JPWO2019163502A1 - 内視鏡用バルーンカテーテル - Google Patents

内視鏡用バルーンカテーテル Download PDF

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幸治 河尻
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/10Balloon catheters

Abstract

【課題】バルーン部を正しい位置で拡張させることが容易な内視鏡用バルーンカテーテルを提供すること。【解決手段】内視鏡用バルーンカテーテル1は、第1ルーメン12を有するカテーテルチューブ2と、カテーテルチューブ2の遠位端に接続してあり、第1ルーメン12の遠位端に形成してある連通口12aを通じて供給される流体により拡張可能なバルーン部4と、を有する。連通口12aは、バルーン部4の軸方向中心位置よりも遠位端側で開口している。【選択図】図1A

Description

本発明は内視鏡用バルーンカテーテルに関する。
消化器官内に狭窄部が生じた場合の治療方法として、経内視鏡的に患者の体内にバルーンカテーテルを挿入し、狭窄部でバルーンを拡張させることにより狭窄部をバルーン部で押し広げる方法が知られている。この治療方法において用いられるバルーンカテーテルとしては、たとえば、特許文献1に示されたものが知られている。
消化器官内の狭窄部の治療に用いられる従来のバルーンカテーテルは、バルーン部を拡張させるための流体がバルーン部の近位端側からバルーン部の内部に送り込まれる構造を有する。そのため、狭窄部に留置した収縮状態のバルーン部の内部に流体を供給すると、バルーン部の近位端側から先に拡張が始まり、拡張が進むにつれてバルーン部の位置が狭窄部の手前側(すなわち、バルーン部の近位端側)にずれてしまう場合がある。従来のバルーンカテーテルを用いた治療では、バルーンカテーテルを狭窄部の奥側に押し込むことにより、バルーン部の位置のずれを防止することは可能ではある。しかしながら、バルーンカテーテルを狭窄部の奥側に押し込もうとしても、カテーテルチューブにその押し込む力を十分に伝達させることは容易ではなく、バルーン部を正しく狭窄部に位置させた状態で拡張させるには多大な困難を伴う。
特開2008−036391号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、バルーン部を正しい位置で拡張させることが容易な内視鏡用バルーンカテーテルを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る内視鏡用バルーンカテーテルは、
ルーメンを有するカテーテルチューブと、
前記カテーテルチューブの遠位端に接続してあり、前記ルーメンの遠位端に形成してある連通口を通じて供給される流体により拡張可能なバルーン部と、を有し、
前記連通口は、前記バルーン部の軸方向中央位置よりも遠位端側で開口していることを特徴とする。
本発明に係る内視鏡用バルーンカテーテルでは、連通口が、バルーン部の軸方向中央位置よりも遠位端側で開口している。そのため、狭窄部に留置した収縮状態のバルーン部の内部に連通口を通じて流体を供給すると、バルーン部の遠位端側から先に拡張が始まり、バルーン部は狭窄部の奥側(バルーン部の遠位端側)を押し広げるが、このときバルーン部にバルーン部の位置を狭窄部の奥側に押し出すような力が生じ得る。しかしながら、体外にあるカテーテルチューブの近位端部を操作して、バルーン部を狭窄部の手前側に引き込むように力を加えると、その引き込む力はカテーテルチューブに十分に伝達されて、バルーン部の位置を当初の留置位置に留めることができる。したがって、カテーテルチューブの引き込み具合を適宜調整することにより、バルーン部の位置調整を容易に行うことが可能であり、バルーン部を正しい位置で拡張させ、狭窄部を正確に拡張することができる。
前記カテーテルチューブは、外チューブと、前記外チューブの内部を軸方向に挿通する内チューブとを有し、前記ルーメンは、前記内チューブと前記外チューブとの間に形成してあってもよい。なお、内チューブと外チューブとからなる二重管構造のカテーテルチューブでは、外チューブの遠位端部に連通口が形成される。
好ましくは、前記外チューブは、前記バルーン部の近位端から遠位端側に向かって前記バルーン部の内部に延在していて、前記外チューブの遠位端は前記バルーン部の内部に位置している。このような構成とすることにより、外チューブの遠位端部をバルーン部の軸方向中央位置よりも遠位端側に配置させ、その位置に連通口を形成することが可能となる。
好ましくは、前記バルーン部は、近位端側に向かって外径が大きくなる第1コーン部と、遠位端側に向かって外径が大きくなる第2コーン部と、前記第1コーン部と前記第2コーン部との間に配された胴体部とを有し、前記連通口は、前記胴体部の内部で開口している。このような構成とすることにより、バルーン部の遠位端部から適度に離間した位置(胴体部)で連通口が開口することになり、連通口からバルーン部遠位端側の内部空間に向けて流体がスムーズに供給される。そのため、バルーン部の遠位端側から先に拡張しやすくなり、拡張に伴ってバルーン部の位置が狭窄部の手前側にずれてしまう問題をより効果的に防止することが可能となる。したがって、上述した要領でバルーン部を手前側に引き込む力を加えることにより、バルーン部の位置調整をさらに容易に行うことができる。
前記バルーン部は、近位端側に向かって外径が大きくなる第1コーン部と、遠位端側に向かって外径が大きくなる第2コーン部と、前記第1コーン部と前記第2コーン部との間に配された胴体部とを有し、前記胴体部を構成するバルーン膜の厚みは、前記胴体部の近位端から遠位端に向かうにしたがって薄くなっていてもよい。このような構成とすることにより、バルーン膜の厚みが薄いバルーン部胴体部の遠位端側から先に拡張しやすくなり、拡張に伴ってバルーン部の位置が狭窄部の手前側にずれてしまう問題をより効果的に防止することが可能となる。したがって、上述した要領でバルーン部を手前側に引き込む力を加えることにより、バルーン部の位置調整をさらに容易に行うことができる。
前記バルーン部は、前記バルーン部の軸方向中心位置よりも遠位端側と近位端側とで、外径が大きくなるように構成してあり、前記外チューブには、前記バルーン部の近位端側で開口する側孔が形成してあってもよい。このような構成とすることにより、連通口と側孔とを通じて、狭窄部に留置した収縮状態のバルーン部の内部に流体が供給される。そのため、バルーン部の遠位端側で拡張が始まると同時(同時期)に、バルーン部の近位端側でも拡張が始まり、拡張が進むにつれて、バルーン部は、狭窄部の奥側と手前側とを同時に押し広げる。このとき、バルーン部の遠位端側と近位端側とで互いに反対方向となる力が働きこれらの力が打ち消しあう。これにより、バルーン部の位置が拡張に伴ってずれてしまう問題をより確実に防止することが可能となる。
好ましくは、上述した各種の内視鏡用バルーンカテーテルは、消化器官狭窄部拡張用バルーンカテーテルとして用いられる。
図1Aは本発明の一実施形態に係るバルーンカテーテルの要部断面図である。 図1Bは本発明の他の実施形態に係るバルーンカテーテルの要部断面図である。 図1Cは本発明の他の実施形態に係るバルーンカテーテルの要部断面図である。 図2は図1Aに示すバルーンカテーテルのバルーン部を狭窄部に留置したときの一部横断面図である。 図3は図1Aに示すバルーンカテーテルのバルーン部を狭窄部に留置したときの一部縦断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1Aに示す実施形態に係る内視鏡用バルーンカテーテル1(以下、バルーンカテーテル1)は、バルーン部4と、カテーテルチューブ2と、分岐部8とを有する。バルーンカテーテル1は、内視鏡の処置具チャネル等を介して経内視鏡的に狭窄部を生じている消化器官内(本実施形態では、食道内)に挿入されて、その狭窄部を拡張するために用いられる。バルーン部4は、カテーテルチューブ2の遠位端に接続してあり、カテーテルチューブ2を介して供給される流体により拡張可能に構成されている。本実施形態では、拡張させたバルーン部4により、消化器官の狭窄を直接的に拡張することが可能となっている。バルーン部4の詳細については後述する。
カテーテルチューブ2は、内チューブ10と外チューブ20とからなる二重管構造を有し、外チューブ20の遠位端部から近位端側に所定距離(後述するL1−L2に相当する距離)だけ離間した位置には、バルーン部4の近位端部が接合してある。外チューブ20は、バルーン部4の近位端から遠位端に向かってバルーン部4の内部を軸方向に延在する。外チューブ20の遠位端部は、バルーン部の軸方向中央位置よりも遠位端側に配置してある。
内チューブ10は、外チューブ20の内部を軸方向に挿通し、外チューブ20の遠位端より遠位端側へ突き出て、バルーン部4の内部を軸方向に挿通する。内チューブ10の遠位端(先端部6)には、開口部14aが形成されており、この開口部14aを通じてガイドワイヤを挿通することができるようになっている。
内チューブ10と外チューブ20との間の隙間には第1ルーメン12が形成してある。第1ルーメン12の遠位端には、バルーン部4の内部と連通する連通口12aが形成してある。本実施形態では、外チューブ20の遠位端部がバルーン部4の軸方向中央位置よりも遠位端側に配置してあるため、連通口12aはバルーン部4の軸方向中心位置よりも遠位端側で開口する。この連通口12aを通じて、バルーン部4の内部には、生理食塩水などの流体が導入または導出され、バルーン部4を拡張または収縮させることが可能となっている。
内チューブ10の内部には、第2ルーメン14が形成してある。第2ルーメン14は、バルーンカテーテル1を食道などの消化器官内に挿入する際に、バルーン部4を都合良く消化器官内に送り込むためのガイドワイヤを挿通するための管腔として用いられる。バルーンカテーテル1を消化器官内に差し込む際には、バルーン部4のバルーン膜3は内チューブ10の外周に折り畳んで巻回される。なお、第2ルーメン14は、第1ルーメン12およびバルーン部4の内部のいずれにも連通してはいない。
内チューブ10の近位端は、分岐部8の第2ポート18に連通しており、この第2ポート18を通じてガイドワイヤを挿通することができるようになっている。
図1Aに示す内チューブ10は、たとえば外チューブ20と同様な材質で構成されて良く、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン等の合成樹脂チューブ、あるいは金属スプリング補強合成樹脂チューブ、ステンレス細管等で構成される。なお補強材として、ステンレス線、ニッケル・チタン合金線などが用いられることもある。
内チューブ10の内径は、ガイドワイヤを挿通できる径であれば特に限定されず、たとえば0.15〜1.5mm、好ましくは0.3〜1mmである。この内チューブ10の肉厚は、0.05〜0.4mmが好ましい。上記範囲内にすることにより、内チューブ10に十分な強度を付与することが可能になるとともに、外チューブ20と内チューブ10との間で形成される流路の容積が小さくなることを防止できる。その結果、バルーン部4の応答性を良好にすることができる。内チューブ10の全長は、消化器官内に挿入されるバルーンカテーテル1の軸方向長さなどに応じて決定され、特に限定されないが、たとえば500〜3000mm、好ましくは1500〜2500mm程度である。
外チューブ20は、ある程度の可撓性を有する材質で構成されることが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、シリコーンゴム、天然ゴムなどが使用でき、好ましくは、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミドで構成される。
外チューブ20の外径は、軸方向に均一でも良いが、バルーン部4側近傍で小さく、その他の部分(近位端側)で大きくなるように、途中に段差部またはテーパ部を形成しても良い。また、第1ルーメン12の流路断面を大きくすることにより、バルーン部4を拡張するための流体の流路抵抗を下げることができる。
カテーテルチューブ2の外チューブ20の内径は、好ましくは1.0〜4.0mmであり、外チューブ20の肉厚は、好ましくは0.05〜0.4mmである。上記範囲内とすることにより、外チューブ20に十分な強度を付与することが可能になるとともに、内視鏡の処置具チャネルへの挿入可能性を確保することができる。外チューブ20の長さは、好ましくは1500〜2500mm程度である。
カテーテルチューブ2の近位端には患者の体外に設置される分岐部8が連結してある。分岐部8はカテーテルチューブ2と別体に成形され、熱融着あるいは接着などの手段で固着される。分岐部8にはカテーテルチューブ2内の第1ルーメン12とバルーン部4内に流体を導入または導出するための第1ポート16と、内チューブ10の第2ルーメン14内に連通する第2ポート18とが形成してある。分岐部8は、たとえばポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアクリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂で形成される。
第1ポート16は、流体がバルーン部4内に導入または導出されるようになっている。導入される流体は特に限定されないが、たとえば生理食塩水が用いられる。
図1Aに示すように、バルーン部4は、バルーンカテーテル1の近位端側に向かって徐々に外径が大きくなる(遠位端側に向かって先細となる)第1コーン部41と、バルーンカテーテル1の遠位端側に向かって徐々に外径が大きくなる(近位端側に向かって先細となる)第2コーン部42と、第1コーン部41と第2コーン部42との間に配された胴体部43とを有する。
第1コーン部41の遠位端には筒状端部5bが接続され、内チューブ10の遠位端外周に熱融着または接着などの手段で取り付けられる。同様に、第2コーン部42の近位端には筒状端部5aが接続され、外チューブ20の遠位端外周に熱融着または接着剤などの手段で取り付けられる。
バルーン部4は、筒状のバルーン膜3で構成され、拡張したバルーン部4の内部にはバルーン空間が形成してある。本実施形態では、拡張状態のバルーン部4の形状は円筒形状であるが、これに限定されず、多角筒形状であっても良い。
バルーン部4を構成するバルーン膜3は、食道などの狭窄部の拡張用途で用いられる場合には、耐屈曲疲労特性に優れた材質であることが好ましく、たとえば、ポリウレタン、シリコーン、軟質ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアミドエラストマーなどの材料で形成され、特にポリウレタンで形成されたものが、耐摩耗性が高いので好適である。なお、バルーン膜3の厚さ(胴体部43における厚さ)は、好ましくは、30〜100μmである。
バルーン部4の外径および長さは、食道の狭窄の拡張に大きく影響するバルーン部4の内容積と、食道の狭窄部の内径などに応じて決定される。たとえば、バルーン部4の拡張時の外径OD(図3参照)は、好ましくは10〜45mmである。バルーン部4の長さL1(図1A参照)は、好ましくは40〜80mmである。なお、バルーン部4の長さL1は、第2コーン部42の近位端から第1コーン部41の遠位端までの長さ、すなわち、第1コーン部41の長さと、第2コーン部42の長さと、胴体部43の長さの和である。
前述の連通口12aは、バルーン部4の軸方向中心位置よりも遠位端側で開口している。図示の例では、連通口12aは、バルーン部4の胴体部43の内部のうち、胴体部43の軸方向中心位置よりも遠位端側の位置で開口している。
連通口12aのバルーン部4の遠位端からの距離L2(バルーン部4の軸方向に沿った距離)は、好ましくは1〜15mmである。また、連通口12aのバルーン部4の遠位端部からの距離L2とバルーン部4の長さL1との比L2/L1は、好ましくは0.01以上0.5未満、より好ましくは0.05〜0.4である。
なお、連通口12aは、必ずしも胴体部43の内部で開口している必要はなく、L1およびL2の各値が上記L2/L1の範囲内にあれば、第1コーン部41の内部で開口していてもよい。
本実施形態におけるバルーンカテーテル1を用いて、食道の狭窄部を拡張させる治療を行うには、まずバルーン部4の内部の流体を抜いておき、バルーン部4を収縮させて外チューブ20の周りに巻回する。次に、この巻回されて径が小さくなったバルーン部4側から、先端部が食道に位置するように患者に挿入した内視鏡200の処置具チャネルに挿入して、患者の食道にバルーンカテーテル1を挿入する。そして、ガイドワイヤなどを用いてバルーン部4の位置を調整して、図2に示すようにバルーン部4を食道の狭窄部に留置し、先端部6が食道100の狭窄部外に位置した状態で、バルーン部4の内部に流体を送り込むことによってバルーン部4を拡張させる。
本実施形態に係る内視鏡用バルーンカテーテル1では、連通口12aが、バルーン部4の軸方向中心位置よりも遠位端側で開口している。そのため、図2に示すように、狭窄部に留置した収縮状態のバルーン部4の内部に連通口12aを通じて流体を供給すると、バルーン部4の遠位端側(狭窄部の奥側)から先に拡張が始まる。
このとき、バルーン部4には、図中矢印Aに示す狭窄部の奥側(バルーン部4の遠位端側)に向けてバルーン部4を押し出すような力が生じ得る。すなわち、拡張が進むにつれて、バルーン部4が狭窄部の奥側に移動してしまい、狭窄部の手前側を拡張できなくなるおそれが生じる。ここで、カテーテルチューブ2を体外側で操作して、カテーテルチューブ2に狭窄部の手前側(バルーン部4の近位端側)に引き込む力を加えると、引き込む力がカテーテルチューブ2に十分に伝達され、バルーン部4が狭窄部の奥側に移動しようとする力に抗って、バルーン部4の位置を保持することができる。したがって、カテーテルチューブ2の引き込み具合を適宜調整することにより、バルーン部4の位置調整を容易に行うことが可能である。
バルーン部4の位置調整を適宜行いつつ、図2に示す状態から、連通口12aを通じてバルーン部4の内部にさらに流体を供給し続けると、狭窄部の手前側(バルーン部4の近位端側)も徐々に拡張していき、バルーン部4は、遠位端側から近位端側にわたって全体的に拡張した状態となる。これにより、狭窄部の奥側から手前側にわたる全域が、拡張したバルーン部4によって内側から押し広げられ、食道100の狭窄が解消する。したがって、本実施形態によれば、バルーン部4を正しい位置で拡張させ、狭窄部を正確に拡張することが容易である。
また、本実施形態では、連通口12aが、バルーン部4の胴体部43の内部で開口している。このような構成としたため、バルーン部4の遠位端部から適度に離間した位置(胴体部43)に連通口12aが開口することになり、連通口12aとバルーン部4の遠位端部との間の空間に向けて流体がスムーズに供給される。そのため、バルーン部4の遠位端側からの拡張がさらに生じやすくなる。したがって、上述した要領でバルーン部4を手前側に引き込む力を加えることにより、バルーン部4の位置調整をさらに容易に行うことができる。
第2実施形態
図1Bに示す本実施形態のバルーンカテーテル1Aは、以下に示す点以外は、上述した第1実施形態と同様な構成と作用効果を有し、共通する部分の説明は省略し、図面では、共通する部材には共通する符号を付してある。図1Bに示すように、バルーンカテーテル1Aは、バルーン部4Aを有する。
本実施形態では、バルーン部4Aの胴体部43Aを構成するバルーン膜3Aの厚みが、胴体部43Aの近位端から遠位端に向かうにしたがって薄くなっている。また、本実施形態では、バルーン部4Aの近位端側にある第2コーン部42Aを構成するバルーン膜3Aの厚みが、バルーン部4Aの遠位端側にある第1コーン部41Aを構成するバルーン膜3Aの厚みよりも薄くなっている。このような構成とすることにより、バルーン膜3Aの剛性が、バルーン部4Aの近位端から遠位端に向かうにしたがって小さくなり、バルーン膜3Aは、バルーン部4Aの遠位端側から先に拡張しやすくなる。
本実施形態では、第2コーン部42Aの近位端側の厚み(すなわち、バルーン部4Aの近位端側の厚み)t1は、好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜200μmの範囲内で決定される。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。加えて、バルーン膜3Aの厚みが薄いバルーン部4Aの遠位端側からの先に拡張がさらに生じやすくなる。したがって、上述した要領でバルーン部4Aを手前側に引き込む力を加えることにより、バルーン部4Aの位置調整をさらに容易に行うことができる。
第3実施形態
図1Cに示す本実施形態のバルーンカテーテル1Bは、以下に示す点以外は、上述した第1実施形態と同様な構成と作用効果を有し、共通する部分の説明は省略し、図面では、共通する部材には共通する符号を付してある。図1Cに示すように、バルーンカテーテル1Bは、バルーン部4Bを有する。
本実施形態では、バルーン部4Bは、胴体部43Bを有する。胴体部43Bは、その略中央部よりもやや遠位端側に窪み部44が形成してあるという点において、第1実施形態における胴体部43とは異なる。このように、胴体部43Bに窪み部44が形成してあるため、バルーン部4Bは、その軸方向中心位置よりも遠位端側と近位端側とで、外径が大きくなるように構成される。
胴体部43Bは、その軸方向中心位置よりも遠位端側(窪み部44よりも遠位端側)に配置してある第1胴体部431と、その軸方向中心位置よりも近位端側(窪み部44よりも近位端側)に配置してある第2胴体部432とに大別される。
第1胴体部431の軸方向の長さL4と胴体部43Bの軸方向の長さL6との比L4/L6は、好ましくは0.25〜0.5である。窪み部44の軸方向の長さL3と胴体部43Bの軸方向の長さL6との比L3/L6は、好ましくは0.1〜0.5である。第2胴体部432の軸方向の長さL5と胴体部43Bの軸方向の長さL6との比L5/L6は、上記L4/L6およびL3/L6の各値に応じて決定される。
本実施形態では、連通口12aは、第1胴体部431の内部で開口している。なお、連通口12aは、必ずしも第1胴体部431の内部で開口している必要はなく、バルーン部4Bの軸方向中心位置よりも遠位端側であれば、第1コーン部41の内部あるいは窪み部44の内部で開口していてもよい。
バルーン部4Bの拡張時における窪み部44の胴体部43Bからの深さD(図1C参照)は、好ましくは胴体部43Bの外チューブ20の外表面からの高さH(図1C参照)の10〜80%である。
なお、外チューブ20には、連通口12aの他、バルーン部4Bの近位端側で開口する側孔20aが形成してあってもよい。図1Cに示すように、側孔20aは、第2胴体部432の略中央部に形成されることが好ましい。図示の例では、側孔20aは外チューブ20に1個形成してあるが、外チューブ20に側孔20aを複数個形成してもよい。側孔20aの開口面積は、特に限定はされないが、連通口12aの開口面積よりも小さいことが好ましく、側孔20aの個数等に応じて決定される。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。加えて、本実施形態では、連通口12aと側孔20aとを通じて、狭窄部に留置した収縮状態のバルーン部4Bの内部に流体が供給される。そのため、バルーン部4Bの遠位端側で拡張が始まると同時(同時期)に、バルーン部4Bの近位端側でも拡張が始まり、拡張が進むにつれて、バルーン部4Bは、狭窄部の奥側と手前側とを同時に押し広げる。このとき、バルーン部4Bの遠位端側と近位端側とで互いに反対方向となる力が働きこれらの力が打ち消しあう。これにより、バルーン部4Bの位置が拡張に伴ってずれてしまう問題をより確実に防止することが可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
上記実施形態では、本発明の食道への適用例について説明したが、他の消化器官に適用してもよい。
上記実施形態において、バルーンカテーテル1に用いられるカテーテルチューブ2は、図1A等に示す二重管構造型のものに限定されず、たとえばマルチルーメン型のカテーテルチューブであってもよい。
上記各実施形態において、狭窄部に留置した収縮状態のバルーン部の内部に連通口を通じて流体を供給したときに、拡張が進むにつれて、バルーン部が位置ずれすることを防止するために、バルーン部と消化器官の狭窄部との間で摩擦が大きくなるように、たとえばバルーン部の表面を粗面化するなどの処理を施してもよい。このような構成とすることにより、拡張時に、バルーン部が消化器官の内表面を滑って位置ずれすることを効果的に防止することができる。
上記第3実施形態において、外チューブ20に形成してある側孔20aは必須の構成ではなく、省略してあってもよい。また、第2胴体部432を省略し、その部分に窪み部44を形成してもよい。また、第1胴体部431の軸方向の長さL4と、第2胴体部432の軸方向の長さL5とを等しくしてもよい。また、第1胴体部431の外チューブ20の外表面からの高さと、第2胴体部432の外チューブ20の外表面からの高さとは、異なっていてもよい。
1,1A,1B… バルーンカテーテル
2… カテーテルチューブ
10… 内チューブ
12… 第1ルーメン
12a… 連通口
14… 第2ルーメン
14a… 開口部
16… 第1ポート
18… 第2ポート
20… 外チューブ
20a… 側孔
3,3A,3B… バルーン膜
4,4A,4B… バルーン部
41,41A… 第1コーン部
42,42A… 第2コーン部
43,43A,43B… 胴体部
431… 第1胴体部
432… 第2胴体部
5a,5b… 筒状端部
6… 先端部
8… 分岐部
100… 食道
200… 内視鏡

Claims (7)

  1. ルーメンを有するカテーテルチューブと、
    前記カテーテルチューブの遠位端に接続してあり、前記ルーメンの遠位端に形成してある連通口を通じて供給される流体により拡張可能なバルーン部と、を有し、
    前記連通口は、前記バルーン部の軸方向中心位置よりも遠位端側で開口していることを特徴とする内視鏡用バルーンカテーテル。
  2. 前記カテーテルチューブは、外チューブと、前記外チューブの内部を軸方向に挿通する内チューブとを有し、
    前記ルーメンは、前記内チューブと前記外チューブとの間に形成してあることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用バルーンカテーテル。
  3. 前記外チューブは、前記バルーン部の近位端から遠位端側に向かって前記バルーン部の内部に延在していて、前記外チューブの遠位端は前記バルーン部の内部に位置していることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用バルーンカテーテル。
  4. 前記バルーン部は、近位端側に向かって外径が大きくなる第1コーン部と、遠位端側に向かって外径が大きくなる第2コーン部と、前記第1コーン部と前記第2コーン部との間に配された胴体部とを有し、
    前記連通口は、前記胴体部の内部で開口していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡用バルーンカテーテル。
  5. 前記バルーン部は、近位端側に向かって外径が大きくなる第1コーン部と、遠位端側に向かって外径が大きくなる第2コーン部と、前記第1コーン部と前記第2コーン部との間に配された胴体部とを有し、
    前記胴体部を構成するバルーン膜の厚みは、前記胴体部の近位端から遠位端に向かうにしたがって薄くなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡用バルーンカテーテル。
  6. 前記バルーン部は、前記バルーン部の軸方向中心位置よりも遠位端側と近位端側とで、外径が大きくなるように構成してあり、
    前記外チューブには、前記バルーン部の近位端側で開口する側孔が形成してあることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の内視鏡用バルーンカテーテル。
  7. 消化器官狭窄部拡張用バルーンカテーテルとして用いられる請求項1〜6のいずれかに記載の内視鏡用バルーンカテーテル。
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