JPWO2020066596A1 - 流体圧シリンダ - Google Patents

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弘也 大西
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Abstract

故障が生じにくいストローク調節式の流体圧シリンダを提供する。
第一当接部は、第一ピストンの後面側に設けられ、且つ、第二当接部に当接するように、隔壁の連通口を介して第三区画に進入可能に構成され、第二当接部は、第二ピストンの前面側に設けられ、且つ、第一当接部に当接しているとき、第一ピストン部材の後方移動を規制するように構成される、流体圧シリンダが提供される。

Description

本発明は、流体圧シリンダに関する。
流体圧シリンダとしては、例えば、本願の図1に示す構造のものが既に提案されている。特許文献1のワーク把持装置におけるシリンダ部4も、本願の図1に示すような構造を有している。このような従来の流体圧シリンダは、本願の図1に示すように、シリンダチューブ10と、第一ピストン部材20と、第二ピストン部材30とを備えたものとなっている。シリンダチューブ10の内部空間は、隔壁14によって、前側に位置する第一シリンダ室10aと、後側に位置する第二シリンダ室10bとに隔されている。
本願の図1に示す従来の流体圧シリンダでは、第二ピストン部材30を前方へ移動させた状態とすると、第一ピストン部材20は、第一シリンダ室10aにおける前側の狭い範囲でしか前後方向に移動することができないものの、第二ピストン部材30を後方に移動させると、第二当接部30aもその分後方に移動するため、第一ピストン部材20の動作範囲を後側へ拡大することができるようになっている。
特開2015−013338号公報
本願の図1に示す従来の流体圧シリンダでは、第二ピストン部材30のスリーブ部32が第一シリンダ室10aの区画Aに進入する構造が採用されていた。
このため、本願の図1に示す流体圧シリンダでは、区画Aの圧力を設定値まで高めて第一ピストン部材20を前進端まで移動させた状態で、区画Aの圧力を高めて第二ピストン部材30を前進させると、区画Aの圧力が上記の設定値からさらに高まるようになっている。区画Aの圧力が設定値を超えると、シリンダチューブ10や第一ピストン部材20等が変形して、流体圧シリンダが故障する虞もある。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、故障が生じにくい流体圧シリンダを提供するものである。
本発明によれば、シリンダチューブと、第一ピストン部材と、第二ピストン部材とを備え、前記シリンダチューブは、第一及び第二シリンダ室と、隔壁とを有し、前記隔壁は、第一シリンダ室と第二シリンダ室とを隔てるように設けられ、且つ、連通口が形成され、第二シリンダ室は、第一シリンダ室の後側に配置され、第一ピストン部材は、第一ピストンと、第一当接部とを有し、且つ、第一シリンダ室を第一及び第二区画に仕切り、第二ピストン部材は、第二ピストンと、第二当接部とを有し、且つ、第二シリンダ室を第三及び第四区画に仕切り、第一ピストンは、第一シリンダ室に収容され、第二ピストンは、第二シリンダ室に収容され、第一区画は、第一ピストンよりも前側に位置し、第二区画は、第一ピストンよりも後側に位置し、第三区画は、第二ピストンよりも前側に位置し、第四区画は、第二ピストンよりも後側に位置し、第一当接部は、第一ピストンの後面側に設けられ、且つ、第二当接部に当接するように、前記隔壁の前記連通口を介して第三区画に進入可能に構成され、第二当接部は、第二ピストンの前面側に設けられ、且つ、第一当接部に当接しているとき、第一ピストン部材の後方移動を規制するように構成される、流体圧シリンダが提供される。
本発明の構成では、第一当接部が第二シリンダ室の第三区画に進入することで、第一当接部と第二当接部とが当接する。このため、第一シリンダ室の第二区画の圧力を設定値まで高めて第一ピストン部材を前進させた状態で、第二シリンダ室の第四区画の圧力を高めて第二ピストン部材を前進させて第一当接部と第二当接部とが当接したとしても、第二区画の圧力が上述の設定値から更に高められることが回避され、その結果、流体圧シリンダの故障が生じにくい。
好ましくは、第一ピストン部材は、柱状挿通部を更に有し、前記柱状挿通部は、第一ピストンの後面側に設けられ、且つ、前記連通口の内周面に摺接しながら前後方向に移動可能な状態で前記連通口に挿通され、且つ、前記柱状挿通部の後端部が、第一当接部となるようにした、流体圧シリンダが提供される。
好ましくは、第一ピストン部材は、後方軸部と、逃がし凹部とを更に有し、第二ピストン部材は、後方軸部挿通孔と、スリーブ部とを更に有し、前記後方軸部は、第二シリンダ室を前記前後方向に貫くように設けられ、且つ、第一ピストンの後面側から後方に突出した状態で設けられ、前記後方軸部挿通孔は、前記後方軸部が挿通され、前記スリーブ部は、第二ピストン部材における前記後方軸部挿通孔が設けられた箇所の前面側に設けられ、前記逃がし凹部は、前記柱状挿通部の後面側に設けられ、且つ、第一当接部と第二当接部とが当接する際に前記スリーブ部を逃すように構成されている、流体圧シリンダが提供される。
好ましくは、第二当接部は、前記隔壁の前記連通口を介して第二区画に進入しないように構成されている、流体圧シリンダが提供される。
好ましくは、第一ピストン部材は、第一区画の圧力が第二区画の圧力よりも高まると後退し、第二区画の圧力が第一区画の圧力よりも高まると前進し、第二ピストン部材は、第三区画の圧力が第四区画の圧力よりも高まると後退し、第四区画の圧力が第三区画の圧力よりも高まると前進する、流体圧シリンダが提供される。
好ましくは、第三区画は、外気圧となっている、流体圧シリンダが提供される。
好ましくは、第二ピストン部材の前後位置が変化することで、第一ピストン部材のストローク範囲が調節されるように構成されている、流体圧シリンダが提供される。
好ましくは、
第一シリンダ室と、第一シリンダ室の後側に配された第二シリンダ室とを有し、第一シリンダ室と第二シリンダ室とを隔する隔壁に連通口が設けられたシリンダチューブと、
第一シリンダ室に収容された第一ピストンと、第一ピストンの後面側に設けられた第一当接部とを有する第一ピストン部材と、
第二シリンダ室に収容された第二ピストンと、第二ピストンの前面側に設けられた第二当接部とを有する第二ピストン部材と
を備え、
第一シリンダ室が、
第一ピストンよりも前側に位置する第一区画と、
第一ピストンよりも後側に位置する第二区画と
に仕切られ、
第二シリンダ室が、
第二ピストンよりも前側に位置する第三区画と、
第二ピストンよりも後側に位置する第四区画と
に仕切られ、
第一区画に流体が供給されて第一区画の圧力が高まると、当該圧力が第一ピストンの前面側に加わって第一ピストン部材が後退し、
第二区画に流体が供給されて第二区画の圧力が高まると、当該圧力が第一ピストンの後面側に加わって第一ピストン部材が前進し、
第四区画に流体が供給されて第四区画の圧力が高まると、当該圧力が第二ピストンの後面側に加わって第二ピストン部材が前進する
ように構成され、
第一当接部と第二当接部とが前記連通口を通じて互いに当接することにより、第一ピストン部材の後方移動が規制され、
第二ピストン部材の前後位置を変化させることにより、第一ピストン部材のストローク範囲を調節できるようにした流体圧シリンダであって、
第一当接部が、前記連通口を通じて第二区画に進入可能な状態で設けられる一方、
第二当接部が、第二区画に進入しない状態で設けられ、
且つ、
第三区画が、外気に開放された、流体圧シリンダが提供される。
従来の流体圧シリンダをその中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図である。 本発明の実施形態に係る流体圧シリンダをその中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図であって、第二ピストン部材が第二シリンダ室における前進端にあり、第一ピストン部材が第一シリンダ室における前進端にあるときを示した図である。 本発明の実施形態に係る流体圧シリンダをその中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図であって、第二ピストン部材が第二シリンダ室における前進端にあり、第一ピストン部材が第一当接部と第二当接部とが当接する位置まで後退したときを示した図である。 本発明の実施形態に係る流体圧シリンダをその中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図であって、第二ピストン部材が第二シリンダ室における後退端にあり、第一ピストン部材が第一シリンダ室における後退端にあるときを示した図である。
本発明の流体圧シリンダの好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。図2〜4は、本発明の流体圧シリンダをその中心線Lを含む平面で切断した状態を示した断面図である。図2は、第二ピストン部材30が第二シリンダ室10bにおける前進端にあり、第一ピストン部材20が第一シリンダ室10aにおける前進端にあるときを、図3は、第二ピストン部材30が第二シリンダ室10bにおける前進端にあり、第一ピストン部材20が第一当接部20aと第二当接部30aとが当接する位置まで後退したときを、図4は、第二ピストン部材30が第二シリンダ室10bにおける後退端にあり、第一ピストン部材20が第一シリンダ室10aにおける後退端にあるときを、それぞれ示している。
本実施形態の流体圧シリンダは、図2〜4に示すように、シリンダチューブ10と、第一ピストン部材20と、第二ピストン部材30とを備えている。以下においては、本実施形態の流体圧シリンダを構成する各部材について順に説明する。
1.シリンダチューブ
シリンダチューブ10は、中空な筒状の部材となっており、その内部空間を、隔壁14によって、前側に位置する第一シリンダ室10aと、後側に位置する第二シリンダ室10bとに隔されている。隔壁14の中央部には、第一シリンダ室10aと第二シリンダ室10bとを連通する連通口14aが設けられている。本実施形態の流体圧シリンダにおいて、シリンダチューブ10は、その前側部分を形成する前壁部11と、その後側部分を形成する後壁部12と、前壁部11と後壁部12とを繋ぐ筒状の周壁部13とを組み合わせて構成したものとなっている。上記の隔壁14は、周壁部13の内周部から内フランジ状に設けられている。
シリンダチューブ10には、第一シリンダ室10aの区画AとポートPとを結ぶ流路Cと、第一シリンダ室10aの区画AとポートPとを結ぶ流路Cと、第二シリンダ室10bの区画AとポートPとを結ぶ流路Cと、第二シリンダ室10bの区画AとポートPとを結ぶ流路Cが設けられている。ここで、区画Aは、第一シリンダ室10aにおける第一ピストン21よりも前側に位置する区画であり、区画Aは、第一シリンダ室10aにおける第一ピストン21よりも後側に位置する区画であり、区画A3は、第二シリンダ室10bにおける第二ピストン31よりも前側に位置する区画であり、区画Aは、第二シリンダ室10bにおける第二ピストン31よりも後側に位置する区画である。区画Aは第一区画に対応し、区画Aは第二区画に対応し、区画Aは第三区画に対応し、区画Aは第四区画に対応している。
ポートP,P,P,Pのうち、ポートP,P,Pは、図示省略の切換弁を通じて流体圧供給源(本実施形態の流体圧シリンダでは油圧供給源)に接続されている。流路C,C,Cには、それぞれ安全弁V,V,Vを設けている。安全弁V1は、ポートPから流体圧が供給されているときと、ポートPに流体圧が供給されておらずポートPに流体圧が供給されているときに、開くように構成されている。安全弁Vは、ポートPから流体圧が供給されているときと、ポートPに流体圧が供給されておらずポートPに流体圧が供給されているときに、開くように構成されている。安全弁Vは、ポートPから流体圧が供給されているときと、ポートPに流体圧が供給されておらずポートPに流体圧が供給されているときに、開くように構成されている。ポートPは、安全弁Vを開くための専用のポートであり、ポートP,P,Pと同様、図示省略の切換弁を通じて流体圧供給源に接続されている。このため、第一シリンダ室10aの区画A,Aと第二シリンダ室10bの区画Aは、流体圧(本実施形態の流体圧シリンダでは油圧)を供給又は排出することができるようになっている。ポートP1,P,P,Pに流体圧が供給されていないときには、そのポートに対応する区画の流体圧が維持されるように、その区画が封止されるように構成されている。これに対して、ポートPは、外気に開放された状態となっている。このため、第二シリンダ室10bの区画Aは、外気圧に保たれるようになっている。なお、実施形態では、区画Aが外気圧に保たれているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、外気圧以外の予め定められた圧力であってもよい。また、区画Aの圧力は、変動してもよい。
2.第一ピストン部材
本実施形態の流体圧シリンダにおいて、第一ピストン部材20は、第一ピストン21と、出力軸部22と、柱状挿通部23と、後方軸部24とを備えたものとなっている。
第一ピストン21は、第一シリンダ室10aに収容されたフランジ状の部分となっており、第一シリンダ室10aを区画Aと区画Aとに仕切るとともに、区画A,Aの圧力を受ける部分となっている。すなわち、区画Aに流体圧を供給して、区画Aの圧力が区画Aの圧力よりも高まると、区画Aに供給された流体から第一ピストン21の前面側に加えられる圧力によって、第一ピストン21が第一シリンダ室10a内を後退し、第一ピストン部材20も後退するようになっている。第一ピストン部材20は、区画A2から流体圧を排出することによっても、後退させることができる。一方、区画Aに流体圧を供給して、区画Aの圧力が区画Aの圧力よりも高まると、区画Aに供給された流体から第一ピストン21の後面側に加えられる圧力によって、第一ピストン21が第一シリンダ室10a内を前進し、第一ピストン部材20も前進するようになっている。第一ピストン部材20は、区画Aから流体圧を排出することによっても、前進させることができる。このように、区画Aと区画Aの圧力を切り替えることで、第一ピストン部材20の出力軸部22を前後方向に移動させることができるようになっている。
出力軸部22は、第一ピストン21の前面中心部から前方に突出した状態に設けられ、その前端側が、シリンダチューブ10の前端面から前方に突出可能な状態とされている。この出力軸部22は、第一ピストン部材20の動作をシリンダチューブ10の外部へと出力する部分となっている。本実施形態の流体圧シリンダをワーク把持装置に組み込む場合には、この出力軸部22の前端側が、図示省略のドローパイプやプランジャ等の部材を介して、チャック部内に収容されたウェッジプランジャに連結され、出力軸部22の前後方向の移動が、それに垂直な方向(中心線Lを中心とした径方向)の移動に変換されることで、ジョーによるチャック動作が行われる。また、本実施形態の流体圧シリンダをワーク把持装置に組み込む場合には、図示省略の回転駆動機構(モーター等)によって、シリンダチューブ10を中心線L回りに回転可能な構造とすることで、チャック部も中心線L回りに回転可能とされる。
柱状挿通部23は、第一ピストン21の後面中央部から後方に突出して設けられた柱状の部分となっている。この柱状挿通部23は、隔壁14の連通口14aに挿通され、連通口14aの内周面に摺接しながら前後方向に移動(第一ピストン21と一体的に移動)する部分となっている。このため、第一ピストン部材20を前後方向に移動させても、柱状挿通部23の外周面が連通口14aの内周面に当接した状態が維持されるようになっており、第一シリンダ室10aの区画Aと第二シリンダ室10bの区画Aとが連通した状態とならないようになっている。換言すると、柱状挿通部23は、連通口14aの栓としての機能を有している。
柱状挿通部23の後端面の周縁部には、第一当接部20aが環状に設けられている。なお、柱状挿通部23の後端面の周縁部は、柱状挿通部の後端部に対応している。この第一当接部20aは、後述する第二ピストン部材30の第二当接部30aに当接するための部分となっている。また、柱状挿通部23の後端面中央部には、逃がし凹部23aが設けられている。この逃がし凹部23aは、図3に示すように、第一当接部20aと第二当接部30aとが当接する際に、第二ピストン部材30のスリーブ部32が第一ピストン部材20の柱状挿通部23に干渉しないように、スリーブ部32を逃がすための部分となっている。この逃がし凹部23aによって、シリンダチューブ10の前後長を抑えてシリンダチューブ10の剛性を高めることが可能となっている。
実施形態では、柱状挿通部23が第一ピストン21の後面側に設けられ、柱状挿通部23の後端部が第一当接部20aとなっている。その結果、実施形態は、第一ピストン部材20や第二ピストン部材30の構造をシンプルにすることが可能となっている。
後方軸部24は、第一ピストン21の後面中央部(本実施形態の流体圧シリンダでは柱状挿通部23の後面中央部)から後方に突出した状態に設けられている。後方軸部24は、第二シリンダ室10bを貫いてシリンダチューブ10の後端面から突き出る位置まで延びている。このため、第一ピストン部材20がシリンダチューブ10内で安定するようになっている。この後方軸部24は、後述するように、第二ピストン部材30のガイドとしても機能するようになっている。
3.第二ピストン部材
本実施形態の流体圧シリンダにおいて、第二ピストン部材30は、第二ピストン31と、スリーブ部32とを備えたものとなっている。
第二ピストン31は、第二シリンダ室10bに収容されたフランジ状の部分となっており、第二シリンダ室10bを区画Aと区画Aとに仕切るとともに、区画Aの圧力を受ける部分となっている。すなわち、区画Aの圧力が区画Aの圧力(外気圧)よりも高まると、区画Aに供給された流体から第二ピストン31の後面側に加えられる圧力によって、第二ピストン31が第二シリンダ室10b内を前進し、第二ピストン部材30も前進するようになっている。
また、区画Aの圧力が区画Aの圧力よりも高めることができれば、第二ピストン部材30を後退させることができるものの、既に述べたように、本実施形態の流体圧シリンダでは、区画Aが外気に開放された状態となっており、区画Aの圧力を外気圧よりも高めることができないため、区画Aの圧力を高めることによっては、第二ピストン部材30を後退させることができない構造となっている。この点、本実施形態の流体圧シリンダでは、第二シリンダ室10bの区画Aの流体圧を排出し、圧力を低くした状態で、第一シリンダ室10aの区画Aの圧力を高くし、第一ピストン部材20を後退させると、第一ピストン部材20の第一当接部20aが、後述する第二当接部30aに当接し、第二ピストン部材30を第一ピストン部材20で後方に押すことで、第二ピストン部材30を後退させることができるようにしている。
スリーブ部32は、第二ピストン31の前面中央部から前方に突出した状態に設けられている。第二ピストン31及びスリーブ部32の中央部には、後方軸部挿通孔30bが設けられており、この後方軸部挿通孔30bには、第一ピストン部材20の後方軸部24が挿通されている。このため、第二ピストン部材30は、後方軸部24によって第二シリンダ室10b内を前後方向に安定してスライドするようになっている。また、第一ピストン部材20が前後方向に動く場合には、第一ピストン部材20の後方軸部24が、後方軸部挿通孔30bにおける内周面によって安定してスライドするようになっている。第二ピストン31の前面における、スリーブ部32の付根付近には、環状の第二当接部30aが設けられている。
既に述べたように、第二当接部30aは、第一ピストン部材20の第一当接部20aを当接させるための部分となっている。第二ピストン部材30が後方に移動できない状態(第二シリンダ室10bの区画Aの圧力が高まった状態、又は、第二ピストン部材30が第二シリンダ室10bにおける後退端にある状態)にあるときに、第一ピストン部材20が後退し、第一ピストン部材20の第一当接部20aが第二当接部30aに当接すると、第一ピストン部材20は、それ以上後方へ移動することができない状態となる。このため、第二シリンダ室10bの区画Aの圧力を高めて第二ピストン部材30を第二シリンダ室10bにおける前進端に移動させた状態とすると、第一ピストン部材20のストローク範囲を、図3におけるストローク範囲Sのように短くすることができる。上述したワーク把持装置(ジョー自動交換装置によりジョーの交換が可能なワーク把持装置)においては、このストローク範囲Sを、ワークを把持する際の通常のストローク範囲として用いることができる。
一方、第二ピストン部材30が後方に移動できる状態(第二ピストン部材30が第二シリンダ室10bにおける後退端よりも前進した位置にあり、第二シリンダ室10bの区画Aの圧力が低い状態)にあるときに、第一シリンダ室10aの区画Aの圧力を高めて、第一ピストン部材20を後退させ、第一ピストン部材20の第一当接部20aが第二当接部30aに当接すると、第二ピストン部材30は、第一ピストン部材20によって後側に押されて後方へ移動するようになる。第二ピストン部材30が第二シリンダ室10bにおける後退端にあるときには、第一ピストン部材20のストローク範囲を、図4におけるストローク範囲Sのように長くすることができる。上述したワーク把持装置(ジョー自動交換装置によりジョーの交換が可能なワーク把持装置)においては、このストローク範囲Sを、ジョーを交換する際のストローク範囲として用いることができる。
4.まとめ
以上のように、本実施形態の流体圧シリンダは、第二ピストン部材30を前後方向に移動させ、第一ピストン部材20の後方への移動を規制する第二当接部30aの前後位置を変化させることにより、第一ピストン部材20のストローク範囲を調節するものとなっている。また、本実施形態の流体圧シリンダは、第二当接部30aを、第一シリンダ室10aの区画Aに進入させることで、第一当接部20aと第二当接部30aとを当接させるのではなく、第一当接部20aを、第二シリンダ室10bの区画Aに進入させることで、第一当接部20aと第二当接部30aとを当接させるものとなっている。
このため、本実施形態の流体圧シリンダでは、第一シリンダ室10aの区画Aの圧力を設定値まで高めて第一ピストン部材20を前進端まで移動させた状態で、第二シリンダ室10bの区画Aの圧力を高めて第二ピストン部材30を前進させても、区画Aの圧力が上記の設定値で維持されるようになっている。このため、シリンダチューブ10や第一ピストン部材20等は変形しにくく、流体圧シリンダは故障が生じにくくなっている。また、第一ピストン部材20を後退させ場合には、第一当接部20aが第二シリンダ室10bの区画Aに進入するものの、区画Aを外気に開放しているため、区画Aの圧力が外気圧付近で維持されるようになっている。したがって、本実施形態の流体圧シリンダでは、区画Aだけでなく、区画A等の他の区画の圧力も設定値を越えて高まらない構造となっており、故障が生じにくくなっている。
それに対し、従来の流体圧シリンダでは、次に説明するように、区画Aの圧力が高まりやすい。
流体が空気等の圧縮性流体である場合には、図1に示すように、第二ピストン部材30の前進に伴ってスリーブ部32が区画Aに進入することによって、区画Aの見掛けの容積が減少し、区画Aの圧力が高まる。また、流体圧シリンダに供給される流体が油等の非圧縮性流体である場合でも、区画Aの圧力が高まる。すなわち、スリーブ部32の前端面(第二当接部30a)の面積をSとし、区画Aの圧力をPとし、第二ピストン31の後面の面積(区画Aの流体から圧力を受ける部分の面積)をS、区画Aの圧力をPとすると、パスカルの原理により、P・S=P・Sの関係が成立するところ、スリーブ部32の前端面の面積Sは、第二ピストン31の後面の面積Sに比較して非常に小さいため、区画Aの圧力Pは、区画Aの圧力Pよりも非常に高くなる。
本発明の流体圧シリンダにおいて、第一シリンダ室10aの区画A,Aや、第二シリンダ室10bの区画Aに供給する流体は、特に限定されず、気体(エア等)であってもよいが、液体であることが好ましい。これにより、第一ピストン部材20の出力軸部22により大きな駆動力を出力することができる。一方、液体を供給する場合の方が、気体を供給する場合よりも、区画A等の圧力が高まりやすく、シリンダチューブ10や第一ピストン部材20に変形等が生じやすいため、本発明の流体圧シリンダに係る構成を採用する意義が高まるからである。区画A,A,Aに供給する液体としては、油等が好適である。
:10:シリンダチューブ、:10a:第一シリンダ室、:10b:第二シリンダ室、:11:前壁部、:12:後壁部、:13:周壁部、:14:隔壁、:14a:連通口、:20:第一ピストン部材、:20a:第一当接部、:21:第一ピストン、:22:出力軸部、:23:柱状挿通部、:23a:逃がし凹部、:24:後方軸部、:30:第二ピストン部材、:30a:第二当接部、:30b:後方軸部挿通孔、:31:第二ピストン、:32:スリーブ部、:A:第一シリンダ室における第一ピストンよりも前側に位置する区画、:A:第一シリンダ室における第一ピストンよりも後側に位置する区画、:A:第二シリンダ室における第二ピストンよりも前側に位置する区画、:A:第二シリンダ室における第二ピストンよりも後側に位置する区画、:C:区画AとポートPとを結ぶ流路、:C:区画AとポートPとを結ぶ流路、:C:区画AとポートPとを結ぶ流路、:C:区画AとポートPとを結ぶ流路、:L:流体圧シリンダの中心線、:P:流路Cのポート、:P:流路Cのポート、:P:流路Cのポート、:P:流路Cのポート、:S:第二ピストン部材が第二シリンダ室における前進端にあるときの第一ピストン部材のストローク範囲、:S:第二ピストン部材が第二シリンダ室における後退端にあるときの第一ピストン部材のストローク範囲

Claims (7)

  1. シリンダチューブと、第一ピストン部材と、第二ピストン部材とを備え、
    前記シリンダチューブは、第一及び第二シリンダ室と、隔壁とを有し、
    前記隔壁は、第一シリンダ室と第二シリンダ室とを隔てるように設けられ、且つ、連通口が形成され、
    第二シリンダ室は、第一シリンダ室の後側に配置され、
    第一ピストン部材は、第一ピストンと、第一当接部とを有し、且つ、第一シリンダ室を第一及び第二区画に仕切り、
    第二ピストン部材は、第二ピストンと、第二当接部とを有し、且つ、第二シリンダ室を第三及び第四区画に仕切り、
    第一ピストンは、第一シリンダ室に収容され、第二ピストンは、第二シリンダ室に収容され、
    第一区画は、第一ピストンよりも前側に位置し、第二区画は、第一ピストンよりも後側に位置し、第三区画は、第二ピストンよりも前側に位置し、第四区画は、第二ピストンよりも後側に位置し、
    第一当接部は、第一ピストンの後面側に設けられ、且つ、第二当接部に当接するように、前記隔壁の前記連通口を介して第三区画に進入可能に構成され、
    第二当接部は、第二ピストンの前面側に設けられ、且つ、第一当接部に当接しているとき、第一ピストン部材の後方移動を規制するように構成される、流体圧シリンダ。
  2. 請求項1に記載の流体圧シリンダであって、
    第一ピストン部材は、柱状挿通部を更に有し、
    前記柱状挿通部は、第一ピストンの後面側に設けられ、且つ、前記連通口の内周面に摺接しながら前後方向に移動可能な状態で前記連通口に挿通され、且つ、前記柱状挿通部の後端部が、第一当接部となるようにした、流体圧シリンダ。
  3. 請求項2に記載の流体圧シリンダであって、
    第一ピストン部材は、後方軸部と、逃がし凹部とを更に有し、
    第二ピストン部材は、後方軸部挿通孔と、スリーブ部とを更に有し、
    前記後方軸部は、第二シリンダ室を前記前後方向に貫くように設けられ、且つ、第一ピストンの後面側から後方に突出した状態で設けられ、
    前記後方軸部挿通孔は、前記後方軸部が挿通され、
    前記スリーブ部は、第二ピストン部材における前記後方軸部挿通孔が設けられた箇所の前面側に設けられ、
    前記逃がし凹部は、前記柱状挿通部の後面側に設けられ、且つ、第一当接部と第二当接部とが当接する際に前記スリーブ部を逃すように構成されている、流体圧シリンダ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の流体圧シリンダであって、
    第二当接部は、前記隔壁の前記連通口を介して第二区画に進入しないように構成されている、流体圧シリンダ。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の流体圧シリンダであって、
    第一ピストン部材は、第一区画の圧力が第二区画の圧力よりも高まると後退し、第二区画の圧力が第一区画の圧力よりも高まると前進し、
    第二ピストン部材は、第三区画の圧力が第四区画の圧力よりも高まると後退し、第四区画の圧力が第三区画の圧力よりも高まると前進する、流体圧シリンダ。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の流体圧シリンダであって、
    第三区画は、外気圧となっている、流体圧シリンダ。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の流体圧シリンダであって、
    第二ピストン部材の前後位置が変化することで、第一ピストン部材のストローク範囲が調節されるように構成されている、流体圧シリンダ。
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