JPH04356481A - オキソ−複素環誘導体及びその殺虫剤 - Google Patents

オキソ−複素環誘導体及びその殺虫剤

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JPH04356481A
JPH04356481A JP3190418A JP19041891A JPH04356481A JP H04356481 A JPH04356481 A JP H04356481A JP 3190418 A JP3190418 A JP 3190418A JP 19041891 A JP19041891 A JP 19041891A JP H04356481 A JPH04356481 A JP H04356481A
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Withdrawn
Application number
JP3190418A
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Inventor
Koichi Iwanaga
幸一 岩永
Isao Minamida
南田 勲
Tetsuo Okauchi
岡内 哲夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤として有用なオ
キソ−複素環誘導体またはその塩、それを含有する殺虫
剤および殺虫剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多数の有害生物防除効果を有す
る合成化合物が殺虫剤として使用されているが、その大
部分のものは有機リン酸エステル,カルバミン酸エステ
ル,有機含塩素化合物あるいはピレスロイド系化合物に
属している。このように限られた範囲の化合物が、多用
されることによって、例えば、害虫の殺虫剤抵抗性の増
大のような弊害が起こり、現に各地で問題となっている
ことは周知のとおりである。また上記殺虫剤のうち、い
くつかのものは殺虫力が大きくても、人畜毒性や魚毒性
が高く、時には害虫の天敵に対しても毒性を表わしたり
、また土壌等への残留性が強すぎるなど、実用上は必ず
しも満足できる効果を得られていないのが現状である。
【0003】一方、イミダゾリジン−またはテトラヒド
ロピリミジン−2−ニトロメチレンまたは2−ニトロイ
ミノ等の誘導体の殺虫活性については特開昭62−81
382号、63−68567号、63−150275号
、63−156786号、63−307857号等に報
告があり、イミダゾリジン環またはテトラヒドロピリミ
ジン環上の炭素原子は、無置換あるいは水酸基、アルキ
ル基、塩素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基で置換さ
れていてもよいと記載されているが、本出願のようにオ
キソ基が置換したイミダゾリジン−(ジ)オン誘導体、
テトラヒドロヒドロピリミジン−(ジ)オン誘導体およ
びチアジアゾリジン−オン誘導体の例は見当たらなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な現
状において、人畜毒性、魚毒性及び天敵に対する毒性が
低く、安全でかつ害虫に対して優れた防除効果を有する
オキソ−複素環誘導体またはその塩を殺虫剤として提供
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、従来使用されてきた殺虫剤とは全く構造
の異なった殺虫剤を見出すため、長年鋭意研究を続けて
きた。その結果、式
【0006】
【化3】 [式中、Q1及びQ2はカルボニル基、イオウ原子また
は置換されていてもよいメチレン基を示すが、Q1及び
Q2の少なくとも一方はカルボニル基を示し、Q3は置
換されていてもよいメチレン基または結合手を示すが、
Q1またはQ2がイオウ原子である時、Q3は結合手を
示し、Q4は水素原子、置換されていてもよい炭化水素
基、カルボニル基を介する基、イオウ原子を介する基、
リン原子を介する基、窒素原子を介する基または酸素原
子を介する基を、Zは電子吸引基を、Yは窒素原子また
は式:C−W(式中、Wは水素原子または電子吸引基を
示す。)で表わされる基を、Hetは置換されていても
よい複素環基を、nは0、1または2を示す。]で表わ
されるオキソ−複素環誘導体およびその塩が意外にも強
い殺虫作用を有することを知見し、さらに毒性の低いこ
とも知見し、これらに基づいて、本発明を完成するにい
たった。
【0007】即ち、本発明は、(1)オキソ−複素環誘
導体[I]またはその塩、(2)オキソ−複素環誘導体
[I]またはその塩を含有する殺虫剤または殺虫剤組成
物、  (3) 式
【0008】
【化4】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物またはその塩と式 X−Q1−Q3−Q2−X    [III][式中、
Q1、Q2及びQ3は前記と同意義を、Xは脱離基を示
す。]で表わされる化合物またはその塩とを反応させる
ことを特徴とするオキソ−複素環誘導体[I]またはそ
の塩の製造法、 (4) 式
【0009】
【化5】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物またはその塩を分子内閉環反応させることを特徴と
する、式
【0010】
【化6】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされるオ
キソ−複素環誘導体またはその塩の製造法、(5) 式
【0011】
【化7】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物またはその塩を分子内閉環反応させることを特徴と
する、式
【0012】
【化8】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされるオ
キソ−複素環誘導体またはその塩の製造法、(6) 式
【0013】
【化9】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物またはその塩と式 X−Q4a                 [VI
][式中、Q4aは置換されていてもよい炭化水素基、
カルボニル基を介する基、イオウ原子を介する基または
リン原子を介する基を、Xは前記と同意義を示す。]で
表わされる化合物またはその塩とを反応させることを特
徴とする、式
【0014】
【化10】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされるオ
キソ−複素環誘導体またはその塩の製造法、(7) 式
【0015】
【化11】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物またはその塩と式 X−CH2−Het           [VIII
][式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる
化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする、
【0016】
【化12】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされるオ
キソ−複素環誘導体またはその塩の製造法、(8) 式
【0017】
【化13】 [式中、Q1、Q2、Q3、Het及びnは前記と同意
義を、Qは置換されていてもよいアルキル基または置換
されていてもよいアラルキル基を示す。]で表わされる
化合物またはその塩と式 Z−YH2                [X][
式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化合
物またはその塩とを反応させることを特徴とする、オキ
ソ−複素環誘導体[Ic]またはその塩の製造法、(9
) 式
【0018】
【化14】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物またはその塩と式 X−Z                    [X
II][式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わさ
れる化合物またはニトロ化剤とを反応させることを特徴
とする、式
【0019】
【化15】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされるオ
キソ−複素環誘導体[If]またはその塩の製造法に関
する。
【0020】上記式中、Q1及びQ2は同一または相異
なってカルボニル基、イオウ原子または置換されていて
もよいメチレン基を示すが、Q1とQ2が同時に置換さ
れていてもよいメチレン基を示すことはない。Q1また
はQ2で示されるメチレン基は、同一または相異なる置
換基を1または2個有していてもよく、この様な置換基
としてはたとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、
ペンチル、ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキル基、た
とえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル
等の炭素数3〜7のシクロアルキル基、たとえば、ビニ
ル、アリル、2−ブテニル、2−メチルアリル、3−ヘ
キシニル等の炭素数2〜6のアルケニル基、たとえばエ
チニル、2−プロピニル、3−ヘキシニル等の炭素数2
〜6のアルキニル基、たとえばシクロプロペニル、シク
ロペンテニル、シクロヘキセニル等の炭素数3〜7のシ
クロアルケニル基、フェニル、ベンジル、水酸基、たと
えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、たとえ
ばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ
等のC1−4アルコキシ、フェノキシ、たとえばメチル
チオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、n−ブチルチオ等のC1−4アルキルチオ、フェニ
ルチオ等が挙げられる。
【0021】Q1及びQ2の好ましい例は、たとえばカ
ルボニル基、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチル
メチレン基である。
【0022】Q1及びQ2の特に好ましい例としては、
Q1がカルボニル基またはメチレン基で、Q2がカルボ
ニル基の場合がある。
【0023】Q3は置換されていてもよいメチレン基ま
たは結合手を示す。また、Q1またはQ2がイオウ原子
を示す場合、Q3は結合手のみを示す。Q3が置換され
ていてもよいメチレン基を示す場合、その具体的な置換
基はQ1およびQ2で前述したもの等が用いられ、その
好ましい例も同様である。Q3が結合手を示す場合、Q
1とQ2が直接結合していることを示す。即ち、本発明
ではイミダゾリジン−オン誘導体またはイミダゾリジン
−ジオン誘導体を示す。
【0024】Q4は水素原子、置換されていてもよい炭
化水素基、カルボニル基を介する基、イオウ原子を介す
る基、リン原子を介する基、窒素原子を介する基または
酸素原子を介する基を示し、Q4aは置換されていても
よい炭化水素基、カルボニル基を介する基、イオウ原子
を介する基またはリン原子を介する基を示す。
【0025】Q4またはQ4aで示される「置換されて
いてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル
、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル
等の炭素数1〜15のアルキル基、たとえばシクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
等の炭素数3〜10のシクロアルキル基、たとえばビニ
ル、アリル、2−メチルアリル、2−ブテニル、3−ブ
テニル、3−オクテニル等の炭素数2〜10のアルケニ
ル基、たとえばエチニル、2−プロピニル、3−ヘキシ
ニル等の炭素数2〜10のアルキニル基、たとえばシク
ロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等
の炭素数3〜10のシクロアルケニル基、たとえばフェ
ニル、ナフチル等の炭素数6〜10のアリール基、たと
えばベンジル、フェニルエチル等の炭素数7〜10のア
ラルキル基等が用いられる。また「置換されていてもよ
い炭化水素基」の置換基としては、ニトロ、水酸基、メ
ルカプト、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、
カルボキシル、たとえばメトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル等のC1−4アルコキシ−カルボニル、スル
ホ、たとえばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン
、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−
ブトキシ等のC1−4アルコキシ、たとえばフェノキシ
等のC6−10アリールオキシ、たとえばメチルチオ、
エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n
−ブチルチオ、t−ブチルチオ等のC1−4アルキルチ
オ、たとえばフェニルチオ等のC6−10アリールチオ
、たとえばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル等
のC1−4アルキルスルフィニル、たとえばフェニルス
ルフィニル等のC6−10アリールスルフィニル、たと
えばメチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1−4
アルキルスルホニル、たとえばフェニルスルホニル等の
C6−10アリールスルホニル、アミノ、たとえばアセ
チルアミノ、プロピオニルアミノ等のC2−6アシルア
ミノ、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロ
ピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等のモノ−又はジ−C
1−4アルキルアミノ、たとえばシクロヘキシルアミノ
等のC3−6シクロアルキルアミノ、たとえばアニリノ
等のC6−10アリールアミノ、たとえばアセチル等の
C2−4アシル、たとえばベンゾイル等のC6−10ア
リール−カルボニル、たとえば2−または3−チエニル
、2−または3−フリル、3−、4−または5−ピラゾ
リル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−ま
たは5−イソチアゾリル、2−、4−または5−オキサ
ゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−
、4−または5−イミダゾリル、1,2,3−または1
,2,4−トリアゾリル、1Hまたは2H−テトラゾリ
ル、2−、3−または4−ピリジル、2−、4−または
5−ピリミジニル、3−または4−ピリダニジル、キノ
リル、イソキノリル、インドリル等の酸素、硫黄、窒素
から選ばれたヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環
基、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜10のシ
クロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素
数2〜10のアルキニル基、炭素数3〜10のシクロア
ルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜
10のアラルキル基から選ばれる1〜5個が用いられる
。これらの置換基が、たとえばC6−10アリール、C
7−10アラルキル、C3−10シクロアルキル、C3
−10シクロアルケニル、C6−10アリールオキシ、
C6−10アリールチオ、C6−10アリールスルフィ
ニル、C6−10アリールスルホニル、C6−10アリ
ールアミノ、複素環基等である場合にはさらに上記のよ
うなハロゲン、水酸基、たとえばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル
、t−ブチル等のC1−4アルキル、たとえばビニル、
アリル、2−メチルアリル等のC2−4アルケニル、た
とえばエチニル、2−プロピニル等のC2−4アルキニ
ル、C6−10アリール、C1−4アルコキシ、フェノ
キシ、C1−4アルキルチオ、フェニルチオ等で1〜5
個置換されていてもよく、また置換基がC1−15アル
キル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、
C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4
アルキルスルフィニル、C1−4アルキルスルホニル、
アミノ、モノ−又はジ−C1−4アルキルアミノ、C3
−6シクロアルキルアミノ、C6−10アリールアミノ
等である場合にはさらに上記のようなハロゲン、水酸基
、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ等で1〜
5個置換されていてもよい。
【0026】Q4またはQ4aで示される「カルボニル
基を介する基」としては、たとえば式:−CO−R(式
中、Rは水素原子、炭化水素基または複素環基を示す。 )、式:−CO−OR1(式中、R1は炭化水素基また
は複素環基を示す。)で表わされる基等が用いられる。 式中のRまたはR1で示される炭化水素基は、Q4で示
される炭化水素基として前述したもの等が用いられ、R
またはR1で示される複素環基としては、Hetで示さ
れる複素環基として後述するもの等が用いられる。これ
らの炭化水素基及び複素環基はQ4で示される炭化水素
基の置換基として前述した置換基を1〜5個有していて
もよい。
【0027】Q4またはQ4aで示される「イオウ原子
を介する基」としては、例えば式:−S(O)p−R2
(式中、pは0、1または2を、R2は炭化水素基また
は複素環基を示す。)で表わされる基等が用いられる。 式中のR2で示される炭化水素基は、Q4で示される炭
化水素基として前述したもの等が用いられ、R2で示さ
れる複素環基としては、Hetで示される複素環として
後述するもの等が用いられる。これらの炭化水素基およ
び複素環基はQ4で示される炭化水素基の置換基として
前述した置換基を1〜5個有していてもよい。
【0028】Q4またはQ4aで示される「リン原子を
介する基」としては、例えば式:
【0029】
【化16】 [式中R3およびR4は水素基、酸素原子を介して結合
する炭化水素基酸素原子を介して結合する複素環基、炭
化水素基または複素環基を示す。 で表わされる基等が
用いられる。式中のR3およびR4で示される炭化水素
基部分はQ4で示される炭化水素基として前述したもの
等が用いられ、R3およびR4で示される複素環基部分
はHetで示される複素環基として後述するもの等が用
いられる。これらの炭化水素基部分および複素環基部分
はQ4で示される炭化水素基の置換基として前述した置
換基を1〜5個有していてもよい。
【0030】Q4で示される「窒素原子を介する基」と
しては、アミノ、ジアルキルアミノ(たとえばジメチル
アミノ、ジエチルアミノ等のジ−C1−4アルキルアミ
ノ)、アシルアミノ(たとえばホルミルアミノ、アセチ
ルアミノ、プロピオニルアミノ等のC1−4アシルアミ
ノ)、アルコキシカルボニルアミノ(たとえばメトキシ
カルボニルアミノ等のC1−4アルコキシカルボニルア
ミノ)、スルホニルアミノ(たとえばメチルスルホニル
アミノ等のC1−4アルキルスルホニルアミノ)等が用
いられる。
【0031】Q4で示される「酸素原子を介する基」と
しては、水酸基、アルコキシ(たとえばメトキシ、エト
キシ等のC1−4アルコキシ)、アラルキルオキシ(た
とえばベンジル等のC7−12アラルキルオキシ)等が
用いられる。
【0032】Q4の好ましい例は、水素原子、たとえば
メチル、エチル、プロピル等のC1−4アルキル、たと
えばホルミル、アセチル等のC1−4アシル等である。
【0033】Zで示される電子吸引基としては、たとえ
ばシアノ、ニトロ、アルコキシカルボニル(たとえばメ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル等のC1−4ア
ルコキシ−カルボニル等)、ヒドロキシカルボニル、C
6−10アリール−オキシカルボニル(たとえばフェノ
キシカルボニル等)、複素環オキシカルボニル(複素環
基としては下記のもの等が用いられ、たとえばピリジル
オキシカルボニル、チエニルオキシカルボニル等)、た
とえばハロゲン(Cl、Br等)等で置換されていても
よいC1−4アルキルスルホニル(たとえばメチルスル
ホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホ
ニル等)、スルファモイル、ジ−C1−4アルコキシホ
スホリル(たとえばジエトキシホスホリル等)、たとえ
ばハロゲン(Cl、Br,F等)等で置換されていても
よいC1−4アシル(たとえばアセチル、トリクロロア
セチル、トリフルオロアセチル等)、C6−10アリー
ル−カルボニル(たとえばベンゾイル等)、カルバモイ
ル、C1−4アルキルスルホニルチオカルバモイル(た
とえばメチルスルホニルチオカルバモイル等)等が用い
られる。好ましい電子吸引基はたとえばニトロ等である
【0034】Hetで示される複素環基としては、たと
えば酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を
1〜5個含む5〜8員環基またはその縮合環基などが用
いられ、その具体例としては、たとえば2−または3−
チエニル,2−または3−フリル,2−または3−ピロ
リル,2−,3−または4−ピリジル,2−,4−また
は5−オキサゾリル,2−,4−または5−チアゾリル
,3−,4−または5−ピラゾリル,2−,4−または
5−イミダゾリル,3−,4−または5−イソオキサゾ
リル,3−,4−または5−イソチアゾリル,3−また
は5−(1,2,4−オキサジアゾリル),1,3,4
−オキサジアゾリル,3−または5−(1,2,4−チ
アジアゾリル),1,3,4−チアジアゾリル,4−ま
たは5−(1,2,3−チアジアゾリル),1,2,5
−チアジアゾリル,1,2,3−トリアゾリル,1,2
,4−トリアゾリル,1H−または2H−テトラゾリル
,N−オキシド−2−,3−または4−ピリジル,2−
,4−または5−ピリミジニル,N−オキシド−2−,
4−または5−ピリミジニル,3−または4−ピリダジ
ニル,ピラジニル,N−オキシド−3−または4−ピリ
ダジニル,ベンゾフリル,ベンゾチアゾリル,ベンゾオ
キサゾリル,トリアジニル,オキソトリアジニル,テト
ラゾロ[1,5−b]ピリダジニル,トリアゾロ[4,
5−b]ピリダジニル,オキソイミダジニル,ジオキソ
トリアジニル,ピロリジニル,ピペリジニル,ピラニル
,チオピラニル,1,4−オキサジニル,モルホリニル
,1,4−チアジニル,1,3−チアジニル,ピペラジ
ニル,ベンゾイミダゾリル,キノリル,イソキノリル,
シンノリニル,フタラジニル,キナゾリニル,キノキサ
リニル,インドリジニル,キノリジニル,1,8−ナフ
チリジニル,プリニル,プテリジニル,ジベンゾフラニ
ル,カルバゾリル,アクリジニル,フェナントリジニル
,フェナジニル,フェノチアジニル,フェノキサジニル
などが用いられる。複素環基の好ましいものは、たとえ
ば2−,3−またたは4−ピリジル,2−,4−または
5−チアゾリル等の5−又は6−員含窒素複素環基であ
る。
【0035】これらHetで示される複素環基は同一又
は相異なる置換基を1〜5個(好ましくは1個)有して
いてもよく、この様な置換基としてはたとえば、Q4で
示される「置換されていてもよい炭化水素」の置換基と
して前述したもの等が用いられる。
【0036】Hetの好ましい例は、たとえばハロゲン
で1ないし2個置換されてもよいピリジル,チアゾリル
等の5または6員含窒素複素環基等である。nは0、1
または2を示すが、1の場合が好ましい。
【0037】Yは窒素原子又は式:C−W(式中、Wは
水素原子または電子吸引基を示す。)で表わされる基を
示す。Wで示される電子吸引基としては、Zで示される
電子吸引基として前述したもの等が用いられる。Yの好
ましい例はたとえば窒素原子、メチン基(CH)等であ
る。
【0038】Xで示される脱離基としては、たとえば塩
素、臭素、ヨウ素、フッ素等のハロゲン、たとえばメタ
ンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、ブタン
スルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ等のハロゲン(Cl、Br、F等)で1〜3個置換さ
れていてもよいC1−4アルキルスルホニルオキシ、た
とえばベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホ
ニルオキシ、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ、メ
シチレンスルホニルオキシ等のハロゲン(Cl、Br、
F等)で1〜4個置換されていてもよいC6−10アリ
ールスルホニルオキシ、たとえばアセチルオキシ、プロ
ピオニルオキシ、トリフルオロアセチルオキシ等のハロ
ゲン(Cl、Br、F等)等で1〜3個置換されていて
もよいC1−6アシルオキシ、たとえばベンゾイルオキ
シ等のC6−10アリール−カルボニルオキシ、水酸基
、たとえばメトキシ、エトキシ等のC1−4アルコキシ
、たとえばメチルチオ、エチルチオ等のC1−4アルキ
ルチオ基、たとえばメチルスルフィニル等のC1−4ア
ルキルスルフィニル、たとえばメチルスルホニル等のC
1−4アルキルスルホニル、たとえばフェノキシ、p−
クロロフェノキシ、p−ニトロフェノキシ等のハロゲン
(Cl、Br、F等)、ニトロ等で1〜3個置換されて
いてもよいC6−10アリールオキシ、たとえば2−ピ
リジルオキシ、2−ベンゾオキサゾリルオキシ等の複素
環オキシ、たとえばフェニルチオ、p−ニトロフェニル
チオ等のニトロ等で1〜2個置換されていてもよいC6
−10アリールチオ、たとえばベンジルチオ、p−ニト
ロベンジルチオ等のニトロ等で1〜2個置換されていて
もよいC7−12アラルキルチオ、たとえば2−ピリジ
ルチオ、2−ベンゾチアゾリルチオ等の複素環チオ、ア
ミノ、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、ジメチル
アミノ等のモノ−又はジ−C1−4アルキルアミノ、た
とえば1−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−
1−イル等の含窒素5員複素環基等が用いられる。
【0039】Xの好ましい例として化合物[III],
[VI],[VIII]及び[XII]においてはたと
えばクロロ、ブロモ、ヨウド等のハロゲン、たとえばメ
タンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニル
オキシ等のハロゲン等で1〜3個置換されていてもよい
C1−4アルキルスルホニルオキシ、たとえばベンゼン
スルホニルオキシ、p−トルオンスルホニルオキシ等の
C6−10アリールスルホニルオキシ等が用いられ、化
合物[IV]及び[V]においては上述のもののほかに
、たとえば水酸基、たとえばメトキシ、エトキシ等のハ
ロゲン等で1〜3個置換されていてもよいC1−4アル
コキシ、たとえばベンジルオキシ等のハロゲンまたはニ
トロ等で1〜5個置換されていてもよいC7−12アラ
ルキルオキシ、たとえばフェノキシ等のハロゲンまたは
ニトロ等で1〜5個置換されていてもよいC6−10ア
リールオキシ等が用いられる。Qで示される置換されて
いてもよいアルキル基または置換されていてもよいアラ
ルキル基としては、たとえばハロゲン等で1〜3個置換
されていてもよいC1−4アルキル、たとえばC1−4
アルキルまたはハロゲン等で1〜3個置換されていても
よいC7−12アラルキル等が用いられる。
【0040】Qの好ましい例はメチル、エチル、ベンジ
ル等である。
【0041】オキソ−複素環誘導体またはその塩の好ま
しい例としては、たとえば
【0042】
【化17】 式中、Q2aはカルボニル基またはメチレン基を、Q4
bは水素原子、メチル基、エチル基、ホルミル基、アセ
チル基を、Yaは窒素原子またはメチン基(CH)を、
Hetaはピリジル基、ハロゲノピリジル基、チアゾリ
ル基またはハロゲノチアゾリル基を示す。]で表わされ
る化合物またはその塩等がある。式[Ig]において、
Hetaはたとえば3−ピリジル基を、たとえば6−ク
ロロ−3−ピリジル、6−ブロモ−3−ピリジル、6−
フルオロ−3−ピリジル等のハロゲノピリジル基を、ま
たは2−クロロ−5−チアゾリル、2−ブロモ−5−チ
アゾリル等のハロゲノチアゾリル基を示す。
【0043】オキソ−複素環誘導体[I]またはその塩
は、ZとWが同じ電子吸引基を示す場合を除いてZの位
置に関してシス体とトランス体の立体異性体を生じ、ま
たはQ4が水素原子である場合は理論的に互変異性体を
生ずるが、これらいずれの異性体も本発明の化合物[I
]またはその塩に含まれる。
【0044】
【化18】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]
【0045】ま
たオキソ−複素環誘導体[I],[Ia],[Ib ]
,[Ic ],[Id ],[Ie ],[If ]の
塩としては、例えば塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,
リン酸,硫酸,過塩素酸などの無機酸,例えばギ酸,酢
酸,酒石酸,リンゴ酸,クエン酸,シュウ酸.コハク酸
,安息香酸,ピクリン酸,p−トルエンスルホン酸など
の有機酸との塩が用いられてもよい。
【0046】オキソ−複素環誘導体[I]またはその塩
を殺虫剤として使用するにあたっては、一般の農薬のと
り得る形態、即ち化合物[I]またはその塩の1種また
は2種以上を使用目的によって適当な液体の担体に溶解
させるか分散させ、または適当な固体担体と混合させる
か吸着させ、乳剤、油剤、水和剤、粉剤、粒剤、錠剤、
噴霧剤、軟膏などの剤型として使用される。これらの製
剤は必要ならばたとえば乳化剤、懸濁剤、展着剤、浸透
剤、湿潤剤、粘漿剤、安定剤等を添加してもよく、自体
公知の方法で調製することができる。
【0047】殺虫剤中の有効成分の含有割合は使用目的
によって異なるが、乳剤、水和剤などは10〜90重量
%程度が適当であり、油剤、粉剤などとしては0.1〜
10重量%程度が適当であり、粒剤としては1〜20重
量%が適当であるが、使用目的によっては、これらの濃
度を適宜変更してもよい。乳剤、水和剤などは使用に際
して、水などで適宜希釈増量(例えば100〜100,
000倍)して散布する。
【0048】使用する液体担体(溶剤)としては、例え
ば水、アルコール類(たとえば、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、エチレングリコールなど)、ケトン類(
たとえば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、エー
テル類(たとえば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルなど)、脂肪族炭化水素類(たとえば
、ケロシン、灯油、燃料油、機械油など)、芳香族炭化
水素類(たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソ
ルベントナフサ、メチルナフタレンなど)、ハロゲン化
炭化水素類(たとえばジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素など)、酸アミド類(たとえばジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、エステル類(
たとえば、酢酸エチル、酢酸ブチル、脂肪酸グリセリン
エステルなど)、ニトリル類(たとえばアセトニトリル
、プロピオニトリルなど)の溶媒が適当であり、これら
は1種または2種以上を適当な割合で混合して適宜使用
することができる。
【0049】固体担体(希釈・増量剤)としては、植物
性粉末(たとえば大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉など
)、鉱物性粉末(たとえば、カオリン、ベントナイト、
酸性白土などのクレイ類、滑石粉、ロウ石粉などのタル
ク類、珪藻土、雲母粉などのシリカ類など)、アルミナ
、硫黄粉末、活性炭などが用いられ、これらは1種また
は2種以上を適当な割合で混合して適宜使用することが
できる。また軟膏基剤としては、たとばポリエチレング
リコール、ペクチン、例えばモノステアリン酸グリセリ
ンエステル等の高級脂肪酸の多価アルコールエステル、
たとえばメチルセルロース等のセルロース誘導体、アル
ギン酸ナトリウム、ベントナイト、高級アルコール、例
えばグリセリン等の多価アルコール、ワセリン、白色ワ
セリン、流動パラフィン、豚脂、各種植物油、ラノリン
、脱水ラノリン、硬化油、樹脂類等の1種または2種以
上、あるいはこれらに下記に示す各種界面活性剤を添加
したもの等が適宜使用される。
【0050】乳化剤、展着剤、浸透剤、分散剤などとし
て使用される界面活性剤としては、必要に応じて石鹸類
、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類[例
、ノイゲンR、イー・エー142(E・A142)R;
第一工業製薬(株)製、ノナールR;東邦化学(株)製
]、アルキル硫酸塩類[例、エマール10R、エマール
40R;花王(株)製]、アルキルスルホン酸塩類[例
、ネオゲンR、ネオゲンTR;第一工業製薬(株)製、
ネオペレックス;花王(株)製]、ポリエチレングリコ
ールエーテル類[例、ノニポール85R、ノニポール1
00R、ノニポール160R;三洋化成(株)製]、多
価アルコールエステル類[例、トウイーン20R、トウ
イーン80R;花王(株)製]などの非イオン系及びア
ニオン系界面活性剤が適宜用いられる。
【0051】また、オキソ−複素環誘導体[I]または
その塩とたとえば他種の殺虫剤(ピレスロイド系殺虫剤
、有機リン系殺虫剤、カルバメート系殺虫剤、天然殺虫
剤など)、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物ホルモン
剤、植物発育調節物質、殺菌剤(たとえば銅系殺菌剤、
有機塩素系殺菌剤、有機硫黄系殺菌剤、フェノール系殺
菌剤など)、共力剤、誘引剤、忌避剤、色素、肥料等と
を配合し、適宜使用することも可能である。
【0052】オキソ−複素環誘導体[I]及びその塩は
、衛生害虫、動植物寄生昆虫の防除に有効であって、害
虫の寄生する動植物に直接散布するなど、昆虫に直接接
触させることによって強い殺虫作用を示すが、より特徴
のある性質としては、薬剤を根、葉、茎等から植物に一
旦吸収させた後、この植物を害虫が吸汁、咀嚼あるいは
これに接触することによっても強い殺虫作用を示す点に
ある。このような性質は吸汁性、咬食性の昆虫を駆除す
るために有利である。又、化合物I 及びその塩は植物
に対する薬害も少なく、かつ魚類に対する毒性も低いな
ど、衛生用、園芸用、特に農業用害虫防除剤として安全
かつ有利な性質を併せ持っている。
【0053】オキソ−複素環誘導体[I]またはその塩
を含有する製剤は、具体的には、例えばナガメ(Eur
ydema  rugosum)、イネクロカメムシ(
Scotinophara  lurida)、ホソヘ
リカメムシ(Riptortusclavatus)、
ナシグンバイ(Stephanitisnashi)、
ヒメトビウンカ(Laodelphax  stria
tellus)、トビイロウンカ(Nilaparva
ta  lugens)、ツマグロヨコバイ(Neph
otettix  cincticeps)、ヤノネカ
イガラムシ(Unaspis  yanonensis
)、ダイズアブラムシ(Aphisglycines)
、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis  er
ysimi)、ダイコンアブラムシ(Brevicor
yne  brassicae)、ワタアブラムシ(A
phis  gossypii)等の半翅目害虫、例え
ばハスモンヨトウ(Spodoptera  litu
ra)、コナガ(Plutella  xyloste
lla)、モンシロチョウ(Pieris  rapa
e  crucivora)、ニカメイガ(Chilo
  suppressalis)、タマナギンウワバ(
Autographa  nigrisigna)、タ
バコガ(Helicoverpa  assulta)
、アワヨトウ(Pseudaletiaseparat
a)、ヨトウガ(Mamestra  brassic
ae)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophye
s  orana  fasciata)、ワタノメイ
ガ(Notarcha  derogata)、コブノ
メイガ(Cnaphalocrocis  medin
alis)、ジャガイモガ(Phthorimaea 
 operculella)等の鱗翅目害虫、例えばニ
ジュウヤホシテントウ(Epilachna  vig
intioctopunctata)、ウリハムシ(A
ulacophora  femoralis)、キス
ジノミハムシ(Phyllotreta  strio
lata)、イネドロオイムシ(Oulema  or
yzae)、イネゾウムシ(Echinocnemus
  squameus)等の甲虫目害虫、例えばイエバ
エ(Musca  domestica)、アカイエカ
(Culex  pipiens  pallens)
、ウシアブ(Tabanus  trigonus)、
タマネギバエ(Delia  antiqua)、タネ
バエ(Delia  platura)等の双翅目害虫
、例えばトノサマバッタ(Locusta  migr
atoria)、ケラ(Gryllotalpa  a
fricana)等の直翅目害虫、例えばチャバネゴキ
ブリ(Blattella  germanica)、
クロゴキブリ(Periplaneta  fulig
inosa)等の網翅類、例えばナミハダニ(Tetr
anychus  urticae)、ミカンハダニ(
Panonychus  citri)、カンザワハダ
ニ(Tetranychus  kanzawai)、
ニセナミハダニ(Tetranychus  cinn
abarinus)、リンゴハダニ(Panonych
us  ulmi)、ミカンサビダニ(Aculops
pelekassi)等のハダニ類、例えばイネシンガ
レセンチュウ(Aphelenchoides  be
sseyi)等の線虫類などの防除に特に有効である。
【0054】かくして得られる本発明の殺虫剤は、毒性
が極めて少なく安全で、優れた農薬である。そして、本
発明の殺虫剤は、従来の殺虫剤と同様の方法で用いるこ
とができ、その結果従来品に比べて優れた効果を発揮す
ることができる。たとえば本発明の殺虫剤は、対象の害
虫に対して例えば育苗箱処理、作物の茎葉散布、虫体散
布、水田の水中施用あるいは土壌処理などにより使用す
ることができる。そしてその施用量は、施用時期、施用
場所、施用方法等に応じて広範囲に変えることができる
が、一般的にはヘクタール当り有効成分(オキソー複素
環誘導体[I]またはその塩)が0.3g〜3,000
g好ましくは50g〜1,000gとなるように施用す
ることが望ましい。また本発明の殺虫剤が水和剤である
場合には、有効成分の最終濃度が0.1〜1,000p
pm好ましくは10〜500ppmの範囲となるように
希釈して使用すればよい。
【0055】オキソ−複素環誘導体[I]またはその塩
は次のような方法(A)〜(H)等によって製造するこ
とができる。下記の製法によって化合物[I]が遊離の
化合物で得られる場合は、上記したような塩に、また塩
の形で得られる場合は遊離の化合物に、それぞれ常法に
従って変換することができる。また、化合物[I]に含
まれる化合物が他種の化合物[I]を製造する原料に用
いられる時は遊離のままあるいは塩として用いてもよい
。その他の原料が上記したような塩となりうる場合も同
様に遊離のままのみならず塩として用いることができる
。而して、下記の製法に用いられる原料化合物及び生成
物については、その塩(たとえば上記化合物[I]で述
べた酸との塩等)も含めるものとする。
【0056】(A)本発明においては、化合物[II]
またはその塩と化合物[III]とを反応させることに
より、オキソ−複素環誘導体[I]またはその塩を製造
することができる。
【0057】該反応における[III]の脱離基として
はハロゲン、C1−4アルキルスルホニルオキシ、C6
−10アリールスルホニルオキシ等が用いられるが、ハ
ロゲン特に塩素が好ましい。用いられる[III]の量
は、化合物[II]に対して当モル以上、好ましくは約
1〜5モル当量である。反応に用いられる溶媒としては
、化合物[II]と化合物[III]を溶解し、[II
]あるいは[III]と反応しないものが望ましく、好
ましくはジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルホスホロ
トリアミド、アセトニトリル、ピリジンなどが用いられ
る。反応温度は約−50℃ないし150℃であり、反応
時間は、約0.1〜48時間である。また本反応系中に
トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン
、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリ
ン等の有機塩基および水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、ナトリウムアミド、n−ブチルリチウム、リチウム
ジイソプロピルアミド等の金属化合物、または炭酸カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機
塩基等を共存させることによって、反応時間を短縮し、
副反応を抑制して収率を向上することができる。
【0058】本発明方法の原料物質として使用される化
合物[II]は、Yが式:CWの場合、特開平2−17
1号記載の方法等で、Yが窒素原子の場合、特願平1−
333721号等記載の方法あるいはそれと類似の方法
等で製造することができる。
【0059】(B)原料化合物[IV]またはその塩を
分子内閉環反応させることにより化合物[Ia]または
その塩を製造することができる。本反応においてXがハ
ロゲン、C1−4アルキルスルホニルオキシ、C6−1
0アリールスルホニルオキシの時は既に方法(A)で述
べたように[II]より一挙に[I]が生成して、[I
V]が単離できない場合が多い。まれに[IV]が単離
された場合の好ましい反応条件は方法(A)で述べたと
同様である。本反応においてXが水酸基、C1−4アル
コキシ、C7−12アラルキルオキシ、C6−10アリ
ールオキシ等である場合は[IV]を一般に単離するこ
ともでき、その製造法は後述する。
【0060】本反応は溶媒を使用しても行なうことがで
き、その場合の溶媒としては化合物[IV]を溶解し、
脱離基Xのついたカルボニル部分と反応しないものが望
ましく、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、たとえばジクロロメタン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素類、たとえばヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素類、たとえばジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン(以下THFと略
称する。)、ジオキサン等のエーテル類、たとえばアセ
トン等のケトン類、たとえばアセトニトリル等のニトリ
ル類、たとえばジメチルスルホキシド(以下DMSOと
略称する。)等のスルホキシド類、たとえばN,N−ジ
メチルホルムアミド(以下DMFと略称する。)等の酸
アミド類、たとえば酢酸エチル等のエステル類などが用
いられる。これらの溶媒は単独で用いることもできるし
、また必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適当
な割合、例えば1:1〜1:10の割合で混合して用い
てもよい。
【0061】本反応は、塩基を0.01〜10当量好ま
しくは0.1〜3当量加えることにより促進されてもよ
い。このような塩基として、例えば炭酸水素ナトリウム
、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム
、フェニルリチウム、ブチルリチウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシド、金属ナトリウム、金属カリウム等の無機
塩基、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、N
,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ルチジン、コリジ
ン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、DBU(1,8
−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7)等の
有機塩基を用いることができる。上記有機塩基はそれ自
体溶媒として用いることもできる。
【0062】本反応の反応温度は通常−20℃〜200
℃、反応時間は通常10分〜50時間であるが、好まし
くはそれぞれ0℃〜130℃、1時間〜20時間である
【0063】本発明方法の原料物質として使用される化
合物[IV]は特開平2−171号、特願平1−333
721号、特願平2−98627号等に記載の式
【00
64】
【化19】 [式中、Z,Y,Hetおよびnは前記と同意義を示し
、Xaは脱離基を示す。]で表わされる化合物と式Q4
−NH−Q1−Q3−CO−X     [XIV][
式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化合
物とを、前記出願等に記載の反応条件下で反応させるこ
と等により製造することができる。
【0065】(C)原料化合物[V]またはその塩を分
子内閉環させることにより化合物[Ib]またはその塩
を製造することができる。本反応におけるXの好ましい
例及び反応条件は、方法(B)で述べたと同様である。 本発明方法の原料物質として使用される化合物[V]は
前記出願等に記載の式
【0066】
【化20】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物と前記出願等に記載の、あるいは類似方法で製造さ
れる式
【0067】
【化21】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物とを、前記出願に記載の反応条件下で反応させるこ
と等により製造することができる。
【0068】(D)化合物[I]に包含される[Ic]
またはその塩と化合物[VI]とを反応させることによ
り化合物[Id]またはその塩を製造することができる
。 該反応は、(1)アルキル化、アラルキル化、複素環−
アルキル化等、(2)アシル化、アルコキシカルボニル
化、アリールオキシカルボニル化、アラルキルオキシカ
ルボニル化、複素環オキシカルボニル化、複素環−アル
キルオキシカルボニル化、スルフェニル化、スルフィニ
ル化、スルホニル化、ホスホリル化等に分類することが
できる。(1)の種類の反応では、化合物[VI]のX
で示される脱離基としては、たとえばクロロ、ブロモ等
のハロゲン、たとえばメタンスルホニルオキシ等のC1
−4アルキルスルホニルオキシ、たとえばp−トルエン
スルホニルオキシ等のC6−10アリールスルホニルオ
キシ、たとえばアセチルオキシ、トリフルオロアセチル
オキシ等のハロゲン等で1〜3個置換されていてもよい
C1−4アシルオキシ等が特に好ましい。
【0069】化合物[Ic]に対して化合物[VI]は
約0.8〜1.5当量用いるのが好ましいが、反応に支
障がない場合には大過剰量用いてもよい。本反応は塩基
の存在下に行なって反応を促進させてもよく、このよう
な塩基としてはたとえば方法(B)で述べたようなもの
等を用いることができる。塩基は化合物[V]に対して
0.5当量〜大過剰量、好ましくは約0.8〜1.5当
量用いることができる。また塩基として有機塩基を用い
る場合は、それ自体を溶媒とすることもできる。
【0070】本反応は通常、方法(B)で述べたような
溶媒のほか、水、メタノール、エタノール等のアルコー
ル類中で行なってもよく、反応系が均一相でない場合は
、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロリド、ト
リn−オクチルメチルアンモニウムクロリド、トリメチ
ルデシルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニ
ウムブロミド等の4級アンモニウム塩やクラウンエーテ
ル類などの相間移動触媒の存在下に反応を行なってもよ
い。反応温度は通常−20〜150℃、好ましくは0〜
80℃である。反応時間は通常10分〜50時間、好ま
しくは2時間〜20時間の範囲である。
【0071】(2)の種類の反応では、自体公知の方法
あるいはそれに準じた方法により行なうことができる。 該アシル化反応に用いられるアシル化剤とてはたとえば
Rで表わされる基を含むアシルハライド、(混合)酸無
水物などが用いられる。該アルコキシカルボニル化反応
、アリールオキシカルボニル化反応、アラルキルオキシ
カルボニル化反応、複素環オキシカルボニル化反応、複
素環−アルキルオキシカルボニル化反応に用いられる該
反応試剤は、たとえばR1で表わされる基を含むオキシ
カルボニルハライド、炭酸エステル等が用いられる。該
スルフェニル化反応、スルフィニル化反応、スルホニル
化反応に用いられる該反応試剤はたとえばR2で表わさ
れる基を含むスルフェニルハライド、スルフィニルハラ
イド、スルホニルハライド、スルホン酸無水物等が用い
られる。該ホスホリル化反応に用いられる該反応試剤は
たとえばR3およびR4で表わされる基を含むホスホリ
ルハライドが用いられる。
【0072】上記反応試剤のハライドにおけるハロゲン
としては、臭素、塩素が特に好ましい。用いられる試薬
の量としては、原料に対し当モル以上、好ましくは約1
〜5モル当量である。なお、上記アシル化反応において
アシル化剤として酸無水物を用いる場合のその使用量は
、過剰量でもよい。これらの反応に用いられる溶媒とし
ては、化合物[Ic]と各反応試薬を溶解するものであ
ればよいが、好ましくはジクロロメタン、クロロホルム
、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホ
ロトリアミド、ピリジン、アセトニトリルなどが用いら
れる。反応温度は約−50℃ないし150℃であり、反
応時間は約0.1〜48時間である。また本反応系中に
トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン
、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリ
ン等のアミン類および水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、ナトリウムアミド、n−ブチルリチウム、リチウム
ジイソプロピルアミド等を共存させることによって反応
時間を短縮し、副反応を抑制して収率を向上することが
できる。
【0073】(E)原料化合物[VII]またはその塩
と化合物[VIII]とを反応させることにより化合物
[Ie]またはその塩を製造することができる。本反応
におけるXの好ましい例及び反応条件は上記方法(D)
の(1)の種類の反応で述べたと同様である。
【0074】本発明方法の原料物質として使用される化
合物[VII]は方法(B)で述べた出願等に記載の式
【0075】
【化22】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物と自体公知の方法で製造される、式Q4−NH−Q
1−Q3−Q2−NH2 [XVIII][式中の記号
は前記と同意義を示す。]で表わされる化合物とを、前
記出願に記載の反応条件下で反応させること等により製
造することができる。
【0076】(F)原料化合物[IX]またはその塩と
化合物 [X]とを反応させることにより化合物[Ia]または
その塩を製造することができる。本反応は例えばテトラ
ヘドロン(Tetrahedron),37,1453
(1981)、インデアン  ジャーナル  オブ  
ケミストリー(Indian  Journal  o
f  Chemistry),15B,297(197
7)、特開平2−171号等に記載の方法に準じた方法
で行なうことができる。反応は化合物[X]を溶媒とし
て過剰用いて行なってもよいし、他の溶媒を用いても行
なうことができる。かかる溶媒としてはベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド
、スルホラン、ヘキサメチルホスホルアミド等の非プロ
トン性の極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類を用いることができる。特に非プロトン性
の極性溶媒を用いるとき、減圧下に反応を行ない、生成
するメルカプタンを系中より除くことにより、副生成物
を抑え反応の収率を向上することができることがある。 また反応は触媒の存在下で行なうことができ、かかる場
合の触媒として塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化
第2銅等を用いることができる。反応に用いられる温度
は30〜200℃であり、好ましくは50〜150℃で
ある。反応時間は一般には0.1〜48時間である。反
応に用いられる化合物[X]の量は[IX]1モルに対
して1〜20倍モル量であり、[X]が低沸点の場合は
溶媒量を用いてもよい。
【0077】本発明方法の原料物質として使用される化
合物[IX]の製造は文献記載の公知の方法あるいはそ
れに準ずる方法で製造することができ、かかる文献とし
てはたとえば、日本化学会編“新実験化学講座”第14
巻第III号、丸善株式会社(昭和53年発行),第7
・21章、“オルガニック  ファンクショナル  グ
ループプレパレーションズ(Organic  Fun
ctional  GroupPreparation
s)”,vol 2,Academic  Press
(1971),Chapter  6,7およびその第
2版(1986)、特開平2−171号等を挙げること
ができる。
【0078】(G)原料化合物[XI]またはその塩と
化合物[XII]とを反応させることにより化合物[I
]またはその塩を製造することができる。本反応におい
て、Xはたとえばブロモ、クロロ等のハロゲン、たとえ
ばアセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキシ等のハ
ロゲン等で1〜3個置換されていてもよいC1−4アシ
ルオキシ、たとえばトリフルオロメタンスルホニルオキ
シ等のハロゲン等で1〜3個置換されていてもよいC1
−4アルキルスルホニルオキシ等が好ましい。本反応は
方法[D]で述べたと同様の条件で行なうことができる
【0079】化合物[If]のZがニトロ基である化合
物、すなわち式
【0080】
【化23】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物またはその塩は既に述べた方法(A)〜(G)によ
り製造することができるが、その他、次の方法によって
も製造が可能である。
【0081】(H)化合物[XI]またはその塩をニト
ロ化することにより化合物[If]またはその塩を製造
することができる。ニトロ化剤としては60〜100%
硝酸が繁用されるが、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カ
リウム等の硝酸アルカリ金属塩、たとえば硝酸エチル、
硝酸アミル等の硝酸アルキルエステル、ニトロニウムテ
トラフルオロボレート(NO2BF4)、ニトロニウム
トリフルオロメタンスルホナート(NO2CF3SO3
)等を用いてもよい。ニトロ化剤は、化合物[XI]ま
たはその塩に対して1.0〜20当量程度用いることが
できるが、好ましくは硝酸を用いた場合で2.0〜10
当量である。
【0082】本反応は無溶媒で行なってもよいが、通常
は硫酸、酢酸、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、トリ
フルオロメタルスルホン酸等を溶媒として行われる。場
合によっては方法(D)で述べたような溶媒あるいはこ
れらの混合物を用いてもよい。本反応の反応温度は−5
0℃〜100℃、反応時間は10分〜10時間であるが
、好ましくはそれぞれ−20℃〜60℃、30分〜2時
間である。
【0083】本発明方法の原料物質として使用される化
合物[XI]またはそれらの塩は、たとえばロッドズ 
 ケミストリー  オブ  カーボン  コンパウンズ
(Rodd’sChemistry  of  Car
bon  Compounds),1巻パートC,34
1〜353頁やケミカル  レビュー(Chem.Re
views),51,301(1952)等に記載の方
法あるいはそれと類似の方法等で製造することができる
【0084】このようにして得られた化合物[I]また
はその塩は公知の手段、例えば濃縮、減圧濃縮、蒸留、
分留、溶媒抽出、液性変換、転溶、クロマトグラフィー
、結晶化、再結晶等により、単離精製することができる
【0085】
【作用】オキソ−複素環誘導体[I]及びその塩は、優
れた殺虫作用を有しており、このことは次の試験例から
も明らかである。
【0086】試験例1  トビイロウンカ(Nilap
arvata  lugens)に対する効果育苗箱で
育てた2葉期イネ苗の茎葉に、供試化合物(下記実施例
で得られる化合物のNo.で示す)5mgをトウイーン
(tween)20Rを含む0.5mlのアセトンで溶
解し、3000倍希釈のダイン(展着剤、武田薬品工業
(株)製)水で所定濃度(100ppm)としてスプレ
ーガンで薬液10ml/ペーパーポットを散布した。試
験管の底に水を入れ、ここに処理イネ苗を入れた後、ト
ビイロウンカ3令幼虫10頭を放ち、アルミ栓をした。 この試験管を25℃の恒温室に収容し、放虫後7日後に
死亡虫を数えた。死虫率は次式より計算し、結果を表−
1に示した。
【0087】
【数1】
【0088】
【表1】
【0089】この表−1は、オキソ−複素環誘導体[I
]またはその塩がトビイロウンカに対して優れた殺虫作
用を有していることを明らかにしている。
【0090】試験例2  ハスモンヨトウ(Spodo
ptera  litura)に対する効果ダイズ幼植
物(単葉展開期)に、供試化合物(下記実施例で得られ
る化合物のNo.で示す)1mgをトウイーン20Rを
含む0.5mlのアセトンで溶解し、3000倍希釈の
ダイン水で所定濃度(100ppm)としてスプレーガ
ンで薬液20ml/ポットを散布した。薬液が乾いた後
、ダイズの単葉2枚を切り取り、アイスクリームカップ
に収め、ハスモンヨトウの3令幼虫10頭を放し、放虫
後カップを室内(25℃)に置き、2日後の死亡虫を数
えた。死虫率は試験例1に示した式より計算し、結果を
表−2に示した。
【0091】
【表2】
【0092】この表−2は、オキソ−複素環誘導体[I
]またはその塩がハスモンヨトウに対して、優れた殺虫
作用を有していることを立証する。
【0093】試験例3  ワタアブラムシ(Aphis
  gossypii)に対する効果 散布1日前にワタアブラムシ雌成虫10頭を放飼した本
葉第1葉展開期のキュウリの茎葉に、供試化合物(下記
実施例で得られる化合物のNo.で示す)各5mgをト
ウイーン(Tween)20Rを含む0.5mlのアセ
トンで溶解したのち、3000倍希釈のダイン水で所定
濃度(100ppm)に調整し、スプレーガンでその薬
液10ml/ポットを散布した。供試植物を27℃のガ
ラス恒温室に収容し、処理2日後に生存雌成虫数を数え
た。死虫率は次式より計算し、結果を表−3に示した。
【0094】
【数2】
【0095】
【表3】
【0096】この表−3は、オキソ−複素環誘導体[I
]またはその塩がワタアブラムシに対して、優れた殺虫
作用を有していることを明らかにしている。
【0097】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例に限定解釈され
るべきものではない。実施例のカラムクロマトグラフィ
ーにおける溶出はTLC(Thin  Layer  
Chromatography,薄層クロマトグラフィ
ー)による観察下に行われた。TLC観察においては、
TLCプレートとしてメルク(Merck)社製のキー
ゼルゲル60F254(70〜230メッシュ)を、展
開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒と
して用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用
した。 カラム用シリカゲルは同じくメルク社製のキーゼルゲル
60(70〜230メッシュ)を用いた。NMRスペク
トルはプロトンNMRを示し、内部基準としてテトラメ
チルシランを用いて、VARIAN  EM390(9
0MHz)型、または日立R−600(60MHz)型
スペクトルメーターで測定し、全δ値をppmで示した
。 展開溶媒として混合溶媒を用いる場合に()内に示した
数値は各溶媒の容量混合比である。なお、下記実施例で
用いる略号は、次のような意義を有する。Me:メチル
基、Et:エチル基、Ph:フェニル基、s:シングレ
ット、br:ブロード(幅広い)、d:ダブレット、t
:トリプレット、q:クワルテット、m:マルチプレッ
ト、dd:ダブレットダブレット、J:カップリング定
数、Hz:ヘルツ、CDCl3:重クロロホルム、DM
SO−d6:重DMSO、%:重量%、mp:融点、ま
た室温とあるのは約15〜25℃を意味する。
【0098】実施例1 1−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−3−メチ
ル−2−ニトログアニジン0.5gをピリジン4mlに
溶解し、0〜5℃で攪拌しながらオキサリルクロリド0
.25gを2分間で滴下し、同温度で30分間攪拌した
。オキサリルクロリド0.25gを追加し、30分間同
温度で攪拌した後、さらにオキサリルクロリド0.25
gを追加して、同温度で30分間攪拌した。10℃以下
で、反応液に10%塩酸18mlを10分間で滴下し、
酢酸エチル30mlで抽出した。酢酸エチル層を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、析出した
結晶にエチルエーテルを加えて濾取、乾燥することによ
り1−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−3−メ
チル−2−ニトロイミノイミダゾリジン−4,5−ジオ
ン(化合物No.1)0.36gを黄色のプリズム状結
晶として得た。 mp135〜136℃ NMR(CDCl3−DMSO−d6)δ:3.19&
3.28(各s,計3H),4.94&4.98(各s
,計2H),7.43&7.62(各s,計1H)
【0
099】実施例2 1−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−2−メチ
ル−3−ニトロイソチオ尿素1.6gをアセトニトリル
25mlに懸濁し、室温下に塩酸グリシンエチルエステ
ル0.84gと酢酸ナトリウム0.49gを加え、1時
間室温で攪拌した。さらに50℃で10時間かき混ぜた
後、不溶物を濾去し、濾液を減圧下に濃縮した。残留物
をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチルで溶離することにより1−(2−クロロ−5−チ
アゾリルメチル)−2−ニトロイミノイミダゾリジン−
5−オン(化合物No.2)0.1gを黄色粉末状結晶
として得た。mp178〜180℃(dec.)NMR
(DMSO−d6)δ:4.25(s,2H),4.8
5(s,2H),7.60(s,1H),10.16(
br,1H)
【0100】実施例3 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−3−メチル
−2−ニトログアニジン0.49gをピリジン4mlに
溶解し、0〜5℃で攪拌しながらオキサリルクロリド0
.76gを5分間で滴下した。同温度で2時間攪拌後、
10℃以下で10%塩酸18mlを10分間で滴下し、
析出結晶を酢酸エチル30mlに溶解した。酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾液を減圧下に濃縮し
た。残留物にエチルエーテルを加え、析出した結晶を濾
取、乾燥することにより1−(6−クロロ−3−ピリジ
ルメチル)−3−メチル−2−ニトロイミノイミダゾリ
ジン−4,5−ジオン(化合物No.3)0.34gを
微黄色の粉末状結晶として得た。 mp118〜121℃ NMR(CDCl3)δ:3.18&3.30(各s,
計3H),4.79&4.86(各s,計2H),7.
30(d,J=8Hz,1H),7.73(dd,J=
8&2Hz,1H),8.43(d,J=2Hz,1H
)本文中に記載の製造法または実施例と同様の方法によ
り製造しうる化合物[I]を下記表−4に示した。
【0101】
【表4】
【0102】
【表5】
【0103】
【表6】
【0104】実施例4 化合物No.1(20重量%)、キシレン(75重量%
)、ポリオキシエチレングリコールエーテル(ノニポー
ル85R)(5重量%)をよく混合して、乳剤を製造し
た。
【0105】実施例5 化合物No.1(30重量%)、リグニンスルホン酸ナ
トリウム(5重量%)、ポリオキシエチレングリコール
エーテル(ノニポール85R)(5重量%)、ホワイト
カーボン(30重量%)、クレイ(30重量%)をよく
混合して、水和剤を製造した。
【0106】実施例6 化合物No.3(3重量%)、ホワイトカーボン(3重
量%)、クレイ(94重量%)をよく混合して粉剤を製
造した。
【0107】実施例7 化合物No.3(10重量%)、リグニンスルホン酸ナ
トリウム(5重量%)、クレイ(85重量%)をよく粉
砕混合し、水を加えてよく練り合わせた後、造粒乾燥し
て粒剤を製造した。
【0108】
【発明の効果】本発明は、優れた殺虫剤を提供すること
により農業に貢献する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、Q1及びQ2はカルボニル基、イオウ原子また
    は置換されていてもよいメチレン基を示すが、Q1及び
    Q2の少なくとも一方はカルボニル基を示し、Q3は置
    換されていてもよいメチレン基または結合手を示すが、
    Q1またはQ2がイオウ原子である時、Q3は結合手を
    示し、Q4は水素原子、置換されていてもよい炭化水素
    基、カルボニル基を介する基、イオウ原子を介する基、
    リン原子を介する基、窒素原子を介する基または酸素原
    子を介する基を、Zは電子吸引基を、Yは窒素原子また
    は式:C−W(式中、Wは水素原子または電子吸引基を
    示す。)で表わされる基を、Hetは置換されていても
    よい複素環基を、nは0、1または2を示す。]で表わ
    されるオキソ−複素環誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】式 【化2】 [式中、Q1及びQ2はカルボニル基、イオウ原子また
    は置換されていてもよいメチレン基を示すが、Q1及び
    Q2の少なくとも一方はカルボニル基を示し、Q3は置
    換されていてもよいメチレン基または結合手を示すが、
    Q1またはQ2がイオウ原子である時、Q3は結合手を
    示し、Q4は水素原子、置換されていてもよい炭化水素
    基、カルボニル基を介する基、イオウ原子を介する基、
    リン原子を介する基、窒素原子を介する基または酸素原
    子を介する基を、Zは電子吸引基を、Yは窒素原子また
    は式:C−W(式中、Wは水素原子または電子吸引基を
    示す。)で表わされる基を、Hetは置換されていても
    よい複素環基を、nは0、1または2を示す。]で表わ
    されるオキソ−複素環誘導体またはその塩を含有する殺
    虫剤または殺虫剤組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011083810A1 (ja) * 2010-01-06 2011-07-14 国立大学法人岐阜大学 イミノ誘導体とその製造方法、並びにこれを含有する殺虫剤

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WO2011083810A1 (ja) * 2010-01-06 2011-07-14 国立大学法人岐阜大学 イミノ誘導体とその製造方法、並びにこれを含有する殺虫剤

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