JPWO2019123556A1 - 鉄道車両用ブレーキ制御装置および鉄道車両用ブレーキ制御方法 - Google Patents

鉄道車両用ブレーキ制御装置および鉄道車両用ブレーキ制御方法 Download PDF

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Abstract

鉄道車両用ブレーキ制御装置は、ブレーキ指令に基づいて、ブレーキ圧を指示する制御信号を出力するブレーキ制御部(11)、および、ブレーキ圧に応じて、流体源が供給する流体の圧力を調節し、圧力が調節された流体を出力する出力部を備える。ブレーキ制御部(11)において、必要ブレーキ力算出部(22)は、ブレーキ指令が示す減速度を得るために必要なブレーキ力である必要ブレーキ力を算出する。温度算出部(24)は、機械ブレーキ装置の摩擦材の温度を算出する。摩擦係数算出部(25)は、機械ブレーキ装置の摩擦材と、回転体との接触面の摩擦係数を算出する。ブレーキ圧算出部(26)は、必要ブレーキ力および摩擦係数からブレーキ圧を算出する。

Description

この発明は、鉄道車両用ブレーキ制御装置および鉄道車両用ブレーキ制御方法に関する。
鉄道車両に搭載される機械ブレーキ装置は、制輪子を車輪に押しつける、または、ブレーキパッドをディスクに押しつけることで、ブレーキ力を発生させる。すなわち、制輪子またはブレーキパッドである摩擦材が、車輪またはディスクである、鉄道車両の走行時に回転する回転体に押しつけられることでブレーキ力が発生する。
特許文献1に開示される鉄道車両のブレーキ制御装置は、従来のブレーキ制御によって、所要ブレーキ力を演算し、ブレーキ制御信号を電空変換弁に出力する。該ブレーキ制御装置は、車両速度および現在の鉄道車両の位置から目標速度パターンを生成し、目標速度パターンが示す各時刻または各地点の目標速度に鉄道車両の速度を追従させるフィードバック制御を行う。
特開2003−291797号公報
摩擦材と回転体との接触面の摩擦係数は、摩擦材の温度、車両速度、摩擦材を回転体に押し付ける力である押付力等に応じて変化する。ブレーキ力は、摩擦係数および押付力の乗算値である。摩擦係数が変化すると、一定のブレーキ操作によって一定の押付力が生じている場合でも、ブレーキ力にばらつきが生じてしまう。特許文献1に開示される従来のブレーキ制御による所要ブレーキ力の算出時には、摩擦係数の変動は考慮されていない。そのため、従来のブレーキ制御では、摩擦材の温度、車両速度、押付力等に応じて、ブレーキ力のばらつきが生じる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、ブレーキ力のばらつきを抑制することが目的である。
上記目的を達成するために、本発明の鉄道車両用ブレーキ制御装置は、鉄道車両の走行時に回転する回転体に摩擦材を押しつけることでブレーキ力を発生させる機械ブレーキ装置を制御するブレーキ制御装置であって、指令取得部、温度算出部、摩擦係数算出部、必要ブレーキ力算出部、ブレーキ圧算出部、および出力部を備える。指令取得部は、減速度を示すブレーキ指令を取得する。温度算出部は、摩擦材の温度を算出する。摩擦係数算出部は、摩擦材の温度から、摩擦材と回転体との接触面の摩擦係数を算出する。必要ブレーキ力算出部は、指令取得部がブレーキ指令を取得した場合、減速度、および車両または台車の荷重から減速度を得るために必要なブレーキ力である必要ブレーキ力を算出する。ブレーキ圧算出部は、必要ブレーキ力および摩擦係数から、ブレーキ圧を算出する。出力部は、流体源から供給される流体の圧力をブレーキ圧に応じて調節し、圧力が調節された流体を出力する。
本発明によれば、摩擦材の温度から算出した摩擦係数に応じてブレーキ圧を算出することで、ブレーキ力のばらつきを抑制することが可能である。
本発明の実施の形態に係る鉄道車両用ブレーキ制御装置の構成例を示すブロック図 実施の形態に係るブレーキ制御部の構成例を示すブロック図 実施の形態における摩擦係数を算出するテーブルの例を示す図 実施の形態に係る鉄道車両用ブレーキ制御装置が行うブレーキ制御の動作の一例を示すフローチャート 実施の形態に係るブレーキ制御部のハードウェアの構成例を示す図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
図1は、本発明の実施の形態に係る鉄道車両用ブレーキ制御装置の構成例を示すブロック図である。鉄道車両用ブレーキ制御装置(以下、ブレーキ制御装置という)1は、ブレーキ指令を取得し、取得したブレーキ指令に応じて、流体によって作動する機械ブレーキ装置4を制御する。実施の形態の例では、ブレーキ制御装置1は、例えば運転台に設けられるブレーキ設定器2からブレーキ指令を取得する。ブレーキ制御装置1は、流体源3が供給する流体の圧力を調節し、圧力が調節された流体を機械ブレーキ装置4が有するブレーキシリンダに供給することで、鉄道車両のブレーキ制御を行う。流体は、例えば、空気、油等である。実施の形態の例では、流体として空気を用いる。流体源3は、例えば、空気圧縮機で圧縮された空気が充填されている元空気タンクである。
機械ブレーキ装置4は、制輪子を車輪に押しつける、または、ブレーキパッドをディスクに押しつけることで、ブレーキ力を発生させる。すなわち、制輪子、ブレーキパッド等である、機械ブレーキ装置4の摩擦材が、車輪、ディスク等の鉄道車両の走行時に回転する回転体に押しつけられることでブレーキ力が発生する。応荷重検出器5は、車両または台車の荷重を検出する。速度センサ6は、鉄道車両の速度を検出する。速度センサ6は、例えば、鉄道車両の各車両において前後の台車のそれぞれの車軸に取り付けられる。すなわち、各車両に4つの速度センサ6が取り付けられる。速度センサ6は、車軸の回転数から、鉄道車両の速度を検出する。
図1において実線で接続される、流体源3とブレーキ制御装置1の各部との間およびブレーキ制御装置1の各部と機械ブレーキ装置4との間は、全て空気配管で接続される。図1において、点線の矢印は、電気信号を示し、点線の矢印で接続されるブレーキ制御装置1の各部の間およびブレーキ設定器2とブレーキ制御装置1の各部の間は、全て電気回路で接続される。
ブレーキ制御装置1は、ブレーキ指令に基づいて、ブレーキ圧を指示する制御信号を出力するブレーキ制御部11、ブレーキ圧に応じて、流体源3が供給する流体の圧力を調節し、圧力が調節された流体を出力する出力部12、および出力部12が出力する流体の圧力を検出する圧力センサ15を備える。出力部12は、制御信号に応じて流体源3が供給する流体の圧力を調節して出力する電空変換弁13、および、電空変換弁13の出力に応じて、流体源3から供給される流体の圧力を調節して機械ブレーキ装置4に出力する中継弁14を有する。
ブレーキ制御部11は、摩擦材の温度に応じて摩擦材と回転体との接触面の摩擦係数を算出し、算出した摩擦係数に基づいてブレーキ圧を算出する。ブレーキ制御部11は、圧力センサ15の検出値に応じてフィードバック制御を行う。摩擦材の温度に応じて算出した摩擦係数に基づいてブレーキ圧を算出することで、機械ブレーキ装置4で実際に生じるブレーキ力のばらつきを抑制することが可能である。電空変換弁13を設けることで、電気信号である制御信号を、空気圧信号に変換することができる。中継弁14は、機械ブレーキ装置4の応答性を向上させるために設けられる。圧力センサ15は、中継弁14が出力する流体の圧力を検出し、検出値を電気信号としてブレーキ制御部11に送る。圧力センサ15の検出値は、機械ブレーキ装置4が有するブレーキシリンダの圧力とみなすことができる。
図2は、実施の形態に係るブレーキ制御部の構成例を示すブロック図である。ブレーキ制御部11は、ブレーキ指令を取得する指令取得部21、ブレーキ指令が示す減速度を得るために必要なブレーキ力である必要ブレーキ力を算出する必要ブレーキ力算出部22、鉄道車両の速度を取得する速度取得部23、機械ブレーキ装置4の摩擦材の温度を算出する温度算出部24、機械ブレーキ装置4の摩擦材と、回転体との接触面の摩擦係数を算出する摩擦係数算出部25、および、ブレーキ圧を算出するブレーキ圧算出部26を備える。
指令取得部21は、ブレーキ設定器2から、減速度を示すブレーキ指令を取得する。指令取得部21は、ATC(Automatic Train Control:自動列車制御装置)、ATO(Automatic Train Operation:自動列車運転装置)等からブレーキ指令を取得してもよい。
必要ブレーキ力算出部22は、ブレーキ指令が示す減速度を得るために必要なブレーキ力である必要ブレーキ力を算出する。必要ブレーキ力算出部22は、算出した必要ブレーキ力をブレーキ圧算出部26に送る。必要ブレーキ力算出部22は、車両ごとに必要ブレーキ力を算出してもよいし、台車ごとに必要ブレーキ力を算出してもよい。必要ブレーキ力算出部22は、ブレーキ指令、および車両または台車の荷重に基づき、車両または台車ごとに必要ブレーキ力を算出する。荷重は質量と重力加速度の積であるから、応荷重検出器5において荷重の検出値が質量に一致する単位で荷重が検出される場合には、減速度と荷重の検出値の積によって必要ブレーキ力を算出することができる。例えば、ブレーキ指令が示す減速度がαであり、応荷重検出器5が検出した各車両の荷重がW1,W2,・・・,Wkである場合、各車両の必要ブレーキ力は、α・W1,α・W2,・・・,α・Wkで表される。まだ応荷重検出器5が設けられていない車両または台車の荷重として、応荷重検出器5が設けられている他の車両または他の台車の荷重を用いてもよい。
速度取得部23は、例えば車軸に取り付けられた速度センサ6から鉄道車両の速度を取得する。速度取得部23は、例えば、列車情報管理システム、ATC等から鉄道車両の速度を取得してもよい。
温度算出部24は、機械ブレーキ装置4の摩擦材の温度を算出する。図2の例では、温度算出部24は、速度取得部23が取得した鉄道車両の速度、および、圧力センサ15の検出値に基づいて、摩擦材の温度を推定することで、摩擦材の温度を算出する。例えば、指令取得部21がブレーキ指令を取得していない状態から最初のブレーキ指令を取得した際の鉄道車両の速度である初期速度から、ブレーキシリンダの込め時間を推測することができる。圧力センサ15の検出値およびブレーキシリンダの込め時間から、機械ブレーキ装置4が作動することにより上昇する摩擦材の温度を推測することができる。例えば、温度算出部24は、車両速度および機械ブレーキ装置4のブレーキシリンダの圧力に応じて摩擦材の温度が決定される温度推定テーブルを保持する。温度推定テーブルの値は、実測値、シミュレーション値等に応じて定められる。温度算出部24は、初期速度、圧力センサ15の検出値、および温度推定テーブルから、摩擦材の温度を推定する。温度算出部24は、温度センサを用いて、機械ブレーキ装置4の摩擦材の温度を検出してもよい。
また例えば、温度算出部24は、直前のブレーキ制御の終了時点からの経過時間、放熱特性等に基づいて、ブレーキ制御の開始時点での摩擦材の温度を推定してもよい。実測値、シミュレーション値等に応じて、ブレーキ制御の開始時点での摩擦材の温度を推定する式を導出することができる。温度算出部24は、ブレーキ制御の開始時点での摩擦材の温度、初期速度、および、圧力センサ15の検出値に基づいて、摩擦材の温度を推定してもよい。なお後述の摩擦係数算出時における摩擦材の温度の許容誤差に対し、外気温の変化量は小さいため、外気温の影響は十分に小さいとみなせる。
摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度から摩擦材と回転体との接触面の摩擦係数を算出する。図2の例では、摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度、および鉄道車両の速度から摩擦係数を算出する。例えば、摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度、および指令取得部21がブレーキ指令を取得していない状態から最初のブレーキ指令を取得した際の鉄道車両の速度である初期速度から摩擦係数を算出する。例えば、摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度、および鉄道車両の速度に応じて摩擦係数が決定される摩擦係数算出テーブルを保持する。摩擦係数算出テーブルの値は、実測値、シミュレーション値等に応じて定められる。摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度、初期速度、および摩擦係数算出テーブルから、摩擦材の温度を推定する。
ブレーキ圧算出部26は、必要ブレーキ力算出部22が算出した必要ブレーキ力、および摩擦係数算出部25が算出した摩擦係数から、ブレーキ圧を算出する。ブレーキ圧算出部26は、下記(1)式で表されるように、ブレーキ圧の目標値Bを算出する。下記(1)式において、Fは必要ブレーキ力、kは定数、μは摩擦係数である。ブレーキ圧算出部26は、ブレーキ圧の目標値Bおよび圧力センサ15の検出値に基づきフィードバック制御を行い、ブレーキ圧の制御量を算出する。ブレーキ圧算出部26は、制御量を示す電気信号を電空変換弁13に出力する。
B=F/(k・μ) ・・・(1)
ブレーキ圧算出部26は、指令取得部21がブレーキ指令を継続して取得している間、すなわち、ブレーキ期間中は、ブレーキ指令の変化によらず、摩擦係数算出部25が摩擦材の温度および初期速度から算出した摩擦係数を用いて、ブレーキ圧の目標値Bおよびブレーキ圧の制御量を算出する。ブレーキ期間ごとに摩擦係数を算出し、ブレーキ期間中は同じ摩擦係数を用いてブレーキ制御を行うことで、ブレーキ力のばらつきを抑制しながら、ブレーキ設定器2におけるブレーキ操作に精度よく応答することが可能である。
図1に示す電空変換弁13は、例えば空気の供給を行うための電磁弁であるAV電磁弁および空気の排出を行うための電磁弁であるRV電磁弁を備える。電空変換弁13は、ブレーキ制御部11が出力するブレーキ圧の制御量を示す電気信号に応じて、流体源3が供給する流体の圧力を調節し、中継弁14に出力する。上述のように、中継弁14は、電空変換弁13の出力に応じて、流体源3から供給される流体の圧力を調節して機械ブレーキ装置4に出力する。これにより、機械ブレーキ装置4が作動する。
上記(1)式で表されるように、摩擦係数μが大きくなると、ブレーキ圧の目標値Bは小さくなる。一方、摩擦係数μが小さくなると、ブレーキ圧の目標値Bは大きくなる。機械ブレーキ装置4で生じるブレーキ力は、摩擦係数μとブレーキシリンダのブレーキ圧の乗算値に比例する。上述のように、摩擦係数μに反比例してブレーキ圧の目標値Bが変化するため、摩擦係数が変化しても機械ブレーキ装置4で生じるブレーキ力のばらつきを抑制することが可能である。すなわち、摩擦材の温度に応じた摩擦係数に基づいてブレーキ圧が算出されているため、摩擦材の温度が変動しても、ブレーキ力のばらつきを抑制することが可能である。
図3は、実施の形態における摩擦係数を算出するテーブルの例を示す図である。摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度についての複数の温度範囲、および鉄道車両の速度についての複数の速度範囲に応じて、摩擦係数が決定される摩擦係数算出テーブルを保持してもよい。摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度、鉄道車両の速度、および図3に示すテーブルに基づいて、摩擦係数を算出する。図3の例では、n個の温度範囲およびm個の速度範囲が定められているが、nおよびmは2以上の任意の自然数である。また温度範囲T1,T2,・・・,Tnのそれぞれの範囲、および速度範囲V1,V2,・・・,Vmのそれぞれの範囲は任意に定められる。
例えば、温度算出部24で算出した温度が温度範囲T1に含まれ、速度取得部23が取得した鉄道車両の速度が速度範囲V1に含まれる場合、摩擦係数算出部25は、摩擦係数μ11を算出する。摩擦材の温度が一定である場合、鉄道車両の速度が速い程、摩擦係数は小さくなる。すなわち、V1<V2<・・・<Vmである場合、μ11>μ12>・・・>μ1mである。鉄道車両の速度が一定である場合、温度が高い程、摩擦係数は小さくなる。すなわち、T1<T2<・・・<Tnである場合、μ11>μ21>・・・>μn1である。
図4は、実施の形態に係る鉄道車両用ブレーキ制御装置が行うブレーキ制御の動作の一例を示すフローチャートである。指令取得部21がブレーキ指令を取得していない間は(ステップS11;N)、ステップS11の処理を繰り返す。指令取得部21がブレーキ指令を取得した場合は(ステップS12;Y)、摩擦係数算出部25は、摩擦材の温度から摩擦材と回転体との接触面の摩擦係数を算出する(ステップS12)。必要ブレーキ力算出部22は、ブレーキ指令が示す減速度、および車両または台車の荷重から必要ブレーキ力を算出する(ステップS13)。ブレーキ圧算出部26は、必要ブレーキ力算出部22が算出した必要ブレーキ力および摩擦係数算出部25が算出した摩擦係数からブレーキ圧を算出する(ステップS14)。出力部は、ブレーキ圧算出部26が算出したブレーキ圧に応じて、流体源3が供給する流体の圧力を調節し、圧力が調節された流体を機械ブレーキ装置4に出力することで、機械ブレーキ装置4を制御する(ステップS15)。継続してブレーキ指令を取得している間は(ステップS16;Y)、ステップS13に戻って、上述の処理を繰り返す。ブレーキ指令を取得していない場合は(ステップS16;N)、ブレーキ制御の処理を終了する。
以上説明したとおり、本実施の形態に係るブレーキ制御装置1によれば、摩擦材の温度から算出された摩擦係数に基づいてブレーキ圧を算出することで、ブレーキ力のばらつきを抑制することが可能である。
図5は、実施の形態に係るブレーキ制御部のハードウェアの構成例を示す図である。ブレーキ制御部11は、各部を制御するハードウェア構成としてプロセッサ31、メモリ32、およびインターフェース33を備える。これらの装置の各機能は、プロセッサ31がメモリ32に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。インターフェース33は各装置を接続し、通信を確立させるためのものであり、必要に応じて複数の種類のインターフェースから構成されてもよい。図5では、プロセッサ31およびメモリ32をそれぞれ1つで構成する例を示しているが、複数のプロセッサ31および複数のメモリ32が連携して各機能を実行してもよい。
その他、上記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
プロセッサ31、メモリ32,およびインターフェース33で構成される制御処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、上述の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc-Read Only Memory)など)に格納して配布し、上記コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行するブレーキ制御部11を構成してもよい。また、通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に上記コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードすることでブレーキ制御部11を構成してもよい。
また、ブレーキ制御部11の機能を、OS(Operating System:オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に上記コンピュータプログラムを掲示し、通信ネットワークを介して上記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行できるように構成してもよい。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。温度算出部24は、温度推定テーブルの代わりに、関数に基づいて摩擦材の温度を算出してもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
1 ブレーキ制御装置、2 ブレーキ設定器、3 流体源、4 機械ブレーキ装置、5 応荷重検出器、6 速度センサ、11 ブレーキ制御部、12 出力部、13 電空変換弁、14 中継弁、15 圧力センサ、21 指令取得部、22 必要ブレーキ力算出部、23 速度取得部、24 温度算出部、25 摩擦係数算出部、26 ブレーキ圧算出部、31 プロセッサ、32 メモリ、33 インターフェース。

Claims (6)

  1. 鉄道車両の走行時に回転する回転体に摩擦材を押しつけることでブレーキ力を発生させる機械ブレーキ装置を制御するブレーキ制御装置であって、
    減速度を示すブレーキ指令を取得する指令取得部と、
    前記摩擦材の温度を算出する温度算出部と、
    前記摩擦材の温度から、前記摩擦材と前記回転体との接触面の摩擦係数を算出する摩擦係数算出部と、
    前記指令取得部が前記ブレーキ指令を取得した場合、前記減速度、および車両または台車の荷重から、前記減速度を得るために必要なブレーキ力である必要ブレーキ力を算出する必要ブレーキ力算出部と、
    前記必要ブレーキ力および前記摩擦係数から、ブレーキ圧を算出するブレーキ圧算出部と、
    流体源から供給される流体の圧力を、前記ブレーキ圧に応じて調節し、圧力が調節された前記流体を出力する出力部と、
    を備える鉄道車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記鉄道車両の速度を取得する速度取得部をさらに備え、
    前記温度算出部は、前記鉄道車両の速度、および、前記機械ブレーキ装置が有するブレーキシリンダの圧力に基づいて、前記摩擦材の温度を推定することで、前記摩擦材の温度を算出する、
    請求項1に記載の鉄道車両用ブレーキ制御装置。
  3. 前記鉄道車両の速度を取得する速度取得部をさらに備え、
    前記摩擦係数算出部は、前記摩擦材の温度および前記鉄道車両の速度から、前記摩擦材と前記回転体との接触面の前記摩擦係数を算出する、
    請求項1または2に記載の鉄道車両用ブレーキ制御装置。
  4. 前記摩擦係数算出部は、前記摩擦材の温度、および前記指令取得部が前記ブレーキ指令を取得していない状態から最初の前記ブレーキ指令を取得した際の前記鉄道車両の速度である初期速度から、前記摩擦係数を算出し、
    前記ブレーキ圧算出部は、前記ブレーキ指令を継続して取得している間は、前記ブレーキ指令の変化によらず、前記摩擦係数算出部が前記摩擦材の温度および前記初期速度から算出した前記摩擦係数を用いて、前記ブレーキ圧を算出する、
    請求項3に記載の鉄道車両用ブレーキ制御装置。
  5. 前記摩擦係数算出部は、前記摩擦材の温度についての複数の温度範囲および前記鉄道車両の速度についての複数の速度範囲に応じて前記摩擦係数が定義されているテーブルを保持し、前記摩擦材の温度、前記鉄道車両の速度、および前記テーブルに基づいて、前記摩擦係数を算出する、
    請求項3または4に記載の鉄道車両用ブレーキ制御装置。
  6. 鉄道車両の走行時に回転する回転体に摩擦材を押しつけることでブレーキ力を発生させる機械ブレーキ装置を制御する鉄道車両用ブレーキ制御装置が行う鉄道車両用ブレーキ制御方法であって、
    前記摩擦材の温度を算出し、
    前記摩擦材の温度から、前記摩擦材と前記回転体との接触面の摩擦係数を算出し、
    ブレーキ指令を取得した場合、前記ブレーキ指令が示す減速度および車両または台車の荷重から、前記減速度を得るために必要なブレーキ力である必要ブレーキ力を算出し、
    前記必要ブレーキ力および前記摩擦係数から、ブレーキ圧を算出し、
    流体源が供給する流体の圧力を、前記ブレーキ圧に応じて調節し、圧力が調節された前記流体を出力する、
    鉄道車両用ブレーキ制御方法。
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