JPWO2019189024A1 - 1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンの製造方法 - Google Patents

1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンの製造方法 Download PDF

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Abstract

原料の転化率が高く、かつ、不純物の生成量が少ない、1233ydの製造方法を提供。1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを脱塩化水素反応させて1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンを得ることを特徴とする1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンの製造方法。

Description

本発明は、1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンの製造方法に関する。
1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペン(CHCl=CF−CHF。HCFO−1233yd。以下、1233ydとも記す。)は、3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパンや1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンに代わる、地球温暖化係数(GWP)の小さい化合物であり、各種用途(例えば、洗浄剤、冷媒、熱媒体、発泡剤、溶剤等)に適用可能である。
なお、本明細書において、ハロゲン化炭化水素については、化合物名の後の括弧内にその化合物の略称を記すが、本明細書では必要に応じて化合物名に代えてその略称を用いる。また、略称として、ハイフン(−)より後ろの数字およびアルファベット小文字部分だけ(例えば、「HCFO−1233yd」においては「1233yd」)を用いる場合がある。
1233ydの製造例としては、特許文献1において、3−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロプロパンを脱フッ化水素反応させる方法が開示されている。
国際公開第2016/136744号
一方で、特許文献1に記載の方法では、1233ydが得られるものの、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピンなどの不純物の生成量が多いという問題があった。
本発明は、原料の転化率が高く、かつ、不純物の生成量が少ない、1233ydの製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を解決できるのを見出した。
(1) 1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを脱塩化水素反応させて1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンを得ることを特徴とする1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンの製造方法。
(2) 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを塩基と反応させる、(1)に記載の製造方法。
(3) 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを液相で塩基と接触させる、(2)に記載の製造方法。
(4) 前記塩基が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、および、アルカリ土類金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基である、(2)または(3)に記載の製造方法。
(5) 前記塩基の量が、1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンの1モルに対して、0.5〜10モルである、(2)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6) 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを、塩基溶液と接触させる、(2)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7) 前記塩基溶液が塩基水溶液である、(6)に記載の製造方法。
(8) 相間移動触媒の存在下に前記脱塩化水素反応を行う、(2)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
(9) 前記相間移動触媒が第4級アンモニウム塩である、(8)に記載の製造方法。
(10) 前記相間移動触媒の使用量が、1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンの100質量部に対して、0.001〜10質量部である、(8)または(9)に記載の製造方法。
(11) 前記脱塩化水素反応の反応温度が0〜100℃である、(2)〜(10)のいずれかに記載の製造方法。
(12) 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを活性炭触媒または金属触媒の存在下に脱塩化水素反応させる、(1)に記載の製造方法。
(13) 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを、気相で前記触媒と接触させる、(12)に記載の製造方法。
(14) 得られる1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンが、1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのZ体と1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのE体の混合物であり、
前記1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのE体の質量に対する、前記1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのZ体の質量の比が、2〜100である、(1)〜(13)のいずれかに記載の製造方法。
(15) 脱塩化水素反応により生成したハロゲン化炭化水素中の1,2−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペンの含有量が10質量%以下である、(1)〜(14)のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、原料の転化率が高く、かつ、不純物の生成量が少ない、1233ydの製造方法を提供できる。
本発明における用語の意味は以下の通りである。
1233ydは二重結合上の置換基の位置により、幾何異性体であるZ体とE体が存在する。本明細書中では特に断らずに化合物名や化合物の略称を用いた場合には、Z体およびE体から選ばれる少なくとも1種を示し、より具体的には、Z体もしくはE体、または、Z体とE体の任意の割合の混合物を示す。化合物名や化合物の略称の後ろに(E)または(Z)を付した場合には、それぞれの化合物の(E)体または(Z)体を示す。例えば、1233yd(Z)はZ体を示し、1233yd(E)はE体を示す。
本発明の1233ydの製造方法は、2,3−ジクロロ−1,1,2−トリフルオロプロパン(CHF−CClFH−CHCl。HCFC−243ba)を原料として1233ydを得る方法である(以下式(1)参照)。
Figure 2019189024
本発明の製造方法においては、原料である243baの転化率が高く、かつ、不純物の生成量が少ない。なお、ここで不純物とは、原料である243baおよび1233yd以外のハロゲン化炭化水素成分を意味する。
また、本発明の製造方法においては、反応時間が短く、かつ、生成した1233ydにおける1233yd(Z)と1233yd(E)との比率(1233yd(Z)/1233yd(E))が高い。
さらに、本発明の製造方法においては、原料である243baが生成物中に残存した場合であっても、243baの沸点(約90〜100℃)と、1233ydの沸点(1233yd(Z)の沸点:54℃、1233yd(E)の沸点:47〜48℃)の差が大きいため、蒸留などの分離操作によって、両者を容易に分離できる。
なお、生成物とは、脱塩化水素反応により生成したハロゲン化炭化水素を意味し、1233ydや副生した1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピン等をいう。
本発明の製造方法において、243baを原料とする。243baは、例えば、後述の所定の方法により合成できる。
本発明の製造方法における、243baの脱塩化水素反応は、液相反応および気相反応のいずれでもよい。243baの転化率および1233ydの選択率を向上させる点からは、液相反応が好ましい。製造後の廃棄物が少ない、生産性が高い等の点からは、気相反応が好ましい。243baを液相反応で脱塩化水素反応させるとは、液体状態の243baを脱塩化水素反応させることをいう。また、243baを気相反応で脱塩化水素反応させるとは、気体状態の243baを脱塩化水素反応させることをいう。
本発明の製造方法における脱塩化水素反応の好適態様の1つとしては、243baを塩基と反応させる態様が挙げられる。塩基と反応させることによる脱塩化水素反応は、気相反応、液相反応のいずれでも行うことができる。
塩基は、脱塩化水素反応が実行可能な塩基であればよく、例えば、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩が挙げられる。
なお、塩基は、2種以上を併用してもよい。
金属水酸化物の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物が挙げられる。アルカリ金属水酸化物の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。アルカリ土類金属水酸化物の具体例としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムが挙げられる。
金属酸化物の具体例としては、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物が挙げられる。アルカリ金属酸化物の具体例としては、酸化ナトリウムが挙げられる。アルカリ土類金属酸化物の具体例としては、酸化カルシウムが挙げられる。
金属炭化塩の具体例としては、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩の具体例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、または、セシウムの炭酸塩が挙げられる。アルカリ土類金属炭酸塩の具体例としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、または、バリウムの炭酸塩が挙げられる。
塩基としては、水に対する溶解度が大きく取扱いが容易であり、かつ、反応性が高い点から、金属水酸化物が好ましく、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムがより好ましい。
塩基の使用量は、反応収率および1233ydの選択率の点から、243baの1モルに対して、0.5〜10モルが好ましく、0.5〜5.0モルがより好ましく、0.8〜3.0モルがさらに好ましい。
243baと塩基との反応温度は、反応活性および1233ydの選択率の点から、0〜100℃が好ましく、10〜60℃がより好ましく、15〜50℃がさらに好ましい。
243baと塩基との反応時間は、バッチ式の場合には0.5〜50時間が好ましく、1〜10時間がより好ましく、5〜10時間がさらに好ましい。連続式の場合には、1〜6000秒間が好ましく、60〜1500秒間がより好ましい。なお、連続式の場合の反応時間は、反応器内での原料の滞留時間を意味する。
上記塩基を用いると、243baの脱塩化水素反応が起こる。塩基が反応に関与するためには、243baと塩基とを物理的に接触させる必要がある。
243baと塩基とを接触させる方法としては、溶媒に溶解した塩基(すなわち、塩基溶液)と243ba(好ましくは、液体状態の243ba)とを接触させる方法、および、固体状態(好ましくは、粉末状態)の塩基と243ba(好ましくは、気体状態の243ba)とを接触させる方法が挙げられ、反応時間、反応収率、および、1233ydの選択率の点から、前者の方法が好ましい。
塩基溶液を調製するために用いる溶媒としては、所定量の塩基を溶解でき、かつ、脱塩素水素反応に寄与しない溶媒であればよく、水が好ましい。つまり、塩基溶液としては、塩基水溶液が好ましい。
塩基溶液中における塩基の濃度は、塩基溶液全質量に対して、10〜50質量%が好ましい。塩基の濃度が10質量%以上であれば、十分な反応速度が得られやすく、2層分離により目的物を分離しやすい。塩基の濃度が50質量%以下であれば、塩基が十分に溶解されやすく、金属塩が析出しにくいため、工業的なプロセスにおいて有利である。塩基溶液中における塩基の濃度は、塩基溶液全質量に対して、20〜40質量%がより好ましい。
脱塩化水素反応は、反応速度を上げるために、相間移動触媒の存在下で行うのが好ましい。
相間移動触媒の具体例としては、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第4級アルソニウム塩、スルホニウム塩、クラウンエーテルが挙げられ、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第4級アルソニウム塩およびスルホニウム塩が好ましく、第4級アンモニウム塩がより好ましい。
第4級アンモニウム塩としては、下式(i)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019189024
式(i)中、R11〜R14は、それぞれ独立して、1価の炭化水素基、または、反応に不活性な官能基が結合した1価の炭化水素基を表し、Y は、陰イオンを表す。
11〜R14は、それぞれ同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。
上記1価の炭化水素基の具体例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基が挙げられ、アルキル基およびアリール基が好ましい。上記1価の炭化水素基の炭素数は、4〜100が好ましく、6〜30がより好ましい。
上記反応に不活性な官能基が結合した1価の炭化水素基中の上記反応に不活性な官能基の具体例としては、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ニトリル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシル基が挙げられる。
式(i)における第4級アンモニウム(R11121314)の具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ−n−プロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、メチルトリ−n−オクチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、セチルベンジルジメチルアンモニウム、セチルピリジニウム、n−ドデシルピリジニウム、フェニルトリメチルアンモニウム、フェニルトリエチルアンモニウム、N−ベンジルピコリニウム、ペンタメトニウム、ヘキサメトニウムが挙げられる。
の具体例としては、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、水酸化物イオン、酢酸イオン、安息香酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオンが挙げられる。Y としては、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸水素イオンおよび水酸化物イオンが好ましく、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンおよび水酸化物イオンがより好ましく、塩素イオンおよび臭素イオンがさらに好ましい。
式(i)で表される化合物としては、汎用性および反応性の点から、下記第4級アンモニウム(R11121314)と、下記Y との組合せが好ましい。
第4級アンモニウム(R11121314):テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ−n−プロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、または、メチルトリ−n−オクチルアンモニウム。
:フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、または、水酸化物イオン。
第4級アンモニウム塩の具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド(TBAC)、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(TBAB)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(TOMAC)が挙げられる。
第4級ホスホニウム塩としては、下式(ii)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019189024
式(ii)中、R21〜R24は、それぞれ独立して、1価の炭化水素基を表し、Y は、陰イオンを表す。
21〜R24は、それぞれ同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。
上記1価の炭化水素基の具体例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基が挙げられ、アルキル基およびアリール基が好ましい。
上記式(ii)における第4級ホスホニウム(R21222324)の具体例としては、テトラエチルホスホニウム、テトラ−n−ブチルホスホニウム、エチルトリ−n−オクチルホスホニウム、セチルトリエチルホスホニウム、セチルトリ−n−ブチルホスホニウム、n−ブチルトリフェニルホスホニウム、n−アミルトリフェニルホスホニウム、メチルトリフェニルホスホニウム、ベンジルトリフェニルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウムが挙げられる。
の具体例としては、塩素イオン、フッ素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、水酸化物イオン、酢酸イオン、安息香酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオンが挙げられ、フッ素イオン、塩素イオンおよび臭素イオンが好ましい。
第4級アルソニウム塩としては、下式(iii)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019189024
式(iii)中、R31〜R34は、それぞれ独立して、1価の炭化水素基を表し、Y は、陰イオンを表す。
式(iii)中のR31〜R34で表される1価の炭化水素基の具体例は、式(ii)中のR21〜R24で表される1価の炭化水素基の具体例と同じである。
式(iii)中のY で表される陰イオンの具体例は、式(ii)中のY で表される陰イオンの具体例と同じである。
第4級アルソニウム塩の具体例としては、トリフェニルメチルアルソニウムフロライド、テトラフェニルアルソニウムフロライド、トリフェニルメチルアルソニウムクロライド、テトラフェニルアルソニウムクロライド、テトラフェニルアルソニウムブロマイドが挙げられる。
スルホニウム塩としては、下式(iv)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019189024
式(iv)中、R41〜R43は、それぞれ独立して、1価の炭化水素基を表し、Y は、陰イオンを表す。
式(iv)中のR41〜R43で表される1価の炭化水素基の具体例は、式(ii)中のR21〜R24で表される1価の炭化水素基の具体例と同じである。
式(iv)中のY で表される陰イオンの具体例は、式(ii)中のY で表される陰イオンの具体例と同じである。
スルホニウム塩の具体例としては、ジ−n−ブチルメチルスルホニウムアイオダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボレート、ジヘキシルメチルスルホニウムアイオダイド、ジシクロヘキシルメチルスルホニウムアイオダイド、ドデシルメチルエチルスルホニウムクロライド、トリス(ジエチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシリケートが挙げられる。
クラウンエーテルの具体例としては、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6が挙げられる。
上記した相間移動触媒のうち、工業的入手の容易さ、価格、扱いやすさ、反応性の点から、TBAC、TBAB、TOMACが好ましい。
相間移動触媒の使用量は、243baの100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、0.05〜5.0質量部がより好ましく、0.01〜1.0質量部がさらに好ましい。
また、反応系が、水相と有機相とに分離する場合は、相間移動触媒の代わりに、水溶性有機溶媒を反応系中に存在させて、有機相と、塩基を含む水相とを相溶化させてもよく、相間移動触媒と水溶性有機溶媒とを併用してもよい。
水溶性有機溶媒の具体例としては、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、スルホラン、t−ブタノールが挙げられる。
上記反応は、バッチ式で行ってもよいし、半連続式、連続流通式で行ってもよい。
反応器の材質の具体例としては、ガラス、鉄、ニッケル、ステンレス鋼が挙げられる。
塩基と243baを脱塩化水素反応させる態様を液相反応で実施した場合は、反応終了後に反応液を放置して、有機相と水相とに分離させてもよい。通常、有機相に1233ydが含まれており、有機相の回収により、1233ydを含む生成物を容易に回収できる。
本発明の製造方法における脱塩化水素反応の他の好適態様の1つとしては、活性炭触媒または金属触媒の存在下にて243baを脱塩化水素反応させる態様が挙げられる。活性炭触媒または金属触媒の存在下での脱塩化水素反応は、気相反応で行うことができる。
触媒として使用される活性炭の比表面積は、反応変換率の向上および副生物の抑制の点から、10〜3000m/gが好ましく、20〜2500m/gがより好ましく、50〜2000m/gがさらに好ましい。活性炭の比表面積は、BET法に準拠した方法で測定される。
活性炭の具体例としては、木炭、石炭、ヤシ殻などから調製された活性炭が挙げられる。より具体的には、長さ2〜5mm程度の成形炭、4〜50メッシュ程度の破砕炭、粒状炭、粉末炭が挙げられる。
活性炭は、反応に用いる前に充分に乾燥させるのが好ましい。活性炭中の水分量は、活性炭と水分との総量を100質量%とした場合に、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。
金属触媒の具体例としては、0価の鉄、0価のコバルト、0価のニッケル、0価のパラジウム、酸化クロム(クロミア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化ランタン、酸化ニッケル、フッ化酸化アルミニウム、フッ化酸化クロム、フッ化酸化マグネシウム、酸化フッ化ランタン、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物が挙げられる。
本実施態様においては、触媒として活性炭またはアルカリ土類金属フッ化物を用いるのが好ましく、活性炭、BaF2、SrF2またはCaF2を用いるのがより好ましい。
上記触媒を用いると、243baの脱塩化水素反応が起こる。活性炭触媒または金属触媒が反応に関与するためには、243baと上記触媒とを物理的に接触させる必要がある。
243baと上記触媒とを接触させる方法としては、上記触媒と、気体状態の243baとを接触させる方法が挙げられる。
具体的な手順としては、ガス状態の243baを反応器内に連続的に供給して、反応器に充填された上記触媒とガス状態の243baとを接触させて、1233ydを得る手順が挙げられる。生成物を反応器内の気相から回収する場合は、冷却にて生成物を冷却する。必要に応じて、生成物を脱酸塔に通して、塩化水素を取り除く。
なお、副生物の抑制や触媒失活の抑制に有効である点から、反応においてNなどの不活性ガスを用いてもよい。
接触温度(反応温度)は、200〜700℃が好ましく、350〜450℃がより好ましい。
接触時間(反応時間)は、反応率や転化率の点から、1〜1000秒間が好ましく、5〜100秒間がより好ましい。
本発明の製造方法において、1233ydが生成物として得られる。得られる1233ydは、上述したように、1233yd(Z)単独であってもよく、1233yd(E)単独であってもよく、1233yd(Z)と1233yd(E)との混合物であってよい。
得られる1233ydが1233yd(Z)と1233yd(E)との混合物である場合、1233yd(E)の質量に対する、1233yd(Z)の質量の比(1233yd(Z)/1233yd(E))は、2以上が好ましく、5以上がより好ましく、10以上がさらに好ましく、15以上が特に好ましい。上記比の上限は、通常、100である。
1233yd(Z)は1233yd(E)よりも化学的安定性が高いため、1233yd(Z)の質量の比(1233yd(Z)/1233yd(E))が上記下限値以上であれば、各種用途(例えば、洗浄剤、冷媒、熱媒体、発泡剤、溶剤等)において使用しやすい。
本発明の製造方法にて得られた生成物中には、目的物である1233yd以外に、未反応の243baと不純物が含まれ得る。
不純物の具体例としては、1233ydが脱弗化水素して生成する1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピン、243baが脱弗化水素して生成する1,2−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペンが挙げられる。
生成物中における1,2−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペンの含有量は、精製効率の点から、生成物全質量に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。上記含有量の下限は、通常、0である。
生成物に不純物が含まれる場合、得られた生成物から、1233ydを分離する処理を実施してもよい。より具体的には、得られた生成物を蒸留して、1233ydを主成分とする留分を得る処理を実施してもよい。なお、ここで「1233ydを主成分」とは、留分中で1233ydの質量が最も多いことを意味し、留分全質量に対して1233ydの含有量が、90質量%以上が好ましく、95質量%がより好ましく、97質量%がさらに好ましい。
上述したように、目的物である1233ydと原料である243baとの沸点の差が40〜50℃と大きいため、蒸留によって1233ydと243baとを容易に分離できる。一方で、特許文献1に記載の3−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロプロパン(CHFCFCHCl。HCFC−244ca)を原料として1233ydを得る方法においては、244caと1233ydとの沸点の差が極めて小さいため、生成物中に未反応の244caが残存する際に、両者の分離が困難である。
なお、未反応の243baは、再度原料として再利用できる。その際、生成物から1233ydを分離した後の粗液をそのまま使用してもよいし、粗液から未反応の243baを精製して用いてもよい。
蒸留操作では、充填塔または棚段塔などの蒸留装置できる。なお、複数の不純物から目的化合物である1233ydを効率よく精製、回収するために、例えば、多段蒸留が好ましい。多段蒸留を用いる場合は、その理論段数は30段以上が好ましい。
蒸留操作の際の温度(例えば、蒸留釜の温度)としては、エネルギーコストの点から、80℃以下が好ましく、70℃以下がより好ましい。なお、蒸留操作の際の温度は、1233yd(E)の沸点である48℃以上が好ましい。
本発明の製造方法で原料として用いられる243baの製造方法としては、例えば、フッ化水素を用いて、1,2,3,3−テトラフルオロプロペン(CHClCCl=CHCl。1230xd)をフッ素化する方法が挙げられる(以下式(2)参照)
Figure 2019189024
上記1230xdのフッ素化反応は、液相反応および気相反応のいずれでもよい。1230xdを液相反応でフッ素化反応させるとは、液体状態の1230xdをフッ素化させることをいう。また、1230xdを気相反応でフッ素化させるとは、気体状態の1230xdをフッ素化させることをいう。
原料である1230xdは、US5811605などに記載の公知の方法または後述する方法により合成できる。
液相反応の際には、必要に応じて、触媒存在下にて上記反応を実施してもよい。
触媒の具体例としては、アンチモン、スズ、タリウム、鉄、チタン、タンタルなどの金属ハロゲン化物が挙げられる。より具体的には、SbCl、SbCl、SbF、SnCl、TiCl、FeClが挙げられる。
液相反応の手順としては、触媒とフッ化水素との混合物が液体状態として存在する反応器内に、連続的または非連続的に原料である1230xdを供給し、反応によって生成する243baと副生する塩化水素とを反応器内から連続または非連続的に抜き出す手順が挙げられる。
液相反応における反応温度は、20〜200℃が好ましく、50〜150℃がより好ましい。
気相反応の際にも、必要に応じて、触媒存在下にて上記反応を実施してもよい。
触媒の具体例としては、アルミナ、ジルコニア、チタニア、クロミアなどの金属酸化物触媒や、アンチモン、スズ、タリウム、鉄、チタン、タンタルなどの金属ハロゲン化物や、活性炭や金属酸化物などの単体にアンチモン、スズ、タリウム、鉄、チタン、タンタルなどの金属ハロゲン化物を担持した触媒が挙げられる。
気相反応の手順としては、ガス状態に加熱された原料である1230xdとフッ化水素とを反応器内に連続的に供給して、反応器に充填された上記触媒と、ガス状態の1230xdおよびフッ化水素とを接触させて、243baを得る手順が挙げられる。
なお、副生物の抑制や触媒失活の抑制に有効である点から、反応においてNなどの不活性ガスを用いてもよい。
気相反応における反応温度は、50〜700℃が好ましく、50〜600℃がより好ましく、50〜400℃がさらに好ましく、100〜300℃が特に好ましい。
なお、気相反応の場合、原料である1230xdをプレヒートした後、反応に供してもよい。プレヒートの温度は、80〜400℃が好ましく、150〜400℃がより好ましい。
なお、上記反応温度は使用される触媒に応じて好適な範囲が調整され、例えば、Crのようなクロムベースの酸化物触媒を用いる場合、反応温度は200〜600℃が好ましく、250〜500℃がより好ましく、FeClを活性炭に担持させた鉄ベースの触媒を用いる場合、反応温度は80〜300℃が好ましく、100〜250℃がより好ましい。
なお、上記1230xdから243baを製造する際には、多段階反応で行ってもよい。例えば、液相反応と気相反応とを組み合わせた多段階反応で実施してもよい。
また、1段目の反応で1230xdから一部フッ素化が進んだ1,2−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペン(CHFCCl=CHCl。HCFO−1232xd)を合成し、2段目の反応で1232xdへのHF付加により目的物である243baを合成してもよい(以下式(3−1)および式(3−2)参照)。
Figure 2019189024
なお、多段階反応を行う際には、各工程における反応条件や触媒の種類は適宜選定できる。
また、多段階反応では目的物の選択率を向上させるだけでなく、それぞれの工程に最適な反応条件や触媒を選定して、設備の腐食を抑制できる。
上記反応の原料として用いられる1230xdの製造方法としては、例えば、1,1,2,3,3−テトラクロロプロパン(CHClCHClCHCl。240da)を脱塩化水素反応させて1230xdを得る方法が挙げられる(以下式(4)参照)。
Figure 2019189024
原料である240daは、US5811605などに記載の公知の方法または後述する方法により合成できる。
240daを脱塩化水素反応させる方法としては、上記243baから1233ydを得る方法と同様に、塩基と反応させる方法、および、活性炭触媒または金属触媒と接触させる方法が挙げられる。
240daの脱塩化水素反応は、液相反応および気相反応のいずれでもよく、より工業的に実施が有利である点から、液相反応が好ましい。240daを液相反応で脱塩化水素反応させるとは、液体状態の240daを脱塩化水素反応させることをいう。また、240daを気相反応で脱塩化水素反応させるとは、気体状態の240daを脱塩化水素反応させることをいう。
塩基と反応させて240daを脱塩化水素反応させる方法の具体的な手順および条件としては、上述した塩基と反応させて243baを脱塩化水素反応させる際の手順および条件が挙げられる。
また、活性炭触媒または金属触媒の存在下にて240daを脱塩化水素反応させる方法の具体的な手順および条件としては、上述した触媒の存在下にて243baを脱塩化水素反応させる際の手順および条件が挙げられる。
なお、1230xdの製造方法は、上記以外の他の製造方法で製造されてもよい。
また、243baの他の製造方法としては、例えば、フッ化水素を用いて、240daをフッ素化する方法が挙げられる(以下式(5)参照)。
Figure 2019189024
上記240daのフッ素化反応は、液相反応および気相反応のいずれでもよい。240daを液相反応でフッ素化反応させるとは、液体状態の240daをフッ素化させることをいう。また、240daを気相反応でフッ素化させるとは、気体状態の240daをフッ素化させることをいう。
なお、240daを用いた液相反応で用いられる触媒、反応条件、および、手順としては、上述した1230xdを用いた液相反応で用いられる触媒、反応条件、および、手順が挙げられる。
また、240daを用いた気相反応で用いられる触媒、反応条件、および、手順としては、上述した1230xdを用いた気相反応で用いられる触媒、反応条件、および、手順が挙げられる。
上記反応の原料として用いられる240daの製造方法としては、例えば、クロロホルムと1,2−ジクロロエチレンとを反応させて240daを得る方法が挙げられる(以下式(6)参照)。
Figure 2019189024
上記反応は必要に応じて、触媒の存在下にて実施してもよい。
触媒の具体例としては、AlCl、ZrCl、HfCl、TiClが挙げられる。
クロロホルムと1,2−ジクロロエチレンとの使用量比(クロロホルムの質量/1,2−ジクロロエチレン)は、0.5〜1.5が好ましく、0.7〜1.2がより好ましい。
反応温度は、反応がより効率的に進行する点から、30〜90℃が好ましく、40〜70℃がより好ましい。
なお、1,2−ジクロロエチレンは、シス体、トランス体、または、これらの混合物であってもよい。
上記反応は、液相反応および気相反応のいずれでもよい。
なお、式(6)で表される反応、式(4)で表される反応、式(2)で表される反応、および、式(1)で表される反応をこの順で実施すると、クロロホルムから1233ydが得られる。
また、式(6)で表される反応、式(4)で表される反応、式(3−1)で表される反応、式(3−2)で表される反応、および、式(1)で表される反応をこの順で実施すると、クロロホルムから1233ydが得られる。
また、上述した式(6)で表される反応、式(5)で表される反応、および、式(1)で表される反応をこの順で実施すると、クロロホルムから1233ydが得られる。
上記手順においては、クロロホルムという安価な原料を用いて1233ydが得られる。
以下に、実施例および比較例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(ガスクロマトグラフの条件)
以下の各種化合物の製造において、得られた生成物の組成分析はガスクロマトグラフ(GC)を用いて行った。カラムはDB−1301(長さ60m×内径250μm×厚み1μm、アジレント・テクノロジー株式会社製)を用いた。
(243baの製造例)
2Lのハステロイ製オートクレーブに無水塩化アルミニウム14.0g(0.105mol)を加えて減圧脱気した後、クロロホルム(CHCl3)1.60kg(13.4mol)を加えた。オートクレーブを40℃に加温した後、反応温度を40〜45℃に保ちながら1,2−ジクロロエチレンを1.00kg(10.3mol)加えた後さらに28時間撹拌を続け反応液を濾別し、反応粗液を蒸留精製することにより240daを1.95kg得た(収率87.6%)。
撹拌機、ジムロート冷却器を設置した5L四つ口フラスコに、上記で得られた240da(1.95kg、9.05mol)に48質量%NaOH水溶液(2.55kg)と相間移動触媒としてテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(19.5g)とを加えて、撹拌しながら50℃で2.5時間反応させた。得られた溶液を1時間静置して2相に分離させた後、下層を回収した。回収した下層のガスクロマトグラフィーによる分析で、99.9%の反応が進行したことが分かった。回収した下層を蒸留により精製し、1230xdを1.43kg得た。
攪拌機、リービッヒ冷却器を設置した2L四つ口フラスコに、上記で得られた1230xd(1.23kg、6.77mol)と三フッ化アンチモン(0.995kg、6.77mol)とを加えて、撹拌しながら反応温度を130℃に維持し、留出する粗1232xdを0.645kg回収した。回収した粗1232xdを蒸留精製することにより1232xdを0.342kg得た。
内容積500mLのオートクレーブに、上記で得られた1232xd(200g、1.36mol)と五塩化アンチモン20.3gを仕込み、液体窒素浴で冷却した。次いで、オートクレーブ内に減圧下でフッ化水素(218g、10.9mol)導入した後、内温を80℃から90℃に保ち、副生する塩化水素を適時開放し内圧を0.95MPaに保ちながら5時間撹拌した。反応終了後、オートクレーブの内温を室温に戻してから、オートクレーブ気相部出口のバルブを開放して、反応生成粗ガスを取り出し、これを10%水酸化カリウム水溶液中に流通させた後、反応粗ガスとしてシリンダーに回収した。回収した反応粗ガスは180gであった。
上記の手順で得られた生成物を蒸留精製することにより、243baを80.8g得た。
(実施例1)
撹拌機、ジムロート冷却器を設置した0.5リットル四つ口フラスコに、原料として243baの101.2g、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド(TBAC)の1.01gを入れ、フラスコを50℃に加熱した。反応温度を50℃に維持し、40質量%水酸化カリウム(KOH)水溶液の127.5gを30分かけてフラスコ内に滴下した。その後、フラスコ内の反応液を1時間撹拌し、その後、有機相を回収した。なお、本例における反応時間は、上記滴下に要した時間と滴下後撹拌を行った時間の合計時間、すなわち1.5時間である。
回収した有機相を水洗した後、ガスクロマトグラフを用いて分析した結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の反応装置のうち、反応器を3リットル四つ口フラスコに変え、原料を244caに変え、反応条件を表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様の手順で反応を行った。比較例1で得られた有機相のガスクロマトグラフを用いて分析した結果を反応の条件とともに表1に示す。
(実施例2)
垂直固定床反応器(材質:SUS316、内径22.0mm×高さ200mm)の中心に差込管(材質:SUS316、直径:3mm)を導入し、その中にK型熱電対を挿入し、内温を測定した。反応器の中央部に活性炭(比表面積1400m/g)の83.0mL(43.0g)を充填し、ここを触媒層とした。反応器内に窒素ガスを300mL/minで供給しながら、触媒層を電気炉によって100℃に加熱し、乾燥させた。ガスフィードラインおよび原料供給ラインを接続した130℃に加熱された原料予熱混合ラインを反応器の上部に接続した。
窒素は、マスフローコントローラを用いてガス流量49.0mL/minに調整し、原料予熱混合ラインに供給した。原料である243baは、プランジャーポンプを用いて130℃に加熱された原料予熱混合ラインに供給した。このとき気化した243baのガス流量が49.0mL/minとなるようプランジャーポンプの液量を調整した。なお、触媒層の温度(反応温度)は350℃であり、気化した243baが触媒層を通過する時間(接触時間)は、20秒間であった。生成物は、反応器の下部から連続的に取り出した。反応器の下部から取り出された生成物の一部を採取し、ガスクロマトグラフによる組成分析を行った。以下、反応器の下部から取り出された生成物を出口ガスという。
表2に示す条件にて原料を反応器に導入し、連続で3時間反応させた。反応終了直前に出口ガスの一部を採取し、ガスクロマトグラフによる組成分析を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例2のうち、原料を244caに変え、反応条件を表2に示す条件に変更した以外は実施例2と同様の手順で反応を行った。比較例2で得られた出口ガスの一部を採取し、ガスクロマトグラフを用いて分析した結果を反応の条件とともに表2に示す。
以下の表1および表2に記載する生成物組成[質量%]欄においては、反応で得られた生成物の全質量に対する、生成物中の各成分(1233yd(Z)、1233yd(E)、原料(243baまたは244ca)、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピン、その他不純物)の質量の割合(単位:%)を表す。
原料転化率は、反応に使用した原料(243baまたは244ca)のモル量に対する、反応で消費された原料のモル量の割合(単位:%)を表す。
各選択率は、反応で消費された原料のモル量に対する、生成物中の各成分(1233yd(Z)、1233yd(E)、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピン)の生成量(モル量)の割合(単位:%)を表す。
1233yd(E,Z)収率は、反応に使用した原料(243baまたは244ca)のモル量に対する、反応で得られた1233yd(Z)および1233yd(E)の合計モル量の割合(単位:%)を表す。
1233yd(Z)/1233yd(E)[生成比率]は、反応で得られた1233yd(E)の質量に対する、反応で得られた1233yd(Z)の質量の割合(単位:%)を表す。
(実施例3)
反応条件を表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様の手順で反応を行った。実施例3で得られた有機相のガスクロマトグラフを用いて分析した結果を反応条件とともに表1に示す。
Figure 2019189024
Figure 2019189024
表1および2に示すように、本発明の製造方法によれば、原料の転化率が高く、かつ、不純物の生成量が少なかった。また、本発明の製造方法においては、より短い反応時間で1233yd(Z)および1233yd(E)が得られ、さらに、1233yd(Z)の生成比率が高かった。なお、本発明の製造方法により得られた生成物中には、1,2−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペンは含まれていなかった。
実施例1の操作で得られた1233yd(Z)92.29質量%、1233yd(E)5.66質量%、243ba2.02質量%、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピン0.02質量%、その他不純物0.01質量%を含む生成物84.0gを蒸留釜に仕込み、精留塔(カラム長60cm、充填剤ヘリパックNo.1)を使って、蒸留を行った。コンデンサーには−10℃の冷媒を循環させ、約1時間全還流を行った。
塔頂部の温度、および、釜内部の残量を考慮しながら、蒸留釜を50〜60℃まで加温した。全還流実施後、還流比60:1〜30:1の間で留分の抜き出しを行った。抜き出し開始後、約1.5時間後には、99.0質量%以上の1233yd(Z)を含む留分が得られるようになり、その結果、99.4質量%の1233yd(Z)を含む留分が58.3g得られた。留分を分析した結果、1233yd(E)、243ba、および、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピンがそれぞれ、0.4質量%、0.08質量%、0.003質量%含まれていた。
比較例1の操作で得られた1233yd(Z)89.43質量%、1233yd(E)8.37質量%、244ca2.05質量%、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピン0.14質量%、その他不純物0.01質量%を含む生成物819.1gを蒸留釜に仕込み、精留塔(カラム長60cm、充填剤ヘリパックNo.1)を使って、蒸留を行った。コンデンサーには−10℃の冷媒を循環させ、約1時間全還流を行った。
塔頂部の温度、および、釜内部の残量を考慮しながら、蒸留釜を50〜60℃まで加温した。全還流実施後、還流比240:1〜60:1の間で留分の抜き出しを行った。抜き出し開始後、約3.5時間後には、96.0質量%以上の1233yd(Z)を含む留分が得られるようになり、その結果、96.7質量%の1233yd(Z)を含む留分が557.1g得られた。留分を分析した結果、1233yd(E)、244ca、および、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピンがそれぞれ、0.8質量%、2.4質量%、0.01質量%含まれていた。
実施例3の操作で得られた1233yd(Z)94.20質量%、1233yd(E)5.66質量%、243ba0.09質量%、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピン0.03質量%、その他不純物0.01質量%を含む生成物87.4gを蒸留釜に仕込み、精留塔(カラム長60cm、充填剤ヘリパックNo.1)を使って、蒸留を行った。コンデンサーには−10℃の冷媒を循環させ、約1時間全還流を行った。
塔頂部の温度、および、釜内部の残量を考慮しながら、蒸留釜を50〜60℃まで加温した。全還流実施後、還流比60:1〜30:1の間で留分の抜き出しを行った。抜き出し開始後、約1.5時間後には、99.0質量%以上の1233yd(Z)を含む留分が得られるようになり、その結果、99.6質量%の1233yd(Z)を含む留分が70.8g得られた。留分を分析した結果、1233yd(E)、243ba、および、1−クロロ−3,3−ジフルオロプロピンがそれぞれ、0.3質量%、0.03質量%、0.002質量%含まれていた。
なお、2018年03月30日に出願された日本特許出願2018−067233号の明細書、特許請求の範囲および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (15)

  1. 1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを脱塩化水素反応させて1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンを得ることを特徴とする1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンの製造方法。
  2. 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを塩基と反応させる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを液相で塩基と接触させる、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記塩基が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、および、アルカリ土類金属炭酸塩からなる群より選ばれる塩基である、請求項2または3に記載の製造方法。
  5. 前記塩基の量が、1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンの1モルに対して、0.5〜10モルである、請求項2〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを、塩基溶液と接触させる、請求項2〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記塩基溶液が塩基水溶液である、請求項6に記載の製造方法。
  8. 相間移動触媒の存在下に前記脱塩化水素反応を行う、請求項2〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記相間移動触媒が第4級アンモニウム塩である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記相間移動触媒の使用量が、1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンの100質量部に対して、0.001〜10質量部である、請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 前記脱塩化水素反応の反応温度が0〜100℃である、請求項2〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを活性炭触媒または金属触媒の存在下に脱塩化水素反応させる、請求項1に記載の製造方法。
  13. 前記1,2−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパンを、気相で前記触媒と接触させる、請求項12に記載の製造方法。
  14. 得られる1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンが、1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのZ体と1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのE体の混合物であり、
    前記1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのE体の質量に対する、前記1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンのZ体の質量の比が、2〜100である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
  15. 脱塩化水素反応により生成したハロゲン化炭化水素中の1,2−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペンの含有量が10質量%以下である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
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