WO1994021729A1

WO1994021729A1 - Fluororubber coating composition and method for modifying base surface

Info

Publication number: WO1994021729A1
Application number: PCT/JP1994/000417
Authority: WO
Inventors: Nobuyuki Tomihashi; Kiyotaro Terasaka
Original assignee: Daikin Industries, Ltd.
Priority date: 1993-03-17
Filing date: 1994-03-16
Publication date: 1994-09-29
Also published as: CN1043901C; JPH06264021A; JP3480960B2; EP0690096A1; EP0690096A4; DE69421909D1; CN1119450A; DE69421909T2; US5700861A; EP0690096B1

Description

明細書

フッ素ゴム塗料組成物および基材表面の改質方法

技術分野

本発明はフッ素ゴム塗料組成'物および基材の表面改質方法に関し、詳しくはフッ素ゴムを主成分とする塗料組成物および該組成物を用いる基材表面の改質方法に関する。

背景技術

ゴム弾性を有しかつ耐化学薬品性と耐熱性に優れるフッ素ゴムは多くの分野で用いられている。一方複写機定着ローラーなど薬剤等との接触頻度が高い物品の表面は高い非粘着性 (撥水性および撥油性）が要求される。通常のフッ素ゴムは非粘着性の面では十分とは言えない。そこでこれを改良する試みがいくつかなされている。

例えばフッ素ゴムにポリテトラフルォロエチレン（P T F E )、テトラフルォロエチレン/パーフルォロアルキルビニルエーテル共重合体（P F A)、テトラフルォロエチレンノへキサフルォロプロピレン共重合体（F E P )等のフッ素榭脂を配合し、フッ素樹脂の非粘着性を利用して目的を達成しようとする試みがある。しかしフッ素樹脂の粒径や高融点のため改変フッ素ゴムの表面の光沢が悪く、ザラツキやクラックが生じる。クラックからの薬液の浸透によるフッ素ゴム母体の物性劣化も起こり得る。

フッ素ゴムに通常の未変性のフッ素オイル（またはシリコーンオイル）を配合し、フッ素オイルを母材表面にブリードさせて非粘着性を付与させる方法もあるが、この場合には表面に存在するフッ素オイルが、該フッ素ォィルに可溶な溶剤や他物質との接触等によって次第に除去されるので恒久的な効果は期待できない。

フッ素ゴムの中には非粘着性に優れるパーフルォロゴムがあるが塗料化が困難で、塗料焼付による加硫が困難である。

発明の概要

本発明はフッ素ゴムの有する弾性、耐熱性および耐薬品性等の特性を損うことなく基材に耐久的な非粘着性を付与し得る、フッ素ゴム塗料組成物を提供することを目的とする。

本発明はまた該フッ素ゴム塗料組成物を用いて基材表面を改質する方法を提供することをも目的とする。

本発明の第一の要旨は、以下の成分

(a)主鎖に一 CH₂—基を有するフッ素ゴム；

(b)主鎖に一 CH₂—基を有するフッ素ゴム（a) と加熱により化学結合が可能な官能基を有するフルォロポリエーテル系フッ素オイル；

(c)加硫剤および任意的に加硫助剤；および

(d)媒体；

を含んでなるフッ素ゴム塗料組成物よりなる。これらの組成物は、特に塗料として好適である。

本発明の第二の要旨は上記組成物を基材表面に塗布し焼成することを含んでなる基材の表面改質方法に関する。この方法によつて基材表面に耐久的な非粘着性を付与し得る。

発明の詳細な記述

本発明の組成物に用いるフッ素ゴムは主鎖に一 CH ₂—基を有することが必要である。すなわち本発明の組成物に用いるフッ素ゴムは、ビニリデンフルオラィド、エチレンおよびプロペンからなる群（群 1) より選択される少くとも一つのモノマーと、テトラフルォロエチレン、へキサフルォ口プロペン、含フッ素ビニルエーテル、クロ口トリフルォロェチレンおよびペンタフルォロプロペンからなる群（群 2) より選択される少くとも一つのモノマーを含んでなる共重合体である。群 1のモノマー成分によりフッ素ゴムの主鎖に— CH₂—基が付与される。

含フッ素ビニルエーテルとしては例えば

RfO-CF = CF₂

(式中、 Rfは Ci Csのフルォロアルキル基を表わす。）、

CF₃CF₂CF₂~ OCF₂CF₂CF₂^ )— CF=CF₂

(式中、 0 n 5)、

C F ₃ C F ₂ C F 2 0 CFCF ₂^ O— C F=C F ₂

CF₃

(式中、 0^π≤5)、

I C H 2— C F ₂ C F 2— fO CFCF ₂¾-0—C F=CF₂

CF₃

(式中、 0≤η≤5)_λ

等を挙げることができるがこれ等に限定されるものではない。

群 1のモノマーと、群 2のモノマーとの割合はモル比で 30： 70〜8

5： 15の範囲であり、フッ素ゴムの分子量は 5, 000〜 200, 000 であるのが好ましい。

本発明の組成物は、加熱により上記主鎖に一 CH₂—基を有するフッ素ゴムと化学結合が可能な官能基を有するフルォロポリエーテル系フッ素ォィルを含む。該フルォロポリエーテル系フッ素オイルは主鎖が、

CF₂0ト — ^CF₂0 - 、

CF₃ 、（I)

— CF₂CF₂0— 、 — CF₂CF₂CF₂0 - で表される群より選択される少くとも一つの繰返し単位を含んでなる。繰返し単位の和は 1〜1, 000の範囲である。

加熱により、主鎖に一 C H₂—基を有するゴムと化学結合が可能な官能基としては H、 Cl、 Br、 I、 NI^Rz (式中、および R₂は独立に H、ァリール基、のアルキル基、またはシクロアルキル基を表す。）、 SH、 NC〇、 N0₂、 COOH、 P0₂H、 S〇₃H、 OH、グリシジル基またはヒドロキシフ X二ル基を挙げることができる。該官能基はフッ素オイル分子の末端にあってもよく側鎖にあってもよい。フッ素オイル分子が 2個以上の（ a )のフッ素ゴムと化学結合し得る官能基を有するとフッ素ゴム（a )の加硫（架橋）が起こるので好ましくない。

上記官能基は、式（I )で表されるフルォロエーテル繰返し単位を含んでなる主鎖に、直接結合するか或は、

—^CHz - 、 — CF₂^r- 、 — CF₂O - 、 -iCH₂O r-

(式中、 l≤n<100)

を介して結合する。

これ等の官能基を有するフッ素オイルは 150~250°Cに加熱すると主鎖に一 CH₂—を有するフッ素ゴムと反応して、それに結合する。

上記の官能基を有するフルォロポリエーテル系フッ素オイル（b)は、主鎖に一 CH ₂—基を有するフッ素ゴム（a) 100重量部に対して 0.1~ 50重量部、好ましくは 1〜10重量部用いる。 0.1重量部より少いと非粘着性の発現に乏しく、 50重量部を超えると（a)のフッ素ゴムとの配合が困難になり、加硫物のゴムとしての物性が低下し実用性に乏しくなる。本発明の組成物はフッ素ゴム用加硫剤を用いる。フッ素ゴム用加硫剤は従来公知のものを用いることができる。好ましい加硫剤としては、例えば (1) 卜リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、エチレンジァミン、トリメチレンジァミン、ェタノールァミン、 3, 9一ビス（3 ーァミノプロピル）ー 2, 4, 8, 10—テトラォキサ一 2—スピロ [5, 5]—ゥンデカン等の脂肪族ポリアミンおよびその塩、ジァミノジフエニルメタン、キシリレンジアミン、フエ二レンジアミン、ジアミノジフヱニルスルホン等の芳香族ポリアミンおよびその塩、変性ポリァミン、ポリアミドアミン等のポリアミン化合物；

(2) ビスフヱノール A F、ハイドロキノン等のフエノール誘導体、フエノール樹脂等ェノール型水酸基を有するポリヒドロキシ化合物およびその金属塩、 Rf(CH₂OH)₂ (式中、 Rfはパーフルォロアルキルを表わす。）等のポリオール化合物；

(3) トリアジンチオール、 1， 6—へキサンジチオール、 4, 4'ージメノレカプトジフエニル、 1, 5—ナフタレンジチオール等のポリチオール化合物；

等を挙げることができる。その他フッ素ゴム加硫剤として市販されているものも使用できる。媒体が有機溶媒の場合にはその有機溶媒に、水の場合には水に可溶なものを用いることが好ましい。

加硫剤は（a)のフッ素ゴム 100重量部に対して 0.1〜20重量部、好ましくは 0.5〜5重量部用いる。

加硫を促進させるために任意的に加硫助剤を用いる。加硫助剤の非限定的な例は D B U— b (ジァザビシクロウンデセンべンジルクロライド塩）等の 4級アンモニゥム塩、 DAB CO (ジァザビシクロォクタン）等の 3級ァミン、トリフヱニルホスフィンベンジルクロライド塩等の四級ホスホニゥム塩等である。

加硫助剤は（a)のフッ素ゴム 100重量部に対して 0〜10重量部、好ましくは 0.1〜5重量部用いる。媒体が有機溶媒の場合はその有機溶媒に、水の場合には水に可溶なものを用いるのが好ましい。本発明の組成物においては媒体として有機溶剤およびノまたは水を使用する。ここに媒体とは本発明の組成物の他の成分を溶解および/または分散させる物質をいう。

有機溶剤としては、例えばメチルェチルケトン、メチルイソプチルケ卜ン等のケトン類、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類、

N, N—ジメチルァセ卜アミド、 N—メチル一2—ピロリドン等のァミド類を例示できるがこれらに限定されるものではない。有機溶媒は塗料組成物全体の重量を基準にして 4 0〜9 0重量％用いる。

媒体として水を用いる場合にはフッ素ゴムゃフッ素オイル等を水中へ分散させるため分散剤を用いる。分散剤としては、ラウリル硫酸塩、パーフルォロアルキルカルボン酸塩、 ω—ハイドロパーフルォロアルキルカルボン酸塩などのァニォン系界面活性剤；ポリエチレングリコール誘導体、ポリエチレングリコールノポリプロピレングリコール誘導体などの非ィォン性界面活性剤；アルキルポリエチレングリコールエーテル、アルキルフエ二ルポリエチレングリコールエーテル、アルキルポリエチレングリコールエステル、エチレングリコール _/ /プロピレングリコール共重合体、ポリエチレングリコールジアルキルエステル等の樹脂系分散剤を挙げることができるがこれ等に限定されるものではない。

水は塗料組成物全体の重量を基準にして 3 0〜 9 0重量％用いる。分散剤は塗料組成物全体の重量を基準にして 0. 1〜1 0重量％用いる。

以上の成分の外に本発明の組成物は任意的にフィラー、着色剤、安定剤、受酸剤等のフッ素ゴム塗料用添加剤を加えてもよい。

フィラーとしてはカーボンブラック、ホワイトカーボン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク等を例示できるがこれ等に限定されない。フイラ一は（a )のフッ素ゴム 1 0 0重量部に対し 0〜2 0 0重量部用いる。

着色剤としては例えば酸化チタン、ベンガラ、複合無機酸化物等の無機顔料、フタロシアニン系、ペリレン系等の有機 (金属）顔料があるがこれ等に限定されない。着色剤は成分（a )のフッ素ゴム 1 0 0重量部に対して 2 0重量部以下用いる。

安定剤は本発明の組成物の貯蔵中に加硫等の反応が起るのを防止するために加えるものである。安定剤としては酢酸等の有機酸、無水酢酸などの有機酸無水物等を例示できるがこれ等に限定されな、。

また加硫反応中に発生するフッ酸を受容する受酸剤を加えてもよい。受酸剤としては酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルサイト等を挙げることができるがこれ等に限定されない。

さらに本発明の組成物を塗料として用いる場合において、基材との親和性を高める必要がある場合や、基材上に塗布する下塗り塗料との親和性を付与する必要がある場合、接着性付与剤を添加してもよい。例えば基材が金属、ガラス類である場合はシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカツプリング等のカツプリング剤を挙げることができる。また加硫剤の中で接着性を有するもの、例えばポリアミドアミン、フエノール樹脂なども添加量に応じて接着性付与剤としての役目を果す。

配合量としては（a )のフッ素ゴム 1 0 0重量部に対して 2 5重量部以下とする。 2 5重量部を超えると加硫物の非粘着性が損われてしまうからである。

本発明の組成物は、すべての成分を含む一液型で調製し、貯蔵し、使用してもよいが、貯蔵安定の目的で二液型として調製、貯蔵し、使用の前に両液を混合して使用してもよい。二液型とする場合には、加硫剤、任意的に加硫助剤、および接着性付与剤並びに媒体の一部を含んでなる液（B液と呼ぶ）と、これ等以外の成分、すなわちフッ素ゴム、フッ素オイル、任意的に上記フッ素ゴム塗料用添加剤、および媒体の残りを含んでなる液（A 液と呼ぶ）を別々に調製し、両液を混合して使用する。貯蔵安定性の観点からは二液型が好ましい。一液型とする場合には前記安定剤を用いることが好ましい。

次に本発明の組成物の調製方法について例示的に説明する。媒体として有機溶媒を用いる二液型の場合には、フッ素ゴム、フッ素オイル、並びに任意的にフィラー、受酸剤、着色剤をオープンロールまたはニーダ一で混練しコンパウンドとする。これを有機溶媒にて溶解または分散し、必要により安定剤を加えて A液とする。一方加硫剤、任意的に加硫助剤、および接着性付与剤を有機溶媒に溶解して B液とする。一液型の場合にははじめから A液と B液を混合するか或いはすベての成分を混合して調製する。媒体として水を用いる二液型の場合には、フッ素ゴムを前記分散剤で水に分散させたフッ素ゴムの濃縮液を調製する。フッ素ゴムラテックスをそのまま使用してもよい。フッ素オイルは分散剤を用 t、撹拌機により乳化させておく。任意的に用いるフィラー、着色剤、受酸剤も分散剤によって予めミル分散させる。これらの液を混合し、必要ならば安定剤を加え、更に水で適当な濃度および粘度に調整して A液とする。一方別途に加硫剤および加硫剤の水溶液 (加硫剤および加硫助剤が水溶性の場合）、または分散剤を用いた水系分散液 (加硫剤および加硫助剤が水不溶性の場合）を調製し、必要ならば接着性付与剤を加えて B液とする。一液型の場合にははじめから A液と B液を混合するかすベての成分を混合して調製する。

本発明の他の要旨は、上記塗料組成物を基材表面に塗布し、焼付けてなる基材の表面改質方法に関する。基材としては鉄、 S U S、銅、アルミ二ゥム等の金属類、ガラス、樹脂成形体、ゴム成形体、ガラス織布、天然繊維および化合繊の織布等を用いることができる。先ず基材を十分に脱脂、洗浄し、基材の性質に応じて必要により下塗り塗料（ブライマ一）による塗装後、本発明の塗料組成物をスプレー、ディップ、フロー、スクリーンコ一ティング等の方法で塗布する。 2液型の場合には塗布の直前に両液を混合して塗料用組成物とするのが好ましい。塗布後、水または有機溶剤を蒸発させるため 1 0 0 °C前後で予備乾燥を行う。その後 1 5 0 °C〜2 5 0 °C の温度で 1 0〜1 2 0分間焼成する。焼成中にフッ素ゴムの加硫、およびフッ素ゴムとフッ素オイルの結合が行われる。なお、本発明において「焼成」とはこのような目的を達成するための加熱操作をいう。

本発明の塗料用組成物は耐熱性、耐溶剤 ·薬品性、非粘着性が要求される分野で基材の表面改質に利用できる。例えば複写機の定着ローラー、搬送用ベルト、織布に含浸させてなるシートやベルト、通常のフッ素ゴムが使われている 0リング、ダイヤフラム、耐薬品性チューブ、燃料ホース、エンジンへッドガスケッ卜等各種シール材の表面改質、さらにはフッ素ゴムの固着防止の目的でプレコ一トメタルにも応用できる。

実施例

実施例 1 (

フッ素ゴム（フッ化ビ二リデン /へキサフルォロプロペン/テトラフルォロエチレン共重合体）のラテックス液（ダイエルラテックス（登録商標） G L - 1 5 2 Aダイキン工業 (株)製、フッ素ゴム濃度 4 3 %) 1 0 0重量部に、末端が—C H ₂ O H基に変性されたフッ素オイル（デムナム S A、ダィキン工業 (株)製） 0. 4 3重量部を界面活性剤（ノニオン H S— 2 0 8 (日本油脂 (株)製）ノ二オン N S— 2 0 4 . 5 (日本油脂 (株)製） = 1 1混合物） 0. 1 7重量部により水 0. 6 9重量部に乳化分散させた液を加えて A液とした。一方ポリァミン系加硫剤（ェポメート F— 1 0 0 (油化シヱル (株)製）とシラン力ップリング剤（日本ュニカー（株)製）の 1 / 4重量比の混合物 3 0重量部を水 7 0重量部に溶解した液を B液とした。次に A 液中のフッ素ゴム 1 0 0重量部に対して B液を 1 5重量部の割合となるように両液を混合した。混合液をシリコーンゴム基材上にスプレー塗装した。 8 0〜1 0 0 °Cにて予備乾燥後、電気炉で 2 0 0 °Cで 6 0分間焼成し塗装サンプルを得た。塗装サンプルは空冷後フロン 1 1 3で十分に洗浄し風乾した。得られたサンプルについて目視による外観観察、および接触角 (対水および対 n—セタン）の測定を行った。結果を表 1に示す。

実施例 2〜4

実施例 1で用いたダイエルラテックス G L— 1 5 2 Aを使用し、ラテツクス中のポリマー分 1 0 0重量部に対し、デムナム S Aを、 2、 5、および 1 0重量部をそれぞれ実施例 1と同様にして混合し、 A液とした。実施例 1と同じ B液を実施例 1と同様に A液と混合し、塗布サンプル作成並びに塗布サンプルの外観観察および接触角の測定を行った。結果を表 1に示す。

比較例 1

実施例 1において、フッ素オイルを用いなかった以外は実施例 1と同様にして塗料用組成物の調製、塗布サンプルの調製、並びに塗料サンプルの外観観察および接触角の測定を行った。結果を表 1に示す。

比較例 2

実施例 2において末端に官能基を有するフッ素オイルの代りに、官能基を有しないフッ素オイノレ（デムナム S— 4 5、ダイキン工業 (株)製）を用いた外は実施例 2と同様にして塗料用組成物の調製、塗布サンプルの調製、並びに塗布サンプルの外観観察および接触角の測定を行つた。結果を表 1 に示す。

比較例 3

実施例 1において、フッ素オイルの代わりに、フッ素樹脂テトラフルォロエチレンへキサフルォロプロピレン共重合体（F E P) (ネオフロンデイスパージヨン ND— 1、 FEP含有量 52重量％、ダイキン工業 (株）製）を用いた。即ち、 GL— 152A 100重量部に対し、 ND— 1 8 2.7重量部加え混合し、 A液とした（これは、 GLS— 213、ダイキン工業 (株)製の色ちがい品となる）。それ以外は、実施例 1と同様にし、 A 液 B液の混合、塗布サンプルの作成、並びに塗布サンプルの外観観察および接触角の測定を行った。結果を表 1に示す。

実施例 5

実施例 1で用いたダイエルラテックス GL152Aを使用し、ラテツクス中のポリマー分 100重量部に対し末端が一 CO OHに変性されたフッ素オイル（デムナム S H、ダイキン工業 (株）製）が 2重量部となるよう該オイルを実施例 1と同様な方法で加え、これを A液とし、実施例 1と同じ B液を用い同様に混合、塗装、乾燥、焼成（200°Cx 30分）を行い物性を測定した。結果を表 1に示す。

本 1

添力 Π 物添加量外観 *² 接触角（度） (フ 7素オイル） 7 n一 I / 実施例 1 デムナム S A 1 〇丄丄 0 o y 実施例 2 デムナム S A 2 〇丄丄 0 Ό Δ 実施例 3 デムナム S A 5 △ 丄丄丄 D U 実施例 4 デムナム S A 10 X 110 63 実施例 5 デムナム SH 2 〇 110 61 比較例 1 ◎ 104 39 比較例 2 デムナム S-45 2 Δ 103 49 比較例 3 FE P 100 Δ 111 45

* 1 フッ素ゴム 100重量部に対する重量部

* 2 外観評価

◎ 光沢あり優〇：おおむね良好

Δ 表面に少し突起またはザラツキ有り

X 表面に突起多い以上説明してきたように、本発明によるフッ素ゴム塗料組成物を用 L、れば、フッ素ゴムの特性を維持しながら基材に恒久的な非粘着性 (撥水撥油性）を付与し得る。

Claims

請求の範囲

1. 以下の成分：

(a)主鎖に一 CH₂—基を有するフッ素ゴム；

( b )主鎖に一 C H ₂—基を有するフッ素ゴム（ a )と加熱により化学結合が可能な官能基を有するフルォロポリエーテル系フッ素オイル：

(c)加硫剤および任意的に加硫助剤：および

(d)媒体；

を含んでなるフッ素ゴム塗料組成物。

2. 主鎖に一 CH₂—基を有するフッ素ゴム（a) が、ビニリデンフルォライド、エチレンおよびプロペンよりなる群から選択される少くとも一つのモノマーとテトラフルォロエチレン、へキサフルォロプロペン、含フッ素ビニルエーテル、クロ口トリフルォロエチレンおよびペンタフルォロプ口ペンよりなる群から選択される少くとも一つのモノマーとを含んでなる共重合体である請求の範囲第 1項に記載のフッ素ゴム塗料組成物。

3. フルォロポリエーテル系フッ素オイル（b)の有する官能基が H、 C l、 Br、 I、 NRiR₂ (式中、および R₂は独立に H、ァリール基、 C! 〜C₁₍₎のアルキル基、またはシクロアルキル基を表わす。：)、 SH、 NC 0、 N0₂、 COOH、 P0₂H、 S0₃H、 0H、グリシジル基またはヒドロキシフ Xニル基である請求の範囲第 1項に記載の方法。

4. 媒体が有機溶剤およびまたは水である請求の範囲第 1項に記載のフッ素ゴム塗料組成物。

5. 媒体として水を用い、フッ素ゴムおよびノまたはフッ素オイルの媒体への分散剤をさらに加える請求の範囲第 4項に記載のフッ素ゴム塗料。

6. フィラー、着色剤、安定剤、受酸剤および Zまたは接着性付与剤をさらに加える請求の範囲第 1項に記載のフッ素ゴム塗料組成物。

7. 成分（a)のフッ素ゴム、成分（b)のフルォロポリエーテル系フッ素ォィルおよび成分（d)の媒体を含んでなる液と、成分（c)の加硫剤、任意的な加硫助剤、および成分（ d )の媒体を含んでなる液とを組成物の使用直前に混合することを含んでなる請求の範囲第 1項に記載のフッ素ゴム塗料組成物の製造方法。

8. 基材の表面に請求の範囲第 1項に記載の組成物を塗布し、焼成することを含んでなる基材表面の改質方法。

9. 基材が金属、ガラス、樹脂、ゴム、または織布である請求の範囲第 8 項に記載の改質方法。

10. 焼成を 150〜250°Cの温度で行う請求の範囲第 8項に記載の改質方法。