JPWO2019208404A1 - ポリアミドモノフィラメント - Google Patents

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Abstract

製織工程での糸抜けを抑制し、優れた製織性、織物品位が得られるポリアミドモノフィラメントを提供する。油剤付着量が0.1〜1.5重量%であり、付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合が油剤の全成分あたり40重量%以下であることを特徴とするポリアミドモノフィラメント。

Description

本発明は、メッシュ織物、フィルターなどの高度な精密性を要求される品位の優れた織物を、糸抜けや織機の停台がなく製織性よく得ることが可能なポリアミドモノフィラメントに関するものである。
ポリカプラミドやポリヘキサメチレンアジパミドに代表されるようなポリアミド繊維は、力学特性、耐薬品性、耐熱性に優れていることから、衣料用途や産業資材用途などで幅広く利用されている。産業資材用途では、特にモノフィラメントの織物(スクリーン紗織物)を用いたフィルター用途で幅広く展開しており、メディカル、飲料水濾過用、自動車用バグフィルター、音響用などと用途は多岐に渡る。
近年、各用途において高いフィルター性能が要求されているため、スクリーン紗織物の軽量化・薄地化・高密度化が進み、織物品位に対する要求も高くなっている。織物品位を低下させる欠点にはヨコヒケやタテスジがあり、これらの原因としてモノフィラメントの糸の太さ斑、糸表面の油剤の付着斑、熱による収縮の斑、糸解舒時の張力斑などが挙げられる。これらのモノフィラメントの品位を改善するため、数多くの技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、モノフィラメントの糸条を挟み、かつ走行方向に対して位相をずらして配置した一対の給油ガイドを使用することで、糸周方向への均一給油を行い、糸長手方向の油剤の付着を安定化させ、安定した品質のモノフィラメントを提供する製造方法が提案されている。
また、特許文献2には、ポリアミドモノフィラメントからなるドラム状パッケージにおいて、糸糸動摩擦係数およびドラム巻幅を規定することで、ドラム端面への糸落ちがなく、かつ糸解舒時の瞬間張力変動が抑制され、ヨコヒケの発生が抑制されたポリアミドモノフィラメント糸条パッケージが提案されている。
さらに、特許文献3には、モノフィラメントの擦過張力と静電気発生量を規定することで、整経時の糸道ガイド通過時の張力が低く、静電気発生を抑制されたポリアミドモノフィラメントおよびその繊維パッケージが提案されている。
特開2008−57085号公報 特開2012−222112号公報 国際公開第2016/052287号パンフレット
しかしながら、スクリーン紗織物の軽量化・薄地化・高密度化に伴い、製織工程での緯糸の糸入れ回数が増加している。スクリーン紗織物は、主にプロジェクタイル織機で製織されており、この緯糸の糸入れ回数の増加に伴い、特許文献1、2、および3に記載のモノフィラメントでは、緯糸の糸入れの際に、糸がプロジェクタイルのキャップから抜け、織機が停台し、さらに該当の部分が欠点となる問題が生じている。
そこで、本発明は上記の問題点を解決しようとするものであり、製織工程での糸抜けを抑制し、優れた製織性、織物品位が得られるポリアミドモノフィラメントを提供することを課題とする。
上記課題は、下記の構成によって解決することができる。
(1)油剤付着量が0.1〜1.5重量%であり、付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合が油剤の全成分あたり40重量%以下であることを特徴とするポリアミドモノフィラメント。
(2)油剤付着量の糸長手方向の変動率が20%以下であることを特徴とする(1)に記載のポリアミドモノフィラメント。
本発明によれば、製織工程での糸抜けが抑制され、優れた製織性、織物品位が得られるポリアミドモノフィラメントを提供することができる。
図1は、本発明に係るポリアミドモノフィラメントの製造工程の一例を示す概略図である。
以下、本発明のポリアミドモノフィラメントについて詳述する。
本発明のポリアミドモノフィラメントに用いるポリアミドは、いわゆる炭化水素基が主鎖にアミド結合を介して連結された高分子量体であり、アミノカルボン酸、環状アミドを原料として重縮合反応によって製造してもよく、もしくはジカルボン酸およびジアミンを原料として重縮合反応にて製造してもよい。以下、これらの原料を包括してモノマーという。モノマーとしては、石油由来モノマー、バイオマス由来モノマー、石油由来モノマーとバイオマス由来モノマーの混合物など限定されるものではない。かかるポリアミドとしては、特に限定されるものではないが、一例としてポリカプロラクタム、ポリウンデカノラクタム、ポリラウリルラクタムもしくはポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミド、ポリヘキサメチレンドデカンジアミドなどを挙げることができ、この中でも製糸性、機械特性に優れていることからポリヘキサメチレンアジパミドが好ましい。
本発明におけるポリアミドには本発明の目的を逸脱しない範囲で、主成分の他に第2、第3成分を共重合または混合しても良い。共重合成分としては、例えば脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミンから誘導される構造単位を含むことができ、共重合量は全モノマー量に対する共重合成分のモノマー量として10mol%以下が好ましく、さらに好ましくは5mol%以下である。
本発明におけるポリアミドの粘度は、産業用繊維を製造するに常識的な範囲の粘度を選択すればよいが、98%硫酸相対粘度が2.0以上4.0以下のポリマーを使用することが好ましい。2.0以上であると、繊維としたときに十分な強度を得ることができ、4.0以下であると、紡糸時の溶融ポリマーの押出圧およびその経時の上昇速度を抑制でき、生産設備への過剰な負荷や口金の交換周期の延長が図れ、生産性が確保できるため、好ましい。また、かかる範囲とすることで得られた繊維を用いて布帛を作製した際、布帛の製品強度、例えば引裂強力が、実用に耐える強力を有する布帛を得ることができる。
また、本発明の目的を損なわない範囲の量、種類であれば、耐熱性などの生産性向上のための添加剤が配合されていてもよいし、艶消し、吸湿、抗菌、紫外線遮蔽、保温などの機能を持たせる添加剤が配合されてもよい。これらの添加物の含有量は、モノフィラメントの物理的特性などからポリアミドに対して1.0重量%以下が好ましい。
本発明のポリアミドモノフィラメントにおいて用いる紡糸油剤は、主に溶媒、平滑成分、制電成分から主に構成される。
溶媒は、紡糸油剤の平滑成分や制電成分などの有効成分を溶解、分散などさせるために用いられ、この溶媒は糸の製造工程において熱処理をされることなどによって糸表面から揮発する。溶媒が揮発することで、糸表面の油剤成分あたりの有効成分量が増加するため、揮発しやすい溶媒を用いることが好ましい。
制電成分は、糸表面に発生する静電気を抑制するために用いられ、公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などのイオン界面活性剤が用いられる。
平滑成分は、糸表面の潤滑性を向上させ、製織工程での糸解舒時、糸道ガイド通過時、経糸間通過時などの張力変動や糸切れを抑制し、工程通過性を安定化させるために用いられる。一般的に平滑成分として、エステル系、炭化水素系、エーテルエステル系などや分子中にポリオキシアルキレン基を有するエーテル型非イオン系界面活性剤や多価アルコール部分エステル型非イオン界面活性剤やポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤などが用いられる。
スクリーン紗織物は、主にプロジェクタイル織機で製織されており、このプロジェクタイル織機は、糸をポリウレタン製の樹脂キャップで把持したプロジェクタイルと呼ばれる金属製の部品を打ち出すことで緯糸の糸入れを行っている。本発明において、製織時の緯糸の糸入れの際に糸がプロジェクタイルのキャップから抜ける要因について検討した結果、糸の表面に付着している油剤中の特定成分がプロジェクタイルキャップへ浸透し、この特定成分の浸透によるプロジェクタイルキャップの変形が原因で糸の把持力が低下していくことを突き止めた。
この特定成分は、油剤中の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分であり、この成分の重量平均分子量が500以下であると生じやすくなる。すなわち、炭化水素および脂肪酸アルキルエステルは、分子中に極性基が少なく、同じく分子中に極性基の少ないポリウレタンとの親和性は高いため、ポリウレタンから成るプロジェクタイルキャップへこれらの成分は浸透しやすい。プロジェクタイルキャップへ浸透すると、プロジェクタイルキャップを構成するポリウレタン分子鎖間にこれらの成分が入り込み分子鎖を押し広げることでプロジェクタイルキャップの変形を生じさせる。また、ポリウレタン分子鎖の構造が変化し、プロジェクタイルキャップの脆化を生じさせるため、糸とプロジェクタイルキャップの把持面積が減少し、糸とキャップの摩擦が低下し、糸がキャップ上で滑り、把持力が低下、糸抜けが発生したと推定している。
そこで、本発明において、安定した工程通過性であり、かつ製織工程での緯糸の糸入れの際に糸がプロジェクタイルのキャップから抜けることを抑制するためには、糸に付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の油剤全成分あたりの割合を制御することが重要であることに至った。
本発明のポリアミドモノフィラメントは、付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合が油剤全成分あたり40重量%以下である。かかる範囲とすることで、上記のプロジェクタイルキャップへ浸透が生じにくくなり、キャップの変形を抑制でき、かつ製織時の糸抜けも抑制できる。また、糸抜けの抑制により織機の停台回数が減少することから生産性が向上する。さらに、糸抜けの抑制、停台回数の低減によりスジやヒケといった織物欠点を減少することができ、優れた品位の織物が得られる。より好ましくは、30重量%以下である。40重量%を超えると、製織中にプロジェクタイルキャップへこれらの成分の浸透が生じ、前述のとおりプロジェクタイルからの糸抜けが発生し、織物欠点が増加する。油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分は、糸に平滑性を付与するための平滑成分でもあり、これらの平滑成分は、糸の表面に膜もしくはその他の形状で存在することで、糸の摩擦を低減するなどの平滑効果をもたらす。一般的に、平滑成分の重量平均分子量が高いほど膜形成能が向上して糸表面に平滑成分が残存しやすくなるが、平滑成分そのものの粘性抵抗による摩擦が生じるため、平滑成分の重量平均分子量が高いほど粘性抵抗による平滑性の低下が生じる傾向がある。一方で、重量平均分子量が低いほど粘性抵抗による平滑性の低下は生じないが、糸表面へ残存しにくくなる傾向がある。上述のことから、用いる平滑成分の重量平均分子量は200〜500であることが好ましいため、糸の表面に付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分は、5重量%以上付着していることが好ましい。5重量%以上であると糸の平滑性が十分であり、織機での糸の走行性が良好となり、織物にヒケやスジを生じることがない。
本発明のポリアミドモノフィラメントは、油剤付着量が糸重量あたり0.1〜1.5重量%である。1.5重量%を超えると、製織工程での糸道ガイド通過時などに過剰な油剤付着による油滴が発生し、油滴による糸切れが生じるなど工程通過性が悪化する。また、0.1重量%未満の場合、糸表面の油剤成分の不足により、製織工程での糸道ガイド通過時などに糸の表面が削れ、モノマー状の析出物(一般的にスカムと呼ばれる)が発生する。このスカムがガイド上に堆積すると、糸切れが発生して工程通過性が悪化する。さらに、堆積したスカムによって走行糸条の張力が変動することで該当部分にヒケやスジが生じる、もしくはスカムが糸に取られて織物に入ることで該当部分が欠点となる。上述のことから、油剤付着量は糸重量あたり、好ましくは0.1〜0.5重量%である。
本発明のポリアミドモノフィラメントは、油剤付着量の糸長手方向の変動率が20%以下であることが好ましい。かかる範囲とすることで、糸の長手方向で局所的に油剤付着量が多くなることがなく、局所的な油剤過多による重量平均分子量500以下の炭化水素およびは脂肪酸アルキルエステルからなる成分の過剰なプロジェクタイルキャップへの付着が抑制できることから、キャップの変形を抑制でき、製織時の糸抜けが抑制できる。また、糸抜けの抑制により織機の停台回数が減少することから生産性が向上する。さらに、糸抜けの抑制、停台回数の低減によりスジやヒケといった織物欠点を減少することができ、優れた品位の織物が得られる。また、糸長手方向で油剤の付着差がないため、糸解舒時の張力変動が抑制できる。加えて、油剤の付着不足による糸表面の削れによるスカムの発生もなく、欠点のない布帛を得ることができる。より好ましくは、変動率15%以下である。
本発明において、付着している重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分は、その分子構造は分子量以外限定されるものではない。
本発明において、炭化水素は上述の平滑成分として用いることに加えて、油剤を調整する際の溶媒として用いられている。上述のとおり、糸表面の油剤成分あたりの有効成分量を増加させるために、油剤の溶媒は揮発しやすいことが重要であり、また揮発しやすいことによってプロジェクタイルキャップへ浸透がする炭化水素が糸表面に残留しにくくなる。この炭化水素の揮発のしやすさは粘度と相関があることが知られており、すなわち、粘度が低い程、揮発しやすくなる。炭化水素の粘度の測定方法として既知の方法にはセイボルトユニバーサル粘度計を用いる方法がある。セイボルトユニバーサル粘度計によって測定される粘度は、単位セイボルトユニバーサル秒(SUS)で表され、SUSが小さいほど粘度は小さい。本発明のポリアミドモノフィラメントにおいて用いる紡糸油剤の溶媒に用いる炭化水素の粘度の上限は、限定されるものではないが、上述の揮発のしやすさの点から、好ましくは100SUS以下である。また、粘度の下限も限定されるものではないが、紡糸油剤の管理の点から30SUS以上であることが好ましい。
本発明において用いる脂肪酸アルキルエステルとして、多価アルコール脂肪酸エステル、多価カルボン酸脂肪族アルコールエステル、脂肪族1価アルコールと脂肪酸とがエステル結合した構造を有するエステル化合物が主に挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステルは、炭素数2〜6の脂肪族2価アルコールまたは炭素数3または4の脂肪族3価アルコールと、炭素数4〜24の脂肪族1価カルボン酸とのエステルである。また分子内にポリオキシアルキレン基を有しない化合物である。多価カルボン酸脂肪族アルコールエステルは、炭素数2〜6の脂肪族2価カルボン酸と炭素数4〜24の脂肪族1価アルコールとのエステルであり、また分子内にポリオキシアルキレン基を有しない化合物である。脂肪族1価アルコールと脂肪酸とがエステル結合した構造を有するエステル化合物は、炭素数4〜24の脂肪族1価カルボン酸と炭素数4〜24の脂肪族1価アルコールとのエステルである。
脂肪酸アルキルエステルを構成するアルコールと脂肪酸については、以下のとおりである。 炭素数2〜6の脂肪族2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。炭素数3または4の脂肪族3価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
炭素数4〜24の脂肪族1価アルコールは、飽和であっても不飽和であってもよく、不飽和結合の数については特に限定はない。また、脂肪族1価アルコールは、1種または2種以上を使用してもよく、飽和脂肪族アルコールと不飽和脂肪族アルコールを併用してもよい。 脂肪族1価アルコールとしては、ブチルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクチルアルコール、イソオクチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ミリストレイルアルコール、セチルアルコール、イソセチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、バクセニルアルコール、ガドレイルアルコール、アラキジルアルコール、イソイコサニルアルコール、エイコセノイルアルコール、ベヘニルアルコール、イソドコサニルアルコール、エルカニルアルコール、リグノセリニルアルコール、イソテトラコサニルアルコール、ネルボニルアルコール、セロチニルアルコール、モンタニルアルコール、メリシニルアルコールなどが挙げられる。
炭素数4〜24の脂肪族1価カルボン酸としては、飽和であっても不飽和であってもよく、不飽和結合の数については特に限定はない。脂肪族1価カルボン酸は、1種または2種以上を使用してもよく、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を併用してもよい。 脂肪族1価カルボン酸としては、酪酸、クロトン酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、イソセチル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、イソエイコサ酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、ドコサン酸、イソドコサン酸、エルカ酸、テトラコサン酸、イソテトラコサン酸、ネルボン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などが挙げられる。
炭素数2〜6の脂肪族2価カルボン酸は、2価以上であれば特に限定はなく、1種または2種以上を使用してもよい。 脂肪族2価カルボン酸としては、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、アコニット酸、オキサロ酢酸、オキサロコハク酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などが挙げられる。
脂肪族1価アルコールと脂肪酸とがエステル結合した構造を有するエステル化合物を構成するアルコールと脂肪酸は、上記の炭素数4〜24の脂肪族1価カルボン酸と炭素数4〜24の脂肪族1価アルコールとのエステル化合物である。
これらのエステルは一般的に市販されているアルコールと脂肪酸を用いて、公知の方法で合成し得られたものを使用してもよい。また、天然の果実、種子または花など天然より得られる天然エステルであって、上記のエステルの構成を満足する天然エステルをそのまま使用したり、必要に応じて、天然エステルを公知の方法で精製したり、さらに精製したエステルを公知の方法で融点差を利用して分離、再精製を行ったエステルを用いてもよい。
本発明のポリアミドモノフィラメントは、優れた品位の織物を得るために、糸長手方向の乾熱収縮応力の変動率を低減させることが好ましい。乾熱収縮応力の変動率が大きい場合、製織工程で布帛の熱処理を行った際に、糸の収縮に斑が生じ、布帛にヨコヒケと呼ばれる欠点が生じる。乾熱収縮応力の変動率は、好ましくは15%以下、より好ましくは12%以下とするとよい。
次に上述した油剤付着量、付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合、油剤付着量の糸長手方向の変動率を満足するための好ましい形態について説明する。
本発明のポリアミドモノフィラメントの製造方法の一例を、図1にしたがって具体的に説明する。図1は本発明に係るポリアミドモノフィラメントの製造工程の一例を示す概略図である。
溶融されたポリアミドチップをギヤポンプにて計量・輸送し、紡糸口金1から吐出させ、紡糸口金の直下に設けられた紡糸口金面に向けて蒸気が噴射されている蒸気噴出装置2と、蒸気噴射装置2の下流側に設けられ、かつ冷却装置3から冷却風が吹き流れている領域を通過させて糸条を室温まで冷却固化し、次いで給油装置4で給油し、引き取りローラー5に複数回巻き付け、さらに延伸ローラー6に複数回巻き付けて糸を通過させる。その際、糸を引き取りローラー5と延伸ローラー6の周速度の比に従って延伸する。最後に、糸を延伸ローラー6の加熱により熱処理し、ワインダー(巻取装置)7で巻き取る。
本発明のポリアミドモノフィラメントを得るためには、図1に示した製造工程における延伸ローラー6で熱処理をする際の熱処理温度と延伸ローラー6に糸を巻き付ける長さ、すなわち熱処理長を適正な範囲とすること、給油装置4で糸に付着させる油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の量を適正な範囲とすることが重要である。
本発明のポリアミドモノフィラメントは、延伸ローラー6で熱処理をする際、熱処理温度を180℃以上とする。上述のとおり、本発明において、糸に付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の油剤全成分あたりの割合を制御することが重要であり、該成分は沸点が低く、また熱によって分解しやすいため、延伸ローラー6での熱処理によって、揮発もしくは分解されて糸表面での残留量が減少する。延伸ローラー6での熱処理温度をかかる範囲とすることで、付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合を油剤全成分あたり40重量%以下にすることができる。また、油剤付着量の糸長手方向の変動率を20%以下にすることができる。加えて、熱収縮応力の変動率を15%以下にすることができる。さらには、糸表面および糸中に残留しているモノマーやオリゴマーを揮発させてその残留量を減少させることができるので、製織工程でこれらのモノマーやオリゴマーがスカムとして析出することを抑制できる。180℃未満の場合、熱処理が不足し、重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合が油剤全成分あたり40重量%より多く、また油剤付着量の糸長手方向の変動率が20%を超え、もしくは熱収縮応力の変動率が15%を超えて、織物品位が低化する。さらには、残留モノマーやオリゴマー由来のスカムが発生し、製織工程での生産性の悪化、織物品位の悪化が生じる。一方で、熱処理温度の上限は糸の品位の点では特に制限されるものではないが、加熱された延伸ローラー6の表面が油剤成分によって汚れて糸の生産性が悪化することを防止する点から、200℃以下とすることが好ましい。より好ましくは、185℃〜190℃である。
本発明のポリアミドモノフィラメントは、延伸ローラー6で熱処理をする際、延伸ローラー6に糸を巻き付ける長さ、すなわち熱処理長を3.0m以上とする。かかる範囲とすることで、延伸ローラー6での熱処理が十分に行われ、糸に付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の油剤全成分あたりの割合を油剤全成分あたり40重量%以下にすることができる。また、油剤付着量の糸長手方向の変動率を20%以下にすることができる。加えて、熱収縮応力の変動率を15%以下にすることができる。3.0m未満の場合、熱処理が不足し、熱処理が不足し、重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合が油剤全成分あたり40重量%より多くなる、もしくは油剤付着量の糸長手方向の変動率が20%を超えるため、織物品位が悪化する。さらには、熱収縮応力の変動率が15%を超えて、織物品位が悪化する。より好ましくは、3.5m以上である。熱処理長の上限は、糸の品位の点では特に制限を設けるものではなく、生産設備として取り扱いが困難にならないよう適宜設定すればよい。
本発明のポリアミドモノフィラメントに用いる紡糸油剤は、油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の量を油剤重量に対して90重量%以下とすることが好ましい。かかる範囲とすることで、上述の良好な平滑性が得られ、プロジェクタイルキャップへの該成分の浸透が抑制でき、製品品位に優れた布帛を得ることができる。また、油剤を調製する際に溶媒が過少とならず、各成分が均一に溶解した油剤を得られ、糸に付着させる際に油分付着量にバラツキを低減することができる。
本発明のポリアミドモノフィラメントの伸度は、用途に応じて適宜設定すれば良いが、布帛に加工する際の加工性の点から、好ましくは25〜50%である。
また、高度な精密性を要求されるフィルター用途で使用される点から強度は4.0cN/dtex以上であることが好ましいが、布帛の用途によっては4.0cN/dtex以下でも問題なく使用できる。
さらに、繊度は用途に応じて適宜設定すれば良いが、フィルター用途であれば4〜60dtexが実用上好ましい。
本発明のポリアミドモノフィラメントの断面形状は、丸断面だけでなく、扁平、Y型、T型、中空型、田字型、井字型など多種多様な断面形状を採用することができる。
本発明を実施例で詳細に説明する。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
A.硫酸相対粘度
試料0.25gを濃度1g/lになるように濃度98wt%の硫酸100mlに溶解し、オストワルド型粘度計を用いて25℃での流下時間(T1)を測定した。引き続き、濃度98wt%の硫酸のみの流下時間(T2)を測定した。T2に対するT1の比、すなわちT1/T2を硫酸相対粘度とした。
B.融点(Tm)
パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型を用い、試料ポリマー20mgを、1stRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から280℃まで昇温し、280℃の温度で5分間保持した後、降温速度20℃/分で280℃から20℃まで降温し、20℃の温度で1分間保持した後、さらに2ndRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から280℃まで昇温したときに観測される吸熱ピークの温度を融点とした。
C.繊度
試料を枠周1.125mの検尺機にて200回巻カセを作成し、熱風乾燥機にて乾燥後(105±2℃×60分)、天秤にてカセ重量を量り公定水分率を乗じた値から繊度を算出した。測定は4回行い、平均値を繊度とした。
D.引っ張り強度および伸度
オリエンテック(株)製“TENSILON”(登録商標)UCT−100を測定機器として用い、JIS L1013(化学繊維フィラメント糸試験方法、2010年)に示される定速伸長条件で測定した。伸度は、引張強さ−伸び曲線における最大強力を示した点の伸びから求めた。また、引っ張り強度は、最大強力を繊度で除した値を強度とした。測定は10回行い、平均値を引っ張り強度および伸度とした。
E.沸騰水収縮率
ポリアミドモノフィラメントを周長1.125mのかせ取り機で20回巻き取ってかせを作り、0.09cN/dtex荷重下で初長Lを求めた。次に無荷重下沸水中で30分間処理した後、風乾する。次いで0.09cN/dtex荷重下で処理後の長さLを求め次式で算出する。
沸騰水収縮率(%)=[(L−L)/L]×100 。
F.乾熱収縮応力の変動率
FTA測定機(東レエンジニアリング社製FTA−500)を用い、モノフィラメントの供給速度10m/分、走行糸応力0.03cN/dtexの条件で、測定機に備え付けてある100℃に加熱した乾熱処理装置(長さ15.5cm)に糸条を通過させ10分間測定を行うことにより求めた。乾熱収縮応力の変動率が20%以下を合格とした。この変動は小さければ小さい程よい。
G.油剤付着量、付着量の変動率
試料(ポリアミドモノフィラメント)10gを精秤し、15℃のノルマルヘキサン中に浸し、10分かけて油剤を抽出し、抽出後ノルマルヘキサンを除去し乾燥して、抽出前後の容器の重量差から油剤付着量を算出した。また、本測定を10回行い、測定値の平均値と標準偏差を求めて変動率を計算した。
H.糸表面の油剤成分の特定
ポリアミドモノフィラメントをソックスレー抽出装置に入れ、次にシクロヘキサンを加えて、約4時間加熱還流した後、シクロヘキサンを回収して糸表面の油剤成分を抽出した。得られた抽出液を公知のH−NMR法にて測定を行い、スペクトルデータより油剤成分の構造を特定した。また、抽出液中の油剤成分の重量平均分子量は東ソー(株)製高速ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8220GPCを用い、試料濃度3mg/ccで、昭和電工(株)製分離カラムKF−402HQ、KF−403HQに注入し、示差屈折率検出器で測定されたピークより算出した。
I.糸抜け性
ポリアミドモノフィラメントを緯糸に用いて、プロジェクタイル織機にて緯糸打ち込み速度を750m/分として織物を作製する際に、緯糸1000万mあたりで発生するプロジェクタイルキャップからの糸抜け発生回数を記録し、発生回数が5回未満で合格とした。この回数は少なければ少ない程よい。
J.停台回数
ポリアミドモノフィラメントを緯糸に用いて、プロジェクタイル織機にて緯糸打ち込み速度を750m/分として織物を作製する際に、緯糸1000万mあたりで発生する織機の停台回数を記録し、停台回数が5回未満で合格とした。この回数は少なければ少ない程よい。
K.織物品位
ポリアミドモノフィラメントを緯糸に用いて織物を作製し、目視検査にて織物50mあたりでのムラやスジの発生状態によって以下の三段階で評価し、○以上の評価結果で合格とした。
S:布帛にスジやムラがなく、優れた品位を有する。
A:わずかなスジやムラが発生しているが、製品として使用するには問題ない。
B:スジやムラが発生しており、製品として使用できない。
(実施例1)
ベースポリマーとして、酸化チタン含有量0.02重量%のポリヘキサメチレンアジパミド(硫酸相対粘度2.80、融点262℃)を水分率0.135重量%となるよう調整した。該チップを図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度289℃にて溶融し、吐出孔径0.55mm、孔長9.5mmの丸孔を4ホール有する紡糸口金1から紡出させた。冷却装置3で糸条に冷風を吹き付けて冷却固化し、オイリングローラー方式の給油装置4にて重量平均分子量500以下の炭化水素または脂肪酸アルキルエステルからなる成分の量を油剤重量に対して70重量%に調整した油剤を糸に付与した後、引き取りローラー5の周速度(引取速度)を774m/分(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー5に糸を3.5回巻き付けた後、表面温度190℃の延伸ローラー6で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率4.03倍にて延伸した。延伸ローラー6に5.5回巻き付けて(糸長換算3.8m)熱処理をした後、巻取速度を3000m/分(設定値)としたワインダー7で巻き取り、8dtexのポリヘキサメチレンアジパミドモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントにて織物を作製した。モノフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
延伸ローラー6の表面温度を185℃としたこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表1に示す。
(実施例3)
給油装置4にて重量平均分子量500以下の炭化水素または脂肪酸アルキルエステルからなる成分の量を油剤重量に対して88重量%に調整した油剤を付与し、延伸ローラー6で熱処理する際の巻き付け回数を4.5回(糸長換算3.1m)としたこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表1に示す。
(実施例4)
オイリングローラー方式の給油装置4のローラー回転数を糸の油剤付着量が1.0重量%となるように調整し、延伸ローラー6で熱処理する際の巻き付け回数を4.5回(糸長換算3.1m)としたこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表1に示す。
(比較例1)
オイリングローラー方式の給油装置4のローラー回転数を糸の油剤付着量が1.65重量%となるように調整し、延伸ローラー6で熱処理する際の巻き付け回数を4.5回(糸長換算3.1m)としたこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表1に示す。
(実施例5)
延伸ローラー6の表面温度を180℃とし、延伸ローラー6で熱処理する際の巻き付け回数を4.5回(糸長換算3.1m)としたこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表1に示す。
(比較例2)
延伸ローラー6の表面温度を175℃とし、延伸ローラー6で熱処理する際の巻き付け回数を4.5回(糸長換算3.1m)としたこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表2に示す。
(実施例6)
給油装置4にて平滑成分として使用する炭化水素の重量平均分子量を表1のとおり変更して調整した油剤を糸に付与したこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表2に示す。
(比較例3)
延伸ローラー6で熱処理する際の巻き付け回数を3.5回(糸長換算2.4m)としたこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表2に示す。
(実施例7、8)
給油装置4にて溶媒として使用する溶媒の粘度を表1のとおり変更して調整した油剤を糸に付与したこと以外は実施例1と同様の条件にてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの評価結果を表2に示す。
Figure 2019208404
Figure 2019208404
1:紡糸口金
2:蒸気噴出装置
3:冷却装置
4:給油装置
5:引き取りローラー
6:延伸ローラー
7:ワインダー(巻取装置)

Claims (2)

  1. 油剤付着量が0.1〜1.5重量%であり、付着している油剤中の重量平均分子量500以下の炭化水素および脂肪酸アルキルエステルからなる成分の割合が油剤の全成分あたり40重量%以下であるポリアミドモノフィラメント。
  2. 油剤付着量の糸長手方向の変動率が20%以下である請求項1に記載のポリアミドモノフィラメント。
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