JPWO2020161951A1 - 電位治療器および電位治療システム - Google Patents

Abstract

本発明は、ユーザが電位治療を受けつつ移動できる技術を提供する。ユーザは、絶縁スリッパ１１を履き、絶縁手袋１３を手にはめ、上腕に通電パッド２０を装着する。ユーザは、絶縁シート１４の上に乗り、電位治療の開始を指示する操作を電位治療器１０のボタンまたはコントローラ２１のボタンで行う。ユーザが電位治療の開始を指示する操作を行うと、電位治療器１０は、高電圧の信号を通電パッド２０へ出力する。ユーザは絶縁スリッパ１２を履いて絶縁されているため、取っ手１０９で電位治療器１０を持って絶縁シート１４から降りて室内を移動しつつ、電位治療器１０の使用を継続することができる。

Description

本発明は、電位治療器および電位治療システムに関する。

ユーザの身体を周辺環境より高電位にすることでユーザの身体の状態を改善する電位治療器が知られている。一般的な電位治療器は、絶縁シート上のユーザの身体の一部に接触される通電パッドを備え、通電パッドによりユーザの身体に周辺環境より高い電位の直流または交流の電圧を印加する。日本では、厚生労働省により、頭痛、肩こり、不眠症、慢性便秘の緩和が電位治療器の効能として認定されている。電位治療器に関する技術を開示している文献として、例えば特許文献１がある。

特開平１−５８２６６号公報

従来の電位治療器では、ユーザは通電パッド上に座るまたは寝ることにより通電パッドに接触する。ユーザは、電位治療を受ける間は通電パッド上で座った状態または寝た状態を維持する必要があり、電位治療を受けつつ移動することができなかった。

本発明は、ユーザが電位治療を受けつつ移動できる技術を提供する。

本発明は、周辺環境から絶縁状態の人間又は人間以外の動物であるユーザの身体に周辺環境より高い電位を付与する電位治療器であって、前記ユーザの身体に電位を付与するための電圧を発生する電圧発生器と、前記ユーザの身体に装着でき、前記電圧発生器が発生した電圧を前記ユーザの身体に付与する通電パッドとを備える電位治療器を提供する。

本発明は、前記ユーザが装着する絶縁性の履き物を備える構成としてもよい。

また本発明においては、前記ユーザが装着する絶縁性の手袋を備える構成としてもよい。

また本発明においては、前記電圧発生器に電力を供給する二次電池とを備える構成としてもよい。

また本発明においては、前記電圧発生器は、前記二次電池から供給される電力の電圧を上昇させるデジタル回路を有する構成としてもよい。

また本発明においては、前記電圧発生器と前記二次電池とを収容する筐体に設けられた取っ手を備える構成としてもよい。

また本発明においては、前記身体に対する電位の付与の状態を継続的に前記ユーザ又は前記ユーザの関係者に通知する音を発する発音器を備える構成としてもよい。

また本発明においては、前記電圧発生器が発生する電圧を制御するコントロールユニットと、前記ユーザの身体に装着でき、前記ユーザ又は前記ユーザの関係者の操作に応じて、前記コントロールユニットに電圧の変更を指示する指示データを送信するリモートコントローラとを備える構成としてもよい。

また本発明においては、前記通電パッドと前記リモートコントローラが一体に構成されている構成としてもよい。

また本発明は、上述の電位治療器と、前記電位治療器のユーザにより使用される端末装置とを備え、前記電位治療器は、前記端末装置に、前記ユーザの身体に対する電位の付与の状態を示す電位状態データを受信する送信手段を備え、前記端末装置は、前記電位治療器から、前記電位状態データを受信する受信手段と、前記電位状態データが示す状態を継続的に前記ユーザに通知する音を発する発音手段とを備える電位治療システムを提供する。

本発明においては、前記端末装置は、前記ユーザの操作を受け付ける操作受付手段と、前記操作受付手段により受け付けた前記ユーザの操作に応じて、前記ユーザの身体に付与された電位の状態の変更を指示する指示データを前記電位治療器に送信手段とを備え、前記電位治療器は、前記端末装置から、前記指示データを受信する受信手段と、前記指示データに従い前記電圧発生器が発生する電圧を制御する電圧制御手段とを備える構成としてもよい。

本発明によれば、ユーザは電位治療を受けつつ移動することができる。

第１実施形態に係る電位治療システム１Ａの構成を示した図。 電位治療器１０の構成を示したブロック図。 第２実施形態に係る電位治療システム１Ｂの構成を示した図。 電位治療器１０Ｂの構成を示したブロック図。 スマートフォン３０の構成を示したブロック図。 スマートフォン３０が表示する画面の一例を示した図。 動物（人間以外）により一実施形態に係る電位治療システム１Ｃが利用される状況を例示した図。

［第１実施形態］
図１は、本発明の第１実施形態に係る電位治療システム１Ａを示す図である。電位治療システム１Ａは、少なくとも電位治療器１０および通電パッド２０を含む。絶縁スリッパ１２は、電位治療器１０のユーザが履くスリッパであり、絶縁性を有する。絶縁スリッパ１２は、本発明に係る履き物の一例である。絶縁手袋１３は、電位治療器１０のユーザがはめる手袋であり、絶縁性を有する。絶縁手袋１３は、本発明に係る手袋の一例である。絶縁シート１４は、床に敷かれて電位治療器１０のユーザが乗るシートであり、絶縁性を有する。

電位治療器１０は、後述する通電パッド２０へ高電圧の信号を出力し、通電パッド２０を装着したユーザを周辺環境より高電位にする装置である。電位治療器１０は、ユーザ又はユーザの関係者が持ち運びの際につかむ取っ手１０９を有する。電位治療器１０は、本発明に係る電位治療器の一例である。また取っ手１０９は、本発明に係る取っ手の一例である。

通電パッド２０は、導電性を有する素材であり、ユーザの腕に装着するための面ファスナーを有する。通電パッド２０は、本発明に係る通電パッドの一例である。通電パッド２０は、電位治療器１０に接続されて高電圧の信号が電位治療器１０から供給される。また通電パッド２０は、電位治療器１０を遠隔操作するためのコントローラ２１を有する。コントローラ２１は、電位治療器１０を操作するための複数のボタンを有する。コントローラ２１は、本発明に係るリモートコントローラの一例である。

図２は、電位治療器１０の構成を示したブロック図である。操作部１０１は、電位治療器１０を操作するための複数のボタンを有する。ディスプレイ１０３は、液晶ディスプレイであり、例えば通電パッド２０に出力している信号の電圧を表示する。スピーカ１０７は、制御部１００から出力される信号に対応した音を出力する。スピーカ１０７は、本発明に係る発音器の一例である。

電源部１０５は、家庭用１００Ｖのコンセントに接続する電源コードを有し、電位治療器１０の各部に電力を供給する。高電圧回路１０６は、ユーザを周辺環境より高電位にするための高電圧の信号を生成するデジタル回路の昇圧回路であり、例えば１０００Ｖ〜９０００Ｖの電圧の信号を生成する。高電圧回路１０６には生成した信号が出力される通電パッド２０が接続される。なお、高電圧回路１０６が生成する信号は、直流信号に限定されるものではなく交流信号であってもよい。高電圧回路１０６は、通電パッド２０に流れる電流を監視し、予め定められた閾値を超える電流が流れた場合、通電パッド２０への信号の出力を停止する。高電圧回路１０６は、本発明に係る電圧発生器の一例であり、本発明に係るデジタル回路の一例でもある。二次電池１０４は、電源部１０５から供給される電力により充電される。二次電池１０４は、電源部１０５がコンセントに接続されていない場合、電位治療器１０の各部に電力を供給する。二次電池１０４は、ユーザ又はユーザの関係者が交換可能となっている。二次電池１０４は、本発明に係る二次電池の一例である。

制御部１００は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡＭ（Random Access Memory）を有する。制御部１００は、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されているプログラムを実行することにより各部を制御する。制御部１００においては、ＣＰＵがプログラムを実行することにより、表示制御部１００２と、電圧制御部１００３が実現する。

表示制御部１００２は、各種情報がディスプレイ１０３に表示されるようにディスプレイ１０３を制御する。表示制御部１００２からの制御により、ディスプレイ１０３は、例えば高電圧回路１０６が生成している信号の電圧などを表示する。電圧制御部１００３は、高電圧回路１０６が生成する信号の電圧を制御する。電圧制御部１００３は、本発明に係るコントロールユニットの一例である。

次に第１実施形態の使用例について説明する。ユーザは、電位治療器１０を使用する際には、床に敷いた絶縁シート１４の上に乗るか、もしくは、絶縁スリッパ１１を履き、上腕に通電パッド２０を装着する。その状態で、ユーザ又はユーザの関係者は、電位治療の開始を指示する操作を操作部１０１のボタンまたはコントローラ２１のボタンで行う。ユーザ又はユーザの関係者が電位治療の開始を指示する操作を行うと、制御部１００（電圧制御部１００３）は、高電圧回路１０６を制御して高電圧の信号を通電パッド２０へ出力する。また制御部１００（表示制御部１００２）は、ディスプレイ１０３を制御し、高電圧回路１０６が出力している信号の電圧を表示する。また、制御部１００は、スピーカ１０７へ信号を出力し、スピーカ１０７から予め定められた音楽を放音する。なお、スピーカ１０７から放音される音楽をユーザ又はユーザの関係者が選択可能としてもよい。

本実施形態によれば、電位治療器１０から通電パッド２０へ信号が出力中である場合、スピーカ１０７から音楽が流れるため、ユーザ又はユーザの関係者はディスプレイ１０３を見なくても電位治療中か否かを常に知ることができる。また本実施形態によれば、ユーザに高電位を付与する通電パッド２０がユーザに装着されてユーザに接し続けるため、ユーザは、電位治療器１０の使用中に例えば絶縁シート１４上で自由に身体を動かしたり、絶縁スリッパ１１を履いて室内を自由に移動したりできる。

また本実施形態によれば、ユーザ又はユーザの関係者は取っ手１０９で電位治療器１０を持って、電位治療器１０を容易に移動することができる。その際、ユーザは絶縁スリッパ１１を履いていれば、電位治療器１０の使用を継続しながら電位治療器１０を移動できる。さらに、電位治療器１０は二次電池１０４で運転できるので、ユーザは電源ケーブルの制約を受けることなく電位治療を継続しながら電位治療器１０を移動できる。

また本実施形態によれば、ユーザは絶縁手袋１３を手にはめて、例えば電位治療器１０の使用を継続しつつ掃除機をかけるなど、周辺環境内の物に触れなければ行うことができない各種行動を行うことができる。

またユーザが、周辺環境内の物に素手で触れる必要が生じた場合や、手に絶縁手袋１３をはめていても絶縁されていない身体の部分が周辺環境の物に触れる危険性がある場合などは、ユーザ又はユーザの関係者は上腕に装着されたコントローラ２１を操作することにより、手元で一時的に電位治療を停止することができる。また、コントローラ２１を操作することにより、一時的に停止している電位治療を手元で再開することができる。また、ユーザが意図せず通電パッド２０が周辺環境の物に触れて通電パッド２０に予め定められた閾値を超える電流が流れ、通電パッド２０への信号の出力が停止した場合でも、ユーザ又はユーザの関係者はコントローラ２１を操作することにより手元で電位治療を再開できる。

なお本実施形態においては、制御部１００は、通電パッド２０に出力する信号の電圧を時間の経過に応じて変更してもよい。例えば制御部１００は、６０００Ｖの信号を１０分間出力するように制御した後に１０００Ｖの信号を２０分間出力するように制御し、この制御を複数回繰り返すようにしてもよい。

また、通電パッド２０へ出力する信号の電圧を電位治療器１０が変更する構成においては、時間経過による電圧の変化をグラフにしてディスプレイ１０３で表示してもよい。

［第２実施形態］
次に本発明の第２実施形態について説明する。図３は、本発明の第２実施形態に係る電位治療システム１Ｂを示す図である。以下の説明においては、第１実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、第１実施形態との相違点を中心に説明する。

電位治療システム１Ｂは、電位治療器１０に代えて電位治療器１０Ｂを含み、通電パッド２０に代えて通電パッド２０Ｂを含む点で電位治療システム１Ａと相違する。また電位治療システム１Ｂは、スマートフォン３０を含む点で電位治療システム１Ａと相違する。電位治療器１０Ｂは、本発明に係る電位治療器の一例である。

通電パッド２０Ｂは、導電性を有する素材であり、ユーザの腕に装着するための面ファスナーを有する。通電パッド２０Ｂは、本発明に係る通電パッドの一例である。通電パッド２０Ｂは、電位治療器１０Ｂに接続されて高電圧の信号が電位治療器１０から供給される。通電パッド２０Ｂは、コントローラ２１を備えていない点で第１実施形態の通電パッド２０と相違する。

図４は、電位治療器１０Ｂの構成を示したブロック図である。電位治療器１０Ｂは、通信部１０２を有し、スピーカ１０７を有していない点で電位治療器１０Ｂと相違する。通信部１０２は、無線通信を行うモジュールである。通信部１０２は、例えばBluetooth（登録商標）の拡張使用の一つであるＢＬＥ（Bluetooth Low Energy）の通信を行い、スマートフォン３０と通信を行う。なお、通信部１０２が行う通信は、Bluetoothの通信に限定されるものではなく、他の近距離無線通信の方式であってもよい。

また、電位治療器１０Ｂにおいては、制御部１００のＣＰＵがプログラムを実行することにより、他の装置と情報の送受信を行う送受信部１００１が実現する点が第１実施形態と相違する。送受信部１００１は、通信部１０２を制御して他の装置と通信を行い、他の装置への情報の送信および受信を行う。

図５は、スマートフォン３０の構成を示したブロック図である。通信部３０２は、無線通信を行うモジュールである。通信部３０２は、ＢＬＥの通信を行い、電位治療器１０と通信を行う。なお、通信部３０２が行う通信は、Bluetoothの通信に限定されるものではなく、他の近距離無線通信の方式であってもよい。操作部３０１は、スマートフォン３０を操作するための複数のボタンを有する。タッチパネル３０３は、液晶ディスプレイを有し、スマートフォン３０を操作するためのＧＵＩ（Graphical User Interface）を表示する。また、タッチパネル３０３は、ユーザ又はユーザの関係者が指で触れた位置を検知する。記憶部３０５は、制御部３００が実行するアプリケーションプログラムを記憶する。アプリケーションプログラムは、本発明に係るプログラムの一例である。

制御部３００は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを有する。制御部３００は、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されているプログラムを実行することにより、タッチパネル３０３に対して行われた操作に応じて各部を制御する。また、制御部３００においては、ＣＰＵがアプリケーションプログラムを実行することにより、送受信部３００１、表示制御部３００２および発音部３００３が実現する。

送受信部３００１は、電位治療器１０Ｂから送信される情報を受信する。また送受信部３００１は、電位治療器１０Ｂを操作するための情報を送信する。表示制御部３００２は、タッチパネル３０３を制御し、電位治療器１０Ｂを操作するためのＧＵＩをタッチパネル３０３で表示する。発音部３００３は、スピーカ３０７へオーディオ信号を出力して音楽をスピーカ３０７から放音する。なお、スピーカ３０７から放音される音楽をユーザ又はユーザの関係者が選択可能としてもよい。

次に第２実施形態の使用例について説明する。ユーザは、例えば床に敷かれた絶縁シート１４の上に乗って、もしくは、絶縁スリッパ１１を履いて、上腕に通電パッド２０Ｂを装着する。ユーザ又はユーザの関係者は、スマートフォン３０を操作し、電位治療器１０Ｂを操作するアプリケーションプログラムを起動する。

アプリケーションプログラムを起動した制御部３００（表示制御部３００２）は、タッチパネル３０３を制御して電位治療器１０Ｂを操作するＧＵＩを表示する。図６は、アプリケーションプログラムを起動したスマートフォン３０が表示する画面の一例を示した図である。ユーザ又はユーザの関係者は、図６に示したＳＴＡＲＴボタンをタップする。制御部３００（送受信部３００１）は、ＳＴＡＲＴボタンがタップされると、通電パッド２０Ｂへの信号の出力を指示する出力指示メッセージを、通信部３０２を制御して電位治療器１０Ｂへ送信する。

制御部１００（送受信部１００１）は、通信部１０２が受信した出力指示メッセージを受信する。出力指示メッセージを受信した制御部１００（電圧制御部１００３）は、高電圧回路１０６を制御して高電圧の信号を通電パッド２０Ｂへ出力する。また制御部１００（表示制御部１００２）は、ディスプレイ１０３を制御し、高電圧回路１０６が出力している信号の電圧を表示する。制御部１００（送受信部１００１）は、信号を出力していることを示す出力メッセージをスマートフォン３０へ送信する。出力メッセージは、本発明に係る電位状態メッセージの一例である。制御部３００（送受信部３００１）は、出力メッセージを受信する。出力メッセージを受信した制御部３００（発音部３００３）は、スピーカ３０７へオーディオ信号を出力し、スピーカ３０７から音楽を放音する。

ユーザ又はユーザの関係者は、電位治療を終える場合には、図６に示したＳＴＯＰボタンをタップする。制御部３００（送受信部３００１）は、ＳＴＯＰボタンがタップされると、信号の出力停止を指示する停止指示メッセージを、通信部３０２を制御して電位治療器１０Ｂへ送信する。

制御部１００（送受信部１００１）は、通信部１０２が受信した停止指示メッセージを受信する。停止指示メッセージを受信した制御部１００（電圧制御部１００３）は、高電圧回路１０６を制御して通電パッド２０Ｂへの信号の出力を停止する。制御部１００（送受信部１００１）は、信号の出力を停止したことを示す停止メッセージをスマートフォン３０へ送信する。停止メッセージは、本発明に係る電位状態データの一例である。制御部３００（送受信部３００１）は、停止メッセージを受信する。停止メッセージを受信した制御部３００（発音部３００３）は、スピーカ３０７への信号の出力を停止し、スピーカ３０７からの音楽の放音を停止する。

本実施形態に係る電位治療システム１Ｂによっても、第１実施形態に係る電位治療システム１Ａによる場合と同様に、ユーザ又はユーザの関係者はスマートフォン３０が有するスピーカ３０７からの音楽を聞いて、ディスプレイ１０３を見なくても電位治療中か否かを常に知ることができる。また、本実施形態に係る電位治療システム１Ｂによっても、第１実施形態に係る電位治療システム１Ａによる場合と同様に、ユーザは電位治療を継続しながら自由に身体を動かしたり、移動したりできる。

［変形例］
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態および以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。

上述した実施形態においては、通電パッド２０、２０Ｂは上腕に装着されるが、通電パッド２０、２０Ｂが装着される位置は上腕に限定されるものではなく、例えば脚や腰であってもよい。

上述した実施形態においては、絶縁のためにユーザが履くのは絶縁スリッパ１２であるが、ユーザは絶縁スリッパ１２に代えて、例えば絶縁性を有する靴下や絶縁性を有する靴を履くようにしてもよい。

本発明においては、絶縁手袋１３を防水性があるものとしてもよい。この構成によれば、ユーザは絶縁手袋１３を手にはめて、電位治療を継続しながら水仕事を行うことが可能となる。

本発明においては、電位治療器１０、１０Ｂが内蔵する電源部１０５に代えて、外部電源から高電圧回路１０６に電力を供給してもよい。

上述した実施形態においては、高電圧回路１０６は、デジタル回路の昇圧回路であるが、トランスを用いたアナログの昇圧回路であってもよい。

本発明においては、高電圧回路１０６は、ＤＣ／ＤＣコンバータの出力をＤＣ／ＡＣコンバータで交流に変換して通電パッド２０、２０Ｂへ出力もよい。また本発明においては、ＤＣ／ＡＣコンバータの出力をＡＣ／ＡＣコンバータによって電圧を変えて通電パッド２０、２０Ｂへ出力してもよい。

上述した実施形態においては、スピーカ１０７やスピーカ３０７から音楽を放音することにより通電パッド２０へ信号が出力中であることをユーザ又はユーザの関係者に知らせているが、スピーカ１０７やスピーカ３０７から放音される音は音楽でなくてもよい。例えば、スピーカ１０７やスピーカ３０７から電子音を周期的に放音することにより通電パッド２０へ信号が出力中であることをユーザ又はユーザの関係者に知らせてもよい。

上述した第１実施形態においては、電位治療器１０が有するスピーカ１０７から音楽を放音しているが、スピーカ１０７を通電パッド２０に設け、通電パッド２０から音楽が放音されるようにしてもよい。

第１実施形態においては、コントローラ２１は通電パッド２０に設けられているが、コントローラ２１を通電パッド２０とは分離し、ユーザの身体において通電パッド２０が装着される位置とは別の位置にコントローラ２１を装着するようにしてもよい。例えば、コントローラ２１が手の指に装着できれば、ユーザ又はユーザの関係者は指を動かすだけで電位治療の停止や再開を行うことができる。

本発明に係る第１実施形態は、コントローラ２１と制御部１００を有線で接続する構成に限定されるものではなく、通信部１０２を介してコントローラ２１と制御部１００とを接続し、コントローラ２１から無線通信により電位治療器１０を操作してもよい。

アプリケーションプログラムをスマートフォン３０にインストールする際には、通信ネットワークを介してアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストールしてもよく、またスマートフォン３０に装着可能な記録媒体からアプリケーションプログラムをインストールしてもよい。

本発明に係る電位治療システムのユーザは人間に限られず、人間以外の動物（例えば、犬や猫等の愛玩動物）が本発明に係る電位治療システムによる治療を受けてもよい。図７は、人間以外の動物の例として、ユーザである犬の身体に対し、本発明の一実施形態に係る電位治療システム１Ｃによる電位治療が行われる状況を例示した図である。

図７の例においては、ユーザ（犬）の胴体に、胴着タイプの通電パッド２０が装着されている。また、ユーザ（犬）の前脚に絶縁性を有する靴下である絶縁靴下１５（電位治療システム１Ａ、１Ｂの絶縁手袋１３に相当）が装着され、ユーザ（犬）の後脚に絶縁性を有する靴下である絶縁靴下１６（電位治療システム１Ａ、１Ｂの絶縁スリッパ１２に相当）が装着されている。

なお、ユーザが人間以外の動物である場合、電位治療システムに対する各種操作はユーザの関係者（例えば、ユーザである愛玩動物の飼い主）が行うことになる。また、ユーザが人間以外の動物である場合、電位治療システムが行う通知により、ユーザの関係者（例えば、ユーザである愛玩動物の飼い主）が、ユーザに対する電位治療が行われているか否かを知ることができる。

１Ａ，１Ｂ，１Ｃ…電位治療システム、１０，１０Ｂ…電位治療器、１２…絶縁スリッパ、１３…絶縁手袋、１４…絶縁シート、１５，１６…絶縁靴下、２０，２０Ｂ…通電パッド、２１…コントローラ、３０…スマートフォン、１００…制御部、１０１…操作部、１０２…通信部、１０３…ディスプレイ、１０４…二次電池、１０５…電源部、１０６…高電圧回路、１０９…取っ手、３００…制御部、３０１…操作部、３０２…通信部、３０３…タッチパネル、３０５…記憶部、３０７…スピーカ、１００１…送受信部、１００２…表示制御部、１００３…電圧制御部、３００１…送受信部、３００２…表示制御部、３００３…発音部

本発明は、周辺環境から絶縁状態の人間又は人間以外の動物であるユーザの身体に周辺環境より高い電位を付与する電位治療器であって、前記ユーザの身体に電位を付与するための電圧を発生する電圧発生器と、前記ユーザの身体に装着でき、前記電圧発生器が発生した電圧を前記ユーザの身体に付与する通電パッドと、前記ユーザが装着する絶縁性の履き物とを備える電位治療器を提供する。

また本発明は、上述の電位治療器と、前記電位治療器のユーザにより使用される端末装置とを備え、前記電位治療器は、前記端末装置に、前記ユーザの身体に対する電位の付与の状態を示す電位状態データを送信する送信手段を備え、前記端末装置は、前記電位治療器から、前記電位状態データを受信する受信手段と、前記電位状態データが示す状態を継続的に前記ユーザに通知する音を発する発音手段とを備える電位治療システムを提供する。

本発明においては、前記端末装置は、前記ユーザの操作を受け付ける操作受付手段と、前記操作受付手段により受け付けた前記ユーザの操作に応じて、前記ユーザの身体に付与された電位の状態の変更を指示する指示データを前記電位治療器に送信する送信手段とを備え、前記電位治療器は、前記端末装置から、前記指示データを受信する受信手段と、前記指示データに従い前記電圧発生器が発生する電圧を制御する電圧制御手段とを備える構成としてもよい。

Claims (11)

1. 周辺環境から絶縁状態の人間又は人間以外の動物であるユーザの身体に周辺環境より高い電位を付与する電位治療器であって、
   前記ユーザの身体に電位を付与するための電圧を発生する電圧発生器と、
   前記ユーザの身体に装着でき、前記電圧発生器が発生した電圧を前記ユーザの身体に付与する通電パッドと
   を備える電位治療器。
2. 前記ユーザが装着する絶縁性の履き物
   を備える請求項１に記載の電位治療器。
3. 前記ユーザが装着する絶縁性の手袋
   を備える請求項１又は２に記載の電位治療器。
4. 前記電圧発生器に電力を供給する二次電池と
   を備える請求項１乃至３のいずれか１項に記載の電位治療器。
5. 前記電圧発生器は、前記二次電池から供給される電力の電圧を上昇させるデジタル回路を有する
   請求項４に記載の電位治療器。
6. 前記電圧発生器と前記二次電池とを収容する筐体に設けられた取っ手
   を備える請求項４又は５に記載の電位治療器。
7. 前記身体に対する電位の付与の状態を継続的に前記ユーザ又は前記ユーザの関係者に通知する音を発する発音器
   を備える請求項１乃至６のいずれか１項に記載の電位治療器。
8. 前記電圧発生器が発生する電圧を制御するコントロールユニットと、
   前記ユーザの身体に装着でき、前記ユーザ又は前記ユーザの関係者の操作に応じて、前記コントロールユニットに電圧の変更を指示する指示データを送信するリモートコントローラと
   を備える請求項１乃至７のいずれか１項に記載の電位治療器。
9. 前記通電パッドと前記リモートコントローラが一体に構成されている
   請求項８に記載の電位治療器。
10. 請求項１乃至９のいずれか１項に記載の電位治療器と、
    前記電位治療器のユーザにより使用される端末装置と
    を備え、
    前記電位治療器は、
    前記端末装置に、前記ユーザの身体に対する電位の付与の状態を示す電位状態データを受信する送信手段
    を備え、
    前記端末装置は、
    前記電位治療器から、前記電位状態データを受信する受信手段と、
    前記電位状態データが示す状態を継続的に前記ユーザに通知する音を発する発音手段と
    を備える
    電位治療システム。
11. 前記端末装置は、
    前記ユーザの操作を受け付ける操作受付手段と、
    前記操作受付手段により受け付けた前記ユーザの操作に応じて、前記ユーザの身体に付与された電位の状態の変更を指示する指示データを前記電位治療器に送信手段と
    を備え、
    前記電位治療器は、
    前記端末装置から、前記指示データを受信する受信手段と、
    前記指示データに従い前記電圧発生器が発生する電圧を制御する電圧制御手段と
    を備える
    請求項１０に記載の電位治療システム。

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