第1の発明のヒートポンプ式温水暖房装置は、湯水を貯える貯湯タンクと、貯湯タンク内の湯水を沸き上げるヒートポンプサイクルと、貯湯タンク内を上下に分割する仕切り板と、給水源から供給される水を貯湯タンク内の温水と熱交換して高温水にする給湯熱交換器と、貯湯タンク内の湯水を循環して室内を暖房する暖房端末と、仕切り板よりも上部に上部ヒータと、仕切り板よりも下部に下部ヒータとを備え、仕切り板よりも上方部の温水を給湯熱交換器へ送り、給湯熱交換器で放熱した後の湯水を仕切り板よりも下方部へ戻すとともに、仕切り板よりも下方部から暖房端末へ温水を送り、暖房端末で放熱した後の湯水を仕切り板よりも下方部へ戻すヒートポンプ式温水暖房装置であって、上部ヒータの沸き上げ温度Tuと、下部ヒータの沸き上げ温度Tboとを別々に設定することができるリモコン装置を設けたことを特徴とするものである。
そして仕切り板で貯湯タンク内を上下に分割して、給湯熱交換器へ送る温水部と、暖房
端末へ送る温水部とを分けることによって、それぞれが受ける熱の影響を最小限にすることができる。また、給湯熱交換器で放熱した後の温水を貯湯タンクの底部から入水させることで、仕切り板よりも下側の領域の温度層を崩すことなく、給湯熱交換器で熱交換を行っても暖房端末へは高い温度の湯を送ることができ、暖房端末での快適性を損なうことはない。
また、仕切り板よりも上部の温水の沸き上げ温度と、下部の温水の沸き上げ温度とを別々に設定することができるので、給湯熱交換器および暖房端末へ確実に所望の温度の温水を送ることができる。
第2の発明のヒートポンプ式温水暖房装置は、特に第1の発明において、下部ヒータと略同一高さの位置に温度センサ16dを備え、温度センサ16dで沸き上げ温度Tboよりも所定温度Te低くなったことを検出すると、下部ヒータをONすることを特徴とするものである。
そして、温度センサ16dで沸き上げ温度Tboよりも所定温度Te低くなったことを検出しなければ、下部ヒータをONしないため、できる限りヒートポンプサイクルによる沸き上げ運転を優先して行い、ヒートポンプサイクルの沸き上げ能力が不足した時に限って下部ヒータをONすることで、沸き上げ効率を出来る限り向上させるとともに、暖房端末へ送る温水の温度を確実に確保することができる。
第3の発明のヒートポンプ式温水暖房装置は、特に第2の発明において、温度センサ16dで沸き上げ温度Tboよりも所定温度Tf高くなったことを検出すると、下部ヒータをOFFすることにより、暖房端末へ送る温水の温度を確実に確保することができ、暖房端末での快適性を損なうことを防止する。
第4の発明のヒートポンプ式温水暖房装置は、特に第1から第3の発明において、上部ヒータと略同一高さの位置に温度センサ16bと、温度センサ16bよりも高い位置に温度センサ16aとを備え、温度センサ16aで沸き上げ温度Tuよりも所定温度Tc低くなったことを検出すると、上部ヒータをONすることを特徴とするものである。
これによって、仕切り板よりも上方部の温水をある程度使用したときにのみ上部ヒータをONするので、効率よく上部ヒータで沸き上げ運転を行うことができ、無駄に電力を使用することがなく、また、上部ヒータがONする回数を減らすことができ、上部ヒータおよび上部ヒータをON・OFFする回路の耐久性を向上させることができる。
第5の発明のヒートポンプ式温水暖房装置は、特に第4の発明において、温度センサ16bで沸き上げ温度Tuよりも所定温度Td高くなったことを検出すると、上部ヒータをOFFすることにより、仕切り板よりも上方部に、沸き上げ温度Tuの温水を確実に所定量を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ式温水暖房装置の構成図である。まず、図1を用いて本実施の形態におけるヒートポンプ式温水暖房装置の構成を説明する。本実施の形態のヒートポンプ式温水暖房装置は、ヒートポンプユニットAと、熱交換ユニットBと、タンクユニットCの3つのユニットで構成され、ヒートポンプユニットAは屋外に設置され、熱交換ユニットBおよびタンクユニットCは屋内に設置される。
そして本実施の形態のヒートポンプ式温水暖房装置は、冷媒を圧縮して高温冷媒を吐出する圧縮機1と、水と高温冷媒とを熱交換して温水を生成する水冷媒熱交換器2と、冷媒を減圧する減圧装置3と、空気と冷媒とで熱交換を行う蒸発器4aと、冷媒の流路を変更する四方弁5とを備えている。そして、圧縮機1、水冷媒熱交換器2、減圧装置3、蒸発器4a、四方弁5を冷媒配管6で環状に接続してヒートポンプサイクルを構成している。さらに、蒸発器4aに送風を行い、空気と冷媒との熱交換を促進させる送風ファン4bを設けている。なお、水冷媒熱交換器2の形態としては、プレート式や二重管方式のいずれの形態であっても問題はない。
また、水冷媒熱交換器2を熱交換ユニットB内に配置し、圧縮機1、減圧装置3、蒸発器4a、四方弁5をヒートポンプユニットA内に配置することによって、屋内と屋外とは冷媒配管で接続されることになるため、ヒートポンプ式温水暖房装置が寒冷地に設置された場合であっても冷媒配管が凍結する恐れが低い。また、本実施の形態では冷媒をR410Aとして説明するが、これに限定されることはなく、例えばR407C等のフロン系冷媒を用いることができる。
また、タンクユニットC内には、湯水を貯える貯湯タンク7を有しており、貯湯タンク7の内部は仕切り板8で上下に分割されている。そして貯湯タンク7の内部は、仕切り板8よりも上が給湯用温水部7aになっており、仕切り板8よりも下が暖房用温水部7bとなっている。このように貯湯タンク7の内部を上下に分割することによって、給湯用温水部7a内の温水は給湯時の熱交換のために使用することができ、暖房用温水部7b内の温水は暖房時に暖房端末へ循環させるために使用することができる。
さらに、貯湯タンク7の下方部から水冷媒熱交換器2へ低温水を送るための沸き上げポンプ9を備えている。そして沸き上げポンプ9を駆動することによって、貯湯タンク7の下方部の水出口10から低温水を水冷媒熱交換器2へ送り、水冷媒熱交換器2で冷媒から熱を貰い温水が生成されている。
また、水冷媒熱交換器2で生成された温水は、貯湯タンク7の略中間部、かつ、仕切り板8よりも下方の湯入口11へ戻されている。このように、本実施の形態では、貯湯タンク7、水出口10、沸き上げポンプ9、水冷媒熱交換器2、湯入口11を配管で接続して沸き上げサイクルを構成している。なお、沸き上げポンプ9には循環流量が一定のACポンプが用いられている。
図2は、貯湯タンク7の一部断面図であり、図3は図2のAA断面図である。図2、図3に示すように、貯湯タンク7の略中間部には仕切り板8が配置されている。また、図3に示すように、仕切り板8には複数の開口部8aを設けており、ヒートポンプサイクルで加熱された温水が暖房用温水部7bへ戻ってきたときに、開口部8aを通って給湯用温水部7aへ温水が流入する。なお、本実施の形態では開口部8aを4箇所設けているが、これに限定されることはない。
また、仕切り板8の周囲と貯湯タンク7の内壁とは4箇所の溶接ポイント8bで溶接されており、溶接箇所以外の仕切り板8の周囲と貯湯タンク7との間には隙間が空いている。そして、湯入口11から戻された温水は、仕切り板8の周囲と貯湯タンク7の内壁との間に出来た隙間を通って、給湯用温水部7aへ温水が流入する。なお、本実施の形態では溶接ポイント8bを4箇所設けているが、これに限定されることはない。
図4は、図3のBB断面図である。図4に示すように、仕切り板8は貯湯タンク7とアーム8cを介して溶接されている。そして、アーム8cは貯湯タンク7の内壁から離間す
るように角度θを成すように構成されており、溶接ポイント8dで貯湯タンク7と溶接されている。また、仕切り板8とアーム8cとは溶接ポイント8bで溶接されている。
また、貯湯タンク7および仕切り板8には耐食性の観点からステンレスを用いている。しかしながら、ステンレス同士の隙間が狭いと、隙間腐蝕が発生してしまい、その結果、水漏れが発生してしまう可能性がある。そのため、本実施の形態では、仕切り板8と貯湯タンク7の内壁とは所定の間隙La、仕切り板8とアーム8cとの間に所定の間隙Lbを設けている。本実施の形態では、それぞれ50μm以上の間隙をとるようにしている。なお、隙間腐蝕はステンレス同士の間隙が40μm未満の時に発生するため、所定の間隙LaおよびLbは40μm以上とすることで、確実に隙間腐蝕を防止することができる。
また、水冷媒熱交換器2の水側入口には入水温度を検出する温度センサ12aと、水冷媒熱交換器2の水側出口には出湯温度を検出する温度センサ12bとを設けている。また、沸き上げサイクル内に湯水が流れていることを検出するためのフロースイッチ13を設けている。
図5(a)は熱交換ユニットBの構成正面図、図5(b)は熱交換ユニットBの構成斜視図である。図5(a)(b)に示すように、熱交換ユニットB内で、フロースイッチ13が沸き上げポンプ9よりも上方に配置させている。このように沸き上げポンプ9よりもフロースイッチ13を上方に配置することで、フロースイッチ13で湯水の流れを検知しなければ、沸き上げポンプ9が正常に動作していないことを検出することができる。
また、沸き上げサイクル内の圧力調整を行う過圧逃し弁14が設けられており、沸き上げサイクル内に異常が発生して内圧が上昇し、過圧逃し弁14の設定圧力よりも高くなると、過圧逃し弁14から膨張した湯水を排水することができる。
また、貯湯タンク7の給湯用温水部7aおよび暖房用温水部7bのそれぞれには、上部ヒータ15aおよび下部ヒータ15bが配置されている。上部ヒータ15aは給湯用温水部7a内の温水を加熱するために使用され、下部ヒータ15bは暖房用温水部7b内の温水を加熱するために使用される。
さらに、貯湯タンク7の側壁には温度センサ16a〜16dが配置されており、貯湯タンク7内の湯水の温度を検出している。温度センサ16aは上部ヒータ15aよりも上方に配置され、温度センサ16bは上部ヒータ15aと略同じ高さに配置されている。また、温度センサ16cは仕切り板8よりも下方で、かつ、下部ヒータ15bよりも上方に配置され、温度センサ16dは下部ヒータ15bと略同じ高さに配置されている。
また、給湯端末17へ送る温水を生成する給湯熱交換器18を設けている。そして給湯熱交換器18の1次側の流路には貯湯タンク7内の高温水が送られ、給湯熱交換器18の2次側の流路には給水源から低温水が送られる構成となっている。
また、給湯熱交換器18へ貯湯タンク7内の高温水を送るために給湯ポンプ19が設けられている。そして給湯ポンプ19を駆動することによって、貯湯タンク7の上方に設けられた出湯口20から高温水を給湯熱交換器18の1次側の流路へ送る構成となっている。
そして給湯熱交換器18で熱交換した後の温水は、貯湯タンク7の下方部に設けられた入水口21から貯湯タンク7へ戻される。このように、本実施の形態では、貯湯タンク7、出湯口20、給湯熱交換器18、給湯ポンプ19、入水口21を配管で接続して給湯サイクルを構成している。なお、給湯ポンプ19には循環流量が一定であるACポンプが用
いられている。
また、給湯ポンプ19と入水口21との間には、沸き上げサイクル内の湯水の循環流量を調整する流量調節弁22と、逆止弁23が設けられている。逆止弁23は給湯サイクル内の湯水の対流を防止するために備えられている。これは、給湯ポンプ19を駆動していないときであっても、貯湯タンク7の上部にある高温水が給湯熱交換器18を通って、貯湯タンク7の下部へ入水することがあるため、貯湯タンク7の下部へ高温水が流入すると、水冷媒熱交換器2へ送られる温水の温度が高くなってしまい、沸き上げ効率が落ちる。
そこで、本実施の形態では、逆止弁23を設けることによって、ある所定の荷重以上の流量になったときだけ給湯サイクル内に湯水が順方向に循環するようにしている。本実施の形態では、逆止弁23の順方向に対して20gの荷重が掛かったときのみ、順方向に湯水が流れるようになっている。なお、荷重の値は20gに限定されるものではない。
また、給湯サイクル内の圧力調整を行う過圧逃し弁24が設けられており、給湯サイクル内の圧力が過圧逃し弁24の設定圧力よりも高くなると、過圧逃し弁24から湯水を排水することが出来る。また、貯湯タンク7の下部には排水栓25が設けられており、貯湯タンク7内の湯水を外部に排水することができる。
また、給水源より伸びている水道管を給水管26へ接続し、給水管26は三方弁27を介して、貯湯タンク7の底部および給湯熱交換器18の2次側流路へと接続されている。また、三方弁27と貯湯タンク7との間には過圧逃し弁28が設けられており、膨張水を排水することができる。
そして、タンクユニットCを設置する際に、三方弁27を貯湯タンク7と接続される流路に切り替えて水張りを行い、貯湯タンク7が満水になった後は、三方弁27を給湯熱交換器18と接続される流路に切り替えておく。このように、貯湯タンク7へ入水したあとは、三方弁27を給湯熱交換器18へ接続される流路に切り替えておくことで、貯湯タンク7を含む水回路は閉回路となるので、新鮮な水は入ってくることなく、ミネラル分を多く含む硬水の地域であっても、スケールの析出は最初に貯湯タンク7へ入れた水量分のみに抑えることができる。
また、三方弁27と給湯熱交換器18との間には過圧逃し弁29が設けられている。これは給湯熱交換器18へは給水源から直接給水圧が掛かることになるので、給水圧が高い場合、給水源から給湯熱交換器18へ直接入水すると、給湯熱交換器18を破壊してしまい故障させてしまう可能性がある。そのため、過圧逃し弁29を設けることによって、ある給水圧以上の湯水が入水した場合に、過圧逃し弁29を通して外部へ排水させ、給湯熱交換器18の故障を未然に防ぐことができる。
そして給水源から供給された低温水が給湯熱交換器18で昇温すると、給湯管30を通って給湯端末17へ供給される。また、給湯管30には、湯水の温度を検出する給湯温度検出手段である温度センサ31および予備温度センサ32、および流量を検出するための流量検出手段である流量センサ33を備えている。
また、居室内を暖房する暖房端末34を備えており、暖房端末34の内部を貯湯タンク7内の温水を循環させて居室内を暖房することができる。そのため、貯湯タンク7の暖房用温水部7bから暖房端末34へ温水を送るための暖房ポンプ35を備えている。なお、暖房端末34へ送られる温水は、湯入口11の近傍に設けられた温水取り出し口36から取り出され、暖房端末34へ暖房用温水部7bの温水が供給される。そして暖房端末34で熱交換した後の温水は貯湯タンク7の底部へ戻されるようになっている。なお、暖房ポ
ンプ35には、循環流量が一定のACポンプが用いられている。
また、熱交換ユニットBおよびタンクユニットCには、設定を行うためのリモコン装置37および38が設けられている。さらに、ヒートポンプユニットA、熱交換ユニットB、タンクユニットCには、それぞれのユニット内に配置されている駆動機器に指示を与える制御装置39a〜cが設けられている。
以上のように構成されたヒートポンプ式温水暖房装置において、以下、ヒートポンプ式温水暖房装置の動作について説明する。
まず、沸き上げ運転について説明する。まず、使用者は熱交換ユニットBに設けられているリモコン装置37で、水冷媒熱交換器2における湯水の沸き上げ温度Thを設定する。そして沸き上げ運転が開始されると、沸き上げポンプ9が駆動し貯湯タンク7内の温水が水冷媒熱交換器2へ供給される。そして、温度センサ12bで検出される温度が沸き上げ温度Thを超えるまでヒートポンプサイクルによる沸き上げ運転が継続される。なお、貯湯タンク7内の温水をヒートポンプサイクルで沸き上げる時には、圧縮機1から吐出する高温冷媒が水冷媒熱交換器2へ流入する流路となるように四方弁5が切り替わっている。
その結果、圧縮機1から吐出される高温冷媒が水冷媒熱交換器2へ流入し、湯水へと放熱することによって高温水を生成することができる。なお、水冷媒熱交換器2内では、水と冷媒とは対向流にして熱交換効率を向上させている。
そして、温度センサ12bで検出する水冷媒熱交換器2から出湯する湯水の温度が、沸き上げ温度Thに近づいてくると、圧縮機1の回転数を小さくして能力を下げる。そして温度センサ12bで検出する温度が、沸き上げ温度Thよりも所定温度Ta(例えば、2℃)だけ高くなると、圧縮機1の運転を停止して沸き上げ運転を終了する。そして、貯湯タンク7へは沸き上げ温度Thの湯水で満たされることになる。
なお、水冷媒熱交換器2で生成された高温水は、暖房用温水部7bへ戻されるが、仕切り板8の周囲と貯湯タンク7との間にできた隙間を通って、給湯用温水部7aも沸き上げ温度Thの湯水で満たされる。このとき、制御装置39bでは圧縮機1の運転を停止した時に温度センサ12aで検出した入水温度Tiを記憶しておく。
また、ヒートポンプサイクルによる沸き上げ運転が終了した後も、沸き上げポンプ9を駆動させて貯湯タンク7内の温水を水冷媒熱交換器2へ循環させている。これは沸き上げ運転停止中であっても、温度センサ12aおよび温度センサ12bで貯湯タンク7内の温水の温度を検出しておく必要があり、貯湯タンク7内の温水の温度が低下するとすぐにヒートポンプサイクルによる沸き上げ運転を再開しなければならないからである。
そして、給湯運転停止中も沸き上げポンプ9を駆動して、温度センサ12aで貯湯タンク7内の温水を常時検出しており、温度センサ12bで検出する温度が、圧縮機1の運転を停止した時に記憶した入水温度Tiよりも所定温度Tb(例えば、5℃)だけ小さくなった時に圧縮機1の運転を再開し、沸き上げ運転を開始する。
例えば、沸き上げ温度Thに55℃を設定すると、温度センサ12bで検出する温度が57℃(=55℃+2℃)を超えたときに圧縮機1の運転を停止する。そして、圧縮機1の運転を停止した時の温度が53℃であったとすると、入水温度Tiが53℃であると記憶する。そして、圧縮機1の運転が停止後も沸き上げポンプ9の駆動を行い、温度センサ12bが検出する温度が入水温度Tiよりも所定温度Tb(例えば、5℃)小さくなった
ときに圧縮機1の運転を再開する。また、本実施の形態に示した所定温度Ta、Tbは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。
また、タンクユニットCに設けられているリモコン装置38では、上部ヒータ15aでの沸き上げ温度を設定できるようになっている。図6は、リモコン装置38の正面図である。図6に示すように、リモコン装置38には操作部38a、表示部38bを有しており、操作部38aを操作して温度を設定することができる。本実施の形態では、操作部38aを操作することによって、上部ヒータ15aの沸き上げ温度Tu、下部ヒータ15bの沸き上げ温度Tbo、給湯端末17への給湯温度Tkを設定することができる。
そして、本実施の形態では上部ヒータ15aの沸き上げ温度Tuに、リモコン装置37で設定した沸き上げ温度Thよりも高い温度に設定しておくことで、給湯用温水部7a内の温水を沸き上げ温度Tuまで沸き上げることができる。例えば、リモコン装置37で沸き上げ温度Thを55℃に設定し、リモコン装置38で沸き上げ温度Tuを75℃に設定すると、水冷媒熱交換器2で沸き上げ温度Th(55℃)まで沸き上げ、さらに上部ヒータ15aで75℃まで沸き上げ運転を行う。
このように、仕切り板8の上下で異なる沸き上げ温度を設定することができるので、それぞれの端末に合わせて最適な温度に沸き上げることができ、使用性を向上させることができる。
次に、上部ヒータ15aでの沸き上げ運転について説明する。上部ヒータ15aの運転を開始するときは、上部ヒータ15aよりも高い位置に設けられた温度センサ16aで検出する温度が、沸き上げ温度Tuよりも所定温度Tc(例えば、5℃)だけ低い温度を検出した時に上部ヒータ15aの出力をONする。そして上部ヒータ15aによって給湯用温水部7a内の温水を温め、上部ヒータ15aと同じ位置に設けられた温度センサ16bで検出する温度が、沸き上げ温度Tuよりも所定温度Td(例えば、2℃)だけ高い温度を検出した時に上部ヒータ15aの出力をOFFしている。
このように上部ヒータ15aがONするときに判断する温度センサと、上部ヒータ15aがOFFするときに判断する温度センサを異ならせることによって、頻繁に上部ヒータ15aのON・OFFが切り替えられることがないようにし、上部ヒータ15aの耐久性を向上させている。また、本実施の形態に示した所定温度Tc、Tdは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。
次に、下部ヒータ15bでの沸き上げ運転について説明する。下部ヒータ15bはヒートポンプユニットAによる沸き上げ運転が出来ないときにONさせることによって、暖房用温水部7b内の温水の温度低下を防止することができる。
例えば、暖房運転を継続すると蒸発器4aに着霜してしまい、除霜運転を行わなければならない。その時には、四方弁5で冷媒流路を切り替えることによって、圧縮機1から出た高温冷媒を蒸発器4aへ流入させ、冷媒の温度で除霜を行う。
しかしながら、除霜運転時には水冷媒熱交換器2で冷媒を放熱させることはできないため、水冷媒熱交換器2での温水生成ができなくなってしまう。その結果、暖房用温水部7b内の温水が低下してしまい、暖房端末34へ供給する湯水の温度を下げてしまう。それを防止するために、下部ヒータ15bをONさせることによって暖房用温水部7b内の温水の低下を防ぎ、暖房端末34での快適性を維持させることができる。なお、除霜運転だけではなく、ヒートポンプユニットAが故障したときであっても、下部ヒータ15bによって暖房用温水部7b内の湯水を加熱することができる。
そして本実施の形態では、リモコン装置38で下部ヒータ15bでの沸き上げ温度Tboを設定することができる。一方、沸き上げ温度Tboは、沸き上げ温度Thと同一の温度が設定されている場合が多い。また、暖房用温水部7b内において、上部の温度が高く、下部の温度が低いという温度分布がある。
そのため、水冷媒熱交換器2から戻ってくる温水の温度が沸き上げ温度Th(=Tbo)であっても、温度センサ16dで検出する温度は沸き上げ温度Th(=Tbo)よりも低くなってしまう。これは、暖房端末34で放熱した後の温水や、給湯熱交換器18で放熱した後の温水が、貯湯タンク7の下方部へ戻されるからである。
その結果、温度センサ16dで検出する温度が、沸き上げ温度Tboで維持するように下部ヒータ15b制御すると、温度センサ16dで検出する温度が少しでも沸き上げ温度Tboを下回れば下部ヒータ15bがONしてしまうことになり、頻繁に下部ヒータ15bで沸き上げ運転を行ってしまうことになる。
しかしながら、一般的に暖房用温水部7b内の湯水は下部ヒータ15bを使用せずに、できるだけヒートポンプユニットAを用いて沸き上げ運転を行った方が効率が良い。そこで、本実施の形態では、温度センサ16dで検出する温度が、沸き上げ温度Tboよりも所定温度Te(例えば、10℃)だけ低いことを検出した場合に限って、下部ヒータ15bがONするように制御されている。
その結果、沸き上げ温度Tbo=沸き上げ温度Thと設定されている場合は、暖房用温水部7bにはヒートポンプユニットAによって沸き上げ温度Thまで沸き上げられることになり、温度センサ16dが検出する温度が、沸き上げ温度Tboよりも所定温度Teだけ低いことを検出しない限り、下部ヒータ15bがONすることはない。
また、蒸発器4aの除霜運転時や、ヒートポンプユニットAの能力が出ない時において、温度センサ16dで検出する温度が、沸き上げ温度Tboよりも所定温度Teだけ低いことを検出した時に限って下部ヒータ15bをONすることができ、非常に効率の良い沸き上げ運転を行うことができる。
また、下部ヒータ15bによる沸き上げ運転が行われた場合において、下部ヒータ15bを停止する場合には、温度センサ16dで検出する温度が、沸き上げ温度Tboよりも所定温度Tf(例えば、2℃)だけ高いことを検出すると下部ヒータ15bがOFFするように沸き上げ運転が行われる。
以上のように、ヒートポンプユニットAによる沸き上げ運転と、下部ヒータ15bによる沸き上げ運転とを併用することで、蒸発器4aの除霜運転等によりヒートポンプユニットAによる沸き上げ運転が行われない状態であっても、暖房用温水部7b内の温水は沸き上げ温度Tboの状態に維持され、暖房端末34へ安定的に温水を送ることができ、快適性を損なうことがない。また、本実施の形態に示した所定温度Te、Tfは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。
次に、暖房運転について説明する。使用者がリモコン装置38を操作して暖房運転を開始すると、暖房ポンプ35が駆動し、暖房用温水部7b内の温水が暖房端末34へ供給される。そして暖房端末34で放熱した温水は貯湯タンク7の下方部へ戻される。このとき、暖房ポンプ35にはACポンプを使用しているので、暖房運転時には一定流量の湯水を循環させているだけである。
次に、給湯運転について説明する。使用者はまずリモコン装置38で給湯設定温度Tkを設定する。そして、使用者が給湯端末17から湯水の出湯を開始し、流量センサ33で所定の流量以上になったことを検知すると、給湯ポンプ19が駆動し、給湯用温水部7aにある高温水を給湯熱交換器18へ送る。
そして、温度センサ31で検出する温度T1と、給湯設定温度Tkとの温度偏差に応じて流量調整弁22の開度を調節し、温度センサ31で検出する温度T1が給湯設定温度Tkとなるようにフィードバック制御される。そして、給湯熱交換器18で放熱した後の温水は暖房用温水部7bの下方部へ戻される。
一方、暖房用温水部7b内では上部ほど温度が高い温度層ができているため、給湯熱交換器18で放熱したあとの温水が暖房用温水部7bの下方部へ戻されても、暖房端末34へ送る温水の温度へは影響が少ない。
このように、給湯熱交換器18へ送る温水は給湯用温水部7a内の高温水を使用し、暖房端末34へ送る温水は暖房用温水部7b内の高温水を使用するため、暖房端末34へ送る温水が受ける給湯運転の影響を抑制することができる。
また、流量センサ33で湯水の流れを検出していないにもかかわらず、温度センサ31で検出される温水温度T1が、給湯異常温度Tj(例えば、65℃)以上を検出すると、異常が発生していると判断し、流量調整弁22の開度を全閉にして、確実に貯湯タンク7内の高温湯を給湯熱交換器18へ送ることを防止している。これによって、無駄に貯湯タンク7内の高温湯の使用を防ぎ、貯湯タンク7内の湯切れを防止することができる。なお、本実施の形態に示した所定温度Tjは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。
また、本実施の形態のヒートポンプ式温水暖房装置は、予備温度センサ32を設けている。これによって給湯端末17から高温水を出湯させることがないようにしている。次に、給湯運転時における予備温度センサ32による異常検出について説明する。
まず、給湯運転を行っている最中は、予備温度センサ32において給湯端末17へ供給される温水の温度を検出しておき、温度センサ31で検出される湯水温度T1と予備温度センサ32で検出される湯水温度T2との温度偏差を検出している。
そして湯水温度T1よりも湯水温度T2が所定温度Tg(例えば、8℃)だけ高いことを検出すると、給湯端末17へ高温水を出湯させてしまう可能性があるので、給湯ポンプ19の駆動を停止し、さらに流量調整弁22の開度を全閉とする。その結果、給湯端末17から高温水が出湯されることはなく、安全性を確保することができる。また、本実施の形態に示した所定温度Tgは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。
次に、給湯運転時における流量調整弁22の制御について説明する。図7は給湯ポンプ19および流量調整弁22の駆動のタイミングを表した図である。
まず、使用者が給湯端末17から湯水を出湯させると、流量センサ33で所定の流量以上になったことを検知する。そして、流量センサ33で所定の流量以上になったことを検知すると、給湯ポンプ19の駆動を開始させる。
そして、給湯ポンプ19の駆動を開始してから、所定時間α(例えば、8秒)が経過した後に流量調整弁22の駆動を開始し、温度センサ31で検出する温度T1が、給湯設定
温度Tkとなるように流量調整弁22の開度を調整される。なお、所定時間αの間は、流量調整弁22の開度は所定の開度に保持されている。
このように、流量調整弁22の駆動を開始するタイミングを給湯ポンプ19の駆動を開始してから所定時間αだけ遅らせることによって、給湯端末17へ供給される湯水の温度がハンチングするのを防ぐことができる。
これは、前回給湯運転が終了してから給湯運転が長時間行わなければ、給湯熱交換器18が冷えてしまうので、給湯運転を開始してから給湯熱交換器18の温度が安定するまでは、貯湯タンク7から給湯熱交換器18へ送る温水の流量を一定にすることで、給湯端末17へ供給される湯水の温度のハンチングを防止している。
次に、給湯運転中の流量調整弁22の開度について説明する。通常の給湯運転における流量調整弁22の制御は、温度センサ31で検出される温度T1に基づいて行われる。リモコン装置38で給湯設定温度Tkを設定しているので、温度センサ31で検出される温度が、給湯設定温度Tkとなるように流量調整弁22の開度が調節される。
しかしながら、給湯端末17を操作することによって、給水源から給湯熱交換器18へ送られる湯水の流量が変化すると、貯湯タンク7から給湯熱交換器18へ送られている高温湯と、給水源から給湯熱交換器18へ送られている低温水のバランスが崩れてしまい、給湯端末17へ供給する湯水の温度がハンチングしてしまう。
そこで、本実施の形態では、流量センサ33で検出する湯水の流量変化に応じて流量調整弁22の開度を決定している。
まず、使用者が給湯端末17から湯水の出湯を開始すると、温度センサ31で検出される温度T1が給湯設定温度Tkとなるように流量調整弁22の開度が調整される。そして、使用者が給湯端末17を操作して流量センサ33で検出している流量に変化があると、給湯熱交換器18での熱バランスが崩れてしまう。
そのため、給湯端末17へ供給される湯水の流量が変化してから、温度センサ31で検出する温度に変化が現れるまでに数秒を要してしまい、温度センサ31で検出する温度に基づいて流量調整弁22の開度を制御すると、給湯端末17へ供給される湯水の温度が上下にハンチングしてしまう。
そこで、本実施の形態では、所定時間La前の流量Qaを常に記憶しておき、現在の流量Qoと所定時間La前の流量Qaとを比較する。そして、流量を比較した結果、流量Qd以上の増加があった場合には、温度センサ31で検出する温度T1がどのような温度であっても、流量調整弁22の開度を目標開度Ptまで駆動する。
また、目標開度Ptは、流量Qoと流量Qaと現在の流量調整弁22の開度Pnに応じて決定される。このとき、流量Qoが流量Qaよりも大きく増加したということは、給湯端末17へ供給される湯水の量が増加するということなので、より貯湯タンク7から給湯熱交換器18へ高温湯を供給する必要があるので、目標開度Ptは現在開度Pnよりも開く方向に動く。
次に、現在流量Qoと所定時間La前の流量Qaとを比較して、流量Qd以上の減少があった場合には、温度センサ31で検出する温度T1がどのような温度であっても、流量調整弁22の開度を目標開度Ptまで駆動する。
また、目標開度Ptは、流量Qoと流量Qaと現在の流量調整弁22の開度Pnに応じて決定される。このとき、流量Qoが流量Qaよりも大きく減少したということは、給湯端末17へ供給される湯水の量が減少するということなので、貯湯タンク7から給湯熱交換器18へ供給される高温湯を絞る必要があるので、目標開度Ptは現在開度Pnよりも閉じる方向に動く。
以上のように、給湯端末17へ供給される湯水の流量が大きく変化した時には、温度センサ31で検出する温度がどのような温度であっても、流量調整弁22の開度を目標開度Ptに駆動させることで、給湯端末17へ供給する湯水の温度がハンチングすることを抑制することができる。
さらに、現在開度Pnから目標開度Ptへと変化させても、温度センサ31で検出する温度T1が大きくオーバーシュートしてしまう場合がある。そこで、本実施の形態では、温度センサ31で検出する温度T1が給湯設定温度Tkよりも所定温度Ty(例えば、3℃)以上高い場合は、さらに流量調整弁22の開度を所定開度Dだけ絞っている。
さらに、所定開度Dは、流量センサ33で検出する現在流量Qoが大流量の時と、小流量の時で異ならせている。つまり、現在流量Qoが所定流量Qb(例えば、5L/min)よりも大きいかどうかを判断し、現在流量Qoが所定流量Qbよりも大きい場合には、さらに流量調整弁22の開度を所定開度Daだけ下げ、現在流量Qoが所定流量Qbよりも小さい場合には、さらに流量調整弁22の開度を所定開度Dbだけ下げる。このとき、所定開度Da>所定開度Dbという関係を有している。
ここで、図8は流量調整弁22の特性図である。図8では、横軸に流量調整弁22の開度Pを示し、縦軸に流量Qを示している。そして図8に示すように、流量調整弁22の開度が小さい時の流量の変化量と、流量調整弁22の開度が大きい時の流量の変化量では異なることが分かる。例えば、大流量である開度PaのポイントMaから流量Qxだけ下げようとすると、開度PbであるポイントMbまで下げる必要があるが、小流量である開度PcのポイントMcから流量Qxだけ下げようとすると、開度PdであるポイントMdまで下げるだけでよい。つまり、大流量ほど大きく開度を絞らないと流量が落ちないということが分かる。そこで、本実施の形態では所定開度Da>所定開度Dbとして、現在流量Qoが大流量ほど大きく開度を絞っている。
また、図8に示されているように、流量調整弁22の特性としては開度が小さいほど、流量変化が大きくなるという特性を持っているので、流量調整弁22の開度を所定開度Da下げる時の駆動速度の方が、流量調整弁22の開度を所定開度Db下げる時の駆動速度よりも速くなるように制御する。
以上のように、現在流量Qoが所定流量Qbよりも大きい流量にあるのか、小さい流量にあるのかによって、流量調整弁22の変化開度を所定開度Daと所定開度Dbの2種類に分けて制御し、さらに流量調整弁22の駆動速度を現在流量Qoが大流量の時と小流量の時で分けて制御することで、流量調整弁22の特性に応じた制御を行うことができ、さらにオーバーシュートの時間をより短縮することができる。また、本実施の形態に示した所定温度Ty、所定流量Qb、所定開度Da、Dbは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。
次に、給湯運転を停止している時の流量調整弁22の開度について説明する。まず、給湯運転終了後の所定時間β(例えば、10分)以内であれば、給湯熱交換器18は熱を保有しているので、流量調整弁22の開度は給湯運転終了時の開度を保持して、再度給湯端末17から湯水が出湯するときには、前回の給湯運転時と同じ温度で給湯端末17へ湯水
が供給される。
しかしながら、給湯運転終了後の所定時間β以降は、給湯熱交換器18の温度が下がったり、貯湯タンク7内の温水が沸き上げられている可能性があるため、次回給湯端末17から湯水を出湯させたときに給湯熱交換器18から出湯する湯水の温度がハンチングしてしまい、高温の湯水が給湯端末17へ供給される可能性がある。
図9および図10は、給湯運転終了後の流量調整弁22の開度を示した図である。以下、図9および図10を用いて流量調整弁22の開度について説明する。
まず、図9に示すように給湯運転終了後の所定時間β以降は、給湯運転終了時の流量調整弁22の開度が所定開度Kaよりも大きいかどうかを判断する。そして、流量調整弁22の開度が所定開度Kaよりも大きければ、次回給湯運転時に給湯端末へ高温湯を送ってしまう可能性があるので、流量調整弁22の開度を所定開度Kaとなるまで駆動する。
そして流量調整弁22の開度を所定開度Kaまで駆動する時には、一旦、流量調整弁22を全閉にして原点位置を確認した後、所定開度Kaまで駆動するようにしている。このように原点位置を確認することによって、正確な開度で流量調整弁22を保持することができ、次回給湯運転時に給湯端末17へ高温湯が出湯することを防ぐ。
また、図10に示すように、給湯運転終了時の流量調整弁22の開度が所定開度Kaよりも小さければ、次回給湯運転時に給湯端末へ高温湯を送ってしまう可能性がないため、流量調整弁22の開度は給湯運転終了時のままにしておき、次回の給湯運転に備えている。
以上のように、給湯運転を行っていない時の流量調整弁22の開度を調整することによって、次回の給湯運転時に給湯端末17へ高温湯を送ってしまうことを防止することができる。なお、所定開度Kaは、給湯端末17からどのような流量の湯水を出したとしても、供給される湯水の温度が所定温度を超えない値としており、それぞれのシステムに応じて適宜変更することができる。また、本実施の形態に示した所定時間α、βは、一つの実施例であって、本実施の形態に限定されることはない。