JPWO2019009309A1 - アモルファス合金リボン及びその製造方法、アモルファス合金リボン片 - Google Patents
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Abstract
Description
コアとしては、例えばFe基アモルファス合金又はFe基ナノ結晶合金を用いて作製されたトロイダル磁心(巻コア)が知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。
特許文献2:国際公開第2015/046140号
特許文献3:特表2013−511617号公報
本開示の実施形態は、熱処理後の合金リボンが平坦な状態での磁気特性に優れ、かつ、裁断性を有するアモルファス合金リボン及びその製造方法並びにアモルファス合金リボン片を提供することを課題とする。
<1> Fe、Si、B、C、及び不可避的不純物からなる組成を有するアモルファス合金リボンを準備する工程と、前記アモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、平均昇温速度を50℃/秒以上800℃/秒未満として410℃〜480℃の範囲の最高到達温度(昇温伝熱媒体温度)までアモルファス合金リボンを昇温させる工程と、前記アモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、昇温された前記アモルファス合金リボンを、平均降温速度を120℃/秒以上600℃/秒未満として前記最高到達温度から降温伝熱媒体温度まで降温させる工程と、を含み、
前記昇温させる工程での昇温及び前記降温させる工程での降温は、前記アモルファス合金リボンを張架した状態で走行させ、走行する前記アモルファス合金リボンを伝熱媒体に接触させることにより行われ、
下記組成式(A)で表される組成を有するアモルファス合金リボンを製造する、アモルファス合金リボンの製造方法である。
組成式(A)中、a及びbは、組成中の原子比を表し、それぞれ下記範囲を満たす。cは、Fe、Si及びBの合計量100.0原子%に対するCの原子比を表し、下記範囲を満たす。
13.0原子%≦a≦16.0原子%
2.5原子%≦b≦5.0原子%
0.20原子%≦c≦0.35原子%
79.0原子%≦100−a−b≦83.0原子%
<3> 前記昇温させる工程及び前記降温させる工程における引張応力が、10MPa〜75MPaである、前記<1>又は前記<2>に記載のアモルファス合金リボンの製造方法である。
<4> 前記bが、下記範囲を満たす前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載のアモルファス合金リボンの製造方法ある。
3.0原子%≦b≦4.5原子%
<5> 前記100−a−bが、下記範囲を満たす前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載のアモルファス合金リボンの製造方法である。
80.5原子%≦100−a−b≦83.0原子%
<6> 前記aが、下記範囲を満たす前記<1>〜前記<5>のいずれか1つに記載のアモルファス合金リボンの製造方法である。
14.0原子%≦a≦16.0原子%
<8> 下記組成式(A)で表される組成を有し、裁断性を有し、かつ、保磁力Hcが1.0A/m以下であるアモルファス合金リボンである。
Fe100−a−bBaSibCc … 組成式(A)
組成式(A)中、a及びbは、組成中の原子比を表し、それぞれ下記範囲を満たす。cは、Fe、Si及びBの合計量100.0原子%に対するCの原子比を表し、下記範囲を満たす。
13.0原子%≦a≦16.0原子%
2.5原子%≦b≦5.0原子%
0.20原子%≦c≦0.35原子%
79.0原子%≦100−a−b≦83.0原子%
<10> 前記ぜい性コードが2以下である前記<9>に記載のアモルファス合金リボンである。
<11> 幅長が25mm以上220mm以下である前記<8>〜前記<10>のいずれか1つに記載のアモルファス合金リボンである。
3.0原子%≦b≦4.5原子%
<13> 前記100−a−bが、下記範囲を満たす前記<8>〜前記<12>のいずれか1つに記載のアモルファス合金リボンである。
80.5原子%≦100−a−b≦83.0原子%
<14> 前記aが、下記範囲を満たす前記<8>〜前記<13>のいずれか1つに記載のアモルファス合金リボンである。
14.0原子%≦a≦16.0原子%
また、本明細書において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、「アモルファス合金リボン」とは、長尺の合金リボンを意味する。 本明細書において、「アモルファス合金リボン片」とは、(長尺の)アモルファス合金リボンから切り出された枚葉のアモルファス合金リボンを意味し、好ましくは短冊状もしくは長手方向に対して30°〜60°(45°に対して−15°〜+15°)の角度で切り出されたアモルファス合金リボン片とすることができる。
なお、Feの含有比を表す「100−a−b」には、例えば、Nb、Mo、V、W、Mn、Cr、Cu、P、及びSからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む不可避不純物が含まれてもよい。
本開示のアモルファス合金リボンは、下記組成式(A)で表される組成を有し、裁断性を有し、かつ、保磁力Hcを1.0A/m以下の範囲としたものである。
本開示のアモルファス合金リボンは、磁気特性と裁断性、即ち脆化抑制とが両立されている。
なお、アモルファス合金リボンの組成の説明は、(長尺の)アモルファス合金リボンから切り出されるアモルファス合金リボン片にも当てはまる。
また、組成式(A)で表される組成を有するアモルファス合金リボン片は、組成式(A)で表される組成を有するアモルファス合金リボンを熱処理した後、アモルファス合金リボンを切断することによって製造されるものである。
熱処理の好ましい態様は、後述する本開示の製造方法における「昇温工程」及び「降温工程」の態様である。
組成式(A)において、a及びbは、組成中の原子比を表し、それぞれ下記範囲を満たす。cは、Fe、Si及びBの合計量100.0原子%に対するCの原子比を表し、下記範囲を満たす。
13.0原子%≦a≦16.0原子%
2.5原子%≦b≦5.0原子%
0.20原子%≦c≦0.35原子%
79.0原子%≦100−a−b≦83.0原子%
組成式(A)中のFeの原子比(原子%)は、「100−a−b」で求められる。Feは、アモルファス合金リボンの主成分であり、磁気特性を決定する主元素である。
なお、Feの含有比を表す「100−a−b」には、例えば、Nb、Mo、V、W、Mn、Cr、Cu、P、及びSからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む不可避不純物も含まれてもよい。この不可避不純物の含有量としては、1原子%以下の範囲であることが好ましい。
本開示におけるアモルファス合金リボン(Fe基アモルファス合金の薄片)は、79.0〔=(100−a−b)=(100−16.0−5.0)〕原子%以上のFe(不可避不純物を含む)を含有するFe基アモルファス合金リボン(Fe基アモルファス合金の薄片)である。合金組成中のFeの含有比率を比較的高くすることにより、より効果的に脆化抑制できる。
「100−a−b」は、79.0以上であり、80.5以上が好ましく、81.0以上がより好ましい。
「100−a−b」(原子%)の上限は、a、bに応じて決定され、83.0以下である。
上記のうち、「100−a−b」は、特に下記範囲を満たすことが好ましい。
80.5原子%≦100−a−b≦83.0原子%
本開示では、aが13.0原子%以上であることで、Bの上記機能が効果的に発現する。また、aが16.0原子%以下であることで、Feの含有量が確保されるので、アモルファス合金リボン及びアモルファス合金リボン片の飽和磁束密度Bsが向上し、B80を高くすることができる。
中でも、Bの原子比aは、下記範囲を満たすことが好ましい。
14.0原子%≦a≦16.0原子%
Siは、アモルファス合金リボンの結晶化温度を上昇させ、かつ、表面酸化膜を形成させる機能を有する。
本開示では、bが2.5原子%以上であることで、Siの上記機能が効果的に発現する。したがって、より高温での熱処理が可能となる。また、bが5.0原子%以下であることで、Feの含有量が確保されるので、アモルファス合金リボンの飽和磁束密度Bsが向上する。
Siの原子比bとしては、下記範囲を満たすことが好ましい。
3.0原子%≦b≦4.5原子%
Cの原子比cの好ましい範囲は、0.23原子%以上0.30原子%以下である。
本開示のアモルファス合金リボンは、高い磁束密度(B80及びB800)を有する。なお、B80は、80A/mの磁場で磁化した際の磁束密度であり、B800は、800A/mの磁場で磁化した際の磁束密度である。
本開示のアモルファス合金リボンの磁束密度B80は、1.45T以上が好ましく、1.50T以上がより好ましい。磁束密度B80が1.45T以上であると、アモルファス合金リボンから作製されるコアが軟磁性を示し、様々な軟磁性応用部品を得ることができる。
保磁力は、1.0A/m以下が好ましく、0.8A/m以下がより好ましい。保磁力が1.0A/m以下であると、ヒステリシス損失が低くなり、アモルファス合金リボンから作製されるコアは低鉄損のコアとなる。
B80は、直流磁化測定装置SK110を用いて磁場強度80A/mにて求められる値であり、B800は、直流磁化測定装置SK110を用いて磁場強度800A/mにて求められる値である。
保磁力(Hc)は、磁場強度800A/mで測定したヒステリシス曲線より求められる値である。
裁断性は、アモルファス合金リボンの脆化の程度を表す脆性指標となるものである。具体的には、合金リボンを二つの刃で挟んで裁断する裁断具(例えばハサミ)で裁断した際、ほぼ直線的に分割され、直線では無い破断部分が全裁断寸法の5%以下であることにより評価される。
また、第3の脆性指標として引き裂き試験による引裂きぜい性評価がある。具体的には、JIS C 2534(2017)に規定される「ぜい性コード」で表される。
JIS C 2534(2017)では、合金リボンの幅が142.2mm未満であるとの記載はないが、「試験片の両鋳造エッジから幅方向に12.7mm及び25.4mm、並びに幅方向中央部の5か所」の記載より、12.7mm+25.4mm=38.1mmの位置が中央部であれば、つまり、合金リボン幅が(38.1mm×2=)76.2mm幅以上であれば、同等の評価が可能であると考えられる。
他方、本開示のように合金リボンの幅が20mm以上であり、かつ、上記のように幅が76.2mm未満であるリボン幅の場合、以下の評価方法とする。
即ち、下記(1)〜(2)で評価して各試験片の脆性スポット数を合計し、得られた脆性スポットの合計数から「ぜい性コード」を決定する。「ぜい性コード」の指標は、小さい数値ほど脆化していないことを示す。なお、脆性スポットとは、アモルファス帯を引き裂いた際に、裂け目の経路、方向の変化、破片分離などのアモルファス帯の損傷が生じた領域を指す。
(1)合金リボンの幅が20mm以上50.8mm未満である場合、5つの試験片でリボン幅方向中央部の1か所の脆性スポット数を合計する。
(2)合金リボンの幅が50.8mm以上76.2mm未満である場合、2つの試験片で、両鋳造エッジから幅方向に12.7mm及び幅方向中央部の3か所の脆性スポット数を合計する。
厚さが20μm以上であると、アモルファス合金リボンの機械的強度が確保され、アモルファス合金リボン片の破断が抑制される。アモルファス合金リボンの厚さは、22μm以上であることがより好ましい。また、厚さが30μm以下であると、鋳造後のアモルファス合金リボンにおいて、安定したアモルファス状態が得られる。
アモルファス合金リボンの幅長が20mm以上であると、生産性良くコア作製が可能である。また、アモルファス合金リボンの幅長が220mm以下であると、幅方向の厚さや磁気特性のばらつきを抑制でき、安定生産性を確保し易い。
中でも、本開示のアモルファス合金リボンは、好ましくは、Fe、Si、B、C、及び不可避的不純物からなる組成を有するアモルファス合金リボンを準備する工程(以下、「リボン準備工程」ともいう。)と、アモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、平均昇温速度を50℃/秒以上800℃/秒未満として410℃〜480℃の範囲の最高到達温度までアモルファス合金リボンを昇温させる工程(以下、「昇温工程」ともいう。)と、前記アモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、昇温されたアモルファス合金リボンを、平均降温速度を120℃/秒以上600℃/秒未満として前記最高到達温度から降温伝熱媒体温度まで降温させる工程(以下、「降温工程」ともいう。)と、を有する方法(本開示のアモルファス合金リボンの製造方法)により製造される。
Fe100−a−bBaSibCc … 組成式(A)
なお、組成式(A)中におけるa、b、及びcの詳細及び好ましい態様については、既述の通りである。
アモルファス合金リボンは構造緩和により、その優れた磁気特性が顕在化する。他方、並行してアモルファス合金リボンの脆化が進行する。従来より、優れた磁気特性と脆性抑制の両立は困難とされていた。
本開示のアモルファス合金リボンでは、所定のアモルファス合金組成の合金リボンを、所定の温度プロファイル(昇温速度、最高到達温度、降温速度)で、所定の引張応力を合金リボン長尺方向にかけて熱処理をすることで、合金リボンの脆化が抑制され、かつ、優れた磁気特性が得られる。また、引張応力が付されることで、合金リボンの長尺方向(鋳造方向)に磁気異方性を付与することができる。
本開示のアモルファス合金リボンの製造方法は、Fe、Si、B、C、及び不可避的不純物からなる組成を有するアモルファス合金リボンを準備する工程を有する。
アモルファス合金リボンは、軸回転する冷却ロールに合金溶湯を噴出する液体急冷法等の公知の方法によって製造することができる。但し、アモルファス合金リボンを準備する工程は、必ずしもアモルファス合金リボンを製造する工程である必要はなく、予め製造されたアモルファス合金リボンを単に準備する工程であってもよい。
本開示のアモルファス合金リボンの製造方法は、アモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、平均昇温速度を50℃/秒以上800℃/秒未満として410℃〜480℃の範囲の最高到達温度まで昇温させる工程を有する。
熱処理する場合、アモルファス合金リボンを張架した状態で走行させながら伝熱媒体(本工程では昇温伝熱媒体)に接触させることにより、アモルファス合金リボンを昇温してもよい。
アモルファス合金リボンに加えられる引張応力は、5MPa〜100MPaの範囲とされ、10MPa〜75MPaが好ましく,20MPa〜50MPaがより好ましい。
引張応力が5MPa以上であると、製造されるアモルファス合金リボンにおける、磁気異方性を付与することができる。また、引張応力が100MPa以下であると、アモルファス合金リボンの破断を抑制することができる。
張架されたアモルファス合金リボンの引張応力は、合金リボンを連続走行させる装置(例えば、後述のインラインアニール装置)での走行制御機構で制御され、走行制御機構で制御される張力を合金リボンの断面積(幅×厚さ)で除した値として求められる。
具体的には、例えば図1に示すインラインアニール装置の場合、アモルファス合金リボンの走行方向における、加熱室20の進入口より10mm上流の地点で放射温度計により測定されたリボン温度(加熱前のアモルファス合金リボンの温度、一般に室温(20℃〜30℃))と、昇温伝熱媒体の温度(=最高到達温度、例えば460℃)と、の温度差を、昇温伝熱媒体に接触している時間(秒)で除して求められる。なお、前記加熱室入口より10mm上流の地点で放射温度計での測定が困難である場合、又は室温が不明の場合は、25℃と設定できる。
本工程では、アモルファス合金リボンを410℃〜480℃の最高到達温度まで昇温させる。この温度域でアモルファス合金リボンを張架することでリボン長手方向に磁気異方性を与えることができる。
最高到達温度は、昇温伝熱媒体の温度と同一温度である。
「昇温伝熱媒体の温度」及び「最高到達温度」は、合金リボンが接触する昇温伝熱媒体の表面に熱電対を設置して測定される温度である。
なお、平均昇温速度を200℃/秒以上の場合、最高到達温度が450℃未満であると、ぜい性コードが小さくなりやすい。平均昇温速度が300℃/秒以上の場合、または、500℃/秒以上の場合も、最高到達温度が450℃未満であると、ぜい性コードが小さくなりやすい。
また、本工程では、昇温後、伝熱媒体上にて、アモルファス合金リボンの温度を一定時間保持してもよい。
次に、本開示のアモルファス合金リボンの製造方法は、上記の昇温工程で昇温されたアモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、平均降温速度を120℃/秒以上600℃/秒未満として上記の最高到達温度から降温伝熱媒体温度まで降温させる工程を有する。
降温処理は、アモルファス合金リボンを張架した状態で走行させながら伝熱媒体(本工程では降温伝熱媒体)に接触させることにより、アモルファス合金リボンを降温してもよい。
引張応力が5MPa以上であると、製造されるアモルファス合金リボンにおける、磁気異方性を付与することができる。また、引張応力が100MPa以下であると、アモルファス合金リボンの破断を抑制することができる。
張架されたアモルファス合金リボンの引張応力は、上記の通り、合金リボンを連続走行させる装置(例えば、後述のインラインアニール装置)での走行制御機構で制御され、走行制御機構で制御される張力を合金リボンの断面積(幅×厚さ)で除した値として求められる。
ここで、降温伝熱媒体温度とは、本工程で降温させた際の到達温度を指し、200℃、150℃、100℃、又は室温(例えば20℃)等の温度であってもよく、適宜設定することができる。
「降温伝熱媒体温度」は、合金リボンが接触する昇温伝熱媒体の表面に熱電対を設置して測定される温度である。
具体的には、例えば図1に示すインラインアニール装置の場合、アモルファス合金リボンの走行方向における昇温伝熱媒体(図1中の加熱プレート22)の温度(=最高到達温度)と、降温伝熱媒体(図1中の冷却プレート32)の温度と、の温度差を、昇温伝熱媒体から離れた時点から降温伝熱媒体から離れた時点までの時間(秒)で除して求められる。
ここでは、冷却室が1つであるが、複数の冷却室を連結して備えている場合(最上流の冷却室を第1の冷却室、第1の冷却室より下流の冷却室を第2の冷却室、等ということがある。)には、アモルファス合金リボンの走行方向最上流の(第1の)冷却室での平均降温速度(最高到達温度と第1の降温伝熱媒体の温度との温度差を、アモルファス合金リボンが昇温伝熱媒体を離れた時点から第1の降温伝熱媒体を離れた時点までの時間(秒)で除した値)とする。
伝熱媒体の材質としては、銅、銅合金(青銅、真鍮、等)、アルミニウム、鉄、鉄合金(ステンレス等)、などが挙げられる。このうち、銅、銅合金、又はアルミニウムが熱電率(熱伝達率)が高く好ましい。
伝熱媒体は、Niめっき、Agめっき等のめっき処理が施されていてもよい。
この場合、本開示のアモルファス合金リボンの製造では、走行するアモルファス合金リボンを昇温させる伝熱媒体(昇温伝熱媒体)の接触面、及び走行するアモルファス合金リボンを降温させる伝熱媒体(降温伝熱媒体)の接触面は、それぞれ平面状態で配置されている場合が好ましく、平面状態の各接触面は同一平面内に配置されることがより好ましい。平面状態の各接触面が同一平面上に配置されることで、昇温工程からの降温がより一層連続的に行いやすくなる。
巻き出しローラー12が矢印Uの方向に軸回転することにより、合金リボンの巻回体11から合金リボン10が巻き出される。
この一例では、巻き出しローラー12自体が回転機構(例えばモーター)を備えていてもよいし、巻き出しローラー12自体は回転機構を備えていなくてもよい。
巻き出しローラー12自体は回転機構を備えていない場合でも、後述の巻き取りローラー14による合金リボン10の巻き取り動作に連動し、巻き出しローラー12にセットされた合金リボンの巻回体11から合金リボン10が巻き出される。
加熱プレート22の材質としては、ステンレス、Cu、Cu合金、Al合金、等が挙げられる。
加熱室20は、加熱プレート22に対する熱源とは別に、加熱室の温度を制御するための熱源を備えていてもよい。
加熱室20は、合金リボン10の走行方向(矢印R)の上流側及び下流側のそれぞれに、合金リボンが進入又は退出する開口部(不図示)を有している。合金リボン10は、上流側の開口部である進入口を通って加熱室20内に進入し、下流側の開口部である退出口を通って加熱室20内から退出する。
冷却プレート32の材質としては、ステンレス、Cu、Cu合金、Al合金、等が挙げられる。
冷却室30は、冷却機構(例えば水冷機構)を有していてもよいが、特段の冷却機構を有していなくてもよい。即ち、冷却室30による冷却の態様は、水冷であってもよいし、空冷であってもよい。
冷却室30は、合金リボン10の走行方向(矢印R)の上流側及び下流側のそれぞれに、合金リボンが進入又は退出する開口部(不図示)を有している。合金リボン10は、上流側の開口部である進入口を通って冷却室30内に進入し、下流側の開口部である退出口を通って冷却室30内から退出する。
ダンサーローラー60は、鉛直方向(図4中の両側矢印の方向)に移動可能に設けられている。このダンサーローラー60の鉛直方向の位置を調整することにより、合金リボン10の引張応力を調整できる。ダンサーローラー62についても同様である。
巻き出しローラー12から巻き出された合金リボン10は、これらのガイドローラー及びダンサーローラーを経由して、加熱室20内に導かれる。
加熱室20から退出した合金リボン10は、これらのガイドローラーを経由して冷却室30内に導かれる。
ダンサーローラー62は、鉛直方向(図4中の両側矢印の方向)に移動可能に設けられている。このダンサーローラー62の鉛直方向の位置を調節することにより、合金リボン10の引張応力を調整できる。
冷却室30から退出した合金リボン10は、これらのガイドローラー及びダンサーローラーを経由して、巻き取りローラー14に導かれる。
インラインアニール装置100において、冷却室30の上流側及び下流側に配置されたガイドローラーは、合金リボン10と冷却プレート32の第2平面とを全面的に接触させるために、合金リボン10の位置を調整する機能を有する。
図2及び図3に示すように、加熱プレート22の第1平面(即ち、合金リボン10との接触面)には、複数の開口部24(吸引構造)が設けられている。各開口部24は、それぞれ、加熱プレート22を貫通する貫通孔25の一端を構成している。
複数の開口部24の具体的な配置は、図2に示される配置には限定されない。複数の開口部24は、図2に示されるように、合金リボン10との接触領域全体に渡り、二次元状に配置されていることが好ましい。
また、開口部24の形状は、平行部(平行な2辺)を有する長尺形状となっている。開口部24の長さ方向は、合金リボン10の進行方向に対して直角な方向となっている。
開口部24の形状は、図2に示される形状には限定されず、図2に示される形状以外の長尺形状、楕円形状(円形状を含む)、多角形状(例えば長方形)、等のあらゆる形状を適用できる。
なお、この一例では、貫通孔25が、加熱プレート22の、第1平面22Sから第1平面22Sとは反対側の平面までを貫通している。貫通孔は、第1平面22Sから加熱プレート22の側面までを貫通していてもよい。
図4に示されるように、この変形例では、加熱プレート122が、合金リボン10の走行方向(矢印R)について、3つの領域(領域122A〜122C)に分割されている。
領域122A〜122Cには、図2に示す加熱プレート22と同様に、それぞれ複数の開口部124A、124B、124Cが、合金リボン10との接触領域全体に渡り、二次元状に配置されている。開口部124A、124B、124Cの各々は、加熱プレート122を貫通する貫通孔の一端を構成し、各領域における複数の貫通孔には、それぞれ複数の貫通孔と連通する排気管126A、126B及び126Cが取り付けられている。そして、排気管126A、126B及び126Cを通じて不図示の吸引装置(例えば、真空ポンプ)によって貫通孔の内部空間を排気することにより(矢印S参照)、走行中の合金リボン10を加熱プレート122の開口部124A、124B及び124Cが設けられた第1平面に吸引することができる。
昇温工程及び降温工程の好ましい一態様として、伝熱媒体を備えたインラインアニール装置を用い、合金リボンを、合金リボンとの接触面が互いに同一平面内に位置する昇温伝熱媒体及び降温伝熱媒体に接触させて張力を加えながら熱処理することにより、アモルファス合金リボンを作製する態様(以下、「態様X」という。)が挙げられる。
アモルファス合金リボン片の切り出し(即ち、アモルファス合金リボンの切断)は、シャーリングなどの公知の切断手段を用いて行うことができる。
<アモルファス合金リボンの作製>
軸回転する冷却ロールに合金溶湯を噴出する液体急冷法により、Fe80.8Si3.9B15.3C0.32(原子%;実施例1及び比較例1、2)、Fe81.3Si4.0B14.7C0.25(原子%;実施例2及び比較例3、4)、又はFe81.0Si8.1B11.8C0.30(原子%;比較例5)の組成を有する、幅長30mm、厚さ25μmのアモルファス合金リボンを製造した。
<製造条件>
伝熱媒体:ブロンズ製プレート
最高到達温度(昇温伝熱媒体の温度):下記表1〜表3参照
アモルファス合金リボンに加える引張応力:25MPa
インラインアニール処理速度:0.2m/秒
アモルファス合金リボンと昇温伝熱媒体との接触時間:6.0秒
アモルファス合金リボンと降温伝熱媒体との接触時間:6.0秒
平均昇温速度:下記表1〜表3参照
平均降温速度:下記表1〜表3参照
平均昇温速度は、アモルファス合金リボンの走行方向における、加熱室20の進入口より上流10mmの地点で放射温度計により測定されたアモルファス合金リボン温度(加熱前のリボン温度=通常は室温であり、本実施例では25℃である。)と、最高到達温度(=昇温伝熱媒体(図1中の加熱プレート22)の温度;350℃〜530℃に設定)と、の温度差を、伝熱媒体に接触している時間(秒)で除して求めた。
平均降温速度は、アモルファス合金リボンの走行方向における、昇温伝熱媒体(図1中の加熱プレート22)の温度(=最高到達温度)と、25℃の降温伝熱媒体(図1中の冷却プレート32)の温度と、の温度差を、アモルファス合金リボンが昇温伝熱媒体から離れた時点から降温伝熱媒体から離れた時点までの時間(秒)で除して求めた。
次に、インラインアニール処理を行った後のアモルファス合金リボンの巻回体からアモルファス合金リボンを巻き出し、巻き出されたアモルファス合金リボンを裁断することにより、長手方向長さが280mmであるアモルファス合金リボン片を切り出した。アモルファス合金リボンの裁断は、シャーリングにより行った。
各実施例及び各比較例にて作製したアモルファス合金リボンについて、以下の方法により、脆性指標(裁断性、180°曲げ試験、及び引裂きぜい性)の評価を行った。結果を表1〜表3に示す。
伝熱媒体の温度によって平均昇温速度もしくは平均降温速度及び最高到達温度を変えて作製された複数のアモルファス合金リボンを用い、アモルファス合金リボンをステンレス製ハサミ(Westcott社製、製品名:Westcott 8" All Purpose Preferred Stainless Steel Scissors)で裁断した。この際の裁断性の有無を以下の評価基準にしたがって評価した。
<評価基準>
有り:ほぼ直線的に分割され、直線では無い破断部分が全裁断寸法の5%以下である。
無し:直線では無い破断部分が全裁断寸法の5%を超える。
伝熱媒体の温度によって平均昇温速度又は平均降温速度と最高到達温度とを変えて作製された複数のアモルファス合金リボンを用い、アモルファス合金リボンの光沢面(鋳造時の自由凝固面)を外側にして180°屈曲させる180°曲げ試験、及びアモルファス合金リボンの非光沢面(鋳造時の冷却ロール接触面)を外側にして180°屈曲させる180°曲げ試験を行い、合金リボンの屈曲部分に破断部の発生の有無を目視観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
<評価基準>
無し:合金リボンの屈曲部分に破断部の発生がない。
有り:合金リボンの屈曲部分に破断部の発生がある。
幅が76.2mm以上の合金リボンについては、JIS C 2534(2017)8.4.4.2に記載の方法で評価した。また、幅が20mm以上76.2mm未満の合金リボンについては、前述の方法で評価した。
直流磁化測定装置SK110(メトロン技研株式会社製)を用い、磁場強度800A/mで測定したヒステリシス曲線より求めた。
表1に示すように、合金組成Fe80.8Si3.9B15.3C0.32において、実施例1では、最高到達温度410〜480℃、平均昇温速度64〜76℃/秒、平均降温速度193〜228℃/秒の条件では、保磁力Hcは1.00A/m以下であり、裁断性を有している。最高到達温度410℃、平均昇温速度64℃/秒、平均降温速度193℃/秒の条件では、180°曲げ試験で破断部は観察されなかった。また、引裂きぜい性については、ぜい性コードが1であり、良好であった。最高到達温度420℃の条件では、保磁力Hcは0.80と小さく、180°曲げ試験では破断部は観察されなかった。また、引裂きぜい性については、ぜい性コードが3であり、良好であった。
他方、比較例1では、最高到達温度が400℃(410℃未満)と低いため、保磁力Hcが1.0A/mを超えて1.60A/mと大きい値である。また、比較例2では、最高到達温度が490℃で、480℃を超えているためHcが1.20A/mと大きい。裁断性は有するが、180°曲げ試験では破断部が観察され、引裂きぜい性については、ぜい性コードが5であり、脆いリボンであることが分かった。
他方、比較例3では、最高到達温度が380℃未満と熱処理温度が低いため、保磁力Hcが1.0A/mを超えて1.10A/mと大きい値である。比較例4では、熱処理時の最高到達温度が500℃で、480℃を超えているため、Hcが2.00A/mと大きい。また、裁断性も無く、脆いリボンであることが分かった。
軸回転する冷却ロールに合金溶湯を噴出する液体急冷法により、Fe81.7Si3.7B14.6C0.28(原子%)の組成を有する、幅142.2mm、厚さ25μmのアモルファス合金リボンを作製した。
次に、上述した態様Xにより、伝熱媒体を備えたインラインアニール装置を用い、上記アモルファス合金リボンを伝熱媒体に接触させ、最高到達温度及びインラインアニール処理速度を表5〜表7に示すように設定して熱処理を施した。熱処理が施されたアモルファス合金リボンを伝熱媒体から退出させ、冷却室30に冷却用の伝熱媒体を用いて室温(25℃)まで降温した。その後、アモルファス合金リボンを巻き取り、アモルファス合金リボンの巻回体とした。製造条件は、以下に示す通りである。
次いで、実施例1と同様にして、アモルファス合金リボン片を作製し、さらに測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を下記表5〜表7に示す。
伝熱媒体:ブロンズ製プレート
(昇温伝熱媒体:昇温プレート、降温伝熱媒体:降温プレート)
伝熱媒体の温度:下記表5〜表7参照
アモルファス合金リボンに加える引張応力:40MPa
アモルファス合金リボンと伝熱媒体との接触時間:下記表4参照
平均昇温速度:下記表5〜表7参照
平均降温速度:下記表5〜表7参照
最高到達温度(昇温伝熱媒体の温度):下記表5〜表7参照
表5の実施例3では、最高到達温度410〜480℃、平均昇温速度160〜190℃/秒、平均降温速度120〜142℃/秒の条件で、Hcは0.70A/m以下であり、裁断性を有する。また、最高到達温度410℃、平均昇温速度160℃/秒、平均降温速度120℃/秒の条件では、Hcは0.70A/mと小さく、180°曲げ試験で破断部は観察されなかった。また、引裂きぜい性評価でのぜい性コードは3であり良好であった。実施例3では、最高到達温度を410℃以上として引張応力をかけて熱処理を行っていることで磁気異方性が付与されており、結果として低いHcが得られている。後処理として、磁気異方性を付与するための磁場中処理は不要である。
他方、比較例6では、最高到達温度が380℃(410℃未満)と低いため、保磁力Hcが1.0A/mを超えて1.10A/mと大きい値である。比較例7では、最高到達温度が510℃(480℃超)と高いため、裁断性が無い。
他方、比較例8では、最高到達温度が390℃(410℃未満)と低いため、保磁力Hcが1.0A/mを超えて1.10A/mと大きい値である。比較例9では、最高到達温度が510℃(480℃超)と高いため、裁断性が無い。
他方、比較例10では、最高到達温度が390℃(410℃未満)と低いため、保磁力Hcが1.0A/mを超えて2.00A/mと大きい値である。比較例11では、最高到達温度が530℃(480℃超)と高いため、裁断性が無い。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
ここで、降温伝熱媒体温度とは、本工程で降温させた際の到達温度を指し、200℃、150℃、100℃、又は室温(例えば20℃)等の温度であってもよく、適宜設定することができる。
「降温伝熱媒体温度」は、合金リボンが接触する降温伝熱媒体の表面に熱電対を設置して測定される温度である。
Claims (15)
- Fe、Si、B、C、及び不可避的不純物からなる組成を有するアモルファス合金リボンを準備する工程と、
前記アモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、平均昇温速度を50℃/秒以上800℃/秒未満として410℃〜480℃の範囲の最高到達温度までアモルファス合金リボンを昇温させる工程と、
前記アモルファス合金リボンを引張応力5MPa〜100MPaで張架した状態で、昇温された前記アモルファス合金リボンを、平均降温速度を120℃/秒以上600℃/秒未満として前記最高到達温度から降温伝熱媒体温度まで降温させる工程と、
を含み、
前記昇温させる工程での昇温及び前記降温させる工程での降温は、前記アモルファス合金リボンを張架した状態で走行させ、走行する前記アモルファス合金リボンを伝熱媒体に接触させることにより行われ、
下記組成式(A)で表される組成を有するアモルファス合金リボンを製造する、アモルファス合金リボンの製造方法。
Fe100−a−bBaSibCc … 組成式(A)
組成式(A)中、a及びbは、組成中の原子比を表し、それぞれ下記範囲を満たす。cは、Fe、Si及びBの合計量100.0原子%に対するCの原子比を表し、下記範囲を満たす。
13.0原子%≦a≦16.0原子%
2.5原子%≦b≦5.0原子%
0.20原子%≦c≦0.35原子%
79.0原子%≦100−a−b≦83.0原子% - 前記平均昇温速度が、60℃/秒〜760℃/秒であり、前記平均降温速度が、190℃/秒〜500℃/秒である、請求項1に記載のアモルファス合金リボンの製造方法。
- 前記昇温させる工程及び前記降温させる工程における引張応力が、10MPa〜75MPaである、請求項1又は請求項2に記載のアモルファス合金リボンの製造方法。
- 前記bが、下記範囲を満たす請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボンの製造方法。
3.0原子%≦b≦4.5原子% - 前記100−a−bが、下記範囲を満たす請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボンの製造方法。
80.5原子%≦100−a−b≦83.0原子% - 前記aが、下記範囲を満たす請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボンの製造方法。
14.0原子%≦a≦16.0原子% - 走行する前記アモルファス合金リボンを昇温させる伝熱媒体の接触面、及び走行する前記アモルファス合金リボンを降温させる伝熱媒体の接触面は、平面内に配置されている請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボンの製造方法。
- 下記組成式(A)で表される組成を有し、裁断性を有し、かつ、保磁力Hcが1.0A/m以下であるアモルファス合金リボン。
Fe100−a−bBaSibCc … 組成式(A)
組成式(A)中、a及びbは、組成中の原子比を表し、それぞれ下記範囲を満たす。cは、Fe、Si及びBの合計量100.0原子%に対するCの原子比を表し、下記範囲を満たす。
13.0原子%≦a≦16.0原子%
2.5原子%≦b≦5.0原子%
0.20原子%≦c≦0.35原子%
79.0原子%≦100−a−b≦83.0原子% - JIS C 2534(2017)に規定される引裂きぜい性のぜい性コードが3以下である請求項8に記載のアモルファス合金リボン。
- 前記ぜい性コードが2以下である請求項9に記載のアモルファス合金リボン。
- 幅長が25mm以上220mm以下である請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボン。
- 前記bが、下記範囲を満たす請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボン。
3.0原子%≦b≦4.5原子% - 前記100−a−bが、下記範囲を満たす請求項8〜請求項12のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボン。
80.5原子%≦100−a−b≦83.0原子% - 前記aが、下記範囲を満たす請求項8〜請求項13のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボン。
14.0原子%≦a≦16.0原子% - 請求項8〜請求項14のいずれか1項に記載のアモルファス合金リボンの切り出し断片であるアモルファス合金リボン片。
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