JPWO2019003564A1 - 締結状態監視キット、締結状態監視方法 - Google Patents

締結状態監視キット、締結状態監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ネジの締結状態を監視することができる新規な締結状態監視キット、及び前記締結状態監視キットを用いた締結状態監視方法を提供することを目的とする。【解決手段】 ネジNに、カップ2と、座金3と、リング4と、を具備する締結状態監視キット(11、12)を装着し、締結時に、前記カップ2又は前記リング4に設けられた凹部6に、前記リング4又は前記カップ2に設けられた凸部5が収容されるようにすることによって、前記カップ2に設けられた前記カップ側マーク2Mと前記リング4に設けられたリング側マーク4Mとが一定の位相関係となるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、ネジの締結状態を監視することができる締結状態監視キット、及び前記締結状態監視キットを用いた締結状態監視方法に関する。
線路、高速道路、高層ビル、電波塔、鉄塔、風力発電用風車などの建築物を構築するにあたっては、ボルトやナット等のネジが用いられるが、係るネジに緩みが生じると倒壊や崩落、脱線などの重大事故を招くおそれがある。
そのため、この種の建築物に対して締結されたネジについては、定期的に締結状態を確認する点検作業が不可欠であり、係る点検作業によって緩みなどが生じているネジが発見され次第締め直す必要がある。
最近では、ネジの締結軸力の変化をRFタグからの応答情報にて読み取り、もって、前記ネジの締結状態を監視する手段が開発されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
特開2009‐64111号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示された手段では、ネジの僅かな緩みによってスイッチが速やかに切り換わるように設計することが困難であり、必ずしもネジに生じた僅かな緩みを的確に把握し得る手段とは言い得ないものであった。
そのため、現在、ネジの点検作業は打音検診や目視などの人的作業によって行われているのが実情である。特に、作業員の聴覚によってネジの締結状態を監視する打音検診よりも、ネジの締結後にラインを描くことによって締結初期の位置を記し、ラインのずれを目視により監視する方がより確実とされている。
本発明は、前記技術的課題に鑑みて完成されたものであり、ネジの締結状態を監視することができる新規な締結状態監視キット、及び前記締結状態監視キットを用いた締結状態監視方法を提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決する本発明の第一の締結状態監視キットは、雄ネジ部又は雌ネジ部を有するネジに装着されて使用される締結状態監視キットであって、底面中央部に設けられた貫通孔を通じて前記ネジの雄ネジ部又は雌ネジ部を露出させた状態で、前記ネジの頭部の座面から側面にかけて外嵌されるカップと、前記貫通孔の内径寸法以下の外径寸法となされた座金と、前記座金の外径寸法以上の内径寸法となされたリングと、を具備し、前記座金の実質的な厚さが、前記カップの底面の厚さと前記リングの厚さとの和と同じ、若しくは少し厚くなされ、前記カップの外面の所定位置にカップ側マークが付与され、且つ、前記リングの一面側の所定位置にリング側マークが付与されてなり、前記リング内に前記座金が配された二重環を介在させた状態で、前記カップが外嵌された前記ネジを締結対象物に締結した際、前記カップ側マークと前記リング側マークとが一定の位相関係となるように、前記リングに凹部が設けられ、且つ、前記カップの底面に、前記凹部に収容され得る凸部が設けられてなることを特徴とする(以下、「本発明第一キット」と称する。)。
前記技術的課題を解決する本発明の第二の締結状態監視キットは、雄ネジ部又は雌ネジ部を有するネジに装着されて使用される締結状態監視キットであって、底面中央部に設けられた貫通孔を通じて前記ネジの雄ネジ部又は雌ネジ部を露出させた状態で、前記ネジの頭部の座面から側面にかけて外嵌されるカップと、前記貫通孔の内径寸法以下の外径寸法となされた座金と、前記座金の外径寸法以上の内径寸法となされたリングと、を具備し、前記座金の実質的な厚さが、前記カップの底面の厚さと前記リングの厚さとの和と同じ、若しくは少し厚くなされ、前記カップの外面の所定位置にカップ側マークが付与され、且つ、前記リングの一面側の所定位置にリング側マークが付与されてなり、前記リング内に前記座金が配された二重環を介在させた状態で、前記カップが外嵌された前記ネジを締結対象物に締結した際、前記カップ側マークと前記リング側マークとが一定の位相関係となるように、前記カップの底面に凹部が設けられ、且つ、前記リングに、前記凹部に収容され得る凸部が設けられてなることを特徴とする(以下、「本発明第二キット」と称する。)。
前記本発明第一キット又は前記本発明第二キットにおいては、前記座金が金属製となされたものが好ましい態様となる。
前記本発明第一キット又は前記本発明第二キットにおいては、前記カップ又は前記リングの少なくとも一方が樹脂製となされたものが好ましい態様となる。
前記本発明第一キット又は前記本発明第二キットにおいては、前記凸部が前記凹部に収容された際に、前記カップと前記リングが嵌合し得るように、前記凸部に爪部が設けられ、前記凹部に前記爪部を受容し得る爪受部が設けられてなるものが好ましい態様となる。
前記技術的課題を解決する本発明の締結状態監視方法は、前記本発明第一キット又は前記本発明第二キットを用いた締結状態監視方法であって、締結対象物に対して前記本発明第一キット又は前記本発明第二キットが装着されたネジを締結した後、前記カップ側マークと前記リング側マークとの位相関係を監視することによって、前記ネジの締結状態を評価することを特徴とする(以下、「本発明方法」と称する。)。
前記本発明方法においては、前記カップ側マークと前記リング側マークとの位相関係の監視を、前記ネジを撮影した撮像のコンピュータ解析によって行うことが好ましい態様となる。
前記本発明方法においては、コンピュータ解析の際、撮像中の前記カップの上端縁又は前記ネジの上端面の歪に基づき撮像角度の補正処理を行うことが好ましい態様となる。
本発明によれば、ネジの締結状態を好適に監視することができる。
図1は、実施形態1に係る本発明第一キットを示す斜視図である。 図2は、前記本発明第一キットのカップを示す上面図(a)と、底面図(b)と、断面図(c)である。 図3は、前記本発明第一キットの座金を示す上面図(a)と、断面図(b)である。 図4は、前記本発明第一キットのリングを示す上面図(a)と、底面図(b)と、断面図(c)である。 図5(a)〜(c)は、前記本発明第一キットが装着されたネジ(ボルト)を締結対象物に締結する様子を一部断面状態にて示す側面図である。 図6(a)は、締結初期の前記本発明第一キットが装着されたネジ(ボルト)を示す上面図と底面図であり、図6(b)は、締結後に緩みが生じた状態を示す上面図と底面図である。 図7(a)は、締結対象物に締結された前記本発明第一キットが装着されたネジ(ボルト)を撮影している様子を示す側面図であり、図7(b)は、その撮像を示す正面図である。 図8(a)、(b)は、前記撮像中の基準模様の歪に基づき撮像角度の補正処理を行っている様子を示す模式図である。 図9は、前記本発明第一キットとネジ(ナット)を示す斜視図である。 図10は、前記本発明第一キットが装着されたネジ(ナット)を締結対象物に締結した状態を一部断面状態で示す側面図である。 図11は、前記カップの別態様を示す底面図(a)と、その凸部を拡大して示す斜視図(b)である。 図12は、前記リングの別態様を示す上面図(a)と、その凹部を拡大して示すA−A断面図(b)である。 図13は、前記カップの凸部を前記リングの凹部に収容した様子を示す断面図である。 図14は、実施形態2に係る本発明第二キットを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
[実施形態1]
<本発明第一キット11>
図1に、実施形態1に係る本発明第一キット11を示す。前記本発明第一キット11は、カップ2と、座金3と、リング4と、を具備する。
‐カップ2‐
図2に示すように、本実施形態における前記カップ2は、中空の六角柱状となされたカップ本体21と、前記カップ本体21の底部に設けられた底板部(厚さ(T2))22と、を具備してなり、前記カップ2の底面(底板部22)中央部に貫通孔23が設けられている。なお、本実施形態において、前記カップ2の深さ(D2)は、後述するネジNの頭部N2の高さの約1/5となされている。
そして、本発明においては、前記カップ2の外面の所定位置にカップ側マーク2Mが設けられる。本実施形態では、三条の直線状の刻印を、前記カップ本体21の上端縁から側面にかけて、各々120度の位相差をもって放射状に設けることによって、前記カップ側マーク2Mを付与した。
又、本発明においては、前記カップ2の底面に凸部5が設けられる。本実施形態では、前記貫通孔23の周縁に沿って、円弧状の突起を各々120度の位相差をもって三箇所に設けることによって前記凸部5を設けた。
なお、本発明においては、前記カップ2を樹脂製とすることが好ましく、本実施形態においては、前記カップ2を形成するにあたり、強度及び耐久性に優れるエンジニアリングプラスチックを素材として、前記カップ本体21と、前記底板部22と、前記凸部5とを一体的に成形した。
‐座金3‐
図3に示すように、本実施形態における前記座金3は、円環形状となされており、前記貫通孔23の内径寸法(R2)以下の外径寸法(R3)を有する。本発明において、前記座金3は金属製とすることが好ましく、本実施形態においては、ステンレスを素材とする市販の平座金(厚さ(T3))を前記座金3として用いた。
‐リング4
図4に示すように、本実施形態における前記リング4は、厚さ(T4)を有する円環形状となされており、前記座金3の外径寸法(R3)以上の内径寸法(R4)を有する。
そして、本発明においては、前記リング4の一面側の所定位置に、リング側マーク4Mが設けられる。本実施形態では、前記リング4の一面側に、三条の直線状の刻印を各々120度の位相差をもって設けることによって前記リング側マーク4Mを付与した。
又、本発明においては、前記リング4の一面側の所定位置に、前記凸部5を収容し得る凹部6が設けられる。本実施形態においては、前記リング4の内縁に沿って、円弧状の切り欠きを各々120度の位相差をもって三箇所に設けることによって、前記凹部6を設けた。
なお、前記凹部6は、前記カップ2の凸部5が収容され得るように、前記リング4の中心から前記凹部6までの距離(X4)が、前記カップ2の中心から各凸部5までの距離(X2)と同じとなされている。前記凹部6の長さ(L4)は、前記凸部5の長さ(L2)より大きくなされている。前記凹部6の幅(W4)は、前記凸部5の幅(W2)より大きくなされている。前記凹部6の深さ(この場合、リング4の厚さ(T4))は、前記凸部5の高さ(H2)より大きくなされている。
又、本発明においては、前記座金3の実質的な厚さ(T3)につき、前記カップ2の底面(底板部22)の厚さ(T2)と前記リング4の厚さ(T4)との和(T2+T4)と同じ、若しくは少し厚くなされる。好ましくは、0≦T3(T2+T4)≦1.05の関係(より好ましくは、0≦T3(T2+T4)≦1.03の関係)となされる。
本発明においては、前記リング4を樹脂製とすることが好ましく、本実施形態においては、前記リング4を形成するにあたり、強度及び耐久性に優れるエンジニアリングプラスチックを素材として、前記リング4を成形した。
<本発明方法>
以下、図5及び図6を参照しながら、前記本発明第一キット11を用いた本発明方法を説明する。本発明方法では、締結対象物Sに対して前記本発明第一キット11が装着されたネジNを締結した後、前記カップ側マーク2Mと前記リング側マーク4Mとの位相関係を監視することによって、前記ネジNの締結状態を評価する。
‐ネジNの締結‐
本実施形態においては、前記本発明第一キット11を、雄ネジ部N1を有するネジ(六角ボルト)Nに装着して使用される場合について説明する。
締結対象物Sに対して前記本発明第一キット11が装着されたネジNを締結するにあたっては、まず、前記リング4内に前記座金3を配することによって二重環7を形成し、この二重環7を締結対象物Sに存する締結用雌ネジS1上に重ねる。次いで、前記カップ2の底面に設けられた貫通孔23に前記ネジNの雄ネジ部N1を挿入することによって、前記貫通孔23を通じて前記ネジNの雄ネジ部N1を露出させ、この状態で前記雄ネジ部N1を前記締結用雌ネジS1に螺合させる(図5(a)参照)。なお、この状態に至るまでの工程は特に制限されるものではなく、例えば、予め前記ネジNの雄ネジ部N1に本発明第一キット11の各パーツ(2〜4)を外嵌させた後、前記雄ネジ部N1を前記締結用雌ネジS1に螺合させても良い。
その後、スパナなどの工具を用いて、前記本発明第一キット11が装着された前記ネジNを締結していくと、前記ネジNの頭部N2が前記カップ2に近接する(図5(b)参照)。
最終的に、十分な締結力にて前記ネジNを締結すると、図5(c)に示すように、前記ネジNの頭部N2が座面側から前記カップ2のカップ本体21内に嵌め込まれる(即ち、前記カップ2が、前記ネジNの頭部N2の座面から側面にかけて外嵌する)。
‐締結状態の評価‐
前記本発明第一キット11が装着された前記ネジNを締結すると、前記カップ2に設けられた凸部5が、前記リング4に設けられた凹部6に収容される。この際、前記凹部6に収容された前記凸部5が、前記凹部6の側壁(締結のための回転方向に対し、前端側となる側壁)に当接した状態となるため、前記本発明第一キット11が装着された前記ネジNを締結すると、前記カップ2に設けられたカップ側マーク2Mと前記リング4に設けられたリング側マーク4Mとが一定の位相関係となる(図6(a)参照)。なお、本実施形態では、締結時において、前記カップ側マーク2Mと前記リング側マーク4Mとが位相差0度の関係となるように、各マーク(2M、4M)の位置が決定されている。
そして、前記本発明第一キット11が装着された前記ネジNの締結後に緩みが生じると、前記カップ側マーク2Mと前記リング側マーク4Mとの位相関係が締結初期の位相関係と異なる状態になる(図6(b)参照)。これにより、前記ネジNの締結状態を評価することができる。
なお、本実施形態においては、目視によって前記ネジNの締結状態を評価しているが、本発明方法では、前記カップ側マーク2Mと前記リング側マーク4Mとの位相関係の監視を、前記ネジNを撮影した撮像Pのコンピュータ解析によって行うことが好ましい。以下、コンピュータ解析による本発明方法の位置態様を説明する。
‐撮像Pの撮影‐
ここで、締結対象物Sに締結された前記ネジNをカメラCにて撮影するにあたり、前記本発明第一キット11の真上から撮影できず、図7(a)に示すように、斜め方向から撮影する場合がある。このようにして撮影された撮像Pには、斜め方向から見た前記ネジNが写されることになる(図7(b)参照)。
‐コンピュータ解析‐
画像データとして前記撮像Pが取り込まれたコンピュータは、画像データから前記ネジNに装着された前記カップ2の上端面(又は前記ネジNの上端面)の輪郭を抽出し(図8(a)参照)、歪む前記カップ2の上端面を正六角形に補正することによって、前記本発明第一キット11が装着された前記ネジNを真上から撮影した状態に画像処理する(図8(b)参照)。
最後に、コンピュータが、画像処理されたデータを基に、締結初期における各マーク(2M、4M)の位相差と、締結後における各マーク(2M、4M)の位相差を比較すれば、前記ネジNの締結状態を詳細に評価することができる。
このようにして、前記カップ側マーク2Mと前記リング側マーク4Mとの位相関係の監視を、前記ネジNを撮影した撮像Pのコンピュータ解析によって行う方法によれば、作業員による目視による締結状態の監視と比較して、多量の締結状態を迅速且つ正確に処理することができる。
ところで、本実施形態においては、前記ネジNとして六角ボルトを用いているが、前記ネジNの頭部形状は特に限定されない。又、図9に示すように、ネジNとして頭部N2に雌ネジ部N3が付与されたナットを用いても良い。この場合、締結対象物Sへの締結は、図10に示すように、他のボルトBなどを用いて行われる。
本実施形態においては、前記カップ2及び前記リング4を樹脂製とし、前記座金3を金属製としているが、前記本発明第一キット11を構成する各パーツ(2、3、4)の素材は特に限定されない。但し、前記座金3を金属製とすれば、前記本発明第一キット11が装着された前記ネジNの締結時における締め付けトルクの管理が容易となる。又、前記カップ2及び前記リング4を樹脂製とすれば、加工が容易となる。
本実施形態においては、前記座金3として無端状の環状体を用いているが、前記座金3は開環されたものであっても良く、又、ばね座金(スプリングワッシャー)のようなねじれが付与されたものであっても良い。
なお、本発明において、前記座金3の「実質的厚さ(T3)」とは、前記本発明第一キット11が装着された前記ネジNの締結時における前記座金3の厚さを意味する。従って、前記座金3が平座金のような平坦なものであれば、「実質的厚さ(T3)」は、実際の厚さと等しくなるが、前記座金3がバネ座金のようなものの場合にあっては、「実質的厚さ(T3)」は、締結前の厚さではなく、締結時におけるネジNの座面によって押圧された際の厚さとなる。
本実施形態においては、前記カップ側マーク2M及び前記リング側マーク4Mにつき、三条の直線状の刻印としているが、各マーク(2M、4M)の形状(模様)は、本発明第一キット11の締結時に各々の位相関係を目視にて評価できるものであれば特に限定されるものではない。なお、前記カップ側マーク2M及び前記リング側マーク4Mの個数についても特に限定されないが、各マーク(2M、4M)は、1ないし複数個(より好ましくは2〜6個)の範囲内とし、互いの個数及び配置(位相差)をそろえることが好ましい。
本実施形態においては、前記カップ2の底面に円弧状の凸部5を設ける一方で、前記リング4に円弧状の切り欠きからなる凹部6を設けているが、前記凸部5及び前記凹部6の形状は特に限定されない。
なお、締結後に緩みが生じた際に、前記ネジNと前記座金3とが供回りすることを抑制すべく、前記凹部6の長さ(L4)は、前記凸部5の長さ(L2)の1.5倍以上(より好ましくは、2〜5倍)とすることが好ましい。なお、前記凹部6及び前記凸部5の数についても特に限定されないが、各々1ないし複数個(より好ましくは2〜6個)の範囲内とし、互いの個数及び配置(位相差)をそろえることが好ましい。
又、本実施形態においては、前記カップ2と前記リング4につき、各々独立した部材としているが、本発明においては、図11及び図12に示すように、前記凸部5に爪部51を設けると共に、前記凹部6に爪受部61を設け、図13に示すように、前記凸部5が前記凹部6に収容された際に、前記カップ2と前記リング4が嵌合し得るようにすることが締結時の作業上好ましい態様となる。
本実施形態における本発明第一キット11は、前記ネジNの締結時に、前記カップ側マーク2Mと前記リング側マーク4Mとが位相差0度の関係となるように、各マーク(2M、4M)の位置を決定しているが、締結時における前記カップ側マーク2Mと前記リング側マーク4Mとの位相差は、特に限定されない。要は、締結初期における各マーク(2M、4M)の位相差を把握しておけば、締結後における各マーク(2M、4M)の位相差が異なる状態となった際に、緩みが生じていると判断できる。
[実施形態2]
<本発明第二キット12>
図14に、実施形態2に係る本発明第二キット12を示す。前記本発明第二キット12は、カップ2と、座金3と、リング4と、を具備する。
‐カップ2‐
本実施形態における前記カップ2には、底面に凹部6が三箇所(位相差120度)設けられており、凸部5に相当する部分が無い以外は前記実施形態1において用いたカップ2と同様である。
‐座金3‐
本実施形態における前記座金3は、前記実施形態1において用いた座金3と同様である。
‐リング4‐
本実施形態における前記リング4には、凸部5が三箇所(位相差120度)設けられており、凹部6に相当する部分が無い以外は前記実施形態1において用いたリング4と同様である。
<本発明方法>
即ち、前記本発明第二キット12が装着されたネジNを締結すると、前記リング4に設けられた凸部5が、前記カップ2に設けられた凹部6に収容される。この際、前記凹部6に収容された前記凸部5が、前記凹部6の側壁(締結のための回転方向に対し、後端側となる側壁)に当接した状態となるため、前記本発明第二キット12が装着された前記ネジNを締結すると、前記カップ2に設けられたカップ側マーク2Mと前記リング4に設けられたリング側マーク4Mとが一定の位相関係となる。
そして、前記本発明第二キット12を用いた本発明方法では、前記実施形態1において用いた本発明第一キット11と同様、締結対象物Sに対して前記本発明第二キット12が装着されたネジNを締結した後、カップ側マーク2Mとリング側マーク4Mとの位相関係を監視することによって、前記ネジNの締結状態を評価する。
その余は、前記実施形態1において説明した事項と同様のため、繰り返しを避けるべく、ここでは説明を省略する。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
11 本発明第一キット(締結状態監視キット)
12 本発明第二キット(締結状態監視キット)
2 カップ
21 カップ本体
22 底板部
23 貫通孔
2M カップ側マーク
3 座金
4 リング
4M リング側マーク
5 凸部
51 爪部
6 凹部
61 爪受部
7 二重環
N ネジ
N1 雄ネジ部
N2 頭部
N3 雌ネジ部
P 撮像
S 締結対象物

Claims (8)

  1. 雄ネジ部又は雌ネジ部を有するネジに装着されて使用される締結状態監視キットであって、
    底面中央部に設けられた貫通孔を通じて前記ネジの雄ネジ部又は雌ネジ部を露出させた状態で、前記ネジの頭部の座面から側面にかけて外嵌されるカップと、
    前記貫通孔の内径寸法以下の外径寸法となされた座金と、
    前記座金の外径寸法以上の内径寸法となされたリングと、
    を具備し、
    前記座金の実質的な厚さが、前記カップの底面の厚さと前記リングの厚さとの和と同じ、若しくは少し厚くなされ、
    前記カップの外面の所定位置にカップ側マークが付与され、且つ、前記リングの一面側の所定位置にリング側マークが付与されてなり、
    前記リング内に前記座金が配された二重環を介在させた状態で、前記カップが外嵌された前記ネジを締結対象物に締結した際、前記カップ側マークと前記リング側マークとが一定の位相関係となるように、
    前記リングに凹部が設けられ、且つ、前記カップの底面に、前記凹部に収容され得る凸部が設けられてなることを特徴とする締結状態監視キット。
  2. 雄ネジ部又は雌ネジ部を有するネジに装着されて使用される締結状態監視キットであって、
    底面中央部に設けられた貫通孔を通じて前記ネジの雄ネジ部又は雌ネジ部を露出させた状態で、前記ネジの頭部の座面から側面にかけて外嵌されるカップと、
    前記貫通孔の内径寸法以下の外径寸法となされた座金と、
    前記座金の外径寸法以上の内径寸法となされたリングと、
    を具備し、
    前記座金の実質的な厚さが、前記カップの底面の厚さと前記リングの厚さとの和と同じ、若しくは少し厚くなされ、
    前記カップの外面の所定位置にカップ側マークが付与され、且つ、前記リングの一面側の所定位置にリング側マークが付与されてなり、
    前記リング内に前記座金が配された二重環を介在させた状態で、前記カップが外嵌された前記ネジを締結対象物に締結した際、前記カップ側マークと前記リング側マークとが一定の位相関係となるように、
    前記カップの底面に凹部が設けられ、且つ、前記リングに、前記凹部に収容され得る凸部が設けられてなることを特徴とする締結状態監視キット。
  3. 請求項1又は2に記載の締結状態監視キットにおいて、
    前記座金が金属製となされた締結状態監視キット。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の締結状態監視キットにおいて、
    前記カップ又は前記リングの少なくとも一方が樹脂製となされた締結状態監視キット。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の締結状態監視キットにおいて、
    前記凸部が前記凹部に収容された際に、前記カップと前記リングが嵌合し得るように、
    前記凸部に爪部が設けられ、前記凹部に前記爪部を受容し得る爪受部が設けられてなる締結状態監視キット。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の締結状態監視キットを用いた締結状態監視方法であって、
    締結対象物に対して前記締結状態監視キットが装着されたネジを締結した後、前記カップ側マークと前記リング側マークとの位相関係を監視することによって、前記ネジの締結状態を評価することを特徴とする締結状態監視方法。
  7. 請求項6に記載の締結状態監視方法において、
    前記カップ側マークと前記リング側マークとの位相関係の監視を、前記締結状態監視キットが装着された前記ネジを撮影した撮像のコンピュータ解析によって行う締結状態監視方法。
  8. 請求項7に記載の締結状態監視方法において、
    コンピュータ解析の際、撮像中の前記カップの上端縁又は前記ネジの上端面の歪に基づき撮像角度の補正処理を行う締結状態監視方法。
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