JPWO2019021440A1 - 双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池 - Google Patents

双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池 Download PDF

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Abstract

電解液が流通する流路を備える双極板であって、前記流路は、前記双極板の下側に電解液の導入口と、前記双極板の上側に電解液の排出口と、前記導入口に繋がる導入溝部と、前記排出口に繋がる排出溝部とを備え、前記導入溝部及び前記排出溝部は、局所的に小さな断面積を有し、前記導入口と前記排出口とを連通させる連通部、又は、前記導入溝部及び前記排出溝部を互いに分断する閉端部を備え、前記導入溝部は、前記導入口から前記導入溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の下側に向かって屈曲する下側屈曲部と、前記下側屈曲部よりも前記導入溝部の先端側に電解液を貯留する導入液溜め部とを備える双極板。

Description

本発明は、双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池に関する。
特許文献1〜4には、正極電解液が供給される正極電極と、負極電解液が供給される負極電極と、正極電極と負極電極との間に介在される隔膜とを備える電池セルを主な構成要素とし、各極の電極に各極の電解液を供給して充放電を行うレドックスフロー電池が開示されている。上記電池セルは、正極電極、隔膜、負極電極の積層物を挟むように一組のセルフレームが配置されて構成される。セルフレームは、表裏面に正極電極及び負極電極がそれぞれ配置される双極板と、双極板の外周に設けられる枠体とを備える。
特許文献1〜4には、電池セル内の各極の電極に十分に電解液を行き渡らせるために、電解液が流通する複数の溝部を備える双極板が開示されている。
特開2015−122230号公報 特開2015−122231号公報 特開2015−138771号公報 特開2015−210849号公報
本開示に係る双極板は、
レドックスフロー電池の正極電極と負極電極との間に配置され、前記正極電極及び前記負極電極の少なくとも一方の電極に対向する対向面に、電解液が流通する流路を備える双極板であって、
前記対向面が鉛直方向に沿うように、前記双極板をレドックスフロー電池の所定位置に配置したときの鉛直方向下側を前記双極板の下側、鉛直方向上側を前記双極板の上側とするとき、
前記流路は、
前記双極板の下側に電解液の導入口と、
前記双極板の上側に電解液の排出口と、
前記導入口に繋がる導入溝部と、
前記排出口に繋がる排出溝部とを備え、
前記導入溝部及び前記排出溝部は、
局所的に小さな断面積を有し、前記導入口と前記排出口とを連通させる連通部、
又は、前記導入溝部及び前記排出溝部を互いに分断する閉端部を備え、
前記導入溝部は、
前記導入口から前記導入溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の下側に向かって屈曲する下側屈曲部と、
前記下側屈曲部よりも前記導入溝部の先端側に電解液を貯留する導入液溜め部とを備える。
本開示に係るセルフレームは、上記本開示に係る双極板と、前記双極板の外周に設けられる枠体とを備える。
本開示に係るセルスタックは、上記本開示に係るセルフレームを備える。
本開示に係るレドックスフロー電池は、上記本開示に係るセルスタックを備える。
実施形態1に係るレドックスフロー電池の動作原理の説明図である。 実施形態1に係るレドックスフロー電池の概略構成図である。 実施形態1に係るセルスタックの概略構成図である。 実施形態1に係る双極板を示す概略平面図である。 実施形態2に係る双極板を示す概略平面図である。 実施形態3に係る双極板を示す概略平面図である。 実施形態4に係る双極板を示す概略平面図である。 実施形態5に係る双極板を示す概略平面図である。 実施形態6に係る双極板を示す概略平面図である。
[本開示が解決しようとする課題]
電力供給源に停電が起こった場合、外部系統からの電力供給なしに電池の起動を行うことが望まれている。
正極電極及び負極電極への各極の電解液の供給は、代表的には、ポンプ動作により各極の電極の下側から上側に向かって行われている。そのため、停電によってポンプが停止すると、自重により電池セル内の電解液の液面が下がり、各極の電極に電解液が含浸された状態を保持できない。
溝部を有する双極板では、レドックスフロー電池の運転時、電池セル内に供給された電解液は、各溝部に沿った流れと、隣り合う溝部間に位置する畝部を渡って溝部間を移動するような流れとを形成し、各極の電極に電解液を行き渡らせることができる。しかし、溝部を有する双極板であっても、停電によってポンプが停止すると、溝部内の電解液は、自重により電解液の導入口から電池セルの外部に排出されてしまう。
そこで、本開示は、停電時にも電池セルの内部に電解液を貯留可能な双極板を提供することを目的の一つとする。また、本開示は、上記双極板を備えるセルフレーム及びこのセルフレームを備えるセルスタック、並びにこのセルスタックを備えるレドックスフロー電池を提供することを別の目的の一つとする。
[本開示の効果]
本開示によれば、停電時にも電池セルの内部に電解液を貯留可能である双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池を提供できる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係る双極板は、
レドックスフロー電池の正極電極と負極電極との間に配置され、前記正極電極及び前記負極電極の少なくとも一方の電極に対向する対向面に、電解液が流通する流路を備える双極板であって、
前記対向面が鉛直方向に沿うように、前記双極板をレドックスフロー電池の所定位置に配置したときの鉛直方向下側を前記双極板の下側、鉛直方向上側を前記双極板の上側とするとき、
前記流路は、
前記双極板の下側に電解液の導入口と、
前記双極板の上側に電解液の排出口と、
前記導入口に繋がる導入溝部と、
前記排出口に繋がる排出溝部とを備え、
前記導入溝部及び前記排出溝部は、
局所的に小さな断面積を有し、前記導入口と前記排出口とを連通させる連通部、
又は、前記導入溝部及び前記排出溝部を互いに分断する閉端部を備え、
前記導入溝部は、
前記導入口から前記導入溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の下側に向かって屈曲する下側屈曲部と、
前記下側屈曲部よりも前記導入溝部の先端側に電解液を貯留する導入液溜め部とを備える。
上記双極板は、電解液が流通する流路として導入溝部と排出溝部とを備え、導入溝部と排出溝部とが、局所的に小さな断面積を有する連通部、又は導入溝部と排出溝部とを互いに分断する閉端部を備えることで、導入溝部と排出溝部とを実質的に独立した溝部として機能できる。導入溝部と排出溝部とが実質的に独立して機能することで、レドックスフロー電池の運転時、導入溝部と排出溝部との間に位置する畝部を渡るような電解液の流れを形成でき、この畝部を渡る電解液によって電池反応を促進できる。
上記双極板は、双極板の下側に電解液の導入口を備え、双極板の上側に電解液の排出口を備えるため、停電によってポンプが停止した場合、排出溝部内の電解液をそのまま排出溝部内に貯留できる。そして、導入溝部に導入液溜め部を備えることで、停電によってポンプが停止した場合、導入溝部内の電解液の一部を導入液溜め部に貯留できる。排出溝部内、及び導入溝部内の導入液溜め部に電解液を貯留できることで、停電によってポンプが停止した場合であっても、貯留された電解液によって電池の起動を行える。この電池の起動によってポンプを起動することで、レドックスフロー電池の運転を可能とできる。上記双極板は、排出溝部及び導入溝部の双方に電解液を貯留できるため、レドックスフロー電池の放電運転の際にポンプが停止した場合であっても、電池の起動を行える。
(2)上記双極板の一形態として、前記導入溝部と前記排出溝部の各々は、互いに噛み合って対向配置される櫛歯領域を備えることが挙げられる。
上記双極板は、導入溝部と排出溝部とが互いに噛み合って対向配置されることで、噛み合った櫛歯領域で櫛歯間を渡る電池反応域を形成できる。この櫛歯間を渡る電解液量は、導入溝部と排出溝部とが噛み合っていない場合に比較して増加し易いため、電池反応をより促進できる。
(3)連通部を備える上記双極板の一形態として、
前記排出溝部は、
前記排出口から前記排出溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の上側に向かって屈曲する上側屈曲部と、
前記上側屈曲部よりも前記排出溝部の先端側に電解液を貯留する排出液溜め部とを備え、
前記導入液溜め部及び前記排出液溜め部が、前記連通部に備えらえることが挙げられる。
導入液溜め部及び排出液溜め部が、局所的に小さな断面積を有する連通部であることで、導入液溜め部及び排出液溜め部は、導入溝部の導入液溜め部以外の部分及び排出溝部の排出液溜め部以外の部分より高圧損となる。導入液溜め部及び排出液溜め部が、それ以外の部分よりも高圧損であることで、レドックスフロー電池の運転時、導入液溜め部及び排出液溜め部に流れる電解液量を、導入溝部の導入液溜め部以外の部分及び排出溝部の排出液溜め部以外の部分に流れる電解液量よりも十分に少なくでき、導入溝部と排出溝部とを実質的に独立した溝部として機能できる。一方、導入溝部に導入液溜め部を備え、排出溝部に排出液溜め部を備えることで、停電によってポンプが停止した場合、導入溝部内の電解液の一部を導入液溜め部に貯留できると共に、排出液溜め部を備えない場合に比較して排出溝部内に貯留される電解液量を増加できる。
(4)導入液溜め部及び排出液溜め部が連通部に備えられる上記双極板の一形態として、前記導入液溜め部及び前記排出液溜め部は、局所的に幅が狭いことが挙げられる。
上記構成によれば、導入溝部と排出溝部との間の間隔が狭い場合であっても、小さな断面積を有する連通部を備えることができる。
(5)導入液溜め部及び排出液溜め部が連通部に備えられる上記双極板の一形態として、前記導入液溜め部及び前記排出液溜め部は、局所的に深さが浅いことが挙げられる。
上記構成によれば、導入液溜め部及び排出液溜め部の内部にまで電極が入り込み易く、この電極によって導入液溜め部及び排出液溜め部に電解液が流通し難く、連通部の断面積を小さくし易い。また、双極板の厚みが薄い場合であっても、小さな断面積を有する連通部を備えることができる。
(6)導入液溜め部及び排出液溜め部が連通部に備えられる上記双極板の一形態として、前記導入口と前記排出口とが前記連通部で連通したユニットを複数備え、隣り合う前記ユニットは、互いに独立して存在することが挙げられる。
断面積が小さく高圧損の連通部で導入口と排出口とが連通したユニットを複数備え、隣り合うユニットが互いに独立して存在することで、導入口と排出口とが各々一つしかなく、全ユニットが連通している場合に比較して、導入液溜め部及び排出液溜め部に貯留される電解液の充電状態(充電深度と呼ぶことがある)を、双極板の全体に亘って均一的にできる。
(7)上記双極板の一形態として、
前記排出溝部は、
前記排出口から前記排出溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の上側に向かって屈曲する上側屈曲部と、
前記上側屈曲部よりも前記排出溝部の先端側に電解液を貯留する排出液溜め部とを備え、
前記導入溝部と前記排出溝部とは、互いに分断されており、
前記導入液溜め部と前記排出液溜め部とは、互いに噛み合って対向配置されることが挙げられる。
排出溝部に排出液溜め部を備えることで、停電によってポンプが停止した場合、排出液溜め部を備えない場合に比較して排出溝部内に貯留される電解液量を増加できる。導入液溜め部と排出液溜め部とが互いに噛み合って対向配置されることで、貯留された電解液によって電池の起動を早期に行い易い。
(8)導入溝部と排出溝部とが互いに分断され、かつ導入液溜め部と排出液溜め部とが互いに噛み合って対向配置される上記双極板の一形態として、
前記導入溝部は、
前記双極板の上下方向に沿った導入幹溝部と、
前記導入幹溝部の長手方向の途中で前記双極板の上下方向と交差する方向に延設される複数の導入枝溝部と、
前記導入枝溝部の先端に前記導入液溜め部とを備え、
前記排出溝部は、
前記双極板の上下方向に沿った排出幹溝部と、
前記排出幹溝部の長手方向の途中で前記双極板の上下方向と交差する方向に延設される複数の排出枝溝部と、
前記排出枝溝部の先端に前記排出液溜め部とを備えることが挙げられる。
導入溝部の上下方向に沿って複数の導入液溜め部を備えると共に、排出溝部の上下方向に沿って複数の排出液溜め部を備え、導入液溜め部と排出液溜め部とが互いに噛み合って対向配置されることで、貯留された電解液によって電池の起動を早期に行い易い。
(9)上記双極板の一形態として、前記導入溝部と前記排出溝部とは、互いに分断された渦巻状に構成されていることが挙げられる。
上記構成によれば、導入溝部と排出溝部とが互いに噛み合って対向配置される領域を増加し易く、レドックスフロー電池の運転時、導入溝部と排出溝部との間に位置する畝部を渡る電解液量を増加し易いため、この畝部を渡る電解液によって電池反応をより促進できる。
(10)本発明の実施形態に係るセルフレームは、上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の双極板と、前記双極板の外周に設けられる枠体とを備える。
上記セルフレームは、本発明の実施形態に係る双極板を備えるため、停電時にも電池セルの内部に電解液を貯留可能であり、停電によってポンプが停止した場合であっても、貯留された電解液によって電池の起動を行える。
(11)本発明の実施形態に係るセルスタックは、上記(10)に記載のセルフレームを備える。
上記セルスタックは、本発明の実施形態に係るセルフレームを備えるため、停電時にも電池セルの内部に電解液を貯留可能であり、停電によってポンプが停止した場合であっても、貯留された電解液によって電池の起動を行える。
(12)本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池は、上記(11)に記載のセルスタックを備える。
上記レドックスフロー電池は、本発明の実施形態に係るセルスタックを備えるため、停電時にも電池セルの内部に電解液を貯留可能であり、停電によってポンプが停止した場合であっても、貯留された電解液によって電池の起動を行える。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
≪実施形態1≫
本実施形態の特徴の一つは、停電時にも電池セルの内部に電解液を貯留可能な構成を双極板に備える点にある。以下では、まず、図1〜図4を参照して、実施形態1に係るレドックスフロー電池、セルスタック、及びセルフレームの基本構成を説明し、その後、図4を参照して、実施形態1のセルフレーム(セルスタック、レドックスフロー電池)に備わる双極板の構成を詳細に説明する。
〔RF電池〕
レドックスフロー電池(以下、RF電池)1は、代表的には、図1に示すように、交流/直流変換器や変電設備等を介して、発電部と、電力系統や需要家等の負荷とに接続され、発電部を電力供給源として充電を行い、負荷を電力消費対象として放電を行う。発電部は、例えば、太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所等が挙げられる。
RF電池1は、隔膜101で正極セル102と負極セル103とに分離された電池セル100を備える。正極セル102には、正極電解液が供給される正極電極104が内蔵され、負極セル103には、負極電解液が供給される負極電極105が内蔵されている。正極電極104及び負極電極105は、供給された電解液に含まれる活物質イオンが電池反応を行う反応場である。隔膜101は、正極電極104と負極電極105とを分離すると共に、所定のイオンを透過する薄膜部材である。
正極セル102に正極電解液を循環供給する正極循環機構100Pは、正極電解液を貯留する正極電解液タンク106と、正極電解液タンク106と正極セル102との間を繋ぐ導管108,110と、上流側(供給側)の導管108に設けられたポンプ112とを備える。負極セル103に負極電解液を循環供給する負極循環機構100Nは、負極電解液を貯留する負極電解液タンク107と、負極電解液タンク107と負極セル103との間を繋ぐ導管109,111と、上流側(供給側)の導管109に設けられたポンプ113とを備える。
正極電解液は、正極電解液タンク106から上流側の導管108を介して正極電極104に供給され、正極電極104から下流側(排出側)の導管110を介して正極電解液タンク106に戻される。また、負極電解液は、負極電解液タンク107から上流側の導管109を介して負極電極105に供給され、負極電極105から下流側(排出側)の導管111を介して負極電解液タンク107に戻される。正極電解液の循環及び負極電解液の循環によって、正極電極104に正極電解液を循環供給すると共に、負極電極105に負極電解液を循環供給しながら、各極の電解液中の活物質イオンの価数変化反応に伴って充放電を行う。図1及び図2において、正極電解液タンク106内及び負極電解液タンク107内に示すバナジウムイオンは、正極電解液中及び負極電解液中に活物質として含むイオン種の一例を示す。図1において、実線矢印は充電、破線矢印は放電を意味する。
〔セルスタック〕
RF電池1は、代表的には、複数の電池セル100が積層されたセルスタック2と呼ばれる形態で利用される。セルスタック2は、図3に示すように、あるセルフレーム3、正極電極104、隔膜101、負極電極105、別のセルフレーム3が繰り返し積層された積層体と、積層体を挟む一対のエンドプレート210,220と、エンドプレート210,220間を繋ぐ長ボルト等の連結部材230及びナット等の締結部材とを備える。締結部材によってエンドプレート210,220間が締め付けられると、積層体は、その積層方向の締付力によって積層状態が保持される。セルスタック2は、所定数の電池セル100をサブスタック200とし、複数のサブスタック200を積層した形態で利用される。
〔セルフレーム〕
セルフレーム3は、図3に示すように、正極電極104と負極電極105との間に配置される双極板4と、双極板4の外周に設けられる枠体5とを備える。双極板4は、電流を流すが電解液を流さない導電部材で構成され、その一面側には正極電極104が接触するように配置され、他面側には負極電極105が接触するように配置される。枠体5は、内側に電池セル100となる領域を形成する。例えば、枠体5の厚みは、双極板4の厚みよりも大きく、双極板4の外周を枠体5で囲むことで、双極板4の表面(裏面)と枠体5の表面(裏面)とで、内部に正極電極104(負極電極105)が配置される空間を形成する段差が形成される。
正極電極104及び負極電極105への各極の電解液の供給は、セルフレーム3における枠体5の対向する一片(図3上図の紙面下側)に形成される給液マニホールド51,52、給液ガイド溝51s,52sにより行われる。正極電極104及び負極電極105からの各極の電解液の排出は、枠体5の対向する他片(図3上図の紙面上側)に形成される排液マニホールド53,54、排液ガイド溝53s,54sにより行われる。正極電解液は、給液マニホールド51から枠体5の一面側(紙面表側)に形成された給液ガイド溝51sを介して正極電極104に供給される。そして、図3上図の矢印に示すように正極電極104の下側から上側へ流通し、枠体5の一面側(紙面表側)に形成された排液ガイド溝53sを介して排液マニホールド53に排出される。負極電解液の供給及び排出は、枠体5の他面側(紙面裏側)で行われる点を除き、正極電解液と同じである。各枠体5間には、電池セル100からの電解液の漏洩を抑制するために、Oリングや平パッキン等の環状のシール部材6(図2及び図3)が配置されている。枠体5には、環状のシール部材6を配置するためのシール溝57(図4を参照)が周方向にわたって形成されている。
上述したRF電池1、セルスタック2、及びセルフレーム3の基本構成は、公知の構成を適宜利用できる。
〔双極板〕
図4を参照して、実施形態1に係る双極板4Aについて説明する。この双極板4Aは、上述した双極板4に相当する部材である。なお、図4の上図では、RF電池1の運転時における双極板4A上での電解液の流れを示し、図4の下図では、RF電池1の停止(停電)時における双極板4A上での電解液の貯留状態を示す。図4の上図では、双極板4Aの外周に設けられる枠体5も図示している。
双極板4Aは、図4に示すように、矩形状の平板である。双極板4Aの表裏面にはそれぞれ、隣り合う電池セル100の正極電極104と負極電極105とが配置される(図2及び図3を参照)。双極板4Aは、正極電極104に対向する対向面及び負極電極105に対向する対向面が鉛直方向に沿うように、RF電池1の所定位置に配置される。以下、双極板4AをRF電池1の所定位置に配置したときの鉛直方向下側を双極板4Aの下側(図4の紙面下側)、鉛直方向上側を双極板4Aの上側(図4の紙面上側)とする。
双極板4Aは、正極電極104に対向する対向面及び負極電極105に対向する対向面それぞれに、電解液が流通する流路40を備える。流路40は、電池セル100内において、ポンプ112,113(図1)によって正極電極104及び負極電極105のそれぞれに流通される電解液の流れを調整するために設けられる。流路40は、電解液の導入口40iと、電解液の排出口40oと、導入口40iから導入された電解液を排出口40oまで所定の経路で案内する溝部41とを備える。
導入口40iは、双極板4Aの下側の縁部に開口しており、枠体5に形成される給液整流部55を介して給液マニホールド51(52)(図3)に繋がっている。双極板4Aは、詳細は後述するが、複数の導入溝部42(導入口40i)が並列して設けられている。給液整流部55は、給液マニホールド51(52)からの電解液を導入溝部42の並列方向に拡散させて各導入溝部42の導入口40iに供給するものである。
排出口40oは、双極板4Aの上側の縁部に開口しており、枠体5に形成される排液整流部56を介して排液マニホールド53(54)(図3)に繋がっている。双極板4Aは、詳細は後述するが、複数の排出溝部43(排出口40o)が並列して設けられている。排液整流部56は、各排出溝部43の排出口40oから排出される電解液を集約して排液マニホールド53(54)に導くものである。
溝部41は、導入口40iに繋がる導入溝部42と、排出口40oに繋がる排出溝部43とを備える。導入溝部42及び排出溝部43は、それぞれ複数本設けられている。導入溝部42と排出溝部43とは、鉛直方向に沿うと共に、その鉛直方向と直交する方向に所定の間隔を有して交互に並列配置されている。つまり、導入溝部42と排出溝部43とは、互いに噛み合って対向配置されている。隣り合う導入溝部42と排出溝部43との間に、畝部45が形成される。実施形態1に係る双極板4Aは、導入溝部42と排出溝部43とが断面積が小さく高圧損の連通部で連通したユニット44aを複数備え、隣り合うユニット44aが互いに独立して存在する点を特徴の一つとする。導入溝部42と排出溝部43との連通形態については後述する。
正極電極104が対向配置される双極板4Aの一面に設けられた溝部41には正極電解液が流通され、負極電極105が対向配置される双極板4Aの他面に設けられた溝部41には負極電解液が流通される。各電池セル100内での電解液の流れは、溝部41の形状や寸法等によって調整することができる。なお、図4では、分かり易くするために、溝部41の大きさを誇張して図示している。また、図4では、分かり易くするために、畝部45にハッチングを付している。なお、図4では、導入溝部42及び排出溝部43は、一部だけを示し、残部を省略している。
導入溝部42は、導入口40iから導入溝部42の先端に向かう長手方向の途中で、双極板4Aの下側に向かって屈曲する下側屈曲部420と、下側屈曲部420よりも導入溝部42の先端側に電解液を貯留する導入液溜め部422とを備える。同様に、排出溝部43は、排出口40oから排出溝部43の先端に向かう長手方向の途中で、双極板4Aの上側に向かって屈曲する上側屈曲部430と、上側屈曲部430よりも排出溝部43の先端側に電解液を貯留する排出液溜め部432とを備える。導入溝部42と排出溝部43とは、導入液溜め部422及び排出液溜め部432で形成される連通部によって連通している。本例では、導入溝部42と排出溝部43との境界は、連通部における上下方向の中央部とする。つまり、その中央部よりも導入口40i側が導入溝部42であり、中央部よりも排出口40o側が排出溝部43である。
導入溝部42は、導入口40iから上方に延びる縦溝部(導入主溝部421)と、導入主溝部421の先端部から双極板4Aの左右方向に延びる横溝部と、横溝部から下側屈曲部420で折り返して下方に延びる縦溝部(導入液溜め部422)とを備える。本例では、導入溝部42の連通部は、横溝部と導入液溜め部422とで構成される。同様に、排出溝部43は、排出口40oから下方に延びる縦溝部(排出主溝部431)と、排出主溝部431の先端部から双極板4Aの左右方向に延びる横溝部と、横溝部から上側屈曲部430で折り返して上方に延びる縦溝部(排出液溜め部432)とを備える。本例では、排出溝部43の連通部は、横溝部と排出液溜め部432とで構成される。
導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、導入口40iと排出口40oとを連通させる連通部の役割を有する。導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、隣り合う一組の導入溝部42と排出溝部43とを連通するように配置されている。この導入口40iと排出口40oとが連通した一組の導入溝部42と排出溝部43とのユニット44aは、導入溝部42(排出溝部43)の本数分形成される。そして、隣り合うユニット44a同士は、互いに連通することなく独立して存在する。
導入液溜め部422及び排出液溜め部432は、導入溝部42の導入液溜め部422以外の横断面積及び排出溝部43の排出液溜め部432以外の横断面積よりも小さい横断面積を備える。導入溝部42の導入液溜め部422以外の横断面積とは、導入口40iから下側屈曲部420までの導入溝部42(導入主溝部421)の横断面積である。本例では、この導入主溝部421は、長手方向に沿って均一な幅及び深さを有する。同様に、排出溝部43の排出液溜め部432以外の横断面積とは、排出口40oから上側屈曲部430までの排出溝部43(排出主溝部431)の横断面積である。本例では、この排出主溝部431は、長手方向に沿って均一な幅及び深さを有する。導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、導入主溝部421及び排出主溝部431の各横断面積よりも小さい横断面積を備えることで、導入主溝部421及び排出主溝部431に対して高圧損となる。導入液溜め部422及び排出液溜め部432の横断面積は、例えば、導入主溝部421及び排出主溝部431の横断面積の1%以上50%以下、更に5%以上30%以下であることが挙げられる。
導入液溜め部422及び排出液溜め部432が導入主溝部421及び排出主溝部431に対して高圧損となるには、例えば、導入液溜め部422及び排出液溜め部432は、導入主溝部421及び排出主溝部431の幅よりも狭い幅を有することが挙げられる。導入主溝部421及び排出主溝部431の幅は、横断面積が十分に大きくなるように、例えば、0.1mm以上10mm以下、更に0.5mm以上2.5mm以下であることが挙げられる。導入液溜め部422及び排出液溜め部432の幅は、例えば、導入主溝部421及び排出主溝部431の幅の1%以上50%以下、更に5%以上30%以下であることが挙げられる。本例では、導入主溝部421の幅と排出主溝部431の幅とを同じとしているが、それぞれ異なっていてもよい。その場合、導入液溜め部422及び排出液溜め部432の幅は、各液溜め部422,432に繋がる主溝部421,431の幅に応じて、その主溝部421,431よりも高圧損となるように適宜選択すればよい。また、隣り合う溝部41間(導入主溝部421と排出主溝部431との間)の間隔、つまり畝部45の幅は、導入主溝部421及び排出主溝部431の幅の100%以上700%以下、更に200%以上500%以下であることが挙げられる。導入液溜め部422及び排出液溜め部432は、この畝部45の幅内に形成される。
導入液溜め部422及び排出液溜め部432が導入主溝部421及び排出主溝部431に対して高圧損となるには、例えば、導入液溜め部422及び排出液溜め部432は、導入主溝部421及び排出主溝部431の深さよりも浅い深さを有することが挙げられる。導入主溝部421及び排出主溝部431の深さは、双極板4Aの厚さの5%以上45%以下であることが挙げられる。双極板4Aの表裏面に溝部41を備える場合、溝部41の深さが深過ぎると機械的強度の低下を招く虞があるため、溝部41の深さは、双極板4Aの厚さの20%以上40%以下が更に好ましい。導入液溜め部422及び排出液溜め部432の深さは、例えば、導入主溝部421及び排出主溝部431の深さの1%以上50%以下、更に5%以上30%以下であることが挙げられる。本例では、導入主溝部421の深さと排出主溝部431の深さとを同じとしているが、それぞれ異なっていてもよい。その場合、導入液溜め部422及び排出液溜め部432の深さは、各液溜め部422,432に繋がる主溝部421,431の深さに応じて、その主溝部421,431よりも高圧損となるように適宜選択すればよい。
〔RF電池の運転時〕
上記双極板4Aでは、RF電池1の運転時、図4の上図に示すように、給液マニホールド51(52)から給液整流部55に導入された電解液は、各導入口40iに分配され、各導入口40iから導入溝部42の導入主溝部421を流通し、双極板4Aの全面に行き渡る。導入主溝部421に流れる電解液は、双極板4Aの表面に配置される電極に浸透し、双極板4Aの表面を跨いで、導入溝部42に隣り合う排出溝部43の排出主溝部431に流れる。排出主溝部431に流れる電解液は、排出口40oから排液整流部56に排出されて集約され、排液マニホールド53(54)から電池セル100の外部に排出される。つまり、双極板4A上での電解液の流れは、導入主溝部421及び排出主溝部431に沿った流れ(図4の上図で示す実線矢印の方向)と、導入主溝部421と排出主溝部431との間の畝部45を介して横方向(図4の左右方向)に渡るような流れ(図4の上図で示す破線矢印の方向)とを形成する。
上記双極板4Aは、隣り合う一組の導入溝部42と排出溝部43とが、連通部(導入液溜め部422及び排出液溜め部432)で連通されている。しかし、導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、導入主溝部421及び排出主溝部431よりも断面積が小さく高圧損であるため、RF電池1の運転時には、導入液溜め部422及び排出液溜め部432よりも低圧損である導入主溝部421及び排出主溝部431に電解液が流れ易い。よって、導入液溜め部422及び排出液溜め部432に流れる電解液量を、導入主溝部421及び排出主溝部431に流れる電解液量よりも十分に少なくできる。導入口40iから排出口40oまで連通しても、導入液溜め部422及び排出液溜め部432に流れる電解液量が少なければ、未反応のまま電池セル100(図1)外に排出される電解液量を少なくでき、畝部45を渡るような電解液の流れを形成することで、電池反応を十分に行うことができ、電池効率が阻害されることも殆どない。
〔RF電池の停止時〕
一方、上記双極板4Aでは、停電等によりポンプ112,113(図1及び図2)が停止した場合、図4の下図に示すように、排出溝部43内の電解液は、そのまま排出溝部43内に貯留され(図4の下図の左下がりの斜めハッチング)、導入溝部42内の電解液は、一部が導入液溜め部422に貯留され(図4の下図の右下がりの斜めハッチング)、他部が導入口40iから給液整流部55、給液マニホールド51(52)を介して電池セル100の外部に排出される。排出溝部43内、及び導入溝部42内の導入液溜め部422に電解液を貯留できることで、停電等によってポンプ112,113が停止した場合であっても、貯留された電解液によってRF電池1の起動を行える。なお、1枚の双極板4Aに貯留される電解液量は比較的少ないが、多数のセルフレーム3を積層したセルスタック2全体では相当量の電解液が貯留でき、通常のポンプ112,113を起動する程度の電力を得るには十分である。
RF電池1の起動によってポンプ112,113を起動することができれば、それ以降は、RF電池1の電力を用いてポンプ112,113を継続して動作させると共に、RF電池1から系統に電力を供給することができる。また、上記双極板4Aでは、意図的にRF電池1を停止した場合であっても、貯留された電解液によってRF電池1の起動を早期に行える。
上記双極板4Aでは、導入液溜め部422と排出液溜め部432とが高圧損で連通した一組の導入溝部42と排出溝部43とのユニット44aが複数独立して存在しているため、導入口40iと排出口40oとが各々一つしかなく、全ユニット44aが連通している場合に比較して、電解液の充電状態を、双極板4Aの全体に亘って均一的にできる。
≪実施形態2≫
図5を参照して、実施形態2に係る双極板4Bについて説明する。図5の上図では、RF電池1の運転時における双極板4B上での電解液の流れを示し、図5の下図では、RF電池1の停止(停電)時における双極板4B上での電解液の貯留状態を示す。
〔双極板〕
実施形態2に係る双極板4Bは、導入溝部42と排出溝部43とが互いに分断されており、導入液溜め部422と排出液溜め部432とが互いに噛み合って対向配置される点を特徴の一つとする。
導入溝部42は、導入口40iから上方に延びる縦溝部(導入主溝部421)と、導入主溝部421の先端部から双極板4Bの左右方向に延びる横溝部と、横溝部から下側屈曲部420で折り返して下方に延びる縦溝部(導入液溜め部422)とを備える。本例では、導入溝部42は、その長手方向に沿って均一な幅及び深さを有する。つまり、導入溝部42は、導入主溝部421と導入液溜め部422とが実質的に同じ圧損となる。導入液溜め部422の幅及び深さは、RF電池1の運転時に、電解液が流通可能な圧損となるように適宜選択できる。そうすることで、導入液溜め部422は、RF電池1の運転時に、電解液の流路として機能できる。また、導入液溜め部422の横断面積を実施形態1と比較して大きくでき、貯留可能な電解液量を増加できる。導入液溜め部422の横断面積は、導入主溝部421の横断面積よりも小さくてもよい。
排出溝部43は、排出口40oから下方に延びる縦溝部(排出主溝部431)と、排出主溝部431の先端部から双極板4Aの左右方向に延びる横溝部と、横溝部から上側屈曲部430で折り返して上方に延びる縦溝部(排出液溜め部432)とを備える。本例では、排出溝部43は、その長手方向に沿って均一な幅及び深さを有する。つまり、排出溝部43は、排出主溝部431と排出液溜め部432とが実質的に同じ圧損となる。排出液溜め部432の幅及び深さは、RF電池1の運転時に、電解液が流通可能な圧損となるように適宜選択できる。そうすることで、排出液溜め部432は、RF電池1の運転時に、電解液の流路として機能できる。また、排出液溜め部432の横断面積を実施形態1と比較して大きくでき、貯留可能な電解液量を増加できる。排出液溜め部432の横断面積は、排出主溝部431の横断面積よりも小さくてもよい。
導入溝部42と排出溝部43とは、互いに分断される閉端部を備える。具体的には、導入溝部42は、導入口40iを始端としたときの先端部(下端部)に閉端部を備え、排出溝部43は、排出口40oを始端としたときの先端部(上端部)に閉端部を備える。導入溝部42及び排出溝部43の各々に閉端部を備えることで、導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、連通せずに、互いに噛み合って対向配置されている。導入液溜め部422は、隣り合う排出溝部43に対して、排出主溝部431と排出液溜め部432との間に介在されるように、下側屈曲部420で折り返して下方に延びて配置されている。同様に、排出液溜め部432は、隣り合う導入溝部42に対して、導入主溝部421と導入液溜め部422との間に介在されるように、上側屈曲部430で折り返して上方に延びて配置されている。この導入液溜め部422と排出液溜め部432とが噛み合って対向配置される一組の導入溝部42と排出溝部43とのユニット44bは、導入溝部42(排出溝部43)の本数分形成される。そして、隣り合うユニット44b同士は、互いに連通することなく独立して存在する。
〔RF電池の運転時〕
RF電池1の運転時、図5の上図に示すように、双極板4B上での電解液の流れは、導入溝部42及び排出溝部43に沿った流れ(図5の上図で示す実線矢印の方向)と、導入溝部42と排出溝部43との間の畝部45を介して横方向(図5の左右方向)に渡るような流れ(図5の上図で示す破線矢印の方向)とを形成する。導入溝部42に沿った流れは、導入主溝部421から導入液溜め部422に沿った流れを形成し、排出溝部43に沿った流れは、排出液溜め部432から排出主溝部431に沿った流れを形成する。
〔RF電池の停止時〕
一方、上記双極板4Bでは、停電等によりポンプ112,113(図1及び図2)が停止した場合、図5の下図に示すように、排出溝部43内の電解液は、そのまま排出溝部43内に貯留され(図5の下図の左下がりの斜めハッチング)、導入溝部42内の電解液は、一部が導入液溜め部422に貯留され(図5の下図の右下がりの斜めハッチング)、他部が導入口40iから図4の給液整流部55、給液マニホールド51(52)を介して電池セル100の外部に排出される。排出溝部43内、及び導入溝部42内の導入液溜め部422に電解液を貯留できることで、実施形態1と同様に、停電等によってポンプ112,113が停止した場合であっても、貯留された電解液によってRF電池1の起動を行える。上記双極板4Bは、導入液溜め部422と排出液溜め部432とが非連通で互いに噛み合って対向配置されるため、貯留された電解液によって効率的に電池反応が行え、RF電池1の起動を早期に行い易い。
≪実施形態3≫
図6を参照して、実施形態3に係る双極板4Cについて説明する。図6の上図では、RF電池1の運転時における双極板4C上での電解液の流れを示し、図6の下図では、RF電池1の停止(停電)時における双極板4C上での電解液の貯留状態を示す。
〔双極板〕
実施形態3に係る双極板4Cは、一つの導入溝部42に二つの導入液溜め部422を備えると共に、一つの排出溝部43に二つの排出液溜め部432を備え、導入液溜め部422と排出液溜め部432とがそれぞれ非連通で互いに噛み合って対向配置される点を特徴の一つとする。
導入溝部42は、導入口40iから上方に延びる縦溝部(導入主溝部421)と、導入主溝部421の先端部から双極板4Cの左右方向にそれぞれ延びる二つの横溝部と、各横溝部から下側屈曲部420で折り返して下方に延びる縦溝部(導入液溜め部422)とを備える。本例では、導入液溜め部422の幅は、導入主溝部421及び横溝部の幅よりも狭くなっている。
排出溝部43は、排出口40oから下方に延びる縦溝部(排出主溝部431)と、排出主溝部431の先端部から双極板4Cの左右方向にそれぞれ延びる二つの横溝部と、各横溝部から上側屈曲部430で折り返して上方に延びる縦溝部(排出液溜め部432)とを備える。本例では、排出液溜め部432の幅は、排出主溝部431及び横溝部の幅よりも狭くなっている。
導入溝部42と排出溝部43とは、互いに分断される閉端部を備える。具体的には、導入溝部42は、導入口40iを始端としたときの先端部(下端部)のそれぞれに閉端部を備え、排出溝部43は、排出口40oを始端としたときの先端部(上端部)のそれぞれに閉端部を備える。導入溝部42及び排出溝部43の各々に閉端部を備えることで、導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、連通せずに、互いに噛み合って対向配置されている。導入液溜め部422は、隣り合う排出溝部43に対して、排出主溝部431と排出液溜め部432との間に介在されるように、下側屈曲部420で折り返して下方に延びて配置されている。同様に、排出液溜め部432は、隣り合う導入溝部42に対して、導入主溝部421と導入液溜め部422との間に介在されるように、上側屈曲部430で折り返して上方に延びて配置されている。
〔RF電池の運転時〕
RF電池1の運転時、図6の上図に示すように、双極板4C上での電解液の流れは、導入溝部42及び排出溝部43に沿った流れ(図6の上図で示す実線矢印の方向)と、導入溝部42と排出溝部43との間の畝部45を介して横方向(図6の左右方向)に渡るような流れ(図6の上図で示す破線矢印の方向)とを形成する。導入溝部42に沿った流れは、導入主溝部421から導入液溜め部422に沿った流れを形成し、排出溝部43に沿った流れは、排出液溜め部432から排出主溝部431に沿った流れを形成する。
〔RF電池の停止時〕
一方、上記双極板4Cでは、停電等によりポンプ112,113(図1及び図2)が停止した場合、図6の下図に示すように、排出溝部43内の電解液は、そのまま排出溝部43内に貯留され(図6の下図の左下がりの斜めハッチング)、導入溝部42内の電解液は、一部が導入液溜め部422に貯留され(図6の下図の右下がりの斜めハッチング)、他部が導入口40iから図4の給液整流部55、給液マニホールド51(52)を介して電池セル100の外部に排出される。排出溝部43内、及び導入溝部42内の導入液溜め部422に電解液を貯留できることで、実施形態1と同様に、停電等によってポンプ112,113が停止した場合であっても、貯留された電解液によってRF電池1の起動を行える。上記双極板4Cは、導入溝部42及び排出溝部43にそれぞれ二つずつ導入液溜め部422及び排出液溜め部432を備え、各導入液溜め部422と排出液溜め部432とが非連通で互いに噛み合って対向配置されるため、貯留された電解液によって効率的に電池反応が行え、RF電池1の起動を早期に行い易い。
≪実施形態4≫
図7を参照して、実施形態4に係る双極板4Dについて説明する。図7の上図では、RF電池1の運転時における双極板4D上での電解液の流れを示し、図7の下図では、RF電池1の停止(停電)時における双極板4D上での電解液の貯留状態を示す。
〔双極板〕
実施形態4に係る双極板4Dは、導入溝部42の長手方向に沿って複数の導入液溜め部422を備えると共に、排出溝部43の長手方向に沿って複数の排出液溜め部432を備え、導入液溜め部422と排出液溜め部432とがそれぞれ非連通で互いに噛み合って対向配置される点を特徴の一つとする。
導入溝部42は、導入口40iから上方に延びる導入幹溝部(導入主溝部)421と、導入幹溝部421の長手方向の途中で双極板4Dの上下方向と交差する方向に延設される複数の導入枝溝部423とを備える。本例では、導入枝溝部423の幅は、導入幹溝部421の幅よりも狭くなっている。導入枝溝部423は、先端に向かう長手方向の途中で双極板4Dの下方に向かって屈曲する下側屈曲部420と、下側屈曲部420よりも先端側に電解液を貯留する導入液溜め部422とを備える。
排出溝部43は、排出口40oから下方に延びる排出幹溝部(排出主溝部)431と、排出幹溝部431の長手方向の途中で双極板4Dの上下方向と交差する方向に延設される複数の排出枝溝部433とを備える。本例では、排出枝溝部433の幅は、排出幹溝部431の幅よりも狭くなっている。排出枝溝部433は、先端に向かう長手方向の途中で双極板4Dの上方に向かって屈曲する上側屈曲部430と、上側屈曲部430よりも先端側に電解液を貯留する排出液溜め部432とを備える。
導入溝部42と排出溝部43とは、互いに分断する閉端部を備える。具体的には、導入溝部42は、各導入枝溝部423の先端部に閉端部を備え、排出溝部43は、各排出枝溝部433の先端部に閉端部を備える。導入溝部42及び排出溝部43の各々に閉端部を備えることで、導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、連通せずに、互いに噛み合って対向配置されている。導入液溜め部422は、隣り合う排出溝部43に対して、排出幹溝部431と排出液溜め部432との間に介在されるように、下側屈曲部420で折り返して下方に延びて配置されている。同様に、排出液溜め部432は、隣り合う導入溝部42に対して、導入幹溝部421と導入液溜め部422との間に介在されるように、上側屈曲部430で折り返して上方に延びて配置されている。導入枝溝部423は、導入幹溝部421の両側方に延設されており、排出枝溝部433は、排出幹溝部431の両側方に延設されている。そのため、導入液溜め部422と排出液溜め部432とは、各幹溝部421,431を挟んだ両側方で互いに噛み合って対向配置されている。
〔RF電池の運転時〕
RF電池1の運転時、図7の上図に示すように、双極板4D上での電解液の流れは、導入溝部42及び排出溝部43に沿った流れ(図7の上図で示す実線矢印の方向)と、導入溝部42と排出溝部43との間の畝部45を介して横方向(図7の左右方向)に渡るような流れ(図7の上図で示す破線矢印の方向)とを形成する。導入溝部42に沿った流れは、導入幹溝部421から導入液溜め部422に沿った流れを形成し、排出溝部43に沿った流れは、排出液溜め部432から排出幹溝部431に沿った流れを形成する。
〔RF電池の停止時〕
一方、上記双極板4Dでは、停電等によりポンプ112,113(図1及び図2)が停止した場合、図7の下図に示すように、排出溝部43内の電解液は、そのまま排出溝部43内に貯留され(図7の下図の左下がりの斜めハッチング)、導入溝部42内の電解液は、一部が導入液溜め部422に貯留され(図7の下図の右下がりの斜めハッチング)、他部が導入口40iから図4の給液整流部55、給液マニホールド51(52)を介して電池セル100の外部に排出される。排出溝部43内、及び導入溝部42内の導入液溜め部422に電解液を貯留できることで、実施形態1と同様に、停電等によってポンプ112,113が停止した場合であっても、貯留された電解液によってRF電池1の起動を行える。上記双極板4Dは、導入溝部42及び排出溝部43の長手方向に沿って複数の導入液溜め部422及び排出液溜め部432を備え、各導入液溜め部422と排出液溜め部432とが非連通で互いに噛み合って対向配置されるため、貯留された電解液によって効率的に電池反応が行え、RF電池1の起動を早期に行い易い。
≪実施形態5≫
図8を参照して、実施形態5に係る双極板4Eについて説明する。図8の上図では、RF電池1の運転時における双極板4E上での電解液の流れを示し、図8の下図では、RF電池1の停止(停電)時における双極板4E上での電解液の貯留状態を示す。
〔双極板〕
実施形態5に係る双極板4Eは、導入溝部42と排出溝部43の各々が互いに分断された渦巻状に構成されている点を特徴の一つとする。
導入溝部42は、導入口40iから双極板4Eの中央に向かって渦巻を構成する横溝部と縦溝部とを備える。本例では、導入溝部42は、横溝部が導入口40iに繋がっている。また、本例では、導入溝部42は、二層の渦巻を構成しており、渦巻の外側を構成する二つの横溝部及び二つの縦溝部と、渦巻の内側を構成する二つの横溝部と一つの縦溝部とを備える。導入溝部42は、渦巻を構成するにあたり、その長手方向の途中で双極板4Eの下側に向かって屈曲する下側屈曲部420を備える。この下側屈曲部420よりも導入溝部42の先端側に、電解液を貯留する導入液溜め部422を備える。
排出溝部43は、排出口40oから双極板4Eの中央に向かって渦巻を構成する横溝部と縦溝部とを備える。本例では、排出溝部43は、横溝部が排出口40oに繋がっている。また、本例では、排出溝部43は、二層の渦巻を構成しており、渦巻の外側を構成する二つの横溝部及び二つの縦溝部と、渦巻の内側を構成する二つの横溝部と一つの縦溝部とを備える。排出溝部43は、渦巻を構成するにあたり、その長手方向の途中で双極板4Eの上側に向かって屈曲する上側屈曲部430を備える。この上側屈曲部430よりも排出溝部43の先端側に、電解液を貯留する排出液溜め部432を備える。
導入口40iと排出口40oとは、ほぼ対角線上に位置する。よって、導入溝部42と排出溝部43とは、同心状に配置することで、互いに噛み合って対向配置されるように渦巻を構成できる。この渦巻の中心から外周側に見たとき、導入溝部42と排出溝部43とは、交互に並列され、各溝部42,43の渦巻の中心側の端部に閉端部を備える。
〔RF電池の運転時〕
RF電池1の運転時、図8の上図に示すように、双極板4E上での電解液の流れは、導入溝部42及び排出溝部43に沿った渦巻状の流れ(図8の上図で示す実線矢印の方向)と、導入溝部42と排出溝部43との間の畝部45を介して縦方向(図8の上下方向)に渡るような流れ(図8の上図で示す破線矢印の方向)とを形成する。
〔RF電池の停止時〕
一方、上記双極板4Eでは、停電等によりポンプ112,113(図1及び図2)が停止した場合、図8の下図に示すように、排出溝部43内の電解液は、そのまま排出溝部43内に貯留され(図8の下図の左下がりの斜めハッチング)、導入溝部42内の電解液は、一部が導入液溜め部422に貯留され(図8の下図の右下がりの斜めハッチング)、他部が導入口40iから図4の給液整流部55、給液マニホールド51(52)を介して電池セル100の外部に排出される。排出溝部43内、及び導入溝部42内の導入液溜め部422に電解液を貯留できることで、実施形態1と同様に、停電等によってポンプ112,113が停止した場合であっても、貯留された電解液によってRF電池1の起動を行える。上記双極板4Eは、導入溝部42と排出溝部43とが互いに噛み合って対向配置される領域を増加し易く、双極板4Eの中央部分に導入液溜め部422を配置できるため、貯留された電解液によって効率的に電池反応が行え、RF電池1の起動を早期に行い易い。
≪実施形態6≫
図9を参照して、実施形態6に係る双極板4Fについて説明する。実施形態6に係る双極板4Fは、実施形態5に係る双極板4Eと同様に、導入溝部42と排出溝部43の各々が互いに分断された渦巻状に構成されている点を特徴の一つとする。実施形態6に係る双極板4Fは、実施形態5に係る双極板4Eに対して、導入口40i及び排出口40oがそれぞれ縦溝部に繋がっている点が異なり、それ以外の点は同様である。
実施形態6に係る双極板4Fも、実施形態5に係る双極板4Eと同様に、RF電池1の運転時には、双極板4F上での電解液の流れは、導入溝部42及び排出溝部43に沿った渦巻状の流れ(図9の左図で示す実線矢印の方向)と、導入溝部42と排出溝部43との間の畝部45を介して横方向(図9の左右方向)に渡るような流れ(図9の左図で示す破線矢印の方向)とを形成する。そして、RF電池1の停止時には、排出溝部43内の電解液は、そのまま排出液溜め部432を含む排出溝部43内に貯留され(図9の右図の左下がりの斜めハッチング)、導入溝部42内の電解液は、一部が導入液溜め部422に貯留され(図9の右図の右下がりの斜めハッチング)、他部が導入口40iから図4の給液整流部55、給液マニホールド51(52)を介して電池セル100の外部に排出される。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。例えば、双極板の溝部の仕様(導入溝部及び排出溝部の大きさ、形状、個数等)を変更することができる。また、給液整流部及び排液整流部は、双極板に形成される溝部としてもよい。
1 レドックスフロー電池(RF電池)
2 セルスタック
3 セルフレーム
4,4A,4B,4C,4D,4E,4F 双極板
40 流路
40i 導入口
40o 排出口
41 溝部
42 導入溝部
420 下側屈曲部
421 導入主溝部(導入幹溝部)
422 導入液溜め部
423 導入枝溝部
43 排出溝部
430 上側屈曲部
431 排出主溝部(排出幹溝部)
432 排出液溜め部
433 排出枝溝部
44a,44b ユニット
45 畝部
5 枠体
51,52 給液マニホールド
53,54 排液マニホールド
51s,52s 給液ガイド溝
53s,54s 排液ガイド溝
55 給液整流部
56 排液整流部
57 シール溝
6 シール部材
100 電池セル
101 隔膜
102 正極セル
103 負極セル
104 正極電極
105 負極電極
100P 正極循環機構
100N 負極循環機構
106 正極電解液タンク
107 負極電解液タンク
108,109,110,111 導管
112,113 ポンプ
200 サブスタック
210,220 エンドプレート
230 連結部材

Claims (12)

  1. レドックスフロー電池の正極電極と負極電極との間に配置され、前記正極電極及び前記負極電極の少なくとも一方の電極に対向する対向面に、電解液が流通する流路を備える双極板であって、
    前記対向面が鉛直方向に沿うように、前記双極板をレドックスフロー電池の所定位置に配置したときの鉛直方向下側を前記双極板の下側、鉛直方向上側を前記双極板の上側とするとき、
    前記流路は、
    前記双極板の下側に電解液の導入口と、
    前記双極板の上側に電解液の排出口と、
    前記導入口に繋がる導入溝部と、
    前記排出口に繋がる排出溝部とを備え、
    前記導入溝部及び前記排出溝部は、
    局所的に小さな断面積を有し、前記導入口と前記排出口とを連通させる連通部、
    又は、前記導入溝部及び前記排出溝部を互いに分断する閉端部を備え、
    前記導入溝部は、
    前記導入口から前記導入溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の下側に向かって屈曲する下側屈曲部と、
    前記下側屈曲部よりも前記導入溝部の先端側に電解液を貯留する導入液溜め部とを備える双極板。
  2. 前記導入溝部と前記排出溝部の各々は、互いに噛み合って対向配置される櫛歯領域を備える請求項1に記載の双極板。
  3. 前記排出溝部は、
    前記排出口から前記排出溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の上側に向かって屈曲する上側屈曲部と、
    前記上側屈曲部よりも前記排出溝部の先端側に電解液を貯留する排出液溜め部とを備え、
    前記導入液溜め部及び前記排出液溜め部が、前記連通部に備えられる請求項2に記載の双極板。
  4. 前記導入液溜め部及び前記排出液溜め部は、局所的に幅が狭い請求項3に記載の双極板。
  5. 前記導入液溜め部及び前記排出液溜め部は、局所的に深さが浅い請求項3又は請求項4に記載の双極板。
  6. 前記導入口と前記排出口とが前記連通部で連通したユニットを複数備え、
    隣り合う前記ユニットは、互いに独立して存在する請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の双極板。
  7. 前記排出溝部は、
    前記排出口から前記排出溝部の先端に向かう長手方向の途中で、前記双極板の上側に向かって屈曲する上側屈曲部と、
    前記上側屈曲部よりも前記排出溝部の先端側に電解液を貯留する排出液溜め部とを備え、
    前記導入溝部と前記排出溝部とは、互いに分断されており、
    前記導入液溜め部と前記排出液溜め部とは、互いに噛み合って対向配置される請求項2に記載の双極板。
  8. 前記導入溝部は、
    前記双極板の上下方向に沿った導入幹溝部と、
    前記導入幹溝部の長手方向の途中で前記双極板の上下方向と交差する方向に延設される複数の導入枝溝部と、
    前記導入枝溝部の先端に前記導入液溜め部とを備え、
    前記排出溝部は、
    前記双極板の上下方向に沿った排出幹溝部と、
    前記排出幹溝部の長手方向の途中で前記双極板の上下方向と交差する方向に延設される複数の排出枝溝部と、
    前記排出枝溝部の先端に前記排出液溜め部とを備える請求項7に記載の双極板。
  9. 前記導入溝部と前記排出溝部とは、互いに分断された渦巻状に構成されている請求項2に記載の双極板。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の双極板と、前記双極板の外周に設けられる枠体とを備えるセルフレーム。
  11. 請求項10に記載のセルフレームを備えるセルスタック。
  12. 請求項11に記載のセルスタックを備えるレドックスフロー電池。
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