JPWO2019235493A1 - ジアミノ安息香酸エステルの製造方法 - Google Patents

ジアミノ安息香酸エステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

より安価な材料を使用して、より簡便にジアミノ安息香酸エステル、及びベンズイミダゾール誘導体を製造できる方法を提供する。
本発明は、式(1)で示されるアントラニル酸エステルとアジド化剤とを、酸化剤及び銅化合物の存在下、接触させることにより、式(2)で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を製造した後、得られた該アントラニル酸エステルのアジド体を還元して、式(3)で示されるジアミノ安息香酸エステルを製造する方法を含む。(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)

Description

本発明は、化学製品、原薬等の中間体として有用なジアミノ安息香酸エステルの新規な製造方法に関する。さらには、該製造方法でジアミノ安息香酸エステルを製造した後、得られたジアミノ安息香酸エステルからベンズイミダゾール誘導体を製造する新規な方法に関する。
ベンズイミダゾール誘導体は、化学製品、原薬の中間体として非常に利用価値が高い。例えば、下記式(5)
Figure 2019235493
(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基であり、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基である。)で示されるベンズイミダゾール誘導体は、カンデサルタンシレキセチル等のサルタン系原薬の中間体等として、その工業的利用価値が非常に高い(例えば、特許文献1〜3参照)。
通常、前記式(5)で示されるベンズイミダゾール誘導体の一つであるBIMは、以下の方法で合成されている。
Figure 2019235493
先ず、o−フタル酸1から3工程を経て2−アミノ−3−ニトロ安息香酸エステル4を得る。次いで、該2−アミノ−3−ニトロ安息香酸エステル4を還元しジアミノ体5を得る。更に該ジアミノ体5を環化してBIMを合成している。
しかし、本法は、工程が長いうえ、危険なアシルアジドを高温で取り扱うクルチウス転位(化合物2→3)を用いるため、工業的製法としては必ずしも満足できるものではなかった。さらに、前記2−アミノ−3−ニトロ安息香酸エステル4のアミノ基を還元する場合、従来技術においては、高価なニッケル触媒(特許文献1参照)やパラジウム触媒(特許文献2参照)を使用したり、毒性の高い錫化合物(特許文献3参照)を使用したりしているのが現状であった。
ジアミノ安息香酸エステル、及び前記式(5)で示されるベンズイミダゾール誘導体からカンデサルタンシレキセチルのような原薬を製造するためには、この後、非常に多くの工程を必要とする。そのため、これら中間体は、なるべく安価で、取り扱いやすい試薬を用いて合成されることが望まれている。従来技術においては、この点で改善の余地があった。
非特許文献1は、銅化合物を触媒として用いた、オルト位及び/又はパラ位に所定の置換基を有するアニリン誘導体のアジド化反応を開示している。
国際公開第2006/015134号 国際公開第2015/173970号 国際公開第2012/018325号
Conghui Tang and Ning Jiao,Journal of the American Chemical Society,2012,134,pp18924−18927
以上の現状を鑑み、本発明の目的は、より安価な材料を使用して、より簡便にジアミノ安息香酸エステル、及びベンズイミダゾール誘導体を製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、安価で入手容易なアントラニル酸エステルを出発原料として、アントラニル酸エステルに銅化合物及び酸化剤の存在下でアジド化試薬を接触させることにより、アミノ基のα位をアジド化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、(1)第一の本発明は、下記式(1)
Figure 2019235493
(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
で示されるアントラニル酸エステルとアジド化剤とを、酸化剤及び銅化合物の存在下、接触させることにより、下記式(2)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を製造した後、
得られた該アントラニル酸エステルのアジド体を還元して、下記式(3)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
で示されるジアミノ安息香酸エステルを製造する、ジアミノ安息香酸エステルの製造方法である。
(2)第二の本発明は、下記式(2)
Figure 2019235493
(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
で示されるアントラニル酸エステルのアジド体である。
(3)第三の本発明は、下記式(1)
Figure 2019235493
(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
で示されるアントラニル酸エステルとアジド化剤とを、酸化剤及び銅化合物の存在下、接触させることにより、下記式(2)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を製造する、アントラニル酸エステルのアジド体の製造方法である。
(4)第四の本発明は、下記式(2)
Figure 2019235493
(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を還元して、下記式(3)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(2)のR1と同義である。)
で示されるジアミノ安息香酸エステルを製造する、ジアミノ安息香酸エステルの製造方法である。
(5)第五の本発明は、上記第一の本発明の製造方法又は上記第四の本発明の製造方法により、前記式(3)示されるジアミノ安息香酸エステルを製造した後、
酸の存在下、得られたジアミノ安息香酸エステルと、
下記式(4)
Figure 2019235493
(式中、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基であり、R3は、炭素数1〜6のアルキル基であり、互いに同一であっても、異なる基であってもよい。)
で示されるオルトエステル誘導体とを接触させることにより、
下記式(5)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(1)のR1と同義であり、R2は、前記式(4)のR2と同義である。)
で示されるベンズイミダゾール誘導体を製造する方法である。
本発明によれば、安価で入手容易なアントラニル酸エステルを出発原料として、従来の合成方法よりも短い(少ない)工程で、ジアミノ安息香酸エステルを製造することができる。
また、危険なアシルアジドを高温で取り扱うクルチウス転位を経ることなく、安全にジアミノ安息香酸エステルを得ることができる。
得られた前記ジアミノ安息香酸エステルは、オルトエステル誘導体と接触させることにより、容易にベンズイミダゾール誘導体を製造することができる。得られたベンズイミダゾール誘導体は、様々な化学製品、カンデサルタンシレキセチルのような原薬の中間体として使用することができるため、本発明の工業的利用価値は非常に高い。
本発明は、アントラニル酸エステルとアジド化剤とを酸化剤及び銅化合物の存在下、接触させることにより、アントラニル酸エステルのアミノ基のα位にアジド基を導入した後、導入したアジド基をアミノ基に還元するジアミノ安息香酸エステルの製造方法である。アントラニル酸エステルにアジド基を導入するためには、アントラニル酸エステル、アジド化剤、酸化剤及び銅化合物を混合すればよい。
以下、順を追って説明する。
<アントラニル酸エステルのアジド体の製造>
〔原料化合物〕
(アントラニル酸エステル)
本発明において、原料として使用するアントラニル酸エステルは、下記式(1)
Figure 2019235493
で示される化合物である。
前記式(1)中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。中でも、様々な物質、原薬の中間体として使用するためには、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。また、R1が炭素数1〜5のアルキル基である場合には、該化合物はカンデサルタンシレキセチルの原料として好適に使用することができる。
式(1)で示されるアントラニル酸エステルは、市販されているものを用いることができる。また、公知の方法を利用して製造してもよい。
(アジド化剤)
本発明においては、アジド化剤により、式(1)で示されるアントラニル酸エステルにアジド基を導入し、下記式(2)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を製造する。
本発明において用いられるアジド化剤は、例えば、有機アジド化物であれば制限なく用いることができる。有機アジド化物は、有機化合物のアジド化に用いられる公知のものであれば制限なく用いることができる。
アジド化剤としては、トリメチルシリルアジド(TMSN3)、ベンゼンスルホニルアジド(PhSO23)、p−トルエンスルホニルアジド(p−TolSO23)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)等の有機アジド化物を挙げることができ、収率、安全性及び価格の点からトリメチルシリルアジドであることが好ましい。
アジド化剤の使用量は、特に制限されるものではない。安全性向上とコストダウンのための使用量低減、及び高い変換率を達成するためには、前記アントラニル酸エステル1モルに対して、アジド化剤を1〜10モル使用することが好ましく、1〜5モル使用することがより好ましく、1〜3モル使用することがさらに好ましい。
本発明においては、アジド化剤によるアジド化は、後述する酸化剤及び銅化合物の存在下に行う。
(酸化剤)
本発明において、アジド化剤と共に存在させる酸化剤は、特に制限されない。
酸化剤としては、収率、コスト、及び安全性の点から、tert−ブチルハイドロパーオキサイド(TBHP、tert−BuO2H)、ジtert−ブチルハイドロパーオキサイド(tert−BuO2tert−Bu)、クメンハイドロパーオキサイド(CMHP)等のハイドロパーオキサイド、ヨードベンゼンジアセタート(PIDA)等の超原子価ヨウ素化合物、過酸化水素等を挙げることができ、TBHP、CMHP、PIDAであることが好ましい。
酸化剤の使用量は、特に制限されるものではない。後述する銅化合物の触媒の酸化再生及びベンゼン環の酸化等アジド化反応を進行させるためには、前記アントラニル酸エステル1モルに対して、酸化剤を0.1〜10モル使用することが好ましく、0.5〜5モル使用することがより好ましく、0.8〜4モル使用することがさらに好ましい。該使用量の下限値は1であることが好ましい。
(銅化合物)
本発明において、アジド化剤と共に存在させる銅化合物は、特に制限されない。
銅化合物としては、塩化銅(I)(CuCl)、塩化銅(II)(CuCl2)、臭化銅(I)(CuBr)、臭化銅(II)(CuBr2)、ヨウ化銅(I)(CuI)、ヨウ化銅(II)(CuI2)等の銅塩及びその水和物又は溶媒和物、酸化銅(I)(Cu2O)等の銅酸化物等を挙げることができる。収率、コストの点から、銅化合物は臭化銅(I)(CuBr)、塩化銅(I)(CuCl)、塩化銅(II)(CuCl2)が好ましく、臭化銅(I)(CuBr)、塩化銅(I)(CuCl)がより好ましく、臭化銅(I)(CuBr)が特に好ましい。
銅化合物の使用量は、特に制限されるものではない。変換率を向上させるためには、銅化合物を前記アントラニル酸エステル1モルに対して、銅化合物として0.001〜4モル使用することが好ましく、0.01〜3モル使用することがより好ましく、0.1〜2モル使用することがさらに好ましい。
〔アジド体を製造する際の反応条件〕
(反応溶媒)
本発明において、前記アントラニル酸エステルとアジド化剤とを、酸化剤及び銅化合物の存在下、接触させるため、前記アントラニル酸エステルとアジド化剤とを反応溶媒中で攪拌混合して、両者を充分に接触させることが好ましい。
本発明において、使用する反応溶媒は、前記アントラニル酸エステル、アジド化剤、酸化剤及び銅化合物に悪影響を及ぼさず、アジド体の製造を円滑に進められる溶媒であれば、特に制限されるものではない。中でも、前記アントラニル酸エステル、アジド化剤、酸化剤、銅化合物、及び得られるアントラニル酸エステルのアジド体の溶解度、安定性、反応性、コスト、安全性等の点を考慮すると、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル等の酢酸エステル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等の脂肪族ニトリル類、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2−メチルTHF)、1,4−ジオキサン、t−ブチルーメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これら溶媒は、混合溶媒として使用することもできる。
これら中でも、得られるアントラニル酸エステルのアジド体の純度、収率を高めるためには、アセトニトリルを一種単独で、DMSOを一種単独で、又はアセトニトリル若しくはDMSOのいずれかとそれ以外の上記反応溶媒との混合溶媒を使用することが好ましい。特に、アセトニトリル又はアセトニトリルとトルエンとの混合溶媒を使用することが好ましい。
本発明において、反応溶媒を使用する場合には、各成分が充分に混合できるような溶媒量を使用することが好ましい。具体的には、前記アントラニル酸エステルに対して、反応溶媒を1〜100倍容量使用することが好ましく、1〜50倍容量使用することがより好ましく、2〜30倍容量使用することがさらに好ましい。なお、反応溶媒として混合溶媒を使用する場合には、混合溶媒の全量が前記範囲を満足すればよい。
(反応系内への原料の導入方法)
本発明において、前記アントラニル酸エステル、アジド化剤、酸化剤、銅化合物及び反応溶媒を反応系内(反応容器内等の反応を行う場所)へ導入する方法は、特に制限されるものではない。すなわち、どのような導入順序であってもよいが、アミノ基への銅塩の配位を促進するため、好ましくは、予め反応系内にアントラニル酸エステルを仕込んでおき、そこに銅化合物を導入して撹拌、混合した後、反応溶媒を導入して溶解させ、さらにその後アジド化剤と酸化剤とを導入する。酸化剤は、必要に応じて反応溶媒に溶解して系内に導入するのがよい。
(反応温度)
反応温度は、使用する溶媒によって適宜決定すればよい。具体的には、−30℃以上、前記アントラニル酸エステル、アジド化剤、酸化剤及び銅化合物を含んだ状態の反応溶媒の還流温度以下であることが好ましい。より具体的には、−30℃以上100℃以下であることが好ましく、10℃以上80℃以下であることがより好ましく、20℃以上60℃以下であることがさらに好ましく、30℃以上50℃以下であることが特に好ましい。当該温度で反応を実施することで、反応を促進するとともに、生成物の分解を抑制し、より高純度のアントラニル酸エステルのアジド体をより高収率に取得することができる。
(その他の条件)
本発明において、その他の反応条件は、以下の条件を採用することが好ましい。反応時間は、前記アントラニル酸エステルの消費量、前記アントラニル酸エステルのアジド体の生成量、反応のスケール等に応じて適宜決定すればよいが、通常、30分間以上24時間以下であればよく、好ましくは1時間以上17時間以下である。
本発明において、反応雰囲気の条件は、特に制限されるものではなく、空気雰囲気下、不活性ガス雰囲気下、又は水素雰囲気下の何れの雰囲気下であってもよい。中でも、湿気の混入抑制等を考慮すると、窒素等の不活性雰囲気下であることが好ましい。
また、反応系内は、大気圧下、加圧下、減圧下の何れであってよい。中でも、大気圧下の実施が好ましい。
(アントラニル酸エステルのアジド体の精製・取り出し方法)
以上のような条件下で反応を実施することにより、前記アントラニル酸エステルを、下記式(2)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
で示されるアントラニル酸エステルのアジド体に変換することができる。
前記反応条件によって得られたアントラニル酸エステルのアジド体は、以下の方法によって反応系内から取り出すことが好ましい。具体的には、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレンのような難水溶性有機溶媒を、得られた反応溶液と接触させ、該難水溶性有機溶媒で前記アントラニル酸エステルのアジド体を抽出することが好ましい。その後、前記アントラニル酸エステルのアジド体が含まれる難水溶性有機溶媒を水で洗浄して、銅塩や無機塩を除去することが好ましい。
また、得られたアントラニル酸エステルのアジド体は、カラム分離及び再結晶等の公知の方法により、より高純度化することもできる。
<アントラニル酸エステルのアジド体からジアミノ安息香酸エステルを製造する方法>
次に、得られたアントラニル酸エステルのアジド体を還元してジアミノ安息香酸エステルを製造する方法について説明する。アントラニル酸エステルのアジド体の還元は、公知の還元方法を特に制限なく採用することができる。具体的には、アントラニル酸エステルのアジド体と水素、蟻酸若しくは蟻酸アンモニウム、又は亜鉛末とを接触させること、又は、アントラニル酸エステルのアジド体とホスフィンとを接触させてアントラニル酸エステルのイミノホスホラン体にした後に加水分解すること等により、アントラニル酸エステルのアジド体を還元することができる。
(水素を用いたアジド体の還元方法)
本発明において、アントラニル酸エステルのアジド体を還元するために水素と接触させる方法としては、水素ガスを、パラジウム炭素、パラジウムブラック等のパラジウム触媒又はラネーニッケル等のニッケル触媒等の触媒存在下、アントラニル酸エステルのアジド体と接触させる方法を挙げることができる。
水素ガスは、1気圧〜100気圧の圧力範囲でアントラニル酸エステルのアジド体の溶液に供給すればよく、好ましくは1〜80気圧、より好ましくは1〜50気圧である。
触媒の使用量は、特に制限されるものではないが、アントラニル酸エステルのアジド体1モルに対して、触媒中の金属原子換算で0.0001〜10モルであることが好ましく、0.0005〜5モルであることがより好ましく、0.001〜2モルであることがさらに好ましい。
本発明において、前記還元を行うために、アントラニル酸エステルのアジド体と水素とを接触させるためには、両者を撹拌混合することが好ましい。攪拌混合する際には、溶媒中の実施が好ましい。使用する溶媒としては、還元反応に影響を与えないものであれば、特に制限されるものではない。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、1,4−ジオキサン、1,2―ジメトキシエタン(DME)、THF、水又は水と前記溶媒との混合溶媒を挙げることができる。
還元反応を行う際の温度は、特に制限されるものではなく、0〜120℃であること好ましく、20〜100℃であることがさらに好ましい。反応時間も、特に制限されるものではなく、変換率に応じて適宜決定すればよい。雰囲気も特に制限されるものではなく、空気雰囲気下、又は不活性ガス雰囲気下の何れの雰囲気下であってもよい。中でも、操作性等を考慮すると、空気雰囲気下であることが好ましい。
(蟻酸又は蟻酸アンモニウムを用いたアジド体の還元方法)
本発明において、アントラニル酸エステルのアジド体と蟻酸又は蟻酸アンモニウムとを接触させて還元を行う場合、蟻酸又は蟻酸アンモニウムの使用量は、特に制限されるものではないが、アントラニル酸エステルのアジド体1モルに対して、1〜100モルであることが好ましく、1〜50モルであることがより好ましく、1〜10モルであることがさらに好ましい。
アントラニル酸エステルのアジド体と蟻酸又は蟻酸アンモニウムとを接触させるためには、両者を撹拌混合することが好ましい。攪拌混合する際には、溶媒中の実施が好ましい。使用する溶媒としては、還元反応に影響を与えないものであれば、特に制限されるものではない。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、1,4−ジオキサン、1,2―ジメトキシエタン(DME)、THF、水又は水と前記溶媒との混合溶媒を挙げることができる。
還元反応を行う際の温度は、特に制限されるものではなく、0〜120℃であること好ましく、20〜100℃であることがさらに好ましい。反応時間も、特に制限されるものではなく、変換率に応じて適宜決定すればよい。雰囲気も特に制限されるものではなく、空気雰囲気下、又は不活性ガス雰囲気下の何れの雰囲気下であってもよい。中でも、操作性等を考慮すると、空気雰囲気下であることが好ましい。
(亜鉛を用いたアジド体の還元方法)
本発明において、アントラニル酸エステルのアジド体と亜鉛末とを接触させて還元を行う場合には、塩化アンモニウム、塩酸又は硫酸等の酸性物質の存在下にアントラニル酸エステルのアジド体と亜鉛末とを接触させる。酸性物質としては塩化アンモニウムが好ましい。
亜鉛末の使用量は、特に制限されるものではないが、アントラニル酸エステルのアジド体1モルに対して、1〜10モルであることが好ましく、1〜8モルであることがより好ましく、1〜5モルであることがさらに好ましい。酸性物質として塩化アンモニウムを使用するとき、塩化アンモニウムの使用量は、亜鉛末1モルに対して、1〜10モルであることが好ましい。
水素により還元を行う場合と同様、アントラニル酸エステルのアジド体、亜鉛末及び酸性物質は溶媒中で撹拌混合することが好ましい。使用する溶媒としては、還元反応に影響を与えないものであれば、特に制限されるものではない。具体的には、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、アセトニトリル、プロピオニトリル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、THF、2−メチルTHF、1,4−ジオキサン、t−ブチルーメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、DMSO、水又はこれら溶媒の混合溶媒を挙げることができる。中でも、反応加速性、コスト、安全性等の点から、エタノールと水の混合溶媒を用いることが好ましい。
溶媒は、アントラニル酸エステルのアジド体に対して、1〜200倍容量使用することが好ましく、1〜100倍容量使用することがより好ましく、1〜50倍容量使用することがさらに好ましい。
アントラニル酸エステルのアジド体、亜鉛末、酸性物質及び反応溶媒を反応系内(反応容器内等の反応を行う場所)へ導入する方法は、特に制限されるものではない。すなわち、どのような導入順序であってもよい。例えば、予め反応系内にアントラニル酸エステルのアジド体と酸性物質とを仕込んでおき、そこに溶媒を導入して溶解させた後、亜鉛末を導入して還元反応を開始することができる。
亜鉛末による還元反応を行う際の温度は、特に制限されるものではなく、0〜150℃であること好ましく、10〜100℃であることがさらに好ましい。反応時間も、特に制限されるものではなく、0.5〜24時間であることが好ましく、1〜17時間であることがさらに好ましい。雰囲気も特に制限されるものではなく、空気雰囲気下、又は不活性ガス雰囲気下の何れの雰囲気下であってもよい。中でも、操作性等を考慮すると、空気雰囲気下であることが好ましい。
反応終了後は、残渣を濾別し、濾液を水洗することによりジアミノ安息香酸エステルを得ることができる。
(ホスフィンを用いたアジド体の還元方法)
本発明において、還元反応をアントラニル酸エステルのアジド体とホスフィンとを接触させてアントラニル酸エステルのイミノホスホラン体を製造した後に加水分解することにより行うことができる。
ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン(PPh3)等の芳香族ホスフィン、トリブチルホスフィン等のアルキルホスフィンを挙げることができる。反応性、コスト、安全性の点から、トリフェニルホスフィンを用いることが好ましい。
トリフェニルホスフィンの使用量は、特に制限されるものではないが、アントラニル酸エステルのアジド体1モルに対して、1〜10モルであることが好ましく、1〜8モルであることがより好ましく、1〜5モルであることがさらに好ましい。
アントラニル酸エステルのアジド体とホスフィンとを接触させる際には、これらを溶媒中で撹拌混合することが好ましい。使用する溶媒としては、還元反応に影響を与えないものであれば、特に制限されるものではない。具体的には、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、アセトニトリル、プロピオニトリル、THF、2−メチルTHF、1,4−ジオキサン、t−ブチルーメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、DMSO、水又はこれら溶媒の混合溶媒を挙げることができる。中でも、収率、コスト、安全性の点から、水、又はTHFと水の混合溶媒を用いることが好ましい。
溶媒は、アントラニル酸エステルのアジド体に対して、1〜200倍容量使用することが好ましく、1〜100倍容量使用することがより好ましく、1〜50倍容量使用することがさらに好ましい。
還元反応を行う際の温度は、特に制限されるものではなく、0〜120℃であること好ましく、10〜100℃であることがさらに好ましい。反応時間も、特に制限されるものではなく、0.1〜48時間であることが好ましく、1〜24時間であることがさらに好ましい。雰囲気も特に制限されるものではなく、空気雰囲気下、又は不活性ガス雰囲気下の何れの雰囲気下であってもよい。中でも、操作性等を考慮すると、空気雰囲気下であることが好ましい。
次に、上記アントラニル酸エステルのアジド体とホスフィンとの反応により得られたイミノホスホラン体を加水分解してジアミノ安息香酸エステルを合成する。得られたイミノホスホラン体は分離して加水分解してもよいが、分離せず反応液中に存在したまま加水分解してもよい。
イミノホスホラン体の加水分解は、イミノホスホラン体と酸とを接触させることで行うことができる。
加水分解に用いる酸としては、特に制限されず公知の酸を挙げることができる。収率、コスト、安全性の点から、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸が好ましく、塩酸がより好ましい。
酸の添加量は特に制限されないが、反応液のpHを4以下にしてイミノホスホラン体を加水分解することが好ましい。
加水分解を行うためにイミノホスホラン体と酸とを接触させるためには、両者を撹拌混合することが好ましく、攪拌混合する際には、溶媒中の実施が好ましい。イミノホスホラン体を分離せず、アントラニル酸エステルのアジド体とホスフィンとの反応に引き続いて加水分解する場合には、反応後の溶液に酸を加えればよい。イミノホスホラン体を分離して加水分解する場合、使用する溶媒としては、アントラニル酸エステルのアジド体とホスフィンとの反応に用いる溶媒と同じ溶媒を用いることができる。
加水分解時には水が存在していることが必要であり、溶媒として水又は水と他の溶媒との混合溶媒を用いる。アントラニル酸エステルのアジド体とホスフィンとの反応に引き続いて加水分解する場合であって、溶媒に水が含まれていない場合には、加水分解時に別途水を添加すればよい。水の添加量は特に制限されないが、イミノホスホラン体に対して0.01〜200倍容量であることが好ましい。
加水分解を行う際の温度は、特に制限されるものではなく、20〜120℃であること好ましく、10〜150℃であることがさらに好ましい。反応時間も、特に制限されるものではなく、0.5〜48時間であること好ましく、1〜24時間であることがさらに好ましい。雰囲気も特に制限されるものではなく、空気雰囲気下、又は不活性ガス雰囲気下の何れの雰囲気下であってもよい。中でも、操作性等を考慮すると、空気雰囲気下であることが好ましい。
加水分解終了後の反応液を、塩基でアルカリ性にした後、溶媒抽出等することによりジアミノ安息香酸エステルを得ることができる。
上記アントラニル酸エステルのアジド体の還元により得られたジアミノ安息香酸エステルは、再結晶、カラム分離等の公知の方法により、より高純度化することもできる。
<ジアミノ安息香酸エステルからベンズイミダゾール誘導体を製造する方法>
次に、得られたジアミノ安息香酸エステルとオルトエステル誘導体とを、酸の存在下で接触させて、ベンズイミダゾール誘導体を製造する方法について説明する。ジアミノ安息香酸エステルとオルトエステル誘導体との接触によるベンズイミダゾール誘導体の合成反応自体は公知であり、特許文献1等に記載の方法を採用することができる。
(オルトエステル誘導体)
本発明において、前記ジアミノ安息香酸エステルと反応させるオルトエステル誘導体は、下記式(4)
Figure 2019235493
で示される。
前記式中、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基である。R2がアルコキシ基の場合には、アルコキシ基を四つ有する化合物となる。R2の中でも、得られるベンズイミダゾール誘導体をカンデサルタンシレキセチルの中間体として使用するためには、エトキシ基であることが好ましい。
3は、炭素数1〜6のアルキル基であり、互いに同一であっても、異なる基であってもよい。
このようなオルトエステル誘導体は、市販のものを使用することができる。
前記ジアミノ安息香酸エステルと前記オルトエステル誘導体との反応において、該オルトエステル誘導体の使用量は、特に制限されるものではないが、前記ジアミノ安息香酸エステルを1モルに対して、0.5〜10モルとすることが好ましく、0.95〜2モルとすることがさらに好ましい。
(酸)
前記ジアミノ安息香酸エステルと前記オルトエステル誘導体との反応は、酸の存在下で行うが、この酸は、特に制限されるものではなく、塩酸、硫酸等の無機酸、蟻酸、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を使用することができる、中でも、取り扱いの容易さから、酢酸等の有機酸を使用することが好ましい。この際、使用する酸を反応溶媒とすることもできる。
酸の使用量は、特に制限されるものではないが、酸を反応溶媒として使用する場合には過剰量加えればよい。ただし、反応後の後処理等を考慮すると、前記ジアミノ安息香酸エステル1gに対して、酸を0.5〜10mL使用することが好ましく、0.5〜5mL使用することがより好ましい。また、反応溶媒として有機溶媒を使用する場合には反応進行性、後処理等を考慮すると、前記ジアミノ安息香酸エステル1モルに対して、0.1〜10モルとすることが好ましく、0.5〜3モルとすることがさらに好ましい。
(ベンズイミダゾール誘導体の製造条件)
本発明のベンズイミダゾール誘導体の製造方法においては、前記ジアミノ安息香酸エステルと前記オルトエステル誘導体とを、酸の存在下で、接触させる。
反応溶媒として有機溶媒を使用する場合、有機溶媒は、前記ジアミノ安息香酸エステル、前記酸、及び前記オルトエステル誘導体に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限されるものではない。ただし、反応温度を高め、反応時間を短くし、後処理を容易にするためには、反応溶媒は、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)等であることが好ましく、特に、トルエンであることが好ましい。
前記ジアミノ安息香酸エステルと前記オルトエステル誘導体との反応は、アミノ基とアルコキシ基との縮合反応が起こり、次いで、環化反応が生じて、下記式(5)
Figure 2019235493
(式中、R1は、前記式(1)のR1と同義であり、R2は、前記式(4)のR2と同義である。)
で示されるベンズイミダゾール誘導体が得られる。
本反応において、反応温度は、設定した反応条件によって適宜決定すればよいが、0〜150℃であることが好ましく、10〜100℃であることがより好ましく、10〜50℃であることが特に好ましい。当該範囲を満たすことにより、反応で副生する不純物量を低減することができる。また、反応時間は、0.5〜5時間であれば充分である。雰囲気も、特に制限されるのではなく、空気雰囲気下であればよい。さらに、減圧下、加圧下、大気圧下の何れの状態でも反応を進めることができる。
得られたベンズイミダゾール誘導体は、公知の方法で反応系内から取り出せばよい。また、該ベンズイミダゾール誘導体は、公知の方法で精製することができる。
また、得られたベンズイミダゾール誘導体は、カンデサルタンシレキセチルのようなサルタン系原薬の中間体(原料)として、好適に使用することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、具体例であって、本発明はこれらにより限定されるものではない。
なお、実施例における純度評価は、以下の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた方法で行った。
<HPLCの測定条件>
装置:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:XBridge C18、内径4.6mm、長さ15cm(粒子径5μm)(Waters社製)
カラム温度:30℃一定
サンプル温度:25℃一定
流速:1.0mL/min
測定時間:20分間
移動相A:アセトニトリル
移動相B:水
移動相の送液:移動相A,Bの混合比を測定対象に応じて下記の通りに変えて濃度勾配制御する。
測定対象:2,3−ジアミノ安息香酸メチル
2−エトキシ−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸メチル
移動相A,Bの混合比:20−100%アセトニトリル(0−20min)
上記条件において、2,3−ジアミノ安息香酸メチル(前記ジアミノ安息香酸エステル)は約5.9分、2−エトキシ−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸メチル(前記ベンズイミダゾール誘導体)は約7.3分にピークが確認される。
測定対象:アントラニル酸メチル
3−アジドアントラニル酸エステル
移動相A,Bの混合比:50−100%アセトニトリル(0−20min)
上記条件において、アントラニル酸メチル(前記アントラニル酸エステル)は約3.7分、3−アジドアントラニル酸エステル(前記アントラニル酸エステルのアジド体)は約5.8分にピークが確認される。
以下の実施例において、前記アントラニル酸エステル、前記アントラニル酸エステルのアジド体、前記ジアミノ安息香酸エステル、前記ベンズイミダゾール誘導体の各純度は、すべて、上記条件で測定される全ピークの面積値(溶媒由来のピークを除く)の合計に対する各化合物のピーク面積値の割合である。
[実施例1](酸化剤としてtert−ブチルハイドロパーオキサイドを用いた、アントラニル酸エステルからアントラニル酸エステルのアジド体の製造)
下記式の反応を、酸化剤としてtert−ブチルハイドロパーオキサイドを用いて行った。
Figure 2019235493
アントラニル酸メチル(0.5g、3.30mmol)にCuBr(0.05g、0.35mmol)を加え、窒素雰囲気下、30分間攪拌した後、アセトニトリル(5mL)を加え溶解させた。この溶液にトリメチルシリルアジド(0.76g、6.60mmol)、42.2% tert−ブチルハイドロパーオキサイドトルエン溶液(1.4g、6.60mmol)を加え、50℃で7時間攪拌した。反応液をHPLC分析したところ、3−アジドアントラニル酸メチル(415mg、65.4%)及びアントラニル酸メチル(153mg、30.6%)が含まれていた。
反応液へ酢酸エチル(200mL)を加えて濾過した。濾過液を濃縮後、シリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=20:1)で精製することにより、3−アジドアントラニル酸メチルを結晶として得た(質量から求めた収率:58.9%、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めたアントラニル酸メチルから3−アジドアントラニル酸メチルへの変換率:68.1%、HPLCによる純度95%)。3−アジドアントラニル酸メチルの分析値は以下の通りであった。
融点 61〜63℃
IR(KBr) 2116、1685cm-1
1H−NMR(CDCl3) δ 3.85(s、3H)、6.00(brs、2H)、6.5−6.90(m、1H)、7.00−7.40(m、1H)、7.60−7.90(m、1H)
[実施例2](酸化剤としてヨードベンゼンジアセタートを用いた、アントラニル酸エステルからアントラニル酸エステルのアジド体の製造)
アントラニル酸メチル(0.5g、3.30mmol)にCuBr(0.15g、1.05mmol)を加え、窒素雰囲気下、30分間攪拌した後、アセトニトリル(5mL)を加え溶解させた。この溶液にトリメチルシリルアジド(0.76g、6.60mmol)、ヨードベンゼンジアセタート(PIDA、1.06g、3.30mmol)を20℃で15分間かけて加え同温で5時間攪拌した。反応液をHPLC分析したところ、3−アジドアントラニル酸メチル(283mg、44.7%)及びアントラニル酸メチル(229mg、45.9%)が含まれていた。
実施例1と同様にして精製して、3−アジドアントラニル酸メチルを結晶として得た(質量から求めた収率:40.2%、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めたアントラニル酸メチルから3−アジドアントラニル酸メチルへの変換率:44.4%、HPLCによる純度95%)。
[実施例3](酸化剤としてCMHPを用いた、アントラニル酸エステルからアントラニル酸エステルのアジド体の製造)
アントラニル酸メチル(0.5g、3.30mmol)にCuBr(0.15g、1.05mmol)を加え、窒素雰囲気下、30分間攪拌した後、アセトニトリル(5mL)を加え溶解させた。この溶液にトリメチルシリルアジド(0.76g、6.60mmol)、80%クメンハイドロパーオキサイド(CMHP、1.26g、6.60mmol)を20℃で1時間かけて加え40℃で3時間攪拌した。反応液をHPLC分析したところ、3−アジドアントラニル酸メチル(287mg、45.3%)及びアントラニル酸メチル(252mg、50.5%)が含まれていた。
実施例1と同様にして精製して、3−アジドアントラニル酸メチルを結晶として得た(質量から求めた収率:40.8%、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めたアントラニル酸メチルから3−アジドアントラニル酸メチルへの変換率:45.4%、HPLCによる純度95%)。
[実施例4](銅化合物としてCuClを用いた、アントラニル酸エステルからアントラニル酸エステルのアジド体の製造)
アントラニル酸メチル(0.5g、3.30mmol)にCuCl(65.3mg、0.66mmol)を加え、窒素雰囲気下、30分間攪拌した後、アセトニトリル(5mL)を加え溶解させた。この溶液にトリメチルシリルアジド(0.76g、6.60mmol)、42.2% tert−ブチルハイドロパーオキサイドトルエン溶液(1.4g、6.60mmol)を加え、50℃で7時間攪拌した。反応液をHPLC分析したところ、3−アジドアントラニル酸メチル(302mg、47.6%)及びアントラニル酸メチル(92.3mg、18.5%)が含まれていた。
実施例1と同様にして精製して、3−アジドアントラニル酸メチルを結晶として得た(質量から求めた収率:42.8%、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めたアントラニル酸メチルから3−アジドアントラニル酸メチルへの変換率:72%、HPLCによる純度95%)。
[実施例5](銅化合物としてCuCl2を用いた、アントラニル酸エステルからアントラニル酸エステルのアジド体の製造)
銅化合物としてCuCl2を用いた以外は実施例4と同様にして反応を行った。反応液中に、3−アジドアントラニル酸メチル(211mg、33.3%)及びアントラニル酸メチル(92.8mg、18.6%)が含まれていた。
実施例1と同様にして精製して、3−アジドアントラニル酸メチルを結晶として得た(質量から求めた収率:30%、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めたアントラニル酸メチルから3−アジドアントラニル酸メチルへの変換率:64.2%、HPLCによる純度95%)。
[実施例6](還元剤として亜鉛末を用いた、アントラニル酸エステルのアジド体からジアミノ安息香酸エステルの製造)
下記式の反応を、還元剤として亜鉛末を用いて行った。
Figure 2019235493
実施例1で得た3−アジドアントラニル酸メチル(10mg、0.05mmol)と塩化アンモニウム(7mg、0.13mmol)に、エタノール(1mL)及び水(0.3mL)を加えて溶解させた。この溶液に亜鉛末(5mg、0.07mmol)を加え、室温で16時間攪拌したが、出発原料の3−アジドアントラニル酸メチルが残存していたため、ここへ、さらに塩化アンモニウム(7mg、0.13mmol)及び亜鉛粉末(5mg、0.07mmol)を加え室温で4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、濾過し、濾取した固体を酢酸エチルで洗浄した。濾過液及び洗液を合し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上、脱水濾過し、濾過液をHPLC分析した。3−アジドアントラニル酸メチルから2,3−ジアミノ安息香酸メチルへの変換率は99.7%であった。
この濾過液を減圧濃縮後、シリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で精製することにより、2,3−ジアミノ安息香酸メチルを得た(質量から求めた収率:99%、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めた3−アジドアントラニル酸メチルから2,3−ジアミノ安息香酸メチルへの変換率:99.7%、HPLCによる純度95%)。得られた2,3−ジアミノ安息香酸メチルの分析値は以下の通りであった。
IR(KBr) 1693cm-1
1H−NMR(CDCl3) δ 7.30−7.80(m,1H),6.40−7.10(m.2H),1.45(brs,2H),3.85(s,3H),3.40(brs,2H)
[実施例7](還元剤としてトリフェニルホスフィンを用いた、アントラニル酸エステルのアジド体からジアミノ安息香酸エステルの製造)
下記式の反応を、還元剤としてトリフェニルホスフィン(PPh3)を用いて行った。
Figure 2019235493
実施例1で得た3−アジドアントラニル酸メチル(10mg、0.05mmol)のTHF(0.5mL)溶液にトリフェニルホスフィン(16mg、0.06mmol)及び水(0.01g)を加え、55℃で16時間攪拌して反応させた。反応液をTHF及び水が飛ばなくなるまで減圧濃縮し、水(1mL)及び酢酸エチル(1mL)を加えた後、塩酸を加えてpH1にして加水分解した。分液して得られた水層を24%NaOHでpH10にし、酢酸エチルにて抽出後、有機層を減圧濃縮することにより2,3−ジアミノ安息香酸メチルを得た。
実施例6と同様にして、精製した2,3−ジアミノ安息香酸メチルを得た(質量から求めた収率:95%、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めた3−アジドアントラニル酸メチルから2,3−ジアミノ安息香酸メチルへの変換率:99%、HPLCによる純度95%)。
[実施例8](ジアミノ安息香酸エステルからベンズイミダゾール誘導体の製造)
オルトエステル誘導体を用いて、下記式の反応を行った。
Figure 2019235493
実施例6で得た2,3−ジアミノ安息香酸メチル(10mg、0.06mmolジアミノ安息香酸エステル)をトルエン(1mL)に溶解し、酢酸(4mg、0.07mmol)及びテトラエトキシメタン(10mg、0.08mmol;オルトエステル誘導体)を室温で加え100℃で2時間攪拌して反応させた。反応液をHPLC分析したところ、2,3−ジアミノ安息香酸メチルからベンズイミダゾール誘導体への変換率は100%であった。
反応液へ水(0.5mL)を加えて結晶化、濾過することにより2−エトキシ−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸メチル(11.9mg、収率:90%)を得た。また、HPLCで確認した2−エトキシ−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸メチルの純度は95%であった。

Claims (5)

  1. 下記式(1)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
    で示されるアントラニル酸エステルとアジド化剤とを、酸化剤及び銅化合物の存在下、接触させることにより、下記式(2)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
    で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を製造した後、
    得られた該アントラニル酸エステルのアジド体を還元して、下記式(3)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
    で示されるジアミノ安息香酸エステルを製造する、ジアミノ安息香酸エステルの製造方法。
  2. 下記式(2)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
    で示されるアントラニル酸エステルのアジド体。
  3. 下記式(1)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
    で示されるアントラニル酸エステルとアジド化剤とを、酸化剤及び銅化合物の存在下、接触させることにより、下記式(2)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、前記式(1)のR1と同義である。)
    で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を製造する、アントラニル酸エステルのアジド体の製造方法。
  4. 下記式(2)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数8〜11のアルコキシアラルキル基である。)
    で示されるアントラニル酸エステルのアジド体を還元して、下記式(3)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、前記式(2)のR1と同義である。)
    で示されるジアミノ安息香酸エステルを製造する、ジアミノ安息香酸エステルの製造方法。
  5. 請求項1又は4に記載の製造方法により、前記式(3)示されるジアミノ安息香酸エステルを製造した後、
    酸の存在下、得られた該ジアミノ安息香酸エステルと、
    下記式(4)
    Figure 2019235493
    (式中、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基であり、R3は、炭素数1〜6のアルキル基であり、互いに同一であっても、異なる基であってもよい。)
    で示されるオルトエステル誘導体とを接触させることにより、
    下記式(5)
    Figure 2019235493
    (式中、R1は、前記式(1)のR1と同義であり、R2は、前記式(4)のR2と同義である。)
    で示されるベンズイミダゾール誘導体を製造する方法。
JP2020523129A 2018-06-08 2019-06-04 ジアミノ安息香酸エステルの製造方法 Pending JPWO2019235493A1 (ja)

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