JPWO2019082437A1 - ツイナックスケーブル及び多芯ケーブル - Google Patents

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Abstract

ツイナックスケーブル100は、第1の信号線および第2の信号線からなる一対の信号線、および一対の信号線を覆う絶縁層からなる信号線対と、ドレイン線と、信号線対およびドレイン線を覆うように絶縁層の外周側に配置されるシールドテープと、を含むツイナックス構造を備える。絶縁層はポリエチレンを主成分とし、30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む。また周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における絶縁層の誘電正接tanδが3.0×10−4以下である。

Description

本開示は、ツイナックスケーブル及び多芯ケーブルに関するものである。本出願は、2017年10月25日出願の日本出願第2017−206550号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
高速で信号を伝送する技術として差動伝送での信号伝送技術が知られている。差動伝送は、対をなす2本の信号線に逆位相の信号を流し、信号線間の電位差で伝送する方式である。差動伝送での通信に適用可能なツイナックスケーブルの一例が特許文献1に開示されている。
特開2004−87189号公報
本開示のツイナックスケーブルは、第1の信号線および第2の信号線からなる一対の信号線と一対の信号線を覆う絶縁層とを含む信号線対と、ドレイン線と、信号線対およびドレイン線を覆うように配置されるシールドテープと、を含むツイナックス構造を備える。絶縁層はポリオレフィン樹脂を主成分とし、30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む。また周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における絶縁層の誘電正接tanδが3.0×10−4以下である。
図1は、ツイナックスケーブルの一例を示す断面模式図である。 図2は、ツイナックスケーブルの一例を示す断面模式図である。 図3は、多芯ケーブルの一例を示す断面模式図である。
[本開示が解決しようとする課題]
ケーブルを通じて伝送されるデータ量の増大に伴い、差動伝送で通信を行う場合においても信号伝送のより一層の高速化が求められている。伝送損失(伝送ロス)は、信号の周波数及び信号伝送ケーブルの絶縁層の誘電正接と正の相関を持つため、信号伝送の高速化のためには、高周波数帯域における絶縁層の誘電正接を低減し、伝送損失をより一層低減して、信号の伝送を安定的に行う必要がある。また、差動伝送において信号の品質を高める為には、2本の信号線間の伝播遅延時間差(スキュー)を低減することが重要である。本開示では、信号の伝送損失を充分に低減でき、かつ、スキューを十分に低減できるツイナックスケーブルを提供することを目的の一つとする。
[本開示の効果]
上記ツイナックスケーブルによれば、信号の伝送損失およびスキューを充分に低減できるツイナックスケーブルを提供することができる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。本開示のツイナックスケーブルは、第1の信号線および第2の信号線からなる一対の信号線と一対の信号線を覆う絶縁層とを含む信号線対と、ドレイン線と、信号線対およびドレイン線を覆うように配置されるシールドテープと、を含むツイナックス構造を備える。絶縁層はポリオレフィン樹脂を主成分とし、30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む。また周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における絶縁層の誘電正接tanδが3.0×10−4以下である。
本開示のツイナックスケーブルは、第1の信号線および第2の信号線からなる一対の信号線と一対の信号線を覆う絶縁層とを含む信号線対と、ドレイン線と、信号線対およびドレイン線を覆うように配置されるシールドテープと、を含むツイナックス構造を備える。このようなツイナックス構造を有することにより、高精度かつ高速での信号伝送をより効率よく行うことができる。またドレイン線は接地され、ツイナックスケーブルにおける帯電を防止することができる。さらにシールドテープを含むことで、外部からの電磁ノイズの干渉を防ぎ、また、信号線対の各信号線間相互の干渉を低減することができる。
ツイナックスケーブルにおいて、高速に信号を伝送するためには、高周波数帯において安定的に信号伝送の高速化のためには、高周波数帯における信号の伝送を安定的に行う必要がある。高周波数になるほど伝送損失(伝送ロス)をより一層低減することが求められる。
ツイナックスケーブルの伝送損失を低減するためには、適切な材料を選定することが重要である。本発明者らは、上記目的を達成するために適切な材料について検討し、以下のような知見を得た。まず信号対を形成する絶縁層の主成分をポリオレフィン樹脂とする。ポリオレフィン樹脂は低伝送損失を達成するのに好適な材料である。またポリオレフィン樹脂は成形加工性、特に押出成形性にも優れている。
さらに、上記絶縁層として、ポリオレフィン樹脂を主成分とするとともに、30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む絶縁層を採用する。ポリオレフィン樹脂は絶縁層の主成分として好適な成分であるが、そのままでは絶縁層の酸化による劣化によりツイナックスケーブルの伝送損失が増大する傾向がある。絶縁層がヒンダードフェノール系酸化防止剤を含むことにより、絶縁層の酸化による劣化を防止し、伝送損失の増大を抑制することができる。但し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加する際、その含有量が重要である。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が多すぎると伝送損失が増大し、また、スキューが増大する問題がある。一方、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が少なすぎる場合には、酸化による劣化の影響で伝送損失が増大する。具体的にはヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が4000ppmを超えると伝送損失およびスキューの増大が顕著となる。また含有量が30ppm未満であると酸化による劣化の抑制効果が不十分である。そのためヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量を30ppm以上4000ppm以下とする必要がある。
さらに本発明者らの検討によれば、上記のような成分を含有する被覆層であっても、誘電正接tanδが大きすぎると充分に伝送損失を低減することができない。具体的には本開示のツイナックスケーブルにおいては、周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における絶縁層の誘電正接tanδが3.0×10−4を超えると、ツイナックスケーブルの信号の伝送損失が充分に低減されない。周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における誘電正接tanδが3.0×10−4以下である絶縁層を備えることで、ツイナックスケーブルの信号の伝送損失を充分に低減することができる。
すなわち、上記ツイナックス構造を備える本開示のツイナックスケーブルにおいて、ポリオレフィン樹脂を主成分とし、30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含み、かつ周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における絶縁層の誘電正接tanδが3.0×10−4以下である絶縁層とすることで、信号の伝送損失を充分に低減でき、また、スキューを低減することができるツイナックスケーブルとすることができる。
上記ツイナックスケーブルは、スキュー(信号線対の2本の信号線間の伝播遅延時間差)が6ps/m以下であってもよい。スキューがこのような範囲であれば、十分に高い信頼性での信号伝送を達成することができる。
上記ポリオレフィン樹脂の分子量分布Mw/Mnは6.0以上であるのが好ましい。上記スキューの発生を低減するためには、完成したケーブルの形状保持性を高めるだけでなく、ケーブルの形成時においてなるべく対称性の高い形状のツイナックスケーブルを形成することが重要である。一対の導体を備えるケーブルにおいては、ケーブルの対称性が損なわれると、2つの信号の進行経路の長さにズレが生じる。その結果、2つの信号間におけるスキューが生じ、通信の精度が低下する。対称性の高い絶縁層を安定的に形成するためには、絶縁層を構成する材料として、高い形状保持性と高い成形加工性を有する材料を選定することが重要となる。上記ツイナックスケーブルの絶縁層は押出成形により形成するのが生産効率上有利であることから、成形加工性のなかでも、特に高い押出成形性が求められる。
ポリオレフィン樹脂はそれ自体が形状保持性に優れた材料である。加えて上記ポリオレフィン樹脂の分子量分布Mw/Mnが6.0以上であると、押出成形時の加工性が良好となり、対称性が高く、高精度での信号伝送に適したツイナックスケーブルを得ることが容易となる。
上記ポリオレフィン樹脂は、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのいずれかであってもよい。ポリオレフィン樹脂としてこれらの樹脂は押出成形時の加工性に優れる。そのため、対称性が高く、高精度での信号伝送に適したツイナックスケーブルを得ることがより容易となる。
上記ポリオレフィン樹脂は電子線架橋されていてもよい。電子線架橋されたポリオレフィン樹脂を含有する絶縁層は、電子線架橋されていないものと比較して特に高温での形状保持性により優れ、外被を押出被覆する際に高温(150℃〜200℃)に曝されても、形状を保つことができる。その結果、スキューの発生をより低減し、ケーブルの信号伝送精度の安定性をより高めることができる。
上記ツイナックスケーブルは、ツイナックスケーブルの長手方向に垂直な断面において、第1の信号線の重心C1と、第2の信号線の重心C2とを結ぶ線分の垂直二等分線に関して、上記断面が線対称であってもよい。このような形状を有するツイナックスケーブルは、高精度かつ高速で信号伝送を行うのに好適である。
本開示の多芯ケーブルは、少なくとも1本の上記ツイナックスケーブルと、ツイナックスケーブルを内包するように配置される中空筒状の外被と、を備える。高精度の信号伝送を達成するためには、ツイナックスケーブルの変形をなるべく抑制する必要がある。ツイナックスケーブルが変形すると、スキューが増大する。外被をさらに備えることで、ツイナックスケーブルの形状保持性を高め、その結果、スキューの発生をより低減することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
次に、本開示のツイナックスケーブルおよび多芯ケーブルの一実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一又は相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
[ツイナックスケーブルの構成]
まず、図1を参照して実施の形態1を説明する。図1はツイナックスケーブルの一例を示す断面模式図である。図1に示すツイナックスケーブル100は、一本のケーブル当たり2本の信号線を有するツイナックス構造110を備える。図1を参照して、ツイナックス構造110は、第1の信号線としての第1の導体10aと、第2の信号線としての第2の導体10bとからなる信号線対70を含む。ツイナックス構造110は、さらに第1の絶縁層20aと、第2の絶縁層20bと、ドレイン線としての第3の導体60と、シールドテープ30とを備える。
[第1の信号線、第2の信号線、およびドレイン線]
第1の信号線としての第1の導体10a、第2の信号線としての第2の導体10b、及びドレイン線としての第3の導体60はいずれも線状の形状を有する。導体10a,10b,60は導電率が高く、かつ機械的強度が大きい金属からなる。このような金属としては、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、銀、軟鉄、鋼、ステンレス鋼等が挙げられる。上記第1の導体10a、第2の導体10b、及び第3の導体60としては、これらの金属を線状に成形した材料や、このような線状の材料にさらに別の金属を被覆した多層構造のもの、例えばニッケル被覆銅線、銀被覆銅線、銅被覆アルミニウム線、銅被覆鋼線等を用いることができる。
[絶縁層]
実施の形態1に係るツイナックスケーブル100のツイナックス構造110は、絶縁層として、2つの絶縁層20a,20bを備える。第1の絶縁層20aは、第1の信号線としての第1の導体10aの外周側を被覆するように配置される。また第2の絶縁層20bは、第2の信号線としての第2の導体10bの外周側を被覆するように配置される。
第1の絶縁層20aと、第2の絶縁層20bとはポリオレフィン樹脂を主成分とする。「主成分」とは、第1の絶縁層20aと、第2の絶縁層20bとをそれぞれ構成する構成成分うち、ポリオレフィン樹脂の割合が50質量%以上であることを意味する。第1の絶縁層20aと、第2の絶縁層20bとをそれぞれ構成する構成成分のうち、ポリエチレンの割合が90質量%以上であるのが好ましく、95質量%以上であるのがより好ましく、99質量%以上であるのが特に好ましい。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE:Low Density Polyethylene)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE:Linear Low Density Polyethylene)、超低密度ポリエチレン(VLDPE:Very Low Density Polyethylene)、高密度ポリエチレン(HDPE:High Density Polyethylene)ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリ(4−メチルペンテン−1)、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマーなどが挙げられる。なかでもLDPE及びLLDPEから選択される少なくとも1種が好ましい。絶縁層20a,20bは、LDPE及びLLDPEのいずれか一方を含有していてもよく、LDPEとLLDPEの両方を含んでいてもよい。絶縁層20a,20bを構成する全ポリエチレン成分のうち、LDPE及びLLDPEの合計の割合は、90質量%以上であるのが好ましく、95質量%以上であるのがより好ましく、99質量%以上であるのが特に好ましい。
ポリオレフィン樹脂の分子量分布Mw/Mnは6.0以上であるのが好ましい。分子量分布Mw/Mnが6.0以上であると、押出成形時の加工性が良好となる。そのため対称性の高い形状を有し、高精度の信号伝送に適したツイナックスケーブルを得ることが容易となる。
絶縁層20a,20bを構成するポリオレフィン樹脂は電子線架橋されていてもよい。電子線架橋することによりツイナックスケーブル100の形状保持性が高まる。その結果、ツイナックスケーブル100の信号伝送精度の安定性をより高めることができる。
絶縁層20a,20bは、それぞれ、上記ポリオレフィン樹脂とともに、30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有する。ヒンダードフェノール系酸化防止剤とは、フェノールのOH基のオルト位の両方が嵩高い置換基により置換されているヒンダードフェノール構造を有する酸化防止剤である。上記嵩高い置換基としては、特に限定されないが、t−ブチル基などの第3級アルキル基、sec‐ブチル基などの第2級アルキル基、イソブチル基やイソペンチル基などの分岐アルキル基などが挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば下記式(1)に示す化学構造を有する酸化防止剤が挙げられる。
Figure 2019082437

(式中、Rは1価の有機基である。)
特に限定されないが、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、下記式(2):
Figure 2019082437

で表されるイルガノックス(R)1010、下記式(3):
Figure 2019082437

で表されるイルガノックス(R)1076などが挙げられる。
第1の絶縁層20aと、第2の絶縁層20bとは、それぞれ、これらのヒンダードフェノール系酸化防止剤のうち1種のみで含んでいてもよく、2種以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含んでいてもよい。
第1の絶縁層20aと第2の絶縁層20bのそれぞれにおける、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量は30ppm以上4000ppm以下である。上限は好ましくは500ppm、より好ましくは200ppm、更に好ましくは100ppmである。また下限はより好ましくは40ppmである。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が多すぎると伝送損失が増大し、また、スキューが増大する。一方、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が少なすぎても、酸化による劣化の影響でやはり伝送損失が大きくなる。第1の絶縁層20a及び第2の絶縁層20bにおけるヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が30ppm以上4000ppm以下であることで、低伝送損失かつ低スキューを達成可能なツイナックスケーブル100を得ることができる。なお、第1の絶縁層20aと第2の絶縁層20bとが2種類以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む場合、上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量とは、第1の絶縁層20aと第2の絶縁層20bのそれぞれにおける全ヒンダードフェノール系酸化防止剤の総含有量を意味する。
第1の絶縁層20aと第2の絶縁層20bは、それぞれ、周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における誘電正接tanδが3.0×10−4以下である。誘電正接tanδは、好ましくは2.5×10−4以下、より好ましくは2.0×10−4以下である。誘電正接は材料内での電気エネルギー損失の大きさを示す指標である。
一例として、10GHzにおける誘電正接の測定は、以下のように行うことができる。JIS R 1641(2007)に従い、直径φ180mm、厚さ1mmのシート状に成形したポリオレフィン樹脂について、測定周波数10GHzにて測定した誘電正接(tanδ)の値を求める。得られた値に基づいて周波数10GHzにおける誘電特性を評価することができる。周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における誘電正接tanδが3.0×10−4以下の材料からなる絶縁層20a,20bを有することにより、高速通信用のケーブルとして好適なツイナックスケーブル100とすることができる。
本実施の形態に係る第1の絶縁層20aと第2の絶縁層20bは、必要に応じて上述した成分以外の他の添加成分を含んでもよい。例えば、適量の無機フィラー(タルクなど)やヒンダードフェノール系以外の酸化防止剤(イオウ系、リン系、アミン系、HALS(ヒンダードアミン系光安定剤:Hindered Amine Light Stabilizers)など)、滑剤(脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステルなど)、カーボンブラック等を含んでもよい。また着色のための顔料や染料を含んでもよい。但し、添加剤の種類や量によっては誘電正接tanδが3.0×10−4を超える場合がある。そのため第1の絶縁層20aと第2の絶縁層20bとが添加剤を含む場合、添加剤は周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における誘電正接tanδが3.0×10−4以下であるという条件を満たす範囲内で使用される。
[シールドテープ]
本実施の形態においては、ツイナックスケーブル100のツイナックス構造110は信号線対70およびドレイン線としての第3の導体60を覆うように配置されるシールドテープ30を備える。シールドテープ30は、ポリ塩化ビニル樹脂や難燃ポリオレフィン樹脂などの樹脂からなる絶縁フィルムの片面に導電層を設けたものである。シールドテープ30を含むことで、外部からの電磁ノイズの干渉を防ぎ、また、信号線対の各信号線間相互の干渉を低減することができる。本実施の形態において、シールドテープ30は絶縁層20a,20bの外周側を被覆するように配置される。
[ツイナックスケーブル100全体の構造]
ツイナックスケーブル100は、第1の導体10aと第1の絶縁層20aを含む第1の電線40aと、第2の導体10bと第2の絶縁層20bを含む第2の電線40bとからなる信号線対70と、ドレイン線としての第3の導体60と、シールドテープ30とを備える。第2の導体10bは、第1の導体10aの長手方向に沿って、第1の導体10aとは離れて延在するように配置される。第1の絶縁層20aは第1の導体10aの外周側を被覆するように配置される。第2の絶縁層20bは第2の導体10bの外周側を被覆するように配置される。シールドテープ30は、第1の電線40aと、第2の電線40bと、第3の導体60とを包みながら第1の電線40aと第2の電線40bとの位置関係を相対的に固定するように第1の絶縁層20a及び第2の絶縁層20bの外周側に配置される。
図1を参照して、ツイナックスケーブル100は、ツイナックスケーブル100の長手方向に垂直な断面において、第1の信号線としての第1の導体10aの重心C1と、第2の信号線としての第2の導体10bの重心C2とを結ぶ線分C1−C2の垂直二等分線Lに関して、上記断面が線対称である。このように高い対称性を有する場合、第1の導体10aと第2の導体10bに流れる2つの信号の間でスキューが発生しにくい。そのため、第1の導体10aと第2の導体10bとを通じて2つの信号を伝送する場合、スキューが充分に抑制された状態で信号伝送を行うことができる。その結果、高い精度での信号伝送が達成される。このようなツイナックス構造110を有するツイナックスケーブル100は、差動信号を伝送するツイナックスケーブルとして、高速での通信が求められる分野において好適に使用される。
[ツイナックスケーブル100の製造方法]
ツイナックス構造110を有するツイナックスケーブル100は例えば以下のようにして形成される。まず線状の第1の導体10aと、線状の第2の導体10bとを準備する。そのような線状の導体10a,10bは、銅製や銅合金製の素線を延伸加工し、所望の径、形状及び所望の特性(剛性など)に調整することにより準備される。
別途ポリオレフィン樹脂と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤と、その他の必要な成分を混練することにより第1の絶縁層20a及び第2の絶縁層20bを形成するための樹脂組成物を調製する。必要に応じて添加剤を添加してもよい。但し、周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における第1の絶縁層20a及び第2の絶縁層20bの誘電正接tanδが3.0×10−4以下となるように配合を調整する。
調製した樹脂組成物で第1の導体10aの外周側を被覆することにより、第1の絶縁層20aを形成する。同様に樹脂組成物で第2の導体10bの外周側を被覆することにより、第2の絶縁層20bを形成する。第1の導体10a又は第2の導体10bの外周側の被覆は、例えば押出成形機を用いて、第1の導体10a又は第2の導体10bを搬送しながらその外周を被覆するように樹脂組成物を押し出すことにより形成することができる。これにより、第1の電線40a及び第2の電線40bが形成される。第1の電線40aと第2の電線40bを束ね、ドレイン線としての第3の導体60を配置して、その外周にシールドテープ30を巻くことにより、ツイナックス構造110を有するツイナックスケーブル100を得ることができる。シールドテープ30としては、例えば銅蒸着PETテープなどのテープ状体を用いることができる。以上のようにしてツイナックス構造110を有するツイナックスケーブル100が製造される。
[実施の形態2]
次に図2を参照して実施の形態2を説明する。図2はツイナックスケーブルの別の一例を示す断面模式図である。実施の形態1と比較して、実施の形態2においては、絶縁層21が第1の導体11aと第2の導体11bの両方の外周側を被覆するように一体的に形成されている点、および表面層として外被(シース)50を備えている点で異なる。
図2を参照して、ツイナックスケーブル101は、線状の第1の導体11aと,線状の第2の導体11bと、絶縁層21と、ドレイン線としての第3の導体60と、シールドテープ31からなるツイナックス構造111と、外被50とを備える。第2の導体11bは、第1の導体11aの長手方向に沿って、第1の導体11aとは離れて延在するように配置される。実施の形態2に係るツイナックスケーブル101においては、絶縁層21は一体的に成形され、第1の導体11a及び第2の導体11bのそれぞれの外周側を被覆するように配置される。第1の導体11a、第2の導体11b、および絶縁層21は信号線対71を構成する。シールドテープ31は信号線対71と、ドレイン線としての第3の導体60を覆うように配置される。
外被50は、シールドテープ31の外周側を覆うように配置される。外被50を有することによりツイナックス構造111が外部環境に曝露されることなく保護される。このように外被50を有することでツイナックスケーブル101の耐久性や耐候性、難燃性等が高まる。さらに外被50を有することによりツイナックス構造111における形状保持性が高まる。そのため、ツイナックスケーブル101は外被50を備えるのが好ましい。シールドテープ30は、ポリ塩化ビニル樹脂や難燃ポリオレフィン樹脂などの樹脂からなるものであってもよい。
また第1の導体11aと、第2の導体11bとは、実施の形態1における第1の導体10a及び第2の導体10bと同様の素材及び形状の材料から構成される。絶縁層21は、実施の形態1における第1の絶縁層20a又は第2の絶縁層20bと同様の成分(ポリエチレン及びヒンダードフェノール系酸化防止剤)から構成される。絶縁層21の、波数10GHzの高周波電界を印加した場合における誘電正接tanδは2.8×10−4以下である。またシールドテープ31は、実施の形態1におけるシールドテープ30と同様の材料から構成される。
図2を参照して、ツイナックスケーブル101は、ツイナックスケーブル101の長手方向に垂直な断面において、第1の導体11aの重心C1と、第2の導体11bの重心C2とを結ぶ線分C1−C2の垂直二等分線Lに関して、上記断面が線対称である。このように高い対称性を有することで、高い精度での信号伝送が達成される。このようなツイナックスケーブル101は、差動信号を伝送するツイナックスケーブルとして、高速での通信が求められる分野において好適に使用される。
絶縁層21は、例えば、第1の導体11a及び第2の導体11bを並列に配置した状態で第1の導体11a及び第2の導体11bを搬送しながら絶縁層21を形成するための樹脂組成物を押出成型することにより、第1の導体11a及び第2の導体11bの両方の外周側を被覆するように形成された絶縁層21を形成することができる。
[多芯ケーブル]
次に、本開示の別の実施形態である多芯ケーブルの一実施の形態について説明する。図3は、多芯ケーブルの一例を示す断面模式図である。図3を参照して、多芯ケーブル200は、実施の形態1におけるツイナックスケーブル100に相当する複数のサブユニット102が、さらに外被50によって被覆されている。ツイナックスケーブルのサブユニット102の構造は実施の形態1におけるツイナックスケーブル100と同じである。図3に示すような多芯ケーブル200とすることで、ツイナックスケーブル100,101と比較してさらに大容量の信号を伝送することができる。
次に、発明の効果を確認するために以下の実験を行い、特性を評価した。結果を表1および表2に示す。なお実験例1〜実験例5は実施例であり、実験例6および実験例7は比較例である。
(絶縁層形成用樹脂組成物の特性)
表1および表2に示す配合成分を有する絶縁層形成用樹脂組成物を準備した。それぞれの樹脂組成物について、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、融点(℃)、融解熱量(J/g)を評価した。数平均分子量、重量平均分子量及び、分子量分布についてはゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した。融点及び融解熱量については示差走査熱量測定(DSC:Differential scanning calorimetry)により測定した。
なお表1の「配合成分」に表記された成分は次の通りである。
(A)ベース樹脂
・LDPE(低密度ポリエチレン):密度0.915g/mL、
・LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン):密度0.920g/mL
(B)ヒンダードフェノール系酸化防止剤
・イルガノックス(R)1076(BASF社製、上記式(3)参照)
・アデカスタブAO−80(株式会社ADEKA製、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン)
(ツイナックスケーブルの評価)
上記絶縁層形成用樹脂組成物と共に、線状で、断面形状が円形の1対の導体を準備した、それぞれの導体の外周面を各絶縁層形成用樹脂組成物で被覆するように押出成形を行い、得られた2本の電線にドレイン線としての導体を沿わせて、これらをシールドテープ(銅蒸着PETテープ)で巻き、更にその外周側を保護皮膜で被覆することにより、図1に示すツイナックスケーブル100と同様の構造を有する評価用ツイナックスケーブルを得た。評価用ツイナックスケーブルの仕様を、表1および表2の「ケーブルの仕様」の欄に示す。
(誘電正接の測定)
上記絶縁層形成用樹脂組成物をプレス成形して得られるシート状の試料を作製した。プレス成形の条件は150℃にて3分間予備加熱した後、さらにその温度で加圧し、5分間保持した。得られたシート状の試料に対して、JIS R1641(2007)に準ずる方法に従って、周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における誘電正接を測定した。結果を表1および表2に示す。
(伝送損失およびスキューの評価)
伝送損失を検証するため、図1に示した差動信号伝送用ケーブルにおいて、差動モードインピーダンスが100Ωとなるように導体10a、10bの導体径及び、絶縁層20a、20bの厚みを設定し、その特性を評価した。ツイナックスケーブル100の高さ寸法Hは1.60mmとし、幅寸法Wは3.20mmとした。伝送損失の評価にはネットワークアナライザを用い、スキューの評価には、立ち上り時間35psのパルス信号を用いたTDR(Time Domain Reflectometry)測定器を用いた。
(酸化誘導時間の測定)
酸素雰囲気下で一定温度に加熱した際の発熱ピークより酸化誘導時間を評価した。具体的には示差走査熱量分析計(島津製作所製DSC−50)を用い、アルミ製容器(φ5mm)に約3mgの試料を入れ、アルミの蓋を被せたサンプルを作製し、前記示差走査熱量分析計にセットする。窒素雰囲気下で昇温し(20℃/min)し、測定温度に達すると5分放置、その後、酸素雰囲気下に切り替え、酸素雰囲気下で発熱反応が生じるまでの時間を測定し、酸化誘導時間(分)とした。200℃、220℃の2条件にて酸化誘導時間を評価した。結果を表1および表2に示す。
各実験例の内容及び評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 2019082437
Figure 2019082437

*導体と絶縁層とからなる単線の絶縁電線(信号線)の外径
表1及び表2に示す結果からわかるように、ポリオレフィン樹脂と、30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤とを含む絶縁層を備えた実験No.1〜実験No.4の実験例の評価用ツイナックスケーブルにおいては、周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における絶縁層の誘電正接(tanδ)がそれぞれ、1.5×10−4、1.6×10−4、2.8×10−4、1.7×10−4、1.7×10−4であり、いずれも3.0×10−4以下であった。この評価用ツイナックスケーブルについて伝送損失を測定したところ、いずれも充分に低い値を示した。
さらに、表1に示す評価結果によれば、分子量分布Mw/Mnが6.0以上のポリオレフィン樹脂を用いることで、スキューが6ps/m以下のツイナックスケーブルが得られることも明らかとなった。分子量分布Mw/Mnが6.0以上のポリオレフィン樹脂を用いた実験No.1〜実験No.4の実験例と、分子量分布Mw/Mnが6.0未満のポリオレフィン樹脂を用いた実験No.5の実験例とを比較すると、前者ではいずれもスキューが6ps/m以下であるのに対し、後者は7.2ps/mと高い。このように絶縁層を構成するポリオレフィン樹脂として分子量分布Mw/Mnが6.0以上のポリオレフィン樹脂を選択することが好ましい。
一方、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が20ppmと30ppm以上4000ppm以下の範囲から外れる実験No.6の実験例(比較例)の評価用ツイナックスケーブルにおいては、酸化誘導時間が非常に短いことがわかる。したがって、絶縁層中のヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が30ppm以下の実験No.6の実験例は、実験No.1〜5の実験例(実施例)と比較して、酸化劣化の進行度の大きさにおいて劣ることがわかる。
また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を4000ppmよりも多く含む実験No.7の実験例(比較例)の評価用ツイナックスケーブルにおいては、誘電正接および伝送損失が大きいことがわかる。さらにスキューも6.2ps/mと高い。このように、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を4000ppmよりも多く含む場合、ツイナックスケーブルの伝送特性が不充分であることが明らかとなった。
このように、本開示のツイナックスケーブルおよび多芯ケーブルによれば、信号の伝送損失を充分に低減できるツイナックスケーブルおよび多芯ケーブルを提供することが可能となる。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10a 第1の導体
10b 第2の導体
11a 第1の導体
11b 第2の導体
20a 第1の絶縁層
20b 第2の絶縁層
21 絶縁層
30 シールドテープ
31 シールドテープ
40a 第1の電線
40b 第2の電線
50 外被
60 第3の導体
70 信号線対
71 信号線対
100 ツイナックスケーブル
101 ツイナックスケーブル
102 サブユニット
110 ツイナックス構造
111 ツイナックス構造
200 多芯ケーブル

Claims (7)

  1. 第1の信号線および第2の信号線からなる一対の信号線と前記一対の信号線を覆う絶縁層とを含む信号線対と、
    ドレイン線と、
    前記信号線対および前記ドレイン線を覆うように配置されるシールドテープと、を含むツイナックス構造を備え、
    前記絶縁層は、
    ポリオレフィン樹脂を主成分とし、
    30ppm以上4000ppm以下のヒンダードフェノール系酸化防止剤を含み、
    周波数10GHzの高周波電界を印加した場合における前記絶縁層の誘電正接tanδが3.0×10−4以下である、ツイナックスケーブル。
  2. スキューが6ps/m以下である、請求項1に記載のツイナックスケーブル。
  3. 前記ポリオレフィン樹脂の分子量分布Mw/Mnが6.0以上である、請求項1又は請求項2に記載のツイナックスケーブル。
  4. 前記ポリオレフィン樹脂が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのいずれかである、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のツイナックスケーブル。
  5. 前記ポリオレフィン樹脂は電子線架橋されている、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のツイナックスケーブル。
  6. 長手方向に垂直な断面において、前記第1の信号線の重心C1と、前記第2の信号線の重心C2とを結ぶ線分の垂直二等分線に関して、前記断面が線対称である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のツイナックスケーブル。
  7. 少なくとも1本の請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のツイナックスケーブルと、
    前記ツイナックスケーブルを内包するように配置される中空筒状の外被と、
    を備える、多芯ケーブル。
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