JPWO2020174521A1 - 電圧変成器 - Google Patents

電圧変成器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2020174521A1
JPWO2020174521A1 JP2021501383A JP2021501383A JPWO2020174521A1 JP WO2020174521 A1 JPWO2020174521 A1 JP WO2020174521A1 JP 2021501383 A JP2021501383 A JP 2021501383A JP 2021501383 A JP2021501383 A JP 2021501383A JP WO2020174521 A1 JPWO2020174521 A1 JP WO2020174521A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
transmission line
voltage transformer
operational amplifier
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021501383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7127730B2 (ja
Inventor
孝典 角田
大輔 澁谷
秀人 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Publication of JPWO2020174521A1 publication Critical patent/JPWO2020174521A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7127730B2 publication Critical patent/JP7127730B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F38/20Instruments transformers
    • H01F38/22Instruments transformers for single phase ac
    • H01F38/24Voltage transformers

Abstract

電圧変成器は、一端が接地された接地線と、接地線の他端と送電線との間に形成されるコンデンサと、送電線により交流電力が供給される際に、接地線に流れる電流を、コイルを用い、絶縁して検出する検出部と、検出部により検出された信号を積分する積分部とを含み、積分部による積分結果は、送電線の電圧の測定値を生成するために使用される。これにより、高電圧側と測定機器との絶縁を実現でき、測定電圧の直線性及び周波数特性を改善できる。

Description

本発明は、送電線又は電力設備において電圧を測定するための変成器に関し、特に高電圧の電力を送電するための送電線及び電力機器において使用される電圧変成器に関する。
従来、電圧変成器では巻線形の変圧方式とコンデンサ分圧方式とが採用されている。コンデンサ分圧方式では図6に示すように、従来の電圧変成器800では、気中に配置された送電線802と大地810との間に、直列接続された複数のコンデンサ804及び806を備えた碍子を配置し、例えば、大地810に最も近い位置にあるコンデンサ806の両端の電圧(以下、コンデンサ電圧という)を、電圧トランス808を介して測定機器(電圧測定装置等)で測定する。コンデンサ806のコンデンサ電圧は、送電線802の電圧がコンデンサ804及び806により分圧された電圧であるので、コンデンサ806のコンデンサ電圧を測定することにより、送電線802の電圧を測定(算出)できる。碍子は、絶縁のために、例えば絶縁油で満たされている。また、電圧トランス808を介して測定機器を接続する構成により、測定機器を、高電圧側と絶縁している。
管路型の送電経路で使用されるガス絶縁開閉装置(GIS:Gas Insulated Switchgear)等の機器においても、電子式の変成器においては、上記と同様に、コンデンサにより分圧された電圧を測定する方法が提案されている。GISの場合には、送電線(以下、母線ともいう)を収容する管路に形成した容器の内部に、容器と絶縁した形態で中間電極を設け、中間電極と大地との間にコンデンサを配置し、当該コンデンサのコンデンサ電圧を測定する。
例えば、下記特許文献1には、図7を参照して、ガス絶縁開閉装置用電圧変成器が開示されている。この電圧変成器は、ガス絶縁開閉装置の外殻容器の一部を構成する管路において、金属製の管状容器902及び904と中心軸線を共有した状態で配置され、管状容器902及び904にフランジ結合された円筒状の金属製の分圧電極容器903を備えている。管路の内部及び該管路に接続された他の容器等の内部には、SFガスが所定の圧力で封入されている。管路内には、該管路の中心軸線に沿って直線的に伸びる主回路導体(母線)905が収納されている。分圧電極容器903内には、主回路導体905を取り囲む円筒状の分圧電極(中間電極)916が配置され、分圧電極916は接続導体915の上端に電気的に接続されている。分圧電極容器903の下部のフランジには、金属製の接続管路906の上端に設けられたフランジが絶縁スペーサ907を介して接続されている。
接続導体915の分圧電極916に接続していない他端には、電圧トランス(図7において図示せず)の1次コイルが接続され、その2次コイルに発生する信号が測定される。図7には、主回路導体905と分圧電極916との間の浮遊容量(静電容量)をC11、分圧電極916と分圧電極容器903との間の浮遊容量をC12、接続導体915と接続管路906との間の浮遊容量をC13で示している。
浮遊容量C11〜C13の電気的接続関係は図8のようになる。図8には、図7の主回路導体905、接続管路906及び接続導体915に対応する部分を示している。主回路導体905の電位をE1とすると、浮遊容量C11及びC12の接続ノードの電位(分圧電位)E2は、E2=E1×C11/(C11+C12+C13)となる。ガス絶縁開閉装置用電圧変成器では、この分圧電位を1次電圧として使用し、電圧トランス(変圧器)909により変換した後、出力端子921及び922の電圧を測定する。図8において、Lは変成比改善用の共振リアクトルであり、ZDは鉄共振抑制用負担(負荷)である。
特開平5−90048号公報
しかし、図6〜8に示した従来の電圧変成器においては、電圧トランスを用いることにより、検出信号の直線性及び周波数特性が充分でない問題がある。特に、低レベルの信号を検出する場合、電圧トランスによる電圧変換の非線形性が問題となる。
この対策として、コンデンサ電圧(分圧電圧)を、電圧トランスを介さずに、半導体の演算増幅器(以下、オペアンプ(Operational Amplifier)ともいう)等を含む電子回路に直接入力することも考えられる。しかし、その場合、高電圧側と測定機器側とが絶縁されず、系統の遮断器等の開閉サージによりオペアンプが破損する問題がある。オペアンプとして絶縁アンプ(アイソレーションアンプ)を使用したとしても、絶縁アンプの絶縁性能には限界があり、サージにより破損する可能性は高い。
したがって、本発明は、高電圧側と測定機器との絶縁を実現でき、測定電圧の直線性及び周波数特性を改善できる電圧変成器を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面に係る電圧変成器は、一端が接地された接地線と、接地線の他端と送電線との間に形成されるコンデンサと、送電線により交流電力が供給される際に、接地線に流れる電流を、コイルを用い、絶縁して検出する検出部と、検出部により検出された信号を積分する積分部とを含み、積分部による積分結果は、送電線の電圧の測定値を生成するために使用される。
これにより、高電圧側(送電線側)と測定機器との絶縁を実現でき、電圧トランスを使用しないので、検出信号の直線性及び周波数特性を改善できる。
好ましくは、電圧変成器は、送電線の周りを囲む筒状部材と、送電線及び筒状部材の間に配置され、接地線の他端に接続された導電性部材とをさらに含み、コンデンサは、送電線と導電性部材との間に形成される浮遊容量である。
これにより、従来のGIS等で使用されている中間電極(導電性部材)を利用して、送電線(母線)の電圧を測定できる。接地線に流れる電流は、送電線の電圧を上記の浮遊容量であるコンデンサのインピーダンスで除した値となり、電圧の微分信号の性質を有する電流源となる。
検出部は、比透磁率が高いコアを有するコイル(電流変成器)を含む。当該コアは、比透磁率が8000以上の部材で形成されたコアであることが望ましい。
これにより、接地線に流れる電流を、より精度よく検出できる。比透磁率が高いコアは励磁電流が小さいので、微小電流のセンシングに適している。
さらに好ましくは、積分部は、検出部により検出された信号を増幅する演算増幅器と、演算増幅器の出力端子と演算増幅器の反転入力端子とを接続するコンデンサとを含む。
これにより、検出部により検出された電流信号を積分し、電圧信号として出力できる。
この方式の2重化案も示す。検出部は、第1検出部と第2検出部とを含み、第1検出部は、接地線の他端と接地線上の中間ノードとの間に配置され、第2検出部は、中間ノードと大地との間に配置される。
これにより、一方の検出部及び積分部を含む測定系統が故障した場合にも、他方の検出部及び積分部を含む測定系統により、送電線の電圧測定を継続できる。
より好ましくは、電圧変成器は、接地線の他端と接地線上の中間ノードとを短絡可能な第1のスイッチと、接地線の一端と中間ノードとを短絡可能な第2のスイッチとをさらに含む。これにより、メンテナンス時等に、一方の測定系統をバイパスさせ、他方の測定系統だけを作動させることができ、各測定系統を個別に取り外し、検査できる。
次に積分回路を入れないで、微分信号のまま電圧変換する方法を示す。電圧変成器は、積分部に替えて、検出部により検出された信号が入力される演算増幅器と、演算増幅器の出力端子と演算増幅器の反転入力端子とを接続する抵抗とを含み、演算増幅器の非反転入力端子は接地されている。これにより、検出部により検出された信号(電流)を、電圧に変換して出力できる。この場合には、この後段において、アナログ的に又はデジタル的に積分処理を行なうことになる。
本発明によれば、高電圧側(送電線側)と測定機器との高絶縁を実現でき、電圧トランスを使用しないので、従来よりも測定電圧の直線性及び周波数特性を改善できる。
また、コンデンサ分圧方式の変成器においては、基本的にチャージトラップ(送電線による電力供給が遮断された場合、接地されていないコンデンサには蓄積された電荷が残り、接地されたコンデンサからは電荷が減衰するので、電力供給が再開された後一定時間、コンデンサ分圧された電圧が送電線の電圧を正しく反映できない現象)が発生する問題があるのに対して、本発明によれば、チャージトラップは発生しないので、コンデンサ分圧方式よりも精度よく送電線の電圧を測定できる。参考に、チャージトラップ現象を図9及び図10を用いて説明する。図10の上段のグラフは、図9(コンデンサ分圧方式の電圧変成器の等価回路)の左端に示した電源の出力電圧(Up)の波形を示しており、正のピークで遮断した後、負のピークで再投入した場合の波形である。図10の下段のグラフは、図10の上段のように電圧が供給された場合における、図9の抵抗R2の電圧(Us)の波形(測定波形に相当)を示している。このようにチャージトラップ現象により、実波形(供給される電圧)とは乖離した過渡出力波形が測定される。
本発明の第1実施形態に係る電圧変成器の概略構成を示す模式図である。 図1の信号整合ユニットの構成例を示す回路図である。 本発明の第2実施形態に係る電圧変成器の概略構成を示す模式図である。 変形例に係る測定装置を複数備えた構成を示す回路図である。 検出信号である電流を電圧に変換する回路を示す回路図である。 従来の電圧変成器の概略構成を示す模式図である。 従来の電圧変成器の別の構成を示す断面図である。 図7の電圧変成器の等価回路を示す回路図である。 コンデンサ分圧方式の電圧変成器の等価回路を示す回路図である。 チャージトラップ現象を示すグラフである。 コイル(電流変成器)の負担特性の例を示すグラフである。
以下の実施形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(第1実施形態)
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る電圧変成器100は、一端が気中に配置された送電線200に接続されたコンデンサ列102と、コンデンサ列102の他端及び大地202の間に配置された接地線104と、接地線104に巻回された検出コイル106と、検出コイル106に発生した信号(電流)が入力される信号整合ユニット108と、保護素子110とを含む。コンデンサ列102は、通常複数のコンデンサが直列接続されて形成されている。
接地線104は、導電性部材で線状(棒状)に形成され、一端がコンデンサ列102に接続され、他端が大地202に接続されている。接地線104をコンデンサ列102に電気的に接続する方法は任意である。溶接であっても、ネジ、ボルト等による固定であってもよい。
検出コイル106は、接地線104を流れる電流を検出するためのものである。送電線200が伝送する電力(電圧)は、所定周波数(例えば、50Hz、60Hz等)の交流であり、その電圧変動に応じて周囲の電気素子は電磁気的影響を受ける。送電線200と大地202との間にコンデンサ列102及び接地線104を設けることにより、送電線200に印加される電圧変化に応じて、接地線104に変動電流が流れる。この電流値は、送電線電圧をコンデンサ列102のインピーダンスで除した値となる。接地線104を流れる変動電流(1次電流)により形成される変動磁場により、検出コイル106の出力には2次電流が生じる。後述するように、2次電流を信号整合ユニット108により積分すれば、送電線200の電圧を測定(算出)できる。
検出コイル106により検出される電流は比較的小さいので、検出コイル106には透磁率の高い部材(例えば、比透磁率が1000以上の部材)で形成したコアを設けることが好ましい。コアには、例えば、ケイ素鋼等を使用できる。比透磁率が8000以上のパーマロイ等をコアに使用することがより好ましい。
保護素子110は、異常電圧が発生した場合に、電流を大地202に逃がすためのものであり、避雷器とも言われる。保護素子110は安全のために装備されており、電圧変成器100の機能を実現するために不可欠なものではなく、装備されなくてもよい。
図2を参照して、信号整合ユニット108は、オペアンプ112と、抵抗R1と、コンデンサC1とを含む。図2には、図1の接地線104及び検出コイル106を示す。検出コイル106は、一端がオペアンプ112の反転入力端子(「−」を付した端子)に接続され、他端は、接地(大地202に接続)されている。
オペアンプ112の非反転入力端子(「+」を付した端子)は接地され、オペアンプ112の出力端子と反転入力端子とは、並列接続されたコンデンサC1及び抵抗R1により接続されている。このように構成されることにより、オペアンプ112は積分器として機能し、出力信号OUTは、反転入力端子に入力される信号を積分した信号となる。なお、抵抗R1は、回路を安定させるためのものであり、積分するために不可欠ではない。
検出コイル106が検出するのは、接地線104を流れる電流であり、オペアンプ112は、上記したように、検出コイル106の検出信号(接地線104を流れる電流の検出信号(入力信号IN))を積分して、電圧(出力信号OUT)を出力する。接地線104を流れる電流I(t)は、コンデンサ列102の容量をC0とし、コンデンサ列102の両端の電圧(即ち、送電線200の電圧)をV(t)とすると、I(t)=C0×dV(t)/dtで表される(ここで、tは時間を表し、dV(t)/dtは電圧の微分を表す)。したがって、電流I(t)を積分すると、電圧V(t)、即ち送電線200の電圧を得ることができる。
このような回路方式でコイル出力電流を、オペアンプを用いて変換すると、等価的にその負担を極小化できるため、周波数特性等に関して大きな改善が期待できる。参考に、図11に負担に応じた周波数特性の一例を示す。コイルの貫通電流の実効値IはI=1(Arms)である。この例では、負担RLが小さくなると、特に低周波数帯域において周波数特性の改善がみられる。
オペアンプ112からの出力信号OUTは、後段の測定機器(図示せず)に出力される。後段の測定機器では、例えば、出力信号OUTを所定の周波数でサンプリングしてデジタルデータに変換して記憶する。これにより、送電線200の電圧を信号整合ユニット108により測定でき、その変動を観測できる。
以上により、電圧変成器100は、検出コイル106により、高電圧の送電線200側と信号整合ユニット108を含む測定装置側との間の絶縁を実現できる。したがって、オペアンプ112は、アイソレーションアンプではなく通常のオペアンプであればよい。また、電圧変成器100は、従来の電圧トランスを使用した電圧変成器よりも、測定電圧の直線性及び周波数特性を改善できる。
(第2実施形態)
上記した第1実施形態では、気中に配置された送電線の電圧を測定する場合を説明したが、第2実施形態では、GIS等の機器における電圧を測定する。
図3を参照して、本発明の第2実施形態に係る電圧変成器120は、送電線200を収容する外装管210及び212の間に配置される分圧電極容器218と、接地線104と、接地線104に巻回された検出コイル106と、検出コイル106に発生した信号(電流)が入力される信号整合ユニット108と、保護素子110とを含む。外装管210及び212は導電性部材(金属等)で形成されており、送電線200は、外装管210及び212の中心軸に配置されている。外装管210及び212は、外周が絶縁被膜に覆われていてもよい。
分圧電極容器218は、外殻220と、外殻220の両側の開放端に配置されたスペーサ214及び216と、送電線200の周囲に配置された導電性部材222とを含む。外殻220は、外周が絶縁被膜に覆われていてもよい。
外殻220は、導電性部材により、送電線200を取り囲むように、筒状に形成されている。外殻220は、円筒(軸に垂直な断面形状が円)であっても、多角形の筒(軸に垂直な断面形状が多角形)であってもよい。外殻220は、導電性の高い金属(例えば、鉄、銅、アルミニウム、及び、それらの合金、並びに、ステンレス等)で形成されることが好ましい。
スペーサ214及び216は、送電線200を支持し、分圧電極容器218を外装管210及び212に固定するためのものである。スペーサ214及び216は、例えば非導電性の部材(樹脂等)で形成されている。スペーサ214及び216は、送電線200を貫通させ、送電線200を外殻220の軸上に配置できるように形成されることが好ましい。
外殻220と、スペーサ214及び216とにより分圧電極容器218の内部には密閉された空間230が形成される。空間230(外殻220と、スペーサ214及び216とにより密閉される空間)には、絶縁のために、油、ガス、モールド部材等が充填されてもよい。外装管210及び212により形成される空間226及び228にも、絶縁のために、油、ガス、モールド部材等が充填されてもよい。
導電性部材222は、送電線200から電気的に絶縁されており、導電性部材で筒状に形成されている。例えば、導電性部材222は、その軸が送電線200と一致するように配置される。導電性部材222は、従来のコンデンサ分圧方式の変成器における中間電極に対応する。
導電性部材222には、接地線104の一端が接続されている。接地線104は、外殻220に接触せず、外殻220と電気的に絶縁されるように、外殻220に形成された貫通孔224を通過して配置されている。接地線104を導電性部材222に電気的に接続する方法は任意である。溶接であっても、ネジ、ボルト等による固定であってもよい。
検出コイル106、信号整合ユニット108及び保護素子110は、第1実施形態(図1及び図2参照)と同様に構成され、同様に機能する。したがって、重複説明を繰返さない。
上記したように、送電線200が伝送する電力(電圧)は、所定周波数の交流であり、その電圧変動に応じて周囲の電気素子は電磁気的影響を受ける。外殻220内に配置される導電性部材222により、送電線200と導電性部材222との間には浮遊容量232が形成される。したがって、送電線200の周りに導電性部材222を設け、導電性部材222を接地するための接地線104を設けることにより、第1実施形態と同様に、送電線200に印加される電圧変化に応じて、接地線104に変動電流(1次電流)が流れる。この電流値は、送電線電圧を浮遊容量232のインピーダンスで除した値となる。それにより形成される変動磁場により、検出コイル106には2次電流が生じる。したがって、これを信号整合ユニット108により検出すれば、第1実施形態と同様に、検出信号を積分して送電線200の電圧を測定(算出)できる。
以上により、電圧変成器120は、検出コイル106により、高電圧の送電線200側と信号整合ユニット108を含む測定装置側との間の絶縁を実現できる。したがって、信号整合ユニット108を構成するオペアンプ112(図2参照)は、アイソレーションアンプではなく通常のオペアンプであればよい。また、電圧変成器120は、従来の電圧トランスを使用した電圧変成器よりも、測定電圧の直線性及び周波数特性を改善できる。
電圧変成器120において、検出コイル106により検出される電流は比較的小さいので、第1実施形態と同様に、検出コイル106には透磁率の高い部材(例えば、比透磁率が1000以上の部材)で形成したコアを設けることが好ましい。
(変形例)
上記の実施形態では、1組の検出コイル及び信号整合ユニットを備える場合を説明したが、送電線に装備される主機器に対して、電子回路を含む測定装置(信号整合ユニット等)は故障する可能性が高い。したがって、その対策として、変形例では測定装置を2重化する。
図4を参照して、本変形例に係る電圧変成器は、測定装置130及び132と、スイッチ148及び150とを含む。電圧測定の対象である送電線及びその周辺の構成は、図1又は図3と同様である。図4には、図1及び図3の接地線104を示している。
測定装置130は、検出コイル140と、オペアンプ144と、抵抗R2と、コンデンサC2とを含む。オペアンプ144の反転入力端子は、検出コイル140の接地されていない端子と接続され、オペアンプ144の非反転入力端子は接地されている。オペアンプ144の出力端子と反転入力端子とは、並列接続されたコンデンサC2及び抵抗R2により接続されている。検出コイル140は、接地線104上の中間ノードである第2ノード154と、接地側のノードである第1ノード152との間に配置されている。
測定装置132は、検出コイル142と、オペアンプ146と、抵抗R3と、コンデンサC3とを含む。オペアンプ146の反転入力端子は、検出コイル142の接地されていない端子と接続され、オペアンプ146の非反転入力端子は接地されている。オペアンプ146の出力端子と反転入力端子とは、並列接続されたコンデンサC3及び抵抗R3により接続されている。検出コイル142は、中間ノードである第2ノード154と、送電線側のノードである第3ノード156との間に配置されている。
図2及び図4から分かるように、測定装置130及び132はそれぞれ、図2の回路と同様に構成されており、図2の回路と同様に積分器として機能する。したがって、測定装置130及び132の機能に関する重複説明を繰返さない。
スイッチ148は、接地側のノードである第1ノード152と中間ノードである第2ノード154とを短絡可能に配置されている。スイッチ150は、中間ノードである第2ノード154と送電線側のノードである第3ノード156とを短絡可能に配置されている。
このような構成により、通常はスイッチ148及び150は開放状態で2重化運用される。メンテナンス時等において、スイッチ148及び150のいずれか一方を開放し、他方を短絡すれば、接地線104を流れる電流を、接地線104の一部をバイパスさせて流すことができる。したがって、測定装置130及び132の一方のみを作動させて、出力信号OUT1及びOUT2のいずれかを出力できる。メンテナンス時等には、このような形態において点線の円を付した位置で、各ユニットを切り離すことが可能となる。この場合、実運用側には何ら影響は発生しない。
上記では、検出される電流を、オペアンプを使用した積分回路により積分して、電圧に変換する場合を説明したが、これに限定されない。オペアンプを使用せずに、アナログの検出信号(電流)をデジタルデータに変換した後に、半導体演算子(DSP(Digital Signal Processor)等)により積分を実行してもよい。
上記では、図2に示したように、検出信号(電流)を積分して電圧値を生成する場合を説明したが、これに限定されない。電流を電圧に変換する回路(以下、電流電圧変換回路という)により、電流である検出信号を電圧に変換してもよい。図5に、電流電圧変換回路の一例を示す。この電流電圧変換回路は、オペアンプ160と、抵抗R4とを含んで構成されている。オペアンプ160の出力端子と反転入力端子とは抵抗R4により接続され、オペアンプ160の非反転入力端子は接地されている。オペアンプ160の反転入力端子は、検出コイル106の接地されていない端子にも接続されている。これにより、オペアンプ160の反転入力端子に入力される検出コイル106の検出信号(電流)INは、電圧に変換されて出力信号OUTとして出力される。オペアンプ160の反転入力端子に入力される電流をIinで表し、出力信号OUTの電圧をVoutで表すと、Vout=−R4×Iinとなる。
図5の回路では、図1及び図3に示したように検出コイル106により、オペアンプ160は送電線200の側と絶縁されるので、オペアンプ160は、アイソレーションアンプではなく、通常のオペアンプであればよい。
なお、電流電圧変換回路は、図5に示したものに限定されない。電流である検出信号INを電圧に変換して出力できるものであればよい。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
本発明によれば、高電圧側と測定機器との絶縁を実現でき、測定電圧の直線性及び周波数特性を改善できる電圧変成器を提供できる。
100、120、800 電圧変成器
102 コンデンサ列
104 接地線
106、140、142 検出コイル
108 信号整合ユニット
110 保護素子
112、144、146、160 オペアンプ
130、132 測定装置
148、150 スイッチ
152 第1ノード
154 第2ノード
156 第3ノード
200、802 送電線
202、810 大地
210、212 外装管
214、216 スペーサ
218、903 分圧電極容器
220 外殻
222 導電性部材
224 貫通孔
226、228、230 空間
232 浮遊容量
804、806 コンデンサ
808、909 電圧トランス
902、904 管状容器
905 主回路導体
906 接続管路
907 絶縁スペーサ
915 接続導体
916 分圧電極
921、922 出力端子
100、120、800 電圧変成器
102 コンデンサ列
104 接地線
106 検出コイル(検出手段)
108 信号整合ユニット
110 保護素子
112、144、146、160 オペアンプ
130、132 測定装置
140 検出コイル(第1検出手段)
142 検出コイル(第2検出手段)
148、150 スイッチ
152 第1ノード
154 第2ノード
156 第3ノード
200、802 送電線
202、810 大地
210、212 外装管
214、216 スペーサ
218、903 分圧電極容器
220 外殻(筒状部材)
222 導電性部材
224 貫通孔
226、228、230 空間
232 浮遊容量
804、806 コンデンサ
808、909 電圧トランス
902、904 管状容器
905 主回路導体
906 接続管路
907 絶縁スペーサ
915 接続導体
916 分圧電極
921、922 出力端子

Claims (5)

  1. 一端が接地された接地線と、
    前記接地線の他端と送電線との間に形成されるコンデンサと、
    前記送電線により交流電力が供給される際に、前記接地線に流れる電流を、コイルを用い、絶縁して検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された信号を積分する積分手段とを含み、
    前記積分手段による積分結果は、前記送電線の電圧の測定値を生成するために使用されることを特徴とする、電圧変成器。
  2. 前記送電線の周りを囲む筒状部材と、
    前記送電線及び前記筒状部材の間に配置され、前記接地線の前記他端に接続された導電性部材とをさらに含み、
    前記コンデンサは、前記送電線と前記導電性部材との間に形成される浮遊容量であることを特徴とする、請求項1に記載の電圧変成器。
  3. 前記検出手段は、比透磁率が8000以上の部材で形成されたコアを有するコイルを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電圧変成器。
  4. 前記積分手段は、
    前記検出手段により検出された信号を増幅する演算増幅器と、
    前記演算増幅器の出力端子と前記演算増幅器の反転入力端子とを接続するコンデンサとを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電圧変成器。
  5. 前記検出手段は、第1検出手段と第2検出手段とを含み、
    前記第1検出手段は、前記接地線の前記他端と前記接地線上の中間ノードとの間に配置され、
    前記第2検出手段は、前記中間ノードと大地との間に配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電圧変成器。
JP2021501383A 2019-02-25 2019-02-25 電圧変成器 Active JP7127730B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/006998 WO2020174521A1 (ja) 2019-02-25 2019-02-25 電圧変成器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020174521A1 true JPWO2020174521A1 (ja) 2021-12-23
JP7127730B2 JP7127730B2 (ja) 2022-08-30

Family

ID=72238275

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021501383A Active JP7127730B2 (ja) 2019-02-25 2019-02-25 電圧変成器

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7127730B2 (ja)
CN (1) CN113474859A (ja)
WO (1) WO2020174521A1 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60205375A (ja) * 1984-03-02 1985-10-16 ウエスチングハウス エレクトリック コ−ポレ−ション 導体を流れる高電圧交流電気エネルギーのパラメータを測定するための計量装置
JPH0382108A (ja) * 1989-08-25 1991-04-08 Mitsubishi Electric Corp 光計器用変圧器
JP2001052933A (ja) * 1999-08-12 2001-02-23 Toshiba Corp 磁気コアおよび磁気コアを用いた電流センサ
JP2001153896A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Hitachi Ltd 光ファイバ型電流変成器
JP2002221538A (ja) * 2001-01-25 2002-08-09 Chuo Electric Works Ltd 電流センサ及び電流測定回路
JP2006337357A (ja) * 2005-05-02 2006-12-14 Mitsubishi Electric Corp 電圧検出装置
JP2011528795A (ja) * 2008-07-21 2011-11-24 パワーセンス・アクティーゼルスカブ 3相ファラデー光電流センサ装置
JP2015175689A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 日新電機株式会社 部分放電監視装置および部分放電監視システム
JP2016181620A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 三菱電機株式会社 カレントトランス用磁心、カレントトランスおよび電力量計

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6113707B2 (ja) * 2014-12-24 2017-04-12 アンリツ株式会社 デジタル信号オフセット調整装置および方法並びにパルスパターン発生装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60205375A (ja) * 1984-03-02 1985-10-16 ウエスチングハウス エレクトリック コ−ポレ−ション 導体を流れる高電圧交流電気エネルギーのパラメータを測定するための計量装置
JPH0382108A (ja) * 1989-08-25 1991-04-08 Mitsubishi Electric Corp 光計器用変圧器
JP2001052933A (ja) * 1999-08-12 2001-02-23 Toshiba Corp 磁気コアおよび磁気コアを用いた電流センサ
JP2001153896A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Hitachi Ltd 光ファイバ型電流変成器
JP2002221538A (ja) * 2001-01-25 2002-08-09 Chuo Electric Works Ltd 電流センサ及び電流測定回路
JP2006337357A (ja) * 2005-05-02 2006-12-14 Mitsubishi Electric Corp 電圧検出装置
JP2011528795A (ja) * 2008-07-21 2011-11-24 パワーセンス・アクティーゼルスカブ 3相ファラデー光電流センサ装置
JP2015175689A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 日新電機株式会社 部分放電監視装置および部分放電監視システム
JP2016181620A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 三菱電機株式会社 カレントトランス用磁心、カレントトランスおよび電力量計

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020174521A1 (ja) 2020-09-03
CN113474859A (zh) 2021-10-01
JP7127730B2 (ja) 2022-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3355580B2 (ja) 金属封入ガス絶縁高圧装置用に組み合わせた変流器と計器用変圧器
US7064267B2 (en) Gas insulating apparatus and method for locating fault point thereof
US7027280B2 (en) Gas insulating apparatus and method for locating fault point thereof
US5933012A (en) Device for sensing of electric discharges in a test object
CN101256892B (zh) 高压独立式电子式电压互感器
US20060012382A1 (en) Modular voltage sensor
US7126348B2 (en) Method and a device for voltage measurement in a high-voltage conductor
CN105428007B (zh) 一种多组电容屏绝缘芯体的组合电器
JP7127730B2 (ja) 電圧変成器
EP0302746A2 (en) Apparatus for and method of discriminating signals
WO2020174522A1 (ja) 中間電極構造体、それを用いた変成器及び部分放電検出装置
JPH08124753A (ja) 電気機器ブッシング用シールドリング
JP2000286108A (ja) 碍子形避雷器
Sandler et al. Measurement Systems for High Voltage Transients in Power Networks
JPH0353526Y2 (ja)
JP2020134430A (ja) 中間電極構造体及びそれを用いた変成器
CN111869025B (zh) 具有测量互感器和过电压放电器的设备
JPH11150004A (ja) 抵抗分漏れ電流測定方法および抵抗分漏れ電流測定装置
WO2024006615A1 (en) Low power instrument transformer (lpit) in conical connector
KR20210044462A (ko) 전류측정장치 및 이를 포함하는 가스절연개폐장치
WO2012160625A1 (ja) 計器用変圧器
CN117630449A (zh) 基于cvt分压电容的暂态过电压测量装置及方法
JPH0470568A (ja) サージ電圧センサ
Mercure Development of a novel measuring device: the dynamic current transducer
JPS5922357B2 (ja) ガス絶縁保護ギヤツプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210823

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7127730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150