JPWO2019225675A1 - 反応生成物製造装置、反応生成物製造方法 - Google Patents

反応生成物製造装置、反応生成物製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置において、平らで静定した界面を保持しながらかつ有効で迅速な界面更新をし得る反応生成物製造装置、及び前記反応生成物製造装置を用いる反応生成物製造方法を提供する。第1の物質(R1)と第2の物質(R2)とを反応させる反応生成物製造装置であって、第1の溶液(L1)を噴出させるノズル(10)と、第2の溶液(L2)からなる液相(P2)と、ノズル(10)と液相(P2)の界面との間で電場を形成するための電極(30)とを備え、ノズル(10)から静電噴霧された微小液滴(D)を、液相(P2)の界面に到達させて第1の物質(R1)と第2の物質(R2)とを混合せしめることで、第1の物質(R1)と第2の物質(R2)とを反応させる反応生成物製造装置であり、反応場の第1の端面(E1)から、反応場の第2の端面(E2)への押し出し流れを形成させる、反応生成物製造装置。

Description

本発明は、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置、反応生成物製造方法に関する。
本願は、2018年5月25日に、日本国に出願された特願2018−100958号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
産業界の様々な用途及びニーズに合わせて、化合物の種々の物性及び特性を選択的に精密に制御する技術が求められている。例えば、ポリマー粒子、金属ナノ粒子の合成反応にあっては、粒子の大きさの分布を数ナノメートルから数マイクロメートルの特定の範囲に制御すること又は分子量を特定の分布に制御することにより、新たな機能特性を素材に付与しうる。逐次反応による化学物質の合成では、逐次反応過程を特定段階に精密に制御することで特定物質を高収率で獲得することができうる。
実用操作上における合成反応の精密制御の一例として、反応物質の量又は濃度、反応環境の温度、反応時間等の条件を管理、制御することがある。ごく一般的な反応生成物製造装置として、釜状の反応容器に第1物質の溶液と第2物質の溶液を投入して供給し、両溶液を混合して接触させることで合成反応を進行させることが行われている。この場合、容器外壁にジャケットを、又は容器内部にコイルを装備し熱媒を通すことで反応液の温度調整が行われている。加えて、反応容器内に配置された攪拌機によって混合することで、反応液の一様性の確保が試みられている。
しかしながら、第1物質と第2物質の二つの溶液のかたまり(バルク)を容器内に投入して撹拌混合しようとする限り、容器内液の濃度分布や温度分布が生じることは避け難い。加えて、反応の遂行に長い反応時間を要することになり、精密な反応制御は困難である。この技術的限界を克服する装置として、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置が提案されている(特許文献1)。
静電噴霧(エレクトロスプレー)はマイクロメートル径レベルの微小液滴を生成し、微小液滴を噴霧して吹き付けする技術である。静電噴霧は、従来より静電噴霧塗布(エレクトロスプレーデポジション)として薄膜形成等に応用されている(特許文献2、3)。この静電噴霧を反応生成物製造装置に応用したのが特許文献1に記載の製造装置である。その模式図を図1に示す。
特許文献1には、第1の物質R1と第2の物質R2を反応させ、生成物の分散体を製造する製造装置が記載されている。特許文献1に記載の製造装置は、第1の物質R1を含む第1の液体L1を流出させるノズル110と、ノズル110の流出口に対向するようにノズル110から離れた位置に、第2の物質R2を含む第2の液体L2からなる液相P2とを有する。特許文献1に記載の技術では、導電性液体である第1の液体及び第2の液体の間に電位差を付与することで静電噴霧を起こさせることが特徴である。
静電噴霧によりノズル110の流出口で発生した微小液滴群Dは、相互に同一の電荷を持つため、反発力により互いに分散して飛翔し、かつ反対電荷を持つ液相P2の界面Bに引っ張られていく。その結果、第1の物質R1を含む第1の液体L1からなる微小液滴Dが、液相P2の界面Bに衝突して化学反応を起こさせることができる。一つ一つの微小液滴Dは点とみなせるほどに非常に体積が小さく、周辺環境の影響を受け難く、かつ液滴内部の一様性が高いため、界面Bに衝突した瞬間にほぼ化学反応を完結させることができる。これによりシャープで精密な反応制御が可能となる。
国際公開第2016/031695号 特開2014−63849号公報 特開2017−131815号公報
特許文献1に記載の製造装置においては、微小液滴の液相の界面への衝突による瞬間的な反応でシャープかつ精密な反応制御がなされる。しかしながら、継続的にこの反応を続ける場合、順次、微小液滴が界面に衝突するため、界面には反応生成物が蓄積し、界面近傍の反応生成物の濃度が著しく高くなる。その結果、反応の進行の阻害、2次反応、生成物の会合及び凝集等の悪影響を及ぼすこととなる。これらの悪影響を回避するためには、反応生成物の界面からの回収、迅速な界面更新が求められる。
これに対し、特許文献1の実施例ではビーカー内にマグネットスターラーを設置し液相を撹拌混合することが記載されている(図1)。図1は、従来の反応生成物製造装置の形態を示す模式図である。図1に記載の従来の反応生成物製造装置101は、円筒型の反応槽120の底部にマグネットスターラー162を備える。しかしながら、このマグネットスターラー162の回転による撹拌で十分な界面の更新、バルクへの取り込みを行おうとすると、撹拌力の強度及び回転数をかなり高くする必要がある。ところが、この場合、界面Bにおいては、外周部から中心部への傾斜を伴う渦が発生し、界面Bの波立ち、界面Bの上下搖動が引き起されることとなる。
ここで、静電噴霧においては、帯電したノズル110の先端部と帯電した液相界面Bとの間の電位差を利用する。しかし、安定した静電噴霧のためには安定した電場形成が必要である。そのため、平らで静定した液相界面Bの形成が求められる。このことから、回転翼による撹拌混合で十分な界面更新を得ようとすると安定した静電噴霧を阻害するという問題を生じることになる。一方、平らで静定した界面を保つために緩やかな回転撹拌を行う場合、中心部の渦吸い込みは弱く、界面はもっぱら円周方向の旋回流れが続くこととなり、有効で迅速な界面更新が達成されないこととなる。このように従来のマグネットスターラーによる回転撹拌混合では、有効な界面更新がなされ得ないため、界面近傍で生成物が局所的に濃縮されることによる反応阻害を回避し得ないという問題があった。
本発明は、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置において、平らで静定した界面を保持しながら、かつ、有効で迅速な界面更新を実現し得る反応生成物製造装置を提供することを課題とする。
本発明の一態様では上記課題を解決するため、図1に記載の従来の反応生成物製造装置101の円筒型の反応槽120において、リング状の整流ブロックを装着することを提案する。図2に示すように、反応槽60において、リング状の整流ブロック61が液相P2内に浮遊するように配置されることで、槽底部のスターラー62によって引き起こされる液流れが、図2に示す下記の循環流となる。
・循環流:整流ブロック61の下面と反応槽60の底面の間を反応槽60の中心から外周に向かって流れ、次いで整流ブロック61の外側の面と反応槽60の壁面との間を上昇する方向に流れ、次いで整流ブロック61の上面と界面Bの間を反応槽60の外周から反応槽60の中心に向かって流れ、次いで整流ブロック61の中心の円筒状の空間を下降する方向に流れ、スターラー62の周辺に戻り、回転翼により混合された後、再度、反応槽60の中心から外周に向かって送り出される第2の液体L2の流れ。
このような循環流により、円周方向の旋回流で界面Bの液流れが滞留することが抑えられ、界面Bの液流れは、もっぱら外周から中心部へ向けての半径方向の流れとなることが可能である。その結果、絶えず有効で迅速な界面更新をなし、界面Bの近傍での生成物の局所的な濃縮を避けられ、かつ平らで静定した界面Bを保持できる。
図2に示す一態様の場合、有効で迅速な界面更新を特徴づけるのに必要な構成要件は、整流ブロック61の上面と界面Bの間の液体に対して、外周の給液部E1から中心の排出部E2へ向けて直線的一方向性の押し出し流れを形成することである。
図3は、本発明の構成要件の形態を説明するための模式図である。図3に示す態様においては、第1の物質R1を含む第1の溶液L1からなる微小液滴Dが、第2の溶液L2からなる液相P2に向けてノズル10から静電噴霧されている。そして、液相P2の第1の端面E1を給液部とし、対向する第2の端面E2を排液部とする。この状態において、本発明の構成要件は、給液部である第1の端面E1から排液部である第2の端面E2への直線的一方向性の押し出し流れを形成させることである。
請求項1に記載の発明は、上述の構成要件を示したものである。すなわち、第1の物質と第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置であって、前記第1の物質を含む第1の溶液を噴出させるノズルと、前記ノズルに対向して配置され、前記第2の物質を含む第2の溶液からなる液相P2と、前記ノズルと前記液相P2の界面との間で電場を形成するための電極とを備え、前記ノズルと前記電極の間に電位差を与えることで前記ノズルから静電噴霧された前記第1の溶液を含む微小液滴を、前記液相P2の界面に到達させて前記第1の物質と前記第2の物質とを混合せしめることで、前記第1の物質と前記第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置であり、前記液相P2内の第1の面を給液部とし、前記第1の面と対向する第2の面を排液部とし、前記給液部である第1の端面から前記排液部である第2の端面への押し出し流れを形成させる、反応生成物製造装置である。
本発明の適用対象となる静電噴霧の態様としては、請求項1に記載のノズルと液相界面との間の電位差で静電噴霧させる構成の他に、請求項3に記載の、ノズルの噴出口と前記液相P2の間に、前記液相P2と分離し2液相を形成しかつ低誘電率液体からなる液相を備える静電噴霧反応においても適用対象となる。この場合さらに、請求項3に記載の、前記ノズルの噴出口が前記低誘電率液体からなる液相に接するか又は液相中に配置される、いずれの静電噴霧反応においても適用対象となる。
請求項4に記載のさらなる発明は、前記液相P2の前記給液部の第1の端面から前記排液部の第2の端面に向けて流路に沿った整流仕切板を設けることで偏流発生を抑制し、よりいっそうの直線的一方向性の押し出し流れを形成することができ、平らで静定した界面を保持しつつ、かつ迅速かつ効果的に界面更新に利することができる。
従来の静電噴霧を用いた反応生成物製造装置は、微小液滴を衝突接触させて瞬間的な反応にて生成物を得る。そのため、一般的な反応釜内で2種物質の溶液を混合接触させ反応生成物を得る方法に比べて、シャープで精密な反応制御が可能であり、従来困難であった特異な物性特性の製品素材を本来、効率的に得られうる方法である。しかし、従来の静電噴霧を用いた反応生成物製造装置は、反応生成物の界面における局所的な濃縮のため反応阻害が起きる等の悪影響をきたしていた。
これに対し、本発明の反応生成物製造装置によれば、迅速効率的な界面更新を行うことができ、反応生成物を界面から速やかに回収し、界面における過度の局所的な濃縮を避けることができ、本来のシャープで精密な反応制御を達成できる。
従来の反応生成物製造装置の形態を示す模式図であり、円筒型の反応槽の垂直断面図である。 本発明を適用した反応生成物製造装置の一実施形態に係る模式図であり、円筒型の反応槽の垂直断面図である。 本発明の構成要件の形態を説明するための模式図である。 本発明の適用対象となる反応生成物製造装置の形態例として、反応槽内の相構成及びノズルの位置の構成を比較して示す模式図である。 本発明の適用対象となる反応生成物製造装置の形態例として、反応槽の形状及び押し出し流れを実現するための流路の形状を比較して示す模式図である。 反応生成物製造装置の一実施形態に係る模式図である。 図6の反応生成物製造装置の一変形例に係る模式図である。 図6の反応生成物製造装置の一変形例に係る模式図である。 図6の反応生成物製造装置の一変形例に係る模式図である。 図6の反応生成物製造装置の一変形例に係る模式図である。 図6の反応生成物製造装置の一変形例に係る模式図である。 図6の反応生成物製造装置の一変形例に係る模式図である。 反応生成物製造装置の一実施形態に係る模式図である。
本明細書において数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
本明細書において「押し出し流れ」とは、反応場への給液部である第1の面から反応場からの排液部の第2の面までを移動する流体が、流れ方向に流体の混合及び拡散がなく、また流れと直角方向に均一な速度を持つ流れを意味する。
以下、本発明を適用した一実施形態の反応生成物製造装置及び反応生成物製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合がある。各構成要素の寸法比率等が以下の説明で用いる図面における寸法比率等と実際と同じであるとは限らない。
<反応槽内の相構成の違い及びノズルの位置の違いによる形態例>
本発明の適用対象となる静電噴霧を用いた反応生成物製造装置には、反応槽内の相構成の違い及びノズルの位置の構成の違いに基づき、例えば、図4に示す3つの形態例がある。
図4は、本発明の適用対象となる反応生成物製造装置の形態例として、反応槽内の相構成及びノズルの位置の構成を比較して示す模式図である。
図4中の(4a)に示す形態例においては、反応槽20内には、導電性の液体である第2の溶液L2からなる液相P2(以下、「液相P2」と記す。)と、気相PGとが形成されている。図4中の(4a)に示す形態例においては、ノズル10の噴出口10aは、液相P2と気相PGとの界面Bから上方に離れた位置の気相PGに配置されている。そして、ノズル10は、第1の溶液L1を微小液滴Dとして、気相PG中で噴出させる。
図4中の(4b)に示す形態例においては、反応槽20内には、液相P2と、低誘電率液体LLからなる液相PL(以下、「液相PL」と記す。)とが形成されている。液相PLは、液相P2の上方において液相P2と接し、液相P2と2相分離した状態で形成されている。図4中の(4b)に示す形態例においては、ノズル10の噴出口10aは、液相P2と液相PLとの界面Bから上方に離れた位置の液相PLに配置されている。そして、ノズル10は、第1の溶液L1を微小液滴Dとして、液相PL中で噴出させる。
図4中の(4c)に示す形態例においては、反応槽20内には、液相P2と液相PLと気相PGとがこの順に形成されている。図4中の(4c)に示す形態例においては、ノズル10の噴出口10aは、液相PLから液相P2と反対側に離れた位置の気相PGに配置されている。そして、ノズル10は、第1の溶液L1を微小液滴Dとして、気相PG中で噴出させる。
図4中の(4a)〜(4c)の各形態例においては、反応生成物製造装置は、第1の物質R1を含む第1の溶液L1をノズル10から静電噴霧させ、第1の物質R1を含む微小液滴Dを界面Bに到達させて衝突させ、第1の物質R1と第2の物質R2とを接触混合せしめることで、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させる。
<反応槽の形状及び押し出し流れを実現するための流路の形状の違いによる形態例>
さらに、本発明の適用対象となる静電噴霧を用いた反応生成物製造装置には、反応槽の形状及び押し出し流れを実現するための流路の形状の違いに基づき、例えば、以下に示す3つの形態例がある。
図5は、本発明の適用対象となる反応生成物製造装置の形態例として、反応槽の形状及び押し出し流れを実現するための流路の形状を比較して示す模式図である。図5中の(5a)〜(5c)の上段に示すそれぞれの図は各反応槽の上面図であり、(5a)〜(5c)の下段に示すそれぞれの図は、各反応槽の垂直断面図である。
図5中の(5a)に示す形態例においては、反応槽20aの形状は角形である。そして、図3中y軸方向の第1の端面E1から対向する第2の端面E2に向かう向きに、押し出し流れが形成されている。
図5中の(5a)に示す形態例においては、図3中x軸方向に沿って、押し出し流れの流路が形成されている。そして、図5中の(5a)に示す形態例に係る装置は、図3中y軸方向の第1の端面E1から対向する第2の端面E2に向けて流路に沿った整流仕切板21aを備えている。
整流仕切板21aは、押し出し流れの方向を規制する。整流仕切板21aは反応槽20aの流路面S上に複数設けられている。そして、各整流仕切板21aは、y軸方向の第1の端面E1から対向する第2の端面E2に向かう方向に沿って、互いにx軸方向と平行となるように設けられている。ここで流路面Sは、第1の端面E1と第2の端面E2とによって挟まれている領域にある反応槽20の底面である。
図5中の(5a)の下段に示す反応槽20aの垂直断面図においては、整流仕切板21aの図示を省略している。
図5中の(5b)及び(5c)に示す形態例においては、反応槽20b及び反応槽20cの形状は円筒形である。(5b)及び(5c)に示す形態例において、r方向は、円の径方向に沿って円の内周側から外周側に向かう方向であり、θ方向は、円の周方向に沿って反時計回りに向かう方向である。
図5中の(5b)に示す形態例においては、円筒の外周側の第1の端面E1から円筒の内周(中心)側の第2の端面E2に向かう向き(すなわち、r方向と反対の向き)に、押し出し流れが形成されている。そして、(5c)に示す形態例においては、円筒の内周(中心)側の第1の端面E1から円筒の外周側の第2の端面E2に向かう向き(すなわち、r方向)に、押し出し流れが形成されている。
図5中の(5b)及び(5c)に示す形態例においては、r方向に沿って、押し出し流れを実現するための流路が形成されている。そして、(5b)及び(5c)に示す形態例に係る装置は、整流仕切板21b及び整流仕切板21cをそれぞれ備えている。整流仕切板21b及び整流仕切板21cは、押し出し流れの方向を規制する。
整流仕切板21bは、r方向と反対の向きに形成される押し出し流れに沿って、整流ブロック61の上面に設けられている。また、整流仕切板21cは、r方向に形成される押し出し流れに沿って、整流ブロック61の上面に設けられている。
図5中の(5b)及び(5c)に示す形態例においては、整流仕切板21b及び整流仕切板21cが流路面Sに複数設けられている。そして、整流仕切板21b及び整流仕切板21cは、r方向に沿って設けられている。
図5中の(5b)及び(5c)の下段にそれぞれ示す反応槽20b及び反応槽20cの垂直断面図においては、整流仕切板21b及び整流仕切板21cの図示を省略している。
ここで、図5中の(5a)〜(5c)では押し出し流れの形態例を説明するために、整流仕切板を用いた。本発明においては整流仕切板により、押し出し流れの形成がさらに容易となるが、整流仕切板は、本発明において必ずしも必須の構成ではない。すなわち、図5中の(5a)〜(5c)において整流仕切板は、省略可能であり、整流仕切板が流路面Sに設けられていない場合でも、押し出し流れの形成が可能である。
図4中の(4a)〜(4c)に示す3つの形態例は、図5中の(5a)〜(5c)に示す3つの形態例とそれぞれ任意に組み合わせて本発明を適用してもよい。
<第1の実施形態>
(反応生成物製造装置)
以下、第1の実施形態について説明する。図6は第1の実施形態に係る反応生成物製造装置1の構成の一例を示す模式図である。反応生成物製造装置1は、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させて反応生成物を製造する。第1の物質R1は、第1の溶液L1に含まれている。そして、図6の液相P2に示す複数の矢印は、第2の溶液L2が流れる向きを示している。これら複数の矢印のうち、流路面Sの上方に示す2つの矢印が、反応生成物製造装置1によって形成される押し出し流れの向きを示している。この押し出し流れの向きは、第2の物質R2を含む第2の溶液L2の流れによって形成されている。
図6に示すように、反応生成物製造装置1は、第1の溶液L1と第2の溶液L2と低誘電率液体LLとを用いて、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させ、反応生成物を製造する装置である。第1の溶液L1は第1の物質R1を含み、第2の溶液L2は第2の物質R2を含む。
反応生成物製造装置1においては、液相PLと液相P2とは、界面Bを境界面として2相分離した状態で反応槽20に収容されている。
第1の物質R1は、第1の溶液L1に溶解している。第2の物質R2は、第2の溶液L2に溶解している。ただし、第1の物質R1の一部は、第1の溶液L1に分散していてもよい。同様に、第2の物質R2の一部は、第2の溶液L2に分散していてもよい。第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、互いに相溶であることが好ましい。
反応生成物製造装置1は、ノズル10と反応槽20と電極30と電源40とを備える。
ノズル10は、第1の溶液L1を静電噴霧可能に構成されたエレクトロスプレーノズルである。
図6に示すように、ノズル10は、供給管11を介して第1の溶液L1の供給装置12と接続されている。ノズル10は、供給装置12から供給される第1の溶液L1を液相PL中で噴出させる。
ノズル10は、液相P2と対向して配置される噴出口10aを有する。ノズル10の先端に噴出口10aが形成されているとも言える。
噴出口10aは、液相P2と液相PLとの界面Bから上方に離れた位置の液相PLに配置されている。ノズル10による静電噴霧によって第1の溶液L1からなる微小液滴Dが、噴出口10aから噴霧される。他の形態例においては、噴出口10aは液相PLの上面に接して配置されてもよい。液相PLの上面は、界面Bと平行であり、界面Bと対向する面である。
例えば、噴出口10aは、界面Bに対して垂直方向に静電噴霧するように配向又は配置されていると好ましい。
噴出口10aと界面Bとの間の距離は、電場の強度及び静電噴霧によって生成される液滴の断片化プロセスを考慮して、最適化することが好ましい。
図6においては、反応生成物製造装置1がノズル10を2つ備える形態であるが、ノズルの数は1つでもよく、複数でもよい。ノズルの数が複数である場合においては、ノズルの数に応じて電極30の数を複数としてもよい。
ノズル10の材質は特に限定されない。ノズル10の材質としては、金属、合金等でもよく、ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁体でもよい。
金属、合金等の材料を使用する場合、図6に示すように、ノズル10と電源40とを電気的に接続することで、ノズル10そのものを電極として使用可能である。これにより、ノズル10と電極30との間に電位差を付与できる。
ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁体材料を使用する場合、ノズル10内にはさらに電極を設ける必要がある。ガラス、樹脂、セラミック等の材料を使用する場合においては、ノズル10内に設けられる電極と電源40とを電気的に接続することで、ノズル10と電極30との間に電位差を付与できる。
反応槽20は、液相P2と液相PLとを2相分離させた状態で収容する容器である。第1の実施形態においては、反応槽20は角形である。液相P2は、ノズル10に対向して収容され、液相PLは、液相P2の上方に収容されている。
反応生成物製造装置1においては、液相PLが反応槽20の頂部側に配置され、液相P2が反応槽20の底部側に配置されている。液相PLと液相P2とは、液相PLと液相P2との界面Bを境界面として互いに分離した状態で重なっている。
液相P2には、液相P2に通電するための電極30が配置されている。電極30は、液相P2とノズル10との間に静電場を形成できる形態であれば特に限定されない。液相P2は、導電体である第2の溶液L2を含むため、電極30に電位が付与されると、液相P2にも電位が付与される。
電極30に付与される電位は、正電位でも負電位でもよい。
電極30の形状は特に限定されない。電極30の形状としては、略プレート状、略リング形状、略筒形状、略メッシュ形状、略棒形状、略球形状、略半球形状等が例示される。
電極30は液相P2に配置されていればよい。反応生成物製造装置1においては、後述の第1の端面E1の上流側の液相P2に配置されている。電極30は、反応槽20の内壁に配置されてもよく、ノズル10と対向するように配置されてもよい。
電源40は、ノズル10と電極30との間に電位差を付与する。電源40としては高電圧電源が例示される。
第1の実施形態では、電源40がノズル10及び電極30のそれぞれと電気的に接続されている。これにより、ノズル10と液相P2との間に静電場が形成される。反応生成物製造装置1においては、ノズル10が正電位であり、電極30が負電位である。ただし、他の形態例においては、電極30が正電位であり、ノズル10が負電位であってもよい。
反応生成物製造装置1は、ノズル10と電極30の間に電位差を与え噴出口10aから流出する第1の溶液L1を帯電させることで、第1の溶液L1をノズル10から静電噴霧させる。反応生成物製造装置1は、ノズル10による静電噴霧で生じる微小液滴Dを液相P2と液相PLとの界面Bに到達させて衝突させ、第1の物質R1と第2の物質R2とを接触混合せしめることで、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させる。その結果、第1の物質R1と第2の物質R2との化学反応が起き、反応生成物が生成する。
ここで、反応生成物製造装置1においては、液相P2内の第1の面と第2の面との間に位置する部分の液相P2が、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場となる。よって、反応生成物製造装置1において、「液相P2内の第1の面」は、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場の第1の端面E1である。そして、反応生成物製造装置1において、液相P2内の「第2の面」は、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場の第2の端面E2である。
すなわち、反応生成物製造装置1においては、反応場の第1の端面E1が、当該反応場への給液部とする「液相P2内の第1の面」であり、反応場の第2の端面E2が、当該反応場からの排液部とする液相P2内の「第2の面」である。
図6に示す反応生成物製造装置1は、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場の第1の端面E1と第1の端面E1と対向する第2の端面E2との間に押し出し流れを形成させている(押し出し流れについては、図3及び図6参照)。反応生成物製造装置1においては、第1の端面E1と第2の端面E2とは互いに平行な一対の面である。
反応生成物製造装置1においては、第1の端面E1を給液部とし、第1の端面E1と対向する第2の端面E2を排液部とする。これにより第1の端面E1と第2の端面E2との間の領域にある界面Bの液流れは、第1の端面E1から第2の端面E2に一様に流れる。その結果、反応生成物の滞留が抑制され、かつ、有効で迅速な界面更新をなし、界面Bの近傍における反応生成物の局所的な濃縮を避けられる。
図6に示す反応生成物製造装置1においては、図5中の(5a)に示すように、第1の端面E1と第2の端面E2との間の領域にある反応槽20の底面に、整流仕切板が設けられていてもよい。整流仕切板は、給液部である第1の端面E1から排液部である第2の端面E2に向けて押し出し流れの方向を規制する。
反応生成物製造装置1においては、整流仕切板が第1の端面E1と第2の端面E2との間の領域にある反応槽20の底面に複数設けられてもよい(図5中の(5a)参照)。図5中の(5a)においては、複数の整流仕切板21aは互いに平行となるように配置され、第1の端面E1から第2の端面E2に向かって第2の溶液L2の押し出し流れの流路が形成されている。これにより、第1の端面E1から第2の端面E2に向かって流れる押し出し流れが規制される。そのため、界面Bの近傍の反応生成物は、さらに効果的に第2の溶液L2(第2の物質R2)に更新される。同様な効果は、複数の整流仕切板が第1の端面E1と第2の端面E2との間の領域にある反応槽20の底面に複数設けられている場合でも得られる。
反応生成物製造装置1においては、反応槽20は第1の端面E1の上流側の液相P2に第2の溶液L2を供給する供給部51を反応槽20の底部に有する。供給部51は、供給ライン53を介して、第1の端面E1の上流側の液相P2に第2の溶液L2を供給する。
反応生成物製造装置1においては、反応槽20は第2の端面E2の下流側の液相P2から第2の溶液L2を排出する排出部52を反応槽20の底部に有する。排出部52は、排出ライン54を介して、第2の端面E2の下流側の液相P2から第2の溶液L2を排出する。
ここで、他の形態例においては、供給ライン53と排出ライン54とを図示略の循環ラインで接続し、排出部52から排出される第2の溶液L2を供給部51に再供給してもよい。この場合においては、循環ライン53にポンプが設けられる。
(反応生成物製造方法)
以下、上述した反応生成物製造装置1を用いる、本実施形態の反応生成物製造方法について説明する。
まず、本実施形態の反応生成物製造方法では、液相P2とノズル10との間に電位差を付与する。そして、電位差が付与されたノズル10の噴出口10aから第1の物質R1を含む微小液滴Dを液相PL内で静電噴霧する。
次に、微小液滴Dは、ノズル10と液相P2との間の電位差によって液相PLを通って、液相P2に向かって液相PL内で移動し、液相PLと液相P2との界面Bに到達させられる。液相P2には第2の溶液L2に含まれる第2の物質R2が存在する。そのため、第2の物質R2と微小液滴Dに含まれる第1の物質R1とが反応し、反応生成物が生成する。
反応生成物製造装置1においては、図6に示すように、給液部である第1の端面E1から排液部である第2の端面E2に向けて押し出し流れが形成されている。そのため、第1の端面E1と第2の端面E2との間の領域にある界面Bの近傍の液相P2で生成される反応生成物が、第1の端面E1から第2の端面E2に向けて押し出されるように流れる。これと同時に、第1の端面E1と第2の端面E2との間の領域にある界面Bの近傍の液相P2の反応生成物が、供給部51から供給される第2の溶液L2中の第2の物質R2に更新される。
その後、反応生成物は排出部52によって排出ライン54を経由して反応槽20の外に排出される。
ノズル10から微小液滴Dを静電噴霧する際には、例えば、ノズル10側の電位を−30〜30kVの範囲としてもよく、電極30側の電位も−30〜30kVの範囲としてもよい。ノズル10及び電極30間の電位差を、反応生成物に適合するように調整してもよい。
ノズル10及び電極30間の電位差は、例えば、絶対値にて0.3〜30kVの範囲とすることができる。反応生成物の安定性等を考慮すると、ノズル10及び電極30間の電位差の絶対値は、2.5kV以上が好ましく、さらに装置の安全性及びコストを考慮すると、10kV以下が好ましい。
ノズル10からの液滴の噴霧量は反応量に適合するように選択してもよい。例えば、反応量を100mLとする場合、第1の溶液L1の送液速度を0.001〜0.1mL/min(分)の範囲となるように噴霧量を調整してもよい。
微小液滴Dが液相P2にて拡散する速度、第1の物質R1及び第2の物質R2の反応効率等を考慮し、微小液滴Dの平均粒子径を調整してもよい。微小液滴Dの平均粒子径を調整する場合、低誘電率液体LLの種類、第1の溶液L1及び第2の溶液L2における溶媒の種類、第1の溶液L1の諸物性値(例えば、表面張力、イオン強度、粘度、比誘電率等)、液滴の噴霧量、ノズル10及び電極30間の電位差、噴出口10aと界面Bとの間の距離の少なくとも1つを調整することで微小液滴Dの平均粒子径を調整し、反応生成物の平均粒子径を制御してもよい。
反応生成物の平均粒子径を相対的に小さくするための制御を行う場合、微小液滴Dの平均粒子径を相対的に小さくするように調整することが好ましい。微小液滴Dの平均粒子径を相対的に小さくする調整方法としては、下記の手法が例示される。
・第1の溶液L1の表面張力を相対的に低くする。
・第1の溶液L1のイオン強度を相対的に低くする。
・第1の溶液L1の比誘電率を相対的に低くする。
・ノズル10及び電極30間の電位差を相対的に増加させる。
反応生成物の平均粒子径を相対的に大きくするための制御を行う場合、微小液滴Dの平均粒子径を相対的に大きくするように調整することが好ましい。微小液滴Dの平均粒子径を相対的に大きくする調整方法としては、下記の手法が例示される。
・第1の溶液L1の表面張力を相対的に高くする。
・第1の溶液L1のイオン強度を相対的に高くする。
・第1の溶液L1の比誘電率を相対的に高くする。
・ノズル10及び電極30間の電位差を相対的に減少させる。
微小液滴Dを界面Bに到達させて反応させる際には、ノズル10の噴出口10aと界面Bとの間の距離を反応槽20の容量、電位差等を考慮して適宜調整してもよい。前記距離としては、例えば、1cm以上としてもよく、2cm以上としてもよい。そして、前記距離としては、例えば、容量が10Lであるビーカーを反応槽20として使用する場合、20cm以下としてもよい。
ノズル10及び電極30間の電位差、第1の物質R1及び第2の物質R2の濃度、低誘電率液体LL及び第1の溶液L1間の化学的相互作用等を調整することで、反応生成物の形状を制御してもよい。反応生成物の形状としては、繊維状、球状、中空(ボーラス)状、湿式紡糸及び紙すき技術を応用した膜状等が例示される。また、反応生成物を複合化するように制御してもよい。
(作用効果)
以上説明した反応生成物製造装置1によれば、液相P2内の第1の面(すなわち、反応場の第1の端面E1)を、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場への給液部とし、第1の面と対向する第2の面(すなわち、反応場の第2の端面E2)を、当該反応場からの排液部とし、第1の端面E1から第2の端面E2への押し出し流れを形成させる。これにより第1の端面E1と第2の端面E2との間の領域にある界面Bの液流れは、第1の端面E1から第2の端面E2に一様に流れる。その結果、反応生成物の滞留が抑制され、かつ、有効で迅速な界面更新をなし、界面Bの近傍における反応生成物の局所的な濃縮を避けられる。
したがって、反応生成物製造装置1によれば、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置において、平らで静定した界面を保持しながらかつ有効で迅速な界面更新が実現される。
以上説明した反応生成物製造装置1にあっては、図7〜図12に示すように、構成の一部を変更可能である。以下、図7〜図12に示す変形例1〜6について説明する。
(変形例1)
図6に示す反応生成物製造装置1においては、界面Bが水平方向すなわち、反応槽20の底面と平行方向に形成されているが、図7に示す反応生成物製造装置2のように、界面Bは、垂直方向(すなわち、反応槽20の底面と垂直方向)に形成されてもよい。反応生成物製造装置2においては、押し出し流れが界面Bに沿って垂直方向に形成させられている。図7に示す反応生成物製造装置2においては、第1の端面E1と第2の端面E2との間に位置し、垂直方向に延在する部分の液相P2が、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場である。
すなわち、反応生成物製造装置2においても、反応場の第1の端面E1が、当該反応場への給液部とする「液相P2内の第1の面」であり、反応場の第2の端面E2が、当該反応場からの排液部とする液相P2内の「第2の面」である。
反応生成物製造装置2においては、ノズル10の噴出口10aが界面Bと対向する位置に配置されている。そして、噴出口10aの開口面が界面Bと平行になるように噴出口10aが配置されている。ここで、図7においては、電極30及び電源40の図示を省略している。
(変形例2)
図6に示す反応生成物製造装置1においては、界面Bが水平方向(すなわち、反応槽20の底面と平行方向)に形成されているが、図8に示す反応生成物製造装置3のように、界面Bは、斜め方向に形成されてもよい。図8に示す反応生成物製造装置3においては、第1の端面E1と第2の端面E2との間に位置し、界面Bに沿って斜め方向に延在する部分の液相P2が、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場である。反応生成物製造装置3においても、反応場の第1の端面E1が、当該反応場への給液部とする「液相P2内の第1の面」であり、反応場の第2の端面E2が、当該反応場からの排液部とする液相P2内の「第2の面」である。
反応生成物製造装置3においては、ノズル10の噴出口10aが界面Bと対向する位置に配置されている。そして、噴出口10aの開口面が斜め方向の界面Bと平行になるように噴出口10aが配置されている。ここで、図8においては、電極30及び電源40の図示を省略している。
(変形例3)
図9に示す反応生成物製造装置4のように、液相P2が液相PLの上側に配置され、液相PLが液相P2の下側に配置されるように、反応槽20の相構成を変更してもよい。ここで、図9においては、電極30及び電源40の図示を省略している。
この場合、低誘電率液体LLとしては、第2の溶液L2よりも比重の大きな溶剤を用いる。第2の溶液L2よりも比重の大きな溶剤としては、例えば、四塩化炭素、パーフルオロヘキサン等が例示される。反応生成物製造装置4は、第1の物質R1及び第2の物質R2の反応によって液相P2で気体が発生する場合に適用することが好ましい。その理由は下記の通りである。
例えば、反応生成物製造装置1において、第1の物質R1及び第2の物質R2の反応によって気体が発生する場合、発生した気体が気泡状態のまま、第2の溶液L2を含んだ状態で、液相PLを上昇しながら通過することがある。この気泡に含まれる第2の溶液L2を介して、ノズル10の噴出口10a及び液相P2間で通電が起こり、その結果、ノズル10及び電極30間の電位差が消失するおそれがある。
これに対して、反応生成物製造装置4によれば、液相P2が液相PLの上側に配置され、かつ液相PLが液相P2の下側に配置されるため、液相P2にて発生した気体が上方に向けられた底部20b側に向かって上昇する傾向にある。そのため液相P2で発生し得る気体が、液相P2の下側に位置する液相PLに移動することは困難となる。その結果、気泡中の第2の溶液L2に起因して、ノズル10の噴出口10a及び液相P2間で通電が起こりにくくなり、ノズル10及び電極30間の電位差の消失を防止できる。
(変形例4)
図10に示す反応生成物製造装置5のように、反応槽20は撹拌手段55をさらに有してもよい。撹拌手段55は、第2の端面E2の下流側の液相P2を構成する第2の溶液L2を撹拌する。これにより、排出部52における反応生成物の凝集を低減できる。したがって反応生成物の物性又は特性がさらに安定化する。ここで、図10においては、電極30及び電源40の図示を省略している。
反応生成物製造装置5が備える反応槽20においては、第2の端面E2の下流側の反応槽20の底面には、凸部22が形成されている。凸部22は、第1の端面E1から第2の端面E2に向かって流れる第2の溶液L2をせき止めることができる。これにより、第1の端面E1から第2の端面E2に向かって流れる第2の溶液L2が、反応槽20の底部から溢れ出るようにして界面Bの近傍の反応生成物が押し出される。そのため、反応槽20の底面に凸部22が形成されていることにより、界面Bの近傍の反応生成物が速やかに、かつ、効率的に第2の物質R2に更新される。
(変形例5)
図11に示す反応生成物製造装置6のように、ノズル10、供給部51及び排出部52の数は、複数でもよい。これにより、反応生成物の生産効率がさらに優れる。ここで、図11においては、電極30及び電源40の図示を省略している。反応生成物製造装置6においては、ノズル10の数に合わせて電極の数を複数としてもよい。図11に示す反応生成物製造装置6においては、複数の第1の端面E11、E12、E13のそれぞれが、反応場への給液部とする「液相P2内の第1の面」であり、複数の第2の端面E21、E22、E23のそれぞれが、反応場からの排液部とする液相P2内の「第2の面」である。このように、反応生成物製造装置6においては、「第1の面」、「第2の面」のそれぞれが液相P2内に複数存在する。具体的には、下記の3つの部分の液相P2に位置する反応場が複数存在する。
・第1の端面E11と第2の端面E21との間に位置する部分の液相P2。
・第1の端面E12と第2の端面E22との間に位置する部分の液相P2。
・第1の端面E13と第2の端面E23との間に位置する部分の液相P2。
(変形例6)
図12に示す反応生成物製造装置7のように、反応生成物製造装置は外部処理機構Xをさらに備えてもよい。外部処理機構Xは供給ライン53及び排出ライン54と接続されている。反応生成物製造装置7においては、供給ライン53には循環ポンプC1が設けられている。これにより、供給ライン53は外部処理機構Xにより処理された後の第2の溶液L2を反応槽20の底部に再供給できる。
外部処理機構としては、下記のX1〜X5が例示される。下記の外部処理機構X1〜X5はいずれか1つを単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。複数の機構を組み合わせる場合でも、組み合わせたそれぞれの機構による効果を得ることができる。
外部処理機構X1:第2の溶液L2の温度を調節する機構。
外部処理機構X1を反応生成物製造装置が備えると、第1の物質R1と第2の物質R2との化学反応の反応速度等を精密に制御できる。外部処理機構X1は熱交換器、加温器、冷却器等の温度調節手段を備えてもよい。
外部処理機構X2:第2の溶液L2に含まれる第2の物質R2及び反応生成物の各濃度を調節する機構。
外部処理機構X2を反応生成物製造装置1が備えると、第1の物質R1と第2の物質R2との化学反応の反応速度等を精密に制御でき、反応生成物の生成量を制御できる。外部処理機構X2は、第2の溶液L2の供給量及び排出量を調節する手段、反応槽20内の第2の溶液L2の量を調節する手段の少なくとも一方を備えてもよい。
外部処理機構X3:排出部52から排出される第2の溶液L2を供給部51から再度液相P2に供給し、第2の溶液L2を循環させる機構。
外部処理機構X3を反応生成物製造装置が備えると、第2の溶液L2を再利用できるため、反応生成物の製造コストを低減できる。
外部処理機構X4:排出部52で回収した第2の溶液L2から反応生成物を分離する機構。
外部処理機構X4を反応生成物製造装置が備えると、反応生成物を回収しやすくなるとともに、分離した第2の溶液L2を再利用できる。外部処理機構X4は分離膜、遠心分離機等の分離手段を備えてもよい。
外部処理機構X5:排出部52で回収した第2の溶液L2から低誘電率液体LLを分離する機構。
排出部52が、意図的に又は意図せずに低誘電率液体LLを第2の溶液L2とともに排出するおそれがある場合に、反応生成物製造装置が外部処理機構X5を備えると好ましい。
外部処理機構X5を反応生成物製造装置が備えると、分離した低誘電率液体LL及び第2の溶液L2を再利用できる。低誘電率液体LLを再利用して液相PLに再供給すると、反応生成物の製造コストを低減できる。第2の溶液L2を再利用する際の態様ついては外部処理機構X4で述べた内容と同様である。
<第2の実施形態>
以下、図2を参照して第2の実施形態に係る反応生成物製造装置8について説明する。第2の実施形態の説明において、第1の実施形態で説明した構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。
図2は、第2の実施形態に係る反応生成物製造装置8の構成の一例を示す模式図である。図2に示すように、反応生成物製造装置8は、ノズル10と反応槽60と電極30と電源40とを備える。図2中に示す矢印は、第2の溶液L2が流れる向きを示している。
反応槽60の形状は円筒型である。反応槽60は整流ブロック61とスターラー62とを有する。
整流ブロック61は、リング状の部材であり、リングの中心部分が中空状である。整流ブロック61は反応槽60内の液相P2側に配置される。そして、スターラー62は、液相P2で第2の溶液L2を撹拌する。
ここで、図2に示す反応生成物製造装置8においては、第1の端面E1と、第2の端面E2との間に位置し、かつ、整流ブロック61の上方に位置する部分の液相P2が、第1の物質R1と第2の物質R2が反応する反応場である。よって、反応生成物製造装置8において、反応場への給液部とする「液相P2内の第1の面」は、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場の第1の端面E1である。そして、反応生成物製造装置8において、反応場からの排液部とする液相P2内の「第2の面」は、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場の第2の端面E2である。
すなわち、反応生成物製造装置8においても、反応場の第1の端面E1が、当該反応場への給液部とする「液相P2内の第1の面」であり、反応場の第2の端面E2が、当該反応場からの排液部とする液相P2内の「第2の面」である。
反応槽60においては、整流ブロック61が液相P2内に浮遊するように配置される。これにより、槽底部のスターラー62によって引き起こされる液流れが、下記の循環流となる。
・循環流:整流ブロック61の下面と反応槽60の底面の間を反応槽60の中心から外周に向かって流れ、次いで整流ブロック61の外側の面と反応槽60の壁面との間を上昇する方向に流れ、次いで整流ブロック61の上面と界面Bの間を反応槽60の外周から反応槽60の中心に向かって流れ、次いで整流ブロック61の中心の円筒状の空間を下降する方向に流れ、スターラー62の周辺に戻り、回転翼により混合された後、再度、反応槽60の中心から外周に向かって送り出される第2の液体L2の流れ。
この循環流が発生する結果、円周方向の旋回流に起因する界面Bの液流れの滞留が低減され、もっぱら外周側の第1の端面E1から中心側の第2の端面E2に向けての半径方向の流れが形成される。したがって、反応槽60の界面Bにおいては、有効で迅速な界面更新が絶えず実現可能となり、界面Bの近傍での反応生成物の局所的な濃縮を避けられる。
反応生成物製造装置8においては、スターラー62の代わりとして、反応槽60の外部に循環機構を設けてもよい。この場合、循環機構は循環ラインと循環ラインに設けられる循環ポンプとを備える。循環ラインは、整流ブロック61の中空部分の下方の反応槽60の底部と整流ブロック61の外周側の下方の反応槽60の底部とを接続するラインである。循環ラインは、反応槽60の底部の中心と反応槽60の底部の外周部分とを接続するラインであるとも言える。
反応槽60が外部に循環機構を有する場合、整流ブロック61の中心側から、整流ブロック61の外周側に押し出し流れが形成されるように、第2の溶液L2の流れる向きを変更してもよい。
反応槽60が外部に循環機構を有する場合においても、反応槽60がスターラー62を有する場合と同様の作用効果が得られる。
以上説明した第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。反応生成物製造装置8は上述の外部処理機構X1〜X5を必要に応じて備えてもよい。
<第3の実施形態>
以下、図13を参照して第3の実施形態に係る反応生成物製造装置9ついて説明する。第3の実施形態の説明において、第1の実施形態で説明した構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。
図13は第3の実施形態に係る反応生成物製造装置9が備える構成の一例を示す模式図である。図13に示すように、反応生成物製造装置9は、ノズル10と反応槽70と電極と電源とを備える。図13中に示す矢印は、第2の溶液L2が流れる向きを示している。ここで、図13においては、電極及び電源の図示を省略している。
反応槽70は、大径部70Aと縮径部70Bとを有する。大径部70Aは縮径部70Bの上側に配置されている。縮径部70Bは大径部の径の長さから漸次縮径する部分である。
反応槽70は、密閉された内部空間に貯留部71をさらに有する。貯留部71は第2の溶液L2を反応槽70の内部空間で、反応槽70の底部の上方で貯留する。そして、反応槽70の内部空間には、貯留部71の周囲を取り囲むようにして液相PLが形成されている。また、反応槽70の内部空間は密閉空間である。
このように、反応槽70の内部空間では、貯留部71に貯留される第2の溶液L2が液相P2を形成し、その周囲に液相PLが形成されている。図13に示す反応生成物製造装置9においては、第1の端面E1と第2の端面E2との間に位置し、貯留部71の底面に沿って水平方向に延在する部分の液相P2が、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場である。よって、反応生成物製造装置9において、「液相P2内の第1の面」は、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場の第1の端面E1である。そして、反応生成物製造装置9において、液相P2内の「第2の面」は、第1の物質R1と第2の物質R2とが反応する反応場の第2の端面E2である。
すなわち、反応生成物製造装置9においても、反応場の第1の端面E1が、当該反応場への給液部とする「液相P2内の第1の面」であり、反応場の第2の端面E2が、当該反応場からの排液部とする液相P2内の「第2の面」である。
反応生成物製造装置9は、分離部75をさらに有する。分離部75は、反応槽70の内部空間から排出される低誘電率液体LLと第2の溶液L2とを反応槽70の外部で分離する。
分離部75の内部には、第1の分離相QLと第2の分離相Q2とが形成されている。第1の分離相QLは、低誘電率液体LLを含む。第2の分離相Q2は、第2の溶液L2を含む。
貯留部71は、供給ライン72と接続される。供給ライン72は、貯留部71に第2の溶液L2を供給するラインである。供給ライン72には、循環ポンプC1が設けられている。これにより、供給ライン72は第2の分離相Q2から貯留部71の底部に第2の溶液L2を供給できる。
反応槽70の底部は、排出ライン73と接続される。排出ライン73は、液相PLから第2の溶液L2を低誘電率液体LLとともに排出するラインである。排出ライン73には、循環ポンプC2が設けられている。これにより、排出ライン73は反応槽70の底部から第2の分離相Q2に第2の溶液L2を回収できる。
反応生成物製造装置9においては、供給ライン72を介して貯留部71の底部の中心部分に第2の溶液L2が供給されている。貯留部71の底部に供給された第2の溶液L2は、貯留部71に示す矢印の向きに流れる。その後、界面Bの近傍の貯留部71の端部から第2の溶液L2が溢れ出る。貯留部71から溢れ出た第2の溶液L2は、縮径部70Bに沿って沈降し、反応生成物とともに反応槽70の底部に集められる。反応槽70の底部の近傍の第2の溶液L2は、反応生成物、低誘電率液体LLとともに排出ライン73によって回収される。
このようにして反応生成物製造装置9においては、液相PLと液相P2との界面Bの近傍の第2の溶液L2に含まれる反応生成物が第2の物質R2に更新される。
以上説明した第3の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、反応槽70の内部空間は密閉されているため、液相P2と反応槽70の外部環境との相互作用を遮断でき、外気による影響を遮断できる。反応生成物製造装置9は上述した機構X1〜X5を必要に応じて備えてもよい。
<用途>
以上説明した反応生成物製造装置1〜9によって製造可能な反応生成物は、特に限定されない。反応生成物の具体例としては、金属粒子、繊維粒子、樹脂粒子、有機結晶、半導体粒子、オリゴマー粒子、ポリマー粒子等の粒子;金属ナノ粒子、繊維ナノ粒子、樹脂ナノ粒子、有機ナノ結晶、半導体ナノ粒子、オリゴマーナノ粒子、ポリマーナノ粒子等のナノ粒子が例示される。
第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、特に限定されない。第1の溶液L1及び第2の溶液L2の溶媒の具体例は、水、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン又はこれらの2種以上を含む混合物が例示される。第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、水又は水と水溶性の溶媒(例えば、エタノール、DMF、アセトン等)とを含む混合溶液が好ましい。また、第1の溶液L1の溶媒と第2の溶液L2の溶媒は同種であると好ましい。
第1の物質R1及び第2の物質R2は、特に限定されない。第1の物質R1及び第2の物質R2の具体例としては、セルロース、グアーガム、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、キトサン等の天然多糖類もしくはその誘導体(アセチルセルロース等);ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド、ポリエステル;金属塩等:これらの2種類以上を含む混合物が例示される。
第1の物質R1及び第2の物質R2並びに第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、反応生成物に応じて適宜選択できる。
第1の物質R1及び第2の物質R2の含有量は、特に限定されない。第1の物質R1及び第2の物質R2の含有量のそれぞれは、例えば、2〜30質量%とすることができ、5〜20質量%としてもよい。
低誘電率液体LLは、第1の溶液L1及び第2の溶液L2と相溶しない有機溶剤系を構成できる化合物が好ましく、非水溶性の有機溶媒がより好ましい。
そして、低誘電率液体LLの比誘電率は、第1の溶液L1及び第2の溶液L2の比誘電率より低いことが好ましい。低誘電率液体LLの比誘電率は、25以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下がさらに好ましく、10以下が特に好ましく、5以下が最も好ましい。
低誘電率液体LLの具体例としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン等のノルマルパラフィン系炭化水素;イソオクタン、イソデカン、イソドデカン等のイソパラフィン系炭化水素;シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等のシクロパラフィン系炭化水素、流動パラフィン、ケロシン等の炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;クロロホルム、四塩化炭素等の塩素系溶媒;パーフルオロカーボン、パーフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系溶媒;1−ブタノール、1−ペンタノール、1−オクタノール等のアルコール系溶媒;並びにこれらの2種以上を含む混合物が例示される。
市販のイソパラフィン系炭化水素の具体例としては、出光興産株式会社製のIPソルベント1016、IPクリーンLX(登録商標)、丸善石油化学株式会社製のマルカゾールR、エクソンモービル社製のアイソパーH(登録商標)、アイソパーE(登録商標)、アイソパーL(登録商標)等が例示される。
(金属ナノ粒子の分散体の製造)
反応生成物が金属ナノ粒子の分散体である場合について説明する。
反応生成物が金属ナノ粒子である場合、第1の物質R1及び第2の物質R2として金属塩を選択する。金属塩の具体例としては、白金、金、銀、銅、錫、ニッケル、鉄、パラジウム、亜鉛、鉄、コバルト、タングステン、ルテニウム、インジウム、モリブテン等の一種もしくは複合系の塩;錯体化合物等:これらの2種以上を含む混合物が例示される。金属塩としては、硝酸塩、硫酸塩、塩化物等が例示される。
第1の物質R1が金属塩である場合、ノズル10から噴霧される液滴の表面張力を相対的に低くするために、第1の溶液L1がメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜3の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;又はこれらの2種以上を含む混合物を含有していてもよい。また、第1の溶液L1中又は第2の溶液L2中における金属塩の含有量は、金属イオンの由来となる化合物の溶解度、金属ナノ粒子の分散体の使用目的等に対応して適宜調整可能である。例えば、この金属塩の含有量は、0.01〜5mol/Lの範囲が好ましい。
反応生成物が金属ナノ粒子である場合、第1の物質R1及び第2の物質R2のうちいずれか一方が還元剤であることが好ましい。還元剤は、特に限定されず、金属イオンに合わせて適宜選択可能である。還元剤の具体例としては、ヒドロキシメタンスルフィン酸、チオグリコール酸、亜硫酸;もしくはこれらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等の塩;アスコルビン酸、クエン酸、ハイドロサルファイトナトリウム、チオ尿素、ジチオスレイトール、ヒドラジン類、ホルムアルデヒド類、ホウ素ハイドライド;又はこれらの2種以上を含む混合物が例示される。
金属ナノ粒子の分散体を製造する際、目的に応じて、添加剤を使用してもよい。添加剤としては、高分子樹脂分散剤、顔料、可塑剤、安定剤、酸化防止剤等、これらの2種以上を含む混合物等が例示される。
金属ナノ粒子の分散体の製造において、必要に応じて、各種分離手法によって、添加剤等の任意成分を低減させることができる。必要に応じて、金属ナノ粒子の濃縮操作を実行してもよい。添加剤の低減及び副生成物の塩類を除去する方法としては、遠心分離、限外ろ過、イオン交換樹脂、膜等を用いる方法が例示される。金属ナノ粒子の分散体は、所定の濃度に希釈又は濃縮可能であり、使用用途に応じて濃度を調整してもよい。
(その他の粒子の分散体の製造)
反応生成物が繊維粒子、樹脂粒子、有機結晶、半導体粒子、オリゴマー粒子、ポリマー粒子、繊維ナノ粒子、樹脂ナノ粒子、有機ナノ結晶、半導体ナノ粒子、オリゴマーナノ粒子、ポリマーナノ粒子等のその他の粒子の分散体である場合について説明する。
ラジカル重合にて得られる重合体の分散体を製造する場合、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち一方をモノマーとし、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち他方を重合開始剤としてもよい。すなわち、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち一方を重合体の原料とする。なお、第2の物質R2は、モノマーでも重合開始剤でもよいが、低誘電率液体LLに溶解可能なものを選択する。
モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸及びそのエステル類、スチレン類等が例示される。そして、重合開始剤は、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系開始剤、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート等のノンシアン系開始剤等が例示される。
酸化重合にて得られる重合体の分散体を製造する場合、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち一方をモノマーとし、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち他方を酸化剤とする。この場合、モノマーの具体例としては、ピロール類、チオフェン類等が例示される。そして、酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過硫酸等が例示される。
その他の粒子の分散体を製造する場合、第1の物質R1及び第2の物質R2の含有量は、2〜30質量%以下の範囲とするとよい。さらに、第1の物質R1及び第2の物質R2の含有量は、5〜20質量%以下の範囲とすると好ましい。
(中和反応又はイオン交換反応を利用する析出物の分散体の製造)
第1の物質R1と第2の物質R2とを中和反応又はイオン交換反応させる場合、反応生成物を析出させて、析出物の分散体を製造できる。この場合、第2の物質R2は、第2の溶液L2に含まれていても、低誘電率液体LLに含まれていてもよい。ただし、第2の物質R2は第2の溶液L2に含まれていることが好ましい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明はこれらの特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換及びその他の変更が加えられてよい。
本発明の一態様は、下記<1>〜<10>に関すると言える。
<1> 第1の物質と第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置であって、
前記第1の物質を含む第1の溶液を噴出させるノズルと、
前記ノズルに対向して配置され、前記第2の物質を含む第2の溶液からなる液相P2と、
前記ノズルと前記液相P2の界面との間で電場を形成するための電極とを備え、
前記ノズルと前記電極の間に電位差を与えることで前記ノズルから静電噴霧された前記第1の溶液を含む微小液滴を、前記液相P2の界面に到達させて前記第1の物質と前記第2の物質とを混合せしめることで、前記第1の物質と前記第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置であり、
前記液相P2内の第1の面を給液部とし、前記第1の面と対向する第2の面を排液部とし、
前記給液部である前記第1の面から前記排液部である第2の面への押し出し流れを形成させる、反応生成物製造装置。
<2> 前記第1の面と前記第2の面との間に位置する部分の前記液相P2が、前記第1の物質と前記第2の物質とが反応する反応場である、<1>の反応生成物製造装置。
<3> 前記第1の端面と前記第2の端面とが互いに平行な一対の面である、<1>又は<2>の反応生成物製造装置。
<4> 前記ノズルの噴出口と前記液相P2の間に低誘電率液体からなる液相PLをさらに備える、<1>〜<3>のいずれかの反応生成物製造装置。
<5> 前記液相P2を収容する容器である反応槽をさらに備える、<4>の反応生成物製造装置。
<6> 前記反応槽が前記液相P2と前記液相PLとを相分離させた状態で、前記液相P2と前記液相PLとを収容する、<5>の反応生成物製造装置。
<7> 前記反応槽が、前記第1の端面の上流側の前記液相P2に前記第2の溶液を供給する供給部と、前記第2の端面の下流側の前記液相P2から前記第2の溶液を排出する排出部と、を有する、<5>又は<6>の反応生成物製造装置。
<8> 前記液相PLが前記反応槽の頂部側に配置され、前記液相P2が前記反応槽の底部側に配置されている、<5>〜<7>のいずれかの反応生成物製造装置。
<9> 前記ノズルの噴出口が前記液相PLに接するか又は前記液相PL中に配置される、<4>〜<8>のいずれかの反応生成物製造装置。
<10> 前記液相P2の前記給液部である前記第1の端面から、前記排液部である前記第2の端面に向けて、前記押し出し流れの方向を規制する整流仕切板を備える、<1>〜<9>のいずれかの反応生成物製造装置。
<11> <1>〜<10>のいずれかの反応生成物製造装置を用いる、反応生成物製造方法。
本発明の一態様は、下記≪1≫〜≪5≫に関するとも言える。
≪1≫ 第1の物質を含む第1の溶液を噴出させるノズルと、
前記ノズルに対向して配置される第2の物質を含む第2の溶液からなる第2の液相と、
前記第2の液相に前記ノズルと前記第2の液相の界面との間で電場を形成するための電極とを備え、
前記ノズルと前記電極の間に電位差を与え帯電させることで前記第1の溶液を前記ノズルから静電噴霧させ微小液滴を前記第2の液相の界面に到達させて、前記第1の物質と前記第2の物質とを混合せしめることで、前記第1の物質と前記第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置において、
前記第2の液相の一端面を給液部とし、対向する他端面を排液部とし、
前記給液部である一端面から前記排液部である他端面への押し出し流れを形成させることを特徴とする、反応生成物製造装置。
≪2≫ 前記ノズルの噴出口と前記第2の液相の間に低誘電率液体からなる液相をさらに備えることを特徴とする、≪1≫に記載の反応生成物製造装置。
≪3≫ 前記ノズルの噴出口が前記低誘電率液体からなる液相に接するか又は前記低誘電率液体からなる液相中に配置されることを特徴とする、≪2≫に記載の反応生成物製造装置。
≪4≫ 前記第2の液相の前記給液部の一端面から前記排液部の他端面に向けて押し出し流れを規制する整流仕切板を備えることを特徴とする≪1≫〜≪3≫のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置。
≪5≫ ≪1≫〜≪1≫のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置を用いることを特徴とする、反応生成物製造方法。
10 ノズル
20 反応槽
30 電極
40 電源
B 界面
D 微小液滴
E1 第1の面(反応場の第1の端面)
E2 第2の面(反応場の第2の端面)
LL 低誘電率液体
L1 第1の溶液
L2 第2の溶液
P2 第2の溶液からなる液相
PL 低誘電率液体からなる液相
R1 第1の物質
R2 第2の物質

Claims (11)

  1. 第1の物質と第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置であって、
    前記第1の物質を含む第1の溶液を噴出させるノズルと、
    前記ノズルに対向して配置され、前記第2の物質を含む第2の溶液からなる液相P2と、
    前記ノズルと前記液相P2の界面との間で電場を形成するための電極とを備え、
    前記ノズルと前記電極の間に電位差を与えることで前記ノズルから静電噴霧された前記第1の溶液を含む微小液滴を、前記液相P2の界面に到達させて前記第1の物質と前記第2の物質とを混合せしめることで、前記第1の物質と前記第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置であり、
    前記液相P2内の第1の面を給液部とし、前記第1の面と対向する第2の面を排液部とし、
    前記給液部である前記第1の面から前記排液部である第2の面への押し出し流れを形成させる、反応生成物製造装置。
  2. 前記第1の面と前記第2の面との間に位置する部分の前記液相P2が、前記第1の物質と前記第2の物質とが反応する反応場である、請求項1に記載の反応生成物製造装置。
  3. 前記第1の面と前記第2の面とが互いに平行な一対の面である、請求項1又は2に記載の反応生成物製造装置。
  4. 前記ノズルの噴出口と前記液相P2の間に低誘電率液体からなる液相PLをさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置。
  5. 前記液相P2を収容する容器である反応槽をさらに備える、請求項4に記載の反応生成物製造装置。
  6. 前記反応槽が前記液相P2と前記液相PLとを相分離させた状態で、前記液相P2と前記液相PLとを収容する、請求項5に記載の反応生成物製造装置。
  7. 前記反応槽が、前記第1の面の上流側の前記液相P2に前記第2の溶液を供給する供給部と、前記第2の面の下流側の前記液相P2から前記第2の溶液を排出する排出部と、を有する、請求項5又は6に記載の反応生成物製造装置。
  8. 前記液相PLが前記反応槽の頂部側に配置され、前記液相P2が前記反応槽の底部側に配置されている、請求項5〜7のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置。
  9. 前記ノズルの噴出口が前記液相PLに接するか又は前記液相PL中に配置される、請求項4〜8のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置。
  10. 前記液相P2の前記給液部である前記第1の面から、前記排液部である前記第2の面に向けて、前記押し出し流れの方向を規制する整流仕切板を備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置を用いる、反応生成物製造方法。
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