JPWO2020090977A1 - イットリウム製スパッタリングターゲットおよびそれを用いた成膜方法 - Google Patents

イットリウム製スパッタリングターゲットおよびそれを用いた成膜方法 Download PDF

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Abstract

ポアの最大径が1mm以下であることを特徴とするイットリウム製スパッタリングターゲット。また、イットリウム製スパッタリングターゲットの任意の断面中に存在するポアの個数が0個以上2個以下であることが好ましい。また、クラックの最大長さが3mm以下であることが好ましい。また、イットリウム製スパッタリングターゲットの引張強さが100MPa以上であることが好ましい。

Description

本発明の一態様は、イットリウム製スパッタリングターゲットおよびそれを用いた成膜方法に関する。
金属イットリウムは、メタルゲート材料、高誘電率材料などの電子材料への適用が検討されている。また、酸化イットリウムは、プラズマや薬品に対する耐久性がよい。このため、酸化イットリウム膜をプラズマ処理装置用部品の保護膜に使うことが試みられている。
特許第6084464号公報(特許文献1)では、酸化イットリウム被膜を有するプラズマエッチング処理装置用部品が開示されている。特許文献1では、結晶構造などを制御した酸化イットリウム被膜が開示されている。これにより、特許文献1では耐プラズマ性を向上させている。特許文献1では、酸化イットリウム粉末をプラズマ燃焼炎を使って高速で噴射することで成膜している。プラズマ燃焼炎は約10000℃程度の高温が必要である。このため、設備が高価であり、安全対策も必要であった。
プラズマ燃焼炎を使わない成膜方法としてはスパッタリング法が挙げられる。スパッタリング法は、真空チャンバ内にスパッタリングターゲットを配置し、スパッタリングターゲットにイオン化粒子を衝突させる方法である。これにより、スパッタリングターゲットの表面(スパッタ面)の原子または分子がはじき飛ばされて成膜が行われる。イオン化粒子には、希ガス元素や窒素が使われる。スパッタリング法は、プラズマ燃焼炎を使わないことから、比較的設備が安価である。また、真空チャンバ内での成膜工程を行うため、比較的安全な成膜方法である。
特許第5738993号公報(特許文献2)には、高純度イットリウム製スパッタリングターゲットが開示されている。特許文献2では、溶融塩電解と電子ビーム溶解を組合せて高純度化していた。
特許第6084464号公報 特許第5738993号公報
従来のスパッタリングターゲットでは、スパッタ工程中にターゲットが割れるなどの不具合が発生していた。この原因を追究したところ、ターゲット中に大きなポアやクラックがあることが原因であった。特許文献2では、電子ビーム溶解を2〜4回繰り返してイットリウム製インゴットを製造していた。電子ビーム溶解を4回程度行うことにより、高純度化できる。その一方で、インゴット中には大きなポアが残存していた。また、金属イットリウムは破壊靭性が低い材料であるため、ターゲットに加工する際にクラックが発生し易かった。
スパッタリング法は、イオン化させた希ガス元素をスパッタリングターゲットに衝突させる成膜方法である。大きなポアやクラックが残存したターゲットでは、衝突に耐えられず破損が起きていたのである。
実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットは、ポアの最大径が1mm以下であることを特徴とするものである。
実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットの一例を示す図。 実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットにおいて、イットリウム結晶の構造の一例を示す図。 実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットにおいて、ポアの一例を示す図。 実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットにおいて、クラックの一例を示す図。 実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットにおいて、イットリウム結晶の構造の他の例を示す図。
実施形態
実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットにおいて、ポアの最大径が1mm以下であることを特徴とするものである。
図1に実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲットの一例を示した。図中、1はイットリウム製スパッタリングターゲット(以下、単に「ターゲット」と称する場合もある)、2はスパッタ面、3は側面、である。図1ではイットリウム製スパッタリングターゲット1が円柱型ターゲットである場合を例示したが、四角柱型など特に形状が限定されるものではない。また、スパッタ装置に設置する場合は、必要に応じ、バッキングプレートを設けるものとする。
また、図2及び図5には、実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲット1の組織構造の一例を示した。図2及び図5中、4はイットリウム結晶、である。イットリウム結晶に囲まれた隙間が、ポアまたはクラックと呼ばれる。
実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲット1は多結晶体である。ポアとは、イットリウム結晶粒子同士の2粒子間または3粒子間(三重点)に形成された隙間である。また、クラックとは、4個以上のイットリウム結晶粒子間につらなった隙間のことである。
図3にポア、図4にクラックの一例を示した。図3ではイットリウム結晶4−1、4−2、4−3で囲まれた隙間がポア5となっている。図3では、3つの結晶粒間である三重点に形成されたポアの例である。また、図4では、イットリウム結晶4−1、4−2、4−3、4−4、4−5、4−6で囲まれた隙間がクラック6となっている。
ポアまたはクラックの測定はターゲット1の任意の断面を光学顕微鏡で観察するものとする。任意の断面とは、円柱形状のターゲット1の中心軸に直交する横断面、横断面に直交する縦断面、または、その他任意に切り出された断面を意味する。光学顕微鏡写真のコントラストの違いで、イットリウム結晶とポア(またはクラック)を区別することができる。光学顕微鏡写真は、倍率10倍以上とする。また、必要に応じ、断面を表面粗さRaが2μm以下になるように研磨加工するものとする。また、後述する単位面積を一視野で測定できないときは、複数に分けて測定しても良いものとする。また、複数に分けて測定する場合は、隣り合う視野を測定していくものとする。
また、超音波探傷検査またはX線レントゲン検査により、ポアおよびクラックの有無を検査することができる。これら検査は非破壊検査である。ターゲット1全体の内部のポアと、クラックとは、超音波探傷検査またはX線レントゲン検査により測定可能である。非破壊検査を行った後、断面を切り出す方法が有効である。
実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲット1において、ポアの最大径が1mm以下であることを特徴とするものである。また、イットリウム製スパッタリングターゲット1の任意の断面中に存在するポアの個数が0個以上2個以下であることが好ましい。なお、イットリウム製スパッタリングターゲット1の任意の断面の全体を任意の断面の視野とする場合のみならず、任意の断面のうち、任意の面積、例えば単位面積10mm×10mmをつなげて任意の断面の視野としてもよい。
単位面積10mm×10mmの光学顕微鏡写真に写るポアの最も長い対角線を最大径とする。ここで、対角線とは、ポア外周上の各点から他の複数点までの長さをいう。各点から他の複数点までの長さは、各点から他の複数点までの直線距離であればよい。単位面積10mm×10mmを3箇所行い、その中で最も大きな値をポアの最大径とする。ポアの最大径が1mmを超えて大きいとターゲット1の強度が低下する。スパッタリング法は、イオン化粒子をターゲット1に衝突させる成膜方法である。ターゲットのスパッタ面には、イオン粒子が衝突していく。スパッタリングが進行するに従い、スパッタ面が削られていく。最大径が1mmを超えたポアが存在すると、イオン粒子の衝突によりポアを起点にターゲットに割れが発生してしまう。このため、従来のターゲットでは、その交換時期を早めないといけなかった。
また、ポアが形成された箇所はスパッタレートが変わりやすい。スパッタレートが変わると、成膜される膜が不均一になり易くなる。このため、ターゲット1のポアの最大径は1mm以下、さらには0.5mm以下が好ましい。また、ポアがないこと(=ポアの最大径が0mm)が最も好ましい。
また、単位面積10mm×10mm中に存在するポアの個数が0個以上2個以下であることが好ましい。ポアの最大径が1mm以下であったとしても、ポアが近くに集まっていると、ターゲットの割れやスパッタレートの不均一の原因となり易い。このため、ターゲット1において、単位面積10mm×10mmにおいて、最大径1mm以下のポアの個数が2個以下であれば、ターゲットの割れの発生やスパッタレートの不均一性を抑制することができる。
また、ターゲット1のクラックの最大長さが3mm以下であることが好ましい。クラックとは、4個以上のイットリウム結晶粒子間につらなった隙間のことである。4個以上のイットリウム結晶粒子間につながったポアがクラックとなる。クラックの最大径の測定も光学顕微鏡写真を使って行うものとする。ポアと同様にクラックもコントラストの差で判別することができる。また、クラックとは4個以上の結晶粒間につらなってできた空間であるため、直線的な形状に限らず、うねり形状などになる。なお、クラックの最大長さは光学顕微鏡に写るクラックの長手方向における第1の端部から反対側の第2の端部までの長さを言う。第1の端部から第2の端部までの長さは、第1の端部から第2の端部までの直線距離でもよいし、第1の端部から、クラックの軸心を通り第2の端部に至る曲線距離でもよい。前者は、直線的な形状または比較的小さいうねり形状のクラックの場合に有効であり、後者は、比較的大きいうねり形状のクラックの場合に有効である。クラックの長さが3mmを超えて大きいと、ターゲットの割れやスパッタレートの不均一の原因となり易い。このため、クラックの最大長さは3mm以下、さらには2mm以下であることが好ましい。また、最も好ましくはクラックがない(=クラックの最大長さが0mm)ことである。また、ポアやクラックは光学顕微鏡写真ではイットリウム結晶とのコントラストの違いで区別できる。
クラックの最大長さの測定は、ターゲット1の任意の断面の光学顕微鏡写真を観察して行うものとする。単位面積30mm×30mm中に観察されるクラックの中で最も長いものをクラックの最大長さとする。単位面積30mm×30mmをつなげて断面の視野にしてもよい。また、クラックについてもターゲット1全体の内部を超音波探傷検査またはX線レントゲン検査により測定可能である。非破壊検査を行った後、断面を切り出す方法が有効である。
また、クラックは単位面積30mm×30mm中に0個以上2個以下であることが好ましい。3mm以下のクラックであっても、単位面積30mm×30mm中に3個以上存在すると、ターゲットの割れやスパッタレートの不均一の原因となり易い。
また、イットリウムの純度が、希土類元素およびガス成分を除いて4N以上であることが好ましい。
希土類元素とは、イットリウム(Y)以外の希土類元素である。このため、イットリウム以外の希土類元素とはランタノイド元素およびアクチノイド元素となる。イットリウム以外の希土類元素は合計で500wtppm以下が好ましい。ランタノイド元素は、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luである。ランタノイド元素に比べて、アクチノイド元素が不可避不純物として含有される量は非常に少ない。また、ランタノイド元素の中では、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Ho(ホルニウム)、Er(エルビウム)、Nd(ネオジム)が主な不可避不純物になる。また、不純物金属成分の含有量はGDMS分析(グロー放電質量分析)にて行うものとする。GDMS分析は、金属成分の定量分析に適している。また、一度に多数の元素を分析することができる。このため、希土類元素およびその他の金属不純物元素の含有量を分析することができる。
また、ガス成分とは、O(酸素)、N(窒素)、C(炭素)、S(硫黄)、H(水素)である。ガス成分は、これら元素単体や、他の成分との化合物となっているものも含まれる。他の成分との化合物には、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、酸化イットリウム(Y)、不純物希土類元素の酸化物などが挙げられる。なお、化合物になっているものは、ガス成分単体に換算するものとする。例えば、Yで検出されたものは、Y中の酸素をガス成分とカウントする。
ガス成分の合計量は1質量%以下であることが好ましい。ガス成分の中では酸素が最も多い元素となる。これはイットリウムが酸化し易い元素であるためである。酸素含有量は0.6質量%以下であることが好ましい。また、ガス成分の含有量の分析は、IGA(Interstitial Gas Analysis)法にて行うものとする。IGA法であれば、O(酸素)、N(窒素)、C(炭素)、S(硫黄)、H(水素)の含有量を測定することができる。
また、希土類元素およびガス成分を除いた不純物元素としては、Al(アルミニウム)、Mg(マグネシウム)、Na(ナトリウム)、Fe(鉄)、Zn(亜鉛)、Ca(カルシウム)、K(カリウム)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、W(タングステン)、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)が挙げられる。
後述するようにイットリウム製スパッタリングターゲット1をスパッタして得られる膜は、プラズマ処理装置用部品に好適である。プラズマ処理装置は、半導体素子を製造することに使われる。
Na、K、Ca、Mgが半導体膜に混入すると、半導体性能に悪影響を与える。よって、ターゲットの段階1や、インゴットの段階から、これら元素が少ない方がよい。
また、Al、Mg、Fe、Zn、Ni、Cu、W、Mo、Taは、プラズマとの反応性が高い。得られた膜にこれら元素が混入していると、膜の耐プラズマ性が低下する。
ターゲット1中のAl(アルミニウム)の含有量は、300質量ppm以下が好ましい。Mg(マグネシウム)の含有量は、50質量ppm以下が好ましい。Na(ナトリウム)の含有量は、100質量ppm以下が好ましい。Fe(鉄)の含有量は、800質量ppm以下が好ましい。Zn(亜鉛)の含有量は、100質量ppm以下が好ましい。Ca(カルシウム)の含有量は、4000質量ppm以下が好ましい。K(カリウム)の含有量は、10質量ppm以下が好ましい。Ni(ニッケル)の含有量は、300質量ppm以下が好ましい。Cu(銅)の含有量は、200質量ppm以下が好ましい。W(タングステン)の含有量は、6000質量ppm以下が好ましい。Mo(モリブデン)の含有量は、3000質量ppm以下が好ましい。Ta(タンタル)の含有量は、8000質量ppm以下が好ましい。
また、イットリウム結晶の平均結晶粒経は0.3mm以上25mm以下であることが好ましい。平均結晶粒経が0.3mm未満であると、粒界が増える。粒界が増えると、クラックも形成され易くなる。一方、平均結晶粒経が25mmを超えて大きいと、イットリウム結晶同士の三重点が大きくなる。三重点が大きくなると、大きなポアが形成され易くなる。このため、平均結晶粒経は0.3〜25mm、さらには1〜20mmの範囲内であることが好ましい。
また、平均結晶粒径の測定は、スパッタ面2を光学顕微鏡観察により行うものとする。スパッタ面2を光学顕微鏡写真(倍率10倍以上)にて撮影する。スパッタ面2を一視野で撮影できないときは複数に分けて撮影してもよいものとする。また、スパッタ面2は粒界が確認できる程度にエッチング加工を施してもよいものとする。
まず、光学顕微鏡写真に写るイットリウム結晶の個数をカウントする。この作業により、スパッタ面2に観察されるイットリウム結晶の個数を求める。なお、一視野でスパッタ面2を撮影できないときは、複数回に分けて撮影してもよいものとする。それぞれの写真をつなぎ合わせてイットリウム結晶の個数を求めることができる。
次に、「スパッタ面の面積÷スパッタ面に観察されるイットリウム結晶の個数」により結晶1個の面積を計算する。結晶1個を真円と仮定して直径を求めるものとする。この直径を平均結晶粒径とするものとする。イットリウム結晶は輪郭がランダムな波型形状を有していることが好ましい。輪郭が波型形状を有することにより、結晶同士の結合が強くなる。
また、イットリウム製スパッタリングターゲット1の引張強さが100MPa以上であることが好ましい。引張強さは、試料に引張荷重を加えて破断させたときの最大荷重を断面積(試料の断面積)で割った値である。引張強さが大きいほど、破断しにくいものであるといえる。
また、ターゲット1の引張強さの測定はJIS−Z−2241に準じて行うものとする。試料サイズは直径6mm±0.1mmのものとする。直径6mmは試料の断面積が28.26mmとなる。測定装置は、インストロン社製5567型精密万能試験機またはそれに準じた性能を有するものとする。測定条件は、室温、大気中、引張速度12.6mm/minとする。
実施形態にかかるターゲット1は、ポアまたはクラックを小さくしているので引張強さを向上させることができる。金属イットリウムは、もろい材料である。一方、ターゲット1は、スパッタ面2を平坦にする必要がある。凹凸の大きなスパッタ面ではスパッタレートが安定しないためである。平坦面を得るには、スパッタ面2に研磨加工などの表面加工が必要である。引張強さが100MPa未満の場合は、表面加工の際にクラックが発生し易くなる。このため、引張強さは100MPa以上、さらには135MPa以上であることが好ましい。
また、ターゲット1の破断伸びが5〜30%であることが好ましい。破断伸びとは、引張試験を行った際の破断点までの試料の伸びのことである。破断伸びが大きい方が破壊までの変形量が多いことになる。破断伸びが5%未満では、破断までの変形量が小さすぎて加工の応力への耐久性が低い。また、破断伸びが30%を超えて大きいと、変形量が大きすぎてターゲット1が平坦面を得難くなる。そのため、破断伸びは5〜30%、さらには10〜20%が好ましい。
破断伸びの測定についてもJIS−Z−2241に準じて行うものとする。試料サイズは引張強さのものと同様である。また、測定装置も同様のものであることが好ましい。また、破断伸びの測定条件は標点間距離(Gage Length)=30mmとする。
また、スパッタ面2の直径が100mm以上であることが好ましい。スパッタ面2が大きいほど、一回のスパッタ工程で成膜できる量が大きくなる。ターゲット1の交換の手間を考慮すると、量産性が向上する。実施形態にかかるターゲット1は、ポアを小さくしているため、ターゲット1を大きくしたとしてもスパッタレートを均一にできる。また、スパッタ工程中に、ターゲット1の割れの発生を抑制できる。
このため、スパッタ面2の直径を100mm以上、さらには160mm以上にすることができる。また、ターゲット1の厚みは10mm以上、さらには16mm以上にすることができる。なお、スパッタ面2の直径の上限は特に限定されるものではないが、直径400mm以下が好ましい。また、ターゲット1の厚みの上限は特に限定されるものではないが、30mm以下が好ましい。ターゲット1の直径または厚みが大きくなりすぎると、平均結晶粒径の制御が困難となる恐れがある。このため、ターゲット1のスパッタ面2の直径は100〜400mm、さらには160〜350mmの範囲内が好ましい。また、ターゲット1の厚みは、10〜30mm、さらには16〜25mmが好ましい。
また、スパッタ面2の表面粗さRaが2.0μm以下であることが好ましい。スパッタ面2は、イオン化粒子が衝突する面である。スパッタ面2の表面が荒れていると、イオン化粒子の衝突の仕方が不均一になる。この結果、スパッタレートが不均一になる。スパッタ面2の表面粗さRaは2.0μm以下、さらには1.2μm以下が好ましい。実施形態にかかるターゲット1は、引張強さを向上させているので研磨加工を行ったとしてもクラックの発生を抑制できる。
なお、スパッタ面2の表面粗さとは、スパッタ工程を行う前の新品のターゲットのスパッタ面の表面粗さを意味する。
以上のようなイットリウム製スパッタリングターゲット1は、スパッタリングすることにより、成膜する成膜方法に用いるものである。
成膜される膜は、金属イットリウム膜、イットリウム化合物膜が挙げられる。
イットリウム化合物は、酸化物、窒化物、フッ化物、それらの複合化合物などが挙げられる。具体的には、酸化イットリウム(Y)、窒化イットリウム(YN)、フッ化イットリウム(YF)、酸フッ化イットリウム(YOF)から選ばれる1種である。
酸化イットリウム膜を形成する場合は、酸素含有雰囲気中でスパッタする方法が挙げられる。酸素含有雰囲気を使って、酸化反応を行いながらスパッタする方法を反応性スパッタと呼ぶ。また、金属イットリウム膜を成膜した後、酸化処理する方法も挙げられる。窒化物膜、フッ化物膜、複合化合物膜についても、反応性スパッタを用いる方法または金属イットリウム膜を化合物膜に反応させる方法が適用できる。
また、スパッタ装置としては、DCスパッタ、マグネトロンスパッタ、イオンビームスパッタなどが挙げられる。DCスパッタは、電極間に直流電圧をかける方式である。また、マグネトロンスパッタは、ターゲット1側に磁石を配置し、電極間に直流電圧をかける方式である。マグネトロンスパッタはDCスパッタの一種である。磁石を配置することにより、ターゲット1周囲に磁界を発生させることができ、電子の移動方向を制御できる。これにより、スパッタ速度を速めることができる。イオンビームスパッタは、イオン銃から放出されたイオンをターゲット1のスパッタ面2に照射する方式である。イオンビームスパッタは、スパッタに利用したいイオンのみを使うので不純物の混入を抑制できる。
また、スパッタ工程は、真空度0.5Pa以下であることが好ましい。また、スパッタ装置の電源出力を800W(0.8kW)以上にすることが好ましい。スパッタ装置の電源出力とは、電極間に印加する電圧のことである。
スパッタ装置の電源出力を大きくすることにより、成膜速度を早めることができる。これにより、量産性が上がる。実施形態にかかるターゲット1は、スパッタ装置の電源出力を800W以上にしたとしても、ターゲット1の割れが発生しない。このため、スパッタ装置の電源出力を1000W(1kW)以上にすることもできる。また、スパッタ装置の電源出力を大きくすると、スパッタ面2へのイオンまたは電子の衝突エネルギーが強くなる。実施形態にかかるターゲット1は、衝突エネルギーが大きくなってもターゲット1の割れが抑制できる。このため、ターゲット1の長寿命化をなしえることができる。スパッタ面2の大型化と併せて、量産性に優れた成膜方法を得ることができる。なお、スパッタ装置の電源出力の上限は特に限定されるものではないが、50kW以下であることが好ましい。電源出力が50kWを超えると、ターゲット1が割れる可能性が高くなる。言い換えると、スパッタ装置の電源出力が0.8kW以上50kW以下、さらには1kW以上40kW以下のものに好適である。
次に、実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲット1の製造方法について説明する。実施形態にかかるイットリウム製スパッタリングターゲット1は上記構成を有していれば、その製造方法は特に限定されるものではないが、歩留り良く得るための方法は次の通りである。
第1の製造方法は、電子ビーム溶解(EB溶解)を使う方法である。市販の金属イットリウムは、Y以外の希土類元素およびガス成分を除いた純度が2N〜3N程度である。市販レベルの金属イットリウムを原料とし、EB溶解を行うものとする。EB溶解は、電子ビームを原料に照射し、溶解させた後、固めていく方法である。このEB溶解を2回以上、繰り返してイットリウムインゴットを作製していくものとする。EB溶解を行うことにより、不純物元素が低減していく。また、3回以上繰り返すことにより、インゴット中のポアが形成され難くなる。つまり、EB溶解後のインゴットを繰り返しEB溶解することにより、ポアを消滅させることができるのである。このため、EB溶解の回数は2回以上、さらには3回以上が好ましい。なお、EB溶解の回数の上限は特に限定されるものではないが10回以下が好ましい。10回を超えて増やしても、それ以上の効果が得難く、コストアップの要因となる。また、電子ビームの出力は1〜1000kWの範囲内であることが好ましい。電子ビームの出力が1kW未満では溶解するのに時間がかかる。1000kWを超えるとレーザ出力が強すぎて結晶粒径のばらつきが発生し易くなる。このため、電子ビーム出力は1〜1000kW、さらには5〜300kWが好ましい。
また、引き上げ速度を遅くすることも有効である。EB溶解は電子ビームにより溶解した溶解物を引き上げながら固めていく方式である。引き上げ速度を速めると、十分に固化していないため、ポアが発生する可能性が高くなる。このため、引き上げ速度は、1mm/min未満が好ましい。また、引き上げ工程は、途中で止めずに連続的に行うことが好ましい。引き上げ速度を変えると、平均結晶粒径のばらつきが生じ易くなる。
また、インゴットの直径は、目的とするターゲット1の直径に対し、プラス20mm以上になってから取り出すものとする。金属イットリウムは酸化し易い材料である。インゴットの表面が酸化され易く、インゴット表面にポアが形成され易い。このため、ターゲット1のターゲットサイズよりも20mm以上大きなインゴットにする方法が有効である。これにより、インゴットからポアの小さい部分をターゲット1として用いることができる。
また、第2の製造方法は、高周波溶解法を使う方法である。高周波溶解法は、誘導コイルを用いて金属を溶解する方法である。コイルに高周波電流を印加すると、金属に渦電流が生じ、熱が発生する。この熱により金属を溶解する方法である。高周波電流としては500Hz以上が好ましい。発生する熱エネルギーは、金属の半径に比例し、高さに反比例する。また、発生する熱エネルギーは、電流の周波数の2乗に比例する。このため、溶解する金属のサイズや電流の周波数を制御することにより、熱エネルギーを調整することができる。
また、高周波溶解法としては、誘導スカル溶解が好ましい。誘導スカル溶解とは、水冷金属ルツボと誘導コイルを組み合わせた溶解法である。水冷金属ルツボとしては、水冷銅ルツボが挙げられる。ルツボ内に金属材料を配置する。誘導コイルに高周波電流を印加すると、ルツボ内の金属材料は溶解していく。ツルボの底部には金属材料の溶湯が凝結し、スカルを形成する。また、誘導コイルに高周波電流を印加すると磁界が発生する。磁界はルツボ内の金属溶湯を攪拌する。強力な攪拌力により、均質な溶解を行うことができる。また、ルツボ内を真空にすることにより、脱ガス効果や不純物の揮発効果を得ることができる。
また、金属溶湯を鋳造することにより、インゴットを作製することができる。目的とするターゲット1のターゲットのサイズに合わせた鋳型を使うことにより、ターゲットサイズに近いインゴットを製造することができる。つまり、インゴットから削除する量を10mm以下に減らすことができる。このようなインゴットであれば、鍛造や圧延加工を施さなくてもターゲット1を仕上げることができる。
また、第1の製造方法または第2の製造方法により得られたインゴットを切断加工、研磨加工などを施してターゲット1に仕上げていく。スパッタ面は表面粗さRaが2.0μm以下になるように研磨加工を施すものとする。
また、必要に応じ、鍛造加工、圧延加工などを施すものとする。鍛造加工または圧延加工を行うことにより、ターゲットサイズを調整し易い。また、インゴット内に存在するポアをつぶして小さくすることができる。一方、加工時の応力が大きすぎると、インゴットにクラックが形成され易くなる。
なお、上記インゴットの製造方法により得られたインゴットは、ポアの発生が抑制されているので、鍛造加工または圧延加工を行わなくてもターゲット1に加工することができる。
また、必要に応じ、バッキングプレートを接合するものとする。
(実施例)
(実施例1〜8、比較例1)
市販のイットリウムを原料として用意した。市販のイットリウムは、Y以外の希土類元素とガス成分を除いた純度は3Nである。
次に、市販のイットリウムに対し、実施例1〜5にかかる条件と、比較例1にかかる条件とによりEB溶解をそれぞれ実施した。EB溶解の電子ビーム出力は20kWで統一した。得られたインゴットからターゲットを切り出した。また、スパッタ面を研磨加工した。EB溶解の回数、引き上げ速度およびインゴットサイズ、ターゲットサイズ、スパッタ面の表面粗さRaは表1に示した通りのものとした。
Figure 2020090977
また、市販のイットリウムに対し、実施例6〜8にかかる条件により、誘導スカル溶解を行った。印加する高周波電流は500Hz以上とした。また、真空中で溶解した。得られたインゴットの直径、ターゲットサイズ、スパッタ面の表面粗さRaは表2に示した通りのものとした。
Figure 2020090977
複数の条件で市販のイットリウムから得られた複数のターゲットはいずれもY以外の希土類元素およびガス成分を除いた純度は4N以上のものであった。なお、不純物金属成分の含有量はGDMS分析により行った。また、ガス成分の含有量は、IGA法により行った。
次に、複数の条件で市販のイットリウムから得られた複数のターゲットのポアの最大径、クラックの最大長さ、平均結晶粒経、引張強さをそれぞれ測定した。
ポアの最大径の測定は、ターゲットの任意の断面において、単位面積10mm×10mmの光学顕微鏡写真(50倍)を撮影することで行われる。写真に写るポアの中で最も長い対角線を測定する。この作業を単位面積(10mm×10mm)の3箇所分行い、その中で最も大きな対角線を最大径とした。また、単位面積(10mm×10mm)を3箇所分で、最も多かったポアの個数を示した。
また、クラックの最大長さの最大径は、単位面積30mm×30mmの光学顕微鏡写真(50倍)を撮影する。写真に写るクラック(4つの結晶粒子につらなったポア)の長さを求めた。単位面積(30mm×30mm)の3箇所分行い、その中で最も長いものをクラックの最大長さとした。また、単位面積(30mm×30mm)を3箇所分で、最も多かったクラックの個数を示した。
平均結晶粒径の測定は、ターゲットのスパッタ面を光学顕微鏡写真(50倍)で撮影することで行われる。写真上に写るイットリウム結晶の個数をカウントする。「スパッタ面の面積÷スパッタ面に観察されるイットリウム結晶の個数」により結晶1個の面積を計算する。結晶1個を真円と仮定して直径を求めたものである。
また、引張強さの測定はJIS−Z−2241に準じて行った。試料サイズは直径6mm×長さ100mmの円柱をターゲットから切り出した。測定装置として、インストロン社製5567型精密万能試験機を用いた。測定条件は、室温、大気中、引張速度12.6mm/minとした。また、破断伸びの測定は標点間距離=30mmで行った。
その結果を表3に示す。
Figure 2020090977
実施例1〜8にかかる条件で得られた複数のターゲット1は引張強さが100MPa以上、さらには135MPa以上であった。これはポアやクラックが小さいためである。また、実施例1〜8にかかる条件で得られた複数のターゲット1はイットリウム結晶の輪郭が波型形状を有していた。なお、実施例1〜8にかかる条件で得られる複数のインゴットについても、複数のターゲット1と同様に、ポア、クラックが小さく、個数も少ない。
次に、実施例1〜8にかかる条件で得られた複数のターゲット1と、比較例1にかかる条件で得られたターゲットとを用いて、スパッタリングを行った。スパッタリングは真空度0.5Pa以下で行った。
スパッタ装置の電源出力を800W、2000Wの2つで行い、ターゲットの割れの発生の有無を確認した。
また、スパッタレートの変化率を測定した。スパッタレートの変化率は、積算投入電力量の変化量により求めた。変化量が5%以下を「A」、5%を超えて10%以下のものを「B」、10%を超えて20%以下のものを「C」、20%を超えたものを「D」とした。つまり、変化量が優れているものから順に「A」、「B」、「C」、「D」とした。
その結果を表4に示す。
Figure 2020090977
表4から分かる通り、実施例1〜8にかかる条件で得られた複数のターゲット1ではスパッタ工程中に割れが発生しなかった。また、実施例1〜8にかかる条件で得られた複数のターゲット1では安定したスパッタレートも得られた。また、ポアの最大径を0.5mm以下、クラックの最大長さが1.2mm以下である、実施例3〜8にかかる条件で得られた複数のターゲット1では、特に安定したスパッタレートが得られた。また、実施例4〜8にかかる条件で得られた複数のターゲット1ではクラックがないため、スパッタ装置の電源出力を大きくしたとしてもスパッタレートは安定した。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。

Claims (11)

  1. ポアの最大径が1mm以下であることを特徴とするイットリウム製スパッタリングターゲット。
  2. 前記イットリウム製スパッタリングターゲットの任意の断面中に存在するポアの個数が0個以上2個以下であることを特徴とする請求項1記載のイットリウム製スパッタリングターゲット。
  3. イットリウムの純度が、希土類元素およびガス成分を除いて4N以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれか1項に記載のイットリウム製スパッタリングターゲット。
  4. クラックの最大長さが3mm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のイットリウム製スパッタリングターゲット。
  5. イットリウム結晶の平均結晶粒経が0.3〜25mmの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のイットリウム製スパッタリングターゲット。
  6. 引張強さが100MPa以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のイットリウム製スパッタリングターゲット。
  7. スパッタ面の直径が100mm以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のイットリウム製スパッタリングターゲット。
  8. スパッタ面の表面粗さRaが2.0μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のイットリウム製スパッタリングターゲット。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の前記イットリウム製スパッタリングターゲットをスパッタリングすることにより、成膜する成膜方法。
  10. 成膜した膜が金属イットリウム膜であり、該金属イットリウム膜を酸化処理することにより酸化イットリウム膜を形成することを特徴とする請求項9記載の成膜方法。
  11. 酸素含有雰囲気中でスパッタリングすることにより、酸化イットリウム膜を形成することを特徴とする請求項9記載の成膜方法。
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