JPWO2020022460A1 - 転炉排ガス処理装置 - Google Patents

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Abstract

耐久性に優れ、且つ、ダスト、スラグ、地金などの影響を受けずに安定したスカートの上下動が可能であり、メンテナンスの省力化及び生産性の向上を可能とする転炉排ガス処理装置を提供する。転炉炉口(11)と、この転炉炉口(11)の上方に配置されたフード(20)との間を、転炉炉口(11)及びフード(20)に対して昇降するスカート(30)を介して接続する転炉排ガス処理装置であって、フード(20)の内壁面の下端が、転炉炉口(11)の開口縁よりも外側に配置され、スカート(30)は、その上端部がフード(20)の下端部を囲むように配置され、フード(20)とスカート(30)との間は、開放した構造とされており、フード(20)とスカート(30)との間には、最小幅で30mm以上70mm以下の隙間が設けられている。

Description

本発明は、製鐵所等において、転炉炉口の上方に配置されたフードとの間を、前記転炉炉口及び前記フードに対して昇降するスカートを介して接続するフードとスカート間の接続構造を有する排ガス処理装置に関するものである。
例えば、製鐵所等において、転炉内の溶銑を酸素精錬する際には、COガスを主成分とする高温・高粉塵の排ガスが多量に発生する。
この転炉排ガスを回収して処理するために、転炉炉口の上方には排ガス冷却器が配置されている。しかし、転炉は、溶銑の装入や溶鋼排出時には、転炉のトラニオン軸を回転中心として傾動する必要があり、転炉の回転半径内には固定した排ガス冷却器が設置できない。このため、通常は、転炉炉口と転炉排ガス処理設備のフードとの間には上下動可能なスカートが設置されている。
従来のスカート周辺の一般的な構造について、図3を参照して説明する。なお、図3において、符号111で示される要素の左側が転炉の中心部(内部)であり、符号110で示される要素の右側が転炉の外周側に該当する。
このスカート130は、転炉110の炉口111と、炉口111の上方に配設されたフード120との間に設置されている。
そして、スカート130とフード120との間における外気の吸込みや排ガスの噴き出しを防止するために、スカート130と一体的に構成された水封ジャケット135に貯留された水封水136に、フード120と一体的に構成された固定床125に設置された仕切筒126を浸漬させ、スカート130とフード120との隙間からのガス漏洩を防ぐ構造となっている。
ここで、転炉110の傾動を可能とし、且つ、溶銑の酸素精錬時は、炉口111とフード120との間の空隙を最少とするために、スカート130は、油圧シリンダー等の駆動装置134によって、フード120の外周に沿って上下動が可能な構造となっており、スカート130が上下動しても仕切筒126と水封ジャケット135及び水封水136により水封が維持されるように構成されている。
なお、図3において、符号131は、スカート130を冷却する冷却水を供給する冷却水給水ヘッダであり、符号132は、冷却水を排水する冷却水排水ヘッダである。符号121は、フード120を冷却する冷却水の冷却水給水ヘッダである。
しかしながら、この水封構造は、溶銑の酸素吹錬中に炉内から発生するダストや飛散するスラグ及び地金が水封ジャケット135内に侵入してその底部に堆積し、スカート130を上限位置まで上昇することができなくなるという事態が発生する可能性がある。最悪の場合には、スカート130の上昇ができず、内部に溶鋼を収容した転炉110の傾動ができなくなるという問題や、水封水136を排水する排水配管(図示せず)の折損等により転炉炉下へ水封水が漏洩し、漏洩した前記水封水の水溜りに転炉炉口からの高温噴出物が接触して、水蒸気爆発が生じる危険性もある。
そこで、水封ジャケット135に侵入したダスト、スラグ及び地金の排出及び固化防止や侵入防止を目的として、例えば特許文献1−3に開示されているように、種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1に開示された転炉排ガス処理設備におけるスカートのシール構造は、水封ジャケットが無い水冷構造のスカートを具備する。このシール構造は、転炉炉口上方のフードと、前記フードから外側に向かって張り出されたシール床と、前記シール床から垂下した水冷構造または耐火構造の円筒壁と、前記円筒壁と摺動可能な隙間を保持してスカート上端部に設置された円筒形のシール板とを具備しており、前記円筒壁と前記円筒形のシール板とでスカートとフードとの間をシールする。ここで、円筒壁と円筒形のシール板の隙間は小さいほど好ましく、接触面の高さを200mm以上確保することが好ましいとされている。
また、特許文献2においては、シールジャケットの底部にガスの気泡が含まれる洗浄水をシールジャケット内へ噴射するノズルを配設し、水あるいはガス噴出ノズルにより、シール水に旋回流を形成し、シール水にガスを吹き込んで攪拌し、ダストやスラグを洗い流すことによってこれらの堆積を防止する方法が提案されている。
さらに、特許文献3においては、転炉の炉口縁からスカート水管壁のピッチ円までの水平距離を400mm以上500mm以下とし、炉口とシールジャケットの内側上端を結ぶ線よりもフードの水管下端が下にあることを特徴とする方法が提案されている。
特開2007−302932号公報 特開2007−262525号公報 特開2014−077153号公報
しかしながら、上述の特許文献1においては、円筒壁と円筒形シール板の隙間への地金やスラグの差込みや、非水冷の円筒形シール板の熱変形により、スカート本体が昇降不能となるおそれがあった。また、耐久性に劣るなどの問題が有り、実用化されていないのが現状である。
また、特許文献2においては、その効果は十分ではなく、定期的に転炉の操業を停止してシールジャケットの清掃を行うことを余儀なくされ、生産性の低下を招いている。
さらに、特許文献3においては、シールジャケット底部へのダスト堆積を皆無化する方案ではないため、堆積したダスト清掃が必要となっている。
以上のように、水封方式のシール方法では、シールジャケット内へのダストなどの堆積を防止できず、シールジャケットの清掃に伴う生産性の低下を余儀なくされるといった問題があった。
一方、水封方式以外のシール方法は、耐久性などの問題から未だ実用化されていないのが現状である。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、耐久性に優れ、且つ、ダスト、スラグ、地金などの影響を受けずに安定したスカートの上下動が可能であり、メンテナンスの省力化及び生産性の向上を可能とする転炉排ガス処理装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討し、転炉炉口から排出されるガス流れを流動解析した結果、フードとスカートとの間にシール構造を設けることもなく、フードとスカートとの間に隙間を設けてフード内部を外気に連通させたとしても、炉口圧力を外気の圧力と同じ圧力又は外気の圧力近傍の正圧に制御し且つ転炉炉口とフードとスカートの互いの位置関係を適正化することにより、転炉内への外気の流入及び転炉内ガスの流出を空気力学的に抑制する効果が得られ、スカートとフードとの間における外気の吸込みや排ガスの噴き出しを十分に抑制可能であるとの知見を得た。
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明に係る転炉排ガス処理装置は、転炉炉口の上方に配置されたフードと、前記フードの下部において前記転炉炉口に対して昇降可能なスカートを備える転炉排ガス処理装置であって、前記フードは、上面視で、すなわち、フードの中心線の上側から見たとき、その内壁面の下端が、前記転炉炉口の開口縁よりも外側に位置され、前記スカートは、その上端部が前記フードの下端部を囲むように配置されており、前記フードと前記スカートとの間には、前記フード内部と外気を連通させる隙間が設けられ、前記フード内部を外気に開放した構造を有する。そして、本発明に係る転炉排ガス処理装置は、前記隙間の最小幅が30mm以上70mm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
本発明に係る転炉排ガス処理装置によれば、前記フードと前記スカートとの間の構造は、シール機構が設けられておらず、開放した構造とされているので、水封方式のようにダスト、スラグ、地金などの影響を受けず、かつ、他のシール方法のように耐久性の問題も生じない。
さらに、前記フードは、上面視で、その内壁面の下端が、前記転炉炉口の開口縁よりも外側に配置されるとともに、前記スカートは、その上端部が前記フードの下端部の外側を囲むように配置され、前記フードと前記スカートとの間には、前記フード内部と外気を連通させる隙間が設けられる。この隙間は、前記フードと前記スカートとの間の最小距離が30mm以上70mm以下になるように設けられている。前記フードと前記スカートの間のクリアランスの最小値をこのような範囲内に設定することによって、空気力学的な作用が生じ、スカートとフードとの間における外気の吸込みや排ガスの噴き出しを十分に抑制することが可能となる。
ここで、本発明の転炉排ガス処理装置において、前記フードと前記スカートとの重複長さは、135mm以上400mm以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記フードと前記スカートとの鉛直方向の重複長さが、135mm以上400mm以下の範囲内とされているので、スカートとフードとの間における外気の吸込みや排ガスの噴き出しをさらに十分に抑制することが可能となる。
また、本発明の転炉排ガス処理装置においては、前記スカートの外周面に、転炉の溶銑の酸素精錬時に発生するダストの安息角以上の傾斜角を有する傾斜面部が形成されていることが好ましい。
この場合、スカートの外周面に、転炉の溶銑を酸素精錬時に発生するダストが付着して堆積することを抑制できる。
さらに、本発明の転炉排ガス処理装置においては、前記スカートは、スカート本体と、このスカート本体の外周側に配設された耐火物施工体と、を備えていることが好ましい。
この場合、スカート本体と、このスカート本体の外周側に配設された耐火物施工体と、を備えているので、耐火物施工体によってスカート本体の熱劣化を抑制することが可能となる。
また、本発明の転炉排ガス処理装置においては、前記スカート本体と前記耐火物施工体とが分割した構造とされていることが好ましい。
この場合、前記スカート本体と前記耐火物施工体とが分割した構造とされているので、スカート本体が熱膨張した場合であっても、耐火物施工体が破損することを抑制できる。
さらに、本発明の転炉排ガス処理装置においては、前記スカートは、スカート本体と、このスカート本体の外周側に配設された水冷構造体と、を備えていることが好ましい。
この場合、スカート本体と、このスカート本体の外周側に配設された水冷構造体と、を備えているので、水冷構造体によってスカート本体を十分に冷却でき、スカート本体の熱劣化を抑制することが可能となる。
また、本発明の転炉排ガス処理装置においては、前記スカート本体と前記水冷構造体とが分割した構造とされていることが好ましい。
この場合、前記スカート本体と前記水冷構造体とが分割した構造とされているので、スカート本体が熱膨張した場合であっても、耐火物施工体が破損することを抑制できる。
上述のように、本発明によれば、耐久性に優れ、且つ、ダスト、スラグ、地金などの影響を受けずに安定したスカートの上下動が可能であり、メンテナンスの省力化及び生産性の向上を可能とする転炉排ガス処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態である転炉排ガス処理装置の概略説明図である。 本発明の実施形態である転炉排ガス処理装置におけるフードとスカート間の接続構造の一例を示す説明図である。 従来の水封構造を有する転炉排ガス処理装置におけるフードとスカート間の接続構造の一例を示す説明図である。
以下に、本発明の実施形態である転炉排ガス処理装置について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本実施形態である転炉排ガス処理装置1の概略構成図を示す。
この転炉排ガス処理装置1は、転炉10の上方に位置するフード20と、転炉10とフード20とを密閉状態で接続するスカート30と、転炉10から排出された排ガスを冷却する排ガス冷却器2と、冷却された排ガスからダストを除去する1次集塵機3と、2次集塵機4と、を備えている。なお、2次集塵機4の下流側には、各種ガス処理装置が配設される。
そして、2次集塵機4には、フード20内の炉口圧力を制御するダンパー5が配設されている。前記炉口圧力は、圧力検出端23を用いて測定される。尚、図2において、前記圧力検出端23はフード20内に設けられているが、排ガス冷却器2内に設けても良い。
ここで、本発明の実施形態である転炉排ガス処理装置におけるフードとスカートとの接続構造について、図2に示す。なお、図2において、左側が転炉の中心部(内部)であり、右側が転炉の外周側に該当する。
本実施形態である転炉排ガス処理装置におけるフードとスカートの接続構造は、図2に示すように、酸素ガスを供給して溶銑の精錬を実施する転炉10の炉口11の上方には、精錬により転炉10から発生する排ガスを回収するための転炉排ガス処理装置1のフード20が設置されている。フード20は水冷構造であり、冷却水給水ヘッダ21から供給される冷却水によって内部冷却されている。フード20の冷却水排水ヘッダはフード20の上部に設置されているが、図2では省略している。
フード20とシール床8は、サンドシールを介してCOガスのシールを行っているが、図2では省略している。
また、スカート30の水管への冷却水は、シール床8のCOガスシール部を貫通して給排水管(図示せず)にて供給されている。
炉口11とフード20との間には、上下動可能なスカート30がフード20の外周方向全てに亘って設置されている。スカート30の鉛直方向下部側の端部には冷却水給水ヘッダ31が設置され、スカート30の鉛直方向上部側の端部には冷却水排水ヘッダ32が設置されている。
冷却水給水ヘッダ31は、冷却水給水管(図示せず)に連結し、冷却水排水ヘッダ32は冷却水排水管(図示せず)に連結している。
つまり、スカート30は冷却水給水管を介して供給される冷却水によって内部冷却され、スカート30を冷却した後の冷却水は冷却水排水管を介して排水される構造になっている。
スカート30と冷却水給水管及び冷却水排水管は一体的に構成されており、スカート30、冷却水給水管及び冷却水排水管の全てが、電動機や油圧シリンダーなどの駆動装置(図示せず)によって、スカート30をフード20との隙間に取り付けて、炉口11の上方で上下動する構造となっている。
ここで、フード20とスカート30との間にはシール機構が設けられておらず、フード20とスカート30を境界として炉口11側から外側の空間(以下、単に「外気」という。)に開放した構造とされており、フード20とスカート30との間には最小幅が30mm以上70mm以下の隙間が設けられている。
また、本実施形態においては、フード20の下端20aからスカート30の上端30bとの鉛直方向の重複長さLが、135mm以上400mm以下の範囲内とされていることが好ましい。
さらに、本実施形態においては、スカート30は、スカート本体35と、このスカート本体35の外周側に配設された耐火物施工体36が配設されている。
なお、この耐火物施工体36は、スカート30の支持構造体34の上に取り付けられている。
スカート30の外周側に配設された耐火物施工体36は。転炉10内で発生するダスト及び転炉10内からの飛来物が堆積し難い角度の傾斜面で形成されており、冷却水排水ヘッダ32の上部でも炉内で発生するダスト及び炉内からの飛来物の付着・堆積が防止される。
耐火物施工体36は、例えばアルミナ系不定形耐火物或いはマグネシア系不定形耐火物の流し込みや吹付施工などによって形成することができる。
なお、本実施形態においては、上述のように、スカート30が、スカート本体35と耐火物施工体36とを備えており、これらスカート本体35と耐火物施工体36とが分割した構造とされている。
上述の構成とされた本実施形態である転炉排ガス処理装置においては、以下のようにして、溶銑の酸素精錬過程で発生する一酸化炭素ガスを主成分とする高温・高含塵量の排ガスを回収する。
溶銑の酸素精錬開始後、スカート30を下限位置の近傍まで下降させた後に、圧力検出端23を介して測定される炉口圧力を、転炉排ガス処理装置1の二次集塵器4のダンパー5または炉口圧力制御装置(図示せず)により、外気の圧力に対して、0Pa以上約30.0Pa以下の正圧に制御することで、炉口11とスカート30の隙間と、フード20とスカート30間の隙間からの転炉10から発生する排ガスの噴き出しが最小となり、高い濃度のCOガスを回収することが可能となる。
本発明によれば、上述のように、フード20内が外気の圧力に対して0Paから約30.0Paの範囲で正圧になっている場合、フード20内の高流速のガス流れによってフード20とスカート30間の隙間に生じるエジェクター効果と、前記フード20内圧力がほぼ釣り合って、フード20とスカート30間の隙間からの噴き出しが最小となる。
フード20の内壁面が転炉炉口11の開口縁よりも外周側に位置されるとともに、さらに、スカート30がフード20の外周側を囲むように配置され、フード20とスカート30との間が最も狭くなる箇所におけるフード20とスカート30間の距離(符号cl)で30mm以上70mm以下になるように、フード20とスカート30間にクリアランスを設けることによって、スカート30とフード20との間における外気の吸込みや排ガスの噴き出しを十分に抑制することが可能となる。
フード20とスカート30との間の最小距離(図2の符号cl)が30mm未満の場合、炉口11からフード20を介して排ガス冷却器2内に流れ込む排ガスの流れによって生じる空気力学的な効果、すなわち、フード20とスカート30との間の隙間に外気に対して負圧を生じさせるエジェクト効果が強くなり、外気が前記隙間からフード20とスカート30の内側の空間に流入しやすくなる。更に、転炉で発生するダスト等により十分な隙間間隔を確保できず、スカートの上下移動が不可能となる。
また、フード20とスカート30との間の最小距離が70mm超の場合、炉口11から上昇する排ガスの一部がフード20とスカート30との間の隙間から外気に流出しやすくなる。
以上のような構成とされた本実施形態である転炉排ガス処理装置によれば、フード20とスカート30との間にはシール機構が設けられておらず、開放した構造とされているので、水封方式のようにダスト、スラグ、地金などの影響を受けず、かつ、他のシール方法のように耐久性の問題も生じない。
また、本実施形態である転炉排ガス処理装置が稼働している状態において、フード20の下端20aからスカート30の上端30b間の重複長さが、135mm以上400mm以下の範囲内とした場合には、スカート30とフード20との間における外気の吸込みや排ガスの噴き出しをさらに十分に抑制することが可能となる。
図2に示された実施形態の転炉排ガス処理装置では、フード20の外周壁が略垂直に形成されており、スカート30が前記フード20の外周壁に沿って平行に上下に移動する。スカート30を最下限位置にして転炉排ガス処理装置を稼働させる場合、フード20の下端20aからスカート30の上端30b間の重複長さ(図2の符号L)は、前記スカートが最下限位置において、鉛直方向に135mm以上400mm以下とすることが好ましい。
さらに、本実施形態において、スカート30の外周面に、転炉10の溶銑の酸素精錬時に発生するダストが滑り出す限界の角度(「ダストの安息角」という。)以上の傾斜角の傾斜面部を有する耐火物施工体36が形成されている場合には、スカート30の外周面に、転炉10の溶銑の酸素精錬時に発生するダストが付着して堆積することを抑制できる。
さらに、本実施形態において、スカート30が、スカート本体と、このスカート本体の外周側に配設された耐火物施工体36と、を備えている場合には、この耐火物施工体36によってスカート本体の熱劣化を抑制することが可能となる。
また、本実施形態において、スカート本体と耐火物施工体36とが分割した構造とした場合には、スカート本体が熱膨張した場合であっても、耐火物施工体36が破損することを抑制できる。
以上、本発明の実施形態である本実施形態である転炉排ガス処理装置について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態においては、スカートの外周側に耐火物施工体を配設したものとして説明したが、これに限定されることはなく、耐火物施工体に代わって、水冷構造体を配設してもよい。水冷構造体を配設する場合においても、酸素精錬時に発生するダストの安息角以上の傾斜角の傾斜面部を有するものとすることが好ましい。また、スカート本体と水冷構造体とが分割した構造とすることが好ましい。
さらに、耐火物施工体及び水冷構造体を配設することなく、水冷配管からなるスカート本体のみで構成されたものであってもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく、本発明の転炉排ガス処理装置において、転炉排ガスの流動解析を行った結果について説明する。
図1に示される転炉排ガス処理装置を用いて、表1に示すように、図2に示されるフードとスカートの接続構造において転炉炉口とフードとスカートとの位置関係を種々設定して、本発明例1〜7及び比較例1〜13のフードとスカートの接続構造を作製した。
そして、本発明例1〜7及び比較例1〜13について、炉口圧力を変更することにより、ガスの流動解析を実施した。その結果を表1に示す。
表1の「排ガス噴き出し量」は、ガス冷却器2内に回収される排ガス量(mN/h)(Z)、炉口11とスカート30の隙間から吹き出す排ガス量(X)(mN/h)及びフード20とスカート30との間の隙間から吸い込まれた外気の量又は噴き出した排ガス量(Y)(mN/h)を解析により各々計算し、以下の式1により算出した値である。なお、排ガスの噴き出し量の欄において、「+」は噴き出し、「−」は吸い込みを示す。
排ガス噴き出し量(%)=Y/(X+Y+Z)・・・式1
Figure 2020022460
比較例1、2のフードとスカートの接続構造(以下、「フードとスカートの接続構造」を単に「接続構造」という。)は、転炉炉口の内径がフード下端の内径よりも小さく、フードとスカートとの隙間の最小値が30mm未満である。このような構造の場合、フード20とスカート30との間の隙間からの外気の吸い込み量が大きく、炉口圧力を25.5Paにすると、排ガスの噴き出し量(%)が−5.0%に達する。これに対して、本発明例1、2の接続構造は、炉口圧力を25.5Paにしても、排ガスの噴き出し量(%)は−5.0%未満のままである。
比較例3、4の接続構造は、転炉炉口の内径がフード下端の内径よりも小さく、フードとスカートとの隙間の最小値が70mm超である。このような構造の場合、フード20とスカート30との間の隙間からの排ガスの噴き出し量が大きく、炉口圧力を25.5Paにすると、排ガスの噴き出し量(%)が5.0%を超過する。これに対して、本発明例6、7の接続構造は、炉口圧力を25.5Paにしても、排ガスの噴き出し量(%)は5.0%未満のままである。
転炉炉口の内径がフード下端の内径よりも大きい比較例5−13の接続構造においては、炉口圧力(Pa)を同一とする条件下において、フードとスカートの内壁との間の最小距離(表1の「フードとスカートとの隙間の最小値」)を拡大するに従い、フード20とスカート30との間の隙間からの排ガスの噴き出し量が多くなった。また、前記排ガスの噴き出し量は、炉口圧力が高くなるにつれて多くなっていることが確認される。このように、転炉炉口の内径がフード下端の内径よりも大きい比較例5−13の接続構造においては、転炉内への外気の流入及び転炉内ガスの流出を空気力学的に抑制する効果が少なくとも明らかには見出すことができない。
これに対して、転炉炉口の内径がフード下端の内径よりも小さい本発明例1−7においては、前記フードと前記スカートとの間の最小距離を30mm〜70mmにすることによって、フード20とスカート30との間の隙間からの排ガスの噴き出し量が±5.0%未満に抑制される。特に、本発明例3〜5の接続構造では、炉口圧力を変えることによって、転炉内への外気の流入から転炉内ガスの流出へと変化しており、且つ、排ガスの噴き出し量が±2.0%未満であるので、炉口からフードを介して排ガス冷却器内に流れ込む排ガスの流れとフードとスカートとの間の隙間との空気力学的な作用を利用する本発明の効果が明確に現れている。
以上のことから、本発明例によれば、転炉炉口とその炉口の上方のフードとの間に設置され、溶銑の酸素精錬中に排ガスの外気への流出及び排ガス中への外気の巻き込みを防止するために設置されるスカートと前記フードとの隙間の構造を、耐久性に優れ且つダスト、スラグ、地金などの影響を受けずに安定したスカートの上下動と、メンテナンスの省力化及び生産性の向上を可能とするために、水封の無いスカート構造を提供可能であることが確認された。
10 転炉
11 炉口
20 フード
30 スカート
35 スカート本体
36 耐火物施工体

Claims (7)

  1. 転炉炉口の上方に配置されたフードと、前記フードの下部において前記転炉炉口に対して昇降可能なスカートを備える転炉排ガス処理装置であって、
    前記フードは、上面視で、その内壁面の下端が、前記転炉炉口の開口縁よりも外側に配置され、
    前記スカートは、その上端部が前記フードの下端部を囲むように配置され、
    前記フードと前記スカートとの間には、前記フード内部と外気を連通させる隙間が設けられ、
    前記隙間の最小幅は、30mm以上70mm以下であることを特徴とする転炉排ガス処理装置。
  2. 前記フードと前記スカートとの重複長さが、135mm以上400mm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1に記載の転炉排ガス処理装置。
  3. 前記スカートの外周面に、転炉の溶銑の酸素精錬時に発生するダストの安息角以上の傾斜角を有する傾斜面部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転炉排ガス処理装置。
  4. 前記スカートは、スカート本体と、このスカート本体の外周側に配設された耐火物施工体と、を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の転炉排ガス処理装置。
  5. 前記スカート本体と前記耐火物施工体とが分割した構造とされていることを特徴とする請求項4に記載の転炉排ガス処理装置。
  6. 前記スカートは、スカート本体と、このスカート本体の外周側に配設された水冷構造体と、を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の転炉排ガス処理装置。
  7. 前記スカート本体と前記水冷構造体とが分割した構造とされていることを特徴とする請求項6に記載の転炉排ガス処理装置。
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