明 細
発明の名称
熱定着型電子写真用現像材 技術分野
本発明は熱定着型電子写真用現像材に関し、 特に静電 ト ナー の主成分と して用いて、 熱定着時の離型性に優れ、 加熱ロール および感光体への付着現像性が改善され、 オフセ ッ ト現象、 汚 染等がな く 、 定着画像の定着性が高い複写画像が得られ、 また 加熱ロールや感光体が汚染する こ とがない熱定着型電子写真用 現像材に関する ものである。 背景技術
電子写真用現像材、 いわゆる静電 トナーは、 静電的電子写真 において、 帯電露光によ り形成された潜像を現像し、 可視画像 を形成す る ために用い られる。 こ の静電 ト ナー は、 樹脂中 にカーボンブラ ッ ク、 顔料等の着色剤を分散させてなる帯電微 粉末である。 また、 この静電 トナーは、 鉄粉、 ガラス粒子等の キ ヤ 1 ヤー と共に用い られる乾式二成分系 ト ナー、 イ ソパ ラ フ ィ ン等の有機溶媒を用いて分散系と した湿式 トナー、 さ ら には磁性微粉末が分散さ れた乾式一成分系 ト ナー に大別 さ れる。
と こ ろで、 静電 トナ一によ り感光体上に現像されて得られた 画像は、 紙に転写された後、 また感光層を形成された紙におい て直接現像によ り得られた画像はそのま まで、 熱や溶媒蒸気に よって定着される。 中でも、 加熱ローラーによる定着は、 接触 型の定着法であ る ため、 熱効率が高 く 、 比較的低温の熱源 によ っても確実に画像を定着する こ とができ、 さ らに高速複写 に適しているな どの長所を有している。
しかし、 加熱口一ラー等の加熱体を接触させて画像を定着さ せる場合、 従来の静電 トナーは加熱体にその一部が付着して後 続の画像部分に転写される現象、 いわゆるオフセ ッ ト現象が生 ずるおそれがある。 特に、 高速で複写する場合、 定着効果およ び定着速度を上げるために、 加熱体を高温にする必要があり、 これがオフセ ッ ト現象を引き起こ し易 く なる原因となる問題が ある。 そのため、 例えば、 一成分系の静電 トナーによ り形成さ れた画像を加熱ローラーによ り定着する場合には、 口一ラー表 面に シ リ コ ー ンオイ ルを含浸 さ せた り 、 シ リ コ ー ンオ イ ル をローラ一表面に供給するな どして、 オフセ ッ ト現象の解消を 図っている。 しかしこの場合、 逆にロールが汚れる等の問題が 生じる こ とがある。
一方、 静電 トナーの主材である結着剤と しては、 各種の熱可 塑性樹脂が用 い られてい る が、 特に、 低分子量のス チ レ ン • (メ タ) ア ク リ ル酸エステル共重合体が、 —帯電性が良い、 適
当な軟化点 ( 1 0· 0 °c前後) を有するため定着性が良い、 感光 体の洗浄が容易で汚染が少ない、 吸湿性が小さい、 着色剤であ るカーボンブラ ッ ク との混合性が良い、 ま-た粉砕し易い等の特 長を有する。 しかしながら、 低分子量のスチ レ ン · (メ タ) ァ ク リ ル酸エス テ ル共重合体等を用 い る 前記従来の静電 ト ナ一も、 高速複写においてはオフセ ッ ト現象を生じ易い問題が あった
こ のよ う な問題を解決するため、 静電 トナーにポリ オレ フ ィ ンワ ッ クスを離型剤と して加える こ とが提案されている (特公 昭 5 2 - 3 3 0 4号公報、 同 5 2 — 3 3 0 5号公報、 同 5 7 - 5 2 5 7 4号公報、 同 5 8 — 5 8 6 6 4号公報、 特開昭 5 8 - 5 9 4 5 5号公報) 。
しかし、 前記特公昭 5 2 — 3 3 0 4号公報等に記載されてい る技術によっても、 これらのポリ オレフ ィ ンワ ッ クスの離型剤 と しての性能が充分に発揮されていないため、 種々 の問題を生 じる場合がある。 例えば、 離型剤と して、 比較的低分子量のポ リ オ レフ イ ンワ ッ クスを用いた場合、 熱定着時の離型性、 低温 オフセ ッ ト性を改善する こ とはできるが、 ワ ッ クス自体の機械 強度が低いため、 定着画像の定着性が劣る。 一方、 高分子量の ワ ッ クスでは、 定着画像の定着性、 耐高温オフセ ッ ト性を改善 する こ とはできるが、 軟化点が高く なるため、 低温オフセ ッ ト 性が劣る という二律背反する関係がある こ とがわかった π ―
発明の開示
そ こ で、 本発明の 目 的は、 静電 ト ナーの主成分 と して用 いて、 熱定着時の離型性に優れ、 加熱ローラ—および感光体へ の付着現像性が改善され、 オフセ ッ ト現象、 汚染等がな く 、 定 着性に優れた複写画像が得られ、 また加熱口 一ルゃ感光体が汚 染する こ とがない熱定着型電子写真用現像材を提供する こ とに ある。
前記課題を解決するために、 本発明者らは鋭意 討を行った とこ ろ、 特定の分子量および —ォ レ フ ィ ン含有率の一分子量依 存性を有するプロ ピレ ン · ひ 一才 レフ ィ ンワ ッ クスを離型剤と して用いる こ とによって、 上記の諸特性のバラ ンスが良好な現 像材が得られる こ とを見出 し、 本発明に至った。
すなわ ち、 本発明は、 数平均分子量 ( M n ) 7 0 0 0 〜 1 2 0 0 0 のプロ ピ レ ン ' ひ 一 才 レ フ イ ン共重合体ヮ ッ ク ス ( A ) 、 結着剤 ( B ) 、 および着色剤 ( C ) を含む熱定着型 電子写真用現像材を提供する ものである。
ま た、 前記プロ ピ レ ン · 一 才 レ フ ィ ン共重合体ヮ ッ ク ス ( A ) が、 低分子量部分の平均 α — 才 レ フ イ ン 含有率 ( X L ) と、 残りの高分子量部分の平均 α —ォ レ フ ィ ン含有率 ( X Η ) との比 ( X R = Xし Ζ X Η ) が、 1 . 8 0 〜 2 . 5 0 の範囲にある ものである と、 好ま しい。
発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の熱定着型電子写真用現像材 (以下、 「本発明 の現像材」 という) について詳細に説明する。
本発明の現像材の主要成分であるプロ ピレ ン · —ォ レ フ ィ ン共重合体ワ ッ クス ( A ) は、 プロ ピレ ン と、 エチレ ンおよび 炭素数 4 〜 6 の —ォ レ フ ィ ンから選ばれる少な く と も 1 種と の共重合体からなる ものである。 炭素数 4 〜 6 のひ ーォレ フ ィ ンと しては、 例えば、 ブテン一 1 、 ペンテン一 1 、 へキセン一 1 等が挙げられる。 このプロ ピ レ ン · 一才 レ フ ィ ン共重合体 ( A ) のプロ ピレ ン含有量は、 低融点で良好な離型性を有する 熱定着型電子写真用現像材が得られる点で、 9 0 モル%以上の ものが好ま しい。
ま た、 こ のプロ ピ レ ン ■ ー ォ レ フ イ ン共重合体ヮ ッ ク ス ( A ) は、 数平均分子量 (M n ) 力 7 0 0 0 〜 1 2 0 0 0 、 好ま し く は 7 5 0 0 〜 1 0 0 0 0 のものである。 本発明におい て、 この数平均分子量 (M n ) は、 p —キシレ ンにプロ ピレ ン • —ォ レフ ィ ン共重合体ワ ッ クスを 9 5 °Cで溶解させ、 ベン ジルを基準試料と して蒸気圧浸透圧法 ( V P O法) によ り測定 される値である。
ま た、 こ の プ ロ ピ レ ン ' ひ 一 ォ レ フ ィ ン共重合体ヮ ッ ク ス ( A ) は、 通常、 密度が 0 . 8 8 〜 0 . J 3 gノ c m 3 程度
の も のであ り 、 結晶化度が 5 0 〜 7 5 %程度、 好ま し く は 5 5 〜 7 0 %程度の ものである。 また、 通常、 融点が、 1 2 5 〜 1 6 5 °C程度、 好ま し く は 1 3 0 〜 1 6 0 で程度のものであ り 、 軟化点が 1 3 5 〜 1 7 5 °C程度、 好ま し く は 1 4 0 〜 1 7 0 °C程度のものである。 本発明において、 密度は、 J I S
K 6 7 6 0 によ り測定され、 結晶化度は、 X線回折に測定さ れ、 また、 融点は D S Cによ って測定され、 軟化点は J I S K 2 2 0 7 によ り測定される ものである。
ま た、 こ のプロ ピ レ ン · ひ 一 ォ レ フ ィ ン共重合体 ヮ ッ ク ス ( A ) は、 低温定着性および トナー流動性に優れる熱定着型 電子写真用現像材が得られる点で、 低分子量部分の平均 α ォ レ フ ィ ン含有率 ( X L ) と、 残りの高分子量部分の平均ひ —ォ レ フ イ ン含有率 ( X H ) との比 ( X R = X L / X H ) 力 好ま し く は 1 . 8 0 〜 2 . 5 0 の範囲、 さ らに好ま し く は 1 . 8 0 〜 2 . 4 0 の範囲にある ものである。 本発明において、 ひ 一才 レ フ イ ン含有率とは、 エチ レ ンおよび炭素数 4 〜 6 の ひ —ォ レ フ ィ ンの含有率、 すなわち、 プロ ピレ ン以外の α —ォ レ フ ィ ン の含有率をいう。 本発明において、 低分子量部分の平均 ォ レ フ ィ ン含有率 ( X L ) と、 残りの高分子量部分の平均ひ ーォ レ フ イ ン含有率 ( X H ) との比 ( X R = X H X X H ) は、 プロ ピ レ ン ' ひ —ォ レ フ ィ ン共重合体を、 高温ゲルパー ミ エ一シ ョ ン ク ロマ ト グラ フィ ー ( G P C ) で分子量分別 し、 得られる分
子量分別試料を、 連続的にフ ローセル中に流しながら、 フ ー ' J ェ変換赤外分光 ( F T— I R ) スぺク トルを測定して、 分子量 別の ひ 一 才 レ フ イ ン含有率を連続 して測定する。 こ の測定 によって得られる G P Cのク ロマ ト グラムによって、 低分子量 部分をク ロマ ト グラムの全面積の 3 0 %の面積を占める部分と し、 この低分子量部分の平均 一才 レ フ イ ン含有率 (XL ) を 求める と と もに、 残りの全面積の 7 0 %を占める部分を高分子 量部分 と し、 こ の高分子量部分の平均 ひ 一 才 レ フ イ ン含有 率 ( X H ) を求め、 Χ ι< / X Η の比 X R を求める こ とがで さる。
さ ら に、 プロ ピ レ ン · ひ — ォ レ フ ィ ン共重合体ワ ッ ク ス ( A ) がプロ ピレ ン ' エチ レ ン共重合体ワ ッ クスである場合、 ァイ ソ タ ク チ ッ ク 値 ( I s 0 ) が 8 8 %以上であ る と、 加 熱ロ ー ラ 一お よ び感光体の汚染を防止する ために有効であ る点で、 好ま しい。 本発明において、 アイ ソ 夕 ク チ ッ ク値 ( I s o ) は、 13C— NMRスペク トルによって、 後記の方法 にしたがって測定される ものである。
このプロ ピ レ ン ' 一才 レ フ イ ン共重合体ワ ッ ク ス (A) の 製造は、 例えば、 高分子量プロ ピレ ン · ひ 一才レ フ イ ン共重合 体を加熱減成する方法、 あるいはプロ ピレ ン と α—才 レ フ イ ン とを共重合させ、 前記数平均分子量を有する共重合体を直接製 造する方法のいずれの方法によっても行なう こ とができる。 特
に加熱減成によ る方法が、 高収率でプロ ピ レ ン · ひ —ォ レ フ ィ ン共重合体ワ ッ ク ス (A) を効率よ く 製造でき るため、 好ま し い。
加熱減成の方法と しては、 例えば、 メ ル ト イ ンデッ ク ス 2 0 程度の高分子量のプロ ピ レ ン ■ ひ — ォ レ フ ィ ン共重合体を、 押 出機に供給 して 3 5 0〜 4 5 0 °Cで溶融 しながら押し出 して行 な う方法が挙げられる。 用い られる押出機は、 一軸の押出機で も よ い し、 二軸以上の多軸押出機で も よ く 、 特に制限 さ れ ない。 また、 加熱減成は窒素等の不活性雰囲気下に行な う と好 ま しい。
加熱減成する高分子量のプロ ピ レ ン · ひ 一才 レ フ ィ ン共重合 体は、 所望の プ ロ ピ レ ン · ひ 一 才 レ フ ィ ン共重合体 ヮ ッ ク ス (A) が得られる よ う に、 適宜選択される。 こ のプロ ピ レ ン • 0; —ォ レ フ イ ン共重合体のなかでも、 プロ ピ レ ン含量力、' 9 0 モル%以上の ものが、 低融点で良好な離型性を有するプロ ピ レ ン ' ひ —ォ レ フ ィ ン共重合体ワ ッ ク ス (A) が得られる点で、 好ま しい。
こ の 高 分子量 の プ ロ ピ レ ン · ひ — ォ レ フ ィ ン 共重合 体 は、 一 [ Γ] 遷移金属化合物触媒成分、 [ I I ] 周期律表第 I族〜第 I I I族から選ばれる金属を含む有機金属化合物触媒 成分、 お よ び必要に応 じて [ I I I ] 電午供与体を含むォ レ フ イ ン重合用触媒の存在下に、 プロ ピ レ ン と α—ォ レ フ ィ ン
とを共重合させる こ とによって得る こ とができ る。
前記の [ I ] 遷移金属化合物触媒成分と しては、 周期律表の 第 I I I 〜 VI I I族元素か ら選ばれる遷移金属を含む化合物を 挙げる こ とができ、 好ま し く は T i 、 Z r、 H f 、 N b、 T a、 C r および Vから選ばれる少な く と も 1 種の遷移金属を 含む化合物を挙げる こ とができ る。
この [ I ] 遷移金属化合物触媒成分と しては、 公知の触媒成 分を用いる こ とができるが、 具体的には、 例えば、 チタ ンおよ びハ ロ ゲ ンを含む固体状チ タ ン触媒成分を挙げる こ とがで き る。 さ ら に具体的には、 固体状チ タ ン触媒成分 と して、 チタ ン、 マグネシウム、 ハロゲンおよび好ま し く は電子供与体 ( a ) を含有する固体状チタ ン触媒成分 [ I 一 1 ] を挙げる こ とができる。
この固体状チタ ン触媒成分 [ 1 — 1 ] の調製は、 例えば、 特 公昭 5 7 — 2 6 6 1 3号公報、 特公昭 6 1 - 5 4 8 3号公報、 特開昭 5 6 8 1 1 号公報、 特公昭 6 0 3 7 8 0 4 号公報、 特公昭 5 6 - 3 9 7 6 7号公報、 特開昭 5 3 - 1 4 6 2 9 2号 公報、 特開昭 5 7 — 6 3 3 1 0号公報、 特開昭 6 2 - 2 7 3 2 0 6号公報、 特開昭 6 3 — 6 9 8 0 4号公報、 特開昭 6 0 — 2 3 4 0 4 号公報、 特開昭 5 8 — 1 9 6 2 1 0号公報、 特開昭 6 4 - 5 4 0 0 5 号公報、 特開昭 5 9 — 1 4 9 9 0 5号公報、 特 開昭 6 1 - 1 4 5 2 0 6号公報、 特開平 1 — 1 6 8 7 0 7号公
報、 特開昭 6 2 - 1 0 4 8 1 0 号公報等に記載の方法に し たがって行な う こ とができ る。
こ の固体状チタ ン触媒成分 [ I 一 1 ] の調製方法の 1 例を挙 げる と、 例えば、 下記式 ( 1 )
T i ( O R ) X 4-« ( 1 )
〔式中、 R 1 は炭化水素基であ り、 Xはハロ ゲ ン原子であ り、 gは 0 ≤ g≤ 4 の整数で ある〕
で表される四価のチタ ン化合物、 マ グネ シウム化合物、 およ び 好ま し く は電子供与体 ( a ) を用い、 これら化合物を接触反応 させる方法によ り行な う こ とができ る。
こ の式 ( 1 ) で表 さ れ る 四価の チ タ ン 化合物の具体例 と して、 T i C l 4 T i B r 4 T i I 4 等のテ ト ラ ロ ゲ ン 化チ タ ン ; T i ( 0 C H 3 ) C 1 3 T i ( 0 C 2 H 5 ) C 1 3 T i ( 0 n- C 4 H 9 ) C 1 3 T i ( 0 C 2 H 5 ) B r 3 T i ( 0— iso- C 4 H 9 ) B r 3 等の
ゲ ン 化ァ ノレ コ キ シ チ タ ン ; T i ( 0 C H 3 ) 2 C 1 2 T i ( 0 C 2 H 5 ) 2 C 1 2 T i ( 0 n- C 4 H 9 ) 2 C 1 2 T i ( 0 C 2 H 5 ) 2 B r 2 等のジハロ ゲン化ジアルコ キ シチ 夕 ン ; T i ( O C H 3 )3 C l T i ( O C 2 H 5 )3 C l T i ( 0 n-C 4 H 9 )3C 1 T i ( 0 C 2 H 5 )3B r等 のモ ノ ハロゲ ン化 ト リ アルコキシチタ ン ; T i ( 0 C H 3 ) 4
T i ( 0 C 2 H 5 )" T i ( 0 n-C 4 H 9 )4、 T i ( 0- iso-
C 4 H 9 ) 4、 T i ( 0-2- ェチルへキシル)4等のテ ト ラアルコ キシチ夕 ンなどを例示する こ とができる れらの四価のチタ ン化合物は単独で用いてもよ く 、 2種以上を組み合わせて用い てもよい。
これらの中でも、 好ま しいものはテ ト ラハロゲン化チタ ンで あり、 特に、 四塩化チタ ンが好ま しい。
また、 この四価のチタ ン化合物は、 炭化水素、 ハロゲン化炭 化水素に希釈して用いても よい。
また、 前記マグネシウム化合物と しては、 還元能を有するマ グネシゥム化合物および還元能を有しないマグネシゥム化合物 を挙げる こ とができる。
還元能を有するマグネシウム化合物と しては、 例えば、 下記 式 ( 2 ) :
X n M g ( R 2 ) 2 -„ ( 2 )
〔式中、 n は 0 ≤ n < 2 の整数であ り、 R 2 は 水素原子、 炭素数 1 〜 2 0 のアルキル基、 ァ リ ール基またはシク ロアルキル基であり、 n 一 -へ が 0 であ る 場合、 2 個の R 2 は同一で も ' 異なっていてもよ く 、 Xはハロゲン原子であ る〕
で表わされる有機マグネシウム化合物を挙げる こ とができる。
こ の式 ( 2 ) で表される有機マ グネ シウム化合物の具体例 と しては、 ジ メ チルマ グネ シウム、 ジェチルマ グネ シウム、 ジブ 口 ピルマ グネ シゥム、 ジブチルマ グネ シウム、 ジァ ミ ルマ グネ シゥ厶、 ジへキ シルマ グネ シウム、 ジデシルマグネ シウム、 ォ クチルブチルマ グネ シウム、 ェチルブチルマ グネ シウム等のジ アルキルマ グネ シウム化合物 ; ェチル塩化マグネ シウム、 プロ ピル塩化マ グネ シゥム、 ブチル塩化マ グネ シウム、 へキシル塩 化マ グネ シウ ム、 ァ ミ ル塩化マ グネ シウム等のアルキルマ グネ シゥ 厶 ノヽラ イ ド ; ブチルエ ト キシマ グネ シウム、 ェチルブ ト キ シマ グネ シウム、 ォ ク チルブ ト キ ジマグネ シウム等のアルキル マグネ シウムアルコキシ ド、 その他のブチノレマ グネ シゥムノヽィ ドラ イ ドな どを挙げる こ とができ る。
ま た、 還元能を有 しないマグネ シウム化合物の具体例と して は、 塩化マグネ シゥム、 臭化マ グネ シウム、 ヨ ウ化マ グネ シゥ ム、 フ ッ 化マ グネ シウム等のハロ ゲン化マ グネ シウム ; メ ト キ シ塩化マ グネ シウム、 エ トキン塩化マ グネ シウム、 イ ソプロ ボ キ シ塩化マ グ ネ シ ゥ ム、 ブ ト キ シ塩化マ グネ シ ウ ム、 ォ ク ト キ シ塩化マ グ ネ シ ウ ム等の ア ル コ キ シマ グネ シ ウ ム ハ ラ イ ド ; フ エ ノ キシ塩化マグネ シウム、 メ チルフ エ ノ キシ塩化マ グネ シゥ厶等のァ リ ロキシマグネ シウムノヽライ ド ; エ ト キシマ グネ シゥム、 イ ソプロ ポキシマ グネ シウム、 ブ トキシマ グネ シ ゥ厶、 n -ォ ク ト キシマ グネ シウム、 2-ェチル-へキ ソキシマ グネ
シ ゥ ム等のア ル コ キ シマ グネ シ ウ ム ; フ エ ノ キ シマ グネ シ ゥム、 ジメ チルフ エ ノ キシマ グネ シウム等のァ リ ロキシマグネ シゥム ; ラ ウ リ ン酸マグネ シウム、 ステア リ ン酸マグネ シウム 等のマグネ シウムのカ ルボン酸塩な どを挙げる こ とができ る。 その他マ グネ シウム金属、 水素化マ グネ シウムを用いる こ と も でき る。
これらの還元能を有しないマ グネ シウム化合物は、 上記の還 元能を有するマグネ シウム化合物から誘導した化合物、 あるい は [ I 一 1 ] 固体状チタ ン触媒成分の調製時に誘導 した化合物 であって も よい。 還元能を有しないマ グネ シウム化合物を、 還 元能を有するマグネ シウム化合物から誘導するには、 例えば、 還元能を有す る マ グネ シ ウ ム化合物を、 ポ リ シ ロ キサ ン化 合物、 ハロゲン含有シラ ン化合物、 ハロゲン含有アル ミ ニウム 化合物、 エステル、 アルコール、 ハロゲン含有化合物、 あるい は O H基や活性な炭素一酸素結合を有する化合物と接触反応さ せればよい。
なお、 上記の還元能を有するマグネ シウム化合物および還元 能を有 しな いマ グネ シ ウ ム化合物は、 後述す る 有機金属化 合物、 .例 、 アル ミ ニウム、 亜鉛、 ホウ素、 ベ リ リ ウム、 ナ ト リ ウム、 カ リ ウム等の他の金属 との錯化合物、 複化合物を形 成していて も よ く 、 あるいは他の金属化合物との混合物であつ て も よい。 さ らに、 マグネ シウム化合物は単独でも、 2 種以上
組み合わせて も よ く 、 また液状状態で用いて も固体状態で用い て も よい。 マ グネ シウム化合物が固体である場合には、 電子供 与体 ( a ) と して後述するアルコ ール類、 カ ルボン酸類、 アル デヒ ド類、 ア ミ ン類、 金属酸エステル類な どを用いて液体状態 に して用いる こ とができ る。
[ I - 1 ] 固体状チタ ン触媒成分の調製に用い られるマ グネ シゥ ム化合物 と しては、 上記の ものに限定されず、 多 く のマ グ ネ シゥム化合物が使用でき るが、 最終的に得 られる固体状チタ ン触媒成分 [ I — 1 ] 中において、 ハロ ゲン含有マ グネ シウ ム 化合物の形をと る ものが好ま しい。 そのため、 ハロ ゲンを含ま ないマ グネ シウム化合物を用いる場合には、 [ I — 1 ] 固体状 チタ ン触媒成分の調製の途中でハロゲン含有化合物 と接触反応 させる よ う にする こ とが好ま しい。
これ らのマ グネ シウム化合物の中でも、 還元能を有 しないマ グネ シゥム化合物が好ま し く 、 特にハロ ゲン含有マ グネ シウ ム 化合物が好ま し く 、 さ らに塩化マグネ シウム、 アルコキシ塩化 マ グネ シウム、 ァ リ ロキシ塩化マ グネ シゥムが好ま しい。
さ ら に、 固体状チ タ ン触媒成分 [ I 一 1 ] の調製に お い て は、 好 ま し く は電子供与体 ( a ) が用 い ら れ る 。 こ の電 子供与体 ( a ) と しては、 アルコール類、 フ エ ノ ール類、 ケ ト ン類、 アルデヒ ド類、 カルボ ン酸類、 有機酸ハラ イ ド類、 有機 酸または無機酸のエステル類、 エーテル類、 ジェ一テル類、 酸
ア ミ ド類、 酸無水物類、 ア ルコキシ シ ラ ン な どの含酸素電子供 与体、 ア ン モニア類、 ア ミ ン類、 二 ト リ ル類、 ピ リ ジ ン類、 ィ ソ シァ ネ ー ト 類な どの含窒素電子供与体を挙げ る こ と がで き る。 よ り具体的には、 メ タ ノ ール、 エタ ノ ール、 プロノ、。ノ ー ル、 ブ夕 ノ ー ル、 ペン夕 ノ ー ル、 へキサノ ール、 2-ェチルへキ サ ノ 一 ノレ 、 ォ ク タ ノ ー ノレ 、 ド デ カ ノ 一 ノレ 、 ォ ク タ デ シ ノレ ア ノレ コ ー ル、 ォ レ イ ノレア ノレ コ ー ル、 ベ ン ジルア ル コ ー ル、 フ エ 二 ルエチ ルア ル コ ー ル、 ク ミ ルァ ノレ コ ー ル、 イ ソ プ ロ ピノレ了 ル コ ー ル 、 ィ ソ プ ロ ピルべ ン ジ ルア ル コ ー ル等の炭素数 1 〜 1 8 のァ ゾレ コ ー ル類 ; ト リ ク ロ ロ メ タ ノ 一 ノレ、 ト リ ク ロ ロ ェ 夕 ノ ール、 ト リ ク ロ 口へキサノ ール等の炭素数 1 〜 1 8 のハロ ゲン含有アルコール類 ; フ エ ノ ール、 ク レ ゾール、 キシ レ ノ ー ル、 ェチ ノレ フ エ ノ ー ノレ、 プ ロ ピノレ フ エ ノ ー ノレ、 ノ ニゾレ フ エ ノ 一 ル、 ク ミ ノレフ エ ノ ール、 ナフ ト ール等の低級アルキル基を有し て も よい炭素数 6 〜 2 0 のフ エ ノ ール類 ; アセ ト ン、 メ チルェ チルケ ト ン、 メ チルイ ソブチルケ ト ン、 ァセ ト フ エ ノ ン、 ベン ゾフ エ ノ ン、 ベン ゾキノ ン等の炭素数 3 〜 1 5 のケ ト ン類 ; ァ セ ト ア ルデ ヒ ド、 プロ ピオ ン ァ ノレデ ヒ ド、 ォ ク チ ルア ルデ ヒ ド、 ベンズアルデヒ ド、 ト ルアルデヒ ド、 ナフ トアルデヒ ド 等の炭素数 2 〜 1 5 のア ルデ ヒ ド類 ; ギ酸 メ チ ル 、 酢酸メ チ ル、 酢酸ェチ ル、 酢酸 ビニル、 酢酸プ ロ ピル、 酢酸ォ ク チル、 酢酸 シ ク ロ へキ シ ル、 プ ロ ピオ ン酸ェチ ル、 酪酸 メ
チ ル、 吉草酸ェチ ル、 ク ロ ル酢酸 メ チ ル、 ジ ク ロ ル酢酸ェ チ ノレ、 メ タ ク リ ル酸 メ チル、 ク ロ ト ン酸ェチル、 シ ク ロ へキサ ン カ ルボ ン酸ェチル、 安息香酸メ チ ル、 安息香酸ェチル、 安息 香酸プロ ピル、 安息香酸プチル、 安息香酸ォ ク チル、 安息香酸 シ ク ロへキ シル、 安息香酸フ エ ニル、 安息香酸ベ ン ジル、 ト ル ィ ル酸 メ チル、 ト ノレイ ル酸ェチ ル、 ト ノレイ ル酸ァ ミ ル、 ェチ ル 安息香酸ェチル、 ァニス酸 メ チ ル、 ァニス酸ェチル、 エ ト キ ン 安息香酸ェチ ル、 Ί — ブチ ロ ラ ク ト ン、 δ - ノく レ ロ ラ ク ト ン、 クマ リ ン、 フ タ リ ド、 炭酸ェチ ル等の炭素数 2 〜 1 8 の有機酸 エステル類 ; ァセチル ク ロ リ ド、 ベ ン ゾイ ル ク 口 リ ド、 ト ノレイ ル酸 ク ロ リ ド、 ァニス酸 ク ロ リ ド等の炭素数 2 〜 1 5 の酸ハラ イ ド類 ; メ チルエーテル、 ェチルエー テル、 イ ソ プロ ピルエー テ ノレ、 ブ チ ル エ ー テ ル 、 ア ミ ル ェ 一 テ ル、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン、 ァニ ソ ール、 ジ フ エ 二ルェ一 テル等の炭素数 2 〜 2 0 の エーテル類 ; 酢酸 Ν , Ν -ジ メ チルァ ミ ド、 安息香酸 Ν , Ν -ジェチル ア ミ ド、 ト ルィ ル酸 Ν , Ν -ジ メ チルア ミ ド等の酸ア ミ ド類 ; ト リ メ チルァ ミ ン、 ト リ ェチルァ ミ ン、 ト リ ブチルァ ミ ン、 ト リ べ ン ジルア ミ ン、 テ ト ラ メ チ ルエチ レ ン ジア ミ ン等のア ミ ン類 ; ァ セ ト ニ ト リ ノレ、 ベ ン ゾニ ト リ ル、 ト リ 二 ト リ ノレ等の二 ト リ ル 類 ; ピ リ ジ ン、 メ チル ピ リ ジ ン、 ェチル ピ リ ジ ン、 ジ メ チル ピ リ ジ ン等の ピ リ ジ ン類 ; 無水酢酸、 無水フ 夕ル酸、 無水安息香 酸等の酸無水物な どを例示する こ とができ る。
また有機酸エステルの中でも、 好ま しいものと して下記一般 式 ( 3 ) 〜 ( 5 ) :
R5— C— COOR3
(3)
R6— C一 COOR4
R5— C一 COOR7
(5)
R6— C— COOR8
で表される骨格を有する多価カルボン酸エステルを挙げる こ と ができ る。
前記一般式 ( 3 ) 〜 ( 5 ) 中、 R 3 は置換または非置換の炭 化水素基であ り、 R 4 、 R 7 および R 8 は、 水素原子または置 換ま たは非置換の炭化水素基であ る。 R 5 お よ び R 6 は、 水素原子あ る いは置換ま たは非置換の炭化水素基であ る。 また、 R 5 と R 6 とは好ま し く はその少な く と も一方は置換ま たは非置換の炭化水素基である。 さ らに、 R 5 と R 6 とは相互 に結合 して環状構造を形成 していて も よ い。 さ ら に、 R 3 〜 R 8 が置換炭化水素基であ る場合、 置換基は、 N、 0、 Sな どのへテロ原子を含んでいてもよ く 、 例えば、 一 C一 0— C一、 一 C 00 R、 一 C〇 0 H、 一 0 H、 - S 03 H、 一 C一 N— C—、 - N H 2 などの基を有していてもよい。
こ の多価カルボ ン酸エステル と しては、 具体的には、 脂肪族 ポ リ カ ルボン酸エステル、 脂環族ポ リ カルボン酸エステル、 芳 香族ポ リ カ ルボン酸エステル、 異節環ポ リ カルボ ン酸エステル 等が挙げられる。
こ の多価カ ルボン酸エステルの好ま しい具体例 と しては、 マ レ イ ン酸 n-ブチル、 メ チルマ ロ ン酸ジイ ソブチル、 シ ク aへキ セ ンカ ルボン酸ジ n-へキシル、 ナジ ッ ク酸ジェチル、 テ ト ラ ヒ ドロ フ タル酸ジイ ソ プロ ピル、 フ 夕 ル酸ジェチル、 フ タル酸ジ イ ソブチル、 フ タ ル酸ジ n-ブチル、 フ タ ル酸ジ 2-ェチルへキシ ル、 3, 4-フ ラ ン ジカ ルボ ン酸ジブチルな どが挙げ られる。
ま た、 特に好ま しい多価カ ルボ ン酸エステル と しては、 フ タ ル酸エステル類を例示する こ とができ る。
さ らにポ リ エーテル化合物 と して、 下記一般式 ( 6 ) :
で表 さ 中、 R
9 、 R ' °、 およ び R
b
は、 炭素、 水素、 酸素、 ハロ ゲン、 窒素、 硫黄、 リ ン、 ホウ素 およびゲイ素か ら選ばれる少な く と も 1 種の元素を有する置換 基であ り、 R 9 、 R ' °、 R ' '、 R ' 2、 R 13および R ' 4、 な らび に R a および R b 、 好ま し く は R β および R b は、 共同 してベ
ンゼン環以外の環を形成していて も よ く 、 nは l ≤ n≤ 5の整 数であ り、 主鎖中に炭素以外の原子が含まれていて も よい。
こ のポ リ エーテル化合物の好ま しい具体例と して、 2, 2-ジィ ソブチル - 1, 3- ジ メ ト キシプロ ン、 2-ィ ソプ口 ピル -2- ィ ソ ペ ン チ ル - 1, 3- ジ メ ト キ シ プ ン、 2, 2-ジ シ ク ロ へキ シ ル- 1 , 3- ジメ トキシプ ン、 2, 2-ビス (シ ク ロへキシルメ チ ル) -1, 3- ジ メ ト キ シプロ パ ン な どを例示す る こ と がで き る
上記のよ う な電子供与体 ( a ) は 2種以上併用する こ とがで さ る
さ らに、 固体状チタ ン触媒成分 [ 1 — 1 ] の調製において、 前記のチタ ン化合物、 マグネ シウム化合物、 および必要に応じ て用い られる電子供与体 ( a ) に加えて、 担体化合物および反 応助剤な どと して、 珪素、 リ ン、 アル ミ ニウムな どを含む有機 および無機化合物な どを接触させて使用 して も よい。
用 い ら れ る 担体化合物 と して は、 例えば、 A 1 2 0リ 3
S i 0 2 , B 2 0 3 、 M g O 、 C a 〇 、 T i 〇 2 、 Z n O、 S n 02 、 B a O、 T h〇、 スチ レ ンー ジ ビニルベン ゼン共重合体な どの樹脂等が挙げられ、 これらは 1種単独でも 2種以上を組み合わせて も 用 い ら れ る。 こ れ ら の中で も 、 A 1 2 03 、 S i 02 、 スチ レ ンー ジ ビニルベンゼン共重合体 が好ま しい。
こ れ らの化合物を用いる固体状チタ ン触媒成分 [ 1 — 1 ] の 調製方法は、 特に限定される ものではないが、 この方法を数例 挙げて以下に簡単に述べる。
(1) マ グネ シウ ム化合物、 電子供与体および炭化水素溶媒か ら なる溶液を、 有機 金属化合物と接触反応させて固体を析出 させた後、 または析出させながらチタ ン化合物 と接触反応さ せる方法。
(2) マ グネ シウム化合物と電子供与体 ( a ) からなる錯体を有 機金属化合物 と接 触反応させた後、 チタ ン化合物を接触反 応させる方法。
(3) 無機担体と有機マ グネ シウム化合物 との接触物に、 チ タ ン 化合物、 および好ま し く は電子供与体 ( a ) を接触反応させ る方法。 こ の際、 予め接触物をハロゲン含有化合物およびノ または有機金属化合物と接触反応させて も よい。
(4) マ グネ シウム化合物、 電子供与体 ( a ) 、 場合によ っては 更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機ま たは有機担体との混合 物か ら、 マ グネ シウム化合物の担持された無機または有機担 体を得、 次いでチタ ン化合物を接触させる方法。
(5) マ グネ„シゥム化合物、 チタ ン化合物、 電子供与体 ( a ) 、 場合によ っては更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機ま たは有 機担体 との接触によ り、 マ グネ シウム、 チタ ンの担持された 固体状チタ ン触媒成分を得る方法。
(6) 液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有チタ ン 化合物と接触反応させる方法。
(7) 液状状態の有機マグネ シウム化合物をハロゲン含有化合物 と接触反応後、 チタ ン化合物を接触反応させる方法。
(8) アルコキシ基含有マグネ シウム化合物をハロゲン含有チタ ン化合物と接触反応させる方法。
(9) ア ル コ キ シ基含有マ グネ シ ウ ム化合物お よ び電子供与 体 ( a ) か らな る錯体をチ タ ン化合物 と接触反応する方 法 o
(10)ァ ル コ キ シ基含有マ グネ シ ゥ 厶化合物お よ び電子供与 体 ( a ) からなる錯体を有機金属化合物と接触させた後、 チ タ ン化合物と接触反応させる方法。
(11)マグネシウム化合物と、 電子供与体 ( a ) と、 チタ ン化合 物とを任意の順序で接触させて、 反応させる方法。 こ の反応 においては、 予め各成分を電子供与体 ( a ) および または 有機金属化合物やハロゲン含有ゲイ素化合物などの反応助剤 で予備処理しておいてから反応に供してもよい。 また、 この 方法においては、 上記電子供与体 ( a ) を少な く と も一回は 用いる こ とが好ま しい。
(12)液状の還元能を有しないマグネ シウム化合物と液状チタ ン 化合物とを、 好ま し く は電子供与体 ( a ) の存在下で反応さ せて固体状のマ グネ シ ウ ム · チ タ ン複合体を析出 さ せ一る
方法。 ―
(13) (12)で得られた反応生成物に、 チタ ン化合物をさ らに反 応させる方法。
(14) (11)あるいは(12)で得られる反応生成物に、 電子供与体 ( a ) およびチタ ン化合物をさ らに反応させる方法。
(15)マ グネ シウム化合物と、 チタ ン化合物 とを粉砕 して得られ た固体状物を、 ハロゲン、 ハロゲン化合物およ び芳香族炭化 水素のいずれかで処理す る 方法。 な お、 こ の方法にお い ては、 電子供与体 ( a ) を併用する と、 好ま し 、。 こ の電子 供与体 ( a ) を併用する場合、 マ グネ シウム化合物 と電子供 与体 ( a ) とか らな る錯化合物を、 あるいは併用 しない場合 でも、 マ グネ シウム化合物のみを、 またマ グネ シウム化合物 とチタ ン化合物を粉砕する工程を含んでも よい。 また、 粉砕 後に反応助剤で予備処理し、 次いでハロ ゲンな どで処理して も よい。 反応助剤 と しては、 有機金属化合物あるいはハロ ゲ ン含有ゲイ素化合物な どが挙げられる。
(16)マ グネ シウム化合物を粉砕した後、 チタ ン化合物 と接触 - 反応させる方法。 この と き、 粉砕時および Zまたは接触 · 反 応時に電子供与体 ( a ) や、 反応助剤を用いる こ とが好ま し い 0
(17)上記(11 )〜(16)で得られる化合物をハロゲ ン またはハロ ゲ ン化合物ま たは芳香族炭化水素で処理する方法。
(18)金属酸化物、 有機マグネ シウムおよびハロゲン含有化合物 との接触反応物を、 好ま し く は電子供与体 ( a ) およびチタ ン化合物と接触させる方法。
( 19)有機酸のマ グネ シ ゥ ム塩、 ア ル コ キ シマ グネ シ ゥ ム、 ァ リ ーロキシマ グネ シウムな どのマグネ シウム化合物を、 チ タ ン化合物および Zまたはハロゲン含有炭化水素および好ま し く は電子供与体 ( a ) と反応させる方法。
(20)マグネ シゥム化合物とアルコキシチタ ン とを少な く と も含 " む炭化水素溶液と、 チタ ン化合物および Zまたは電子供与体 ( a ) とを接触させる方法。 こ の とき、 ハロゲン含有ゲイ素 化合物な どのハロゲン含有化合物を共存させる こ とが好ま し い。
(21 )液状状態の還元能を有しないマグネ シウム化合物と有機金 属化合物とを反応させて固体状のマグネ シウム · 金属 (アル ミ ニゥム) 複合体を析出させ、 次いで、 電子供与体 ( a ) お よびチタ ン化合物を反応させる方法。
上記の固体状チ タ ン触媒成分 [ 1 - 1 ] の調製は、 通常 - 7 0 °C〜 2 0 0 eC、 好ま し く は一 5 0 °C〜 1 5 0 °Cの温度 で行われ一 §―。
こ の よ う に し て得 ら れ る 固体状チ タ ン 触媒成分 [ I — 1 ] は、 チタ ン、 マグネ シウム、 ハロゲンおよび好ま し く は電 子供与体 ( a ) を含有している。
こ の固体状チタ ン触媒成分 [ I — 1 ] において、 ハロ ゲン z チタ ンの比 (原子比) は、 2〜 2 0 0、 好ま し く は 4〜 9 0で あ り、 マグネ シウム Zチタ ンの比 (原子比) は、 1 〜 1 0 0、 好ま し く は 2〜 5 0である。
また、 固体状チタ ン触媒成分 [ I — 1 ] が電子供与体 ( a ) を含有する場合、 電子供与体 ( a ) は、 好ま し く は、 電子供与 体 ( a ) チタ ン (モル比) が 0. 0 1 〜 1 0 0の割合、 さ ら に好ま し く は 0. 0 5〜 5 0の割合で含有される。
以上、 上記固体状チタ ン触媒成分 [ 1 -1] についてチタ ン化 合物を用いる例について説明 したが、 上記のチタ ン化合物にお いて、 チタ ンをジルコニウム、 ハフニウム、 ノくナジゥ厶、 ニォ ブ、 タ ンタルまたはク ロムに代えて もよい。
次に、 重合触媒を形成する周期律表第 I族〜第 III 族から選 ばれる金属を含む有機金属化合物触媒成分 [ I I ] について説 明する。
こ の [ I I ] 有機金属化合物触媒成分は、 例えば、 [ I I 一 1 ] 有機アル ミ ニウ ム化合物、 第 I族金属とアル ミ ニウム との 錯アルキル化合物、 第 Π族金属の有機金属化合物な どを用いる こ とができる。
前記 [ I I — 1 ] 有機ア ル ミ ニ ウ ム化合物 と しては、 例 えば、 下記式 ( 7 ) :
(R 15) ra A 1 (X) 3-m ( 7 )
で表される有機アル ミ ニウム化合物を例示する こ とができ る。 式 ( 7 ) において、 R 1 5 は炭素数 1 〜 1 2 の炭化水素基で あ り、 例えば、 アルキル基、 シ ク ロアルキル基またはァ リ ール 基であ る が、 具体的に は、 メ チ ル基、 ェチル基、 n -プロ ピ ル基、 イ ソプロ ピル基、 イ ソブチル基、 ペンチル基、 へキシル 基、 ォ ク チル基、 シク ロペンチル基、 シク ロへキシル基、 フ エ ニル基、 ト リ ル基等が挙げられる。 Xはハロゲン原子または水 素である。 また、 mは 1 〜 3 の整数である。
この [ I I 一 1 ] 有機アル ミ ニウム化合物の具停例と して、 ト リ メ チルアル ミ ニウム、 ト リ ェチルアル ミ ニウム、 ト リ イ ソ プロ ピルァゾレ ミ 二ゥム、 ト リ イ ソブチルアル ミ ニウム、 ト リ オ クチルアル ミ ニウム、 ト リ 2-ェチルへキシルアル ミ ニウム等の ト リ アルキルアル ミ ニム ; イ ソプレニルアル ミ ニウム等のアル ケニルアル ミ ニウム ; ジ メ チルアル ミ ニウム ク ロ リ ド、 ジェチ ルアル ミ ニゥム ク ロ リ ド、 ジイ ソプロ ピルアル ミ ニウム ク ロ リ ド、 ジイ ソブチルアル ミ ニウム ク ロ リ ド、 ジメ チルアル ミ ニゥ ムブロ ミ ド等のジアルキルアル ミ ニウムハライ ド ; メ チルアル ミ ニ ゥ ムセ スキ ク ロ リ ド、 ェチ ルア ル ミ ニ ウ ム セ ス キ ク 口 リ ド、 イ ソプロ ピルアル ミ ニウムセスキク ロ リ ド、 ブチルアル ミ ニゥ 厶セスキク ロ リ ド、 ェチルアル ミ ニウムセスキブロ ミ ド 等のアルキルアル ミ ニウムセスキハライ ド ; メ チルアル ミ ニゥ ムジ ク ロ リ ド、 ェチルアル ミ ニウムジク ロ リ ド、 イ ソプロ ピル
ァ ノレ ミ ニゥ ム ジ ク ロ リ ド、 ェチノレア ノレ ミ ニゥ ム ジブロ ミ ド等の ア ルキルア ル ミ ニウ ム ジノヽ ラ イ ド ; ジェチルア ル ミ ニウ ムノヽィ ドラ イ ド、 ジイ ソブチルアル ミ ニウムノヽィ ドラ イ ド等のアルキ ルアル ミ ニウムノヽィ ドラ イ ドな どが挙げられる。
また、 [ I I 一 1 ] 有機アル ミ ニウム化合物と して、 下記式 ( 8 ) :
( R 1 " H A 1 ( Y ) 3 -„ ( 8 ) で示される化合物を用いる こ と もでき る。
上記式 ( 8 ) において、 R ' 5は上記式 ( 7 ) と同 じであ り、 hは 1 ま たは 2であ り、 Yは式 ( 8 — a ) 〜 ( 8 — f ) :
- 0 R ] 6 ( 8 - a )
- 0 S i ( R 17) 3 ( 8 - b ) 一 〇 A 1 ( R〗 8) 2 ( 8 - c )
- N ( R〗" 2 ( 8 - d ) - S i ( R 20 ) 3 ( 8 - e )
- N ( R 21) A 1 ( R 2" 2 ( 8 - f ) で表される基である。 R 1 S、 R 17、 R 18および R 22と しては、 例え ば、 メ チ ル基、 ェチ ル基、 イ ソ プ ロ ピル基、 イ ソ プチ ル基 シク 口へキシル基、 フ ヱニル基等が挙げ られ、 R 1 3と し ては、 例えば、 水素、 メ チル基、 ェチル基、 イ ソプロ ピル基、 フ エ ニ ル基、 ト リ メ チ ル シ リ ル基等が挙げ ら れ、 R 2(1 お よ び R 21 と して は、 例え ば、 メ チ ル基、 ェチ ル基等が挙げ ら
215 o れる。
この [ I I 一 1 ] 有機アル ミ ニウム化合物の具体例と して 下記の化合物がそれぞれ挙げられる。
(i) ( R 15) h A 1 ( O R 16) 3-h
5 ジメ チルアル ゥム メ トキシ ド、 ジェチルアル ミ ニウムェ トキシ ド、 ジイ ソブチルアル ミ ニウム メ トキシ ド等が挙げられ る
(ii) ( R ' s) h A 1 ( 0 S i R 1 7
3 - h
E t 2 A 1 ( 0 S i M e 3 ) . ( iso-B u)2 A 1 (O S i
10 M e 3 ) 、 ( iso-B u)2 A 1 ( 0 S i E t 3 ) 等が挙げら れる。
(iii) ( R 1つ h A 1 ( 0 A 1 R 1 8
3 - h
E A 1 0 A 1 E " 、 ( iso-B u ) 2 A 1 0 A 1 (iso-B u)2 等が挙げられる。
(iv) ( R ' 5) h Α (NR 2 ノ 3
M e 2 A l N E t 2 、 E t 2 A 1 N H M e , M e 2A 1 N H E t、 E t a A 1 N (M e 3 S i ) 2 、 (iso-B u)2 A I N (M e 3 S i ) 2 等が挙げられる。
(v) (R ] 5) h A 1 ( S i R 2 0
3 J 3 - h
( iso-B u) 2 A 1 S i M e 3 等が挙げられる。
(vi) (R h A 1 〔N (R ')- - A 1 R 22 2 〕 ト h
E t 2A l N (M e ) — A l E t 2 、 (iso-B u)2 A 1 N
( E t ) A 1 ( iso-B u)2 等が挙げられる。
ま た、 上記の [ I I 一 1 ] 有機ア ル ミ ニ ウ ム化合物 の 中で も、 R '5 3 A l 、 R 1 \ A 1 ( O R 16) 3-h 、 R 15 n A 1 ( O A 1 R 1 S ) 3 - h で表わされる有機アル ミ ニウム化合物が 好ま しい。
第 I 族金属とアル ミ ニウム との錯アルキル化物と しては、 下 記一般式 ( 9 ) :
M 1 A 1 ( R 23) 4 ( 9 ) で表される化合物を例示でき る。 式中、 M] は L i 、 N a また は Kであ り、 R 23は炭素数 1 〜 1 5の炭化水素基である。
こ の第 I 族金属とアル ミ ニウム との錯アルキル化物の具体例 と しては、 L i A l ( C 2 H 5 ) 4 、 L i A 1 ( C 7 H , 5) 4 等が挙げられる。
ま た、 第 II族金属の有機金属化合物 と して は、 下記一般 式 ( 1 0 ) :
( R 24 ) ( R 25 ) M 2 ( 1 0 ) で表 さ れる 化合物を例示でき る。 式 ( 1 0 ) 中、 R 24 お よ び R 25 は、 炭素数 1 〜 1 5 の炭化水素基ま たはハ ロ ゲ ン で あ り、 互いに同一でも異なっていても よいが、 いずれもハロゲ ンである場合は除く 。 また、 M2 は M g、 ∑ 11 または 0 (1でぁ る o
こ の第 II族金属の有機金属化合物の具体例と しては、 ジェチ
ル亜鉛、 ジェチルマグネ シウム、 ブチルェチルマグネ シウム、 ェチルマグネ シウム ク ロ リ ド、 ブチルマグネ シウム ク ロ リ ド等 が挙げられる。
これらの [ I I 一 1 ] 有機アル ミ ニウム化合物、 第 I族金属 とアル ミ ニウム との錯アルキル化合物、 第 II族金属の有機金属 化合物は、 [ I I ] 有機金属化合物触媒成分と して、 2種以上 併用する こ と もできる。
また、 前記 [ I ] 遷移金属化合物触媒成分と [ I I ] 有機金 属化合物触媒成分との存在下に、 プロ ピレ ン と ひ ーォ レフ ィ ン とを共重合させて、 高分子量のプロ ピレ ン * ひ —ォ レ フ ィ ン共 重合体を製造する に際 して、 必要に応 じて前記の電子供与 体 ( a ) または下記の電子供与体 ( b ) を用いて もよい。
こ の電子供与体 ( b ) と しては、 下記一般式 ( 1 2 ) :
( R 26) S i (O R 27) 4 - ( 1 2 ) で表 さ れ る 有機ゲ イ 素化合物を用 い る こ と がで き る 。 式 ( 1.2 ) 中、 R 26および27' は同一でも異なっても よ く 、 炭化 水素基であ り、 kは 0 < k < 4の整数である。
この一般式 ( 1 2 ) で表される有機ゲイ素化合物の具体例と しては、 -ト リ メ チルメ トキシシラ ン、 ト リ メ チルェ トキシシラ ン、 -ジ メ チ ル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ジ メ チ ル ジェ ト キ シ シ シ ラ ン、 ジイ ソプロ ピルジメ トキシシラ ン、 t -プチルメチルジメ トキシシラ ン、 t -プチルメ チルジェ トキシシラ ン、 t-ア ミ ゾレメ
チル ジェ ト キ シ シ ラ ン、 ジ フ ヱ 二ル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 フ エ 二 ル メ チル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ジ フ エ 二ル ジェ ト キ シ シ ラ ン、 ビ ス 0 - ト リ ノレ ジ メ ト キ シ シ ラ ン 、 ビ ス m - ト リ ル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ビス p- ト リ ノレ ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ビス p- ト リ ル ジェ ト キ シ シ ラ ン、 ビスェチ ル フ エ 二ル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ジ シ ク ロ へ キ シル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロへキ シル メ チル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロ へキ シル メ チル ジェ ト キ シ シ ラ ン、 ェチル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 ェチル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ビニル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 メ チ ノレ ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 n プロ ピル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 デシル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 デシル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 フ エ ニル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 7 — ク ロ ノレプロ ピノレ ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 メ チノレ ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ェチ ル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ビニル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 t -ブチル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 n-ブチル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 i s o-ブチル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 フ エ ニル ト リ エ ト キ ン シラ ン、 ァ - ア ミ ノ ブロ ピ ル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ク ロ ル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ェチル ト リ イ ソ プロ ボキ シ シ ラ ン、 ビニル ト リ ブ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロ へキ シル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロ へキ シル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 2-ノ ノレボルナ ン ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 2-ノ ノレ ボルナ ン ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 2-ノ ルボルナ ン メ チル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ケィ 酸ェチル、 ゲ イ 酸ブチル、 ト リ メ チル フ エ ノ キ シ シ ラ ン、 メ チル ト リ ア リ ロ キ シ(a l l y l oxy)シ ラ ン、 ビニル ト リ ス ( /S -
メ ト キ シェ ト キ シ シ ラ ン) 、 ビニル ト リ ァセ ト キ シ シ ラ ン、 ジ メ チ ル テ ト ラ エ ト キ シ ジ シ ロ キ サ ン 、 シ ク ロ ペ ンチ ル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン 、 2 -メ チ ノレ シ ク ロ ペ ン チ ノレ ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 2 , 3 -ジ メ チル シ ク ロペ ン チル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク 口ペ ンチル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ジ シ ク ロ ペ ンチノレ ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ビス ( 2-メ チル シ ク ロペ ンチル) ジ メ ト キ シ シラ ン、 ビス ( 2 , 3 -ジ メ チル シ ク ロ ペ ンチル) ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ジ シ ク ロ ペ ンチル ジェ ト キ シ シ ラ ン、 ト リ シ ク ロ ペ ンチノレ メ ト キ シ シ ラ ン、 ト リ シ ク ロ ペ ンチルエ ト キ シ シ ラ ン、 ジ シ ク ロペ ンチ ノレ メ チル メ ト キ シ シ ラ ン、 ジ シ ク ロペ ンチルェチル メ ト キ シ シ ラ ン、 へキセニル ト リ メ ト キ シ シ ラ ン、 ジ シ ク ロペ ンチル メ チ ルエ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロペ ンチノレ ジ メ チノレ メ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロ ペ ン チル ジェチル メ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロペ ンチル ジ メ チルエ ト キ シ シ ラ ン等が挙げ られる。 こ れ らの有機ゲイ素化合 物は、 2 種以上組み合わせて用 いる こ と もでき る。
こ れ らの中で も、 ェチル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 n -プロ ビル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 t -ブチル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ビニル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 フ ヱ ニル ト リ エ ト キ シ シ ラ ン、 ビニル ト リ ブ ト キ シ シ ン、 ジ フ エ 二ル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 フ エ ニル メ チル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 ビス P - ト リ ノレ ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 P - ト リ ル メ チ ル ジ メ ト キ シ シ ラ ン 、 ジ シ ク ロ へキ シ ノレ ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 シ ク ロ へキ シル メ チル ジ メ ト キ シ シ ラ ン、 2-ノ ノレポノ ナ
ン ト リ エ トキシシラ ン、 2-ノ ノレボルナ ン メ チルジ メ トキシシラ ン、 フ ヱニル ト リ エ トキシシラ ン、 ジシ ク ロペンチルジ メ ト キ シシラ ン、 へキセニル ト リ メ ト キシ ンラ ン、 シ ク ロペンチル ト リ エ トキシシラ ン、 ト リ シ ク ロペンチルメ トキシシラ ン、 シ ク 口 ペ ン チ ル ジ メ チ ル メ ト キ シ シ ラ ン な どが好 ま し く 用 い ら れる。
さ らに、 電子供与体 ( b ) と して、 2, 6 -置換 ピペ リ ジ ン類、 2 , 5 -置換 ピペ リ ジ ン類 ; N, N , N ' , N ' -テ ト ラ メ チルメ チ レ ン ジァ ミ ン、 N, N, N ' , N ' -テ ト ラエチル メ チ レ ン ジア ミ ン の置換メ チ レ ン ジア ミ ン類 ; 1 , 3-ジベン ジルイ ミ ダゾ リ ジ ン、 1 , 3 ジベン ジル- 2 - フ エ二ルイ ミ ダゾ リ ジ ン等の置換メ チ レ ン ジァ ミ ン類 な どの含窒素電子供与体、 ト リ ェチルホスフ ァ イ ト、 ト リ n -プ 口 ピルホスフ ァ イ ト、 ト リ イ ソプロ ピルホス フ ァ イ ト、 ト リ n - ブチルホスフ ァ イ ト、 ト リ イ ソブチルホスフ ァ イ ト、 ジェチル n -フチルホスフ ァ イ ト、 ジェチルフ エニルホスフ ァ イ ト等の亜 リ ン酸エステル類な どの リ ン含有電子供与体、 2, 6 -置換テ ト ラ ヒ ドロ ピラ ン類、 2, 5 -置換テ ト ラ ヒ ドロ ピラ ン類等の含酸素電 子供与体を用いる こ と もでき る。
上記の電子供与体 ( b ) は、 2 種以上併用す る こ と がで き る。
高分子量のプロ ピ レ ン ■ α —ォ レ フ ィ ン共重合体の製造に際 して、 プロ ピ レ ン と α —才 レ フ イ ンの共重合は、 溶解重合、
濁重合な どの液相重合法あるいは気相重合法等のいずれの重合 形式によ って も行な う こ とができ る。 重合がスラ リ ー重合の反 応形態を採る場合、 反応溶媒と しては、 後述する不活性有機溶 媒を用いる こ と もでき る し、 反応温度において液状のォ レ フ ィ ンを用いて行な う こ と もでき る。
-一一' . - 用 レ、 ら れ る 不活性溶媒 と して は、 例え ば、 プ ロ ノ、。 ン、 ブ タ ン、 ペンタ ン、 へキサン、 ヘプタ ン、 オ ク タ ン、 デカ ン、 ド デカ ン、 灯油等の脂肪族炭化水素 ; シク ロペンタ ン、 シ ク ロへ キサ ン、 メ チ ル シ ク ロ ペ ン タ ン等の脂環族炭化水素 ; ベ ン ゼン、 ト ルエン、 キシ レ ンな どの芳香族炭化水素 ; エチ レ ン ク ロ リ ド、 ク ロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素、 あるいはこ れらの混合物な どが挙げられる。 これらの不活性溶媒の う ちで は、 特に脂肪族炭化水素が好ま しい。 高分子量のプロ ピレ ン · α—才 レ フ ィ ン共重合体の製造にお いて、 重合触媒 [ I ] は、 重合容積 1 リ ッ ト ル当 り 重合触 媒 [ I ] 中の遷移金属原子に換算して、 通常、 約 0. 0 0 1 〜 1 0 0 ミ リ モル、 好ま し く は約 0. 0 0 5〜 2 0 ミ リ モルの割 合で用いられる。 有機金属化合物触媒成分 [Π] は、 該触媒成 分 [II] 中の金属原子が、 重合系中の重合触媒 [ I ] 中の遷移 金属原子 1 モルに対し、 通常、 約 1〜 2 0 0 0モル、 好ま し く は約 2〜 5 0 0モルとなる割合で用いられる。 電子供与体 [III ] を用いる場合には、 電子供与体 [III ]
は、 有機金属化合物触媒成分 [ II] の金属原子 1 モルに対 し、 通常約 0 . 0 0 1 モル〜 1 0 モル、 好ま し く は 0 , 0 1 モル〜 5 モルの割合で用い られる。
重合時に水素を用いれば、 得られる重合体の分子量を調節す る こ と がで き 、 メ ル ト フ ロ ー レ 一 ト の大 き い重合体が得 ら る
ま た、 用いる ひ 一才 レ フ イ ンによ って も異なるが、 重合温度 は、 通常、 約 2 0 〜 3 0 0 °C、 好ま し く は約 5 0 〜 1 5 0 °Cで あ り、 重合圧力は、 常圧〜 1 0 O k g Z c m 2 、 好ま し く は約S S O k g Z c m 2 である。
さ らに、 重合は、 バ ッ チ式、 半連続式、 連続式のいずれの方 法において も行な う こ とができ る。 さ らに重合を、 反応条件を 変えて 2段以上に分けて行う こ と もでき る。
本発明の熱定着型電子写真用現像材の ( B ) 成分である結着 剤は、 こ の種の現像材に配合される熱可塑性樹脂からな る もの であれ ば、 いずれの も ので も よ く 、 特に制限 さ れな い。 例 えば、 ス チ レ ン 系重合体、 ケ ト ン樹脂、 マ レ イ ン酸樹脂、 ポ リ エステル脂肪族樹脂、 ポ リ エステル芳香族樹脂、 クマ ロ ン 樹脂、 フ ヱ ノ ール樹脂、 エポキシ樹脂、 テルペン樹脂、 ポ リ ビ 二ルブチ ラ ー ル、 ポ リ ブチ ノレ メ タ ク リ レ ー ト 、 ポ リ 塩化 ビ ニル、 ポ リ エチ レ ン、 ポ リ プロ ピレ ン、 ポ リ ブタ ジエン、 ェチ レ ン —酢酸 ビニル共重合体等からなる ものが挙げられる。 こ れ
らの中では、 適当な軟化点 ( 1 0 0 で前後) で定着性が良いス チ レ ン系重合体が好ま しい。
このスチ レ ン系重合体と しては、 例えば、 スチ レ ン系単量体 のみからなる重合体、 あるいはスチ レ ン系単量体と他の ビニル 系単量体との共重合体などが挙げられる。 スチ レ ン系単量体と しては、 スチ レ ン、 ρ — ク ロルスチ レ ン、 ビニルナフ タ レ ン等 が挙げられる。 また、 他の ビニル系単量体と しては、 例えば、 エチ レ ン、 プロ ピレ ン、 1 ーブテ ン、 イ ソブテン等のエチ レ ン 性不飽和モ ノ ォ レ フ ィ ン類 ; 塩化ビニル、 臭化ビニル、 フ ッ 化 ビニル等のハロゲン化ビニル類 ; 酢酸ビニル、 プロ オ ン酸ビ ニル、 安息香酸ビニル、 酢酸ビニル等の ビニルエステル類 ; ァ ク リ ル酸メ チル、 ア ク リ ル酸ェチル、 ア ク リ ル酸 n —プチル、 ア ク リ ル酸イ ソブチル、 ァ ク リ ノレ酸 n —才 クチル、 ア ク リ ル酸 ドデシル、 ア タ リ ノレ酸 2 — ク ロノレーエチル、 ァ ク リ ノレ酸フ エ二 ノレ、 《 — ク ロノレア ク リ ノレ酸メ チル、 メ タ ク リ ノレ酸メ チル、 メ タ ク リ ル酸ェチル、 メ 夕 ク リ ル酸ブチル等のひ — メ チ レ ン脂防族 モノ カルボン酸のエステル類 ; ア ク リ ロニ ト リ ル、 メ タァ ク リ ロニ ト リ ル、 ア ク リ ルア ミ ド等の二 ト リ ル類またはア ミ ド類 ; ビニルメ チルエーテル、 ビニルェチルエーテル、 ビニルプロ ピ ルエーテル、 ビニルイ ソブチルエーテル等の ビニルエーテル類 ; ビニルメ チルケ ト ン、 ビニルへキシルケ ドン、 メ チルイ ソプ スぺニルケ ト ン等の ビニルケ ト ン類 ; N — ビニルピロ一ル、 N
一 ビニルカ ルノくゾ一 ル、 N— ビニルイ ン ドー ル、 N— ビニル ピ 口 リ ド ン等の N— ビニル化合物な どが挙げられる。 ま た、 こ の スチ レ ン系重合体の中でも、 数平均分子量 (M n ) が 2 0 0 0 以上の ものが好ま し く 、 特に数平均分子量 (M n ) が 3 0 0 0 〜 3 0 0 0 0 の ものが好ま しい。 さ らに、 こ のスチ レ ン系重合 体は、 ス チ レ ン含有量が 2 5 重量%以上であ る も のが好 ま しい。
また、 本発明の現像材の ( C ) 成分である着色剤は、 こ の種 の現像材に配合される ものであれば、 いずれの ものでも よ く 、 特に制限されない。 例えば、 力 一ボンブラ ッ ク、 フ タ ロ シア二 ンブルー、 ァニ リ ンブル一、 アルコオイ ルブルー、 ク ロ ムイ エ ロ ー、 ウ ル ト ラ マ リ ン ブ ル 一 、 キ ノ リ ン イ エ ロ 一 、 ラ ン プ ブ ラ ッ ク 、 ロ ー ズべ ン ガノレ、 ジ ァ ゾイ ェ ロ ー、 ロ ー ダ ミ ン B レーキ、 力一 ミ ン 6 B、 キナ ク リ ドン誘導体等の顔料または 染料が挙げられ、 これらは 1 種単独でも 2種以上を組合せて も 用レ、 られる。
ま た、 着色剤 ( C ) には、 補色や荷電制御を目的 と して、 ァ ジ ン系ニ グ口 シ ン、 イ ン ジ ュ リ ン、 ァ ゾ系染料、 ア ン ト ラ キ ノ ン系 料 ト リ フエニルメ タ ン系染料、 キサンテ ン系染料、 フ 夕 ロ シアニ ン系染料等の油溶性染料を配合 して も よい。
本発明の現像材において、 前記プロ ピ レ ン · ひ ー ォ レ フ ィ ン 共重合体ワ ッ ク ス ( A ) 、 結着剤 ( B ) およ び着色剤 ( C ) の
配合割合は、 通常、 プロ ピ レ ン · ひ 一才 レ フ イ ン共重合体ヮ ッ クス ( A ) /結着剤 ( B ) 着色剤 ( C ) の比が、 重量比で し 〜 2 0 Z 1 0 0 / 1 〜 2 0 程度であり、 好ま し く は 1 〜 1 0 Z 1 0 0 / 1 〜 1 0程度である。
また、 本発明の現像材には、 プロ ピレ ン . α —才 レフ イ ン共 重合体ワ ッ クス ( Α ) 、 結着剤 ( Β ) および着色剤 ( C ) 以外 に、 本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を配合してもよ い。 例えば、 荷電制御材、 可塑剤等を適宜配合して もよい。
本発明の現像材は、 二成分系静電 ト ナー、 一成分系静電 トナー等のいずれの静電 トナーの主成分と しても用いられる。 本発明の現像材をニ成分系静電 ト ナーの主成分 と して用レ、 る場合、 この二成分系静電 トナーは、 前記プロ ピ レ ン · ひ ーォ レ フ ィ ン共重合体ワ ッ ク ス ( Α ) 、 結着剤 ( Β ) 、 着色剤 ( C ) 、 および必要に応じて、 その他の成分を、 ボール ミ ル、 ア ト ライ タ等を用いる公知の方法で混合した後、 加熱二本ロー ル、 加熱ニーダー、 押出機等を用いて混練し、 冷却固化する。 さ らに得られた固化物を、 ノヽンマー ミ ル、 ク ラ ッ シャ ー等を用 いて粗砕した後、 ジヱ ッ ト ミ ル、 振動 ミ ルで、 あるいは水を加 えてボール ミ ル、 ア ト ライ タ等で微粉砕し、 平均粒径 5 〜 3 5 mに調整したものにキヤ リ ヤーを加えて調製する こ とができ る。 用いられるキヤ リ ャ一は、 公知のものでよ く 、 特に制限さ れない。 例えば、 粒径 2 0 0 〜 7 0 0 ^ mの硅砂、 ガラスビー
ズ、 鉄球、 あるいは鉄、 ニ ッ ケル、 コバル ト等の磁性材料粉末 な どが挙げられる。
こ の二成分系静電 ト ナーにおけるプロ ピ レ ン ' a —ォ レ フ ィ ン共重合体ワ ッ クス ( A ) の配合量は、 結着剤 ( B ) を含めた 熱可塑性樹脂 1 0 0 重量部に対して 1 〜 2 0 重量部、 好ま し く は 2 〜 1 0 重量部の割合となる量である。
また、 本発明の現像材を一成分系静電 トナー と して用いる場 合、 こ の一成分系静電 ト ナー は、 前記プ ロ ピ レ ン · ー ォ レ フ イ ン共重合体ワ ッ ク ス ( A ) 、 結着剤 ( B ) および着色剤 ( C ) 、 その他必要に応じて配合される添加剤、 他の熱可塑性 樹脂および磁性材料粉末とを、 前記二成分系静電 ト ナーの調製 と同様の方法に したがって処理して調製する こ とができ る。
こ の一成分系静電 ト ナーにおけるプロ ピレ ン · 一才 レ フ ィ ン共重合体ワ ッ ク ス ( A ) の配合量は、 結着剤 ( B ) 1 0 0 重 量部に対して、 1 〜 2 5 重量部、 好ま し く は 1 〜 2 0 重量部の 割合となる量である。
また、 こ の一成分系静電 ト ナーに配合される磁性材料粉末と しては、 通常、 粒径 1 〃 m以下のマグタイ ト微粉末が用いられ るが、 コバル ト、 鉄、 ニッ ケル等の金属、 それらの合金、 酸化 物、 フェライ トおよびこれらの混合物等の粉末な ども使用する こ とができ る。 この一成分系静電 トナ一における磁性材料粉末 の配合量は、 得られる静電 トナーの電気抵抗が下がる事な く 静
電 トナーの電荷保持性が良好で、 画像が滲むこ とがな く 、 しか も軟化点が適度な範囲に保持されるため定着を好適に行なう こ とができ、 さ らに所要の帯電値が得られ、 飛散も し難い点で、 通常、 結着剤 ( B ) と磁性材料粉末の合計 1 0 0 重量部に対し て磁性材料粉末 4 0 〜 1 2 0 重量部の割合となる量である。 前 記二成分系静電 トナーまたは一成分系静電 トナーには、 必要に 応じて公知の荷電制御剤を添加してもよい。
こ こで、 G P C — F T I R法による、 プロ ピレ ン · ひ ーォ レ フ ィ ン共重合体ワ ッ ク スの ひ —ォ レ フ ィ ン含有率の分子量依存 性について、 プロ ピレ ン · エチ レ ン共重合体を例と して説明す る ο
用いられる測定装置は、 G P C カ ラム恒温槽が F T I R に直 接連結され、 G P C カ ラムによって分離される分子量分別物を 連続して、 直接、 F T I Rのフ ローセルに導き、 逐次、 I Rス ベク トルを測定する ものである。 測定は、 1 8 s e c周期で連 続的にサンプリ ングを行い、 この間に 2 0 回イ ンターフ エ ロ グ ラムを積算する。
この測定装置において、 カ ラ ム温度 1 4 0 °C、 流速 l m l / m i^iで-、 移動相と して 0 — ジク ロ口ベンゼンを用い、 濃度を 0 2 % ( w / V ) に調製 した試料溶液を 1 0 0 0 / 1 注 入し、 1 周期の間にカラムよ り溶出する成分 (以下、 スライス 成分 S i と略す) に関して以下のデ一夕を得る。
①試料注入からの経過時間 (保持時間、 以下 「 ( R T ) i 」 と略す)
②分解能 8 c m— 1で得た 3 0 0 0 〜 2 8 0 0 c m— '領域の透 過光スペク トル (以下、 「 T i 」 と略す) 。
③ 2 9 5 6 c m— 1と 2 9 2 8 c m— 1の吸光度比 (分岐メ チル 基と メチ レ ン基のモル比に対応、 以下、 「 ( A /A ) i 」 と略 す)
上記に求められた ( R T ) i 、 T ; および ( A Z A ) i よ り 以下の値を算出する。
(1) 各スライ ス成分の分子量
予め分子量既知のポリ スチ レ ン標準試料数種について分子量 と保持時間との検量線を作成し、 各スライ ス成分の ( R T ) i から各スライス成分の分子量を、 該検量線に基づいて求める。 (2) 検出器応答感度 (ク ロマ ト グラム高さ、 以下、 「 H i 」 と 略す)
各スラ イ ス成分の透過光スぺク トル T i と、 予め同 じ条件で 取り込んだ溶媒のみの透過光スぺク ト ルの比を取る こ とで分別 物自体の透過光スぺク トルを得、 それから求めたスぺク ト ルの 全面積強度を検出器応答感度 ( H i ) とする。
(3) 各スライ ス成分のエチ レ ン含有率 ( C と略す)
予め組成既知のプロ ピレ ン · ェチ レ ン共重合体数種について エチ レ ン含有率と ( A ZA )
(A/A) =∑ [ (A/A) i x (Hi ∑Hi ) ]、 Hi ≥0. 0 1)
との検量線を作成し、 各スライ ス成分の (AZA) i から該検 量線に基づいて各スライ ス成分のエチ レ ン含有率 ( C i ) を求 める。
次に、 上記( 1 ) 〜 )の方法で得た各ス ラ イ ス成分の分子 量と、 エチ レ ン含有率をも とに してク ロマ ト グラムを作成し、 全面積のう ち低分子量側の 3 0 の面積を占めるスライ ス成分 ( S ) の平均エチ レ ン含有率 ) と、 残り のスラ イ ス 成分 ( S Hi ) の平均エチ レ ン含有率 (XH ) を下記式よ り求 める。
XL =∑ CCL i x (HL i -∑HL i ) ] (HL > ≥ 0. 0 1) i i
X« =∑ [CH i x (HH i /∑HH ) ] (HH i ≥ 0. 01) i i 次に、 13C— NMRによるアイ ツ タ クチ ッ ク値 ( I s o ) の 求め方をビニル高分子を例にと り説明する。 ビニル高分子の場 合、 立体規則性は、 2個以上のモソ マー単位を用いて定義され る。 例えば、 2連子では、 下記式に示すとおり、 m (メ ソ) , r (ラセ乇丄 、 3連子では m m , m r , r rの立体規則構造が 考元られる。
R R R
•CH^-CH^— CH^—CH^ ■N^ j"~Cno—CH"—"CH R
m r
R R R R R
CH― CHs - CH— CH - CH— CH — Cn— CH — CH— *CHn— CH― CH -
I
R mm mr
R R
CH— CH2 - CH— CH2— CH— CH2-
I
R rr 本発明におけるァイ ソ タ ク チ ッ ク値 ( I s o ) は、 プロ ピ レ ン 3連鎖 mm, m r , r r 中の mm分率を表す。 したがって、 ァイ ソ タ ク チ ッ ク値 ( I s o ) は下記式 [ 1 ] で表される
I s 0 = Smm SMt (PPP) X 1 00 [1 ]
(S e (PPP) ― mm "l~ m r "i~ r rノ
式 [ 1 ] にお いて、 S m„、 S 、 S rr 、 S M, (P PP ) は、 そ れぞれ、 13 C — N M Rに よ り 得 ら れ る プ ロ ピ レ ン 3 連鎖の
m m、 m r 、 r r のそれぞれの メ チル炭素に帰属 さ れる吸 収ピー クの面積強度、 および全プロ ピレ ン 3連鎖のメチル炭素 に帰属される吸収ピークの面積強度である。 なお、 プロ ピレ ン ュニッ トの一方、 または、 両方のとな り に他の共重合成分がつ ながっている場合、 このプロ ピレ ンュニッ トを除外して I s 0 を求める こ とが望ま しい。
例えば、 プロ ピレ ン ' エチ レ ン共重合体では、 M . K a k υ g o et al, M a c r o m o l e c u 1 e s , _1 5 , 1 1 5 0 ( 1 9 8 2 ) に記載された吸収ピークの帰属に基づいて、
Me (PPP) = Me ~ S Me (PPE) ~ S Me (EPE) Δ J となる Ο % > M e ^> M e ( P P E ) 、 および S M e ( E P E ) は、 そ れぞれ、 全メチル炭素に帰属される吸収ピー クの面積強度、 P P E 3連鎖の中央プロ ピレ ンユニッ トのメチル炭素に帰属され る吸収ピー クの面積強度、 および E P E 3連鎖の中央プロ ピ レ ンュニッ トのメチル炭素に帰属される吸収ピークの面積強度を 示す。 したがって、 この結果を式 [ 1 ] に代入して I s oを得 る こ とができる。 作用
本発明の現像材の主成分と して使用されるプロ ピレ ン · ひ — ォ レフ ィ ン共重合体ワ ッ クスは、 上述したよう に、 高分子量部 分に対して低分子量部分のひ —ォ レ フ ィ ン含-有率が高い。 一般
にプロ ピ レ ン · 一ォ レ フ ィ ン共重合体では、 ひ 一才 レ フ ィ ン 含有率が 0 〜 1 0 %の範囲では、 ひ 一才 レ フ イ ンの含有率が高 ぐな るほ ど、 融点が低 く な る こ とが知 られている。 本発明のプ ロ ピ レ ン · 一才 レ フ ィ ン共重合体ワ ッ ク スにおいては、 低分 子量域に α —ォ レ フ イ ン含有率の高い、 すなわち低融点成分を 含むため、 比較的高分子量であ り ながら、 軟化点はそれほ ど高 く な ら な レ、 と い う 特徴を持 っ て い る 。 そ の た め、 こ の よ う なワ ッ ク スを離型剤と して現像材に配合する こ とによ り、 定着 画像の定着性、 耐低温オフセ ッ ト性等に優れる現像材が得られ る、 と考え られる。 実施例
以下、 本発明の実施例および比較例を挙げ、 本発明を具体的 に説明するが、 これらの実施例はいかなる点において も本発明 の範囲を限定する ものではない。
(実施例 1 )
[プロ ピ レ ン ' エチ レ ン共重合体ワ ッ ク スの製造]
プロ ピ レ ン とエチ レ ン とを、 塩化マ グネ シウム上にチタ ンを 担持 した固体状チタ ン触媒存在下に共重合 して得られた高分子 量プロ ピ レ ン ' エチ レ ン共重合体 ( メ ル ト イ ンデッ ク ス 2 0 、 プロ ピ レ ン含量 9 5 モル%、 結晶化度 6 0 % アイ ソ 夕 ク チ ッ ク値 ( I s o ) 9 0 %、 以下 「 P E — 1 」 と略す) を、 二軸押
出機 (ス ク リ ユ ー径 3 O mm 0 ) に供給し、 ス ク リ ュ ー回転数 2 5 r p mで押し出 しながら 4 2 5 °Cで加熱減成させて、 プロ ピ レ ン · エチ レ ン共重合体ワ ッ ク スを製造した。 得られたプロ ピレ ン · エチ レ ン共重合体ワ ッ ク ス (以下、 「 \^ー 1 」 と略 す) の数平均分子量、 X R および I s 0を測定した。 結果を表 1 に示す。
X R の測定においては、 G P Cカラムと して東ソー製カラム T S K g e 1 GMH— H Tを用い、 F T— I Rはパーキンエル マ ー社製 1 7 6 9 X型 F T - I Rに光路長 l m mの石英窓 フ ロ ー セ ルを装着 し使用 した。 カ ラ ム温度 1 4 0 °C、 流速 l m l Zm i nで、 溶媒と して o—ジク ロルベンゼンを用い、 濃度が 0. 2 % ( w/ V ) の試料溶液を 1 0 0 0 1 注入して 測定した。
I s 0の測定においては、 13 C— N M Rの測定は、 日本電子 社製 G X 5 0 0核磁気共鳴装置を用いて行った。
[ トナーの調製および複写テス ト ]
スチ レ ン · n —プチルメ タ ク リ レー ト共重合体 (三洋化成ェ 業製、 ノヽ イ マ一 S E M— 7 3 F ) 8 5 重量部、 P W— 1 4重量部、 カーボンブラ ッ ク (三菱化成工業製、 ダイヤブラ ッ グ S H ) 9 重量部およ び含金染料 ( B A S F社製、 ザボ ン フ ァ ー ス ト ブラ ッ ク B ) 2 重量部を、 ボール ミ ルに供給 し て 2 4時間混合した。 次に、 混合物を熱ロールで混練し、 冷却
後、 粉砕して分級し平均粒径 1 3 〜 1 5 mの現像材を調製し た。
こ の現像材 1 2 0 重量部に対して、 キヤ リ ャ一 と して平均粒 径 5 0 〜 8 0 mの鉄粉を 1 0 0 重量部の割合で配合 して 二成分系静電 ト ナーを調製した。 こ の二成分系静電 トナーを用 いて、 以下の方法で複写テ ス ト を行 っ た。 結果を表 2 に示 す。
定着画像の定着性
二成分系静電 ト ナーを用いて、 電子写真法によ りセ レ ン感光 体上にテス ト画像を複写、 現像させ、 得られた画像を転写紙に 転写し、 表面をポリ テ ト ラ フルォロエチ レ ン (デュポン社製) で形成 した定着ロ ー ラ 一 と、 表面を シ リ コ ン ゴム (信越化 学 (株) 製、 K E — 1 3 0 0 R T V ) で形成した圧着ローラ一 とを用い、 定着ロ ー ラ ーの温度を 2 0 0 °Cに して画像を定着さ せた。 次いで、 得られた定着画像の表面を、 5 0 0 gの荷重を 載せた底面力 1 5 m m X 7 . 5 m ΙΏ の砂消 しゴムで 5 回 こ すり、 その操作の前後で反射濃度計 (マ クベス社製) で光学反 射密度 (画像濃度) を測定し、 下記式に基づいて定着画像の定 着性を算出 した。
定着性 (% ) = 〔 (試験後の画像濃度) / (試験前の画像濃 度) 〕 X 1 0 0
低温オ フセ ッ ト消滅温度
二成分系静電 トナーを用いて、 電子写真法によ りセ レ ン感光 体上にテス ト画像を複写、 現像させ、 得られた画像を転写紙に 転写し、 表面をポリ テ ト ラ フルォロエチ レ ン (デュポン社製) で形成 した定着口 一 ラ ー と、 表面を シ リ コ ン ゴム (信越化 学 (株) 製、 K E — 1 3 0 0 R T V ) で形成した圧着ローラー とを用い、 定着ローラ ーの温度を種々変化させて画像を定着さ せた。 次いで、 ト ナー画像を有していない転写紙を、 前記と同 様の条件で定着ローラ一に圧着し、 低温オフセ ッ ト現象が消滅 する定着ローラーの温度を低温オフセ ッ ト消滅温度と した。 ォ_2セ ッ ト現象および定着ローラ -ζ ^性
二成分系静電 トナーを用いて、 電子写真法によ りセ レ ン感光 体上にテス ト画像を複写、 現像させ、 得られた画像を転写紙に 転写し、 表面をポリ テ ト ラ フルォロエチ レ ン (デュポン社製) で形成 した 2 0 0 °Cの定着ロ ー ラ ー と表面を シ リ コ ン ゴム (信越化学 (株) 製、 K E — 1 3 0 0 R T V ) で形成した圧着 ローラーを用いて画像を定着させる複写工程を繰り返し行なつ た。 5 0 0 0 回複写工程を繰り返した後に、 オフセ ッ ト現象の 有無および感光体 · 定着ローラ ー表面の汚染性を調べた。 感光 体 · 定着ローラーの汚染性は、 以下の評価基準によって目視判 定で行った。
◎ 全 く 汚れていない。
〇 非常に僅かな汚れしか見られない。
X かな り汚れている。
(実施例 2 )
高分子プロ ピレ ン · エチ レ ン共重合体 ( P E — 1 ) を 4 2 0 °Cで加熱減成した以外は実施例 1 と同様に して、 数平均分子量 ( M n ) 8 0 0 0 のプロ ピ レ ン · エチ レ ン共重合体 ヮ ッ ク ス (以下、 「 P W— 2 」 と略す) を製造した。 こ の P W— 2 の X R および I s 0 を測定した。 結果を表 1 に示す。
次に、 P W— 1 の代わり に、 P W— 2 を用いた以外は、 実施 例 1 と同様にして静電 トナーを調整し複写テス トを行った。 結 果を表 2 に示す。
(実施例 3 )
高分子プロ ピレ ン ' エチ レ ン共重合体 ( P E — 1 ) を 4 0 0 でで加熱減成した以外は実施例 1 と同様に して、 数平均分子量 ( M n ) 1 1 0 0 0 のプロ ピ レ ン . エチ レ ン共重合体ワ ッ ク ス (以下、 「 P W— 3 」 と略す) を製造 した。 こ の P W— 3 の X R および I s 0 を測定した。 結果を表 1 に示す。
次に、 P W— 1 の代わり に、 P W— 3 を用いた以外は、 実施 例 1 と同様にして静電 トナーを調整し、 複写テス トを行った。 結果を表 2 に示す。
(比較例 1 )
高分子プロ ピレ ン ' エチ レ ン共重合体 ( Ρ Έ — 1 ) を 4 5 0 でで加熱減成した以外は、 実施例 1 と同様に して、 数平均分子
量 (M n ) 4 0 0 0 のプロ ピレ ン ' エチレ ン共重合体ワ ッ クス (以下、 「 P W— 4 」 と略す) を製造 した。 こ の P W— 4 の X R および I s 0 を測定した。 結果を表 1 に示す。
次に、 P W— 1 の代わ り に、 P W— 4 を用 いた以外は、 実施例 1 と 同様に して静電 ト ナーを調製 し、 複写テス 卜を 行なった。 結果を表 2 に示す。
(比較例 2 )
高分子プロ ピレ ン ' エチ レ ン共重合体 ( P E — 1 ) を 3 8 0 てで加熱減成した以外は、 実施例 1 と同様にして、 数平均分子 量 (M n ) 1 7 0 0 0 のプロ ピレ ン . エチ レ ン共重合体ヮ ッ ク ス (以下、 「 P W— 5 」 と略す) を製造した。 こ の P W— 5 の X R および I s 0を測定した。 結果を表 1 に示す。
次に、 P W— 1 の代わ り に、 P W— 5 を用 いた以外は、 実施例 1 と 同様に して静電 ト ナ ーを調製 し、 複写テス ト を 行なった。 結果を表 2 に示す。
(比較例 3 )
T i C 1 3 · 1/3 A 1 C 1 3 および A 1 E t 5 C 1 5 の 存在下、 プロ ピレ ン とエチ レ ンを共重合させてなる高分子量プ ロ ピ レ ン ' エチ レ ン共重合体 (メ ル トイ ンデッ ク ス 2 0、 プロ ピレ ン含量 9 5 モル%、 結晶化度 5 8 % , ァイ ソタ クチ ッ ク値 ( I s o ) 8 7 % 。 以下 P E — 2 と略す) を、 P E — 1 の 代わ り に用 いた以外は実施例 1 と同様に して、 数平均芬子
量 (M n ) 8 0 0 0 のプロ ピレ ン ' エチ レ ン共重合体ワ ッ クス (以下、 「 P W— 6 」 と略す) を製造 した。 こ の P W— 6 の X κ および I s 0 を測定した。 結果を表 1 に示す。 次に、 P W— 1 の代わり に、 P W— 6 を用いた以外は、 実施 例 1 と同様に して静電 ト ナーを調整し、 複写テス トを行った。 結果を表 2 に示す。
5
ο
表 1
注 1 ) X R = X H
( X L : 低分子量成分の平均エチ レ ン含有率
X u 高分子量成分の平均ェチ レ ン含有率)
注 2 ) I s o : 13 C — NM R よ り求めたァイ ソタ クチ ッ ク値
表 2
本発明の熱定着型電子写真用現像材は、 熱定着時の離型性に 優れ、 加熱口—ラーおよび感光体への付着現像性が改善され、 オフセ ッ ト現象、 汚染等がな く 、 定着画像の定着性の高い複写 画像が得られ、 また加熱口 一ルゃ感光体が汚染する こ とがない ため、 静電 トナーの主成分と して好適な ものである。