JPWO2019189662A1 - 発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子および熱可塑性樹脂発泡体 - Google Patents

発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子および熱可塑性樹脂発泡体 Download PDF

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Abstract

熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含み、2種のヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)及び塩(B)によって、発泡性熱可塑性樹脂粒子表面が被覆されており、(A)と(B)との付着量の合計は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部である発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子、および熱可塑性樹脂発泡体は、効率的に帯電防止硬化を得ることができる。

Description

本発明は、発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子および熱可塑性樹脂発泡体に関する。特に、低帯電量の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子およびポリスチレン系樹脂発泡体に関するものである。
発泡性熱可塑性樹脂粒子は、比較的安価で、特殊な方法を用いずに蒸気等で発泡成形ができ、高い緩衝の効果および高い断熱の効果が得られる為、社会的に有用な材料である。
発泡性熱可塑性樹脂粒子は、例えば、ポリスチレン系樹脂粒子に発泡剤(すなわち該粒子を僅かに膨潤せしめるにとどまる易揮発性の脂肪族炭化水素、例えばブタン、ペンタン等)を水性懸濁液中で含浸せしめる方法により製造される。このようにして製造された発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、ポリスチレン系樹脂発泡体を製造するための原料として用いられる。
得られたポリスチレン系樹脂発泡体は、魚箱、農産箱、食品用容器、家電製品等の緩衝材、および建材用断熱材等の幅広い用途に使用されている。
発泡性熱可塑性樹脂粒子、および熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、例えば、空気輸送により運搬若しくは乾燥しつつ配管内を移動する。しかし、ポリスチレン系樹脂を含む発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、およびポリスチレン系樹脂予備発泡粒子は電気絶縁性が高いために、摩擦によって帯電しやすい特徴を持つ。そのため、帯電に由来する静電気の放電により、発泡剤としての炭化水素に着火、爆発する可能性がある。
また、熱可塑性樹脂発泡体が家電製品および精密部品の緩衝材として使用される場合には、精密部品への埃等の予防の観点から、低帯電量の緩衝材(熱可塑性樹脂発泡体)が要求されている。
特許文献1では、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミン(アルキル基の炭素数C=16〜18)を含むことを特徴とする帯電防止性能を有するポリエチレン系樹脂発泡粒子、および発泡体が提案されている。
また、特許文献2では、表面にヒドロキシアルキルアミン類(N−ヒドロキシエチル−N−(2−ヒドロキシテトラデシル)アミン)と脂肪酸アマイドとが被覆してなることを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子(発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に相当)が提案されている。
特許文献3では、粒子表面に炭素原子数が13〜20であって、かつ側鎖に水酸基を有する脂肪族炭化水素基を有するヒドロキシアルキルアミン系化合物が付着していることを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子(発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に相当)が提案されている。
特許文献4では、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミン(アルキル基の炭素数C=14)を含むことを特徴とする低帯電量の発泡性スチレン系樹脂粒子(発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に相当)、予備発泡粒子、および発泡体の製造方法が提案されている。
特開2013−072039号公報 特開2005−015593号公報 特開平07−278340号公報 特開2017−114987号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載の手法においては、効率的に帯電防止性能を発現し難い傾向があった。
本発明の一実施形態は、以上のような状況に鑑みなされたものであり、その目的は、効率的に帯電防止効果を得ることができる発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子、および熱可塑性樹脂発泡体を提供することにある。
本発明者らは、前記従来技術の欠点を改善することを目的とし、鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
本発明の一実施形態は、熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の付着量の合計量は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部であることを特徴とする、発泡性熱可塑性樹脂粒子に関する。
本発明の一実施形態は、熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する、ことを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子に関する。
本発明の一実施形態は、熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させて成形してなる熱可塑性樹脂発泡体であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂発泡体表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体に関する。
本発明の一実施形態は、発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法であって、熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を接触させて前記熱可塑性樹脂粒子に前記発泡剤を含浸する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法に関する。
本発明の一実施形態は、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法であって、発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。
本発明の一実施形態は、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法であって、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法に関する。
本発明の一実施形態によると、2種のヒドロキシアルキルアミンを組み合わせることにより、効率的に帯電防止効果を得られる発泡性熱可塑性樹脂粒子(発泡性ポリスチレン系樹脂粒子)、熱可塑性樹脂予備発泡粒子、および熱可塑性樹脂発泡体を得ることができる。
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態または実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態または実施例についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。なお、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。
また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。
さらに、本明細書において特記しない限り、構造単位として、X単量体に由来する構造単位と、X単量体に由来する構造単位と、・・・およびX単量体(nは2以上の整数)とを含む共重合体を、「X/X/・・・/X共重合体」とも称する。X/X/・・・/X共重合体としては、明示されている場合を除き、重合様式は特に限定されず、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であってもよく、グラフト共重合体であってもよい。
本発明の一実施形態は、2種のヒドロキシアルキルアミンの塩の組み合わせを特定量表面に被覆させたことを特徴とする発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子、および熱可塑性樹脂発泡体である。さらに、本発明の一実施形態は、2種のヒドロキシアルキルアミンの塩の添加の際、2種のヒドロキシアルキルアミンの塩を水溶液にして塗布させたことで即効性を持たせたことを特徴とする、低帯電量の発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子、および熱可塑性樹脂発泡体である。なお、以下では、前記「2種のヒドロキシアルキルアミンの塩」を「帯電防止剤」と記載する場合がある。
2種のヒドロキシアルキルアミンの塩は、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を意図する。それ故に、以下、「N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)」および「N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)」を、「帯電防止剤」と記載する場合がある。また、以下、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を、それぞれ、単に(A)および(B)と称する場合もある。また、以下、熱可塑性樹脂予備発泡粒子および熱可塑性樹脂発泡体を、それぞれ、予備発泡粒子および発泡体と記載する場合がある。
〔1.発泡性熱可塑性樹脂粒子〕
本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子は、熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の付着量の合計量は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部である。当該構成であれば、低帯電量の発泡性熱可塑性樹脂粒子を得ることができる。発泡性熱可塑性樹脂粒子が低帯電量であることは、発泡性熱可塑性樹脂粒子が帯電防止効果を有することを意図する。本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子は、低帯電量である、すなわち帯電防止効果を有する、予備発泡粒子、および発泡体を提供できる。
〔1−1.熱可塑性樹脂〕
本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成する熱可塑性樹脂としては、スチレン単独重合体、スチレン/エチレン系共重合体、スチレン/ブタジエン系共重合体、スチレン/アクリロニトリル系共重合体、スチレン/アクリル酸エステル系共重合体、アクリル酸エステル単独重合体、アクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂は、1種のみを単独で、もしくは2種以上を混合して使用することができる。
これら熱可塑性樹脂のうちでも、発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成する基材樹脂は、スチレン系単量体およびアクリル酸エステル系単量体を共重合して得られるものがよい。
前記「基材樹脂」とは、発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量%のうち、50重量%以上を構成する樹脂を意図する。
本発明の一実施形態における発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成するスチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系誘導体が挙げられる。
これらスチレン系単量体は、1種のみを単独で、もしくは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の一実施形態における発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成するアクリル酸エステル系単量体としては、例えば、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、セチルメタクリレートなどの、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルが挙げられる。
これらアクリル酸エステル系単量体は、1種のみを単独で、もしくは2種以上を混合して使用することができる。アクリル酸エステル系単量体は、スチレン系単量体と共重合可能な成分でもある。
また、アクリル酸エステル系単量体以外にスチレン系単量体と共重合が可能な各種成分としては、アクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレート等の各種単量体、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの2官能性単量体が挙げられる。これらスチレン系単量体と共重合が可能な成分は、1種または2種以上使用し共重合に供しても良い。
本発明の一実施形態における発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成するスチレン系単量体およびアクリル酸エステル系単量体とは、それぞれ、本発明の一実施形態における発泡性熱可塑性樹脂粒子を構成する熱可塑性樹脂の形成に用いられるスチレン系単量体およびアクリル酸エステル系単量体を意図する。
〔1−2.発泡剤〕
前記発泡性熱可塑性樹脂を発泡するための発泡剤としては、公知のものが挙げられ、例えば、(i)プロパン、イソブタン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタン、ネオペンタン等の脂肪族炭化水素類、(ii)ジフルオロエタン、テトラフルオロエタン等のオゾン破壊係数がゼロであるハイドロフルオロカーボン類等の揮発性発泡剤、(iii)空気、窒素、炭酸ガス等の無機ガス、(iv)水等があげられる。これら発泡剤は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これら発泡剤のうちでも、ブタンが、発泡力が良好である点から、好ましい。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子は、スチーム等を吹き込み加熱することで予備発泡粒子とすることができる。さらに、前記予備発泡粒子は金型内に充填し、スチーム等を吹き込んで加熱し発泡させることで発泡体とすることができる。
〔1−3.帯電防止剤〕
本発明の一実施形態における帯電防止剤は、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンのアルキル基の炭素数が8〜12であり分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有するN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)、および、アルキル基の炭素数が14であり分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有するN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)である。アルキル基の炭素数が8以上である場合、帯電防止剤と発泡性熱可塑性樹脂との接着力を維持でき、発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡および成形する間に発泡性熱可塑性樹脂粒子から帯電防止剤が流れにくく、発泡体の帯電防止性能が良好になる。アルキル基の炭素数が14以下である場合、特に帯電防止剤を水溶液にしたときに析出しないので、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面等に均一に塗布できることから、帯電防止性能が良好になる。
本発明の一実施形態の帯電防止剤は一般的に使用される、ヒドロキシアルキルアミンであれば、特に限定されない。
本発明の一実施形態の帯電防止剤には、例えば、一般的に使用される、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシヘキサデシルアミン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)ドデシルアミン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)テトラデシルアミン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)ヘキサデシルアミン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)オクタデシルアミン、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシテトラデシルアミン、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシヘキサデシルアミン、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシオクタデシルアミン、N−ヒドロキシプロピル−N−2−ヒドロキシテトラデシルアミン、N−ヒドロキシブチル−N−2−ヒドロキシテトラデシルアミン、N−ヒドロキシペンチル−N−2−ヒドロキシテトラデシルアミン、N−ヒドロキシペンチル−N−2−ヒドロキシヘキサデシルアミン、N−ヒドロキシペンチル−N−2−ヒドロキシオクタデシルアミン、N,N−ビス(2―ヒドロキシエチル)ドデシルアミン、N,N−ビス(2―ヒドロキシエチル)テトラデシルアミン、N,N−ビス(2―ヒドロキシエチル)ヘキサデシルアミン、N,N−ビス(2―ヒドロキシエチル)オクタデシルアミン等の1アミノ2ヒドロキシ化合物などが挙げられる。本発明の一実施形態の帯電防止剤には、また、一般的に使用される、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなども挙げられる。これら帯電防止剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上併用することも可能である。
本発明の一実施形態における帯電防止剤の付着量は、発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部である。さらに、帯電量を安定的に低下させることができるため、好ましくは、帯電防止剤の付着は、発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.060重量部である。帯電防止剤の付着量が、発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、(a)0.005重量部以上である場合、良好な帯電防止性能を得られ、(b)0.075重量部以下である場合、予備発泡の間に粒子同士が合着するブロッキング現象が起こらないため、良好な生産性を維持できる。
前記「帯電防止剤の付着量」は、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面上に付着した帯電防止剤の合計量を意図する。換言すれば、前記「帯電防止剤の付着量」は、発泡性熱可塑性樹脂粒子に対する、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の付着量の合計量を意図する。
本発明の一実施形態における帯電防止剤の付着量は、予備発泡粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部が好ましく、0.005重量部〜0.060重量部がより好ましい。本発明の一実施形態における帯電防止剤の付着量は、発泡体100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部が好ましく、0.005重量部〜0.060重量部がより好ましい。当該構成によると、良好な帯電防止性能を得られるという利点を有する。当該「帯電防止剤の付着量」は、予備発泡粒子または発泡体の表面上に付着した帯電防止剤の合計量を意図する。換言すれば、当該「帯電防止剤の付着量」は、予備発泡粒子または発泡体に対する、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の付着量の合計量を意図する。
本発明の一実施形態において、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の配合割合は、(A):(B)=1:99〜50:50であることが好ましい。さらに、帯電量を安定的に低下させることができることから、(A)と(B)との配合割合は、好ましくは(A):(B)=2:98〜40:60である。帯電防止剤における前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の配合割合が99以下である場合、特に水溶液にしたときに析出しないので、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に均一に塗布できることから、帯電防止性能が良好になる。また、帯電防止剤における前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)の配合割合が50以下である場合、帯電防止剤と発泡性熱可塑性樹脂との接着力を維持でき、発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡および成形する間に発泡性熱可塑性樹脂粒子から帯電防止剤が流れにくく、発泡体の帯電防止性能が良好になる。
本発明の一実施形態における帯電防止剤の塗布方法は、一般的な方法を選択することができる。
以下、帯電防止剤を発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する場合を例に挙げ、帯電防止剤の塗布方法について説明する。帯電防止剤の発泡性熱可塑性樹脂粒子への塗布方法は、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面上に2種の前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩(すなわち、(A)および(B))が混在して存在している限り、特に限定されない。
前記帯電防止剤は、例えば、事前に2種のN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩を混合した後、当該混合物を前記発泡性熱可塑性樹脂粒子表面に塗布してもよい。前記帯電防止剤は、それぞれのN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩を個別に前記発泡性熱可塑性樹脂粒子表面に塗布し、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子表面上で混合してもよい。
本発明の一実施形態における帯電防止剤の塗布方法としては、例えば、帯電防止剤の水溶液を作成し、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に対して、前記水溶液を塗布する方法が好ましい。帯電防止剤を水溶液の状態で塗布することにより、(a)帯電防止剤を発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に均一に付着させることができるため、帯電防止剤の塗布量が少量であっても効率的に帯電防止効果を得ることができるとともに、(b)水を含むため、帯電防止剤の効果の即効性を得ることができる。
本発明の一実施形態における帯電防止剤の水溶液の作成(調整)方法は、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および/またはB(B)が溶解する方法であれば、溶解方法は特に限定されない。当該方法としては、例えば、水等の溶媒に、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および/またはB(B)を溶解させる方法、または、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および/またはB(B)に、水等の溶媒を加え溶解させる方法等が挙げられる。
本発明の一実施形態において、前記帯電防止剤の水溶液は、水を含む限り、水以外の溶媒を含んでいてもよい。当該帯電防止剤の水溶液に使用される溶媒には一般的に使用される溶媒であれば特に限定されない。具体的には、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノールなどが挙げられる。これら溶媒は、1種のみの溶媒を水と併用してもよく、2種以上の溶媒を水と併用することも可能である。前記帯電防止剤の水溶液が溶媒を含む場合、帯電防止剤の溶解性を上げることができる。
帯電防止剤を水溶液の状態で塗布する場合(場合Aとする)について説明する。場合Aにおいて、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)を含む水溶液と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を含む水溶液と、を別々に調製し、それら2種の水溶液を、それぞれ、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布してもよい。また、場合Aにおいて、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)とを含む水溶液を調製し、当該水溶液を、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布してもよい。作業性向上、および生産性向上の観点から、場合Aでは、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)とを含む水溶液を調製し、当該水溶液を、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布することが好ましい。
また、本発明の一実施形態における帯電防止剤の塗布方法としては、帯電防止剤を水溶液の状態で塗布する方法に限定されない。
前記帯電防止剤を発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する方法については特に制限はなく、公知の方法が挙げられる。当該方法としては、例えば、(i)脱水した発泡性熱可塑性樹脂粒子に配管内でスプレーノズルを用いて帯電防止剤の水溶液を噴霧する方法、(ii)脱水した発泡性熱可塑性樹脂粒子に帯電防止剤の水溶液を滴下しミキサによって混合する方法、(iii)発泡性熱可塑性樹脂粒子をブレンダー等で外添剤を混合するときに、帯電防止剤を添加し混合する方法等が挙げられる。
前記帯電防止剤を添加するタイミングとしては、発泡性熱可塑性樹脂表面に塗布できるタイミングであれば特に制限されない。当該タイミングとしては、例えば、発泡性熱可塑性樹脂粒子を脱水した後、発泡性熱可塑性樹脂粒子を送粒している間、発泡性熱可塑性樹脂粒子に添加物を付着させる前、または添加物を付着させた後等が挙げられる。
本発明の一実施形態において、発泡性熱可塑性樹脂表面に塗布するときの帯電防止剤の水溶液の濃度は、前記の水溶液100重量部に対して3重量%〜25重量%が好ましい。前記帯電防止剤の水溶液の濃度は、更に好ましくは、4重量%〜10重量%である。前記帯電防止剤の水溶液の濃度が、水溶液100重量部に対して、(a)3重量%以上である場合、帯電防止性能を発揮するために必要な量を噴霧するのに、大量の水溶液を塗布する必要がないため、脱水後の乾燥工程にて乾燥し易くなり、(b)25重量%以下である場合、水溶液中の帯電防止剤が析出しないため、水溶液を噴霧するノズルを詰まらせることなく、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に水溶液を均一に塗布することが出来る。
前記「帯電防止剤の水溶液の濃度」は、「水溶液中の前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度」であるともいえる。すなわち、本発明の一実施形態において、前記帯電防止剤の水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度は、3重量%〜25重量%であることが好ましく、4重量%〜10重量%であることがさらに好ましい、ともいえる。
本発明の一実施形態において、塩A(A)を含む水溶液と塩B(B)を含む水溶液とを別々に調製し、それら2種の水溶液を、それぞれ、対象物(例えば発泡性熱可塑性樹脂粒子)の表面に塗布する場合、前記水溶液中の塩A(A)および塩B(B)の濃度は、塩A(A)を含む水溶液中の塩A(A)の濃度と塩B(B)を含む水溶液中の塩B(B)の濃度との合計の濃度を意図する。本発明の一実施形態において、塩A(A)と塩B(B)とを含む水溶液を調製し、当該水溶液を対象物(例えば発泡性熱可塑性樹脂粒子)の表面に塗布する場合、前記水溶液中の塩A(A)および塩B(B)の濃度は、前記水溶液中の塩A(A)の濃度と塩B(B)の濃度との合計の濃度である。
また、発泡性熱可塑性樹脂粒子を脱水、および乾燥後に帯電防止剤を混合するミキサとしては特に制限はなく、均一に塗布できるミキサであればよい。例えば、スーパーミキサ、リボブレンダー、V型ブレンダー、ナウタミキサ、ヘンシェルミキサ、レディゲミキサ、ユニバーサルミキサ、アペックスミキサ等である。
帯電防止剤は、予備発泡粒子に塗布してもよいし、発泡体に塗布してもよい。帯電防止剤の予備発泡粒子および発泡体への塗布方法は、予備発泡粒子および発泡体の表面上に2種の前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩((A)および(B))が混在して存在している限り、特に限定されない。帯電防止剤の予備発泡粒子および発泡体への塗布に関する各態様は、上述した発泡性熱可塑性樹脂粒子に対する帯電防止剤の塗布に関する各種態様を、適宜援用できる。
〔1−4.添加物〕
本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子において、添加可能な添加物として可塑剤、造核剤、難燃剤、難燃助剤、外添剤等を、本発明の効果を阻害しない範囲で使用してもよい。
本発明の一実施形態において用いられる可塑剤としては、例えば、ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、グリセリントリステアレート、グリセリントリカプリレート、ヤシ油、パーム油、菜種油等が挙げられる。これら可塑剤のうちでも、発泡体を医療分野あるいは直接食品に接触する包装材料分野向けに使用する場合には、食用油が好ましく、さらに、やし油、パーム油、および菜種油がより好ましい。
本発明の一実施形態においては、可塑剤を、熱可塑性樹脂粒子の重合工程、発泡剤を含浸させる工程等にて添加してもよい。
本発明の一実施形態において用いられる造核剤としては、例えば、メタクリル酸メチル系共重合体、ポリエチレンワックス、タルク、脂肪酸ビスアマイド、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、等が挙げられる。脂肪酸ビスアマイドの具体的例としては、メチレンビスステアリルアマイド、エチレンビスステアリルアマイド、ヘキサメチレンビスパルミチン酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイド等である。
本発明の一実施形態において用いられる難燃剤および難燃助剤としては、公知慣用のものが使用できる。
前記難燃剤の具体例としては、例えば、(i)ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモシクロヘキサン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系化合物、(ii)テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールF、2,4,6−トリブロモフェノール等の臭素化フェノール類、(iii)テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、2,2−ビス[4'(2",3"−ジブロモアルコキシ)−3',5'−ジブロモフェニル]−プロパン等の臭素化フェノール誘導体、(iv)臭素化スチレン/ブタジエンブロック共重合体、臭素化ランダムスチレン/ブタジエン共重合体、臭素化スチレン/ブタジエングラフト共重合体などの臭素化ブタジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体(例えば、Chemtura社製EMERALD3000、若しくは、特表2009−516019号公報に開示されている)などが挙げられる。これら難燃剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記臭素化スチレン/ブタジエンブロック共重合体は、構成単位として、スチレン単量体に由来する構成単位およびブタジエン単量体に由来する構成単位を含むブロック共重合体であり、スチレン単量体に由来する構成単位およびブタジエン単量体に由来する構成単位のうち、少なくとも何れかの構成単位が臭素化されている共重合体を意図する。臭素化スチレン/ブタジエンブロック共重合体と同様に、臭素化ランダムスチレン/ブタジエン共重合体、臭素化スチレン/ブタジエングラフト共重合体および臭素化ブタジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体についても、臭素化されている構成単位は特に限定されない。
前記難燃助剤の具体例としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、2,3−ジメチルー2,3−ジフェニルブタン等の開始剤が挙げられる。
前記外添剤の具体例としては、例えば、(i)ラウリン酸トリグリセライド、ステアリン酸トリグリセライド、リノール酸トリグリセライドなどの脂肪酸トリグリセライド、(ii)ラウリン酸ジグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、リノール酸ジグリセライドなどの脂肪酸ジグリセライド、ラウリン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド、リノール酸モノグリセライドなどの脂肪酸モノグリセライド、(iii)ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、(iv)ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンパルミテート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレエート等の非イオン界面活性剤、などが挙げられる。これら外添剤は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を混合して使用しても良い。また、これら外添剤は発泡性熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸するときに水系(分散媒)に添加してもよいし、脱水後に若しくは乾燥後に添加し発泡性熱可塑性樹脂粒子表面を被覆してもよい。外添剤の添加時期は、外添剤による発泡性熱可塑性樹脂粒子の被覆方法に依存しない。外添剤による発泡性熱可塑性樹脂粒子の好ましい被覆方法は、発泡性熱可塑性樹脂粒子の乾燥後に外添剤を添付し、発泡性熱可塑性樹脂粒子と外添剤とを混合撹拌することにより被覆する方法である。
前記開始剤としては、一般的に公知の重合開始剤を用いることができる。例えば、有機過酸化物として、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、イソプロピル−t−ブチルパーオキシカーボネート、過安息香酸ブチル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−アミルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネートなど;アゾ化合物として、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなど;が挙げられる。これらの重合開始剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
〔1−5.帯電量〕
本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の帯電量としては、−1.0kV〜1.0kVであることが好ましく、−0.7kV〜0.7kVであることがより好ましく、−0.5kV〜0.5kVであることがさらに好ましい。
〔1−6.製造方法〕
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法は、公知の方法を適用できる。例えば、水性媒体中にて懸濁重合法により得られる粒子に発泡剤を含浸する方法、水性媒体中にて塊状重合等により製造されたペレットに発泡剤を含浸する方法、水性懸濁液中に分散した熱可塑性樹脂種粒子にスチレン系単量体等のモノマーを添加して該種粒子に含浸させながら重合せしめる懸濁シード重合法により得られる粒子に発泡剤を含浸する方法、押出機内で溶融混練された溶融樹脂を押出機先端に取り付けたダイスを通じて、循環水で満たされたカッターチャンバー内に押し出し、押し出し直後から、ダイスと接する回転カッターにより溶融樹脂を切断することで製造された樹脂に発泡剤を含浸する方法等、いずれの方法によっても得ることができる。
〔1−7.発泡体〕
本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子は、公知の方法で発泡させて、熱可塑性樹脂発泡体を得ることが出来る。例えば、一旦予備発泡粒子を作製し、その後型に該予備発泡粒子を充填し成形する方法や、発泡性熱可塑性樹脂粒子を直接型に充填し発泡成型する方法等が挙げられる。発泡体の製造方法の例としては下記のような方法が挙げられる。本発明の発泡性熱可塑性樹脂粒子を回転攪拌式予備発泡装置で、水蒸気を用いて80〜110℃程度で加熱することにより、嵩倍率が30〜100ml/g程度の予備発泡粒を得、得られた予備発泡粒子を所望の形状の金型内に充填し、水蒸気などを用いて105〜145℃程度で加熱することにより熱可塑性樹脂発泡体とすることができる。
〔2.発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法〕
本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法は、発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法であって、熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を接触させて前記熱可塑性樹脂粒子に前記発泡剤を含浸する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。
本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法に関する具体的態様については、適宜、〔1.発泡性熱可塑性樹脂粒子〕の記載を援用できる。
例えば、熱可塑性樹脂粒子の製造方法、および、発泡剤を含浸する工程において熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法としては、前記〔1−6.製造方法〕の項に記載した方法を挙げることができる。
また、(A)および/または(B)を含む水溶液の各態様、および当該水溶液を発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する方法としては、前記〔1−3.帯電防止剤〕の項に記載した各態様および方法を挙げることができる。
なお、前記「N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程」には、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)を含む水溶液を前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を含む水溶液を前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程も含まれ得る。
すなわち、本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法は、以下のような態様であってもよい:
発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法であって、
(i)熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を接触させて前記熱可塑性樹脂粒子に前記発泡剤を含浸する工程、並びに、
(ii)(ii−a)N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程、または、
(ii−b)N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)を含む水溶液を前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を含む水溶液を前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程、
を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。
本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法において、前記水溶液中の、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることが好ましい。
当該構成であれば、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に(A)および/または(B)を含む水溶液を均一に塗布することが可能となり、さらに、脱水後の乾燥工程にて当該水溶液を塗布後の発泡性熱可塑性樹脂粒子を乾燥し易い、という利点を有する。
〔3.熱可塑性樹脂予備発泡粒子〕
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子を、発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子であることが好ましい。本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、例えば、〔1.発泡性熱可塑性樹脂粒子〕の項にて説明した発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子であるか、または〔2.発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法〕の項にて説明した製造方法により製造された発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子であることが好ましい。
本発明の別の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、上述した構成を有するため、低帯電量である、すなわち帯電防止効果を有するという利点を有する。また、本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、上述した構成を有するため、低帯電量である、すなわち帯電防止効果を有する発泡体を提供できる。
予備発泡粒子の嵩倍率(嵩密度とも称する。)としては特に限定されない。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子の帯電量としては、−1.0kV〜1.0kVであることが好ましく、−0.7kV〜0.7kVであることがより好ましく、−0.5kV〜0.5kVであることがさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法としては、特に限定されない。例えば、本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法は、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法であって、発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。当該構成によると、低帯電量である、すなわち帯電防止効果を有する熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得ることができる。
熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に(A)および/または(B)を含む水溶液を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、前記〔1−3.帯電防止剤〕の項にて記載した、発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に(A)および/または(B)を含む水溶液を塗布する方法と同様の方法を用いることができる。
なお、前記「N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程」には、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程も含まれ得る。
すなわち、本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法は、以下のような態様であってもよい:
熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法であって、
(i)発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡する工程、並びに、
(ii)(ii−a)N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程、または、
(ii−b)N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程、
を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法において、前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることが好ましい。
当該構成であれば、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に(A)および/または(B)を含む水溶液を均一に塗布することが可能となり、さらに、当該水溶液を塗布後の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を乾燥し易い、という利点を有する。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子、および熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法に関するその他の具体的態様については、適宜、〔1.発泡性熱可塑性樹脂粒子〕の記載を援用できる。
〔4.熱可塑性樹脂発泡体〕
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体は、本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子を、型内成形させてなる熱可塑性樹脂発泡体であることが好ましい。本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体は、例えば、〔3.熱可塑性樹脂予備発泡粒子〕の項にて説明した熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内成形させてなる熱可塑性樹脂発泡体であることが好ましい。
本発明の別の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体は、本発明の一実施形態に係る発泡性熱可塑性樹脂粒子を、発泡させて成形してなる熱可塑性樹脂発泡体であることが好ましい。本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体は、例えば、〔1.熱可塑性樹脂予備発泡粒子〕の項にて説明した発泡性熱可塑性樹脂粒子を、発泡させ、かつ型内成形させてなる熱可塑性樹脂発泡体であるか、または〔2.発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法〕の項にて説明した製造方法により製造された発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させ、かつ型内成形させてなる熱可塑性樹脂発泡体であることが好ましい。
本発明の別の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体は、熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させて成形してなる熱可塑性樹脂発泡体であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂発泡体表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体は、上述した構成を有するため、低帯電量である、すなわち帯電防止効果を有するという利点を有する。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体の帯電量としては、−1.0kV〜1.0kVであることが好ましく、−0.7kV〜0.7kVであることがより好ましく、−0.5kV〜0.5kVであることがさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体の製造方法としては、特に限定されない。例えば、本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法であって、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。当該構成によると、低帯電量である、すなわち帯電防止効果を有する熱可塑性樹脂発泡体を得ることができる。
また、本発明の別の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体の製造方法としては、発泡性熱可塑性樹脂粒子を金型内に充填し、発泡成形する工程と、得られた熱可塑性樹脂発泡体の表面に、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を塗布する工程と、を含む方法も、挙げられる。
前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子を、型内成形する方法としては、公知の手法が用いられうる。例えば、金型内に前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子を充填し、蒸気等を吹き込んで加熱する方法により発泡成形体(発泡体)を得る、いわゆる型内発泡成形法等が挙げられる。具体的には、前記〔1−7.発泡体〕の項に記載の方法を挙げることができる。
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子を、直接、発泡成形する方法としては、公知の手法が用いられうる。
熱可塑性樹脂発泡体の表面に(A)および/または(B)を含む水溶液を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、発泡体に配管内でスプレーノズルを用いて帯電防止剤の水溶液を噴霧する方法、例えば刷毛などを用いて、発泡体に帯電防止剤の水溶液を塗り広げる方法などが挙げられる。
なお、前記「N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程」には、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程も含まれ得る。
すなわち、本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、以下のような態様であってもよい:
熱可塑性樹脂発泡体の製造方法であって、
(i)熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形する工程、並びに、
(ii)(ii−a)N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程、または、
(ii−b)N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)を含む水溶液を前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程、
を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体の製造方法において、前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることが好ましい。
当該構成であれば、熱可塑性樹脂発泡体の表面に(A)および/または(B)を含む水溶液を均一に塗布することが可能となり、さらに、当該水溶液を塗布後の熱可塑性樹脂発泡体を乾燥し易い、という利点を有する。
本発明の一実施形態は、以下の様な構成であってもよい。
〔1〕熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の付着量の合計量は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部であることを特徴とする、発泡性熱可塑性樹脂粒子。
〔2〕前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の配合割合が、(A):(B)=1:99〜50:50であることを特徴とする、〔1〕に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
〔3〕〔1〕または〔2〕のいずれかに記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を、発泡させてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
〔4〕〔3〕に記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内成形させてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体。
〔5〕熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する、ことを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
〔6〕熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させて成形してなる熱可塑性樹脂発泡体であって、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂発泡体表面が被覆されており、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体。
〔7〕発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法であって、熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を接触させて前記熱可塑性樹脂粒子に前記発泡剤を含浸する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
〔8〕前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることを特徴とする、〔7〕に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
〔9〕熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法であって、発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
〔10〕前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることを特徴とする、〔9〕に記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
〔11〕熱可塑性樹脂発泡体の製造方法であって、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形する工程と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程と、を含み、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
〔12〕前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることを特徴とする、〔11〕に記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
以下に、実施例および比較例を挙げるが、本発明は、これらによって制限されるものではない。例えば、以下の実施例および比較例では、熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂を使用したが、上述したように熱可塑性樹脂としてはポリスチレン系樹脂に限定されない。
なお、溶液の調整方法、測定評価法は、以下の通りに実施した。
<帯電防止剤の水溶液の調整>
500mlビーカーに、(i)純水100重量部、(ii)イソプロパノール3.3重量部、(iii)アルキル基の炭素数が12であり分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有するN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A[アルキル基の炭素数C=12]という場合もある)1.7重量部、(iv)アルキル基の炭素数が14であり分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有するN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B[アルキル基の炭素数C=14]という場合もある)6.1重量部を仕込んだ。続いて、仕込んだ原料をマグネチックスターラーで撹拌しながら、2種の塩を溶解させることで、帯電防止剤を含有する水溶液を得た。
<発泡性熱可塑性樹脂粒子帯電量>
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子をポリエチレン製の袋(OK袋No.15、大倉工業株式会社製)に入れ口を開けた状態で、23℃、湿度50%の恒温室で一晩保管した。保管後、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子300gを別のポリエチレン製の袋(OK袋No.15)に入れ、口を縛った状態で100回振った。その後、当該ポリエチレン袋の口を開け、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面の帯電量を静電気測定器(シシド静電気製、スタチロンDX)によって3回測定し、その平均値を被覆発泡性粒子(発泡性ポリスチレン系樹脂粒子)の帯電量とした。当該静電気測定器による発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の帯電量測定は、測定距離30mm、電荷量測定は23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行った。本測定方法では、帯電量の数値が−1.0kV〜1.0kVを合格とした。
<発泡性熱可塑性樹脂粒子帯電量(即効性)>
帯電防止剤を被覆させた後、1時間以内の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子300gをポリエチレン製の袋(OK袋No.15、大倉工業株式会社製)に入れ、口を縛った状態で100回振った。その後、当該ポリエチレン袋の口を開け、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面の帯電量を静電気測定器(シシド静電気製、スタチロンDX)によって3回測定し、その平均値を被覆発泡性粒子(発泡性ポリスチレン系樹脂粒子)の帯電量とした。当該静電気測定器による発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の帯電量測定は、測定距離30mm、電荷量測定は23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行った。本測定方法では、帯電量の数値が−1.0kV〜1.0kVを合格とした。
<ブロッキング量>
攪拌機付き予備発泡機に発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を投入し、水蒸気で加熱することにより発泡させ、見掛け倍率5〜80倍のポリスチレン系樹脂予備発泡粒子(以下、予備発泡粒子という)を得た。予備発泡粒子を予備発泡機から払出すとき、破砕機を停止し、目開き1cmの網を通して、ブロッキングしていない予備発泡粒子を送粒し、予備発泡粒子を得た。網を通過しなかった予備発泡粒子をブロッキングした予備発泡粒子として回収し、重量測定した。そして、投入した発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の重量に対し回収した予備発泡粒子(ブロッキングした予備発泡粒子)の重量の割合を重量部で、以下の基準にて、評価した。
○(良好):ブロッキングの割合が0.15%以下である。
×(不良):ブロッキングの割合が0.15%超である。
<予備発泡粒子帯電量>
ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子をポリエチレン製の袋(OK袋No.15、大倉工業株式会社製)に入れ口を開けた状態で、23℃、湿度50%の恒温室で一晩保管した。保管後、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子20gを別のポリエチレン製の袋(OK袋No.15)に入れ、口を縛った状態で100回振った。その後、当該ポリエチレン袋の口を開け、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子表面の帯電量を静電気測定器(シシド静電気製、スタチロンDX)によって3回測定し、その平均値を被覆予備発泡粒子(ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子)の帯電量とした。当該静電気測定器によるポリスチレン系樹脂予備発泡粒子の帯電量測定は、測定距離30mm、電荷量測定は23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行った。本測定方法では、帯電量の数値が−1.0kV〜1.0kVを合格とした。
<予備発泡粒子帯電量(即効性)>
帯電防止剤を被覆させた後、1時間以内のポリスチレン系樹脂予備発泡粒子20gをポリエチレン製の袋(OK袋No.15、大倉工業株式会社製)に入れ、口を縛った状態で100回振った。その後、当該ポリエチレン袋の口を開け、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子表面の帯電量を静電気測定器(シシド静電気製、スタチロンDX)によって3回測定し、その平均値を被覆予備発泡粒子(ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子)の帯電量とした。当該静電気測定器によるポリスチレン系樹脂予備発泡粒子の帯電量測定は、測定距離30mm、電荷量測定は23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行った)。本測定方法では、帯電量の数値が−1.0kV〜1.0kVを合格とした。
<発泡体帯電量>
発泡体を100mm(長さ)×100mm(幅)×10mm(厚さ)の大きさのサンプルに切り出した。得られたサンプルの表面スキン層のある面(すなわち、切断していない面)について、帯電量を測定した。35℃の乾燥室でサンプルを12時間乾燥させた後、恒温恒湿槽からサンプルを取り出した後、直ちにポリエチレン製の袋(OK袋No.15、大倉工業株式会社製)を用いて発泡体(サンプル)表面全体を素早く5往復擦り、直後1秒以内の発泡体表面の表面電荷量を測定した。測定はシシド静電気製、スタチロンDXを使用した。当該静電気測定器による発泡体表面の帯電量測定は、測定距離30mm、電荷量測定は23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行った。本測定方法では、帯電量の数値が−1.0kV〜1.0kVを合格とした。
<発泡体帯電量(即効性)>
発泡体を100mm(長さ)×100mm(幅)×10mm(厚さ)の大きさのサンプルに切り出した。得られたサンプルの表面スキン層のある面(すなわち、切断していない面)について、帯電量を測定した。帯電防止剤を被覆させた後、1時間以内の発泡体(サンプル)を直ちにポリエチレン製の袋(OK袋No.15、大倉工業株式会社製)を用いて発泡体表面全体を素早く5往復擦り、直後1秒以内の発泡体表面の表面電荷量を測定した。測定はシシド静電気製、スタチロンDXを使用した。当該静電気測定器による発泡体表面の帯電量測定は、測定距離30mm、電荷量測定は23℃、相対湿度50%の雰囲気下で行った。本測定方法では、帯電量の数値が−1.0kV〜1.0kVを合格とした。
(実施例1)
<発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造>
撹拌機付属の6Lのオートクレーブに、純水100重量部、リン酸三カルシウム0.16重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01重量部および、開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.25重量部および1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.15重量部を仕込んだ。続いて、250回転/分で仕込んだ原料を撹拌しながら、スチレン単量体95重量部、アクリル酸ブチル単量体5重量部をオートクレーブ内に仕込んだ後、オートクレーブ内の温度を98℃まで昇温させた。引き続き、オートクレーブ内の温度を98℃にて4時間保持して、ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
次いで、発泡剤としてブタン7重量部を前記オートクレーブ中に圧入し、オートクレーブ内の温度を再び昇温し、120℃とした。その後、オートクレーブ内の温度を120℃にて2時間保温した後、室温まで冷却して、オートクレーブから重合スラリーを取り出した。取り出した重合スラリーを洗浄および脱水することにより、発泡性熱可塑性樹脂粒子として発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
次いで、得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子100重量部に対して、帯電防止剤としてN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)[アルキル基の炭素数C=12]、およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)[アルキル基の炭素数C=14]の合計0.006重量部を7重量%水溶液に調整した状態で、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう混合撹拌した。その後、気流乾燥器で乾燥を行うことにより、帯電防止剤で被覆された発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。乾燥後の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の帯電量、具体的には帯電防止剤の被覆から1時間以内の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の帯電量および一晩保管後の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の帯電量を、上述の方法に則り測定した。その結果、帯電防止剤の被覆から1時間以内の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の帯電量および一晩保管後の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の帯電量はともに、−0.7kVであった。結果を表1に示す。
<熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造>
得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用い、加圧式予備発泡機[大開工業製、CH−100]を用いて、吹き込み蒸気圧0.1MPaの条件にて嵩倍率65倍に予備発泡を実施した。その後、得られた予備発泡粒子を常温下で1日放置して、養生乾燥を行った。予備発泡粒子の製造において、上述の方法によりブロッキング量を測定し、ブロッキングを評価した。結果を表1に示す。
<熱可塑性樹脂発泡体の製造>
得られたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を、成形機[ダイセン製、KR−57]を用いて、厚み25mmで長さ450mm×幅300mmサイズの板形状の金型内に充填し、吹き込み蒸気圧0.03〜0.09MPaの成型条件にて型内成形を行い、箱型の発泡体を得た。得られた発泡体の帯電量を、上述の方法に則り測定した。結果を表1に示す。
得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子および発泡体を用いて各種評価を行い、その結果を表1に示す。
(実施例2)
N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)とN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)との帯電防止剤の合計添加部数を0.050重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例3)
アルキル基の炭素数C=12のN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)を、アルキル基の炭素数C=8のN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)に変更し、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)とN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)の帯電防止剤の合計添加部数を0.015重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例4)
スチレン単量体の添加部数を100重量部、アクリル酸ブチル単量体の添加部数を0重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例5)
スチレン単量体をメタクリル酸メチル単量体に変更し、アクリル酸ブチル単量体をアクリル酸メチル単量体に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(実施例6)
<発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造>
撹拌機付属の6Lのオートクレーブに、純水100重量部、リン酸三カルシウム0.16重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01重量部および、開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.25重量部および1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.15重量部を仕込んだ。続いて、250回転/分で仕込んだ原料を撹拌しながら、スチレン単量体95重量部、アクリル酸ブチル単量体5重量部をオートクレーブ内に仕込んだ後、オートクレーブ内の温度を98℃まで昇温させた。引き続き、オートクレーブ内の温度を98℃にて4時間保持して、ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
次いで、発泡剤としてブタン7重量部を前記オートクレーブ中に圧入し、オートクレーブ内の温度を再び昇温し、120℃とした。その後、オートクレーブ内の温度を120℃にて2時間保温した後、室温まで冷却して、オートクレーブから重合スラリーを取り出した。取り出した重合スラリーを洗浄および脱水することにより、発泡性熱可塑性樹脂粒子として発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
<熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造>
得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用い、加圧式予備発泡機[大開工業製、CH−100]を用いて、吹き込み蒸気圧0.1MPaの条件にて嵩倍率65倍に予備発泡を実施した。その後、得られた予備発泡粒子を常温下で1日放置して、養生乾燥を行った。
次いで、得られたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子100重量部に対して、帯電防止剤としてN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)[アルキル基の炭素数C=12]、およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)[アルキル基の炭素数C=14]の合計0.006重量部を7重量%水溶液に調整した状態で、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子表面に被覆するよう混合撹拌した。その後、帯電防止剤で被覆されたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。乾燥後の予備発泡粒子の帯電量、具体的には帯電防止剤の被覆から1時間以内の予備発泡粒子の帯電量および一晩保管後の予備発泡粒子の帯電量を上述の方法に則り測定した。その結果、帯電防止剤の被覆から1時間以内の予備発泡粒子の帯電量および一晩保管後の予備発泡粒子の帯電量はともに、−0.1kVであった。結果を表2に示す。
得られたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を用いて評価を行い、その結果を表2に示す。
(実施例7)
撹拌機付属の6Lのオートクレーブに、純水100重量部、リン酸三カルシウム0.16重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01重量部および、開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.25重量部および1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.15重量部を仕込んだ。続いて、250回転/分で仕込んだ原料を撹拌しながら、スチレン単量体95重量部、アクリル酸ブチル単量体5重量部をオートクレーブ内に仕込んだ後、オートクレーブ内の温度を98℃まで昇温させた。引き続き、オートクレーブ内の温度を98℃にて4時間保持して、ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
次いで、発泡剤としてブタン7重量部を前記オートクレーブ中に圧入し、オートクレーブ内の温度を再び昇温し、120℃とした。その後、オートクレーブ内の温度を120℃にて2時間保温した後、室温まで冷却して、オートクレーブから重合スラリーを取り出した。取り出した重合スラリーを洗浄および脱水することにより、発泡性熱可塑性樹脂粒子として発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
<熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造>
得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用い、加圧式予備発泡機[大開工業製、CH−100]を用いて、吹き込み蒸気圧0.1MPaの条件にて嵩倍率65倍に予備発泡を実施した。その後、得られた予備発泡粒子を常温下で1日放置して、養生乾燥を行った。
<熱可塑性樹脂発泡体の製造>
得られたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を、成形機[ダイセン製、KR−57]を用いて、厚み25mmで長さ450mm×幅300mmサイズの板形状の金型内に充填し、吹き込み蒸気圧0.03〜0.09MPaの成型条件にて型内成形を行い、箱型の発泡体を得た。
次いで、得られた発泡体100重量部に対して、帯電防止剤としてN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)[アルキル基の炭素数C=12]、およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)[アルキル基の炭素数C=14]の合計0.006重量部を7重量%水溶液に調整した状態で、発泡体表面に刷毛で被覆した。その後、10分風乾することで、帯電防止剤で被覆された発泡体を得た。乾燥後の発泡体の帯電量、具体的には帯電防止剤の被覆から1時間以内の発泡体の帯電量および12時間乾燥後の発泡体の帯電量を上述の方法に則り測定した。その結果、帯電防止剤の被覆から1時間以内の発泡体の帯電量は−0.3kVであり、12時間乾燥後の発泡体の帯電量は−0.2kVであった。結果を表2に示す。
得られた発泡体を用いて評価を行い、その結果を表2に示す。
(比較例1)
使用する帯電防止剤をN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)[アルキル基の炭素数C=14]のみとし、粉体の状態で発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう、紛体の(B)と発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合し、かつ帯電防止剤の添加部数を0.015重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例2)
使用する帯電防止剤をN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)[アルキル基の炭素数C=14]のみとし、粉体の状態で発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう、紛体の(B)と発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合し、かつ帯電防止剤の添加部数を0.050重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例3)
使用する帯電防止剤をN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)[アルキル基の炭素数C=12]、およびN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)[アルキル基の炭素数C=14]とし、粉体の状態で発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう、紛体の(B)と発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合し、かつ帯電防止剤の添加部数を0.100重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例4)
使用する帯電防止剤をN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)[アルキル基の炭素数C=16]のみとし、粉体の状態で発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう、紛体の(B)と発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合し、かつ帯電防止剤の添加部数を0.015重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例5)
使用する帯電防止剤をN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)[アルキル基の炭素数C=12]のみとし、粉体の状態で発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう、紛体の(A)と発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合し、かつ帯電防止剤の添加部数を0.015重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例6)
帯電防止剤を添加しないこと以外は、実施例6と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表2に示す。
(比較例7)
帯電防止剤を添加しないこと以外は、実施例7と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表2に示す。
(比較例8)
使用する帯電防止剤をN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンA(A)[アルキル基の炭素数C=12]のみとし、水溶液の状態で発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう、(A)の水溶液と発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合した以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
(比較例9)
使用する帯電防止剤をN−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンB(B)[アルキル基の炭素数C=14]のみとし、水溶液の状態で発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表面に被覆するよう、(B)の水溶液と発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合した以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡体を得た。評価結果を、表1に示す。
Figure 2019189662
Figure 2019189662
本発明の一実施形態によると、効率的に帯電防止効果を得られる発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子、および熱可塑性樹脂発泡体を得ることができる。そのため、本発明の一実施形態に係る、発泡性熱可塑性樹脂粒子からなる、熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡させて得られた熱可塑性樹脂発泡体は、魚箱、農産箱、食品用容器、家電製品等の緩衝材、および建材用断熱材等の幅広い用途に好適に利用できる。

Claims (12)

  1. 熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子であって、
    N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子表面が被覆されており、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の付着量の合計量は、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005重量部〜0.075重量部であることを特徴とする、発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  2. 前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、の配合割合が、(A):(B)=1:99〜50:50であることを特徴とする、請求項1に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子を、発泡させてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
  4. 請求項3に記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内成形させてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体。
  5. 熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させてなる熱可塑性樹脂予備発泡粒子であって、
    N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子表面が被覆されており、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有する、ことを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
  6. 熱可塑性樹脂粒子と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させて成形してなる熱可塑性樹脂発泡体であって、
    N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、によって、前記熱可塑性樹脂発泡体表面が被覆されており、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体。
  7. 発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法であって、
    熱可塑性樹脂粒子に発泡剤を接触させて前記熱可塑性樹脂粒子に前記発泡剤を含浸する工程と、
    N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の表面に塗布する工程と、を含み、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
  8. 前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることを特徴とする、請求項7に記載の発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
  9. 熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法であって、
    発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡する工程と、
    N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面に塗布する工程と、を含み、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
  10. 前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることを特徴とする、請求項9に記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
  11. 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法であって、
    熱可塑性樹脂予備発泡粒子を成形する工程と、
    N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)と、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)と、を含む水溶液を、前記熱可塑性樹脂発泡体の表面に塗布する工程と、を含み、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)は、アルキル基の炭素数が8〜12であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有し、
    前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)は、アルキル基の炭素数が14であり、分子中に一つのアミノ基、および二つのヒドロキシル基を有することを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
  12. 前記水溶液中の、前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩A(A)および前記N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミンの塩B(B)の濃度が、3重量%〜25重量%であることを特徴とする、請求項11に記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
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