JPWO2019092770A1 - 網膜疾患治療剤 - Google Patents

網膜疾患治療剤 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019092770A1
JPWO2019092770A1 JP2019505546A JP2019505546A JPWO2019092770A1 JP WO2019092770 A1 JPWO2019092770 A1 JP WO2019092770A1 JP 2019505546 A JP2019505546 A JP 2019505546A JP 2019505546 A JP2019505546 A JP 2019505546A JP WO2019092770 A1 JPWO2019092770 A1 JP WO2019092770A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
therapeutic agent
less
age
ipragliflozin
macular degeneration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019505546A
Other languages
English (en)
Inventor
登與志 井口
真由実 大和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CARNA HEALTH SUPPORT LLC.
Original Assignee
CARNA HEALTH SUPPORT LLC.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CARNA HEALTH SUPPORT LLC. filed Critical CARNA HEALTH SUPPORT LLC.
Publication of JPWO2019092770A1 publication Critical patent/JPWO2019092770A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7042Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7042Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings
    • A61K31/7048Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings having oxygen as a ring hetero atom, e.g. leucoglucosan, hesperidin, erythromycin, nystatin, digitoxin or digoxin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents

Abstract

【課題】加齢黄斑変性症等の網膜疾患を治療及び/又は改善する治療剤を提供すること。【解決手段】ナトリウム/グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害物質を有効成分とする加齢黄斑変性症等の網膜疾患の治療剤である。【選択図】図4

Description

本発明は、網膜疾患を治療する治療剤に関する。
網膜疾患の1つである加齢黄斑変性症は、欧米では成人の失明原因の第1位、日本では第4位の病気である。今後、高齢化進展にともない、世界中で加齢黄斑変性症の患者数が増加していくと考えられている。本疾患による視力低下は、多くの患者のQOLを著しく低下させる原因となっているが、未だ有効な治療法はないのが現状である。
また、加齢黄斑変性症の進展増悪の抑制や改善をする経口治療薬は、現在存在しておらず、その開発が強く望まれている。
一方、SGLT2阻害薬は、腎近位尿細管に特異的に存在し、グルコースの再吸収を行っているナトリウム/グルコース共輸送体2(sodium/glucose co−transporter2:SGLT2)を阻害して、尿からのグルコース排泄を促進することにより血糖降下作用を示す糖尿病治療薬であり、既に6種のSGLT2阻害薬の臨床応用が行われている(例えば、非特許文献1,2参照)。しかしながら、このSGLT2阻害薬が、加齢黄斑変性症などの高血糖に起因しない網膜疾患に対して直接的改善効果を有することは知られていない。
Bailey CJ. Renal glucose reabsorption inhibitors to treat diabetes. Trends Pharmacil Sci 2011; 32:63-71 Zaccadi F, Webb DR, Htike ZZ, Youssef D, Khunti K, Davies MJ. Efficacy and safety of sodium-glucose co-transporter-2 inhibitors in type 2 diabetes mellitus: systematic review and network meta-analysis. Diab Obes Metab 2016; 18:783-94
本発明の課題は、加齢黄斑変性症等の網膜疾患を治療及び/又は改善する治療剤を提供することにある。
本発明者らは、血糖降下作用を示す糖尿病治療薬としてのSGLT2阻害薬の作用効果について研究する中で、まず、SGLT2阻害薬の実際の投与量に対して、SGLT2阻害薬が作用する近位尿細管にはごく少量しか届いていないことに着目し、既存のSGLT2阻害薬が、血糖降下作用を示す投与量及び血糖降下作用を示さないような低用量投与において、グルコースに起因する網膜症(高血糖に起因する網膜症)に対する改善効果を発揮することを見いだした(PCT/JP2016/86658)。
本発明者らは、さらに研究を進めた結果、SGLT2阻害薬が、高血糖を示さない加齢黄斑変性症モデルマウスにおいても保護効果を示すことを見出した。すなわち、高血糖による網膜構成細胞内へのグルコースの過剰流入に起因しない全く別の疾患(高血糖に起因しない網膜疾患)である加齢黄斑変性症に対しても、ナトリウム及び/又はグルコースの取り込み抑制といった機序で、改善効果を発揮することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
[1]ナトリウム/グルコース共輸送体2阻害物質(SGLT2阻害物質)を有効成分とすることを特徴とする高血糖に起因しない網膜疾患の治療剤。
[2]血糖降下が認められない低用量で投与されるよう用いられることを特徴とする上記[1]記載の治療剤。
[3]SGLT2阻害物質が、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ダパグリフロジン、ルセオグリフロジン、エンパグリフロジン及びトホグリフロジンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]又は[2]記載の治療剤。
[4]高血糖に起因しない網膜疾患が、加齢黄斑変性症であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか記載の治療剤。
本発明の治療剤によれば、血糖降下が認められる投与量、及びそれより少ない血糖降下作用が認められない低用量のSGLT2阻害薬の投与で、加齢黄斑変性症等の高血糖に起因しない網膜疾患を治療することができる。本発明の治療剤は、低用量の投与で効果が表れることから、既存のSGLT2阻害薬の尿糖排泄促進作用に起因する主な副作用である低血糖、多尿・頻尿、脱水、尿路感染症・性器感染症、ケトン体の増加といった問題がなく、また安全性も極めて高い。本発明の治療剤は、加齢黄斑変性症等の治療薬としての新たな適応拡大を可能とするものである。
加齢黄斑変性症モデルマウスの体重に対するイプラグリフロジン投与の効果を示す図である。「control」は、対照マウス(n=9)を表し、「AMD」は、光照射後(8000lux、10時間)、一週間飼育した加齢黄斑変性症モデルマウスを表す。「0」は、イプラグリフロジン非投与のAMDマウス(n=9)を表し、「0.03」は、イプラグリフロジン0.03mg/kg/日投与のAMDマウス(n=9)を表し、「0.1」は、イプラグリフロジン0.1mg/kg/日投与のAMDマウス(n=9)を表す。 加齢黄斑変性症モデルマウスの血糖に対するイプラグリフロジン投与の効果を示す図である。「control」は、対照マウス(n=9)を表し、「AMD」は、光照射後(8000lux、10時間)、一週間飼育した加齢黄斑変性症モデルマウスを表す。「0」は、イプラグリフロジン非投与のAMDマウス(n=9)を表し、「0.03」は、イプラグリフロジン0.03mg/kg/日投与のAMDマウス(n=9)を表し、「0.1」は、イプラグリフロジン0.1mg/kg/日投与のAMDマウス(n=9)を表す。 加齢黄斑変性症モデルマウスの網膜のヘマトキシリン・エオジン染色を示す図である。「control」は、対照マウスを表し、「AMD」は、光照射後(8000lux、10時間)、一週間飼育した加齢黄斑変性症モデルマウスを表す。「Ipra.(0.03)」は、イプラグリフロジン0.03mg/kg/日投与のAMDマウスを表し、「Ipra.(0.1)」は、イプラグリフロジン0.1mg/kg/日投与のAMDマウスを表す。 加齢黄斑変性症モデルマウスの網膜の外顆粒層(視細胞を含む)の厚さを数値化した図である。「control」は、対照マウス(n=3)を表し、「AMD」は、光照射後(8000lux、10時間)、一週間飼育した加齢黄斑変性症モデルマウス(n=3)を表す。「0」は、イプラグリフロジン非投与のAMDマウス(n=3)を表し、「0.03」は、イプラグリフロジン0.03mg/kg/日投与のAMDマウス(n=3)を表し、「0.1」は、イプラグリフロジン0.1mg/kg/日投与のAMDマウス(n=3)を表す。「***」は、P<0.005 vs対照マウスを表し、「#」及び「##」は、それぞれ、P<0.05vsイプラグリフロジン非投与AMDマウス、及びP<0.01vs イプラグリフロジン非投与AMDマウスを表す。
本発明の治療剤は、高血糖に起因しない網膜疾患の治療剤であって、SGLT2阻害物質を有効成分とする。
本発明は、SGLT2阻害物質が、血糖降下が認められる投与量、及びそれより少ない血糖降下作用が認められない低用量において、尿細管SGLT2抑制とは全く異なった機序で、網膜保護効果をもつことを見出したものである。すなわち、本発明では、SGLT2阻害物質が、ナトリウム及び/又はグルコースの網膜構成細胞内への取り込みを抑制することで網膜機能保護(視覚機能保護作用)を示すことを見いだしたものである。
本発明の治療剤によれば、高血糖に起因しない網膜障害においても、網膜構成細胞内へのナトリウム及び/又はグルコースの取り込みを抑制し、網膜機能を改善すると考えられる。実際、SGLT2阻害物質は、加齢黄斑変性症モデルマウスの網膜への障害に対する改善効果を示した。
本発明の治療剤の対象となる網膜疾患としては、高血糖に起因しない網膜疾患であれば特に制限されるものではなく、例えば、何らかの理由で網膜に障害が起こり、視野が狭くなったり視力が低下したりする疾患を挙げることができる。具体的には、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じる加齢黄斑変性症、網膜色素変性症等を挙げることができる。
本発明の治療剤におけるSGLT2阻害物質としては、SGLT2に結合しSGLT2を介したナトリウム及び/又はグルコース取り込みに対して拮抗的な阻害作用を示すものであれば特に制限されるものではない。
SGLT2阻害物質としては、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ダパグリフロジン、ルセオグリフロジン、エンパグリフロジン、トホグリフロジン等を例示することができ、具体的には、既存のSGLT2阻害薬の有効成分である、カナグリフロジン水和物(C2425FOS・1/2HO)、イプラグリフロジン L−プロリン(C2121FOS・CNO)、ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物(C2125ClO・C・HO)、ルセオグリフロジン水和物(C2330S・xHO)、エンパグリフロジン(C2327ClO)、トホグリフロジン水和物(C2226・HO)等を例示することができる。
なお、上記のように、本発明においては、例えば「カナグリフロジン」という用語は、下記のカナグリフロジン構造を備えたものを意味し、医薬上許容される水和物、アルコール付加物、アミノ酸付加物等を含むものである。その他の「イプラグリフロジン」等のSGLT2阻害物質も同様である。
Figure 2019092770
本発明の治療剤の投与量としては、血糖降下が認められる投与量であってもよいし、それより少ない血糖降下作用が認められない低用量であってもよい。すなわち、本発明の治療剤は、SGLT2抑制の尿中有効濃度に達しない低用量の投与でも、血中または網膜組織において視細胞などの網膜構成細胞のSGLT2を阻害する有効濃度に達して網膜機能保護的に作用するものである。
本発明において血糖降下作用が認められない低用量としては、血糖が有意に降下しない量であり、例えば、SGLT2阻害物質が認可されている血糖降下薬の有効成分の場合には、認可された最小投与量よりも少ない用量を意味する。その下限は、効果が奏される範囲で適宜決定すればよいが、例えば、カナグリフロジン水和物は、認可された最小投与量の1/100程度である。イプラグリフロジン L−プロリンは、最小投与量における最高血中濃度(Cmax)がカナグリフロジンと類似し、阻害活性を示すIC50値も類似することから、同様に、認可された最小投与量の1/100程度である。ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、ルセオグリフロジン水和物、エンパグリフロジン、トホグリフロジン水和物の場合は、最小投与量における最高血中濃度(Cmax)がカナグリフロジンの約1/10程度であり、IC50値は類似することから、1/10程度である。
具体的には、血糖降下薬として認可されているカナグリフロジン水和物では、成人1日当たり(カナグリフロジンとして)100mg未満であり、90mg以下であってもよく、70mg以下であってもよく、50mg以下であってもよく、30mg以下であってもよく、10mg以下であってもよく、5mg以下であってもよく、その下限は、1mg程度である。
イプラグリフロジン L−プロリンでは、成人1日当たり(イプラグリフロジンとして)50mg未満であり、40mg以下であってもよく、30mg以下であってもよく、20mg以下であってもよく、10mg以下であってもよく、5mg以下であってもよく、1mg以下であってもよく、その下限は、0.5mg程度である。
ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物では、成人1日当たり(ダパグリフロジンとして)5mg未満であり、4mg以下であってもよく、3mg以下であってもよく、2mg以下であってもよく、1mg以下であってもよく、その下限は、0.5mg程度である。
ルセオグリフロジン水和物では、成人1日当たり(ルセオグリフロジンとして)2.5mg未満であり、2mg以下であってもよく、1.5mg以下であってもよく、1mg以下であってもよく、0.5mg以下であってもよく、その下限は、0.25mg程度である。
エンパグリフロジンでは、成人1日当たり10mg未満であり、9mg以下であってもよく、6mg以下であってもよく、4mg以下であってもよく、2mg以下であってもよく、その下限は、0.1mg程度である。
トホグリフロジン水和物では、成人1日当たり(トホグリフロジンとして)20mg未満であり、18mg以下であってもよく、15mg以下であってもよく、10mg以下であってもよく、5mg以下であってもよく、その下限は、2mg程度である。
本発明の治療剤の投与形態としては、経口用、注射用等が挙げられるが、既存のSGLT2阻害薬(血糖降下薬)同様、経口用であることが好ましい。また、本発明の治療剤の形態としては、錠状、顆粒状、粉末状、カプセル状、液状等、各種形態を挙げることができる。
また、本発明の治療剤を用いた高血糖に起因しない網膜疾患の治療方法としては、SGLT2阻害物質を有効成分とする本発明の治療剤を、血糖降下が認められる用量又は血糖降下が認められない用量で患者に投与する方法であれば特に制限されるものではなく、上記のように、その投与方法としては、経口投与、注射投与等を例示することができる。本発明の治療剤の詳細及びその投与量、並びに治療対象の網膜疾患の具体例等については上記のとおりである。
[予備試験]
BALB/cマウスに、光照射(8000lux、10時間)を行い、その後1週間飼育した。既存のSGLT2阻害薬イプラグリフロジンを0.03mg/kg/日、及び0.1mg/kg/日の量で、光照射日を含み4日間経口投与し、体重及び血糖に対する効果を確認した。なお、本モデルは、加齢黄斑変性症モデルとして汎用されている。
図1及び図2に、既存のSGLT2阻害薬イプラグリフロジン0.03mg/kg/日、及び0.1mg/kg/日の投与の場合の体重および血糖値の結果を示す。
図1及び図2に示すように、いずれの投与量においても、イプラグリフロジン非投与の場合と比較して体重、血糖に変化は認められなかった。なお、尿糖についても、体重、血糖と同様に、イプラグリフロジン非投与の場合と比較して変化は認められなかった。
[実施例1]
ヘマトキシリン・エオジン染色にて、イプラグリフロジンの血糖降下を認めない低用量(0.03mg/kg/日、及び0.1mg/kg/日)における網膜に対する保護効果を確認した。その結果を図3及び図4に示す。図4は、網膜の外顆粒層(視細胞を含む)の厚さを計測し、数値化したものである。
図2に示すように、イプラグリフロジン0.03mg/kg/日、及び0.1mg/kg/日は、血糖降下を示さない投与量であるが、図3及び図4に示すように、このイプラグリフロジン0.03mg/kg/日、及び0.1mg/kg/日の投与で、AMDマウスの網膜で見られた膜の菲薄化の有意な改善が認められた。ヒトの加齢黄斑変性、特に萎縮型においては、網膜色素上皮が徐々に萎縮していき、網膜が障害され視力が徐々に低下していくことから、イプラグリフロジンによる網膜の保護効果により、最終的には視覚機能の改善が期待される。
以上のように、本発明の治療剤は、血糖降下を認めない用量において、加齢黄斑変性症を改善する効果をもつことが明らかとなった。
本発明の治療剤は、加齢黄斑変性症等の治療薬としての新たな適応拡大を可能とするものであり、産業上の有用性は高い。

本発明において血糖降下作用が認められない低用量としては、血糖が有意に降下しない量であり、SGLT2阻害物質が認可されている血糖降下薬の有効成分の場合には、認可された最小投与量よりも少ない用量を意味する。その下限は、効果が奏される範囲で適宜決定すればよいが、例えば、カナグリフロジン水和物は、認可された最小投与量の1/100程度である。イプラグリフロジン L−プロリンは、最小投与量における最高血中濃度(Cmax)がカナグリフロジンと類似し、阻害活性を示すIC50値も類似することから、同様に、認可された最小投与量の1/100程度である。ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、ルセオグリフロジン水和物、エンパグリフロジン、トホグリフロジン水和物の場合は、最小投与量における最高血中濃度(Cmax)がカナグリフロジンの約1/10程度であり、IC50値は類似することから、1/10程度である。

Claims (4)

  1. ナトリウム/グルコース共輸送体2阻害物質(SGLT2阻害物質)を有効成分とすることを特徴とする高血糖に起因しない網膜疾患の治療剤。
  2. 血糖降下が認められない低用量で投与されるよう用いられることを特徴とする請求項1記載の治療剤。
  3. SGLT2阻害物質が、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ダパグリフロジン、ルセオグリフロジン、エンパグリフロジン及びトホグリフロジンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の治療剤。
  4. 高血糖に起因しない網膜疾患が、加齢黄斑変性症であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の治療剤。

JP2019505546A 2017-11-07 2017-11-07 網膜疾患治療剤 Pending JPWO2019092770A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2017/040017 WO2019092770A1 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 網膜疾患治療剤

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019193015A Division JP6831961B2 (ja) 2019-10-23 2019-10-23 網膜疾患治療剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2019092770A1 true JPWO2019092770A1 (ja) 2019-11-14

Family

ID=66438358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019505546A Pending JPWO2019092770A1 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 網膜疾患治療剤

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11382925B2 (ja)
JP (1) JPWO2019092770A1 (ja)
WO (1) WO2019092770A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011520965A (ja) * 2008-05-22 2011-07-21 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー Sglt2阻害剤を使用する高尿酸血症の治療方法およびsglt2阻害剤を含有する組成物

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016046311A1 (en) 2014-09-25 2016-03-31 Astrazeneca Ab Combination of an omega-3 fatty acid and an sglt-2 inhibitor for treating diseases of the liver
WO2016174155A1 (en) 2015-04-30 2016-11-03 Boehringer Ingelheim International Gmbh Methods and pharmaceutical compositions comprising a sglt2 inhibitor for treating or improving erectile dysfunction
JP6563376B2 (ja) 2016-08-26 2019-08-21 合同会社カルナヘルスサポート 網膜症治療剤
JPWO2018043463A1 (ja) 2016-08-30 2019-06-24 国立大学法人 新潟大学 老化細胞除去薬

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011520965A (ja) * 2008-05-22 2011-07-21 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー Sglt2阻害剤を使用する高尿酸血症の治療方法およびsglt2阻害剤を含有する組成物

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
DZIUBA, J. ET AL.: "Modeling Macrovascular and Microvascular Outcomes of the SGLT-2 Inhibitor Dapagliflozin vs. Standard", DIABETES, vol. vol.62, issue Supplement1, JPN6018001295, 2013, pages 672, ISSN: 0003994952 *
MORSAL, M. ET AL.: "Potential role of uric acid in the molecular pathogenesis of age-related macular degeneration", MEDICAL HYPOTHESES, vol. 66, no. 4, JPN6018001297, 2006, pages 793 - 795, XP005266972, ISSN: 0003994953, DOI: 10.1016/j.mehy.2005.10.014 *
TAKAHASHI, T. ET AL.: "Luseogliflozin(TS-071), a Novel, Potent and Selective SGLT2 Inhibitor, Prevents Diabetic Retinopathy", DIABETES, vol. vol.61, issue Supplement1, JPN6018001293, 2012, pages 279, ISSN: 0003994951 *
TAKAKURA, S. ET AL.: "Effect of ipragliflozin, an SGLT2 inhibitor, on progression of diabetic microvascular complications", LIFE SCIENCES, vol. 147, JPN6018001290, January 2016 (2016-01-01), pages 125 - 131, XP029422241, ISSN: 0003994950, DOI: 10.1016/j.lfs.2016.01.042 *

Also Published As

Publication number Publication date
US11382925B2 (en) 2022-07-12
US20210154218A1 (en) 2021-05-27
WO2019092770A1 (ja) 2019-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023052486A (ja) トラジピタントによる治療方法
RU2686670C2 (ru) Лечение аллергического ринита с использованием комбинации мометазона и олопатадина
US9662360B2 (en) Treatment of herpes, pseudomonas, staph, and hepatitis
CN107847520A (zh) 治疗炎性病症和免疫疾病的方法和组合物
JP6563376B2 (ja) 網膜症治療剤
Ansari et al. Nigella sativa: A non-conventional herbal option for the management of seasonal allergic rhinitis
AU2014249530A1 (en) Use of levocetirizine and montelukast in the treatment of anaphylaxis
CN105168500B (zh) 一种用于治疗小儿口腔溃疡的药物组合物及其制备方法
JP6831961B2 (ja) 網膜疾患治療剤
JPWO2019092770A1 (ja) 網膜疾患治療剤
CN102793870B (zh) 一种治疗肾结石的中草药
WO2020230251A1 (ja) 網膜疾患治療剤
JP2019112472A (ja) 網膜症治療剤
CN105935443A (zh) 一种治疗糖尿病性白内障的药物组合物
Dumitru Medical treatment of cystic echinococcosis
CN101322717A (zh) 一种防治眼睛疾病药物组合物
CN105326954A (zh) 一种治疗睑缘炎的中药组合物及其制备方法
RU2718061C1 (ru) Композиции и способы лечения заболеваний носа и слизистой оболочки околоносовых пазух агонистами никотинового ацетилхолинового рецептора
JP6563375B2 (ja) 腎症治療剤
CN104706639B (zh) 一种治疗雄性勃起功能障碍的药物组合物及其用途
CN107569577A (zh) 一种药物组合物在制备治疗三叉神经痛的药物中的应用
CN100496491C (zh) 治疗慢性鼻炎的甲苯咪唑新剂型
KR102275250B1 (ko) 셀레늄과 프로폴리스를 유효성분으로 포함하는 안구 건조증 예방 및 치료용 조성물
CN105213398B (zh) 一种治疗糖尿病的药物组合物
CN103845378A (zh) 一种用于治疗青光眼的中药

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190201

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190201

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190312

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190625

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190724