JPWO2020079898A1 - トルクコンバータ - Google Patents

トルクコンバータ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2020079898A1
JPWO2020079898A1 JP2020552525A JP2020552525A JPWO2020079898A1 JP WO2020079898 A1 JPWO2020079898 A1 JP WO2020079898A1 JP 2020552525 A JP2020552525 A JP 2020552525A JP 2020552525 A JP2020552525 A JP 2020552525A JP WO2020079898 A1 JPWO2020079898 A1 JP WO2020079898A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torus
ratio
torque
performance
size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020552525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7045477B2 (ja
Inventor
一訓 川島
一訓 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
JATCO Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, JATCO Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Publication of JPWO2020079898A1 publication Critical patent/JPWO2020079898A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7045477B2 publication Critical patent/JP7045477B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H41/00Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H41/24Details
    • F16H41/26Shape of runner blades or channels with respect to function
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D33/00Rotary fluid couplings or clutches of the hydrokinetic type
    • F16D33/18Details
    • F16D33/20Shape of wheels, blades, or channels with respect to function
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

トルクコンバータは、トーラスを有する。トーラスは、トーラスの軸方向幅をトーラスの径方向幅で除算して得られる扁平率と、トーラスの軸方向幅をトーラスの外径で除算して得られる薄型率と、トーラスの内径をトーラスの外径で除算して得られる内径比と、に基づき設定されたサイズを有する。

Description

本発明は、トルクコンバータ及びトルクコンバータの設定方法に関する。
JP2018−9632Aには、軸方向寸法を抑制するためのトルクコンバータが開示されている。
近年、車両においては、エンジンをダウンサイジングターボ化する取り組みが行われている。ダウンサイジングターボエンジンは、燃費に有利な一方、トルクコンバータに対して次のような影響がある。すなわち、気筒数の減少によるエンジンからの入力トルクの変動が増加するという影響がある。また、発進時にはエンジンの運転状態が未過給域や過給域への過渡領域にあることから、発進時のエンジンからの入力トルクが低下するという影響がある。
入力トルクの変動を抑制するには、高減衰のダンパ要素が必要になる。また、入力トルクの低下を補うには、トルク比性能を向上させるべく大型のトーラスが必要になる。結果、この場合は、高減衰のダンパ要素が必要なことと相俟って、大型のトーラスを用いることにより、トルクコンバータの軸方向寸法の延長によるサイズアップが避け難くなる。このため、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の観点からトーラスの最適化を図ることが望まれる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、トーラスを適切に設定することにより、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能の確保との両立を図ることを目的とする。
本発明のある態様のトルクコンバータは、トーラスを有するトルクコンバータであって、前記トーラスは、前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの径方向の幅で除算して得られる扁平率と、前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの外径で除算して得られる薄型率と、前記トーラスの内径を前記トーラスの外径で除算して得られる内径比と、に基づき設定されたサイズを有する。
本発明の別の態様によれば、トーラスを有するトルクコンバータの設定方法であって、前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの径方向の幅で除算して得られる扁平率と、前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの外径で除算して得られる薄型率と、前記トーラスの内径を前記トーラスの外径で除算して得られる内径比と、に基づき前記トーラスのサイズを設定するトルクコンバータの設定方法が提供される。
ここで、扁平率、薄型率及び内径比は、トーラスのサイズ指標であり、性能面ではトレードオフ的な関係を含みつつトルクコンバータに影響する。このため、扁平率、薄型率及び内径比を適切に設定すれば、サイズ面及び性能面の両面から所望するトーラスを得ることが可能になる。
このため、上述の各態様によれば、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の観点からトーラスを適切に設定することができるので、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の両立を図ることができる。
図1は、トルクコンバータの概略構成図である。 図2は、発進時のエンジン回転速度、車両加速度及びタービン回転速度の変化を示す図である。 図3は、トルクコンバータの速度比とトルク比及びトルク容量係数との関係を示す図である。 図4は、トルクコンバータの流体性能の代表指標を説明する図である。 図5は、ポンプインペラの出口角に対する感度特性に応じた性能指標を示す図である。 図6は、トーラスのサイズ指標に応じた性能指標を示すマップデータである。 図7は、必要な外径及び必要な軸方向幅と扁平率との関係を示す図である。 図8は、必要な外径及び必要な軸方向幅と内径比との関係を示す図である。 図9は、トーラスの第1のサイズ設定範囲を説明する図である。 図10は、トーラスの第2のサイズ設定範囲を説明する図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、トルクコンバータ1の概略構成図である。図1では、トルクコンバータ1の要部を断面で示す。トルクコンバータ1は、カバー2と、ポンプインペラ3と、タービンランナ4と、ステータ5とを備える。
カバー2は、図示しないエンジンに接続される。カバー2は、フロントカバー21を有して構成され、トルクコンバータ1の筐体部を構成する。フロントカバー21の径方向内側には、筒状軸部22が固定されている。
カバー2は、ポンプインペラ3と、タービンランナ4と、ステータ5とを収容する。ポンプインペラ3は、カバー2に設けられる。タービンランナ4は、ポンプインペラ3に対向して配置され、出力軸と接続される。ステータ5は、ポンプインペラ3及びタービンランナ4間に配置される。
トルクコンバータ1は、トーラス10を有する。トーラス10は、ポンプインペラ3とタービンランナ4とによって形成される作動油の流路空間であり、外径D1、内径D2、径方向幅H及び軸方向幅Wを有する。
図示のハッチング部分には、ロックアップクラッチやダンパ要素が配置される。ダンパ要素は、円周上に均等に配置される複数のダンパスプリングを有して構成されるダンパ機構や、ダンパ機構に生じる振動を吸収する高減衰ダンパを含む。高減衰ダンパには例えば、振り子運動によって振動を吸収するタイプのダンパ要素を用いることができる。
ところで、近年、車両においては、エンジンをダウンサイジングターボ化する取り組みが行われている。ダウンサイジングターボエンジンは、燃費に有利な一方、トルクコンバータ1に対して次のような影響がある。すなわち、気筒数の減少によるエンジンからの入力トルクの変動が増加するという影響がある。また、発進時にはエンジンの運転状態が未過給域や過給域への過渡領域にあることから、発進時のエンジンからの入力トルクが低下するという影響がある。
入力トルクの変動を抑制するには高減衰のダンパ要素が必要になる。また、入力トルクの低下を補うには、トルク比性能を向上させるべく大型のトーラスが必要になる。結果、この場合は、高減衰のダンパ要素が必要なことと相俟って、大型のトーラスを用いることにより、トルクコンバータ1の軸方向寸法の延長によるサイズアップが避け難くなる。
このような事情から本実施形態では、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能の確保の観点からトーラス10の最適化を図るべく、以下で説明するようにトーラス10を設定する。
(トルク比性能の確保の要求)
図2は、発進時のエンジンの回転速度NE、車両の加速度G、及びタービンランナ4の回転速度Ntの変化を示す図である。図3は、トルクコンバータ1の速度比SRとトルク比TR及びトルク容量係数τとの関係を示す図である。速度比SRは、トルクコンバータ1の出力軸回転速度を入力軸回転速度で除算して得られる値である。トルク比TRは、トルクコンバータ1の出力軸トルクを入力軸トルクで除算して得られる値である。トルク容量係数τは、トルクコンバータ1の入力軸トルクを入力軸回転速度の2乗で割って得られる値である。
ここで、上述した事情についてさらに説明すると、エンジンをダウンサイジングターボ化する場合、発進時にはエンジンが未過給域や過給域への過渡領域で運転されるので、トルク不足が生じることになる。つまり、エンジンをダウンサイジングターボ化する場合、トルク比TRがそのままだと発進時に加速度Gが不足する結果になる。
その一方で、エンジンをダウンサイジングターボ化した場合であっても、車両性能としては、発進時の加速度Gが確保されることが望まれ、このためにはトルクコンバータ1のトルク比性能を確保することが望まれる。
トルク比性能は例えば、発進開始から概ね時間t1が経過した後の加速度G1を所望程度の大きさに向上させることにより、確保することができる。このようにトルク比性能を確保するには、コンバータ領域Rの中間速度比である速度比SRaにおいて、トルク比TRを管理することができる。コンバータ領域Rは、トルク増幅機能を持つ速度比域であり、トルク比TRが1になるカップリングポイントCPよりも速度比SRが小さい領域となっている。速度比SRaは例えば0.4であり、コンバータ領域R全体を代表してコンバータ領域R全体の中央値とされる。
以上を踏まえ、エンジンをダウンサイジングターボ化する場合、トルク比性能は、速度比SRaにおけるトルク比TRaを向上させることにより確保することができる。
トルクコンバータ1では、トルク比性能の確保による加速度Gの確保が望まれる一方で、回転速度NEの上昇を抑制するために必要なトルク容量係数τの確保も望まれる。トルク容量係数τを確保するにあたっては例えば、発進開始から概ね時間t1が経過した後のエンジン回転速度NE1を所望程度の大きさに抑制可能な大きさにトルク容量係数τを確保することができる。
(ダンパ要素の効率的な配置の要求)
一般に、トルク比TRを向上させるためには、トーラス10の軸方向幅Wを大幅に狭く設定することができなくなる。さらに、エンジンをダウンサイジングターボ化すると、エンジンからの入力トルクの変動が悪化するため、高減衰のダンパ要素が必要になる。結果、トルクコンバータ1全体としての軸方向寸法が長くなってしまうことになる。このため、トーラス10を極力小さくしてダンパ要素を効率的に配置することが望まれる。例えばトーラス10の形状が同じ場合、トーラス10を小さくすれば、図1に示したハッチング部分の領域、つまり軸方向におけるトーラス10及びフロントカバー21間の領域にダンパ要素を配置するスペースを確保することができる。
(トーラスサイズの定義)
トーラス10のサイズを決める寸法は、図1を用いて前述した外径D1、内径D2、径方向幅H及び軸方向幅Wである。これらの実寸法に対し、本実施形態では、扁平率、内径比及び薄型率をトーラス10のサイズ指標として用いる。
扁平率は、トーラス10の軸方向幅Wを径方向幅Hで除算して得られる値、つまり「W/H」である。内径比は、トーラス10の内径D2を外径D1で除算して得られる値、つまり「D2/D1」である。薄型率は、軸方向幅Wを外径D1で除算して得られる値、つまり「W/D1」である。
扁平率、内径比及び薄型率は、無次元量となっており、さらに内径比及び薄型率は、外径D1を基準に無次元化されている。これは、相似形状であればトルク容量係数τはトーラス10の外径D1の5乗に比例すること(以下、5乗則と称す)、トルク比TRは形状に依存しサイズには依存しないことによる。なお、トルク比TRは実際には、レイノルズ数等に起因してサイズによって変化するが、以下で説明する性能のポテンシャルを議論する上では無視して考えることとする。
(性能の定義)
図4は、トルクコンバータ1の流体性能の代表指標を説明する図である。本実施形態では、トルクコンバータ1の流体性能の代表指標として、次の2つの指標が用いられる。すなわち、トルク増幅機能の評価としては、速度比SRaのときのトルク比TRaが用いられる。また、トルク容量のポテンシャル評価としては、無次元トルク容量K_τbが用いられる。無次元トルク容量K_τbは、カップリングポイントCPの手前(直前)の速度比SRbにおけるトルク容量係数τbを外径D1の5乗で除算して得られる値である。
トルク比TRaを用いる理由は前述の通り、トルク比性能を確保するためである。無次元トルク容量K_τbを用いる理由は、エンジン回転速度NE1を所望の大きさに抑制可能な大きさのトルク容量係数τを確保するためである。また、無次元トルク容量K_τbが速度比SRbに応じた指標とされる理由は、カップリングポイントCP手前の速度比SRbであれば、ステータ5の翼形状による流れの剥離を利用したチューニングにあまり依存せず、トーラス10のポテンシャルを評価するのに適しているためである。
トルク比TRaと無次元トルク容量K_τbとは、ポンプインペラ3の出口角に応じたトレードオフの関係を有する。例えば、ポンプインペラ3の出口角を回転方向と同じ方向に向けるフォワード翼では、低トルク比、高トルク容量となり、逆方向に向けるバックワード翼では、高トルク比、低トルク容量となる。
このため、このような感度特性が反映されたトルク比TRaと無次元トルク容量K_τbとを定義するために、これらの指標をさらに次に説明する性能指標Kabに集約する。
図5は、ポンプインペラ3の出口角に対する感度特性に応じた性能指標Kabを示す図である。性能指標Kabは、トルク容量係数τb_TRaを外径D1の5乗で除算して得られる値、つまり「τb_TRa/D15」である。トルク容量係数τb_TRaは、トルク比TRaが確保されているときのトルク容量係数τbである。図示のトルク比TRa1は、動力性能目標から割り付けられた目標等により決まってくるトルク比TRaである。図5に示すように、ポンプインペラ3の出口角に対する感度特性に応じた性能指標Kabは、トルク容量係数τbが大きくなるとトルク比TRaが小さくなるトレードオフの関係を有する。
(トーラスサイズと性能との関係のマップ化)
図6は、トーラス10のサイズ指標、つまり扁平率、内径比及び薄型率に応じた性能指標Kabを示すマップデータである。図6に示すマップデータは、CFD解析した性能指標Kabを示しており、ハッチングが濃い領域ほど性能ポテンシャルが高いことを示す。このように性能ポテンシャルの領域が形成されるのは、次のような定性的なメカニズムによる。
すなわち、扁平率に関しては、扁平率を1に近づけてトーラス10を丸型形状にすると、循環流における流動損失が低減し、トルク比TRとトルク容量係数τとがともに向上する。内径比に関しては、内径比を上げると、タービンランナ4の出口径が上がることにより、速度比SRが低速度比のときのトルク比TRは向上し、速度比SRが高速度比のときのトルク比TR(例えば、カップリング速度比)は低下する。また、ポンプインペラ3の入口径が上がり、ポンプ揚程が小さくなるため、トルク容量係数τは低下する。薄型率に関しては、扁平率がおよそ1を超えない範囲で大きくすると、性能ポテンシャルが向上する。このように、トーラス10のサイズ指標である扁平率、内径比及び薄型率は、性能面ではトレードオフ的な関係を含みつつトルクコンバータ1に影響する。
図6に示すマップデータだけでは、外径D1、内径D2、軸方向幅W、径方向幅Hの実寸法の最適値を示すことはできない。必要な実寸法への変換は、5乗則と必要なトルク容量係数τbreqの関係に基づき行うことができる。つまり、必要な外径D1reqは、5乗則に基づく次の数1により求めることができる。さらに、必要な内径D2req、必要な軸方向幅Wreq及び必要な径方向幅Hreqは、次の数2から数4により求めることができる。
[数1]
D1req=(τbreq/Kab)1/5
[数2]
D2req=D1req×内径比
[数3]
Wreq=D1req×薄型率
[数4]
Hreq=W1req/扁平率
数1から数4によれば、図6に示すマップデータからトーラス10に必要な実寸法を求めることができる。
図6に示すマップデータによれば、性能面においてトレードオフ的な関係を含みつつトルクコンバータ1に影響するサイズ指標と性能指標Kabとの関係が可視化される。このことを踏まえ、必要な性能を確保する条件において、つまり所望のトルク容量係数τbreq及びトルク比TRa1において、トーラス10のサイズを最小化する条件は、次のようにして求めることができる。
図7は、必要な外径D1req及び必要な軸方向幅Wreqと扁平率との関係を示す図である。図8は、必要な外径D1req及び必要な軸方向幅Wreqと内径比との関係を示す図である。図7では、ハッチングが濃い領域ほど扁平率が大きいことを示す。図8では、ハッチングが濃い領域ほど内径比が大きいことを示す。
図7、図8は、必要な性能を確保する条件において、トーラス10のサイズがどのようになるかを示す。これは、外径D1に軸方向幅Wを乗じて得られる値、つまり「D1×W」がトーラス10の外形の大きさを指標するためである。
図7、図8の太線のカーブ上では、外径D1に応じた軸方向幅W、或いは軸方向幅Wに応じた外径D1が最小になる。このため、図7、図8の太線のカーブ上に外径D1及び軸方向幅Wを設定することが、トーラス10のサイズを最小化する条件となる。
図7、図8において、太線のカーブに沿ったサイズ指標(つまりトーラス10のサイズを最小化する扁平率、内径比及び薄型率)の軌跡は、必要なトルク容量係数τbの大きさ(つまり5乗則によれば外径D1の大きさ)に依存せずに共通となる。そこで、「D1×W」をトーラス10の外形の大きさを表す指標である断面指標Sとして定義し、次のようにトーラス10のサイズを設定する。
(トーラスサイズの設定範囲)
図9は、トーラス10の第1のサイズ設定範囲を説明する図である。図9では、図6に示すマップデータと同様、サイズ指標に応じて比断面指標S´を示す。比断面指標S´は、断面指標Sを断面指標Sの最小値であるSminで除算して得られる値、つまり「S/Smin」である。図9では、ハッチングが濃い領域ほど、比断面指標S´が大きいことを示す。
ここで、サイズ指標の性能への影響を整理すると、次の通りになる。
扁平率に関しては、丸型形状に近づける(1に近づける)と、循環流における流動損失が低減し、トルク比TR、トルク容量係数τがともに向上する。
薄型率に関しては、扁平率がおよそ1を超えない範囲で大きくすると、性能ポテンシャルが向上する。このため、この範囲で薄型率を大きくすれば、性能ポテンシャルを向上させつつ、外径D1を小さくすることができる。
内径比に関しては、タービンランナ4の出口径が上がると、速度比SRが低速度比のときのトルク比TRが向上し、速度比SRが高速度比のときのトルク比TR(例えば、カップリング速度比)が低下する。また、タービンランナ4の出口径が上がると、ポンプインペラ3の入口径も上がり、ポンプ揚程が小さくなるため、トルク容量係数τは下がる。
つまり、サイズ指標は、このような定性的なメカニズムを有してトルクコンバータ1の性能にも影響するところ、図9では、比断面指標S´が、必要なトルク容量係数τbの大きさに依存することなく、必要な性能を確保する条件において、トーラス10のサイズがどのようになるかを示している。従って、比断面指標S´が最も小さくなるサイズ指標を選択すれば、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の両立が最適に図られる。
図9において、最小点Pminは、比断面指標S´が最も小さくなるサイズ指標を示す。従って、断面指標Sは、最小点Pminにおいて最小値になる。断面指標Sとサイズ指標との関係を見ると、扁平率に関しては、0.9付近で最も断面指標Sを小さくすることができる。薄型率に関しては、0.21付近で最も断面指標Sを小さくすることができる。内径比に関しては、0.55付近で最も断面指標Sを小さくすることができる。
以上のことから本実施形態では、トルクコンバータ1は、トーラス10が扁平率と薄型率と内径比とに基づき設定されたサイズを有した構成とされる。
このような構成によれば、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の観点からトーラス10を適切に設定することができるので、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の両立を図ることができる。
図9において、太線により囲まれた領域R1は、断面指標Sが最小点Pminからおよそ+10%となる範囲であり、扁平率が0.75から1.05、薄型率が0.175から0.240、内径比が0.48以上の範囲を示す。本実施形態では、トルクコンバータ1は、このような範囲でサイズ指標が設定された構成とされる。
このような構成によれば、必要な性能を確保する条件において、ダンパ要素の効率的な配置という観点から最適となる最小サイズから+10%の範囲にトーラス10のサイズを抑えることができる。このため、このような構成によれば、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の観点から、扁平率、薄型率及び内径比を適切に設定できる。従って、トーラス10を適切に設定することにより、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の両立を図ることができる。また、このような構成によれば、一定範囲の形状に収まるトーラス10の内径比を大きくしてトーラス10を小さくすることができるので、図1に示したハッチング部分の領域にダンパ要素を配置するスペースを確保することができ、これにより、ダンパ要素を効率的に配置できる。
トルクコンバータ1は、次の範囲でサイズ指標が設定された構成とされてもよい。
図10は、トーラス10の第2のサイズ設定範囲を説明する図である。図10において、太線により囲まれた領域R2は、断面指標Sが最小点Pminからおよそ+5%となる範囲であり、扁平率が0.82から1.00、薄型率が0.18から0.23、内径比が0.5以上の範囲を示す。
このような範囲でサイズ指標を設定したトルクコンバータ1によれば、必要な性能を確保する条件において、最小サイズから+5%の範囲にトーラス10のサイズを抑えることができる。このためこの場合は、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の観点からトーラス10をより適切に設定することができ、これによりこれらの両立をより適切に図ることができる。この場合、最もハッチングが濃い領域が除外され、図9に示す場合よりもトーラス10のサイズをより適切に抑制することができる。この場合も、図1に示したハッチング部分の領域にダンパ要素を配置するスペースを確保することにより、ダンパ要素を効率的に配置できる。
トーラス10のサイズ指標は、断面指標Sが最小点Pminになるように設定されてもよい。このようにサイズ指標を設定することは、断面指標Sが設計公差や製造誤差により最小点Pminからのばらつきの範囲内で設定されることを含む。この場合、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の両立の最適化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
本願は2018年10月17日に日本国特許庁に出願された特願2018−195821に基づく優先権を主張し、この出願のすべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0001】
技術分野
[0001]
本発明は、トルクコンバータに関する。
背景技術
[0002]
JP2018−9632Aには、軸方向寸法を抑制するためのトルクコンバータが開示されている。
発明の概要
[0003]
近年、車両においては、エンジンをダウンサイジングターボ化する取り組みが行われている。ダウンサイジングターボエンジンは、燃費に有利な一方、トルクコンバータに対して次のような影響がある。すなわち、気筒数の減少によるエンジンからの入力トルクの変動が増加するという影響がある。また、発進時にはエンジンの運転状態が未過給域や過給域への過渡領域にあることから、発進時のエンジンからの入力トルクが低下するという影響がある。
[0004]
入力トルクの変動を抑制するには、高減衰のダンパ要素が必要になる。また、入力トルクの低下を補うには、トルク比性能を向上させるべく大型のトーラスが必要になる。結果、この場合は、高減衰のダンパ要素が必要なことと相俟って、大型のトーラスを用いることにより、トルクコンバータの軸方向寸法の延長によるサイズアップが避け難くなる。このため、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の観点からトーラスの最適化を図ることが望まれる。
[0005]
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、トーラスを適切に設定することにより、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能の確保との両立を図ることを目的とする。
[0006]
本発明のある態様のトルクコンバータは、トーラスを有するトルクコンバータであって、前記トーラスは、前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラス
【0002】
の径方向の幅で除算して得られる扁平率と、前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの外径で除算して得られる薄型率と、前記トーラスの内径を前記トーラスの外径で除算して得られる内径比と、に基づき設定されたサイズを有する。
[0007]
[0008]
ここで、扁平率、薄型率及び内径比は、トーラスのサイズ指標であり、性能面ではトレードオフ的な関係を含みつつトルクコンバータに影響する。このため、扁平率、薄型率及び内径比を適切に設定すれば、サイズ面及び性能面の両面から所望するトーラスを得ることが可能になる。
[0009]
このため、上述の態様によれば、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の観点からトーラスを適切に設定することができるので、ダンパ要素の効率的な配置とトルク比性能確保の両立を図ることができる。
図面の簡単な説明
[0010]
[図1]図1は、トルクコンバータの概略構成図である。
[図2]図2は、発進時のエンジン回転速度、車両加速度及びタービン回転速度の変化を示す図である。
[図3]図3は、トルクコンバータの速度比とトルク比及びトルク容量係数との関係を示す図である。
[図4]図4は、トルクコンバータの流体性能の代表指標を説明する図である。
[図5]図5は、ポンプインペラの出口角に対する感度特性に応じた性能指標を示す図である。
[図6]図6は、トーラスのサイズ指標に応じた性能指標を示すマップデータである。

Claims (4)

  1. トーラスを有するトルクコンバータであって、
    前記トーラスは、
    前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの径方向の幅で除算して得られる扁平率と、
    前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの外径で除算して得られる薄型率と、
    前記トーラスの内径を前記トーラスの外径で除算して得られる内径比と、
    に基づき設定されたサイズを有する、
    トルクコンバータ。
  2. トーラスを有するトルクコンバータであって、
    前記トーラスは、
    前記扁平率が、0.75から1.05の範囲で設定され、
    前記薄型率が、0.175から0.240の範囲で設定され、
    前記内径比が、0.48以上の範囲で設定される、
    トルクコンバータ。
  3. トーラスを有するトルクコンバータであって、
    前記トーラスは、
    前記扁平率が、0.82から1.00の範囲で設定され、
    前記薄型率が、0.18から0.23の範囲で設定され、
    前記内径比が、0.5以上の範囲で設定される、
    トルクコンバータ。
  4. トーラスを有するトルクコンバータの設定方法であって、
    前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの径方向の幅で除算して得られる扁平率と、前記トーラスの軸方向の幅を前記トーラスの外径で除算して得られる薄型率と、前記トーラスの内径を前記トーラスの外径で除算して得られる内径比と、に基づき前記トーラスのサイズを設定する、
    トルクコンバータの設定方法。
JP2020552525A 2018-10-17 2019-07-11 トルクコンバータ Active JP7045477B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018195821 2018-10-17
JP2018195821 2018-10-17
PCT/JP2019/027522 WO2020079898A1 (ja) 2018-10-17 2019-07-11 トルクコンバータ及びトルクコンバータの設定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020079898A1 true JPWO2020079898A1 (ja) 2021-10-07
JP7045477B2 JP7045477B2 (ja) 2022-03-31

Family

ID=70283233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020552525A Active JP7045477B2 (ja) 2018-10-17 2019-07-11 トルクコンバータ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11499613B2 (ja)
JP (1) JP7045477B2 (ja)
CN (1) CN112639333A (ja)
WO (1) WO2020079898A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020099031A1 (de) * 2018-11-14 2020-05-22 Voith Patent Gmbh Hydrodynamischer wandler

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002147563A (ja) * 2000-11-15 2002-05-22 Exedy Corp トルクコンバータ
JP2008215377A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Exedy Corp 流体継手

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5740158A (en) * 1980-08-18 1982-03-05 Toyota Motor Corp Hydraulic torque converter
AU8568882A (en) 1981-07-20 1983-01-27 Borg-Warner Corporation Torque converter
JPS6250368U (ja) * 1985-09-19 1987-03-28
JPS62159854A (ja) * 1985-12-30 1987-07-15 Aisin Warner Ltd 流体トルクコンバ−タ
US5152139A (en) * 1989-09-22 1992-10-06 Ford Motor Company Hydraulic torque converter
US5313793A (en) * 1992-09-24 1994-05-24 Borg-Warner Automotive, Inc. Torque converter having axial type reactor
GB9612201D0 (en) * 1996-06-11 1996-08-14 Sweepax International Limited Rotodynamic pump
JP2000074179A (ja) * 1998-09-01 2000-03-07 Exedy Corp トルクコンバータ
JP2004197906A (ja) * 2002-12-20 2004-07-15 Exedy Corp トルクコンバータ
JP2009058105A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Toyota Motor Corp トルクコンバータ
DE102008042665A1 (de) 2008-10-08 2010-04-29 Zf Friedrichshafen Ag Hydrodynamischer Drehmomentwandler
CN101832380B (zh) * 2010-06-04 2012-07-04 吉林大学 轿车扁平化无内环液力变矩器
JP5605078B2 (ja) * 2010-08-20 2014-10-15 マツダ株式会社 トルクコンバータ
CN202468895U (zh) * 2012-03-03 2012-10-03 陕西航天动力高科技股份有限公司 大功率车辆用超扁平液力变矩器
JP2018009632A (ja) 2016-07-13 2018-01-18 ジヤトコ株式会社 トルクコンバータ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002147563A (ja) * 2000-11-15 2002-05-22 Exedy Corp トルクコンバータ
JP2008215377A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Exedy Corp 流体継手

Also Published As

Publication number Publication date
CN112639333A (zh) 2021-04-09
WO2020079898A1 (ja) 2020-04-23
US11499613B2 (en) 2022-11-15
JP7045477B2 (ja) 2022-03-31
US20220025962A1 (en) 2022-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7454902B2 (en) Torque converter
US5241820A (en) Torque convertor
JP7045477B2 (ja) トルクコンバータ
US8752685B2 (en) Lock-up device for torque converter
US8596053B2 (en) Fluidic torque transfer device
US20100178172A1 (en) Torque converter
EP0070662A1 (en) Small torus hydraulic torque converter with lock-up clutch
US20040128992A1 (en) Torque converter
JP2001221318A (ja) 流体式トルク伝達装置
US4726185A (en) Flat type torque converter
US5224348A (en) Coreless torque converter
US10408306B2 (en) Multi-stage transmission for vehicle
US8418450B2 (en) Hydrodynamic clutch arrangement
JP3155286B2 (ja) トルクコンバータ
JPH05126228A (ja) コアレストルクコンバータ
US4336688A (en) Turbocharger control system
US5966934A (en) Torque converter for motor vehicle
US20040118112A1 (en) Torque converter
US5279118A (en) Fluid coupling
JP4056452B2 (ja) トルク振動抑制装置
JP5218387B2 (ja) 流体伝達装置
US20050115535A1 (en) Intake manifold
US20200303972A1 (en) Motor for vehicle
CN207975159U (zh) 一种新型驱动盘结构
KR102361525B1 (ko) 엔진 클러치의 엔드플레이 조정 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20210305

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7045477

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150