JPWO2019017036A1 - 音響出力装置 - Google Patents

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Abstract

聴取者の耳付近に装着して用いられ、広帯域の音響出力が可能な音響出力装置を提供する。音響出力装置は、低音帯域を発生する第1の音響発生部と、一端が前記第1の音響発生部に結合するとともに、他端が開放端からなる放音部となる、中空構造の音導部と、前記第1の音響発生部よりも前記放音部に近い場所に配設され、高音帯域を発生する第2の音響発生部を具備する。前記音導部は、前記第2の音響発生部からの音響を取り込む合流部を有し、合流部から放音部までの区間は低インピーダンスであることが好ましい。

Description

本明細書で開示する技術は、聴取者の耳付近に装着して用いられる音響出力装置に関する。
音楽をはじめとする音に関わるコンテンツを再生する機器では、近年のハイレゾオーディオなどの台頭もあり、広帯域の再生可能周波数が要求されている。
イヤホンなどの小型の装着型音響再生装置では、低域の再生能力に限界がある。このため、低域再生の感度を大きくするには、大型ドライバを搭載する必要がある。ところが、大型ドライバは、聴取者の外耳道の入り口の近くに配置することが難しくなるという問題がある。例えば、耳甲介に収めるタイプのイヤホンの場合、大型ドライバを配置するのは難しい。
例えば、耳穴を密閉した状態した状態で使用する密閉型のイヤホンで、高域を担当する第1の発音体、中域を担当する第2の発音体及び低域を担当する第3の発音体をハウジングに内蔵して、高い周波数帯域の音の減衰を抑制して、再生音の音質の劣化の防止を図るイヤホンについて提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
一方、耳穴開放型イヤホンは、聴取者は装置が発する音だけでなく、周囲の音を聞くことができるという特徴がある。例えば、音響発生部が聴取者の耳の背面に配置される、耳穴開放型の音響出力装置について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。このタイプのイヤホンは、ドライバを含む装置本体部分が耳介の背面側に配置される構造であることから、聴取者の聞く周囲音に与える影響を抑え自然な聞こえを実現することができる、と思料される。
また、耳の後ろにドライバを配置するタイプのイヤホンであれば、大型ドライバの配置の制約に比較的自由度のあり、低域の感度を高めることができる。ところが、耳の後ろから耳穴付近まで取り回す音導ダクトは長くなり易く、ダクト内での高域の減衰が大きくなることが懸念される。また、音導ダクトの音響的な共振により、一部帯域に鋭いディップを生じることがある。なお、ここで言う「ディップ」とは、周波数特性上特定の周波数で得られる音圧が減少するくぼみのことである。
特許第5498515号公報 WO2016/067700
本明細書で開示する技術の目的は、聴取者の耳付近に装着して用いられ、広帯域の音響出力が可能な音響出力装置を提供することにある。
本明細書で開示する技術は、
低域を発生する第1の音響発生部と、
一端が前記第1の音響発生部に結合するとともに、他端が開放端からなる放音部となる、中空構造の音導部と、
前記第1の音響発生部よりも前記放音部に近い場所に配設され、高域を発生する第2の音響発生部と、
を具備する音響出力装置である。
例えば、前記第1の音響発生部は聴取者の耳の背面に配設され、前記放音部は聴取者の外耳道入り口付近に装着され、前記第2の音響発生部は聴取者の耳甲介腔に配設される。また、前記放音部から前記第1の音響発生部までの前記音導部の長さは60〜80ミリメートルであり、前記放音部から前記第2の音響発生部までの長さは20ミリメートル以下である。
また、前記音導部は、前記放音部よりも手前に、前記第2の音響発生部からの音響を取り込む合流部を有している。そして、前記放音部から前記合流部までの区間が、前記合流部から前記第1の音響発生部までの区間よりも低インピーダンスに構成されている。
また、前記音導部を前記放音部付近で保持する保持部をさらに有していてもよい。前記保持部は、聴取者の耳甲介腔に挿入され、珠間切痕で係止されるように構成される。
また、音響出力装置は、中域を発生する第3の音響発生部をさらに備えていてもよい。前記第3の音響発生部は、前記第1の音響発生部よりも前記放音部に近く、前記第2の音響発生部よりも前記放音部から離れた場所に配設される。
また、音響出力装置は、各音響発生部が担当する周波数帯に合わせて、各音響発生部に入力する信号の周波数帯を分割する分割部をさらに備えていてもよい。
本明細書で開示する技術によれば、聴取者の耳付近に装着して用いられ、広帯域の音響出力が可能な音響出力装置を提供することができる。
なお、本明細書に記載された効果は、あくまでも例示であり、本発明の効果はこれに限定されるものではない。また、本発明が、上記の効果以外に、さらに付加的な効果を奏する場合もある。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、音響出力装置100の外観構成例を示した図である。 図2は、音響出力装置100の外観構成例を示した図である。 図3は、音響出力装置100の外観構成例を示した図である。 図4は、音響出力装置100を聴取者の耳に装着した様子を示した図である。 図5は、音響出力装置100の断面構成例を示した図である。 図6は、第1の音響発生部101付近の断面を拡大して示した図である。 図7は、第2の音響発生部102付近の断面を拡大して示した図である。 図8は、第1の音響発生部101と第2の音響発生部102の各々から発生される音響信号の周波数特性を示した図である。 図9は、音導部103の構成例を示した図である。 図10は、音導部103の他の構成例を示した図である。 図11は、音導部103の他の構成例を示した図である。 図12は、音導部103の他の構成例を示した図である。 図13は、他の構成例に係る音響出力装置1300を示した図である。 図14は、音響出力装置1300を聴取者の耳に装着した様子を示した図である。 図15は、他の構成例に係る音響出力装置1500を示した図である。 図16は、他の構成例に係る音響出力装置1500を示した図である。 図17は、音響出力装置1500を聴取者の耳垂に装着した様子を示した図である。 図18は、他の構成例に係る音響出力装置1800を示した図である。 図19は、第1の音響発生部からの音響信号で発生するディップを第2の音響発生部からの音響信号で補間できない場合の周波数特性例を示した図である。 図20は、第1の音響発生部からの音響信号において減衰が発生する高域のうち比較的周波数の低い帯域を第2の音響発生部からの音響信号で十分に補間できない場合の周波数特性例を示した図である。 図21は、第1〜第3の音響発生部の各々からの音響信号を伝搬する音導部の構成例を示した図である。 図22は、第1〜第3の音響発生部の各々から発生される音響信号の周波数特性を例示した図である。 図23は、第1〜第3の音響発生部の各々から発生される音響信号の周波数特性を例示した図である。 図24は、3つの音響発生部を備えた音響出力装置2400の構成例を示した図である。 図25は、3つの音響発生部を備えた音響出力装置2400の構成例を示した図である。 図26は、3つの音響発生部を備えた音響出力装置2400の構成例を示した図である。 図27は、3つの音響発生部を備えた音響出力装置2400の構成例を示した図である。 図28は、3つの音響発生部を備えた音響出力装置2400の構成例を示した図である。 図29は、音響出力装置2900の構成例を示した図である。 図30は、音響出力装置3000の構成例を示した図である。 図31は、音響出力装置3100の構成例を示した図である。 図32は、音響出力装置3200の構成例を示した図である。 図33は、音響出力装置3300の構成例を示した図である。 図34は、音響出力装置3400の構成例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
図1乃至図3には、本明細書で開示する技術の一実施形態に係る音響出力装置100の外観構成例を示している。後述するように、音響出力装置100は、基本的には、聴取者である聴取者の耳介に装着して用いられる。
図示の音響出力装置100は、第1の音響発生部101と、第2の音響発生部102と、音導部103を備えている。第1の音響発生部101は主に低域の音響を発生し、第2の音響発生部102は主に高域の音響を発生する。音導部103は、これら第1の音響発生部101及び第2の音響発生部102から出力される各音響信号を聴取者の外耳道入り口付近まで伝搬する。音導部103は、中空の管材からなるが、図1はこの管の軸線とほぼ平行な平面図であり、図2はこの管の軸線を含む平面の法線に対して傾いた方向から音響出力装置100を眺めた斜視図である。また、図3は、図1とは裏側の音響出力装置100を示した平面図である。なお、各図では、左耳用の音響出力装置100の構成例を示しているが、右耳用の音響出力装置は左右反転した形で同様の構成であると理解されたい。
音導部103は、一端が第1の音響発生部101に結合するとともに、他端は開放端であり放音部104を形成している。したがって、第1の音響発生部101から発生した音響信号は、音導部103の一端から取り込まれその管内を伝搬し、放音部104に向かって進行する。
また、第2の音響発生部102は、音導部103の途中、すなわち第1の音響発生部101よりも放音部104に近い場所に配設されている。そして、音導部103は、第2の音響発生部102から出力される音響信号を取り込んで、第1の音響発生部101から出力される音響信号と合流させるための合流部105を備えている。第1の音響発生部101と第2の音響発生部102から発生した低音と高音の各帯域の音響信号は合流部105で合成された後、放音部104で外界に放出される。したがって、音響出力装置100全体としては、低域から高域にわたる広帯域で所望の音圧を持つ音響を再生することが可能である。
ここで、音導部103のうち、第1の音響発生部101から合流部105までの区間を高インピーダンスに、合流部105から放音部104までの区間を低インピーダンスに構成することで、第2の音響発生部102から発生される音響信号が、合流部105から第1の音響発生部101へ逆流するのを抑制することができる。但し、合流部105付近の構造の詳細については、後述に譲る。
音導部103は、放音部104の手前でほぼ直角に屈曲して、L字形状をなしている。図1及び図2に示す例では、音導部103は、合流部105付近で屈曲している。後述するように、音響出力装置100を聴取者の耳に取り付けたとき、音導部103は屈曲部分で外耳道入り口に到達し、且つ、屈曲した放音部104は外耳道入り口の方向を向くことができる。
高域の音響を発生する第2の音響発生部102は、比較的小型に構成することができ、耳甲介腔(若しくは、外耳道入り口付近)に配置しても耳穴を塞ぐことはない。一方、低域の音響を発生する第1の音響発生部101は比較的大型に構成されるため、耳甲介腔の中に配置すると耳穴を塞いでしまう。また、高域ほど減衰が大きいことから、第2の音響発生部102を耳穴から離間して配置すると、低域が大きく高域が小さい音響を聴取者に聴かせることになってしまう。本実施形態では、第2の音響発生部102を放音部104の近くに配設し、第1の音響発生部101を放音部104から遠くに配設しているので、聴取者の耳穴を開放することができると同時に、低域と高域で音圧のバランスがとれた良好な音響を聴取者に聴かせることができる。
なお、第1の音響発生部101及び第2の音響発生部102は、周囲をプラスチックなどの樹脂、又は金属、又は木材などで覆われているが、一部露出する部分があってもよい。
図4には、音響出力装置100を聴取者の耳に装着した様子を示している。音導部103は、略U字形状の弾性体からなる。したがって、音導部103を聴取者の耳輪の上側に引っ掛けるようにして、音響出力装置100を聴取者の耳に装着することができる。図示のように、第1の音響発生部101は耳介の背面側に配置されており、第1の音響発生部101から発される音響は、音導部103によって耳介の表側まで伝搬される。
音導部103は、U字の口が少し拡張した状態で、耳輪に引っ掛かっている。例えば、音導部103が元のU字形状に戻ろうとする復元力を利用して耳介を挟持することにより、音響出力装置100は聴取者の耳に固定される。もちろん、音導部103の復元力を利用せず、U字の口が耳輪に引っ掛かる作用だけで、音響出力装置100本体を聴取者の耳に装着することも可能である。また、音導部103は、耳輪脚に沿うようにして耳甲介腔に入り込む。そして、音導部103は、合流部105付近でほぼ直角に屈曲しており、放音部104が外耳道入り口の方向を向くとともに、放音部104付近の音導部103の外壁が聴取者の外耳道入り口と係合する。
図4に示すような音響出力装置100が聴取者の耳に装着された状態では、放音部104は外耳道の奥側に向けられることになるので、音導部103で伝搬された音響を聴取者の鼓膜に向かって好適に放出することができる。
図4からも分かるように、第2の音響発生部102は外耳道入り口の近くに配設され、第1の音響発生部101は外耳道入り口から遠くに配設されている。高域となる第2の周波数帯域の音響を発生する第2の音響発生部102が外耳道入り口の近くに配設されるので、高域の音響信号をあまり減衰させずに耳穴まで届けることができることになる。高域となる第2の周波数帯域の音響を発生する第2の音響発生部102は比較的小型に構成することができるので、耳甲介腔(若しくは、外耳道入り口付近)に配設されても、耳穴を塞ぐことはない。すなわち、耳穴の開放状態を阻害しない。
また、図4からも分かるように、低域の音響信号を発生し比較的大型となる第1の音響発生部101は、耳甲介腔の中に配置することは難しく、耳介の背面のように耳穴から離間した場所に配置されている。第1の音響発生部101は、耳裏の形状面と接触することから、図1並びに図2に示したように耳裏の形状面に倣う三日月のようなケーシングの形状とすることで、耳裏の表面と馴染み易くなる。
第1の音響発生部101は外耳道入り口から離間した場所に配置されることから、音響出力装置100を聴取者の耳に装着した状態でも、耳穴を塞ぐことはなく、耳穴の開放状態を保つことができる。また、第1の音響発生部101から発される音響信号は低域であるため減衰が小さく、音導部103により耳裏から比較的長い距離を伝搬されても、わずかな減衰で外耳道入り口まで届けることができる。
要するに、本実施形態に係る音響出力装置100は、聴取者の耳に装着したときに耳穴を塞ぐことはないので、「耳穴開放型」ということができる。音響出力装置100は、主に低域側を発生する第1の音響発生部101と主に高域側を発生する第2の音響発生部102という複数の音響発生部を装備し、各々から発生される音響を合成することで広帯域の音響を実現することができる。また、複数の音響発生部を、一箇所にまとめず分散して配置する(より具体的には、サイズの大きい音響発生部を耳穴から離間して配置する)ことで、耳穴開放型という特徴を得ることができる。
耳穴開放型の音響出力装置100は、装着状態においても非装着状態と同等の周囲音の聴取特性を実現しつつ、同時に音響情報を出力することができる、及び、装着状態においても周囲の人々からは聴取者の耳穴を塞いでいないように見える、といった特徴がある。このような特徴を生かして、音響出力装置100を、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、登山、スキー、スノーボードを始めとする野外並びに室内で行なうさまざまなスポーツ分野(プレイ中や遠隔コーチングなど)、周囲音聴取と音声情報提示が同時に必要となるコミュニケーション若しくはプレゼンテーション分野(例えば、芝居観覧時情報補足、博物館音声情報提示、バード・ウォッチング(鳴声聴取)など)、運転若しくはナビゲーション、警備員、ニュースキャスターなどに適用することができる。
図5には、第1の音響発生部101付近、並びに第2の音響発生部102付近の音響出力装置100の断面構成例を示している。また、図6には、第1の音響発生部101付近の断面を拡大して示し、図7には、第2の音響発生部102付近の断面を拡大して示している。
図6に示す第1の音響発生部101は、音圧変化を生み出すスピーカーのような発音素子601を利用している。第1の音響発生部101の内部は、発音素子601の振動板によって、振動板前面空間602と振動板背面空間603に仕切られている。そして、スピーカーの振動板が前後に動作することで、振動板前面空間及び振動板背面空間の気圧変化により音が発生する。なお、第1の音響発生部101内に高気圧が発生した場合のために、1以上の排気孔を設けてもよい。
第1の音響発生部101は、ハウジング内に収まるサイズであれば、ダイナミック型スピーカーの他、バランスド・アーマーチュア型、圧電型、静電型のうちいずれか1つ、又は2以上の複合であってもよい。
本実施形態では、第1の音響発生部101から放音部104までの音導部103の長さは60〜80ミリメートルを想定している。第1の音響発生部101で発生した音が放音部104から放たれるまでに、音導部103の管による影響を受けて高域が減衰する。また、音導部103の管により共振が発生するため、管の長さに依存する特定の周波数(可聴域)において、音圧が減少するディップを持ったものとなる。このため、聴取者の耳には、第1の音響発生部101で発生した音そのものではなく、上記のように高域が減衰し、且つ特定の周波数においてディップを持つ音が届くことになる。
なお、第1の音響発生部101は、図4に示したように耳裏に配設されることから、ハウジングのサイズに関する制約は比較的緩やかである。図5並びに図6に示す構成例では、発音素子は第1の音響発生部101のハウジングの一部のみを占有し、空間的な余裕がある。ハウジング内の余ったスペースに、他の回路部品を収容して、有効活用するようにしてもよい。
例えば、外部装置(音源など)との間で音声やその他の信号を有線又は無線で送受信する通信インターフェースや、その他の回路部品を第1の音響発生部101内の空きスペースに配設してもよい。また、GPS(Global Positioning System)などの位置情報センサや、IMU(Inertial Measurement Unit)などの3次元加速度・角速度センサ並びにジャイロセンサを第1の音響発生部101内に搭載して、聴取者の状況に応じた音声信号処理や情報提示のために利用することができる。また、音響出力装置100が人体に装着されるという特徴を活かすために、生体センサを第1の音響発生部101内の空きスペースに配設してもよい。また、音響出力装置100に配設された回路に電力を供給するバッテリー及び電力管理回路などを、第1の音響発生部101内に配設してもよい(バッテリーには、リチウムイオンバッテリーなど充電型バッテリーを使用してもよい)。さらに、上記で例示した他の回路部品が音響出力装置100外の筐体内に配置されるように構成される場合には、音響出力装置100と上記音響出力装置100外の筐体との間で信号やデータを有線又は無線で送受信する通信インターフェースを空きスペースに配設してもよい。
図7に示す第2の音響発生部102も、スピーカーのような音圧変化を生み出す発音素子を利用している。第2の音響発生部102は、耳穴を塞がないハウジング内に収まるサイズであれば、ダイナミック型スピーカーの他、バランスド・アーマーチュア型、圧電型、静電型のうちいずれか1つ、又は2以上の複合であってもよい。
また、図7に示す例では、音導部103は、第2の音響発生部103から発生される音響を取り込むための分岐路を持つ略Y字の形状を有している。そして、このY字が合流する合流部105でほぼ直角に屈曲してL字形状となっている。
なお、第1の音響発生部101と第2の音響発生部102がそれぞれ異なる方式の発音素子で構成されていてもよい。但し、いずれの方式の発音素子を利用するにせよ、上述したように、第1の音響発生部101が低域からなる第1の周波数帯域の音響を発生し、第2の音響発生部102が第1の周波数帯域よりも高域となる第2の周波数帯域の音響を発生することを前提とする。
本実施形態では、第2の音響発生部102から放音部104までの20ミリメートル以下であることを想定している。したがって、第1の音響発生部101により発生する音響信号が音導部103で伝搬される場合に比べて、減衰を小さく抑えることができる。また、第2の音響発生部102から発生される音響信号の、第1の音響発生部101への逆流を防止することで、第1の音響発生部101への音響的な影響を抑制して、音質の劣化を防ぐことができる。
上述したように、第1の音響発生部101で発生した音は、放音部104から放たれるまでに、音導部103の管による影響を受けて、高域が減衰するとともに、音導部103の共振により可聴域においてディップを持つ。本実施形態では、第1の音響発生部101で発生した音響における、音導部103を伝搬中に減衰する高域成分と、音導部103の共振によるディップを補うために、第2の音響発生部102が用いられる。
図8には、第1の音響発生部101と第2の音響発生部102の各々から発生される音響信号の周波数特性を示している。第1の音響発生部101から発生する音響信号は、高域成分が減衰するとともに、ディップを有する。これに対し、第2の音響発生部102からは、主に高域において高い音圧を持つ音響信号が発生する。したがって、第1の音響発生部101と第2の音響発生部102の合成出力により、第1の音響発生部101から発される音響の高域成分の減衰やディップが補間されることが分かる。
ここで、第2の音響発生部102で使用するスピーカーを第1の音響発生部101で使用するスピーカーよりも振動系のスティッフネス(剛性)の大きな高域向けユニットとして構成することで、第1の音響発生部101から発生した音から第2の音響発生部102のスピーカーの振動板に与える影響を抑制する。これにより、複数の音響発生部を装備する音響出力装置100における再生音の劣化を防ぐ。
図9には、音導部103の構成例を模式的に示している。図示の音導部103は、第1の音響発生部101から発生した音響信号を伝搬する管と第2の音響発生部102から発生した音響信号を伝搬する管とを合流部105で接続する略Y字形状をなしている。但し、第1の音響発生部101から放音部104までの管がほぼ真直ぐに形成され、第2の音響発生部102からの管が側面から合流するように、音導部103が構成されている。
第1の音響発生部101及び第2の音響発生部102は、それぞれ発音素子(若しくは振動板前面空間の開口部)の正面が放音部104を向くように配設されている。第1の音響発生部101から放音部104までの長さは60〜80ミリメートル程度である。また、第2の音響発生部102から放音部104までの長さは20ミリメートル以下である。
音導部103の途中に設けられた合流部105で、第1の音響発生部101から発生した音響信号と第2の音響発生部102から発生した音響信号は合成される。第1の音響発生部101から発生した音響信号は、放音部104まで到達するまでの間に、高域成分が減衰するとともに、音導部103の共振によりディップが生じるが、第2の音響発生部102から発生した音響信号により高域成分の減衰とディップが補間される。したがって、放音部104から放出され、聴取者が聴くことになる音は、図8に示したような、広帯域にわたり所望の音圧を有する周波数特性を示すことになる。
第2の音響発生部102から発生される音響信号が第1の音響発生部101へ逆流すると、第1の音響発生部101への音響的な影響を及ぼし、音質が劣化することが懸念される。このため、第2の音響発生部102から発生される音響信号の第1の音響発生部101側への逆流を防止する必要がある。
高域の音響信号は、より低インピーダンスの空間に流れ易いという性質がある。そこで、音導部103のうち、参照番号901で示す、第1の音響発生部101から合流部105までの区間を高インピーダンスに、参照番号902で示す、合流部105から放音部104までの区間を低インピーダンスに構成することで、逆流を防止することができる。
区間901を高インピーダンスにする方法として、区間901の管の内径を区間902よりも細くすることや、区間901の管長を区間902よりも長くすること、区間901の内壁面を粗くすること、区間901と区間902の境界に音波を干渉する干渉材を設けること、などが挙げられる。例えば、スポンジや金網、あるいはその他の多孔質素材を、干渉材として用いることができる。本実施形態では、第1の音響発生部101から放音部104までの長さは60〜80ミリメートル程度、第2の音響発生部102から放音部104までの長さは20ミリメートル以下であることを想定しており、区間901の管長は区間902よりも長く、したがって区間901の方が高インピーダンスとなっている。
図10には、音導部103の他の構成例を模式的に示している。図示の音導部103は、第1の音響発生部101から発生した音響信号を伝搬する管と第2の音響発生部102から発生した音響信号を伝搬する管とを合流部105で接続する略Y字形状をなしている。但し、第2の音響発生部102から放音部104までの管がほぼ真直ぐに形成され、第1の音響発生部101からの管が側面から合流するように、音導部103が構成されている点で、図10に示す音導部103は図9に示した構成例とは相違する。
第1の音響発生部101及び第2の音響発生部102ともに、発音素子(若しくは振動板前面空間の開口部)の正面が放音部104を向くように配設されている。第1の音響発生部101から放音部104までの長さは60〜80ミリメートル程度である。また、第2の音響発生部102から放音部104までの長さは20ミリメートル以下である。
合流部105で、第1の音響発生部101から発生した音響信号と第2の音響発生部102から発生した音響信号は合成される。第1の音響発生部101から発生した音響信号は、放音部104まで到達するまでの間に、高域成分が減衰するとともに、音導部103の共振によりディップが生じるが、第2の音響発生部102から発生した音響信号により高域成分の減衰とディップが補間される。したがって、放音部104から放たれ、聴取者が聴く音は、図8に示したような広い帯域で所望の音圧を持つ周波数特性を示すことになる。
また、音質の劣化を防止するため、第2の音響発生部102から発生される音響信号の第1の音響発生部101側への逆流を防止する必要がある。高域の音響信号は、直進性が高いという性質がある。したがって、図10に示すように、第2の音響発生部102から放音部104までの管をほぼ真直ぐに形成することで、第2の音響発生部102から発生した高域の音響信号は、放音部104へ真直ぐに進行するので、第1の音響発生部101の方へは迂回し難く、逆流を防止することができる。
もちろん、図9に示した構成例と同様に、第1の音響発生部101から合流部105までの区間を高インピーダンスに、合流部105から放音部104までの区間を低インピーダンスに構成することによって、さらに第2の音響発生部102からの音響信号の逆流を防止するようにしてもよい。
図11には、音導部103のさらに他の構成例を模式的に示している。図示の音導部103は、第1の音響発生部101から発生した音響信号を伝搬する管1101と、第2の音響発生部102から発生した音響信号を伝搬する管1102で構成される。
管1101と1102は、互いにほぼ平行に配置され、合流部105にてほぼ対等に結合して1本の管となった後に、放音部104が形成されている。管1101と1102がともにほぼ真直ぐに形成され、放音部104が2本の管1101と1102が合体した内径を有する点で、図11に示す音導部103は図9や図10に示した構成例とは相違する。
第1の音響発生部101及び第2の音響発生部102ともに、発音素子(若しくは振動板前面空間の開口部)の正面が放音部104を向くように、それぞれ管1101及び1102の一方の端部に取り付けられている。第1の音響発生部101から放音部104までの長さは60〜80ミリメートル程度である。また、第2の音響発生部102から放音部104までの長さは20ミリメートル以下である。
音導部103の途中の合流部105で、第1の音響発生部101から発生した音響信号と第2の音響発生部102から発生した音響信号は合成される。第1の音響発生部101から発生した音響信号は、放音部104まで到達するまでの間に、高域成分が減衰するとともに、音導部103の共振によりディップが生じるが、第2の音響発生部102から発生した音響信号により高域成分の減衰とディップが補間される。したがって、放音部104から放たれ、聴取者が聴く音は、図8に示したような広い帯域で所望の音圧を持つ周波数特性を示すことになる。
音質の劣化を防止するため、第2の音響発生部102から発生される音響信号の第1の音響発生部101側への逆流を防止する必要がある。高域の音響信号は、直進性が高いという性質がある。したがって、図11に示す構成例では、管1102は放音部104に向かってほぼ真直ぐに形成されているので、第2の音響発生部102から発生した高域の音響信号は、放音部104へ真直ぐに進行し、第1の音響発生部101の方へは迂回し難く、逆流を防止することができる。
また、図11に示す構成例では、音導部103は、合流部105で管1101と1102が合体した以降は管径が拡張する構造となっている。したがって、管1101は内径が小さく高インピーダンスである一方、合流部105以降は内径が大きく低インピーダンスとなるので、第2の音響発生部102からの音響信号の逆流を防止することができる。もちろん、管1101の内壁面を粗くしたり、管1101の合流部105付近に干渉材を設けたりして、管1101のインピーダンスを管1102よりも高くすることによって、さらに第2の音響発生部102からの音響信号の逆流を防止するようにしてもよい。
図12には、音導部103のさらに他の構成例を模式的に示している。図示の音導部103は、第1の音響発生部101から発生した音響信号を伝搬する管1201と、第2の音響発生部102から発生した音響信号を伝搬する管1202で構成される。但し、2本の管1201と1202は、結合して1本の管になることはない点で、図12に示す音導部103は図11に示した構成例とは相違する。
第1の音響発生部101及び第2の音響発生部102ともに、発音素子(若しくは振動板前面空間の開口部)の正面が放音部104を向くように、それぞれ管1201及び1202の一方の端部に取り付けられている。そして、位置が揃えられた各管1201及び1202の他端は開放端であり、音導部103の放音部104及び合流部105を形成する。第1の音響発生部101から放音部104までの長さは60〜80ミリメートル程度である。また、第2の音響発生部102から放音部104までの長さは20ミリメートル以下である。
第1の音響発生部101から発生した音響信号と第2の音響発生部102から発生した音響信号は、放音部104から放出された後に合成される。放音部104が合流部105であるという言い方もできる。第1の音響発生部101から発生した音響信号は、放音部104まで到達するまでの間に、高域成分が減衰するとともに、音導部103の共振によりディップが生じるが、第2の音響発生部102から発生した音響信号により高域成分の減衰とディップが補間される。したがって、放音部104から放たれ、聴取者が聴く音は、図8に示したような広い帯域で所望の音圧を持つ周波数特性を示すことになる。
また、第1の音響発生部101から発生した音響信号と第2の音響発生部102から発生した音響信号は、互いに独立した管1201及び1202内を伝搬するので、一方の音響信号が他方の音響発生部に向かって逆流するという心配はない。
図13には、他の構成例に係る音響出力装置1300を示している。図示の音響出力装置1300は、低域からなる音響信号を発生する第1の音響発生部101と、高域からなる音響信号を発生する第2の音響発生部102と、略U字形状をした中空の管材からなり各音響信号を伝搬する音導部103を備え、音導部103の先端(開放端)が放音部104となっている点で、図1に示した音響出力装置100と共通するが、放音部104がリング状の保持部1301で保持されている点で相違する。
図14には、音響出力装置1300を聴取者の耳に装着した様子を示している。弾性体からなる略U字形状の音導部103が、U字の口が少し拡張した状態で耳輪に引っ掛かり、耳介を挟持することにより、音響出力装置1300は聴取者の耳に固定される。音導部103は、合流部105でほぼ直角に屈曲してL字形状となっており、放音部104付近の音導部103の外壁が聴取者の外耳道入り口と係合する。但し、音導部103と外耳道入り口との係合状態は弱く、使用中に聴取者が身体や頭部を動かした際に放音部104の向きが変わり、音響を聴取し難くなることが懸念される。
これに対し、音響出力装置1300の場合には、放音部104を保持する保持部1301が、例えば耳介の窪みの1つである耳甲介腔に挿入され、耳珠と対耳珠の間にある略V字形状の切れ込みからなる珠間切痕1302に引っ掛かるようにして耳介に係止される。したがって、音響出力装置1300の装着の安定性が向上し、放音部104の位置及び姿勢を確実に固定することができる。また、保持部1301は、リング状で、耳甲介腔に挿入した際に耳穴を開放する開口を有する構造である。
図4などに示したように、細い円筒形状の音導部103の外壁が外耳道入り口と係合する場合、聴取者の肌(外耳道の内壁など)に比較的強い圧力が掛かり、痛みを生じるなど負担が大きい。これに対し、図13及び図14に示すように、放音部104を保持するリング状の保持部1301が聴取者の珠間切痕1302と係合するような構成によれば、聴取者の肌に係る圧力が軽減され、装着時の快適性を向上させることができる。
図13及び図14に示す音響出力装置1300においても、音導部103は、一端が第1の音響発生部101に結合するとともに、他端は開放端であり放音部104を形成している。また、第2の音響発生部102は第1の音響発生部101よりも放音部104に近い場所に配設され、音導部103は合流部105にて第2の音響発生部102から出力される音響信号を取り込む。したがって、第1の音響発生部101と第2の音響発生部102から発生した低音と高音の各帯域の音響信号は合流部105で合成された後、放音部104から外耳道に向かって放出されることになる。
図15及び図16には、保持部を有する他の構成例に係る音響出力装置1500を示している。また、図17には、音響出力装置1500を聴取者の耳垂に装着した様子を示している。音響出力装置1500は、低域からなる音響信号を発生する第1の音響発生部101と、高域からなる音響信号を発生する第2の音響発生部102と、中空の管材からなり各音響信号を伝搬する音導部103を備え、音導部103の先端(開放端)の放音部104にリング状の保持部1501が取り付けられている点で、図13に示した音響出力装置1300と共通する。但し、図13に示した音響出力装置1300は、使用状態では音導部103の略U字形状の口を下に向けて耳介の上側を挟持するようにして装着されるのに対し(図14を参照のこと)、音響出力装置1500は、音導部103の略U字形状の口を上に向けて、耳垂下を挟持するようにして装着される。
図15乃至図17に示す音響出力装置1500においても、音導部103は、一端が第1の音響発生部101に結合するとともに、他端は開放端であり放音部104を形成している。また、第2の音響発生部102は第1の音響発生部101よりも放音部104に近い場所に配設され、音導部103は合流部105にて第2の音響発生部102から出力される音響信号を取り込む。したがって、第1の音響発生部101と第2の音響発生部102から発生した低音と高音の各帯域の音響信号は合流部105で合成された後、放音部104で外界に放出されることになる。
図18には、さらに他の構成例に係る音響出力装置1800を示している。図示の音響出力装置1800は、低域からなる音響信号を発生する第1の音響発生部101と、高域からなる音響信号を発生する第2の音響発生部102と、音響信号を伝搬する音導部103と、音導部103の先端の放音部104を保持するリング状の保持部1801を備えている点で、図13乃至図17に示した音響出力装置1300と共通する。
但し、音響出力装置1800では、第2の音響発生部102が保持部1801内に収容されている点で、音響出力装置1300とは相違する。また、音響出力装置1800では、第2の音響発生部102から発生した音響信号を伝搬する第2の音導部1802が保持部1801内に形成されている点でも、音響出力装置1300とは相違する。
また、音響出力装置1800では、音導部103は、第1の音響発生部101から発生した音響信号のみを伝搬し、第2の音導部1802とは、保持部1801内で合流する(図18では、合流部の図示を省略している)。あるいは、音導部103と第2の音導部1802とは合流せず、それぞれ別の放音部を保持部1802に設けてもよい。
なお、図13乃至図18では、丸いリング形状をした保持部を図示したが、保持部は、角型、三日月型など、聴取者の耳の形状に適合する形であり、且つ、耳穴を開放する開口を有する構造であれば、リング形状以外のさまざまな形状をとることができる。
また、保持部は、リングのように穴の開いた形状には限定されず、聴取者の外耳道入り口付近と係合し、放音部から聴取者の鼓膜までを密閉する構造であってもよい。
また、音導部は、中空構造で音波を伝搬することができれば、耳介の上側又は耳垂下のいずれに取り付けられる場合であれ、U字形状以外にも、直線、螺旋形状、耳の形状に合わせた曲線など、さまざまな形状をとることができる。
ここまでは、低域の音響信号を発生する第1の音響発生部と高域の音響信号を発生する第2の音響発生部という2つの音響発生部を備え、各音響信号を音導部によって外耳道入り口付近まで伝搬する音響出力装置について紹介してきた。また、低域の音響を発生する第1の音響発生部101は、比較的大型になってしまうが、耳穴から離間した場所に第1の音響発生部101を配置して音導部を介して音響信号を外耳道入り口まで伝搬するように構成することで、音響出力装置が「耳穴開放型」という特徴を有する点についても説明してきた。
音導部の長さによって音導部での共振周波数が決まり、ディップが発生する周波数が異なる。聴取者は、第1の音響発生部101で発生した音そのものではなく、音導部を伝搬した後の、高域が減衰し、且つ特定の周波数においてディップを持つ音を聴くことになる。2つの音響発生部を備えた上記の音響出力装置は、第1の音響発生部101からの音響信号の高域の減衰とディップを、第2の音響発生部102からの音響信号で補間し、広帯域にわたり所望する音圧を持つ音響信号を出力できるように構成されている(図8を参照のこと)。
ところが、第1の音響発生部から音導部を介して耳穴に届く音響信号において、ディップが発生する周波数と高域の減衰している周波数帯が異なる場合には、第2の音響発生部からの音響信号だけではディップを補間することはできない(図19を参照のこと)。また、第2の音響発生部の特性によっては、第1の音響発生部からの音響信号において減衰が発生する高域のうち、比較的周波数の低い帯域(若しくは、中域)では所望の特性まで十分な音圧を得ることができない場合もある(図20を参照のこと)。
そこで、第1の音響発生部から音導部を介して耳穴に届く音響信号における高域の減衰又はディップを補間するための、主に中域の音響信号を発生する第3の音響発生部を音響出力装置に追加して配設するようにしてもよい。
図21には、第1の音響発生部2101、第2の音響発生部2102、及び第3の音響発生部2103の各々から発生した低音、高音、及び中音の各帯域の音響信号を伝搬する音導部2104を備えた音響発生装置2100の構成例を模式的に示している。
音導部2104は、第1の音響発生部2101から発生した音響信号を伝搬する管に、第1の合流部2111で第2の音響発生部2102から発生した音響信号を伝搬する管が接続されるとともに、第2の合流部2112で第3の音響発生部2103から発生した音響信号を伝搬する管が接続されるようにして、構成されている。また、音導部2104の他端は開放端であり、各音響発生部2101〜2103からの音響信号が合成された音響信号を放出する放音部2105となっている。第1の合流部2111は、第2の合流部2112よりも放音部2105に近い場所に配設されている。
第1の音響発生部2101、第2の音響発生部2102、第3の音響発生部2103は、それぞれ発音素子(若しくは振動板前面空間の開口部)の正面が放音部2105を向くように配設されている。上述したように、第1の音響発生部2101は主に低域からなる音響信号を発生し、第2の音響発生部2102は主に高域からなる音響信号を発生し、第3の音響発生部2103は主に中域からなる音響信号を発生する。各音響発生部2101〜2103は、サイズなどの設計上の制約の許容範囲内であれば、ダイナミック・スピーカー型の他、バランスド・アーマーチュア型、圧電型、静電型のうちいずれか1つ、又は2以上の複合であってもよい。
高域の信号ほど減衰し易いという特性を考慮して、放音部2105から近い順に、第2の音響発生部2102、第3の音響発生部2103、第1の音響発生部2101が配設されている。第1の音響発生部2101から放音部2105までの長さは60〜80ミリメートル程度である。また、第2の音響発生部2102から放音部2105までの長さは20ミリメートル以下である。
第1の音響発生部2101からは主に高域の音響信号が発生され、第2の音響発生部2102からは主に低域の音響信号が発生され、第3の音響発生部2103からは主に中域の音響信号が発生される。また、第1の音響発生部2101から発生した音響信号が音導部2104を介して放音部2105に到達するまでの間に減衰する高域成分や共振により発生するディップを、第3の音響発生部2103による中域の音響信号で補間する。したがって、放音部2105から放出され、聴取者が聴くことになる音は、広帯域にわたり所望の音圧を有する周波数特性を示すことになる(図22並びに図23を参照のこと)。
また、第2の音響発生部2102から発生される音響信号が逆流すると、第1の音響発生部2101及び第3の音響発生部2103への音響的な影響を及ぼし、音質が劣化する。同様に、第3の音響発生部2103から発生される音響信号が逆流すると、第1の音響発生部2101への音響的な影響を及ぼし、音質が劣化する。このため、各音響信号の逆流を防止する必要がある。
高域の音響信号は、より低インピーダンスの空間に流れ易いという性質がある。そこで、第1の合流部2111より放音部2105側を、その反対側よりも低インピーダンスに構成するとよい。同様に、第2の合流部2112より放音部2105側を、その反対側よりも低インピーダンスに構成するとよい。上述したように、管の内径を調整する、管の内壁面の粗さを調整する、管内に干渉材を設けるなどの方法により、インピーダンスの相違を形成することができる。
図24乃至図28には、高域、中域、及び低域の音響信号をそれぞれ発生する3つの音響発生部を備えた音響出力装置2400の具体的な構成例を示している。
図示の音響出力装置2400は、第1の音響発生部2401と、第2の音響発生部2402と、第3の音響発生部2403と、音導部2404を備えている。第1の音響発生部2401は主に低域の音響を発生し、第2の音響発生部2402は主に高域の音響を発生し、第3の音響発生部2403は主に中域の音響を発生する。音導部2404は、これら第1乃至第3の音響発生部2401〜2403から出力される各音響信号を聴取者の外耳道入り口付近まで伝達する。音導部2404は、中空の管材からなるが、図24はこの管の軸線とほぼ平行な平面図であり、図25はこの管の軸線を含む平面で切断した断面図、図26は、軸線を含む平面に直交する平面で切断した断面図である。また、図27は、音導部2404の軸線を含む平面の法線から傾いた方向から音響出力装置2400を眺めた斜視図であり、図28は、図27の反対側から音響出力装置240を眺めた斜視図である。なお、各図では、左耳用の音響出力装置2400の構成例を示しているが、右耳用の音響出力装置は反転した形で同様の構成である。
図25から分かるように、音導部2404は、一端が第1の音響発生部2401に結合するとともに、他端は開放端であり放音部2405を形成している。したがって、第1の音響発生部2401から発生した音響信号は、音導部2404の一端から取り込まれその管内を伝搬し、放音部2405に向かって進行する。
また、音導部2404の途中には、放音部2405から近い順に、第2の音響発生部2402と第3の音響発生部2403が配設されている。また、音導部2404は、第2の音響発生部2402から出力される音響信号を取り込むための第1の合流部2411と、第3の音響発生部2403から出力される音響信号を取り込むための第2の合流部2412を備えている。したがって、第1の音響発生部2401、第2の音響発生部2402、及び第3の音響発生部2403からそれぞれ発生した低音、高音、中音の各帯域の音響信号が音導部2404内で合成された後、放音部2405で外界に放出される。音響出力装置100全体としては、低域から高域にわたる広帯域で所望の音圧を持つ音響を再生することが可能である。
第2の音響発生部2402及び第3の音響発生部2403からそれぞれ発生した各音響信号の逆流を防止する必要がある。高域の音響信号は、より低インピーダンスの空間に流れ易いという性質がある。そこで、第1の合流部2411より放音部2405側を、その反対側よりも低インピーダンスに構成する。同様に、第2の合流部2412より放音部2405側を、その反対側よりも低インピーダンスに構成するとよい。
図27及び図28からも分かるように、音導部2404は、放音部2405の手前付近でほぼ直角に屈曲して、L字形状をなしている。したがって、音響出力装置2400を聴取者の耳に装着したときには、音導部2404は屈曲部分で外耳道入り口に到達し、且つ、屈曲した放音部2405は外耳道入り口の方向を向くとともに、放音部2405付近の音導部2404の外壁が聴取者の外耳道入り口と係合する。なお、図示を省略するが、放音部2405を保持するとともに聴取者の珠間切痕に引っ掛かるように構成されるリング状の保持部(前述)をさらに備えていてもよい。
図24乃至図28に示した音響出力装置2400においては、放音部2405から近い順に、第2の音響発生部2402、第3の音響発生部2403、第1の音響発生部2401が配設される。低域の音響を発生し比較的大型になってしまう第1の音響発生部2401を放音部2405から離間した場所に配置することにより、音響出力装置2405は、聴取者の耳穴を開放する、すなわち耳穴開放型という特徴を有することができる。また、減衰が大きい高域の音響を発生する第2の音響発生部2402を放音部2405から最も近い場所に配置することにより、低域、中域、高域で音圧のバランスがとれた良好な音響を聴取者に聴かせることができる。
最後に、帯域毎の音響を発生する複数の音響発生部を備えた上記の音響出力装置の回路構成について説明する。
高域を担当する第2の音響発生部に大振幅の低域成分を含む信号が入力されると、歪みの発生や発音素子の破損に繋がるおそれがある。それぞれ担当する周波数帯に合わせて、各音響発生部に入力する信号の周波数帯を分割することで、このような問題を解決することができる。また、各音響発生部からは、それぞれ担当する周波数帯以外の帯域の成分が抑制された音響信号が出力されるようになるので、各音響発生部の再生可能な帯域が重なる帯域での不自然な強調などを抑制することができる、という効果もある。
図29には、音響発生部毎に入力する信号の周波数帯を分割する手段を備えた音響出力装置2900の構成例を示している。但し、音響出力装置2900は、入力音声を低域及び高域に2分割して各周波数帯をそれぞれ担当する2つ音響発生部を備えている。また、同図では、左耳用(Lch)及び右耳用(Rch)として入力される音声信号SL、SRの各々の処理ブロックを示しているが、同様の構成からなるので、以下では左右1つに統一して説明する。
音声信号Sは、低域通過フィルタ2911及び高域通過フィルタ2921の各々に入力される。低域通過フィルタ2911及び高域通過フィルタ2921は、コイル、コンデンサー、抵抗素子などの電気部品を組み合わせて構成される、電気受動素子である。
低域通過フィルタ2911を通過した低域成分の音響信号は、第1の音響発生部2912に入力される。また、高域通過フィルタ2921を通過した低域成分の音響信号は、第2の音響発生部2922に入力される。したがって、第1の音響発生部2912及び第2の音響発生部2922の各々に入力する信号の周波数帯は、低域通過フィルタ2911及び高域通過フィルタ2921によって分割されている。
第1の音響発生部2912からは低域の音響が発生するとともに、第2の音響発生部2922からは高域の音響が発生する。そして、各周波数帯の音響は、合流部2940で合流若しくは合成された後、聴取者の鼓膜に届く。前段の低域通過フィルタ2911及び高域通過フィルタ2921によって入力信号の周波数が分割されているので、第1の音響発生部2912及び第2の音響発生部2922からは、それぞれ担当する周波数帯以外の帯域の成分が抑制された音響信号が出力されることになり、互いの再生可能な帯域が重なる帯域での不自然な強調などを抑制することができる。
なお、第1の音響発生部2912又は第2の音響発生部2922が、担当する周波数帯以外の信号が入力されても歪みや破損が生じる可能性が少ない場合には、適宜、低域通過フィルタ2911又は高域通過フィルタ2921を省略することもできる。
図30には、入力音声を低域、中域、及び高域に3分割して各周波数帯を3つの音響発生部が担当する音響出力装置3000の構成例を示している。また、同図では、左耳用(Lch)及び右耳用(Rch)として入力される音声信号SL、SRの各々の処理ブロックを示しているが、同様の構成からなるので、以下では左右1つに統一して説明する。
音声信号Sは、低域通過フィルタ3011、中域通過フィルタ3031、及び高域通過フィルタ3021の各々に入力される。各フィルタ3011、3031、3021は、コイル、コンデンサー、抵抗素子などの電気部品を組み合わせて構成される電気受動素子である(同上)。
低域通過フィルタ3011、中域通過フィルタ3013、及び高域通過フィルタ3021を通過した低域、中域、及び高域の各周波数帯の音響信号は、それぞれ第1の音響発生部3012、第3の音響発生部3032、及び第2の音響発生部3022に入力される。すなわち、それぞれ担当する周波数帯に合わせて、各音響発生部への入力信号の周波数帯は分割されている。
各音響発生部3012、3032、3022からはそれぞれ低域、中域、及び高域の音響が発生する。そして、各周波数帯の音響は、合流部3040で合流若しくは合成された後、聴取者の鼓膜に届く。前段の各帯域通過フィルタ3011、3031、3021によって入力信号の周波数が分割されているので、各音響発生部3012、3032、3022からは、それぞれ担当する周波数帯以外の帯域の成分が抑制された音響信号が出力され、合流部3040で帯域毎の音響信号を合成することになり、互いの再生可能な帯域が重なる帯域での不自然な強調などを抑制することができる。
なお、担当する周波数帯以外の信号が入力されても歪みや破損が生じる可能性が少ない音響発生部に関しては、適宜、前段の周波数フィルタを省略してもよい。
本明細書で開示する技術は、音源などの外部装置との間で音声やその他のデジタル信号を有線又は無線で送受信するタイプの音響出力装置に対しても適用することができる。図31には、通信機能を備えた音響出力装置3100の構成例を示している。
通信インターフェース(IF)3101は、有線又は無線の通信路を介して、音源などの外部装置から音声信号Sを入力する。また、通信インターフェース3101は、音声以外のコマンドなどのデジタル信号を外部装置との間で送受信する。
信号処理部3102は、入力音声信号Sを左耳用(Lch)及び右耳用(Rch)の各音声信号SL、SRに分離する。同図では、信号処理部3102以降の左耳用及び右耳用の各処理ブロックを示しているが、同様の構成からなるので、以下では左右1つに統一して説明する。
デジタルの音声信号Sは、DAコンバータ(DAC)3103によりアナログ信号に変換され、さらにパワー・アンプ(PA)3104により電力増幅される。そして、アナログの音声信号Sは、低域通過フィルタ3111及び高域通過フィルタ3121の各々に入力される。各フィルタは、コイル、コンデンサー、抵抗素子などの電気部品を組み合わせて構成される電気受動素子である(同上)。
低域通過フィルタ3111及び高域通過フィルタ3121を通過した低域及び高域の各周波数帯の音響信号は、それぞれ第1の音響発生部3112及び第2の音響発生部3122に入力される。すなわち、それぞれ担当する周波数帯に合わせて、各音響発生部への入力信号の周波数帯は分割されている。
各音響発生部3112、3122からはそれぞれ低域及び高域の音響が発生する。そして、各周波数帯の音響は、合流部3140で合流若しくは合成された後、聴取者の鼓膜に届く。前段の各帯域通過フィルタ3111、3121によって入力信号の周波数が分割されているので、各音響発生部3112、3122からは、それぞれ担当する周波数帯以外の帯域の成分が抑制された音響信号が出力されることになり、互いの再生可能な帯域が重なる帯域での不自然な強調などを抑制することができる。
ここで、通信インターフェース3101や信号処理部3102にGPSやIMUなどのセンサによる検出信号を取り込んで、外部装置から受信したコマンド以外に、センシング情報に基づいて認識又は推定される聴取者の状況に応じた信号処理や情報提示を行なうこともできる。通信インターフェース3101や信号処理部3102、GPSやIMUなどのセンサは、例えば、比較的大型に構成することができる第1の音響発生部3112のハウジング内に収容される。
なお、担当する周波数帯以外の信号が入力されても歪みや破損が生じる可能性が少ない音響発生部に関しては、適宜、前段の周波数フィルタを省略してもよい。
また、図示と説明を省略するが、入力音声を低域、中域、及び高域に3分割して各周波数帯を3つの音響発生部が担当する音響出力装置も同様に構成することができる。
図29〜図31では、各音響発生部に入力する信号の周波数帯を、電気ラインレベル若しくはアナログ・レベルで分割する構成例を示した。これに対し、デジタル信号処理により帯域分割を実施することもできる。
図32には、デジタル信号処理による帯域分割を行なう音響出力装置3200の構成例を示している。但し、図示の音響出力装置3200は、図31に示した音響出力装置3100と同様に通信機能を装備している。
通信インターフェース(IF)3201は、有線又は無線の通信路を介して、音源などの外部装置から音声信号Sを入力する。また、通信インターフェース3201は、音声以外のコマンドなどのデジタル信号を外部装置との間で送受信する。
信号処理部3202は、入力音声信号Sを左耳用(Lch)及び右耳用(Rch)の各音声信号SL、SRに分離する。同図では、信号処理部3102以降の左耳用及び右耳用の各処理ブロックを示しているが、同様の構成からなるので、以下では左右1つに統一して説明する。
信号処理部3202は、周波数透過特性の異なるデジタル・フィルタ3211及び3221を備えている。一方のデジタル・フィルタ3211は、低域に相当するデジタルの音声信号を透過する低域通過フィルタであり、他方のデジタル・フィルタ3221は、高域に相当するデジタルの音声信号を透過する高域通過フィルタである。
低域のデジタル音声信号は、DAコンバータ(DAC)3212によりアナログ信号に変換され、さらにパワー・アンプ(PA)3213により電力増幅された後、第1の音響発生部3214に入力される。また、高域のデジタル音声信号は、DAコンバータ(DAC)3222によりアナログ信号に変換され、さらにパワー・アンプ(PA)3223により電力増幅された後、第2の音響発生部3224に入力される。すなわち、それぞれ担当する周波数帯に合わせて、各音響発生部への入力信号の周波数帯は分割されている。
各音響発生部3214、3224からはそれぞれ低域及び高域の音響が発生する。そして、各周波数帯の音響は、合流部3240で合流若しくは合成された後、聴取者の鼓膜に届く。前段の各デジタル・フィルタ3211、3221によって入力信号の周波数が分割されているので、各音響発生部3214、3214からは、それぞれ担当する周波数帯以外の帯域の成分が抑制された音響信号が出力されることになり、互いの再生可能な帯域が重なる帯域での不自然な強調などを抑制することができる。
ここで、通信インターフェース3201や信号処理部3202にGPSやIMUなどのセンサによる検出信号を取り込んで、外部装置から受信したコマンド以外に、センシング情報に基づいて認識又は推定される聴取者の状況に応じた信号処理や情報提示を行なうこともできる(同上)。
なお、担当する周波数帯以外の信号が入力されても歪みや破損が生じる可能性が少ない音響発生部に関しては、適宜、前段のデジタル・フィルタ処理を省略してもよい。
また、図示と説明を省略するが、入力音声を低域、中域、及び高域に3分割して各周波数帯を3つの音響発生部が担当する音響出力装置も同様に構成することができる。
図33には、図31の変形例に係る音響出力装置3300の構成例を示している。重複する説明については省略する。DAコンバータ3303で音声信号をデジタル信号からアナログ信号に変換した後、受動素子などからなる低域通過フィルタ3311及び高域通過フィルタ3321で低域と高域に帯域分割するように構成されているので、図32に示した音響出力装置3200よりもDAコンバータの数を削減することができる。そして、アナログ領域で帯域分割した後に、各帯域の信号を低域用及び高域用の各パワー・アンプ(PA)3312、3322で増幅し、低域用及び高域用の各音響発生部3313、3323から低域及び高域の音響信号をそれぞれ出力し、合流部3340で帯域毎の音響信号を合成する構成とすることもできる。また、低域通過フィルタ3311及び高域通過フィルタ3321は、オペアンプを用いた能動素子による帯域分割用の回路で構成することもできる。
図34には、図30の他の変形例に係る音響出力装置3400の構成例を示している。重複する説明については省略する。音響出力装置3000は、電気的な受動素子(若しくは、能動素子)からなる帯域通過フィルタを用いて、帯域毎の音響発生部の前段で帯域分割を実施し、各音響発生部はそれぞれ担当する周波数帯の音響を発生するように構成されている。これに対し、音響出力装置3400は、高域用、低域用、及び中域用の各音響発生部3411、3421、3421には図示しないパワー・アンプにより電力増幅されたアナログ音声信号が一様に入力され、各音響発生部3411、3421、3421から出力された音響信号は後段に配置された音響素子からなる低域通過フィルタ3412、高域通過フィルタ3422、中域通過フィルタ3432でそれぞれ帯域分割された後、合流部3440で合成するように構成されている。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書で開示する技術を適用した音響出力装置は、低域の音響を発生する比較的大型の音響発生素子を、中空構造の音導部を用いて耳穴から離間した場所に配置することにより、耳穴開放型と言う特徴を得ることができる。また、同音響出力装置は、音導部を用いて音響信号を伝搬する際に生じる、高域の減衰とディップを改善するために、複数の音響発生部を用いる構成とした。また、同音響出力装置は、音響発生部間の相互の音響的な干渉による音質劣化を抑えることができる。
本明細書で開示する技術を適用した音響出力装置は、広帯域の周波数の音響を再生することが可能であるという特徴がある。したがって、かかる音響出力装置を、ハイレゾオーディオなどの音源の再生出力に利用することができる。
また、本明細書で開示する技術を適用した音響出力装置は、耳穴開放という特徴を生かして、音響出力装置を、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、登山、スキー、スノーボードを始めとする野外並びに室内で行なうさまざまなスポーツ分野(プレイ中や遠隔コーチングなど)、周囲音聴取と音声情報提示が同時に必要となるコミュニケーション若しくはプレゼンテーション分野(例えば、芝居観覧時情報補足、博物館音声情報提示、バード・ウォッチング(鳴声聴取)など)、運転若しくはナビゲーション、警備員、ニュースキャスターなどに適用することができる。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)低域を発生する第1の音響発生部と、
一端が前記第1の音響発生部に結合するとともに、他端が開放端からなる放音部となる、中空構造の音導部と、
前記第1の音響発生部よりも前記放音部に近い場所に配設され、高域を発生する第2の音響発生部と、
を具備する音響出力装置。
(1−1)前記第1の音響発生部は、聴取者の耳の背面に配設される、
上記(1)に記載の音響出力装置。
(1−2)前記放音部は、聴取者の外耳道入り口付近に装着される、
上記(1)に記載の音響出力装置。
(1−3)前記第2の音響発生部は、聴取者の耳甲介腔に配設される、
上記(1)に記載の音響出力装置。
(1−4)前記第1の音響発生部又は前記第2の音響発生部は、ダイナミック型、バランスド・アーマーチュア型、圧電型、静電型のうちいずれか1つ、又は2以上の複合からなる発音素子を有する、
上記(1)に記載の音響出力装置。
(1−5)前記放音部から前記第1の音響発生部までの前記音導部の長さは60〜80ミリメートルであり、前記放音部から前記第2の音響発生部までの長さは20ミリメートル以下である、
上記(1)に記載の音響出力装置。
(2)前記音導部は、前記放音部よりも手前に、前記第2の音響発生部からの音響を取り込む合流部を有する、
上記(1)に記載の音響出力装置。
(2−1)前記音導部は、前記第1の音響発生部から発生した音響信号を伝搬する第1の管と、前記第2の音響発生部から発生した音響信号を伝搬する第2の管を備える、
上記(1)に記載の音響出力装置。
(3)前記音導部は、前記放音部から前記合流部までの区間が、前記合流部から前記第1の音響発生部までの区間よりも低インピーダンスに構成されている、
上記(2)に記載の音響出力装置。
(4)前記音導部を前記放音部付近で保持する保持部をさらに有する、
上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の音響出力装置。
(4−1)前記保持部は、聴取者の耳甲介腔に挿入され、珠間切痕で係止される、
上記(4)に記載の音響出力装置。
(5)前記第2の音響発生部は、前記保持部に収容されている、
上記(4)に記載の音響出力装置。
(6)中域を発生する第3の音響発生部をさらに備える、
請求項1乃至5のいずれかに記載の音響出力装置。
(6−1)前記第3の音響発生部は、ダイナミック型、バランスド・アーマーチュア型、圧電型、静電型のうちいずれか1つ、又は2以上の複合からなる発音素子を有する、
上記(6)に記載の音響出力装置。
(7)前記第3の音響発生部は、前記第1の音響発生部よりも前記放音部に近く、前記第2の音響発生部よりも前記放音部から離れた場所に配設される、
上記(6)に記載の音響出力装置。
(8)前記音導部は、前記第2の音響発生部からの音響を取り込む第1の合流部よりも前記放音部から離れた場所に、前記第3の音響発生部からの音響を取り込む第2の合流部を有する、
上記(6)又は(7)のいずれかに記載の音響出力装置。
(9)各音響発生部が担当する周波数帯に合わせて、各音響発生部に入力する信号の周波数帯を分割する分割部をさらに備える、
上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の音響出力装置。
(9−1)前記分割部は、各音響発生部の入力側に装荷された電気受動素子からなる、
上記(9)に記載の音響出力装置。
(9−2)前記分割部は、デジタル信号処理により周波数帯の分割を行なう、
上記(9)に記載の音響出力装置。
(9−3)前記分割部は、各音響発生部の出力側に装荷された電気受動素子からなる、
上記(9)に記載の音響出力装置。
(10)音声又はその他の信号を外部機器との間で送受信する通信部と、前記通信部で送受信する信号を処理する信号処理部をさらに備える、
上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の音響出力装置。
(10−1)前記通信部又は信号処理部のうち少なくとも1つは、前記第1の音響発生部のハウジング内に収容される、
上記(10)に記載の音響出力装置。
(11)GPS、IMU、又はその他のセンサをさらに備える、
上記(1)乃至(10)のいずれかに記載の音響出力装置。
(11−1)前記センサは、前記第1の音響発生部のハウジング内に収容される、
上記(11)に記載の音響出力装置。
(11−2)前記センサのセンシング情報に基づいて信号処理又は情報提示を行なう処理部をさらに備える、
上記(11)に記載の音響出力装置。
100…音響出力装置、101…第1の音響発生部
102…第2の音響発生部、103…音導部、104…放音部
105…合流部
1300…音響出力装置、1301…保持部
1500…音響出力装置、1501…保持部
1800…音響出力装置
1801…保持部、1802…第2の音響発生部
2100…音響発生装置
2101…第1の音響発生部、2102…第2の音響発生部
2103…第3の音響発生部、2104…音導部、2105…放音部
2111…第1の合流部、2112…第2の合流部
2400…音響出力装置、2401…第1の音響発生部
2402…第2の音響発生部、2403…第3の音響発生部
2404…音導部、2405…放音部
2411…第1の合流部、2412…第2の合流部
2900…音響出力装置
2911…低域通過フィルタ、2912…第1の音響発生部
2921…高域通過フィルタ、2922…第2の音響発生部
2940…合流部
3000…音響出力装置
3011…低域通過フィルタ、3012…第1の音響発生部
3021…高域通過フィルタ、3022…第2の音響発生部
3031…中域通過フィルタ、3032…第3の音響発生部
3040…合流部
3100…音響出力装置、3101…通信インターフェース
3102…信号処理部、3103…DAコンバータ
3104…パワー・アンプ
3111…低域通過フィルタ、3112…第1の音響発生部
3121…高域通過フィルタ、3122…第2の音響発生部
3140…合流部
3200…音響出力装置
3201…通信インターフェース、3202…信号処理部
3211…デジタル・フィルタ(低域)、3212…DAコンバータ
3213…パワー・アンプ、3214…第1の音響発生部
3211…デジタル・フィルタ(低域)、3212…DAコンバータ
3213…パワー・アンプ、3214…第1の音響発生部
3221…デジタル・フィルタ(高域)、3222…DAコンバータ
3223…パワー・アンプ、3224…第2の音響発生部
3240…合流部

Claims (11)

  1. 低域を発生する第1の音響発生部と、
    一端が前記第1の音響発生部に結合するとともに、他端が開放端からなる放音部となる、中空構造の音導部と、
    前記第1の音響発生部よりも前記放音部に近い場所に配設され、高域を発生する第2の音響発生部と、
    を具備する音響出力装置。
  2. 前記音導部は、前記放音部よりも手前に、前記第2の音響発生部からの音響を取り込む合流部を有する、
    請求項1に記載の音響出力装置。
  3. 前記音導部は、前記放音部から前記合流部までの区間が、前記合流部から前記第1の音響発生部までの区間よりも低インピーダンスに構成されている、
    請求項2に記載の音響出力装置。
  4. 前記音導部を前記放音部付近で保持する保持部をさらに有する、
    請求項1に記載の音響出力装置。
  5. 前記第2の音響発生部は、前記保持部に収容されている、
    請求項4に記載の音響出力装置。
  6. 中域を発生する第3の音響発生部をさらに備える、
    請求項1に記載の音響出力装置。
  7. 前記第3の音響発生部は、前記第1の音響発生部よりも前記放音部に近く、前記第2の音響発生部よりも前記放音部から離れた場所に配設される、
    請求項6に記載の音響出力装置。
  8. 前記音導部は、前記第2の音響発生部からの音響を取り込む第1の合流部よりも前記放音部から離れた場所に、前記第3の音響発生部からの音響を取り込む第2の合流部を有する、
    請求項6に記載の音響出力装置。
  9. 各音響発生部が担当する周波数帯に合わせて、各音響発生部に入力する信号の周波数帯を分割する分割部をさらに備える、
    請求項1に記載の音響出力装置。
  10. 音声又はその他の信号を外部機器との間で送受信する通信部と、前記通信部で送受信する信号を処理する信号処理部をさらに備える、
    請求項1に記載の音響出力装置。
  11. GPS、IMU、又はその他のセンサをさらに備える、
    請求項1に記載の音響出力装置。
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