JPWO2019082888A1 - 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン - Google Patents

水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン Download PDF

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Abstract

[課題]本発明は、筆記した際にも筆跡が滲み難く、掠れや線割れをおこすこと無く良好な筆跡が得られ、インキ組成物の保存安定性に優れた水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペンを提供すること。[解決手段]水と、着色剤と、特定の構造を有する共重合体とを含んでなる水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン。

Description

本発明は、水性ボールペン用インキ組成物および水性ボールペンに関する。さらに詳しくは、筆記性能に優れた水性ボールペン用インキ組成物および水性ボールペンに関する。
従来、架橋型アクリル酸重合体を剪断減粘性付与剤として用いた水性ボールペン用インキ組成物が開示されている(例えば特許文献1〜3)。
この種のインキは、剪断応力が加わらない静置時には高粘度であり、機構内において安定的に保持されており、筆記時にあってはボールの高速回転によって生じる高剪断力によってボール近傍のインキが低粘度化し、その結果、インキはボールとボール収容部の間隙から吐出して紙面に転写されるものである。紙面に転写されたインキは剪断力から解放されると再び高粘度状態となり、従来の水性インキ組成物の欠点である筆跡の滲みの発生を改善できるものである。また、前述の剪断減粘性によって、インキを保持する所謂中綿を必要とせず、インキを最後まで使用可能であったり、インキ流量を調節する流量調節部材(例えば、櫛歯状部材等のインキ一時的保溜部材)を要しないので、簡易な構造の筆記具が得られる等、多くの利点を有するため広く適用されている。
しかしながら、紙面に転写された後の滲み発生を抑制する効果にはさらなる改善が望まれている。また、剪断減粘性付与剤として従来知られている架橋型アクリル酸重合体を用いると、架橋部が化学結合されているため、静置時のインキ粘度を高くできるが、剪断力によって低粘度化するときに架橋部の影響によりインキ粘度を一定値より低くすることができないため、筆記用水性インキ組成物として筆記具に用いた際は、筆跡が掠れたり筆跡が中抜けとなる所謂線割れをおこすことがあり、改善が望まれていた。
特開2000−136340号公報 特開2001−64559号公報 特開2002−294132号公報
本発明は、筆記した際にも筆跡が滲み難く、掠れや線割れをおこすことが無く、良好な筆跡が得られ、インキ組成物の保存安定性に優れ、さらには筆跡乾燥性を向上し、書き味が良好な水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペンを提供するものである。
本発明者は課題を解決するため、鋭意検討した結果、水と、着色剤と、特定の共重合体とを含んでなる水性ボールペン用インキ組成物とすることにより、課題を解決できることを知見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明による水性ボールペン用インキ組成物は、
水と、
着色剤と、
下記式(1)で表されるモノマーと下記式(2)で表されるモノマーを共重合して得られた共重合体と
Figure 2019082888
(式中、Rは、水素またはメチル基である)
Figure 2019082888
(式中Rは、水素またはメチル基であり、かつRは、炭素数1〜5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
を含んでなるものである。
また、本発明による水性ボールペンは、前記した水性ボールペン用インキ組成物を具備してなるものである。
本発明によれば、特定の構造を有する共重合体を用いたことにより、剪断応力が加わった際に、インキ粘度が従来と比較して低下し、筆跡が掠れたり、線割れをおこすことが無く、良好な筆跡を保つことができる。一方で、前記共重合体は、アルキル基が分子間力により可逆性の物理結合を生じることにより、静止時のインキ粘度を高く保持することが可能となり、筆跡が滲み難く、インキの保存安定性が向上するなど優れた効果を奏する。
さらに、特定の界面活性剤を含有することで、紙面への浸透性が向上する為筆跡乾燥性が向上し、潤滑性が向上することで書き味が良好となるなど優れた効果を奏する。
<水性ボールペン用インキ組成物>
本発明による水性ボールペン用インキ組成物(以下、場合により「インキ組成物」と表す)は、水と、着色剤と、特定の共重合体とを含んでなる。
<共重合体>
本発明によるインキ組成物は、下記式(1)で表されるモノマーと下記式(2)で表されるモノマーとを共重合して得られた共重合体(以下、単に共重合体ということがある)を含んでなる。
Figure 2019082888
(式中、Rは、水素またはメチル基である)
Figure 2019082888
(式中、Rは、水素またはメチル基であり、かつRは、炭素数1〜5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
本発明において、特定の構造を有する共重合体が用いられる。この共重合体は、剪断減粘性付与剤として機能しうる。本発明に用いられる共重合体は、カルボン酸基とカルボン酸エステルを有している。本発明の特定構造を有する共重合体は、カルボン酸エステルの炭素数1〜5のアルキル基が疎水基であるためインキ組成物中で疎水基間の分子間力によるアルキル基の凝集により、可逆性の物理的な結合をしてネットワークを形成、即ち結合点のように働く。この為、静止時の粘度が高くなる。そして剪断をかけると結合点のように働いている部分の物理的な結合が解離することで、インキ粘度が低下する。前記の通り、アルキル基の凝集と解離の可逆的作用により、静止時と筆記時の粘度勾配が従来と比較して大きくなるため、良好な安定性と筆記性が両立できる。すなわち、インキ組成物をボールペンに用いた際に、従来よりも筆記時の粘度が低下するため、掠れ、線割れなどをおこさずに、良好な筆記が可能となる。また、筆記時の粘度に対して静止時のインキ粘度が従来よりも高くなることから、筆記後のインキは静置粘度に回復して筆跡の滲みが抑えられる。さらにインキ組成物に顔料等の固形物を用いた際には、分散が安定的に保たれるため、顔料等の沈降を防ぐことができる。この結果、インキの保存安定性が向上する。一方、従来の架橋型アクリル酸は、架橋部が不可逆的な化学結合をしているため、ネットワークを形成して静止時のインキ粘度は、高くなるが、剪断がかかった際にも架橋部の結合が切れることがないので、本願発明に用いられる共重合体を用いた場合と比較して、剪断がかかった際のインキ粘度が高くなる。従って、インキ組成物をボールペンに用いた際に、その筆跡が掠れたり、線割れするなど、筆跡に影響を及ぼすことがある。本願発明によるインキ組成物を用いることで、従来の課題を解決することができる。
本発明に用いられる共重合体は、式(1)で表されるモノマーと式(2)で表されるモノマーとを共重合して得られた共重合体であり、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体である。本発明において(メタ)アクリルは、アクリルとメタクリル両者を包含することを意味する。具体的には、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル−メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。本発明に用いる共重合体は、ランダム、ブロック、などの共重合体を用いることができる。これらの共重合体は、単独でまたは2種以上用いることができる。
また、共重合体のRは、炭素数1〜5の直鎖または側鎖を有するアルキル基であるが、炭素数が5より大きくなるとアルキル基の立体障害が大きくなり、アルキル基同士の凝集力が低下する。また、炭素数が5より大きくなるとアルキル基の疎水性が増大するため、一部で分離や沈殿などを生じやすくなり、不均一化する場合がある。このためインキ組成物中での安定性が劣る傾向にある。炭素数が1〜5の範囲にあると、アルキル基同士の凝集力が高く働き、物理的な結合をして分子間でのネットワークを形成するため、好ましい。さらにアルキル基が直鎖であると、側鎖を有するアルキル基と比較して立体障害が小さくなるため、好ましい。特にRが、炭素数1のメチル基、炭素数2のエチル基の場合、疎水力が大きくないため、分子中へのアルキル基の導入量を比較的多く設計することが可能となる。アルキル基の導入量を多くすることでアルキル基同士の物理的な結合点を多く配置することが可能となり、より静置時粘度を高く、剪断時粘度を低くするなどの効果が得られるので、特に好ましい。
また、式(1)で表されるモノマーと式(2)で表されるモノマーとを共重合して得られた共重合体のカルボン酸とカルボン酸エステルの比は、モル比で、1:0.05〜1:10、より好ましくは、1:0.1〜1:5、さらに好ましくは、1:0.3〜1:3である。カルボン酸エステルの比が小さ過ぎるとアルキル基の物理結合効果が不十分となり、増粘性や静置時と剪断時の粘度勾配が小さくなる傾向があり、カルボン酸エステルの比が大きすぎると、共重合体の疎水性が増大するため、一部の分離や沈殿を生じる恐れがある。この範囲にあると、高い静置粘度と低いせん断時粘度とを両立することができるので、特に好ましい。
また、式(1)で表されるモノマーと式(2)で表されるモノマーを共重合して得られた共重合体は、アクリル酸由来のモノマー、すなわちアクリル酸またはそのエステルと、メタクリル酸由来のモノマー、すなわちメタクリル酸またはそのエステルと、を共重合して得られた共重合体であってもよい。このような場合、アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位の比は、モル比で、好ましくは1:0.01〜1:5、より好ましくは1:0.05〜1:2、特に好ましくは、1:0.1〜1:1.5である。メタクリル酸由来の繰り返し単位の比が大きすぎると、共重合体の疎水性が増大するため、一部の分離や沈殿を生じる恐れがある。この範囲にあると、高い静置粘度と低い剪断時粘度とを両立することができるので、特に好ましい。
なお、式(1)で表されるモノマーと式(2)で表されるモノマーとを共重合して得られた共重合体は、以下の式(i):
Figure 2019082888
(式中、Rは、水素またはメチル基である)
で示される繰り返し単位と、
以下の式(ii):
Figure 2019082888
(式中、
は、水素またはメチル基であり、かつ
は、炭素数1〜5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
で示される繰り返し単位と
を含んでなる。
また、式(i)の繰り返し単位と式(ii)の繰り返し単位の数の比は、個数比で、1:0.05〜1:10、より好ましくは、1:0.1〜1:5、さらに好ましくは、1:0.3〜1:3である。式(ii)の繰り返し単位の比が小さ過ぎるとアルキル基の物理結合効果が不十分となり、増粘性や静置時と剪断時の粘度勾配が小さくなる傾向があり、カルボン酸エステルの比が大きすぎると、共重合体の疎水性が増大するため、一部の分離や沈殿を生じる恐れがある。この範囲にあると、高い静置粘度と低いせん断時粘度とを両立することができるので、特に好ましい。
尚、共重合の条件は、特に限定されず、公知の重合条件を適宜適用することができる。例えば、各モノマーを溶媒に溶解させた後、その溶液に重合開始剤を加え、加熱条件下で反応させることによって、重合させることができる。
本発明に用いられる共重合体の質量平均分子量は、好ましくは1,000以上であり、より好ましくは、5,000以上であり、さらに好ましくは、20,000以上である。前記より小さいと十分な粘度を発現しにくくなる恐れがある。また、好ましくは1,000,000以下であり、より好ましくは700,000以下でありさらに好ましくは600,000以下である。前記より大きいと、高剪断時の粘度が高くなりすぎる恐れがある。ここで質量平均分子量とは、ポリスチレン換算質量平均分子量であり、ポリスチレンを基準としてゲル浸透クロマトグラフィにより測定することができる。
本発明に用いられる共重合体の配合量としては、インキ組成物全質量に対し、0.01〜10質量%の範囲で用いることができる。好ましくは、0.05〜5質量%の範囲であり、さらに好ましくは、0.1〜2質量%の範囲である。この範囲より大きいと、静置時の粘度が高くなり、インキ組成物の分散安定性が向上し、さらに筆跡が滲まないが、剪断時のインキ粘度が若干高くなる傾向があり、筆記性能が若干低下する傾向が見られる。この範囲より小さいと、剪断時のインキ粘度は低下し、筆跡が掠れたり、線割れをすることがないが、筆跡が滲む傾向が見られる。前記範囲にあると、インキ組成物の分散安定性を保ちつつ、筆記した際にかすれや線割れをおこすことが無く、筆跡が滲むことがなく、優れたインキ安定性と筆記性能が得られるため、好ましい。
<架橋剤>
本発明によるインキ組成物は架橋剤を用いることができる。本発明に用いる架橋剤とは、本発明に用いられる共重合体と可逆性の物理的な架橋を形成することが可能な化合物であり、本発明に用いられる共重合体のエステルのアルキル基とファンデルワールスによる分子間凝集力を発現できる化合物である。インキ組成物が静止状態にある際には、架橋剤が本発明に用いられる共重合体のアルキル基と物理結合による架橋点を形成し、本発明に用いられる共重合体と架橋剤で強固なネットワークを形成することが可能であり、インキ組成物に剪断力が加えられた際には、架橋点の物理結合が簡単に外れる化合物である。
架橋剤は、アルキル基が、前記の通り、本発明に用いられる共重合体のアルキル基と物理架橋を形成する為、本発明に用いられる共重合体単独で用いた際よりも架橋点の増加や、本発明に用いられる共重合体のアルキル基に対して、分子間距離や分子密度を補完する効果も得られるため、さらに強固なネットワークを形成することができる。従って、本発明に用いられる共重合体と架橋剤を含んでなるインキ組成物は、本発明に用いられる共重合体を単独で用いる場合と比較して、静置時のインキ粘度をより高くすることができる。さらに、架橋点が物理結合であるため、剪断がかかった際に、それぞれの物理結合が外れて、インキ組成物の粘度が低下し、従来の架橋型アクリル酸などの剪断減粘性付与剤や、本発明に用いられる共重合体単独で用いたインキ組成物と比較して、低い粘度となり、結果として静置時と剪断時の粘度勾配をさらに大きくすることができる。また、本発明に用いられる共重合体が少量でも高い粘度が発現するなどの効果が得られる。この結果、インキ組成物の保存安定性が向上し、水性ボールペンに用いた際に筆記性が向上するなど、インキ組成物としての性能が向上する。
本発明に用いる架橋剤としては、具体的には、アルキル変性グルコース、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキル変性ポリエチレンオキシド、フェニル変性ポリエチレンオキシド、フェニルアルキル変性ポリエチレンオキシドなどが挙げられる。架橋剤はアルキル基を含む高分子化合物、低分子化合物のいずれを用いても効果が得られるが、低分子化合物を用いた方が剪断時の粘度がより低い傾向にあり、静置時と剪断時の粘度勾配を大きくすることができるため好ましい。アルキル基としては、炭素数1〜30が用いられ、好ましくは1〜22、より好ましくは1〜18である。特に、アルキル基の炭素数が同じ場合には、立体障害の少ない化合物を用いると、その効果が大きくなるので、好ましい。
<着色剤>
本発明において用いることができる着色剤としては、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。
本発明において用いることができる染料としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能であれば特に制限されるものではない。例えば、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、直接染料、分散染料および食用色素など各種染料が挙げられ、これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。染料の添加量は、インキ組成物の総質量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
具体的には、酸性染料としては、C.I.アシッドレッド18、C.I.アシッドレッド51、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド289、C.I.アシッドオレンジ10、C.I.アシッドイエロー3、C.I.アシッドイエロー7、C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドイエロー42、C.I.アシッドグリーン3、C.I.アシッドグリーン16、C.I.アシッドブルー1、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー22、C.I.アシッドブルー90、C.I.アシッドブルー239、C.I.アシッドブルー248、C.I.アシッドバオレット15、C.I.アシッドバイオレット49、C.I.アシッドブラック1、C.I.アシッドブラック2、塩基性染料としては、C.I.ベーシックオレンジ2、C.I.ベーシックオレンジ14、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックブルー9、C.I.ベーシックブルー26、C.I.ベーシックバイオレット1、C.I.ベーシックバイオレット3、C.I.ベーシックバイオレット10、直接染料としては、C.I.ダイレクトレッド28、C.I.ダイレクトイエロー44、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー87、C.I.ダイレクトバイオレット51、C.I.ダイレクトブラック19、食用色素としては、C.I.フードイエロー3、C.I.フードブラック2などが挙げられる。
本発明において用いることができる顔料としては、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、キノフタロン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系、アルミ顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、補色顔料等が挙げられる。その他、着色樹脂粒子体として顔料を媒体中に分散させてなる着色体を公知のマイクロカプセル化法などにより樹脂壁膜形成物質からなる殻体に内包又は固溶化させたマイクロカプセル顔料、液晶類、可逆熱変色性組成物、フォトクロミック材料などの機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料を用いても良い。更に、顔料を透明、半透明の樹脂等で覆った着色樹脂粒子などや、また着色樹脂粒子や無色樹脂粒子を、顔料もしくは染料で着色したもの等も用いることもできる。これらの染料および顔料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。含有量は、インキ組成物全量に対し、1質量%〜20質量%が好ましい。前記の通り、本発明において、着色剤として顔料を用いた際に分散が安定的に保たれるため、顔料等の沈降を防ぐことができるなど、特に高い効果が得られる。
また、従来、顔料はインキ組成物中で分散しているため、染料系と比較して、紙面への浸透性が劣りやすい傾向にあり、筆跡乾燥性を向上させにくい。しかしながら、本発明においては、後述する界面活性剤を用いることで、着色剤として顔料を用いた場合でも筆跡乾燥性を向上することができる。さらに、顔料は、耐水性、耐光性に優れ、良好な発色が得られる。以上のことから、着色剤としては顔料を用いることが好ましい。
<水>
水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外ろ過水または蒸留水などを用いることができる。
<その他>
本発明によるインキ組成物は、本発明の性能を損なわない範囲で、インキ物性や機能を向上させる目的で、水溶性有機溶剤、pH調整剤、保湿剤、防錆剤、防腐剤、増粘剤、その他の剪断減粘性付与剤などの各種添加剤を含んでもよい。
さらには、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンなどの消泡剤を添加することもできる。
界面活性剤として、アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤を用いることで、筆跡乾燥性を向上することができる。本願発明に用いられる共重合体と併用することでより好ましい効果を呈することが可能となる。すなわち、本発明に用いられる共重合体を用いることで筆記時にインキ組成物の剪断時粘度が従来の架橋型アクリル酸重合体よりも低粘度化するため、従来よりもインキ組成物を紙繊維(紙面)に対して速やかに浸透させることができる。さらにアセチレン結合を有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤により、後述する浸透促進効果により、本発明に用いられる共重合体の効果と相乗効果を呈し、紙面への浸透性がさらに向上すると考えられる。この結果、インキ組成物中の前記成分が、インキ組成物の粘度を低下させることと、浸透性を向上する働きをして、筆跡乾燥性が高いものとなる。
<アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤>
本発明のインキ組成物に用いられるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、エチレンオキシド付加モル数が10以下であることが好ましい。
エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤とは、エチレンオキシドが付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤であって、界面活性剤のエチレンオキシド付加モル数が10以下であるものである。例えば、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレングリコール系界面活性剤やエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレンアルコール系界面活性剤などが挙げられる。
このエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、紙面に対する浸透性を顕著に向上させることができる。このため、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなるインキ組成物は、紙に素早く浸透することができるようになり、よって、得られる筆跡が完全に乾燥するまでの時間が短縮され、紙面や筆跡自体がこすれて汚れることを防止できる筆跡乾燥性に優れたものとなる。特に、本発明に用いられる共重合体と、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、を併用することで、より筆跡乾燥性向上の効果が得られるため、効果的である。
これは、理由は定かではないが、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、浸透効果を発揮するための好適な疎水性と親水性のバランスを示すためである。
筆記後、インキ組成物が紙面に速やかに浸透するためには、筆記後のインキ組成物の表面張力を好適に制御する必要がある。筆記動作に伴う表面張力、いわゆる動的表面張力を瞬時に制御し、紙面への速やかな浸透性を得るためには界面活性剤分子のインキ中での挙動が重要である。動的条件において界面活性剤分子が気液界面に速やかに配列し、瞬時に、しかも効果的に表面張力を制御するためには、特定構造の界面活性剤を用いることで可能となることから、筆跡乾燥性に優れたインキ組成物を得ることができる。
アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の親水性が高すぎると、インキ組成物への溶解性が高くなりすぎ、気液界面に対する界面活性剤分子の配列が速やかに成され難く、紙面に対する浸透性が向上しにくい傾向にある。逆に、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の疎水性が高すぎると、インキ組成物への溶解性が低くなりすぎ、紙面への浸透性が向上しにくいだけでなく、分離などによるインキ組成物への安定性が劣る傾向にある。
エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、親水性と疎水性のバランスが好適に保たれることから、この界面活性剤を用いると、活性剤分子は気液界面に適切に配列されるため、インキ組成物の表面張力はコントロールされ、インキ組成物の紙への浸透性が向上する。よって、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなるインキ組成物は、紙面に対する浸透性が向上し、優れた筆跡乾燥性が得られると推測する。
また、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、筆跡乾燥性を向上させると同時に、滑らかな書き味をもたらすなど、書き味を向上させる効果を併せもつ。これは、インキ組成物が、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなることで、ボールペンが有するボールとボールペンチップの間の潤滑性が向上し、かつ、ボール座の摩耗を抑制することができるためである。
尚、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなる本発明のインキ組成物は、その他の潤滑剤を含ませることが可能であるが、特には、潤滑剤の中でも、後述するリン酸エステル系界面活性剤と併用することが好ましい。
尚、本発明において、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のエチレンオキシド付加モル数が10以下であることが好ましいが、これは、エチレンオキシド付加モル数が10を超えると、親水性が高くなりすぎて、溶解性が高くなり、界面活性剤の界面への速やかな配列を損なわれる傾向にあり、筆跡乾燥性の向上が限定される傾向にあるためである。さらに、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤による効果向上を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数は、8以下であることが好ましい。さらには、エチレンオキシド付加モル数は、4以上であることが好ましい。エチレンオキシド付加モル数が4以上であれば、溶解性が落ちて、インキ組成物中で安定して存在しにくい状態となって界面活性剤の効果の経時安定性が低下することを防止できる。
また、本発明に用いられるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、さらにプロピレンオキシドが付加されていても良い。更なる筆跡乾燥性の向上やインキ組成物の経時安定性を考慮すると、本発明においては、エチレンレンオキシドとさらにプロピレンオキシドが付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を選択して用いることが好ましい。これは、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤が、エチレンレンオキシドとプロピレンオキシドの二つが付加された場合、疎水性と親水性のバランスがさらに好適に保たれるためである。
前述の通り、アセチレン結合を構造中に有し界面活性剤の効果を得るためには、その親水性と疎水性のバランスが適切に保たれることが好ましい。
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの両方が付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、親水性と疎水性のバランスが、さらに好適に保ちやすくなることから、この界面活性剤を用いると、インキ組成物中で非常に安定でありながら、活性剤分子は気液界面に速やかに配列される。このため、インキ組成物の表面張力は速やかにコントロールされ、インキ組成物の紙への浸透性が速やかに向上しやすい。よって、本発明において、エチレンオキシドとさらにプロピレンオキシドが付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を用いることにより、筆跡乾燥性はさらに向上し、またインキ経時安定性にも優れたインキ組成物を提供することができるため、好ましい。
エチレンオキシド付加モル数とプロピレンオキシド付加モル数の比は、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の疎水性と親水性のバランスを好適に保ち、筆跡乾燥性の更なる向上を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数:プロピレンオキシド付加モル数=1:1〜5:1であることが好ましい。
また、気液界面への配列性を考慮すれば、エチレンオキシド付加モル数とプロピレンオキシド付加モル数の合計が10以下であることが好ましい。付加モル数が多くなりすぎると、界面活性剤分子が長くなりすぎ、気液界面へ配列時に立体障害を生じやすくなる傾向があるが、付加モル数の合計が10以下であると界面活性剤の疎水性と親水性のバランスを好適に保ち、かつ気液界面への配列時の立体障害の影響も考慮された効果を得られるため特に好ましい。
さらに、筆跡乾燥性の向上や、インキ組成物の経時安定性を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数が5であり、プロピレンオキシド付加モル数が2である前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を用いることが、より好ましい。
また、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のHLB値は、3〜14であることが好ましく、6〜12であることがより好ましく、7〜9であることが特に好ましい。アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のHLB値が3以上であると、溶媒である水に溶け残ることなく安定に存在することができ、初期および経時的に効果得ることができるため好ましく、14以下であると疎水性により気液界面付近に配列しやすい状態となりやすく、少量でかつ瞬時に、筆跡乾燥性の向上などの界面活性剤がもたらす効果を得ることができるため、好ましい。
アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤については、例えば、アセチレンアルコール系界面活性剤、およびアセチレングリコール系界面活性剤等が挙げられるが、紙面への浸透性を向上し、筆跡乾燥性を向上しやすいことを考慮すれば、アセチレングリコール系界面活性剤を用いることが好ましい。
アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤の具体例としては、オルフィンシリーズ(日信化学工業株式会社製)、サーフィノールシリーズ、ダイノールシリーズ等(いずれもエアープロダクツジャパン株式会社製)が挙げられる。
<シリコーン系界面活性剤>
シリコーン系界面活性剤については、構造内のSi骨格、プロピレンオキシドなどの疎水基や、エチレンオキシドなどの親水基とのバランスをとり、好適とすることで、インキ組成物中で安定でありながら、活性剤分子が気液界面に速やかに配列し易くなるため、筆記時にインキ組成物の表面張力を速やかにコントロールして浸透性が向上し、筆跡乾燥性とインキ組成物の経時安定性を両立する優れたインキ組成物を得られやすくなる。シリコーン系界面活性剤の中でも、質量平均分子量が500〜3000であることが好ましい。これは前述の界面活性剤が気液界面への配列性に関して、質量平均分子量が3000を越えると、シリコーン系界面活性剤の分子が大きくなりすぎ、気液界面への配列が遅くなる傾向にあるため、筆跡乾燥性が十分でない場合がある。一方、質量平均分子量が3000以下であると、シリコーン系界面活性剤の分子が比較的小さくなることで、活性剤分子の気液界面への配列が速やかに成される傾向があり、筆跡乾燥性を向上しやすい。また、質量平均分子量が500未満であると、所望の筆跡乾燥性が得られにくいためである。上記効果をより考慮すれば、質量平均分子量が500〜3000であることが好ましく、より好ましくは、質量平均分子量が500〜2000であり、さらに考慮すれば、質量平均分子量が1000〜2000であることが好ましい。
また、シリコーン系界面活性剤は、筆跡乾燥性を向上させると同時に、滑らかな書き味をもたらすなど、書き味を向上させる効果を併せもつ。これは、インキ組成物が、シリコーン系界面活性剤を含んでなることで、ボールペンが有するボールとボールペンチップの間の潤滑性が向上し、かつ、ボール座の摩耗を抑制することができるためである。
尚、シリコーン系界面活性剤を含んでなる本発明のインキ組成物は、その他の潤滑剤を含ませることが可能であるが、特には、潤滑剤の中でも、後述するリン酸エステル系界面活性剤と併用することが好ましい。
シリコーン系界面活性剤の溶解度パラメーター(以下SP値)については、筆跡乾燥性を考慮すれば、SP値が8〜13であることが好ましく、より考慮すれば、SP値が9〜12であることが好ましく、さらにSP値が10〜11が特に好ましい。溶媒の主成分である水のSP値は23.4であり、シリコーン系界面活性剤のSP値が近すぎると溶解状態で安定化してしまうため気液界面への活性剤分子の配列が速やかに成され難くなる傾向にある。SP値が上述の範囲にあると、活性剤分子が気液界面に速やかに配列しやすく、インキ組成物中での安定性も得られることから好ましい。
シリコーン系界面活性剤については、具体的には、シルフェイスシリーズ(日信化学工業株式会社製)、BYKシリーズ(ビックケミー株式会社製)、Silsoft Spreadシリーズ、Coatosilシリーズ(いずれもモメンティブパフォマンスマテリアルズ社製)などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
また、アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤の総含有量について、インキ組成物全質量に対し、0.01〜3.0質量%がより好ましい。これは、前記アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤の総含有量が、0.01質量%未満だと、所望の筆跡乾燥性が得られづらく、3.0質量%を越えると、インキ組成物の経時安定性に影響が出やすいためである。さらに、より考慮すれば、0.05〜2.0質量%が好ましく、0.1〜1.5質量%が特に好ましい。
また、水の溶解安定性、水分蒸発乾燥防止等を考慮し、水溶性溶剤を用いる。水溶性有機溶剤としては、(i)エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、またはグリセリンなどのグリコール類、(ii)メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコールなどのアルコール類、および(iii)エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、3−メトキシブタノール、または3−メトキシ−3−メチルブタノールなどのグリコールエーテル類などが挙げられる。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。
水溶性有機溶剤の添加量は、インキ組成物に対して、0.1〜25質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
さらに、水溶性溶剤については、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤のSP値とは、異なるSP値とした水溶性溶剤を用いることが好ましい。これは、水溶性溶剤のSP値と、シリコーン系界面活性剤のSP値が近すぎると溶解状態で安定化してしまうため、気液界面への活性剤分子の配列が速やかに成され難くなる傾向にある。そのため、シリコーン系界面活性剤のSP値とは、異なるSP値とした水溶性溶剤を用いれば、活性剤分子が気液界面に速やかに配列しやすく、インキ組成物中での安定性も得られるため、好ましい。より、インキ組成物中での安定性を考慮すれば、シリコーン系界面活性剤のSP値と、水溶性溶剤のSP値との差が1以上であることが好ましく、より考慮すれば、3以上であることが好ましい。
pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウムなどの無機塩類、トリエタノールアミンやジエタノールアミンなどの水溶性のアミン化合物などの有機塩基性化合物、乳酸およびクエン酸などが挙げられる。pH調整剤の添加量は、インキ組成物に対して、0.1〜25質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
保湿剤としては、水溶性有機溶剤の他に尿素、またはソルビットなどが挙げられる。保湿剤の添加量は、インキ組成物に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
防錆剤としては、ベンゾトリアゾールおよびその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、サポニン、またはジアルキルチオ尿素などが挙げられる。
防腐剤としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3オン、N−(n−ブチル)−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート安息香酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール及びフェノールなどが挙げられる。
また、水溶性樹脂として、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどを用いることができる。さらに、樹脂エマルジョンとして、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂など含むエマルジョンを添加することができる。
また、潤滑性を向上することで、ボールの回転をスムーズにすることで、書き味を向上し、ボール座の摩耗抑制をしやすくするために、潤滑剤を用いることが好ましい。潤滑剤としては、脂肪酸、アルキルベンゼンスルホン酸、リン酸エステル、アミノ酸、N−アシルアミノ酸、脂肪族アミドアルキレンオキサイド付加物、テルペノイド酸誘導体、およびそれらの塩などが挙げられる。より具体的には、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル、アラニン、グリシン、リジン、スレオニン、セリン、プロリン、サルコシン、N-アシルサルコシン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドおよびそれらの塩などが挙げられる。特に、リン酸エステルを用いることが、好ましい。これは、リン酸基が金属吸着することで、より潤滑性を向上して、書き味を向上し、ボール座の摩耗抑制をしやすくするためである。リン酸エステルの種類としては、スチレン化フェノール系、ノニルフェノール系などの芳香族系リン酸エステル、ラウリルアルコール系、トリデシルアルコール系、オクチルフェノール系、ヘキサノール系などの脂肪族系リン酸エステル等が上げられる。この中でも、フェニル骨格を有すると立体障害により潤滑性に影響が出やすいため、脂肪族系のリン酸エステル系界面活性剤を用いる方が、好ましい。前記潤滑剤は、単独または2種以上混合して使用してもよい。
本発明のインキ組成物には、有機樹脂粒子を用いることができる。有機樹脂粒子を用いるとインキの垂れさがりを抑制することができる。本発明で用いることができる有機樹脂粒子としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂粒子や、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ナイロン樹脂などの化学構造中に窒素原子を含む含窒素樹脂粒子や、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子、セルロース樹脂粒子などが挙げられる。これらの有機樹脂粒子は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。
有機樹脂粒子の中でも、オレフィン系樹脂粒子、含窒素樹脂粒子を用いることが好ましい。これは、オレフィン系樹脂粒子が炭化水素化合物であり、無極性であるために水中で凝集が起こりやすく、この凝集構造と前記共重合体とが、相互に絡み合うことで、よりインキ漏れを抑制しつつ、インキ吐出量の不足などの不具合を起こさないような最適化された凝集構造を形成しやすいためと推定される。さらに、オレフィン系樹脂粒子は溶融温度が高いため、高温環境下であっても安定して存在しやすく、高圧環境にあった場合では、変形はしやすく変性はしにくいという特徴を持っており、インキ添加剤として好適に用いることが可能である。
オレフィン系樹脂粒子の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン、ならびにそれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、インキ漏れ抑制や書き味を向上することを考慮すれば、ポリエチレンを用いることが好ましく、具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低分子ポリエチレン、変性ポリエチレン、変性高密度ポリエチレンなどが挙げられる。その中でもインキ漏れ抑制効果を考慮すれば、低密度ポリエチレン、低分子ポリエチレン、変性ポリエチレンが好ましく、特に低密度ポリエチレンは、他種のポリエチレンよりも融点が低く、柔らかい性質があるため、ポリエチレン粒子が密着しやすく、粒子間の隙間を生じづらく、インキ漏れしづらいため、低密度ポリエチレンが好ましく、さらに、低密度ポリエチレンは、柔らかいため、書き味を向上するなど、好適に用いることが可能である。オレフィン系樹脂粒子は、必要に応じてポリオレフィン以外の材料を含んでいてもよい。
含窒素樹脂粒子の中でも、アミノ基またはイミノ基を有することが好ましい、これは、アミノ基及またはイミノ基を有すると、安定な凝集構造を長期間とりやすく、インキ漏れを抑制しやすいためである。なお、アミノ基、イミノ基の官能基を有する含窒素樹脂粒子としては、3級アミン、4級アミンなども含むものとする。
さらに、アミノ基またはイミノ基を有する窒素樹脂粒子の中でも、化学的に結合した三次元架橋構造を有する含窒素樹脂粒子を用いることが好ましい。これは、化学的に結合した三次元架橋構造を有すると、強度、耐熱性、耐溶剤性などに特に優れるため水性インキ中での吸湿などもせずに安定しているため、経時安定性に優れるため好ましい。さらに含窒素樹脂粒子自体の安定性と、含窒素樹脂粒子間の相互的な水素結合性により、長期間凝集構造をとりやすく、インキ漏れを安定して抑制しやすいためある。特に、架橋構造を有する含窒素樹脂粒子中でも、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂などの複素環構造を有する樹脂粒子は、より吸湿しづらく、安定しているため、好ましい。
架橋構造を有する含窒素樹脂粒子については、具体的には、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂粒子が挙げられる。また、アミド結合を有する含窒素樹脂粒子については、ナイロン6、ナイロン12などのナイロン樹脂やポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ウレタンウレア樹脂などのウレタン樹脂粒子などが挙げられる。
有機樹脂粒子の形状については、球状、もしくは異形の形状のものなどが使用できるが、摩擦抵抗を低減することを考慮すれば、球状樹脂粒子が好ましい。ここでいう球状樹脂粒子とは、真球状に限定されるものではなく、略球状の樹脂粒子や、略楕円球状の樹脂粒子などでも良い。
また、有機樹脂粒子の含有量について、インキ組成物全量に対し、0.01〜10.0質量%がより好ましい。これは、有機樹脂粒子の含有量が、0.01質量%未満だとインキ漏れを抑制しづらく、10.0質量%を越えると、凝集構造が強くなりやすく、書き味やドライアップ性能に影響が出やすいためである。さらに、より考慮すれば、0.02〜5.0質量%が好ましく、0.03〜1.0が特に好ましく、最も好ましくは、0.05〜0.5質量%が好ましい。
また、本発明のインキ組成物は、デキストリンを含むことができる。
これは、インキ組成物がデキストリンを含んでなることで、ボールペンのペン先のインキが乾燥する際、皮膜を形成することから、ボールとチップ先端の内壁との間の隙間からのインキ漏れを抑制したり、ペン先のドライアップ性能を向上したりする効果を得ることができる。特に、有機樹脂粒子とデキストリンと併用することは、インキ漏れ抑制において、より効果的である。
デキストリンの質量平均分子量については、5000〜120000がより好ましい。デキストリンの質量平均分子量が120000を超えると、ペン先に形成される皮膜が硬く、ドライアップ時の書き出しにおいて、筆跡がカスレやすい傾向があり、一方、質量平均分子量が5000未満だと、吸湿性が高くなりやすく、ペン先に生ずる皮膜が柔らかくなりやすく、インキ漏れ抑制の効果を十分に得られづらい傾向があるためである。さらに、質量平均分子量が20000より小さいと、皮膜が薄くなりやすい傾向があるため、質量平均分子量が、20000〜120000が特に好ましい。
デキストリンの含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜5質量%であることが好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、インキ漏れ抑制やペン先のドライアップ性能の向上効果が十分得られない傾向にあり、5質量%を越えると、インキ組成物中で溶解しづらい傾向にあるためである。よりインキ中の溶解性について考慮すれば、0.1〜3質量%であることが好ましく、よりインキ漏れ抑制やドライアップ性能の向上について考慮すれば、1〜3質量%であることが、特に好ましい。
また、本発明によるインキ組成物は、前記した式(1)および(2)から得られる共重合体以外のアクリル酸重合体などの従来公知の剪断減粘性付与剤をその他の剪断減粘性付与剤として用いることができる。ただし、その他の剪断減粘性付与剤はインキ安定性や筆記特性の改良効果が小さいため、本発明において特定されている共重合体の質量を基準として、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがとくに好ましい。
本発明によるインキ組成物の粘度勾配は、20℃における粘性指数nで表すことができる。ここで、粘性指数nは、S=αDnで示される粘性式中のnを指す。なお、Sは剪断応力(dyn/cm=0.1Pa)、Dは剪断速度(s−1)、αは粘性係数を示す。粘性指数nは、E型回転粘度計(DV−II+Pro、コーン型ローターCPE−42、ブルックフィールド社製)を用いてインキ粘度を測定して、算出することができる。
<インキ組成物の製造方法>
本発明によるインキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、各成分を必要量配合し、プロペラ攪拌、ホモディスパー、またはホモミキサーなどの各種攪拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
下記の配合組成および方法により、インキ組成物を得た。
(インキ組成物)
カーボンブラック(着色剤) 6.0質量%
ジエチレングリコール(水溶性有機溶剤) 10.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 3.0質量%
リン酸エステル(ラウリルアルコール系 潤滑剤) 1.0質量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.5質量%
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(防腐剤) 0.1質量%
(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸メチル共重合体
0.45質量%
(共重合体 カルボン酸とメチルエステルのモル比1:2.1、
アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位のモル比1:0.36 質量平均分子量49,000)
イオン交換水 79.05質量%
着色剤、水、水溶性有機溶剤、pH調整剤、潤滑剤、防錆剤、防腐剤をディスパーで加温撹拌等してベースインキを作製した。その後、上記作製したベースインキを加温しながら、共重合体を投入してホモジナイザー攪拌機を用いて均一な状態となるまで充分に混合攪拌して、実施例1のインキ組成物を得た。得られたインキ組成物のインキ粘度は、ブルックフィールド社製DV−II粘度計(CPE−42ローター)を用いて20℃の環境下で、剪断速度1.92sec−1(回転数0.5rpm)の条件にて粘度を測定したところ、2778mPa・sであり、剪断速度192sec−1(回転数50rpm)の条件にてインキ粘度を測定したところ、74mPa・sであった。
<実施例2〜25>
インキ組成物を表1〜3において表される組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を得た。
<比較例1、2>
インキ組成物を表3において表される組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を得た。
Figure 2019082888
Figure 2019082888
Figure 2019082888
(1)(メタ)アクリル酸(メタ)アクリル酸メチル共重合体
(カルボン酸とメチルエステルのモル比1:2.1、
アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位のモル比1:0.36)
(2)(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エチル共重合体
(カルボン酸とエチルエステルのモル比1:1、
アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位のモル比1:0.82)
(3)架橋型アクリル酸重合体(ハイビスワコー104 和光純薬株式会社製)
(4)架橋型アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体
(Pemulen TR1 ルーブリゾール社製 アルキルの炭素数10〜30)
(5)エチレンオキシドが付加されたアセチレングリコール系界面活性剤
エチレンオキシド(EO)付加モル数:7、HLB:8(日信化学工業株式会社製)
(6)エチレンオキシドが付加されたアセチレングリコール系界面活性剤
エチレンオキシド(EO)付加モル数:6、HLB:12
(エアプロダクツジャパン株式会社製)
(7)エチレンオキシドとプロピレンオキシドが付加されたアセチレングリコール系界面活性剤
エチレンオキシド(EO)付加モル数:5、
プロピレンオキシド(PO)付加モル数:2 HLB:8
(エアプロダクツジャパン株式会社製)
(8)シリコーン系界面活性剤、質量平均分子量1500、SP値10
(BYK345、ビックケミー株式会社製)
(9)シリコーン系界面活性剤、質量平均分子量600
(CoatOSil7608、モメンティブパフォマンスマテリアルズ社製)
(10)シリコーン系界面活性剤、質量平均分子量4000
(CoatOSil7604、モメンティブパフォマンスマテリアルズ社製)
(11)低密度ポリエチレン分散体、平均粒子径6μm、固形分40%
(ケミパールM200、三井化学株式会社製)
(12)ポリエチレンパラフィンワックス、平均粒子径1μm、固形分46%
(ノプコマルMS40、サンノプコ株式会社製)
(13)ポリエチレンワックス分散体、平均粒子径2μm、固形分48%
(ノプコ1245−M−SN、サンノプコ株式会社製)
(14)メラミンホルムアルデヒド縮合粒子、平均粒子径0.6μm、アミノ基を有する
(エポスターS8、株式会社日本触媒製)
(15)サンデックシリーズ、三和澱粉工業株式会社製
(質量平均分子量:100000)"
<実施例26〜31>
インキ組成物を表4において表される組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を得た。
<比較例3、4>
インキ組成物を表4において表される組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を得た。
Figure 2019082888
インキ安定性試験:実施例1〜31、比較例1〜4のインキ組成物を50mlスクリュー管に入れ、50℃で2ヶ月経時し、顕微鏡にてその状態を観察した。
A:着色剤などの凝集が見られず、初期状態を保っており、インキ安定性は良好。
B:着色剤などの凝集がわずかに見られ、上澄みがわずかに見られるなどインキ安定性が若干悪い。
C:着色剤などの凝集が見られ、初期の状態を保っておらず、インキ安定性が悪い。
実施例1〜31、比較例1、2のインキ組成物を、インキ収容筒の先端にボール径が0.7mm、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップ(ボール径:0.7mm、ボール表面の算術平均粗さ(Ra):1nm)をチップホルダーに介して具備したインキ収容筒内(ポリプロピレン製)に充填したレフィル(1.0g)を株式会社パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:G−2)に装着して、以下の試験および評価を行った。
筆記性試験1:実施例1〜31、比較例1、2のインキ組成物を用いたゲルインキボールペンを筆記角度65度、筆記速度4m/minで筆記用紙Aに筆記し、その時の筆跡の滲み状態を目視により観察した。
S:筆跡に滲みが見られず、良好な筆跡が得られている。
A:筆跡にわずかに滲みが見られるが、良好な筆跡が得られている。
B:筆跡に滲みが見られるが、実用上問題ない筆跡が得られている。
C:筆跡の滲みがひどく、実用上問題のある筆跡となっている。
筆記性試験2:実施例1〜31、比較例1、2のインキ組成物を用いたゲルインキボールペンを筆記角度65度、筆記速度4m/minで筆記用紙Aに筆記し、その時の筆跡の線割れ状態を目視により観察した。
A:筆跡に線割れが見られず、均一で良好な筆跡が得られている。
B:筆跡に線割れが見られるが、実用上問題ない筆跡が得られている。
C:筆跡の線割れがひどく、実用上問題のある筆跡となっている。
筆跡乾燥性能試験:実施例1〜31、比較例1、2のインキ組成物を用いたゲルインキボールペンを用いて筆記用紙Aに筆記後、経過時間毎に筆跡をティッシュペーパーで擦過させ、その筆跡の状態を下記基準に従って、筆跡乾燥性能を評価した。
S+:筆記3秒未満で、筆跡が乾燥したもの
S :筆記3秒以上、5秒未満で、筆跡が乾燥したもの
A :筆記5秒以上、10秒未満秒で、筆跡が乾燥したもの
B :筆記10秒以上、20秒未満秒で、筆跡が乾燥したもの
C :筆記20秒越えても、筆跡が乾燥しなかったもの
書き味:実施例1〜31、比較例1、2のインキ組成物を用いたゲルインキボールペンを用い、手書きによる官能試験を行い評価した。
S:極めて滑らかな書き味であった
A:滑らかな書き味であった
B:やや重い書き味を感じたが、実用上問題のないレベルであった
C:重く、滑りが悪い書き味であった
インキ漏れ試験:実施例1〜31、比較例1、2のインキ組成物を用いたゲルインキボールペンを40gの重りを試験用水性ボールペンの軸筒部分に付けて、ボールペンチップを吐出させて下向きにし、ボールペンチップのボールがボールペン用陳列ケースの底部に当接させた状態を保ち、20℃、65%RHの環境下に1日放置し、ボールペンチップ先端からのインキ漏れ量を測定した。
S:インキ漏れ量が5mg未満であるもの
A:インキ漏れ量が5〜15mgであるもの
B:インキ漏れ量が15mgを越えて、30mg未満のもの
C:インキ漏れ量が30mg以上のもの
一般的に水性ゲルボールペンのボールペンチップは、インキ漏れ抑制するために、ボールペンチップ先端に回転自在に抱持したボールを、コイルスプリングなどの弾発部材により直接又は押圧体を介してチップ先端縁の内壁に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備し、チップ先端の微少な間隙も非使用時に閉鎖することが好ましい。
(表1)〜(表3)に示した通り、実施例1〜4、7、9〜25のインキ組成物は、静置時(剪断速度1.92sec−1)と高剪断時(剪断速度192sec−1)の粘度勾配が大きく、インキ組成物の分散安定性、筆記性共に優れたもので有った。また、実施例5、6においては、筆跡に一部線割れが見られたが、滲みに関しては、優れたもので有った。比較例1、2においては、実施例1〜3、9〜25と比較して、特に、高剪断時の粘度が高く、筆記した際に線割れが見られ、筆記性能が劣っていた。(表4)において、実施例26〜31のインキ組成物は、インキ組成物の分散安定性、筆記性共に優れたもので有ったが、比較例3、4のインキ組成物は、インキ組成物に凝集が見られ、分散安定性が劣っており、水性ボールペン用インキ組成物として用いることができなかった。特に、架橋剤を用いた実施例27、29、31においては、加えない場合と比較して、より高い粘度が得られ、粘度勾配が大きく、優れた剪断減粘性を有していた。
前記の通り、実施例1〜31のインキ組成物及びそれを用いた水性ボールペンは、特定の共重合体を用いることにより、良好な性能を示すことが明らかとなった。
(表1)〜(表4)の結果より、実施例11〜25では、筆跡乾燥性能試験において良好な結果を示した。また、有機微粒子が配合された実施例9、10、12〜17、19〜25においてインキ漏れ試験において良好な結果を示した。さらに、実施例1〜3、7〜31においては、書き味が良好レベルの性能が得られた。
本発明の水性ボールペン用インキ組成物は、キャップ式、ノック式等のボールペンのほか、各種マーカー類などの筆記具用として用いることができる。

Claims (14)

  1. 水と、
    着色剤と、
    下記式(1)で表されるモノマーと下記式(2)で表されるモノマーとを共重合して得られた共重合体と
    Figure 2019082888
    (式中、Rは水素またはメチル基である)
    Figure 2019082888
    (式中、Rは、水素またはメチル基であり、かつRは、炭素数1〜5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
    を含んでなる、水性ボールペン用インキ組成物。
  2. 前記共重合体が、以下の式(i):
    Figure 2019082888
    (式中、Rは、水素またはメチル基である)
    で示される繰り返し単位と、
    以下の式(ii):
    Figure 2019082888
    (式中、
    は、水素またはメチル基であり、かつ
    は、炭素数1〜5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
    で示される繰り返し単位と
    を含んでなる、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記Rが、メチル基またはエチル基である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記式(i)で示される繰り返し単位と前記式(ii)で示される繰り返し単位の比が、個数比で、1:0.05〜1:10である、請求項2または3に記載の組成物。
  5. 前記共重合体の質量平均分子量が1,000以上100,000以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記共重合体の配合量が、前記組成物全質量に対して、0.01〜10質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記共重合体が剪断減粘性付与剤である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、または、シリコーン系の界面活性剤をさらに含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、またはシリコーン系の界面活性剤の配合量が、前記組成物全質量に対して、0.01〜3.0質量%である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤のエチレンオキシド付加モル数が10以下である、請求項8または9に記載の組成物。
  11. 前記シリコーン系の界面活性剤の質量平均分子量が500〜3,000である、請求項8または9に記載の組成物。
  12. 有機樹脂粒子をさらに含んでなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. デキストリンをさらに含んでなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の水性ボールペン用インキ組成物を具備してなる水性ボールペン。
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