JPWO2019078350A1 - 物品表面にシリコーン化合物を塗布するための溶剤組成物 - Google Patents

物品表面にシリコーン化合物を塗布するための溶剤組成物 Download PDF

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Abstract

溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、該溶剤が1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含み、物品表面に該シリコーン化合物の被膜を形成するためのシリコーン溶液が提供される。また、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液を物品表面に塗布し、シリコーン溶液から溶剤を除去して物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する、ことを含む、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する方法が提供される。

Description

本発明は、溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、物品表面に該シリコーン化合物の被膜を形成するためのシリコーン溶液に関する。また、本発明は、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する方法に関する。
従来、シリコーン化合物の希釈溶剤としては、フッ素系溶剤が使用されており、そのようなフッ素系溶剤としては、ハイドロクロロフルオロカーボン(以下、「HCFC」ともいう)類、ハイドロフルオロカーボン(以下、「HFC」ともいう)類、ハイドロフルオロエーテル(以下、「HFE」ともいう)類などが知られている。近年では、地球環境への影響が少ないフッ素系溶剤が望まれていることから、分子内に二重結合を有するハイドロクロロフルオロオレフィン(以下、「HCFO」ともいう)類やハイドロフルオロオレフィン(以下、「HFO」ともいう)類の開発が進められている。HCFO類やHFO類は、OHラジカルとの反応性が高いため大気中での寿命が短く、オゾン破壊係数(ODP)や地球温暖化係数(GWP)が極めて小さいという、優れた環境性能を有している。
HCFO類やHFO類においては、例えば、特許文献1には、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(以下、「1214ya」ともいう)がシリコーン系潤滑剤の塗布用溶剤として使用できることが開示されている。
特許文献2には、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(以下、シス体を「1233zd(Z)」、トランス体を「1233zd(E)」ともいい、シス体とトランス体を区別しないときや混合物を「1233zd」ともいう)を用いたシリコーン化合物用溶剤組成物が報告されている。
特許文献3には、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(以下、「1223xd」ともいう)を含む溶剤組成物が開示されており、さらに、1223xdが鉱物油およびシリコーンオイルと混和することが開示されている。また、特許文献4には、1223xdの製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1で開示されている1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1214ya)は、シリコーン化合物に対する溶解性に優れる溶剤であるものの、空気中での安定性が低いため、空気中において使用する場合、使用中に溶剤が分解して酸性化してしまうという問題がある(後述の実施例参照)。
また、特許文献2で開示されている1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233zd)はシリコーン溶解能力に優れる溶剤であるものの、1233zd単独で用いる場合、シリコーン化合物を塗布する物品の種類によっては、該物品に損傷を与えてしまうことがある(後述の実施例参照)。
また、特許文献3には、1223xdが鉱物油およびシリコーンオイルと混和することが開示されているに過ぎず、特許文献4には、1223xdの製造方法が開示されているに過ぎない。いずれにおいても、1223xdに対するシリコーン化合物の溶解性に関する具体的なデータや、1223xdとシリコーン化合物を含むシリコーン溶剤の安定性は不明であった。
このように、地球環境への影響が少ないフッ素系溶剤であっても、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するためのシリコーン溶液の溶剤として好適なものは未だ不十分であり、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するのに好適な新たなシリコーン溶液が望まれている。
国際公開第2014/073372号 特開2011−46688号公報 国際公開第2005/044969号 国際公開第2014/046251号
本発明は、溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するための新たなシリコーン溶液、および物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、シリコーン化合物の溶剤として、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1223xd)を用いるシリコーン溶液は、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するのに好適であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の各発明を含む。
[発明1]
溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、
該溶剤が1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含み、
物品表面に該シリコーン化合物の被膜を形成するためのシリコーン溶液。
[発明2]
1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンが、Z−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、E−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンまたはこれらの混合物である、発明1に記載のシリコーン溶液。
[発明3]
前記溶剤が、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンから実質的になる、発明1または2に記載のシリコーン溶液。
[発明4]
前記溶剤が、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、クロロカーボン類、ハイドロフルオロカーボン類、ハイドロフルオロエーテル類およびハイドロフルオロオレフィン類からなる群より選ばれる少なくとも一種をさらに含む、発明1または2に記載のシリコーン溶液。
[発明5]
前記溶剤と前記シリコーン化合物との質量比が、前記溶剤/前記シリコーン化合物組成物=70〜99/1〜30である、発明1〜4の何れかに記載のシリコーン溶液。
[発明6]
前記物品が、金属部材、樹脂部材、セラミックス部材およびガラス部材からなる群より選ばれる少なくとも1種の部材から構成される物品である、発明1〜5の何れかに記載のシリコーン溶液。
[発明7]
前記物品が、少なくとも金属部材と樹脂部材とから構成される物品である、発明1〜6の何れかに記載のシリコーン溶液。
[発明8]
前記物品が、針部と継ぎ手部を備える注射針であって、該針部が金属部材から構成され、該継ぎ手部が樹脂部材から構成される注射針である、発明1〜7の何れかに記載のシリコーン溶液。
[発明9]
前記塗布が、低温下で行われる、発明1〜8の何れかに記載のシリコーン溶液。
[発明10]
以下の工程を含む、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する方法。
(1)溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、該溶剤が1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含むシリコーン溶液、を物品表面に塗布する工程、
(2)シリコーン溶液から溶剤を除去して物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する工程。
[発明11]
1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンが、Z−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、E−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンまたはこれらの混合物である、発明10に記載の方法。
[発明12]
前記溶剤が、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンから実質的になる、発明10に記載の方法。
[発明13]
前記溶剤が、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、クロロカーボン類、ハイドロフルオロカーボン類、ハイドロフルオロエーテル類およびハイドロフルオロオレフィン類からなる群より選ばれる少なくとも一種をさらに含む、発明10または11に記載の方法。
[発明14]
前記溶剤と前記シリコーン化合物との質量比が、前記溶剤/前記シリコーン化合物組成物=70〜99/1〜30である、発明10〜13の何れかに記載の方法。
[発明15]
前記物品が、金属部材、樹脂部材、セラミックス部材およびガラス部材からなる群より選ばれる少なくとも1種の部材から構成される物品である、発明10〜14の何れかに記載の方法。
[発明16]
前記物品が、少なくとも金属部材と樹脂部材とから構成される物品である、発明10〜15の何れかに記載の方法。
[発明17]
前記物品が、針部と継ぎ手部を備える注射針であって、該針部が金属部材から構成され、該継ぎ手部が樹脂部材から構成される注射針である、発明10〜16の何れかに記載の方法。
[発明18]
前記塗布が、低温下で行われる、発明10〜17の何れかに記載の方法。
[発明19]
(c)除去した溶剤を回収する工程、をさらに含む、発明10〜18の何れかに記載の方法。
[発明20]
(d)除去した溶剤を、再利用する工程、をさらに含む、発明10〜19の何れかに記載の方法。
本発明によれば、溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するのに好適な新たなシリコーン溶液、および物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明は、以下に示す実施の形態や、実施例の記載内容に限定して解釈されるべきではない。
本発明の一態様によれば、溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液が提供される。この溶剤には1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1223xd)が含まれる。このシリコーン溶液は、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するのに好適に用いられる。
1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1223xd)は分子中に塩素原子を2つ含有するため、1233zdよりも極性が高く溶解能力が高いことが想定されるが、本明細書において開示するように、意外にも、シリコーン化合物に対する高い溶解性を示しつつ、物品の損傷は抑制できることを見出した。本明細書において開示するように、シリコーン化合物の溶剤として、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1223xd)を用いるシリコーン溶剤は、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するのに好適であることが判明した。
また、本発明の別の一態様によれば、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する方法が提供される。この方法においては、前述のシリコーン溶液が好適に用いられる。
1.シリコーン溶液
以下、本シリコーン溶液について、説明する。
<溶剤>
本発明において、溶剤として、1223xdを少なくとも用いる。
溶剤は、1223xdから実質的になっていてもよい。ここで、「1223xdから実質的になる」とは、溶剤中、1223xdの含有量が90質量%以上であり、1223xd以外の成分が10質量%以下である、好ましくは、1223xdの含有量が95質量%以上であり、1223xd以外の成分が5質量%以下であることを意味する。この1223xd以外の成分の種類は特に限定されない。例えば、1223xdの合成過程で使用される原料資材や副生成物、再利用品の1223xdに含まれ得る不純物、安定剤などが挙げられるが、これらに限定されない。
(1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1223xd))
1223xdは、公知の化合物であり、例えば、特許文献3に記載の方法によって製造することができる。
本発明においては、1223xdは、シス体(以下、「1223xd(Z)」ともいう)、トランス体(以下、「1223xd(E)」ともいう)の何れか一方、もしくは両者の混合物であってもよい。本発明の一態様においては、1223xd(Z)が好ましく採用される。また、本発明の別の一態様においては、1223xd(Z)と1223xd(E)との混合物が好ましく採用される。1223xd(Z)と1223xd(E)との混合物を溶剤として用いる場合、熱力学的に安定な異性体である1223zd(Z)が主成分であることが好ましく、1223xd(Z)と1223xd(E)との質量比は、1223xd(Z)/1223xd(E)=80/20〜99.99/0.01がさらに好ましく、1223xd(Z)/1223xd(E)=90/10〜99.99/0.01が特に好ましい。
(他の溶剤)
本発明において、溶剤は、1223xdとともに、その他の溶剤(A)を併用してもよい。そのような溶剤(A)としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、クロロカーボン類、ハイドロフルオロカーボン(HFC)類、ハイドロフルオロエーテル(HFE)類、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)類などが挙げられる。溶剤(A)は1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
市販のシリコーン化合物の中には、シリコーン化合物だけでなく、炭化水素類やアルコール類などの溶剤を含有するものがある(例えば、MDX4−4159、ダウコーニング社製)。本発明において、他の溶剤(A)は、そのようなシリコーン化合物に含有されている溶剤であってもよい。
本発明において、溶剤中の溶剤(A)の含有量は、1223xdに対して100質量%以下であればよい。本発明の一態様においては、溶剤中の溶剤(A)の含有量は、1223xdに対して100質量%未満であることが好ましく、50質量%以下であることがさらに好ましく、20質量%以下であることが特に好ましい。本発明の別の一態様においては、溶剤中の溶剤(A)の含有量は、1223xdに対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。
<シリコーン化合物>
本発明において、シリコーン化合物としては、例えば、物品表面のコーティング用に使用されている各種のシリコーンを使用することができるが、これらに限定されない。そのようなシリコーンとしては、具体的には、ストレートシリコーン、また、反応性シリコーン、非反応性シリコーンなどの変性シリコーンなどが挙げられる。より具体的には、ストレートシリコーンとしては、メチル基、フェニル基、水素原子を置換基として結合したジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチル水素シリコーンなどが挙げられる。反応性シリコーンとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、フェノール変性、異種官能基変性などが挙げられる。非反応性シリコーンとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親水性特殊変性、フッ素変性などが挙げられる。これらのシリコーンは1種類、又は2種類以上の混合物であってもよい。また、シリコーン化合物は、含窒素変性シリコーンであってもよい。
<シリコーン溶液>
本発明のシリコーン溶液において、溶剤とシリコーン化合物との含有量は、特に限定されない。本発明の一態様において、シリコーン溶液中の溶剤とシリコーン化合物との含有量は、溶剤に対してシリコーン化合物が100質量%以下であることが好ましい。本発明の別の一態様において、シリコーン溶液中の溶剤とシリコーン化合物との含有量は、溶剤とシリコーン化合物との質量比で表して、溶剤/シリコーン化合物=70/30〜99/1が好ましい(例えば、溶剤/シリコーン化合物=99/1、98/2、97/3、95/5、90/10、85/15、80/20、75/25、70/30)。この範囲内であれば、十分な膜厚の被膜が形成されやすく、均一な膜厚の被膜が得られやすい。
本発明のシリコーン溶液は、本発明の効果に悪影響を与えない範囲内で、溶剤とシリコーン化合物のほかにその他の成分を含んでいてもよいが、溶剤とシリコーン化合物から実質的になることが好ましい。ここで、「溶剤とシリコーン化合物から実質的になる」とは、本発明のシリコーン溶液中、溶剤とシリコーン化合物との総含有量が、90質量%以上、好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上、特に好ましくは99質量%以上であることを意味する。
(その他の成分)
その他の成分は、用途に応じて当業者により適宜選択されうる。その他の成分としては、例えば、pH調整剤、レベリング剤、増粘剤、顔料、染料、シリカ微粒子、金属酸化物微粒子、金属粉、酸化防止剤、紫外線安定剤、熱線反射、吸収性付与剤、可撓性付与剤、帯電防止剤、防汚性付与剤、撥水性付与剤などが挙げられる。また、その他の成分は、使用する溶剤やシリコーン化合物由来の不純物であってもよい。そのような不純物としては、例えば、1223xdやシリコーン化合物の合成過程で使用される原料資材や副生成物、再利用品の1223xdに含まれることがある不純物などが挙げられるが、これらに限定されない。
その他の成分は水分であってもよいが、水分は、シリコーン化合物の種類によっては、該シリコーン化合物を白濁させることがある。そのため、シリコーン溶液中の水の含有量は、少なければ少ないほど良く、シリコーン溶液に対して、質量比で50ppm以下が好ましく、20ppm以下が特に好ましい。また、その他の成分は酸分であってもよいが、酸分は、塗布する物品や該物品の用途によっては、物品自身や物品の使用環境に悪影響を与えることがある。そのため、このような酸分は少なければ少ないほど良く、シリコーン溶液に対して、質量比で1ppm未満が好ましい。本発明の一態様において、シリコーン溶液は、水分や酸分を含まないことが好ましい。酸分は溶剤などを水洗することで除去することができ、水分はモレキュラーシーブなどの乾燥剤で乾燥することで除去することができる。
<物品>
本発明のシリコーン溶液は、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成するのに好適に用いられる。そのような物品としては、金属、樹脂、セラミックス、ガラスあるいはそれらの複合などの各種材質の物品が挙げられるが、これらに限定されない。また、そのような物品は、金属部材、樹脂部材、セラミックス部材、ガラス部材あるいはそれらの複合部材を備える物品であってもよい。ここで、金属としては、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられるが、これらに限定されない。樹脂としては、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂(ABS樹脂)、ポリエチレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(硬質)、ポリプロピレン、クロロプレン、アクリロニトリルブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、テフロン(登録商標)、ナイロン66、ポリエステルガラス、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム、ポリフッ化ビジニデン、ナイロン、スチレンブタジエンゴム等が例示される。このような物品の中でも、少なくとも金属部材、または樹脂部材、またはその両方から構成される物品が好ましい。そのような物品としては、例えば、注射針、翼状針、留置針等の穿刺針や、切断用刃等の刃や、ディスペンサー(液体定量噴出装置)のスプリングやバネ部分、等が挙げられるが、これらに限定されない。特に、少なくとも金属部材と樹脂部材とから構成される物品が好ましく、針部と継ぎ手部とを備える注射針であって、該針部が金属部材から構成され、該継ぎ手部が樹脂部材から構成される注射針が特に好ましい。
医療用等の注射針は衛生上使い捨てされることが多く、このような注射針は、一般的に針部の材質として金属が用いられ、継ぎ手部の材質として樹脂が用いられる。そのような樹脂としては、PP(ポリプロピレン樹脂)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂)、PC(ポリカーボネート樹脂)、PA(ポリアクリル樹脂)等の汎用樹脂が一般的に用いられる。このような注射針の一般的な製造方法の一工程において、金属筒(針部)と樹脂部材(継ぎ手部)とを接合してから、浸漬等の方法によって本発明のシリコーン溶液を針部に塗布する。ポリマー侵食性の高い溶剤を含むシリコーン溶液を用いる場合、該溶液が継ぎ手部に付着すると、継ぎ手部に損傷を与えることがある。したがって、シリコーン溶液の溶剤として、ポリマー侵食性の低い溶剤を用いることが好ましい。この点、シリコーン溶液中の本溶剤はポリマー侵食性が低い。したがって、このような注射針へのシリコーン化合物の被膜の形成においては、本溶剤を用いたシリコーン溶液を特に好適に採用することができる。
2.物品にシリコーン化合物の被膜を形成する方法
以下、シリコーン化合物の被膜を形成する方法について説明する。
本発明の方法は、以下の工程(1)及び工程(2)を含む。
(1)溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、該溶剤が1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含むシリコーン溶液、を物品に塗布する工程。
(2)シリコーン溶液から溶剤を除去して物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する工程。
本発明の好ましい一態様においては、シリコーン溶液を物品に塗布し、塗布したシリコーン溶液から溶剤を除去することにより、物品にシリコーン化合物の被膜を形成することができる。
シリコーン溶液を物品に塗布する方法は、特に限定されず、当業者は従来公知の方法を適宜採用することができる。例えば、物品をシリコーン溶液に浸漬する方法や、スプレーコーティングする方法などが挙げられるが、これらに限定されない。塗布する際の温度は、シリコーン溶液に含まれる溶剤の沸点よりも低ければよい。また、実施例においても示されるように、1223xdとシリコーン化合物との混合液は、低温度下、例えば、冷所(通常、1〜15℃の温度下を言う。以下同じ。)においても均一な層の液体であるため、そのような作業環境においても本発明の方法は好適に採用することができる。
塗布したシリコーン溶液から溶剤を除去する方法は、特に限定されず、当業者は従来公知の方法を適宜採用することができる。例えば、室温あるいは加温下に放置して溶剤などの成分を揮発させる方法などが挙げられるが、これに限定されない。
除去した溶剤は回収してもよく、また、本発明の溶剤として再利用することができる。あるいは、その他の用途に再利用することができる。回収した溶剤は、精製してから再利用してもよい。すなわち、本発明の方法は、以下の工程(c)、工程(d)またはその両方を含んでもよい。
(c)除去した溶剤を回収する工程。
(d)除去した溶剤を、再利用する工程。
1.シリコーン溶液の安定性試験
以下、シリコーン溶液の安定性を調べた試験について説明する。
[実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例2および参考例1]
以下の方法に従い、溶剤にシリコーン化合物を溶解させてシリコーン溶液を調製し、その安定性試験を行った。
表1に示す溶剤(9.5mL)とシリコーン化合物(0.5mL)とを、20mL容量のガラス製試料瓶に入れて混合し、均一な溶液とした。これを23℃に管理された場所で遮光保存し、0日後(シリコーン化合物と溶剤を混合した直後)、3日後、7日後に溶液の状態を目視で観察した。溶液が、無色透明(濁りが無い)な状態を「○」と評価し、わずかに着色と濁りが生じた状態を「△」と評価し、明らかに着色とゲル化が生じた状態を「×」と評価した。これらの結果を表1に示す。
表1中、KF−96は信越シリコーン社製ストレートシリコーンであり、MDX4−4159はダウコーニング社製変性シリコーン(含窒素シリコーン)である。1223xd(Z体:96%、E体:4%)および1223xd(Z)は、水洗およびゼオライト乾燥を施し、酸分1ppm未満であり、水分10ppmであるものを用いた。1214ya(1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペン)、1233zd(Z)およびアサヒクリン(登録商標)AK−225(旭硝子社製)は、水洗、二相分離後、モレキュラーシーブ(登録商標)3Åで脱水したものを用いた。なお、アサヒクリン(登録商標)AK−225は、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(HCFC−225ca)および1,3−ジクロロ−1,2,2,3,3−ペンタフルオロプロパン(HCFC−225cb)の混合物である。
Figure 2019078350
表1に示すように、溶剤として、1223xd、1223xd(シス体:96%、トランス体:4%)、1233zd(Z)およびAK−225を用いた場合には、3日後、7日後の溶液の状態はいずれも無色透明であった。しかしながら、1214yaは、1223xdや1233zdと同様に、分子内に塩素原子、フッ素原子および二重結合を有する化合物であるものの、これを用いた場合には、3日後には溶液が薄黄色に濁り、7日後には黄色に濁り、明らかなゲル化が確認された。
なお、比較例1の試験終了後(7日後)の溶液を超純水で抽出して、pH試験紙で測定したところ、pH値は4.1であり、酸分の発生が確認された。
2.物品適合性試験
以下、シリコーン溶液の物品に対する適合性を調べた試験について説明する。
[実施例5〜実施例6、比較例4〜比較例5および参考例2]
表2に示す溶剤(95mL)とシリコーン化合物(5mL)とを、500mL容量のガラス製ビーカーに入れて混合し、透明で均一なシリコーン溶液を調製した。5℃に冷却したシリコーン溶液中に、PP樹脂製テストピース、PC樹脂製テストピース、PA樹脂製テストピース、ABS樹脂製テストピースをそれぞれ5分間浸漬させた後、テストピースを回収して自然乾燥させた。乾燥後のテストピースの状態を目視で観察した。テストピースの寸法、表面ともに浸漬前と変化が認められないものを「○」と評価し、著しい侵食や寸法変化が認められたものを「×」と評価した。これらの結果を表2に示す。
Figure 2019078350
表2に示すように、実施例5、実施例6、比較例4および参考例1では浸漬前後でテストピースに変化が認められなかったが、比較例5では浸漬後のテストピース(PC、PAおよびABSの各テストピース)に著しい侵食や寸法変化が認められた。このように、用いる溶剤が、分子内に塩素原子、フッ素原子および二重結合を有する化合物であっても、化合物によって物品適合性が異なることが判った。
3.乾燥性評価試験
以下、シリコーン溶液中の溶剤の乾燥性を調べた試験について説明する。
[実施例7]
1223xd(Z)(95mL)とMDX4−4159(5mL)との混合溶液を調製した。この溶液中に、テルモ製ディスポーザブル注射針(23G×1”、NN−2325R)の針部を上下に動かしながら10秒間浸漬した後、該溶液中から引き上げて、3回振って液切りした。このディポーザブル注射針に、継ぎ手側から乾燥空気を10秒間吹き付けて、シリコーン被膜形成済み針を得た。同様にして、合計5本のシリコーン被膜形成済み針を得た。この5本のシリコーン被膜形成済み針を150mL容量のガラス製試料瓶に入れて密栓し、60℃で2時間静置した。静置後、試料瓶内の気体を1mLサンプリングして、FID式のガスクロマトグラフで分析した。その結果、シリコーン化合物由来のピークは検出されたが、1223xd(Z)由来のピークは検出されなかった。これは、溶剤である1223xd(Z)が、シリコーン被膜形成済み針をガラス製試料瓶に入れて密栓する前に揮発していることを意味する。つまり、1223xd(Z)は、溶剤として優れた乾燥性を有することが分かる。
4.塗布性評価試験、乾燥性評価試験及び低温下での溶剤溶解性評価試験
以下、シリコーン溶液の物品への塗布性、乾燥性及び溶解性を調べた試験について説明する。
[実施例8〜実施例15]
本発明の範疇にあるシリコーン溶液を用いて、シリコーン化合物の塗布性評価試験、乾燥性評価試験及び溶剤溶解性評価試験を行った。
表3に示す溶剤とシリコーン化合物とを混合して透明で均一なシリコーン溶液を調製し、5℃に冷却した。このシリコーン溶液中に、SUS304製金属板を浸漬させ、その後自然乾燥させてシリコーン被膜形成済みSUS304製金属板を得た。シリコーン被膜形成済みSUS304製金属板を目視観察した。この金属板の塗布膜にムラが見られなかったものを、塗布性は「良好」であると評価し、ムラが見られたものを、塗布性は「不良」であると評価した。
さらに、シリコーン被膜形成済みSUS304製金属板をガラス製試料瓶に入れて密栓し、60℃で2時間静置した。静置後、試料瓶内の気体を1mLサンプリングして、FID式のガスクロマトグラフで分析した。溶剤由来のピークが検出されなかったものを、乾燥性は「良好」であると評価し、溶剤由来のピークが検出されたものを、乾燥性は「不良」であると評価した。
また、シリコーン化合物の低温下での溶剤溶解性試験として、調製したシリコーン溶液を5℃に冷却したときのシリコーン溶液の状態を目視観察した。5℃においてシリコーン溶液が透明で均一な層であったものを、溶解性は「良好」であると評価し、不均一な層であったものを、溶解性は「不良」であると評価した。
これらの評価試験の結果を表3に示す。表3中、1223xdはZ体(96質量%)とE体(4質量%)の混合物を表し、質量比は溶剤とシリコーン化合物の質量比(溶剤/シリコーン化合物)を表す。
Figure 2019078350

Claims (20)

  1. 溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液であって、
    前記溶剤が1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む、
    物品表面に該シリコーン化合物の被膜を形成するためのシリコーン溶液。
  2. 1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンが、Z−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、E−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、またはこれらの混合物である、請求項1に記載のシリコーン溶液。
  3. 前記溶剤が、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンから実質的になる、請求項1または2に記載のシリコーン溶液。
  4. 前記溶剤が、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、クロロカーボン類、ハイドロフルオロカーボン類、ハイドロフルオロエーテル類およびハイドロフルオロオレフィン類からなる群より選ばれる少なくとも一種をさらに含む、請求項1または2に記載のシリコーン溶液。
  5. 前記溶剤と前記シリコーン化合物との質量比が、前記溶剤/前記シリコーン化合物組成物=70〜99/1〜30である、請求項1に記載のシリコーン溶液。
  6. 前記物品が、金属部材、樹脂部材、セラミックス部材およびガラス部材からなる群より選ばれる少なくとも1種の部材から構成される物品である、請求項1に記載のシリコーン溶液。
  7. 前記物品が、少なくとも金属部材と樹脂部材とから構成される物品である、請求項6に記載のシリコーン溶液。
  8. 前記物品が、針部と継ぎ手部とを備える注射針であって、該針部が金属部材から構成され、該継ぎ手部が樹脂部材から構成される注射針である、請求項7に記載のシリコーン溶液。
  9. 前記塗布が、低温下で行われる、請求項1に記載のシリコーン溶液。
  10. (1)1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む溶剤と、シリコーン化合物とを含むシリコーン溶液を物品表面に塗布し、
    (2)前記シリコーン溶液から前記溶剤を除去して物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する、
    ことを含む、物品表面にシリコーン化合物の被膜を形成する方法。
  11. 1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンが、Z−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、E−1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、またはこれらの混合物である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記溶剤が、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンから実質的になる、請求項10に記載の方法。
  13. 前記溶剤が、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、クロロカーボン類、ハイドロフルオロカーボン類、ハイドロフルオロエーテル類およびハイドロフルオロオレフィン類からなる群より選ばれる少なくとも一種をさらに含む、請求項10または11に記載の方法。
  14. 前記溶剤と前記シリコーン化合物との質量比が、前記溶剤/前記シリコーン化合物組成物=70〜99/1〜30である、請求項10に記載の方法。
  15. 前記物品が、金属部材、樹脂部材、セラミックス部材およびガラス部材からなる群より選ばれる少なくとも1種の部材から構成される物品である、請求項10に記載の方法。
  16. 前記物品が、少なくとも金属部材と樹脂部材とから構成される物品である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記物品が、針部と継ぎ手部を備える注射針であって、該針部が金属部材から構成され、該継ぎ手部が樹脂部材から構成される注射針である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記塗布が、低温下で行われる、請求項10に記載の方法。
  19. (c)除去した溶剤を回収すること、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  20. (d)除去した溶剤を、再利用すること、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
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