JPWO2020217489A1 - チューニング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
オーディオ信号を取得する信号取得手段と、前記オーディオ信号の周波数と、前記オーディオ信号に対応する基準周波数とを比較する比較手段と、前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数を下回っている状態にある場合に第一の音声信号を生成し、前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数を上回っている状態にある場合に、前記第一の音声信号とは異なる第二の音声信号を生成する生成手段と、を有する。
かかる構成によると、オーディオ信号の周波数と基準周波数との上下関係を音声のみによって操作者に通知することが可能になるため、装置を注視する必要がなくなり、ユーザビリティを向上させることができる。
なお、本明細書において、オーディオ信号の周波数とは、オーディオ信号に含まれる音に対応する(例えば、音を代表する)周波数であって、任意の評価法によってオーディオ信号を評価して得られる周波数を指す。従って、オーディオ信号は、必ずしも単一の周波数成分のみを含んでいる必要はない。
例えば、前記第一および第二の音声信号は、異なる音程を持つ二つ以上の音を連続的に繋ぐスイープ音であってもよく、好ましくは、指数チャープ信号であってもよい。音程を指数関数的に変化させることで、上下方向をよりわかりやすく通知することができる。
かかる構成によると、音程が理想状態になったことを音声によって操作者に通知することができる。
チューニング状態を通知する音声信号と、所定の効果が付与されたオーディオ信号を混合することで、操作者は、チューニング対象である音を把握することができる。
オーディオ信号を取得する信号取得手段と、前記オーディオ信号の周波数と、前記オーディオ信号に対応する基準周波数とを比較する比較手段と、前記オーディオ信号の周波数と前記基準周波数が略一致していない場合に、第一の周期ごとに音声信号を生成する生成手段と、を有し、前記第一の周期は、前記オーディオ信号の周波数と前記基準周波数との差に相関した値であることを特徴とする。
トランスミッタ10は、演奏操作器を有する携帯型の電子楽器(本実施形態では電子ギター30)と接続され、当該電子楽器が出力した音声信号を無線によって送信する携帯型の装置である。図2は、トランスミッタ10の外観を示した図である。図示したように、トランスミッタ10は、3極の接続端子を有するフォーンプラグによって電子楽器と接続することができる。トランスミッタ10は、電子楽器が有する音声出力端子(フォーンジャック)に挿入されると、物理スイッチ(電源スイッチ)がONになり、当該電子楽器から音声信号を取得し、無線によって送信する。
トランスミッタ10は、CPU(中央処理装置)101、ROM102、RAM103、接続部104、無線送信部105を有して構成される。これらの手段は、充電式のバッテリ(不図示)から供給される電力によって駆動される。
ROM102は、書き換え可能な不揮発性メモリである。ROM102には、CPU101において実行される制御プログラムや、当該制御プログラムが利用するデータ(例えば、楽音信号の送信に用いる周波数等)が記憶される。
RAM103は、CPU101によって実行される制御プログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。ROM102に記憶されたプログラムがRAM103にロードされ、CPU101によって実行されることで、以降に説明する処理が行われる。
なお、図3に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
なお、接続部104が有する接続端子の近傍には電源スイッチが配置されており、プラグを挿入することで当該電源スイッチが押下される。
上述した各手段は、バスによって通信可能に接続される。
音声出力装置20は、トランスミッタ10から無線によって送信された音声信号を増幅して出力する、ヘッドホン型の装置である。音声出力装置20は、(1)受信した音声信号に対して所定の処理(音響効果の付与など)を施し、増幅して出力する機能と、(2)受信した音声信号に基づいて電子楽器の調律(チューニング)を行う機能を有する。
二つの機能は、操作者が行った操作によって切り替えることができる。
さらに、DSP202は、本明細書に記載するチューニング処理を実行可能に構成される。具体的な処理については後述する。
なお、図4に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
DSP202は、楽音信号入力部2021、エフェクター2022、判定音生成部2023、機能選択部2024、音量設定部2025、放音部2026の各機能ブロックを有して構成される。これらの機能ブロックは、対応するプログラムモジュールがDSP202において実行されることで実現されてもよい。
(1)楽音信号の周波数が基準周波数より低い旨を表す判定音(第一判定音)
(2)楽音信号の周波数が基準周波数より高い旨を表す判定音(第二判定音)
(3)楽音信号の周波数が基準周波数と略同じである旨を表す判定音(第三判定音)
ここで、判定音生成部2023を活性状態にした場合、すなわち、チューニング機能を有効にする旨の選択を行った場合、前述したように、判定音生成部2023によって、判定音(第一〜第三判定音のいずれか)が生成される。生成された判定音は、エフェクター2022を経由した音声信号(以下、原音)とミックスされ、出力される。
一方、判定音生成部2023を非活性状態にした場合、すなわち、チューニング機能を無効にする旨の選択を行った場合、判定音生成部2023による処理は行われない。この場合、エフェクター2022を経由した音声信号(原音)のみが出力される。
放音部2026は、エフェクター2022が出力した音声信号と、判定音生成部2023が出力した音声信号を出力する。出力された音声信号は、増幅器205およびスピーカ206を介して放音される。
図6は、判定音生成部2023が有する機能ブロックを説明する図である。また、図7は、活性状態にある判定音生成部2023が行う処理のフローチャートである。
そして、推定した音階に対応する基準周波数fbを決定する。例えば、推定した音程がA4である場合、基準周波数として440Hzを選択する。
図8に示した周波数データは、ROM203に予め記憶されていてもよい。
なお、周波数データは、複数個記憶されていてもよい。複数の周波数データを利用する場合、基準周波数決定部32が、操作者の指示に基づいて使用する周波数データを選択してもよい。また、接続された楽器を自動的に判定し、使用する周波数データを選択するようにしてもよい。
楽音信号の周波数が、基準周波数(または、基準周波数に基づいて設定された所定の範囲)よりも低い場合、処理はステップS14Aに遷移し、第一判定音を生成し、出力する。ステップS14Aでは、選択部33が、第一判定音生成部34を選択し、第一判定音生成部34が、第一判定音を生成する。
また、楽音信号の周波数が、基準周波数(または、基準周波数に基づいて設定された所定の範囲)よりも高い場合、処理はステップS14Cに遷移し、第二判定音を生成し、出力する。ステップS14Cでは、選択部33が、第二判定音生成部35を選択し、第二判定音生成部35が、第二判定音を生成する。
楽音信号の周波数が、基準周波数と略同一である(または、基準周波数に基づいて設定された所定の範囲内にある)場合、処理はステップS14Bに遷移し、第三判定音を生成し、出力する。ステップS14Bでは、選択部33が、第三判定音生成部36を選択し、第三判定音生成部36が、第三判定音を生成する。
第一判定音は、現在発音している音の周波数が、基準周波数よりも低いことが直感的に理解できる音であることが好ましい。例えば、音程(ピッチ)の異なる二種類のビープ音を、低→高の順番で出力することで、音程を上げるべきである旨を操作者に伝達することができる。
(第一判定音の例)ポピ…ポピ…ポピ…(ポは低音、ピは高音を表す)
(第二判定音の例)ピポ…ピポ…ピポ…(同)
なお、判定音の音程の組み合わせは、例示したものに限られない。
(第三判定音の例)ピピ…ピピ…ピピ…
さらに、エフェクターを通過した楽音信号と、判定音がミックスされて出力されるため、実際に得られる演奏音を聴取しながらチューニングを行うことが可能になる。
第二の実施形態では、ステップS15における所定の時間を可変とした実施形態である。第二の実施形態に係る音声出力装置20のハードウェア構成は第一の実施形態と同様であり、判定音生成部2023が実行する処理のみが異なる。
図9は、判定音の発音間隔を説明する図である。本実施形態では、楽音信号の周波数と基準周波数との差(ずれ幅)が大きい場合に、発音間隔がより長くなるように制御を行う。ずれ幅と発音間隔との関係は、例えば、図10のように定義することができる。このようなデータは、ROM203に予め記憶されていてもよい。
なお、本実施形態では、ずれ幅が大きいほど発音間隔が長くなるように制御を行ったが、ずれ幅が大きいほど発音間隔が短くなるように制御を行ってもよい。すなわち、発音間隔が、楽音信号の周波数と基準周波数との差に相関していればよい。
第三の実施形態は、判定音に加え、基準周波数を表す音声信号をさらに出力する実施形態である。図11は、第三の実施形態に係る音声出力装置20(DSP202)の機能ブロック図である。
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。例えば、各実施形態を組み合わせて実施してもよい。
また、実施形態の説明では、無線接続された音声出力装置20を例示したが、本発明に係るチューニング装置は有線接続されたものであってもよい。
また、チューニングの対象は、必ずしも電子楽器でなくてもよく、オーディオ信号を出力するものであれば、どのようなものであってもよい。
かかる構成によると、操作者が打鍵やピッキングを行った場合に、直ちに判定音が出力されるため、より迅速かつ直感的にずれ幅を通知することができる。
20:音声出力装置
30:電子ギター
101:CPU
102,203:ROM
103,204:RAM
104:接続部
105:無線送信部
201:無線受信部
202:DSP
205:増幅器
206:スピーカ
Claims (15)
- オーディオ信号を取得する信号取得手段と、
前記オーディオ信号の周波数と、前記オーディオ信号に対応する基準周波数とを比較する比較手段と、
前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数を下回っている状態にある場合に第一の音声信号を生成し、前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数を上回っている状態にある場合に、前記第一の音声信号とは異なる第二の音声信号を生成する生成手段と、
を有する、チューニング装置。 - 前記第一および第二の音声信号は、第一の周期ごとに生成される音声信号であり、
前記第一の周期は、前記オーディオ信号の周波数と前記基準周波数との差に相関した値である、
請求項1に記載のチューニング装置。 - 前記信号取得手段が前記オーディオ信号の立ち上がりを検出した場合に、前記生成手段は、前記第一の周期のカウントをリセットし、前記第一または第二の音声信号の生成を直ちに開始する、
請求項2に記載のチューニング装置。 - 前記第一および第二の音声信号は、異なる音程を持つ二つ以上の音の組み合わせであり、
前記第一の音声信号と前記第二の音声信号とで、前記音程が逆の組み合わせをとる、
請求項1から3のいずれかに記載のチューニング装置。 - 前記第一および第二の音声信号は、異なる音程を持つ二つ以上の音を連続的に繋ぐスイープ音である、
請求項4に記載のチューニング装置。 - 前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数と略同じである場合に、前記生成手段は、前記第一および第二の音声信号とは異なる第三の音声信号を生成する、
請求項1から5のいずれかに記載のチューニング装置。 - 前記オーディオ信号に対して所定の効果を付与する効果付与手段をさらに有し、
前記生成手段は、効果付与後のオーディオ信号と、前記第一または第二の音声信号を混合する、
請求項1から6のいずれかに記載のチューニング装置。 - オーディオ信号を取得する信号取得手段と、
前記オーディオ信号の周波数と、前記オーディオ信号に対応する基準周波数とを比較する比較手段と、
前記オーディオ信号の周波数と前記基準周波数が略一致していない場合に、第一の周期ごとに音声信号を生成する生成手段と、
を有し、
前記第一の周期は、前記オーディオ信号の周波数と前記基準周波数との差に相関した値である、
ことを特徴とする、チューニング装置。 - 前記生成手段は、前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数を下回っている状態にある場合に第一の音声信号を生成し、前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数を上回っている状態にある場合に、前記第一の音声信号とは異なる第二の音声信号を生成する、
請求項8に記載のチューニング装置。 - 前記第一および第二の音声信号は、異なる音程を持つ二つ以上の音の組み合わせであり、
前記第一の音声信号と前記第二の音声信号とで、前記音程が逆の組み合わせをとる、
請求項9に記載のチューニング装置。 - 前記第一および第二の音声信号は、異なる音程を持つ二つ以上の音を連続的に繋ぐスイープ音である、
請求項10に記載のチューニング装置。 - 前記信号取得手段が前記オーディオ信号の立ち上がりを検出した場合に、前記生成手段は、前記第一の周期のカウントをリセットし、前記第一または第二の音声信号の生成を直ちに開始する、
請求項9から11のいずれかに記載のチューニング装置。 - 前記オーディオ信号の周波数が前記基準周波数と略同じである場合に、前記生成手段は、前記第一および第二の音声信号とは異なる第三の音声信号を生成する、
請求項9から12のいずれかに記載のチューニング装置。 - 前記オーディオ信号に対して所定の効果を付与する効果付与手段をさらに有し、
前記生成手段は、効果付与後のオーディオ信号と、前記音声信号を混合する、
請求項8から13のいずれかに記載のチューニング装置。 - 前記信号取得手段は、調律操作量に応じて連続的に音程を調整可能な楽器から前記オーディオ信号を取得する、
請求項1から14のいずれかに記載のチューニング装置。
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