JPWO2018225691A1 - 医薬容器用着色ガラスの製造方法及び医薬容器用着色ガラス - Google Patents

医薬容器用着色ガラスの製造方法及び医薬容器用着色ガラス Download PDF

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Abstract

得られるガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすように制御しやすい医薬容器用着色ガラスの製造方法に関する。本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、ガラスバッチを調合する工程と、前記ガラスバッチを溶融してガラス融液とする工程と、前記ガラス融液を成形し、成形ガラスを得る工程とを有する医薬容器用着色ガラスの製造方法であって、ガラスバッチに還元剤を添加するとともに、ガラス組成として、質量%で、SiO265〜75%、B2O30〜20%、Al2O31〜10%、R2O 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe2O30.01〜5%、TiO20.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe2O3(Fe2O3の含有量)]×[TiO2(TiO2の含有量)]<6.00の関係式を満たすガラスが得られるように、ガラスバッチを調合することを特徴とする。

Description

本発明は医薬容器用着色ガラスの製造方法及び医薬容器用着色ガラスに関する。
シリンジやカートリッジなどに代表される医薬容器には、無着色又は着色の二種類の色調があり、そのうち着色容器には、内包される医薬品が光照射によって変質しないようにするために、紫外線を遮蔽する機能が求められる。
ところで、医薬用着色容器の遮光性に関して、欧州薬局方や米国薬局方では、20nmの波長間隔で測定した場合の光の透過率が、短波長領域(290〜450nm)において50%以下であることと規定されている。
一方、第十六改正日本薬局方7.01(以下、日本薬局方という)では、医薬用着色容器の遮光性に関して、上述した短波長領域(290〜450nm)の透過率の規定に加えて、長波長領域(590〜610nm)の透過率に関しても、肉厚に応じた二種類の規格がある。具体的には、長波長領域(590〜610nm)における透過率が、肉厚1mm未満の場合は透過率60%以上、肉厚1mm以上の場合は透過率45%以上と規定されている。従って、日本薬局方の規格を満たすような医薬用着色容器を得るためには、医薬容器用着色ガラスにおいて、成形するガラスの肉厚に応じて、ガラスの透過率を厳密に制御する必要がある。
ここで、医薬容器用着色ガラスは、着色成分を含むガラスバッチを溶融することによってガラス融液を得た後、所望の形状に成形し、冷却することによって製造される。
例えば、特許文献1には着色成分として、ガラス組成中にFe及びTiOを含有させたアンバー着色ホウケイ酸ガラスが記載されている。特許文献1において、透過率の制御はFe及びTiOの含有量の調整により行っている。
特許第2608535号公報
しかしながら、ガラス組成中の着色成分の含有量の変更だけでは、ガラスの透過率の細やかな制御が困難であった。しかも、日本薬局方では、肉厚に応じて長波長領域(590〜610nm)の透過率の規格が二種類存在するため、例えば、生産の途中で製品の肉厚を0.5mmから2mm以上など大幅に変化させる場合は、ガラスの透過率を制御することが更に困難であった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、得られるガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすように制御しやすい医薬容器用着色ガラスの製造方法に関するものである。
本発明者は、上記課題を解決するため、医薬容器用着色ガラスの着色機構について鋭意調査を行った。その結果、ガラスの透過率はFe及びTiOの含有量により一義的に決まるものではなく、ガラス溶融の際の酸化還元状態と関係していること、そして、還元剤を使用した場合に、ガラス組成中のFeとTiOの積が、医薬容器用着色ガラスにおける透過率と密接に関連していることを見出した。そして、FeとTiOの積の値が一定範囲内であれば、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、ガラスバッチを調合する工程と、前記ガラスバッチを溶融してガラス融液とする工程と、前記ガラス融液を成形し、成形ガラスを得る工程とを有する医薬容器用着色ガラスの製造方法であって、ガラスバッチに還元剤を添加するとともに、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たすガラスが得られるように、ガラスバッチを調合することを特徴とする。
ここで、上述したように、ガラスの透過率はガラスの酸化還元状態と関係しているが、一般的にガラスの酸化還元状態は溶融温度と密接に関わる。そのため、好適な透過率のガラスを得ようとする場合、溶融温度を変更する対応が考えられる。しかし、溶融温度等の生産条件を変更すると、ガラスの粘性も変化するため、生産性の低下が懸念される。例えば、溶融温度を高くし過ぎると、ガラスを成形する際の粘度が低くなりすぎて、所望の形状を得にくくなる。
本発明では、還元剤を使用しつつ、ガラス組成中のFeとTiOの質量%の積を上記のように厳密に規制しているため、生産性を低下させることなく日本薬局方の規格を満たすように透過率を制御しやすい医薬容器用着色ガラスを得ることが可能である。
なお、本願におけるFeの含有量とは、ガラス中の全価数のFeをFeへと換算したときの値である。
本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、ガラスバッチ中の還元剤の含有量が、0.01〜0.20質量%であることが好ましい。
ガラスの酸化還元状態を変更する手段としては、前述したような溶融温度の変更の他、還元剤の種類や含有量を変更することが考えられる。しかし、還元剤の種類や含有量はガラスの清澄性にも影響を及ぼすため、適切な酸化還元状態及び清澄効果を得つつ、生産性を維持するためには、特に、還元剤の含有量を大幅に変動させないことが望ましい。
本発明では、ガラス組成中のFeとTiOの質量%の積を上記のように厳密に規制しているため、ガラスバッチ中の還元剤の含有量を0.01〜0.20質量%の範囲にでき、生産性を低下させにくい。また、還元剤の含有量が上記範囲のときに、日本薬局方の透過率の規格を満たす医薬容器用着色ガラスを得ることが容易である。
本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、前記還元剤が、金属アルミニウム、金属イオウ、カーボンの内、少なくとも1種類であることが好ましい。
本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、ガラスバッチ中の金属アルミニウムの含有量が、0.03〜0.13質量%であることが好ましい。本発明では、FeとTiOの積を厳密に規制しているため、金属アルミニウムの含有量が上記の範囲内のときに、日本薬局方を満たすような透過率にすることが容易である。金属アルミニウムの含有量を上記範囲に規制することにより、清澄性に与える影響を抑制でき、生産性やガラスの品質を悪化させる懸念が少ない。
更に、本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、肉厚が1mm未満の成形ガラスを得る医薬容器用着色ガラスの製造方法であって、質量%で、1.20≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の関係式を満たすガラスが得られるようにガラスバッチを調合することが好ましい。
前述の通り、日本薬局方においては、医薬用着色容器の肉厚に応じた二種類の規格がある。目標とする医薬用着色容器の肉厚が1mm未満のときは、更に、FeとTiOの積を厳密に規制することにより、成形ガラスの肉厚が1mm未満のときの日本薬局方の規格、すなわち短波長領域(290〜450nm)の透過率50%以下、長波長領域(590〜610nm)の透過率60%以上の規格を満たすように透過率を制御しやすい医薬容器用着色ガラスを得ることができる。
更に、本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、肉厚が1mm以上の成形ガラスを得る医薬容器用着色ガラスの製造方法であって、質量%で、[Fe(Feの含有量)]×[TiO2(TiOの含有量)]≦5.95の関係式を満たすガラスが得られるようにガラスバッチを調合することが好ましい。
目標とする医薬用着色容器の肉厚が1mm以上のときは、更に、FeとTiOの積を厳密に規制することにより、成形ガラスの肉厚が1mm以上のときの日本薬局方の規格、すなわち短波長領域(290〜450nm)の透過率50%以下、長波長領域(590〜610nm)の透過率45%以上の規格を満たすように透過率を制御しやすい医薬容器用着色ガラスを得ることができる。
また、本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、得られる医薬容器用着色ガラスが、日本薬局方7.01項で規定された着色容器の遮光性に規定された透過率を満たすことが好ましい。
加えて、本発明の容器用着色ガラスの製造方法は、ガラスバッチを調合する工程と、前記ガラスバッチを溶融してガラス融液とする工程と、前記ガラス融液を成形し、成形ガラスを得る工程とを有する容器用着色ガラスの製造方法であって、 ガラスバッチに還元剤を添加するとともに、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、 1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たすガラスが得られるように、ガラスバッチを調合することを特徴とする。
更に、本発明の医薬容器用着色ガラスは、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たし、日本薬局方7.01項の着色容器の遮光性に規定された透過率を満たすことを特徴とする。
また、本発明の医薬容器用着色ガラスは、成形ガラスの肉厚が1mm未満であり、且つ質量%で、1.20≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の関係式を満たす着色ガラスであることが好ましい。このようにすることで、本発明の医薬容器用着色ガラスの透過率が日本薬局方の規格を特に満たしやすくなる。
また、本発明の医薬容器用着色ガラスは、成形ガラスの肉厚が1mm以上であり、且つ質量%で、[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]≦5.95の関係式を満たす着色ガラスであることが好ましい。このようにすることで、本発明の医薬容器用着色ガラスの透過率が日本薬局方の規格を特に満たしやすくなる。
加えて、本発明の容器用着色ガラスは、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たすことを特徴とする。
以下、本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法について説明する。
本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、ガラスバッチを調合する工程と、前記ガラスバッチを溶融してガラス融液とする工程と、前記ガラス融液を成形する工程とを有する。
まず、ガラス原料を秤量、混合し、ガラスバッチを調合する。ガラスバッチは、還元剤を含むとともに、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、FeとTiOの積が1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たすガラスが得られるように調合する。なお、ガラスバッチには、天然原料、化成原料の他に、必要に応じてガラスカレットを用いることもできる。
次に、調合したガラスバッチを溶融炉に投入し、溶融してガラス融液とする。清澄性の観点からは、ガラスの溶融温度は1350℃〜1700℃が好ましく、より好ましくは1500〜1700℃、1550〜1700℃、特に1600〜1700℃である。
続いて、上記のようにして得られたガラス融液を管状、板状等所望の形状に成形、徐冷して、成形ガラスを得る。ガラスの成形方法は限定されるものではなく、所望の形状を得るのに適した方法を適宜採用すれば良い。例えば、管状に成形する場合、ダンナー法、ブロー法、ダウンドロー法、アップドロー法等を採用することができる。また、必要に応じて、得られた成形ガラスに端面処理や融封処理を施しても良い。
上述したとおり、ガラスの透過率は、Fe及びTiOの含有量だけで決まるものではなく、ガラスの酸化還元状態と関わっている。しかし、本発明では、FeとTiOの積を厳密に規制しているため、溶融温度等の生産条件や還元剤の含有量を大幅に変動させることなく、ガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすように制御しやすい医薬容器用着色ガラスを得ることができる。
FeとTiOの積は、質量%で、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00であり、1.20以上、1.40以上、1.60以上、1.80以上、1.90以上が好ましい。また、5.95以下、5.50以下、5.00以下、4.50以下、4.00以下、3.50以下、3.30以下、3.00以下、2.90以下、特に2.80以下が好ましい。このようにすることにより、生産性を維持したままで、ガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすように制御しやすい医薬容器用着色ガラスを得ることができる。一方、FeとTiOの積が上記の範囲以外であると、実際の生産品の透過率と日本薬局方に規定される透過率の値との乖離が大きすぎて、透過率を日本薬局方の規格を満たすように制御することが困難になる。日本薬局方の規格を満たすような製品を得るためには、溶融温度等の生産条件や還元剤の含有量を大幅に変更しなければならず、生産性やガラスの品質が悪化してしまう可能性が高い。
本発明は、更に、ガラスバッチに還元剤を含んでいる。還元剤としては、例えば、硫化物、金属イオウ、金属アルミニウム、クロム鉄鉱、カーボン、コークス、シリコン等が使用可能である。
ガラスバッチ中の還元剤の含有量は、質量%で、0.01〜0.20%、0.02〜0.18%、0.03〜0.15%、0.03〜0.13%、0.04〜0.12%、特に0.06〜0.10%であることが好ましい。還元剤の含有量は、酸化還元状態に寄与するだけではなく、ガラスの清澄性にも影響を及ぼす。そのため、還元剤が多すぎると最適な清澄効果を得ることができなくなり、少なすぎると酸化還元状態をコントロールし難くなり、更に清澄効果が乏しくなる。還元剤の含有量が上記の範囲外であると、生産性やガラスの品質が悪化する。
還元剤として金属アルミニウムを用いる場合、含有量は、質量%で、0.03〜0.13%、0.04〜0.12%、0.05〜0.10%、特に0.06〜0.09%であることが好ましい。還元剤として金属アルミニウムを用いると、ガラス組成としてアルミニウム成分を含む場合はガラス組成中に取り込まれ、医薬容器にしたときに溶出等の不具合が出にくくなるため好ましい。
また、本発明では、目標とする成形ガラスの肉厚に合わせてFeとTiOの積を更に厳密に規制することで、日本薬局方に規定された透過率を更に満たしやすくなる。
すなわち、肉厚が1mm未満の成形ガラスを得たい場合には、FeとTiOの積を、1.20≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]とすることが好ましく、1.40以上、1.60以上、1.80以上、2.00以上、2.20以上、2.40以上、2.60以上、特に2.80以上とすることが好ましい。このようにすることにより、肉厚が1mm未満の肉厚において、生産性を低下させずに、日本薬局方の規格を満たすように透過率を制御しやすい医薬容器用着色ガラスを得ることができる。成形ガラスの透過率は肉厚に応じて異なるが、この値が小さすぎると、ガラスの着色度合いが弱くなるため、肉厚が1mm未満のとき、日本薬局方の規格のうち短波長領域(290〜450nm)の透過率50%以下の規格を満たしにくくなる。
また、肉厚が1mmの未満の形態としては、例えば0.9mm以下、0.7mm以下、0.6mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下、0.2mm以下等、様々な肉厚を選択可能である。
また、成形ガラスの肉厚が1mm未満の場合、ガラスバッチ中の金属アルミニウムの含有量は、質量%で、0.06〜0.13%、0.07〜0.12%、0.08〜0.11%、0.09〜0.11%であることが好ましい。このようにすることで、生産性やガラスの品質を悪化させることなく、医薬容器用着色ガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすようにすることが可能である。
別の形態として、肉厚が1mm以上の成形ガラスを得たい場合には、FeとTiOの積を、[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]≦5.95とすることが好ましく、5.40以下、4.90以下、4.40以下、3.90以下、3.50以下、3.20以下、3.10以下、2.90以下、2.70以下、2.50以下、2.30以下、2.10以下、1.90以下、特に1.85以下とすることが好ましい。このようにすることにより、肉厚が1mm以上の肉厚において、生産性を低下させずに、日本薬局方に規定された透過率を満たすように透過率を制御しやすい医薬容器用着色ガラスを得ることができる。成形ガラスの透過率は肉厚に応じて異なるが、この値が大きすぎると、ガラスの着色度合いが過度に強くなるため、肉厚が1mm以上のとき、日本薬局方の規格のうち長波長領域(590〜610nm)の透過率45%以上の規格を満たしにくくなる。
成形ガラスの肉厚が1mm以上の形態としては、例えば1.3mm以上、1.5mm以上、1.9mm以上、2.0mm以上、2.3mm以上、2.6mm以上等、様々な肉厚を選択可能である。
また、成形ガラスの肉厚が1mm以上の場合、ガラスバッチ中の金属アルミニウムの含有量は、質量%で、0.03〜0.10%が好ましく、0.04〜0.09%、0.05〜0.08%、特に0.05〜0.07%であることが好ましい。このようにすることで、生産性やガラスの品質を悪化させることなく、医薬容器用着色ガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすようにすることが可能である。
また、FeとTiOの比は、0.10≦[Fe(Feの含有量)]/[TiO(TiOの含有量)]≦0.50が好ましく、0.10以上、0.15以上、0.20以上、0.45以下、0.40以下、特に0.30以下が好ましい。このようにすることにより、Fe−O−Ti構造による茶褐色着色が発現しやすくなり、幅広い肉厚にて、日本薬局方に規定された透過率を満たすようにガラスの透過率を制御しやすくなる。
鉄原料として使用する原料は特に限定されず、酸化第一鉄、酸化第二鉄、四酸化三鉄のうち、少なくとも1種以上を使用する事が好ましい。鉄原料の選択は、目標とするガラス融液の酸化還元状態に合わせて選択することができる。すなわち、還元側にしたいときは酸化第一鉄を用い、酸化側にしたいときは酸化第二鉄を用いると良い。
本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法は、得られる医薬容器用着色ガラスが、日本薬局方7.01項で規定された着色容器の遮光性に規定された透過率を満たすことが好ましい。
また、上記製造方法は、上述したとおり医薬容器用の着色ガラスの製造方法として適するものであるが、これらは医薬容器用途に限られず、医薬容器以外の容器用着色ガラスの製造方法として用いることもできる。
なお、ガラスバッチ中の還元剤の含有量や種類、FeとTiOの含有量や関係式、その他好ましい範囲等に関しては、上述した医薬容器用着色ガラスの製造方法と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
本発明の医薬容器用着色ガラスは、上述した医薬容器用着色ガラスの製造方法を用いることにより、容易に得ることができる。
すなわち、本発明の医薬容器用着色ガラスは、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たし、日本薬局方7.01項で規定された着色容器の遮光性に規定された透過率を満たすことを特徴とする。
また、本発明の医薬容器用着色ガラスは、成形ガラスの肉厚が1mm未満であり、且つ質量%で、1.20≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の関係式を満たすことが好ましい。
更に、本発明の医薬容器用着色ガラスは、成形ガラスの肉厚が1mm以上であり、且つ質量%で、[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]≦5.95の関係式を満たすことが好ましい。
上記のように、更に、FeとTiOの積の値を厳密に規制することで、得られるガラスの透過率を容易に日本薬局方の規格を満たすようにすることが可能になる。
下記に、本発明の医薬容器用着色ガラスの製造方法に係るガラス組成を既述のように限定した理由について詳述する。なお、本発明の医薬容器用着色ガラスのガラス組成についても同様であるので、説明を割愛する。
Feは着色成分として用いられ、長波長領域(590〜610nm)における透過率を低下させる効果がある。Feの含有量は、0.01〜5%であり、0.05〜3%、0.1〜2.5%、0.2〜2.3%、0.3〜2%、0.4〜1.8%、0.5〜1.5%、0.55〜1.4%、0.6〜1.3%、特に0.6〜1.2%が好ましい。Feの含有量が多すぎると、医薬容器にしたときに鉄の溶出量が増えて薬品中に混入しやすくなり、日本薬局方に規定された溶出量を満たさなくなる可能性がある。また、少なすぎる場合は透過率を下げる効果が得られない。
TiOは着色成分として用いられ、短波長領域(290〜450nm)における透過率を下げる効果がある。TiOの含有量は、0.01〜5%であり、0.05〜4.8%、0.1〜4.6%、0.1〜4.5%、0.5〜4.3%、0.7〜4.1%、1〜4%、1.2〜3.9%、1.5〜3.8%、1.6〜3.7%、1.8〜3.6%、特に2.0〜3.5%が好ましい。TiOの含有量が多すぎるとTiOの失透物が発生しやすくなり生産性が悪化し、少なすぎると透過率を下げる効果が得られない。
SiOは主要なガラス形成酸化物である。SiOの含有量は65〜75%であり、好ましくは65〜73%である。SiOの含有量が多すぎると、ガラスの溶融性が悪くなり、少なすぎると、ガラスの機械的強度が低下したり化学的耐久性が悪くなってガラス成分が薬品中に混入したりしやすくなる。
はガラスの溶融性を向上させる成分である。Bの含有量は、0〜20%であり、好ましくは0.1〜18%、0.5〜16%、より好ましくは5〜15%、特に好ましくは8〜13%である。Bの含有量が少なすぎると、ガラスの粘度が高くなって溶融性や成形性が低下しやすくなり、多すぎると化学的耐久性が悪くなる。ただし、医薬容器内部のデラミネーションを低減させる観点では、Bを低減させたり、不含有としたりしても良い。
Alはガラスの失透を抑制し、化学的耐久性を向上させる成分である。Alの含有量は、1〜10%であり、好ましくは2〜10%、より好ましくは3〜9%、特に好ましくは5〜8%である。Alの含有量が多すぎるとガラスの溶融性が悪くなって脈理や泡等が発生しやすくなり、少なすぎると化学的耐久性が悪くなる。
Oすなわちアルカリ金属酸化物は、ガラスの溶融性を向上すると共に熱膨張係数を向上させる成分である。ROは、1〜10%であり、好ましくは5〜10%、より好ましくは5〜9%、特に好ましくは5〜8%である。ROの合量が多すぎると、化学的耐久性が低下すると共に熱膨張係数が上がりすぎて加工したガラスが破損しやすくなり、少なすぎると上記効果が享受しにくくなる。
またNaOの一部をKOあるいはLiOで置換することができる。NaOの一部をKOで置換すると化学的耐久性が向上するが、KOが3.5%より多い場合はガラスの粘度が上がって溶融性が悪くなり、0.2%より少ない場合は上記効果を享受しにくくなる。
R´OすなわちCaO及びBaOの合量であり、ガラスの溶融性及び化学的耐久性を向上させる成分である。R´Oの合量は、1〜5%であり、好ましくは1〜4%、より好ましくは1〜3%である。R´Oの合量が多すぎると、熱膨張係数が上がりすぎると共に比重が大きくなり、少なすぎると上記効果を享受しにくくなる。
CaOはガラスの溶融性及び化学的耐久性を向上させる成分である。CaOの含有量は、好ましくは0〜3%であり、より好ましくは0.1〜2%、特に好ましくは0.1〜1.4%である。CaOの含有量が多すぎるとガラスの耐酸性が低下しやすくなる上、ガラスからCaを含む結晶が析出しやすくなり、生産性が悪化する。また、少なすぎると、上記効果を享受しにくくなる。
BaOは、ガラスの粘度を低下させるとともに、耐失透性を向上させる成分である。BaOの含有量は、好ましくは0〜4%、より好ましくは0.5〜3%、さらに好ましくは1〜2%である。BaOの含有量が多すぎると、ガラスの歪点が低下して耐熱性が悪化しやすくなる上、ガラスからBaを含む結晶が析出しやすくなり、生産性が悪化する。また、少なすぎると、上記効果を享受しにくくなる。
なお、清澄剤としては、Cl、SO、Sb等任意のものを用いることができる。
ガラス組成をこのようにすることで、ガラスの透過率が日本薬局方の規格を満たす医薬容器用着色ガラスを得ることが容易になる。
また、本発明の着色ガラスは、上述したとおり医薬容器用着色ガラスに適するが、医薬用途以外の容器用着色ガラスに用いることもできる。
本発明の容器用着色ガラスは、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たす。
本発明の着色ガラスは遮光性に優れるため、内容物が光照射によって変質しにくく、紫外線を遮蔽する機能に優れている。そのため、内容物を光による劣化から保護したい場合に特に好適である。例えば、バイオ関連用途や、シャーレ、ビーカー等の実験用器具、化粧品用のびん、飲料用のびん、フードコンテナ等にも好適に用いることができる。
なお、本発明の容器用着色ガラスのガラス組成は、本発明の医薬容器用着色ガラスで詳述したガラス組成を適宜採用可能であり、ここでは説明を割愛する。
以下、実施例にて、本発明を詳細に説明する。
表1〜3は本発明のガラス(試料No.1〜18)及び比較例(試料No.19〜22)を示している。
Figure 2018225691
Figure 2018225691
Figure 2018225691
まず、表に記載の組成となるように各原料を調合しガラスバッチを作製した。なお、ガラスの酸化還元状態を調整するため、鉄原料として、酸化第二鉄や四酸化三鉄のように酸化還元状態が異なる鉄原料を用い、還元剤には金属アルミニウム及び/又は金属イオウを用いた。
次にガラス原料(ガラス500g建て)を白金坩堝に投入し、1600℃で4時間溶融し、急冷成形した。その後、ガラスを表に記載の肉厚に加工し、ガラス表面をいずれも鏡面に仕上げた。
加工したガラスの透過率は、分光光度計(SHIMADZU UV―3100)を用いて測定した。測定波長域は300〜800nm、スリット幅は5nm、スキャンスピードは中速、サンプリングピッチは1nmとした。
試料No.1〜18は、[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の値が1.00〜6.00未満を満たしているため、いずれの肉厚についても、生産性を維持しつつ、還元剤を添加することで日本薬局方に規定された透過率の規格を満たすようにガラスの透過率を制御することができた。
特に、試料No.1〜7は、還元剤の種類や還元剤の含有量が任意であっても、成形ガラスの肉厚が1mmのときのガラスの透過率が日本薬局方に規定された透過率を満たしていた。
また、試料No.8〜11は、[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の値が1.20以上であるため、成形ガラスの肉厚が1mm未満のときに、ガラスの透過率が日本薬局方に規定された透過率を満たしていた。
また、試料No.12〜18は、[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の値が5.40以下であるため、成形ガラスの肉厚が1mm以上のときに、ガラスの透過率が日本薬局方に規定された透過率を満たしていた。
一方、比較例である試料No.19〜22は、[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の値が本発明の範囲外であるため、得られたガラスの透過率が日本薬局方に規定された透過率の値と大きく乖離していた。そのため、生産性を維持できるように還元剤の含有量を変更するだけでは、ガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすようにすることができなかった。ガラスの透過率を日本薬局方の規格を満たすようにするためには、還元剤の含有量を大幅に変更したり、溶融温度等の生産条件を変更したりする必要があり、生産性やガラスの品質が悪化してしまうと考えられる。

Claims (12)

  1. ガラスバッチを調合する工程と、前記ガラスバッチを溶融してガラス融液とする工程と、前記ガラス融液を成形し、成形ガラスを得る工程とを有する医薬容器用着色ガラスの製造方法であって、
    ガラスバッチに還元剤を添加するとともに、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、 1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たすガラスが得られるように、ガラスバッチを調合することを特徴とする医薬容器用着色ガラスの製造方法。
  2. ガラスバッチ中の還元剤の含有量が、0.01〜0.20質量%であることを特徴とする請求項1に記載の医薬容器用着色ガラスの製造方法。
  3. 前記還元剤が、金属アルミニウム、金属イオウ、カーボンの内、少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1または2に記載の医薬容器用着色ガラスの製造方法。
  4. ガラスバッチ中の金属アルミニウムの含有量が、0.03〜0.13質量%であることを特徴とする請求項3に記載の医薬容器用着色ガラスの製造方法。
  5. 肉厚が1mm未満の成形ガラスを得る請求項1〜4のいずれかに記載の医薬容器用着色ガラスの製造方法であって、質量%で、 1.20≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の関係式を満たすガラスが得られるようにガラスバッチを調合することを特徴とする医薬容器用着色ガラスの製造方法。
  6. 肉厚が1mm以上の成形ガラスを得る請求項1〜4のいずれかに記載の医薬容器用着色ガラスの製造方法であって、質量%で、 [Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]≦5.95の関係式を満たすガラスが得られるようにガラスバッチを調合することを特徴とする医薬容器用着色ガラスの製造方法。
  7. 得られる医薬容器用着色ガラスが、日本薬局方7.01項で規定された着色容器の遮光性に規定された透過率を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の医薬容器用着色ガラスの製造方法。
  8. ガラスバッチを調合する工程と、前記ガラスバッチを溶融してガラス融液とする工程と、前記ガラス融液を成形し、成形ガラスを得る工程とを有する容器用着色ガラスの製造方法であって、
    ガラスバッチに還元剤を添加するとともに、ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たすガラスが得られるように、ガラスバッチを調合することを特徴とする容器用着色ガラスの製造方法。
  9. ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、 1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たし、日本薬局方7.01項の着色容器の遮光性(耐紫外線透過性)に規定された透過率を満たすことを特徴とする医薬容器用着色ガラス。
  10. 成形ガラスの肉厚が1mm未満であり、且つ質量%で、 1.20≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]の関係式を満たす請求項9に記載の医薬容器用着色ガラス。
  11. 成形ガラスの肉厚が1mm以上であり、且つ質量%で、 [Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]≦5.95の関係式を満たす請求項9に記載の医薬容器用着色ガラス。
  12. ガラス組成として、質量%で、SiO 65〜75%、B 0〜20%、Al 1〜10%、RO 1〜10%(但し、Rは、Li、Na及びKのうち、少なくとも1種以上)、R´O 1〜5%(但し、R´は、Ca、Baのうち、少なくとも1種以上)、Fe 0.01〜5%、TiO 0.01〜5%を含有し、更に、1.00≦[Fe(Feの含有量)]×[TiO(TiOの含有量)]<6.00の関係式を満たすことを特徴とする容器用着色ガラス。
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