JPWO2020129947A1 - Dll回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置 - Google Patents

Dll回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2020129947A1
JPWO2020129947A1 JP2020561444A JP2020561444A JPWO2020129947A1 JP WO2020129947 A1 JPWO2020129947 A1 JP WO2020129947A1 JP 2020561444 A JP2020561444 A JP 2020561444A JP 2020561444 A JP2020561444 A JP 2020561444A JP WO2020129947 A1 JPWO2020129947 A1 JP WO2020129947A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
signal
switch
time difference
current source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020561444A
Other languages
English (en)
Inventor
匠 加藤
松川 和生
俊明 尾関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nuvoton Technology Corp Japan
Original Assignee
Nuvoton Technology Corp Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nuvoton Technology Corp Japan filed Critical Nuvoton Technology Corp Japan
Publication of JPWO2020129947A1 publication Critical patent/JPWO2020129947A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/081Details of the phase-locked loop provided with an additional controlled phase shifter
    • H03L7/0812Details of the phase-locked loop provided with an additional controlled phase shifter and where no voltage or current controlled oscillator is used
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S17/00Systems using the reflection or reradiation of electromagnetic waves other than radio waves, e.g. lidar systems
    • G01S17/88Lidar systems specially adapted for specific applications
    • G01S17/89Lidar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
    • G01S17/8943D imaging with simultaneous measurement of time-of-flight at a 2D array of receiver pixels, e.g. time-of-flight cameras or flash lidar
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C3/00Measuring distances in line of sight; Optical rangefinders
    • G01C3/02Details
    • G01C3/06Use of electric means to obtain final indication
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/48Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S17/00
    • G01S7/491Details of non-pulse systems
    • G01S7/4912Receivers
    • G01S7/4915Time delay measurement, e.g. operational details for pixel components; Phase measurement
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/779Circuitry for scanning or addressing the pixel array

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Pulse Circuits (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Manipulation Of Pulses (AREA)

Abstract

DLL回路(10)は、入力された第1信号及び第2信号に対して、第1信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジと第2信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジとの時間差を増幅する処理を施し、得られた第1増幅後信号及び第2増幅後信号を出力する時間差増幅回路(11)と、時間差増幅回路(11)から出力された第1増幅後信号及び第2増幅後信号の位相差を算出し、算出した位相差を示す位相差信号を出力する位相比較回路(12)と、位相比較回路(12)から出力された位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ第2信号を遅延させ、遅延後信号として出力する可変遅延回路(13)とを備える。

Description

本開示は、DLL(Delay−Locked Loop)回路、DLL回路に用いられる時間差増幅回路、及びDLL回路を備える測距撮像装置に関する。
特許文献1には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)に好適なDLL回路が開示されている。ここで、DLL回路とは、外部から与えられるクロック信号を用いて、必要な位相の信号を生成する回路である。
特開2019−185841号公報
特許文献1に開示された従来技術は、微小な位相差を調整することが難しいという課題を有している。
そこで、本開示は、微小な位相差を調整することができるDLL回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るDLL回路は、入力された第1信号及び第2信号に対して、前記第1信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジと前記第2信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジとの時間差を増幅する処理を施し、得られた第1増幅後信号及び第2増幅後信号を出力する時間差増幅回路と、前記時間差増幅回路から出力された前記第1増幅後信号及び前記第2増幅後信号の位相差を算出し、算出した位相差を示す位相差信号を出力する位相比較回路と、前記位相比較回路から出力された前記位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ前記第2信号を遅延させ、遅延後信号として出力する可変遅延回路とを備える。
また、本開示の一態様に係る時間差増幅回路は、上記DLL回路が備える時間差増幅回路である。
また、本開示の一態様に係る測距撮像装置は、光電変換を行う受光部と、上記DLL回路と、前記DLL回路に対して、前記第2信号を与えるタイミング制御回路とを備え、前記DLL回路は、測距用の光源を駆動する光源駆動回路及び露光のために前記受光部を駆動する露光駆動回路の少なくとも一方に対して、前記遅延後信号を出力し、前記少なくとも一方から出力されるフィードバック信号を前記第1信号として受け取る。
本開示によれば、微小な位相差を調整できるDLL回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置が提供される。
図1は、一般的なDLL回路の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示される一般的なDLL回路が有する課題を説明する図である。 図3は、実施の形態1に係るDLL回路の構成を示すブロック図である。 図4は、実施の形態1に係るDLL回路の特徴的な動きを示す図である。 図5は、実施の形態1に係るDLL回路が備える時間差増幅回路の詳細な構成を示すブロック図である。 図6は、図5に示された時間差増幅回路の動作を示すタイミングチャートである。 図7は、図6に示された期間t1〜t3における時間差増幅回路の第1スイッチ〜第6スイッチのオンオフ状態を示す図である。 図8は、実施の形態2に係る測距撮像装置の構成を示すブロック図である。
まず、本開示に係るDLL回路を説明する前に、一般的なDLL回路を説明する。
図1は、一般的なDLL回路100の構成を示すブロック図である。DLL回路100は、入力クロック信号に対して必要な位相だけ遅延させた遅延後信号を生成する回路であり、入力クロック信号と遅延後信号との位相差を比較する位相比較回路101と、位相比較回路101から出力される位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ入力クロック信号を遅延させ、遅延後信号として出力する可変遅延回路102とを備える。
このような構成を有するDLL回路100により、入力クロック信号に同期し、かつ、入力クロック信号に対して必要な位相だけ遅延した遅延後信号が生成される。
ところが、このような一般的なDLL回路100は、微小な位相差を調整することが難しいという課題を有している。
図2は、図1に示される一般的なDLL回路100が有する課題を説明する図である。ここでは、一般的なDLL回路100が備える位相比較回路101の特性が示されている。横軸は、位相比較回路101に入力された2つの信号の位相差を示し、縦軸は、位相比較回路101が出力する位相差信号(ここでは、出力パルス幅)を示す。
理想的には、位相差に比例して位相差信号が大きくなるべきところが、位相比較回路101には、微小な位相差の入力に対して不感帯が存在するために、図2に示されるように、微小な位相差の入力に対しては、ゼロを示す位相差信号が出力されてしまう。その結果、一般的なDLL回路100では、微小な位相差を調整することが難しい。
そこで、本開示は、微小な位相差を調整することができるDLL回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置を提供することを目的とする。
以下、本開示に係るDLL回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示す。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、駆動タイミング等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではない。各図において、実質的に同一の構成について、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
図3は、実施の形態1に係るDLL回路10の構成を示すブロック図である。DLL回路10は、入力クロック信号に対して必要な位相だけ遅延させた遅延後信号を生成する回路であり、時間差増幅回路11、位相比較回路12、及び、可変遅延回路13を備える。
時間差増幅回路11は、入力された第1信号(ここでは、DLL回路10から出力される遅延後信号)及び入力された第2信号(ここでは、入力クロック信号)に対して、第1信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジと第2信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジとの時間差(つまり、位相差)を増幅する処理を施し、得られた第1増幅後信号及び第2増幅後信号を出力する回路である。なお、時間差増幅回路11の出力は、必ずしも物理的に独立した2つの信号(第1増幅後信号及び第2増幅後信号)で構成される必要はなく、増幅後の時間差を示す信号であれば、一つの信号であってもよい。例えば、増幅後の時間差を立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとの期間で示す一つの信号であってもよい。
位相比較回路12は、時間差増幅回路11から出力された第1増幅後信号及び第2増幅後信号の位相差を算出し、算出した位相差を示す位相差信号を出力する回路である。位相差信号は、本実施の形態では、図3に示されるように、チャージポンプ回路13aに対して電流ソース及び電流シンクとしてそれぞれ機能させるための2つの信号で構成される。なお、位相比較回路12の出力は、必ずしも物理的に独立した2つの信号で構成される必要はなく、チャージポンプ回路13aを電流ソース及び電流シンクとして切り替える信号であれば、一つの信号であってもよい。
可変遅延回路13は、位相比較回路12から出力された位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ第2信号を遅延させ、遅延後信号として外部及び時間差増幅回路11に出力する回路である。可変遅延回路13は、位相比較回路101から出力される位相差信号が示す位相差に対応する電流を出力するチャージポンプ回路13aと、チャージポンプ回路13aから出力された電流に応じて蓄電又は放電をするループフィルタ回路13bと、ループフィルタ回路13bが出力する電圧に応じて第2信号を遅延させる遅延調整回路13cとで構成される。
チャージポンプ回路13aは、例えば、位相比較回路101から出力される位相差信号(2つの信号)に従って、電流ソースとして機能する電流源及びその電流源をオンオフさせるスイッチ素子と、電流シンクとして機能する電流源及びその電流源をオンオフさせるスイッチ素子とで構成される。
ループフィルタ回路13bは、例えば、チャージポンプ回路13aが吐き出した電流、及び、吸い込んだ電流に応じて蓄電又は放電をするキャパシタで構成される。
遅延調整回路13cは、例えば、多段に接続された複数のバッファアンプと、ループフィルタ回路13bが出力する電圧に応じて、複数のバッファアンプのそれぞれに供給する電流を変化させる可変電流源とで構成される。
以上のように構成される本実施の形態に係るDLL回路10によれば、時間差増幅回路11において、入力された第1信号及び第2信号の時間差が増幅され、位相比較回路12において、時間差増幅回路11から出力された第1増幅後信号及び第2増幅後信号の位相差を示す位相差信号が出力され、可変遅延回路13において、位相比較回路12から出力された位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ第2信号が遅延し、遅延後信号として外部に出力されるとともに、時間差増幅回路11にフィードバックされる。
このように、本実施の形態に係るDLL回路10によれば、2つ入力信号は、時間差増幅回路11において時間差が増幅された後に、位相比較回路12に入力される。これにより、2つの入力信号の位相差が微小であっても、その位相差が位相比較回路12の不感帯外にまで拡大されたうえで、位相比較が行われるので、時間差増幅回路を備えない一般的なDLL回路100に比べ、微小な位相差を調整することができるDLL回路10が実現される。
図4は、実施の形態1に係るDLL回路10の特徴的な動きを示す図である。つまり、本図は、一般的なDLL回路100を説明する図2に対応する図である。DLL回路10によれば、2つ入力信号は、時間差増幅回路11において時間差が増幅される。そのために、図4に示されるように、位相比較回路12では、微小な位相差の入力に対して、その位相差に対応する位相差信号(ここでは、出力パルス幅)、つまり、増幅後の位相差に対応する位相差信号が出力される。その結果、2つの入力信号の位相差が微小であっても、不感帯の発生が抑制され、その位相差に応じた遅延が確実に行われ、微小な位相差を調整することができるDLL回路10が実現される。
図5は、実施の形態1に係るDLL回路10が備える時間差増幅回路11の詳細な構成を示すブロック図である。時間差増幅回路11は、複数の電流源(第1電流源30a、第2電流源31a、第3電流源30b及び第4電流源31b)と、入力される第1信号及び第2信号の論理レベルの組み合わせに応じてそれら複数の電流源のうちの少なくとも2つを動作させる大電流モード及びそれら複数の電流源の一つだけを動作させる小電流モードを切り替える制御回路(第1スルーレート制御回路20a及び第2スルーレート制御回路20b)とを有する。
より詳しくは、第1スルーレート制御回路20aは、第1インバータ21a及び22a、第1スイッチ23a、第2スイッチ24a、第3スイッチ25a、第1閾値設定回路26a、第1コンパレータ27a、並びに、第1キャパシタ28aを備える。
第1インバータ21a及び22aは、入力された第1信号の論理レベルを反転する論理回路である。
第1スイッチ23aは、第1信号の論理レベルによってオンオフするスイッチであり、一端が第3スイッチ25a、第1キャパシタ28a及び第1コンパレータ27aの第1入力端子である負極入力端子に接続され、他端が第2スイッチ24aに接続されている。
第2スイッチ24aは、第2スルーレート制御回路20bが備える第2インバータ22bからの出力信号の論理レベル(つまり、第2信号の論理レベルを反転した信号)によってオンオフし、一端が第1電流源30a及び第1スイッチ23aの他端に接続され、他端が第2電流源31aに接続されている。
第3スイッチ25aは、第1インバータ21aからの出力信号の論理レベルによってオンオフし、一端が電源電位VDDに接続され、他端が第1キャパシタ28a等と接続されている。なお、本実施の形態では、第1スイッチ23a、第2スイッチ24a及び第3スイッチ25aは、いずれも、論理レベルとしてHighが入力されたときにオンする。
第1キャパシタ28aは、一端が基準電位に接続され、他端が、第1スイッチ23aを介して第1電流源30aに接続されるとともに第1スイッチ23a及び第2スイッチ24aを介して第2電流源31aに接続される、容量Cのコンデンサである。
第1閾値設定回路26aは、第1コンパレータ27aの第2入力端子である正極入力端子に、閾値電圧として、所定の電圧Vthを出力する電圧源である。
第1コンパレータ27aは、負極入力端子に接続された第1キャパシタ28aの電圧と正極入力端子に供給される第1閾値設定回路26aが出力する所定の電圧Vth(つまり、閾値電圧)とを比較し、比較結果を第1増幅後信号として出力する。
第2スルーレート制御回路20bは、第2インバータ21b及び22b、第4スイッチ23b、第5スイッチ24b、第6スイッチ25b、第2閾値設定回路26b、第2コンパレータ27b、並びに、第2キャパシタ28bを備える。
第2インバータ21b及び22bは、入力された第2信号の論理レベルを反転する論理回路である。
第4スイッチ23bは、第2信号の論理レベルによってオンオフするスイッチであり、一端が第6スイッチ25b、第2キャパシタ28b及び第2コンパレータ27bの第1入力端子である負極入力端子に接続され、他端が第5スイッチ24bに接続されている。
第5スイッチ24bは、第1スルーレート制御回路20aが備える第1インバータ22aからの出力信号の論理レベル(つまり、第1信号の論理レベルを反転した信号)によってオンオフし、一端が第3電流源30b及び第4スイッチ23bの他端に接続され、他端が第4電流源31bに接続されている。
第6スイッチ25bは、第2インバータ21bからの出力信号の論理レベルによってオンオフし、一端が電源電位VDDに接続され、他端が第2キャパシタ28b等と接続されている。なお、本実施の形態では、第4スイッチ23b、第5スイッチ24b及び第6スイッチ25bは、いずれも、論理レベルとしてHighが入力されたときにオンする。
第2キャパシタ28bは、一端が基準電位に接続され、他端が、第4スイッチ23bを介して第3電流源30bに接続されるとともに第4スイッチ23b及び第5スイッチ24bを介して第4電流源31bに接続される、容量Cのコンデンサである。
第2閾値設定回路26bは、第2コンパレータ27bの第2入力端子である正極入力端子に、閾値電圧として、所定の電圧Vthを出力する電圧源である。
第2コンパレータ27bは、負極入力端子に接続された第2キャパシタ28bの電圧と正極入力端子に供給される第2閾値設定回路26bが出力する所定の電圧Vth(つまり、閾値電圧)とを比較し、比較結果を第2増幅後信号として出力する。
なお、本実施の形態では、第1電流源30a及び第3電流源30bそれぞれの出力電流をiとし、第2電流源31a及び第4電流源31bそれぞれの出力電流をiとする。
図6は、図5に示された時間差増幅回路11の動作を示すタイミングチャートである。図6の(a)は第1信号、図6の(b)は第2信号、図6の(c)は第1コンパレータ27aの負極入力端子、図6の(d)は第2コンパレータ27bの負極入力端子、図6の(e)は第1コンパレータ27aの出力端子(つまり、第1増幅後信号)、図6の(f)は第2コンパレータ27bの出力端子(つまり、第2増幅後信号)の電圧波形を示す。
図7は、図6に示された期間t1〜t3における時間差増幅回路11の第1スイッチ23a〜第6スイッチ25bのオンオフ状態を示す図(表)である。
いま、図6の(a)及び(b)に示すように、第1信号の論理レベルが先に変化(LowからHighに変化)し、その後に第2信号の論理レベルが変化(LowからHighに変化)する正の位相差が生じたとする。つまり、図6の(a)に示されるように、第1信号は、期間t1においてLowであり、期間t2以降においてHighであるとする。また、図6の(b)に示されるように、第2信号は、期間t1及び期間t2においてLowであり、期間t3以降においてHighであるとする。
すると、期間t1では、第1信号及び第2信号ともにLowであるために、図7の期間t1に示されるように、第1スイッチ23a及び第4スイッチ23bはオフとなり、第2スイッチ24a、第3スイッチ25a、第5スイッチ24b及び第6スイッチ25bはオンとなる。
その結果、第1スルーレート制御回路20aでは、第3スイッチ25aがオンであり、第1スイッチ23aがオフであるために、第1キャパシタ28aは、第3スイッチ25aを介して電源電位VDDに接続されて充電された状態となる。よって、第1キャパシタ28aと接続された第1コンパレータ27aの負極入力端子の電圧は、電源電位VDDとなる(図6の(c))。これにより、第1コンパレータ27aでは、負極入力端子の電圧VDDが正極入力端子の電圧Vthより高いために、第1増幅後信号として、Lowレベルが出力される(図6の(e))。
同様に、第2スルーレート制御回路20bでは、第6スイッチ25bがオンであり、第4スイッチ23bがオフであるために、第2キャパシタ28bは、第6スイッチ25bを介して電源電位VDDに接続されて充電された状態となる。よって、第2キャパシタ28bと接続された第2コンパレータ27bの負極入力端子の電圧は、電源電位VDDとなる(図6の(d))。これにより、第2コンパレータ27bでは、負極入力端子の電圧VDDが正極入力端子の電圧Vthより高いために、第2増幅後信号として、Lowレベルが出力される(図6の(f))。
続いて、期間t2では、第1信号がHighとなるために、図7の期間t2に示されるように、第1スイッチ23aがオンに変わり、第3スイッチ25a及び第5スイッチ24bがオフに変わる(他のスイッチは、同じ状態を維持する)。
その結果、第1スルーレート制御回路20aでは、第3スイッチ25aがオフとなり、第1スイッチ23a及び第2スイッチ24aがオンとなるために、第1キャパシタ28aは、2つの第1電流源30a及び第2電流源31aと接続され(大電流モード)、第1電流源30a及び第2電流源31aの合計出力電流(i+i)で急激な放電を始める(図6の(c))。
一方、第2スルーレート制御回路20bでは、第6スイッチ25b及び第4スイッチ23bの状態が維持されるために、第2コンパレータ27bの負極入力端子の電圧は変化せず(図6の(d))、第2コンパレータ27bの出力電圧(第2増幅後信号)も変化しない(図6の(f))。
続いて、期間t3では、第2信号がHighとなるために、図7の期間t3に示されるように、第2スイッチ24a及び第6スイッチ25bがオフに変わり、第4スイッチ23bがオンに変わる(他のスイッチは、同じ状態を維持する)。
その結果、第1スルーレート制御回路20aでは、第2スイッチ24aがオフとなるために、第1キャパシタ28aは、第1電流源30aとだけ接続されるように切り替わり(小電流モード)、第1電流源30aの出力電流(i)による緩やかな放電に切り替わる(図6の(c))。その後、第1コンパレータ27aの負極入力端子の電圧が所定の電圧Vth(正極入力端子の閾値電圧)まで下がったときに、第1コンパレータ27aから、第1増幅後信号として、Highレベルが出力される(図6の(e))。このように期間t2から期間t3にかけて、連続時間で大電流モードから小電流モードに切り替わる(第1電流源30aはオンのまま、第2電流源31aだけがオフする)ので、微小な入力時間差に対して時間差増幅を行うことが可能になる。
一方、第2スルーレート制御回路20bでは、第6スイッチ25bがオフとなり、第4スイッチ23bがオンとなり、第5スイッチ24bがオフのままであるので、第2キャパシタ28bは、第3電流源30bとだけ接続され(小電流モード)、第3電流源30bの出力電流(i)による緩やかな放電を始める(図6の(d))。その後、第2コンパレータ27bの負極入力端子の電圧が所定の電圧Vth(正極入力端子の閾値電圧)まで下がったときに、第2コンパレータ27bから、第2増幅後信号として、Highレベルが出力される(図6の(f))。
このように、第1信号と第2信号とは、わずかな期間t2の差をおいて、論理レベルが変化する(つまり、立ち上がる)波形であるが、その期間t2においては、第1スルーレート制御回路20aでは、第1キャパシタ28aは、大電流モードによって(つまり、電流(i+i)で)急激に放電し、一方、第2スルーレート制御回路20bでは、第2キャパシタ28bは、放電しない。そして、その後の期間t3においては、第1スルーレート制御回路20a及び第2スルーレート制御回路20bでは、それぞれ、第1キャパシタ28a及び第2キャパシタ28bは、小電流モードによって(つまり、電流(i)で)緩やかに放電する。
よって、第1コンパレータ27aの入力電圧(つまり、負極入力端子の電圧)が閾値電圧(つまり、正極入力端子の電圧Vth)に達するタイミングと、第2コンパレータ27bの入力電圧(つまり、負極入力端子の電圧)が閾値電圧(つまり、正極入力端子の電圧Vth)に達するタイミングとの時間差(つまり、位相差)が、期間t2よりも大きくなる。その結果、第1コンパレータ27aから出力される第1増幅後信号がHighになるタイミングと第2コンパレータ27bから出力される第2増幅後信号がHighになるタイミングとの時間差(つまり、出力時間差Δtout)は、期間t2(入力時間差Δtin)が増幅されたものとなる。
なお、上記例では、第1信号の論理レベルが先に変化し、その後に第2信号の論理レベルが変化する正の位相差が入力されたケースであったが、これとは逆に、第2信号の論理レベルが先に変化し、その後に第1信号の論理レベルが変化する負の位相差が入力されたケースであっても、第1スルーレート制御回路20aでの動作と第2スルーレート制御回路20bでの動作が入れ替わるだけであり、同様の処理により、入力時間差(つまり、入力位相差)が増幅される。第1スルーレート制御回路20a及び第2スルーレート制御回路20bは、基本的に同様の構成を備えるからである。
次に、以上のように動作する時間差増幅回路11の特性をより定量的に説明する。
図6から分かるように、入力時間差(つまり、第1信号及び第2信号の立ち上がりエッジの時間差、期間t2)をΔtin、出力時間差(つまり、第1増幅後信号及び第2増幅後信号の立ち上がりエッジの時間差)をΔtoutとすると、その比である時間差増幅率Gは、以下の式1で表される。
Figure 2020129947
つまり、時間差増幅率Gは、大電流モードにおける第1キャパシタ28aの放電電流(i+i)と、小電流モードにおける第1キャパシタ28a及び第2キャパシタ28bの放電電流(i)との比であるともいえる。
このように、時間差増幅率Gは、2つの電流源の出力電流比で決まる。そのために、温度特性の影響に強い時間差増幅率が実現され、時間差増幅回路11を備えたDLL回路10は、温度特性の影響に強い高分解能な位相調整を行うことができる。
なお、上記式1は、第1コンパレータ27aの入力電圧(つまり、負極入力端子の電圧)が、期間t2(つまり、入力時間差Δtin)内で、閾値電圧(つまり、正極入力端子の電圧Vth)に達しない場合、つまり、入力時間差が非飽和領域にある場合に成立する。
これに対して、第1コンパレータ27aの入力電圧(つまり、負極入力端子の電圧)が、期間t2(つまり、入力時間差Δtin)内で、閾値電圧(つまり、正極入力端子の電圧Vth)に達する場合、つまり、入力信号の時間差が飽和領域にある場合には、時間差増幅率Gは、以下の式2で表される。
Figure 2020129947
つまり、時間差増幅率Gは、入力時間差Δtinに依存した値となる。
上記式1及び式2から分かるように、第1コンパレータ27aの入力電圧(つまり、負極入力端子の電圧)が、期間t2(つまり、入力時間差Δtin)内で、閾値電圧(つまり、正極入力端子の電圧Vth)に達するか否かによって、時間差増幅率Gは、入力時間差Δtinに依存しない値となるか(式1)、入力時間差Δtinに依存する値となる(式2)。つまり、時間差増幅回路11は、非線形増幅を行う。
ここで、上述したように、時間差増幅回路11は、正負の入力位相差に対して動作可能であり、第1コンパレータ27aの入力電圧(つまり、負極入力端子の電圧)が、期間t2(つまり、入力時間差Δtin)内で、閾値電圧(つまり、正極入力端子の電圧Vth)に達する場合には、線形増幅をする。つまり、次の式3が満たされる場合に、上記式1による線形増幅が行われる。
Figure 2020129947
この式3から分かるように、第1閾値設定回路26a及び第2閾値設定回路26bによって第1コンパレータ27a及び第2コンパレータ27bの閾値電圧Vthを設定することで、線形増幅となる入力時間差レンジを調整することができる。ここで、入力時間差レンジとは、時間差増幅回路11が時間差を増幅できる時間差の範囲である。また、入力時間差レンジは、複数の電流源のそれぞれが出力する電流の値(i及びi)に依存して定まるともいえる。
以上のように、本実施の形態に係るDLL回路10は、入力された第1信号及び第2信号に対して、第1信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジと第2信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジとの時間差を増幅する処理を施し、得られた第1増幅後信号及び第2増幅後信号を出力する時間差増幅回路11と、時間差増幅回路11から出力された第1増幅後信号及び第2増幅後信号の位相差を算出し、算出した位相差を示す位相差信号を出力する位相比較回路12と、位相比較回路12から出力された位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ第2信号を遅延させ、遅延後信号として出力する可変遅延回路13とを備える。
これにより、2つ入力信号は、時間差増幅回路11において時間差が増幅された後に、位相比較回路12に入力される。よって、2つの入力信号の位相差が微小であっても、その位相差が位相比較回路12の不感帯外にまで拡大されたうえで位相比較が行われるので、時間差増幅回路を備えない一般的なDLL回路100に比べ、微小な位相差を調整することができるDLL回路10が実現される。
なお、可変遅延回路13は、位相差に対応する電流を出力するチャージポンプ回路13aと、チャージポンプ回路13aから出力された電流に応じて蓄電又は放電をするループフィルタ回路13bと、ループフィルタ回路13bが出力する電圧に応じて第2信号を遅延させる遅延調整回路13cとで構成される。これにより、位相比較回路12から出力された位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ第2信号を遅延させ、遅延後信号として出力する可変遅延回路13が実現される。
また、時間差増幅回路11は、複数の電流源(第1電流源30a、第2電流源31a、第3電流源30b及び第4電流源31b)と、第1信号及び第2信号の論理レベルの組み合わせに応じて複数の電流源のうちの少なくとも2つを動作させる大電流モード及び複数の電流源の一つだけを動作させる小電流モードを切り替える制御回路(第1スルーレート制御回路20a及び第2スルーレート制御回路20b)とを有する。これにより、使用する電流源の個数を動的に変更することによって入力時間差を増幅する時間差増幅回路11が実現される。
また、時間差増幅回路11による時間差の増幅率、及び、時間差増幅回路11が時間差を線形増幅できる時間差の範囲である入力時間差レンジは、複数の電流源のそれぞれが出力する電流の値(i及びi)に依存して定まる。これにより、時間差増幅回路11での時間差増幅率及び入力時間差レンジは、時間差増幅回路11内に設ける複数の電流源の出力電流によって、所望の値に設定することができる。
また、複数の電流源は、第1電流源30a及び第2電流源31aを含み、制御回路は、第1スルーレート制御回路20aを含み、第1スルーレート制御回路20aは、第1キャパシタ28aと、第1信号の論理レベルに応じて第1キャパシタ28aと第1電流源30a及び第2電流源31aとの接続をオンオフする第1スイッチ23aと、第2信号の論理レベルに応じて第2電流源31aを動作せるか否かを切り替える第2スイッチ24aとを含む。ここで、第1スルーレート制御回路20aは、さらに、第1コンパレータ27aと、第1信号の論理レベルに応じてオンオフを切り替える第3スイッチ25aとを含み、第1スイッチ23aの一端に第3スイッチ25aと第1キャパシタ28aと第1コンパレータ27aの第1入力端子(負極入力端子)とが接続され、第1スイッチ23aの他端に、第2スイッチ24aの一端と第1電流源30aとが接続され、第2スイッチ24aの他端に第2電流源31aが接続される。
これにより、第1電流源30aをオンさせたまま第2電流源31aをオンからオフに切り替えることで大電流モードから小電流モードに切り替わるので、2つの電流源の両方のオンオフを切り替える方法に比べ、連続した時間でスムーズに電流値が減少し、微小な時間差に対する増幅が可能になる。
そして、第1スルーレート制御回路20aは、さらに、第1コンパレータ27aの第2入力端子(正極入力端子)に所定の電圧を出力する第1閾値設定回路26aを含む。これにより、第1コンパレータ27aの閾値電圧Vthを設定することで、線形増幅となる入力時間差レンジの調整が可能になる。
また、複数の電流源は、さらに、第3電流源30b及び第4電流源31bを含み、制御回路は、さらに、第2スルーレート制御回路20bを含み、第2スルーレート制御回路20bは、第2キャパシタ28bと、第2信号の論理レベルに応じて第2キャパシタ28bと第3電流源30b及び第4電流源31bとの接続をオンオフする第4スイッチ23bと、第1信号の論理レベルに応じて第4電流源31bを動作せるか否かを切り替える第5スイッチ24bとを含む。ここで、第2スルーレート制御回路20bは、さらに、第2コンパレータ27bと、第2信号の論理レベルに応じてオンオフを切り替える第6スイッチ25bとを含み、第4スイッチ23bの一端に、第6スイッチ25bと第2キャパシタ28bと第2コンパレータ27bの第1入力端子(負極入力端子)とが接続され、第4スイッチ23bの他端に、第5スイッチ24bの一端と第3電流源30bとが接続され、第5スイッチ24bの他端に第4電流源31bが接続される。
これにより、第3電流源30bをオンさせたまま第4電流源31bをオンからオフに切り替えることで大電流モードから小電流モードに切り替わるので、2つの電流源の両方のオンオフを切り替える方法に比べ、連続した時間でスムーズに電流値が減少し、微小な時間差に対する増幅が可能になる。
また、第2スルーレート制御回路20bは、さらに、第2コンパレータ27bの第2入力端子(正極入力端子)に所定の電圧を出力する第2閾値設定回路26bを含む。これにより、第2コンパレータ27bの閾値電圧Vthを設定することで、線形増幅となる入力時間差レンジの調整が可能になる。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2に係る測距撮像装置50の構成を示すブロック図である。測距撮像装置50は、撮像によって距離画像を生成する装置であり、DLL回路10a、PLL(Phase−Locked Loop)回路51、タイミング制御回路52、受光部53、露光駆動回路54、垂直走査回路55、列ADコンバータ56、信号処理回路57、及び、出力インタフェース58を備える。なお、本図には、測距撮像装置50と連携して動作する光源40及び光源駆動回路41も併せて図示されている。
PLL回路51は、外部から入力されるクロックに同期したクロックをタイミング制御回路52に供給する。
タイミング制御回路52は、PLL回路51から供給されるクロックに同期して動作し、外部との間で水平駆動信号HD及び垂直駆動信号VDをやりとりすることで、DLL回路10aに対して発光及び露光の制御のためのクロック信号を供給する発光露光制御部52aと、垂直走査回路55、列ADコンバータ56、信号処理回路57及び出力インタフェース58に対して制御信号を供給する撮像制御部52bとを有する。
DLL回路10aは、実施の形態1に係るDLL回路10を2つ備える。一つのDLL回路10は、タイミング制御回路52から出力される発光のためのクロック信号を第2信号とし、光源駆動回路41から出力される駆動信号を第1信号とし、遅延後信号を発光制御信号として光源駆動回路41に出力する。もう一つのDLL回路10は、タイミング制御回路52から出力される露光のためのクロック信号を第2信号とし、露光駆動回路54から出力される露光フィードバック信号を第1信号とし、遅延後信号を露光制御信号として露光駆動回路54に出力する。
光源駆動回路41は、DLL回路10aから出力される発光制御信号に従って、光源40から光を出射させるための駆動信号を光源40及びDLL回路10aに出力する回路である。
光源40は、光源駆動回路41から駆動信号を受けると、測距の対象となる被写体に対して赤外光等の光を発するLED等である。
露光駆動回路54は、DLL回路10aから出力される露光制御信号に従って、受光部53に対して露光をさせるための駆動信号を受光部53に供給するとともに、露光フィードバック信号としてDLL回路10aに出力する回路である。
受光部53は、2次元状に受光素子を含む画素が配列された画素アレイである。
垂直走査回路55は、受光部53に対して、行ごとに、画素に蓄積された信号電荷を読み出すための制御信号を出力する回路である。
列ADコンバータ56は、受光部53の各列に対応して設けられたA/Dコンバータで構成され、受光部53の画素から読み出されたアナログの信号電荷をデジタル値に変換する回路である。
信号処理回路57は、列ADコンバータ56から出力されたデジタル値を一時的に記憶し、測距のための演算を施すことで、受光部53の画素ごとに被写体までの距離を算出し、距離画像を生成するプロセッサ及びメモリ等である。距離の算出は、例えば、光源40からパルス光を出射させ、その反射光が戻ってくるまでの時間を受光部53で測定することによって行うTOF(Time of Flight)方式等によって行われる。
出力インタフェース58は、信号処理回路57で生成された距離画像を外部に出力するHDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)等のインタフェース回路である。
以上のように構成される本実施の形態に係る測距撮像装置50では、DLL回路10aのフィードバックループ(遅延後信号を第1信号として入力させるための経路)の中に光源駆動回路41が置かれ、微小な位相差調整を伴う高いタイミング精度で光源40からのパルス光が連続して出射される。また、DLL回路10aのフィードバックループ(遅延後信号を第1信号として入力させるための経路)の中に露光駆動回路54が置かれ、微小な位相差調整を伴う高いタイミング精度で受光部53での露光が行われる。
以上のように、本実施の形態に係る測距撮像装置50は、光電変換を行う受光部53と、実施の形態1に係るDLL回路10aと、DLL回路10aに対して、第2信号を与えるタイミング制御回路52とを備え、DLL回路10aは、測距用の光源を駆動する光源駆動回路41及び露光のために受光部53を駆動する露光駆動回路54の少なくとも一方に対して、遅延後信号を出力し、少なくとも一方から出力されるフィードバック信号を第1信号として受け取る。
これにより、微小な位相差を調整することができるDLL回路10aが用いられるので、高い精度で安定した測距を行うことができる測距撮像装置50が実現される。
以上、本開示に係るDLL回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置について、実施の形態1及び2に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態に施したものや、実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、時間差増幅回路11は、一つのスルーレート制御回路について2つの電流源を有したが、これに限られず、3つ以上の電流源を有してもよい。大電流モードと小電流モードとで使用する電流源の個数を切り替えるように構成すればよい。
また、上記実施の形態における時間差増幅回路11では、第1電流源30a及び第3電流源30bそれぞれの出力電流がiであり、第2電流源31a及び第4電流源31bそれぞれの出力電流がiであったが、これら2つの出力電流の関係は、i=iであってもよいし、i≠iであってもよい。いずれにしろ、2つ電流源を使用することで、1つの電流源を使用する場合よりも大きな電流を出力できる。
また、上記実施の形態における時間差増幅回路11は、予めキャパシタに充電された電荷を電流源で放電させることで時間差を増幅したが、これとは逆に、予め一定電圧を保持するキャパシタに対して電流源で充電することで時間差を増幅してもよい。
また、上記実施の形態における時間差増幅回路11は、第1閾値設定回路26a及び第2閾値設定回路26bのいずれもが閾値電圧Vthを出力したが、必ずしも同じ閾値電圧Vthを出力する必要はなく、正負の位相差に対する増幅率を考慮して、それぞれが出力する電圧を所望の値に設定すればよい。また、第1閾値設定回路26a及び第2閾値設定回路26bのいずれもが同じ閾値電圧を出力する場合には、第1閾値設定回路26a及び第2閾値設定回路26bを、共通の一つの閾値設定回路で実現してもよい。
また、上記実施の形態における時間差増幅回路11では、コンパレータの負極入力端子にキャパシタが接続され、正極入力端子に閾値設定回路が接続されたが、これとは逆に、コンパレータの負極入力端子に閾値設定回路が接続され、正極入力端子にキャパシタが接続されてもよい。そのようにしても、コンパレータから出力される増幅後信号の論理が反転されるだけであり、増幅後信号が示す情報は変わらない。
本開示に係るDLL回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置は、微小な位相差を調整することができるDLL回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置として、例えば、車載用途など幅広い用途に有用である。
10、10a、100 DLL回路
11 時間差増幅回路
12、101 位相比較回路
13、102 可変遅延回路
13a チャージポンプ回路
13b ループフィルタ回路
13c 遅延調整回路
20a 第1スルーレート制御回路
21a、22a 第1インバータ
23a 第1スイッチ
24a 第2スイッチ
25a 第3スイッチ
26a 第1閾値設定回路
27a 第1コンパレータ
28a 第1キャパシタ
20b 第2スルーレート制御回路
21b、22b 第2インバータ
23b 第4スイッチ
24b 第5スイッチ
25b 第6スイッチ
26b 第2閾値設定回路
27b 第2コンパレータ
28b 第2キャパシタ
30a 第1電流源
31a 第2電流源
30b 第3電流源
31b 第4電流源
40 光源
41 光源駆動回路
50 測距撮像装置
51 PLL回路
52 タイミング制御回路
52a 発光露光制御部
52b 撮像制御部
53 受光部
54 露光駆動回路
55 垂直走査回路
56 列ADコンバータ
57 信号処理回路
58 出力インタフェース

Claims (12)

  1. 入力された第1信号及び第2信号に対して、前記第1信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジと前記第2信号に含まれる論理レベルの変化点であるエッジとの時間差を増幅する処理を施し、得られた第1増幅後信号及び第2増幅後信号を出力する時間差増幅回路と、
    前記時間差増幅回路から出力された前記第1増幅後信号及び前記第2増幅後信号の位相差を算出し、算出した位相差を示す位相差信号を出力する位相比較回路と、
    前記位相比較回路から出力された前記位相差信号が示す位相差に依存する遅延量だけ前記第2信号を遅延させ、遅延後信号として出力する可変遅延回路と
    を備えるDLL(Delay−Locked Loop)回路。
  2. 前記可変遅延回路は、
    前記位相差に対応する電流を出力するチャージポンプ回路と、
    前記チャージポンプ回路から出力された電流に応じて蓄電又は放電をするループフィルタ回路と、
    前記ループフィルタ回路が出力する電圧に応じて前記第2信号を遅延させる遅延調整回路とを有する
    請求項1記載のDLL回路。
  3. 前記時間差増幅回路は、
    複数の電流源と、
    前記第1信号及び前記第2信号の論理レベルの組み合わせに応じて、前記複数の電流源のうちの少なくとも2つを動作させる大電流モード及び前記複数の電流源の一つだけを動作させる小電流モードを切り替える制御回路とを有する
    請求項1又は2記載のDLL回路。
  4. 前記時間差増幅回路による前記時間差の増幅率、及び、前記時間差増幅回路が前記時間差を線形増幅できる前記時間差の範囲である入力時間差レンジは、前記複数の電流源のそれぞれが出力する電流の値に依存して定まる
    請求項3記載のDLL回路。
  5. 前記複数の電流源は、第1電流源及び第2電流源を含み、
    前記制御回路は、第1スルーレート制御回路を含み、
    前記第1スルーレート制御回路は、
    第1キャパシタと、
    前記第1信号の論理レベルに応じて、前記第1キャパシタと前記第1電流源及び前記第2電流源との接続をオンオフする第1スイッチと、
    前記第2信号の論理レベルに応じて、前記第2電流源を動作せるか否かを切り替える第2スイッチとを含む
    請求項3又は4記載のDLL回路。
  6. 前記第1スルーレート制御回路は、さらに、
    第1コンパレータと、
    前記第1信号の論理レベルに応じてオンオフを切り替える第3スイッチとを含み、
    前記第1スイッチの一端に、前記第3スイッチと、前記第1キャパシタと、前記第1コンパレータの第1入力端子とが接続され、
    前記第1スイッチの他端に、前記第2スイッチの一端と、前記第1電流源とが接続され、
    前記第2スイッチの他端に、前記第2電流源が接続される
    請求項5記載のDLL回路。
  7. 前記第1スルーレート制御回路は、さらに、前記第1コンパレータの第2入力端子に所定の電圧を出力する第1閾値設定回路を含む
    請求項6記載のDLL回路。
  8. 前記複数の電流源は、さらに、第3電流源及び第4電流源を含み、
    前記制御回路は、さらに、第2スルーレート制御回路を含み、
    前記第2スルーレート制御回路は、
    第2キャパシタと、
    前記第2信号の論理レベルに応じて、前記第2キャパシタと前記第3電流源及び前記第4電流源との接続をオンオフする第4スイッチと、
    前記第1信号の論理レベルに応じて、前記第4電流源を動作せるか否かを切り替える第5スイッチとを含む
    請求項3〜7のいずれか1項に記載のDLL回路。
  9. 前記第2スルーレート制御回路は、さらに、
    第2コンパレータと、
    前記第2信号の論理レベルに応じてオンオフを切り替える第6スイッチとを含み、
    前記第4スイッチの一端に、前記第6スイッチと、前記第2キャパシタと、前記第2コンパレータの第1入力端子とが接続され、
    前記第4スイッチの他端に、前記第5スイッチの一端と、前記第3電流源とが接続され、
    前記第5スイッチの他端に、前記第4電流源が接続される
    請求項8記載のDLL回路。
  10. 前記第2スルーレート制御回路は、さらに、前記第2コンパレータの第2入力端子に所定の電圧を出力する第2閾値設定回路を含む
    請求項9記載のDLL回路。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のDLL回路が備える時間差増幅回路。
  12. 光電変換を行う受光部と、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載のDLL回路と、
    前記DLL回路に対して、前記第2信号を与えるタイミング制御回路とを備え、
    前記DLL回路は、測距用の光源を駆動する光源駆動回路及び露光のために前記受光部を駆動する露光駆動回路の少なくとも一方に対して、前記遅延後信号を出力し、前記少なくとも一方から出力されるフィードバック信号を前記第1信号として受け取る
    測距撮像装置。
JP2020561444A 2018-12-18 2019-12-17 Dll回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置 Pending JPWO2020129947A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018236306 2018-12-18
JP2018236306 2018-12-18
PCT/JP2019/049308 WO2020129947A1 (ja) 2018-12-18 2019-12-17 Dll回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2020129947A1 true JPWO2020129947A1 (ja) 2021-11-04

Family

ID=71100323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020561444A Pending JPWO2020129947A1 (ja) 2018-12-18 2019-12-17 Dll回路、時間差増幅回路及び測距撮像装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20210344347A1 (ja)
JP (1) JPWO2020129947A1 (ja)
CN (1) CN113196008B (ja)
WO (1) WO2020129947A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022139835A (ja) * 2021-03-12 2022-09-26 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 光源駆動回路および測距装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5507053B2 (ja) * 2008-03-27 2014-05-28 パナソニック株式会社 距離測定装置
WO2012120569A1 (ja) * 2011-03-07 2012-09-13 パナソニック株式会社 時間差デジタル変換回路およびそれを備えた時間差デジタル変換器
US9442463B2 (en) * 2013-12-19 2016-09-13 Intel Corporation Time-to-digital converter (TDC) with offset cancellation

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020129947A1 (ja) 2020-06-25
CN113196008B (zh) 2023-05-02
US20210344347A1 (en) 2021-11-04
CN113196008A (zh) 2021-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI237999B (en) Dc level control method, clamp circuit, and imaging apparatus
JP4340296B2 (ja) A/d変換器
US9288415B2 (en) Solid-state imaging apparatus and imaging system
US9445029B2 (en) Solid-state imaging apparatus with plural column circuits arranged separately in upper and lower positions and driving method therefor
US9060139B2 (en) Solid-state imaging apparatus and method for driving the same
US8362818B2 (en) Clock adjustment circuit, shift detection circuit of duty ratio, imaging device and clock adjustment method
WO2012143982A1 (ja) ランプ生成回路、並びにそれを備えたイメージセンサーおよび撮像装置
JP2009236650A (ja) 発光装置およびそれを用いる空間情報検出装置
US8823575B2 (en) Ad conversion circuit and solid-state image pickup device
KR20110130189A (ko) 램프 파형 생성 장치 및 방법
JPWO2020129954A1 (ja) 測距撮像装置
JP2007096593A (ja) 受信装置
US20180219037A1 (en) Solid-state imaging device
WO2020100673A1 (ja) 信号処理装置及び信号処理方法
US20210344347A1 (en) Dll circuit, time difference amplifier circuit, and distance-measuring imaging device
JP2015216466A (ja) 撮像装置の駆動方法、撮像システムの駆動方法
JP2020173199A (ja) 発光駆動装置および発光装置
WO2021149506A1 (ja) 時間計測装置、時間計測方法及び測距装置
JP2003060934A (ja) 増幅器の駆動制御装置及びこれを備えた信号処理システム
JP2017073746A (ja) 撮像装置、撮像システム、撮像装置の駆動方法
JP2008277912A (ja) 半導体集積回路装置
US20130088627A1 (en) Analog-to-digital converter, photoelectric conversion device, and imaging system
US20240072779A1 (en) Jitter cancellation circuit
JP6304983B2 (ja) 焦点検出装置、光電変換システム、焦点検出装置の駆動方法
JP2021034869A (ja) 撮像装置および撮像装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210507

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240410

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240625