JPWO2019131290A1 - 金属パターン付き基材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

フッ素樹脂層へのダメージを抑制しつつ、フッ素樹脂層の表面に金属パターンを良好なパターニング性で形成できる金属パターン付き基材の製造方法の提供。アミド基を有するフッ素樹脂と、溶媒とを含む組成物を、基材1上に塗布し、乾燥してフッ素樹脂層3を形成し、次いで、フッ素樹脂層3の表面の一部の領域に設定されたパターン形成部に活性エネルギー線を照射し、次いで、フッ素樹脂層3の表面に、金属粒子が分散媒に分散した金属粒子分散液を塗布し、乾燥する、基材1とフッ素樹脂層3と金属パターン5とを備える金属パターン付き基材の製造方法。

Description

本発明は、金属パターン付き基材の製造方法に関する。
基材上に金属パターンを形成する方法として、基材上にフッ素樹脂層を設け、前記フッ素樹脂層の表面のパターン形成部に官能基を形成し、次いで、アミン化合物と脂肪酸により保護された金属微粒子が溶媒に分散してなる金属微粒子分散液を前記表面に塗布し、前記金属微粒子を前記パターン形成部に固定する方法が提案される(特許文献1)。
前記方法では、波長174nmの紫外線を発光するVUV等からなる紫外線照射等によってフッ素樹脂のCF結合が切断され、官能基が形成される。官能基が存在する表面(パターン形成部)には、官能基を介して金属微粒子が結合する。紫外線が照射されなかった表面は、官能基が存在せず、撥液性であるため金属微粒子分散液が撥かれる。
国際公開第2016/031641号
しかし、前記方法のように、紫外線照射によってフッ素樹脂のCF結合を切断し、官能基を形成した場合、フッ素樹脂自身が分解する。そのため、フッ素樹脂層が激しいダメージ(膜減り、膜破壊等)を受け、外観不良、膜の脱落等の不良の原因となる場合がある。ダメージを低減するために紫外線照射量を減らすと、形成される官能基の量が少ないことから、金属パターンのパターニング性が低いことが懸念される。
更に、前記フッ素樹脂層は、基材との密着性が弱い。そのため、金属パターンが形成された基材を実際にタッチパネル等に使用するためには、基材にプライマー等の接着層を設ける、基材を表面処理する等、基材とフッ素樹脂層との密着を高めるための前処理が必要である。このような前処理には、工程数が増える、工程が煩雑になる、基材がダメージを受ける等の問題がある。
本発明の目的は、フッ素樹脂層へのダメージを抑制しつつ、フッ素樹脂層の表面に金属パターンを良好なパターニング性で形成できる金属パターン付き基材の製造方法の提供することである。
本発明は、以下の〔1〕〜〔11〕の構成を有する、金属パターン付き基材の製造方法を提供する。
〔1〕基材と、前記基材上に積層されたフッ素樹脂層と、前記フッ素樹脂層の表面の一部の領域に設定されたパターン形成部に形成された金属パターンとを備える金属パターン付き基材の製造方法であり、
アミド基を有するフッ素樹脂と、溶媒とを含む第1の組成物を、基材上に塗布し、乾燥してフッ素樹脂層を形成し、
前記フッ素樹脂層のパターン形成部に活性エネルギー線を照射し、
前記フッ素樹脂層の表面に、金属粒子が分散媒に分散した金属粒子分散液を塗布し、乾燥することを特徴とする金属パターン付き基材の製造方法。
〔2〕前記乾燥を、基材の連続耐熱温度より10℃以上低い加熱温度で行う、〔1〕に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔3〕前記アミド基が下式1で表される、〔1〕又は〔2〕に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
−CONH−R ・・・式1
ここで、Rは、−R−SiR、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のアラルキル基であり、Rは、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキレン基の炭素原子間にイミノ基を有する基、又はアリーレン基であり、R、R及びRはそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R、R及びRのうち少なくとも1個は前記アルコキシ基である。
〔4〕前記第1の組成物の代わりに、カルボキシル基、その塩又はアルコキシカルボニル基を有するフッ素樹脂と、アミノ基を有する化合物と、溶媒とを含む第2の組成物を使用し、前記乾燥を80℃以上の温度で行って、アミド基を有するフッ素樹脂層を形成する、〔1〕に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔5〕前記アミノ基を有する化合物がアミノシラン化合物である、〔4〕に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔6〕前記第1の組成物の代わりに、第1の官能基を有するフッ素樹脂と、前記第1の官能基と反応し得る第2の官能基及びアミド基を有する化合物と、溶媒とを含む第3の組成物を使用し、前記乾燥を第1の官能基と第2の官能基とが反応し得る温度で行って、フッ素樹脂層を形成する、〔1〕に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔7〕前記第1の官能基は、カルボキシ基、その塩、アルコキシカルボニル基、水酸基またはスルホ基であり、前記第1の官能基がカルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基である場合は、前記第2の官能基は、アミノ基又はエポキシ基であり、前記第1の官能基が水酸基である場合は、前記第2の官能基は、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基、イソシアナト基である、〔6〕に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔8〕前記フッ素樹脂が主鎖に脂肪族環構造を有する含フッ素重合体である、〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔9〕前記金属粒子分散液の塗布及び乾燥の後、さらに、形成された金属パターン側から前記フッ素樹脂層の全面に活性エネルギー線を照射する、〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔10〕前記活性エネルギー線が、波長150〜300nmの紫外線である、〔1〕〜〔9〕のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔11〕前記金属粒子が、銀、金、白金、銅、パラジウム、ニオブ、スズ、クロム、アルミニウム、ニッケル、これらの金属の合金、及び酸化インジウムスズからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属質材料を含む、〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔12〕前記基材が、ポリカーボネート樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、及びトリアセテート樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む、〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
〔13〕前記フッ素樹脂層の厚さが10nm〜10μmである、〔1〕〜〔12〕のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
本発明の金属パターン付き基材の製造方法によれば、フッ素樹脂層へのダメージを抑制しつつ、フッ素樹脂層の表面に金属パターンを良好なパターニング性で形成できる。
本発明の半導体素子の製造方法の一実施形態における工程a〜cを模式的に説明する断面図である。 本発明の半導体素子の製造方法の一実施形態における工程dを模式的に説明する断面図である。
本明細書における以下の用語の意味は、以下の通りである。
「脂肪族環構造」とは、芳香族性を有しない飽和又は不飽和の環構造を意味する。
「含フッ素脂肪族環構造」とは、環の主骨格を構成する炭素原子の少なくとも一部に、フッ素原子又はフッ素含有基が結合する脂肪族環構造を意味する。フッ素含有基としては、ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロアルコキシ基、=CF等が挙げられる。前記環の主骨格を構成する炭素原子の一部に、含フッ素基以外の置換基が結合してもよい。
「エーテル性酸素原子」とは、炭素原子間に1個存在する酸素原子(−C−O−C−)である。
本明細書においては、式1で表される基を「基1」とも記し、式ma1で表される化合物を「化合物ma1」とも記す。他の式で表される基、化合物等についても同様に記す。
図1〜図2における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なる。
本発明の金属パターン付き基材の製造方法(以下、「本製造方法」とも記す。)で製造される金属パターン付き基材は、基材と、前記基材上に積層されたフッ素樹脂層と、前記フッ素樹脂層の表面の一部の領域に設定されたパターン形成部に形成された金属パターンとを備える。
以下、添付の図面を用い、実施形態を示して本製造方法を説明する。ただし本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1〜2は、本製造方法の一実施形態における各工程を模式的に説明する断面図である。本実施形態の製造方法は、
アミド基を有するフッ素樹脂(以下、「第1のフッ素樹脂」とも記す。)と、溶媒とを含む組成物(以下、「第1の組成物」とも記す。)を、基材1上に塗布し、乾燥してフッ素樹脂層3を形成し(工程a)、
次いで、フッ素樹脂層3のパターン形成部3aに活性エネルギー線を照射し(工程b)、
次いで、フッ素樹脂層3の表面に、金属粒子が分散媒に分散した金属粒子分散液を塗布し、乾燥して金属パターン5を形成する(工程c)。
その後、必要に応じて、工程3で形成された金属パターン5側からフッ素樹脂層3の全面に活性エネルギー線を照射することが好ましい(工程d)。
工程bで活性エネルギー線を照射すると、フッ素樹脂層3のパターン形成部及びその下方の領域が露光部31となり、残りの領域が未露光部32となる。露光部31では、活性エネルギー線により印加されたエネルギーにより、第1のフッ素樹脂のアミド基が分解し、カルボキシ基が生成する。具体的には、印加されたエネルギーによりアミド基が分解して−COFとなり、−COFが加水分解してカルボキシ基となる。
フッ素樹脂層3の表面のうち、パターン形成部では、カルボキシ基が生成するので、撥液性が低い。一方、パターン形成部以外の部分では、カルボキシ基は生成しないため、撥液性は変化しない。そのため、工程cでフッ素樹脂層3の表面に金属粒子分散液を塗布したときに、金属粒子分散液がパターン形成部上にのみ留まる。この金属粒子分散液を乾燥することで、パターン形成部の上に金属パターン5が、パターン形成部に対応した形状で形成される。
アミド基の分解に要するエネルギーは、フッ素樹脂のCF結合の切断に要するエネルギーよりも少ないため、フッ素樹脂のCF結合の切断によるフッ素樹脂層3のダメージを抑制しつつ、パターン形成部の撥液性を充分に低くできる。
なお、露光部31の基材1との界面にカルボキシ基が生成することで、露光部31と基材1との密着性、ひいてはフッ素樹脂層3と基材1との密着性も向上する。
工程cの後、必要に応じて工程dを行うと、未露光部32に活性エネルギー線が照射され、第1のフッ素樹脂のアミド基が分解し、カルボキシ基が生成する。結果、フッ素樹脂層3の基材1との界面全体にカルボキシ基が存在し、フッ素樹脂層3と基材1との密着性がより高い。
(工程a)
基材1上に第1の組成物を塗布し、乾燥すると、溶媒が除去され、第1のフッ素樹脂を含むフッ素樹脂層3が形成される。第1の組成物については後で詳しく説明する。
基材1の構成材料としては、特に制限はなく、例えば樹脂、ガラス、セラミックス、金属が挙げられる。
基材1は、金属パターン付き基材が静電容量型タッチパネル、タッチセンサー等に使用可能となる点から、透明であることが好ましい。基材が「透明」とは、波長400〜700nmの透過率が70%以上であることを示す。
基材1は、透明性及び屈曲性に優れる点から、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、及びトリアセテート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含むことが好ましく、耐熱性及び屈曲性により優れる点から、PC樹脂、及びPET樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含むことが特に好ましい。
樹脂の含有量は、基材1の総質量に対し、50〜100質量%が好ましい。
基材1の厚さに特に制限はなく、10〜1000μmであることが好ましい。
基材1上の第1の組成物を塗布する箇所、つまりフッ素樹脂層3を形成する箇所は、フッ素樹脂層3の表面の一部の領域にパターン形成部を設定できればよく、基材上の全面でも一部でもよい。基材1上の一部に第1の組成物を塗布する場合、塗布する箇所は、1箇所でも複数箇所でもよい。
第1の組成物の塗布方法としては、公知の各種のウェットコート法や印刷法が利用でき、例えばスピンコート法、ロールコート法、キャスト法、ディッピング法、水上キャスト法、ラングミュア・ブロジェット法、ダイコート法、インクジェット法、スプレーコート法、凸版印刷法、グラビア印刷法、平板印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法が挙げられる。
乾燥方法としては、常温で風乾する方法、加熱する方法等が挙げられ、加熱する方法が好ましい。加熱温度は、溶媒を除去可能な温度であればよく、例えば溶媒の沸点以上である。加熱温度は、基材1の連続耐熱温度に依存する点から、基材1の連続耐熱温度より10℃以上低い温度が好ましい。基材1の連続耐熱温度は、ガラス転移温度の温度であり、DTA(示差熱計)、DSC(示差走査熱量測定)、TG(熱重量測定計)等により測定される。加熱時間は、例えば乾燥する溶媒量が飽和するまで加熱処理した方が良いため、20〜60分間が好ましい。
フッ素樹脂層3の厚さは、10nm〜10μmが好ましく、20nm〜1μmがより好ましく、30nm〜500nmが特に好ましい。フッ素樹脂層3の厚さが前記下限値以上であると、フッ素樹脂層3の厚さの均一性と撥液性に優れる。フッ素樹脂層3の厚さが前記上限値以下であると、フッ素樹脂層3の透明性及び平坦性に優れる。
フッ素樹脂層3の透明性とは、工程bで照射される活性エネルギー線の透過性を示す。フッ素樹脂層3が、照射された活性エネルギー線がフッ素樹脂層3と基材1との界面まで届くのに充分な透明性を有すると、工程bや工程dで活性エネルギー線が照射された部分で、フッ素樹脂層3と基材1との密着性が高い。
(工程b)
工程aの後、図1に示すように、フッ素樹脂層3の上方(基材1側とは反対側)に配置された光源Lから、所定パターンのマスク7を介して、フッ素樹脂層3に活性エネルギー線を照射(露光)する。
マスク7のパターンは、フッ素樹脂層3の表面の一部の領域に設定されたパターン形成部に対応したパターンである。マスク7を介して露光したときに、フッ素樹脂層3のパターン形成部が露光される。
活性エネルギー線の照射はコンタクト露光方式で行うことが好ましい。つまり、マスク7がフッ素樹脂層3の表面に接触した状態で活性エネルギー線を照射することが好ましい。ただし、露光方式はコンタクト露光方式に限定されず、非接触の露光方式(プロキシミティ露光、プロジェクション露光)でもよい。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線等が挙げられる。
活性エネルギー線としては、活性エネルギー線の照射装置の入手の容易さから、紫外線が好ましく、波長150〜300nmの紫外線がより好ましい。波長150〜300nmの紫外線を照射する光源としては、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、エキシマレーザ、フラッシュランプ、深紫外(Deep UV)、真空紫外(VUV)、深紫外LED等が挙げられる。
活性エネルギー線としては、アミド基の分解効率から、波長150〜200nmの紫外線がさらに好ましく、フッ素樹脂層3へのダメージの与えにくさから、波長170〜195nmの紫外線が特に好ましい。
活性エネルギー線の照射量(露光量)は、10〜10000mJ/cmが好ましく、10〜10000mJ/cmがより好ましく、50〜4000mJ/cmが特に好ましい。露光量が前記下限値以上であると、フッ素樹脂層3の表面のパターン形成部の撥液性が充分に低く、良好な金属パターン5を形成しやすい。露光量が前記上限値以下であると、フッ素樹脂層3のダメージをより抑制できる。
(工程c)
工程bの後、図1に示すように、フッ素樹脂層3の表面に金属粒子分散液を塗布し、乾燥する。これにより、前記のように、フッ素樹脂層3のパターン形成部の上に金属パターン5が形成される。
金属粒子分散液は、金属粒子と分散媒とを含む。必要に応じて、添加剤をさらに含んでもよい。
金属粒子は、金属質材料を含む粒子である。金属粒子を構成する金属質材料は、形成する金属パターンを構成する金属質材料に相当する。
金属質材料としては、銀、金、白金、銅、パラジウム、ニオブ、スズ、クロム、アルミニウム、ニッケル、これらの金属の合金、及び酸化インジウムスズ(ITO)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの金属質材料は、導電性に優れる。また、微粒子化しやすい。
金属粒子の平均一次粒子径は、5〜1000nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。平均粒子径が前記下限値以上であると、導電性が良好である。平均粒子径が前記上限値以下であると、透明性が良好である。
金属粒子の平均粒子径は、粒度分布測定機により測定される。
分散媒としては、水、アルコール、トルエン、アルカン等が挙げられる。
添加剤としては、脂肪酸、アミン化合物等が挙げられる。
金属粒子分散液中の金属粒子の含有量は、金属粒子分散液の総質量に対し、10〜90質量%が好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
金属粒子分散液中の添加剤の含有量は、金属粒子のモル数1に対し、0.001〜0.5倍モルが好ましく、0.01〜0.05倍モルがより好ましい。
金属粒子分散液の塗布方法としては、公知の各種のウェットコート法や印刷法が利用でき、具体例としては前記と同様の方法が挙げられる。
乾燥方法としては、常温で風乾する方法、加熱する方法等が挙げられる。
塗布した金属粒子分散液を乾燥すると、パターン形成部上の金属粒子同士が自己焼結して金属膜となり、金属パターン5が形成される。自己焼結は室温であっても生じる。
乾燥後に焼成処理を行うことが好ましい。自己焼結した金属粒子からなる金属パターン5を焼成することで、金属パターン5の抵抗値を低減できる。焼成処理温度は、40〜250℃が好ましい。焼成処理時間は、10〜120分間が好ましい。焼成処理は、大気雰囲気で行っても真空雰囲気で行ってもよい。乾燥と焼成処理とを連続して行ってもよい。
金属パターン5の厚さは、100〜100000nmが好ましく、1000〜10000nmが特に好ましい。金属パターン5の厚さが前記下限値以上であると、導電性に優れる。金属パターン5の厚さが前記上限値以下であると、透明性に優れる。
金属パターン5の厚さは、触針式表面形状測定器(デクタク(Dektak)(登録商標)XT、ブルーカー社製)により測定される。
(工程d)
工程cの後、必要に応じて、図2に示すように、フッ素樹脂層3の上方(金属パターン5側)に配置された光源Lから、フッ素樹脂層3の全面に活性エネルギー線を照射(露光)することが好ましい。これにより、工程bで活性エネルギー線が照射されなかった未露光部32に活性エネルギー線が照射され、フッ素樹脂層3全体が露光部31となる。
活性エネルギー線は、前記と同様であり、好ましい態様も同様である。工程dで照射する活性エネルギー線は、工程bで照射した活性エネルギー線と同じでも異なってもよい。
活性エネルギー線の照射量(露光量)は、10〜10000mJ/cmがより好ましく、50〜4000mJが特に好ましい。露光量が前記下限値以上であると、フッ素樹脂層3と基材1との密着性により優れる。露光量が前記上限値以下であると、フッ素樹脂層3のダメージをより抑制できる。
上記のようにして、基材1とフッ素樹脂層3と金属パターン5とを備える金属パターン付き基材が得られる。
工程dを行わない場合、フッ素樹脂層3は、露光部31と未露光部32とから構成される。工程dを行った場合、フッ素樹脂層3は、露光部31のみから構成される。
(変形例)
上記実施形態の第1変形例として、工程aにおいて、第1の組成物の代わりに、カルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基を有するフッ素樹脂(以下、「第2のフッ素樹脂」とも記す。)と、アミノ基(−NH)を有する化合物(以下、「アミノ化合物」とも記す。)と、溶媒とを含む組成物(以下、「第2の組成物」とも記す。)を用い、塗布後の乾燥を、80℃以上の温度で行う例が挙げられる。
第2の組成物を基材上に塗布し、80℃以上の温度で乾燥すると、第2のフッ素樹脂のカルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基と、アミノ化合物のアミノ基とが反応してアミド基が形成される。第2のフッ素樹脂とアミノ化合物との反応生成物は、第1のフッ素樹脂と同様に、アミド基を有するフッ素樹脂である。
第2の組成物については後で詳しく説明する。
第1変形例において、工程aの乾燥温度は、80℃以上であり、100〜150℃が好ましく、100〜140℃が特に好ましい。加熱時間は、例えば5〜60分間である。
他の条件は上記実施形態と同様である。
上記実施形態の第2変形例として、工程aにおいて、第1の組成物の代わりに、第1の官能基を有するフッ素樹脂(以下、「第3のフッ素樹脂」とも記す。)と、前記第1の官能基と反応し得る第2の官能基及びアミド基を有する化合物(以下、「アミド化合物」とも記す。)と、溶媒とを含む組成物(以下、「第3の組成物」とも記す。)を用い、塗布後の乾燥を、第1の官能基と第2の官能基とが反応し得る温度で行う例が挙げられる。
第3の組成物を基材上に塗布し、第1の官能基と第2の官能基とが反応し得る温度で乾燥すると、第3のフッ素樹脂の第1の官能基と、アミド化合物の第2の官能基とが反応する。第3のフッ素樹脂とアミド化合物との反応生成物は、第1のフッ素樹脂と同様に、アミド基を有するフッ素樹脂である。
第1の官能基としては、カルボキシ基、その塩、メトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、水酸基、スルホ基等が挙げられる。
第2の官能基としては、例えば第1の官能基がカルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基である場合は、アミノ基、エポキシ基等が挙げられ、第1の官能基が水酸基である場合は、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基、イソシアナト基等が挙げられ、第1の官能基がスルホ基の場合には、水酸基、カルボキシ基、アミノ基等が挙げられる。
第3の組成物については後で詳しく説明する。
第2変形例において、工程aの乾燥温度は、第1の官能基と第2の官能基との組み合わせに応じて適宜選定できる。例えば第1の官能基がカルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基であり、第2の官能基がアミノ基である場合は第1変形例と同様である。第1の官能基が水酸基であり、第2の官能基がアミノ基である場合、80℃以上が好ましく、100〜180℃がより好ましく、100〜150℃が特に好ましい。加熱時間は、例えば5〜60分間である。
他の条件は上記実施形態と同様である。
(第1の組成物)
第1の組成物は、第1のフッ素樹脂と溶媒とを含み、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分をさらに含んでもよい。
<第1のフッ素樹脂>
第1のフッ素樹脂は、アミド基を有する。
アミド基としては、例えば、カルボキシ基、その塩、又はアルコキシカルボニル基にアミノ基を有する化合物(後述するアミノ化合物)を反応させて形成される基が挙げられる。
アミド基としては、活性エネルギー線に対する反応性に優れる点で、基1が好ましい。
−CONH−R ・・・式1
ここで、Rは、−R−SiR、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のアラルキル基であり、Rは、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキレン基の炭素原子間にイミノ基を有する基、又はアリーレン基であり、R、R及びRはそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R、R及びRのうち少なくとも1個は前記アルコキシ基である。
−R−SiRにおいて、Rのアルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよい。アルキレン基の炭素数は1〜4が好ましい。アルキレン基の炭素原子間にイミノ基を有する基において、イミノ基の数は、1〜3が好ましい。アリーレン基の炭素数は6〜10が好ましい。
の具体例としては、−(CH−、−(CHNH(CH−、フェニレン基等が挙げられる。
、R及びRにおいて、アルコキシ基は、直鎖状でも分岐状でもよい。
アルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよい。
、R及びRのうち少なくとも1個がアルコキシ基であることにより、フッ素樹脂層3の基材1との密着性がより優れる。R、R及びRのうちアルコキシ基であるのは、2個又は3個が好ましい。
SiRの具体例としては、メチルジエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等が挙げられる。
無置換のアリール基の炭素数は6〜10が好ましい。無置換のアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、キシリル基が挙げられる。
無置換のアラルキル基の炭素数は7〜8が好ましい。無置換のアラルキル基の具体例としては、ベンジル基が挙げられる。
置換アリール基及び置換アラルキル基における置換基としては、スルホ基、アミノ基、アミノアルキル基、アルコキシ基、アミジン基(−C(NH)=NH)、ハロゲン原子(臭素原子等)、カルバメート基(−O−CO−NH)、イソシアナト基、水酸基、アルキル基等が挙げられる。
としては、フッ素樹脂層3と基材1との密着性により優れる点で、−R−SiRが好ましい。
第1のフッ素樹脂が有するアミド基は1種でも2種以上でもよい。
第1のフッ素樹脂中のアミド基の含有量は、フッ素樹脂の末端モル数1に対し、0.2倍モル〜6倍モルが好ましく、0.2倍モル〜5倍モルがより好ましく、0.3倍モル〜4倍モルが特に好ましい。アミド基の含有量が前記下限値以上であると、工程bで活性エネルギー線が照射された後のフッ素樹脂層3の表面において、パターン形成部の撥液性が充分に低く、金属パターンのパターニング性に優れる。また、フッ素樹脂と基材の界面は活性エネルギー線が照射された後カルボキシ基が生成し、照射する前と比較し密着性が向上する。アミド基の含有量が前記上限値以下であると、透明性と溶液の貯蔵安定性に優れる。
アミド基の含有量は、アミド基添加前後の同一厚みのフィルムの赤外分光光度計による吸光度を測定して得られるアミド基添加後のカルボニル基1800cm−1の減少量により測定される。即ちアミド基添加前のカルボニル基の吸収ピーク高さを100とし、アミド基添加後のカルボニル基のピーク高さの割合の減少量である。
アミド基は、第1のフッ素樹脂の主鎖の末端に存在してもよく、側基中に存在してもよく、主鎖の末端及び側基中の両方に存在してもよい。フッ素樹脂溶液の貯蔵安定性と密着性と撥液性の点では、主鎖の末端に存在することが好ましい。
第1のフッ素樹脂の主鎖の構造は、線状構造でも環構造を有する構造でもよい。環構造としては、脂肪族環構造、芳香族環構造等が挙げられる。
第1のフッ素樹脂としては、主鎖に脂肪族環構造を有する含フッ素重合体(以下、「重合体A」とも記す。)が好ましい。主鎖に脂肪族環構造を有すると、溶剤に対する溶解性に優れ、塗布適性に優れる。また、主鎖が分解しにくく、耐候性に優れる。
重合体Aは、主鎖の末端にアミド基を有することが好ましい。
脂肪族環構造は、環骨格が炭素原子のみから構成される炭素環構造でもよく、環骨格に炭素原子以外の原子(ヘテロ原子)を含む複素環構造でもよい。ヘテロ原子としては酸素原子、窒素原子等が挙げられる。脂肪族環構造の環骨格を構成する原子の数は、4〜7個が好ましく、5〜6個が特に好ましい。すなわち、脂肪族環構造は4〜7員環であることが好ましく、5〜6員環が特に好ましい。
脂肪族環構造は、透明性と溶剤可溶性の点から、環骨格にエーテル性酸素原子を有する複素環構造の脂肪族環構造が好ましく、環骨格に1〜2個のエーテル性酸素原子を有する複素環構造の脂肪族環構造が特に好ましい。
脂肪族環構造は、撥液性と活性エネルギー線耐性の点から、含フッ素脂肪族環構造が好ましい。
含フッ素脂肪族環構造としては、例えば、前記炭化水素環構造、複素環構造等における水素原子の一部又は全部が、フッ素原子で置換された環構造が挙げられる。
なかでも、環骨格にエーテル性酸素原子を有する複素環構造の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された含フッ素脂肪族環構造が好ましく、環骨格に1〜2個のエーテル性酸素原子を有する複素環構造の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された含フッ素脂肪族環構造が特に好ましい。
含フッ素脂肪族環構造は、環構造における水素原子の全部がフッ素原子で置換されることが好ましい。
重合体Aとしては、下記単位a1を有する重合体が好ましい。
重合体Aは、必要に応じて、単位a1以外の他の単位(以下、「単位a2」とも記す。)をさらに有してもよい。
単位a1は、含フッ素脂肪族環構造を有する単位である。単位a1における含フッ素脂肪族環構造は、重合体Aの主鎖を構成する。単位a1は、ペルフルオロ単位であることが好ましい。
含フッ素脂肪族環構造が「主鎖を構成する」とは、含フッ素脂肪族環構造の環骨格を構成する炭素原子のうち、少なくとも1個が、重合体の主鎖を構成する炭素原子であることを意味する。重合性二重結合に由来する2個の炭素原子がポリマーの主鎖を構成することにより、言い換えれば、含フッ素脂肪族環構造の環を構成する炭素原子の1個又は隣接する2個が1個の重合性二重結合に由来する炭素原子であることを意味する。
例えば単位a1が、モノエン系単量体が付加重合して形成される場合、重合性二重結合に由来する2個の炭素原子が主鎖を構成し、その2個の炭素原子が環骨格の隣接する2個の炭素原子であるか、又は、その2個の炭素原子のうちの1個が環骨格の炭素原子である。また、単位a1が、ジエン系単量体が環化重合して形成される場合、2個の重合性二重結合に由来する合計4個の炭素原子が主鎖を構成し、その4個の炭素原子のうちの2〜4個が環骨格を構成する炭素原子である。
単位a1としては、ジエン系含フッ素単量体の環化重合により形成された単位、環状含フッ素単量体に基づく単位等が挙げられる。
ジエン系含フッ素単量体とは、2個の重合性二重結合及びフッ素原子を有する単量体である。ジエン系含フッ素単量体の場合、環化重合により単位a1が形成される。
重合性二重結合としては、特に限定されないが、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基が好ましい。これらの重合性二重結合においては、炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されてもよい。
ジエン系含フッ素単量体としては、化合物ma1が好ましい。
CF=CF−Q−CF=CF ・・・式ma1
ただし、Qは、フッ素原子の一部がフッ素原子以外のハロゲン原子で置換されてもよく、エーテル性酸素原子を有してもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基である。
式ma1中、Qにおけるペルフルオロアルキレン基の炭素数は1〜6であり、1〜5が好ましく、1〜3が特に好ましい。ペルフルオロアルレン基は、直鎖状又は分岐鎖状が好ましく、直鎖状が特に好ましい。
ペルフルオロアルキレン基は、フッ素原子の一部がフッ素原子以外のハロゲン原子で置換されてもよい。フッ素原子以外のハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
ペルフルオロアルキレン基は、エーテル性酸素原子を有してもよい。
Qとしては、エーテル性酸素原子を有するペルフルオロアルキレン基が好ましい。その場合、ペルフルオロアルキレン基におけるエーテル性酸素原子は、ペルフルオロアルキレン基の一方の末端に存在してもよく、ペルフルオロアルキレン基の両末端に存在してもよく、ペルフルオロアルキレン基の炭素原子間に存在してもよい。環化重合性の点から、ペルフルオロアルキレン基の一方の末端に存在することが好ましい。
Qは、基q1又は基q2が好ましい。
−(CR1112− ・・・式q1
−(CR1314O(CR1516− ・・・式q2
ただし、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、それぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基である。hは2〜4の整数であって複数のR11及びR12はそれぞれ同一でも異なってもよく、i及びjはそれぞれ0〜3の整数であって、i+jは1〜3の整数であり、iが2又は3の場合、複数のR13及びR14はそれぞれ同一でも異なってもよく、jが2又は3の場合、複数のR15及びR16はそれぞれ同一でも異なってもよい。
hは2又は3であることが好ましく、R11及びR12は全てフッ素原子であるか1個又は2個を除いて全てフッ素原子であることが好ましい。iは0であって且つjは1又は2であることが好ましく、R15及びR16は全てフッ素原子であるか1個又は2個を除いて全てフッ素原子であることが好ましい。
化合物ma1の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
CF=CFOCFCF=CF
CF=CFOCF(CF)CF=CF
CF=CFOCFCFCF=CF
CF=CFOCFCF(CF)CF=CF
CF=CFOCF(CF)CFCF=CF
CF=CFOCFClCFCF=CF
CF=CFOCClCFCF=CF
CF=CFOCFOCF=CF
CF=CFOC(CFOCF=CF
CF=CFOCFCF(OCF)CF=CF
CF=CFCFCF=CF
CF=CFCFCFCF=CF
CF=CFCFOCFCF=CF
環状含フッ素単量体としては、含フッ素脂肪族環を含み、前記含フッ素脂肪族環を構成する炭素原子間に重合性二重結合を有する単量体、含フッ素脂肪族環を含み、前記含フッ素脂肪族環を構成する炭素原子と含フッ素脂肪族環外の炭素原子との間に重合性二重結合を有する単量体等が挙げられる。
環状含フッ素単量体としては、化合物ma2、又は化合物ma3が好ましい。
Figure 2019131290
ただし、X、X、X、X、Y及びYはそれぞれ独立に、フッ素原子、エーテル性酸素原子を有してもよいペルフルオロアルキル基、又はエーテル性酸素原子を有してもよいペルフルオロアルコキシ基であり、X及びXは相互に結合して環を形成してもよい。
式ma2及び式ma3中、X、X、X、X、Y及びYにおけるペルフルオロアルキル基の炭素数は、1〜7が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜4が特に好ましい。ペルフルオロアルキル基は、直鎖状又は分岐鎖状が好ましく、直鎖状が特に好ましい。ペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基等が好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
、X、X、X、Y及びYにおけるペルフルオロアルコキシ基としては、前記ペルフルオロアルキル基に酸素原子(−O−)が結合したものが挙げられ、トリフルオロメトキシ基が特に好ましい。
前記ペルフルオロアルキル基又はペルフルオロアルコキシ基の炭素数が2以上である場合、ペルフルオロアルキル基又はペルフルオロアルコキシ基の炭素原子間にエーテル性酸素原子(−O−)が介在してもよい。
式ma2中、Xはフッ素原子が好ましい。
はフッ素原子、トリフルオロメチル基又は炭素数1〜4のペルフルオロアルコキシ基が好ましく、フッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が特に好ましい。
及びXはそれぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基が好ましく、フッ素原子又はトリフルオロメチル基が特に好ましい。
及びXは相互に結合して環を形成してもよい。前記環の環骨格を構成する原子の数は、4〜7個が好ましく、5〜6個であることがより好ましい。
式ma3中、Y及びYはそれぞれ独立に、フッ素原子、炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基又は炭素数1〜4のペルフルオロアルコキシ基が好ましく、フッ素原子又はトリフルオロメチル基が特に好ましい。
化合物ma2の好ましい具体例として、化合物ma21〜ma25が挙げられる。
化合物ma3の好ましい具体例として、化合物ma31〜ma32が挙げられる。
Figure 2019131290
単位a1としては、下記単位a11〜a16からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
単位a11〜a14は化合物ma1の環化重合により形成された単位であり、化合物ma1の環化重合により単位a11〜a14の少なくとも1種が生成する。その際、単位a11〜a14のうち、脂肪族環の環骨格を構成する原子の数が5または6個となる構造の単位が生成しやすい。それらの単位の2種以上が含まれる重合体が生成することもある。言い換えれば、化合物ma1としては、下記単位a11〜a14における、Q中の原子を含めた環骨格を構成する原子の数が5または6個となる構造の化合物ma1が好ましい。
下記単位a15は化合物ma2から形成された単位であり、下記単位a16は化合物ma3から形成された単位である。
Figure 2019131290
単位a1としては、化学的安定性に優れる点で、ジエン系含フッ素重合体の環化重合により形成された単位が好ましい。
重合体Aが有する単位a1は1種でも2種以上でもよい。
単位a2は、単位a1以外の他の単位である。
単位a2としては、単位a1を形成する単量体と共重合可能な単量体に基づくものであればよく、特に限定されない。例えば、重合性二重結合と反応性官能基とを有する単量体に基づく単位(以下、「単位a21」とも記す。)、テトラフルオロエチレン等の含フッ素オレフィンに基づく単位、含フッ素ビニルエーテルに基づく単位等が挙げられる。重合体Aが有する単位a2は1種でも2種以上でもよい。
重合性二重結合としては、CF=CF−、CF=CH−、CH=CF−、CFH=CF−、CFH=CH−、CF=C−、CF=CF−等が挙げられる。
反応性官能基は、乾燥等を行った際に、反応性官能基を有する重合体の分子間、又は前記重合体以外の他の物質(金属、合金等)と反応して化学結合(水素結合、共有結合等)を形成し得る反応性を有する基を意味する。反応性官能基としては、例えば、カルボキシ基、酸ハライド基、アルコキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、カーボネート基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、チオール基、シラノール基等が挙げられる。
単位a2としては、単位a21を除いて、ペルフルオロ単位であることが好ましい。単位a21の場合は、その反応性官能基の部分を除いて、炭素原子に結合した水素原子を有しないことが好ましい。
好ましい単位a21の一例として、単位a21−1が挙げられる。
単位a21−1は、CF=CF−O−R−Xを重合させることにより形成できる。
Figure 2019131290
ただし、Rは、エーテル性酸素原子を有してもよいペルフルオロアルキレン基であり、Xは、COOH、COOR、SOF、SOR又はSOHであり、Rは、炭素数1〜5のアルキル基である。
式a21−1中、Rにおけるペルフルオロアルキレン基は、直鎖状又は分岐鎖状が好ましい。ペルフルオロアルキレン基の炭素数は、2〜10が好ましく、2〜7がより好ましく、2〜5が特に好ましい。
ペルフルオロアルキレン基はエーテル性酸素原子を有してもよい。この場合、ペルフルオロアルキレン基中のエーテル性酸素原子の数は、1個でもよく2個以上でもよい。
の具体例としては、下記のものが挙げられる。
−CFCFCF−、
−CFCF(CF)OCFCF−、
−CFCFCF(CF)OCFCF−、
−CFCF(CF)OCFCFCF−。
COOR、SORにおけるRのアルキル基は、直鎖状又は分岐鎖状が好ましい。アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
Xとしては、COOCH、SOF、COOH、SOHが好ましい。
単位a31−1としては、式中の−O−R−Xが下記のいずれかであるものが好ましい。
−OCFCF(CF)OCFCFCOOCH
−OCFCFCFCOOCH
−OCFCF(CF)OCFCFSOF、
−OCFCFCFCOOH、
−OCFCF(CF)OCFCFCFCOOCH
−OCFCF(CF)OCFCFSOH。
重合体A中の単位a1の含有量は、重合体Aを構成する全単位の合計に対し、30〜100モル%が好ましく、50〜100モル%が特に好ましい。単位a1の合計の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、透明性と溶剤可溶性により優れる。
第1のフッ素樹脂は、例えば、カルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基を有するフッ素樹脂と、アミノ基を有する化合物(アミノ化合物)とを反応させる方法、又は、第1の官能基を有するフッ素樹脂と、前記第1の官能基と反応し得る第2の官能基及びアミド基を有する化合物(アミド化合物)とを反応させる方法により製造できる。
カルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基を有するフッ素樹脂、アミノ化合物はそれぞれ、後述する第2の組成物における第2のフッ素樹脂、アミノ化合物と同様である。
第1の官能基を有するフッ素樹脂、アミド化合物はそれぞれ、後述する第3の組成物における第2のフッ素樹脂、アミド化合物と同様である。
第1のフッ素樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1万〜100万が好ましく、3万〜50万がより好ましく、5万〜30万が特に好ましい。Mwが前記下限値以上であると、活性エネルギー線照射時に第1のフッ素樹脂が分解しにくく、照射後のフッ素樹脂層3の靱性が優れる。Mwが前記上限値以下であると、主鎖末端にアミド基を有する場合に、フッ素樹脂層3中のアミド基の量が充分に多く、活性エネルギー線照射時にパターン形成部の撥液性が充分に低く、金属パターン5を良好なパターニング性で形成できる。
Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される標準ポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の値である。
<溶媒>
溶媒としては、少なくとも第1のフッ素樹脂を溶解する溶媒が用いられる。
溶媒としては、プロトン性溶媒、非プロトン性溶媒等が挙げられる。「プロトン性溶媒」とは、プロトン供与性を有する溶媒である。「非プロトン性溶媒」とは、プロトン供与性を有しない溶媒である。
プロトン性溶媒としては、以下に示すプロトン性含フッ素溶媒等が挙げられる。
トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、2−(ペルフルオロブチル)エタノール、2−(ペルフルオロヘキシル)エタノール、2−(ペルフルオロオクチル)エタノール、2−(ペルフルオロデシル)エタノール、2−(ペルフルオロ−3−メチルブチル)エタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−ヘキサデカフルオロ−1−ノナノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,3,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブタノール等の含フッ素アルコール、
トリフルオロ酢酸、ペルフルオロプロパン酸、ペルフルオロブタン酸、ペルフルオロペンタン酸、ペルフルオロヘキサン酸、ペルフルオロヘプタン酸、ペルフルオロオクタン酸、ペルフルオロノナン酸、ペルフルオロデカン酸、1,1,2,2−テトラフルオロプロパン酸、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンタン酸、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−ドデカフルオロヘプタン酸、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ヘキサデカフルオロノナン酸等の含フッ素カルボン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸等の含フッ素スルホン酸等。
非プロトン性溶媒としては、以下に示す非プロトン性含フッ素溶媒等が挙げられる。
1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等のポリフルオロ芳香族化合物、ペルフルオロトリブチルアミン等のポリフルオロトリアルキルアミン化合物、ペルフルオロデカリン等のポリフルオロシクロアルカン化合物、ペルフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)等のポリフルオロ環状エーテル化合物、ペルフルオロポリエーテル、ポリフルオロアルカン化合物、ハイドロフルオロエーテル(HFE)等の非プロトン性含フッ素溶媒。
これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。またこれらの他にも広範な化合物が使用できる。
第1のフッ素樹脂が重合体Aである場合、溶媒としては、重合体Aの溶解度が大きく、良溶媒である点で、非プロトン性含フッ素溶媒が好ましい。
溶媒の沸点は、第1の組成物を塗布した際に均一な塗膜を形成しやすいことから、65〜220℃が好ましく、70〜220℃が特に好ましい。
他の成分としては、含フッ素アルコール等の添加剤が挙げられる。添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、第2の組成物又は第3の組成物の場合、アミノ化合物又はアミド化合物を予め含フッ素アルコール等に溶解し、第2のフッ素樹脂又は第3のフッ素樹脂が溶解した溶液に添加すると、アミノ化合物又はアミド化合物が析出することなく均一に混合できる。
第1の組成物中の第1のフッ素樹脂の含有量は、第1の組成物全体に対して、85質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が特に好ましい。第1のフッ素樹脂の含有量が前記の下限値以上であると、撥液性と透明性により優れる。
第1の組成物中の固形分に対する第1のフッ素樹脂の含有量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。任意に配合される他の成分の含有量に応じて適宜設定できる。
溶媒の含有量は、第1の組成物の固形分濃度に応じて設定される。
第1の組成物の固形分濃度は、第1の組成物の塗布方法、形成するフッ素樹脂層3の厚さ等に応じて適宜設定すればよく、1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。固形分は、溶媒を除いた全成分の合計である。
(第2の組成物)
第2の組成物は、第2のフッ素樹脂とアミノ化合物と溶媒とを含み、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分をさらに含んでもよい。
溶媒及び他の成分は、第1の組成物と同様である。
<第2のフッ素樹脂>
第2のフッ素樹脂は、カルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基(以下、これらをまとめて「官能基I」とも記す。)を有する。
第2のフッ素樹脂は、アミド基の代わりに官能基Iを有する以外は、第1のフッ素樹脂と同様である。第2のフッ素樹脂が有する官能基Iは1種でも2種以上でもよい。
カルボキシ基の塩は、−COOMで表される。Mは、カルボキシ基と塩を形成し得る金属原子又は原子団を示す。金属原子としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩等が挙げられる。原子団としては、NH等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、直鎖状でも分岐状でもよい。アルコキシ基の炭素数は1〜3が好ましい。アルコキシ基は、水酸基等の置換基を有してもよい。
第2のフッ素樹脂は、例えば、下記方法2−1、2−2、2−3、2−4のいずれかの方法により製造できる。
方法2−1:第2のフッ素樹脂を形成する単量体(例えば前記単位a1を形成する単量体)を、重合開始剤を用いて重合し、生成する不安定末端基を熱処理等により分解し、末端にカルボニルフルオリド基(−CF=O基)を生成させ、後処理を施すことによって、主鎖の末端に官能基Iを有する含フッ素重合体を得る方法。具体的には、カルボニルフルオリド基を加水分解するとカルボキシ基に変換できる。また、カルボキシ基にアルコールを作用させるとアルコキシカルボニル基に変換できる。
方法2−2:官能基Iを有する単量体を共重合させることにより、官能基Iを含む側基を有する含フッ素重合体を得る方法。
方法2−3:重合の際に、官能基Iを有する重合開始剤、官能基Iを有する連鎖移動剤等を用いることによって、主鎖の末端に官能基Iを有する含フッ素重合体を得る方法。
方法2−4:含フッ素重合体に、官能基I及びグラフト化が可能な官能基(不飽和結合等)を有する化合物(グラフト性化合物)をグラフトさせる方法。
方法2−1〜2−4は、2種以上を組み合わせてもよい。
第2のフッ素樹脂の製造方法としては、方法2−1が好ましい。
<アミノ化合物>
アミノ化合物は、アミノ基を有する。アミノ基は、典型的には1級アミノ基又は2級アミノ基であり、1級アミノ基が好ましい。
アミノ化合物としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン、ベンズヒドリルアミン、N−イソプロピルアニリン、4−ブロモアニリン、2,4−ジクロロアニリン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N−ジ−n−ブチルニトロソアミン、3−ブロモプロピルアミン臭化水素酸塩、N,N’−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン、N−メチルアニリン、2,4,5−トリクロロアニリン、[1,1’−ビナフタレン]−2,2’−ジアミン、2−ヨード−4−ニトロアニリン、2,3,4−トリフルオロ−6−ニトロアニリン、4−ブロモ−2,6−ジクロロアニリン、トリメチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−イソプロピルエチレンジアミン、4−tert−ブチルアニリン、4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、4−メトキシ−2−メチルジフェニルアミン、1,2−フェニレンジアミン、3−フルオロ−N−メチルアニリン、2−ニトロ−1,4−フェニレンジアミン、N−メチル−4−ニトロアニリン、4−ブロモ−2−メトキシアニリン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−クロロ−2−ヨードアニリン、2−クロロ−5−ニトロアニリン、4,5−ジメチル−1,2−フェニレンジアミン、2−メチル−3−ニトロアニリン、2,5−ジブロモアニリン、2,6−ジメトキシアニリン、N−メチル−2−ニトロアニリン、p−デシルアニリン、4’−フルオロ−2’−ニトロアセトアニリド、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ヘキサデシルアミン、2−フルオロ−4−ニトロベンゼンアミン、ジフェニルアミン、アリルアミン、プロピルアミン、プロパルギルアミン、N−イソプロピルベンジルアミン、2−フルオロ−5−ニトロアニリン、3−(ベンジルオキシ)アニリン、4−ヨード−2−メチルアニリン、2,6−ジクロロアニリン、アミノシラン化合物等。
アミノシラン化合物としては、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン及びアミノフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
これらのアミノ化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アミノ化合物としては、下記の式2で表される化合物(「化合物2」)が好ましい。アミノ化合物として化合物2を用いると、第2のフッ素樹脂とアミノ化合物とを反応させたときに、基1が形成される。
N−R ・・・式2
ここで、Rは式1で定義されたとおりである。
アミノ化合物としては、フッ素樹脂層3と基材1との密着性により優れる点で、アミノシラン化合物が好ましい。中でも、前記式2中のRが−R−SiRである化合物が好ましい。
第2の組成物中の第2のフッ素樹脂とアミノ化合物との合計の含有量は、第2の組成物中の固形分に対して、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、98質量%以上が特に好ましい。第2のフッ素樹脂とアミノ化合物との合計の含有量が前記の下限値以上であると、撥液性と透明性により優れる。
第2の組成物中の固形分に対する第2のフッ素樹脂とアミノ化合物との合計の含有量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。任意に配合される他の成分の含有量に応じて適宜設定できる。
第2のフッ素樹脂とアミノ化合物との合計の含有量のうち、アミノ化合物の割合は、0.1〜20質量%が好ましく、0.3〜10質量%がより好ましく、0.5〜5質量%が特に好ましい。アミノ化合物の含有量が上記範囲内であれば、第2のフッ素樹脂とアミノ化合物とを均一に混合でき、第2の組成物中で相分離することを抑制しやすい。
溶媒の含有量は、第2の組成物の固形分濃度に応じて設定される。
第2の組成物の固形分濃度は、第1の組成物と同様である。
(第3の組成物)
第3の組成物は、第3のフッ素樹脂とアミド化合物と溶媒とを含み、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分をさらに含んでもよい。
溶媒及び他の成分は、第1の組成物と同様である。
<第3のフッ素樹脂>
第3のフッ素樹脂は、第1の官能基を有する。第1の官能基は前記のとおりである。
第3のフッ素樹脂は、アミド基の代わりに第1の官能基を有する以外は、第1のフッ素樹脂と同様である。第3のフッ素樹脂が有する第1の官能基は1種でも2種以上でもよい。
第3のフッ素樹脂は、第1の官能基がカルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基である場合は、第2のフッ素樹脂と同様にして製造できる。第1の官能基が他の官能基(水酸基等)である場合は、例えば、官能基Iを第1の官能基に変更する以外は、前記方法2−2、2−3又は2−4と同様の方法により製造できる。
<アミド化合物>
アミド化合物は、第2の官能基及びアミド基を有する。第2の官能基及びアミド基はそれぞれ前記のとおりである。
アミド化合物としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
アクリルアミド、チオアセトアミド、カルボニルジイミダゾール、アセトアミド、N−メチルピロリドン、サリチルアミド、プロパニル、オキサミド、ニコチンアミド、ピレンゼピン、フィナステリド、プロカインアミド、ワインレブアミド、スクシンイミド、N−アセチルガラクトサミン、フェニトイン、カルバミン酸、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、プロスルチアミン、イソニアジド、チオアミド、インジナビル、ジニトロジメチルオキサミド、ジメチルアセトアミド、N−アセチルグルコサミン、アジポアミド、インダパミド。
第3の組成物中の第3のフッ素樹脂とアミド化合物との合計の含有量は、第3の組成物中の固形分に対して、85質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が特に好ましい。第3のフッ素樹脂とアミド化合物との合計の含有量が前記の下限値以上であると、撥液性と透明性により優れる。
第3の組成物中の固形分に対する第3のフッ素樹脂とアミド化合物との合計の含有量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。任意に配合される他の成分の含有量に応じて適宜設定できる。
第3のフッ素樹脂とアミド化合物との合計の含有量のうち、アミド化合物の割合は、0.1〜20質量%が好ましく、0.3〜10質量%がより好ましく、0.5〜5質量%が特に好ましい。アミド化合物の含有量が上記範囲内であれば、第3のフッ素樹脂とアミド化合物とを均一に混合でき、第3の組成物中で相分離することを抑制しやすい。
溶媒の含有量は、第3の組成物の固形分濃度に応じて設定される。
第3の組成物の固形分濃度は、第1の組成物と同様である。
以上、本発明について、実施形態を示して説明したが、本発明は前記実施形態に限定されない。前記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
後述の例1〜6のうち、例1〜3は実施例であり、他の例は比較例である。
(合成例1)
パーフルオロ(アリルビニルエーテル)の35g、トリクロロトリフルオロエタン(以下、R113と略記する)の5g、イオン交換水の150g、及び重合開始剤として(CCOO)の35mgを、内容積200mLの耐圧ガラス製オートクレーブに入れた。系内を3回窒素で置換した後、26℃で23時間懸濁重合を行った。その結果、含フッ素重合体1の28gを得た。
含フッ素重合体1の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、単量体に存在した二重結合に起因する1660cm−1、1840cm−1付近の吸収は見られなかった。また、1810cm−1付近に−COOHの吸収が認められた。GPCによる重量平均分子量(Mw)は8万であった。
(合成例2)
含フッ素重合体1の1質量部に対し、メタノールの10質量部を加え、80℃で撹拌して、含フッ素重合体1中に存在する−COOHを−COOCHに置換し、含フッ素重合体2を得た。
含フッ素重合体2の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、もとの含フッ素重合体1に存在した−COOHの1810cm−1付近の吸収はなく、−COOCHの吸収が1800cm−1付近に認められた。GPCによる重量平均分子量(Mw)は8万であった。
(合成例3)
含フッ素重合体2の3.5質量部をパーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)の46.5質量部に溶解し、得られた溶液にN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの0.1質量部を加えた。系内をNで置換し、室温で3時間撹拌して含フッ素重合体3を得た。
含フッ素重合体3の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、もとの含フッ素重合体2に存在した−COOCHの1800cm−1付近の吸収はなく、−CONH−の吸収が1730cm−1付近に認められた。GPCによる重量平均分子量(Mw)は8万であった。
(製造例1)
合成例3で得た含フッ素重合体3と、パーフルオロトリブチルアミンとを混合し、含フッ素重合体3の含有量が2質量%の組成物1を得た。
(製造例2)
合成例1で得た含フッ素重合体1と、2−パーフルオロヘキシルエタノールに溶解したアミノシラン化合物(アミノプロピルトリメトキシシラン)と、パーフルオロトリブチルアミンとを混合し、含フッ素重合体1の含有量が2質量%、アミノシラン化合物の含有量が0.06質量%の組成物2を得た。
(製造例3)
含フッ素重合体1の代わりに、合成例2で得た含フッ素重合体2を用いた以外は製造例2と同様にして組成物3を得た。
(製造例4)
アミノシラン化合物を配合しなかった以外は製造例2と同様にして組成物4を得た。
(製造例5)
アミノシラン化合物を配合しなかった以外は製造例3と同様にして組成物5を得た。
(例1〜6)
表1に示す組成物をバーコートで基材(PET樹脂基材)にコーティングし、120℃で10分間乾燥してフッ素樹脂層を形成した。フッ素樹脂層の厚さは100nmとした。
次いで、フッ素樹脂層の上からフッ素樹脂層に対し、低圧水銀灯(波長254nmの照度15mW/cm)を用いて、紫外線(UV)を1分間照射した(600mJ/cm)。ただし、例4についてはUV照射を行わなかった。
UV照射前及びUV照射後のフッ素樹脂層の表面の水接触角を測定し、それらの差(UV照射前の水接触角−UV照射後の水接触角)を算出した。結果を表1に示す。
水接触角差が大きいほど、パターン形成部と他の部分との撥液性の差が大きく、金属パターンのパターニング性に優れる。水接触角差は、5°以上が好ましい。
UV照射後のフッ素樹脂層について、JIS K5600に従って、碁盤目剥離試験を行った。試験後に基材上に残った碁盤目の数から、碁盤目の残存率(%)を算出した(0%はすべて剥離したことを示し、100%は剥離した碁盤目が無かったことを示す)。結果を表1に示す。
Figure 2019131290
例1〜3では、UV照射前後でフッ素樹脂層の表面の水接触角が変化しており、パターニング性に優れていた。また、フッ素樹脂層と基材との密着性も優れていた。さらに、例1〜3では、露光条件が比較的穏和であるため、フッ素樹脂層のダメージが抑制された。
例4では、UV照射を行わなかったため、フッ素樹脂層の表面の水接触角が変化しなかった。また、フッ素樹脂層と基材との密着性に劣った。
例5では、フッ素樹脂がカルボキシ基を有するため、フッ素樹脂層と基材との密着性に優れた。しかし、組成物がアミノ化合物を含まないため、UV照射前後でフッ素樹脂層の表面の水接触角が変化しなかった。
例6では、フッ素樹脂がメトキシカルボニル基を有するため、UV照射前後でフッ素樹脂層の表面の水接触角が変化した。しかし、組成物がアミノ化合物又はアミド化合物を含まないため、フッ素樹脂層と基材との密着性に劣った。
本製造方法によれば、フッ素樹脂層へのダメージを抑制しつつ、フッ素樹脂層の表面に金属パターンを良好なパターニング性で形成できる。また、得られる金属パターン付き基材は、基材に予め、基材とフッ素樹脂層との密着を高めるための前処理を施さなくても、基材とフッ素樹脂層との間の密着性に優れる。
したがって、本製造方法は、各種半導体デバイス、タッチパネル、透明ヒーター等の機器における配線や電極回路の形成等に有用である。
なお、2017年12月25日に出願された日本特許出願2017−247448号の明細書、特許請求の範囲、要約書および図面の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
1 基材、3 フッ素樹脂層、5 金属パターン、7 マスク、31 露光部、33 未露光部、L 光源

Claims (13)

  1. 基材と、前記基材上に積層されたフッ素樹脂層と、前記フッ素樹脂層の表面の一部の領域に設定されたパターン形成部に形成された金属パターンとを備える金属パターン付き基材の製造方法であり、
    アミド基を有するフッ素樹脂と、溶媒とを含む第1の組成物を、基材上に塗布し、乾燥してフッ素樹脂層を形成し、
    前記フッ素樹脂層のパターン形成部に活性エネルギー線を照射し、
    前記フッ素樹脂層の表面に、金属粒子が分散媒に分散した金属粒子分散液を塗布し、乾燥することを特徴とする金属パターン付き基材の製造方法。
  2. 前記乾燥を、基材の連続耐熱温度より10℃以上低い加熱温度で行う、請求項1に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  3. 前記アミド基が下式1で表される、請求項1又は2に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
    −CONH−R ・・・式1
    ここで、Rは、−R−SiR、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のアラルキル基であり、Rは、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキレン基の炭素原子間にイミノ基を有する基、又はアリーレン基であり、R、R及びRはそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R、R及びRのうち少なくとも1個は前記アルコキシ基である。
  4. 前記第1の組成物の代わりに、カルボキシル基、その塩又はアルコキシカルボニル基を有するフッ素樹脂と、アミノ基を有する化合物と、溶媒とを含む第2の組成物を使用し、前記乾燥を80℃以上の温度で行って、アミド基を有するフッ素樹脂層を形成する、請求項1に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  5. 前記アミノ基を有する化合物がアミノシラン化合物である、請求項4に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  6. 前記第1の組成物の代わりに、第1の官能基を有するフッ素樹脂と、前記第1の官能基と反応し得る第2の官能基及びアミド基を有する化合物と、溶媒とを含む第3の組成物を使用し、前記乾燥を第1の官能基と第2の官能基とが反応し得る温度で行って、フッ素樹脂層を形成する、請求項1に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  7. 前記第1の官能基は、カルボキシ基、その塩、アルコキシカルボニル基、水酸基またはスルホ基であり、前記第1の官能基がカルボキシ基、その塩又はアルコキシカルボニル基である場合は、前記第2の官能基は、アミノ基又はエポキシ基であり、前記第1の官能基が水酸基である場合は、前記第2の官能基は、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基、イソシアナト基である、請求項6に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  8. 前記フッ素樹脂が主鎖に脂肪族環構造を有する含フッ素重合体である請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  9. 前記金属粒子分散液の塗布及び乾燥の後、さらに、形成された金属パターン側から前記フッ素樹脂層の全面に活性エネルギー線を照射する請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  10. 前記活性エネルギー線が、波長150〜300nmの紫外線である請求項1〜9のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  11. 前記金属粒子が、銀、金、白金、銅、パラジウム、ニオブ、スズ、クロム、アルミニウム、ニッケル、これらの金属の合金、及び酸化インジウムスズからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属質材料を含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  12. 前記基材が、ポリカーボネート樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、及びトリアセテート樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
  13. 前記フッ素樹脂層の厚さが10nm〜10μmである請求項1〜12のいずれか一項に記載の金属パターン付き基材の製造方法。
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