JPWO2020202674A1 - 高周波増幅器 - Google Patents

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Abstract

高周波増幅器(30)は、第一信号を増幅するキャリアアンプ(11)と、第二信号を増幅するピークアンプ(12)と、キャリアアンプ(11)の出力端子に接続された第一整合回路(33)と、ピークアンプ(12)の出力端子に接続された第二整合回路(36)と、第一整合回路(33)と第二整合回路(36)との間に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路(40)とを備え、第一整合回路(33)および第二整合回路(36)を構成する一端が接地された並列インダクタ(35)および(38)による位相回転は第一伝送線路(40)による位相回転と逆向きである。

Description

本開示は、高周波増幅器に関し、特に、ドハティ増幅器に代表される高周波増幅器に関する。
無線通信等に用いられる高効率な高周波増幅器として、AB級動作又はB級動作をするキャリアアンプと、C級動作をするピークアンプとを組み合わせて構成されるドハティ増幅器が知られている。ドハティ増幅器では、出力電力が低い動作領域では、キャリアアンプだけが動作し、出力電力が高い動作領域では、キャリアアンプとピークアンプの両方が動作し、キャリアアンプ及びピークアンプの出力信号が合成される。
出力信号の合成のために、ドハティ増幅器では、キャリアアンプの出力端子とピークアンプの出力端子との間に、通信周波数帯における中心周波数の1/4波長の電気長を有する第一伝送線路が接続される。ここでは、1/4波長の第一伝送線路を使用する問題として、キャリアアンプの負荷インピーダンスが分散することによる広帯域特性の低下と、高周波電力の損失が増加することによる効率の低下と、さらに伝送線路が長くなることによる回路の大型化が挙げられる。なお、ある回路要素の「負荷インピーダンス」とは、その回路要素から出力側(つまり、負荷側)を見たインピーダンスである。また、「分散」とは、周波数依存性を意味し、「分散する」とは、周波数依存性が大きくなることをいう。
そこで、従来、ドハティ増幅器の広帯域化を図るために、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の技術では、第一伝送線路とピークアンプの出力端子との間に、通信周波数帯における中心周波数の1/2波長の電気長を有する第二伝送線路が接続される。これにより、ピークアンプが動作しないドハティ増幅器の出力電力が低い動作領域においては、キャリアアンプの負荷インピーダンスの周波数特性が補償され、ドハティ増幅器の広帯域特性が改善される。
特開2014−197755号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、キャリアアンプとピークアンプの両方が動作するドハティ増幅器の出力電力が高い動作領域においては、キャリアアンプの出力信号が第二伝送線路に流れなくなるために、キャリアアンプの負荷インピーダンスの周波数特性が補償されなくなる。そのために、このような出力電力が高い動作領域においては、依然として、ドハティ増幅器の広帯域特性の低下に問題がある。また特許文献1の技術では、ドハティ増幅器の効率の低下と、回路の大型化に問題が残る。なお、増幅器の「効率」とは、電力変換効率(つまり、入力電力に対する出力電力の比)をいう。
そこで、本開示は、従来よりも広帯域、高効率および小型を可能にする高周波増幅器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一形態に係る高周波増幅器は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子から信号を出力する高周波増幅器であって、前記第一信号を増幅する第一アンプと、前記第二信号を増幅する第二アンプと、前記第一アンプの出力端子に接続された第一整合回路と、前記第二アンプの出力端子に接続された第二整合回路と、前記第一整合回路の出力端子と前記第二整合回路の出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路と、前記第一アンプおよび前記第二アンプの一方の入力端子に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路と、前記第一伝送線路の一端と前記出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路とを備え、前記第一アンプおよび前記第二アンプの他方の出力端子に接続された前記第一整合回路または前記第二整合回路による位相回転は、前記第一伝送線路による位相回転と逆向きである。
また、上記目的を達成するために、本開示の他の一形態に係る高周波増幅器は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子から信号を出力する高周波増幅器であって、基板と、前記基板上に実装された一又は二の半導体チップと、前記半導体チップに形成され前記第一信号を増幅する第一アンプと、前記半導体チップに形成され前記第二信号を増幅する第二アンプと、前記半導体チップに形成され前記第一アンプの出力端子に一端が接続された第八伝送線路と、前記半導体チップに形成され前記第二アンプの出力端子に一端が接続された第九伝送線路と、前記半導体チップに形成された第一キャパシタと、前記半導体チップに形成された第二キャパシタと、前記基板上に形成され前記第八伝送線路の他端に一端が接続された第四伝送線路と、前記基板上に形成され前記第九伝送線路の他端に一端が接続された第五伝送線路と、前記基板上に形成され前記第四伝送線路の一端と前記第五伝送線路の一端との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路と、前記第一アンプまたは前記第二アンプのいずれかの入力端子に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路と、前記第一伝送線路の一端と前記出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路とを備え、前記第四伝送線路の他端と前記第一キャパシタとは、接続され、前記第五伝送線路の他端と前記第二キャパシタとは、接続されている。
本開示により、従来よりも広帯域、高効率および小型を可能にする高周波増幅器が提供される。
図1は、比較例に係る高周波増幅器の回路図である。 図2は、比較例に係る高周波増幅器におけるインピーダンス変換を示すスミスチャートである。 図3は、比較例に係る高周波増幅器が備える整合回路の位相角を示す図である。 図4Aは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオン時のZc11を示すスミスチャートである。 図4Bは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオン時の効率の周波数特性を示す図である。 図5Aは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオフ時のZc11を示すスミスチャートである。 図5Bは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオフ時の効率の周波数特性を示す図である。 図6は、実施の形態1に係る高周波増幅器の回路図である。 図7は、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるインピーダンス変換を示すスミスチャートである。 図8は、実施の形態1に係る高周波増幅器が備える整合回路の位相角を示す図である。 図9Aは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオン時のZc11を示すスミスチャートである。 図9Bは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオン時の効率の周波数特性を示す図である。 図10Aは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオフ時のZc11を示すスミスチャートである。 図10Bは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオフ時の効率の周波数特性を示す図である。 図11は、実施の形態2に係る高周波増幅器の回路図である。 図12は、実施の形態3に係る高周波増幅器の回路図である。 図13は、実施の形態4に係る高周波増幅器の回路図である。 図14は、実施の形態5に係る高周波増幅器の回路図である。 図15は、実施の形態1〜5に係る高周波増幅器における負荷インピーダンスの領域を示すスミスチャートである。 図16は、実施の形態6に係る高周波増幅器のレイアウト図である。 図17は、実施の形態7に係る高周波増幅器のレイアウト図である。 図18は、実施の形態8に係る高周波増幅器が備えるキャリアアンプ用およびピークアンプ用の半導体チップのレイアウト図である。 図19は、実施の形態8に係る高周波増幅器のレイアウト図である。
図1は、比較例に係る高周波増幅器10の回路図である。図中の矢印とその近くに記された符号Zci、Zpi(iは、数字)は、その箇所から矢印の方向に見たインピーダンス(つまり、負荷インピーダンス)を示す。高周波増幅器10は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子22から信号を出力するドハティ増幅器であって、キャリアアンプ(CA)11、ピークアンプ(PA)12、第一整合回路13、第二整合回路16、第一伝送線路20、第二伝送線路19、第三伝送線路21、出力端子22、第一入力端子23及び第二入力端子24を備える。第一整合回路13は、直列インダクタ14と一端が接地された並列キャパシタ15とから構成されている。第二整合回路16は、直列インダクタ17と一端が接地された並列キャパシタ18とから構成されている。なお、「直列インダクタ」とは、入力端子から出力端子までの伝送経路上に挿入されるインダクタである。また、「並列キャパシタ」とは、入力端子から出力端子までの伝送経路と基準電位(つまり、接地電位)との間に接続されるキャパシタである。また、「接地する」とは、直流的に接地すること(つまり、基準電位に直接接続すること)だけでなく、高周波的に接地すること(つまり、所定の周波数帯で極めて低いインピーダンスとなるキャパシタ等を介して基準電位に接続すること)も含まれる。
キャリアアンプ11は、AB級又はB級動作をし、第一信号を増幅するアンプであり、高周波増幅器10の出力電力の全領域で動作する。ピークアンプ12は、C級動作をし、第二信号を増幅するアンプであり、高周波増幅器10の出力電力の高い動作領域で動作する。
第一伝送線路20は、キャリアアンプ11の出力端子とピークアンプ12の出力端子との間に接続され、所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する。第一伝送線路20の特性インピーダンスZo1は50Ωである。高周波増幅器10では第一伝送線路20の長さが1/4波長と長いため、キャリアアンプの負荷の分散が大きく広帯域特性の低下が問題となる。また、高周波電力損失が大きくアンプ効率の低下が問題となる。また、回路面積の増大が問題となる。
第二伝送線路19は、ピークアンプ12の入力側に接続され、第一伝送線路20による位相回転を補償するために第一伝送線路20と同じ電気長に設定される。この場合、第二伝送線路19の長さが1/4波長と長いため、高周波電力損失が大きくアンプ利得の低下が問題となる。また、回路面積の増大が問題となる。なお、ある回路要素による「位相回転」とは、その回路要素に入力された信号の位相角とその回路要素から出力される信号の位相角との差(つまり、(出力信号の位相角)−(入力信号の位相角))である。
いま、第一伝送線路20と第二整合回路16との接続箇所を端子Xとする。第三伝送線路21は、端子Xと出力端子22との間に接続され、所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する。第三伝送線路21の特性インピーダンスZo3は、端子Xのインピーダンス(例えば、25Ω)を出力端子22のインピーダンス(例えば、50Ω)に変換する値(例えば、35.36Ω)である。
ピークアンプ12が動作する時(PAオン時)には、Zc14は50Ω+j0Ωに設計される。ピークアンプ12が動作しない時(PAオフ時)には、Zc14は25Ω+j0Ωに設計される。
ここで、高周波増幅器10において、キャリアアンプ11及びピークアンプ12にそれぞれ総ゲート幅3mmのGaNを用いた場合の具体的な回路定数を説明する。所定の周波数帯の中心周波数4.5GHzにおいて、PAオン時にはZc11=10Ω+j43Ω、Zp11=10Ω+j43Ω、PAオフ時にはZc11=6Ω+j39Ωに設定することにより最適な特性が得られる。なお、得られる特性については、図4A、図4B、図5A、図5Bを用いて後述する。このためには、直列インダクタ14を2.2nH、並列キャパシタ15を1.4pF、直列インダクタ17を2.2nH、並列キャパシタ18を1.4pFに設定すればよい。
図2は、比較例に係る高周波増幅器10におけるインピーダンス変換を示すスミスチャートであり、より詳しくは、第一整合回路13および第一伝送線路20によるインピーダンス変換を示している。図2の(a)に示すPAオン時には、Zc14=50Ω+j0ΩからZc11=10Ω+j43Ωに変換される。ここで、Zc14からZc13への変換は、第一伝送線路20の特性インピーダンスが50Ωであるため、50Ωのまま変換されない。図2の(b)に示すPAオフ時には、Zc14=25Ω+j0ΩからZc11=6Ω+j39Ωに変換される。第一伝送線路20により、Zc14=25Ω+j0ΩからZc13=100Ω+j0Ωに変換される。
図3は、比較例に係る高周波増幅器10が備える整合回路の位相角を示す図である。PAオン時には、Zc14の位相角は0°、Zc11の位相角は189°であり、Zc14とZc11との間の位相差は189°である(図3の実線)。同様に、PAオフ時にはZc14とZc11との間の位相差は201°である(図3の破線)。いずれも180°を超える大きな位相差がある。このように高周波増幅器10では、端子Xからキャリアアンプ11までの位相差が大きくなるため、Zc11の分散が大きいことが問題となる(Zc11の分散については、図4Aで後述する)。
図4Aは比較例に係る高周波増幅器10におけるPAオン時のZc11の分散を示すスミスチャートである。周波数4.3GHz、4.5GHz、4.7GHzにおけるZc11の分散を示している。Zc11の分散が大きい場合、例えば中心周波数4.5GHzで最適設計した場合に、両端の周波数4.3GHz、4.7GHzでは最適設計から外れ高周波増幅器10の特性が低下する。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのZc11の変化量(ΔZc11)を見ると、ΔZc11=−1.4Ω+j6.7Ωである。
図4Bは比較例に係る高周波増幅器10におけるPAオン時の効率の周波数特性を示す。中心周波数4.5GHzでは効率70%が得られているが、両端の周波数4.3GHzと4.7GHzでは、効率が60%に低下している。この特性の低下は、図4Aで示すようにΔZc11が大きいことに起因している。
図5Aは比較例に係る高周波増幅器10におけるPAオフ時のZc11の分散を示すスミスチャートである。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのΔZc11を見ると、ΔZc11=−1.6Ω+j8.6Ωである。図5Bより、中心周波数4.5GHzでは効率50%が得られているが、両端の周波数4.3GHzと4.7GHzでは、効率が42%に低下している。この特性の低下は、ΔZc11が大きいことに起因している。
そこで、本開示は、本開示の一形態に係る高周波増幅器は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子から信号を出力する高周波増幅器であって、前記第一信号を増幅する第一アンプと、前記第二信号を増幅する第二アンプと、前記第一アンプの出力端子に接続された第一整合回路と、前記第二アンプの出力端子に接続された第二整合回路と、前記第一整合回路の出力端子と前記第二整合回路の出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路と、前記第一アンプおよび前記第二アンプの一方の入力端子に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路と、前記第一伝送線路の一端と前記出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路とを備え、前記第一アンプおよび前記第二アンプの他方の出力端子に接続された前記第一整合回路または前記第二整合回路による位相回転は、前記第一伝送線路による位相回転と逆向きである。
これにより、第一整合回路による位相回転は、第一伝送線路による位相回転と逆向きであるため、キャリアアンプの負荷インピーダンスの分散が低減され、従来よりも広帯域、高効率および小型が可能になる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される周波数、インピーダンス、特性インピーダンス、回路部品の定数、材料等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。所定の周波数帯は、通信に用いられる周波数帯であり、例えば、無線通信に用いられる3THz以下の周波数帯である。
(実施の形態1)
図6は、実施の形態1に係る高周波増幅器30の回路図である。高周波増幅器30は、所定の周波数帯(例えば中心周波数が4.5GHzの周波数帯)の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子22から信号を出力するドハティ増幅器であって、第一アンプの一例であるキャリアアンプ11、第二アンプの一例であるピークアンプ12、第一整合回路33、第二整合回路36、第一伝送線路40、第二伝送線路39、第三伝送線路21、出力端子22、第一入力端子23及び第二入力端子24を備える。第一整合回路33は、直列インダクタ34と一端が接地された並列インダクタ35とから構成されている。第二整合回路36は、直列インダクタ37と一端が接地された並列インダクタ38とから構成されている。
高周波増幅器30で用いられるキャリアアンプ11及びピークアンプ12は、具体的には、GaN、GaAs、SiGeまたはSi等からなるFET又はBJT等の高周波増幅をするデバイスで構成される。また、伝送線路(第一伝送線路40、第二伝送線路39および第三伝送線路21)は、例えば、マイクロストリップラインまたはストリップラインであり、半導体系、セラミック系又は樹脂系等の一般的な高周波回路に用いられる基板材料と、電気的特性に優れたCu等の材料からなる高周波信号を伝送する伝送ラインとで構成される。実際の回路において、並列インダクタ35および38はグランド用のキャパシタを介して接地されるが、本図ではグランド用のキャパシタを省略している。また、電源からの電力供給用の線路を省略している。
以下、本実施の形態に係る高周波増幅器30について、比較例に係る高周波増幅器10との違いを中心に述べる。比較例に係る高周波増幅器10では、第一整合回路13が直列インダクタ14と一端が接地された並列キャパシタ15とから構成されているのに対し、本実施の形態に係る高周波増幅器30では、第一整合回路33は、直列インダクタ34と一端が接地された並列インダクタ35とから構成されている。また、比較例に係る高周波増幅器10では、第二整合回路16が直列インダクタ17と一端が接地された並列キャパシタ18とから構成されているのに対し、本実施の形態に係る高周波増幅器30では、第二整合回路36は、直列インダクタ37と一端が接地された並列インダクタ38とから構成されている。なお、「並列インダクタ」とは、入力端子から出力端子までの伝送経路と基準電位(つまり、接地電位)との間に接続されるインダクタである。
ここで、本実施の形態に係る高周波増幅器30について、キャリアアンプ11及びピークアンプ12にそれぞれ総ゲート幅3mmのGaN(つまり、比較例に係る高周波増幅器10と同一のGaN)を用いた場合の具体的な回路定数を説明する。
周波数4.5GHzにおいて最適な特性を得るための条件は、比較例に係る高周波増幅器10と同一であり、PAオン時にはZc21=10Ω+j43Ω、Zp21=10Ω+j43Ω、PAオフ時にはZc21=6Ω+j39Ωである。このためには、直列インダクタ34を0.82nH、並列インダクタ35を0.89nH、直列インダクタ37を0.82nH、並列インダクタ38を0.89nHに設定すればよい。第一伝送線路40の電気長は1/4波長ではなく、1/4波長未満に設定すればよく、ここでは、1/10波長に設定される。また、第二伝送線路39は、第一伝送線路40による位相回転を補償するために、第一伝送線路40と同じ電気長、つまり、電気長を1/10波長に設定される。第一伝送線路40および第二伝送線路39の特性インピーダンスはともに50Ωである。第一伝送線路40の電気長が1/10波長と比較例に比べて短いため、Zc21の分散が小さくなり広帯域特性が向上する。また、高周波電力の損失が小さくなりアンプの効率が向上する。さらに回路の小型化が可能となる。
図7は、実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるインピーダンス変換を示すスミスチャートであり、より詳しくは、第一整合回路33および第一伝送線路40によるインピーダンスの変換を示している。図7の(a)に示すように、PAオン時にはZc24=50Ω+j0ΩからZc21=10Ω+j43Ωに変換される。詳細にみると、Zc24からZc23へ変換は、特性インピーダンスが50Ωの第一伝送線路40によるものであるため、Zc24とZc23は共に50Ωである。Zc23からZc22への変換は、一端が接地された並列インダクタ35によるものであり、反時計回りの回転となっている。図2の(a)では、Zc13からZc12への変換は時計回りであるのと比較して、Zc23からZc22への変換は、回転の向きが逆になっている。また、Zc22からZc21への変換は直列インダクタ34によるものである。図2の(a)のZc12からZc11への変換と比較して、直列インダクタ34のインダクタンスが2.2nHから0.82Hへ小さくなっているため、Zc22からZc21への変換は、変換量が小さくなっている。
図7の(b)に示すように、PAオフ時にはZc24=25Ω+j0ΩからZc21=6Ω+j39Ωに変換される。詳細にみると、第一伝送線路40によるZc24からZc23への変換は、図2の(b)の第一伝送線路20によるZc14からZc13への変換と比較して、変換量が1/4波長から1/10波長へ小さくなっている。Zc23からZc22への変換は、一端が接地された並列インダクタ35によるものであり、反時計回りの回転となる。図2の(b)で示すZc13からZc12への変換と比較して、Zc23からZc22への変換は、逆向きの回転となる。また、Z22からZ21への変換は、直列インダクタ34によるものであり、図2の(b)のZc12からZc11への変換と比較して変換量が小さくなっている。
図8は、実施の形態1に係る高周波増幅器30が備える整合回路の位相角を示す図である。PAオン時には、Zc24とZc21との位相差はわずか7°である(図8の実線)。図3で示した比較例に係る高周波増幅器10の位相差189°と比較して大幅に低減される。比較例に係る高周波増幅器10では、第一伝送線路20による位相差が90°であり、これに第一整合回路13による位相差が加わることから、位相差の和は必然的に90°以上になる。これに対して、本実施の形態に係る高周波増幅器30では、第一整合回路33による位相差と第一伝送線路40による位相差との和が90°未満になることは明らかな違いといえる。この要因を以下に分析する。
つまり、本実施の形態に係る高周波増幅器30では、Zc24とZc23との位相差は36°であり、比較例に係る高周波増幅器10の場合のZc14とZc13との位相差である90°と比較して大幅に低減されている。これは第一伝送線路40の長さが、1/10波長に短縮された効果である。第一整合回路33による変換はZc23からZc21への位相回転であり、位相差=20°−36°=−16°となる。第一整合回路33による位相回転は、第一伝送線路40による位相回転と逆向きであり、第一伝送線路40の位相差を補償する働きがある。さらに詳しく見ると、第一整合回路33による位相差が負となる理由は、一端が接地された並列インダクタ35による位相差が負になるからである。その位相差は、Zc23からZc22への変換を見ると0°−36°=−36°である。このように、第一伝送線路40と逆向きの位相回転を持つ構成要素を備えることは第一伝送線路40による位相差を補償するのに有効である。Zc22とZc21との位相差が小さいことは、直列インダクタ37のインダクタンスが小さいことを反映している。
同図において、PAオフ時についても、本実施の形態に係る高周波増幅器30では、Zc24とZc21との間の位相差は、図2で示す比較例に係る高周波増幅器10の位相差と比較して大幅に低減される(図8の破線)。この理由として、PAオン時と同様に、第一伝送線路40が短縮されていること、第一整合回路33が第一伝送線路40の位相差を補償していること、第一整合回路33の構成要素である並列インダクタ35が第一伝送線路40による位相回転と逆向きの位相回転をもつこと、および直列インダクタ37のインダクタンスが小さいことが挙げられる。
図9Aは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオン時のZc11の分散を示すスミスチャートである。周波数4.3GHz、4.5GHz、4.7GHzにおけるZc11の分散を示している。各周波数でのZc11はそれぞれ、9.3Ω+j41.5Ω、10.0Ω+j43.1Ω、10.7Ω+j44.6Ωである。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのΔZc11を見ると、ΔZc11=1.4Ω+j3.1Ωであり、図4Aで示した比較例に係る高周波増幅器10と比較して分散が低減されている。この理由は、図8で示したように、第一整合回路33が第一伝送線路40による位相回転を補償しているためである。すなわち、第一整合回路33は第一伝送線路40によるZc11の分散を低減するように作用している。
図9Bは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオン時の効率の周波数特性を示す。中心周波数4.5GHzでは効率72%が得られている。図4Bと比較して分かるように、比較例に係る高周波増幅器10と比較して効率が2%改善している。この理由は、第一伝送線路40の短縮により高周波損失が低減されたことによる。両端の周波数4.3GHzと4.7GHzでは、効率67%を維持しており、図9Aで示したようにΔZc11が低減された効果である。
図10Aは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオフ時のZc11の分散を示すスミスチャートである。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのΔZc11を見ると、ΔZc11=0.5Ω+j3.3Ωであり、図5Aで示した比較例に係る高周波増幅器10と比較して分散が低減されている。PAオン時と同様に、第一整合回路33は第一伝送線路40によるZc11の分散を低減するように作用している。
図10Bは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオフ時の効率の周波数特性を示す。中心周波数4.5GHzでは効率52%が得られている。図4Bと比較して分かるように、比較例に係る高周波増幅器10と比較して効率が2%改善している。この理由は、第一伝送線路40の短縮により高周波損失が低減されたことによる。両端の周波数4.3GHzと4.7GHzでも、効率48%を維持しており、図10Aで示したようにΔZc11が低減された効果である。
なお、上記例では、第一伝送線路40の電気長を1/10波長としたが、第一伝送線路40の電気長は、1/4波長未満であれば、同様の効果が奏される。例として、第一伝送線路40の電気長を1/8波長に設定し、他の回路定数を最適に調整してZc11の分散を検証した。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのΔZc11を見ると、PAオン時についてΔZc11=1.2Ω+j4.5Ωであり、PAオフ時についてΔZc11=0.3Ω+j4.8Ωであった。第一伝送線路40の電気長を1/8波長に設定した場合にも、図4Aおよび図5Aで示した比較例に係る高周波増幅器10と比較して分散が低減されている。第一伝送線路40の電気長を1/10波長、1/8波長、1/4波長に設定した場合について、各ΔZc11の値を表1にまとめる。
Figure 2020202674
第一伝送線路40の電気長を1/4波長未満とすることで、PAオン時およびPAオフ時のΔZc11は、電気長が1/4波長の第一伝送線路20を備える比較例に係る高周波増幅器10と比較して、ΔZc11が低減される。その結果、本実施の形態に係る高周波増幅器30は、比較例に係る高周波増幅器10と比較して、広帯域、高効率および小型が可能になる。
以上のように、本実施の形態に係る高周波増幅器30は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子22から信号を出力する増幅器であって、第一信号を増幅する第一アンプと、第二信号を増幅する第二アンプと、第一アンプの出力端子に接続された第一整合回路33と、第二アンプの出力端子に接続された第二整合回路36と、第一整合回路33の出力端子と第二整合回路36の出力端子との間に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路40と、第一アンプおよび第二アンプの一方(本実施の形態では、第二アンプ)の入力端子に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路39と、第一伝送線路40の一端と出力端子22との間に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路21とを備え、第一アンプおよび第二アンプの他方の出力端子に接続された第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第一整合回路33)による位相回転は、第一伝送線路40による位相回転と逆向きである。
これにより、第一伝送線路40の電気長が1/4波長未満であるため、第一伝送線路40での高周波電力の損失が小さくなり高周波増幅器30の効率が向上し、かつ、高周波増幅器30の小型化が可能となる。さらに、第一アンプおよび第二アンプの他方の出力端子に接続された第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第一整合回路33)による位相回転は、第一伝送線路40による位相回転と逆向きであるので、第一伝送線路40による位相回転が第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第一整合回路33)によって補償される(つまり、打ち消すように作用される)。具体的には、第一アンプおよび第二アンプの他方の出力端子に接続された第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第一整合回路33)による位相回転量と第一伝送線路40による位相回転量との和は、90°未満である。よって、第一アンプおよび第二アンプの他方の出力端子に接続された第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第一整合回路33)は、第一伝送線路40による、第一アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスの周波数依存性である分散を低減することができ、高周波増幅器の広帯域特性が向上する。
ここで、第一アンプは、キャリアアンプ11であり、第二アンプは、ピークアンプ12である。これにより、従来よりも広帯域、高効率および小型を可能にするドハティ増幅器が実現される。
また、第一整合回路33および第二整合回路36は、それぞれ、一端が接地された第四伝送線路および第五伝送線路を有する。ここで、第四伝送線路および第五伝送線路の少なくとも一方(本実施の形態では、両方)は、インダクタ(並列インダクタ35および38)により構成されている。これにより、第一伝送線路40による位相回転と逆向きの位相回転を起こす第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第一整合回路33)がインダクタを用いて簡易に実現される。
なお、第一整合回路33および第二整合回路36は、それぞれは、直列インダクタ34および直列インダクタ37を有する。これにより、第一伝送線路40による位相回転と逆向きの位相回転を起こす第一整合回路33および第二整合回路36は、いずれも、少なくとも2つインダクタで構成することができる。
(実施の形態2)
図11は、実施の形態2に係る高周波増幅器50の回路図である。図6で示した実施の形態1に係る高周波増幅器30との違いを中心に説明する。同図に示す高周波増幅器50では、図6に示す並列インダクタ35に代えて一端が接地された第四伝送線路55を備え、同様に並列インダクタ38に代えて一端が接地された第五伝送線路58を備えている。第四伝送線路55および第五伝送線路58については、周波数4.5GHzおいて、それぞれ線路長を1/15波長に設定すれば所望の特性を得ることができる。また、同図に示す高周波増幅器50では、図6に示す直列インダクタ34および37に代えて、それぞれ、等価なインピーダンス変換を有する第八伝送線路54および第九伝送線路57が使用されている。なお、第四伝送線路55、第五伝送線路58、第八伝送線路54および第九伝送線路57は、本実施の形態では、いずれも、マイクロストリップラインまたはストリップラインである。
一端が接地された第四伝送線路55による位相回転は、一端が接地された並列インダクタ35と等価であり、図7および図8と同様の変換を得ることが出来る。このようにインダクタは伝送線路の一種として扱うことが出来る。また、高周波増幅器50は図9A、図9B、図10Aおよび図10Bに示される効率特性と同様の効率特性を得ることが出来る。
以上のように、本実施の形態に係る高周波増幅器50では、第一整合回路53および第二整合回路56は、それぞれ、一端が接地された第四伝送線路55および第五伝送線路58を有する。これにより、第一伝送線路40による位相回転と逆向きの位相回転を起こす第一整合回路53は、マイクロストリップライン等の第四伝送線路55を用いて簡易に実現される。
(実施の形態3)
図12は、実施の形態3に係る高周波増幅器60の回路図である。一般に、図6で示した高周波増幅器30を順ドハティ増幅器、図12で示す高周波増幅器60を逆ドハティ増幅器と区別することがある。高周波増幅器30との違いを中心に説明する。同図において、第一伝送線路40と第一整合回路33との接続箇所を端子Yとする。第三伝送線路21は端子Yと出力端子22との間に接続される。第二伝送線路39は、キャリアアンプ11の入力側に接続され、第一伝送線路40による位相回転を補償するために第一伝送線路40と同じ電気長に設定される。
第一伝送線路40について、従来の逆ドハティ増幅器では1/4波長の伝送線路を必要とするが、本実施の形態に係る高周波増幅器60では1/4波長未満に短縮できる。さらに、第二整合回路36が第一伝送線路40の位相差を補償していること、第二整合回路36の構成要素である一端が接地された並列インダクタ38が第一伝送線路40による位相回転と逆向きの位相回転をもつこと、および直列インダクタ37のインダクタンスが従来の逆ドハティ増幅器より小さいことなど、図7および図8を用いて説明した内容と同様の特徴がある。これらの結果として、高周波増幅器60においても、第一整合回路33、第二整合回路36、第一伝送線路40、第二伝送線路39を最適に設定することにより、図9A、図9B、図10Aおよび図10Bに示される効率特性と同様の効率特性を得ることが出来る。
以上のように、本実施の形態に係る高周波増幅器60では、逆ドハティ増幅器である。そして、実施の形態1と同様に、第一伝送線路40の電気長が1/4波長未満であるため、第一伝送線路40での高周波電力の損失が小さくなり高周波増幅器60の効率が向上し、かつ、高周波増幅器60の小型化が可能となる。さらに、第一アンプおよび第二アンプの他方の出力端子に接続された第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第二整合回路36)による位相回転は、第一伝送線路40による位相回転と逆向きであるので、第一伝送線路40による位相回転が第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第二整合回路36)によって補償される(つまり、打ち消すように作用される)。よって、第一アンプおよび第二アンプの他方の出力端子に接続された第一整合回路33または第二整合回路36(本実施の形態では、第二整合回路36)は、第一伝送線路40による、第二アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスの周波数依存性である分散を低減することができ、高周波増幅器の広帯域特性が向上する。
(実施の形態4)
図13は、実施の形態4に係る高周波増幅器70の回路図である。高周波増幅器70では、第四伝送線路55および第五伝送線路58が、それぞれ電源端子75および電源端子76に接続されている。電源端子75と第四伝送線路55との間に一端が接地されたグランド用の第一キャパシタ72が接続されている。また、電源端子76と第五伝送線路58との間に一端が接地されたグランド用の第二キャパシタ74が接続されている。これにより、第四伝送線路55および第五伝送線路58は、一端が高周波的に接地されるので、高周波増幅器70においても、実施の形態1に係る高周波増幅器30と同様の特性を得ることが出来る。このように、第四伝送線路55および第五伝送線路58をインピーダンスマッチングと電源からの電力供給の両方の目的に使用することにより、回路の小型化を図ることが出来る。
以上のように、本実施の形態に係る高周波増幅器70は、実施の形態2に係る高周波増幅器50の構成に加えて、第四伝送線路55の一端を接地するためのキャパシタであって第四伝送線路55の一端と基準電位との間に接続された第一キャパシタ72と、第五伝送線路58の一端を接地するためのキャパシタであって第五伝送線路58の一端と基準電位との間に接続された第二キャパシタ74とを備える。これにより、第四伝送線路55および第五伝送線路58は、高周波的に接地され、高周波増幅器70は、実施の形態2に係る高周波増幅器50と同じ効果を発揮できる。
また、本実施の形態に係る高周波増幅器70は、第四伝送線路55および第五伝送線路58の少なくとも一方(本実施の形態では、両方)は、インピーダンス変換の用途の他に電源からの電力供給の用途にも使用されている。これにより、高周波増幅器70に必要な回路要素を削減でき、回路の小型化ができる。
(実施の形態5)
図14は、実施の形態5に係る高周波増幅器77の回路図である。図13で示した実施の形態4に係る高周波増幅器70との違いは、高周波増幅器77では、第四伝送線路55と第一キャパシタ72との接続点である点Sと電源端子75との間に第一電源用インダクタ78が接続されていることである。実施の形態4に係る高周波増幅器70では、第四伝送線路55の長さはインピーダンスマッチングを優先して選定するため、第四伝送線路55の長さが短い場合、高周波信号が電源端子75から電源側に漏れることが問題となる。本実施の形態では、図14に示すように、第一電源用インダクタ78を使用することにより高周波信号の漏洩を防止することが出来る。同様に、第五伝送線路58と第二キャパシタ74との接続点である点S’と電源端子76との間に第二電源用インダクタ79が接続されている。第二電源用インダクタ79を使用することにより高周波信号の電源側への漏洩を防止することが出来る。
以上のように、本実施の形態に係る高周波増幅器77は、実施の形態4に係る高周波増幅器70の構成に加えて、第四伝送線路55と第一キャパシタ72との接続点と電源との間に接続された第一電源用インダクタ78と、第五伝送線路58と第二キャパシタ74との接続点と電源との間に接続された第二電源用インダクタ79とを備える。これにより、高周波増幅器77から電源側への高周波信号の漏洩を防止することができる。
(負荷インピーダンスについて)
本開示に至る経緯について、図15で示す、実施の形態1〜5に係る高周波増幅器における負荷インピーダンスの領域を示すスミスチャートを用いて説明する。ここでは、実施の形態1を参照して説明する。図6で示す高周波増幅器30では、第一整合回路33および第二整合回路36に、それぞれ一端が接地された並列インダクタ35および38を用いることが特徴である。このような第一整合回路33および第二整合回路36を用いることが出来るのは、キャリアアンプ11およびピークアンプ12の負荷インピーダンスが、図15に示すように、R=50Ωの点と短絡の点との中点を中心とし、R=50Ωの点と短絡の点とを通る円(つまり、R=50Ωを通る等アドミッタンス円)の内部を除くマッチング可能領域(斜線領域)にある場合に限られる。これまで高出力用途を中心に研究されてきたドハティ増幅器においては、扱うトランジスタのサイズが大きいためアンプの負荷が上記円の内部にあり、高周波増幅器30が備えるような第一整合回路33および第二整合回路36を用いることが出来なかった。
今後の発展が期待される第5世代通信(通称5G)では、無線基地局装置に使用されるアンテナ数が大幅に増加する(例えば従来の4個から256個に増加する)。このような無線基地局装置においては、複数の高周波増幅器から出力される高周波信号を、アレーアンテナを用いてビームフォーミングにより出力するため、個々の高周波増幅器は低出力化する傾向にある。かつ、使用するアンプの広帯域、高効率および小型化がこれまでになく重要となり、本課題を解決するために本開示に係る高周波増幅器を考案するに至った。
ここで、高周波増幅器の出力の低下と本開示に係る高周波増幅器との関係を詳しく説明する。発明者らの研究により、高周波トランジスタにGaNのFETを用いる場合、総ゲート幅が5mm以下のFETでは最適負荷が図15に示すマッチング可能領域に入ることを明らかにした。総ゲート幅が5mmのGaNのFETで出力される飽和電力は30Wであり、これをキャリアアンプ11およびピークアンプ12に使用する場合に得られる高周波増幅器30の飽和出力は60Wであり、第5世代通信の無線基地局装置用の高周波増幅器として高周波増幅器30を使用することが出来る。このことは、本明細書の全ての実施の形態で開示する高周波増幅器についていえる。
以上のように、本実施の形態に係る高周波増幅器では、第一アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスおよび第二アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスの少なくとも一方は、スミスチャート上の等アドミッタンス円の外側にある。
これを満足するために、第一アンプおよび第二アンプは、GaNを用いたFETで構成し、そのFETの高周波の最大出力を30W以下とするのが好ましい。これにより、実施の形態に係る高周波増幅器は、アレーアンテナを用いて高周波信号を出力する第5世代通信等の用途の無線基地局装置に使用され得る。
(実施の形態6)
図16は、実施の形態6に係る高周波増幅器80のレイアウト図である。本実施の形態に係る高周波増幅器80は、図14に示す実施の形態5に係る高周波増幅器77と同じ回路を備える。よって、図16は、図14に示す実施の形態5に係る高周波増幅器77の回路図について、基板80a上の具体的なレイアウトを示したものに相当する。
図14と図16との対応は、次の通りである。つまり、図14における第八伝送線路54は、図16の線路ABに対応する。同様に、図14の第四伝送線路55は、図16の線路BCに対応する。また、図14の第一伝送線路40は、図16の線路BXに対応する。図14のグランド用の第一キャパシタ72は、図16における、一端が接地部87に接続された部品キャパシタ82で構成している。図14の第一電源用インダクタ78は、図16における部品インダクタ85と第六伝送線路の一例である線路CDとの二つが接続されたものに対応する。ここでは、線路CDを併用することにより、部品インダクタ85のインダクタンスを小さくすることが出来、結果として部品インダクタ85のQ値を高くすることが出来る。キャリアアンプ11の出力端子(点P)と線路ABの入力端子(点A)とはボンディングワイヤーにより接続されている。なお、キャリアアンプ11は、半導体チップ80b上に形成されている。
同様に、図14における第九伝送線路57は、図16の線路A’B’ に対応する。図14の第五伝送線路58は、図16の線路B’C’ に対応する。図14のグランド用の第二キャパシタ74は、図16における、一端が接地部88に接続された部品キャパシタ84に対応する。図14の第二電源用インダクタ79は、図16における部品インダクタ86と第七伝送線路の一例である線路C’D’との二つが接続されたものに対応する。ここでは、線路C’D’を併用することにより、部品インダクタ86のインダクタンスを小さくすることが出来、結果として部品インダクタ86のQ値を高くすることが出来る。ピークアンプ12の出力端子(点P’)と線路A’B’の入力端子(点A’)とはボンディングワイヤーにより接続されている。なお、ピークアンプ12は、半導体チップ80c上に形成されている。
図16から分かる様に、本実施の形態に係る高周波増幅器80のレイアウトにおいては、キャリアアンプ11から電源端子75までの配置、すなわち、チップ80b、第八伝送線路54に相当する線路AB、第四伝送線路55に相当する線路BC、第六伝送線路に相当する線路CD、第一キャパシタ82及び第一電源用インダクタ85の配置と、ピークアンプ12から電源端子76までの配置、すなわち、チップ80c、第九伝送線路57に相当する線路A’B’、第五伝送線路58に相当する線路B’C’、第七伝送線路に相当する線路C’D’、第二キャパシタ84及び第二電源用インダクタ86の配置が線対称に作られている。また、線路BXは1/10波長(基板80a上では周波数4.5GHzで3mm程度)で実現しているため短くて済む。
以上のように、本実施の形態に係る高周波増幅器80では、実施の形態5における第一電源用インダクタ78に代えて部品インダクタ85と第六伝送線路の一例である線路CDとから構成され、実施の形態5における第二電源用インダクタ79に代えて部品インダクタ86と第七伝送線路の一例である線路C’D’とから構成される。つまり、実施の形態5における第一電源用インダクタ78は第六伝送線路(線路CD)を含み、実施の形態5における第二電源用インダクタ79が第七伝送線路(線路C’D’)を含む。
これにより、キャリアアンプ11およびピークアンプ12の近くに、従来よりも線路長が短縮化された伝送線路を配置することが可能となり、高周波増幅器80の回路の小型化が実現される。
なお、本実施の形態では、キャリアアンプ11が形成された半導体チップ80bとピークアンプ12が形成された半導体チップ80cとは、別チップであったが、これに限られず、同一チップであってもよい。
また、図16に例示されている第八伝送線路54、第九伝送線路57、第四伝送線路55、第五伝送線路58、第一伝送線路40、第二伝送線路39(図16には図示せず)及び第三伝送線路21は同一の素材(例えば銅)であってもよい。
(実施の形態7)
図17は、実施の形態7に係る高周波増幅器90のレイアウト図である。本実施の形態に係る高周波増幅器90は、図14に示す実施の形態5に係る高周波増幅器77と同じ回路を備える。よって、図17は、図14に示す実施の形態5に係る高周波増幅器77の回路図について、基板90a上の具体的なレイアウトを示したものに相当する。
本実施の形態に係る高周波増幅器90においては、キャリアアンプ91が形成された半導体チップ90b上に、キャリアアンプ91としてのFETだけでなく、線路PQと、第一キャパシタ95とが形成されている。第一キャパシタ95の一端は貫通孔(図17には図示せず)を介して半導体チップ90bの裏面の接地に接続されている。同様に、ピークアンプ92が形成された半導体チップ90c上に、ピークアンプ92としてのFETだけでなく、線路P’Q’と、第二キャパシタ96とが形成されている。第二キャパシタ96の一端は貫通孔(図17には図示せず)を介して半導体チップ90cの裏面の接地に接続されている。
図14と図17との対応は、次の通りである。つまり、図14における第八伝送線路54は、図17では半導体チップ上の線路PQと点Q−点H間のボンディングワイヤーが接続されたものに対応する。同様に、図14の第四伝送線路55は、図17の線路HJに対応する。図14の第一伝送線路40は、図17の線路HXに対応する。図14のグランド用の第一キャパシタ72は、図17における、半導体チップ90b上に形成された第一キャパシタ95に対応する。同様に、図14における第九伝送線路57は、図17では半導体チップ上の線路P’Q’と点Q’−点H’間のボンディングワイヤーで構成している。図14の第五伝送線路58は、図17の線路H’J’に対応する。図14のグランド用の第二キャパシタ74は、図17における、半導体チップ90c上に形成された第二キャパシタ96に対応する。
また、図17における点Jと電源端子75の間の線路が第六伝送線路、及び点J’と電源端子76の間の線路が第七伝送線路に対応する。
ミリ波帯以上の高い周波数帯においては、波長が短くなることから伝送線路を半導体チップ上に形成することが出来る。また、波長と比較してボンディングワイヤーの長さが有意になることから、ボンディングワイヤーを用いて整合回路の一部を構成することが出来る。また、高い周波数帯においては接地用のキャパシタを小さい容量値で実現できるため半導体チップ上に形成することができる。
以上のように、本実施の形態7に係る高周波増幅器90は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子22から信号を出力する増幅器であって、基板90aと、基板90a上に実装された一又は二の半導体チップ(本実施の形態では、半導体チップ90bおよび90c)と、半導体チップ90bに形成され第一信号を増幅する第一アンプと、半導体チップ90cに形成され第二信号を増幅する第二アンプと、半導体チップ90bに形成され第一アンプの出力端子に一端が接続された第八伝送線路54(線路PQ)と、半導体チップ90cに形成され第二アンプの出力端子に一端が接続された第九伝送線路57(線路P’Q’)と、半導体チップ90bに形成された第一キャパシタ95と、半導体チップ90cに形成された第二キャパシタ96と、基板90a上に形成され第八伝送線路54(線路PQ)の他端に一端が接続された第四伝送線路55(線路HJ)と、基板90a上に形成され第九伝送線路57(線路P’Q’)の他端に一端が接続された第五伝送線路58(線路H’J’)と、基板90a上に形成され第四伝送線路55の一端(点H)と第五伝送線路58の一端(点H’)との間に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路40(線路HX)と、第一アンプまたは第二アンプのいずれかの入力端子に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路39(図17には図示せず)と、第一伝送線路40(線路HX)の一端と出力端子22との間に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路21(点Xと出力端子22との間の伝送線路)とを備え、第四伝送線路55の他端と第一キャパシタ95とは接続され、第五伝送線路58の他端と第二キャパシタ96とは接続されている。より具体的には、第四伝送線路55の他端と第一キャパシタ95とは第一ボンディングワイヤー97で接続され、第五伝送線路58の他端と第二キャパシタ74とは、第二ボンディングワイヤー98で接続されている。
これにより、ボンディングワイヤーを用いて整合回路の一部を構成することができ、整合回路に必要となる伝送線路の長さが短縮化される。また、接地用のキャパシタがアンプを形成する半導体チップ上に形成されるので、アンプおよびキャパシタについて、他の回路から独立した部品として設計しておくことができる。
なお、本実施の形態では、キャリアアンプ91が形成された半導体チップ90bとピークアンプ92が形成された半導体チップ90cとは、別チップであったが、これに限られず、同一チップであってもよい。 また、図17に例示されている第八伝送線路54、第九伝送線路57、第四伝送線路55、第五伝送線路58、第一伝送線路40、第二伝送線路39(図17には図示せず)及び第三伝送線路21は同一の素材(例えば銅)であってもよい。
(実施の形態8)
図18は、実施の形態8に係るキャリアアンプ用の半導体チップ101のレイアウト図(図18の(a))、およびピークアンプ用の半導体チップ102のレイアウト図(図18の(b))である。図18の(a)に示すキャリアアンプ用の半導体チップ101には、増幅用FETだけでなく、線路PQと、第一キャパシタ105が形成されている。また、半導体チップ101と外部伝送線路の接続点である点Q、第一キャパシタ105の一端である上部電極106、及び他端である下部電極107にはバンプが形成されている。同様に、図18の(b)に示すピークアンプ用の半導体チップ102には、増幅用FETだけでなく、線路P’Q’と、第二キャパシタ108が形成されている。また、半導体チップ102と外部伝送線路の接続点である点Q’、第二キャパシタ108の一端である上部電極109、及び他端である下部電極110にはバンプが形成されている。
図19は、実施の形態8に係る高周波増幅器100のレイアウト図である。本実施の形態に係る高周波増幅器100は、図14に示す実施の形態5に係る高周波増幅器77と同じ回路を備える。よって、図19は、図14に示す実施の形態5に係る高周波増幅器77の回路図について、基板100a上の具体的なレイアウトを示したものに相当する。
本図に示されるように、図18に示したキャリアアンプ用の半導体チップ101およびピークアンプ用の半導体チップ102がフェースダウンの形で基板100a上に実装されている。ここで、点Q上のバンプが点Hに、上部電極106のバンプが点Jに、点Q’のバンプが点H’に、上部電極109のバンプが点J’に重なるように実装している。また、第一キャパシタ105および第二キャパシタ108の他端である下部電極107および110のバンプはそれぞれ基板100aを介して接地されている。
図14と図19の対応は、次の通りである。つまり、図14における第八伝送線路54は、図19では線路PQに対応する。また、図14の第四伝送線路55は、図19の線路HJに対応する。また、図14の第一伝送線路40は、図19の線路HXに対応する。同様に、図14における第九伝送線路57は、図19では線路P’Q’で構成している。また、図14の第五伝送線路58は、図19の線路H’J’に対応する。
このように、キャリアアンプ用の半導体チップ101は、平面視で半導体チップ101の少なくとも一部が第四伝送線路55の他端(つまり、点J)と重なる領域に形成された第一導体であるバンプを有し、同様に、ピークアンプ用の半導体チップ102は、平面視で半導体チップ102の少なくとも一部が第五伝送線路58の他端(つまり、点J’)と重なる領域に形成された第二導体であるバンプを有している。そして、第四伝送線路55の他端(つまり、点J)と第一キャパシタ72とは、第一導体であるバンプを介して接続され、同様に、第五伝送線路58の他端(つまり、点J’)と第二キャパシタ74とは、第二導体であるバンプを介して接続されている。
実施の形態7では、第一ボンディングワイヤー97および第二ボンディングワイヤー98を用いて整合回路の一部を構成したが、周波数が更に高くなるとボンディングワイヤーのインダクタンスが大きすぎて整合が取りにくくなる。その場合は、ボンディングワイヤーよりもバンプのほうが、インダクタンスがはるかに小さいため、本実施の形態のように、ボンディングワイヤーの代わりにバンプを用いて外部回路とのコンタクトを取ればよい。
以上、本開示に係る高周波増幅器について、実施の形態1〜8に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態1〜8に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を各実施の形態に施したものや、各実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、高周波増幅器は、50Ωの負荷を対象として設計されたが、対象の負荷インピーダンスは50Ωに限定されず、75Ω等の他の負荷を対象として設計されてもよい。その場合には、高周波増幅器を構成する各伝送線路の特性インピーダンスを対象の負荷インピーダンスに一致させればよい。
本開示に係る高周波増幅器は、例えば、無線通信に用いられる小型、高効率および広帯域なドハティ増幅器及び逆ドハティ増幅器として、より具体的には、第5世代通信の無線基地局装置用の高周波増幅器として、利用できる。
11、91 キャリアアンプ
12、92 ピークアンプ
21 第三伝送線路
22 出力端子
23 第一入力端子
24 第二入力端子
30、50、60、70、77、80、90、100 高周波増幅器
33、53 第一整合回路
34、37 直列インダクタ
35、38 並列インダクタ
36、56 第二整合回路
39 第二伝送線路
40 第一伝送線路
54 第八伝送線路
55 第四伝送線路
57 第九伝送線路
58 第五伝送線路
72、95、105 第一キャパシタ
74、96、108 第二キャパシタ
75、76 電源端子
78 第一電源用インダクタ
79 第二電源用インダクタ
80a、90a、100a 基板
80b、80c、90b、90c、101、102 半導体チップ
82、84 部品キャパシタ
97 第一ボンディングワイヤー
98 第二ボンディングワイヤー
106、109 上部電極
107、110 下部電極
線路CD 第七伝送線路
線路C’D’ 第八伝送線路
図1は、比較例に係る高周波増幅器の回路図である。 図2は、比較例に係る高周波増幅器におけるインピーダンス変換を示すスミスチャートである。 図3は、比較例に係る高周波増幅器が備える整合回路の位相角を示す図である。 図4Aは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオン時のZc11を示すスミスチャートである。 図4Bは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオン時の効率の周波数特性を示す図である。 図5Aは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオフ時のZc11を示すスミスチャートである。 図5Bは、比較例に係る高周波増幅器におけるPAオフ時の効率の周波数特性を示す図である。 図6は、実施の形態1に係る高周波増幅器の回路図である。 図7は、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるインピーダンス変換を示すスミスチャートである。 図8は、実施の形態1に係る高周波増幅器が備える整合回路の位相角を示す図である。 図9Aは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオン時のZc21を示すスミスチャートである。 図9Bは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオン時の効率の周波数特性を示す図である。 図10Aは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオフ時のZc21を示すスミスチャートである。 図10Bは、実施の形態1に係る高周波増幅器におけるPAオフ時の効率の周波数特性を示す図である。 図11は、実施の形態2に係る高周波増幅器の回路図である。 図12は、実施の形態3に係る高周波増幅器の回路図である。 図13は、実施の形態4に係る高周波増幅器の回路図である。 図14は、実施の形態5に係る高周波増幅器の回路図である。 図15は、実施の形態1〜5に係る高周波増幅器における負荷インピーダンスの領域を示すスミスチャートである。 図16は、実施の形態6に係る高周波増幅器のレイアウト図である。 図17は、実施の形態7に係る高周波増幅器のレイアウト図である。 図18は、実施の形態8に係る高周波増幅器が備えるキャリアアンプ用およびピークアンプ用の半導体チップのレイアウト図である。 図19は、実施の形態8に係る高周波増幅器のレイアウト図である。
そこで、本開示の一形態に係る高周波増幅器は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子から信号を出力する高周波増幅器であって、前記第一信号を増幅する第一アンプと、前記第二信号を増幅する第二アンプと、前記第一アンプの出力端子に接続された第一整合回路と、前記第二アンプの出力端子に接続された第二整合回路と、前記第一整合回路の出力端子と前記第二整合回路の出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路と、前記第一アンプおよび前記第二アンプの一方の入力端子に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路と、前記第一伝送線路の一端と前記出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路とを備え、前記第一アンプおよび前記第二アンプの他方の出力端子に接続された前記第一整合回路または前記第二整合回路による位相回転は、前記第一伝送線路による位相回転と逆向きである。
図9Aは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオン時のZc21の分散を示すスミスチャートである。周波数4.3GHz、4.5GHz、4.7GHzにおけるZc21の分散を示している。各周波数でのZc21はそれぞれ、9.3Ω+j41.5Ω、10.0Ω+j43.1Ω、10.7Ω+j44.6Ωである。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのΔZc21を見ると、ΔZc21=1.4Ω+j3.1Ωであり、図4Aで示した比較例に係る高周波増幅器10と比較して分散が低減されている。この理由は、図8で示したように、第一整合回路33が第一伝送線路40による位相回転を補償しているためである。すなわち、第一整合回路33は第一伝送線路40によるZc21の分散を低減するように作用している。
図9Bは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオン時の効率の周波数特性を示す。中心周波数4.5GHzでは効率72%が得られている。図4Bと比較して分かるように、比較例に係る高周波増幅器10と比較して効率が2%改善している。この理由は、第一伝送線路40の短縮により高周波損失が低減されたことによる。両端の周波数4.3GHzと4.7GHzでは、効率67%を維持しており、図9Aで示したようにΔZc21が低減された効果である。
図10Aは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオフ時のZc21の分散を示すスミスチャートである。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのΔZc21を見ると、ΔZc21=0.5Ω+j3.3Ωであり、図5Aで示した比較例に係る高周波増幅器10と比較して分散が低減されている。PAオン時と同様に、第一整合回路33は第一伝送線路40によるZc21の分散を低減するように作用している。
図10Bは実施の形態1に係る高周波増幅器30におけるPAオフ時の効率の周波数特性を示す。中心周波数4.5GHzでは効率52%が得られている。図4Bと比較して分かるように、比較例に係る高周波増幅器10と比較して効率が2%改善している。この理由は、第一伝送線路40の短縮により高周波損失が低減されたことによる。両端の周波数4.3GHzと4.7GHzでも、効率48%を維持しており、図10Aで示したようにΔZc21が低減された効果である。
なお、上記例では、第一伝送線路40の電気長を1/10波長としたが、第一伝送線路40の電気長は、1/4波長未満であれば、同様の効果が奏される。例として、第一伝送線路40の電気長を1/8波長に設定し、他の回路定数を最適に調整してZc21の分散を検証した。周波数4.3GHzから4.7GHzまでのΔZc21を見ると、PAオン時についてΔZc21=1.2Ω+j4.5Ωであり、PAオフ時についてΔZc21=0.3Ω+j4.8Ωであった。第一伝送線路40の電気長を1/8波長に設定した場合にも、図4Aおよび図5Aで示した比較例に係る高周波増幅器10と比較して分散が低減されている。第一伝送線路40の電気長を1/10波長、1/8波長、1/4波長に設定した場合について、各ΔZc21の値を表1にまとめる。
第一伝送線路40の電気長を1/4波長未満とすることで、PAオン時およびPAオフ時のΔZc21は、電気長が1/4波長の第一伝送線路20を備える比較例に係る高周波増幅器10と比較して、ΔZc21が低減される。その結果、本実施の形態に係る高周波増幅器30は、比較例に係る高周波増幅器10と比較して、広帯域、高効率および小型が可能になる。
以上のように、本実施の形態7に係る高周波増幅器90は、所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子22から信号を出力する増幅器であって、基板90aと、基板90a上に実装された一又は二の半導体チップ(本実施の形態では、半導体チップ90bおよび90c)と、半導体チップ90bに形成され第一信号を増幅する第一アンプと、半導体チップ90cに形成され第二信号を増幅する第二アンプと、半導体チップ90bに形成され第一アンプの出力端子に一端が接続された第八伝送線路54の一部(線路PQ)と、半導体チップ90cに形成され第二アンプの出力端子に一端が接続された第九伝送線路57の一部(線路P’Q’)と、半導体チップ90bに形成された第一キャパシタ95と、半導体チップ90cに形成された第二キャパシタ96と、基板90a上に形成され第八伝送線路54の一部(線路PQ)の他端に一端が接続された第四伝送線路55(線路HJ)と、基板90a上に形成され第九伝送線路57の一部(線路P’Q’)の他端に一端が接続された第五伝送線路58(線路H’J’)と、基板90a上に形成され第四伝送線路55の一端(点H)と第五伝送線路58の一端(点H’)との間に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路40(線路HX)と、第一アンプまたは第二アンプのいずれかの入力端子に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路39(図17には図示せず)と、第一伝送線路40(線路HX)の一端と出力端子22との間に接続された所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路21(点Xと出力端子22との間の伝送線路)とを備え、第四伝送線路55の他端と第一キャパシタ95とは接続され、第五伝送線路58の他端と第二キャパシタ96とは接続されている。より具体的には、第四伝送線路55の他端と第一キャパシタ95とは第一ボンディングワイヤー97で接続され、第五伝送線路58の他端と第二キャパシタ74とは、第二ボンディングワイヤー98で接続されている。

Claims (17)

  1. 所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子から信号を出力する高周波増幅器であって、
    前記第一信号を増幅する第一アンプと、
    前記第二信号を増幅する第二アンプと、
    前記第一アンプの出力端子に接続された第一整合回路と、
    前記第二アンプの出力端子に接続された第二整合回路と、
    前記第一整合回路の出力端子と前記第二整合回路の出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路と、
    前記第一アンプおよび前記第二アンプの一方の入力端子に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路と、
    前記第一伝送線路の一端と前記出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路とを備え、
    前記第一アンプおよび前記第二アンプの他方の出力端子に接続された前記第一整合回路または前記第二整合回路による位相回転は、前記第一伝送線路による位相回転と逆向きである
    高周波増幅器。
  2. 前記第一アンプは、キャリアアンプであり、
    前記第二アンプは、ピークアンプである
    請求項1記載の高周波増幅器。
  3. 前記第一整合回路および前記第二整合回路は、それぞれ、一端が接地された第四伝送線路および第五伝送線路を有する
    請求項1または2記載の高周波増幅器。
  4. 前記第四伝送線路および前記第五伝送線路の少なくとも一方は、インダクタにより構成されている
    請求項3記載の高周波増幅器。
  5. 前記第一整合回路および前記第二整合回路のそれぞれは、直列インダクタを有する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  6. 前記第一アンプおよび前記第二アンプの他方の出力端子に接続された前記第一整合回路または前記第二整合回路は、前記第一伝送線路による、前記第一アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスまたは前記第二アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスの周波数依存性である分散を低減する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  7. 前記第一アンプおよび前記第二アンプの他方の出力端子に接続された前記第一整合回路または前記第二整合回路による位相回転量と前記第一伝送線路による位相回転量との和は、90°未満である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  8. 前記第四伝送線路および前記第五伝送線路の少なくとも一方は、インピーダンス変換の用途の他に電源からの電力供給の用途にも使用される
    請求項3または4記載の高周波増幅器。
  9. 前記第一アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスおよび前記第二アンプの出力端子から出力側を見たインピーダンスの少なくとも一方は、スミスチャート上のR=50Ωを通る等アドミタンス円の外側にある
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  10. 前記第一アンプおよび前記第二アンプは、GaNを用いたFETを有し、前記FETの高周波の最大出力は、30W以下である
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  11. アレーアンテナを用いて高周波信号を出力する無線基地局装置に使用される
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の高周波増幅器。
  12. さらに、
    前記第四伝送線路の一端を接地するための第一キャパシタであって、前記第四伝送線路の前記一端と基準電位との間に接続された第一キャパシタと、
    前記第五伝送線路の一端を接地するための第二キャパシタであって、前記第五伝送線路の前記一端と基準電位との間に接続された第二キャパシタとを備える
    請求項3または4記載の高周波増幅器。
  13. さらに、
    前記第四伝送線路と前記第一キャパシタとの接続点と電源との間に接続された第一電源用インダクタと、
    前記第五伝送線路と前記第二キャパシタとの接続点と電源との間に接続された第二電源用インダクタとを備える
    請求項12記載の高周波増幅器。
  14. 前記第一電源用インダクタは、第六伝送線路を含み、
    前記第二電源用インダクタは、第七伝送線路を含む
    請求項13記載の高周波増幅器。
  15. 所定の周波数帯の第一信号及び第二信号を増幅して出力端子から信号を出力する高周波増幅器であって、
    基板と、
    前記基板上に実装された一又は二の半導体チップと、
    前記半導体チップに形成され前記第一信号を増幅する第一アンプと、
    前記半導体チップに形成され前記第二信号を増幅する第二アンプと、
    前記半導体チップに形成され前記第一アンプの出力端子に一端が接続された第八伝送線路と、
    前記半導体チップに形成され前記第二アンプの出力端子に一端が接続された第九伝送線路と、
    前記半導体チップに形成された第一キャパシタと、
    前記半導体チップに形成された第二キャパシタと、
    前記基板上に形成され前記第八伝送線路の他端に一端が接続された第四伝送線路と、
    前記基板上に形成され前記第九伝送線路の他端に一端が接続された第五伝送線路と、
    前記基板上に形成され前記第四伝送線路の一端と前記第五伝送線路の一端との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第一伝送線路と、
    前記第一アンプまたは前記第二アンプのいずれかの入力端子に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長未満の電気長を有する第二伝送線路と、
    前記第一伝送線路の一端と前記出力端子との間に接続された前記所定の周波数帯の中心周波数の1/4波長の電気長を有する第三伝送線路とを備え、
    前記第四伝送線路の他端と前記第一キャパシタとは、接続され、
    前記第五伝送線路の他端と前記第二キャパシタとは、接続されている
    高周波増幅器。
  16. 前記第四伝送線路の前記他端と前記第一キャパシタとは、第一ボンディングワイヤーで接続され、
    前記第五伝送線路の前記他端と前記第二キャパシタとは、第二ボンディングワイヤーで接続されている
    請求項15記載の高周波増幅器。
  17. 前記半導体チップは、平面視で前記半導体チップの少なくとも一部が前記第四伝送線路の前記他端と重なる領域に形成された第一導体、および、平面視で前記半導体チップの少なくとも一部が前記第五伝送線路の前記他端と重なる領域に形成された第二導体を有し、
    前記第四伝送線路の前記他端と前記第一キャパシタとは、前記第一導体を介して接続され、
    前記第五伝送線路の前記他端と前記第二キャパシタとは、前記第二導体を介して接続されている
    請求項15記載の高周波増幅器。
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