JPWO2019187787A1 - 粘着テープ - Google Patents

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雅代 坂下
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Abstract

本発明は、優れた粘着性能とVOC量の低減とが両立可能な粘着テープを提供する。本発明に係る粘着テープは、粘着剤組成物を含んだ粘着剤層を備えた粘着テープである。前記粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸を含んだモノマー混合物を共重合させて得られるポリマーを含んでいる。前記粘着剤層は厚さが30μm以上である。前記粘着テープは、前記粘着剤層の面積が100mm×100mmである試験片及び5Lのサンプリングバッグを用いて算出される総揮発性有機化合物(TVOC)濃度が10000μg/m3以下である。

Description

本開示は、粘着テープに関する。
近年、環境意識の高まりから、工業材料から生じる揮発性有機化合物(VOC)量の低減が要求されている。このような要求は、自動車産業において特に顕著であり、アジアに拠点を有するメーカを中心に、厳しいVOC量管理が課されている。そのため、自動車製造に用いられる粘着テープについても、VOC量を抑制することが必要である。
特開2008−285554号公報 特許第5142446号公報
しかしながら、従来の粘着テープでは、工業用途で要求される性能を満足しつつVOC量を低減させることは困難であった。そこで、本発明は、優れた粘着性能とVOC量の低減とが両立可能な粘着テープを提供することを目的とする。
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
[1]粘着剤組成物を含んだ粘着剤層を備えた粘着テープであって、前記粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸を含んだモノマー混合物を共重合させて得られるポリマーを含み、前記粘着剤層は厚さが30μm以上であり、前記粘着テープは、前記粘着剤層の面積が100mm×100mmである試験片及び5Lのサンプリングバッグを用いて算出される総揮発性有機化合物(TVOC)濃度が10000μg/m以下である、粘着テープ。
[2]前記試験片及び前記サンプリングバッグを用いて算出されるアルコール濃度が3000μg/m以下である、[1]に記載の粘着テープ。
[3]前記試験片及び前記サンプリングバッグを用いて算出されるイソパラフィン濃度が5000μg/m以下である、[1]又は[2]に記載の粘着テープ。
[4]前記共重合に用いる開始剤中のイソパラフィン含有量が、前記粘着剤組成物の全固形分に対して0.03質量%以下である、[1]〜[3]の何れかに記載の粘着テープ。
[5]前記共重合に用いる開始剤は、イソパラフィンを実質的に含んでいない、[1]〜[4]の何れかに記載の粘着テープ。
本発明によると、優れた粘着性能とVOC量の低減とが両立可能な粘着テープを提供することができる。
以下、本発明の一態様に係る粘着テープについて説明する。
なお、本明細書において、「ポリマー」とはホモポリマー及びコポリマーを包含する意味で用い、「重合」とは単独重合及び共重合を包含する意味で用いる。また、式(i)で表される化合物(iは式番号である)を単に「化合物(i)」ともいう。更に、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロはアクリロ又はメタクリロを意味する。
〔粘着剤組成物〕
本発明の一態様に係る粘着テープは、粘着剤組成物を含んだ粘着剤層を備えている。この粘着剤組成物は、モノマー混合物を共重合させて得られるポリマーを含んでいる。粘着剤組成物は、典型的には、アクリル系粘着剤組成物である。
[ポリマー]
上記ポリマーは、(メタ)アクリル酸を含んだモノマー混合物を共重合させて得られる。このような構成を採用することにより、優れた粘着性能を達成することができる。
(メタ)アクリル酸の合計含有量に特に制限はないが、例えば、全原料モノマーの総質量に対して、0.5〜10質量%とし、好ましくは0.6〜8質量%とし、より好ましくは0.7〜7質量%とし、更に好ましくは0.8〜6質量%とする。(メタ)アクリル酸の含有量が過度に多いと、後述する粘着テープのVOC量(特にアルコール量)が高くなり得る。(メタ)アクリル酸の含有量が過度に少ないと、モノマーとして(メタ)アクリル酸を添加する効果がやや弱くなる。
このポリマーは、通常のラジカル重合法で合成したものであってもよいし、リビングラジカル重合法で合成したものであってもよい。このポリマーのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される重量平均分子量(Mw)は、例えば50,000〜3,000,000であり、好ましくは50,000〜2,500,000であり、より好ましくは50,000〜2,000,000である。このポリマーのGPC法により測定される分子量分布(Mw/Mn)は、例えば30.0以下であり、好ましくは25.0以下であり、より好ましくは20.0以下である。
このポリマーは、例えば、(メタ)アクリル系ポリマーである。このポリマーは、ランダムポリマーであってもよく、ブロックポリマーであってもよい。このポリマーは、例えば、(メタ)アクリル系ランダムポリマーであってもよく、(メタ)アクリル系ブロックポリマーであってもよい。
上記モノマー混合物に含まれ得る(メタ)アクリル酸以外のモノマーの種類については、特に制限はない。このようなモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルが主に用いられるが、それ以外の官能基含有モノマー及び共重合性モノマーなどを更に用いることもできる。
《(メタ)アクリル酸エステル》
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、脂環式基又は芳香族基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。ただし、(メタ)アクリル酸エステルからは、水酸基含有(メタ)アクリレート及びカルボキシ基含有(メタ)アクリレート等の官能基含有(メタ)アクリレートを除く。
アルキル(メタ)アクリレートでのアルキル基の炭素数は、1〜20であることが好ましい。アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ステアリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシメチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−エトキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
脂環式基又は芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルは1種単独で、又は2種以上を使用することができる。(メタ)アクリル酸エステルの全使用量は、全原料モノマーの総質量に対して、例えば70〜99.9質量%、好ましくは80〜99.5質量%、より好ましくは85〜98.95質量%である。
《官能基含有モノマー》
上記(メタ)アクリル酸以外の官能基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有モノマー、酸基含有モノマー、及び窒素原子含有モノマーが挙げられる。酸基としては、例えば、カルボキシ基、酸無水物基、リン酸基、硫酸基が挙げられる。窒素原子含有モノマーは、例えば、アミノ基又はアミド結合の形態で窒素原子を含んでいる。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロシキブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートでのアルキル基の炭素数は、通常2〜8、好ましくは2〜6である。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸5−カルボキシペンチル、コハク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸が挙げられる。酸無水物基含有モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸が挙げられる。リン酸基含有モノマーとしては、側鎖にリン酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーが挙げられ、硫酸基含有モノマーとしては、側鎖に硫酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。
窒素原子含有モノマーとしては、例えば、アミノ基含有モノマー及びアミド結合含有モノマーが挙げられる。なお、ここで「アミノ基」とは、1級アミノ基のみならず、2級及び3級アミノ基を含む概念として用いている。上記アミノ基は、3級アミノ基であることが好ましく、3級アミノ基は、環状アミノ基であってもよい。また、上記アミド結合は、ラクタム構造の一部であってもよい。
アミノ基含有モノマーが2級又は3級アミノ基を含んでいる場合、アミノ基の窒素原子は、アルキル基によって修飾されていることが好ましい。このアルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、及びtert−ブチル基が挙げられる。
アミノ基含有モノマーは、より好ましくは、アミノアルキル(メタ)アクリル酸エステルである。アミノアルキル(メタ)アクリル酸エステル中のアミノ基の好ましい態様については、上記と同様である。また、アミノアルキル基中のアルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、及びtert−ブチル基が挙げられる。アミノアルキル基としては、例えば、tert−ブチルアミノエチル基、ジメチルアミノエチル基、及びジエチルアミノエチル基が挙げられる。
アミノ基含有モノマーの具体例としては、tert−ブチルアミノエチルメタクリル酸エステル(TBAEMA)、ジメチルアミノエチルメタクリル酸エステル(DMAEMA;DM)、ジエチルアミノエチルメタクリル酸エステル(DEAEMA)、及びジメチルアミノエチルアクリル酸エステル(DMAEA)が挙げられる。
アミド結合含有モノマーは、好ましくは、(メタ)アクリルアミド誘導体、又は、ビニル基を備えたラクタムである。
上記(メタ)アクリルアミド誘導体は、例えば、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、又は、ジアセトンアクリルアミドである。このアルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、及びtert−ブチル基が挙げられる。
アミド結合含有モノマーの具体例としては、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)、N,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、N−アクリロイルモルホリン(ACMO)、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、N−ビニル−カプロラクタム(NVC)、及びN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド(HEAA)が挙げられる。
官能基含有モノマーは1種単独で、または2種以上を使用することができる。上記(メタ)アクリル酸を除く官能基含有モノマーの全使用量は、全原料モノマーの総質量に対して、0〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜10質量%である。
官能基含有モノマーのうち、水酸基含有ポリマーの合計量は、例えば、全原料モノマーの総質量に対して、0〜5質量%とし、好ましくは0.05〜2質量%とし、より好ましくは0.1〜1質量%とし、更に好ましくは0.12〜0.8質量%とする。
《共重合性モノマー》
共重合性モノマーとしては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、ヘプチルスチレン及びオクチルスチレン等のアルキルスチレン、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、ニトロスチレン、アセチルスチレン及びメトキシスチレン等のスチレン系モノマー、酢酸ビニルが挙げられる。共重合性モノマーは、1種単独で、又は2種以上を使用することができる。
[その他の成分]
粘着剤組成物は、その他の成分として、粘着付与樹脂、架橋剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、有機溶媒、酸化防止剤、光安定剤、金属腐蝕防止剤、可塑剤、架橋促進剤、ナノ粒子などを更に含有していてもよい。
〈粘着付与樹脂〉
上記粘着剤組成物は、粘着付与樹脂を含んでいてもよい。粘着剤組成物を構成する成分として上記ポリマー以外に粘着付与樹脂を併用することで、例えば、一般にアクリル系粘着剤にとっての難接着被着体である、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系被着体に対しても良好な接着性(粘着性)を発揮することができる。また、得られる粘着剤層の定荷重剥離耐性を向上させることができる。
粘着付与樹脂としては、ロジンエステル樹脂を用いることが好ましく、特に重合ロジンエステル樹脂を併用してもよい。粘着付与樹脂としては、例えば、テルペン系粘着付与樹脂又は炭化水素系石油樹脂を用いてもよい。
粘着付与樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。粘着剤組成物中の粘着付与樹脂の合計含有量は、ポリマー100質量部に対して、例えば1〜40質量部、好ましくは5〜35質量部、より好ましくは10〜30質量部とする。
〈架橋剤〉
架橋剤としては、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、金属キレート系化合物などが挙げられる。
イソシアネート系化合物としては、1分子中のイソシアネート基数が2以上のイソシアネート化合物が通常用いられる。イソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の炭素数4〜30の脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。脂環族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチルジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等の炭素数7〜30の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネート等の炭素数8〜30の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
1分子中のイソシアネート基数が3以上のイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、4,4´,4″−トリフェニルメタントリイソシアネートが挙げられる。さらに、イソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの3量体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはトリレンジイソシアネートのビウレット体またはイソシアヌレート体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートまたはキシリレンジイソシアネートとの反応生成物(例えばトリレンジイソシアネートまたはキシリレンジイソシアネートの3分子付加物)、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物(例えばヘキサメチレンジイソシアネートの3分子付加物)、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートが挙げられる。
エポキシ系化合物としては、例えば、1分子中のエポキシ基数が2以上のエポキシ化合物が通常用いられる。例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N´,N´−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、N,N,N´,N´−テトラグリシジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、m−N,N−ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N−ジグリシジルアニリンが挙げられる。
金属キレート化合物としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属に、アルコキシド、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等が配位した化合物が挙げられる。具体的には、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネートが挙げられる。
架橋剤は、上記ポリマーとの合計100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは、0.01〜8質量部、さらに好ましくは0.01〜5質量部の範囲にある。この範囲で架橋剤を含むと、要求される種々の粘着物性間のバランスを取ることができる。
〈シランカップリング剤〉
シランカップリング剤は、粘着剤層を特にガラス基板等の被着体に対して強固に接着させ、高湿熱環境下における粘着層の剥がれを防止することができる。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性不飽和基含有シランカップリング剤;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤;3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シランカップリング剤が挙げられる。
このうち、応力緩和性などの点でエポキシ基含有シランカップリング剤が好ましい。本発明の組成物において、シランカップリング剤の含有量は、上記ポリマー100質量部に対して、通常1質量部以下、好ましくは0.01〜1質量部、より好ましくは0.05〜0.5質量部である。含有量が前記範囲にあると、高湿熱環境下における粘着層の剥がれや、高温環境下におけるシランカップリング剤のブリードが防止される傾向にある。
〈帯電防止剤〉
帯電防止剤としては、例えば、界面活性剤、イオン性化合物、導電性ポリマーが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、4級アンモニウム塩類、アミド4級アンモニウム塩類、ピリジウム塩類、第1級〜第3級アミノ基等のカチオン性基を有するカチオン性界面活性剤;スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基等のアニオン性基を有するアニオン性界面活性剤;アルキルベタイン類、アルキルイミダゾリニウムベタイン類、アルキルアミンオキサイド類、アミノ酸硫酸エステル類等の両性界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸エステル類、N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミン類、アルキルジエタノールアミド類等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
また、界面活性剤として重合性基を有する反応型乳化剤も挙げられ、上記の界面活性剤または反応性乳化剤を含むモノマー成分を高分子量化したポリマー系界面活性剤を用いることもできる。
導電性ポリマーとしては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール及びこれらの誘導体が挙げられる。
上記粘着剤組成物において、帯電防止剤の含有量は、上記ポリマー100質量部に対して、通常3質量部以下、好ましくは0.01〜3質量部、より好ましくは0.05〜2.5質量部である。
〈有機溶媒〉
粘着剤組成物は、必ずしも溶媒を含まなくともよいが、その塗工性を調整するため、有機溶媒を含有していてもよい。上記粘着剤組成物において、有機溶媒の含有量は、通常30〜90質量%、好ましくは30〜85質量%である。なお、本明細書において「固形分」とは、粘着剤組成物中の含有成分のうち上記有機溶媒を除いた全成分をいい、「固形分濃度」とは、粘着剤組成物100質量%に対する前記固形分の割合をいう。
〔粘着テープ〕
本発明に係る粘着テープは、例えば、剥離処理されたカバーフィルム(以下でセパレータとも称する)上に形成された粘着剤層のみを有する両面粘着シート、基材と、基材の両面に形成された上記粘着剤層とを有する両面粘着シート(この場合、基材を芯材とも称する)、基材と、基材の一方の面に形成された上記粘着剤層を有する片面粘着シート、及びそれら粘着シートの粘着剤層の基材と接していない面に剥離処理されたカバーフィルムが貼付された粘着シートを含む。
基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィルム、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルム、織布及び不織布が挙げられる。また、プラスチックフィルム、織布及び不織布は、各種添加剤を配合したものや複数の層が積層されたものなどを用いることができる。基材の厚さは特に限定されないが、通常1〜2000μm、特に3〜500μm、殊に10〜100μmである。
カバーフィルムとしては、例えば、任意で表面に剥離処理がされたポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィルム、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。また、プラスチックフィルムは、各種添加剤を配合したものや複数の層が積層されたものなどを用いることができる。
粘着剤組成物の塗布方法としては、公知の方法、例えばスピンコート法、ナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法により、所定の厚さになるように塗布・乾燥する方法を用いることができ、このようにして粘着剤層を形成することができる。
当該粘着剤層は、単回の塗布工程で形成される厚さが30μm以上であり、40μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。また、当該粘着剤層は、単回の塗布工程で形成される厚さが30μm以上であるが、例えばこれを複数積層してもよい。特に、粘着剤層が複数層で形成される場合、通常、当該粘着剤層の総厚は60μm以上である。当該粘着剤層の総厚の上限は特に限定されないが、通常は1000μm以下である。なお、粘着剤層が複数層で形成される場合、粘着剤層の間に基材を設けてもよいし、基材を設けずに複数の粘着剤層を直接積層してもよい。
[総VOC濃度]
本発明に係る粘着テープは、当該粘着剤層の面積が100mm×100mmである試験片及び5Lのサンプリングバッグを用いて算出される総揮発性有機化合物(TVOC)濃度が10000μg/m以下である。なお、本明細書では、サンプリングバッグとして、テドラー(登録商標)バッグ(ジーエルサイエンス製:型式;AA−5)を用いている。
本発明者らは、従来の粘着テープでは、上述のVOC濃度を達成できないことを見出した。そして、鋭意検討の結果、上記VOC濃度に、イソパラフィン及びアルコールの寄与が大きな影響を与えていることを見出した。更に、本発明者らは、上記ポリマーの組成、上記ポリマーを合成する際に用いる開始剤の種類、粘着剤組成物における当該開始剤の残量、及び粘着剤層の乾燥条件などを調整することにより、必要な物性を担保しつつ、総VOC濃度を10000μg/m以下に抑えることができることを見出した。
まず、上記開始剤としては、希釈剤としてのイソパラフィン含有量ができるだけ少ないものを用いることが好ましい。即ち、開始剤としては、希釈剤が不要なほど分解温度が高いものを用いることが好ましい。具体的には、開始剤中のイソパラフィン含有量が、前記粘着剤組成物の全固形分に対して0.03質量%以下であることが好ましく、0.02質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以下であることが更に好ましい。また、開始剤がイソパラフィンを実質的に含まないことが特に好ましい。なお、ここで「イソパラフィン」とは、側鎖を有する炭素数20程度以上の鎖式飽和炭化水素を意味している。
次に、粘着剤組成物における上記開始剤の残量は、できるだけ少なくすることが好ましい。そのためには、例えば、開始剤の使用量を減らしたり、分解温度の低い開始剤を使用したり、重合終期温度を高くしたりすることが好ましい。
上述した分解温度が比較的高い開始剤としては、例えば、PBND100[日油製;t−butylperoxyneodecanoate]、V601[和光純薬工業製;Dimethyl2,2′−azobis(2−methylpropionate)]、AIBN[和光純薬工業製;(2,2’−Azobis(isobutyronitrile)]、V−65[和光純薬工業製;(2,2’−Azobis(2,4−dimeyhylvaleronitrile)]、V−59[和光純薬工業製;(2,2’−Azobis(2−methylbutyronitrile)]、及びパーロイルL[日油製;DilauloylPeroxide]などを使用することができる。ただし、これらは単なる例示であり、他の開始剤を使用することももちろん可能である。
また、粘着剤層の乾燥条件も、総VOC濃度に影響を与える。粘着剤層の乾燥を高い温度で長く行うことにより、総VOC濃度を低減させることができる。本発明に係る系のように、(メタ)アクリル酸を含んだポリマーを使用する場合には、VOC中のアルコールの寄与が比較的大きくなるため、乾燥条件の調整が特に重要となる。
ここで、前記試験片及び前記サンプリングバッグを用いて算出されるイソパラフィン濃度は、5000μg/m以下であることが好ましく、4000μg/m以下であることがより好ましく、3000μg/m以下であることが更に好ましい。また、前記試験片及び前記サンプリングバッグを用いて算出されるアルコール濃度は、3000μg/m以下であることが好ましく、2500μg/m以下であることがより好ましく、2000μg/m以下であることが更に好ましい。
<実施例>
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下の実施例等の記載において、特に言及しない限り、「部」は「質量部」を意味する。
[ポリマーの合成]
[合成例1〜7]
撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、n−ブチルアクリレート(BA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)、アクリル酸(AA)、ジメチルアミノエチルメタクリル酸エステル(DM)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、酢酸ビニル(VAc)を表1の割合とし、酢酸エチルを100部仕込み、窒素ガスを導入しながら80℃に昇温した。次いで、表1に記載した割合で開始剤を加え、窒素ガス雰囲気下、80℃で6時間重合反応を行った。反応終了後、酢酸エチルにて希釈し固形分濃度50質量%のポリマー溶液を調製した。なお、PBND100、PBND、PHPV、PBPV、及びPL355は日油製の開始剤であり、V601は和光純薬工業製の開始剤である。

合成例1〜7で得られたポリマーを、必要に応じて粘着付与樹脂及び架橋剤などと混合し、粘着剤組成物を得た。下記表2に、その組成と共に、開始剤残量及び開始剤中のイソパラフィン(IP)量を示す。ここで、表2中のIP含有量及び開始剤残量は、粘着剤組成物の全固形分に対しての量を表している。なお、実施例5及び参考例3では、粘着付与樹脂として、PCJ(重合ロジンエステル樹脂、ハリマ化成製)を用いた。

得られた各粘着剤組成物を、軽剥離フィルムに塗工、乾燥させ、厚さ55μmの粘着剤層を形成した。当該粘着剤層を厚さが25μmのPETフィルム(ルミラー:東レ製)の一方の面に転写した。上記の厚さ55μmの粘着剤層の形成手順を再度実行し、当該粘着剤層を先のPETフィルムの他方の面に転写した。即ち、当該粘着テープは、(粘着剤層/PETフィルム(基材)/粘着剤層)の構成であって、粘着剤層の総厚は110μm、 粘着テープの総厚は135μmである。
[総VOC濃度]
上記の粘着テープを100mm×100mmの面積で切り出し、5Lのテドラー(登録商標)バッグ(ジーエルサイエンス製:型式;AA−5)を用いて、総VOC、酢酸エチル、トルエン、アルコール、及びイソパラフィン(IP)の検出量をそれぞれ測定した。ここで、各検出量は、ガスクロマトグラフにおいて分析した各対象物質に相当するピークの面積をトルエンに換算して求めた値である。総VOCについては、n−ヘキサンからn−ヘキサデカンまでの範囲で検出されたガスクロマトグラフの検出ピーク面積の総和をトルエン検出ピーク面積に換算して求めた値である。また、イソパラフィン濃度については、パラフィン起因部に相当する検出ピーク群面積の総和を、トルエン検出ピーク面積に換算して求めた値である。それらの結果を表2に合わせて示す。
表2に示す通り、実施例1乃至5では、総VOC量を10000μg/m以下に抑えることができた。これに対し、比較例1乃至4では、総VOC量が10000μg/mを超えてしまった。ここで、例えば、実施例1と比較例1とを比較すると、ポリマーP3を用いた上で、乾燥温度を90℃から120℃に上昇させることにより、総VOC量を大幅に低減できたことが分かる。また、実施例1乃至5と比較例2乃至4とを比較すると、イソパラフィン含有量が少ない開始剤を使用することによっても、総VOC量を大幅に低減できたことが分かる。
[粘着物性]
実施例5及び参考例3について、粘着物性についての測定も行った。なお、下記表3に示すように、架橋剤(硬化剤)としては、L−45(綜研化学製;トリレンジイソシアネート)及びTD−75(綜研化学製;トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加体)を用いた。

(保持力)
保持力の測定は、JISZ1541に準拠して行い、粘着シートを20mm幅に裁断し、SUS板に20×20mmの面積が接するように貼付け、温度40℃又は80℃の条件で1Kgの荷重をかけ、1時間放置したときの落下の有無を観察した。
(曲面貼付試験)
得られた粘着テープを、10mm厚のポリエーテル系ウレタンフォーム材に転写して曲面貼付試験用の試験テープとした。この試験テープを20mm×50mmに裁断し試験片とした。この試験片を280番の耐水研磨紙で研磨した50mmφ又は30mmφのSUS304円筒に貼り付けた。80℃又は23℃で24時間静置して、試験片エッジ部のウキ又は剥がれ距離を測定した。
(ボールタック試験)
J.Dow法により測定した。具体的には、幅10cmに裁断した試験片からPET剥離フィルムを剥がした粘着テープを、粘着剤層が露出するように傾斜角30度の傾斜面に取り付けた。次に、スチールボールを傾斜面の上側から助走させた後に、粘着面(粘着剤層表面)上を滑走させた。この際の助走距離は10cm、滑走距離は10cmとした。また、温度は23℃又は10℃とし、湿度は50%RH又は10%RHとした。そして、スチールボールの径を変えながら滑走テストを行い、粘着面内で滑走を停止したスチールボールの最大径を求めた。なお、使用したスチールボールの径は、X/32インチ(但し、Xは1〜32の範囲内の整数)であり、表3中に示す数値はXの値を意味する。
表3に示す通り、実施例5の粘着テープは、充分な粘着性能を有していた。また、実施例5の粘着テープは、参考例3の粘着テープと比較して、80℃における保持力及び23℃における曲面貼付性がより優れていた。この差異は、実施例5の粘着テープが、アクリル酸をモノマー成分とする共重合ポリマーを含んだ粘着剤組成物を備えていることに起因していると考えられる。

Claims (5)

  1. 粘着剤組成物を含んだ粘着剤層を備えた粘着テープであって、前記粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸を含んだモノマー混合物を共重合させて得られるポリマーを含み、前記粘着剤層は厚さが30μm以上であり、前記粘着テープは、前記粘着剤層の面積が100mm×100mmである試験片及び5Lのサンプリングバッグを用いて算出される総揮発性有機化合物(TVOC)濃度が10000μg/m以下である、粘着テープ。
  2. 前記試験片及び前記サンプリングバッグを用いて算出されるアルコール濃度が3000μg/m以下である、請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記試験片及び前記サンプリングバッグを用いて算出されるイソパラフィン濃度が5000μg/m以下である、請求項1又は2に記載の粘着テープ。
  4. 前記共重合に用いる開始剤中のイソパラフィン含有量が、前記粘着剤組成物の全固形分に対して0.03質量%以下である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の粘着テープ。
  5. 前記共重合に用いる開始剤は、イソパラフィンを実質的に含んでいない、請求項1乃至4の何れか1項に記載の粘着テープ。
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