JPWO2019202862A1 - ゲート駆動回路および電力変換装置 - Google Patents

ゲート駆動回路および電力変換装置 Download PDF

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Abstract

ゲート駆動回路(GD1)は、直流電源(3)の正極と第1ノード(N1)との間に接続される第1スイッチング素子(SW1)と、直流電源(3)の負極と第1ノード(N1)との間に接続される第2スイッチング素子(SW2)と、第1ノード(N1)に接続される第1、第2リアクトル(L1、L2)と、直流電源(3)の正極と第1リアクトル(L1)との間に接続される第3スイッチング素子(SW3)と、直流電源(3)の負極と第2リアクトル(L2)との間に接続される第4スイッチング素子(SW4)と、直流電源(3)の正極と第2リアクトル(L2)との間に接続される第5スイッチング素子(SW5)と、直流電源(3)の負極と第1リアクトル(L1)との間に接続されるダイオード(D1)とを備える。

Description

本願は、スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路、およびゲート駆動回路を用いてスイッチング制御される電力変換装置に関するものである。
MOSFET(metal−oxide−semiconductor field−effect transistor)およびIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電圧駆動型のスイッチング素子は、ゲート駆動回路によって、スイッチング素子のゲートに電圧を印加することにより駆動制御される。近年、電力変換装置の高電力高密度化を目的として、電力変換装置内のスイッチング素子に高周波動作が可能なSiC(Silicon Carbide)素子を使用することで、スイッチング動作を高周波化させる傾向がある。電力回生型のゲート駆動回路は、スイッチング素子のゲートに蓄積されたエネルギをリアクトルを用いて直流電源に回生するもので、スイッチング素子の高周波化に伴うゲート駆動回路の大型化を抑制できる。
例えば特許文献1には、従来のゲート駆動回路である以下の共振ドライブ回路が示されている。
共振ドライブ回路は、充電用インダクタンス素子Lr1と、放電用インダクタンス素子Lr2と、回生ダイオードD1と、回生ダイオードD2と、スイッチ素子SW1〜SW4とを備える。そして、駆動対象のメインスイッチ素子の入力容量Cに対して充電用インダクタンス素子Lr1および放電用インダクタンス素子Lr2が、充放電のLC共振を行う。メインスイッチ素子の入力容量は、充電用インダクタンス素子Lr1を介して充電された後に、スイッチ素子SW3のスイッチオンにより電圧固定される。また、メインスイッチ素子の入力容量の充電エネルギは、放電用インダクタンス素子Lr2を介して放電され、その後、スイッチ素子SW4のスイッチオンにより該入力容量の電圧は0に固定される。
特開平10−052061号公報
寄生ダイオードの導通時にスイッチング素子がオンする、同期整流のターンオンでは、寄生ダイオードの順方向電圧である数ボルトの電圧がスイッチング素子に印加された状態で、スイッチング素子がターンオンする。スイッチング素子は印加電圧に応じて入力容量が変動し、例えば印加電圧が数ボルトの場合は、印加電圧が数百ボルトの場合に比べて入力容量が数十倍大きい事が知られている。同期整流は、スイッチング素子の導通損失低減を図るものであるが、上記電圧依存性によって、同期整流のターンオン時にはスイッチング素子の入力容量が急増する。
上述した従来のゲート駆動回路を用いて、駆動対象のスイッチング素子をターンオンする際、同期整流のターンオン時には、急増したスイッチング素子の入力容量に充電用インダクタンス素子を介して電力供給するため、消費電力が増大するという問題点があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、スイッチング素子の同期整流のターンオン時における消費電力を低減し、低消費電力で小型のゲート駆動回路を提供することを目的とする。
さらに、このゲート駆動回路を適用した電力変換装置において、電力損失を低減して装置構成の小型化、低コスト化を図る事を目的とする。
本願に開示されるゲート駆動回路は、直流電源から電源供給されてスイッチング素子を駆動するもので、上記スイッチング素子のゲート端子に接続される第1ノードと、上記直流電源の正極と上記第1ノードとの間に接続される第1スイッチング素子と、上記直流電源の負極と上記第1ノードとの間に接続される第2スイッチング素子と、上記第1ノードに第1端子が接続される第1リアクトルと、上記第1ノードに第1端子が接続される第2リアクトルと、上記直流電源の正極と上記第1リアクトルの第2端子との間に接続される第3スイッチング素子と、上記直流電源の負極と上記第2リアクトルの第2端子との間に接続される第4スイッチング素子と、上記直流電源の正極と上記第2リアクトルの上記第2端子との間に接続される第5スイッチング素子と、上記直流電源の負極にアノードが、上記第1リアクトルの上記第2端子にカソードが接続されるダイオードと、上記スイッチング素子への駆動信号に基づいて上記第1〜第5スイッチング素子をスイッチング制御する制御回路とを備えるものである。
また本願に開示される電力変換装置は、直流母線間に、2つのスイッチング素子を直列接続して成るレグ13を少なくとも1つ備え、前記2つのスイッチング素子の接続点からインダンタンス成分を介して負荷に電力供給するもので、上記各スイッチング素子を駆動するために、それぞれ上記ゲート駆動回路を備えるものである。
本願に開示されるゲート駆動回路によれば、スイッチング素子の同期整流のターンオン時における消費電力を低減でき、低消費電力で小型のゲート駆動回路が得られる。
また本願に開示される電力変換装置によれば、電力損失を低減して装置構成の小型化、低コスト化を実現できる。
実施の形態1によるゲート駆動回路および電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態1によるゲート駆動回路の動作を説明する各部の波形図である。 図2に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図2に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図2に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図2に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図2に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図2に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図2に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 実施の形態1によるゲート駆動回路の動作を説明する各部の波形図である。 図10に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図10に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図10に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図10に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図10に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図10に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図10に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 実施の形態2によるゲート駆動回路および電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態3によるゲート駆動回路および電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態3によるゲート駆動回路の動作を説明する各部の波形図である。 図20に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図20に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図20に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図20に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図20に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図20に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 図20に示す一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 実施の形態4によるゲート駆動回路および電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態4における一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 実施の形態4における一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 実施の形態4における一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。 実施の形態4における一つの動作期間におけるゲート駆動回路および電力変換装置の電流経路図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1によるゲート駆動回路、およびゲート駆動回路を用いてスイッチング制御される電力変換装置の構成を示す図である。
図1に示すように、ゲート駆動回路GD1、GD2は、例えばMOSFETから成る電圧駆動型のスイッチング素子M1、M2を駆動対象として、スイッチング素子M1、M2をオン/オフ駆動するものである。
また、電力変換装置10は、直流母線11A、11B間に、2つのスイッチング素子M1、M2を直列接続して成るレグ13を備え、さらに、各スイッチング素子M1、M2を駆動するためにそれぞれゲート駆動回路GD1、GD2を備える。そして、2つのスイッチング素子M1、M2の接続点から外部のコイルなどのインダンタンス成分Lを介して負荷であるバッテリ12に電力供給する。また、この場合、電力変換装置10は、直流母線11A、11B間の直流電力とバッテリ12の直流電力との間で電力変換するDC/DCコンバータとして、バッテリ12の充放電動作を行う。
スイッチング素子M1、M2は、逆並列接続されるダイオードを有する。この場合、スイッチング素子M1、M2の寄生ダイオード(ボディダイオード)が用いられるが、別途ダイオードをスイッチング素子M1、M2に対してそれぞれ逆並列接続しても良い。
ゲート駆動回路GD1、GD2は同様の構成で同様に動作するため、以下、スイッチング素子M1を駆動するゲート駆動回路GD1について詳細に説明し、ゲート駆動回路GD2の説明は省略する。
ゲート駆動回路GD1は、直流電源3から電源供給されてスイッチング素子M1をオン/オフ駆動する主回路1と、主回路1を制御する制御回路2とを備える。また、直流電源3の負極は、スイッチング素子M1のソース端子Sに接続される。
なお、この場合、ゲート駆動回路GD1が直流電源3を備えるものとするが、直流電源3はゲート駆動回路GD1の外部に設けても良い。
ゲート駆動回路GD1は、例えばMOSFETから成る第1〜第5スイッチング素子SW1〜SW5と、ダイオードD1と、第1、第2リアクトルL1、L2とを備える。
第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2とが直列接続され、その接続点である第1ノードN1が、スイッチング素子M1のゲート端子Gに接続される。即ち、第1スイッチング素子SW1は、直流電源3の正極と第1ノードN1との間に接続され、第2スイッチング素子SW2は、直流電源3の負極と第1ノードN1との間に接続される。第3スイッチング素子SW3は、一端が直流電源3の正極に接続され、他端が第1リアクトルL1を介して第1ノードN1に接続される。第4スイッチング素子SW4は、一端が直流電源3の負極に接続され、他端が第2リアクトルL2を介して第1ノードN1に接続される。
なお、第3スイッチング素子SW3と第1リアクトルL1との接続点を第2ノードN2とし、第4スイッチング素子SW4と第2リアクトルL2との接続点を第3ノードN3とする。
第5スイッチング素子SW5は、一端が直流電源3の正極に接続され、他端が、第3ノードN3に接続される。ダイオードD1は、アノードが直流電源3の負極に接続され、カソードが第2ノードN2に接続される。
この実施の形態1では、第1〜第5スイッチング素子SW1〜SW5として、寄生ダイオードを有するMOSFETを用いるが、ダイオードが逆並列接続されたIGBTを用いても良く、また、ダイオードを逆並列接続したサイリスタまたはGTO(Gate Turn−Off thyristor)を用いても良い。
ここで、直流電源3の直流電圧(以下、電源電圧と称す)をVdc、第1リアクトルL1に流れる電流(以下、リアクトル電流と称す)をiL1、第2リアクトルL2に流れる電流をiL2とする。また、直流母線11A、11B間の電圧(以下、主電圧と称す)をVdd、スイッチング素子M1のゲート端子G−ソース端子S間に印加される電圧(以下、ゲート電圧と称す)をVg1、スイッチング素子M2のゲート電圧をVg2、スイッチング素子M1のドレイン端子D−ソース端子S間に印加される電圧(以下、ドレイン電圧と称す)をVds1、スイッチング素子M2のドレイン電圧をVds2、スイッチング素子M1のドレイン端子Dに流れる電流(以下、ドレイン電流と称す)をId1、スイッチング素子M2のドレイン電流をId2、インダクタンス成分Lに流れる電流をILとする。
また、第1〜第5スイッチング素子SW1〜SW5の駆動信号をGSW1、GSW2、GSW3、GSW4、GSW5とし、マイコン等の上位制御装置から送信されるスイッチング素子M1、M2への駆動信号であるオン指令信号をSin1、Sin2とする。
制御回路2は、オン指令信号Sin1、スイッチング素子M1、M2のドレイン電流Id1、Id2、インダクタンス成分Lに流れる電流ILによる電流情報、スイッチング素子M1、M2のドレイン電圧Vds1、Vds2による電圧情報が入力され、第1〜第5スイッチング素子SW1〜SW5の駆動信号GSW1〜GSW5を生成して出力する。
なお、上記電流情報、電圧情報のいずれか一方のみ制御回路2に入力しても良い。
便宜上、第1リアクトルL1のインダクタンスの値をL1、第2リアクトルL2のインダクタンスの値をL2とする。この場合、インダクタンスL1よりもインダクタンスL2は大きく設定される。
一般的に、スイッチング素子M1のドレイン端子D−ソース端子S間に、直流母線11A、11B間の主電圧Vddが印加される際のスイッチング損失が小さくなるように、インダクタンスL1、L2は小さく設定される。
しかしながら、ターンオン時のスイッチング損失が小さくなると、スイッチング素子M1に直接接続されるスイッチング素子M2のリカバリサージ電圧が高くなり、スイッチング素子M2の絶縁の劣化が進み絶縁破壊を引き起こすことがある。また、ターンオフ時のスイッチング損失についても、スイッチング損失が小さくなるとスイッチング素子M1のターンオフサージ電圧が高くなり、スイッチング素子M1の絶縁の劣化が進み絶縁破壊を引き起こすことがある。このため、これらサージ電圧がスイッチング素子M1、M2の耐圧を超えないように、インダクタンスL1、L2が設定される。
次に、ゲート駆動回路GD1の動作を図2に基づいて説明する。この場合、スイッチング素子M1は、同期整流によりターンオンし、その後ターンオフする。
図2は、スイッチング素子M1が同期整流する場合における、駆動周期Tの1周期分の各部の波形図を示す。
図2に示すように、時刻t0〜t6にて1周期が7つの動作期間T1〜T7に分割される。各動作期間T1〜T7における電流経路を図3〜図9に示す。
第1スイッチング素子SW1がオン状態で第2〜第5スイッチング素子SW2〜SW5がオフ状態である動作期間T3をスイッチング素子M1のオン固定期間と称す。また、第2スイッチング素子SW2がオン状態で第1、第3〜第5スイッチング素子SW1、SW3〜SW5がオフ状態である動作期間T6、T7、T1をスイッチング素子M1のオフ固定期間と称す。
この場合、オフ固定期間からオン固定期間に至る動作を示す動作期間T1〜T3をターンオンする期間とする。また、オン固定期間からオフ固定期間に至る動作を示す動作期間T4〜T7をターンオフする期間とする。
なお、スイッチング素子のオン、オフと記載するときは、スイッチオン、スイッチオフの意味であり、スイッチング素子のオフの場合には、スイッチング素子の寄生ダイオードがオンしてスイッチング素子のソース端子Sからドレイン端子Dに流れる場合が含まれる。
また、スイッチング素子M1、M2の寄生ダイオードの順方向電圧をVf1、Vf2とし、電力変換装置10からインダクタンス成分Lに流れる電流ILの絶対値をIdとする。
時刻t0〜t1の動作期間T1は、スイッチング素子M2のオン指令信号Sin2がHiからLoに変化した後にスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がLoからHiになる前の期間であり、通常、スイッチング素子M1、M2の同時オンを防止する短絡防止期間である。また、動作期間T1は、スイッチング素子M1のオフ固定期間であると共に、スイッチング素子M1の状態を判定する判定期間である。
この動作期間T1では、スイッチング素子M1はオフ状態を継続しているが、オン指令信号Sin2の変化により時刻t0にてスイッチング素子M2がオフすると、インダクタンス成分Lは電流を継続して流すように作用するため、スイッチング素子M1の寄生ダイオードがオンする。即ち、スイッチング素子M1は寄生ダイオードを介して電流が流れるダイオード整流の状態になる(図3)。
このダイオード整流の状態では、電流ILおよびドレイン電流Id1は、絶対値がIdに等しく、スイッチング素子M2のドレイン電流Id2はゼロになる。また、ドレイン電圧Vds1は−Vf1に、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVdd+Vf1にそれぞれ変化する。
制御回路2では、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かを判定する。判定は、オン指令信号Sin1とスイッチング素子M1、M2のドレイン電流Id1、Id2、インダクタンス成分Lの電流ILによる電流情報とに基づいて行う。このように、制御回路2は、オン指令信号Sin1と3種の電流情報により高精度にダイオード整流であるか否かを判定することができる。
この場合、制御回路2は、スイッチング素子M1の状態を、ダイオード整流であると判定する。
なお、制御回路2は、オン指令信号Sin1とスイッチング素子M1、M2のドレイン電圧Vds1、Vds2による電圧情報とに基づいて、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かを判定しても良い。その場合、電流情報を用いる場合よりパラメータが少なく制御が簡素化できる。
また、一般的に、寄生ダイオードの順方向電圧Vf1は数ボルト、主電圧Vddは数百ボルトであり、2つのドレイン電圧Vds1、Vds2は大きく異なるため、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かの判定を容易に行うことができる。
次に、時刻t1〜t2の動作期間T2は、スイッチング素子M1のゲート端子Gを充電するゲート充電期間である。
時刻t1にてスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がLoからHiに変化すると、第2スイッチング素子SW2がオフしてスイッチング素子M2のオン固定期間を終了すると共に、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であることの判定を受けて、第5スイッチング素子SW5を第1設定時間taだけオンする。これにより、動作期間T2では、直流電源3の正極から第5スイッチング素子SW5を介して第2リアクトルL2に電流が流れ込む。そして、その電流は、第2リアクトルL2からスイッチング素子M1のゲート端子Gへ流れる(図4)。
この動作により、ゲート端子Gは第2リアクトルL2を介して充電され、ゲート電圧Vg1は正方向に増加する。ゲート電圧Vg1が閾値電圧を超えるとスイッチング素子M1がオンし、スイッチング素子M1の寄生ダイオードに流れていた電流は、スイッチング素子M1本体を流れるように変化してソース端子Sからドレイン端子Dへ流れる。これにより、ドレイン電圧Vds1は−Vf1からゼロに変化し、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVdd+Vf1からVddに変化する。
次に、時刻t2〜t3の動作期間T3は、スイッチング素子M1のオン状態を継続するオン固定期間である。
時刻t2にて、第5スイッチング素子SW5をオフすると共に、第1スイッチング素子SW1をオンする。この時、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc未満の場合、直流電源3の正極から第1スイッチング素子SW1を介してゲート端子Gに電流が流れ込む。その後、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdcと等しくなると、電流の流れは停止し、スイッチング素子M1はオン状態を継続する。このとき、スイッチング素子M1に流れる電流は、スイッチング素子M1本体を流れてソース端子Sからドレイン端子Dへ流れ続ける(図5)。
スイッチング素子M1がオンしてソース端子Sからドレイン端子Dへ電流を流す同期整流は、ダイオード整流に比して導通損失を低減できる。
次に、時刻t3〜t4の動作期間T4は、第2リアクトルL2を励磁する励磁期間である。
時刻t3にてスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がHiからLoに変化すると、第1スイッチング素子SW1がオフしてスイッチング素子M1のオン固定期間を終了すると共に、第4スイッチング素子SW4を第3設定時間tbだけオンする。これにより、動作期間T4では、電流はスイッチング素子M1のゲート端子Gから第2リアクトルL2を介して第4スイッチング素子SW4に流れ込む(図6)。
この電流経路により、第2リアクトルL2とスイッチング素子M1の入力容量との間で共振動作が生じ、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギによって第2リアクトルL2は励磁される。その結果、ゲート電圧Vg1はゼロに向けて減少し、第2リアクトルL2の電流iL2は正方向に増加する。
なお、ゲート電圧Vg1の極性が負になることはない。仮に負になっても第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードがオンして、ゲート電圧Vg1はゼロにクランプされる。また、ゲート電圧Vg1が閾値電圧以下になると、スイッチング素子M1はオフし、ダイオード整流の状態に移行する。
次に、時刻t4〜t5の動作期間T5は、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源3に回生する回生期間である。
時刻t4にて、第4スイッチング素子SW4がオフすると共に、第5スイッチング素子SW5を第4設定時間tcだけオンする。第2リアクトルL2は、電流を継続して流すように作用するため、この動作期間T5では、電流は第2リアクトルL2から第5スイッチング素子SW5を介して直流電源3の正極に流れ込む。そして、直流電源3の負極から第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードを介して第2リアクトルL2に帰還する。そして、第2リアクトルL2に流れる電流iL2はゼロに近づいて行く。また、スイッチング素子M1は、ダイオード整流の状態を継続する(図7)。
また、スイッチング素子M1がダイオード整流の状態であるため、ドレイン電圧Vds1は−Vf1になり、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVdd+Vf1となる。
この電流経路により、動作期間T5では、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源3に回生する。即ち、動作期間T4および動作期間T5において、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギは、第2リアクトルL2によって直流電源3に回生される。
なお、この動作期間T5において、電流は第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードを通過しているが、第2スイッチング素子SW2をオンさせて第2スイッチング素子SW2本体を流れるようにしても良い。その場合、導通損失が低減される。
次に、時刻t5〜t6の動作期間T6は、スイッチング素子M1のオフ固定期間である。
時刻t5にて、第5スイッチング素子SW5がオフすると共に、第2スイッチング素子SW2をオンする。仮に、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷が残留していた場合、スイッチング素子M1のゲート端子Gから第2スイッチング素子SW2を介してスイッチング素子M1のソース端子Sに電流が流れる(図8)。
この電流経路により、動作期間T5では、ゲート電圧Vg1はゼロに固定され、スイッチング素子M1はオフを継続する。
次に、時刻t6〜t0の動作期間T7は、引き続き、スイッチング素子M1のオフ固定期間である。
時刻t6にて、スイッチング素子M2のオン指令信号Sin2がLoからHiに変化すると、スイッチング素子M2のゲート端子Gは充電されてオンする。その結果、スイッチング素子M2のドレイン端子Dからソース端子Sへ流れる電流は、インダクタンス成分Lへ流れ込む(図9)。
この動作期間T7では、スイッチング素子M1の寄生ダイオードはオフするため、スイッチング素子M1のドレイン電圧Vds1は、−Vf1からVddへ変化する。一方、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2は、Vdd+Vf1からゼロに変化する。
以上のように、スイッチング素子M1は、同期整流によるターンオンと、ターンオフとを繰り返す。この場合、電力変換装置10は、直流母線11A、11B間の直流電力からバッテリ12に電力供給する。
次に、スイッチング素子M1が同期整流ではなく、オン時にドレイン端子Dからソース端子Sに電流を流す場合について、以下に説明する。以下、同期整流ではないオン動作を通常オンと称す。
図10は、スイッチング素子M1が通常オンする場合における、駆動周期Tの1周期分のゲート駆動回路GD1内の各部の波形図を示す。
図10に示すように、時刻s0〜s6にて1周期が7つの動作期間S1〜S7に分割される。各動作期間S1〜S7における電流経路を図11〜図17に示す。
図2で示した場合と同様に、第1スイッチング素子SW1がオン状態で第2〜第5スイッチング素子SW2〜SW5がオフ状態である動作期間S3がスイッチング素子M1のオン固定期間である。また、第2スイッチング素子SW2がオン状態で第1、第3〜第5スイッチング素子SW1、SW3〜SW5がオフ状態である動作期間S6、S7、S1がスイッチング素子M1のオフ固定期間である。
またこの場合、オフ固定期間からオン固定期間に至る動作を示す動作期間S1〜S3をターンオンする期間とする。また、オン固定期間からオフ固定期間に至る動作を示す動作期間S4〜S7をターンオフする期間とする。
時刻s0〜s1の動作期間S1は、スイッチング素子M2のオン指令信号Sin2がHiからLoに変化した後にスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がLoからHiになる前の期間であり、通常、スイッチング素子M1、M2の同時オンを防止する短絡防止期間である。また、動作期間S1は、スイッチング素子M1のオフ固定期間であると共に、スイッチング素子M1の状態を判定する判定期間である。
この動作期間S1では、スイッチング素子M1はオフ状態を継続している。オン指令信号Sin2の変化により時刻s0にてスイッチング素子M2がオフすると、インダクタンス成分Lは電流を継続して流すように作用するため、スイッチング素子M2の寄生ダイオードがオンして、スイッチング素子M2の寄生ダイオードを介して電流が流れる。スイッチング素子M1の寄生ダイオードには電流が流れない(図11)。
この状態では、電流ILおよびスイッチング素子M2のドレイン電流Id2は、絶対値がIdに等しく、スイッチング素子M1のドレイン電流Id1はゼロになる。また、スイッチング素子M2の寄生ダイオードがオンすることで、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2は−Vf2に、スイッチング素子M1のドレイン電圧Vds1はVdd+Vf2にそれぞれ変化する。
制御回路2では、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かを判定する。判定の手法は、上述したように、オン指令信号Sin1とスイッチング素子M1、M2のドレイン電流Id1、Id2、インダクタンス成分Lの電流ILによる電流情報とに基づいて行う。あるいは、オン指令信号Sin1とスイッチング素子M1、M2のドレイン電圧Vds1、Vds2による電圧情報とに基づいて行う。
そしてこの場合、制御回路2は、スイッチング素子M1の状態を、ダイオード整流でないと判定する。
次に、時刻s1〜s2の動作期間S2は、スイッチング素子M1のゲート端子Gを充電するゲート充電期間である。
時刻s1にてスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がLoからHiに変化すると、第2スイッチング素子SW2がオフしてスイッチング素子M2のオン固定期間を終了すると共に、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流でないことの判定を受けて、第3スイッチング素子SW3を第2設定時間ta1だけオンする。これにより、動作期間S2では、直流電源3の正極から第3スイッチング素子SW3を介して第1リアクトルL1に電流が流れ込む。そして、その電流は、第1リアクトルL1からスイッチング素子M1のゲート端子Gへ流れる(図12)。
この動作により、ゲート端子Gは第1リアクトルL1を介して充電され、ゲート電圧Vg1は正方向に増加する。ゲート電圧Vg1が閾値電圧を超えるとスイッチング素子M1がオンし、スイッチング素子M1のドレイン端子Dからソース端子Sに電流が流れ、スイッチング素子M1のドレイン電流Id1はゼロからIdに変化する。また、ドレイン電圧Vds1はVdd+Vf2からゼロに変化し、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVddに変化する。
次に、時刻s2〜s3の動作期間S3は、スイッチング素子M1のオン状態を継続するオン固定期間である。
時刻s2にて、第3スイッチング素子SW3をオフすると共に、第1スイッチング素子SW1をオンする。この時、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc未満の場合、直流電源3の正極から第1スイッチング素子SW1を介してゲート端子Gに電流が流れ込む。その後、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdcと等しくなると、電流の流れは停止し、スイッチング素子M1はオン状態を継続する。スイッチング素子M1では、ドレイン端子Dからソース端子Sへ電流が流れ続ける(図13)。
次に、時刻s3〜s4の動作期間S4は、第2リアクトルL2を励磁する励磁期間である。
時刻s3にてスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がHiからLoに変化すると、第1スイッチング素子SW1がオフしてスイッチング素子M1のオン固定期間を終了すると共に、第4スイッチング素子SW4を第3設定時間tbだけオンする。これにより、動作期間S4では、電流はスイッチング素子M1のゲート端子Gから第2リアクトルL2を介して第4スイッチング素子SW4に流れ込む(図14)。
この電流経路により、第2リアクトルL2とスイッチング素子M1の入力容量との間で共振動作が生じ、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギによって第2リアクトルL2は励磁される。その結果、ゲート電圧Vg1はゼロに向けて減少し、第2リアクトルL2の電流iL2は正方向に増加する。
なお、ゲート電圧Vg1の極性が負になることはない。仮に負になっても第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードがオンして、ゲート電圧Vg1はゼロにクランプされる。
また、ゲート電圧Vg1が閾値電圧以下になると、スイッチング素子M1はオフし、インダクタンス成分Lは電流を継続して流すように作用するため、スイッチング素子M2の寄生ダイオードがオンする。その結果、スイッチング素子M1のドレイン電流Id1は、Idからゼロに変化し、スイッチング素子M2のドレイン電流Id2は、ゼロから−Idに変化する。
次に、時刻s4〜s5の動作期間S5は、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源3に回生する回生期間である。
時刻s4にて、第4スイッチング素子SW4がオフすると共に、第5スイッチング素子SW5を第4設定時間tcだけオンする。第2リアクトルL2は、電流を継続して流すように作用するため、この動作期間S5では、電流は第2リアクトルL2から第5スイッチング素子SW5を介して直流電源3の正極に流れ込む。そして、直流電源3の負極から第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードを介して第2リアクトルL2に帰還する。
また、スイッチング素子M1のドレイン電流Id1は0を継続し、スイッチング素子M2では、寄生ダイオードのオン状態が継続してドレイン電流Id2が流れる(図15)。
この電流経路により、動作期間S5では、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源3に回生する。即ち、動作期間S4および動作期間S5において、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギは、第2リアクトルL2によって直流電源3に回生される。
なお、この動作期間S5において、電流は第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードを通過しているが、第2スイッチング素子SW2をオンさせて第2スイッチング素子SW2本体を流れるようにしても良い。その場合、導通損失が低減される。
次に、時刻s5〜s6の動作期間S6は、スイッチング素子M1のオフ固定期間である。
時刻s5にて、第5スイッチング素子SW5がオフすると共に、第2スイッチング素子SW2をオンする。仮に、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷が残留していた場合、スイッチング素子M1のゲート端子Gから第2スイッチング素子SW2を介してスイッチング素子M1のソース端子Sに電流が流れる(図16)。
この電流経路により、動作期間S6では、ゲート電圧Vg1はゼロに固定され、スイッチング素子M1はオフを継続する。
次に、時刻s6〜s0の動作期間S7は、引き続き、スイッチング素子M1のオフ固定期間である。
時刻s6にて、スイッチング素子M2のオン指令信号Sin2がLoからHiに変化すると、スイッチング素子M2のゲート端子Gは充電されてオンする。その結果、スイッチング素子M2の寄生ダイオードに流れていた電流は、スイッチング素子M2本体を流れるように変化してソース端子Sからドレイン端子Dへ流れる(図17)。
これにより、ドレイン電圧Vds1はVdd+Vf2からVddに変化し、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2は−Vf2からゼロに変化する。
以上のように、スイッチング素子M1は、通常オンによるターンオンと、ターンオフとを繰り返す。この場合、電力変換装置10は、バッテリ12の直流電力を直流母線11A、11B間に伝送する。
なお、スイッチング素子M1が、通常オンによるターンオンとターンオフとを繰り返してバッテリ12が放電される場合、スイッチング素子M2は、同期整流によるターンオンと、ターンオフとを繰り返す動作となる。また、スイッチング素子M1が、同期整流によるターンオンとターンオフとを繰り返してバッテリ12が充電される場合、スイッチング素子M2は、通常オンによるターンオンと、ターンオフとを繰り返す動作となる。
この実施の形態によるゲート駆動回路GD1では、スイッチング素子M1のゲート端子Gに接続される第1ノードN1に第1リアクトルL1の第1端子と第2リアクトルL2の第1端子とが接続される。第1リアクトルL1の第2端子は第3スイッチング素子SW3を介して直流電源3の正極に接続される。第2リアクトルL2の第2端子は第4スイッチング素子SW4を介して直流電源3の負極に接続されると共に、第5スイッチング素子SW5を介して直流電源3の正極に接続される。
ゲート駆動回路GD1がスイッチング素子M1をターンオンする際、充電用インダクタンス素子を介してゲート端子Gを充電、即ちスイッチング素子M1の入力容量を充電する。その後、第1スイッチング素子SW1をオンしてゲート電圧Vg1を固定する。
また、ゲート駆動回路GD1がスイッチング素子M1をターンオフする際、スイッチング素子M1の入力容量の充電エネルギは、放電用インダクタンス素子を介して放電され、その後、第2スイッチング素子SW2をオンしてゲート電圧Vg1を0に固定する。
この実施の形態では、第2リアクトルL2と直流電源3の正極との間に第5スイッチング素子SW5を設けたため、放電用インダクタンス素子である第2リアクトルL2を充電用インダクタンス素子としても利用できる。即ち、放電用インダクタンス素子は第2リアクトルL2であり、充電用インダクタンス素子として第1リアクトルL1と第2リアクトルL2との双方が利用できる。
なお、第2リアクトルL2は、スイッチング素子M1のターンオフ時における電力回生に用いられる放電用インダクタンス素子であり、第1リアクトルL1よりもインダクタンス値が高く設定される。
また、ゲート駆動回路GD1は、第1スイッチング素子SW1をオンしてスイッチング素子M1のオン状態を継続するオン固定期間T3、S3に先だって、スイッチング素子M1のゲート端子Gを充電するゲート充電期間T2、S2と、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かを判定する判定期間T1、S1とを有してスイッチング素子M1をターンオンする。
そして、判定期間T1において、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であると判定されると、続くゲート充電期間T2では、第5スイッチング素子SW5をオンして第2リアクトルL2を介してゲート端子Gを充電する。また、判定期間S1において、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流でないと判定されると、続くゲート充電期間S2では、第3スイッチング素子SW3をオンして第1リアクトルL1を介してゲート端子Gを充電する。
ところで、スイッチング素子は、印加電圧に応じて入力容量が変動し、例えば印加電圧が数ボルトの場合は、印加電圧が数百ボルトの場合に比べて入力容量が数十倍大きい事が広く知られている。スイッチング素子の寄生ダイオードが整流している時、ドレイン電圧は数ボルトの−Vfになるため、スイッチング素子の入力容量は、スイッチング素子に高電圧、例えば主電圧Vddが印加されている時より格段と大きくなる。
この実施の形態では、スイッチング素子M1がダイオード整流している時に、ゲート充電期間T2において第5スイッチング素子SW5を第1設定時間taだけオンし、第2リアクトルL2を介してスイッチング素子M1の入力容量Cissを充電する。
第2リアクトルL2を介して入力容量Cissを充電する際の電流iL2は、三角関数を用いて以下の式(1)で表せる。なお、第2リアクトルL2を流れる電流iL2は、電力回生時に直流電源3に流れる電流方向を正方向としている。
Figure 2019202862
この場合、第1リアクトルL1よりもインダクタンス値が高い第2リアクトルL2を介してスイッチング素子M1の入力容量Cissを充電する。このように、入力容量Cissの増加に伴って、高いインダクタンスL2を用いて入力容量Cissを充電するため、充電電流(−iL2)が抑制され、ゲート駆動回路GD1の導通損失が低減し消費電力の低減が可能になる。
仮に、スイッチング素子M1の寄生ダイオードが整流している時に、第1リアクトルL1を介してスイッチング素子M1の入力容量Cissを充電したとする。この場合、充電電流の最大値および導通時間が増加して、ゲート駆動回路GD1の導通損失およびスイッチング損失が増加し消費電力の増加につながる。
このように、この実施の形態によるゲート駆動回路GD1は、スイッチング素子M1の同期整流のターンオン時における消費電力を低減でき、低消費電力で小型の回路構成が得られる。
さらに、第2リアクトルL2と直流電源3の正極との間に設けられた第5スイッチング素子SW5は、電力回生時に利用することで損失低減を図れる。即ち、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源3に回生する回生期間T5、S5に第5スイッチング素子SW5をオンすることにより、導通損失を低減して消費電力を低減できる。
また、各スイッチング素子M1、M2のゲート駆動回路GD1、GD2の消費電力が低減できるため、電力変換装置10の電力損失を低減して装置構成の小型化、低コスト化を実現できる。
ところで、一般的なSi(Silicon)素子のダイオードは順方向から逆方向に切り替わる瞬間、即ちリカバリ時に大きな過渡電流が流れ、比較的高いリカバリサージが発生する。これは順方向通電時にドリフト層内に蓄積した少数キャリアが、消滅するまでの期間に電気伝導に寄与してしまうためである。
一方、近年のスイッチング素子の発展により、例えば高周波動作が可能なSiC素子のダイオードは電気伝導に使用しない多数キャリアであるため、原理的に少数キャリアの蓄積が発生しない。このため、SiC素子のダイオードでは、リカバリ時に接合容量を放電する程度の小さな電流が流れるのみで、リカバリサージ電圧を大幅に低減できる。
従って、スイッチング素子M1、M2(逆並列ダイオードを含む)にSiC素子を用いると、Si素子の場合と比較してターンオン時のリカバリサージ電圧を大幅に低減できる。これは、例えばスイッチング素子M1のターンオン時に、スイッチング素子M1に直接接続されるスイッチング素子M2に発生するリカバリサージ電圧が大幅に低減される事による。
これに対してターンオフ時のサージ電圧は、Si素子およびSiC素子の違いに依らず、スイッチング素子本体に流れる電流の増加に伴って増加することが広く知られている。
このため、スイッチング素子M1、M2(逆並列ダイオードを含む)にSiC素子を用いると、Si素子の場合と比較して第1リアクトルL1のインダクタンスL1を小さく設定することが可能となる。なお、第2リアクトルL2については、インダクタンスL2を、Si素子およびSiC素子に依らずサージ電圧がスイッチング素子M1、M2の耐圧を超えないように設定する。
この実施の形態では、インダクタンスL2がインダクタンスL1より高く設定される。このため、ターンオン時のリカバリサージ電圧を低減できてインダクタンスL1を小さく設定できるSiC素子を、スイッチング素子M1、M2に効果的に適用できて、上述した効果、即ち、ゲート駆動回路GD1の消費電力低減化が効果的に図れる。
なお、ゲート充電期間T2において第5スイッチング素子SW5がオンする第1設定時間taは、充電によりゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc以上になるように設定するのが望ましい。この場合、直流電源3の負極がスイッチング素子M1のソース端子Sに接続されているため、電源電圧Vdcは直流電源3の正極とソース端子Sとの間の電圧に等しい。これにより、続くオン固定期間T3において、直流電源3の正極から第1スイッチング素子SW1を介してゲート端子Gに突入電流が流れ込むのを防止できる。
この場合、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc以上になると、第1スイッチング素子SW1の寄生ダイオードと第4スイッチング素子SW4の寄生ダイオードとがオンする。これにより、第2リアクトルL2から第1スイッチング素子SW1の寄生ダイオードを介して直流電源3の正極に電流が流れる。そして、その電流は直流電源3の負極から第4スイッチング素子SW4の寄生ダイオードを介して第2リアクトルL2に帰還する。この電流経路により、ゲート電圧Vg1は電源電圧Vdcにクランプされる。その結果、スイッチング素子M1のゲート電圧Vg1が過電圧になることが防止できる。
このように、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc以上になるように第1設定時間taを設定することにより、続くオン固定期間T3に効率良く繋いでスイッチング素子M1のオン状態を継続させることができ、ゲート駆動回路GD1の消費電力の低減を実現できる。
また、スイッチング素子M1が通常オンする場合においても同様に、ゲート充電期間S2において第3スイッチング素子SW3がオンする第2設定時間ta1は、充電によりゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc以上になるように設定するのが望ましい。これにより、続くオン固定期間S3において、直流電源3の正極から第1スイッチング素子SW1を介してゲート端子Gに突入電流が流れ込むのを防止できる。
この場合、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc以上になると、第1スイッチング素子SW1の寄生ダイオードとダイオードD1とがオンする。これにより、第1リアクトルL1から第1スイッチング素子SW1の寄生ダイオードを介して直流電源3の正極に電流が流れる。そして、その電流は直流電源3の負極からダイオードD1を介して第1リアクトルL1に帰還する。この電流経路により、ゲート電圧Vg1は電源電圧Vdcにクランプされ過電圧になることが防止できる。
このように、ゲート電圧Vg1が電源電圧Vdc以上になるように第2設定時間ta1を設定することにより、続くオン固定期間S3に効率良く繋いでスイッチング素子M1のオン状態を継続させることができ、ゲート駆動回路GD1の消費電力の低減を実現できる。
次に、第2リアクトルL2を励磁する励磁期間T4における、第4スイッチング素子SW4がオンする第3設定時間tbについて説明する。
励磁期間T4では、第2リアクトルL2を介してスイッチング素子M1の入力容量Cissを放電するもので、ゲート電圧Vg1は、三角関数を用いて以下の式(2)で表せる。
Figure 2019202862
この励磁期間T4において、第2リアクトルL2の電流iL2は、以下の式(3)で表せる。
Figure 2019202862
上述したように、第2リアクトルL2とスイッチング素子M1の入力容量との間で共振動作が生じ、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギによって第2リアクトルL2は励磁される。そして、ゲート電圧Vg1はゼロに向けて減少し、第2リアクトルL2の電流iL2は正方向に増加する。
上記第3設定時間tbを、第2リアクトルL2のインダクタンスL2とスイッチング素子M1の入力容量Cissとで決定される共振周期TRの1/4に設定すると、ゲート電圧Vg1はゼロになり、第2リアクトルL2の電流iL2を最大にすることができる。即ち、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギを無駄なく第2リアクトルL2に移動させることが可能になる。
なお、共振周期TRは、以下の式(4)で表せる。
Figure 2019202862
次に、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源3に回生する回生期間T5における、第5スイッチング素子SW5がオンする第4設定時間tcについて説明する。
回生期間T5では、第2リアクトルL2から第5スイッチング素子SW5を介して直流電源3に電力回生し、このときの第2リアクトルL2の電流iL2は、三角関数を用いて以下の式(5)で表せる。
Figure 2019202862
上記第3設定時間tb(共振周期TRの1/4)にて第2リアクトルL2に移動したエネルギは、続く同等時間(共振周期TRの1/4)にて第5スイッチング素子SW5を介して直流電源3に電力回生される。このため、上記第4設定時間tcを、第3設定時間tbと同様に、第2リアクトルL2のインダクタンスL2とスイッチング素子M1の入力容量Cissとで決定される共振周期TRの1/4に設定する。
これにより、第2リアクトルL2の電流iL2をゼロにすることができ、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギを無駄なく第2リアクトルL2を介して直流電源3に回生し、続くオフ固定期間T6に効率良く繋いでスイッチング素子M1のオフ状態を継続させることができる。
また、第5スイッチング素子SW5を介して直流電源3に電力回生される回生期間T5に、第5スイッチング素子SW5の寄生ダイオードの導通を避けることができる。
このように、第3設定時間tbおよび第4設定時間tcを、それぞれ共振周期TRの1/4に設定することにより、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギを効率良く直流電源3へ電力回生することができ、ゲート駆動回路GD1の消費電力の低減を実現できる。
なお、スイッチング素子M1が通常オンする場合においても、同様に、励磁期間S4における第3設定時間tb、および回生期間S5における第4設定時間tcを、第2リアクトルL2のインダクタンスL2とスイッチング素子M1の入力容量Cissとで決定される共振周期TRの1/4に設定することにより、同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図18は実施の形態2によるゲート駆動回路、およびゲート駆動回路を用いてスイッチング制御される電力変換装置の構成を示す図である。
図18に示すように、ゲート駆動回路GD1の主回路1Aは、直流電源3の正極と第1ノードN1との間で第1スイッチング素子SW1に直列接続される第1抵抗R1を備え、さらに、直流電源3の負極と第1ノードN1との間で第2スイッチング素子SW2に直列接続される第2抵抗R2を備える。その他の構成は、上記実施の形態1の図1で示したものと同様であり、図1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態においても、ゲート駆動回路GD1の制御回路2は上記実施の形態1と同様に主回路1A内の第1〜第5スイッチング素子SW1〜SW5を制御し、主回路1Aは同様に動作して、実施の形態1と同様の効果が得られる。
この場合、ゲート充電期間T2、S2からオン固定期間T3、S3に移行する際の、ゲート電圧Vg1と電源電圧Vdcとの電位差に基づいた突入電流が第1抵抗R1により防止できる。また、回生期間T5、S5からオフ固定期間T6、S6に移行する際の、ゲート電圧Vg1とゼロ電圧との電位差に基づいた突入電流が第2抵抗R2により防止できる。これにより、ゲート駆動回路GD1内の過電流を防止でき、さらに低消費電力および信頼性向上が図れる。
なお、第1抵抗R1の代わりに第1スイッチング素子SW1の内部抵抗を利用し、第2抵抗R2の代わりに第2スイッチング素子SW2の内部抵抗を利用することでも、上述した突入電流を抑制することができる。この実施の形態では、第1、第2抵抗R1、R2を別途設けたことにより、確実に突入電流を防止できる。
実施の形態3.
図19は実施の形態3によるゲート駆動回路、およびゲート駆動回路を用いてスイッチング制御される電力変換装置の構成を示す図である。
図19に示すように、ゲート駆動回路GD1は、直流電源4から電源供給されてスイッチング素子M1をオン/オフ駆動する主回路1Bと、主回路1Bを制御する制御回路2とを備える。この実施の形態では、直流電源4は、第1直流電源4Aと第2直流電源4Bとを直列接続して構成され、第1直流電源4Aと第2直流電源4Bとの接続点がスイッチング素子M1のソース端子Sに接続される。その他の構成は、上記実施の形態1の図1で示したものと同様であり、図1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
なお、第1直流電源4Aの直流電圧(以下、第1電源電圧と称す)をVdc1、第2直流電源4Bの直流電圧(以下、第2電源電圧と称す)をVdc2とする。また、電源電圧Vdcである直流電源4の電圧は、Vdc1+Vdc2となる。電源電圧Vdcの大部分は第1電源電圧Vdc1であり、第2電源電圧Vdc2は、例えば10%程度で良い。
また、ここでもゲート駆動回路GD1が直流電源4を備えるものとするが、直流電源4はゲート駆動回路GD1の外部に設けても良い。
ゲート駆動回路GD1、GD2は同様の構成で同様に動作するため、以下、スイッチング素子M1を駆動するゲート駆動回路GD1について詳細に説明し、ゲート駆動回路GD2の説明は省略する。
図20は、スイッチング素子M1が同期整流する場合における、駆動周期Tの1周期分の各部の波形図を示す。スイッチング素子M1は、同期整流によりターンオンし、その後ターンオフする。図20に示すように、時刻t0〜t6にて1周期が7つの動作期間T1〜T7に分割される。各動作期間T1〜T7における電流経路を図21〜図27に示す。
この実施の形態3では、ゲート駆動回路GD1の制御回路2は、上記実施の形態1と同様に主回路1B内の第1〜第5スイッチング素子SW1〜SW5を制御するものであるが、電流経路を含む動作が実施の形態1と異なる。
なお、実施の形態1と同様に、オフ固定期間からオン固定期間に至る動作を示す動作期間T1〜T3をターンオンする期間とする。また、オン固定期間からオフ固定期間に至る動作を示す動作期間T4〜T7をターンオフする期間とする。
時刻t0〜t1の動作期間T1は、スイッチング素子M1のオフ固定期間であると共に、スイッチング素子M1の状態を判定する判定期間である。
この動作期間T1では、スイッチング素子M1はオフ状態を継続しているが、オン指令信号Sin2の変化により時刻t0にてスイッチング素子M2がオフすると、インダクタンス成分Lは電流を継続して流すように作用するため、スイッチング素子M1の寄生ダイオードがオンする。即ち、スイッチング素子M1は寄生ダイオードを介して電流が流れるダイオード整流の状態になる。
第2スイッチング素子SW2はオンを継続しているため、スイッチング素子M1のゲート端子Gから第2スイッチング素子SW2を介して第2直流電源4Bの負極に電流が流れる。その後、電流は第2直流電源4Bの正極からスイッチング素子M1のソース端子に流れる。この電流経路によって、ゲート電圧Vg1は−Vdc2に固定され、スイッチング素子M1はオフを継続する(図21)。
このダイオード整流の状態では、電流ILおよびドレイン電流Id1は、絶対値がIdに等しく、スイッチング素子M2のドレイン電流Id2はゼロになる。また、ドレイン電圧Vds1は−Vf1に、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVdd+Vf1にそれぞれ変化する。
制御回路2では、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かを上記実施の形態1と同様に判定する。そしてこの場合、制御回路2は、スイッチング素子M1の状態を、ダイオード整流であると判定する。
次に、時刻t1〜t2の動作期間T2は、スイッチング素子M1のゲート端子Gを充電するゲート充電期間である。
時刻t1にてスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がLoからHiに変化すると、第2スイッチング素子SW2がオフしてスイッチング素子M2のオン固定期間を終了すると共に、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であることの判定を受けて、第5スイッチング素子SW5を第1設定時間taだけオンする。これにより、動作期間T2では、第1直流電源4Aの正極から第5スイッチング素子SW5を介して第2リアクトルL2に電流が流れ込む。そして、その電流は、第2リアクトルL2からスイッチング素子M1のゲート端子Gへ流れ、第1直流電源4Aの負極へ帰還する(図22)。
この動作により、ゲート端子Gは第2リアクトルL2を介して充電され、ゲート電圧Vg1は−Vdc2から正方向に変化して正極へ移行する。ゲート電圧Vg1が閾値電圧を超えるとスイッチング素子M1がオンし、スイッチング素子M1の寄生ダイオードに流れていた電流は、スイッチング素子M1本体を流れるように変化してソース端子Sからドレイン端子Dへ流れる。これにより、ドレイン電圧Vds1は−Vf1からゼロに変化し、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVdd+Vf1からVddに変化する。
なお、第5スイッチング素子SW5がオンする第1設定時間taは、充電によりゲート電圧Vg1が第1電源電圧Vdc1以上になるように設定するのが望ましい。この場合、第1直流電源4Aの負極がスイッチング素子M1のソース端子Sに接続されているため、第1電源電圧Vdc1は直流電源4の正極とソース端子Sとの間の電圧に等しい。これにより、続くオン固定期間T3において、直流電源4の正極から第1スイッチング素子SW1を介してゲート端子Gに突入電流が流れ込むのを防止できる。
次に、時刻t2〜t3の動作期間T3は、スイッチング素子M1のオン状態を継続するオン固定期間である。
時刻t2にて、第5スイッチング素子SW5をオフすると共に、第1スイッチング素子SW1をオンする。この時、ゲート電圧Vg1が第1電源電圧Vdc1未満の場合、直流電源4の正極(第1直流電源4Aの正極)から第1スイッチング素子SW1を介してゲート端子Gに電流が流れる。その電流は、スイッチング素子M1のソース端子Sから第1直流電源4Aの負極へ帰還する。この電流経路によって、スイッチング素子M1のゲート電圧Vg1は第1電源電圧Vdc1に固定される。ゲート電圧Vg1が第1電源電圧Vdc1と等しくなると、電流の流れは停止し、スイッチング素子M1はオン状態を継続する。 このとき、スイッチング素子M1に流れる電流は、スイッチング素子M1本体を流れてソース端子Sからドレイン端子Dへ流れ続ける(図23)。
次に、時刻t3〜t4の動作期間T4は、第2リアクトルL2を励磁する励磁期間である。
時刻t3にてスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がHiからLoに変化すると、第1スイッチング素子SW1がオフしてスイッチング素子M1のオン固定期間を終了すると共に、第4スイッチング素子SW4を第3設定時間tbだけオンする。第3設定時間tbは、上記実施の形態1と同様に設定する。これにより、動作期間T4では、スイッチング素子M1のゲート端子Gから第2リアクトルL2を介して第4スイッチング素子SW4に電流が流れる。その電流は、第4スイッチング素子SW4から直流電源4の負極(第2直流電源4Bの負極)を介してスイッチング素子M1のソース端子Sへ帰還する(図24)。
この電流経路により、第2リアクトルL2とスイッチング素子M1の入力容量との間で共振動作が生じ、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギによって第2リアクトルL2は励磁される。その結果、ゲート電圧Vg1は負方向に変化して正極から負極に向かい、第2リアクトルL2の電流iL2はゼロから正方向に増加する。
ゲート電圧Vg1が閾値電圧以下になると、スイッチング素子M1はオフし、ダイオード整流の状態に移行する。
次に、時刻t4〜t5の動作期間T5は、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源4に回生する回生期間である。
時刻t4にて、第4スイッチング素子SW4がオフすると共に、第5スイッチング素子SW5を第4設定時間tcだけオンする。第4設定時間tcは、上記実施の形態1と同様に設定する。
第2リアクトルL2は、電流を継続して流すように作用するため、この動作期間T5では、電流は第2リアクトルL2から第5スイッチング素子SW5を介して第1直流電源4Aの正極に流れ込む。そして、第1直流電源4Aと第2直流電源4Bとの接続点、第2直流電源4Bの負極、さらに第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードを介して第2リアクトルL2に帰還する。そして、第2リアクトルL2に流れる電流iL2はゼロに近づいて行く。また、スイッチング素子M1は、ダイオード整流の状態を継続する(図25)。
また、スイッチング素子M1がダイオード整流の状態であるため、ドレイン電圧Vds1は−Vf1になり、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVdd+Vf1となる。
この電流経路により、動作期間T5では、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源4に回生する。即ち、動作期間T4および動作期間T5において、スイッチング素子M1のゲート蓄積電荷によるエネルギは、第2リアクトルL2によって直流電源4に回生される。
なお、図示していないが、第2リアクトルL2から第5スイッチング素子SW5を介して第1直流電源4Aの正極に流れ込んだ電流は、以下の経路にも流れる。即ち、第1直流電源4Aと第2直流電源4Bとの接続点から、スイッチング素子M1のソース端子Sを介して第2リアクトルL2へ帰還する経路を形成する。この電流経路によってゲート電圧Vg1は負極へ変化して行く。なお、ゲート電圧Vg1が−Vdc2より低くなることはない。仮に、ゲート電圧Vg1が−Vdc2より低くなっても、第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードがオンして、ゲート電圧Vg1は−Vdc2にクランプされる。
また、この動作期間T5において、電流は第2スイッチング素子SW2の寄生ダイオードを通過しているが、第2スイッチング素子SW2をオンさせて第2スイッチング素子SW2本体を流れるようにしても良い。その場合、導通損失が低減される。
次に、時刻t5〜t6の動作期間T6は、スイッチング素子M1のオフ固定期間である。
時刻t5にて、第5スイッチング素子SW5がオフすると共に、第2スイッチング素子SW2をオンする。これにより、スイッチング素子M1のゲート端子Gから第2スイッチング素子SW2を介して第2直流電源4Bの負極に電流が流れる。その電流は、第2直流電源4Bの正極からスイッチング素子M1のソース端子Sへ帰還する(図26)。
この電流経路により、動作期間T5では、ゲート電圧Vg1は−Vdc2に固定され、スイッチング素子M1はオフを継続する。
次に、時刻t6〜t0の動作期間T7は、引き続き、スイッチング素子M1のオフ固定期間である。
時刻t6にて、スイッチング素子M2のオン指令信号Sin2がLoからHiに変化すると、スイッチング素子M2のゲート端子Gは充電されてオンする。その結果、スイッチング素子M2のドレイン端子Dからソース端子Sへ流れる電流は、インダクタンス成分Lへ流れ込む(図27)。
この動作期間T7では、スイッチング素子M1の寄生ダイオードはオフするため、スイッチング素子M1のドレイン電圧Vds1は、−Vf1からVddへ変化する。一方、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2は、Vdd+Vf1からゼロに変化する。また、ゲート電圧Vg1は−Vdc2に固定された状態を継続する。
以上のように、スイッチング素子M1は、同期整流によるターンオンと、ターンオフとを繰り返す。この場合、電力変換装置10は、直流母線11A、11B間の直流電力からバッテリ12に電力供給する。
この実施の形態では、直流電源4を第1直流電源4Aと第2直流電源4Bとを直列接続して構成し、第1直流電源4Aと第2直流電源4Bとの接続点がスイッチング素子M1のソース端子Sに接続される。このため、ゲート駆動回路GD1により、スイッチング素子M1のオフ時、ゲート電圧Vg1の負電圧保持が可能となる。例えば、スイッチング素子M1に直列接続されたスイッチング素子M2のドレイン電圧変動に起因してスイッチング素子M1の誤点弧が発生することがあるが、そのような誤点弧を防止できる。
なお、上述した説明では、スイッチング素子M1が同期整流ではなく通常オンする場合の説明を省略したが、その場合も、スイッチング素子M1のオフ時、ゲート電圧Vg1の負電圧保持が可能となり、誤点弧を防止できる。
このため、上記実施の形態1と同様に、低消費電力で小型の回路構成が得られると共に、さらに信頼性が向上する。
また、各スイッチング素子M1、M2のゲート駆動回路GD1、GD2の消費電力が低減でき、さらに信頼性が向上するため、電力変換装置10の電力損失を低減して装置構成の小型化、低コスト化を実現でき、さらに信頼性が向上する。
実施の形態4.
次に、実施の形態4について説明する。図28は実施の形態4によるゲート駆動回路および電力変換装置の構成を示す図である。
上記実施の形態1〜3では、電力変換装置10として、バッテリ12の充放電動作を行うDC/DCコンバータを示したが、この実施の形態では、電力変換装置10Aとしてインバータを用いる。
図28に示すように、電力変換装置10Aは、三相(U、V、W)構成のインバータであり、直流母線11A、11B間に、3個のレグ13U、13V、13Wを並列接続して備える。各レグ13U、13V、13Wは、2つのスイッチング素子M1、M2を直列接続して成る。また、電力変換装置10Aは、各スイッチング素子M1、M2を駆動するためにそれぞれゲート駆動回路GD1、GD2を備える。そして、2つのスイッチング素子M1、M2の接続点から負荷であるモータ12Aに電力供給する。
この場合、電力変換装置10Aは、モータ12Aの各相コイルのインダクタンス成分LU、LV、LWを介してモータ12Aに電力供給する。即ち、各インダクタンス成分LU、LV、LWを流れる電流ILU、ILV、ILWが各相電流となる。
なお、電力変換装置10Aは、三相に限らず、例えば単相フルブリッジインバータでも良い。
ゲート駆動回路GD1、GD2は、上記実施の形態1と同様の構成で同様に動作する。この場合、電力変換装置10Aは、三相(U、V、W)構成であるため、相毎に(2π/3)ずれた交流波形を出力するように、各相のレグ13U、13V、13Wが駆動される。
U相のレグ13Uについて、各スイッチング素子M1、M2の同期整流によるターンオン動作を、図29〜図32に基づいて以下に説明する。図29、図30は、相電流ILUが正の場合を示し、図31、図32は、相電流ILUが負の場合を示す。この場合、U相のレグ13Uからインダクタンス成分LUに流れる電流ILUの絶対値をIdとする。
なお、V相、W相についても同様に動作するため説明を省略する。
スイッチング素子M1がオフしてスイッチング素子M2がオンしている状態(ゲート駆動回路GD1の動作期間T7に相当)では、相電流ILUは、直流母線11Aからスイッチング素子M1を介してモータ12Aに流れる(図29)。
次いで、スイッチング素子M2がオフすると、スイッチング素子M1、M2の同時オンを防止する短絡防止期間(ゲート駆動回路GD1の動作期間T1に相当)となる。この期間は、スイッチング素子M2のオン指令信号Sin2がHiからLoに変化した後にスイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がLoからHiになる前の期間であり、スイッチング素子M1のオフ固定期間であると共に、スイッチング素子M1の状態を判定する判定期間である。スイッチング素子M1はオフ状態を継続しているが、スイッチング素子M2がオフすると、モータ12Aのインダクタンス成分LUは電流を継続して流すように作用するため、スイッチング素子M1の寄生ダイオードがオンする。即ち、スイッチング素子M1は寄生ダイオードを介して電流が流れるダイオード整流の状態になる(図30)。
このダイオード整流の状態では、相電流ILUおよびドレイン電流Id1は、絶対値がIdに等しく、スイッチング素子M2のドレイン電流Id2はゼロになる。また、ドレイン電圧Vds1は−Vf1に、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2はVdd+Vf1にそれぞれ変化する。
ゲート駆動回路GD1の制御回路2では、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かを判定する。判定は、オン指令信号Sin1とスイッチング素子M1、M2のドレイン電流Id1、Id2、相電流ILUによる電流情報とに基づいて行う。このように、制御回路2は、オン指令信号Sin1と3種の電流情報により高精度にダイオード整流であるか否かを判定することができる。
この場合、制御回路2は、スイッチング素子M1の状態を、ダイオード整流であると判定する。
なお、制御回路2は、オン指令信号Sin1とスイッチング素子M1、M2のドレイン電圧Vds1、Vds2による電圧情報とに基づいて、スイッチング素子M1の状態がダイオード整流であるか否かを判定しても良い。その場合、電流情報を用いる場合よりパラメータが少なく制御が簡素化できる。
そして、上記実施の形態1と同様に、スイッチング素子M1がダイオード整流している時に、ゲート充電期間T2において第5スイッチング素子SW5を第1設定時間taだけオンし、第2リアクトルL2を介してスイッチング素子M1の入力容量Cissを充電する。その後、第5スイッチング素子SW5をオフすると共に、第1スイッチング素子SW1をオンして、スイッチング素子M1のオン状態を継続する動作期間T3に至る。
次に、相電流ILUが負の場合を示す。スイッチング素子M2がオフしてスイッチング素子M1がオンしている状態(ゲート駆動回路GD2の動作期間T7に相当)では、モータ12Aからスイッチング素子M1に流れる相電流ILUはモータ12Aに還流する(図31)。
次いで、スイッチング素子M1がオフすると、スイッチング素子M1、M2の同時オンを防止する短絡防止期間(ゲート駆動回路GD2の動作期間T1に相当)となる。この期間は、スイッチング素子M1のオン指令信号Sin1がHiからLoに変化した後にスイッチング素子M2のオン指令信号Sin2がLoからHiになる前の期間であり、スイッチング素子M2のオフ固定期間であると共に、スイッチング素子M2の状態を判定する判定期間である。スイッチング素子M2はオフ状態を継続しているが、スイッチング素子M1がオフすると、モータ12Aのインダクタンス成分LUは電流を継続して流すように作用するため、スイッチング素子M2の寄生ダイオードがオンする。即ち、スイッチング素子M2は寄生ダイオードを介して電流が流れるダイオード整流の状態になる(図32)。
このダイオード整流の状態では、相電流ILUおよびスイッチング素子M2のドレイン電流Id2は、絶対値がIdに等しく、スイッチング素子M1のドレイン電流Id1はゼロになる。また、スイッチング素子M2のドレイン電圧Vds2は−Vf2に、スイッチング素子M1のドレイン電圧Vds1はVdd+Vf2にそれぞれ変化する。
ゲート駆動回路GD2の制御回路2では、スイッチング素子M2の状態がダイオード整流であるか否かを判定する。判定は、オン指令信号Sin2とスイッチング素子M1、M2のドレイン電流Id1、Id2、相電流ILUによる電流情報とに基づいて行う。このように、制御回路2は、オン指令信号Sin2と3種の電流情報により高精度にダイオード整流であるか否かを判定することができる。
この場合、ゲート駆動回路GD2の制御回路2は、スイッチング素子M2の状態を、ダイオード整流であると判定する。
なお、ゲート駆動回路GD2の制御回路2は、オン指令信号Sin2とスイッチング素子M1、M2のドレイン電圧Vds1、Vds2による電圧情報とに基づいて、スイッチング素子M2の状態がダイオード整流であるか否かを判定しても良い。その場合、電流情報を用いる場合よりパラメータが少なく制御が簡素化できる。
そして、ゲート駆動回路GD2は、スイッチング素子M2がダイオード整流している時に、ゲート充電期間T2において第5スイッチング素子SW5を第1設定時間taだけオンし、第2リアクトルL2を介してスイッチング素子M2の入力容量Cissを充電する。その後、第5スイッチング素子SW5をオフすると共に、第1スイッチング素子SW1をオンして、スイッチング素子M2のオン状態を継続する動作期間T3に至る。
この実施の形態においても、各ゲート駆動回路GD1、GD2は、各スイッチング素子M1、M2をターンオンする際のゲート充電期間T2に先だって、ダイオード整流であるか否かを高精度に判定する。そして、ダイオード整流である場合は、ゲート充電期間T2において第5スイッチング素子SW5を第1設定時間taだけオンし、インダクタンス値が高い第2リアクトルL2を介して各スイッチング素子M1、M2の入力容量Cissを充電する。
このように、入力容量Cissの増加に伴って、高いインダクタンスL2を用いて入力容量Cissを充電するため、充電電流(−iL2)が抑制され、ゲート駆動回路GD1、GD2の導通損失が低減し消費電力の低減が可能になる。また、上記実施の形態1と同様に、第2リアクトルL2の蓄積エネルギを直流電源3に回生する回生期間T5、S5に第5スイッチング素子SW5をオンすることにより、導通損失を低減して消費電力を低減できる。
また、各スイッチング素子M1、M2のゲート駆動回路GD1、GD2の消費電力が低減できるため、電力変換装置10Aの電力損失を低減して装置構成の小型化、低コスト化を実現できる。
なお、上記各実施の形態では、DC/DCコンバータあるいはインバータを用いた電力変換装置10、10Aを示したが、ゲート駆動回路GD1は、スイッチング素子を有する電力変換装置に広く利用できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1,1A,1B 主回路、2 制御回路、3,4 直流電源、4A 第1直流電源、4B 第2直流電源、10,10A 電力変換装置、11A,11B 直流母線、12 バッテリ、12A モータ、13,13U,13V,13W レグ、D1 ダイオード、G ゲート端子、GD1,GD2 ゲート駆動回路、GSW1〜GSW5 駆動信号、L,LU,LV,LW インダクタンス成分、L1 第1リアクトル、L2 第2リアクトル、M1,M2 スイッチング素子、N1 第1ノード、R1 第1抵抗、R2 第2抵抗、S ソース端子、SW1 第1スイッチング素子、SW2 第2スイッチング素子、SW3 第3スイッチング素子、SW4 第4スイッチング素子、SW5 第5スイッチング素子、T1 判定期間、T2 ゲート充電期間、T3 オン固定期間、T4 励磁期間、T5 回生期間、T6,T7 オフ固定期間、ta 第1設定時間、ta1 第2設定時間、tb 第3設定時間、tc 第4設定時間。
本願に開示されるゲート駆動回路は、直流電源から電源供給されてスイッチング素子を駆動するもので、上記スイッチング素子のゲート端子に接続される第1ノードと、上記直流電源の正極と上記第1ノードとの間に接続される第1スイッチング素子と、上記直流電源の負極と上記第1ノードとの間に接続される第2スイッチング素子と、上記第1ノードに第1端子が接続される第1リアクトルと、上記第1ノードに第1端子が接続される第2リアクトルと、上記直流電源の正極と上記第1リアクトルの第2端子との間に接続される第3スイッチング素子と、上記直流電源の負極と上記第2リアクトルの第2端子との間に接続される第4スイッチング素子と、上記直流電源の正極と上記第2リアクトルの上記第2端子との間に接続される第5スイッチング素子と、上記直流電源の負極にアノードが、上記第1リアクトルの上記第2端子にカソードが接続されるダイオードと、上記スイッチング素子への駆動信号に基づいて上記第1〜第5スイッチング素子をスイッチング制御する制御回路とを備える。そして、上記ゲート駆動回路は、上記第1スイッチング素子がオン状態で上記第2〜第5スイッチング素子がオフ状態である、上記スイッチング素子のオン固定期間と、上記オン固定期間に先立って、上記スイッチング素子の上記ゲート端子を充電するゲート充電期間と、上記ゲート充電期間に先立って、上記スイッチング素子の状態がダイオード整流であるか否かを判定する判定期間とを有し、上記判定期間において、上記スイッチング素子の状態がダイオード整流と判定されると、上記ゲート充電期間において、上記第5スイッチング素子が第1設定時間だけオンして、上記第2リアクトルを介して上記スイッチング素子の上記ゲート端子を充電する。

Claims (15)

  1. 直流電源から電源供給されてスイッチング素子を駆動するゲート駆動回路において、
    前記スイッチング素子のゲート端子に接続される第1ノードと、
    前記直流電源の正極と前記第1ノードとの間に接続される第1スイッチング素子と、
    前記直流電源の負極と前記第1ノードとの間に接続される第2スイッチング素子と、
    前記第1ノードに第1端子が接続される第1リアクトルと、
    前記第1ノードに第1端子が接続される第2リアクトルと、
    前記直流電源の正極と前記第1リアクトルの第2端子との間に接続される第3スイッチング素子と、
    前記直流電源の負極と前記第2リアクトルの第2端子との間に接続される第4スイッチング素子と、
    前記直流電源の正極と前記第2リアクトルの前記第2端子との間に接続される第5スイッチング素子と、
    前記直流電源の負極にアノードが、前記第1リアクトルの前記第2端子にカソードが接続されるダイオードと、
    前記スイッチング素子への駆動信号に基づいて前記第1〜第5スイッチング素子をスイッチング制御する制御回路とを備える、
    ゲート駆動回路。
  2. 前記第1リアクトルのインダクタンスよりも前記第2リアクトルのインダクタンスを大きくした、
    請求項1に記載のゲート駆動回路。
  3. 前記第1スイッチング素子がオン状態で前記第2〜第5スイッチング素子がオフ状態である、前記スイッチング素子のオン固定期間と、
    前記オン固定期間に先立って、前記スイッチング素子の前記ゲート端子を充電するゲート充電期間と、
    前記ゲート充電期間に先立って、前記スイッチング素子の状態がダイオード整流であるか否かを判定する判定期間とを有し、
    前記判定期間において、前記スイッチング素子の状態がダイオード整流と判定されると、前記ゲート充電期間において、前記第5スイッチング素子が第1設定時間だけオンして、前記第2リアクトルを介して前記スイッチング素子の前記ゲート端子を充電する、
    請求項1または請求項2に記載のゲート駆動回路。
  4. 前記ゲート充電期間において、前記第5スイッチング素子がオンする前記第1設定時間は、前記スイッチング素子の前記ゲート端子、ソース端子間の電圧が、前記直流電源の正極、前記ソース端子間の電圧以上となるように設定される、
    請求項3に記載のゲート駆動回路。
  5. 前記判定期間において、前記スイッチング素子の状態がダイオード整流でないと判定されると、前記ゲート充電期間において、前記第3スイッチング素子が第2設定時間だけオンして、前記第1リアクトルを介して前記スイッチング素子の前記ゲート端子を充電する、
    請求項3または請求項4に記載のゲート駆動回路。
  6. 前記オン固定期間の終了後に、前記第4スイッチング素子が第3設定時間だけオンして、前記スイッチング素子の前記ゲート端子の蓄積エネルギにより前記第2リアクトルを励磁する励磁期間と、
    続いて前記第5スイッチング素子が第4設定時間だけオンして、前記第2リアクトルの蓄積エネルギを前記直流電源に回生する回生期間と、
    続いて前記第2スイッチング素子がオン状態で前記第1、第3〜第5スイッチング素子がオフ状態である、前記スイッチング素子のオフ固定期間とを有する、
    請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
  7. 前記第3設定時間および前記第4設定時間は、前記第2リアクトルのインダクタンスと前記スイッチング素子の入力容量とで決定される共振周期の1/4に設定される、
    請求項6に記載のゲート駆動回路。
  8. 前記直流電源の正極と前記第1ノードとの間で前記第1スイッチング素子に直列接続される第1抵抗と、
    前記直流電源の負極と前記第1ノードとの間で前記第2スイッチング素子に直列接続される第2抵抗とを備える、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
  9. 前記直流電源の負極が前記スイッチング素子のソース端子に接続される、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
  10. 前記直流電源は、第1直流電源と第2直流電源とを直列接続して構成され、該第1直流電源と該第2直流電源との接続点が前記スイッチング素子のソース端子に接続される、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
  11. 直流母線間に、2つのスイッチング素子を直列接続して成るレグを少なくとも1つ備え、前記2つのスイッチング素子の接続点からインダンタンス成分を介して負荷に電力供給する電力変換装置において、
    前記各スイッチング素子を駆動するために、それぞれ請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲート駆動回路を備える、
    電力変換装置。
  12. 直流母線間に、2つのスイッチング素子を直列接続して成るレグを少なくとも1つ備え、前記2つのスイッチング素子の接続点からインダンタンス成分を介して負荷に電力供給する電力変換装置において、
    前記各スイッチング素子を駆動するために、それぞれ請求項3から請求項7のいずれか1項に記載のゲート駆動回路を備え、
    前記各ゲート駆動回路の前記制御回路は、前記判定期間において、前記2つのスイッチング素子にそれぞれ流れる各電流と、該2つのスイッチング素子の前記接続点から前記インダンタンス成分を介して前記負荷に流れる電流とに基づいて駆動対象のスイッチング素子の状態を判定する、
    電力変換装置。
  13. 直流母線間に、2つのスイッチング素子を直列接続して成るレグを少なくとも1つ備え、前記2つのスイッチング素子の接続点からインダンタンス成分を介して負荷に電力供給する電力変換装置において、
    前記各スイッチング素子を駆動するために、それぞれ請求項3から請求項7のいずれか1項に記載のゲート駆動回路を備え、
    前記各ゲート駆動回路の前記制御回路は、前記判定期間において、前記2つのスイッチング素子のドレイン端子、ソース端子間の各電圧に基づいて駆動対象のスイッチング素子の状態を判定する、
    電力変換装置。
  14. 前記直流母線間の直流電力と前記負荷の直流電力との間で電力変換するDC/DCコンバータで構成される、
    請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  15. 前記直流母線間の直流電力と前記負荷の交流電力との間で電力変換するインバータで構成される、
    請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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