JPWO2020110431A1 - 光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

相溶性に優れ、良好な色相を有し、且つ成形時のガス発生が極めて少ない光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)を脂環式ジオール(B2)で結合した化合物(B)を0.1〜3質量部、及びリン系安定剤(C)を0.005〜0.4質量部含有し、化合物(B)は、脂環式ジオール(B2)成分が20質量%以下であり、かつ脂環式ジオール(B2)成分を除いた成分中のオキシテトラメチレングリコール単位の質量比率が55〜80質量%であり、且つ化合物(B)の数平均分子量が1000〜2400であることを特徴とする光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。

Description

本発明は、光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物に関し、詳しくは、相溶性に優れ、良好な色相を有し、且つ成形時のガス発生が極めて少ない光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、透明性、機械的性質、熱的性質、電気的性質及び耐候性等に優れ、導光板等の光学部材に使用されている。しかし、ポリカーボネート樹脂の光線透過率はポリメチルメタクリレート等に比べて低いので、ポリカーボネート樹脂の導光板を用いた面状光源装置等には、輝度が低いという問題があった。そのため、ポリカーボネート樹脂製の導光板等における輝度や光線透過率を向上させることが求められる。
特許文献1には、芳香族ポリカーボネート樹脂本来の特性を何ら損なうことなく、更に、白濁や透過率の低下がなく、透過率および色相の良好な、導光板用ポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的として、芳香族ポリカーボネート樹脂に、ポリアルキレングリコールを0.01〜1重量部含有して成る導光板用芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、ポリアルキレングリコールはポリカーボネート樹脂との相溶性が必ずしも十分ではなく、そのため得られる導光板は白濁が生じやすく、透明性が悪くなりやすく、色相も悪化しやすいという問題がある。
特に、各種の液晶表示装置においては、薄肉化や大型薄肉化が著しいスピードで進行しており、導光板への入光を直下型から横側エッジから行うエッジ型が採用されるようになり、このような導光板等の光学部材においては、より高度の透明性と色相を有することが要求される。この要求は、特に光路長が長い光学部材、例えば50mm以上の光路長を有する光学部材の場合にはより厳しくなる。
また、光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物を成形する際には、金型付着物の発生が大きな問題となっている。特に高性能な導光部材の成形時には、金型の清掃メインテナンスを頻繁に行うことが強いられることになってしまう。
特開2004−051700号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的(課題)は、ポリカーボネート樹脂本来の特性を何ら損なうことなく、相溶性に優れ、良好な色相を有し、且つ成形時のガス発生が極めて少ない光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体を脂環式ジオールで結合した化合物であって、脂環式ジオールとオキシテトラメチレングリコール単位の含有割合が特定範囲であり、特定の数平均分子量のものを配合することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物および成形品に関する。
[1]芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)を脂環式ジオール(B2)で結合した化合物(B)を0.1〜3質量部、及びリン系安定剤(C)を0.005〜0.4質量部含有し、
化合物(B)は、脂環式ジオール(B2)成分が20質量%以下であり、かつ脂環式ジオール(B2)成分を除いた成分中のオキシテトラメチレングリコール単位の質量比率が55〜80質量%であり、且つ化合物(B)の数平均分子量が1000〜2400であることを特徴とする光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
[2]ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)が、オキシテトラメチレングリコール単位と、オキシテトラメチレングリコール以外のオキシアルキレングリコール単位を含有する共重合体である上記[1]に記載の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
[3]さらに、エポキシ化合物及び/又はオキセタン化合物(D)を、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.005〜0.2質量部含有する上記[1]または[2]に記載の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
[4]脂環式ジオール(B2)が水素化ビスフェノールAである上記[1]〜[3]のいずれかに記載の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
[5]上記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物からなる光学部材用成形品。
[6]成形品が、光学部品の光路長が50mm以上の、自動車灯火用のライトガイド、照明用ライトガイド、または、バックライト用導光板である上記[5]に記載の成形品。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂本来の特性を何ら損なうことなく、相溶性に優れ、良好な色相を有し、且つ成形時のガス発生が極めて少なく金型汚染の問題がなく、各種の光学用部材に好適に使用することができる。
実施例における金型汚染の評価に使用したしずく型金型の平面図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明する。
なお、本明細書において、「〜」とは、特に断りがない場合、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)を脂環式ジオール(B2)で結合した化合物(B)を0.1〜3質量部、及びリン系安定剤(C)を0.005〜0.4質量部含有し、
化合物(B)は、脂環式ジオール(B2)成分が20質量%以下であり、かつ脂環式ジオール(B2)成分を除いた成分中のオキシテトラメチレングリコール単位の質量比率が55〜80質量%であり、且つ化合物(B)の数平均分子量が1000〜2400であることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
[芳香族ポリカーボネート樹脂(A)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を含有する。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、芳香族ヒドロキシ化合物と、ホスゲン又は炭酸のジエステルとを反応させることによって得られる芳香族ポリカーボネート重合体である。上記芳香族ポリカーボネート重合体は分岐を有していてもよい。芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、ホスゲン法(界面重合法)、溶融法(エステル交換法)等の従来法によることができる。
芳香族ジヒドロキシ化合物の代表的なものとしては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物の中では、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)が特に好ましい。
また、上記芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種類を単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を製造する際に、上記芳香族ジヒドロキシ化合物に加えてさらに分子中に3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール等を少量添加してもよい。この場合、芳香族ポリカーボネート樹脂は分岐を有するものになる。
上記3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノールとしては、例えばフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどのポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(即ち、イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチン等が挙げられる。この中でも、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシルフェニル)エタン又は1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンが好ましい。上記多価フェノールの使用量は、上記芳香族ジヒドロキシ化合物を基準(100モル%)として好ましくは0.01〜10モル%となる量であり、より好ましくは0.1〜2モル%となる量である。
エステル交換法による重合においては、ホスゲンの代わりに炭酸ジエステルがモノマーとして使用される。炭酸ジエステルの代表的な例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等に代表される置換ジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等に代表されるジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、1種類を単独で、又は2種類以上を混合して用いることができる。これらのなかでも、ジフェニルカーボネート、置換ジフェニルカーボネートが好ましい。
また上記の炭酸ジエステルは、好ましくはその50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下の量を、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで置換してもよい。代表的なジカルボン酸又はジカルボン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジフェニル及びイソフタル酸ジフェニル等が挙げられる。このようなジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで炭酸ジエステルの一部を置換した場合には、ポリエステルカーボネートが得られる。
エステル交換法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する際には、通常、触媒が使用される。触媒種に制限はないが、一般的にはアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物等の塩基性化合物が使用される。中でもアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が特に好ましい。これらは、単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。エステル交換法では、上記触媒をp−トルエンスルホン酸エステル等で失活させることが一般的である。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、10,000〜30,000であることが好ましい。
液晶用バックライト等の導光板では、10,000〜15,000であることが好ましく、より好ましくは10,500以上、さらに好ましくは11,000以上、特には11,500以上、最も好ましくは12,000以上であり、より好ましくは14,500以下である。
また、自動車あるいはオートバイ等の車両用前照灯(ヘッドランプ)あるいはリアランプ等におけるLED等の光源からの光を導光するライトガイドやレンズ等では15,000〜23,000が好ましく、流動性・色相の点からさらに好ましくは17,000〜20,000である。
また、照明用のライトガイド等では15,000〜24,000が好ましく、流動性・色相の点からさらに好ましくは17,000〜20,000である。
粘度平均分子量を上記範囲の下限値以上とすることにより、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の機械的強度をより向上させることができ、粘度平均分子量を上記範囲の上限値以下とすることにより、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の流動性低下を抑制して改善でき、成形加工性を高めて成形加工を容易に行えるようになる。
なお、粘度平均分子量の異なる2種類以上の芳香族ポリカーボネート樹脂を混合して用いてもよく、この場合には、粘度平均分子量が上記の好適な範囲外であるポリカーボネート樹脂を混合してもよい。
なお、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量[Mv]は、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度25℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式、η=1.23×10−4Mv0.83から算出される値を意味する。また、極限粘度[η]とは、各溶液濃度[C](g/dl)での比粘度[ηsp]を測定し、下記式により算出した値である。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の末端水酸基濃度は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、通常1000ppm以下、好ましくは800ppm以下、より好ましくは600ppm以下である。これによりポリカーボネート樹脂の滞留熱安定性及び色調をより向上させることができる。また、その下限は、特に溶融エステル交換法で製造されたポリカーボネート樹脂では、通常10ppm以上、好ましくは30ppm以上、より好ましくは40ppm以上である。これにより、分子量の低下を抑制し、樹脂組成物の機械的特性をより向上させることができる。
なお、末端水酸基濃度の単位は、ポリカーボネート樹脂の質量に対する、末端水酸基の質量をppmで表示したものである。その測定方法は、四塩化チタン/酢酸法による比色定量(Macromol.Chem.88 215(1965)に記載の方法)である。
芳香族ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネート樹脂単独(ポリカーボネート樹脂単独とは、ポリカーボネート樹脂の1種のみを含む態様に限定されず、例えば、モノマー組成や分子量が互いに異なる複数種のポリカーボネート樹脂を含む態様を含む意味で用いる。)で用いてもよく、ポリカーボネート樹脂と他の熱可塑性樹脂とのアロイ(混合物)とを組み合わせて用いてもよい。さらに、例えば、難燃性や耐衝撃性をさらに高める目的で、ポリカーボネート樹脂を、シロキサン構造を有するオリゴマーまたはポリマーとの共重合体;熱酸化安定性や難燃性をさらに向上させる目的でリン原子を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;熱酸化安定性を向上させる目的で、ジヒドロキシアントラキノン構造を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;光学的性質を改良するためにポリスチレン等のオレフィン系構造を有するオリゴマーまたはポリマーとの共重合体;耐薬品性を向上させる目的でポリエステル樹脂オリゴマーまたはポリマーとの共重合体;等の、ポリカーボネート樹脂を主体とする共重合体として構成してもよい。
また、成形品の外観の向上や流動性の向上を図るため、芳香族ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネートオリゴマーを含有していてもよい。このポリカーボネートオリゴマーの粘度平均分子量[Mv]は、通常1500以上、好ましくは2000以上であり、また、通常9500以下、好ましくは9000以下である。さらに、含有されるポリカーボネートリゴマーは、芳香族ポリカーボネート樹脂(ポリカーボネートオリゴマーを含む)の30質量%以下とすることが好ましい。
さらに芳香族ポリカーボネート樹脂は、バージン原料だけでなく、使用済みの製品から再生されたポリカーボネート樹脂(いわゆるマテリアルリサイクルされたポリカーボネート樹脂)であってもよい。
ただし、再生されたポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネート樹脂のうち、80質量%以下であることが好ましく、中でも50質量%以下であることがより好ましい。再生されたポリカーボネート樹脂は、熱劣化や経年劣化等の劣化を受けている可能性が高いため、このようなポリカーボネート樹脂を前記の範囲よりも多く用いた場合、色相や機械的物性を低下させる可能性があるためである。
[ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)を脂環式ジオール(B2)で結合した化合物(B)]
本発明の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物は、ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)を脂環式ジオール(B2)で結合した化合物(B)を含有する。
化合物(B)は、好ましくは下記式(1)で示される。
Y−X−Y’ (1)
上記式(1)中、Xは脂環式ジオール(B2)から水酸基を除いた残基であり、Y及びY’はポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)由来の成分であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
脂環式ジオール(B2)としては、好ましくは炭素原子数4〜30、より好ましくは炭素原子数6〜20の脂環式ジオール化合物が使用される。
脂環式ジオール(B2)として、具体的には、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等のシクロブタンジオール類、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、2−メチル−1,4−シクロヘキサンジオールなどのシクロヘキサンジオール類、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのシクロヘキサンジメタノール類、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(即ち、水素化ビスフェノールA)、2,3−ノルボルナンジメタノール、2,5−ノルボルナンジメタノールなどのノルボルナンジメタノール類、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノール、1,3−アダマンタンジオール、2,2−アダマンタンジオール、デカリンジメタノール、3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(すなわち、スピログリコール)などが挙げられる。これらは立体異性体であってもよく、cis、transの制限はない。
上記の中では、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、上記シクロヘキサンジオール類、上記シクロヘキサンジメタノール類、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(即ち、水素化ビスフェノールA)がより好ましく、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(即ち、水素化ビスフェノールA)が好ましい。
脂環式ジオール(B2)は、1種もしくは2種類以上併用して用いても良い。また、脂環式ジオール(B2)は、本発明の効果を損なわない範囲で脂肪族ジオール化合物、芳香族ジオールを小量併用してもよい。
ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)は、テトラメチレンエーテル単位[−CHCHCHCH−O−]を有する重合体である。ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)は、テトラメチレンエーテル単位以外に、他のアルキレンエーテル単位を有する共重合体であることが好ましい。
他のアルキレンエーテル単位としては、直鎖型あるいは分岐型のアルキレンエーテル単位のいずれであってもよい。アルキレンエーテル単位の炭素数としては、2〜20が好ましく、より好ましくは2〜16、さらには2〜12が好ましく、特に好ましくは2〜10である。
直鎖型のアルキレンエーテル単位の例としては、これをアルキレングリコールとして挙げると、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールが好ましく挙げられ、これらは1種単独であっても2種以上の混合であってもよい。
上記の中で、より好ましいのはエチレングリコール、トリメチレングリコールである。
分岐型のアルキレンエーテル単位の例としては、これをアルキレングリコールとして挙げると、(2−メチル)エチレングリコール、(2−エチル)エチレングリコール、(2−メチル)トリメチレングリコール、(3−メチル)トリメチレングリコール、(2−エチル)トリメチレングリコール、(3−エチル)トリエチレングリコール、(2,2−ジメチル)トリメチレングリコール、(2,2−メチルエチル)トリメチレングリコール、(2,2−ジエチル)トリメチレングリコール(即ち、ネオペンチルグリコール)、ジネオペンチルグリコール、(3,3−ジメチル)トリメチレングリコール、(3,3−メチルエチル)トリメチレングリコール、(3,3−ジエチル)トリメチレングリコール、(3−メチル)テトラメチレングリコール、(4−メチル)テトラメチレングリコール、(3−エチル)テトラメチレングリコール、(4−エチル)テトラメチレングリコール、(3,3−ジメチル)テトラメチレングリコール、(3,3−メチルエチル)テトラメチレングリコール、(3,3−ジエチル)テトラメチレングリコール、(4,4−ジメチル)テトラメチレングリコール、(4,4−メチルエチル)テトラメチレングリコール、(4,4−ジエチル)テトラメチレングリコール、(3−メチル)ペンタメチレングリコール、(4−メチル)ペンタメチレングリコール、(5−メチル)ペンタメチレングリコール、(3−エチル)ペンタメチレングリコール、(4−エチル)ペンタメチレングリコール、(5−エチル)ペンタメチレングリコール、(3,3−ジメチル)ペンタメチレングリコール、(3,3−メチルエチル)ペンタメチレングリコール、(3,3−ジエチル)ペンタメチレングリコール、(4,4−ジメチル)ペンタメチレングリコール、(4,4−メチルエチル)ペンタメチレングリコール、(4,4−ジエチル)ペンタメチレングリコール、(5,5−ジメチル)ペンタメチレングリコール、(5,5−メチルエチル)ペンタメチレングリコール、(5,5−ジエチル)ペンタメチレングリコール等が挙げられる。、これらが混合していてもよい。が好ましく挙げられる。
これらは1種単独であっても2種以上の混合であってもよい。
上記の中で、より好ましいのは、(2−メチル)エチレングリコール、(2,2−ジエチル)トリメチレングリコール(即ち、ネオペンチルグリコール)、(3−メチル)テトラメチレングリコールである。
以上、アルキレンエーテル単位を、便宜的にグリコールを例として記載したが、これらグリコールに限らず、これらのアルキレンオキシドや、これらのポリエーテル形成性誘導体であってもよい。
ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)は、オキシテトラメチレングリコール単位と、オキシテトラメチレングリコール以外のエチレングリコール、(2−メチル)エチレングリコール、トリメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、(2−メチル)テトラメチレングリコールからなる共重合体がより好ましい。
ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)は、ランダム共重合体やブロック共重合体であってもよいが、ランダム共重合体であることが、ポリアルキレングリコールの結晶化を抑制させるため、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との相溶性およびハンドリング性が向上する。またこれを脂環式ジオール(B2)で結合した化合物(B)によりポリカーボネート樹脂との相溶性がより向上する。
化合物(B)は、脂環式ジオール(B2)の存在下に、上記したアルキレンエーテル単位を有するグリコール、あるいはこれらのアルキレンオキシドや、ポリエーテル形成性誘導体を、例えば特開2018−184557等に記載の公知の方法で、重合開始前の1,4−ブタンジオール成分を脂環式ジオール(B2)成分に置換え、適切な反応条件で重合させることにより、製造することができる。化合物(B)のポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)部分は、ブロック共重合体あるいはランダム共重合体であってもよいが、ランダム共重合体が好ましい。
化合物(B)は、脂環式ジオール(B2)成分が20質量%以下であり、かつ脂環式ジオール(B2)成分を除いた成分中のオキシテトラメチレングリコール単位の質量比率が55〜80質量%である。
脂環式ジオール(B2)成分が20質量%以下であることで、化合物(B)の熱安定性が良好となり、20質量%を超えると、分子鎖長が短くなるため化合物(B)の熱安定性が低下し、金型付着物が多く発生する。脂環式ジオール(B2)成分の量は18質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下であり、好ましくは3質量%以上、より好ましくは4質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、特に好ましくは6質量%以上である。
オキシテトラメチレングリコール単位の質量比率が55〜80質量%とすることで、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との相溶性が良好となり、55質量%を下回ったり、80質量%を超えると、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との相溶性が悪くなる。オキシテトラメチレングリコール単位の量は56質量%以上であることが好ましく、より好ましくは57質量%以上であり、好ましくは75質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下、特に好ましくは63質量%以下である。
また、脂環式ジオール(B2)成分を除いた成分中のオキシテトラメチレングリコール以外の単位の質量比率は、20〜47質量%であることが好ましく、より好ましくは30質量%以上であり、好ましくは43質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下、特に好ましくは38質量%以下である。
なお、脂環式ジオール(B2)成分、オキシテトラメチレングリコール単位及びオキシテトラメチレングリコール単位の質量比率は、H−NMR測定装置(具体的にはBrunker社製の500MHz)を用い、重水素化クロロホルムを溶媒として測定して求めることができる。
化合物(B)の数平均分子量は1000〜2400である。数平均分子量を1000〜2400とすることで、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との相溶性および金型付着物抑制の両立ができ、1000を下回ると成形時の金型付着物が増加となり、2400を超えると、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との相溶性が低下し色相改善効果が悪くなる。数平均分子量は1500以上であることが好ましく、より好ましくは1800以上、さらに好ましくは2000以上であり、好ましくは2300以下であり、より好ましくは2200以下である。
なお、ここでいう化合物(B)の数平均分子量は、JIS K1577に基づいて測定した水酸基価に基づいて算出される数平均分子量Mnである。
化合物(B)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜3質量部である。このような含有量とすることで、色相と透明性に優れたものとなる。化合物(B)の好ましい含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.2質量部以上であり、より好ましくは0.3質量部以上であり、好ましくは2.5質量部以下、より好ましくは2質量部以下、さらに好ましくは1.8質量部以下である。
[リン系安定剤(C)]
本発明の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物は、リン系安定剤を含有する。リン系安定剤を含有することで、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の色相がより向上する。
リン系安定剤としては、公知の任意のものを使用できる。具体例を挙げると、リン酸、ホスホン酸、亜燐酸、ホスフィン酸、ポリリン酸などのリンのオキソ酸;酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性ピロリン酸カルシウムなどの酸性ピロリン酸金属塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸セシウム、リン酸亜鉛など第1族または第2B族金属のリン酸塩;ホスフェート化合物、ホスファイト化合物、ホスホナイト化合物などが挙げられるが、ホスファイト化合物が特に好ましい。ホスファイト化合物を選択することで、より高い耐変色性と連続生産性を有するポリカーボネート樹脂組成物が得られる。
ここでホスファイト化合物は、一般式:P(OR)で表される3価のリン化合物であり、Rは、1価または2価の有機基を表す。
このようなホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノノニル/ジノニル・フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジホスファイト、6−[3−(3−tert−ブチル−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン等が挙げられる。
このようなホスファイト化合物のなかでも、下記式(2)または(3)で表される芳香族ホスファイト化合物が、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の耐熱変色性が効果的に高まるため、より好ましい。
[式(2)中、R、R及びRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、炭素数6以上30以下のアリール基を表す。]
[式(3)中、R及びRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、炭素数6以上30以下のアリール基を表す。]
上記式(2)で表されるホスファイト化合物としては、なかでもトリフェニルホスファイト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト等が好ましく、なかでもトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトがより好ましい。このような、有機ホスファイト化合物としては、具体的には例えば、ADEKA社製「アデカスタブ1178」、住友化学社製「スミライザーTNP」、城北化学工業社製「JP−351」、ADEKA社製「アデカスタブ2112」、BASF社製「イルガフォス168」、城北化学工業社製「JP−650」等が挙げられる。
上記式(3)で表されるホスファイト化合物としては、なかでもビス(2,4−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトのようなペンタエリスリトールジホスファイト構造を有するものが特に好ましい。このような、有機ホスファイト化合物としては、具体的には例えば、ADEKA社製「アデカスタブPEP−36」、Doverchemical社製「Doverphos S−9228」等が好ましく挙げられる。
なお、リン系安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
リン系安定剤(C)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、0.005〜0.4質量部であり、好ましくは0.007質量部以上、より好ましくは0.008質量部以上、さらに好ましくは0.01質量部以上であり、また、好ましくは0.3質量以下、さらに好ましくは0.2質量部以下、特に好ましくは0.15質量部以下、0.1質量部以下であることが最も好ましい。リン系安定剤(C)の含有量が前記範囲の0.005質量部未満の場合は、色相、耐熱変色性が不十分となり、リン系安定剤(C)の含有量が0.4質量部を超える場合は、耐熱変色性がかえって悪化するだけでなく、湿熱安定性も低下する。
[エポキシ化合物、オキセタン化合物(D)]
本発明の樹脂組成物は、エポキシ化合物及び/又はオキセタン化合物を含有することが好ましい。
エポキシ化合物として、1分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物が用いられる。具体的には、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、2,3−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4−(3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシル)ブチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチレンオキシド、シクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−6’−メチルシロヘキシルカルボキシレート、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノール−Aグリシジルエーテル、フタル酸のジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸のジグリシジルエステル、ビス−エポキシジシクロペンタジエニルエーテル、ビス−エポキシエチレングリコール、ビス−エポキシシクロヘキシルアジペート、ブタジエンジエポキシド、テトラフェニルエチレンエポキシド、オクチルエポキシタレート、エポキシ化ポリブタジエン、3,4−ジメチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、3,5−ジメチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、3−メチル−5−t−ブチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、オクタデシル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、シクロヘキシル−2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2−イソプロピル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、オクタデシル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2−エチルヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,6−ジメチル−2,3−エポキシシクロヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,5−エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、3−t−ブチル−4,5−エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、ジエチル4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート、ジ−n−ブチル−3−t−ブチル−4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などを好ましく例示することができる。
これらの中でも、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、2,3−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4−(3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシル)ブチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート等が特に好ましい。
エポキシ化合物は、単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
エポキシ化合物の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.005〜0.2質量部であり、より好ましくは0.007質量部以上であり、また、より好ましくは0.15質量以下、さらに好ましくは0.1質量部以下、特に好ましくは0.05質量部以下である。エポキシ化合物の含有量が0.005質量部未満の場合は、色相、耐熱変色性が不十分となりやすく、0.2質量部を超える場合は、耐熱変色性がかえって悪化するだけでなく、色相の低下、成形時のガスが発生しやすい。
オキセタン化合物としては、分子内に1以上のオキセタン基を有する化合物であればいずれも使用することができ、分子中にオキセタン基を1個有するモノオキセタン化合物および分子中にオキセタン基を2個以上有する2官能以上のポリオキセタン化合物のいずれもが使用できる。
オキセタン化合物を含有することによって、良好な色相と高度の耐熱変色性を一層向上させることができる。
モノオキセタン化合物としては、下記の一般式(I−a)、(I−b)または(II)で表される化合物などを好ましく例示することができる。
(式中、Rはアルキル基、Rはアルキル基またはフェニル基を示し、Rは芳香環を有していてもよい2価の有機基、nは0または1を示す。)
上記一般式(I−a)、(I−b)及び(II)において、Rはアルキル基であるが、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、メチル基またはエチル基が好ましく、特に好ましくはエチル基である。
また、Rはアルキル基またはフェニル基であるが、好ましくは炭素数2〜10のアルキル基であり、鎖状のアルキル基、分岐したアルキル基または脂環式アルキル基のいずれであってもよく、或いはアルキル鎖の途中にエーテル結合(エーテル系酸素原子)を有する鎖状または分岐状のアルキル基であってもよい。Rの具体例としては、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3−オキシペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などを挙げることができる。そのうちでも、Rは2−エチルヘキシル基、フェニル基、シクロヘキシル基が好ましい。
一般式(I−a)の化合物の具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタンなどを好ましく挙げることができる。そのうちでも、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン等が特に好ましい。
一般式(I−b)の化合物の具体例としては、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン等が特に好ましい。
一般式(II)において、Rは芳香環を有していてもよい2価の有機基であるが、その例としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ネオペンチレン基、n−ペンタメチレン基、n−ヘキサメチレン基等の炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキレン基、フェニレン基、式:−CH−Ph−CH−または−CH−Ph−Ph−CH−(ここで、Phはフェニル基を示す)で表される2価の基、水素添加ビスフェノールA残基、水素添加ビスフェノールF残基、水素添加ビスフェノールZ残基、シクロヘキサンジメタノール残基、トリシクロデカンジメタノール残基などを挙げることができる。
一般式(II)の化合物の具体例としては、ビス(3−メチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−プロピル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−ブチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン等を特に好ましく挙げることができる。
オキセタン化合物は、単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
オキセタン化合物の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.005〜0.2質量部であり、さらに好ましくは0.007質量部以上、特に好ましくは0.01質量部以上であり、また、より好ましくは0.15質量以下、さらに好ましくは0.1質量部以下、特に好ましくは0.05質量部以下である。オキセタン化合物の含有量が、0.005質量部未満の場合は、色相、耐熱変色性が不十分となりやすく、0.2質量部を超える場合は、耐熱変色性が却って悪化しやすく、成形時のガスが発生しやすい。
エポキシ化合物とオキセタン化合物は、両者を併せて含有することも好ましく、その場合の合計の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、0.005〜0.2質量部であることが好ましい。
[添加剤等]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記した以外のその他の添加剤、例えば、酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、顔料、染料、ポリカーボネート樹脂以外の他のポリマー、難燃剤、耐衝撃改良剤、帯電防止剤、可塑剤、相溶化剤などの添加剤を含有することができる。これらの添加剤は一種または二種以上を配合してもよい。
ポリカーボネート樹脂以外の他の樹脂としては、例えば、芳香環構造を有するアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂;ポリスチレン樹脂、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)などのスチレン系樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリスルホン樹脂等が挙げられる。
その他の樹脂は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。ただし、その他の樹脂を含有する場合の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、20質量部以下とすることが好ましく、10質量部以下がより好ましく、さらに5質量部以下、中でも3質量部以下、特には1質量部以下とすることが好ましい。
[ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法に制限はなく、公知のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法を広く採用でき、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、化合物(B)及びリン系安定剤(C)、並びに、必要に応じて配合されるその他の成分を、例えばタンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
[光学部材]
本発明の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物は、上記したポリカーボネート樹脂組成物をペレタイズしたペレットを各種の成形法で成形して光学部材を製造することができる。またペレットを経由せずに、押出機で溶融混練された樹脂を直接、成形して光学部材にすることもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、相溶性に優れ、高温の加工温度においても良好な色相を有し、且つ成形時のガス発生が極めて少ないことから、特に射出成形法により、光学部材を成形するのに好適に用いられる。
射出成形の際の樹脂温度は、目的とする成形品の大きさ、厚み、成形機の射出能力によって決定される。本発明のポリカーボネート樹脂組成物の成形においては通常280℃〜390℃、好ましくは280℃〜360℃の範囲で使用されるが、充填性、成形ひずみの状態が許す限り、低い温度で成形することが望ましい。従来のポリカーボネート樹脂組成物を用いた場合には、成形時の樹脂温度を高めると、成形品の黄変が生じやすくなるという問題もあったが、本発明の樹脂組成物を使用することで、上記の温度範囲であっても、良好な色相を有する成形品、特に光学部材を製造することが可能となる。
なお、樹脂温度とは、直接測定することが困難な場合はバレル設定温度として把握される。
光学部材としては、LED、有機EL、白熱電球、蛍光ランプ、陰極管等の光源を直接または間接に利用する機器・器具の部品が挙げられ、導光板や面発光体用部材、照明用部材等が代表的なものとして例示され、特に光路長が50mm以上と長い光学部品に特に好適である。
導光板は、液晶バックライトユニットや各種の表示装置、照明装置の中で、LED等の光源の光を導光するためのものであり、側面または裏面等から入れた光を、通常表面に設けられた凹凸により拡散させ、均一の光を出す。その形状は、通常平板状であり、表面には凹凸を有していても有していなくてもよい。
導光板の成形は、通常、好ましくは射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法などにより行われる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いた導光板は、液晶バックライトユニットや各種の表示装置、照明装置の分野で好適に使用できる。このような装置の例としては、携帯電話、モバイルノート、ネットブック、スレートPC、タブレットPC、スマートフォン、タブレット型端末等の各種携帯端末、カメラ、時計、ノートパソコン、各種ディスプレイ、照明機器等が挙げられ、特に光路長が50mm以上と長い場合にも好適に使用することができる。
また、光学部材としては、車外照明用導光部材、例えば自動車あるいはオートバイ等の車両用前照灯(ヘッドランプ)あるいはリアランプ、フォグランプ等において、LED等の光源からの光を導光するライトガイドやレンズ等も好適であり、特に光路長が50mm以上と長い場合にも好適に使用することができる。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
以下の実施例及び比較例で使用した原料は以下の表1の通りである。
表1中、「PTMG」はポリオキシテトラメチレングリコール、「PPG」はポリ(2−メチル)エチレングリコール、「PEG」はポリエチレングリコール、「HBPA」は水素化ビスフェノールA、「BPA」はビスフェノールAの略である。
(実施例1〜43、比較例1〜8)
[樹脂組成物ペレットの製造]
上記した各成分を、以下の表2以下に記した割合(質量部)で配合し、タンブラーにて20分混合した後、スクリュー径40mmのベント付単軸押出機(田辺プラスチック機械社製「VS−40」)により、シリンダー温度250℃、100rpmで溶融混練し、吐出されるストランドをペレタイザーに入れ、ストランドカットしてペレットを得た。
[相溶性の評価]
上記ペレット製造工程での押出機から吐出されるストランドをペレタイザーに入れる前に、約1分間押出機ダイから流れ出た樹脂を床に垂れ流し、厚み約18mm、径150〜180mm、重量約350±20gの円盤状の塊を得た後、室温で冷却した。円盤状の樹脂塊の透明性を、下記の4段階で目視にて評価した。
A:透明性が非常に優れる
B:透明性に優れる
C:少し白濁
D:大きく白濁
樹脂塊が白濁するのは、配合した(B)成分や、他のポリアルキレングリコールの相溶性が悪く、均質混合ができていないことを意味する。
[色相(YI)の評価]
上記で得られたペレットを、120℃で5〜7時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(ソディック社製「HSP100A」)により、樹脂温度340℃、金型温度80℃、サイクル40秒で長光路成形品(300mm×7mm×4mm)を成形した。
この長光路成形品について、300mmの光路長でYI(黄変度)の測定を行った。測定には長光路分光透過色計(日本電色工業社製「ASA 1」、C光源、2°視野)を使用した。
[金型汚染性の評価(モールドデポジット)]
上記で得られたペレットを、120℃で5時間乾燥させた後、射出成形機(住友重機械工業社製「SE−7M/C12」)を用い、図1に示すようなしずく型金型を用いて、シリンダー温度340℃、成形サイクル10秒、金型温度40℃の条件にて、100ショット射出成形し、終了後の金型固定側の金属鏡面に発生する白い付着物による汚れの状態を、以下のA、B、Cの3段階の基準で、目視にて評価判定した。
A:付着物量が少ない
B:付着物量がAとCの間
C:付着物量が多い
なお、図1のしずく型金型は、ゲートGから樹脂組成物を導入し、尖端P部分に発生ガスが溜まり易くなるように設計した金型である。ゲートGの幅は1mm、厚みは1mmであり、図1において、幅h1は14.5mm、長さh2は7mm、長さh3は27mmであり、成形部の厚みは3mmである。
以上の評価結果を、以下の表2以下に示す。
なお、上記表中、比較例6は、分解により成形品が脆く連続成形が不可であった。YIはサンプリングできたものの参考値である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、相溶性に優れ、良好な色相を有し、且つ成形時のガス発生が極めて少ないポリカーボネート樹脂組成物なので、各種光学部材に極めて好適に利用でき、産業上の利用性は非常に高い。

Claims (6)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)を脂環式ジオール(B2)で結合した化合物(B)を0.1〜3質量部、及びリン系安定剤(C)を0.005〜0.4質量部含有し、
    化合物(B)は、脂環式ジオール(B2)成分が20質量%以下であり、かつ脂環式ジオール(B2)成分を除いた成分中のオキシテトラメチレングリコール単位の質量比率が55〜80質量%であり、且つ化合物(B)の数平均分子量が1000〜2400であることを特徴とする光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. ポリオキシテトラメチレングリコール系重合体(B1)が、オキシテトラメチレングリコール単位と、オキシテトラメチレングリコール以外のオキシアルキレングリコール単位を含有する共重合体である請求項1に記載の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. さらに、エポキシ化合物及び/又はオキセタン化合物(D)を、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.005〜0.2質量部含有する請求項1または2に記載の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 脂環式ジオール(B2)が水素化ビスフェノールAである請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材用ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物からなる光学部材用成形品。
  6. 成形品が、光学部品の光路長が50mm以上の、自動車灯火用のライトガイド、照明用ライトガイド、または、バックライト用導光板である請求項5に記載の成形品。
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