JPWO2019138473A1 - 空気調和制御システム及び空気調和制御方法 - Google Patents

空気調和制御システム及び空気調和制御方法 Download PDF

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Abstract

各室(20)の設定室温を設定する入力部(1081)と、各室(20)の室温を検知する室温検知部と、指令された温度の熱媒体を生成する熱源(101)と、各室内(20)空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末(102)及び熱源(101)の間を循環する熱媒体の流量を調整する各室(20)の弁(106)と、所定の経過時間における各室(20)の弁(106)の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁(106)の室(20)を選択する室選択部(32)と、該室(20)の弁(106)の平均開度が他の室(20)の弁(106)の平均開度以上で、かつ該室(20)の室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源(101)に指令する制御部(33)とを備えた空気調和制御システム(1)なので、省エネルギーの効果がある。

Description

この発明は、熱源で加熱又は冷却を行った熱媒体を室内の空気調和機の端末に搬送し、室内を空気調和(空調)する方式の空気調和制御システム及び空気調和制御方法に関するものである。
従来、熱源で加熱又は冷却を行った熱媒体を室内の空気調和機(空調端末)に搬送し、室内を空気調和する方式の空気調和制御システムにおいて、熱媒体の温度の目標値を決定する制御装置では、熱需要を確実に満足しながら省エネ効果を得るために、熱需要と相関の高い外気温に応じて熱媒体の温度の目標値を決定する。特許文献1では、例えば、暖房することを前提としており、予め設定した温度より外気温が高い場合には40℃に、低い場合には60℃に目標値を設定してシステムの効率向上を図っている。
また、高度化した例としては、特許文献2では、建物熱損失係数(Q)と建物の床面積(A)、外気温(Ta)、設定室温(Ts)から必要な熱媒体の温度(Tos)を決定する。このとき、熱媒体の温度と室温とが安定したら空気調和システムの能力と熱需要とがバランスしたと考え、安定状態の能力を計算し、建物熱損失係数を更新する。
特開2001−124349 特開2009−275941
このような空気調和システムにあっては、室の使用状態、及び室内端末の最大能力に応じて、室毎に要求される熱媒体の温度がばらつくと、熱需要を満たせなくなる。例えば、特許文献2では各端末で処理する能力が均一であると仮定し、その仮定のもとで必要となる熱媒体の温度を決定している。このため、同じ熱媒体の温度を与えたときに、発揮する能力が室内端末間で異なる場合には、熱需要に対する過剰供給又は供給不足を発生する。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、すべての室で熱需要の過剰供給又は供給不足が生じず、省エネルギーとなるように熱媒体の温度を決定する空気調和制御システム及び空気調和制御方法を得ることを目的としている。
この発明の空気調和制御システムは、各室の設定室温を設定する入力部と、各室の室温を検知する室温検知部と、指令された温度の熱媒体を生成する熱源と、各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する各室の弁と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択部と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源に指令する制御部とを備えた空気調和制御システムである。
また、この発明の空気調和制御方法は、各室の設定室温を設定する入力工程と、各室の室温を検知する室温検知工程と、熱源が指令された温度の熱媒体を生成する生成工程と、各室の弁が各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する調整工程と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択工程と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源に指令する制御工程とを備えた空気調和制御方法である。
この発明にかかる空気調和制御システム及び空気調和制御方法によれば、省エネルギーとなるように熱媒体の温度を決定することができる。
図1は本発明の実施の形態1による空気調和制御システムが導入された空間を示す概略図である。 図2は本発明の実施の形態1による空気調和制御システムを示す概略図である。 図3は本発明の実施の形態1による空気調和制御システムの水・冷媒回路を示す概略図である。 図4は本発明の実施の形態1による空気調和制御システムの状況に応じた弁の開閉動作について示した図である。 図5は本発明の実施の形態1による空気調和制御装置の構成を示した図である。 図6は本発明の実施の形態1による空気調和制御装置のフローを示した図である。 図7は本発明の実施の形態1による空気調和制御装置が行う制御を表したブロック線図である。 図8は本発明の実施の形態2による空気調和制御システムの状況に応じた弁の開閉動作について示した図である。 図9は本発明の実施の形態2による空気調和制御装置の構成を示した図である。 図10は本発明の実施の形態2による空気調和制御装置のフローを示した図である。 図11は本発明の実施の形態2による空気調和制御装置が行う制御を表したブロック線図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による空気調和制御システム1が導入された空間2を示す概略図である。実施の形態1では、熱媒体として水、熱源101としてヒートポンプを用いた暖房システムを例に説明する。空気調和制御システム1は空間2の中にある少なくとも2以上の隔てられた室21,22の空気調和(空調)を行う。空気調和制御システム1は、熱源101、室内端末102、それらを接続して水を流す配管103と、水を搬送するポンプ104から構成される。室内端末102としては、ラジエータ、ファンコイルユニット等が用いられる。また、給湯用の高温水を貯蔵するタンク105が暖房用とは別に設置されていてもよい。さらに、タンク105内に熱交換器を設けて、熱源101を往来する水と室内端末102を往来する水とを分別してもよい。熱源101で生成した温水は、配管103を通ってポンプ104で室内端末102まで搬送される。温水は室内端末102で熱媒体の(水)の熱を室内空間に放熱し、室21,22を加温する。放熱後、温水は配管103を通って熱源101又はタンク105に戻る。
室内端末102の近傍には室内端末102に流入する温水の流量を制御できる弁106が設置されている。各室21,22の室温を室温検知部である室温センサ107が検知する。弁106は、自律的に開閉を行い、室温を設定室温に保つ。例えば、各室21,22毎に設けられた室温センサ107が計測する室温と、設定室温との偏差によって、室温を設定室温に保つように弁106の開閉を自律的に行う。この偏差と現在の開閉状態とに応じて、弁106を開状態又は閉状態のどちらかに自律的に動作するからである。具体例としては、設定室温が26℃の時に、室温が25.5℃(設定室温−0.5℃)になったら開状態に、室温が26.5℃(設定室温+0.5℃)になったら閉状態に遷移し、それ以外の場合は現在の状態を維持するように動作する。この他にも、サーモスタットのように直接室温を計測しなくても、所望の温度近傍で開閉を繰り返す仕組みのものでもよいし、デューティー制御のアルゴリズムによって開閉状態を自律的に決定するものでもよい。
設定室温は空気調和制御システム1の利用者によってシステムに入力される。例えば、リモコン108に内蔵される入力部1081(図1では図示せず。)を用いて、使用者は各室21,22の設定室温を設定することができる。設定室温は各室21,22に一つずつ値が設定されてもよいし、一つの設定室温を各室21,22で共用してもよい。また、室内端末102又は弁106に入力部1081を設けて入力するようにしてもよい。さらに、室内端末102又は弁106に無線通信インターフェイスを設け、スマートフォンのような無線端末を用いて入力できるように構成してもよい。空気調和制御装置109は熱源101に有線又は無線で接続されたり、熱源101の筐体内に同梱されたりして、熱源101が生成する温水温度の目標値を熱源101に指令する。熱源101は、加熱又は冷却を行うことで指定された温度の熱媒体(この例では水)を生成することになる。
図2は本発明の実施の形態1による空気調和制御システム1を示す概略図である。熱源101で加熱又は冷却を行った熱媒体を室21,22の室内端末102にポンプ104で循環させる。弁106は、各室21,22の室内端末102及び熱源101の間を循環する熱媒体の流量を調整している。また、室内端末102は、各室21,22内の空間2と熱媒体とで熱交換している。空気調和制御装置109は、有線又は無線の通信経路110により、熱源101、弁106、室温センサ107、及びリモコン108と通信することができる。弁106からは弁開度検出手段1060を介して弁106の開閉状態を取得し、室温センサ107からは各室21,22の室温を取得し、リモコン108からは設定室温を取得する。空気調和制御装置109はこれらの情報を用いて、熱源101に対して生成する温水の目標温度を指令する。
図1及び図2では、室21,22が複数あることを説明するために、付番として21及び22を用いたが、これ以降は室20で統一する。また、図において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文、図面の全図において共通することである。さらに、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
熱源101は自身に内蔵される空気調和制御装置109にしたがって温水の目標温度を満たすように温水を生成する。また、弁106は、有線又は無線の通信経路110により、室温センサ107、及びリモコン108と通信することができる。弁106は室温センサ107から取得した温度と、リモコン108から取得した設定室温とを用いて自律的に開閉状態を決定する。なお、この弁106には、開状態か閉状態かの二値しか取れないもの、全閉から全開までの間で段階的に開閉状態を変えられるもの、連続的に全閉から全開までの開閉状態を変えられるもの、の中のいずれを用いても構わない。
図3は本発明の実施の形態1による空気調和制御システム1の水・冷媒回路を示す概略図である。熱源101は、水冷媒熱交換器1011、膨張弁1012、圧縮機1013、空気冷媒熱交換器1014、熱源ファン1015、冷媒配管1016、出湯温度センサ1017から構成されている。水回路の作動流体である水はポンプ104により駆動される。水は水冷媒熱交換器1011で冷媒と熱交換をして温水となり、配管103の中をポンプ104及び弁106を経由して、各室内端末102に流れる。温水は室内端末102で室内に熱を放熱して、温度が下がる。冷えた温水は再び水冷媒熱交換器1011に流入する。
一方、冷媒回路の作動流体である冷媒は圧縮機1013により駆動される。圧縮機1013によって昇温、昇圧した冷媒は、水冷媒熱交換器1011で水と熱交換を行い放熱する。冷媒は膨張弁1012で減圧され、低温になったうえで空気冷媒熱交換器1014に流入する。冷媒は空気冷媒熱交換器1014で熱源ファン1015による強制対流により空気と熱交換し昇温する。その後、冷媒は再び圧縮機1013に流入する。熱源101により生成される温水温度は出湯温度センサ1017で計測され、目標の出湯温度を達成するように、空気調和制御装置109によって圧縮機1013が制御される。
図4は本発明の実施の形態1による空気調和制御システム1の状況に応じた弁106の開閉動作について示した図である。ここでの説明では、開状態か閉状態かの二値しか取れない弁106を例にして説明するが、全閉から全開までの間で段階的に開閉状態を変えられる弁106でも、また連続的に全閉から全開までの開閉状態を変えられる弁106でも同じことである。(a)から(e)に示す5個のグラフの横軸は時間である。また、縦軸は弁106状態を示しており、上側に線があるときは開状態、下側に線があるときは閉状態であることを意味している。
中央に示している(a)基準の状態に対して、(b)室20の負荷が小さくなったり、(c)温水温度が高くなったりする場合には、基準と同じ弁106の平均開度では室温が上昇してしまうため、弁106が開状態となる時間を短くして、室内端末102への供給熱量を小さくする。ここで、(b)と(c)とでグラフの波形が異なっている。(a)の基準に較べて弁106の開閉頻度が、(b)の負荷が小さい場合では少なくなり、(c)の温水温度が高い場合では多くなる。これは(c)の弁106が開状態で温水温度が高い場合には、より早く室内端末102に熱が供給されるため、閉状態への移行が早くなるからである。
逆に、(d)室20の負荷が大きくなったり、(e)温水温度が低くなったりする場合には、基準と同じ弁106の平均開度では室温を維持できないため、弁106は開状態の時間を長くして、室内端末102への供給熱量を大きくする。(a)の基準に較べて弁106の開閉頻度が、(d)の負荷が大きい場合では多くなり、(c)の温水温度が低い場合では少なくなる。(e)の温水温度が低い場合には、室内端末102に熱を十分に供給するために、弁106の開状態が長くなっている。
このことから、同じ温水温度が各室内端末102に供給されている場合には、各室20の弁106の開閉状態を比較することで、負荷の大きい室20を特定でき(弁106が最も開状態の割合が高い)、ひいては最も高い温水温度を要求する室20を特定することができる。各室内端末102の最大能力が異なっている場合には、必ずしも負荷の大小を特定することができないが、各室20の弁106の開閉状態の内、最も開状態の割合が大きい弁106の室20を特定することで、最も高い温水温度を要求する室20を特定することができる。
また、負荷を保った状態で温水温度を下げていくと、開閉を繰り返す回数が少なくなり、あるところで開状態を保ったまま、かつ、室温を維持している状態に到達する。この状態からさらに温水温度を下げると、室20の負荷を処理することができなくなり、室温が低下していく。
本発明は、各室20の弁106毎に所定の経過時間における弁106の平均開度を計算することで、最も高い温水温度を要求する室20を特定し、当該弁106の平均開度が可能な限り大きくなり、かつ室温が維持されるような温水温度を出湯温度の目標値として熱源101に指令する。これによって、負荷を満足しつつ、最も低い温水温度となるので、省エネルギーとなる。
ここで、弁106の平均開度について説明する。まず、開閉状態に開状態と閉状態との二値しか選択できない弁106を用いる場合は、開状態を開度100%、閉状態を開度0%とした開度を与え、所定の経過時間における平均開度である。次に、開閉状態に段階的な値を選択できる弁106を用いる場合は、開閉状態から開度を計算できる方法を用いて計算した値、開閉状態の各段階に対応する開度の値等を用いて求めた所定の経過時間における平均開度である。最後に、開閉状態に連続的な値を選択できる弁106を用いる場合は、開閉状態から開度を計算できる方法を用いて計算した値、開閉状態を段階に区切ったときの各段階に対応した開度の値等を用いて求めた所定の経過時間における平均開度である。
また、所定の経過時間としては、例えば、10秒、30秒といった空気調和制御装置109による演算周期に基づくものでもよいし、例えば、10分、60分といった比較的長めの時間でもよい。さらに、例えば、空気調和制御システム1の立ち上げ直後と、動作が立ち上げ直後と比較して相対的に安定しているときとで、弁106の平均開度を求める祭の所定の経過時間を変更してもよい。
図5は本発明の実施の形態1による空気調和制御装置109の構成を示した図である。空気調和制御装置109は、室選択部32と制御部33と記憶媒体である記憶部31とを備える。室選択部32及び制御部33は、演算処理装置であるプロセッサで構成されている。室選択部32は、平均開度計算部321と比較部322と偏差計算部323とを備え、制御部33は、制御演算部331と指令部332とを備える。図中でiと表記のあるものは複数ある全ての要素を表す。例えば、弁iは各室20毎にある全ての弁106を意味している。
自律的に開閉する弁iの開閉状態を弁開度検出手段1060を介して制御部33は検知する。より具体的には、弁iの開閉状態は弁開度検出手段1060により検出され、弁iの開閉状態は時間履歴として所定の経過時間分を記憶部31に記憶される。平均開度計算部321は、弁iの開閉状態の時間履歴から所定の経過時間における弁iの平均開度を計算し、弁iの平均開度として記憶部31に記憶する。比較部322は弁106の平均開度を各室20間で比較し、最も平均開度が大きい室kと、室kの弁kの平均開度kとを記憶部31に記憶する。偏差計算部323は、平均開度が最も大きい室kの情報を用いて、リモコン108に付属する入力部1081から得た設定室温iと、室温センサ107から得た室温iとから室kの設定室温k及び室温kを抽出して、平均開度が最も大きい室kの設定室温kと室温kとの偏差を計算する。このように、室選択部32は、所定の経過時間における各室20の弁106の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる弁kの室kを選択することになる。なお、添え字kは、全文を通じて最も平均開度が大きい室kに関するものであることを意味している。
制御演算部331は、設定室温kと室温kとの偏差kと、弁kの平均開度kと、前回の積分項と、前回の出湯温度の目標値とを用いて制御演算を行い、積分項と、出湯温度の目標値とを記憶部31に記憶する。記憶部31に記憶された積分項及び出湯温度の目標値は、次の制御ステップにおいて前回値として用いられる。出湯温度の目標値は、制御部33の指令部332から熱源101に指令され、熱源101は出湯温度の目標値に従って温水を生成する。なお、PI制御を用いて平均開度が大きくなるように出湯温度を低くしたが、本発明は、制御方式をPI制御に限定するものではない。制御部33が室kの弁kの平均開度が他の室20の弁106の平均開度以上で、かつ室kの室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源101に指令する制御であれば、どのような制御方式でもよい。
図6は本発明の実施の形態1による空気調和制御装置109のフローを示した図である。空気調和制御装置109は、式(1)のように、はじめに各室iについて設定温度Tsから室温Trを引いて偏差ΔTを計算する(ST101)。
Figure 2019138473
次に、空気調和制御装置109は過去の所定時間内での各室iの弁iの平均開度を計算する(ST102)。各室iの平均開度を計算したら、各室iの中で最も平均開度が大きかった室kを制御の対象として選択する(ST103)。
この時、最も平均開度が大きかった室kが複数存在した場合には(ST104)、これらの室kのうち、最も偏差ΔTが大きい室kを制御の対象として選択する(ST105)。
空気調和制御装置109は選択された室kの偏差ΔTを用いてPI制御の演算値を計算する。比例項upは偏差ΔTに比例ゲインKpを乗じることで計算する(式2)(ST106)。
Figure 2019138473
積分項の今回時間の加算値Δuiは、偏差ΔTに積分ゲインKiと積分時間tiを乗じて計算する(式3)(ST107)。
Figure 2019138473
通常のPI制御の比例項、積分項に加えて、弁kの全開値である最大開度φmaxから所定の経過時間における弁kの平均開度φavgを引いて計算した平均開度の偏差Δφavgを計算する(式4)(ST108)。
Figure 2019138473
平均開度の偏差Δφavgに補正値の係数KNをかけた弁kの閉状態にある補正値uNを計算する(式5)(ST109)。
Figure 2019138473
積分項uiは、加算値Δuiから補正値uNを減算し、前回時間の積分項ui’を和算して計算する(式6)(ST110)。
Figure 2019138473
出湯温度の目標値の修正量(変化量)ΔTsoutは、比例項up、積分項uiを足し合わせて計算する(式7)(ST111)。
Figure 2019138473
出湯温度の目標値Tsoutは、前回時間の出湯温度の目標値Tsout’に、目標値の修正量(変化量)ΔTsoutを加算して計算する(式8)(ST112)。
Figure 2019138473
図7は本発明の実施の形態1による空気調和制御装置109が行う制御を表したブロック線図である。図中の点線で囲まれた領域は、空気調和制御装置109の制御演算部331に該当する。空気調和制御装置109は、最も平均開度が大きかった室kを制御の対象として選択した後、室kの弁kの平均開度の偏差Δφavg、目標室温Ts、室温Trを用いて出湯温度の目標値を計算する。熱源101は出湯温度の目標値の変化量ΔTsoutを受けて、前回時間の出湯温度の目標値に変化量を足し合わせることで今回時間の出湯温度の目標値を計算する。熱源101は出湯温度TwoutがTsoutと一致するように温水を生成する。温水は室内端末102で室20に熱Qを放熱し、室温Trが変化する。
このように出湯温度の目標値を決めると、室温が低い状態から暖房が運転を開始した場合には、室温が設定室温に近づくまでの間は、弁kが開閉することがないため、補正値が0となる。出湯温度の目標値は通常のPI制御で制御され、出湯温度の目標値が上昇していくように計算される。
室温が設定室温に到達した後は、弁kが開閉を繰り返しながら室温を維持する。このとき、比例項が0となり、積分項はそれまでの室温の履歴に応じた値をとる。通常のPI制御では、弁kの開閉に基づき室温は設定室温付近で上下するため、時間平均的にみると、積分項はその値を維持する。このため、目標の出湯温度はその状態から下がらない。
一方、本発明では、弁kの開閉があるかぎり、平均開度の偏差が0とならないため、積分項の値が減算される。このため目標の出湯温度は、弁kの平均開度の偏差が0となるように、すなわち弁kの平均開度が最大開度に近づくように変化する。
弁kの平均開度の偏差が0になると、室温が設定室温に維持されている限り、目標の出湯温度が変化することはない。すなわち、室温を設定室温に保つため、過剰供給でもなく供給不足でもない出湯温度で空気調和制御システム1が運転する。
負荷の変化及び設定室温の変更にともなって、室温が設定室温より低くなった場合は、暖房開始時と同様にPI制御に基づき出湯温度の目標値が上昇していくように計算される。
室温が設定室温より高くなった場合は、再び、弁106の開閉に基づき室温が設定室温に維持される。このとき、弁kの平均開度の偏差が0より大きい値になるため、積分項の値が減算される。このため、目標の出湯温度は、平均開度の偏差が0に近づくように、すなわち、弁kの開度が前回に近づくように変化する。
制御対象となった室k以外の室20では、平均開度の偏差が0に近い場合は、制御対象の室kと同様に温水温度が負荷を満足しつつ、最も低い温度を実現している。もし、設定室温より室温が低い室20が存在する場合は、制御対象がその室20(新たな室k)に移り、そのような状況が解消される。弁kの平均開度の偏差が0より大きい場合、温水温度は室kで最低限必要な温度よりも高い状態であるといえる。
しかしながら、出湯温度を下げると制御対象となる室kの室温が維持できなくなるため、このような変更は許容されない。このように、少なくとも一つの室kでは、弁106の平均開度の偏差が0に近い値となり、かつ室温が維持されるような温水温度の出湯温度が目標値として熱源101に指令され、負荷を満足しつつ、最も低い温水温度を実現する。
以上、熱媒体に水、熱源101にヒートポンプを用いた暖房システムを例に説明を行ったが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。暖房だけでなく冷房システムにも適用は可能である。また、熱媒体としては水以外にもブライン、冷媒等を用いることができる。熱源101には電気ボイラー、ガスボイラー、チラー等を用いることができる。
冷房の場合は、式(6)のように補正値uNを減算するのではなく、式(9)のように補正値uNを和算すればよい。このように読み替えることで、弁kの平均開度の偏差が大きいときは弁kの平均開度の偏差が0に近づくように冷水温度が上昇する。
Figure 2019138473
ここでは、熱媒体の温度は、室kの室温、設定室温及び弁の平均開度を用いてPI制御で求めている。もっとも、制御方式はPI制御に限られるものではなく、制御部33が室kを選択後は弁kの平均開度が小さいほど、暖房では低くなるように、冷房では高くなるように熱媒体の温度を熱源101に指令するのであれば、制御方式は限定されない。
また、使用する空間2は住宅を例に説明を行ったが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。例えば、学校等の公共施設、商業施設、病院、オフィス、食品又は薬品を保管する物品の倉庫等の空気調和制御システム1に対しても適用できる。
すべての室20の熱需要を満たすような、暖房時では最も低い、冷房時では最も高い、熱媒体の温度を設定したときに、少なくとも一つの室内端末102で弁106の平均開度が可能な限り大きくなることに着目し、各室20の室温を設定室温に保ちつつ、少なくとも一つの室内端末102で弁106の平均開度が可能な限り大きくなるような熱媒体の温度を決定し、従来よりも省エネルギーに空気調和制御システム1を運転することができる。
各室の設定室温を設定する入力部と、各室の室温を検知する室温検知部と、指令された温度の熱媒体を生成する熱源と、各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する各室の弁と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択部と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源に指令する制御部とを備えたので、省エネルギーとなるように熱媒体の温度を決定することができる。
また、各室の設定室温を設定する入力工程と、各室の室温を検知する室温検知工程と、熱源が指令された温度の熱媒体を生成する生成工程と、各室の弁が各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する調整工程と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択工程と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源に指令する制御工程とを備えたので、省エネルギーとなるように熱媒体の温度を決定する空気調和制御方法となる。
実施の形態2.
実施の形態1では弁106は、自律的に開閉を行うものであったが、実施の形態2の弁106は、外部(例えば、空気調和制御装置109)から開閉状態を制御できる点に構成上の相違点がある。外部から弁106の開閉状態を制御できるため、最大偏差の室kが一つに決まると、外部からその室kの弁kを全開にするように指令する。弁106の開閉状態を外部から制御できる場合には、少なくとも一つの室kで弁kを開状態、又は開度を100%にして、出湯温度の目標値を制御することになる。
実施の形態1では開閉状態に開状態と閉状態との二値しか選択できない弁106を用いる場合について説明したが、実施の形態2では開閉状態が連続的な弁106を用いて説明する。実施の形態1と同様に弁106は、開状態か閉状態の二値となる弁106でも、開閉状態が段階的である弁106でもよい。
図8は本発明の実施の形態2による空気調和制御システム1の状況に応じた弁106の開度について示した図である。(a)から(e)に示す5個のグラフの横軸は時間である。また、縦軸は弁106の開度であり、全開相当する開度100%を点線で示している。(a)基準に対して負荷が小さくなった場合(b)、及び(a)基準に対して温水温度が高くなった場合(c)は、室内端末102からの放熱量を小さくするため、弁106の開度が小さくなる。また、(a)基準に対して負荷が大きくなった場合(d)、及び(a)基準に対して温水温度が低くなった場合は、室内端末102からの放熱量を大きくするため、弁106の開度が大きくなる。このような空気調和制御システム1にあっては、少なくとも一つの室20で、弁106の開度を100%に制御した時に室温を維持できるような温水温度を実現することが目的となる。
図9は本発明の実施の形態2による空気調和制御装置109の構成を示した図である。図5との差異を説明すると、まず、指令部332は平均開度が最大の室kの弁kに対して全開の指令を行う。その他の室20の弁106は自律的に開度を決めても良いし、室温を設定室温に保つように開度を決定し指令部332から制御を行ってもよい。このため、平均開度が最大の室kが一度選択されると、以降、該室kは、弁106の平均開度が最大の室kであり続ける。なお、弁106は指令部332によって開閉状態が制御されるため弁開度検出手段1060を省略することができる。もっとも、実施の形態1と同様に、空気調和制御装置109(平均開度計算部321)は弁開度検出手段1060によって弁106の開閉状態を取得してもよい。
ここで、比較部322において、弁106の平均開度が最大の室kを比較したときに、最大の室kが複数選ばれる場合がある。例えば、はじめに平均開度が最大の室kに選択された以外の室20で室温が低下し、室温を回復するために弁106が開いている場合がある。このとき、比較部322は弁106の平均開度が最大である各室kについて、設定温度と室温との偏差を計算し、偏差が最大となる室kを平均開度が最大の室kとして新たに選択する。このようにすることで、最も高い温水温度を要求する部屋(室20)が切り替わっても、はじめに平均開度が最大の室kに選択された室20が弁106の開度を全開に選ばれ続けることを防ぐ。
図10は本発明の実施の形態2による空気調和制御装置109のフローを示した図である。ST206では、選択した室kの弁kを全開にする。より具体的には、弁iは制御部33からの開度指令で開度を決定し、制御部33は室選択部32が室kを選択したときには、室kの弁kを全開とする指令を行う。なお、ST201はST101と、ST202はST102と、ST203はST103と、ST204はST104と、ST205はST105と、ST207はST106と、ST208はST107と、ST209はST111と、ST210はST112と、それぞれ実質的に同じステップのため詳細な説明は省略する。
空気調和制御装置109は、まず、各室20の偏差を設定室温と室温との差として計算する。次に、所定の経過時間内での各室20の弁106の平均開度を計算し、平均開度が最大の室kを選択する。平均開度が最大の室kが複数選択された場合には最大偏差の部屋を選択する。選択した室kの弁kには、指令部332が全開にするように指令を出す。次に、出湯温度を決定するが、選択した室kの室温が設定室温に近づくように出湯温度を変化させる。例えば、室温が低い場合は出湯温度を上げるように変化させ、室温が高い場合は出湯温度を下げるように変化させる。例として、PI制御を用いる場合は、偏差に比例ゲインをかけて比例項を計算し、偏差、積分ゲイン、及び積分時間の積である今回時間の積分値と、前回時間の積分項の和とをとって積分項を計算し、比例項と積分項との和を取ることで出湯温度の目標値の変化量を計算する。最後に、指令部332が前回時間の出湯温度の目標値と目標値の変化量(修正量)との和をとって出湯温度の目標値を計算して、熱源101に指令する。
図11は本発明の実施の形態2による空気調和制御装置109が行う制御を表したブロック線図である。図中の点線で囲まれた箇所が空気調和制御装置109の制御演算部331に相当する。熱媒体の温度は、室kの室温、設定室温及び弁の平均開度を用いてPI制御で求めている。もっとも、制御方式はPI制御に限られるものではなく、制御部33が室kを選択後は弁kの平均開度が小さいほど、暖房では低くなるように、冷房では高くなるように熱媒体の温度を熱源101に指令するのであれば、制御方式は限定されない。図7との差異を説明すると、弁kの平均開度を制御に用いるための入力部分が取り除かれている。
このように構成することで、室温を設定室温に保ちながら、要求される最低限の出湯温度まで出湯温度の目標値を下げることができる。最も高い出湯温度を要求する室20が変わってしまっても、弁106が全開にもかかわらず室温が設定室温に達しない室20が現れることで検知可能であり、制御対象の室kを切り替えることで対応できる。
すべての室20の熱需要を満たすような、暖房時では最も低い、冷房時では最も高い、熱媒体の温度を設定したときに、少なくとも一つの室内端末102で弁106の平均開度が可能な限り大きくなることに着目し、各室20の室温を設定室温に保ちつつ、少なくとも一つの室内端末102で弁106の平均開度が可能な限り大きくなるような熱媒体の温度を決定し、従来よりも省エネルギーに空気調和制御システム1を運転することができる。
各室の設定室温を設定する入力部と、各室の室温を検知する室温検知部と、指令された温度の熱媒体を生成する熱源と、各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する各室の弁と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択部と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源に指令する制御部とを備えたので、省エネルギーとなるように熱媒体の温度を決定することができる。
また、各室の設定室温を設定する入力工程と、各室の室温を検知する室温検知工程と、熱源が指令された温度の熱媒体を生成する生成工程と、各室の弁が各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する調整工程と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択工程と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように熱媒体の温度を熱源に指令する制御工程とを備えたので、省エネルギーとなるように熱媒体の温度を決定する空気調和制御方法となる。
本願発明は、これまで述べてきた実施の形態に限定されるものではなく、本願発明の範囲内で種々に改変することができる。すなわち、これまで述べてきた実施の形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要素は、実施の形態で開示した配置に限らず、その機能能を達成できる位置に配置することができる。また、これまで述べてきた実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより発明を形成してもよい。さらに、本願発明は、これまで述べてきた実施の形態の範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 空気調和制御システム、2 空間、101 熱源、102 室内端末、103 配管、104 ポンプ、105 タンク、20,21,22 室、106 弁、1060 弁開度検出手段、107 室温センサ、108 リモコン、109 空気調和制御装置、110 通信経路、1011 水冷媒熱交換器、1012 膨張弁、1013 圧縮機、1014 空気冷媒熱交換器、1015 熱源ファン、1016 冷媒配管、1017 出湯温度センサ、31 記憶部、32 室選択部、33 制御部、321 平均開度計算部、322 比較部、323 偏差計算部、331 制御演算部、332 指令部、1081 入力部。
この発明の空気調和制御システムは、各室の設定室温を設定する入力部と、各室の室温を検知する室温検知部と、指令された温度の熱媒体を生成する熱源と、各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する各室の弁と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択部と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように該室の室温、設定室温及び弁の平均開度を用いた演算で熱媒体の温度を求めて熱源に指令する制御部とを備えた空気調和制御システムである。
また、この発明の空気調和制御方法は、各室の設定室温を設定する入力工程と、各室の室温を検知する室温検知工程と、熱源が指令された温度の熱媒体を生成する生成工程と、各室の弁が各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する調整工程と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択工程と、該室の弁の平均開度が他の室の弁の平均開度以上で、かつ該室の室温が設定室温に近づくように該室の室温、設定室温及び弁の平均開度を用いた演算で熱媒体の温度を求めて熱源に指令する制御工程とを備えた空気調和制御方法である。
この発明の空気調和制御システムは、各室の設定室温を設定する入力部と、各室の室温を検知する室温検知部と、指令された温度の熱媒体を生成する熱源と、各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する各室の弁と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択部と、該室の弁の平均開度が最大開度に近づくように、かつ該室の室温が設定室温に近づくように該室の室温、設定室温及び弁の平均開度を用いた演算で熱媒体の温度を求めて熱源に指令する制御部とを備えた空気調和制御システムである。
また、この発明の空気調和制御方法は、各室の設定室温を設定する入力工程と、各室の室温を検知する室温検知工程と、熱源が指令された温度の熱媒体を生成する生成工程と、各室の弁が各室内空間と熱媒体とで熱交換する各室の室内端末及び熱源の間を循環する熱媒体の流量を調整する調整工程と、所定の経過時間における各室の弁の平均開度の内、最も平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択工程と、該室の弁の平均開度が最大開度に近づくように、かつ該室の室温が設定室温に近づくように該室の室温、設定室温及び弁の平均開度を用いた演算で熱媒体の温度を求めて熱源に指令する制御工程とを備えた空気調和制御方法である。

Claims (8)

  1. 各室の設定室温を設定する入力部と、
    前記各室の室温を検知する室温検知部と、
    指令された温度の熱媒体を生成する熱源と、
    各室内空間と前記熱媒体とで熱交換する前記各室の室内端末及び前記熱源の間を循環する前記熱媒体の流量を調整する前記各室の弁と、
    所定の経過時間における前記各室の前記弁の平均開度の内、最も前記平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択部と、
    該室の前記弁の前記平均開度が他の前記室の前記弁の前記平均開度以上で、かつ該室の前記室温が前記設定室温に近づくように前記熱媒体の前記温度を前記熱源に指令する制御部とを備えたことを特徴とする空気調和制御システム。
  2. 請求項1に記載の空気調和制御システムであって、
    前記室選択部は、最も前記弁の前記平均開度が大きくなる前記室が複数存在するときには、前記設定室温と前記室温との偏差が最も大きい前記室を選択することを特徴とする空気調和制御システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の空気調和制御システムであって、
    前記制御部は、当該室を選択後は当該弁の前記平均開度が小さいほど、暖房では低くなるように、冷房では高くなるように前記熱媒体の前記温度を指令することを特徴とする空気調和制御システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気調和制御システムであって、
    前記熱媒体の前記温度は、該室の前記室温、前記設定室温及び前記弁の前記平均開度を用いてPI制御で求めたことを特徴とする空気調和制御システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和制御システムであって、
    前記弁は、自律的に開閉し、
    前記制御部は、前記弁の開閉の状態を検知していることを特徴とする空気調和制御システム。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和制御システムであって、
    前記弁は、前記制御部からの開度指令で開度を決定し、
    前記制御部は、前記室選択部が該室を選択したときには、該室の前記弁を全開とする指令を行うことを特徴とする空気調和制御システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空気調和制御システムであって、
    前記弁は、開状態か閉状態の二値となる弁、開閉状態が段階的である弁、開閉状態が連続的な弁のいずれかであることを特徴とする空気調和制御システム。
  8. 各室の設定室温を設定する入力工程と、
    前記各室の室温を検知する室温検知工程と、
    熱源が指令された温度の熱媒体を生成する生成工程と、
    前記各室の弁が各室内空間と前記熱媒体とで熱交換する前記各室の室内端末及び前記熱源の間を循環する前記熱媒体の流量を調整する調整工程と、
    所定の経過時間における前記各室の前記弁の平均開度の内、最も前記平均開度が大きくなる当該弁の室を選択する室選択工程と、
    該室の前記弁の前記平均開度が他の前記室の前記弁の前記平均開度以上で、かつ該室の前記室温が前記設定室温に近づくように前記熱媒体の前記温度を前記熱源に指令する制御工程とを備えたことを特徴とする空気調和制御方法。
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