JPWO2019150760A1 - 樹脂成形品及び樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

樹脂成形品及び樹脂成形品の成形方法 Download PDF

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Abstract

樹脂成形金型の密封手段を不要とし、且つパーティングラインに制約されることなく、樹脂成型品の薄肉化による軽量化と補強との両立を図ることが可能なガス加圧成形による樹脂成形品及び樹脂成形品の成形方法を提供する。フロントカバー52は、樹脂成形金型75内で溶融樹脂に加圧ガスを付加して成形される。フロントカバー52は、壁部52xにガスシールリブ52dが一体に形成され、ガスシールリブ52dは、壁部52xの所定範囲を囲むように配置される。ガスシールリブ52dを介して囲まれた部分の壁部52xの肉厚は、壁部52xの他の部位の肉厚よりも薄肉に形成されている。

Description

本発明は、樹脂成形品及び樹脂成形品の成形方法に関する。
従来、樹脂成形品の内部に空洞を設けて、インジェクション成形において溶融樹脂を不活性ガスで加圧して、樹脂の収縮により生じる表面のヒケを抑制することが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、樹脂成形品に形成されたボス部の曲げ強度を高めるためにガスアシスト法によりボス付根部の隅部に円弧形状(いわゆる「隅R」)のリブを付けることが知られている(例えば、特許文献1参照)
特開2008−911号公報 特開平10−58477号公報
特許文献1及び特許文献2では、樹脂成形品の内部にガスを通すためのガスチャンネルを設けているので、樹脂の肉厚が厚くなるため、樹脂成形品全体の軽量化や材料の削減に寄与していない。また、溶融樹脂のキャビディ面に直接的にガス圧を作用させるためには、ガスが樹脂成形金型のパーティングラインから漏れないように、パーティングラインに沿って金型の合わせ面に密封手段が必要となる。
本発明の目的は、樹脂成形金型の密封手段を不要とし、且つパーティングラインに制約されることなく、樹脂成型品の薄肉化による軽量化と補強との両立を図ることが可能なガス加圧成形による樹脂成形品及び樹脂成形品の成形方法を提供することにある。
この明細書には、2018年1月31日に出願された日本国特許出願・特願2018−015910の全ての内容が含まれる。
本発明は、樹脂成形金型(22,75)内で樹脂に加圧ガスを付加して成形された樹脂成形品において、壁部(10b,52x)に細長リブ状突起部(10a,52d,56k)が一体に形成され、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)は、前記壁部(52x)の所定範囲を囲むように配置されるとともに、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)を介して囲まれた部分の前記壁部(10b,52x)の肉厚は、前記壁部(10b,52x)の他の部位の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴とする。
上記発明において、前記壁部(52x)に、前記細長リブ状突起部(52d)よりも前記壁部(52x)の表面からの突出量が大きい補強リブ(52m,52q,52r,56a)を一体に備え、前記細長リブ状突起部(52d)と前記補強リブ(52m,52q,52r,56a)との間に、前記壁部(52x)の肉厚が徐々に変化する徐変肉厚部(56d)が設けられても良い。
また、上記発明において、前記細長リブ状突起部(52d)は、前記補強リブ(52q,52r)に対して少なくとも20度以上の角度で交差するとともに、前記補強リブ(52q,52r)の高さよりも前記細長リブ状突起部(52d)の高さが低くても良い。
また、上記発明において、前記壁部(52x)の縁部に前記細長リブ状突起部(52d)が連続して設けられても良い。
また、上記発明において、前記壁部(52x)に開口部(56j)が設けられ、前記壁部(52x)の前記開口部(56j)の輪郭に沿って前記細長リブ状突起部(52d)が連続して設けられても良い。
本発明は、樹脂成形金型(22,75)内で樹脂に加圧ガスを付加して形成される樹脂成形品の成形方法において、前記樹脂成形品(10,52)の壁部(52x)に、その表面の所定範囲を囲む細長リブ状突起部(10a,52d,56k)を形成し、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)における樹脂の凝固が他の部位より早くなる指向性凝固により、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)を介して囲まれた囲繞部(10c,56x)を前記加圧ガスを保持するようにシールすることを特徴とする。
上記発明において、前記壁部(52x)に、前記細長リブ状突起部(52d)よりも前記壁部(52x)の表面からの突出量が大きい補強リブ(52m,52q,52r,56a)を一体に形成し、前記細長リブ状突起部(52d)と前記補強リブ(52m,52q,52r,56a)との間に、前記壁部(52x)の肉厚が徐々に変化する徐変肉厚部(56d)を設けても良い。
また、上記発明において、前記細長リブ状突起部(52d)を、前記補強リブ(52q,52r)に対して少なくとも20度以上の角度で交差させるとともに、前記補強リブ(52q,52r)の高さよりも前記細長リブ状突起部(52d)の高さを低くしても良い。
また、上記発明において、前記壁部(52x)の縁部に前記細長リブ状突起部(52d)を連続して設けても良い。
また、上記発明において、前記壁部(52x)に開口部(56j)を設け、前記壁部(52x)の前記開口部(56j)の輪郭に沿って前記細長リブ状突起部(52d)を連続して設けても良い。
本発明は、壁部に細長リブ状突起部が一体に形成され、細長リブ状突起部は、壁部の所定範囲を囲むように配置されるとともに、細長リブ状突起部を介して囲まれた部分の壁部の肉厚は、壁部の他の部位の肉厚よりも薄肉に形成されているので、樹脂成形品の肉厚を薄肉にでき、樹脂成形品を軽量化できる。また、細長リブ状突起部により樹脂成形品の剛性を高めて補強できるので、樹脂成形品の対衝撃耐久性を向上できる。また、細長リブ状突起部で加圧ガスが外部に漏れないようにシールすることが可能なので、樹脂成形金型に専用の密封手段が不要で、且つパーティングラインに制約されることなく、上記した薄肉で補強された樹脂成形品を製造できる。
上記発明において、壁部に、細長リブ状突起部よりも壁部の表面からの突出量が大きい補強リブを一体に備え、細長リブ状突起部と補強リブとの間に、壁部の肉厚が徐々に変化する徐変肉厚部が設けられるので、壁部において、剛性を必要とする部分と剛性をそれほど必要としない部分とを適宜配置できる。
また、上記発明において、細長リブ状突起部は、補強リブに対して少なくとも20度以上の角度で交差するとともに、補強リブの高さよりも細長リブ状突起部の高さが低いので、細長リブ状突起部と補強リブとが交差する部位への応力集中を抑制できるとともに、交差する部位での差し込み溝の形成を防止できる。
また、上記発明において、壁部の縁部に細長リブ状突起部が連続して設けられるので、樹脂成形品の外観性を損なうことなく、樹脂成形品の縁部近傍まで壁部の薄肉化が可能となる。
また、上記発明において、壁部に開口部が設けられ、壁部の開口部の輪郭に沿って細長リブ状突起部が連続して設けられるので、樹脂成形品の外観性を損なうことなく、樹脂成形品の開口部近傍まで壁部の薄肉化が図れる。
本発明は、樹脂成形品の壁部に、その表面の所定範囲を囲む細長リブ状突起部を形成し、細長リブ状突起部における樹脂の凝固が他の部位より早くなる指向性凝固により、細長リブ状突起部を介して囲まれた囲繞部を加圧ガスを保持するようにシールするので、樹脂成形品の肉厚を薄肉にでき、樹脂成形品を軽量化できる。また、細長リブ状突起部により樹脂成形品の剛性を高めて補強できるので、樹脂成形品の対衝撃耐久性を向上できる。また、細長リブ状突起部で加圧ガスが外部に漏れないようにシールすることで、樹脂成形金型のパーティングラインに制約させることなく、上記した薄肉で補強された樹脂成形品を製造できる。
また、上記発明において、壁部に、細長リブ状突起部よりも壁部の表面からの突出量が大きい補強リブを一体に形成し、細長リブ状突起部と補強リブとの間に、壁部の肉厚が徐々に変化する徐変肉厚部を設けたので、壁部において、剛性を必要とする部分と剛性をそれほど必要としない部分とを適宜配置できる。
また、上記発明において、細長リブ状突起部を、補強リブに対して少なくとも20度以上の角度で交差させるとともに、補強リブの高さよりも細長リブ状突起部の高さを低くしたので、細長リブ状突起部と補強リブとが交差する部位への応力集中を抑制できるとともに、交差する部位での差し込み溝の形成を防止できる。
また、上記発明において、壁部の縁部に細長リブ状突起部を連続して設けたので、樹脂成形品の外観性を損なうことなく、樹脂成形品の縁部近傍まで壁部の薄肉化が可能となる。
また、上記発明において、壁部に開口部を設け、壁部の開口部の輪郭に沿って細長リブ状突起部を連続して設けたので、樹脂成形品の外観性を損なうことなく、樹脂成形品の開口部近傍まで壁部の薄肉化が図れる。
図1は、本発明に係る樹脂成形品及び樹脂成形品の成形方法の原理を示す作用図である。 図2は、図1の要部拡大図である。 図3は、自動二輪車を示す斜視図である。 図4は、自動二輪車の車体前部を示す斜視図である。 図5は、フロントカバーの裏面を示す斜視図である。 図6は、フロントカバーの裏面を示す正面図である。 図7は、図6のA部を示す斜視図である。 図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。 図9は、図6のB部を示す拡大図である。 図10は、図9のX−X線断面図である。 図11は、図6のXI−XI線断面を含む斜視図である。 図12は、樹脂成形金型のコア型をキャビティ型側から見た透視図である。 図13は、図12のXIII−XIII線断面図である。 図14は、図6のC部を示す斜視図である。 図15は、図14のXV−XV線断面を含む斜視図である。 図16は、図6のD部を示す斜視図である。 図17は、図6のXVII−XVII線断面図である。 図18は、フロントカバーの下部を示す斜視図である。 図19は、フロントカバーの下部を裏面側から示す斜視図である。 図20は、傾斜コアの前面の一部を示す正面図である。 図21は、図19のXXI−XXI線断面図である。 図22は、フロントカバーにおける後方屈曲壁部の開口及びその周囲を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る樹脂成形品10及び樹脂成形品10の成形方法の原理を示す作用図、図2は、図1の要部拡大図である。
図1に示すように、射出成形装置20は、射出成形機21と、射出成形機21に接続された樹脂成形金型22とを備える。
射出成形機21は、シリンダー23を備え、シリンダー23は、内部に投入された樹脂を加熱して溶融させ、更に、溶融した樹脂(溶融樹脂38)をシリンダー23の先端部に設けられたノズル23aから樹脂成形金型22内に射出する。
樹脂成形金型22は、射出成形機21に接続された固定金型25と、固定金型25にスライド可能に設けられた可動金型26とからなる。固定金型25と可動金型26とは、パーティングライン27で合わせられ、固定金型25と可動金型26とで、樹脂成形品10を形作るキャビティ(空洞)28が形成される。
固定金型25は、溶融樹脂38が通る通路25aを備える。通路25aは、一端が射出成形機21のノズル23aに接続され、他端がキャビティ28に接続される。
可動金型26は、キャビティ28を形成する凹部31と、凹部31に連通するガスチャンネル32とを備える。
凹部31は、周縁部に連続して無端状に形成された凹溝31aを備える。樹脂成形品10が形成される際には、凹溝31aは、細長リブ状突起部としてのガスシールリブ10aを形作り、凹部31は、ガスシールリブ10aを含む板状の壁部10bを形作る。
ガスチャンネル32は、外部のガス供給源に接続される主通路34と、主通路34に形成された複数の副通路35とからなり、副通路35の先端は、凹部31に連通する。
次に、射出成形装置20の作用を説明する。
図1において、まず、シリンダー23内の溶融樹脂38をノズル23aから樹脂成形金型22内に射出する。溶融樹脂38は、通路25aを通ってキャビティ28に流れ込む。キャビティ28に流れ込んだ溶融樹脂38のうち、凹溝31a内の溶融樹脂38は、指向性凝固により他の部分の溶融樹脂38よりも早く凝固する。
このとき、図2の矢印で示すように、キャビティ28内における凹部31の底面31bと溶融樹脂38との間にガスチャンネル32から不活性ガスとして、例えば窒素ガスを、所定圧力まで圧縮して加圧された状態で注入する。
この結果、キャビティ28内の凝固していない溶融樹脂38にガス圧力が作用して、溶融樹脂38が、固定金型25のキャビティ内面25bに押し付けられる。このとき、凹溝31a内で凝固して出来たガスシールリブ10aは、シール部となり、注入された窒素ガスが、キャビティ28からパーティングライン27を介して樹脂成形金型22の外部へ漏れるのを防止することができる。これにより、特別に樹脂成形金型22にシール部材を設ける必要がない。
凝固していない溶融樹脂38へのガス圧力の作用を継続させることで、壁部10bにおいて環状のガスシールリブ10aで囲まれた囲繞部10cでは、溶融樹脂38が凝固して出来た樹脂成形品10の肉厚Tを薄くすることができる。これにより、樹脂成形品10を軽量にすることができる。また、ガスシールリブ10aによって、樹脂成形品10の剛性を高めることができる。
次に、上記樹脂成形品10及び樹脂成形品10の成形方法の自動二輪車40への適用例を説明する。なお、以下説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
図3は、自動二輪車40を示す斜視図、図4は、自動二輪車40の車体前部44を示す斜視図である。
図3に示すように、自動二輪車40は、スクーター型車両である。自動二輪車40は、前輪41及び前輪41を操舵するハンドル42が設けられた車体前部44と、駆動輪である後輪45及び後輪45の上方に位置するシート46が設けられた車体後部48と、車体前部44、車体後部48間を繋ぐステップフロア49とを備える。
また、車体前部44及び車体後部48は、車体カバー51で覆われている。
図4に示すように、車体カバー51は、車体前部44において、フロントカバー52、左右一対のレッグシールド53及びハンドルカバー54を備える。図4において、フロントカバー52は、車体から外された状態にある。
フロントカバー52は、ハンドル42により回動されるとともに前輪41(図3参照)を支持するフロントフォーク(不図示)を前方から覆う。
左右のレッグシールド53は、フロントカバー52の左右縁部から後方斜め側方に延びて、シート46(図3参照)に着座した運転者の脚部を前方から覆う。
ハンドルカバー54は、ハンドル42の中央部を覆う。
図5は、フロントカバー52の裏面を示す斜視図であり、フロントカバー52の裏面52aを示している。図6は、フロントカバー52の裏面52aを示す正面図である。なお、以下に示すガスシールリブ52dは、連続する環状に延びた1本のリブであるが、形状の把握を容易にするために、ガスシールリブ52dの上部、下部及び両側部でそれぞれ符号「52d」を付している。
図5及び図6に示すように、フロントカバー52は、裏面52aに、複数の補強リブからなる補強リブ集合体52bと、周縁部52c上又は周縁部52cの近傍に無端状に形成されたガスシールリブ52dと、複数の突出した部分からなる突出部集合体52eとを一体に備える。即ち、フロントカバー52は、壁部52xの裏面52aから補強リブ集合体52b、ガスシールリブ52d及び突出部集合体52eが突出している。
突出部集合体52eは、左右一対のクリップナット取付座52f、左右一対のアンダーカットリブ部52g、複数のクリップ締結部52h、複数の座付き締結ボス部52j、リブ付き締結ボス部52kから構成される。
クリップナット取付座52fは、上部にクリップナットが取付けられる。アンダーカットリブ部52gは、フロントカバー52の上部の左右の側部を補強するリブを備える。クリップ締結部52hは、クリップ(不図示)により左右のレッグシールド53(図4参照)に係止される。座付き締結ボス部52jは、円柱の先端面に形成されたねじ穴を有し、リブ付き締結ボス部52kには、円柱の外周面に複数のリブが放射状に形成された部分であり、円柱の先端面のねじ穴を有する。これらの座付き締結ボス部52j及びリブ付き締結ボス部52kでフロントカバー52の補強板(不図示)をビスにて締結する。
図6に示すように、フロントカバー52の裏面52aに設けられた複数のアンダーカット(左右一対のアンダーカットリブ部52gを含む。)から型抜きをするための複数の傾斜コア61〜67が、樹脂成形金型75(図12参照)に配置されている。
図7は、図6のA部を示す斜視図、図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。
図7に示すように、フロントカバー52の周縁部に形成された縁部補強リブ52mの内側に、縁部補強リブ52mに沿ってガスシールリブ52dが形成されている。
縁部補強リブ52mからは、フロントカバー52の中央部側に向けて中間補強リブ52n,52pが延びている。
ガスシールリブ52dは、中間補強リブ52n,52pと交差しつつ延びている。
図8に示すように、ガスシールリブ52dの高さをH1、ガスシールリブ52dの上端部の幅をW1とすると、高さH1は、縁部補強リブ52mの高さHeよりも低く(H1<He)、幅W1は、縁部補強リブ52mの幅Weよりも小さい(W1<We)。また、ガスシールリブ52dと縁部補強リブ52mとの間の壁部52xの肉厚をTg(図13も参照)、ガスシールリブ52dの縁部補強リブ52mと反対側の壁部52xの肉厚Tf(図13も参照)とすると、幅W1は、肉厚Tfよりも小さい(W1<Tf)。
このように、ガスシールリブ52dは、縁部補強リブ52mよりも断面積が小さく細長いリブであるため、溶融樹脂の状態では、他の部分よりも凝固しやすい。そのため、上記した肉厚Tfを、肉厚Tgより薄肉に形成することができる。
上記のように、ガスシールリブ52dと縁部補強リブ52mとの間の壁部52xの肉厚を、一定の肉厚Tgとしたが、これに限らず、ガスシールリブ52d側から縁部補強リブ52m側へ所定の距離Lを有して徐々に厚くなるようにして、徐変肉厚部56d(図15参照)としても良い。
図9は、図6のB部を示す拡大図、図10は、図9のX−X線断面図である。
図9に示すように、縁部補強リブ52mから2本の中間補強リブ52q,52rが壁部52xの中央側へ延びている。2本の中間補強リブ52q,52rは交差し、これらの中間補強リブ52q,52rにガスシールリブ52dが交差している。
中間補強リブ52qとガスシールリブ52dとのなす角度θ1、及び中間補強リブ52rとガスシールリブ52dとのなす角度θ2は、それぞれ20°以上(θ1≧20°、θ2≧20°)である。
例えば、θ1<20°、θ2<20°とすると、交差部分の体積が大きくなる。このため、中間補強リブ52q,52r及びガスシールリブ52dの成形過程において、交差部分での溶融樹脂の凝固が遅い箇所へ加圧ガスが作用することにより差し込み溝(凹み)ができ易くなる。差し込み溝は、強度に影響を及ぼす部分であり、差し込み溝の形成を防止することが必要になる。
本実施形態では、θ1≧20°、θ2≧20°とすることで、交差部分の体積がより小さくなって交差部分の凝固が速くなり、差し込み溝の形成を防止することができる。また、θ1≧20°、θ2≧20°とすることで、交差部分での応力集中を抑制できる。更に、20°以上とすれば、金型の形状上耐久性も向上する。
図10に示すように、中間補強リブ52qの裏面52aからの高さをH2、中間補強リブ52qの先端部の幅をW2とする。高さH2は、図8及び図9に示したガスシールリブ52dの高さH1よりも高い。幅W2は、図8及び図9に示したガスシールリブ52dの幅W1よりも大きい。
以上の図8〜図10に示したように、ガスシールリブ52dは、補強リブとしての中間補強リブ52q,52rに対して少なくとも20度以上の角度で交差するとともに、中間補強リブ52q,52rの高さよりもガスシールリブ52dの高さが低い。
この構成によれば、ガスシールリブ52dと中間補強リブ52q,52rとが交差する部位への応力集中を抑制できるとともに、交差する部位での差し込み溝の形成を防止できる。
図11は、図6のXI−XI線断面を含む斜視図である。
フロントカバー52の壁部52xの裏面52aには、六角形状に突出するハニカム補強リブ52sが複数集合したハニカム補強部52tが一体に形成されている。
ハニカム補強部52tは、所定のハニカム補強リブ52s1(ハニカム補強リブ52sと同一形状であるが、識別のために符号を異ならせた。)の内側の壁部52xに、樹脂成形金型によって極薄肉部52w(図13も参照)が形成されている。極薄肉部52wの肉厚をTeとする。
また、上記ハニカム補強リブ52s1に隣接するハニカム補強リブ52s2,52s3(ハニカム補強リブ52sと同一形状であるが、識別のために符号を異ならせた。)の内側の壁部52xに、樹脂成形金型によって極薄肉部52wと同じ肉厚Teに形成されている。中薄肉部52z,52zのそれぞれの肉厚をTfとすると、Te<Tfとなる。
ハニカム補強部52tを形成する樹脂成形金型75(図13参照)の中子78(図12参照)にはガスチャンネルスリット70が形成されている。このガスチャンネルスリット70から加圧ガスが各ハニカム補強リブ52s1,52s2,52s3・・・で囲まれた壁部52xの極薄肉部52wを形成する溶融樹脂に作用する。従って、この加圧ガスによって、極薄肉部52wは、樹脂成形金型による肉厚設定よりも更に薄肉になっている。
図12は、樹脂成形金型75のコア型77を裏面側から見た透視図である。なお、ここでは、キャビティ型76とコア型77との識別を容易にするため、便宜上、キャビティ型76を破線で表し、コア型77を実線で表している。コア型77の各部の形状は、図6に示したフロントカバー52の各部の形状に対応する。但し、コア型77は、図6に示したフロントカバー52に対して左右反転されて記載されている。
樹脂成形金型75は、固定型であるキャビティ型76と、可動型であるコア型77と、ハニカム補強部52t(図6参照)を形成する中子78と、傾斜コア61〜67と、複数のガスチャンネルピン79と、複数のエジェクターピン80とを備える。
ハニカム補強部52t用の中子78及び傾斜コア61〜67は、フロントカバー52(図6参照)の縁部から離されて配置され、ガスチャンネルスリット70〜74は、中子78に平行に複数(ここでは、5本)設けられている。
ガスシールリブ52dで囲まれた区画に加圧ガスを付加する場合、樹脂成形金型75のコア型77に複数のガスチャンネルピン79と複数のガスチャンネルスリット70〜74とをワークであるフロントカバー52(図6参照)の形状に応じて適宜配置させる。
本実施形態では、中子78で形成される複数のハニカム補強リブ52sで区画されたエリアに、中子78に設けられたガスチャンネルスリット70〜74を介して加圧ガスを供給する。
ハニカム補強部52t以外の部位は、各補強リブで仕切られているが、各補強リブの先端に配置されたガスチャンネルピン79(図13も参照)の吐出口には、各補強リブの幅よりも大きな開口が設けられ、加圧ガスを各補強リブで区画された複数のエリアに供給する。また、フロントカバー52の部位によっては、直接に壁部52xに向けてガスチャンネルピン79を設ける箇所もある。
図13は、図12のXIII−XIII線断面図である。
キャビティ型76とコア型77とは、パーティングライン81で型合わせされている。
キャビティ型76は、射出ゲート76aを備える。コア型77は、加圧ガスの主通路83aが形成されたガスマニホールド83と、ガスマニホールド83の主通路83aから延びる複数のガスチャンネルピン79とを備える。ガスマニホールド83の主通路83aには、樹脂成形金型75の外部から主通路83aに加圧ガスを導入するガス導入路77aが形成されている。加圧ガスは、ガス導入路77a、主通路83aを通り、更に、複数のガスチャンネルピン79及びガスチャンネルスリット70〜74(図12参照)を通って、ガスシールリブ52dの内側の各エリアに供給される。
成形されたフロントカバー52の壁部52xの肉厚については、壁部52xの中央部(ハニカム補強部52tの一部を含む。)に極薄肉部52w、壁部52xの縁部(ガスシールリブ52dよりも外側の部分)に厚肉部52y、極薄肉部52wと壁部52xの縁部との間の部分(ハニカム補強部52tの一部を含む。)に中薄肉部52zが形成されている。極薄肉部52w、中薄肉部52z及び厚肉部52yのそれぞれの肉厚をTe、Tf、Tgとすると、それぞれの肉厚の関係は、Te<Tf<Tgとなる。
このように、本実施形態では、壁部52xを、極薄肉部52wを有する極薄肉ゾーンE、中薄肉部52zを有する中薄肉ゾーンF及び厚肉部52yを有する厚肉ゾーンGというように、肉厚が3段階のゾーンに設定している。尚、肉厚Te,Tfを形成する成形金型は、加圧ガスによる成形を見越して、肉厚Te,Tfより多少厚肉に設定されており、溶融樹脂が注入され、注入時間がその分短縮される。
上記したように、壁部52xにおけるガスシールリブ52dより内側の囲繞部56xは、壁部52xにおけるガスシールリブ52dの外側よりも薄肉に形成される。
図14は、図6のC部を示す斜視図である。図15は、図14のXV−XV線断面を含む斜視図である。
図14及び図15に示すように、壁部52xには、ガスシールリブ52dと、ガスシールリブ52dに沿うようにガスシールリブ52dに隔てて配置された補強リブ56aとが一体に形成されている。
ガスシールリブ52dによって囲まれる壁部52xには、肉厚が薄い薄肉部56bが形成され、補強リブ56aよりもガスシールリブ52dから離れる側の壁部52xには、薄肉部56bの肉厚Tfよりも肉厚Tgが厚い厚肉部56cが形成されている。
図15に示すように、壁部52xにおいて、ガスシールリブ52dと補強リブ56aとの間に設けられる壁部56zには、薄肉部56yと、薄肉部56yに向けて肉厚が変化する徐変肉厚部56dとが形成されている。壁部56zは、壁部52xの一部を構成する。
薄肉部56yは、ガスシールリブ52dから所定の距離Lだけ離されて形成された肉厚一定の部分である。薄肉部56yの肉厚は、薄肉部56bと同一又は薄肉部56bよりも厚く、徐変肉厚部56dは、薄肉部56yの縁部から補強リブ56aまでの範囲で薄肉部56y側から補強リブ56a側に向かうにつれて断面テーパー状に肉厚が厚くなっている。
徐変肉厚部56dの薄肉部56yと接する縁部の肉厚(徐変肉厚部56dにおいて最も薄い肉厚)は、薄肉部56yと同一であり、徐変肉厚部56dの補強リブ56aと接する縁部の肉厚(徐変肉厚部56dにおいて最も厚い肉厚)は、厚肉部56cと同一である。
徐変肉厚部56dは、ガスシールリブ52dから補強リブ56a側へ所定の距離Lだけ離れた箇所から補強リブ56aまでの間に形成されている。
徐変肉厚部56d、特に補強リブ56aの近傍では、肉厚が厚いため、フロントカバー52の成形過程では、溶融樹脂の指向性凝固により、凝固するのがガスシールリブ52dの近傍よりも遅くなる。従って、徐変肉厚部56dの補強リブ56a近傍を溶融時に加圧ガスで押圧すると、溶融樹脂が内部の柔らかい部分へめり込み、溶融樹脂の表面に差し込み溝が出来る。そこで、徐変肉厚部56dの補強リブ56a近傍には、ガスシールリブ52dによって加圧ガスの圧力を作用させないようにしている。
図16は、図6のD部を示す斜視図、図17は、図6のXVII−XVII線断面図である。
図16に示すように、フロントカバー52の縁部補強リブ52mには、2本の補強リブ56e,56fの一端部が接続されている。また、一方の補強リブ56eに一端が接続されるとともに補強リブ56fに交差するように、補強リブ56gが縁部補強リブ52mに沿って延びている。
ガスシールリブ52dは、縁部補強リブ52mに沿うとともに屈曲して補強リブ56eに沿って延び、また、補強リブ56gに交差している。
フロントカバー52の縁部補強リブ52mの内側にガスシールリブ52dを設けにくい場合は、図17及び後述する図22に示すように、フロントカバー52の縁部補強リブ52mやアンダーカットを有する後方屈曲壁部56hの上に一体に、ガスシールリブ52dが形成されている。
図16及び図17に示したように、ガスシールリブ52dを、フロントカバー52の壁部52xの外縁近傍に外縁に沿って設けるだけでなく、壁部52xの外縁に設けられた縁部補強リブ52m上に設けることができるので、パーティングライン81(図13参照)の隙間から樹脂成形金型75の外部へ漏れないように窒素ガスのシール部を配置できる。これにより、樹脂成形金型75に専用のシール部材を省略できるだけでなく、フロントカバー52の外周縁近傍まで広範囲に薄肉化できるので、樹脂材料の量の削減が可能となり、コスト削減と大幅な軽量化とが図れる。
また、図14及び図15に示したように、フロントカバー52の両側端部に位置する壁部52xに、ガスシールリブ52dよりも壁部52xの表面からの突出量が大きい補強リブ56aと、ガスシールリブ52d及び補強リブ56aのそれぞれの間で壁部56zの肉厚が徐々に変化する徐変肉厚部56dとを設けることにより、剛性を必要とする部分と、ガスシールリブ52dにより薄肉化できる部分とを適宜配置できる。
更に、図6、図17及び図19に示すように、壁部52xの縁部上にもガスシールリブ52dが連続して設けられるとともに、フロントカバー52の外観性を損なうことなく、フロントカバー52の縁部近傍まで壁部52xの薄肉化が可能となる。
図18は、フロントカバー52の下部を示す斜視図である。
フロントカバー52は、壁部52xの下部に車両後方に屈曲する後方屈曲壁部56hを備える。
後方屈曲壁部56hの車幅方向中央部には、開口部56jが開けられている。フロントカバー52の内側にはホーン(不図示)が配置され、ホーンの音は、開口部56jを介して車体外部へ放出される。開口部56jを設けることで、車体外部でのホーン音量を確保することができる。
開口部56jは、樹脂成形金型75(図13参照)に備える傾斜コア85(図19参照)により形成される。
図19は、フロントカバー52の下部を裏面52a側から示す斜視図である。
フロントカバー52の射出成形時に、フロントカバー52の後方屈曲壁部56hの裏面52aとなる部分に傾斜コア85が配置される。
傾斜コア85は、開口部56j(図18参照)及び開口部56jの周囲のアンダーカットを処理するためのものである。実線は後方屈曲壁部56hの裏面52aとなる部分に傾斜コア85が配置された状態、二点鎖線は、溶融樹脂が凝固した後に、実線位置の傾斜コア85を後方屈曲壁部56hから離れるようにスライドさせた状態を示す。
図20は、傾斜コア85の前面85aの一部を示す正面図、図21は、図19のXXI−XXI線断面図である。
図20に示すように、傾斜コア85は、フロントカバー52(図18参照)の開口部56j(図18参照)を形成する凸部85bと、凸部85bから所定距離隔てて凸部85bを囲むように形成された環状溝85cとを前面85aに備える。
図21に示すように、傾斜コア85の凸部85bは、後方屈曲壁部56hの開口部56jを形成する部分である。傾斜コア85の環状溝85cは、開口部56jの周囲に後方屈曲壁部56hの裏面52aから突出する環状のガスシールリブ56kを形成する部分である。
図22は、フロントカバー52における後方屈曲壁部56hの開口部56j及びその周囲を示す斜視図である。
開口部56jの周囲には、連続した環状のガスシールリブ56kが形成されている。ガスシールリブ56kは、ガスシールリブ52dの内側に形成されている。
図21及び図22に示したように、フロントカバー52を射出成形する際に、樹脂成形金型75(図12参照)内の傾斜コア85における環状溝85c内の溶融樹脂は、指向性凝固により環状溝85cの周囲の溶融樹脂よりも早く凝固する。この結果、ガスシールリブ56kが形成される。また、フロントカバー52の後方屈曲壁部56hの縁部補強リブ52m上にもガスシールリブ52dがフロントカバー52の裏面52aから連続して形成される。以上より、樹脂成形金型75内のガスシールリブ52dとガスシールリブ56kとの間の空間は、密閉空間となる。
従って、ガスシールリブ52dとガスシールリブ56kとにより囲まれた溶融樹脂に加圧ガスを作用させたときに、ガスシールリブ56kによって加圧ガスが開口部56j側へ漏れるのを防止することで、ガスシールリブ56kの周囲の壁部52xを薄肉にできる。このように、フロントカバー52の下部の壁部52xの肉厚を開口部56j近傍まで薄くできる。
以上の図6及び図13に示したように、樹脂成形品としてのフロントカバー52は、樹脂成形金型75内で溶融樹脂に加圧ガスを付加して成形される。フロントカバー52は、壁部52xに細長リブ状突起部としてのガスシールリブ52dが一体に形成され、ガスシールリブ52dは、壁部52xの所定範囲を囲むように配置される。ガスシールリブ52dを介して囲まれた部分の壁部52xの肉厚は、壁部52xの他の部位の肉厚よりも薄肉に形成されている。
また、樹脂成形金型75内で樹脂に加圧ガスを付加して形成されるフロントカバー52の成形方法において、フロントカバー52の壁部52xに、その表面の所定範囲を囲むガスシールリブ52dを形成する。ガスシールリブ52dにおける樹脂の凝固が他の部位より早くなる指向性凝固により、ガスシールリブ52dを介して囲まれた囲繞部56xを加圧ガスを保持するようにシールする。
上記構成によれば、フロントカバー52の肉厚を薄肉にでき、フロントカバー52を軽量化できる。また、ガスシールリブ52dによりフロントカバー52の剛性を高めて補強できるので、フロントカバー52の対衝撃耐久性を向上できる。また、ガスシールリブ52dで加圧ガスが外部に漏れないようにシールすることが可能なので、樹脂成形金型75に専用の密封手段が不要で、且つパーティングライン81に制約されることなく、上記した薄肉で補強されたフロントカバー52を製造できる。
また、図18及び図22に示したように、壁部52xに開口部56jが設けられ、壁部52xの裏面52aに、フロントカバー52の内面の外縁部に沿うとともに開口部56jの輪郭(縁部)に沿ってガスシールリブ52dが連続して設けられる。
この構成によれば、フロントカバー52の外観性を損なうことなく、フロントカバー52の開口部56jの近傍まで壁部52xの薄肉化が図れる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、ガスシールリブ52dを樹脂成形品の外縁部や開口部の輪郭に沿って少なくとも加圧ガスが漏れ易い部位に配置すれば良く、全周設けずに部分的に配置しても良い。
本発明は、自動二輪車40のフロントカバー52に適用する場合に限らず、フロントカバー52以外の部品にも適用可能である。
また、本発明は、自動二輪車40に適用する場合に限らず、自動二輪車40以外も含む鞍乗り型車両や鞍乗り型車両以外の車両にも適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
10 樹脂成形品
10a,52d,56k ガスシールリブ(細長リブ状突起部)
10b,52x 壁部
10c,56x 囲繞部
22,75 樹脂成形金型
52 フロントカバー(樹脂成形品)
52a 裏面(非意匠面)
52m 縁部補強リブ(補強リブ)
52q,52r 中間補強リブ(補強リブ)
56a 補強リブ
56d 徐変肉厚部
56j 開口部

Claims (10)

  1. 樹脂成形金型(22,75)内で樹脂に加圧ガスを付加して成形された樹脂成形品において、
    壁部(10b,52x)に細長リブ状突起部(10a,52d,56k)が一体に形成され、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)は、前記壁部(52x)の所定範囲を囲むように配置されるとともに、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)を介して囲まれた部分の前記壁部(10b,52x)の肉厚は、前記壁部(10b,52x)の他の部位の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴とする樹脂成形品。
  2. 前記壁部(52x)に、前記細長リブ状突起部(52d)よりも前記壁部(52x)の表面からの突出量が大きい補強リブ(52m,52q,52r,56a)を一体に備え、前記細長リブ状突起部(52d)と前記補強リブ(52m,52q,52r,56a)との間に、前記壁部(52x)の肉厚が徐々に変化する徐変肉厚部(56d)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。
  3. 前記細長リブ状突起部(52d)は、前記補強リブ(52q,52r)に対して少なくとも20度以上の角度で交差するとともに、前記補強リブ(52q,52r)の高さよりも前記細長リブ状突起部(52d)の高さが低いことを特徴とする請求項2に記載の樹脂成形品。
  4. 前記壁部(52x)の縁部に前記細長リブ状突起部(52d)が連続して設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂成形品。
  5. 前記壁部(52x)に開口部(56j)が設けられ、前記壁部(52x)の前記開口部(56j)の輪郭に沿って前記細長リブ状突起部(52d)が連続して設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の樹脂成形品。
  6. 樹脂成形金型(22,75)内で樹脂に加圧ガスを付加して形成される樹脂成形品の成形方法において、
    前記樹脂成形品(10,52)の壁部(52x)に、その表面の所定範囲を囲む細長リブ状突起部(10a,52d,56k)を形成し、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)における樹脂の凝固が他の部位より早くなる指向性凝固により、前記細長リブ状突起部(10a,52d,56k)を介して囲まれた囲繞部(10c,56x)を前記加圧ガスを保持するようにシールすることを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  7. 前記壁部(52x)に、前記細長リブ状突起部(52d)よりも前記壁部(52x)の表面からの突出量が大きい補強リブ(52m,52q,52r,56a)を一体に形成し、前記細長リブ状突起部(52d)と前記補強リブ(52m,52q,52r,56a)との間に、前記壁部(52x)の肉厚が徐々に変化する徐変肉厚部(56d)を設けたことを特徴とする請求項6に記載の樹脂成形品の成形方法。
  8. 前記細長リブ状突起部(52d)を、前記補強リブ(52q,52r)に対して少なくとも20度以上の角度で交差させるとともに、前記補強リブ(52q,52r)の高さよりも前記細長リブ状突起部(52d)の高さを低くしたことを特徴とする請求項7に記載の樹脂成形品の成形方法。
  9. 前記壁部(52x)の縁部に前記細長リブ状突起部(52d)を連続して設けたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  10. 前記壁部(52x)に開口部(56j)を設け、前記壁部(52x)の前記開口部(56j)の輪郭に沿って前記細長リブ状突起部(52d)を連続して設けたことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の樹脂成形品の成形方法。
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