テトラヒドロピリミジン化合物[I]またはその塩の
好ましい例としては、たとえば [式中、R1c及びR3cの1つは式−CH2−R5b(式中R5b
ハロゲノピリジル基またはハロゲノチアゾリル基を示
す)で表わされる基を、他はC1-4アルキル基を示し、R
4bはC1-4アルキル基またはハロゲンあるいはC1-4アルキ
ル基で置換されていてもよいC7-10アラルキル基を示
す。]で表わされる化合物等がある。ここにおいて
R1c、R3c及びR4bで示されるC1-4アルキル基あるいはR4b
で示されるC1-4アルキル基で置換されていてもよいC
7-10アラルキル基のC1-4アルキル基としては、たとえば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル等が用いられる。R4bで示される
ハロゲンで置換されていてもよいC7-10アラルキル基の
ハロゲンとしては、塩素,臭素等が用いられる。R4b
示されるハロゲンまたはC1-4アルキル基で置換されてい
てもよいC7-10アラルキル基の具体例としては例えばベ
ンジル、p−クロロベンジル、p−メチルベンジル、フ
ェニルエチル等が用いられる。R5bは、たとえば6−ク
ロロ−3−ピリジル、6−ブロモ−3−ピリジル、6−
クロロ−2−ピリジル、5−ブロモ−3−ピリジル等の
ハロゲノピリジル基を、または2−クロロ−5−チアゾ
リル、2−ブロモ−5−チアゾリル、2−クロロ−4−
チアゾリル等のハロゲノチアゾリル基を示す。
また、テトラヒドロピリミジン化合物[I]、
[Ia]、[Ib]の塩としては、例えば塩酸,臭化水素
酸,ヨウ化水素酸,リン酸,硫酸,過塩素酸などの無機
酸、例えばギ酸,酢酸,酒石酸,リンゴ酸,クエン酸,
シュウ酸,コハク酸,安息香酸,ピクリン酸,p−トルエ
ンスルホン酸などの有機酸との塩が用いられてもよい。
テトラヒドロピリミジン化合物[I]またはその塩を
殺虫剤として使用するにあたっては、一般の農薬のとり
得る形態、即ち、化合物[I]またはその塩の1種又は
2種以上を使用目的によって適当な液体の担体に溶解す
るか分散させ、または適当な固体担体と混合するか吸着
させ、乳剤,油剤,水和剤,粉剤,粒剤,錠剤,墳霧
剤,軟膏などの剤型として使用する。これらの製剤は必
要ならばたとえば乳化剤,懸濁剤,展着剤,浸透剤,湿
潤剤,粘漿剤,安定剤などを添加してもよく、自体公知
の方法で調製することができる。
殺虫剤中の有効成分の含有割合は使用目的によって異
なるが、乳剤、水和剤などは10〜90重量%程度が適当で
あり、油剤,粉剤などとしては0.1〜10重量%程度が適
当であり、粒剤としては1〜20重量%程度が適当である
が、使用目的によっては、これらの濃度を適宜変更して
もよい。乳剤,水和剤などは使用に際して、水などで適
宜希釈増量(たとえば100〜100000倍)して散布する。
使用する液体担体(溶剤)としては、例えば水、アル
コール類(たとえば、メチルアルコール,エチルアルコ
ール,n−プロピルアルコール,イソプロピルアルコー
ル,エチレングリコールなど)、ケトン類(たとえば、
アセトン、メチルエチルケトンなど)、エーテル類(た
とえば、ジオキサン,テトラヒドロフラン,エチレング
リコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル,プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルなど)、脂肪族炭化水素類(たとえば、ケロシ
ン,灯油,燃料油,機械油など)、芳香族炭化水素類
(たとえば、ベンゼン,トルエン,キシレン,ソルベン
トナフサ,メチルナフタレンなど)、ハロゲン化炭化水
素類(たとえば、メチレンクロリド,クロロホルム,四
塩化炭素など)、酸アミド類(たとえば、ジメチルホル
ムアミド,ジメチルアセトアミドなど)、エステル類
(たとえば、酢酸エチル,酢酸ブチル,脂肪酸グリセリ
ンエステルなど)、ニトリル類(たとえば、アセトニト
リル,プロピオニトリルなど)などの溶媒が適当であ
り、これらは1種または2種以上を適当な割合で混合し
て適宜使用することができる。
固体担体(希釈・増量剤)としては、植物性粉末(た
とえば、大豆粉,タバコ粉,小麦粉,木粉など)、鉱物
性粉末(たとえば、カオリン,ベントナイト,酸性白土
などのクレイ類、滑石粉,ロウ石粉などのタルク類、珪
藻土,雲母粉などのシリカ類など)、アルミナ、硫黄粉
末、活性炭などが用いられ、これらは1種又は2種以上
を適当な割合で混合して適宜使用することができる。
また、軟膏基剤としては、たとえばポリエチレングリ
コール,ペクチン,たとえばモノステアリン酸グリセリ
ンエステル等の高級脂肪酸の多価アルコールエステル、
たとえばメチルセルロース等のセルローズ誘導体,アル
ギン酸ナトリウム,ベントナイト,高級アルコール、た
とえばグリセリン等の多価アルコール,ワセリン,白色
ワセリン,流動パラフィン,豚脂,各種植物油,ラノリ
ン,脱水ラノリン,硬化油,樹脂類等の1種または2種
以上、あるいはこれらに下記に示す各種界面活性剤を添
加したもの等が適宜使用される。
乳化剤,展着剤,浸透剤.分散剤などとして使用され
る界面活性剤としては、必要に応じて石けん類、ポリオ
キシエチレンアルキルアリールエーテル類[例、ノイゲ
,イー・エー142(E・A142) ;第一工業製薬
(株)製 、ノナール ;東邦化学(株)製]、アルキ
ル硫酸塩類[例、エマール10 ,エマール40 ;花王
(株)製]、アルキルスルホン酸塩類[例、ネオゲ
,ネオゲンT ;第一工業製薬(株)製、ネオペレ
ツクス ;花王(株)製]、ポリエチレングリコールエ
ーテル類[例、ノニポール85 ,ノニポール100 ,ノ
ニポール160 ;三洋化成(株)製]、多価アルコール
エステル類[例、トウイーン20 ,トウイーン80 ;花
王(株)製]などの非イオン系及びアニオン系界面活性
剤が適宜用いられる。
又、テトラヒドロピリミジン化合物[I]またはその
塩と例えば他種の殺虫剤(ピレスリン系殺虫剤,有機リ
ン系殺虫剤,カルバメート系殺虫剤,天然殺虫剤な
ど)、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物ホルモン剤、
植物発育調節物質、殺菌剤(たとえば銅系殺菌剤,有機
塩素系殺菌剤,有機硫黄系殺菌剤,フェノール系殺菌剤
など)、共力剤、誘引剤、忌避剤、色素、肥料などとを
配合し、適宜混合使用することも可能である。
テトラヒドロピリミジン化合物[I]及びその塩は、
衛生害虫、動植物寄生昆虫の防除に有効であって、害虫
の寄生する動植物に直接散布するなど、昆虫に直接接触
させることによって強い殺虫作用を示すが、より特徴の
ある性質としては、薬剤を根、葉、茎等から植物に一旦
吸収させた後、この植物を害虫が吸汁、咀嚼あるいはこ
れに接触することによっても強い殺虫作用を示す点にあ
る。このような性質は吸汁性、咬食性の昆虫を駆除する
ために有利である。又、化合物[I]及びその塩は植物
に対する薬害も少なく、かつ魚類に対する毒性も低いな
ど、農薬用害虫防除剤として安全かつ有利な性質を併せ
持っている。
テトラヒドロピリミジン化合物[I]またはその塩を
含有する製剤は、具体的には、たとえばナガメ(Euryde
ma rugosum)、イネクロカメムシ(Scotinophara lur
ida)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、ナ
シグンバイ(Stephanitis nashi)、ヒメトビウンカ
(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilap
arvata lugens)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix c
incticeps)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonens
is)、ダイズアブラムシ(Aphis glycines)、ニセダ
イコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、ダイコンア
ブラムシ(Brevicoryne brassicae)、ワタアブラムシ
(Aphis gossypii)等の半翅目害虫、たとえばハスモ
ンヨトウ(Spodoptera litura)、コナガ(Plutella
xylostella)、モンシロチョウ(Pieris rapae cruci
vora)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、タマナ
ギンウワバ(Autographa nigrisigna)、タバコガ(He
licoverpa assulta)、アワヨトウ(Pseudaletia sep
arata)、ヨトウガ(Mamestra brassicse)、リンゴコ
カクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、ワタ
ノメイガ(Notarcha derogata)、コブノメイガ(Cnap
halocrocis medinalis)、ジャガイモガ(Phthorimaea
operculella)等の鱗翅目害虫、たとえばニジュウヤ
ホシテントウムシ(Epilachna vigintioctopunctat
a)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジ
ノミハムシ(Phyllotreta striotata)、イネドロオイ
ムシ(Oulema oryzae)、イネゾウムシ(Echinocnemus
squameus)等の甲虫目害虫、たとえばイエバエ(Musc
a domestica)、アカイエカ(Culex pipiens pallen
s)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、タマネギバエ
(Delia antiqua)、タネバエ(Delia platura)等の
双翅目害虫、たとえばトノサマバッタ(Locusta migra
toria)、ケラ(Gryllotalpa africana)等の直翅目害
虫、たとえばチャバネゴキブリ(Blattella germanic
a)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)等のゴ
キブリ科害虫、たとえばナミハダニ(Tetranychus urt
icae)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、カンザ
ワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ニセナミハダニ
(Tetranychus cinnabarinus)、リンゴハダニ(Panon
ychus ulmi)、ミカンサビダニ(Aculops pelekass
i)等のダニ目害虫、たとえばイネシンガレセンチュウ
(Aphelenchoides besseyi)等の線虫などの防除に特
に有効である。
かくして得られる本発明の殺虫剤は、毒性が極めて少
なく安全で、優れた農薬である。そして、本発明の殺虫
剤は、従来の殺虫剤と同様の方法で用いることができ、
その結果従来品に比べて優れた効果を発揮することがで
きる。たとえば、本発明の殺虫剤は、対象の害虫に対し
てたとえば育苗箱処理,作物の茎葉散布,虫体散布,水
田の水中施用あるいは土壌処理などにより使用すること
ができる。そして、その施用量は、施用時期,施用場
所,施用方法等々に応じて広範囲に変えることができる
が、一般的にはヘクタール当り有効成分(テトラヒドロ
ピリミジン化合物[I]またはその塩)が0.3g〜3000g
好ましくは50g〜1000gとなるように施用することが望ま
しい。また、本発明の殺虫剤が水和剤である場合には、
有効成分の最終濃度が0.1〜1000ppm好ましくは10〜500p
pmの範囲となるように希釈して使用すればよい。
テトラヒドロピリミジン化合物[Ia]またはその塩は
次のような方法(A)〜(F)等によって製造すること
ができる。下記の製法によって、化合物[Ia]が遊離の
化合物で得られる場合は、上記したような塩に、また塩
の形で得られる場合は遊離の化合物に、それぞれ常法に
従って変換することができる。また、化合物[Ia]に含
まれる化合物が他種の化合物[Ia]を製造する原料に用
いられる時は遊離のままあるいは塩として用いてもよ
い。而して、下記の製法の記載において、化合物
[Ia]、[II]、[III]、[IV]、[V]、[VI]に
ついては、その塩(たとえば上記化合物[I]で述べた
ごとき酸との塩類)も含めて、単に化合物[Ia]、[I
I]、[III]、[IV]、[V]、[VI]と略称する。
(A) 化合物[II]と化合物[III]とホルムアルデ
ヒドとを反応させることにより化合物[Ia]が製造され
る。
化合物[II]及び化合物[III]は遊離のままで用い
てもよいが、上記化合物[I]で述べたような塩として
適宜用いてもよい。化合物[II]に対し、化合物[II
I]は約1.0〜1.5当量、ホルムアルデヒドは約2〜4当
量用いるのが好ましいが、反応に支障がない場合には、
化合物[III]を約1.5〜10当量、ホルムアルデヒドを約
4〜20当量程度用いてもよい。本反応で用いられるホル
ムアルデヒドの形態は、通常水溶液(ホルマリン)であ
るが、パラホルムアルデヒドやガス状のホルムアルデヒ
ドであってもよい。
反応は無溶媒で行なってもよいが、通常は適当な溶媒
中で行なわれる。このような溶媒としては、例えば水、
たとえばメタノール,エタノール,n−プロパノール,イ
ソプロパノール等のアルコール類、たとえばベンゼン,
トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素類、たとえばジ
クロロメタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素
類、たとえばヘキサン,ヘプタン,シクロヘキサン等の
飽和炭化水素類、たとえばジエチルエーテル,テトラヒ
ドロフラン(以下THFと略称する。)、ジオキサン等の
エーテル類、たとえばアセトン等のケトン類、たとえば
アセトニトリル等のニトリル類、たとえばジメチルスル
ホキシド(以下DMSOと略称する。)等のスルホキシド
類、たとえばN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略
称する。)等の酸アミド類、たとえば酢酸エチル等のエ
ステル類、たとえば酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸
類などが用いられる。これらの溶媒は単独で用いること
もできるし、また必要に応じて二種またはそれ以上の多
種類を適当割合例えば1:1〜1:10の割合で混合して用い
てもよい。反応混合物が均一相でない場合には、例えば
トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、トリn−オ
クチルメチルアンモニウムクロリド、トリメチルデシル
アンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロ
ミド等の四級アンモニウム塩やクラウンエーテル類など
の相間移動触媒の存在下に反応を行なってもよい。
本反応は、酸性物質の存在下で有利に進行させてもよ
い。このような酸性物質としては、たとえば塩酸、臭化
水素酸等のハロゲン化水素酸、リン酸、酢酸、プロピオ
ン酸等の低級カルボン酸などが、触媒量〜大過剰量用い
られる。
本反応は通常0〜40℃で進行するが、適宜加熱(40〜
100℃)して反応時間を短縮することもできる。反応時
間は通常、加熱しない場合で2時間〜20時間、加熱した
場合は10分〜5時間程度である。
(B) 化合物[IV]と化合物[V]とを反応させるこ
とにより、化合物[Ia]が製造される。
化合物[IV]及び化合物[V]は遊離のまま用いても
よいが、上記化合物[I]で述べたような塩として適宜
用いてもよい。化合物[IV]に対し化合物[V]は約0.
8〜1.5当量用いるのが好ましいが、反応に支障がない場
合には約1.5〜10当量程度用いてもよい。
本反応は無溶媒またはたとえば方法(A)で述べたよ
うな溶媒中で行なわれる。反応混合物が均一相でない場
合は、方法(A)で述べたような相間移動触媒を用いて
もよい。
本反応は、塩基や、金属塩により促進されてもよい。
このような塩基として、例えば炭酸水素ナトリウム,炭
酸水素カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化カルシウム,フ
ェニルリチウム,ブチルリチウム,水素化ナトリウム,
水素化カリウム,ナトリウムメトキシド,ナトリウムエ
トキシド,金属ナトリウム,金属カリウム等の無機塩
基、例えばトリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N−
ジメチルアニリン,ピリジン,ルチジン,コリジン,4−
(ジメチルアミノ)ピリジン、DBU(1,8−ジアザビシク
ロ[5,4,0]ウンデセン−7)等の有機塩基を用いるこ
とができる。上記有機塩基はそれ自体溶媒として用いる
こともできる。また金属塩として、たとえば塩化銅,臭
化銅,酢酸銅,硫酸銅などの銅塩、塩化水銀,硝酸水
銀、酢酸水銀などの水銀塩などを用いることができる。
本反応の反応温度は−20℃〜150℃、反応時間は10分
〜20時間であるが、好ましくはそれぞれ0℃〜80℃、1
時間〜10時間である。
また、化合物[VI]またはその塩と化合物[VII]と
を反応させることにより、テトラヒドロピリミジン化合
物[Ia]を製造することもできる。次の(C)〜(F)
で具体的に述べる。
(C) 原料としてR2a=Hの化合物[VI]またはその
塩を用いる場合、即ち、式 [式中、R1a、R3a、R4及びXは前記と同意義を示す。]
で表わされる化合物と化合物[VII]とを反応させるこ
とにより化合物[Ia]を製造することができる。
化合物[VIa]に対して化合物[VII]は約0.8〜1.5当
量用いるのが好ましいが、反応に支障がない場合には大
過剰量用いてもよい。
本反応は塩基の存在下に行なって反応を促進させても
よく、このような塩基としては方法(B)で述べたよう
なもの等を用いることができる。塩基は化合物[VIa
に対して0.5当量〜大過剰量、好ましくは約0.8〜1.5当
量用いることができる。また有機塩基を用いる場合は、
それ自体を溶媒とすることもできる。
本反応は通常、方法(A)で述べたような溶媒中で行
なうのが好ましく、反応系が均一相でない場合は、方法
(A)で述べたような相間移動触媒を用いてもよい。反
応温度は通常、−20〜150℃、好ましくは0〜80℃であ
る。反応時間は通常10分〜50時間、好ましくは2時間〜
20時間の範囲である。
(D) 原料としてR4a=Hの化合物[VI]またはその
塩を用いる場合、即ち、式 [式中の記号は前記と同意義]で表わされる化合物と化
合物[VII]とを反応させることにより化合物[Ia]を
製造することができる。本反応は方法(C)で述べたと
同様の条件に従って行なうことができる。
(E) 原料としてR3a=Hの化合物[VI]またはその
塩を用いる場合、即ち、式 [式中の記号は前記と同意義]で表わされる化合物と化
合物[VII]とを反応させることにより化合物[Ia]を
製造することができる。本反応は方法(C)で述べたと
同様の条件に従って行なうことができる。
(F) 原料としてR3a=R4=Hの化合物[VI]または
その塩を用いる場合、即ち、式 [式中の記号は前記に同意義]で表わされる化合物と化
合物[VII]とを反応させることにより化合物[Ia]を
製造することができる。本反応は方法(C)で述べたと
同様の条件に従って行なうことができるが、この場合化
合物[VII]は、化合物[VId]に対して約1.5〜2.5当量
用いるのがよく、反応を促進させるために塩基を用いる
場合は約1.5〜3当量の塩基の存在下で反応させるのが
好ましい。
このようにして得られる化合物[Ia]またはその塩は
公知の手段、例えば濃縮,減圧濃縮,蒸留,分留,溶媒
抽出,液性変換,転溶,クロマトグラフィー,結晶化,
再結晶等により、単離精製することができる。
上記本発明方法の原料物質として使用される化合物
[II]は例えば[図−1]、[図−2]に従った方法等
で製造することができる。
[式中の記号はいずれも前記と同意義を示す。] [図−1]の方法: (工程1) 化合物[V]と化合物[VIII]を無溶媒も
しくは、方法(A)で述べたような溶媒(たとえばエー
テル,THF,ジクロロメタン,クロロホルム,アセトン,
アセトニトリル,トルエン等の非プロトン性の溶媒が好
ましい。)中で反応させ、化合物[IX]を得る。本反応
は方法(B)で述べたような塩基を加え反応を促進させ
ることもできる。反応温度,反応時間はR1a,R2,R3aによ
って大きく変化するが、それぞれ0℃〜130℃,10分〜10
時間が好ましい。化合物[V]に対して化合物[VIII]
は通常0.8〜1.5当量用いられる。
(工程2) 化合物[IX]に、ヨウ化メチル,臭化メチ
ル,ジメチル硫酸等のメチル化剤を反応させて、化合物
[X]を得る。本反応は方法(A)で述べたような溶媒
中で行なうのが好ましく、また方法(B)で述べたよう
な塩基を加え、反応を促進させることもできる。通常反
応温度は0℃〜100℃,反応時間は30分〜10時間の範囲
内である。化合物[IX]に対して、メチル化剤は通常1.
0〜2.0当量用いられる。
(工程3) 化合物[X]と化合物[XI]を反応させ、
化合物[II]を得る。本反応は方法(B)で述べた条件
下で行なうことができるが、反応温度は80℃〜150℃,
反応時間は5時間〜100時間であればよく、化合物[X
I]を溶媒量用いて行なってもよい。
[図−2]の方法: (工程1) 化合物[XII]に対し、化合物[V]を0.8
〜1.5当量用いる。通常60℃〜100℃で、1時間〜10時間
反応させるのがよい。他は方法(B)で述べた条件に従
い、化合物[XIII]を得る。
(工程2) 化合物[XIII]に対し、化合物[XIV]を
0.8〜5当量反応させ、化合物[II]を得る。他の反応
条件は(工程1)で述べたものに従ってよい。(工程
1′),(工程2′) それぞれ(工程1),(工程
2)で述べた反応条件に従い、化合物[XV],化合物
[II]を得る。
[図−1]及び[図−2]の各工程で得られる化合物
及び原料化合物[II]は、たとえば上記公知の手段によ
り単離した後に次の工程の原料として用いることもでき
るが、次の工程の反応に支障のない限り反応混合物のま
ま次の工程の原料として用いることもできる。
上記[図−1]及び[図−2]の方法で用いられる原
料物質中、化合物[V]はたとえば「新実験化学講座」
(丸善),14−III巻,1332〜1399ページ等に記載の方法
あるいはそれに準じた方法等により合成することがで
き、化合物[VIII]はたとえば「新実験化学講座」(丸
善),14−III巻,1503〜1509ページ等に記載の方法ある
いはそれに準じた方法等により合成することができる。
また、化合物[XII]はたとえばヘミヘ ベリヒテ(Che
m.Ber.),100,591頁(1967)等に記載の方法あるいは
それに準じた方法等により合成することができ、化合物
[XIV]はたとえば化合物[V]と同様の方法等により
合成することができる。
また、本発明方法の原料物質において、化合物[II
I]はたとえばすでに述べた化合物[V]と同様の方法
等により合成することができ、化合物[IV]は一部公知
化合物であり、たとえば「薬学雑誌」、第97巻、第262
ページ(1977年)に記載の方法又はそれに準じた方法等
で製造することができ、化合物[VII]はたとえば「新
実験化学講座」(丸善),14−I巻,307〜450ページ,同
14−II巻,1120〜1133ページ,同14−III巻,1793〜1798
ページ等に記載の方法あるいはそれに準じた方法等によ
り合成することができる。なお、化合物[VI]及びその
具体例の化合物[VIa]、[VIb]、[VIc]、[VId]は
いずれも化合物[Ia]に含まれる化合物であるので、既
に述べた化合物[Ia]の製造法(A)または(B)に従
って製造することができる。
作 用 テトラヒドロピリミジン化合物[I]及びその塩は、
優れた殺虫作用を有しており、このことは次の試験例か
らも明らかである。
試験例1 トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)に対
する効果 育苗箱で育てた2葉期イネ苗の茎葉に、供試化合物
(下記実施例で得られる化合物のNo.で示す)5mgをトウ
イーン(tween)20 を含む0.5mlのアセトンで溶解し、
3000倍希釈のダイン(展着剤、武田薬品工業(株)製)
水で所定濃度(500ppm)としてスプレーガンで薬液10ml
/ペーパーポットを散布した。試験管の底に水を入れ、
ここに処理イネ苗を入れた後、トビイロウンカ3令幼虫
10頭を放ち、アルミ栓をした。この試験管を25℃の恒温
室に収容し、放虫後7日後に死亡虫を数えた。死虫率は
次式より計算し、結果を表−1に示した。
この表−1は、テトラヒドロピリミジン[I]または
その塩がトビイロウンカに対して優れた殺虫作用を有し
ていることを明らかにする。
試験例2 ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)に対
する効果 ダイズ幼植物(単葉展開期)に、供試化合物(下記実
施例で得られる化合物のNo.で示す)1mgをトウィーン20
を含む0.5mlのアセトンで溶解し、3000倍希釈のダイ
ン水で所定濃度(500ppm)としてスプレーガンで薬液20
ml/ポットを散布した。薬液が乾いた後、ダイズの単葉
2枚を切り取り、アイスクリームカップに収め、ハスモ
ンヨトウの3令幼虫10頭を放ち、放虫後カップを室内
(25℃)に置き、2日後の死亡虫を数えた。死虫率は試
験例1に示した式より計算し、結果を表−2に示した。
この表−2は、テトラヒドロピリミジン[I]または
その塩がハスモンヨトウに対して、優れた殺虫作用を有
していることを立証する。
実施例 次に、実施例及び参考例を挙げて、本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
べきものではない。
実施例及び参考例のカラムクロマトグラフィーにおけ
る溶出はTLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロ
マトグラフィー)による観察下に行なわれた。TLC観察
においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の
キーゼルゲル60F254(70〜230メッシュ)を、展開溶媒
としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用
いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用した。カ
ラム用シリカゲルは同じくメルク社製のキーゼルゲル60
(70〜230メッシュ)を用いた。NMRスペクトルはプロト
ンNMRを示し、内部基準としてテトラメチルシランを用
いて、VARIAN EM390(90MHz)型スペクトルメーターで
測定し、全δ値をppmで示した。展開溶媒として混合溶
媒を用いる場合に( )内に示した数値は各溶媒の容量
混合比である。
尚、下記実施例、参考例及び表−3で用いる略号は、
次のような意義を有する。
Me:メチル基,Et:エチル基,n−Pr:n−プロピル基,i−P
r:イソプロピル基,t−Bu:t−ブチル基,Ph:フェニル基,
s:シングレット,br:ブロード(幅広い),d:ダブレット,
t:トリプレット,q:クワルテット,m:マルチプレット,dd:
ダブレットダブレット,J:カップリング定数,Hz:ヘルツ,
CDCl3:重クロロホルム,DMSO−d6:重DMSO,%:重量%,M
p:融点 また室温とあるのは約15〜25℃を意味する。
参考例1 塩化チオニル87.4g,1,2−ジクロロエタン100mlの混合
物に5〜20℃の水浴中で、2−クロロ−5−(ヒドロキ
シメチル)ピリジン70.3gと1,2−ジクロロエタン50mlの
混合物を30分間で滴下し、その後室温で1時間30分、加
熱還流下で4時間30分かくはんした。濃縮後、残留物に
クロロホルム200ml、水60mlを加え、かくはんしながら
炭酸水素ナトリウム20gを少しずつ加えた。有機層を分
離し、活性炭処理後濃縮し、75.9gの2−クロロ−5−
(クロロメチル)ピリジンを黄褐色固体として得た。1 H NMR(CDCl3):4.57(2H,s),7.34(1H,d,J=8.5H
z),7.72(1H,dd,J=8.5,2.5Hz),8.40(1H,d,J=2.5H
z) 参考例2 2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン14.99g,2
5%アンモニア水63.01g,アセトニトリル60mlの混合物を
ステンレス製耐圧反応容器に入れ、80℃の油浴中で2時
間かくはんした。反応混合物に30%水酸化ナトリウム水
溶液12.3gを加え濃縮した。残留物にエタノール200mlを
加え、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を別し
た。液を濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;ジクロロメタン−メタノール(4:1))で精製し、
7.66gの5−(アミノメチル)−2−クロロピリジンを
黄色固体として得た。1 H NMR(CDCl3):1.60(2H,s),3.90(2H,s),7.28(1
H,d,J=8.5Hz),7.67(1H,dd,J=8.5,2.5Hz),8.33(1
H,d,J=2.5Hz) 同様にして5−(アミノメチル)−2−ブロモピリジ
ン、5−(アミノメチル)−2−クロロチアゾール及び
5−(アミノメチル)−2−(4−クロロフェノキシ)
ピリジンを得た。
参考例3 40%メチルアミン水溶液36gとアセトニトリル200mlの
混合溶液に、室温で2−クロロ−5−(クロロメチル)
ピリジン15.05gとアセトニトリル50mlの混合溶液を1時
間で滴下し、さらに1時間30分かくはんした。反応混合
物を濃縮し、残留物に水100mlを加え、重そうで中和
し、食塩で飽和後、ジクロロメタンで抽出した(200ml
×2)、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮
し、残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ジ
クロロメタン−メタノール(4:1))により精製し、8.7
7gの2−クロロ−5−(メチルアミノメチル)ピリジン
を黄褐色液体として得た。1 H NMR(CDCl3):1.30(1H,br.s),2.44(3H,s),3.75
(2H,s),7.30(1H,d,J=8.4Hz),7.68(1H,dd,J=8.4,
2.4Hz),8.35(1H,d,J=2.4Hz) 同様にして、2−クロロ−5−(エチルアミノメチ
ル)ピリジン、2−クロロ−5−(イソプロピルアミノ
メチル)ピリジン、2−(4−クロロフェノキシ)−5
−(エチルアミノメチル)ピリジン及び3−(メチルア
ミノメチル)ピリジンを得た。
参考例4 2−クロロ−5−(メチルアミノメチル)ピリジン2.
81gとジクロロメタン10mlの混合溶液に、約20℃の水溶
中でインチオシアン酸メチル1.44gのジクロロメタン2ml
溶液を10分間で滴下した。30分間撹はん後、反応混合物
を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;ジクロロメタン−メタノール(20:1))で精製し、
3.33gの1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1,3
−ジメチルチオ尿素を得た。
上記チオ尿素2.56g、THF20mlの混合溶液に、氷冷下、
水素化ナトリウム(油性,60%)0.294gを少しずつ加
え、30分間撹はんした。氷冷下、ヨードメタン1.74gのT
HF2ml溶液を5分間で滴下し、室温で3時間撹はん後、
濃縮し、ジクロロメタン50mlを加え、水洗した。有機層
を濃縮後、ニトロメタン200mlを加え、12時間加熱還流
した。反応混合物を濃縮後、カラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;ジクロロメタン−メタノール(9:1))に
より精製し、1.63gの1−[N−(6−クロロ−3−ピ
リジルメチル)−N−メチルアミノ]−1−メチルアミ
ノ−2−ニトロエチレンを得た。Mp 103〜104℃ 同様にして以下の化合物を得た。
1−[N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N
−エチルアミノ]−1−メチルアミノ−2−ニトロエチ
レン, 1−[N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N
−イソプロピルアミノ]−1−メチルアミノ−2−ニト
ロエチレン, 1−[N−(6−クロロ−3−ピリジル)−N−メチ
ルアミノ]−1−メチルアミノ−2−ニトロエチレン, 1−[N−[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピ
リジルメチル]−N−エチルアミノ]−1−メチルアミ
ノ−2−ニトロエチレン。
参考例5 1,1−ビス(メチルチオ)−2−ニトロエチレン6.61
g,アセトニトリル100mlの混合物に加熱還流下、5−ア
ミノメチル−2−クロロピリジン4.28gのアセトニトリ
ル10ml溶液を3時間30分で滴下し、さらに2時間加熱還
流した。冷時、不溶物(副生物の1,1−ビス(6−クロ
ロ−3−ピリジルメチルアミノ)−2−ニトロエチレ
ン)をろ過して除き、ろ液を濃縮後、酢酸エチルで洗
い、4.83gの1−(6−クロロ−3−ピリジルメチルア
ミノ)−1−メチルチオ−2−ニトロエチレンを得た。
酢酸エチル洗浄液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒,ジクロロメタン−メタノール(3
0:1))により精製し、さらに1.15gの上記化合物を得
た。
同様にして以下の化合物を得た。
1−[N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N
−メチルアミノ]−1−メチルチオ−2−ニトロエチレ
ン, 1−[N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N
−エチルアミノ]−1−メチルチオ−2−ニトロエチレ
ン, 1−(N−メチル−N−ピリジルメチルアミノ)−1
−メチルチオ−2−ニトロエチレン, 1−(6−ブロモ−3−ピリジルメチルアミノ)−1
−メチルチオ−2−ニトロエチレン, 1−[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジル
メチルアミノ]−1−メチルチオ−2−ニトロエチレ
ン, 1−(6−クロロ−3−ピリジルアミノ)−1−メチ
ルチオ−2−ニトロエチレン, 1−メチルチオ−1−(3−ピリジルメチルアミノ)
−2−ニトロエチレン, 1−(2−クロロ−5−チアゾリルメチルアミノ)−
1−メチルチオ−2−ニトロエチレン。
参考例6 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミノ)−1
−メチルチオ−2−ニトロエチレン2.0g,40%メチルア
ミン水溶液1.8g,アセトニトリル20mlの混合物を3時間
加熱還流したのち、濃縮し、残留物をジクロロメタンで
洗い、1.73gの1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル
アミノ)−1−メチルアミノ−2−ニトロエチレンを得
た。Mp 181〜183℃ 同様にして以下の化合物を得た。
1−(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミノ)−1
−ジメチルアミノ−2−ニトロエチレン, 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミノ)−1
−エチルアミノ−2−ニトロエチレン, 1,1−ビス(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミ
ノ)−2−ニトロエチレン, 1−アミノ−1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル
アミノ)−2−ニトロエチレン, 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミノ)−1
−イソプロピルアミノ−2−ニトロエチレン, 1−アミノ−1−[N−(6−クロロ−3−ピリジル
メチル)−N−メチルアミノ]−2−ニトロエチレン、 1−アミノ−1−[N−(6−クロロ−3−ピリジル
メチル)−N−エチルアミノ]−2−ニトロエチレン, 1−アミノ−1−(N−メチル−N−ピリジルメチル
アミノ)−2−ニトロエチレン, 1−(6−ブロモ−3−ピリジルメチルアミノ)−1
−メチルアミノ−2−ニトロエチレン, 1−[6−(4−クロロフェノキシ)−3−ピリジル
メチルアミノ]−1−メチルアミノ−2−ニトロエチレ
ン, 1−(6−クロロ−3−ピリジルアミノ)−1−メチ
ルアミノ−2−ニトロエチレン, 1−アミノ−1−(3−ピリジルメチルアミノ)−2
−ニトロエチレン, 1−(2−クロロ−5−チアゾリルメチルアミノ)−
1−メチルアミノ−2−ニトロエチレン。
参考例7 1−メチルアミノ−1−メチルチオ−2−ニトロエチ
レン5.93g、37%ホルムアルデヒド水溶液7.15g、アセト
ニトリル100mlの混合物に、氷冷下40%メチルアミン水
溶液3.42gのアセトニトリル10ml溶液を1時間30分間で
滴下、室温で8時間撹はんした。一夜放置後、濃縮し、
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ジクロロメタン
−メタノール(20:1))で精製し、5.82gの1,3−ジメチ
ル−4−メチルチオ−5−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒ
ドロピリミジンを得た。シロップ状液体。1 HNMR(CDCl3):2.43(3H,s),2.50(3H,s),3.29(3H,
s),3.77(2H,s),3.86(2H,s)。
同様にして、以下の化合物を得た。
1−エチル−3−メチル−4−メチルチオ−5−ニト
ロ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン, 3−メチル−4−メチルチオ−5−ニトロ−1−プロ
ピル−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン, 1−イソプロピル−3−メチル−4−メチルチオ−5
−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン, 3−メチル−4−メチルチオ−5−ニトロ−1−フェ
ニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン, 3−エチル−1−メチル−4−メチルチオ−5−ニト
ロ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン, 3−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1−メチ
ル−4−メチルチオ−5−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒ
ドロピリミジン, 3−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1−エチ
ル−4−メチルチオ−5−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒ
ドロピリミジン, 4−メチルチオ−5−ニトロ−1,3−ビス(3−ピリ
ジルメチル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン。
実施例1 1−[N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N
−メチルアミノ]−1−メチルアミノ−2−ニトロエチ
レン0.898g、40%メチルアミン水溶液0.31g、エタノー
ル5ml、THF5mlの混合物に、氷冷下37%ホルムアルデヒ
ド水溶液0.601gを20分間で滴下し、室温で一夜撹はんし
た。濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ジ
クロロメタン−メタノール(10:1))で精製し、1.00g
の4−[N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N
−メチルアミノ]−1,3−ジメチル−5−ニトロ−1,2,
3,6−テトラヒドロピリミジン(化合物No.1)を得た。
シロップ状液体。
元素分析(C13H18N5O2Cl) 計算値 C:50.08、H:5.82、N:22.46 実測値 C:49.94、H:5.60、N:22.621 HNMR(CDCl3):2.44(3H,s),2.80(3H,s),3.08(3H,
s),3.60(2H,s),3.69(2H,s),4.1〜4.6(2H,m),7.3
6(1H,d,J=8.5Hz),7.73(1H,dd,J=8.5,2.5Hz),8.34
(1H,d,J=2.5Hz)。
実施例2 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミノ)−1
−メチルアミノ−2−ニトロエチレン0.52g,t−ブチル
アミン0.20g,アセトニトリル5mlの混合物に、氷冷下37
%ホルマリン水溶液0.50gを10分間で滴下し、氷冷下で
1時間、室温で2時間30分かくはんした。反応混合物を
濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒,酢酸エチル)で精製し、まず0.52gの1−t−ブチ
ル−4−(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミノ)−
3−メチル−5−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒドロピリ
ミジン(化合物No.17)と1−t−ブチル−3−(6−
クロロ−3−ピリジルメチル)−4−メチルアミノ−5
−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン(化合物N
o.44)の混合物を得た。この混合物より、さらに精密な
カラムクロマトグラフィーにより化合物No.44と化合物N
o.17(この順に留出する)を分離した。
化合物No.17:Mp 169〜170℃1 HNMR(δ,CDCl3):1.13(9H,s),2.97(3H,s),3.63
(2H,s),3.72(2H,s),4.53(2H,d,J=6.0Hz),7.35
(1H,d,J=8.5Hz),7.73(2H,dd,J=8.5,2.5Hz),8.37
(1H,d,J=8.5Hz),10.43(1H,br.t,J=6Hz) 化合物No.44:Mp 160〜161℃1 HNMR(δ,CDCl3):1.04(9H,s),3.03(3H,d,J=6H
z),3.55(2H,s),3.72(2H,s),4.36(2H,s),7.40(1
H,d,J=8.5Hz),7.75(1H,dd,J=8.5Hz,2.5Hz),8.45
(1H,d,J=2.5Hz),10.42(1H,br.s) 実施例3 1,3−ジメチル−4−メチルチオ−5−ニトロ−1,2,
3,6−テトラヒドロピリミジン0.61g、3−ピリジルメチ
ルアミン0.357g、アセトニトリル6mlの混合物を室温で
5時間撹はんした後、濃縮し、カラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;ジクロロメタン−メタノール(10:1))
で精製し、0.33gの1,3−ジメチル−4−(3−ピリジル
メチルアミノ)−5−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒドロ
ピリミジン(化合物No.31)を得た。シロップ状液体。
元素分析値(C12H17N5O2) 計算値 C:54.74、H:6.51、N:26.60 実測値 C:54.62、H:6.36、N:26.411 HNMR(CDCl3):2.39(3H,s),3.12(3H,s),3.67(2H,
s),3.78(2H,s),4.59(2H,d,J=5.7Hz),7.2〜7.45
(1H,m),7.65〜7.85(1H,m),8.5〜8.7(2H,m),10.86
(1H,br,t,J=5.7Hz) 実施例4 4−(6−クロロ−3−ピリジルメチルアミノ)−1,
3−ジメチル−5−ニトロ−1,2,3,6−テトラヒドロピリ
ミジン(化合物No.13)0.27g,乾燥THF5ml,乾燥アセトニ
トリル5mlの混合物に、氷冷下、水素化ナトリウム(60
%,油性)0.0239gを少しずつ、1分間で加えた。室温
で30分間かくはん後、氷冷下、ギ酸酢酸無水物0.24gのT
HF1ml溶液を4分間で滴下し、室温で3時間かくはんし
た。濃縮後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒,ジ
クロロメタン−メタノール(20:1))で精製し、0.14g
の4−[N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N
−ホルミルアミノ]−1,3−ジメチル−5−ニトロ−1,
2,3,6−テトラヒドロピリミジン(化合物No.30)をシロ
ップ状液体として得た。1 HNMR(δ,CDCl3):2.41(3H,s),2.93(3H,s),3.6〜
4.0(4H,m),4.63(1H,d,J=14.7Hz),4.87(1H,d,J=1
4.7Hz),7.33(1H,d,J=8.5Hz),7.78(1H,dd,J=8.5,
2.5Hz),8.21(1H,s),8.32(1H,d,J=2.5Hz) 上記本発明の製造法あるいは実施例1〜4に従って、
下記表−3に示す化合物を製造した。表−3には、実施
例1〜4で得た化合物も含まれている。
実施例5 化合物No.2(20重量%),キシレン(75重量%),ポ
リオキシエチレングリコールエーテル(ノニポール8
5 )(5重量%)をよく混合して、乳剤を製造した。
実施例6 化合物No.7(30重量%),リグニンスルホン酸ナトリ
ウム(5重量%),ポリオキシエチレングリコールエー
テル(ノニポール85 )(5重量%),ホワイトカーボ
ン(30重量%),クレイ(30重量%)をよく混合して、
水和剤を製造した。
実施例7 化合物No.13(3重量%),ホワイトカーボン(3重
量%),クレイ(94重量%)をよく混合して粉剤を製造
した。
実施例8 化合物No.17(10重量%),リグニンスルホン酸ナト
リウム(5重量%),クレイ(85重量%)をよく粉砕混
合し、水を加えてよく練り合わせた後、造粒乾燥して粒
剤を製造した。
発明の効果 本発明は、優れた殺虫剤を提供することにより農業に
貢献する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡内 哲夫 大阪府枚方市堤町10番11号 (56)参考文献 特開 昭54−157584(JP,A) 特開 平2−258780(JP,A) 国際公開90/5134(WO,A1) 薬学雑誌;第97巻3号262−267頁 (1977) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 239/06 A01N 43/54 C07D 401/12 C07D 417/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 〔式中、R1、R2、R3及びR4は同一または相異なり(1)
    水素、(2)それぞれ、ニトロ、水酸基、オキソ、チオ
    キソ、シアノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-4アル
    コキシ−カルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素数1〜4
    の低級アルコキシ、フェノキシ、ハロゲノフェノキシ、
    炭素数1〜4の低級アルキルチオ、フェニルチオ、C1-4
    アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、アミ
    ノ、C2-6アシルアミノ、メチルアミノ,エチルアミノ,n
    −プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミ
    ノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,シクロヘキシル
    アミノ及びアニリノから選ばれる置換アミノ、C2-4アシ
    ル、ベンゾイル、酸素,硫黄および窒素から選ばれたヘ
    テロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環基(これらの複
    素環基はハロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲノフェノ
    キシから選ばれる1〜4個の置換基で置換されていても
    よい)および炭素数1〜10のハロアルキル基から選ばれ
    る1〜5個の置換基で置換されていてもよい、炭素数1
    〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、
    炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニ
    ル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、炭素数6〜
    10のアリール基および炭素数7〜10のアラルキル基から
    選ばれる炭化水素基(該炭化水素基がアリール、アラル
    キル、シクロアルキル、シクロアルケニルである場合に
    は炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロア
    ルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10
    のアルキニル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基お
    よび炭素数6〜10のアリール基から選ばれる置換基が1
    〜5個置換していてもよい。) または(3)ニトロ、水酸基、オキソ、チオキソ、シア
    ノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-4アルコキシ−カ
    ルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素数1〜4の低級アル
    コキシ、フェノキシ、ハロゲノフェノキシ、炭素数1〜
    4の低級アルキルチオ、フェニルチオ、C1-4アルキルス
    ルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、アミノ、C2-6
    シルアミノ、メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピル
    アミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチ
    ルアミノ,ジエチルアミノ,シクロヘキシルアミノ及び
    アニリノから選ばれる置換アミノ、C2-4アシル、ベンゾ
    イル、酸素,硫黄および窒素から選ばれたヘテロ原子を
    1〜4個含む5〜6員複素環基(これらの複素環基はハ
    ロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲノフェノキシから選
    ばれる1〜4個の置換基で置換されていてもよい)およ
    び炭素数1〜10のハロアルキル基から選ばれる1〜5個
    の置換基で置換されていてもよい、酸素原子,硫黄原子
    および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含む
    5〜8員環基またはその縮合環基を、Xはニトロ基を示
    す。〕で表わされるテトラヒドロピリミジン化合物また
    はその塩を含有することを特徴とする殺虫剤。
  2. 【請求項2】式 〔式中、R1a、R2、R3a及びR4は同一または相異なり
    (1)水素、(2)それぞれ、ニトロ、水酸基、オキ
    ソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カルボキシル、
    C1-4アルコキシ−カルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素
    数1〜4の低級アルコキシ、フェノキシ、ハロゲノフェ
    ノキシ、炭素数1〜4の低級アルキルチオ、フェニルチ
    オ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニ
    ル、アミノ、C2-6アシルアミノ、メチルアミノ,エチル
    アミノ,n−プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,n−ブ
    チルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,シクロ
    ヘキシルアミノ及びアニリノから選ばれる置換アミノ、
    C2-4アシル、ベンゾイル、酸素,硫黄および窒素から選
    ばれたヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環基(こ
    れらの複素環基はハロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲ
    ノフェノキシから選ばれる1〜4個の置換基で置換され
    ていてもよい)および炭素数1〜10のハロアルキル基か
    ら選ばれる1〜5個の置換基で置換されていてもよい、
    炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアル
    キル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10の
    アルキニル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、炭
    素数6〜10のアリール基および炭素数7〜10のアラルキ
    ル基から選ばれる炭化水素基(該炭化水素基がアリー
    ル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルケニルで
    ある場合には炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10
    のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭
    素数2〜10のアルキニル基、炭素数3〜10のシクロアル
    ケニル基および炭素数6〜10のアリール基から選ばれる
    置換基が1〜5個置換していてもよい。) または(3)ニトロ、水酸基、オキソ、チオキソ、シア
    ノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-4アルコキシ−カ
    ルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素数1〜4の低級アル
    コキシ、フェノキシ、ハロゲノフェノキシ、炭素数1〜
    4の低級アルキルチオ、フェニルチオ、C1-4アルキルス
    ルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、アミノ、C2-6
    シルアミノ、メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピル
    アミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチ
    ルアミノ,ジエチルアミノ,シクロヘキシルアミノ及び
    アニリノから選ばれる置換アミノ、C2-4アシル、ベンゾ
    イル、酸素,硫黄および窒素から選ばれたヘテロ原子を
    1〜4個含む5〜6員複素環基(これらの複素環基はハ
    ロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲノフェノキシから選
    ばれる1〜4個の置換基で置換されていてもよい)およ
    び炭素数1〜10のハロアルキル基から選ばれる1〜5個
    の置換基で置換されていてもよい、酸素原子,硫黄原子
    および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含む
    5〜8員環基またはその縮合環基であって、R1a及びR3a
    の少なくとも1つは式−(CH2−R5(式中R5はニト
    ロ、水酸基、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイ
    ル、カルボキシル、C1-4アルコキシ−カルボニル、スル
    ホ、ハロゲン、炭素数1〜4の低級アルコキシ、フェノ
    キシ、ハロゲノフェノキシ、炭素数1〜4の低級アルキ
    ルチオ、フェニルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C
    1-4アルキルスルホニル、アミノ、C2-6アシルアミノ、
    メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピルアミノ、イソ
    プロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチルアミノ,ジ
    エチルアミノ,シクロヘキシルアミノ及びアニリノから
    選ばれる置換アミノ、C2-4アシル、ベンゾイル、酸素,
    硫黄および窒素から選ばれたヘテロ原子を1〜4個含む
    5〜6員複素環基(これらの複素環基はハロゲン、C1-4
    アルキルおよびハロゲノフェノキシから選ばれる1〜4
    個の置換基で置換されていてもよい)および炭素数1〜
    10のハロアルキル基から選ばれる1〜5個の置換基で置
    換されていてもよい、酸素原子,硫黄原子および窒素原
    子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含む5〜8員環基
    またはその縮合環基を、nは0または1を示す)で表わ
    される基を、Xはニトロ基を示す。〕で表わされるテト
    ラヒドロピリミジン化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】R5がハロゲノピリジルまたはハロゲノチア
    ゾリルである請求項(2)記載のテトラヒドロピリミジ
    ン化合物またはその塩。
  4. 【請求項4】テトラヒドロピリミジン化合物またはその
    塩が請求項(2)または(3)記載の化合物である請求
    項(1)記載の殺虫剤。
  5. 【請求項5】(i)式 〔式中、R1a、R2、R3a及びXは請求項(2)記載と同意
    義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩と式 R4−NH2 〔式中、R4は請求項(2)記載と同意義を示す。〕で表
    わされるアミン類またはその塩とホルムアルデヒドとを
    反応させるか、(ii)式 〔式中、R3a、R4及びXは請求項(2)記載と同意義
    を、R6は低級アルキル基を示す。〕で表わされる化合物
    またはその塩と式 〔式中、R1a及びR2は請求項(2)記載と同意義を示
    す。〕で表わされるアミン類またはその塩とを反応させ
    るか、または(iii)式 〔式中、R1b、R2a、R3b及びR4aは少なくとも1つが水素
    を他は(1)それぞれ、ニトロ、水酸基、オキソ、チオ
    キソ、シアノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-4アル
    コキシ−カルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素数1〜4
    の低級アルコキシ、フェノキシ、ハロゲノフェノキシ、
    炭素数1〜4の低級アルキルチオ、フェニルチオ、C1-4
    アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、アミ
    ノ、C2-6アシルアミノ、メチルアミノ,エチルアミノ,n
    −プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミ
    ノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,シクロヘキシル
    アミノ及びアニリノから選ばれる置換アミノ、C2-4アシ
    ル、ベンゾイル、酸素,硫黄および窒素から選ばれたヘ
    テロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環基(これらの複
    素環基はハロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲノフェノ
    キシから選ばれる1〜4個の置換基で置換されていても
    よい)および炭素数1〜10のハロアルキル基から選ばれ
    る1〜5個の置換基で置換されていてもよい、炭素数1
    〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、
    炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニ
    ル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、炭素数6〜
    10のアリール基および炭素数7〜10のアラルキル基から
    選ばれる炭化水素基(該炭化水素基がアリール、アラル
    キル、シクロアルキル、シクロアルケニルである場合に
    は炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロア
    ルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10
    のアルキニル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基お
    よび炭素数6〜10のアリール基から選ばれる置換基が1
    〜5個置換していてもよい。) または(2)ニトロ、水酸基、オキソ、チオキソ、シア
    ノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-4アルコキシ−カ
    ルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素数1〜4の低級アル
    コキシ、フェノキシ、ハロゲノフェノキシ、炭素数1〜
    4の低級アルキルチオ、フェニルチオ、C1-4アルキルス
    ルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、アミノ、C2-6
    シルアミノ、メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピル
    アミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチ
    ルアミノ,ジエチルアミノ,シクロヘキシルアミノ及び
    アニリノから選ばれる置換アミノ、C2-4アシル、ベンゾ
    イル、酸素,硫黄および窒素から選ばれたヘテロ原子を
    1〜4個含む5〜6員複素環基(これらの複素環基はハ
    ロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲノフェノキシから選
    ばれる1〜4個の置換基で置換されていてもよい)およ
    び炭素数1〜10のハロアルキル基から選ばれる1〜5個
    の置換基で置換されていてもよい、酸素原子,硫黄原子
    および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含む
    5〜8員環基またはその縮合環基を、Xは請求項(2)
    記載と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその
    塩と式 R7−Y 〔式中、R7は(1)それぞれ、ニトロ、水酸基、オキ
    ソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カルボキシル、
    C1-4アルコキシ−カルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素
    数1〜4の低級アルコキシ、フェノキシ、ハロゲノフェ
    ノキシ、炭素数1〜4の低級アルキルチオ、フェニルチ
    オ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニ
    ル、アミノ、C2-6アシルアミノ、メチルアミノ,エチル
    アミノ,n−プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,n−ブ
    チルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,シクロ
    ヘキシルアミノ及びアニリノから選ばれる置換アミノ、
    C2-4アシル、ベンゾイル、酸素,硫黄および窒素から選
    ばれたヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環基(こ
    れらの複素環基はハロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲ
    ノフェノキシから選ばれる1〜4個の置換基で置換され
    ていてもよい)および炭素数1〜10のハロアルキル基か
    ら選ばれる1〜5個の置換基で置換されていてもよい、
    炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアル
    キル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10の
    アルキニル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、炭
    素数6〜10のアリール基および炭素数7〜10のアラルキ
    ル基から選ばれる炭化水素基(該炭化水素基がアリー
    ル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルケニルで
    ある場合には炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10
    のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭
    素数2〜10のアルキニル基、炭素数3〜10のシクロアル
    ケニル基および炭素数6〜10のアリール基から選ばれる
    置換基が1〜5個置換していてもよい。) または(2)ニトロ、水酸基、オキソ、チオキソ、シア
    ノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-4アルコキシ−カ
    ルボニル、スルホ、ハロゲン、炭素数1〜4の低級アル
    コキシ、フェノキシ、ハロゲノフェノキシ、炭素数1〜
    4の低級アルキルチオ、フェニルチオ、C1-4アルキルス
    ルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、アミノ、C2-6
    シルアミノ、メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピル
    アミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチ
    ルアミノ,ジエチルアミノ,シクロヘキシルアミノ及び
    アニリノから選ばれる置換アミノ、C2-4アシル、ベンゾ
    イル、酸素,硫黄および窒素から選ばれたヘテロ原子を
    1〜4個含む5〜6員複素環基(これらの複素環基はハ
    ロゲン、C1-4アルキルおよびハロゲノフェノキシから選
    ばれる1〜4個の置換基で置換されていてもよい)およ
    び炭素数1〜10のハロアルキル基から選ばれる1〜5個
    の置換基で置換されていてもよい、酸素原子,硫黄原子
    および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含む
    5〜8員環基またはその縮合環基を、Yはハロゲン、ま
    たはハロゲンで置換されていてもよいアルキルスルホニ
    ルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基またはアシル
    オキシ基を示す。〕で表わされる化合物とを反応させる
    ことを特徴とする、 式 〔式中、R1a、R2、R3a、R4及びXは請求項(2)記載と
    同意義を示す。〕で表わされるテトラヒドロピリミジン
    化合物またはその塩の製造法。
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