JPWO2020075674A1 - ケアシステムの管理方法および管理装置、ならびにプログラム - Google Patents

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Abstract

コンピューターによって実行される方法であって、ケアの対象者に関連するセンサーによる検出出力を取得するステップと、前記検出出力に応じた質問を出力するステップと、前記質問に対する回答を取得するステップとを備える、ケアシステムの管理方法が提供される。

Description

本開示は、ケアの提供の対象者に関する情報の収集に関する。
従来、病院や介護施設等において利用される、対象者へのケアの提供システムでは、センサー等を用いて対象者の状態を検出し、当該検出の結果に基づいて、スタッフを派遣する等、提供するケアの種類を決定していた。このようなケアを提供するシステムについて、種々提案がなされている。
たとえば、特開2013−211630号公報(特許文献1)は、居室内の異常の有無を表す情報、応答の有無を表す情報、および、居室への訪問客の情報を、定期的にネットワークを介して提供するインターホン装置を開示している。
特許第5722659号公報(特許文献2)は、赤外線センサーを用いた離床通知装置を開示する。当該離床通知装置は、生体モニターの検出出力等に基づいて、対象者の離床を検出する。
特開2018−41134号公報(特許文献3)は、ケアを受ける人から離れた場所にいる家族などのスケジュールをインプットとして、声掛け内容を自動生成するシステムを開示する。
特開2013−211630号公報 特許第5722659号公報 特開2018−41134号公報
従来のケアシステムによって提供されるケアの種類やケアの提供の有無がセンサーの検出出力のみに基づいて決定された場合、本来ケアの提供が必要な場合にケアが提供できない事態が生じたり、ケアの提供が不要であったのに過剰にケアが提供された事態が生じたりする、という課題があった。
たとえば、センサーの検出出力によればケアの提供が必要ではないと判断された局面であっても、その直後に、スタッフに多大な負荷を必要とさせるケアが必要な事象が生じたような場合には、上記局面においてケアが提供されていればトータルでのスタッフに対する負荷は抑えることができた。たとえば、対象者の行動において排泄の兆しが生じた場合であって、センサーの検出出力によっては当該行動を排泄の兆しとは断定できなかった場合を想定する。このような行動が検出された時点で、スタッフが排泄の介助というケアを提供していれば、当該介助に多少の余計な時間を要したとしても、当該介助が提供されなかった場合に想定される失禁等の事象が生じることが回避され得る。
また、センサーの検出出力によればケアの提供が必要であると判断された局面であっても、センサーは対象者の一時的な状態を捉えただけで、実際には、ケアの提供は必要ではなかった場合もあり得る。たとえば、テレビを見ていた対象者が番組の内容によって興奮したことによって当該対象者の心拍数が一時的に上昇した場合であっても、バイタルセンサーの検出出力によって、スタッフに、当該対象者へのかけつけの指示が通知され得る。このような場合、スタッフは、無駄な通知により、負荷を課せられる。
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、適切なケアの提供のためにより正確に対象者の状態を認識するための技術を提供することである。
本開示のある局面に従うと、コンピューターによって実行される方法であって、ケアの対象者に関連するセンサーによる検出出力を取得するステップと、検出出力に応じた質問を出力するステップと、質問に対する回答を取得するステップとを備える、ケアシステムの管理方法が提供される。
管理方法は、回答の内容に基づいて、対象者へのかけつけのための通知の要否を判断するステップをさらに備えてきてもよい。
通知の内容は、検出出力と回答との組合せに従って決定されてもよい。
センサーは、対象者のバイタル信号を検出するバイタルセンサー、対象者の動きを検出するためのセンサー、および、対象者の居室の環境を検出するためのセンサーの中の少なくとも1つを含んでいてもよい。
管理方法は、回答の内容に基づいて、センサーの感度を変更するための制御を実行するステップをさらに備えていてもよい。
管理方法は、回答の内容に基づいて、質問が出力されるためのセンサーの検出出力についての条件を変更するステップをさらに備えていてもよい。
管理方法は、対象者の居室において、対象者にケアを提供する者の有無を検出するステップをさらに備えていてもよい。質問を出力するステップは、対象者にケアを提供する者が居室において不在であることを条件として、質問を出力することを含んでいてもよい。
本開示の他の局面に従うと、コンピューターに、上記の管理方法を実施させるための、プログラムが提供される。
本開示のさらに他の局面に従うと、1以上のプロセッサーと、1以上のプロセッサーに実行されることによって、1以上のプロセッサーに上記管理方法を実施させるためのプログラムを格納するように構成されたメモリーと、を備える、ケアシステムの管理装置が提供される。
本開示によれば、コンピューターは、ケアの対象者に関連するセンサーによる検出出力を取得すると、当該検出出力に応じた質問を出力し、当該質問に対する回答を取得する。これにより、コンピューターは、入居者(ケアの対象者)の状態をより正確に認識するための情報を取得できる。
見守りシステムの構成の一例を示す図である。 居室900におけるセンサーの検出範囲の一例を説明するための図である。 見守りシステムのセンサーボックス100、管理サーバー200、および、携帯端末300のハードウェア構成を示す図である。 クラウドサーバー400のハードウェア構成を示す図である。 対話端末700のハードウェア構成を示す図である。 見守りシステムの利用態様の一例を示す図である。 見守りシステムにおいて出力される質問の一例を示す図である。 見守りシステムにおいて出力される質問の他の例を示す図である。 見守りシステム内の各要素の機能ブロック図である。 検出出力と質問の内容とを関連付ける情報の一例(質問データベース)を示す図である。 対話端末700からの質問の出力に関して管理サーバー200によって実行される処理のフローチャートである。 カメラ105の撮像画像からの入居者の位置情報を取得する態様の具体例を説明する図である。 カメラ105の撮像画像を用いて入居者の行動情報を取得する態様の具体例を説明する図である。
以下に、図面を参照しつつ、見守りシステムの一実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
[見守りシステムの構成]
図1は、見守りシステムの構成の一例を示す図である。見守り対象の一例として、施設の居室領域RMに設けられた各居室内の入居者が採用される。図1の見守りシステムでは、居室領域RMに、居室900A,900Bが設けられている。居室900Aは、入居者800Aに割当てられている。居室900Bは、入居者800Bに割当てられている。図1の例では、見守りシステムに含まれる居室の数は2であるが、当該数はこれに限定されない。
見守りシステムでは、居室900Aに設置されたセンサーボックス100Aと、居室900Bに設置されたセンサーボックス100Bと、管理センターSTに設置された管理サーバー200と、アクセスポイントAPとが、ネットワークNTを介して接続される。
見守りシステムでは、スタッフNAが携帯する携帯端末300A、および、スタッフNBが携帯する携帯端末300Bは、アクセスポイントAPを介してネットワークNTに接続される。さらに、センサーボックス100A,100B、管理サーバー200、および、アクセスポイントAPは、ネットワークNTを介して、クラウドサーバー400と通信可能である。
さらに、見守りシステムでは、居室900A,900Bのそれぞれに設置された対話端末700A,700Bが、ネットワークNTを介して、見守りシステム内の他の装置と接続される。対話端末700A,700Bのそれぞれは、たとえば、図6において「対話端末700」として示されるように、くまのぬいぐるみの外観を有するロボットである。ただし、対話端末700の外観は、いかなるものであってもよく、目や鼻に対応するような構成を持たない筒状の筐体であってもよい。
また、対話端末700A,700Bは、入居者と対話するキャラクタをディスプレイに表示するものであってもよいし、入居者との対話のための情報(たとえば、質問のメッセージ)をディスプレイに表示するものまたはスピーカーから出力するものであってもよい。
居室900Aは、設備として、ベッド901A、トイレ902A、および、家具903Aを含む。居室900Aのドアには、当該ドアの開閉を検出するドアセンサー510Aが設置されている。トイレ902Aのドアには、トイレ902Aの開閉を検出するトイレセンサー520Aが設置されている。ベッド901Aには、入居者800Aの排泄情報を取得する臭いセンサー530Aが設置されている。入居者800Aは、当該入居者800Aのバイタル情報を検出するバイタルセンサー540Aを装着している。検出されるバイタル情報の一例は、入居者の体温である。他の例は、入居者の呼吸である。さらに他の例は、入居者の心拍数である。さらに他の例は、これらの情報の中の2以上の種類の情報である。居室900Aでは、入居者800Aはケアコール子機500Aを操作することができる。
本明細書では、複数のセンサーボックス100A,100Bに共通する事項を言及する場合には、センサーボックス100A,100Bを総称する用語「センサーボックス100」が利用される。同様に、入居者800A,800B、居室900A,900B、ベッド901A,901B、トイレ902A,902B、家具903A,903B、ケアコール子機500A,500B、ドアセンサー510A,510B、トイレセンサー520A,520B、臭いセンサー530A,530B、バイタルセンサー540A,540Bのそれぞれについても同様に、用語「入居者800」、「居室900」、「トイレ902」、「家具903」、「ケアコール子機500」、「ドアセンサー510」、「トイレセンサー520」、「臭いセンサー530」、「バイタルセンサー540」が利用される。
センサーボックス100Aは、居室900A内の物体の挙動を検出するためのセンサーを内蔵する。センサーの一例は、物体の動作を検出するためのドップラーセンサーである。他の例は、カメラである。さらに他の例は、ケアコール子機500、ドアセンサー510、トイレセンサー520、臭いセンサー530、または、バイタルセンサー540である。センサーボックス100Aは、センサーとして、これらのセンサー中の少なくとも一つを含む。
図2は、居室900におけるセンサーの検出範囲の一例を説明するための図である。図2の例では、センサーボックス100は、居室900の天井CLに設置される。
範囲ARは、センサーの検出範囲を概略的に表わす。センサーがドップラーセンサーである場合、当該ドップラーセンサーは、範囲AR内で生じた挙動を検出する。センサーがカメラである場合、当該カメラは、範囲AR内の画像を撮影する。
図1に戻って、管理センターSTに設置された管理サーバー200は、ディスプレイ206および入力デバイス209に接続される。入力デバイス209は、たとえばキーボードである。
図1の見守りシステムでは、アクセスポイントAPを介してネットワークNTに接続する携帯端末の数は2(携帯端末300A,300B)とされているが、当該数はこれに限定されない。本明細書では、携帯端末300A,300Bに共通する事項を言及する場合には、携帯端末300A,300Bを総称する用語「携帯端末300」が利用される。
また、対話端末700A,700Bを総称する用語「対話端末700」が利用される。
図1の見守りシステムにおける各要素間の通信は、有線であってもよいし、無線であってもよい。
なお、センサーボックス100は、カメラ105および/またはドップラーセンサー106を必ずしも備えていなくてもよい。カメラ105および/またはドップラーセンサー106は、ドアセンサー510等と同様に、センサーボックス100外に設けられてもよい。制御装置101は、センサーボックス100外に設けられたカメラ105および/またはドップラーセンサー106の検出出力を、所与のインターフェイスを介して取得してもよい。
バイタルセンサー540は、必ずしも入居者に装着されていなくてもよい。一例では、バイタルセンサー540は、入居者から離間して設置された赤外線センサー等によって実現され、入居者の温度を検出することによってバイタル情報(体温)を出力する。他の例では、バイタルセンサー540は、ドップラーセンサー106によって実現される。ドップラーセンサー106は、入居者に向けてマイクロ波を照射する。当該マイクロ波は、入居者の心臓の拍動による胸部の僅かな変位によってドップラー効果を起こし、その周波数を変動させる。ドップラーセンサー106は、当該周波数の変動に基づいて、入居者の心拍を検出する。さらに他の例では、ドップラーセンサー106は、入居者の呼吸を検出する。
一例では、対話端末700は、居室900内に設置され、音声で入居者と対話する。より具体的には、対話端末700は、入居者に提供されたケアに関する質問を音声で出力する。入居者が、当該質問に対して音声で回答すると、対話端末700は、当該回答の音声を取得する。対話端末700は、管理サーバー200からの指示に従って、質問を出力してもよい。対話端末700は、取得した音声を管理サーバー200に転送してもよい。
対話端末700と入居者との対話は、音声によるものに限定されず、視覚的な情報を用いたもの(たとえば、質問文の表示)であってもよいし、振動を用いたもの(たとえば、ケアの感想の入力を促すための振動)であってもよいし、これらの態様の組み合わせであってもよい。より具体的には、回答として入力される情報は、音声に限定されず、ボタンやキーボード等の操作による電子的な情報であってもよいし、カメラまたは各種の人感センサー等の機器によって捉えられる視覚的情報(手話、ジェスチャー等)であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
[見守りシステムの各要素の構成]
図3は、見守りシステムのセンサーボックス100、管理サーバー200、および、携帯端末300のハードウェア構成を示す図である。図4は、クラウドサーバー400のハードウェア構成を示す図である。図5は、対話端末700のハードウェア構成を示す図である。以下、図3〜図5を参照して、見守りシステムにおける各装置の構成の一例を説明する。
(センサーボックス100)
図3に示されるように、センサーボックス100は、制御装置101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、通信インターフェイス104と、カメラ105と、ドップラーセンサー106と、無線通信装置107と、記憶装置120とを備える。
制御装置101は、センサーボックス100を制御する。制御装置101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらの組み合わせなどによって構成される。
通信インターフェイス104には、アンテナ(図示しない)などが接続される。センサーボックス100は、当該アンテナを介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、管理サーバー200、携帯端末300、アクセスポイントAP、クラウドサーバー400、その他の通信端末などを含む。
カメラ105は、一実現例では、近赤外カメラである。近赤外カメラは、近赤外光を投光するIR(Infrared)投光器を含む。近赤外カメラが用いられることにより、夜間でも居室900の内部を表わす画像が撮影され得る。他の実現例では、カメラ105は、可視光のみを受光する監視カメラである。さらに他の実現例では、カメラ105として、3Dセンサやサーモグラフィーカメラが用いられてもよい。センサーボックス100およびカメラ105は、一体的に構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
ドップラーセンサー106は、たとえばマイクロ波ドップラーセンサーであり、電波を放射及び受信して、居室900内の物体の挙動(動作)を検出する。これにより、居室900内の入居者800の生体情報が検出され得る。一例では、ドップラーセンサー106は、24GHz帯のマイクロ波を各居室900のベッド901に向けて放射し、入居者800で反射した反射波を受信する。反射波は、入居者800の動作により、ドップラーシフトしている。ドップラーセンサー106は、当該反射波から、入居者800の呼吸状態や心拍数を検出し得る。
無線通信装置107は、ケアコール子機500、ドアセンサー510、トイレセンサー520、臭いセンサー530、および、バイタルセンサー540からの信号を受信し、当該信号を制御装置101へ送信する。たとえば、ケアコール子機500は、ケアコールボタン501を備え、当該ケアコールボタン501を操作されると、当該操作があったことを示す信号を無線通信装置107へ送信する。ドアセンサー510、トイレセンサー520、臭いセンサー530、および、バイタルセンサー540のそれぞれは、それぞれの検出出力を無線通信装置107へ送信する。
記憶装置120は、たとえば、ハードディスクや外付けの記憶装置などの記録媒体である。記憶装置120は、制御装置101によって実行されるプログラム、および、当該プログラムの実行に利用される各種のデータを格納する。各種のデータは、入居者800の行動情報を含んでいてもよい。
上記のプログラムおよびデータのうち少なくとも一方は、制御装置101がアクセス可能な記憶装置であれば、記憶装置120以外の記憶装置(たとえば、制御装置101の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリーなど)、ROM102、RAM103、外部機器(たとえば、管理サーバー200や携帯端末300、など)に格納されていてもよい。
(行動情報)
上記の行動情報について、説明する。行動情報は、たとえば入居者800が所定の行動を実行したことを表わす情報である。一例では、所定の行動は、入居者800が起きたことを表わす「起床」、入居者800が寝具から離れたことを表わす「離床」、入居者800が寝具から落ちたことを表わす「転落」、および、入居者800が倒れたことを表わす「転倒」の4つの行動を含む。
一実施の形態では、制御装置101が、各居室900に設置されたカメラ105が撮像した画像に基づいて、各居室900に関連付けられた入居者800の行動情報を生成する。制御装置101は、たとえば、上記画像から入居者800の頭部を検出し、この検出した入居者800の頭部における大きさの時間変化に基づいて、入居者800の「起床」、「離床」、「転倒」および「転落」を検出する。以下、行動情報の生成の一具体例を、より詳細に説明する。
まず、記憶装置120に、居室900におけるベッド901の所在領域、第1閾値Th1、第2閾値Th2、および、第3閾値Th3が格納される。第1閾値Th1は、ベッド901の所在領域内において、横臥姿勢にあるときと座位姿勢にあるときとの間で入居者の頭部の大きさを識別する。第2閾値Th2は、ベッド901の所在領域を除く居室900内において、入居者の頭部の大きさに基づいて、当該入居者が立位姿勢にあるか否かを識別する。第3閾値Th3は、ベッド901の所在領域を除く居室RM内において、入居者の頭部の大きさに基づいて、当該入居者が横臥姿勢にあるか否かを識別する。
制御装置101は、対象画像から、例えば背景差分法やフレーム差分法によって、入居者800の人物の領域として、動体領域を抽出する。制御装置101は、さらに、当該抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって導出された閾値を用いて、入居者800の頭部領域を抽出する。制御装置101は、当該抽出された頭部の位置および大きさから、「起床」、「離床」、「転倒」および「転落」を検出する。
制御装置101は、上記のように抽出された頭部の位置がベッド901の所在領域内にあり、かつ、上記のように抽出された頭部の大きさが第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへと変化したことを検出した場合に、行動「起床」が発生したことを決定してもよい。
制御装置101は、上記のように抽出された頭部の位置がベッド901の所在領域内からベッド901の所在領域外へ移動した場合であって、上記のように抽出された頭部の大きさが第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから立位姿勢の大きさへと変化したことを検出した場合に、行動「離床」が発生したことを決定してもよい。
制御装置101は、上記のように抽出された頭部の位置がベッド901の所在領域内からベッド901の所在領域外へ移動した場合であって、上記のように抽出された頭部の大きさが第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、行動「転落」が発生したと決定してもよい。
制御装置101は、上記のように抽出された頭部の位置がベッド901の所在領域を除く居室900内に位置し、かつ、抽出された頭部の大きさが第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへと変化したことを検出した場合には、行動「転倒」が発生したと決定してもよい。
以上説明されたように、一具体例では、センサーボックス100の制御装置101が、入居者800の行動情報を生成する。なお、見守りシステムでは、居室900内の画像を用いて、他の要素が入居者800の行動情報を生成してもよい。
(管理サーバー200)
図3に示されるように、管理サーバー200は、制御装置201と、ROM202と、RAM203と、通信インターフェイス204と、表示インターフェイス205と、操作インターフェイス207と、記憶装置220とを含む。
制御装置201は、管理サーバー200を制御する。制御装置201は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはこれらの組み合わせなどによって構成される。
通信インターフェイス204には、アンテナ(図示しない)などが接続される。管理サーバー200は、当該アンテナを介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、センサーボックス100を含む。
表示インターフェイス205は、ディスプレイ206と接続され、制御装置201などからの指令に従って、ディスプレイ206に対して、画像を表示するための画像信号を送出する。
操作インターフェイス207は、たとえば、USB(Universal Serial Bus)端子であり、入力デバイス209に接続される。操作インターフェイス207は、入力デバイス209からのユーザー操作を示す信号を受ける。入力デバイス209、たとえば、マウス、キーボード、タッチパネル、またはユーザーの入力操作を受け付けることが可能なその他の装置である。
記憶装置220は、たとえば、ハードディスクや外付けの記憶装置などの記録媒体である。一実現例では、記憶装置220は、制御装置201によって実行されるプログラムを格納するが、当該プログラムは、制御装置201がアクセス可能な他の記憶装置に格納されていてもよい。
(携帯端末300)
図3に示されるように、携帯端末300は、制御装置301と、RAM303と、通信インターフェイス304と、ディスプレイ305と、入力デバイス306と、内部メモリー320とを含む。
制御装置301は、携帯端末300を制御する。制御装置301は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成される。
通信インターフェイス304には、アンテナ(図示しない)などが接続される。携帯端末300は、当該アンテナおよびアクセスポイントAP(図1)を介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、センサーボックス100、管理サーバー200などを含む。
ディスプレイ305は、たとえば有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイによって実現される。入力デバイス306は、たとえばディスプレイ305に重ねられたタッチセンサーによって実現される。当該タッチセンサーは、携帯端末300に対する各種操作をタッチ操作で受け付け、当該操作の内容を制御装置301へ出力する。
内部メモリー320は、たとえば、eMMC(Embedded MultiMediaCard)などの記録媒体である。一例として、内部メモリー320は、制御装置301によって実行されるプログラムを格納するが、当該プログラムは、制御装置301がアクセス可能な記憶装置であれば、内部メモリー320以外の記憶装置に格納されていてもよい。
(クラウドサーバー400)
図4に示されるように、クラウドサーバー400は、制御装置401と、ROM402と、RAM403と、通信インターフェイス404と、記憶装置420とを含む。
制御装置401は、クラウドサーバー400を制御する。制御装置401は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはこれらの組み合わせなどによって構成される。
通信インターフェイス404には、アンテナ(図示しない)などが接続される。クラウドサーバー400は、当該アンテナを介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、センサーボックス100、管理サーバー200を含む。
記憶装置420は、たとえば、ハードディスクや外付けの記憶装置などの記録媒体である。一実現例では、記憶装置420は、制御装置401によって実行されるプログラムを格納するが、当該プログラムは、制御装置401がアクセス可能な他の記憶装置に格納あされていてもよい。
(対話端末700)
図5に示されるように、対話端末700は、制御装置701と、RAM703と、通信インターフェイス704と、スピーカー711と、マイク712と、ディスプレイ713と、内部メモリー720とを含む。
制御装置701は、対話端末700を制御する。制御装置701は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはこれらの組み合わせなどによって構成される。
通信インターフェイス704には、アンテナ(図示しない)などが接続される。対話端末700は、当該アンテナを介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、センサーボックス100、管理サーバー200を含む。
スピーカー711は、制御装置701の制御に従って音声を出力し、マイク712は、入力された音声を制御装置701へ出力する。ディスプレイ713は、制御装置701の制御に従って情報を表示する。ディスプレイ713は、タッチパネルによって構成されていてもよい。この場合、当該タッチパネルは、タッチによる情報の入力を受け付け、入力された情報を制御装置701へ出力する。
内部メモリー720は、たとえば、eMMCなどの記録媒体である。一例として、内部メモリー720は、制御装置701によって実行されるプログラムを格納するが、当該プログラムは、制御装置701がアクセス可能な記憶装置であれば、内部メモリー720以外の記憶装置に格納されていてもよい。
(本明細書における「プログラム」という用語の意義)
見守りシステムにおいて、各種の「プログラム」は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供される場合があり得る。各種の「プログラム」は、任意の複数のプログラムが協働することによって実現され得る。一例では、センサーボックス100の制御装置101が第1のプログラムを実行することによって本明細書において説明される機能を実現する際に、当該第1のプログラムは、第2のプログラムの一部のモジュールを利用していてもよい。第1のプログラムは、当該機能の実現のための一部のモジュールを含まない場合であっても、当該機能の実現に主に貢献する場合、当該機能を実現するためのプログラムとしての趣旨から逸脱するものではない。また、本明細書において説明される機能は、その一部または全部が専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、本明細書において説明される機能を提供する装置は、その機能の一部または全部を外部装置から所謂クラウドサービスとして提供される場合もあり得る。
[見守りシステムの利用態様]
図6は、見守りシステムの利用態様の一例を示す図である。図6に示された態様では、見守りシステムを構成する要素間の情報の流れが矢印で示され、各矢印には数字が割り振られている。割り振られた数字は、見守りシステム内の情報の流れの順序の一例を表わす。以下、順序に沿って、見守りシステム内の情報の流れを説明する。
((1)検出,記録)
センサーボックス100は、居室900における入居者800の挙動(動作)を検出するための種々のデータを取得し、記録する。センサーボックス100は、取得されたデータから、入居者800の挙動(行動)を検出する。検出される行動は、たとえば、「起床」「離床」「転落」または「転倒」である。センサーボックス100は、入居者800が所定の行動を検出すると、行動の検出を管理サーバー200へ通知する。
なお、入居者800の挙動(行動)の検出は、管理サーバー200で行なわれてもよい。この場合、管理サーバー200は、センサーボックス100からデータを取得し、当該データを解析することによって、入居者800の行動を検出する。
((2)ケア記録の登録)
管理サーバー200は、センサーボックス100から、入居者に関連するセンサーの検出出力を取得し、当該検出出力を入居者ごとのケア記録に登録する。入居者に関連するセンサーとは、居室内の入居者に関する情報を出力するあらゆるセンサー(たとえば、カメラ105、ドップラーセンサー106、ケアコール子機500、ドアセンサー510、トイレセンサー520、臭いセンサー530、バイタルセンサー540)を含む。
ケア記録とは、入居者に関するあらゆる情報を管理するための情報であり、たとえば、電子ファイルの形態で管理される。ケア記録は、たとえば記憶装置220に格納される。なお、ケア記録は、ケアシステム内のプロセッサーがアクセス可能な記憶装置であれば、記憶装置220以外の記憶装置に格納されていてもよい。
一例では、ケア記録は、入居者を特定する情報と、当該入居者に提供されたケアの作業内容とを含む。ケア記録は、入居者の行動履歴(食事、居室への入室、居室からの退出、トイレ、起床、離床、および/または、ケアコールボタン501の操作)を含んでいてもよい。
取得される検出出力は、「起床」「離床」「転落」または「転倒」等の行動情報であってもよいし、入居者のバイタル情報(たとえば、体温、心拍数、呼吸数)であってもよい。センサーボックス100は、居室900内の温度を検出する温度計を備えていてもよく、上記検出出力は居室900の室温であってもよい。
((3)質問用の情報)
管理サーバー200は、センサーボックス100から取得した検出出力が所与の条件を満たす場合、対話端末700に対して、当該検出出力に応じた質問の出力を指示する。このとき、管理サーバー200は、出力されるべき質問を特定する情報(質問用の情報)を対話端末700へ送信する。
((4)質問)
対話端末700は、管理サーバー200からの指示に応じて、質問を出力する。出力される質問の内容は、管理サーバー200から送信された質問用の情報に従う。
見守りシステムは、管理サーバー200が、対話端末700に対して単に質問の出力を指示のみで、出力される質問の内容は、対話端末700によって決定されるように、構成されていてもよい。
検出出力の種類が異なっても、出力される質問の内容は同一であってもよい。たとえば、入居者が高熱であることが検出された場合であっても、入居者が離床したことが検出された場合であっても、出力される質問の内容は同一(たとえば、「大丈夫?」)であってもよい。
((5)回答)
対話端末700から出力された質問に対して、入居者は回答する。対話端末700は、当該回答を取得する。入居者からの回答は、音声であってもよいし、タッチパネルに対するタッチ操作であってもよいし、手話などのジェスチャーであってもよい。たとえば、対話端末700は、回答が音声であればマイクロフォンによって回答を取得し、回答がタッチ操作であればタッチパネルによって回答を取得し、回答がジェスチャーであればカメラによって回答を取得する。
なお、入居者が意識を失っている、入居者の機嫌が悪い、等の事情によって、対話端末700は入居者からの回答を取得できない場合があり得る。対話端末700は、質問の出力後、一定時間入居者からの回答を取得できなかった場合には、「回答無し」を回答内容として特定してもよい。
((6)回答内容)
対話端末700は、入居者からの回答の内容を管理サーバー200へ送信する。対話端末700は、取得された回答を加工することなく管理サーバー200へ送信してもよいし、取得された回答を加工することによって取得された情報を管理サーバー200へ送信しても良い。加工の一例は、回答が音声データである場合に、音声認識によって当該音声データからテキストデータを生成することである。この場合、生成されたテキストデータが管理サーバー200へ送信される。対話端末700は、加工によって生成されたデータを、元の回答(たとえば、音声データ)とともに管理サーバー200へ送信してもよい。
管理サーバー200は、送信された加工後のデータを携帯端末300に対する通知の要否の判断に利用し、元の回答のデータをケア記録の一部(エビデンス)として保存しても良い。
((7)回答内容の解析)
管理サーバー200は、対話端末700から送信された回答内容を解析することにより、携帯端末300への通知の要否を決定する。回答内容の解析は、たとえば、回答の加工(たとえば、音声データの文字認識)と、加工によって生成された情報(たとえば、文字認識によるテキストデータ)を用いた判断とを含んでいてもよい。対話端末700から加工後のデータが送信された場合、管理サーバー200における回答の加工は省略され得る。
((8)通知)
管理サーバー200は、回答内容の解析によって携帯端末300への通知が必要であると判断すると、携帯端末300に、入居者のケアに関する通知を行なう。通知は、入居者の居室へのかけつけが必要であることを示しても良いし、入居者に関するかけつけ以外の対応(看護師呼び出し)を示しても良いし、これらの双方を示しても良い。
((9)かけつけ)
携帯端末300は、管理サーバー200からの通知を受信すると、当該通知に対応する情報を出力する。情報の出力は、視覚的な情報(メッセージ等)の表示であってもよいし、アラーム音等の音声の出力であってもよいし、振動であってもよいし、これらの組合せであってもよい。出力される情報は、かけつけを必要とする居室および/または入居者を特定する情報を含んでいてもよい。出力される情報は、必要とされるケアを特定する情報(排泄介助、等)を含んでいてもよい。
携帯端末300には、ケア作業用のアプリケーション(以下、「ケア作業用アプリ」ともいう)がインストールされていてもよい。携帯端末300の制御装置301は、当該ケア作業用アプリの機能として、上記情報の出力を実現してもよい。
携帯端末300を携帯するスタッフNAは、携帯端末300による情報の出力によって、かけつけの必要性を認識し、入居者の居室へかけつける。
((10)ケア作業)
居室へかけつけたスタッフNAは、当該居室において、ケアを提供する。
((11)ケア記録入力)
ケアの提供後、スタッフNAは、作業内容を携帯端末300へ入力する。携帯端末300は、入力された作業内容を管理サーバー200へ送信する。作業内容の送信は、たとえば、携帯端末300のケア作業用アプリの機能として実現されてもよい。
((12)ケア記録の更新)
携帯端末300から作業内容を受信すると、管理サーバー200は、ケアの対象となった入居者のケア記録に、当該作業内容を追加する。
((13)質問条件の更新)
管理サーバー200は、入居者の回答内容に従って、質問を出力(または出力の指示を送信)するための検出出力についての条件を更新してもよい。たとえば、ケアシステムにおいて、「入居者の体温が35.0℃未満であること、または、37.0℃を超えたこと」を条件として、質問「疲れていない?」が出力されるように、管理サーバー200が設定されているとする。
このような設定の下、入居者の体温が37.2℃であるという検出出力に応じて出力された質問「疲れていない?」に対して、回答「大丈夫だよ。」が取得された場合、管理サーバー200は、当該入居者についての質問を出力するための検出出力についての条件を、「入居者の体温が35.0℃未満であること、または、37.2℃を超えたこと」へと変更してもよい。すなわち、条件における高い側の閾値が、上記作業内容中の「37.2℃」に基づいて、37.0℃から37.2℃へと変更されてもよい。上記回答の内容に基づくと、当該入居者は、体温が37.2℃であっても体調不良とは感じない可能性が高い。上記のような条件の変更により、当該入居者に無用な質問が出力される事態が極力回避され得る。
((14)ケア記録UI変更)
管理サーバー200は、入居者の回答内容に従って、携帯端末300におけるケア記録UI(ユーザーインターフェース)の変更を指示してもよい。音声で取得された回答についての回答内容は、音声の周波数等として現れる声の調子の情報を含み得る。音声の周波数が高い場合には、回答内容の緊急度が高く、音声の周波数が低い場合、回答内容の緊急度が低い、と推定することができる。
管理サーバー200は、一例では、高い緊急度で回答する頻度の高い入居者についての通知を低い緊急度で回答する頻度の高い入居者のものよりも優先して出力するように、携帯端末300に対して、ケア記録UIの変更を指示してもよい。「優先」の態様の一例は、表示のサイズが大きいことである。他の例は、表示される位置が上方であることである。さらに他の例は、表示される色が濃いことである。携帯端末300は、当該指示に従って、ケア記録UIにおける設定を変更し得る。
((15)検出設定変更)
管理サーバー200は、入居者の回答内容に従って、センサーボックス100に対して、センサーの感度の変更を指示することができる。一例では、センサーボックス100は、入居者の体温を、1℃単位で検出する。すなわち、入居者の体温が36.6℃から37.4℃の範囲内にあっても、入居者の体温の検出出力は37℃である。質問が出力される条件の一例は、「入居者の体温が35.0℃未満であること、または、37.0℃を超えたこと」である。
入居者の体温が37℃であるという検出出力に応じて質問「疲れていない?」が複数回出力されたとき、当該入居者は、50%の割合で「大丈夫だよ。」と回答し、50%の割合で「少し疲れている。」と回答したとする。この場合、当該入居者は、体温が36.6℃であれば「大丈夫だよ。」と回答し、体温が37.4℃であれば「少し疲れている。」と回答しているかもしれない。このような場合、管理サーバー200は、センサーボックス100に対して、入居者の体温を0.1℃単位で検出するように、感度の変更を指示する。この変更により、入居者の体温が36.6℃であれば、検出出力も36.6℃になる。36.6℃は、37.0℃より低い。このため、入居者に質問は出力されない。一方、入居者の体温が37.4℃であれば、検出出力も37.4℃である。37.4℃は、37.0℃よりも高い。このため、入居者に質問「疲れていない?」が出力される。すなわち、この変更により、体温が36.6℃である入居者に無用な質問が出力されることを極力回避されつつ、体温が37.4℃である入居者には確実に質問が出力され得る。
[質問内容に応じた通知の具体例]
図7は、見守りシステムにおいて出力される質問の一例を示す図であり、図8は、見守りシステムにおいて出力される質問の他の例を示す図である。
図7の例では、入居者における排泄の要望の有無を問い合わせる質問が出力される。より具体的には、対話端末700は、入居者に対する質問Q(1)として、音声「そろそろ、トイレに行きたくない?」を出力する。図7の例では、入居者800は、当該質問Q(1)に対して、「そういわれれば、行きたいなぁ。」と回答している。
対話端末700は、当該回答を、質問Q(1)に対する回答A(1)として取得する。回答A(1)は、対話端末700を介して、管理サーバー200へ送信される。
管理サーバー200は、さらに、回答から抽出された部分を用いて、スタッフの携帯端末300に対してかけつけのための通知をするか否かを決定することができる。図7の例では、管理サーバー200は、回答A(1)を解析することにより、文字列「そういわれれば、行きたいなぁ。」を抽出する。管理サーバー200は、当該文字列が、トイレに行くことを希望する文字列として予め登録された文字列「行きたいなぁ」を含むことを条件として、携帯端末300に対して通知を出力する。当該通知は、質問Q(1)に関連付けられた作業内容(排泄介助)を含んでいてもよい。
なお、見守りシステムは、コンピューター(管理サーバー200)の代わりに、当該見守りシステムの管理者が、通知を出力するか否かを決定してもよい。この場合、管理サーバー200は、回答A(1)または当該回答A(1)の解析結果(文字列など)を出力してもよい。管理者は、当該回答A(1)または解析結果に従って、通知を出力するか否かを決定してもよいし、さらに、当該通知に含ませる情報の種類を決定してもよい。
図8の例では、入居者に対する質問Q(2)は、音声「疲れていない?」である。質問Q(2)に対する入居者の回答A(2)は、音声「そうだね。なんだか疲れたなぁ。」である。
一例では、管理サーバー200は、回答A(2)を解析することにより、文字列「そうだね。なんだか疲れたなぁ。」を生成する。管理サーバー200は、入居者が疲れた状態であることを示す文字列として予め登録された文字列「疲れたなぁ」を含むことを条件として、携帯端末300に対して通知を出力する。図8の例において出力される通知は、質問Q(2)が出力される要因となった事象に従って決定され得る。
一例では、質問Q(2)の出力の要因となった事象は、入居者が居室に入室したことである。入居者が居室に入室したことは、たとえば、ドアセンサー510の検出出力に基づいて検出される。この場合、管理サーバー200は、当該事象に関連付けられた作業内容「体調確認」を、上記通知とともに、携帯端末300へ送信する。
他の例では、質問Q(2)の出力の要因となった事象は、入居者の体温が低すぎる(たとえば、35℃未満)または高すぎる(たとえば、37℃を超える)ことである。入居者の体温は、たとえば、バイタルセンサー540の検出出力に基づいて検出され得る。この場合、管理サーバー200は、当該事象に関連付けられた作業内容「看護師呼び出し」を、上記通知とともに、携帯端末300へ送信する。
すなわち、図8の例では、質問に対する入居者の回答が所与の条件を満たす場合、管理サーバー200は、携帯端末300へ通知を出力する。当該通知に付与される作業内容は、質問の内容に従って決定される。
[見守りシステムの機能ブロック]
図9は、見守りシステム内の各要素の機能ブロック図である。以下、見守りシステム内の装置ごとに、機能を説明する。
(センサーボックス100)
センサーボックス100は、センサー入力部191、画像入力部192、および、室内認識部193として機能する。
センサー入力部191は、入居者の挙動(動作)を検出し、たとえば、ドップラーセンサー106、ケアコール子機500、ドアセンサー510、トイレセンサー520、および/または、臭いセンサー530によって構成される。
画像入力部192は、居室内の画像を取得し、たとえばカメラ105によって構成される。
室内認識部193は、センサー入力部191および画像入力部192から出力される検出出力に基づいて、入居者の状態を検出する。検出される入居者の状態は、たとえば、カメラ105の検出出力に基づく、「起床」、「離床」、「転倒」または「転落」である。室内認識部193は、たとえば、所与のプログラムを実行する制御装置101によって構成される。
(管理サーバー200)
管理サーバー200は、ケア支援サービス管理部291、質問・回答管理部292、および、タイミング判定部293として機能する。
ケア支援サービス管理部291は、各入居者のケア記録を管理する。より具体的には、ケア記録に、各入居者の情報(氏名、年齢、等)を格納し、また、携帯端末300からもしくは入力デバイス208から入力された作業履歴等をケア記録に登録する。ケア支援サービス管理部291は、たとえば、所与のプログラムを実行する制御装置201によって構成される。ケア支援サービス管理部291は、さらに、ケア記録を格納する記憶装置220によって構成される場合もある。
質問・回答管理部292は、センサーボックス100から、入居者についての検出出力を受信し、当該検出出力に基づいて、当該入居者の居室に設置された対話端末700に質問の出力を指示するか否かを決定する。質問・回答管理部292は、さらに、入居者からの回答内容に基づいて、携帯端末300に通知を出力するか否かを決定してもよい。質問・回答管理部292は、たとえば、所与のプログラムを実行する制御装置201によって構成される。質問・回答管理部292は、さらに、質問の出力要否、出力される質問の内容、通知の要否、および/または、通知とともに送信される情報の内容を決定するための情報(たとえば、検出出力と質問内容とを関連付ける情報)を格納する記憶装置220によって構成される場合もある。
タイミング判定部293は、居室にスタッフが居るか否かを判断する。当該判断の一例は、携帯端末300から当該携帯端末300の位置情報を取得し、当該位置情報が居室内であるか否かを判断することである。他の例は、当該居室内の画像を認識することにより、当該居室にスタッフとして特定される物体の存在有無の判断である。なお、当該判断は、他の手法(ケア記録上の作業終了時刻、当該時刻から所与時間経過後、居室の外向けのオプティカルフローの検知、等)によっても実現され得る。タイミング判定部293は、たとえば、所与のプログラムを実行する制御装置201によって構成される。タイミング判定部293は、上記判断の結果を、質問・回答管理部292へ送信する。
質問・回答管理部292は、対話端末700に質問を出力する指示を、当該対話端末700が設置された居室にスタッフが居ないことを条件として出力してもよい。これにより、居室にスタッフがいるにも関わらず、当該居室にかけつけるための通知が携帯端末300に送信されるという事態、すなわち、携帯端末300に無駄な通知が送信されるという事態が回避され得る。
(携帯端末300)
携帯端末300は、ケア支援UI部391および位置センサー392として機能する。ケア支援UI部391は、管理サーバー200から受信した通知のための画面を表示し、また、作業内容を入力するための画面を表示する。ケア支援UI部391は、たとえば、ケア作業用アプリを実行する制御装置301によって構成される。位置センサー392は、携帯端末300の位置情報を取得する、たとえばGPS(Global Positioning System)受信器(図3では省略されている)によって構成される。位置センサー392は、管理サーバー200へ、携帯端末300の位置情報を送信する。
(対話端末700)
対話端末700は、質問UI部791および回答UI部792として機能する。質問UI部791は、質問を出力し、たとえば、スピーカー711および/またはディスプレイ713によって構成される。図8の例では、質問UI部791は、質問・回答管理部292からの指示に従って、質問を出力する。
回答UI部792は、入居者からの回答を取得し、当該回答を管理サーバー200へ送信する。回答UI部792は、たとえば、マイク712、または、図示しないタッチパネルもしくはカメラによって構成される。
(各装置における機能の配置)
図9に示された各機能の配置は、単なる一例である。図9の例において単一の装置に割り当てられた2以上の機能のそれぞれが、異なる装置において実現されてもよい。たとえば、図9の例では、管理サーバー200には、センサーボックス100から各種の検出出力を取得するケア支援サービス管理部291と、取得された検出出力に応じた質問の出力を対話端末700に対して指示する質問・回答管理部292とが割当てられているが、これらの機能は互いに別の装置に割当てられてもよい。より具体的には、ケア支援サービス管理部291は管理サーバー200に割り当てられ、質問・回答管理部292は対話端末700に割り当てられても良い。
この場合、ケア支援サービス管理部291として機能する管理サーバー200は、質問・回答管理部292として機能する対話端末700に対して、検出出力を送信する。質問・回答管理部292として機能する対話端末700は、検出出力に応じた質問(質問項目)を特定し、質問UI部791として機能する要素へ当該質問の出力を指示する。質問UI部791として機能する対話端末700は、質問を出力する。このような状況を考慮すると、質問の出力を指示することは、実質的に、質問を出力することを意味する場合があり得る。
また、図9の例において複数の装置に割当てられた機能が単一の装置において実現されてもよい。たとえば、図9の例において、センサーボックス100に割り当てられた機能と対話端末700に割り当てられた機能とが、すべて対話端末700において実現される場合があり得る。すなわち、対話端末700が、ケア対象者に関連するセンサーをも含むことがあり得る。対話端末700は、さらに、管理サーバー200に割り当てられた機能、すなわち、対象者のケア記録の管理および/または検出出力に応じた質問内容の管理をする機能を割り当てられても良い。
[質問データベース]
図10は、検出出力と質問の内容とを関連付ける情報の一例(質問データベース)を示す図である。質問データベースは、認識項目と、時間・回数条件と、質問項目と、ケア支援情報とを関連付ける。
認識項目は、見守りシステム内のセンサーの検出出力によって認識される状態を規定する。時間・回数条件は、認識項目として設定されている状態が認識されたときに、質問の出力が出力される条件を規定する。質問項目は、質問として出力される内容を規定する。ケア支援情報は、上記質問に対する回答についての、携帯端末300への通知が出力される条件を規定する。
たとえば、質問データベースでは、認識項目「入室」と、時間・回数条件「即時」、質問項目「疲れていないか?」、および、ケア支援情報「疲れている場合:体調確認」が関連付けられている。
この関連付けに従うと、居室に対する入居者の「入室」が認識されると、「即時」に、「疲れていないか?」を問い合わせる質問が出力され、回答が「疲れている」ことを示すものであれば携帯端末300へかけつけのための通知が出力され、当該通知には作業内容「体調確認」を示す情報が付与される。
具体的には、管理サーバー200は、センサーボックス100からの検出出力によって入居者が居室に入ることを認識したことに応じて、当該居室に設置された対話端末700に対して、入居者が疲れていないかを確認する質問の出力を指示する。出力される質問の一例は、図8の質問Q(2)のメッセージ「疲れていない?」である。当該質問に対する回答が「疲れている」ことを示す場合には、管理サーバー200は、携帯端末300に通知を送信するとともに、当該通知に作業内容「体調確認」を特定する情報を付与する。回答が「疲れている」ことを示すもの以外である場合は、管理サーバー200は、上記通知を送信しない。
管理サーバー200は、質問に対する回答が取得できなかった場合(たとえば、入居者が回答しなかった場合)にも、携帯端末300に通知を送信してもよい。この場合、通知には、回答がなかったことを示す情報が付与され得る。
図10の例において、時間・回数条件「1時間経過」は、認識項目で特定される状態が認識された後、1時間経過したことを条件として、質問の出力が指示されることを意味する。すなわち、図10の表の2行目は、入居者の「入床」が検出された後、1時間経過したことを条件として、「眠くないか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「眠い」ことを示す回答が取得されると、携帯端末300に、作業内容「パジャマへの着替え介助」を含む通知が送信される。
図10の表の3行目は、入居者の「入床」という状態が、AM0時からAM5時までの時間帯に認識された場合、「眠れないのか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「眠い」ことを示す回答が取得されると、携帯端末300に、作業内容「パジャマへの着替え介助」を含む通知が送信される。
図10の表の4行目は、入居者の「離床」という状態が、状態「入床」が検出された後1時間以上経過した後に認識された場合、「疲れていない?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「疲れている」ことを示す回答が取得されると、携帯端末300に、作業内容「体調確認」を含む通知が送信される。
図10の表の5行目は、入居者の「トイレへの移動」という状態が認識された後、1時間が経過すると、「そろそろ便意は無いか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「便意がある」ことを示す回答が取得されると、携帯端末300に、作業内容「排泄介助」を含む通知が送信される。
図10の表の6行目は、入居者の「本棚への移動」という状態を認識された回数が、当日の15時(PM3時)の時点で同日内で5回未満である場合、「体に異常があるのか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「異常がある」ことを示す回答が取得されると、携帯端末300に、作業内容「体調確認」を含む通知が送信される。
図10の表の7行目は、入居者の「部屋(居室)中央での長時間滞留」という状態が10分継続して認識された場合、「転倒したのか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「転倒した」ことを示す回答が取得された場合、または、一定時間回答が取得されない場合、携帯端末300に、事象「転倒発生」を含む通知が送信される。
図10の表の8行目は、入居者について「安静睡眠判定」が実施され、安静ではない状態が1分以上連続して認識された場合には、「体に異常があるのか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「異常がある」ことを示す回答が取得された場合、または、一定時間回答が取得されない場合、携帯端末300に、作業内容「体調確認」を含む通知が送信される。
図10の表の9行目は、入居者の体温が35度未満または37度を超える状態が認識された場合には、即時的に、「疲れてないか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「疲れている」ことを示す回答が取得されると、携帯端末300に、看護師の呼び出しを行う指示とともに、居室へのかけつけのための通知が送信される。
図10の表の10行目は、居室内の室温が30度以上である状態が認識された場合、即時的に、「暑くないか?」という内容を含む質問が出力されることを意味する。当該質問に対し、「暑い」ことを示す回答が取得されると、携帯端末300に、作業内容「空調調整必要」を含む通知が送信される。
時間・回数条件「安静でない状態が連続1分」は、入居者が1分間連続して動いている状態が認識されたことを条件として、質問の出力が指示されることを意味する。入居者が動いていることは、たとえば、カメラ105の画像解析によって、入居者と特定される物体の重心(または、当該物体の一部)の位置が移動していることによって特定され得る。
[処理の流れ]
図11は、対話端末700からの質問の出力に関して管理サーバー200によって実行される処理のフローチャートである。図11の処理は、たとえば、制御装置201が所与のプログラムを実行することによって実現される。
ステップS10にて、制御装置201は、センサーボックス100から、センサーボックス100内のまたはセンサーボックス100に接続された、各種のセンサーの検出出力を取得する。
ステップS12にて、制御装置201は、ステップS10にて取得した検出出力を解析する。
ステップS14にて、制御装置201は、ステップS12の解析の結果を用いて、質問出力用の条件が成立しているか否かを判断する。制御装置201は、質問出力用の条件が成立していると判断すると(ステップS14にてYES)、ステップS16へ制御を進め、そうでなければ(ステップS14にてNO)、ステップS10へ制御を戻す。
質問出力用の条件が成立することは、たとえば、図10の質問データベースの「認識項目」で規定される状態が発生し、かつ、「時間・回数条件」として規定される条件が満たされたことである。
ステップS10〜S14の制御の中の少なくとも一部は、センサーボックス100によって実施されてもよい。一例では、センサーボックス100は、各種のセンサーの検出出力に基づいて、質問データベース内の認識項目として特定される状態が発生すると、管理サーバー200へ、当該状態が発生した旨の情報を送信する。当該情報を受信すると、管理サーバー200は、「時間・回数条件」として規定される条件が満たされるまで待機し、当該条件が満たされると、ステップS16へ制御を進める。
ステップS16にて、制御装置201は、居室においてスタッフが不在であるか否かを判断する。制御装置201は、スタッフが不在であると判断すると(ステップS16にてYES)、ステップS18へ制御を進め、そうでなければ(ステップS16にてNO)、ステップS10へ制御を戻す。
ステップS18にて、制御装置201は、対話端末700へ、質問の出力を指示する。当該指示は、質問の内容を指定する情報を含んでいてもよい。指定される内容は、たとえば、図10の質問データベース内の「質問項目」によって規定される。
ステップS20にて、制御装置201は、対話端末700から、ステップS18において出力を指示した質問に対する回答を取得する。回答は、たとえば、質問の出力から一定時間以内に対話端末700が取得した情報として、当該質問と関連付けられる。
ステップS22にて、制御装置201は、回答内容を解析する。
ステップS24にて、制御装置201は、回答内容の解析結果に基づいて、携帯端末300への通知の要否を判断する。制御装置201は、通知が必要であると判断すると(ステップS24にてYES)、ステップS26へ制御を進め、そうでなければ(ステップS24にてNO)、ステップS28へ制御を進める。
ステップS26にて、制御装置201は、携帯端末300へ通知を出力する。当該通知は、たとえば、居室へのかけつけを要求する内容を含む。当該通知は、当該居室において必要とされる作業内容を特定する情報を含んでいてもよい。
ステップS28にて、制御装置201は、出力を指示した質問および取得された回答の内容等を追加するように、ケア記録を更新する。
ステップS30にて、制御装置201は、質問条件(質問が出力されるための条件。たとえば、図10の質問データベース内の「認識項目」および「時間・回数条件」の少なくとも一方)の更新が必要か否かを判断する。制御装置201は、質問条件の更新が必要であると判断すると(ステップS30にてYES)、ステップS32へ制御を進め、そうでなければ(ステップS30にてNO)、ステップS34へ制御を進める。一例では、制御装置201は、上記「(13)質問条件の更新」において説明されたような、検出出力の条件が変更され得る状態が発生している場合に、質問条件の更新が必要であると判断し、そのような状態が発生していない場合に、質問条件の更新が不要であると判断する。
ステップS32にて、制御装置201は、回答内容に従って、質問条件を更新する。これにより、質問が出力されるための検出出力についての条件が変更される。
ステップS34にて、制御装置201は、センシング態様の変更が必要か否かを判断する。変更されるセンシング態様の一例は、センサーの感度である。制御装置201は、センシング態様の変更が必要であると判断すると(ステップS34にてYES)、ステップS36へ制御を進め、そうでなければ(ステップS34にてNO)、図11の処理を終了させる。一例では、制御装置201は、上記「(15)検出設定変更」において説明されたようなセンサーの感度が変更され得る状態が発生している場合に、センシング態様の変更が必要であると判断し、そのような状態が発生していない場合に、センシング態様の変更が不要であると判断する。
ステップS36にて、制御装置201は、回答内容に従って、センサーボックス100に対して、センシング態様の変更を指示する。これに応じて、センサーボックス100は、各種センサーのセンシング態様を変更する。
[行動情報の取得態様の具体例]
(1)室内画像からの入居者の位置情報の取得
図12は、カメラ105の撮像画像からの入居者の位置情報を取得する態様の具体例を説明する図である。
図12には、3つの画像1210,1220,1230が示される。画像1210は、カメラ105によって撮影された、入居者の不在時の居室の画像である。画像1220は、入居者の在室時の画像である。画像1230は、画像1210と画像1220の差分を示す画像である。
画像1210と画像1220の差分は、入居者に対応する。したがって、画像1230の中のオブジェクト1250は、入居者の画像として特定される。
見守りシステムでは、センサーボックス100の検出出力を用いて、センサーボックス100の制御装置101または管理サーバー200の制御装置201が入居者の行動情報を取得する。行動情報は、入居者の画像そのもの、または、入居者の画像の重心に基づいて特定され得る。入居者の画像の重心は、図12の矩形1260の重心1261として特定される。矩形1260は、オブジェクト1250が外接する矩形である。
(2)室内画像からの入居者の行動情報の取得
図13は、カメラ105の撮像画像を用いて入居者の行動情報を取得する態様の具体例を説明する図である。
図13には、2つの画像1310,1320が示される。画像1310は、カメラ105によって撮影された、入居者の在室時の画像である。画像1320は、画像1310と入居者の不在時の室内画像(画像1210)との差分を示す画像である。
図13の例では、居室内に、ベッドと、本棚と、居室に入るためのドアと、トイレとが設けられている。画像1310では、オブジェクト1311は、入居者に対応する。オブジェクト1312,1313,1314,1315は、それぞれ、ベッド、本棚、ドア、トイレに対応する。画像1320の中のオブジェクト1321は、入居者に対応する。
見守りシステムでは、室内画像に対して、入居者の行動情報を生成するための1つ以上の領域が設定され、当該設定された領域を利用して入居者の行動情報が生成され得る。
画像1320において、領域1322は、ベッドを表わす領域として設定される。入居者に対応するオブジェクトの重心が領域1322内に位置すれば、入居者がベッド上に位置することを示す行動情報が生成される。当該重心が、領域1322内から領域1322外へと移動する場合、入居者が離床したことを示す行動情報が生成される。
領域1323は、本棚に対応して設定される。入居者に対応するオブジェクトの重心が領域1323内に位置すれば、入居者が本棚の前に位置することを示す行動情報が生成される。当該重心が領域1323の重心に向けて移動している場合、入居者が本棚に向けて移動していることを示す行動情報が生成される。
領域1324は、ドアを表わす領域として設定される。入居者に対応するオブジェクトの重心が領域1324を介して居室の内側へと移動した場合、入居者が居室に入ることを示す行動情報が生成される。当該重心が領域1324を介して居室の外側へと移動した場合、入居者が居室から出ることを示す行動情報が生成される。
領域1325は、トイレを表わす領域として設定される。入居者に対応するオブジェクトの重心が領域1325内に位置する場合、入居者がトイレに行ったことを示す行動情報が生成される。当該重心が領域1325の重心に向けて移動している場合、入居者がトイレに向けて移動していることを示す行動情報が生成される。
図12および図13を参照して説明された態様によって行動情報が生成されることにより、図10の認識項目「入居者のトイレへの移動」「本棚への移動」等の種々の認識項目に対応する行動情報が生成される。
以上、図12および図13を参照して説明された態様は、行動情報の生成態様の一例である。見守りシステムでは、上記態様以外にも、居室内のサーモグラフィーや呼吸センサー等を利用することによって、入居者の行動情報が生成され得る。
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
100,100A,100B センサーボックス、101,201,301,401,701 制御装置、105 カメラ、106 ドップラーセンサー、107 無線通信装置、120,220,420 記憶装置、191 センサー入力部、192 画像入力部、200 管理サーバー、205 表示インターフェイス、206,305,713 ディスプレイ、207 操作インターフェイス、209,306 入力デバイス、291 ケア支援サービス管理部、292 質問・回答管理部、293 タイミング判定部、300,300A,300B 携帯端末、320,720 内部メモリー、391 ケア支援UI部、392 位置センサー、400 クラウドサーバー、500,500A,500B ケアコール子機、501 ケアコールボタン、510,510A,510B ドアセンサー、520,520A,520B トイレセンサー、530,530A,530B センサー、540,540A,540B バイタルセンサー、700,700A,700B 対話端末、711 スピーカー、712 マイク、791 質問UI部、792 回答UI部、800,800A,800B,A,B 入居者、900,900A,900B 居室、901,901A,901B ベッド、902,902A,902B トイレ。

Claims (9)

  1. コンピューターによって実行される方法であって、
    ケアの対象者に関連するセンサーによる検出出力を取得するステップと、
    前記検出出力に応じた質問を出力するステップと、
    前記質問に対する回答を取得するステップとを備える、ケアシステムの管理方法。
  2. 前記回答の内容に基づいて、前記対象者へのかけつけのための通知の要否を判断するステップをさらに備える、請求項1に記載のケアシステムの管理方法。
  3. 前記通知の内容は、前記検出出力と前記回答との組合せに従って決定される、請求項2に記載のケアシステムの管理方法。
  4. 前記センサーは、前記対象者のバイタル信号を検出するバイタルセンサー、前記対象者の動きを検出するためのセンサー、および、前記対象者の居室の環境を検出するためのセンサーの中の少なくとも1つを含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のケアシステムの管理方法。
  5. 前記回答の内容に基づいて、前記センサーの感度を変更するための制御を実行するステップをさらに備える、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のケアシステムの管理方法。
  6. 前記回答の内容に基づいて、前記質問が出力されるための前記センサーの検出出力についての条件を変更するステップをさらに備える、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のケアシステムの管理方法。
  7. 前記対象者の居室において、前記対象者にケアを提供する者の有無を検出するステップをさらに備え、
    前記質問を出力するステップは、前記対象者にケアを提供する者が前記居室において不在であることを条件として、前記質問を出力することを含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のケアシステムの管理方法。
  8. コンピューターに、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の管理方法を実施させるための、プログラム。
  9. 1以上のプロセッサーと、
    前記1以上のプロセッサーに実行されることによって、前記1以上のプロセッサーに請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の管理方法を実施させるためのプログラムを格納するように構成されたメモリーと、を備える、ケアシステムの管理装置。
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中島 募: "ロボットが高齢者に声掛け クラウド連携で低コストに NTTデータ、ロボット向けクラウドシステムの実証", 日経エレクトロニクス 第1156号, JPN6023041922, 20 May 2015 (2015-05-20), JP, pages 16 - 17, ISSN: 0005174771 *

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