JPWO2020075552A1 - スイッチトキャパシタアンプおよびad変換装置 - Google Patents

スイッチトキャパシタアンプおよびad変換装置 Download PDF

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Abstract

本技術の一形態に係るスイッチトキャパシタアンプは、複数のサンプリング容量と、フィードバック容量と、スイッチ群と、演算増幅器とを具備する。前記複数のサンプリング容量は、アナログ信号をサンプリングする。前記フィードバック容量は、容量アレイ化される。前記スイッチ群は、前記フィードバック容量に接続され、少なくとも3つの接続先を有する。前記演算増幅器は、前記フィードバック容量および前記スイッチ群の1つの接続先によって負帰還が施され、前記アナログ信号の振幅の差分を検出する。
【選択図】図5(a)

Description

本技術は、近接センサや変位センサなどに用いられるスイッチトキャパシタアンプおよびAD変換装置に関する。
近接センサや変位センサなどのセンサ類は、磁気誘導等を利用して得られた信号振幅の変化分を検出することにより、対象物認識または対象物までの距離を求めている。
センサからの信号振幅を検出する回路としては、例えばCDS(Correlated Double Sampling)を用いた信号処理方式がある。CDSは、1つの信号の時間変化による差分を検出する場合に、一般的に用いられる。
CDSは、例えばCCD用のアナログフロントエンド(AFE)で採用されている信号処理方式である。CDSの信号処理方式は、サンプリング前後の出力電圧の差がそのまま信号成分となることから、信号源の固体バラツキによる影響が低減できると共に、低周波雑音が抑制出来る等のメリットがある。
信号処理の全体構成例としては、センサからの信号をプリアンプ(PreAmp)で増幅した後、CDSにおいて差分信号処理をし、そしてAD変換器(ADC)でデジタル化するアプローチが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−060505号公報
ここで後に詳述するが、CDSおよびADCは回路構成上、回路全体の面積(表面積)に占めるコンデンサの容量(電極面積)比率が大きい。kT/Cノイズ(kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Cはコンデンサの容量)との関連もあり、コンデンサの容量を単に小さくすることができない。そのため必要なスペックから容量値が決定され、結果的に回路全体の面積および消費電力の増大を招いている。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、回路全体の面積および消費電力を低減させることができるスイッチトキャパシタアンプおよびAD変換装置を提供することにある。
本技術の一形態に係るスイッチトキャパシタアンプは、複数のサンプリング容量と、フィードバック容量と、スイッチ群と、演算増幅器とを具備する。
前記複数のサンプリング容量は、アナログ信号をサンプリングする。
前記フィードバック容量は、容量アレイ化される。
前記スイッチ群は、前記フィードバック容量に接続され、少なくとも3つの接続先を有する。
前記演算増幅器は、前記フィードバック容量および前記スイッチ群の1つの接続先によって負帰還が施され、前記アナログ信号の振幅の差分を検出する。
前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有してもよい。
前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、第1の基準電位および前記第1の基準電位よりも低い第2の基準電位であってもよい。
前記スイッチ群の他の1つの接続先は、前記演算増幅器の出力端であってもよい。
前記スイッチトキャパシタアンプは、コントローラをさらに具備してもよい。
前記コントローラは、前記アナログ信号の所定の振幅値に相当するレベルシフト量の電荷を前記フィードバック容量にプリチャージするためのデータ信号を生成することが可能に構成される。
前記演算増幅器は、前記アナログ信号をサンプリングする期間とサンプルしたアナログ信号を増幅する期間の2つの状態を有してもよい。
前記複数のサンプリング容量は、時間軸の異なる2つのアナログ信号を保持する容量を有し、前記演算増幅器は、第1のサンプリングで取得した保持電圧と第2のサンプリングで取得した保持電圧との差分を前記フィードバック容量との容量比で増幅してもよい。
本技術の一形態に係るAD変換装置は、複数のサンプリング容量と、フィードバック容量と、スイッチ群と、演算増幅器と、比較器とを具備する。
前記複数のサンプリング容量は、アナログ信号をサンプリングする。
前記フィードバック容量は、容量アレイ化される。
前記演算増幅器は、前記フィードバック容量および前記スイッチ群の1つの接続先によって負帰還が施され、前記アナログ信号の振幅の差分を検出する。
前記比較器は、前記演算増幅器の出力信号の差分の大小関係を判定する。
前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有してもよい。
前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端と低電位端であってもよい。
前記スイッチ群の他の1つの接続先は、前記演算増幅器の入力端であってもよい。
前記AD変換装置は、コントローラをさらに具備してもよい。
前記コントローラは、前記複数のサンプリング容量によってアナログ信号をサンプルする期間と、前記複数のサンプリング容量と前記フィードバック容量との比によってサンプルしたアナログ信号を前記演算増幅器で増幅する期間と、増幅したアナログ信号を前記比較器の出力に基づいてAD変換する期間とを制御する。
前記コントローラは、前記比較器の判定結果に応じた二分探索シーケンスで前記フィードバック容量を制御するように構成されてもよい。
前記AD変換装置は、前記スイッチ群および前記フィードバック容量に対して並列になるように、前記演算増幅器の入出力端の間に接続された第1のスイッチをさらに具備してもよい。
前記AD変換装置は、補助スイッチ群をさらに具備してもよい。
前記補助スイッチ群は、前記フィードバック容量の他端に接続され、コモン電位および前記演算増幅器の出力端の2つの接続先を有する。
前記コントローラは、前記アナログ信号のサンプル期間において前記補助スイッチ群の接続先をコモン電位にするように構成される。
前記AD変換装置は、第2のスイッチと、第3のスイッチとをさらに具備してもよい。
前記第2のスイッチは、前記フィードバック容量の他端を前記演算増幅器の出力端およびコモン電位に接続することが可能に構成される。
前記第3のスイッチは、前記スイッチ群を前記演算増幅器の入力端およびコモン電位に接続することが可能に構成される。
前記コントローラは、前記アナログ信号のサンプル期間において、前記演算増幅器の入出力端を、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチを介してコモン電位に接続するように構成される。
本技術の他の形態に係るAD変換装置は、複数のサンプリング容量と、フィードバック容量と、比較器と、スイッチ群とを具備する。
前記複数のサンプリング容量は、アナログ信号をサンプリングする。
前記フィードバック容量は、容量アレイ化される。
前記比較器は、前記サンプリング容量でサンプリングされたアナログ信号の大小関係を判定する。
前記スイッチ群は、前記フィードバック容量に接続され、少なくとも3つの接続先を有し、そのうち1つが前記比較器の入力端に接続可能に構成される。
前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有してもよい。
前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端と低電位端であってもよい。
前記AD変換装置は、コントローラをさらに具備してもよい。
前記コントローラは、前記複数のサンプリング容量によってアナログ信号をサンプルする期間と、サンプリングしたアナログ信号を前記比較器の出力に基づいてAD変換する期間とを制御する。
前記コントローラは、前記アナログ信号をサンプルする期間において前記スイッチ群を前記比較器の入力端に接続するように構成される。
本技術の実施形態において説明するセンサシステムの基本構成を示すブロック図である。 本技術の実施形態において比較例1として説明するCDSアンプの構成を示す図である。 上記比較例1のCDSアンプの動作タイミングを示す図である。 上記比較例1のCDSアンプを用いた信号振幅検出イメージの一例を示す図である。 レベルシフト機能を有するCDSアンプを用いた信号振幅検出イメージの一例を示す図である。 本技術の第1の実施形態に係るスイッチトキャパシタアンプとしてのCDSアンプの構成を示す図である。 第1の実施形態に係るスイッチトキャパシタアンプの動作タイミングを示す図である。 本技術の第2の実施形態に係るスイッチトキャパシタアンプの構成を示す図である。 本技術の第3の実施形態に係るスイッチトキャパシタアンプの構成を示す図である。 本技術の第4の実施形態として、スイッチトキャパシタアンプのレベルシフト量の見積もり方法を説明するシステム図である。 本技術の実施形態において比較例2として説明するCDSアンプおよびADCの構成例である。 比較例2のCDSアンプおよびADCの動作タイミングを示した図である。 本技術の第5の実施形態に係るAD変換装置の構成を示す図である。 上記第5の実施形態に係るAD変換装置の動作タイミングを示す図である。 本技術の第6の実施形態に係るAD変換装置の構成を示す図である。 本技術の第7の実施形態に係るAD変換装置の構成を示す図である。 本技術の実施形態において比較例3として説明するスイッチトキャパシタアンプの構成を示す図である。 本技術の実施形態において比較例4として説明するスイッチトキャパシタアンプの構成を示す図である。 上記比較例4のスイッチトキャパシタアンプの動作タイミングを示す図を示す。 本技術の実施形態において比較例5として説明するCDSアンプおよびADCの構成を示す図である。 上記比較例5のCDSアンプおよびADCの動作タイミングを示す図である。 本技術の第8の実施形態に係るAD変換装置の構成を示す図である。 上記第8の実施形態に係るAD変換装置の動作タイミングを示す図である。
以下、本技術に係る各実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1〜第4の実施の形態(CDS機能およびレベルシフト機能を両立させるスイッチトキャパシタアンプ)
2.第5〜第7の実施の形態(CDS機能およびADC機能を両立させるAD変換器)
3.第8の実施の形態(CB−CDS機能およびADC機能を両立させるAD変換器)
<第1の実施形態>
(システムの基本構成)
図1は、本実施形態において適用されるセンサシステムの一構成例を示すブロック図である。センサシステム100は、センサ101、プリアンプ102、相関二重サンプリング回路(以下、CDSともいう)103、AD変換器(以下、ADCともいう)104、システムコントローラ105などを備える。
ここで、プリアンプ102、CDS103、ADC104およびシステムコントローラ105は、センサ101の信号を処理する信号処理装置を構成する。プリアンプ102は、必要に応じて省略されてもよいし、上記以外の回路ブロックが付加されてもよい。
また、以下の説明(第5〜第8の実施形態)では、CDS103およびADC104を一括してAD変換装置ともいう。
センサ101には、アナログ信号を検出信号として出力する各種センサが含まれる。ここでは、センサ101として、磁気誘導などを利用して交流の電気信号を出力する近接センサや変位センサを例に挙げて説明する。
プリアンプ102は、センサ101の検出信号を増幅し、CDS103は、検出信号の振幅の時間変化による差分を検出する。ADC104は、CDS103において検出された信号振幅の差分をデジタル信号に変換し、システムコントローラ105へ出力する。システムコントローラ105は、CDS103あるいはADC104の動作を制御するとともに、センサ101から得られた信号振幅の時間変化に基づいて対象物を認識し、または対象物までの距離を求めるように構成される。
一般に、一つの信号の時間変化による差分を検出する場合には、CDSが用いられる。例えば、CCD(Charge Coupled Device)用のアナログフロントエンド(AFE)等で採用されている信号処理で、差成分がそのまま信号成分となることから、信号源の個体バラツキによる影響が低減できると共に、低周波雑音が抑制できる等のメリットがある。
以下、本実施形態における比較例1として、CDSの典型的な回路例について説明する。
(比較例1)
図2(a)に示すCDSアンプ1'は、演算増幅器(OPAMP)2、サンプリング容量Csa,Csb、フィードバック容量CFおよびアナログスイッチCKA、CKB、xCKBを含む。スイッチCKA、CKB、xCKBは、図2(b)に示す動作タイミングで制御される。サンプリング容量Csa,CsbおよびスイッチCKA、CKBは、演算増幅器2の入力段20を構成し、フィードバック容量CFは、演算増幅器2のフィードバック(負帰還)回路を構成する。
CDSアンプ1'は、第1の入力端子VIPと、第2の入力端子VINと、演算増幅器2の逆相出力端子に接続された第1の出力端子VONと、演算増幅器2の正相出力端子に接続された第2の出力端子VOPとを有する。
なお、本明細書において、VIPおよびVINは、上記各入力端子の表記だけでなく、これら入力端子へ入力される信号の電圧をも表すものとする。同様に、VONおよびVOPは、上記各出力端子の表記だけでなく、これら出力端子から出力される信号の電圧をも表すものとする。
第1の入力端子VIPおよび第2の入力端子VINには、センサ出力(電圧)が供給される。
図2(a)に示すように、入力段20において、第1の入力端子VIP側および第2の入力端子VIN側のそれぞれには、サンプリング容量Csaの両端子にスイッチCKAおよびスイッチxCKBが並列に接続され、サンプリング容量Csbの両端子にスイッチCKBおよびスイッチxCKBが並列に接続される。これら4つのサンプリング容量は、2つのサンプリング時のセンサ出力電圧を±側双方で保持し、2サンプル間の差分を生成するように、たすき掛け状に配線されている。
スイッチCKBがHレベル(ON)の場合、演算増幅器2の入出力がショート(短絡)され、Auto−Zeroモード(AZモード、CDSアンプ1'のサンプル期間、図2(b)参照)となり、演算増幅器2は、コモン電位(Vcmn)にバイアスされる。この時、前シーケンスにおいてフィードバック容量CFに蓄積されていた電荷は、リリースされる。
スイッチCKAの立下りエッジにおいて(スイッチCKAがLレベル、OFFになると)、サンプリング容量Csaに、そのときのポイントaの電圧(Va)がサンプルされる(図2(b)参照)。
同様に、スイッチCKBの立下りエッジにおいて、サンプリング容量Csbに、そのときのポイントbの電圧(Vb)がサンプルされる(図2(b)参照)。
スイッチxCKBの立上りエッジにおいて(スイッチxCKBがHレベル、ONになると)、演算増幅器2はアンプモード(AMPモード、増幅期間、図2(b)参照)となり、サンプリング容量Csaおよびサンプリング容量Csbの接続関係が変わることで、CDSアンプとしての機能が成立する。ここで、Csa=Csb=CFとすると、CDSアンプ1'の差出力(VOP−VON)には、(増幅率1倍の)Vb−Vaの電圧が得られる。
図3に、このCDSアンプ1'を用いた信号振幅検出イメージの一例を示す。
前述したように、CDSアンプ1'は、サンプル間の差電圧を出力するので、センサ出力の振幅変化分は、図3の右側のようにCDSアンプ1'によって処理される。
この右側からも自明のように、センサからの情報で重要なのは振幅の変化分(ΔVsig)である。この変化分に、対象物の有無、あるいは対象物までの距離情報が含まれる。
ここでCDSサンプリング後のΔVsigとADC(AD変換器)のフルスケールとの整合性を考える。
前述のように、センサ信号情報として高精度に必要なのはΔVsigであるので、この図3の右側の(標本化された)ΔVsigのうちの最大値に見合うフルスケールのADCを配置すれば良い。
しかしながら、このマッチングはセンサの個体差もあり、都合よくADCのフルスケールを一致させることが難しい。このため、ある程度のマージンを含んだ大きなレンジ幅を想定する必要があり、図3の右側に示したようにセンサからの最小電圧振幅(Vmin)を含み、かつ、CDSの出力全体をカバーするフルスケール(ΔVsigの最大値+Vmin)を想定する必要がある。
このためΔVsigに必要な分解能以上のスペックを有するADCが必要となり、設計難易度も含め回路規模的にも電力的にもオーバースペックとなるのは明らかである。
図3に対し、図4に示す信号処理イメージを考える。図4は、Vminを既知情報として有し、CDS処理と同時にVmin分だけレベルシフトする信号処理を想定したものである。この場合、ΔVsigに必要な分解能のみを有するADCを配置すれば良いことになり、図3の場合と比較すると、その分解能の削減効果は極めて大きいことがわかる。
一方、フルスケールレンジにおける課題に対し、オフセットエラー補償機能を有するADCが知られている(上記特許文献1参照)。このADCにおいては、サンプリング容量とは別にアディショナル容量としてオフセット補償用の容量が別途設けられており、アナログ入力振幅がADCフルスケール内になるようにオフセット調整(レベルシフト調整)する。
しかしながら上記特許文献1に記載のADCは、新たにアディショナル容量が必要になり、これが面積増加の一要因となる。さらにアナログ信号サンプリングに関わる容量は、kt/cで定義される熱雑音増を避けるために比較的大きな容量値が必要となる。
したがってこのアディショナル容量を用いる特許文献1のアプローチは、フルスケールレンジにおける課題解決には見合うものの、回路全体の面積の観点で致命的といえる。
そこで本実施形態では、回路全体の面積を低減させることができるCDSアンプを提供することを目的として、以下のように構成される。
(第1の実施形態)
以下、本実施形態に係るスイッチトキャパシタアンプについて、CDSアンプ(図1に示すCDS103に相当)への適用例を説明する。
図5(a),(b)は、本技術の第1の実施の形態に係るスイッチトキャパシタアンプとしてのCDSアンプ1Aの構成およびその動作タイミングを示す図である。
このCDSアンプ1Aは、演算増幅器2のフィードバック回路3以外は、比較例1のCDSアンプ1'(図2(a))と同様である。CDSアンプ1Aは、第1の出力端子VON側および第2の出力端子VOP側においてそれぞれ同一の構成のフィードバック回路3を有する。
図5(a)に示す本実施形態のCDSアンプ1Aは、アナログ信号(センサ信号)をサンプリングする複数のサンプリング容量Csa,Csbと、演算増幅器2と、フィードバック回路3とを有する。フィードバック回路3は、容量アレイ31と、スイッチ群4とを有する。
容量アレイ31は、2で重み付けされた(nは整数)容量素子(フィードバック容量、CF/2、CF/4、・・、CF/2、CF/2)を有する。各容量素子は、演算増幅器2の入力側と出力側との間に並列的に接続される。各容量素子の一端は、演算増幅器2の入力側に接続され、他端はスイッチ群4を構成する複数のスイッチに個々に接続される。容量アレイ31の合成容量は、図2(a)に示した比較例1に係るCDSアンプ1'のフィードバック容量CFと同一である。
容量アレイ31は、センサ101の検出信号の最小電圧振幅Vmin(図3参照)に相当するレベルシフト量の電荷を充電することが可能に構成される。レベルシフト量は、nビットの分解能を有するデジタルデータ(L/S Data、既知情報)である。このレベルシフト量の具体的な見積もり方法は、本技術に係る第4の実施の形態において後述する。
スイッチ群4は、容量アレイ31を構成する各容量素子の他端に直列的に接続されたアナログスイッチで構成される。スイッチ群4を構成する複数のスイッチは、3つの接続先を有する。本実施形態においてその3つの接続先は、第1の基準電位VT、第1の基準電位VTよりも低い第2の基準電位VB、および演算増幅器2の出力端である。
演算増幅器2は、フィードバック容量(容量アレイ31)およびスイッチ群4の1つの接続先(演算増幅器2の出力端)によって負帰還が施され、センサ信号(アナログ信号)の振幅の差分を検出するように構成される。
演算増幅器2は、アナログ信号をサンプリングする期間(AZモード)とサンプルしたアナログ信号を増幅する期間(AMPモード)の2つの状態を有する。サンプリング容量Csa,Csbはそれぞれ時間軸の異なる2つのアナログ信号を保持する。演算増幅器2は、第1のサンプリング(一方のサンプリング容量Csa)で取得した保持電圧と第2のサンプリング(他方ののサンプリング容量Csb)で取得した保持電圧との差分をフィードバック容量(容量アレイ31)との容量比で増幅する。
複数のスイッチの接続先は、図示しないコントローラ(図1に示すシステムコントローラ105に相当)によって個別に制御される。当該コントローラは、センサ信号(アナログ信号)の所定の振幅値(本例では最小電圧振幅Vmin)に相当するレベルシフト量の電荷をフィードバック容量(容量アレイ31)にプリチャージするためのデータ信号(L/S Data)を生成することが可能に構成される。
ここで、第1の基準電位VTは、レベルシフト量(範囲)を定義するための最大電圧(高電位端)であり、第2の基準電位VBは、レベルシフト量を定義するための最小電圧(低電位端)である。なお、各スイッチの接続先は3つに限定されず、4つ以上であってもよく、各接続先の電位が異なっていればよい。
CDSアンプ1Aの動作タイミングは、前述の比較例1に係るCDSアンプ1'の動作シーケンスと同様に、図5(b)に示す動作タイミングで制御される。
図5(b)を参照して、スイッチCKBがHレベルで演算増幅器2の入出力がショートされ、Auto−Zeroモード(AZモード)となり、演算増幅器2はコモン電位(Vcmn)にバイアスされる。この時、スイッチ群4を構成するスイッチの他端がL/S Dataに応じて、第1の基準電位VTまたは第2の基準電位VBに接続され、2で重み付けされた容量アレイ31にレベルシフト量が電荷としてプリチャージされる。
より具体的に、L/S Dataに応じて、第1の基準電位VTに接続されるスイッチと第2の基準電位VBに接続されるスイッチとに振り分けられ、容量アレイ4にレベルシフト量に見合う電荷が蓄積される。レベルシフト量は、nビットの分解能を有するデジタルデータであるため、2で重み付けされた容量素子によって所望とする電荷を蓄積することができる。
スイッチCKAの立下りエッジでサンプリング容量Csaにポイントaの電圧(Va)がサンプルされる。スイッチCKBの立下りエッジでサンプリング容量Csbにポイントbの電圧(Vb)がサンプルされる。スイッチxCKBの立上りエッジで演算増幅器2がアンプモード(AMP)となり、サンプリング容量Csaおよびサンプリング容量Csbの接続関係が変わると共に、スイッチ群4を構成するすべてのスイッチが、演算増幅器2の出力端に接続される。
これにより、CDSアンプとしての機能が成立し、Csa=Csb=CFとすると次式の電圧が出力される。
Figure 2020075552
ここで、VLSは、nビットのL/S Data(Dn−1,Dn−2,…,D)から決まるレベルシフト電圧である(次式参照)。
Figure 2020075552
AZモード時にレベルシフト量に相当する電荷を容量アレイ31にプリチャージしておくことで、サンプリングした信号の電荷転送時にレベルシフト量が差し引かれる。これにより、センサ101から出力される最小電圧振幅Vmin(図3参照)に相当するレベルシフト量を含むCDS出力全体をカバーするフルスケールを想定する必要がなくなるため、ΔVsigに必要な分解能以上のスペックを有するADCが不要となり、消費電力の低減を図ることができる
本実施形態では、上述したレベルシフト機能を実現する上でフィードバック容量に着目し、このフィードバック容量をアレイ化(分割)することで、デジタルデータとしてレベルシフト量をプリチャージするようにしている。つまり、特許文献1に記載されたようなアディショナル容量を必要とすることなく、レベルシフト機能を実現することができる。
その一方でAMP時は、容量アレイ31は全て演算増幅器2のフィードバック容量となることから、従来のCDSアンプと構成的には等価であり、CFとしての容量値に変化はない。
以上のように本実施形態によれば、CDS機能とレベルシフト機能との両立がアディショナル容量なしで実現することができる。これにより、センサ101からの信号振幅変化分(ΔVsig)のみを検出することが可能となる。また、後段に配置されるADCのフルスケールを振幅変化分のみのチューンすることができることから、ADCに求められるスペックが大幅に緩和される。これらの施策により振幅検出システムとして低電力化および回路全体の小面積化に大きく寄与する。
<第2の実施形態>
前述の第1の実施の形態では、CDSアンプおよびレベルシフト機能を両立するものとして説明したが、本技術はCDSアンプ機能を限定するものではない。以下、本技術に係る第2の実施の形態を説明する。
図6は、本技術に係る第2の実施の形態である、レベルシフト機能を有するスイッチトキャパシタアンプ1Bの構成を示す図である。
このスイッチトキャパシタアンプ1Bは、演算増幅器2の入力段としてのサンプリング容量Csの周辺構成(サンプリング部容量ネットワーク5)以外は、第1の実施の形態に係るCDSアンプ1Aと同様である。
サンプリング部容量ネットワーク5には、第1および第2の入力端子VIP,VINにつき1つのサンプリング容量Csが備えられ、そのサンプリング容量Csの一端は、2つのアナログスイッチCKA,xCKBに並列接続され、他端は、演算増幅器2の入力側に接続されている。この2つのアナログスイッチのうちの1つ(CKA)は、VINに接続され、他の1つ(xCKB)は、コモン電位に接続されている。
サンプリング容量Csおよびフィードバック回路3で構成されるスイッチトキャパシタアンプ1Bは、第1の実施の形態のCDSアンプ1Aの動作と同様に、サンプリング容量Csにてサンプルした電圧を、任意のレベルにシフトすることが可能である。
なお、サンプリング部ネットワーク5における、サンプリング容量Csおよび2つのスイッチCKA,xCKBの構成が、これに限定されるものではないことは明らかである。
<第3の実施形態>
次に、本技術に係る第3の実施の形態を説明する。
図7は、第3の実施の形態に係るスイッチトキャパシタアンプとして、レベルシフト機能を有するCDSアンプ1Cの構成を示す図である。
このCDSアンプ1Cは、演算増幅器2の入出力の接続先以外は、第2の実施の形態のスイッチトキャパシタアンプ1Bと同様である。
上述の第1の実施形態に係るCDSアンプ1Aの構成では、AZモードのタイミングにおいて演算増幅器2をショートしていたが、本実施形態に係るCDSアンプ1Cにおいては、AZモードのタイミングにおいて演算増幅器2の入出力側がそれぞれスイッチSW1,SW2を介してコモン電位に接続される。
これにより、AZモードのタイミングにおいて演算増幅器2は必要なくなる(他の回路と接続されなくなる)ことから、回路の負帰還ループの安定性を考慮する必要がなく、回路設計の難易度が緩和される。
さらに、演算増幅器2のオペアンプ機能そのものを停止することもできるので、時間的にバイアス電流をカットオフするスイッチトオペアンプの構成への展開も可能になる。これにより回路全体の消費電力をさらに低減させることができる。
<第4の実施形態>
本技術において、レベルシフト量を既知情報として有する必要があるのは前述の通りである。以下、容量アレイ31にプリチャージされるレベルシフト量を見積もるための構成について説明する。
図8は、第1の実施形態で説明したCDSアンプ1Aのレベルシフト機能を効果的に組み込むための例示的なレベルシフト量見積もりシステム6を示す。
このシステム6は、CDSアンプ1Aの出力端子であるCDSOUTN側およびCDSOUTP側で同様の構成および動作となるので、説明を簡略化し、そのうち一方のCDSOUTN側のみ説明する。
システム6は、CDSアンプ1Aの出力電圧をデジタル化するnビットのADC7、レベルシフト範囲を生成する基準電圧(VREF_LS)発生源61、ADC7のフルスケールを生成する基準電圧(VREF_ADC)発生源62、およびシステム・シーケンス制御部8をさらに有する。
システム・シーケンス制御部8は、典型的には、CPU、メモリ等を有するコンピュータで構成される。システム・シーケンス制御部8は、図1に示すシステムコントローラ105に対応する構成であってもよい。
このシステム6は、シフト量見積もりのための動作(1st Sequence)および振幅検出通常動作(2nd Sequence)の2つの動作状態を有し、システム・シーケンス制御部8によって管理され、基準電圧のフルスケールを適切に設定する。
以下に、その制御フローを詳細に説明する。
「1st Sequence」(シフト量の見積もり)
(ステップS1);入力端子CDSIP,CDSINに入力されるセンサ信号が最小電圧振幅となる条件にセンサ出力をセッティングする。
(ステップS2);VREF_LSを設定する。ここでは、VT_SH=VB_SH=Vcmn (差電圧ゼロ、すなわちシフト量ゼロ)に設定する。
(ステップS3);nビットL/S用データセッティングを、コードフリー(任意のコードでよい、例えばすべてゼロ)に設定する。
(ステップS4);VREF_ADC(VT_AD、VB_AD)を設定する。ここでは、システム上想定されるCDSアンプ1Dの最大振幅となるように設定する。
(ステップS5);振幅検出動作を開始する。この際、ADC7の変換データをDminとして内部レジスタ等に残す。
(ステップS6);センサ信号が最大電圧振幅となる条件にセンサ出力をセットする。
(ステップS7);振幅検出動作を開始する。この際、ADC7の変換データをDmaxとして内部レジスタ等に残す。
なお、ステップS2およびS3は、以下のステップS2'およびS3'のように設定してもよい。つまり、VREF_LSのセッティングとnビットL/S用データとの組み合わせにおいて、シフト量ゼロが条件として満たされていればよい。
(ステップS2');VREF_LSを設定する。ここでは、システム上想定されるCDSアンプ1Aの最大振幅になるように設定する。
(ステップS3');nビットL/S用データをセットする。ここでは、2/2に相当するコード(例えば8ビットの場合、コード128)を設定する。
ここで、ステップS5およびS7のAD変換動作は複数回行われ、数回目のデータを真値とする、あるいは、数個のデータ平均値を真値とするなど、データ加工の方法は1つに限定されない。
この1st Sequenceにおいておおよそのレベルシフト量を見積もり(キャリブレーション)した後、その情報を用いて振幅検出本来の動作を実行する。
「2nd Sequence」(振幅検出の実動作)
(ステップS11);VREF_LSをセットする。ここでは、1st Sequenceで利用したVREF_ADCを設定する。
(ステップS12);VREF_ADCを、Dmax−Dmin演算より得られる値+マージン分(α)(ΔVsig+α)にセットする。
(ステップS13);シフト量をDmin+αにセットする。
(ステップS14);振幅検出動作を開始する。
この2nd Sequenceではシフト量が先に求められているため、ΔVsigに対して適切なADC7のフルスケールとなる。
なお、このシーケンスではVREF_LS、およびVREF_ADCのフルスケールについて、1st Sequenceと2nd Sequenceとで適切な値にセッティングすることに着目した。しかしここで、1st SequenceにおいてADC7の精度は、比較的低い精度で問題なく、おおよそのレベルシフト量が見積もられればよい。
このためADC7の分解能は、2nd Sequenceで求められる精度の分解能とすればよく、1st Sequenceにおいて2nd Sequenceで求められる分解能以上の精度は必要ない。
本実施形態においても上述したように、CDS機能とレベルシフト機能との両立が、アディショナル容量なしで実現できる。これにより、センサからの信号振幅変化分のみを検出することが可能となる。
また、後段に配置されるADC7のフルスケールを振幅変化分のみ検出することができるので、ADC7に求められる性能が大幅に緩和される。これにより、比較例1に比べて、例えば振幅検出システムとして、低電力化および小面積化に大きく寄与する。
<第5の実施形態>
続いて、本技術の第5の実施形態について説明する。ここではまず、本実施形態の背景技術となる比較例(比較例2)について説明する。
(比較例2)
図9(a),(b)に比較例2としての、CDSアンプ1'およびADC9'の構成例ならびにその動作タイミングを示す。
CDSアンプ1'の構成および動作は、比較例1(図2(a),(b))と同様であるため、説明を省略する。
ADC9'は変換方式としていくつかの選択肢があるが、ここではバイナリウエイト容量アレイ型DA変換器(C−DAC)を有する逐次比較方式(SAR)のAD変換器(SAR−ADC)を一例に説明する。なお、比較例2の変換方式およびその逐次動作のシーケンスは、これに限定されない。
SAR‐ADC9'は、サンプリング機能を兼ねた単位容量Cuを基本とするnビットのバイナリウエイト容量型DA変換器C−DAC10(2n−1Cu、2n−2Cu、・・・、2Cu、Cu、Cu)、差信号の大小関係を判定する比較器(CMP)11、ならびに、二分探索シーケンスを制御するコントローラ(CTRL)12を備える。C−DAC10は、CDSアンプ1'の第1および第2の出力端子VON、VOPにスイッチxCKADを介して接続され、コントローラ12からの制御信号(Successive Data)に基づいて、各容量を2つの基準電位(VT,VB)へ選択的に切り替え可能な複数のスイッチを有するスイッチ群41を有する。
上記構成のSAR−ADC9'においては、スイッチxCKADがHレベルでC−DAC10を構成する全ての容量が基準電位VTへ接続されることで、イニシャル状態が設定される。
コントローラ12は、スイッチxCKADの立下りエッジにおいて、CDSアンプ1'の出力電圧(VOP、VON)を基準電圧VTに対してサンプリングし、二分探索シーケンスを開始する。
イニシャル状態の設定完了後、MSB(最上位ビット)を決定する1回目の比較判定にはC−DAC10は一切絡むことなく、サンプリング後の電圧の大小関係を直接判定することにより、MSBが決定される。
MSBの判定結果により、比較器11の2つの入力端の電位の高い方の端子に接続されている2n−1Cuの接続先が、基準電位VTから基準電位VBにスイッチングされる。
一方、比較器11の2つの入力端の電位の低い方の端子に接続されている容量は、基準電位VTに接続されたままの状態が保持される。
このスイッチアクションにより、電荷分配が成され、最初にサンプリングされた電圧からC−DAC10の最上位ビットに相当する電圧が減算される。このシーケンスでは、VOP側とVON側とで相補的なシーケンスにはなっておらず、比較器11の入力端の片側の容量のみが基準電位VTから基準電位VBにスイッチングされる。
そして、この減算後の電圧の大小関係を比較器11が判定し、次のビット(2nd−MSB)(最上位ビットの1ビット下位)が決定される。この判定結果により、比較器11の2つの入力端の電位の高い方の端子に接続されている2n−2Cuの接続先が基準電位VTから基準電位VBにスイッチングされ、電位の低い方の端子に接続されている容量は、基準電位VTに接続されたままの状態が保持される。
このスイッチアクションにより、電荷再分配が成され、先の減算後電圧からC−DAC10の2nd−MSBに相当する電圧が更に減算される。
以下同様のシーケンスを行い、比較器11の比較判定結果に応じてバイナリウエイト容量の接続先を基準電位VTへの保持(ステイ)、基準電位VTから基準電位VBへのスイッチング、および、C−DAC10の電荷分配アクションによる減算を繰り返すこと(二分探索)でデジタルデータが決定される(ADC_OUT)。
このようなCDSアンプ1'およびSAR−ADC9'において、CDSアンプ1'のフィードバック容量CF、および、SAR−ADC9'のC−DAC10の情報量に着目する。
両者は、スイッチxCKADのオンオフによってCDSアンプ1'の演算情報(Va、Vb)を共有している。この演算情報をパイプライン処理するメリットは、前置回路(CDSアンプ1')および後置回路(SAR−ADC9')の動作を切り離すことができることである。
CDSアンプ1'がAZモードとなり、演算結果をリセットしてもその情報はSAR−ADC9'のC−DAC10に残っているので、AZモード期間全てにおいてAD変換期間が割り当てられる(図9(b)参照)。
このようなパイプライン処理は、前置回路および後置回路の各々の処理時間の効率化につながり、結果として回路全体の低電力化に寄与する。
その一方で大きなデメリットを有し、SAR−ADC9'においてリサンプリングする必要があることから、フィードバック容量CFおよびC−DAC10のバイナリウエイト容量の配置が冗長になる。
これらの容量はkT/Cノイズと関連することから、比較的大きな容量値を選ぶ以外に選択肢がなく、更にリサンプリングによる信号品質劣化を防ぐためにC−DAC10のトータル容量値はCF以下の値にすることができない(CF≦2Cu)。結果として回路全体の面積を増大させてしまい、望ましくない。
そこで本実施形態では、回路全体の面積を低減させることができるAD変換装置を提供することを目的として、以下のように構成される。
(第5の実施形態)
図10(a),(b)は、本技術の第5の実施形態に係るAD変換装置14Aの構成およびその動作タイミングを示す図である。本実施形態のAD変換装置は、図1に示したセンサシステム100におけるCDS103およびADC104に相当する。
ここでは、フリップ(Flip)容量を有するCDSアンプおよび逐次比較方式のADC(SAR‐ADC)を一体化させた構成例について説明する。
本実施形態のAD変換装置14Aは、アナログ信号(センサ信号)をサンプリングする複数のサンプリング容量Csa,Csbと、演算増幅器2と、フィードバック回路3Fと、比較器11と、コントローラ12とを有する。フィードバック回路3Fは、容量アレイ31と、スイッチ群4とを有する。
本実施形態のAD変換装置14Aにおいて、CDSアンプの入力段20は、比較例2と同様に構成される。AD変換装置14Aは、演算増幅器2における第1の出力端子VON側および第2の出力端子VOP側においてそれぞれ同一の構成のフィードバック回路3Fを有する。フィードバック回路3Fは、容量アレイ31と、スイッチ群4とを有する。AD変換装置14Aは、VON側およびVOP側で同様の構成および動作となるので、説明を簡略化し、VON側の異なる構成のみ説明する。
容量アレイ31は、第1の実施形態と同様の構成を有し、2で重み付けされた複数の容量素子(フィードバック容量CFあるいはFlip容量、CF/2、CF/4、・・、CF/2、CF/2)を有する。各容量素子は、演算増幅器2の入力側と出力側との間に並列的に接続される。各容量素子の一端は、演算増幅器2の出力側に接続され、他端はスイッチ群4を構成する複数のスイッチに個々に接続される。
スイッチ群4は、容量アレイ31を構成する各容量素子の他端に直列的に接続された複数のアナログスイッチで構成される。スイッチ群4を構成する複数のスイッチは、第1の実施形態と同様に、3つの接続先を有する。本実施形態においてその3つの接続先は、第1の基準電位VT、第2の基準電位VBおよび演算増幅器2の入力端である。第1の基準電位VTおよび第2の基準電位VBはそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端および低電位端である。複数のスイッチの接続先は、コントローラ12によって個別に制御される。
演算増幅器2は、フィードバック容量(容量アレイ31)およびスイッチ群4の1つの接続先(演算増幅器2の出力端)によって負帰還が施され、センサ信号(アナログ信号)の振幅の差分を検出するように構成される。比較器11は、後述するように、演算増幅器2の出力信号の差分の大小関係を判定するように構成される。
コントローラ12は、複数のサンプリング容量Csによってアナログ信号をサンプルする期間と、複数のサンプリング容量Csとフィードバック容量CFとの比によってサンプルしたアナログ信号を演算増幅器2で増幅する期間と、増幅したアナログ信号を比較器11の出力に基づいてAD変換する期間とを制御する。
演算増幅器2は、第1のサンプリングで取得した保持電圧と第2のサンプリングで取得した保持電圧との差分をフィードバック容量CFとの容量比で増幅する。
コントローラ12は、比較器11の判定結果に応じた二分探索シーケンスでフィードバック容量を制御する。
また、スイッチCKC(第1のスイッチ)が、フィードバック回路3Fと並列になるように、演算増幅器2の入出力端の間に接続されている。演算増幅器2の出力端と比較器11との間には、スイッチxCKADが配置されている。
上述したように、CDSアンプによる演算情報は、AMP期間中ならばフィードバック容量CFに保持されている。したがって、容量アレイ31に3つの接続先が異なるスイッチを接続し、サミングノード端と切り離し、コントローラ12から直接制御が出来るように接続を切り替える。
これにより、本実施形態のAD変換装置14Aは、比較例2のSAR−ADC9'がCDSアンプの演算情報をリサンプルすることと等価な機能を有することになる(Flip動作)。
さらに、フィードバック容量CFをSAR−ADCに必要な分解能として容量アレイ化しておくことで、SAR−ADCの二分探索シーケンスにも不都合を生じることはない。
またアディショナルパーツとしてはアナログスイッチのみとなること、フィードバック容量CFとしてのトータル容量値は変わらずアレイ化されるだけである。したがって、余計なオーバーヘッド(コスト)を必要とせず、フィードバック容量CFとC−DACとを共用化することによる面積削減効果は極めて大きい。
続いて、本実施形態のAD変換装置14Aの動作について説明する。
図10(b)に示すように、スイッチCKAの立下りエッジでCsaにポイントaの電圧(Va)がサンプルされ、スイッチCKBの立下りエッジでCsbにポイントbの電圧(Vb)がサンプルされる。
一方、スイッチxCKADがHレベルで、フィードバック容量CFは、演算増幅器2の入出力端へ接続され、演算増幅器2の帰還制御が有効な期間となる。
この期間において、スイッチCKCがHレベルの時に演算増幅器2の入出力端がショートされ、Auto−Zeroモード(AZモード)となり、演算増幅器2はコモン電位(Vcmn、共通の電位)にバイアスされ、前シーケンスにてフィードバック容量CFに蓄積されていた電荷がリリースされる。
スイッチxCKBの立上りエッジで演算増幅器2はAMPモードとなり、サンプリング容量Csaおよびサンプリング容量Csbは、演算増幅器2の入力端にそれぞれ接続されることで、フィードバック容量CFへの電荷転送により演算処理が行われる。
ここで、Csa=Csb=CFとするとCDSアンプの差出力(VOP−VON)にはVb−Vaの電圧が得られる。
スイッチxCKADがLレベルで変換モード(Flip&Conv.、AD変換期間、図10(b)参照)となり、二分探索が行われる。変換モードでは、演算増幅器2の入出力端に接続されているスイッチCKC、xCKBはオフとなり、演算増幅器2による帰還制御は、無効期間となる。
CDSアンプのフィードバック容量CFとして機能していた容量アレイ31は、このタイミングからCDSアンプの演算情報を有する重み付けされた容量アレイとなり、比較器11の判定結果に応じてコントローラ12から直接制御される。
容量アレイ31の制御は、正相側と逆相側とで相補的な関係であることから正相側についてそのシーケンスを以下に説明する。
変換モードにおいて、最初にMSBの容量CF/2の基準電圧端は基準電位VTへ接続され、その他の容量CFの基準電圧端は基準電位VBへ接続される。
このスイッチアクションにより電荷分配が成され、CDSアンプの演算情報電圧からC−DACのMSBに相当する電圧すなわち1/2フルスケールが減算される。
この減算後の電圧の大小関係を比較器11が判定し、MSBが決定される。
次のシーケンスでは、MSBの判定結果に応じてMSB容量CF/2の基準電位がそのままステイあるいはVBへの接続がなされ、2nd−MSB容量CF/4の基準電位がVTへ接続される。このスイッチアクションにより電荷分配が成され、更にC−DACの2nd−MSBに相当する電圧すなわち1/4フルスケールが減算される。
この減算後の電圧の大小関係を比較器11が判定し、2nd−MSBが決定される。
以下同様のシーケンスが行われ、比較器11の比較判定結果に応じてフィードバック容量CFの基準電位をVTへステイ、あるいはVB側へ切り替え、C−DACの電荷分配アクションによる比較器11の入力端差電圧の減算動作を繰り返すことで、デジタルデータが決定される。
なお、二分探索シーケンスは前述に限定するものではなく、CDSアンプのフィードバック容量CFを容量アレイとして直接制御する機構であればよい。
ここで、演算増幅器2および比較器11の動作期間に着目する。xCKADのスイッチングにより、完全に排他的動作になっていることが分かる。
すなわち、演算増幅器2および比較器11は必要な期間のみにアクティブな状態になっていればよく、CDSアンプの動作期間では、比較器11のバイアス電流をカットオフして、比較器11をスタンバイ状態にする。
一方、AD変換装置14Aの変換期間では、演算増幅器2のバイアス電流をカットオフして、演算増幅器2をスタンバイ状態にする。
このように排他的動作を利用したさらなる電力低減制御も可能になる。さらに比較器は、演算増幅器の応用の一つであることから、演算増幅器2および比較器11の両方は、単一の回路で代用しても良く、この場合、回路規模低減の観点からも効果的である。
以上のように本実施形態によれば、AD変換器用の容量アレイ(C−DAC)を設ける必要がなくなることから、回路規模の小面積化に寄与することができる。また、演算増幅器2と比較器11が排他的動作となることから、離散的なパワーオン制御と回路の共通化が可能になり、回路規模の更なる低減、そして電力低減に寄与することができる。
<第6の実施形態>
続いて、本技術に係る第6の実施の形態を説明する。
図11は、本技術に係る第6の実施の形態である、Flip容量を有するCDSアンプおよびSAR−ADC一体型のAD変換装置14Bの構成を示す図である。以下、第5の実施の形態と異なる構成について主に説明し、第5の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
演算増幅器2を利用したスイッチトキャパシタアンプ(SCA)は、しばしば演算増幅器のオフセット電圧(Vos)が出力ダイナミックレンジを狭めてしまうなど問題になるケースがある。この場合、オフセット電圧の自動補償技術が比較的多用される。本技術においても動作タイミングを変更することなくこの機能を設けることは可能である。
そこで、本実施形態のAD変換装置14Bにおいては、フィードバック容量CFの演算増幅器2の出力端側に2選択可能な補助(アナログ)スイッチ群42の一端が接続される。
補助スイッチ群42は、容量アレイ31と演算増幅器2の出力端との間に配列される。補助スイッチ群42は、容量アレイ31を構成する複数の容量素子にそれぞれ接続される複数のスイッチで構成される。これら複数のスイッチは2つの接続先を有し、一方(CKC)はコモン電位Vcmnに、他方(xCKB)は演算増幅器2の出力端にそれぞれ接続されている。補助スイッチ群42は、アナログ信号のサンプル期間(AZモード)においてコントローラ12によりコモン電位に接続される。
AZモードの期間に補助スイッチ群42の接続先をVcmnとすることで、フィードバック容量CFに「Vcmn−Vos」の電圧がプリチャージされる。
AMP期間においては、補助スイッチ群42の接続先を演算増幅器2の出力端に切り替えることで、前述のCDSアンプとして演算処理が行われる。
この時、AZモード期間およびAMP期間にてオフセット電圧(Vos)に変化がなければ、AMP期間の電荷転送の際にフィードバック容量CFにプリチャージされた電圧が差し引かれ、演算増幅器2の出力ダイナミックレンジが狭くならないですむ。
以上のように構成される本実施形態のAD変換装置14Bによれば、第5の実施形態と同様に回路規模の低減を図りながら、演算増幅器2のオフセット電圧の自動補償機能を付加することができる。
<第7の実施形態>
続いて、本技術に係る第7の実施の形態を説明する。
図12は、本技術に係る第7の実施の形態である、Flip容量を有するCDSアンプおよびSAR−ADCの一体型のAD変換装置14Cの構成を示す図である。以下、第5の実施の形態と異なる構成について主に説明し、第5の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
本実施形態のAD変換装置14Cにおいて、2で重み付けされたフィードバック容量CF(容量アレイ31)の一端(出力側)は、演算増幅器2の出力端およびスイッチCKC(第2のスイッチ)を介してコモン電位(Vcmn)に接続されている。
3つの接続先を有するスイッチ群4の他端(入力側)の1つは、演算増幅器2の入力端およびスイッチCKB(第3のスイッチ)を介してコモン電位(Vcmn)に接続されている。
上記第2のスイッチおよび第3のスイッチは、コントローラ12によって制御される。
前述の第5および第6の実施の形態では、AZモードのタイミングにおいて演算増幅器2の入出力端をショートしていたが、図12に示すようにAZモードのタイミングにおいて演算増幅器2の入出力端が、スイッチCKB、CKCを介してコモン電位(Vcmn)に接続されてもよい。
これにより、AZモードのタイミングにおいて演算増幅器2が必要なくなるので、負帰還ループの安定性を考慮する必要がなく、設計難易度が緩和される。
更にAZモード期間においても演算増幅機能そのものを停止することができることから時間軸的にバイアス電流をカットオフするスイッチトオペアンプ構成への展開も可能になり、低電力アプリケーションにとって効果的である。
以上のように構成される本実施形態のAD変換装置14Cによれば、第5の実施形態と同様に回路規模を低減しながら、設計難易度の緩和および低消費電力化を図ることができる。
<第8の実施形態>
続いて、本技術の第8の実施形態について説明する。ここではまず、本実施形態の背景技術となる比較例(比較例3〜5)について説明する。
(比較例3)
図13(a)は比較例3としてのスイッチトキャパシタアンプ(SCA)16の構成を示し、図13(b)は比較例4としての比較器ベースのスイッチトキャパシタアンプ(CB−SCA)17の構成を示し、そして図13(c)は、それらの動作タイミングを示している。
CDSは、前述したように、演算増幅器(OPAMP)2、フィードバック容量CF、サンプリング容量Cs、およびスイッチ(CKA、CKB)を含むスイッチトキャパシタアンプをベースに構成されるケースが多い。
スイッチCKAがHレベルで演算増幅器2の入出力端がショートされ、Auto−Zeroモード(AZ)となり、スイッチCKAの立下りエッジでサンプリング容量CsにVIN−VAGがチャージされる。
スイッチCKBがHレベルでアンプモード(AMP)となり、電荷転送アクションにより次式で定義される電圧が出力される。
Figure 2020075552
演算増幅器を用いたアナログ演算処理は、高性能な信号処理ができる一方で、設計難易度の全てが演算増幅器に集約されることになり、次のような課題を有している。
(1)出力線形範囲確保のため低電源電圧化に向かない。このため、Technology Nodeの恩恵を受けにくい。
(2)処理精度および高速応答性の確保のため高利得で広帯域という相反するパラメータを調整する必要があり、結果として電力増大を招く要因の1つになる。また、素子特性に依存した回路となるケースが多く、Porting設計(異なるTechnology Nodeでの再設計)の際は、回路トポロジーからの見直しが必要になる場合が多い。
SCAはコンバーター分野で多用されており、特にパイプライン方式では要の要素回路である。
一方、図13(b)に示されているCB−SCA17は、non−OPAMP化をターゲットとすると共に、前述の演算増幅器の課題(1)および(2)を解決するものであり、R−2Rラダー方式のDA変換器(DAC)15と組み合わせることができる。
比較器(CMP)11は、2入力の大小関係を判定し、HあるいはLのロジックレベルを出力する。したがって、演算増幅器のように出力線形範囲を確保する必要がない。
また比較器11は、ロジック動作に近いので、低電源電圧化といったTechnology Nodeの恩恵を受けることができるようになり大変都合が良い。更に高利得、広帯域、ループの安定性といったパラメータの設計難易度が軽減される。
図13(b)はその方式を示したもので、CB−SCA17は、サンプリング容量Cs、フィードバック容量CF、クロックCKAおよびCKB、比較器(CMP)11、二分探索シーケンスをコントロールするコントローラ(CTRL)12、そしてDA変換器15から成り、基本的には先のSCA16と同様にスイッチCKA、CKBにより制御される。
スイッチCKAがHレベルでフィードバック容量CFがショートされ、サミングノード端(SN)をVAGに接続することでAZモードとなり、前シーケンスにおけるフィードバック容量CFの電荷をリリースする。そして、スイッチCKAの立下りエッジでサンプリング容量Csに「VIN−VAG」の電圧がチャージされる。
スイッチCKBがHレベルでAMP期間となり、フィードバック容量CFはDA変換器15へ接続が切り替わると共に比較器11およびDA変換器15による二分探索シーケンスが開始される。
サミングノード端へは以下の電圧がCsを介して加えられており、比較器11は、VAGを基準電圧として大小関係を比較判定し、DAC分解能のMSBから順にデータを出力する。
Figure 2020075552
ここで、Vsumは、サミングノード端の電圧である。DAC出力からサミングノード端へフィードバック容量CFを介して電圧変化分が伝達され、その寄与は、容量比(=CF/(Cs+CF))によって決まる。
そして比較器11の判定結果に応じてVsumがゼロになるまで減算動作をnビット分繰り返す。このシーケンスによってDAC出力は、次式のようになり、前述の式(3)と同じ結果が得られる。
Figure 2020075552
CB−SCA17は、演算増幅器の連続的な帰還アクションによる電荷転送とは異なり、比較器11の判定結果に応じた時分割的な電荷転送となる。
このように制御系で複雑さは伴うものの、CB−SCA信号処理は、OPAMPベースSCAと同様の結果を得ることができる。またnon−OPAMPの構成となることから前述の演算増幅器の課題に対するブレークスルーの効果は大きい。
ここで図14(a),(b)に比較例5として、CB−SCAを用いたCB−CDSアンプ19'およびSAR−ADC9'の構成ならびにその動作タイミングを示す。
CB−CDSアンプ19'は、サンプリング容量(Csa,Csb)、フィードバック容量CF、比較器(CMP)11、二分探索シーケンスをコントロールするコントローラ(CTRL)12、アナログスイッチ(CKA、CKB)およびDA変換器(DAC)15を備える。
CB−CDSアンプ19'は、前述したCB−SCA17と同様に、スイッチCKA、CKBによって基本的に制御される。
スイッチCKBがHレベルでフィードバック容量CFがショートされ、サミングノード端はコモン電位(Vcmn)に接続することでAZモードとなり(図14(b)参照)、前シーケンスにてフィードバック容量CFに蓄積されていた電荷は、リリースされる。
スイッチCKAの立下りエッジでサンプリング容量Csaにポイントaの電圧(Va)がサンプルされ、スイッチCKBの立下りエッジでサンプリング容量Csbにポイントbの電圧(Vb)がサンプルされる。
スイッチxCKBがHレベルでAMP期間となり、フィードバック容量CFはDA変換器15へ接続が切り替わると共に、CKAMPによって制御される比較器11およびDA変換器15による二分探索シーケンスが開始される。
以下の式6の電圧がサンプリング容量CsaおよびCsbを介してサミングノード端へ伝えられており、比較器11は、サミングノードに生じる電圧差(Vsumd)の大小関係を比較判定し、DAC分解能のMSBから順にデータを出力する。
Figure 2020075552
ここで、比較器11は、CKAMPにより制御される。
CKAMPは、二分探索シーケンスのために比較器を制御する信号クロックであり、図13(b)の二分探索制御信号に相当する。CKAMPは、CDSアンプのAMP期間において比較器11の制御を行い、サミングノード間の大小関係を順次判定する(図14(b)参照)。
DAC出力からサミングノード端へはフィードバック容量CFを介して変化分が伝わり、前述のようにその寄与は、容量比(=CF/(Csa+Csb+CF))によって決定される。
そして、比較器11の比較判定結果に応じてVsumdがゼロになるまで、減算動作がnビット分繰り返される。このシーケンスによってDA変換器15の差出力(VOP−VON)は次式のようになり、Csa=Csb=CFとするとVOP−VONにはVb−Vaの電圧が得られる。このようにnon−OPAMP構成ながらCDSとしての機能が実現される。
Figure 2020075552
図14(a)の右側のSAR−ADC9'は、比較例2と同様の構成およびAD変換方式であるので、説明を省略する。この構成において、SAR−ADC9'における比較器11はCKSARにより制御される。
CKSARは、二分探索シーケンスのために比較器を制御する信号クロックであり、AD変換期間において比較器11の制御を行い、比較器11の入力端の大小関係を順次判定する(図14(b)参照)。
図14(a)の構成において、CB−CDSアンプ19'およびSAR−ADC9'の双方は、比較器をベースにした二分探索シーケンス、そしてDA変換器15の機能を有した冗長な構成となっている。
特にアナログ電圧を保持するフィードバック容量CF、および、SAR−ADC9'のC−DAC10の容量アレイは、kT/Cノイズと関連するので、比較的大きな容量値を選ぶこと以外の選択肢がない。
この大きな容量値は比較例2と同様に、結果として回路全体の面積を増大させてしまい、望ましくない。
そこで本実施形態では、回路全体の面積を低減させることができるAD変換装置を提供することを目的として、以下のように構成される。
(第8の実施形態)
図15(a),(b)は、本技術に係る第8の実施の形態に係るAD変換装置18の構成およびその動作タイミングを示す図である。本実施形態のAD変換装置18は、図1に示したセンサシステム100におけるCDS103およびADC104に相当する。
ここでは、CB−CDSアンプおよびSAR‐ADCを一体化させた構成例について説明する。
本実施形態のAD変換装置18は、アナログ信号(センサ信号)をサンプリングする複数のサンプリング容量Csa,Csbを含む入力段20と、フィードバック回路3Fと、比較器(CMP)21と、コントローラ(CTRL)22とを有する。フィードバック回路3Fは、容量アレイ31と、スイッチ群4とを有する。
容量アレイ31は、第1の実施形態と同様の構成を有し、2で重み付けされた容量素子(フィードバック容量CF、CF/2、CF/4、・・、CF/2、CF/2)を有する。各容量素子は、比較器21の入力側に並列的に接続される。各容量素子の一端は、比較器21の入力側に接続され、他端はスイッチ群4を構成する複数のスイッチに個々に接続される。
スイッチ群4は、容量アレイ31を構成する各容量素子の他端に直列的に接続された複数のアナログスイッチで構成される。スイッチ群4を構成する複数のスイッチは、第1の実施形態と同様に、3つの接続先を有する。本実施形態においてその3つの接続先は、第1の基準電位VT、第2の基準電位VBおよび比較器22の入力端である。第1の基準電位VTおよび第2の基準電位VBはそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端および低電位端である。複数のスイッチの接続先は、コントローラ22によって個別に制御される。
比較器21は、後述するように、サンプリング容量Csa,Csbでサンプリングされたアナログ信号の大小関係を判定するように構成される。
コントローラ22は、後述するように、サンプリング容量Csa,Csbによってアナログ信号をサンプルする期間と、サンプリングしたアナログ信号を比較器21の出力に基づいてAD変換する期間とを制御する。コントローラ22は、アナログ信号をサンプルする期間においてスイッチ群4を比較器21の入力端に接続するように構成される。
上述のようにAD変換装置18は、CB−CDSアンプとSAR−ADCとを共通化した回路である。共通化として着目する部位は2つあり、1つは二分探索処理を行うための比較器21およびコントローラ22である。そして他の1つは、CDSアンプの演算電圧を生成するDACおよびフィードバック容量CF、そしてその情報をリサンプルすることで共有しているC−DACである。
上述したように、フィードバック容量CFは、2で重み付けされた容量に分割した容量アレイ31と3つの接続先を有する複数のスイッチからなるスイッチ群4とで構成する。重み付けされた容量CFの一端(入力側)は、比較器21の入力端に、他端(出力側)は3つの接続先を有するスイッチ群4の一端にそれぞれ接続されている。
3つの接続先を有するスイッチ群4の他端の1つは、AZモードにおいて電荷をリリースするために比較器21の入力端へ接続されている。残りの2つは、二分探索の判定結果に応じてDACフルスケール(FS)を定義する最大基準電位(VT)あるいは最低基準電位(VB)へ接続されている。また、比較器21は、入力端子VIPおよびVIN側だけでなく、スイッチCKBを介してコモン電位Vcmnへ接続されている。
続いて、本実施形態のAD変換装置18の動作について説明する。
図15(b)に示すように、スイッチCKBがHレベルで、比較器21の入力端がスイッチCKBを介してコモン電位Vcmnへ接続され、AZモードとなる。この時3つの接続先を有するスイッチ群4のうち、比較器21の入力端へ接続されるスイッチのみがオン状態となり、前シーケンスにて蓄積された電荷がリリースされる。
スイッチCKAの立下りエッジでサンプリング容量Csaにポイントaの電圧(Va)がサンプルされ、スイッチCKBの立下りエッジでサンプリング容量Csbにポイントbの電圧(Vb)がサンプルされる。
スイッチxCKBの立上りでAD変換装置18はAMPモードとなり、サンプリング容量CsaおよびCsbの接続関係が変わり、サンプルした電圧の差分がCKAMPに制御される比較器21の入力端へ伝達される(Vsumd)。
この時、3つの接続先を有するスイッチ群4の接続先が変わり、二分探索シーケンスが開始される。容量アレイ31への制御は、正相側と逆相側とで相補的な関係であることから正相側のみについてそのシーケンスを以下に説明する。
最初に、MSBに相当するフィードバック容量(CF/2)が第1の基準電位VTへ接続され、その他のフィードバック容量は、第2の基準電位VBへ接続される。
このスイッチアクションにより電荷分配が成され、VsumdからMSBに相当する電圧すなわち1/2フルスケールが、前述の通り、フィードバック容量CFを介した容量比によって減算される。
この減算後の電圧の大小関係を比較器21が判定し、MSBが決定される。次のシーケンスでは、MSBの判定結果に応じて、MSBに相当するフィードバック容量の基準電圧がそのままステイあるいは第2の基準電位VBへの接続がなされ、2nd−MSBに相当するフィードバック容量の基準電圧を第1の基準電位VTへ接続する。
このスイッチアクションにより電荷分配が成され、2nd−MSBに相当する電圧すなわち1/4フルスケールがCFを介した容量比によって減算される。
この減算後の電圧の大小関係を比較器21が判定し、2nd−MSBが決定される。以下同様のシーケンスが行われ、比較器21の比較判定結果に応じて複数のフィードバック容量の基準電圧をVTへステイ、あるいはVB側へ切り替え、容量アレイの電荷分配アクションによるCMP入力端差電圧の減算動作を繰り返すことで、デジタルデータが決定される。
なお、二分探索シーケンスは前述に限定されるものではなく、フィードバック容量CFを容量アレイとして直接制御する機構であればよい。
上述したようにAMP期間中の二分探索シーケンスにCDS演算機能およびADC機能の両方を集約することで、本技術により回路は一つのSCAでありながらCDS演算機能およびAD変換機能の両立が可能になる。
さらにフィードバック容量CFを、SARに必要な分解能として容量アレイ化しておくことで、SARの二分探索シーケンスにも不都合を生じることはない。
またアディショナルパーツとしてはアナログスイッチのみとなること、フィードバック容量CFとしてのトータル容量値は変わらずアレイ化されるだけである。
したがって、余計なオーバーヘッドを必要としないなど、キャパシタを共用化することによる電力削減および回路全体の面積削減の効果は極めて大きい。
なお、本実施形態ではVb−Vaという2つのサンプル電圧のCDS演算処理で説明したが、CDS演算機能はこれに限定されない。
例えば図示しないが、N個(Nは2以上の整数)のサンプル容量とスイッチとで構成し、それらのサンプルした電圧を用いた加減算処理でもよい。
以上のように本実施形態のAD変換装置18によれば、1つのSCAでありながらCDS演算機能およびAD変換機能の両立が可能になる。
その際、フィードバック容量CFをSARに必要な分解能として容量アレイ化しておくことで、SARの二分探索シーケンスにも不都合は生じない。
またアディショナルパーツとしてはアナログスイッチのみとなること、フィードバック容量CFとしてのトータル容量値は、変わらずアレイ化されるだけである。したがって、余計なオーバーヘッドを必要としないなど、キャパシタの共用化による電力削減および面積削減効果は大きい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) アナログ信号をサンプリングする複数のサンプリング容量と、
容量アレイ化されたフィードバック容量と、
前記フィードバック容量に接続され、少なくとも3つの接続先を有するスイッチ群と、
前記フィードバック容量および前記スイッチ群の1つの接続先によって負帰還が施され、前記アナログ信号の振幅の差分を検出する演算増幅器と
を具備する
スイッチトキャパシタアンプ。
(2)上記(1)に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有する
スイッチトキャパシタアンプ。
(3)上記(1)または(2)に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、第1の基準電位および前記第1の基準電位よりも低い第2の基準電位である
スイッチトキャパシタアンプ。
(4)上記(3)に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
前記スイッチ群の他の1つの接続先は、前記演算増幅器の出力端である
スイッチトキャパシタアンプ。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
前記アナログ信号の所定の振幅値に相当するレベルシフト量の電荷を前記フィードバック容量にプリチャージするためのデータ信号を生成することが可能なコントローラをさらに具備する
スイッチトキャパシタアンプ。
(6)上記(5)に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
前記演算増幅器は、前記アナログ信号をサンプリングする期間とサンプルしたアナログ信号を増幅する期間の2つの状態を有する
スイッチトキャパシタアンプ。
(7)上記(6)に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
前記複数のサンプリング容量は、時間軸の異なる2つのアナログ信号を保持する容量を有し、
前記演算増幅器は、第1のサンプリングで取得した保持電圧と第2のサンプリングで取得した保持電圧との差分を前記フィードバック容量との容量比で増幅する
スイッチトキャパシタアンプ。
(8) アナログ信号をサンプリングする複数のサンプリング容量と、
容量アレイ化されたフィードバック容量と、
前記フィードバック容量の一端に接続され、少なくとも3つの接続先を有するスイッチ群と、
前記フィードバック容量および前記スイッチ群の1つの接続先によって負帰還が施され、前記アナログ信号の振幅の差分を検出する演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力信号の差分の大小関係を判定する比較器と
を具備するAD変換器。
(9)上記(8)に記載のAD変換器であって、
前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有する
AD変換器。
(10)上記(8)または(9)に記載のAD変換器であって、
前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端と低電位端である
AD変換器。
(11)上記(10)に記載のAD変換器であって、
前記スイッチ群の他の1つの接続先は、前記演算増幅器の入力端である
AD変換器。
(12)上記(8)〜(11)のいずれか1つに記載のAD変換器であって、
前記複数のサンプリング容量によってアナログ信号をサンプルする期間と、前記複数のサンプリング容量と前記フィードバック容量との比によってサンプルしたアナログ信号を前記演算増幅器で増幅する期間と、増幅したアナログ信号を前記比較器の出力に基づいてAD変換する期間とを制御するコントローラをさらに具備する
AD変換器。
(13)上記(12)に記載のAD変換器であって、
前記コントローラは、前記比較器の判定結果に応じた二分探索シーケンスで前記フィードバック容量を制御する
AD変換器。
(14)上記(12)または(13)に記載のAD変換器であって、
前記スイッチ群および前記フィードバック容量に対して並列になるように、前記演算増幅器の入出力端の間に接続された第1のスイッチをさらに具備する
AD変換器。
(15)上記(12)〜(14)のいずれか1つに記載のAD変換器であって、
前記フィードバック容量の他端に接続され、コモン電位および前記演算増幅器の出力端の2つの接続先を有する補助スイッチ群をさらに具備し、
前記コントローラは、前記アナログ信号のサンプル期間において前記補助スイッチ群の接続先をコモン電位にするように構成される
AD変換器。
(16)上記(12)〜(14)のいずれか1つに記載のAD変換器であって、
前記フィードバック容量の他端を前記演算増幅器の出力端およびコモン電位に接続することが可能な第2のスイッチと、
前記スイッチ群を前記演算増幅器の入力端およびコモン電位に接続することが可能な第3のスイッチと、をさらに具備し、
前記コントローラは、前記アナログ信号のサンプル期間において、前記演算増幅器の入出力端を、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチを介してコモン電位に接続するように構成される
AD変換器。
(17) アナログ信号をサンプリングする複数のサンプリング容量と、
容量アレイ化されたフィードバック容量と、
前記サンプリング容量でサンプリングされたアナログ信号の大小関係を判定する比較器と、
前記フィードバック容量に接続され、少なくとも3つの接続先を有し、そのうち1つが前記比較器の入力端に接続可能に構成されたスイッチ群と
を具備するAD変換器。
(18)上記(17)に記載のAD変換器であって、
前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有する
AD変換器。
(19)上記(17)または(18)に記載のAD変換器であって、
前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端と低電位端である
AD変換器。
(20)上記(17)〜(19)のいずれか1つに記載のAD変換器であって、
前記複数のサンプリング容量によってアナログ信号をサンプルする期間と、サンプリングしたアナログ信号を前記比較器の出力に基づいてAD変換する期間とを制御するコントローラをさらに具備し、
前記コントローラは、前記アナログ信号をサンプルする期間において前記スイッチ群を前記比較器の入力端に接続するように構成される
AD変換器。
1A,1C,1D…CDSアンプ(スイッチトキャパシタアンプ)
1B…スイッチトキャパシタアンプ
2…演算増幅器
3,3F…フィードバック回路
4…スイッチ群
8…システム・シーケンス制御部
11,21…比較器
12…コントローラ
14A,14B,14C,18…AD変換装置
15…DA変換器
21…比較器
22…コントローラ
31…容量アレイ
42…補助スイッチ群
100…センサシステム
101…センサ
102…プリアンプ
103…相関二重サンプリング回路(CDS)
104…AD変換器(ADC)
105…システムコントローラ

Claims (20)

  1. アナログ信号をサンプリングする複数のサンプリング容量と、
    容量アレイ化されたフィードバック容量と、
    前記フィードバック容量に接続され、少なくとも3つの接続先を有するスイッチ群と、
    前記フィードバック容量および前記スイッチ群の1つの接続先によって負帰還が施され、前記アナログ信号の振幅の差分を検出する演算増幅器と
    を具備する
    スイッチトキャパシタアンプ。
  2. 請求項1に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
    前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有する
    スイッチトキャパシタアンプ。
  3. 請求項1に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
    前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、第1の基準電位および前記第1の基準電位よりも低い第2の基準電位である
    スイッチトキャパシタアンプ。
  4. 請求項3に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
    前記スイッチ群の他の1つの接続先は、前記演算増幅器の出力端である
    スイッチトキャパシタアンプ。
  5. 請求項1に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
    前記アナログ信号の所定の振幅値に相当するレベルシフト量の電荷を前記フィードバック容量にプリチャージするためのデータ信号を生成することが可能なコントローラをさらに具備する
    スイッチトキャパシタアンプ。
  6. 請求項5に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
    前記演算増幅器は、前記アナログ信号をサンプリングする期間とサンプルしたアナログ信号を増幅する期間の2つの状態を有する
    スイッチトキャパシタアンプ。
  7. 請求項6に記載のスイッチトキャパシタアンプであって、
    前記複数のサンプリング容量は、時間軸の異なる2つのアナログ信号を保持する容量を有し、
    前記演算増幅器は、第1のサンプリングで取得した保持電圧と第2のサンプリングで取得した保持電圧との差分を前記フィードバック容量との容量比で増幅する
    スイッチトキャパシタアンプ。
  8. アナログ信号をサンプリングする複数のサンプリング容量と、
    容量アレイ化されたフィードバック容量と、
    前記フィードバック容量の一端に接続され、少なくとも3つの接続先を有するスイッチ群と、
    前記フィードバック容量および前記スイッチ群の1つの接続先によって負帰還が施され、前記アナログ信号の振幅の差分を検出する演算増幅器と、
    前記演算増幅器の出力信号の差分の大小関係を判定する比較器と
    を具備するAD変換装置。
  9. 請求項8に記載のAD変換装置であって、
    前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有する
    AD変換装置。
  10. 請求項8に記載のAD変換装置であって、
    前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端と低電位端である
    AD変換装置。
  11. 請求項10に記載のAD変換装置であって、
    前記スイッチ群の他の1つの接続先は、前記演算増幅器の入力端である
    AD変換装置。
  12. 請求項8に記載のAD変換装置であって、
    前記複数のサンプリング容量によってアナログ信号をサンプルする期間と、前記複数のサンプリング容量と前記フィードバック容量との比によってサンプルしたアナログ信号を前記演算増幅器で増幅する期間と、増幅したアナログ信号を前記比較器の出力に基づいてAD変換する期間とを制御するコントローラをさらに具備する
    AD変換装置。
  13. 請求項12に記載のAD変換装置であって、
    前記コントローラは、前記比較器の判定結果に応じた二分探索シーケンスで前記フィードバック容量を制御する
    AD変換装置。
  14. 請求項12に記載のAD変換装置であって、
    前記スイッチ群および前記フィードバック容量に対して並列になるように、前記演算増幅器の入出力端の間に接続された第1のスイッチをさらに具備する
    AD変換装置。
  15. 請求項12に記載のAD変換装置であって、
    前記フィードバック容量の他端に接続され、コモン電位および前記演算増幅器の出力端の2つの接続先を有する補助スイッチ群をさらに具備し、
    前記コントローラは、前記アナログ信号のサンプル期間において前記補助スイッチ群の接続先をコモン電位にするように構成される
    AD変換装置。
  16. 請求項12に記載のAD変換装置であって、
    前記フィードバック容量の他端を前記演算増幅器の出力端およびコモン電位に接続することが可能な第2のスイッチと、
    前記スイッチ群を前記演算増幅器の入力端およびコモン電位に接続することが可能な第3のスイッチと、をさらに具備し、
    前記コントローラは、前記アナログ信号のサンプル期間において、前記演算増幅器の入出力端を、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチを介してコモン電位に接続するように構成される
    AD変換装置。
  17. アナログ信号をサンプリングする複数のサンプリング容量と、
    容量アレイ化されたフィードバック容量と、
    前記サンプリング容量でサンプリングされたアナログ信号の大小関係を判定する比較器と、
    前記フィードバック容量に接続され、少なくとも3つの接続先を有し、そのうち1つが前記比較器の入力端に接続可能に構成されたスイッチ群と
    を具備するAD変換装置。
  18. 請求項17に記載のAD変換器であって、
    前記フィードバック容量は、2のn乗(nは整数)の重み付けがなされた複数の容量素子を有する
    AD変換装置。
  19. 請求項17に記載のAD変換装置であって、
    前記スイッチ群の少なくとも2つの接続先はそれぞれ、AD変換のフルスケールを定義する基準電圧の高電位端と低電位端である
    AD変換装置。
  20. 請求項17に記載のAD変換装置であって、
    前記複数のサンプリング容量によってアナログ信号をサンプルする期間と、サンプリングしたアナログ信号を前記比較器の出力に基づいてAD変換する期間とを制御するコントローラをさらに具備し、
    前記コントローラは、前記アナログ信号をサンプルする期間において前記スイッチ群を前記比較器の入力端に接続するように構成される
    AD変換装置。
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