JPWO2019188558A1 - エネルギー貯蔵デバイス用電極及びエネルギー貯蔵デバイス - Google Patents

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Abstract

集電体と、該集電体の少なくとも一方の面に形成された導電性炭素材料及びカチオン性分散剤を含むアンダーコート層と、該アンダーコート層上に形成された電極合材層とを備えるエネルギー貯蔵デバイス用電極を提供する。

Description

本発明は、エネルギー貯蔵デバイス用電極及びエネルギー貯蔵デバイスに関する。
近年、リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタをはじめとしたエネルギー貯蔵デバイスの用途拡大に伴い、内部抵抗の低抵抗化が求められている。この要求に応えるための一つの方法として、電極合材層と集電体との間に導電性炭素材料を含むアンダーコート層を配置して、それらの接触界面の抵抗を下げることが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、アンダーコート層の単位面積あたりの重量(目付量)が大きいと、電池が重くなり、また大型化する問題がある。
また、アンダーコート層には、電極合材層や集電体との密着性を高め、界面剥離による劣化を抑制することも期待される。導電性炭素材料は、固体(粉末)で集電体や電極層との相互作用は弱いため、アンダーコート層が集電体や電極層と強く密着するには、導電性炭素材料以外の密着力の高い成分が必要である。しかし、導電性炭素材料以外の成分が多くなると、絶縁性成分が増えるため、アンダーコート層の導電性が低下し、電池の低抵抗化という効果が損なわれる。そのため、導電性炭素材料の分散剤自体が、集電体や電極合材層と高い密着性を有することが期待される
カチオン性ポリマーは、アニオン性ポリマーと強く静電的な相互作用をすることにより高い接着力を示す。カチオン性ポリマーをカーボンナノチューブの分散剤として用いた例として特許文献3が報告されているが、ジアリルアミン系カチオン性ポリマーと、アニオン性界面活性剤と、ノニオン性界面活性剤とを併用する必要があった。また、特許文献4では、カチオン性のアミンヘッドを有する分散剤が用いられているが、双性イオンであり、更にカーボンナノチューブを分散するには第2のポリマー成分が必要であった。これらの例では、絶縁性の成分が多くなることから導電性炭素材料に期待される導電性の発現が阻害されてしまう。また、組成物内にカチオン性の成分とアニオン性の成分とが含まれることから、中和された状態となっており、アニオン性の別材料に対する強い静電的な相互作用は期待できない。
特開2010−170965号公報 国際公開第2014/042080号 特許第5403738号公報 特許第5328150号公報
本発明は、前記事情に鑑みなされたもので、電極合材層や集電体との高い密着性を実現できるアンダーコート層を備えるエネルギー貯蔵デバイス用電極を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、アンダーコート層に含まれる導電性炭素材料の分散剤としてカチオン性のポリマーを用いることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記エネルギー貯蔵デバイス用電極及びエネルギー貯蔵デバイスを提供する。
1.集電体と、該集電体の少なくとも一方の面に形成された導電性炭素材料及びカチオン性分散剤を含むアンダーコート層と、該アンダーコート層上に形成された電極合材層とを備えるエネルギー貯蔵デバイス用電極。
2.前記導電性炭素材料が、カーボンナノチューブを含む1のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
3.前記電極合材層が、アニオン性官能基を有する化合物を含む1又は2のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
4.前記カチオン性分散剤が、ジシアンジアミドをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマー、ジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマー、ジシアンジアミド及びジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマー、並びにエチレンイミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーから選ばれる少なくとも1種を含む1〜3のいずれかのエネルギー貯蔵デバイス用電極。
5.前記カチオン性分散剤が、エチレンイミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む4のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
6.前記カチオン性分散剤が、ジシアンジアミドをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む4のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
7.前記カチオン性分散剤が、ジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む4のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
8.前記カチオン性分散剤が、ジシアンジアミド及びジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む4のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
9.集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量が、1,000mg/m2以下である1〜8のいずれかのエネルギー貯蔵デバイス用電極。
10.集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量が、500mg/m2以下である9のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
11.集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量が、300mg/m2以下である10のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
12.前記集電体が、銅箔又はアルミニウム箔である1〜11のいずれかのエネルギー貯蔵デバイス用電極。
13.1〜12のいずれかのエネルギー貯蔵デバイス用電極を備えるエネルギー貯蔵デバイス。
本発明のエネルギー貯蔵デバイス用電極は、集電体と電極合材層との密着力に優れ、界面剥離による電池の劣化を抑制できる。
本発明で好適に用いられるくびれ部を有するカーボンナノチューブの模式断面図である。
[エネルギー貯蔵デバイス用電極]
本発明のエネルギー貯蔵デバイス用電極は、集電体と、該集電体の少なくとも一方の面に形成された導電性炭素材料及びカチオン性分散剤を含むアンダーコート層と、該アンダーコート層上に形成された電極合材層とを備えるものである。
[集電体]
前記集電体は、従来、エネルギー貯蔵デバイス用電極の集電体として用いられているものを使用することができる。例えば、銅、アルミニウム、チタン、ステンレススチール、ニッケル、金、銀及びこれらの合金や、カーボン材料、金属酸化物、導電性高分子等を用いることができるが、超音波溶接等の溶接を適用して電極構造体を作製する場合、銅、アルミニウム、チタン、ステンレススチール又はこれらの合金からなる金属箔を用いることが好ましい。集電体の厚みは特に限定されないが、本発明においては、1〜100μmが好ましい。
[アンダーコート層]
前記アンダーコート層は、導電材として導電性炭素材料を含む。前記導電性炭素材料としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンウイスカー、カーボンナノチューブ(CNT)、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛等の公知の炭素材料から適宜選択して用いることができるが、本発明では、特に、カーボンブラック及び/又はCNTを含む導電性炭素材料を用いることが好ましく、カーボンブラック単独又はCNT単独の導電性炭素材料を用いることがより好ましい。
CNTは、一般的に、アーク放電法、化学気相成長法(CVD法)、レーザー・アブレーション法等によって作製されるが、本発明に使用されるCNTはいずれの方法で得られたものでもよい。また、CNTには1枚の炭素膜(グラフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層CNT(SWCNT)と、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT(DWCNT)と、複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNT(MWCNT)とがあるが、本発明においては、SWCNT、DWCNT、MWCNTをそれぞれ単体で、又は複数を組み合わせて使用できる。コストの観点からは、特に直径が2nm以上ある多層CNTが好ましく、薄膜化できるという観点からは、特に直径500nm以下の多層CNTが好ましく、直径100nm以下の多層CNTがより好ましく、直径50nm以下の多層CNTがより一層好ましく、直径30nm以下の多層CNTが最も好ましい。なお、CNTの直径は、例えば、CNTを溶媒中に分散させたものを乾燥させて得た薄膜を、透過型電子顕微鏡で観察することで測定することができる。
なお、前記方法でSWCNT、DWCNT又はMWCNTを作製する際には、ニッケル、鉄、コバルト、イットリウム等の触媒金属が残存することがあるため、この不純物を除去するための精製を必要とする場合がある。不純物の除去には、硝酸、硫酸等による酸処理とともに超音波処理が有効である。しかし、硝酸、硫酸等による酸処理ではCNTを構成するπ共役系が破壊され、CNT本来の特性が損なわれてしまう可能性があるため、適切な条件で精製して使用することが望ましい。
前記CNTとしては、その分散液を塗膜にしてアンダーコート層とした際に電池抵抗を下げる効果を発揮するために、分散液中で分散しやすいものを用いることが好ましい。そのようなCNTとしては、小さいエネルギーで容易に切断可能な結晶不連続部を多く有していることが好ましい。このような観点から、本発明に用いられるCNTは、くびれ部を有するものが好ましい。くびれ部を有するCNTとは、CNTのウォールに、平行部と平行部のチューブ外径に対して90%以下のチューブ外径であるくびれ部とを有するものである。このくびれ部は、CNTの成長方向が変更されることで作り出される部位であるため、結晶不連続部を有しており、小さな機械的エネルギーで容易に切断できる易破断箇所となる。
図1に平行部1とくびれ部3とを有するCNTの模式断面図を示す。平行部1は、図1に示されるように、ウォールが2本の平行な直線又は2本の平行な曲線と認識できる部分である。この平行部1において、平行線の法線方向のウォールの外壁間の距離が平行部1のチューブ外径2である。一方、くびれ部3は、その両端が平行部1と連接し、平行部1に比べてウォール間の距離が近づいている部分であり、より具体的には、平行部1のチューブ外径2に対して90%以下のチューブ外径4を持つ部分である。なお、くびれ部3のチューブ外径4は、くびれ部3において、外壁を構成するウォールが最も近い箇所の外壁間距離である。図1に示されるように、くびれ部3の多くには結晶が不連続である箇所が存在する。
前記CNTのウォールの形状とチューブ外径は、透過型電子顕微鏡等で観察することができる。具体的には、CNTの0.5%分散液を作製し、その分散液を試料台にのせて乾燥させ、透過型電子顕微鏡で5万倍にて撮影した画像によりくびれ部を確認することができる。
前記CNTは、CNTの0.1%分散液を作製し、その分散液を試料台にのせて乾燥させ、透過型電子顕微鏡で2万倍にて撮影した画像を100nm四方の区画に区切り、100nm四方の区画にCNTの占める割合が10〜80%である区画を300区画選択した際に、1区画中にくびれ部分が少なくとも1箇所存在する区画が300区画中に占める割合によって易破断箇所の全体に占める割合(易破断箇所の存在割合)を判断する。区画中のCNTの占める面積が10%未満の場合には、CNTの存在量が少なすぎるため測定が困難である。また、区画のCNTの占める面積が80%を超える場合には、区画に占めるCNTが多くなるためCNTが重なり合ってしまい、平行部分とくびれ部分を区別するのが困難であり正確な測定が困難となる。
本発明で用いるCNTにおいては、易破断箇所の存在割合が60%以上である。易破断箇所の存在割合が60%よりも少ない場合は、CNTが分散しにくく、分散させるために過度の機械的エネルギーを加えた時には、グラファイト綱面の結晶構造破壊につながり、CNTの特徴である電気導電性等の特性が低下する。より高い分散性を得るためには、易破断箇所の存在割合は、70%以上であることが好ましい。
本発明で使用可能なCNTの具体例としては、国際公開第2016/076393号や特開2017−206413号公報に開示されたくびれ構造を有するCNTである、TC−2010、TC−2020、TC−3210L、TC−1210LN等のTCシリーズ(戸田工業(株)製)、スパーグロース法CNT(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構製)、eDIPS−CNT(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構製)、SWNTシリーズ((株)名城ナノカーボン製:商品名)、VGCFシリーズ(昭和電工(株)製:商品名)、FloTubeシリーズ(CNano Technology社製:商品名)、AMC(宇部興産(株)製:商品名)、NANOCYL NC7000シリーズ(Nanocyl S.A.社製:商品名)、Baytubes(Bayer社製:商品名)、GRAPHISTRENGTH(アルケマ社製:商品名)、MWNT7(保土谷化学工業(株)製:商品名)、ハイペリオンCNT(Hypeprion Catalysis International社製:商品名)等が挙げられる。
また、前記アンダーコート層は、導電性炭素材料の分散剤として、カチオン性分散剤を含む。前記カチオン性分散剤としては、公知のカチオン性ポリマーから適宜選択して用いることができるが、アニオン性官能基を有しないものが好ましい。なお、本発明において「アニオン性官能基を有しない」とは、分子内にアニオン性官能基を有しない、すなわち、双性イオン構造を取り得ないことを意味し、カチオン性分散剤が有するカチオンと、カウンターアニオンとの塩(例えばアミンの塩酸塩)の態様は含まれる。
前記カチオン性分散剤としては、炭素材料の分散性により優れているという点から、特に、ジシアンジアミドをモノマーとして用いて合成されたカチオン性ポリマー、ジエチレントリアミンをモノマーとして用いて合成されたカチオン性ポリマー、ジシアンジアミド及びジエチレントリアミンをモノマーとして用いて合成されたカチオン性ポリマー、並びにエチレンイミンをモノマーとして用いて合成されたカチオン性ポリマーから選ばれる1種又は2種以上を含むものが好ましく、特に、ジシアンジアミド及びジエチレントリアミンをモノマーとして用いて合成されたカチオン性ポリマー、並びにエチレンイミンをモノマーとして用いて合成されたカチオン性ポリマーから選ばれる1種又は2種以上を含むものがより好ましく、ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン縮合物及びエチレンイミンをモノマーとして用いて合成されたカチオン性ポリマーであるポリエチレンイミンから選ばれる1種又は2種以上を含むものがより一層好ましい。なお、前記各カチオン性ポリマーは、前記各モノマー成分以外のモノマー成分を用いた共重合体であってもよい。
これらのカチオン性ポリマーは、公知の手法で合成して得られたものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。このような市販品としては、センカ(株)製のユニセンスシリーズ、日本触媒(株)製のエポミン(登録商標)(ポリエチレンイミン)SP-003、SP-006、SP-012、SP-018、SP-020、P-1000、ポリメント(登録商標)(アミノエチル化アクリルポリマー)NK-100PM、NM-200PM、NK-350、NK-380等が挙げられる。ユニセンスシリーズとしては、ユニセンスKHP10P(ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン縮合物塩酸塩)を好適に用いることができる。
前記アンダーコート層は、前述した導電性炭素材料と、カチオン性分散剤と、溶媒とを含むアンダーコート組成物を用いて作製することが好ましい。
溶媒としては、従来、導電性組成物の調製に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、水;テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール類;n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等の有機溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。特に、CNTの孤立分散の割合を向上させ得るという点から、水、NMP、DMF、THF、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールが好ましい。また塗工性を向上させ得るという点から、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールを含むことが好ましい。またコストを下げ得るという点からは、水を含むことが好ましい。これらの溶媒は、孤立分散の割合を増やすこと、塗工性を上げること、コストを下げることを目的として、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。水とアルコール類との混合溶媒を用いる場合、その混合割合は特に限定されないが、質量比で、水:アルコール類=1:1〜10:1程度が好ましい。
また、前記アンダーコート組成物は、必要に応じてマトリックス高分子を含んでもよい。前記マトリックス高分子は、アニオン性官能基を有しないものが好ましい。前記マトリックス高分子としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(P(TFE−HFP))、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(P(VDF−HFP))、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン共重合体(P(VDF−CTFE))等のフッ素系樹脂;ポリビニルピロリドン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合体)等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン(PS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS)、スチレン−ブタジエンゴム等のポリスチレン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の(メタ)アクリル樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリ乳酸(PLA)、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート/アジペート等のポリエステル樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;変性ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリビニルアルコール樹脂;ポリグルコール酸;変性でんぷん;酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロース、三酢酸セルロース;キチン、キトサン;リグニン等の熱可塑性樹脂や、ポリアニリン及びその半酸化体であるエメラルジンベース;ポリチオフェン;ポリピロール;ポリフェニレンビニレン;ポリフェニレン;ポリアセチレン等の導電性高分子、更にはエポキシ樹脂;ウレタンアクリレート;フェノール樹脂;メラミン樹脂;尿素樹脂;アルキド樹脂等の熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂等が挙げられる。前記アンダーコート組成物においては、溶媒として水を用いることが好適であることから、マトリックス高分子としても水溶性のもの、例えば、水溶性セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が好ましい。
マトリックス高分子は、市販品として入手することもでき、そのような市販品としては、例えば、メトローズ(登録商標)SHシリーズ(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、信越化学工業(株)製)、メトローズSEシリーズ(ヒドロキシエチルメチルセルロース、信越化学工業(株)製)、JC-25(完全ケン化型ポリビニルアルコール、日本酢ビ・ポバール(株)製)、JM-17(中間ケン化型ポリビニルアルコール、日本酢ビ・ポバール(株)製)、JP-03(部分ケン化型ポリビニルアルコール、日本酢ビ・ポバール(株)製)等が挙げられる。
マトリックス高分子の含有量は、特に限定されないが、組成物中に0.0001〜99質量%程度とすることが好ましく、0.001〜90質量%程度とすることがより好ましい。
本発明において、CNT等の導電性炭素材料とカチオン性分散剤との混合比率は、特に限定されないが、例えば、質量比で1,000:1〜1:100程度とすることができる。また、組成物中における分散剤の濃度は、CNT等の導電性炭素材料を溶媒に分散させ得る濃度であれば特に限定されないが、組成物中に0.001〜30質量%程度が好ましく、0.002〜20質量%程度がより好ましい。
更に、組成物中におけるCNT等の導電性炭素材料の濃度は、目的とする導電性薄膜(アンダーコート層)の目付量や、要求される機械的、電気的、熱的特性等において変化するものであり、また、CNTを用いる場合は、少なくともその一部が孤立分散し得る限り任意であるが、組成物中に0.0001〜30質量%程度とすることが好ましく、0.001〜20質量%程度とすることがより好ましく、0.001〜10質量%程度とすることがより一層好ましい。
前記アンダーコート組成物は、架橋剤を含んでもよい。前記架橋剤は、アニオン性官能基を含まないものが好ましく、使用する溶媒に溶解することが好ましい。
前記架橋剤としては、例えば、アミノ基と反応し得るケトン類、アルキルハライド類、アクリロイル類、エポキシ化合物、シアナマイド類、尿素類、酸、酸無水物、アシルハライド類、チオイソシアネート基、イソシアネート基、アルデヒド基等の官能基を有している化合物や、同じ架橋性官能基同士で反応するヒドロキシ基(脱水縮合)、メルカプト基(ジスルフィド結合)、エステル基(クライゼン縮合)、シラノール基(脱水縮合)、ビニル基、アクリル基等を有している化合物等が挙げられる。前記架橋剤の具体例としては、酸触媒の存在下で架橋反応性を発揮する多官能アクリレート、テトラアルコキシシラン、ブロックイソシアネート基を有するモノマー又はポリマー等が挙げられる。
このような架橋剤は、市販品として入手することもできる。市販品としては、例えば、多官能アクリレートでは、A-9300(エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、新中村化学工業(株)製)、A-GLY-9E(Ethoxylated glycerine triacrylate(EO 9mol)、新中村化学工業(株)製)、A-TMMT(ペンタエリスリトールテトラアクリレート、新中村化学工業(株)製)等が挙げられ、テトラアルコキシシランでは、テトラメトキシシラン(東京化成工業(株)製)、テトラエトキシシラン(東横化学(株)製)等が挙げられ、ブロックイソシアネート基を有するポリマーでは、エラストロン(登録商標)シリーズE-37、H-3、H38、BAP、NEW BAP-15、C-52、F-29、W-11P、MF-9、MF-25K(第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
前記架橋剤の添加量は、使用する溶媒、使用する基材、要求される粘度、要求される膜形状等により変動するが、前記カチオン性分散剤に対し、0.001〜80質量%が好ましく、0.01〜50質量%がより好ましく、0.05〜40質量%がより一層好ましい。
前記アンダーコート組成物の調製法は、特に限定されないが、例えば、導電性炭素材料及び溶媒、並びに必要に応じて用いられる分散剤、マトリックスポリマー及び架橋剤を任意の順序で混合して調製することができる。
この際、混合物を分散処理することが好ましく、この処理により、導電性炭素材料の分散割合をより向上させることができる。分散処理としては、機械的処理である、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル等を用いる湿式処理や、バス型やプローブ型のソニケータを用いる超音波処理が挙げられる。これらのうち、ジェットミルを用いた湿式処理や超音波処理が好ましい。
分散処理の時間は任意であるが、1分間から10時間程度が好ましく、5分間から5時間程度がより好ましい。この際、必要に応じて加熱処理を施しても構わない。なお、架橋剤及び/又はマトリックス高分子を用いる場合、これらは、分散剤、導電性炭素材料及び溶媒からなる混合物を調製した後から加えてもよい。
前記アンダーコート組成物を前記集電体の少なくとも一方の面に塗布し、これを自然又は加熱乾燥し、アンダーコート層を形成してアンダーコート箔(複合集電体)を作製することができる。
また、アンダーコート層の厚みは、得られるデバイスの内部抵抗を低減することを考慮すると、1nm〜10μmが好ましく、1nm〜1μmがより好ましく、1〜500nmがより一層好ましい。アンダーコート層の膜厚は、例えば、アンダーコート箔から適当な大きさの試験片を切り出し、それを手で裂く等の方法により断面を露出させ、走査電子顕微鏡(SEM)等の顕微鏡観察により、断面部分でアンダーコート層が露出した部分から求めることができる。
集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量は、前記膜厚を満たす限り特に限定されないが、1,000mg/m2以下が好ましく、500mg/m2以下がより好ましく、300mg/m2以下がより一層好ましい。一方、アンダーコート層の機能を担保して優れた特性の電池を再現性よく得るため、集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量を好ましくは1mg/m2以上、より好ましくは5mg/m2以上、より一層好ましくは10mg/m2以上、更に好ましくは15mg/m2以上とする。
本発明におけるアンダーコート層の目付量は、アンダーコート層の面積(m2)に対するアンダーコート層の質量(mg)の割合であり、アンダーコート層がパターン状に形成されている場合、当該面積はアンダーコート層のみの面積であり、パターン状に形成されたアンダーコート層の間に露出する集電体の面積を含まない。
アンダーコート層の質量は、例えば、アンダーコート箔から適当な大きさの試験片を切り出し、その質量W0を測定し、その後、アンダーコート箔からアンダーコート層を剥離し、アンダーコート層を剥離した後の質量W1を測定し、その差(W0−W1)から算出する、又は予め集電体の質量W2を測定しておき、その後、アンダーコート層を形成したアンダーコート箔の質量W3を測定し、その差(W3−W2)から算出することができる。
アンダーコート層を剥離する方法としては、例えばアンダーコート層が溶解、又は膨潤する溶媒に、アンダーコート層を浸漬させ、布等でアンダーコート層をふき取る等の方法が挙げられる。
目付量は、公知の方法で調整することができる。例えば、塗布によりアンダーコート層を形成する場合、アンダーコート層を形成するための塗工液(アンダーコート組成物)の固形分濃度、塗布回数、塗工機の塗工液投入口のクリアランス等を変えることで調整できる。目付量を多くしたい場合は、固形分濃度を高くしたり、塗布回数を増やしたり、クリアランスを大きくしたりする。目付量を少なくしたい場合は、固形分濃度を低くしたり、塗布回数を減らしたり、クリアランスを小さくしたりする。
アンダーコート組成物の塗布方法としては、例えば、スピンコート法、ディップコート法、フローコート法、インクジェット法、キャスティング法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、スリットコート法、ロールコート法、フレキソ印刷法、転写印刷法、刷毛塗り、ブレードコート法、エアーナイフコート法等が挙げられる。これらのうち、作業効率等の点から、インクジェット法、キャスティング法、ディップコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法が好適である。
加熱乾燥する場合の温度も任意であるが、50〜200℃程度が好ましく、80〜150℃程度がより好ましい。
[電極合材層]
前記電極合材層は、活物質、バインダーポリマー及び必要に応じて溶媒を含む電極スラリーを、アンダーコート層上に塗布し、自然又は加熱乾燥して形成することができる。
前記活物質としては、従来、エネルギー貯蔵デバイス用電極に用いられている各種活物質を用いることができる。例えば、リチウム二次電池やリチウムイオン二次電池の場合、正極活物質としてリチウムイオンを吸着・離脱可能なカルコゲン化合物又はリチウムイオン含有カルコゲン化合物、ポリアニオン系化合物、硫黄単体及びその化合物等を用いることができる。
このようなリチウムイオンを吸着離脱可能なカルコゲン化合物としては、例えばFeS2、TiS2、MoS2、V26、V613、MnO2等が挙げられる。
リチウムイオン含有カルコゲン化合物としては、例えばLiCoO2、LiMnO2、LiMn24、LiMo24、LiV38、LiNiO2、LixNiy1-y2(ただし、Mは、Co、Mn、Ti、Cr、V、Al、Sn、Pb、及びZnから選ばれる少なくとも1種以上の金属元素であり、0.05≦x≦1.10、0.5≦y≦1.0)等が挙げられる。
ポリアニオン系化合物としては、例えばリン酸鉄リチウム(LiFePO4)等が挙げられる。硫黄化合物としては、例えばLi2S、ルベアン酸等が挙げられる。
一方、前記負極を構成する負極活物質としては、アルカリ金属、アルカリ合金、リチウムイオンを吸蔵・放出する周期表4〜15族の元素から選ばれる少なくとも1種の単体、酸化物、硫化物、窒化物、又はリチウムイオンを可逆的に吸蔵・放出可能な炭素材料を使用することができる。
アルカリ金属としては、Li、Na、K等が挙げられ、アルカリ金属合金としては、例えば、Li−Al、Li−Mg、Li−Al−Ni、Na−Hg、Na−Zn等が挙げられる。
リチウムイオンを吸蔵放出する周期表4〜15族の元素から選ばれる少なくとも1種の元素の単体としては、例えば、ケイ素やスズ、アルミニウム、亜鉛、砒素等が挙げられる。同じく酸化物としては、例えば、スズケイ素酸化物(SnSiO3)、リチウム酸化ビスマス(Li3BiO4)、リチウム酸化亜鉛(Li2ZnO2)、リチウム酸化チタン(Li4Ti512)、酸化チタン等が挙げられる。同じく硫化物としては、リチウム硫化鉄(LixFeS2(0≦x≦3))、リチウム硫化銅(LixCuS(0≦x≦3))等が挙げられる。同じく窒化物としては、リチウム含有遷移金属窒化物が挙げられ、具体的には、LixyN(M=Co、Ni、Cu、0≦x≦3、0≦y≦0.5)、リチウム鉄窒化物(Li3FeN4)等が挙げられる。
リチウムイオンを可逆的に吸蔵・放出可能な炭素材料としては、グラファイト、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、カーボンナノチューブ、又はこれらの焼結体等が挙げられる。
また、電気二重層キャパシタの場合、活物質として炭素質材料を用いることができる。この炭素質材料としては、活性炭等が挙げられ、例えば、フェノール樹脂を炭化後、賦活処理して得られた活性炭が挙げられる。
バインダーポリマーとしては、公知の材料から適宜選択して用いることができ、例えば、PVDF、PTFE、P(TFE−HFP)、P(VDF−HFP)、P(VDF−CTFE)等のフッ素原子を有するポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイミド、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、CMC、ポリアクリル酸(PAA)、ポリアクリル酸の有機塩及び金属塩、ポリアミック酸等のアニオン性官能基を有するポリマー、ポリアニリン等の導電性高分子等が挙げられる。これらのうち、集電体と電極合材層との密着力に優れることから、フッ素原子を有するポリマーやアニオン性官能基を有するポリマーが好ましい。
なお、バインダーポリマーの添加量は、活物質100質量部に対し、0.1〜20質量部、特に1〜10質量部が好ましい。
溶媒としては、前記アンダーコート組成物で例示した溶媒が挙げられ、これらの中からバインダーの種類に応じて適宜選択すればよいが、PVDF等の非水溶性のバインダーの場合はNMPが好適であり、PAA等の水溶性のバインダーの場合は水が好適である。
なお、前記電極スラリーは、導電材を含んでいてもよい。導電材としては、例えば、カーボンブラック、CNT、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、酸化チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム、ニッケル等が挙げられる。
電極スラリーの塗布方法としては、前述したアンダーコート組成物と同様の方法が挙げられる。また、加熱乾燥する場合の温度も任意であるが、50〜400℃程度が好ましく、80〜150℃程度がより好ましい。
電極合材層の形成部位は、用いるデバイスのセル形態等に応じて適宜設定すればよく、アンダーコート層の表面全部でもその一部でもよいが、ラミネートセル等に使用する目的で、金属タブと電極とを超音波溶接等の溶接により接合した電極構造体として用いる場合には、溶接部を残すためアンダーコート層の表面の一部に電極スラリーを塗布して電極合材層を形成することが好ましい。特に、ラミネートセル用途では、アンダーコート層の周縁を残したそれ以外の部分に電極スラリーを塗布して電極合材層を形成することが好適である。
前記電極合材層の厚みは、電池の容量と抵抗のバランスを考慮すると、10〜500μmが好ましく、10〜300μmがより好ましく、20〜100μmがより一層好ましい。
前記電極合材層は、アニオン性官能基を有する化合物を含むことが好ましい。この場合、例えば、バインダーポリマーがアニオン性官能基を有するものであってもよく、導電材がアニオン性官能基を有するものであってもよい。アニオン性官能基を有するバインダーポリマーとしては、前述したとおりである。アニオン性官能基を有する導電材としては、酸素を含む雰囲気下で合成することで表面に酸性官能基を多く保持させたもの、化学酸化処理や熱酸化処理等により表面に酸性官能基を導入したもの、アニオン性界面活性剤、アニオン性分散剤と複合化させて得られるもの等が挙げられる。
電極は、必要に応じてプレスしてもよい。このとき、プレス圧力は1kN/cm以上が好ましい。プレス法は、一般に採用されている方法を用いることができるが、特に金型プレス法やロールプレス法が好ましい。また、プレス圧力は、特に限定されないが、2kN/cm以上が好ましく、3kN/cm以上がより好ましい。プレス圧力の上限は、40kN/cm程度が好ましく、30kN/cm程度がより好ましい。
[エネルギー貯蔵デバイス]
本発明のエネルギー貯蔵デバイスは、前述したエネルギー貯蔵デバイス用電極を備えたものであり、より具体的には、少なくとも一対の正負極と、これら各極間に介在するセパレータと、電解質とを備えて構成され、正負極の少なくとも一方が、前述したエネルギー貯蔵デバイス用電極から構成される。
本発明のエネルギー貯蔵デバイスとしては、例えば、リチウムイオン二次電池、ハイブリッドキャパシタ、リチウム二次電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池等の各種エネルギー貯蔵デバイスが挙げられる。
このエネルギー貯蔵デバイスは、電極として前述したエネルギー貯蔵デバイス用電極を用いることにその特徴があるため、その他のデバイス構成部材であるセパレータや、電解質等は、公知の材料から適宜選択して用いることができる。
セパレータとしては、例えば、セルロース系セパレータ、ポリオレフィン系セパレータ等が挙げられる。電解質としては、液体、固体のいずれでもよく、また水系、非水系のいずれでもよいが、本発明のエネルギー貯蔵デバイス用電極は、非水系電解質を用いたデバイスに適用した場合にも実用上十分な性能を発揮させ得る。
非水系電解質としては、電解質塩を非水系有機溶媒に溶かしてなる非水系電解液が挙げられる。電解質塩としては、4フッ化ホウ酸リチウム、6フッ化リン酸リチウム、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等のリチウム塩;テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラプロピルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、メチルトリエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルアンモニウムパークロレート等の4級アンモニウム塩、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド等のリチウムイミド等が挙げられる。
非水系有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート;アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類等が挙げられる。
エネルギー貯蔵デバイスの形態は特に限定されず、円筒型、扁平巻回角型、積層角型、コイン型、扁平巻回ラミネート型、積層ラミネート型等の従来公知の各種形態のセルを採用することができる。
コイン型に適用する場合、前述した本発明のエネルギー貯蔵デバイス用電極を、所定の円盤状に打ち抜いて用いればよい。例えば、リチウムイオン二次電池は、コインセルのワッシャーとスペーサーが溶接されたフタに、所定形状に打ち抜いたリチウム箔を所定枚数設置し、その上に、電解液を含浸させた同形状のセパレータを重ね、更に上から、電極合材層を下にして本発明のエネルギー貯蔵デバイス用電極を重ね、ケースとガスケットを載せて、コインセルかしめ機で密封して作製することができる。
積層ラミネート型に適用する場合、電極合材層がアンダーコート層表面の一部又は全面に形成された電極における、アンダーコート層が形成され、かつ、電極合材層が形成されていない部分(溶接部)で金属タブと溶接して得られた電極構造体を用いればよい。この場合、電極構造体を構成する電極は一枚でも複数枚でもよいが、一般的には、正負極とも複数枚が用いられる。正極を形成するための複数枚の電極は、負極を形成するための複数枚の電極と、一枚ずつ交互に重ねることが好ましく、その際、正極と負極の間には前述したセパレータを介在させることが好ましい。なお、アンダーコート層が形成され、かつ、電極合材層が形成されていない部分で溶接する場合、集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量を好ましくは100mg/m2以下、より好ましくは90mg/m2以下、より一層好ましくは50mg/m2未満とする。
金属タブは、複数枚の電極の最も外側の電極の溶接部で溶接しても、複数枚の電極のうち、任意の隣接する2枚の電極の溶接部間に金属タブを挟んで溶接してもよい。金属タブの材質は、一般的にエネルギー貯蔵デバイスに使用されるものであれば、特に限定されず、例えば、ニッケル、アルミニウム、チタン、銅等の金属;ステンレススチール、ニッケル合金、アルミニウム合金、チタン合金、銅合金等の合金等が挙げられる。これらのうち、溶接効率を考慮すると、アルミニウム、銅及びニッケルから選ばれる少なくとも1種の金属を含んで構成されるものが好ましい。金属タブの形状は、箔状が好ましく、その厚さは0.05〜1mm程度が好ましい。
溶接方法は、金属同士の溶接に用いられる公知の方法を用いることができ、その具体例としては、TIG溶接、スポット溶接、レーザー溶接、超音波溶接等が挙げられるが、超音波溶接にて電極と金属タブとを接合することが好ましい。
超音波溶接の方法としては、例えば、複数枚の電極をアンビルとホーンとの間に配置し、溶接部に金属タブを配置して超音波をかけて一括して溶接する方法や、電極同士を先に溶接し、その後、金属タブを溶接する方法等が挙げられる。
本発明では、いずれの方法でも、金属タブと電極とが前記溶接部で溶接されるだけでなく、複数枚の電極同士も互いに超音波溶接されることになる。溶接時の圧力、周波数、出力、処理時間等は、特に限定されず、用いる材料やアンダーコート層の目付量等を考慮して適宜設定すればよい。
以上のようにして作製した電極構造体を、ラミネートパックに収納し、前述した電解液を注入した後、ヒートシールすることでラミネートセルが得られる。
以下、調製例、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。なお、使用した装置は、以下のとおりである。
・プローブ型超音波照射装置:Hielscher Ultrasonics社製、UIP1000
・ワイヤーバーコーター:(株)エスエムテー製、PM-9050MC
・ホモディスパー:プライミクス(株)製、T.K.ロボミックス(ホモディスパー2.5型(φ32)付き)
・薄膜旋回型高速ミキサー:プライミクス(株)製、フィルミクス40型
・自転・公転ミキサー:(株)シンキー製、あわとり練太郎(ARE-310)
・ロールプレス装置:(有)タクミ技研、SA-602
・充放電測定装置:東洋システム(株)製、TOSCAT-3100
・粘着・皮膜剥離解析装置:協和界面科学(株)製、VERSATILE PEEL ANALYZER VPA-3
[1]アンダーコート組成物の調製
[調製例1]
分散剤としてカチオン性ポリマーであるエポミンP-1000(日本触媒(株)製、固形分濃度:30質量%、モノマー組成:エチレンイミン)4.19gと、純水44.56gとを混合し、更にそこへ導電性炭素材料であるCNT(戸田工業(株)製、TC-2010)1.25gを混合した。得られた混合物に対して、プローブ型超音波照射装置を用いて、500Wで10分間超音波処理を施し、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Aを調製した。
[調製例2]
導電性炭素材料としてデンカブラック(電気化学工業(株)製)を用いた以外は、調製例1と同様の方法で、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Bを調製した。
[調製例3]
分散剤としてカチオン性ポリマーであるユニセンスKHP10P(センカ(株)製、固形分濃度:99質量%、モノマー組成:ジシアンジアミド/ジエチレントリアミン)1.25gを用い、純水の添加量を47.5gとした以外は、調製例1と同様の方法で、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Cを調製した。
[比較調製例1]
分散剤としてオキサゾリンポリマーを含む水溶液であるエポクロスWS-700((株)日本触媒製、固形分濃度25質量%)5.0gを用い、純水の添加量を43.75gとした以外は、調製例1と同様の方法で、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Dを調製した。
[比較調製例2]
導電性炭素材料としてデンカブラック(電気化学工業(株)製)を用いた以外は、比較調製例1と同様の方法で、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Eを調製した。
[比較調製例3]
分散剤としてオキサゾリンポリマーを含む水溶液であるエポクロスWS-300((株)日本触媒製、固形分濃度10質量%)12.5gを用い、純水の添加量を36.25gとした以外は、調製例1と同様の方法で、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Fを調製した。
[比較調製例4]
分散剤として中性ポリマーであるポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製JF-17、固形分濃度:98.5質量%)1.25gを用い、純水の添加量を47.5gとした以外は、調製例1と同様の方法で、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Gを調製した。
[比較調製例5]
分散剤として中性ポリマーであるポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製JN-18、固形分濃度:98.5質量%)1.25gを用い、純水の添加量を47.5gとした以外は、調製例1と同様の方法で、均一なCNT分散液であるアンダーコート組成物Hを調製した。
[2]アンダーコート箔の製造
[製造例1]
アンダーコート組成物Aを、集電体である銅箔(厚み15μm)にワイヤーバーコーター(OSP-3、ウェット膜厚3μm)で均一に展開後、110℃で20分乾燥してアンダーコート層を形成し、アンダーコート箔Aを作製した。目付量を測定した結果、133mg/m2であった。
[製造例2]
アンダーコート組成物Aのかわりにアンダーコート組成物Bを用いた以外は、製造例1と同様の方法で、アンダーコート箔Bを作製した。目付量を測定した結果、156mg/m2であった。
[製造例3]
アンダーコート組成物Aのかわりにアンダーコート組成物Cを用いた以外は、製造例1と同様の方法で、アンダーコート箔Cを作製した。目付量を測定した結果、145mg/m2であった。
[比較製造例1]
アンダーコート組成物Aのかわりにアンダーコート組成物Dを用いた以外は、製造例1と同様の方法で、アンダーコート箔Dを作製した。目付量を測定した結果、141mg/m2であった。
[比較製造例2]
アンダーコート組成物Aのかわりにアンダーコート組成物Eを用いた以外は、製造例1と同様の方法で、アンダーコート箔Eを作製した。目付量を測定した結果、136mg/m2であった。
[比較製造例3]
アンダーコート組成物Aのかわりにアンダーコート組成物Fを用いた以外は、製造例1と同様の方法で、アンダーコート箔Fを作製した。目付量を測定した結果、129mg/m2であった。
[比較製造例4]
アンダーコート組成物Aのかわりにアンダーコート組成物Gを用いた以外は、製造例1と同様の方法で、アンダーコート箔Gを作製した。目付量を測定した結果、97mg/m2であった。
[比較製造例5]
アンダーコート組成物Aのかわりにアンダーコート組成物Hを用いた以外は、製造例1と同様の方法で、アンダーコート箔Hを作製した。目付量を測定した結果、86mg/m2であった。
[3]電極の製造
[実施例1]
活物質としてシリコン−炭素複合材料(SiC、ITRI製)16.37g、アニオン性官能基を有するバインダーとしてLA-132(Union Chemical Ind. Co製)の水溶液(14.9質量%)11.23g、導電材としてsuper-P(ティムカル・グラファイト・アンド・カーボン社製)0.19g及びVGCF(昭和電工(株)製)0.37g、並びに水31.84gを、ホモディスパーにて3,000rpmで5分間混合した。次いで、薄膜旋回型高速ミキサーを用いて周速20m/秒で60秒の混合処理をし、更に自転・公転ミキサーにて1,000rpmで2分脱泡することで、電極スラリー(固形分濃度31質量%、SiC:LA-132:super-P:VGCF=88:9:1:2(質量比))を作製した。得られた電極スラリーを、アンダーコート箔Aに均一(ウェット膜厚75μm)に展開後、80℃で30分、次いで120℃で30分乾燥してアンダーコート層上に電極合材層を形成し、更にロールプレス機で2kN/cmのプレス圧力でプレスして圧着させ、電極Aを作製した。
[実施例2]
アンダーコート箔Aのかわりにアンダーコート箔Bを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Bを作製した。
[実施例3]
アンダーコート箔Aのかわりにアンダーコート箔Cを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Cを作製した。
[比較例1]
アンダーコート箔Aのかわりにアンダーコート箔Dを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Dを作製した。
[比較例2]
アンダーコート箔Aのかわりにアンダーコート箔Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Eを作製した。
[比較例3]
アンダーコート箔Aのかわりにアンダーコート箔Fを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Fを作製した。
[比較例4]
アンダーコート箔Aのかわりにアンダーコート箔Gを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Gを作製した。
[比較例5]
アンダーコート箔Aのかわりにアンダーコート箔Hを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Hを作製した。
[比較例6]
アンダーコート箔Aのかわりに無垢のアルミニウム箔を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、電極Iを作製した。
[3]電極の密着力の評価
各実施例及び比較例で得られた電極を25mm幅で切り出し、電極合材層塗工面に20mm幅の両面テープを貼り付けてガラス基板上に固定した。これを粘着・皮膜剥離解析装置に固定して剥離角度90°かつ剥離速度100mm/minで剥離試験を行い、密着力を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2019188558
表1に示した結果より、本発明の電極は、集電体と電極合材層との密着力に優れることがわかった。
1 平行部
2 平行部のチューブ外径
3 くびれ部
4 くびれ部のチューブ外径

Claims (13)

  1. 集電体と、該集電体の少なくとも一方の面に形成された導電性炭素材料及びカチオン性分散剤を含むアンダーコート層と、該アンダーコート層上に形成された電極合材層とを備えるエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  2. 前記導電性炭素材料が、カーボンナノチューブを含む請求項1記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  3. 前記電極合材層が、アニオン性官能基を有する化合物を含む請求項1又は2記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  4. 前記カチオン性分散剤が、ジシアンジアミドをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマー、ジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマー、ジシアンジアミド及びジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマー、並びにエチレンイミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーから選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれか1項記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  5. 前記カチオン性分散剤が、エチレンイミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む請求項4記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  6. 前記カチオン性分散剤が、ジシアンジアミドをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む請求項4記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  7. 前記カチオン性分散剤が、ジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む請求項4記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  8. 前記カチオン性分散剤が、ジシアンジアミド及びジエチレントリアミンをモノマーとして用いてなるカチオン性ポリマーを含む請求項4記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  9. 集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量が、1,000mg/m2以下である請求項1〜8のいずれか1項記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  10. 集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量が、500mg/m2以下である請求項9記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  11. 集電体の一面あたりのアンダーコート層の目付量が、300mg/m2以下である請求項10記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  12. 前記集電体が、銅箔又はアルミニウム箔である請求項1〜11のいずれか1項記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載のエネルギー貯蔵デバイス用電極を備えるエネルギー貯蔵デバイス。
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