JP6011223B2 - 転炉のスカートシール装置及びこのスカートシール装置を用いた排ガス処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、転炉のスカートシール装置に関し、特にスカートシール装置のシールジャケットにダストが堆積するのを抑制する転炉のスカートシール装置及びこのスカートシール装置を用いた排ガス処理方法に関する。
転炉では、溶銑を酸素吹錬することで、溶銑中にある炭素、珪素、燐を取り除く脱炭、脱珪、脱燐を行う。図5に示すように、転炉1内に注入された溶銑には酸素吹き込みランス2から酸素が吹き込まれる。この酸素吹錬において、溶銑中の炭素と酸素とが反応し、高温のCOガスが大量に発生する。酸素吹錬の初期と末期におけるCO濃度の低いガスは、吸引装置3によってフード4に誘引され、フード4及び冷却器5によって冷却され、除塵機6,7によって除塵され、放散塔8の頂部で燃焼の上、大気中に放散される。吹錬最盛期におけるCO濃度の高いガスは、ダンパ9を切り換えることにとって、有価ガスとしてガスホルダ10に回収される。
COガスが外部に漏出すると、CO中毒を起こしたり、外気と反応して急激に燃焼したりするので、危険である。したがって、フード4に対して昇降可能なスカート11を設け、このスカート11を下降させて転炉1の炉口とフード4との隙間を塞ぎ、COガスの外部漏出とフード4内への外気の侵入を防止している。このように、吹錬時には、転炉1の炉口とフード4との隙間を閉鎖するために、スカート11は下降させられる。一方、高炉で生産された溶銑を転炉1に受銑するとき、及び精錬された溶銑を転炉1から取り出すとき、転炉1を傾動させる必要があるので、スカート11は上昇させられる。
図6に示すように、スカート11が昇降してもスカート11とフード4との間のシールを継続するために、スカート11の外周には、断面U字形状の環状溝からなるシールジャケット12が設けられる。そして、フード4側のフレーム13には、先端部がシールジャケット12内の水に浸漬して水封を行う円筒状のシール筒14が設けられる。
しかし、吹錬中に発生したCOガスは溶融した酸化鉄であるダストを伴い噴き上がるが、大部分が矢印Aの如くフード4内に吸引されるものの、一部のダストは矢印Bの如く、スカート11とフード4との間を通り抜けてシール筒14に付着・成長する。シール筒14の内面に付着したダストは、スカート11が上昇したとき剥離し、あるいはシールジャケット12内のシール水によって洗い落とされ、シールジャケット12内に堆積する。シールジャケット12内のダストの堆積が進むと、スカート11を上昇させようとしたときに、シール筒14が堆積ダストに底付きしてスカート11が上昇不可能になる。スカート11が上昇不可能であると、転炉1の傾動も不可能であることから、操業を中断してシールジャケット12内のダストの清掃作業を行う必要がある。この清掃作業は転炉の操業率を下げるものであり、また高温の転炉上に足場を掛けての作業になり、作業環境も悪いことから、従来から清掃作業をしなくて済む様々なダスト堆積対策が提案されてきた。
特許文献1には、シールジャケットの水に浸かるシール筒の先端部を可撓又は上下動可能なものとし、シールジャケット内部に沈殿するダストの堆積物にシール筒の先端が底付きしたときに、シール筒の先端部を撓ませ又は上昇させる発明が開示されている。特許文献1に記載の発明によれば、スカートが昇降不可能になるまでの時間を延ばすことができるという効果がある。
特許文献2には、シールジャケットの底部のシール水に旋回流を形成する方向にガスを吹き込み、シール水の旋回流によりダストの搬送能力を向上させ、ダストの排出を容易にする発明が開示されている。
特許文献3には、シールジャケットの内側壁の上端部に、シール筒の内径よりも僅かに小さく、シール筒の内壁に沿って自在に遊動するリングカバーを設け、リングカバーで蓋をすることによりシールジャケットへのダストの侵入を防止する発明が開示されている。
特許文献4には、シール筒の下端にチェーンを介してメッシュで出来たシールリングを懸吊し、地金がシールジャケットの底部に落ちないようにし、地金の除去を容易にする発明が開示されている。
特公昭62−20256号公報 特許第4882449号 特開平11−43712号公報 特開2009−203531号公報
しかし、先行文献にはそれぞれ以下のような問題があるので、ダスト堆積の十分な解決策になっていない。
特許文献1に記載の発明にあっては、「可撓性シール部材」の材料・機構が見出し難いのが問題であり、実用化されていない。転炉吹錬中にスカートはほぼ下限位置にあり、炉口と接して空気の混入を防ぐ。このとき、シール筒は最大限露出しており、1000℃を超える高温の雰囲気ガスに接している。このような条件下で長期間安定して使用できる可撓性のあるシール材料は現時点では入手不可能である。同様に「上下動可能なシール部材」も実現困難である。大量のダストの混ざったシール水と高温の雰囲気に交互にさらされる条件下で、ダスト固着による動作不良や変形による動作不良がなく、安定して上下動する材料・機構が見出し難いのが実情である。
特許文献2に記載の発明は、ガス旋回流によってシールジャケットの底部に堆積したダストを排出口に移送するという点に見るべき点がある。しかし、密度が水よりも遥かに小さいガスに十分な移送能力を期待することはできず、ガスの浮力による上下撹拌の効果しか期待できない。真比重が5.2(四三酸化鉄の例)もある酸化鉄の粒子に対しての効果は限定的である。
特許文献3に記載の発明は、シールジャケットに蓋をしてシールジャケットをダスト雰囲気から遮断するという着想は優れている。しかし、普通の転炉で直径が5mにもなるシール筒の内径は真円からは程遠く、シール筒に対して「僅かに小さく」作るリングカバーとシール筒との干渉を避けるためには、シール筒とリングカバーとの間に10〜30mm以上の隙間が必須である。しかも、ダストがシールジャケット内のシール水に持ち込まれるのは、主に吹錬中にシール筒に付着したダストである。したがって、リングカバーでは、大部分のダストのシール水への持ち込みを防止できず、効果は限定的である。さらにいえば、いかに耐火物を裏打ちするといっても、直径5mもあるリングカバーを非水冷で1000℃もの高温雰囲気下に長期間放置すると、必ず変形が生じ、シール筒との干渉が起きるはずである。
特許文献4に記載に発明にあっては、シール筒に懸吊されたシールリング上に地金が捉えられ、除去が容易であるとしている。しかし、シール水のオーバーフローの流れに地金を持ち上げて洗い流す能力はなく、ただシールリング上に堆積していくだけである。
以上のように、シール筒に一旦溶融酸化鉄のダストが付着し、シールジャケットにダストが持ち込まれると、比重が大きいために特許文献2及び特許文献4の技術を採用しても排出は困難であり、炉修間(1炉代の期間、すなわち炉体内部の減耗した耐火物を張り替えるために炉を停止するまでの期間)で生産を一時停止してダスト清掃作業を行うこととなる。このため、シール筒にダストが付着することを抑制することが重要であるが、特許文献3に記載のような実現性に乏しい技術しか提案されていない。
そこで本発明は、シール筒にダストが付着し、ついでシールジャケットに侵入することを抑制できる実現性の高い転炉のスカートシール装置、このスカートシール装置を用いた転炉の排ガス処理方法を提供することを目的とする。
酸化鉄のダストは転炉の炉口から転炉ガスと共に吹き上げられる。発明者は、シールジャケットに侵入するダスト量が、炉口の噴出流からシールジャケットをある程度離せば大幅に削減されることを知見した。実験により確認したところ、従来、炉口の縁からスカートの水管壁のピッチ円までの距離が260mm程度であったが、これを400mm以上離せば、シールジャケットへのダストの侵入を大幅に削減できることが判明した。ただし、転炉の炉口の縁からスカートの水管壁のピッチ円までの距離をいたずらに大きくすることは、スカート及びシールジャケットの径、そしてそれを昇降させる機構の全てを大きくすることであり、製作費の大幅な増大に繋がる。
請求項1に記載の発明は、上記知見に基づくもので、転炉の炉口と排ガスダクトに繋がるフードとの間を昇降可能なスカートによってシールする転炉のスカートシール装置において、円筒状の水管壁を有するスカートと、前記スカートの外周に前記スカートと共に昇降するように設けられた断面U字形状のシールジャケットと、前記シールジャケットの上方に昇降不可能に固定され、水封構造をなすようにシール水で満たされた前記シールジャケットに浸漬するシール筒と、を備え、転炉の炉口の縁から前記スカートの前記水管壁のピッチ円までの水平距離が400mm以上500mm以下であることを特徴とする。
また、前述の様に炉口から溶融した酸化鉄のダスト(大型のダストはスプラッシュと呼ぶ)が噴出してシール筒に付着し、剥離・落下したものがシールジャケット内の堆積物の主因であることから、スカートが下限位置にあるときでも、炉口とシールジャケット上縁を結ぶ線よりも下に、フードの下端がくるようにし、スプラッシュの直撃を防げばよい。
請求項2に記載の発明は、上記知見に基づくもので、前記スカートが下限に位置するとき、前記スカートの中心線に沿った断面において、前記フードの下端部が前記転炉の炉口の縁と前記シールジャケットの上縁を結ぶ線よりも下側にあることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の転炉のスカートシール装置を用いて、転炉の排ガスを処理することを特徴とする転炉の排ガス処理方法である。
請求項1に記載の発明によれば、シールジャケットへのダストの侵入を大幅に抑制できる。また、スカート及びシールジャケットの無用な大型化を避けることができ、製作費を抑えることも可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、酸化鉄のダストないしスプラッシュがシール筒を直撃するのを防ぐことができ、シールジャケットへのダストないしスプラッシュの侵入を大幅に抑制できる。
本発明は、請求項3に記載の発明のように、転炉の排ガス処理方法として構成することも可能である。
本発明の一実施形態のスカートシール装置が組み込まれる転炉排ガス処理装置の概略図 本実施形態のスカートシール装置の、スカートの中心線に沿った断面図 スカートの他の例を示す断面図 スカートのさらに他の例を示す断面図 従来の転炉排ガス処理装置の全体を示す概略図 従来のスカートシール装置の部分拡大図
図1は、転炉の排ガス処理装置の概略図を示す。転炉21の上部には、転炉21から排出される排ガスの回収及び排熱利用を行うフード22(OGフード)が配置される。フード22は、下部フード22aと、下部フード22aの上端に接続されて下部フード22aに対して傾けられた上部フード22bと、を備える。上部フード22bには、転炉21の溶銑中に酸素を吹き込むためのランスが通されるランス孔22cが開けられる。
転炉21から発生する排ガスは、フード22及びフードに接続される冷却器23によって冷却され、除塵機24によって除塵される。酸素吹錬の初期と末期におけるCO濃度の低いガスは、吸引装置によって吸引され、放散塔の頂部で燃焼の上、大気中に放散される。吹錬最盛期におけるCO濃度の高いガスは、ダンパを切り換えることにとって、有価ガスとしてガスホルダに回収される。
転炉21の炉口とフード22との間は、スカート24によって密封される。スカート24はフード22に対して昇降可能になっている。吹錬時には、転炉21の炉口とフード22との隙間を閉鎖するために、スカート24は下降させられる。一方、高炉で生産された溶銑を転炉21に受銑するとき、及び精錬された溶銑を転炉21から取り出すとき、転炉21を傾動させる必要があるので、スカート24は上昇させられる。
図2は、図1のII部拡大断面図であり、転炉21、スカート24、及びフード22の断面図を示す。転炉21の外側は鉄皮21aである。鉄皮21aの内側に耐火物21bが張り巡らされている。転炉21は、その上端部に溶銑を出し入れする炉口21cを有する。
円筒状のスカート24は、冷却水を循環させる多数の水管24aを円形状に配列すると共に、隣接する水管24a同士の間を放熱用のフィンで相互に接続したメンブレン構造の水管壁からなる。多数の水管24aは、その下部の、転炉21の炉口21cの周縁と接する部分が外側に屈曲している。水管24aに冷却水を供給できるように、水管24aの上下端は冷却水配管26a,26bに接続される。ここで、水管壁のピッチ円は、縦向きの多数の水管24aの中心24a1を結んだものであり、平面視で円になる。炉口21cの縁から水管壁のピッチ円までの水平距離は、図中寸法Aで示される。本実形態では、この寸法Aを400mm以上500mm以下に設定する。
なお、図3に示すように、スカート34を水平面内において環状に形成される水管34a,34bを多段に積み重ねた水管壁から構成することもできる。この場合、水管壁の上部側の水管34aと下部側の水管34bとでピッチ円が異なってくるが、上部側の水管34aの中心をピッチ円と定義する。また、図4に示すように、スカート35を、縦向きに円周方向に配列した多数の水管35aと、水平面内において環状に形成されると共に、多段に積み重ねられる水管35bと、から構成することもできる。この場合、縦向きに円周方向に配列した多数の水管35aの中心を結んだ円がピッチ円となる。
図2に示すように、スカート24の外周には、断面U字形状で環状のシールジャケット27が設けられる。シールジャケット27は、内側壁27a、外側壁27b、及び底板27cを備える。内側壁27aの上端は外側壁27bの上端よりも高い。外側壁27bの周囲には図示しない排水溝が設けられる。シールジャケット27は環状の下側接続部材28を介してスカート24に固定される。シールジャケット27内はシール水で満たされる。シール水に円筒状のシール筒29の下端部が浸漬することによって、スカート24が昇降しても水封可能となっている。シール筒29はフード22側のフレーム30に固定されている。
スカート24及びシールジャケット27は、油圧シリンダ機構31によって昇降させられる。油圧シリンダ機構31は固定側のフレーム32に基端部が支持されたシリンダ本体31aと、シリンダ本体31aから出没自在なロッド31bと、を備える。ロッド31bの先端には環状のスカート支持部材33が連結される。スカート支持部材33にスカート24が支持されている。シリンダ本体31aからロッド31bを出没させると、スカート24及びシールジャケット27が下降する。
円筒状のフード22は、ダクトの下端に設けられていて、転炉21の炉口21cに向かって開口する。フード22は、冷却水を循環させる多数の水管22aを円形状に配列すると共に、隣接する水管22a同士の間を放熱用のフィンで相互に接続したメンブレン構造の水管壁からなる。このフード22は、上下方向に伸びる多数の水管22aを縦向きに円周方向に配列することにより煙道を形成する煙道側水管群22aと、煙道側水管群22aを取り囲むように、上下方向に伸びる多数の水管22bを縦向きに円周方向に配列させた多数の外側水管群22bと、煙道側水管群22aと外側水管群22bとを相互に接続するU字形に折れ曲ったベンドチューブ群22cと、を備える。
図2に示すスカート24の中心線に沿った断面において、スカート24が下限に位置するとき、フード22の下端部は、転炉21の炉口21cの縁P1(正確にいえば、炉口21cの上端縁)とシールジャケット27の上縁P2を結ぶ線L1よりも下側にある。ここで、シールジャケット27の上縁P2とは、断面U字形状の溝を構成する内側壁27aの上端である。
転炉21の炉口21cの縁からスカート24の水管壁のピッチ円までの水平距離Aを400mm以上500mm以下に設定した理由は以下のとおりである。
転炉21の炉口21cから転炉21の排ガスと共に吹き上げられてシールジャケット27に侵入するダスト量は、炉口21cの噴出流Bからある程度離せば、大幅な削減が可能になる。これを実験的に確認するために、公称250t/chの転炉21を用い、スカート24の径を変えて(シールジャケット27の径もスカート24の径に連動して変わる)、ダスト清掃の必要な周期を確認した。結果を表1に示す。また別の公称300t/ch転炉での知見も参考として示す。
Figure 0006011223
※250t転炉の炉口径は4,040mmである。300t転炉の炉口径は4,600mmである。
※1炉代とは、転炉内部の減耗した耐火物を貼り替えるために、炉を停止するまでの期間であり、この炉では約3,300chであった。
実験の結果、炉口21cの縁からスカート24の水管壁のピッチ円までの距離Aは415mm以上必要であることが判明した。400mm以上としても同様にシールジャケット27へのダスト侵入が抑制される。距離Aを400mm以上離すことにより、スカート24の水管壁の背後にあるシールジャケット27を転炉21の排ガスの流れから適度に離すことにつながり、排ガスと共に噴き上がるダストの侵入を大幅に削減できる。
一方、炉口21cの縁からスカート24の水管壁のピッチ円までの距離Aを大きくすることは、スカート24やシールジャケット27の径、そして、それを昇降させる油圧シリンダ機構31、全てを大きくすることであり、製作費の大幅な増大につながる。無用な大型化を避ける意味で上限を500mmとする。
また、炉口21cより酸化鉄のダストないしスプラッシュが噴出してシール筒29に付着し、剥離・落下したものがシールジャケット27内に侵入することから、スカート24が最下限にあるときでも、炉口21cの縁P1とシールジャケット27の上縁P2を結ぶ線L1より下に、スカート24の上部に位置するフード22の下端部がくるようにし、ダストないしはスプラッシュの直撃を防げばよい。炉口21cから吹き出すダストないしスプラッシュSはフード22の下端部で止まる。
上記二つの条件を満足させれば、転炉21の排ガスに随伴して噴出される酸化鉄のダストやスプラッシュがシールジャケット27内に侵入することを大幅に抑制することができ、3,300ch程度の1炉代をシールジャケット27の清掃なしに過ごすことができる。炉修間で操業を止めて行うダスト清掃は、生産阻害要因であるだけでなく、高温の転炉21上で行う過酷な作業であり、これがなくなることの意義は大きい。
21…転炉
21c…炉口
22…フード
24,34,35…スカート
24a1…水管の中心(水管壁のピッチ円)
27…シールジャケット
29…シール筒
P1…転炉の炉口の縁
P2…シールジャケットの上縁
L1…転炉の炉口の縁とシールジャケットの上縁を結ぶ線
A…転炉の炉口の縁からスカートの水管壁のピッチ円までの水平距離

Claims (3)

  1. 転炉の炉口と排ガスダクトに繋がるフードとの間を昇降可能なスカートによってシールする転炉のスカートシール装置において、
    円筒状の水管壁を有するスカートと、
    前記スカートの外周に前記スカートと共に昇降するように設けられた断面U字形状のシールジャケットと、
    前記シールジャケットの上方に昇降不可能に固定され、水封構造をなすようにシール水で満たされた前記シールジャケットに浸漬するシール筒と、を備え、
    転炉の炉口の縁から前記スカートの前記水管壁のピッチ円までの水平距離が400mm以上500mm以下であること特徴とする転炉のスカートシール装置。
  2. 前記スカートが下限に位置するとき、前記スカートの中心線に沿った断面において、前記フードの下端部が前記転炉の炉口の縁と前記シールジャケットの上縁を結ぶ線よりも下側にあることを特徴とする請求項1に記載の転炉のスカートシール装置。
  3. 請求項1又は2に記載の転炉のスカートシール装置を用いて、転炉の排ガスを処理することを特徴とする転炉の排ガス処理方法。

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