JPWO2019012827A1 - 油圧回路 - Google Patents

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Abstract

油圧回路60は、抜枠造型機1に用いられる。抜枠造型機1は、上鋳枠15、下鋳枠17、下盛枠41、上鋳枠の上開口部に入出可能な上プレート25、下盛枠の下開口部に入出可能な下プレート40、下鋳型の造型に用いられる鋳型砂を貯留する第1下サンドタンク30、第1下サンドタンクから供給される鋳型砂を貯留する第2下サンドタンク31、第1下サンドタンクを上下方向に移動させる下タンクシリンダ32、及び、下プレートと共に第2下サンドタンクを上方向に移動させてスクイズ処理を行うスクイズシリンダ37を備える。油圧回路60は、下タンクシリンダに作動油を供給する第1油圧回路70と、スクイズシリンダに作動油を供給する第2油圧回路80とを有する。

Description

本開示は、油圧回路に関する。
特許文献1は、鋳枠を有しない無枠式の鋳型を造型する抜枠造型機を開示する。この造型機は、模型が設置されるマッチプレートを狭持する一組の上鋳枠及び下鋳枠と、鋳型砂を供給する供給機構と、鋳型砂を圧縮するスクイズ機構とを備える。造型機は、下鋳枠を上鋳枠へ近づけ、上鋳枠及び下鋳枠でマッチプレートを挟み込ませる。この状態で、造型機は、供給機構を動作させることにより、上鋳枠及び下鋳枠により形成された上下の造型空間へ鋳型砂を供給させる。造型機は、スクイズ機構を動作させることにより、上下の造型空間の鋳型砂を圧縮させる。上記工程を経て、上鋳型及び下鋳型が同時に造型される。
この造型機の供給機構は、圧縮空気を用いて上下の造型空間に鋳型砂を供給する。供給機構は、圧縮空気源に連通し、鋳型砂を貯留する上サンドタンクと、上鋳枠の上部に配置され、上サンドタンクに静的に接続された上ブローヘッドとを有する。圧縮空気源から吹き込まれた圧縮空気は、上サンドタンクに貯留された鋳型砂を上ブローヘッドへ供給し、上ブローヘッドの鋳型砂を上鋳枠により画成された上造型空間へ供給する。同様に、供給機構は、圧縮空気源に連通し、鋳型砂を貯留する下サンドタンクと、下鋳枠の下部に配置され、上下に移動し、所定位置で下サンドタンクに接続される下ブローヘッドとを有する。圧縮空気源から吹き込まれた圧縮空気は、下サンドタンクに貯留された鋳型砂を下ブローヘッドへ供給し、下ブローヘッドの鋳型砂を下鋳枠へ供給する。
この抜枠造型機のスクイズ機構は、上下に向き合った上スクイズシリンダ及び下スクイズシリンダを備える。上スクイズシリンダが上造型空間の鋳型砂に下向きの圧力を加え、下スクイズシリンダが下造型空間の鋳型砂に上向きの圧力を加える。これにより、鋳型砂の硬度が高まる。
特許文献2は、上スクイズシリンダの油圧を制御する油圧回路、及び下スクイズシリンダの油圧を制御する油圧回路を備える造型機を開示する。
特開昭54−51930号公報 特開2008−161931号公報
特許文献1記載の抜枠造型機においては、模型形状や鋳型砂のCB(Compactability)によって造型される鋳型の厚さが変化するため、下ブローヘッドの目標の高さが鋳型の厚さに応じて変化する。このため、状況によって下ブローヘッドの接続口と下サンドタンクの接続口とがずれるおそれがある。この場合、鋳型砂の流れが一様とならないことから、下サンドタンク内で砂詰まりが発生するおそれがある。このような砂詰まりは、低いCBの鋳型砂を用いることで回避することができる。しかし、低いCBに調整された鋳型砂が、鋳型の造型性や鋳物製品の品質に対して最適な鋳型砂ではない場合もある。本技術分野では、優れた鋳型又は鋳物製品を造型する構成が望まれている。
本開示の一側面は、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する抜枠造型機に用いられる油圧回路である。抜枠造型機は、上鋳枠と、上鋳枠の下方に配置され、上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、下鋳枠の下方に配置され、下鋳枠の下開口部と接続可能な上開口部を有する下盛枠と、上鋳枠の上開口部に入出可能な上プレートと、下盛枠の下開口部に入出可能な下プレートと、下鋳型の造型に用いられる鋳型砂を貯留する第1下サンドタンクと、第1下サンドタンクから供給される鋳型砂を貯留する第2下サンドタンクと、第1下サンドタンクを上下方向に移動させる下タンクシリンダと、下プレートと共に第2下サンドタンクを上方向に移動させてスクイズ処理を行うスクイズシリンダと、を備える。油圧回路は、下タンクシリンダに作動油を供給する第1油圧回路と、スクイズシリンダに作動油を供給する第2油圧回路と、を有する。
本開示の一側面に係る油圧回路が用いられる抜枠造型機においては、下鋳型の造型に用いられる鋳型砂を貯留するサンドタンクが第1下サンドタンク及び第2下サンドタンクに分割されている。そして、スクイズシリンダ及び第2油圧回路により第2下サンドタンクが上下方向に移動し、下タンクシリンダ及び第1油圧回路により第1下サンドタンクが上下方向に移動する。このように、第1下サンドタンク及び第2下サンドタンクが独立に上下動可能であるため、第2下サンドタンクの接続口の高さと一致するように、第1下サンドタンクの接続口の高さを調整することができる。これにより、第1下サンドタンクと第2下サンドタンクとの連結部分の鋳型砂の流れが一様となり、砂詰まりが発生することを抑制することができる。よって、鋳型砂のCBの調整の許容範囲が広がり、鋳型の造型性や鋳物製品の品質に対して最適な鋳型砂を用いることができ、結果として優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。
一実施形態において、スクイズシリンダは、ロッド側の内部空間と、非ロッド側の内部空間とを有し、第2油圧回路は、第1差圧回路を有してもよい。第1差圧回路は、非ロッド側の内部空間に作動油を送り込み、スクイズシリンダのシリンダとロッドとの面積比に応じてロッド側の内部空間から押し出された作動油を非ロッド側の内部空間へ供給する。このように構成した場合、第1差圧回路を有さない場合と比較して、スクイズ処理に必要な作動油の油量を抑えることができる。
一実施形態において、第2油圧回路は、第2差圧回路を有してもよい。第2差圧回路は、第1差圧回路と並列に接続され、非ロッド側の内部空間に作動油を送り込み、スクイズシリンダのシリンダとロッドとの面積比に応じてロッド側の内部空間から押し出された作動油を非ロッド側の内部空間へ供給する。このように構成した場合、第1差圧回路及び第2差圧回路により、作動油が第1差圧回路及び第2差圧回路を経由して非ロッド側の内部空間へ供給され、ロッド側の内部空間から押し出された作動油を非ロッド側の内部空間へ供給することができる。このため、第1差圧回路のみを有する構成と比較して、非ロッド側の内部空間へ供給される作動油を増加させることができる。よって、スクイズシリンダを高速に動作させることができる。
一実施形態において、第2油圧回路は、差圧解除弁を有してもよい。差圧解除弁は、スクイズシリンダのロッド側の内部空間に接続された流路において第1差圧回路をバイパスする流路に配置される。このように構成した場合、第1差圧回路を介してスクイズシリンダのロッド側の内部空間の作動油を非ロッド側の内部空間へ供給することによりスクイズ力を下げてスクイズシリンダを高速動作させるか、ロッド側の内部空間から押し出された作動油をバイパスさせて第1差圧回路へ戻さないことによりスクイズ力を上げてスクイズシリンダを低速動作させるかを、切り替えることができる。このため、必要なスクイズ力に応じて、スクイズシリンダの動作速度を高速・低速に切り替えることができる。例えば、スクイズ力がそれほど要求されていないときにスクイズシリンダを高速動作させることができる。
一実施形態において、油圧回路は、油圧ポンプと、油圧ポンプとスクイズシリンダとを接続する第1流路と、油圧ポンプとスクイズシリンダとを接続する第2流路と、第2流路に接続され、作動油を貯蔵するアキュムレータと、油圧ポンプの出力先を切り替える切替弁と、を備え、切替弁は、開とされているときに油圧ポンプの出力先を第1流路及び第2流路とし、閉とされているときに油圧ポンプの出力先を第1流路のみとしてもよい。このように構成した場合、例えばスクイズ工程において切替弁が閉とされることで、第1流路と第2流路とが遮断され、スクイズに必要な高圧の作動油が油圧ポンプから第1流路のみへ供給される。このため、第1流路のみをスクイズに必要な高圧仕様にすればよく、油圧回路全体をスクイズに必要な高圧仕様にする必要がなくなる。さらに、第1流路と第2流路とが遮断されたときに、必要な作動油に応じてアキュムレータから作動油を補給することができる。
本開示の種々の側面及び実施形態によれば、優れた鋳型又は鋳物製品を造型する抜枠造型機が提供される。
一実施形態に係る抜枠造型機の正面側の斜視図である。 一実施形態に係る抜枠造型機の正面図である。 一実施形態に係る抜枠造型機の左側面側の概要図である。 一実施形態に係る抜枠造型機の造型処理を説明するフローチャートである。 シャトルイン処理を説明する概要図である。 枠セット処理を説明する概要図である。 エアレーション処理を説明する概要図である。 スクイズ処理を説明する概要図である。 抜型処理を説明する概要図である。 シャトルアウト処理を説明する概要図である。 枠合せ処理を説明する概要図である。 枠抜処理を説明する概要図である。 第1枠分離処理(前半)を説明する概要図である。 モールド押出処理を説明する概要図である。 第2枠分離処理(後半)を説明する概要図である。 一実施形態に係る抜枠造型機の油圧回路である。 一実施形態に係る抜枠造型機の油圧回路である。
以下、添付図面を参照して実施形態について説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下では、水平方向をX軸及びY軸の方向とし、鉛直方向(上下方向)をZ軸の方向とする。
[抜枠造型機の概要]
図1は、一実施形態に係る抜枠造型機1の正面側の斜視図である。抜枠造型機1は、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する造型機である。図1に示されるように、抜枠造型機1は、造型部A1及び搬送部A2を備えている。造型部A1は、上下方向(Z軸方向)に動作可能な箱形状の上鋳枠及び下鋳枠が配置されている。搬送部A2は、模型が配置されたマッチプレートを造型部A1へ導入する。造型部A1の上鋳枠及び下鋳枠は、互いに近接するように移動して、マッチプレートを狭持する。上鋳枠内及び下鋳枠内には、鋳型砂が充填される。上鋳枠内及び下鋳枠内に充填された鋳型砂は、造型部A1に備わるスクイズ機構によって上下方向から加圧されて上鋳型及び下鋳型が同時に形成される。その後、上鋳枠から上鋳型が、下鋳枠から下鋳型がそれぞれ抜き取られ、装置外へ搬出される。このように、抜枠造型機1は、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する。
[フレーム構造]
図2は、一実施形態に係る抜枠造型機1の正面図である。図3は、一実施形態に係る抜枠造型機1の左側面側の概要図である。図2及び図3に示されるように、抜枠造型機1は、上フレーム10、下フレーム11、及び、上フレーム10と下フレーム11とを連結する4本のガイド12を備える。ガイド12は、その上端部が上フレーム10に連結され、その下端部が下フレーム11に連結される。上フレーム10、下フレーム11、及び、4本のガイド12によって、上述した造型部A1のフレームが構成されている。
造型部A1のフレームの側方(X軸の負の方向)には、搬送部A2の支持フレーム13(図2)が配置されている。また、造型部A1のフレームの側方(Y軸の正の方向)には、上下方向に延びる支持フレーム14(図3)が配置されている。支持フレーム14は、後述する第1下サンドタンクを支持する。
[上鋳枠及び下鋳枠]
抜枠造型機1は、上鋳枠15を備える。上鋳枠15は、上端部及び下端部が開口された箱形状の枠体である。上鋳枠15は、4本のガイド12に移動可能に取り付けられている。上鋳枠15は、上フレーム10に取り付けられた上鋳枠シリンダ16によって支持され、上鋳枠シリンダ16の動作に応じてガイド12に沿って上下動する。
抜枠造型機1は、上鋳枠15の下方に配置された下鋳枠17を備える。下鋳枠17は、上端部及び下端部が開口された箱形状の枠体である。下鋳枠17は、4本のガイド12に移動可能に取り付けられている。下鋳枠17は、上フレーム10に取り付けられた2本の下鋳枠シリンダ18(図2)によって支持され、下鋳枠シリンダ18の動作に応じてガイド12に沿って上下動する。以下では、ガイド12に囲まれた領域を造形位置ともいう。
上鋳枠15と下鋳枠17との間には、マッチプレート19(図2)が搬送部A2から導入される。マッチプレート19は、その両面に模型が配置された板状部材であり、上鋳枠15と下鋳枠17との間を進退する。具体的な一例として、搬送部A2の支持フレーム13には、造形位置へ向かうレールと、レール上に配置されたローラ付の搬送プレート20と、搬送プレート20を動作させる搬送シリンダ21を備えている。マッチプレート19は、搬送プレート20上に配置され、搬送シリンダ21の動作によって、造形位置であって上鋳枠15と下鋳枠17との間に配置される。上鋳枠15及び下鋳枠17は、配置されたマッチプレート19を上下方向から狭持可能である。以下では、支持フレーム13上の領域を退避位置ともいう。
[サンドタンク]
抜枠造型機1は、上鋳枠15の上方に配置された上サンドタンク22を備える。上サンドタンク22は、上フレーム10に取り付けられている。より具体的には、上サンドタンク22は、上フレーム10に静的に固定されている。上サンドタンク22は、その内部に上鋳枠15に供給するための鋳型砂を貯留する。上サンドタンク22は、その上端部及び下端部が開口されている。上サンドタンク22の上端部には、板状の遮蔽部材を水平方向(X軸の正負の方向)にスライドさせるスライドゲート23が設けられている。スライドゲート23の動作により、上サンドタンク22の上端部は、開閉可能に構成されている。また、上サンドタンク22の上方には、鋳型砂を投入する鋳型砂投入シュート24が固定配置されている。鋳型砂投入シュート24については後述する。スライドゲート23が開状態のときに、鋳型砂は鋳型砂投入シュート24を介して上サンドタンク22へ供給される。
上サンドタンク22の下端部は開口されており、下端部の開口に上プレート25(図3)が取り付けられる。上プレート25は、板状部材であり、上サンドタンク22から上鋳枠15内へ連通する少なくとも1つの供給口を有する。上サンドタンク22内の鋳型砂は、上プレート25の供給口を介して上鋳枠15内に供給される。上プレート25は、上鋳枠15の開口の大きさと略同一である。上鋳枠15が上方向に移動することにより、上プレート25は上鋳枠15内に進入する。上鋳枠15が下方向に移動することにより、上プレート25は上鋳枠15内から退出する。このように、上プレート25は、上鋳枠15内に進退可能に構成されている。
上サンドタンク22は、圧縮空気源(不図示)に接続されている。具体的な一例としては、上サンドタンク22は、その上部に圧縮空気を供給する配管26(図2)が接続されており、配管26を介して圧縮空気源と接続している。配管26には、電空比例弁27(図2)が設けられている。電空比例弁27は、圧縮空気の供給及び停止を切り替えるだけでなく、バルブ開度を出力側の圧力に応じて自動調整する。このため、所定圧力の圧縮空気が上サンドタンク22に供給される。スライドゲート23が閉状態のときに、圧縮空気が上サンドタンク22内に送り込まれる。上サンドタンク22内の鋳型砂は、圧縮空気とともに上プレート25の供給口を介して上鋳枠15内に供給される。
また、上サンドタンク22は、その内面に圧縮空気が流通可能な複数の孔を有する透過部材22a(図3)が設けられている。これにより、透過部材22aの全面を介して圧縮空気が内部空間全体に供給されるため、鋳型砂の流動性が向上する。透過部材22aは多孔質材料で形成されていてもよい。上サンドタンク22は、その側部に、圧縮空気を供給する配管(不図示)と、圧縮空気を排気する配管29(図2)と、が接続されている。圧縮空気は、配管29から排気される際に透過部材22aを通る。この透過部材22aが、鋳型砂を通過させず、圧縮空気を透過させるため、鋳型砂が上サンドタンク22外へ出て行くことを回避することができる。
抜枠造型機1は、下鋳枠17内に供給される鋳型砂を貯留する下サンドタンクを備える。下サンドタンクは、一例として第1下サンドタンク30(図3)及び第2下サンドタンク31(図3)に分割されている。第1下サンドタンク30は、上サンドタンク22の側方に配置されている。第1下サンドタンク30は、その内部に下鋳枠17に供給するための鋳型砂を貯留する。
第1下サンドタンク30は、支持フレーム14に支持されており、支持フレーム14に設けられた上下に延びるガイド12A(図1)に移動可能に取り付けられている。より具体的には、第1下サンドタンク30は、上フレーム10に取り付けられた下タンクシリンダ32(図3)によって支持され、下タンクシリンダ32の動作に応じてガイド12Aに沿って上下動する。
第1下サンドタンク30は、その上端部が開口されている。第1下サンドタンク30の上端部には、板状の遮蔽部材を水平方向(X軸の正負の方向)にスライドさせるスライドゲート33(図3)が設けられている。スライドゲート33の動作により、第1下サンドタンク30の上端部は、開閉可能に構成されている。また、第1下サンドタンク30の上方には、鋳型砂を投入するためのホッパ34(図3)が固定配置されている。ホッパ34と鋳型砂投入シュート24との接続関係については後述する。スライドゲート33が開状態のときに、鋳型砂はホッパ34を介して第1下サンドタンク30へ供給される。
第1下サンドタンク30の下端部は水平方向(Y軸の負の方向)に屈曲しており、先端部には、貯留した鋳型砂を排出する第1接続口35(図3)が形成されている。第1接続口35は、後述する第2下サンドタンク31の第2接続口と、所定の高さ(接続位置)で接続可能に構成されている。鋳型砂は、第1接続口35を介して第2下サンドタンク31へ供給される。また、第1下サンドタンク30の先端部には上下方向に延びる第1閉塞板36(図3)が設けられている。後述する第2下サンドタンク31の第2接続口は、接続位置に位置していないときに第1閉塞板36によって遮蔽される。
第1下サンドタンク30は、圧縮空気源(不図示)に接続されている。具体的な一例としては、第1下サンドタンク30は、その上部に圧縮空気を供給する配管(不図示)が接続されており、配管を介して圧縮空気源と接続している。配管には、電空比例弁(不図示)が設けられている。このため、所定圧力の圧縮空気が第1下サンドタンク30に供給される。スライドゲート33が閉状態のときであって、後述する第2下サンドタンク31の第2接続口が接続位置にある場合に、第1下サンドタンク30内に圧縮空気が供給される。第1下サンドタンク30内の鋳型砂は、圧縮空気とともに第1接続口35を介して第2下サンドタンク31内に供給される。
また、第1下サンドタンク30は、その内面に圧縮空気が流通可能な複数の孔を有する透過部材30a(図3)が設けられている。これにより、透過部材30aの全面を介して圧縮空気が内部空間全体に供給されるため、鋳型砂の流動性が向上する。透過部材30aは多孔質材料で形成されていてもよい。第1下サンドタンク30は、その側部に圧縮空気を排気する配管30b(図3)が接続されている。圧縮空気は、配管30bから排気される際に透過部材30aを通る。この透過部材30aが、鋳型砂を通過させず、圧縮空気を透過させるため、鋳型砂が第1下サンドタンク30外へ出ていくことを回避することができる。
第2下サンドタンク31は、下鋳枠17の下方に配置される。第2下サンドタンク31は、その内部に下鋳枠17に供給するための鋳型砂を貯留する。第2下サンドタンク31は、4本のガイド12に移動可能に取り付けられ、上下方向に延びるスクイズシリンダ(下鋳枠駆動部)37によって上下動可能に支持されている。
第2下サンドタンク31の側部には、第1下サンドタンクの第1接続口35に接続可能な第2接続口38(図3)が形成されている。第2接続口38は、第1下サンドタンク30の第1接続口35と、所定の高さ(接続位置)で接続可能に構成されている。接続位置とは、第1接続口35及び第2接続口38とが接続する高さであり、具体的には、第1接続口35及び第2接続口38が同軸に配置される位置である。第1接続口35及び第2接続口38は、上下方向に沿った接続面で接続される。
第1下サンドタンク30及び第2下サンドタンク31は、第1接続口35と第2接続口38とが所定の接続位置で接続することにより、互いに連通した状態となる。鋳型砂は、第1接続口35及び第2接続口38を介して第1下サンドタンク30から第2下サンドタンク31へ供給される。また、第2下サンドタンク31の第2接続口38には上下方向に延びる第2閉塞板39(図3)が設けられている。第1下サンドタンク30の第1接続口35の両側部には、第2閉塞板39を案内するガイドレール(不図示)が設けられている。第2閉塞板39がガイドレールによって案内されることで、第1接続口35及び第2接続口38は、互いに傾くことなく接続位置に案内される。第1下サンドタンク30の第1接続口35は、接続位置に位置していないときに第2閉塞板39によって遮蔽される。
なお、抜枠造型機1は、第1接続口35及び第2接続口38の接続面を気密に封止する封止機構を備えてもよい。例えば、封止機構は第1接続口35側に設けられる。
第2下サンドタンク31の上端部は開口されており、上端部の開口に下プレート40(図3)が取り付けられる。下プレート40は、板状部材であり、第2下サンドタンク31から下鋳枠17内へ連通する少なくとも1つの供給口を有する。第2下サンドタンク31内の鋳型砂は、下プレート40の供給口及び後述する下盛枠を介して下鋳枠17内に供給される。
[下盛枠]
抜枠造型機1は、一例として下盛枠41(図2,図3)を備える。下盛枠41は、下鋳枠17の下方に配置される。下盛枠41は、上端部及び下端部が開口された箱形状の枠体である。下盛枠41の上端部の開口(上開口部)は、下鋳枠17の下端部の開口(下開口部)と接続する。下盛枠41は、その内部に第2下サンドタンク31を収容可能に構成されている。下盛枠41は、第2下サンドタンク31に固定された下盛枠シリンダ42(図3)によって上下動可能に支持されている。下プレート40は、下盛枠41及び下鋳枠17の開口の大きさと略同一である。なお、上下動可能な下盛枠41は、その内部に第2下サンドタンク31及び下プレート40を収容した位置が原位置(初期位置)であり、下降端となる。下盛枠41が上方向に移動することにより、下プレート40は下盛枠41内から退出する。上方向に移動した下盛枠41が下方向に移動することにより、下プレート40は下盛枠41内に進入する。このように、下プレート40は、下盛枠41内に進退可能(入出可能)に構成されている。この抜枠造型機1は、下盛枠41を備えることにより下鋳枠17のストロークを短くすることができるので、下盛枠41を備えない場合と比べて装置高さが低い抜枠造型機とすることができる。また、この抜枠造型機1は、下盛枠41を備えることにより下鋳枠17のストロークを短くすることができるので、一組の上鋳型及び下鋳型の造型時間を短縮することができる。
なお、抜枠造型機1は、下盛枠41を備えなくてもよい。この場合、下プレート40は下鋳枠17内に進退可能(入出可能)に構成される。上下動可能な下鋳枠17は、下降端が原位置(初期位置)である。つまり、下プレート40は、上方向に移動する下鋳枠17よりも相対的に上方向に移動することにより下鋳枠17内に進入する。下プレート40は、下鋳枠17よりも相対的に下方向に移動することにより、下鋳枠17内から退出する。
[造型空間及びスクイズ]
上鋳型の造型空間(上造型空間)は、上プレート25、上鋳枠15及びマッチプレート19により形成される。下鋳型の造型空間(下造型空間)は、下プレート40、下鋳枠17及びマッチプレート19により形成される。上造型空間及び下造型空間は、上鋳枠シリンダ16、下鋳枠シリンダ18及びスクイズシリンダ37を動作させて、上鋳枠15及び下鋳枠17が所定高さでマッチプレートを狭持したときに形成される。なお、抜枠造型機1が下盛枠41を備える場合には、下造型空間は、下プレート40、下鋳枠17、下盛枠41及びマッチプレート19により形成されてもよい。
上造型空間には、上プレート25を介して上サンドタンク22に貯留された鋳型砂が充填される。下造型空間には、下プレート40を介して第2下サンドタンク31に貯留された鋳型砂が充填される。上造型空間及び下造型空間に充填される鋳型砂のCBは、30%〜42%の範囲で設定され得る。また、上造型空間及び下造型空間に充填される鋳型砂の圧縮強さは、8N/cm〜15N/cmの範囲で設定され得る。なお、模型形状や鋳型砂のCB(Compactability)によって造型される鋳型の厚さが変化するため、第2下サンドタンク31の目標の高さが鋳型の厚さに応じて変化する。つまり、第2下サンドタンク31の第2接続口38の高さが変化する。このとき、下タンクシリンダ32により、第1下サンドタンク30の第1接続口35の高さが第2下サンドタンク31の第2接続口38の接続位置に調整される。このような調整は、後述する制御装置50(図3)によって実現され得る。
スクイズシリンダ37は、上造型空間及び下造型空間に鋳型砂が充填された状態で、第2下サンドタンク31を上方に移動させることで、上プレート25及び下プレート40でスクイズを行う。これにより、上造型空間の鋳型砂に圧力が加わり、上鋳型が形成される。これと同時に、下造型空間の鋳型砂に圧力が加わり、下鋳型が形成される。
[鋳型砂投入シュート]
鋳型砂投入シュート24は、上端部が開口され、下端部が2つに分岐している。上端部には、切替ダンパ43が設けられている。切替ダンパ43は、分岐された下端部の何れか一方に鋳型砂が落下するように傾斜方向が変化する。また、鋳型砂投入シュート24の一方の下端部は上サンドタンク22の上部に固定され、鋳型砂投入シュート24の他方の下端部はホッパ34内に収容され、固定されない。このように、第1下サンドタンク30側の下端部が固定されないことにより、下タンクシリンダ32は、第1下サンドタンク30の第1接続口35の高さを、上サンドタンク22とは独立に制御することができる。
[制御装置]
抜枠造型機1は、制御装置50を備えてもよい。制御装置50は、プロセッサなどの制御部、メモリなどの記憶部、入力装置、表示装置などの入出力部、ネットワークカードなどの通信部などを備えるコンピュータであり、抜枠造型機1の各部、例えば鋳型砂供給系、圧縮空気供給系、駆動系及び電源系等を制御する。この制御装置50では、入力装置を用いて、オペレータが抜枠造型機1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うことができ、また、表示装置により、抜枠造型機1の稼働状況を可視化して表示することができる。さらに、制御装置50の記憶部には、抜枠造型機1で実行される各種処理をプロセッサにより制御するための制御プログラムや、造型条件に応じて抜枠造型機1の各構成部に処理を実行させるためのプログラムが格納される。
[造型処理]
本実施形態に係る造型処理について概説する。図4は、一実施形態に係る抜枠造型機の造型処理を説明するフローチャートである。図4に示される造型処理は、一組の上鋳型及び下鋳型を造型する処理である。図4に示される造型処理は、抜枠造型機1の姿勢が原位置(初期位置)であることを条件の1つとして自動起動される。抜枠造型機1の姿勢が原位置でない場合には、手動で動作させて原位置まで移動させる。図4に示された抜枠造型機1の姿勢(原位置)で、自動起動ボタンが押されると、図4に示される造型処理が開始される。
造型処理が開始された場合、最初に、シャトルイン処理(S12)が行われる。図5は、シャトルイン処理を説明する概要図である。図5に示されるように、シャトルイン処理では、搬送シリンダ21が、マッチプレート19を載置した搬送プレート20を造型位置へ移動させる。
次に、枠セット処理(S14)が行われる。図6は、枠セット処理を説明する概要図である。図6に示されるように、枠セット処理では、上鋳枠シリンダ16、下鋳枠シリンダ18(図2)、下盛枠シリンダ42及びスクイズシリンダ37が造型する鋳型の厚さに合わせて伸縮する。これにより、上鋳枠15が所定位置に移動するとともに、下鋳枠17がマッチプレート19に当接し、その後、マッチプレート19を載せた下鋳枠17が所定位置に移動することで、上鋳枠15及び下鋳枠17の間にマッチプレート19が狭持された状態となる。そして、第2下サンドタンク31及び下盛枠41が上昇し、下盛枠41が下鋳枠17に当接する。また、下タンクシリンダ32が伸縮し、第1下サンドタンク30を上下方向に移動させることで、第1下サンドタンク30の第1接続口35の高さが第2下サンドタンク31の第2接続口38の高さと一致する状態となる。このとき、上造型空間及び下造型空間は、制御装置50で決定された状態(高さ)になっている。
次に、エアレーション処理(S16)が行われる。図7は、エアレーション処理を説明する概要図である。図7に示されるように、エアレーション処理では、封止機構が第1下サンドタンク30の第1接続口35と第2下サンドタンク31の第2接続口38とを封止する。そして、上サンドタンク22のスライドゲート23、及び、第1下サンドタンク30のスライドゲート33が閉とされ、圧縮空気源及び電空比例弁が上サンドタンク22及び第1下サンドタンク30内に圧縮空気を供給する。これにより、鋳型砂を流動させながら、上造型空間及び下造型空間に鋳型砂が充填される。一例として、設定された圧力及び時間を満たした場合、エアレーション処理が終了する。
次に、スクイズ処理(S18)が行われる。図8は、スクイズ処理を説明する概要図である。図8に示されるように、スクイズ処理では、エアレーション処理(S16)で動作させた封止機構が封止を解除し、スクイズシリンダ37がさらに伸長することにより、第2下サンドタンク31がさらに上昇する。これにより、第2下サンドタンク31に取り付けられた下プレート40が下盛枠41内に進入し、下造型空間内の鋳型砂を圧縮するとともに、上プレート25が上鋳枠15内に進入し、上造型空間の鋳型砂を圧縮する。スクイズシリンダ37が油圧回路で制御されている場合には、例えば油圧回路の油圧が設定された油圧と等しいと判定することができるときに、スクイズ処理が終了する。なお、スクイズ処理中であって、上鋳枠シリンダ16、下鋳枠シリンダ18及び下盛枠シリンダ42が油圧回路で制御されている場合、各シリンダはフリー回路に設定される。これによって、各シリンダはスクイズ力に負けて収縮する。
次に、抜型処理(S20)が行われる。図9は、抜型処理を説明する概要図である。図9に示されるように、抜型処理では、下盛枠シリンダ42が収縮して下盛枠41を下降させる。その後、スクイズシリンダ37が収縮して、第2下サンドタンク31を下降させ、それに続いて、マッチプレート19及び搬送プレート20を載置した下鋳枠17を下降させる。そして、上鋳枠15から模型の抜型が行われる。下鋳枠17が固定部(不図示)まで下降したとき、マッチプレート19及び搬送プレート20が固定部に支持される。これにより、下鋳枠17から模型の抜型が行われる。
次に、シャトルアウト処理(S22)が行われる。図10は、シャトルアウト処理を説明する概要図である。図10に示されるように、シャトルアウト処理では、搬送シリンダ21が収縮することにより、搬送プレート20を退避位置へ移動させる。図10に示された状態で、必要であれば中子が上鋳枠15又は下鋳枠17に配置される。
次に、枠合せ処理(S24)が行われる。図11は、枠合せ処理を説明する概要図である。図11に示されるように、枠合せ処理では、下鋳枠シリンダ18が収縮し、スクイズシリンダ37が伸長することにより、下鋳枠17及び第2下サンドタンク31を上昇させて、枠を合わせる。
次に、抜枠処理(S26)が行われる。図12は、抜枠処理を説明する概要図である。図12に示されるように、抜枠処理では、上鋳枠シリンダ16及び下鋳枠シリンダ18が収縮することにより、上鋳枠15及び下鋳枠17を上昇端まで上昇させて、抜枠を行う。
次に、第1枠分離処理(S28)が行われる。図13は、第1枠分離処理(前半)を説明する概要図である。図13に示されるように、第1枠分離処理では、第2下サンドタンク31の下プレート40上に鋳型を載置した状態で、スクイズシリンダ37が収縮し、第2下サンドタンク31を下降させる。このとき、下鋳枠シリンダ18が伸長し、下鋳枠17を下降させるとともに、鋳型を搬出する際に邪魔にならない位置で停止させる。
次に、モールド押出処理(S30)が行われる。図14は、モールド押出処理を説明する概要図である。図14に示されるように、モールド押出処理では、押出シリンダ48(図2参照)が伸長することで、上鋳型及び下鋳型を装置外(例えば造型ライン)へ搬出する。
次に、第2枠分離処理(S32)が行われる。図15は、第2枠分離処理(後半)を説明する概要図である。図15に示されるように、第2枠分離処理では、下鋳枠シリンダ18が伸長し、下鋳枠17を原位置に戻す。
以上で、一組の上鋳型及び下鋳型を造型する処理を終了する。
[油圧回路]
下タンクシリンダ32及びスクイズシリンダ37は、油圧シリンダで構成されていてもよい。図16及び図17は、抜枠造型機1に用いられる油圧回路60である。油圧回路60は、油圧アクチュエータである下タンクシリンダ32及びスクイズシリンダ37を作動油で動作させる。図16に示される第1供給流路P1(第1流路)、第2供給流路P2(第2流路)、ドレン流路DR、回収流路T1は、図17に示される第1供給流路P1、第2供給流路P2、ドレン流路DR、回収流路T1に接続される。
図16及び図17に示されるように、油圧回路60は、下タンクシリンダ32に作動油を供給する第1油圧回路70(図16)と、スクイズシリンダ37に作動油を供給する第2油圧回路80(図16)と、油圧ポンプ901,902及び油タンク903を有する第3油圧回路90(図17)とを有する。第1油圧回路70及び第2油圧回路80は、第3油圧回路90に接続されている。第3油圧回路90の油圧ポンプは1つでもよい。
[第1油圧回路]
下タンクシリンダ32は、ロッド側(シリンダのピストンロッドが出ている側)の内部空間と、非ロッド側(シリンダのピストンロッドが出ていない側)の内部空間とを有する。下タンクシリンダ32の両端、つまり、両方の内部空間には、作動油が流通可能な流路が接続されている。流路は、例えば、配管内の空間、マニホルド内に形成される空間又はそれらを組み合わせた空間である。流路は、その他の部材により形成される空間でもよい。
第1油圧回路70は、油圧ポンプ901,902と下タンクシリンダ32とを接続する流路上に設けられ、下タンクシリンダ32の動作を制御する。第1油圧回路70は、電磁弁700を有する。電磁弁700は、下タンクシリンダ32へ流れる作動油の方向を制御する弁である。電磁弁700は、第2供給流路P2と回収流路T1とに接続されている。第2供給流路P2は、油圧ポンプ901,902から出力された作動油を流通させる流路である。回収流路T1は、油圧ポンプ901,902へ作動油を排出させる流路である。電磁弁700は、ロッド側の内部空間へ作動油を流入させるのか、非ロッド側の内部空間へ作動油を流入させるのかを切り替えることができる。電磁弁700は、ロッド側の内部空間へ作動油を流入させることで、下タンクシリンダ32を引方向に出力させる。電磁弁700は、非ロッド側の内部空間へ作動油を流入させることで、下タンクシリンダ32を押方向に出力させる。このように、電磁弁700の作動によって下タンクシリンダ32の動作が制御される。下タンクシリンダ32及び第1油圧回路70は、第1下サンドタンク30を上下方向に移動させる駆動部として機能する。
[第2油圧回路]
スクイズシリンダ37は、ロッド側(シリンダのピストンロッドが出ている側)の内部空間と、非ロッド側(シリンダのピストンロッドが出ていない側)の内部空間とを有する。スクイズシリンダ37の両端、つまり、両方の内部空間には、作動油が流通可能な流路が接続されている。具体的には、スクイズシリンダ37の非ロッド側の内部空間には非ロッド流路R1が接続され、スクイズシリンダ37のロッド側の内部空間にはロッド流路R2が接続されている。
第2油圧回路80は、油圧ポンプ901,902とスクイズシリンダ37とを接続する流路上に設けられ、スクイズシリンダ37の動作を制御する。第2油圧回路80は、一例として、第1差圧回路810、第2差圧回路811、差圧解除弁812、制御弁813a及び保持弁813bを有する。これらの構成要素は、マニホルド80aで一体化されている。なお、第2油圧回路80は、第2差圧回路811を備えていなくてもよい。
第1差圧回路810及び第2差圧回路811は、油圧ポンプ901,902とスクイズシリンダ37とを接続する上において並列に接続されている。具体的な一例として、第1差圧回路810及び第2差圧回路811の上流側は、第1供給流路P1及び第2供給流路P2、並びに、回収流路T1に接続されている。第1差圧回路810の下流側は、非ロッド流路R1及びロッド流路R2に接続されている。第2差圧回路811の下流側は、流路R4を介して非ロッド流路R1に接続され、流路R3及び流路R5を介してロッド流路R2に接続されている。
第1差圧回路810は、第1電磁弁810a、第1チェック弁810b及び第2チェック弁810cを有する。第1電磁弁810aは、スクイズシリンダ37へ流れる作動油の方向を制御する弁である。第1電磁弁810aは、第1供給流路P1及び第2供給流路P2の少なくとも一方から供給された作動油を非ロッド流路R1へ供給するのか、ロッド流路R2へ供給するのかを切り替える。第1電磁弁810aは、ロッド流路R2を介してロッド側の内部空間へ作動油を流入させることで、スクイズシリンダ37を引方向に出力させる。第1電磁弁810aは、非ロッド流路R1を介して非ロッド側の内部空間へ作動油を流入させることで、スクイズシリンダ37を押方向に出力させる。
なお、作業員がスクイズシリンダ37の動作を調整することができるように、第1電磁弁810aにはタッチパネルなどの入出力部810dが設けられている。第1電磁弁810aは、入出力部810dにより受け付けられた操作に応じて開度を変化させて作動油の流入量を調整することができる。
第1チェック弁810bは、第1電磁弁810aの下流側に設けられており、上流から下流への流れを許容し、下流から上流への流れを防止する。つまり、第1チェック弁810bは、ロッド流路R2へ作動油を供給するとき、すなわち、スクイズシリンダ37を引方向に出力するときに開となる。なお、第1チェック弁810bには、流量制御のための絞りが並列接続されている。
第2チェック弁810cは、第1チェック弁810bの下流と第1電磁弁810aの上流(第2供給流路P2)とを接続する流路上に設けられ、下流から上流への流れを許容し、上流から下流への流れを防止する。つまり、第2チェック弁810cは、ロッド側の内部空間から作動油が押し出され、作動油が第1差圧回路810へ戻されたとき、すなわち、スクイズシリンダ37を押方向に出力するときに開となる。
第2差圧回路811は、第2電磁弁811a、第3チェック弁811b及び第4チェック弁811cを有する。第2差圧回路811は、第1差圧回路810と同一構成である。第2電磁弁811aは、スクイズシリンダ37へ流れる作動油の方向を制御する弁である。第2電磁弁811aは、第1供給流路P1及び第2供給流路P2の少なくとも一方から供給された作動油を非ロッド流路R1へ供給するのか、ロッド流路R2へ供給するのかを切り替える。第2電磁弁811aは、流路R4を介して非ロッド流路R1と接続され、流路R5及び流路R3を介してロッド流路R2と接続されている。第2電磁弁811aは、流路R5、流路R3及びロッド流路R2を介してロッド側の内部空間へ作動油を流入させることで、スクイズシリンダ37を引方向に出力させる。第2電磁弁811aは、流路R4及び非ロッド流路R1を介して非ロッド側の内部空間へ作動油を流入させることで、スクイズシリンダ37を押方向に出力させる。
差圧解除弁812は、ロッド流路R2において第1差圧回路810をバイパスする流路に配置される。図中のように、差圧解除弁812は、第1差圧回路810及び第2差圧回路811をバイパスするように配置されてもよい。差圧解除弁812が閉とされている場合、ロッド側の内部空間から押し出された作動油は第1差圧回路810へ送られる。このとき、第2差圧回路811が開とされている場合には、作動油は第2差圧回路811にも送られる。差圧解除弁812が開とされている場合、ロッド流路R2及び流路R3と回収流路T1とが接続される。このため、ロッド側の内部空間と油タンク903とが接続され、ロッド側の内部空間の作動油が後述する油タンク903へ排出される。このように、差圧解除弁812は、ロッド側の内部空間から押し出された作動油を第1差圧回路810へ供給するのか、油タンク903へ排出するのかを切り替える。
制御弁813a及び保持弁813bは、非ロッド流路R1に設けられている。保持弁813bは、スクイズシリンダ37が下降端以外に位置するときに、自重により第2下サンドタンク31が下降することを防止するために設けられる。保持弁813bは、閉のときに第2下サンドタンク31が下降する方向への作動油の流れを遮断し、開のときに第2下サンドタンク31が下降する方向への作動油の流れを許容する。つまり、保持弁813bは、第2下サンドタンク31を下方向に下げるとき(スクイズシリンダ37を引方向に出力させるとき)以外は閉とされ、非ロッド側の内部空間の油が排出するのを遮断する。制御弁813aは、保持弁813bの開閉を制御している。
[第2油圧回路の動作]
第2油圧回路80の動作について説明する。最初に、スクイズシリンダ37を押方向に出力させる場合を説明する。第2油圧回路80は、第1差圧回路810を動作させ、第2差圧回路811を動作させない通常モードと、スクイズシリンダ37を高速で作動させるために第1差圧回路810及び第2差圧回路811を動作させる高速モードと、の何れかで動作する。第2差圧回路811の第2電磁弁811aが閉のときは通常モードとなり、第2電磁弁811aが開のときは高速モードとなる。
[通常モード]
通常モード時、第1電磁弁810aが開とされ、第1供給流路P1及び第2供給流路P2の少なくとも一方と非ロッド流路R1とが接続される。作動油は、第1供給流路P1及び第2供給流路P2の少なくとも一方から第1電磁弁810aを経由して非ロッド流路R1へ出力され、非ロッド側の内部空間へ供給される。そして、ロッド側の内部空間から作動油が押し出され、押し出された作動油はロッド流路R2へ出力される。
ロッド流路R2の出力先は、差圧解除弁812によって制御される。差圧解除弁812が閉とされている場合、ロッド側の内部空間の作動油は、流路R3及び差圧解除弁812を通って後述する油タンク903へ排出できない状態になる。このため、ロッド側の内部空間の作動油は、ロッド流路R2から第1差圧回路810へ流される。作動油は、第2チェック弁810cを介して第2供給流路P2へ供給される。供給された作動油は、再び第1電磁弁810aを経由して非ロッド流路R1へ供給される。このように、第1差圧回路810は、非ロッド側の内部空間に作動油を送り込み、ロッド側の内部空間から押し出された作動油を非ロッド側の内部空間へ供給する。
スクイズシリンダ37のシリンダとロッドとの面積比に応じて押し出された作動油が非ロッド側の内部空間へ供給される状態を差圧状態という。差圧状態では、ロッド側の内部空間の油圧と非ロッド側の内部空間の油圧とは等しい大きさになる。第1差圧回路810は、シリンダとロッドとの面積比が2:1の場合には、スクイズ力が半減するものの、半分の油量でスクイズシリンダ37を押方向(第2下サンドタンク31を上昇させる方向)に駆動させることができる。このため、第1差圧回路810を備えることにより、油圧ユニット全体を小型化することができる。
一方、差圧解除弁812が開とされている場合、ロッド流路R2、流路R3及び回収流路T1を通じて、ロッド側の内部空間と油タンク903とが接続される。これによりロッド側の内部空間の作動油が後述する油タンク903へ排出可能な状況となる(差圧解除状態)。つまり、作動油は、第1電磁弁810aをバイパスする。差圧解除弁812が開とされた場合、非ロッド側に供給される作動油の油圧が直接的に第2下サンドタンク31を上昇させる方向に働く状態となり、ロッド側の内部空間の作動油が油タンク903へ排出される。このため、差圧解除弁812が開にされると、スクイズ力が増大する。このように、差圧解除弁812は、第1差圧回路810を介してスクイズシリンダ37のロッド側の内部空間の作動油を非ロッド側の内部空間へ供給することによりスクイズ力を下げてスクイズシリンダ37を高速動作させるか、スクイズシリンダ37のロッド側の内部空間の作動油を油タンク903へ排出することによりスクイズ力を上げてスクイズシリンダを低速動作させるかを、切り替えることができる。スクイズ力の調整は、例えば、スクイズ処理時において実行される。具体的な一例として、差圧解除弁812は、比較的大きなスクイズ力が必要なスクイズ処理の後半において開とされ、それ以外は閉とされる。
[高速モード]
高速モードは、造型工程の時間を短縮するときに採用される。高速モード時、第2電磁弁811aが開とされ、第2差圧回路811においても第1供給流路P1及び第2供給流路P2の少なくとも一方と非ロッド流路R1とが接続される。作動油は、第2電磁弁811aを経由して非ロッド流路R1へ出力され、非ロッド側の内部空間へ供給される。第2差圧回路811は、差圧解除弁812が閉とされている場合、スクイズシリンダ37のシリンダとロッドとの面積比に応じてロッド側の内部空間から押し出された作動油を非ロッド側の内部空間へ供給する。つまり、ロッド側の内部空間から押し出された作動油は、ロッド流路R2、流路R3、流路R5及び第4チェック弁811cを通過して第2供給流路P2へ戻される。このように、高速モード時は、通常モード時と比較して、非ロッド側の内部空間へ2倍の作動油が供給される。これにより、スクイズシリンダ37の動作が高速化される。差圧解除弁812が開とされている場合、第2差圧回路811は、第1差圧回路810と同一の動作となる。
次に、スクイズシリンダ37を引方向に出力させる場合を説明する。第1差圧回路810の第1電磁弁810aが開とされ、第1供給流路P1及び第2供給流路P2の少なくとも一方とロッド流路R2とが接続され、非ロッド流路R1と回収流路T1とが接続される。第2電磁弁811a及び差圧解除弁812は閉とされる。これにより、作動油が第1供給流路P1及び第2供給流路P2の少なくとも一方から第1電磁弁810a、第1チェック弁810b及びロッド流路R2を順に通過してロッド側の内部空間へ供給される。そして、非ロッド側の内部空間から押し出された作動油は、非ロッド流路R1の保持弁813b及び第1電磁弁810aを経由して回収流路T1へと出力される。
第1供給流路P1は、第2供給流路P2と比べて高圧の作動油が供給される。つまり、上述した第1差圧回路810及び第2差圧回路811へ、さらに高圧の作動油を供給することができるように構成されている。第1供給流路P1と第2供給流路P2との切り替えについては後述する。第2油圧回路80は、第2供給流路P2、回収流路T1の他に、ドレンへ作動油を排出するドレン流路DRが接続されている。
さらに、第2油圧回路80には、圧力検出センサ814が、第1差圧回路810及び第2差圧回路811の下流側に設けられている。圧力検出センサ814は、スクイズシリンダ37の非ロッド側の内部空間の作動油の圧力を監視している。つまり、圧力検出センサ814は、スクイズシリンダ37を上方に駆動させる作動油の圧力を常時検出している。圧力検出センサ814の検出結果を確認できるように、圧力検出センサ814にはタッチパネルなどの入出力部814aが設けられている。圧力検出センサ814は、検出結果を制御装置50へ出力してもよい。
制御装置50は、圧力検出センサ814の検出結果を、種々の目的で利用することができる。例えば、制御装置50は、圧力検出センサ814の検出結果を、稼働データとして事後分析に利用する。あるいは、制御装置50は、圧力検出センサ814の検出結果に基づいて、スクイズ処理の完了を判定してもよい。あるいは、制御装置50は、圧力検出センサ814の検出結果に基づいて、上述した差圧解除弁812の開閉を制御してもよい。例えば、スクイズ処理中に、鋳型砂の圧縮度合いに応じて作動油の圧力が所定閾値以上となった場合には、差圧解除弁812が開とされる。これにより、スクイズ力が上昇する。
第3油圧回路90は、油圧ポンプ901,902、油タンク903、切替弁905、安全弁906、及び、フィルタ907を有する。これらの構成要素は、油タンク903に取り付けられ、油圧ユニット90aを構成している。
油圧ポンプ901,902は、油タンク903に貯留する作動油を、第1供給流路P1又は第2供給流路P2を通じて下タンクシリンダ32及びスクイズシリンダ37へ供給する。油圧ポンプ901により出力される作動油の圧力は、比例弁901aによって制御される。比例弁901aには、タッチパネルなどの入出力部901bが接続され、作業員による入力操作に応じて圧力が制御される。なお、比例弁901aは、制御装置50により出力される制御信号に応じて動作してもよい。油圧ポンプ902により出力される作動油の圧力は、比例弁902aによって制御される。比例弁902aには、タッチパネルなどの入出力部902bが接続され、作業員による入力操作に応じて圧力が制御される。比例弁902aは、制御装置50により出力される制御信号に応じて動作してもよい。
下タンクシリンダ32及びスクイズシリンダ37から排出された作動油は、回収流路T1又はドレン流路DRを介して油タンク903へ戻される。フィルタ907は、油タンク903へ戻される作動油に含まれる不純物を除去する。安全弁906は、流路Pと回収流路T1との境界部分として機能しており、運転時は閉とされている。安全弁906は、非常時などに開とされ、流路Pの圧力を回収流路T1へ逃がすように機能する。
このように、油タンク903に貯留された作動油は、第1供給流路P1又は第2供給流路P2を介して下タンクシリンダ32及びスクイズシリンダ37に供給され、下タンクシリンダ32及びスクイズシリンダ37から回収流路T1又はドレン流路DRを介して油タンク903へ戻される。
第1供給流路P1及び第2供給流路P2には、切替弁905が設けられており、油圧ポンプ901,902の作動油の出力先が変更可能に構成されている。例えば、切替弁905が開とされているときは、油圧ポンプ901,902の作動油は、第1供給流路P1及び第2供給流路P2の何れにも出力される。切替弁905が閉とされているときは、油圧ポンプ901,902の作動油は、第1供給流路P1のみに出力される。第1供給流路P1は、スクイズに必要な高圧の作動油を送ることができる仕様で形成されている。切替弁905が閉とされることで、スクイズ工程において第1供給流路P1と第2供給流路P2とを遮断し、スクイズに必要な高圧の作動油を油圧ポンプ901,902から第1供給流路P1へ供給することができる。このため、油圧回路全体をスクイズに必要な高圧仕様にする必要がなくなる。そして、第2供給流路P2は、後述するアキュムレータ950から通常の圧力の作動油を供給可能な状態となる。
第2供給流路P2には、第4油圧回路95を介してアキュムレータ950が接続されている。アキュムレータ950は、作動油を貯蔵する装置であり、作動油が大量に必要なときにアキュムレータ950から作動油が第2供給流路P2に供給され、作動油が余るときには第2供給流路P2からアキュムレータ950へ貯蔵される。
第4油圧回路95は、遮断弁951及び排気弁952を有する。これらの構成要素は、マニホルド95aで一体化されている。遮断弁951は、油圧ポンプ901,902が停止したときに、第3油圧回路90からアキュムレータ950を切り離すための弁である。排気弁952は、油圧ポンプ901,902が停止したときにアキュムレータ950の圧力を逃がすために排気する。排気先には、上記の油タンク903が設けられている。
[実施形態のまとめ]
以上、本実施形態に係る油圧回路60によれば、スクイズシリンダ37及び第2油圧回路80により第2下サンドタンク31が上下方向に移動し、下タンクシリンダ32及び第1油圧回路70により第1下サンドタンク30が上下方向に移動する。このように、第1下サンドタンク30及び第2下サンドタンク31が独立に上下動可能であるため、第2下サンドタンク31の接続口の高さと一致するように、第1下サンドタンク30の接続口の高さを調整することができる。これにより、第1下サンドタンク30と第2下サンドタンク31との連結部分の鋳型砂の流れが一様となり、砂詰まりが発生することを抑制することができる。よって、鋳型砂のCBの調整の許容範囲が広がり、鋳型の造型性や鋳物製品の品質に対して最適な鋳型砂を用いることができ、結果として優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。
本実施形態に係る油圧回路60によれば、第2油圧回路80が、第1差圧回路810を有しているので、差圧回路を有さない場合と比較して、スクイズ処理に必要な作動油の油量を抑えることができる。
本実施形態に係る油圧回路60によれば、第2油圧回路80が、第1差圧回路810と並列に接続された第2差圧回路811を有しているので、スクイズシリンダ37へ供給される作動油の量を増大させることができる。そして、スクイズシリンダ37を押方向に動作させる場合においては、スクイズシリンダ37の非ロッド側の内部空間に供給される作動油の量が増大するとともに、スクイズシリンダ37のロッド側の内部空間から押し出された作動油が第1差圧回路810だけでなく第2差圧回路811を経由してスクイズシリンダ37の非ロッド側の内部空間へ供給される。このため、第1差圧回路810のみを有する構成と比較して、スクイズシリンダ37を高速に動作させることができる。
本実施形態に係る油圧回路60では、第2油圧回路80が、スクイズシリンダ37のロッド側の内部空間に接続された流路において第1差圧回路810をバイパスする流路に配置された差圧解除弁812を有している。このため、第1差圧回路810を介してスクイズシリンダ37のロッド側の内部空間の作動油を非ロッド側の内部空間へ供給することによりスクイズ力を下げてスクイズシリンダ37を高速動作させるか、スクイズシリンダ37のロッド側の内部空間の作動油を油タンク903へ排出すること(ロッド側の内部空間から押し出された作動油をバイパスさせて第1差圧回路810へ戻さないこと)によりスクイズ力を上げてスクイズシリンダ37を低速動作させるかを、切り替えることができる。このため、必要なスクイズ力に応じて、スクイズシリンダの動作速度を高速・低速に切り替えることができる。例えば、スクイズ力がそれほど要求されていないときにスクイズシリンダを高速動作させることができる。
このように、第1差圧回路810及び第2差圧回路811は、油圧ポンプの能力が予め決められた状態で、必要に応じてスクイズ力を下げることを条件にスクイズシリンダを高速動作させることができる。よって、油圧回路60は、第1差圧回路810及び第2差圧回路811を備えることで、油圧ポンプを変更することなく(あるいは高性能の大型の油圧ポンプを用意することなく)、目標とする速度でアクチュエータ(スクイズシリンダ)を動作させることができ、結果として所望のサイクルタイムで鋳型を造型することができる。
本実施形態に係る油圧回路60では、油圧ポンプ901,902の出力先を切り替える切替弁905を備えている。例えばスクイズ工程において切替弁905が閉とされることで、第1供給流路P1と第2供給流路P2とが遮断され、スクイズに必要な高圧の作動油が油圧ポンプから第1供給流路P1のみへ供給される。このため、第1供給流路P1のみをスクイズに必要な高圧仕様にすればよく、油圧回路全体をスクイズに必要な高圧仕様にする必要がなくなる。さらに、第1供給流路P1と第2供給流路P2とが遮断されたときに、必要な作動油に応じてアキュムレータ950から作動油を補給することができる。
なお、上述した実施形態は本開示に係る油圧回路の一例を示すものである。本開示に係る油圧回路は、実施形態に係る油圧回路60に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、実施形態に係る油圧回路60を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、油圧回路60は、上から下方向にスクイズ力を加える造型機に採用されてもよい。
1…抜枠造型機、12…ガイド、15…上鋳枠、16…上鋳枠シリンダ、17…下鋳枠、18…下鋳枠シリンダ、19…マッチプレート、22…上サンドタンク、25…上プレート、22a,30a…透過部材、30…第1下サンドタンク、31…第2下サンドタンク、32…下タンクシリンダ、35…第1接続口、36…第1閉塞板、37…スクイズシリンダ、38…第2接続口、39…第2閉塞板、40…下プレート、41…下盛枠、42…下盛枠シリンダ、50…制御装置、60…油圧回路、70…第1油圧回路、80…第2油圧回路、810…第1差圧回路、811…第2差圧回路、812…差圧解除弁、901…油圧ポンプ、902…油圧ポンプ、905…切替弁、950…アキュムレータ。

Claims (5)

  1. 無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する抜枠造型機に用いられる油圧回路であって、
    前記抜枠造型機は、
    上鋳枠と、
    前記上鋳枠の下方に配置され、前記上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、
    前記下鋳枠の下方に配置され、前記下鋳枠の下開口部と接続可能な上開口部を有する下盛枠と、
    前記上鋳枠の上開口部に入出可能な上プレートと、
    前記下盛枠の下開口部に入出可能な下プレートと、
    前記下鋳型の造型に用いられる鋳型砂を貯留する第1下サンドタンクと、
    前記第1下サンドタンクから供給される鋳型砂を貯留する第2下サンドタンクと、
    前記第1下サンドタンクを上下方向に移動させる下タンクシリンダと、
    前記下プレートと共に前記第2下サンドタンクを上方向に移動させてスクイズ処理を行うスクイズシリンダと、
    を備え、
    前記油圧回路は、
    前記下タンクシリンダに作動油を供給する第1油圧回路と、
    前記スクイズシリンダに作動油を供給する第2油圧回路と、
    を有する油圧回路。
  2. 前記スクイズシリンダは、ロッド側の内部空間と、非ロッド側の内部空間とを有し、
    前記第2油圧回路は、前記非ロッド側の内部空間に作動油を送り込み、前記スクイズシリンダのシリンダとロッドとの面積比に応じて前記ロッド側の内部空間から押し出された作動油を前記非ロッド側の内部空間へ供給する第1差圧回路を有する、請求項1に記載の油圧回路。
  3. 前記第2油圧回路は、前記第1差圧回路と並列に接続され、前記非ロッド側の内部空間に作動油を送り込み、前記スクイズシリンダのシリンダとロッドとの面積比に応じて前記ロッド側の内部空間から押し出された作動油を前記非ロッド側の内部空間へ供給する第2差圧回路を有する、請求項2に記載の油圧回路。
  4. 前記第2油圧回路は、前記スクイズシリンダの前記ロッド側の内部空間に接続された流路において前記第1差圧回路をバイパスする流路に配置された差圧解除弁を有する、請求項2又は3に記載の油圧回路。
  5. 油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプと前記スクイズシリンダとを接続する第1流路と、
    前記油圧ポンプと前記スクイズシリンダとを接続する第2流路と、
    前記第2流路に接続され、作動油を貯蔵するアキュムレータと、
    前記油圧ポンプの出力先を切り替える切替弁と、
    を備え、
    前記切替弁は、開とされているときに前記油圧ポンプの出力先を前記第1流路及び前記第2流路とし、閉とされているときに前記油圧ポンプの出力先を前記第1流路のみとする、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の油圧回路。
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