JPWO2018186362A1 - 樹脂組成物用のエッチング液及びエッチング方法 - Google Patents

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Abstract

アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物を除去する加工において、該樹脂組成物を含有してなる樹脂組成物層の過度な発熱による欠点の発生が無く、樹脂組成物層だけを除去することができるエッチング液又はエッチング方法を提供することが本発明の課題である。アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物用のエッチング液において、該エッチング液が、15〜45質量%のアルカリ金属水酸化物を含有し、より好ましくは、さらに、5〜40質量%のエタノールアミン化合物を含有するエッチング液。また、該エッチング液を使用して、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物を除去するエッチング方法。

Description

本発明は、アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填材を含む樹脂組成物用のエッチング液及びエッチング方法に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化に伴って、回路基板において、微細配線形成や熱膨張係数の低下が強く求められている。その中で、絶縁材料の低熱膨張係数化の手段として、絶縁材料を高充填化する、すなわち、絶縁材料における無機充填材の含有量を高くする方法が知られている。さらに、絶縁材料として、エポキシ樹脂、フェノールノボラック系硬化剤、フェノキシ樹脂、シアネート樹脂等を含み、耐湿性に優れたアルカリ不溶性樹脂の使用が提案されている。これらの無機充填材及びアルカリ不溶性樹脂を含む絶縁性の樹脂組成物は、耐熱性、誘電特性、機械強度、耐化学薬品性等に優れた物性を有し、回路基板の外層表面に用いられるソルダーレジストや多層ビルドアップ配線板に用いられる層間絶縁材料として広く使用されている。
図1は、回路基板上において半田付けする接続パッド3以外を、樹脂組成物層4で覆ったソルダーレジストパターンの概略断面構造図である。図1に示す構造はSMD(Solder Masked Defined)構造と言われ、樹脂組成物層4の開口部が接続パッド3よりも小さいことを特徴としている。図2に示す構造は、NSMD(Non Solder Masked Defined)構造と言われ、樹脂組成物層4の開口部が接続パッド3よりも大きいことを特徴としている。
図1における樹脂組成物層4の開口部は、樹脂組成物層の一部を除去することによって形成される。無機充填材及びアルカリ不溶性樹脂を含む樹脂組成物を含有してなる樹脂組成物層を除去する加工方法としては、ドリル、レーザー、プラズマ、ブラスト等の公知の方法を用いることができる。また、必要に応じてこれらの方法を組み合わせることもできる。中でも、炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー、UVレーザー、YAGレーザー等のレーザーによる加工が最も一般的であり、レーザー光照射によって、樹脂組成物層4の一部を除去し、スルーホール形成用の貫通孔、バイアホール形成用の開口部、接続パッド3形成用の開口部等の貫通孔や非貫通孔を形成することができる(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、レーザー光の照射による加工では、例えば、炭酸ガスレーザーを用いた場合、多くのショット数が必要となり、後処理としてクロム酸、過マンガン酸塩等の水溶液からなる酸化剤を用いてデスミア処理を行う必要がある。また、エキシマレーザーを用いた場合、加工に要する時間が非常に長くなる。さらに、UV−YAGレーザーの場合、他のレーザー光に比べ、微細加工ができるという点では優位性があるが、樹脂組成物層だけでなく、近隣に存在する金属層も同時に除去してしまうという問題があった。
また、レーザー光が樹脂組成物層に照射されると、照射部位において光エネルギーが物体に吸収され、比熱に応じて物体が過度に発熱し、この発熱によって、樹脂の溶解、変形、変質、変色等の欠点が発生する場合があった。また、この発熱に対して、樹脂組成物層中に熱硬化性樹脂を用いることが提案されているが、熱硬化性樹脂を用いると樹脂組成物層にクラックが発生しやすくなる場合があった。
レーザー光照射以外の方法として、ウェットブラスト法によって、樹脂組成物層を除去する方法が挙げられる。絶縁性基板上に接続パッドを有する回路基板上に樹脂組成物層を形成したのち、硬化処理を施し、樹脂組成物層上に、ウェットブラスト用マスクを形成するための樹脂層を設けたのち、露光、現像することで、パターン状のウェットブラスト用マスクを形成する。次いで、ウェットブラストを行うことで樹脂組成物層を除去し、開口部を形成し、続いて、ウェットブラスト用マスクを除去している(例えば、特許文献3参照。
しかしながら、ウェットブラストによる加工では、1回のブラスト処理で研磨できる厚みが少なく、複数回のブラスト処理を繰り返す必要がある。そのため、研磨にかかる時間が非常に長くなるだけでなく、面内の研磨量を均一にすることが難しかった。さらに、接続パッド上や絶縁性基板上に樹脂組成物層の残渣を残さず、完全に露出させるような精度の高い加工は極めて困難であった。
特開2003−101244号公報 国際公開第2017/038713号パンフレット 特開2008−300691号公報
アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物を除去する加工において、該樹脂組成物を含有してなる樹脂組成物層に過度な発熱による欠点の発生が無く、且つ樹脂組成物層だけを除去することができるエッチング液及びエッチング方法を提供することが本発明の課題である。
本発明者らは、下記手段によって、上記課題を解決できることを見出した。
<1>アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物用のエッチング液において、該エッチング液が、15〜45質量%のアルカリ金属水酸化物を含有することを特徴とするエッチング液。
<2>アルカリ金属水酸化物が、水酸化カリウムと、水酸化ナトリウムと、水酸化リチウムとの中から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする<1>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<3>無機充填材が、シリカと、ガラスと、クレーと、水酸化アルミニウムとの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<4>前記エッチング液が、5〜40質量%のエタノールアミン化合物を含有することを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載のエッチング液。
<5>エタノールアミン化合物が、エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン及びN−エチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする<4>に記載のエッチング液。
<6>エタノールアミン化合物が、エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン及びN−エチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも2種の化合物であることを特徴とする<4>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<7>エタノールアミン化合物として、少なくともN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有する<6>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<8>アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物層のエッチング方法において、<1>〜<7>のいずれかに記載のエッチング液によって、該樹脂組成物層を除去する工程を含むことを特徴とするエッチング方法。
<9>アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物層のエッチング方法において、
(A)<4>〜<7>のいずれかに記載のエッチング液によって、該樹脂組成物層の一部を除去する工程、
(B)アルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物を含む水洗除去液によって残りの樹脂組成物層を完全に除去する工程、
をこの順に含むことを特徴とするエッチング方法。ここで、前記水洗除去液におけるアルカリ金属水酸化物の含有量は、前記エッチング液におけるアルカリ金属水酸化物の含有量よりも少ない。また、前記水洗除去液におけるエタノールアミン化合物の含有量は、前記エッチング液におけるエタノールアミン化合物の含有量よりも少ない。
<10>樹脂組成物層を除去する工程が浸漬処理である<8>又は<9>に記載のエッチング方法。
本発明のエッチング液及びエッチング方法により、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物を除去する加工において、過度な発熱による欠点の発生が無く、該樹脂組成物を含有してなる樹脂組成物層だけを除去することができる。
ソルダーレジストパターンの概略断面構造図。 ソルダーレジストパターンの概略断面構造図。 本発明のエッチング方法の一例を示す断面工程図。
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。本発明のエッチング液は、アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填材を含む樹脂組成物用のエッチング液であり、15〜45質量%のアルカリ金属水酸化物を含有するアルカリ水溶液である。アルカリ不溶性樹脂はアルカリ水溶液に溶解しない性質を有するため、本来アルカリ水溶液によって除去することはできない。しかし、本発明のエッチング液を使用することによって、アルカリ不溶性樹脂を含む樹脂組成物を除去することができる。これは、高充填化された樹脂組成物中の無機充填材、すなわち、樹脂組成物中に50〜80質量%という高い含有量で充填された無機充填材が、高濃度のアルカリ金属水酸化物を含む水溶液によって溶解除去されるためである。
アルカリ金属水酸化物の含有量が15質量%未満の場合、無機充填材の溶解性が乏しく、アルカリ金属水酸化物の含有量が45質量%を超えると、アルカリ金属水酸化物の析出が起こりやすいことから液の経時安定性に劣る場合がある。アルカリ金属水酸化物の含有量は、より好ましくは20〜45質量%であり、さらに好ましくは25〜40質量%である。
本発明のエッチング液に、必要に応じてカップリング剤、レベリング剤、着色剤、界面活性剤、消泡剤、有機溶媒等を適宜添加することもできる。有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類;セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒等が挙げられる。この中で、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等は、アルカリ不溶性樹脂の膨潤性が大きく好ましい。
本発明のエッチング液は、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填材を含む樹脂組成物用のエッチング液である。該樹脂組成物における無機充填材の含有量は、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対して50〜80質量%である。無機充填材の含有量が50質量%未満の場合、樹脂組成物全体に対して、アルカリ金属水酸化物を含有する水溶液によって溶解されるサイトとしての無機充填材が少なすぎるため、エッチングが進行しない。無機充填材の含有量が80質量%を超えると、樹脂組成物の流動性の低下により、可撓性が低下する傾向があり、実用性に劣る。
上記アルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化リチウムの群から選ばれる少なくとも1種の化合物が好適に用いられる。アルカリ金属水酸化物として、これらの中の1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
さらに、本発明のエッチング液は、アルカリ金属水酸化物に加えて、5〜40質量%のエタノールアミン化合物を含有することが好ましい。エタノールアミン化合物を含有するエッチング液を使用した場合、エタノールアミン化合物が樹脂組成物中に浸透することにより、樹脂組成物の膨潤が促進され、無機充填材の溶解除去が加速され、樹脂組成物の除去速度が上がる。
エタノールアミン化合物の含有量が5質量%未満の場合、アルカリ不溶性樹脂の膨潤性が乏しく、エタノールアミン化合物の含有量が0質量%の場合と比較して、樹脂組成物の除去速度が変わらない。エタノールアミン化合物の含有量が40質量%を超えた場合、水に対する相溶性が低くなり、相分離が起こりやすいことから、エッチング液の経時安定性に劣る場合がある。エタノールアミン化合物の含有量は、より好ましくは20〜40質量%であり、さらに好ましくは25〜35質量%である。
上記エタノールアミン化合物としては、第一級アミンであるエタノールアミン;第一級アミンと第二級アミンの混合物である(すなわち、一分子内に第一級アミノ基と第二級アミノ基とを有する)N−(β−アミノエチル)エタノールアミン;第二級アミンであるN−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン;第三級アミンであるN−エチルジエタノールアミン及びN−メチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が好適に用いられる。エタノールアミン化合物として、これらの中の1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。2種類以上を組み合わせて使用する場合、そのうちの1種はN−(β−アミノエチル)エタノールアミンであることが好ましい。なぜなら、N−(β−アミノエチル)エタノールアミンは、樹脂組成物の膨潤を促進する効果が他のエタノールアミン化合物よりも高いからである。
本発明のエッチング液が2種以上のエタノールアミン化合物を含有することによって達成できる効果を説明する。樹脂組成物の膨潤を促進する効果が高いエタノールアミンは、エッチング除去された樹脂組成物層の断面形状にアンダーカットを発生させやすい。そこで、樹脂組成物の膨潤を促進する効果が低いエタノールアミン化合物と組み合わせることでアンダーカットの抑制効果が達成できる。
樹脂組成物の膨潤を促進する効果が高いエタノールアミンとしては、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン等が挙げられる。また、樹脂組成物の膨潤を促進する効果が低いエタノールアミン化合物としては、エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等が挙げられる。
本発明のエッチング液はアルカリ水溶液である。本発明のエッチング液に使用される水としては、水道水、工業用水、純水等を用いることができる。このうち純水を使用することが好ましい。本発明では、一般的に工業用に用いられる純水を使用することができる。
本発明のエッチング液は、好ましくは60〜90℃の範囲で使用される。樹脂組成物の種類、樹脂組成物を含有してなる樹脂組成物層の厚み、樹脂組成物を除去する加工を施すことによって得られるパターンの形状等により最適温度が異なるが、エッチング液の温度は、より好ましくは60〜85℃であり、さらに好ましくは70〜85℃である。
本発明において、無機充填材としては、例えば、シリカ、ガラス、クレー、雲母等のケイ酸塩;アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ等の酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩等が挙げられる。また、無機充填材としては、さらにホウ酸アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。これらの中で、シリカ、ガラス、クレー及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、アルカリ金属水酸化物を含有する水溶液に溶解することから、より好ましく用いられる。シリカは低熱膨張性に優れる点で更に好ましく、球状溶融シリカが特に好ましい。無機充填材として、これらの中の1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明におけるアルカリ不溶性樹脂について説明する。アルカリ不溶性樹脂は、アルカリ水溶液に対して溶解又は分散されないという性質以外は、特に限定されない。具体的には、アルカリ水溶液に対して溶解するために必要なカルボキシル基含有樹脂等の含有量が非常に少ない樹脂であり、樹脂中の遊離カルボキシル基の含有量の指標となる酸価(JIS K2501:2003)としては、40mgKOH/g未満である。より具体的には、アルカリ不溶性樹脂は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂を硬化させる熱硬化剤とを含む樹脂である。アルカリ水溶液としては、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アンモニウムリン酸塩、アンモニウム炭酸塩等の無機アルカリ性化合物を含有する水溶液、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキサイド(コリン)等の有機アルカリ性化合物を含有する水溶液が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、エポキシ樹脂としては、さらにビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂として、これらの中の1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
熱硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化する機能を有するものであれば特に限定されないが、好ましいものとしては、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。熱硬化剤として、これらの中の1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記硬化剤に加え、さらに硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤としては、例えば、有機ホスフィン化合物、有機ホスホニウム塩化合物、イミダゾール化合物、アミンアダクト化合物、3級アミン化合物等が挙げられる。硬化促進剤として、これらの中の1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。なお、熱硬化剤としてシアネートエステル樹脂を使用する場合には、硬化時間を短縮する目的で、硬化触媒として用いられている有機金属化合物を添加してもよい。有機金属化合物としては、有機銅化合物、有機亜鉛化合物、有機コバルト化合物等が挙げられる。
上述したように、本発明のエッチング液を使用して、アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填材を含む樹脂組成物をエッチングすると、高充填化された樹脂組成物中の無機充填材が高濃度のアルカリ金属水酸化物を含む水溶液によって溶解除去されることによって、樹脂組成物の除去が進行する。さらに、本発明のエッチング液がエタノールアミン化合物を含む場合には、エタノールアミン化合物が樹脂組成物中に浸透することにより、樹脂組成物の膨潤が促進され、無機充填材の溶解除去が加速される。
一方、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填材を含む樹脂組成物は、熱硬化によって、絶縁樹脂組成物層を形成することができるが、本発明のエッチング液を使用したエッチングは、Aステージ(硬化反応の開始前)又はBステージ(硬化反応の中間段階)の状態において進行する。Aステージ又はBステージにおいても、アルカリ不溶性樹脂は本発明のエッチング液に溶解又は分散することは無いが、無機充填材が本発明のエッチング液によって溶解除去されることによって、樹脂組成物の除去が進行する。Cステージとなり、樹脂が完全に硬化した状態では、本発明のエッチング液がエタノールアミン化合物を含んでいる場合でも、エタノールアミン化合物による樹脂組成物層の膨潤が極めて小さく、無機充填材の溶解除去によるエッチングは困難である。
AステージからBステージへの熱硬化条件としては、100〜160℃で10〜60分であり、より好ましくは、100〜130℃で10〜60分であるが、これに限定されるものではない。160℃を超える高温で加熱すると、さらに熱硬化が進行し、樹脂エッチングが困難になる。
以下に、本発明のエッチング方法について説明する。図3は、本発明のエッチング方法の一例を示す断面工程図である。このエッチング方法では、回路基板上にある半田接続パッド3の一部又は全部が樹脂組成物層4で覆われたソルダーレジストパターンを形成することができる。
工程(I)では、銅張積層板の表面にある銅箔をエッチングによりパターニングすることによって導体パターンを形成し、半田接続パッド3を有する回路基板1を形成する。
工程(II)では、回路基板1の表面において、全面を覆うように銅箔6付きの樹脂組成物層4を形成する。
工程(III)では、樹脂組成物層4上の銅箔6をエッチングによりパターニングし、樹脂組成物層エッチング用の金属マスク5を形成する。
工程(IV)では、金属マスク5を介し、樹脂組成物層用のエッチング液によって、半田接続パッド3の一部又は全部が露出するまで、樹脂組成物層4をエッチングする。
工程(V)では、金属マスク5をエッチングにより除去し、半田接続パッド3の一部又は全部が樹脂組成物層4で覆われたソルダーレジストパターンを形成する。
本発明のエッチング方法<8>は、本発明のエッチング液<1>〜<7>のいずれかに記載のエッチング液によって、樹脂組成物層を除去する工程を含む。
また、本発明のエッチング方法<9>は、(A)本発明のエッチング液<4>〜<7>のいずれかに記載のエッチング液によって、樹脂組成物層の一部を除去する工程、
(B)アルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物を含み、それらの含有量がそれぞれ前記エッチング液におけるアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物の含有量よりも少ない水洗除去液によって残りの樹脂組成物層を完全に除去する工程、
をこの順に含む。
本発明<9>において、樹脂組成物層は、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含み、無機充填材の含有量は、樹脂組成物層に対し50〜80質量%であり、無機充填材は高い含有量で樹脂組成物層中に充填されている。この無機充填材が、15〜45質量%という高濃度のアルカリ金属水酸化物を含む水溶液であるエッチング液によって溶解除去される。さらに、エッチング液に含まれているエタノールアミン化合物が樹脂組成物層中に浸透することにより、樹脂組成物層の膨潤が促進されることによって、無機充填材の溶解除去が加速され、樹脂組成物層の除去速度が上がる。
ここで、樹脂組成物層の除去とは、高い含有量で充填された無機充填剤が樹脂組成物層の表層から徐々に溶解すると共に、アルカリ不溶性樹脂が分散することによって進行する。本発明のエッチング方法<9>における工程(A)で用いられるエッチング液は、15質量%以上の高濃度のアルカリ金属水酸化物を含み、大きな水和力が作用しているため、樹脂組成物層のより深部におけるアルカリ不溶性樹脂は分散されず、表層に近い部分が除去される。すなわち、工程(A)における「樹脂組成物の層の一部を除去する」とは、樹脂組成物層の表層に近い部分を除去することを言う。
工程(A)に続く、工程(B)において、アルカリ金属水酸化物の含有量が少ない水洗除去液で処理することにより、アルカリ不溶性樹脂の分散が促進され、残りの樹脂組成物層が完全に除去される。
本発明<9>における樹脂組成物層のエッチング方法において、アルカリ金属水酸化物を含む水溶液による無機充填剤の溶解除去とエタノールアミン化合物による樹脂組成物層への浸透と膨潤は連続的に進行するが、その進行速度は、アルカリ金属水酸化物の種類と含有量あるいはエタノールアミン化合物の種類と含有量によって変化する。
工程(B)に係わる水洗除去液は、アルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物を含み、それらの含有量がそれぞれエッチング液におけるアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物の含有量よりも少ない水洗除去液である。工程(B)で使用される水洗除去液のアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物の含有量が、工程(A)で使用されるエッチング液におけるアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物の含有量以上である場合、樹脂組成物層のエッチング量の制御が困難になるという問題が発生する。工程(A)で使用されるアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物と、工程(B)で使用されるアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物とは、同じであっても違うものであってもよいが、通常、2つの工程が連続的に行われ、工程が移行する際に、工程(A)のエッチング液から工程(B)の水洗除去液への混入が起こることを考えると、同じアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物が含まれるのが一般的である。
本発明<9>において、工程(A)の処理温度は好ましくは60〜90℃であり、工程(B)の処理温度は好ましくは15〜50℃である。ここで、「処理温度」とは、工程(A)で使用するエッチング液の温度及び工程(B)で使用する水洗除去液の温度のことである。樹脂組成物の種類、樹脂組成物層の厚み、樹脂組成物層を除去する加工を施すことによって得られるパターンの形状等によって、最適な処理温度は異なる。工程(A)の処理温度は、より好ましくは60〜85℃であり、更に好ましくは70〜85℃である。また、工程(B)の処理温度は、より好ましくは15〜40℃であり、更に好ましくは15〜30℃である。
本発明<8>及び<9>において、樹脂組成物層を除去する工程には、浸漬処理、パドル処理、スプレー処理、ブラッシング、スクレーピング等の方法を用いることができる。この中でも、浸漬処理が好ましい。浸漬処理以外の方法では、エッチング液中に気泡が発生しやすく、その気泡が樹脂組成物層の表面に付着してエッチング不良が発生する場合がある。また、本発明<9>の工程(A)において、浸漬処理以外の方法では、エッチング液の温度変化が大きくなりやすく、樹脂組成物層の除去速度にばらつきが発生する場合がある。
本発明<8>の樹脂組成物を除去する工程及び本発明<9>の工程(B)の後、樹脂組成物層の表面に残存付着したエッチング液を水洗処理によって洗浄する。水洗処理の方法としては、拡散速度と液供給の均一性の点からスプレー方式が好ましい。水洗水としては、水道水、工業用水、純水等を用いることができる。このうち純水を使用することが好ましい。純水は、一般的に工業用に用いられるものを使用することができる。この中でも、純水を使用することが好ましい。純水は、一般的に工業用に用いられているものを使用することができる。また、水洗水の温度は、エッチング液の温度以下であり、且つ好ましくはその温度差が40〜50℃であり、より好ましくはその温度差が50〜60℃である。
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3)
無機充填材として、溶融シリカ78質量%、エポキシ樹脂として、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂10質量%、熱硬化剤として、フェノールノボラック型シアネート樹脂10質量%、硬化促進剤として、トリフェニルホスフィン1質量%、その他、カップリング剤、レベリング剤を加え、全量を100質量%としたものに、メチルエチルケトンとシクロヘキサノンを媒体として混合し、液状樹脂組成物を得た。
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)上に液状樹脂組成物を塗布した後、100℃で5分間乾燥して媒体を除去した。これによって、膜厚20μmで、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物からなる、Aステージの樹脂組成物層を形成した。
続いて、厚み3μmの銅箔と剥離層とキャリア箔とがこの順に積層された剥離可能な金属箔を準備し、銅箔と上記樹脂組成物層が接触するように両者を熱圧着させた後、剥離層及びキャリア箔を剥離して、銅箔付き樹脂組成物層を得た。
エポキシ樹脂ガラス布基材銅張積層板(面積170mm×255mm、銅箔厚み12μm、基材厚み0.1mm)の一方の表面にある銅箔をエッチングによりパターニングし、導体パターンが形成されたエポキシ樹脂ガラス布基材を得た。次に、銅箔付き樹脂組成物層からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、導体パターンが形成されたエポキシ樹脂ガラス布基材上に、真空加熱圧着式ラミネーターを使って、温度100℃、圧力1.0MPaで真空熱圧着した後、100℃で30分間加熱し、Bステージの樹脂組成物層を形成した。
続いて、樹脂組成物層上の銅箔をエッチングによりパターニングし、銅箔の所定の領域に開口部を形成し、樹脂組成物層エッチング用の金属マスクとして、金属マスク付きの樹脂組成物層を準備した。
次に、金属マスクを介して、表1に記載したエッチング液によって、樹脂組成物層に対して浸漬処理にてエッチング処理を行った。エッチング処理後、樹脂組成物層の表面に残存付着したエッチング液を純水によるスプレー処理によって洗浄した。エッチング液の温度及びエッチング処理に要した時間を表1に示す。
金属マスクの開口部において、「樹脂残りの有無」及び「アンダーカットの有無」を下記記載の基準によって評価した。
(導体パターン表面上の樹脂残りの有無)
○:導体パターン表面上に樹脂組成物が残っていない。
△:導体パターン表面上に極微量の樹脂組成物が残っているが、プラズマ洗浄処理等の後処理で容易に除去できるレベル。
×:導体パターン表面上に多くの樹脂組成物が残り、後処理で除去されないレベル。
(エポキシ樹脂ガラス布基材上の樹脂残りの有無)
○:基材上に樹脂組成物が残っていない。
△:基材上に極微量の樹脂組成物が残っているが、プラズマ洗浄処理等の後処理で容易に除去できるレベル。
×:基材上に多くの樹脂組成物が残り、後処理で除去されないレベル。
(アンダーカットの有無)
◎:樹脂組成物層にアンダーカットが見られない。
○:樹脂組成物層の底面に微小なアンダーカットが見られる。
△:樹脂組成物層の底面に小さなアンダーカットが見られる。
×:樹脂組成物層の底面に実用上問題となる大きなアンダーカットが見られる。
(実施例4)
溶融シリカの含有量を65質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を23質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例5)
溶融シリカの含有量を50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を38質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例6〜8)
無機充填材として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は実施例5と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例9〜21)
エッチング液として表1に記載のエッチング液を用いた以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(比較例1)
溶融シリカの含有量を48質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を40質量%とした以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。エッチング時間を30分まで延長したが、導体パターン表面上及びエポキシ樹脂ガラス布基材上に大量の樹脂残りがあり、樹脂組成物層をエッチング加工することができなかった。結果を表2に示す。
(比較例2〜4)
比較例2では、エッチング液の水酸化カリウムの含有量を10質量%とし、比較例3及び4ではさらに、エタノールアミン化合物として、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン及びN−メチルエタノールアミンをそれぞれ40質量%添加した以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。エッチング時間を30分まで延長したが、導体パターン表面上及びエポキシ樹脂ガラス布基材上に大量の樹脂残りがあり、樹脂組成物層をエッチング加工することができなかった。結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例1と同様の方法により得られた金属マスク付きの樹脂組成物層をレーザー加工法によりエッチング処理し、その後、マスクパターンを除去した。これを光学顕微鏡で観察した結果、導体パターンが除去されている部分があり、また、樹脂組成物層に変形や変質といった欠点が確認された。
(比較例6)
実施例1と同様の方法により得られた金属マスク付きの樹脂組成物層をウェットブラストによりエッチング処理し、その後、マスクパターンを除去した。これを光学顕微鏡で観察した結果、樹脂組成物層のエッチング量にばらつきがあり、エポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物が残っている箇所があった。また、表面の一部又は全部が露出された導体パターンにはブラスト処理によって付けられた傷が多数確認された。
実施例1〜21では、比較例5又は比較例6と比べて、樹脂組成物層に変形や変質といった欠点が発生することや、接続パッド上に傷が発生すること無く、また、樹脂組成物層のエッチング時に導体パターンが一緒に除去されること無く、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ること無く、樹脂組成物層をエッチング加工することができた。
実施例10、12〜16と実施例1とを比較すると、樹脂組成物用のエッチング液にエタノールアミン化合物を添加することにより、実用上問題となるレベルの樹脂残りやアンダーカットを発生させずに、エッチング時間を短くすることができた。
実施例4及び5では、実施例1と比較して、溶融シリカの含有量が少なくなったため、エッチング時間は長くなったが、実用上問題となるレベルのアンダーカットは発生しなかった。
実施例5の溶融シリカの代わりに、ガラス、クレー、水酸化アルミニウムを使用した実施例6〜8では、エッチングは可能であったものの、溶融シリカに比べて、エッチング時間はいずれも長くなった。しかしながら、実用上問題となるレベルのアンダーカットは発生しなかった。
実施例1の水酸化カリウムの代わりに、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムを使用した実施例17及び18でも、実用上問題となるレベルのアンダーカットが発生しなかった。
実施例19では、実施例10と比較して、エッチング液の温度を高くしたため、エッチング時間は短くなったが、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ることなく、樹脂組成物層をエッチング加工することができた。実施例20及び21では、実施例10と比較して、エッチング液の温度を低くしたため、エッチング時間は長くなったが、実用上問題となるレベルのアンダーカットは発生しなかった。
(実施例22〜28)
エッチング液として表3に記載のエッチング液を用いた以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例29)
溶融シリカの含有量を50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を38質量%とした以外は、実施例22と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例30〜32)
無機充填材として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は実施例29と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例33及び34)
エッチング液として表3に記載のエッチング液を用いた以外は実施例22と同様の方法により、エッチング処理を行った。
実施例22〜34では、比較例5又は比較例6と比べて、樹脂組成物層に変形や変質といった欠点が発生することや、接続パッド上に傷が発生すること無く、また、樹脂組成物層のエッチング時に導体パターンが一緒に除去されること無く、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ること無く、樹脂組成物層をエッチング加工することができた。
実施例22〜34と実施例9〜16とを比較すると、2種以上のエタノールアミン化合物を含有する樹脂組成物用のエッチング液を使用している実施例22〜34では、アンダーカットが発生し難かった。
実施例22、25〜28の比較から、樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有する実施例22、25及び26では、エッチング時間が短く、アンダーカットも発生しなかった。樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有していない実施例27では、小さなアンダーカットが発生し、樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有していない実施例28では、アンダーカットは発生しなかったものの、エッチング時間が長くなった。
実施例29では、実施例22と比較して、溶融シリカの含有量が少なくなったため、エッチング時間は長くなったが、アンダーカットは発生しなかった。
実施例29の溶融シリカの代わりに、ガラス、クレー、水酸化アルミニウムを使用した実施例30〜32では、エッチングは可能であったものの、溶融シリカに比べて、エッチング時間はいずれも長くなった。しかしながら、アンダーカットは発生しなかった。
実施例22の水酸化カリウムの代わりに、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウムを使用した実施例33及び34でも、アンダーカットが発生しなかった。
(実施例35)
実施例1において、金属マスクを介して、水酸化カリウムを30質量%及びN−(β−アミノエチル)エタノールアミン30質量%を含むエッチング液(処理温度80℃)によって樹脂組成物層の一部を除去した(工程(A))。その後、水酸化カリウムを0.3質量%及びN−(β−アミノエチル)エタノールアミン0.3質量%を含む水洗除去液(処理温度20℃)によって、残りの樹脂組成物層を完全に除去した(工程(B))。工程(B)の後、樹脂組成物層の表面に残存付着したエッチング液を純水によるスプレー処理によって洗浄した。工程(A)及び工程(B)共に浸漬処理にて行った。工程(B)を含まない実施例10と比較して、導体パターン表面を含め、エポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物層が残ること無く、エッチング除去されていることを確認した。また、実用上問題となるレベルのアンダーカットは確認されなかった。エッチング液の温度及びエッチング処理に要した時間を表4及び表5に示す。
(実施例36〜46)
工程(A)におけるエッチング液及び/又は工程(B)における水洗除去液の配合を表4及び表5に記載の配合に変更した以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例36〜39と実施例35とを比較すると、エッチング液における水酸化カリウムの含有量が多くなるにしたがって、樹脂組成物層がエッチング除去されるまでにかかる時間は短くなった。また、実施例40〜46と実施例35とを比較すると、エッチング液におけるエタノールアミン化合物及びアルカリ金属水酸化物の種類を変えることによって、エッチング除去されるまでの時間が変化したが、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ることは無く、アンダーカットは発生しなかった。一方、実施例37及び39と実施例35とを比較すると、水酸化カリウム又はエタノールアミン化合物の含有量が多くなると、底面に微小なアンダーカットが発生する傾向が見られたが、実用上問題無いレベルだった。
(実施例47及び48)
溶融シリカの含有量を65質量%、50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を23質量%、38質量%とした以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。溶融シリカの含有量が少なくなるにしたがって、樹脂組成物層が全てエッチング除去されるまでにかかる時間は長くなったが、いずれもエポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物が残ること無く、アンダーカットは発生しなかった。
(実施例49〜51)
無機充填材として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。樹脂組成物層が全てエッチング除去されるまでにかかる時間は長くなったが、いずれもエポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物が残ること無く、アンダーカットは発生しなかった。
(実施例52〜58)
工程(A)又は工程(B)における処理温度を表4又は表5記載の温度に変更した以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例52〜54と実施例35とを比較すると、工程(A)の処理温度が低くなるしたがって、樹脂組成物層がエッチング除去されるまでにかかる時間は長くなったが、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ること無く、エッチング除去されていることを確認した。また、実用上問題となるレベルのアンダーカットは確認されなかった。また、エッチング除去された樹脂組成物層の断面形状は、工程(A)の処理温度が高くなると、底面に微小なアンダーカットが見られたが、実用上問題ないレベルだった。実施例55〜58と実施例35とを比較すると、工程(B)における処理温度は高くなるほど、エポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂が残りやすくなる傾向があった。また、エッチング除去された樹脂組成物層の断面形状にアンダーカットは発生しなかった。
(実施例59)
エッチング液として表6又は表7記載のエッチング液を用いた以外は実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。工程(B)を含まない実施例22と比較して、導体パターン表面を含め、エポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物層が残ること無く、エッチング除去されていることを確認した。また、実用上問題となるレベルのアンダーカットは確認されなかった。エッチング液の温度及びエッチング処理に要した時間を表6及び表7に示す。
(実施例60〜65)
工程(A)におけるエッチング液及び/又は工程(B)における水洗除去液の配合を表6及び表7に記載の配合に変更した以外は、実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例59、62〜65の比較から、樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有する実施例59、62及び63では、エッチング時間が短く、アンダーカットも発生しなかった。樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有していない実施例64では、小さなアンダーカットが発生し、樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有していない実施例65では、アンダーカットは発生しなかったものの、エッチング時間が長くなった。
(実施例66)
溶融シリカの含有量を50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を38質量%とした以外は、実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例59と比較して、溶融シリカの含有量が少なくなったため、エッチング時間は長くなったが、アンダーカットは発生しなかった。
(実施例67〜69)
無機充填材として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。エッチングは可能であったものの、溶融シリカに比べて、エッチング時間はいずれも長くなった。アンダーカットは発生しなかった。
(実施例70〜71)
エッチング液として表6又は表7記載のエッチング液を用いた以外は実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。水酸化カリウムの代わりに、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムを使用した場合でも、アンダーカットは発生しなかった。
本発明のエッチング液は、無機充填材が高い含有量で充填された耐熱性、誘電特性、機械強度、耐化学薬品性等に優れた絶縁樹脂組成物層をエッチング加工することができ、例えば、多層ビルドアップ配線板、部品内蔵モジュール基板、フリップチップパッケージ基板、パッケージ基板搭載用マザーボード等における絶縁樹脂の微細加工に適用できる。
1 回路基板
2 絶縁層
3 半田接続パッド、接続パッド
4 樹脂組成物層
5 金属マスク
6 銅箔
本発明は、アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物用のエッチング液及びエッチング方法に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化に伴って、回路基板において、微細配線形成や熱膨張係数の低下が強く求められている。その中で、絶縁材料の低熱膨張係数化の手段として、絶縁材料を高充填化する、すなわち、絶縁材料における無機充填剤の含有量を高くする方法が知られている。さらに、絶縁材料として、エポキシ樹脂、フェノールノボラック系硬化剤、フェノキシ樹脂、シアネート樹脂等を含み、耐湿性に優れたアルカリ不溶性樹脂の使用が提案されている。これらの無機充填剤及びアルカリ不溶性樹脂を含む絶縁性の樹脂組成物は、耐熱性、誘電特性、機械強度、耐化学薬品性等に優れた物性を有し、回路基板の外層表面に用いられるソルダーレジストや多層ビルドアップ配線板に用いられる層間絶縁材料として広く使用されている。
図1における樹脂組成物層4の開口部は、樹脂組成物層の一部を除去することによって形成される。無機充填剤及びアルカリ不溶性樹脂を含む樹脂組成物を含有してなる樹脂組成物層を除去する加工方法としては、ドリル、レーザー、プラズマ、ブラスト等の公知の方法を用いることができる。また、必要に応じてこれらの方法を組み合わせることもできる。中でも、炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー、UVレーザー、YAGレーザー等のレーザーによる加工が最も一般的であり、レーザー光照射によって、樹脂組成物層4の一部を除去し、スルーホール形成用の貫通孔、バイアホール形成用の開口部、接続パッド3形成用の開口部等の貫通孔や非貫通孔を形成することができる(例えば、特許文献1及び2参照)。
レーザー光照射以外の方法として、ウェットブラスト法によって、樹脂組成物層を除去する方法が挙げられる。絶縁性基板上に接続パッドを有する回路基板上に樹脂組成物層を形成したのち、硬化処理を施し、樹脂組成物層上に、ウェットブラスト用マスクを形成するための樹脂層を設けたのち、露光、現像することで、パターン状のウェットブラスト用マスクを形成する。次いで、ウェットブラストを行うことで樹脂組成物層を除去し、開口部を形成し、続いて、ウェットブラスト用マスクを除去している(例えば、特許文献3参照
本発明者らは、下記手段によって、上記課題を解決できることを見出した。
<1>アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物用のエッチング液において、該エッチング液が、15〜45質量%のアルカリ金属水酸化物を含有することを特徴とするエッチング液。
<2>アルカリ金属水酸化物が、水酸化カリウムと、水酸化ナトリウムと、水酸化リチウムとの中から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする<1>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<3>無機充填剤が、シリカと、ガラスと、クレーと、水酸化アルミニウムとの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<4>前記エッチング液が、5〜40質量%のエタノールアミン化合物を含有することを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載のエッチング液。
<5>エタノールアミン化合物が、エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン及びN−エチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする<4>に記載のエッチング液。
<6>エタノールアミン化合物が、エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン及びN−エチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも2種の化合物であることを特徴とする<4>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<7>エタノールアミン化合物として、少なくともN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有する<6>に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
<8>アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物層のエッチング方法において、<1>〜<7>のいずれかに記載のエッチング液によって、該樹脂組成物層を除去する工程を含むことを特徴とするエッチング方法。
<9>アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物層のエッチング方法において、
(A)<4>〜<7>のいずれかに記載のエッチング液によって、該樹脂組成物層の一部を除去する工程、
(B)アルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物を含む水洗除去液によって残りの樹脂組成物層を完全に除去する工程、
をこの順に含むことを特徴とするエッチング方法。ここで、前記水洗除去液におけるアルカリ金属水酸化物の含有量は、前記エッチング液におけるアルカリ金属水酸化物の含有量よりも少ない。また、前記水洗除去液におけるエタノールアミン化合物の含有量は、前記エッチング液におけるエタノールアミン化合物の含有量よりも少ない。
<10>樹脂組成物層を除去する工程が浸漬処理である<8>又は<9>に記載のエッチング方法。
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。本発明のエッチング液は、アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物用のエッチング液であり、15〜45質量%のアルカリ金属水酸化物を含有するアルカリ水溶液である。アルカリ不溶性樹脂はアルカリ水溶液に溶解しない性質を有するため、本来アルカリ水溶液によって除去することはできない。しかし、本発明のエッチング液を使用することによって、アルカリ不溶性樹脂を含む樹脂組成物を除去することができる。これは、高充填化された樹脂組成物中の無機充填剤、すなわち、樹脂組成物中に50〜80質量%という高い含有量で充填された無機充填剤が、高濃度のアルカリ金属水酸化物を含む水溶液によって溶解除去されるためである。
アルカリ金属水酸化物の含有量が15質量%未満の場合、無機充填剤の溶解性が乏しく、アルカリ金属水酸化物の含有量が45質量%を超えると、アルカリ金属水酸化物の析出が起こりやすいことから液の経時安定性に劣る場合がある。アルカリ金属水酸化物の含有量は、より好ましくは20〜45質量%であり、さらに好ましくは25〜40質量%である。
本発明のエッチング液は、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物用のエッチング液である。該樹脂組成物における無機充填剤の含有量は、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対して50〜80質量%である。無機充填剤の含有量が50質量%未満の場合、樹脂組成物全体に対して、アルカリ金属水酸化物を含有する水溶液によって溶解されるサイトとしての無機充填剤が少なすぎるため、エッチングが進行しない。無機充填剤の含有量が80質量%を超えると、樹脂組成物の流動性の低下により、可撓性が低下する傾向があり、実用性に劣る。
さらに、本発明のエッチング液は、アルカリ金属水酸化物に加えて、5〜40質量%のエタノールアミン化合物を含有することが好ましい。エタノールアミン化合物を含有するエッチング液を使用した場合、エタノールアミン化合物が樹脂組成物中に浸透することにより、樹脂組成物の膨潤が促進され、無機充填剤の溶解除去が加速され、樹脂組成物の除去速度が上がる。
本発明において、無機充填剤としては、例えば、シリカ、ガラス、クレー、雲母等のケイ酸塩;アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ等の酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩等が挙げられる。また、無機充填剤としては、さらにホウ酸アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。これらの中で、シリカ、ガラス、クレー及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、アルカリ金属水酸化物を含有する水溶液に溶解することから、より好ましく用いられる。シリカは低熱膨張性に優れる点で更に好ましく、球状溶融シリカが特に好ましい。無機充填剤として、これらの中の1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上述したように、本発明のエッチング液を使用して、アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物をエッチングすると、高充填化された樹脂組成物中の無機充填剤が高濃度のアルカリ金属水酸化物を含む水溶液によって溶解除去されることによって、樹脂組成物の除去が進行する。さらに、本発明のエッチング液がエタノールアミン化合物を含む場合には、エタノールアミン化合物が樹脂組成物中に浸透することにより、樹脂組成物の膨潤が促進され、無機充填剤の溶解除去が加速される。
一方、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物は、熱硬化によって、絶縁樹脂組成物層を形成することができるが、本発明のエッチング液を使用したエッチングは、Aステージ(硬化反応の開始前)又はBステージ(硬化反応の中間段階)の状態において進行する。Aステージ又はBステージにおいても、アルカリ不溶性樹脂は本発明のエッチング液に溶解又は分散することは無いが、無機充填剤が本発明のエッチング液によって溶解除去されることによって、樹脂組成物の除去が進行する。Cステージとなり、樹脂が完全に硬化した状態では、本発明のエッチング液がエタノールアミン化合物を含んでいる場合でも、エタノールアミン化合物による樹脂組成物層の膨潤が極めて小さく、無機充填剤の溶解除去によるエッチングは困難である。
以下に、本発明のエッチング方法について説明する。図3は、本発明のエッチング方法の一例を示す断面工程図である。このエッチング方法では、回路基板上にある半田接続パッド3の一部又は全部が樹脂組成物層4から露出したソルダーレジストパターンを形成することができる。
工程(V)では、金属マスク5をエッチングにより除去し、半田接続パッド3の一部又は全部が樹脂組成物層4から露出したソルダーレジストパターンを形成する。
本発明のエッチング方法<8>は、本発明のエッチング液<1>〜<7>のいずれかに記載のエッチング液によって、樹脂組成物層を除去する工程を含む。
本発明<9>において、樹脂組成物層は、アルカリ不溶性樹脂及び無機充填剤を含み、無機充填剤の含有量は、樹脂組成物層に対し50〜80質量%であり、無機充填剤は高い含有量で樹脂組成物層中に充填されている。この無機充填剤が、15〜45質量%という高濃度のアルカリ金属水酸化物を含む水溶液であるエッチング液によって溶解除去される。さらに、エッチング液に含まれているエタノールアミン化合物が樹脂組成物層中に浸透することにより、樹脂組成物層の膨潤が促進されることによって、無機充填剤の溶解除去が加速され、樹脂組成物層の除去速度が上がる。
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3)
無機充填剤として、溶融シリカ78質量%、エポキシ樹脂として、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂10質量%、熱硬化剤として、フェノールノボラック型シアネート樹脂10質量%、硬化促進剤として、トリフェニルホスフィン1質量%、その他、カップリング剤、レベリング剤を加え、全量を100質量%としたものに、メチルエチルケトンとシクロヘキサノンを媒体として混合し、液状樹脂組成物を得た。
(実施例4)
溶融シリカの含有量を65質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を23質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例5)
溶融シリカの含有量を50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を38質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例6〜8)
無機充填剤として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は実施例5と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例9〜21)
エッチング液として表1に記載のエッチング液を用いた以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(比較例1)
溶融シリカの含有量を48質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を40質量%とした以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。エッチング時間を30分まで延長したが、導体パターン表面上及びエポキシ樹脂ガラス布基材上に大量の樹脂残りがあり、樹脂組成物層をエッチング加工することができなかった。結果を表2に示す。
(比較例2〜4)
比較例2では、エッチング液の水酸化カリウムの含有量を10質量%とし、比較例3及び4ではさらに、エタノールアミン化合物として、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン及びN−メチルエタノールアミンをそれぞれ40質量%添加した以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。エッチング時間を30分まで延長したが、導体パターン表面上及びエポキシ樹脂ガラス布基材上に大量の樹脂残りがあり、樹脂組成物層をエッチング加工することができなかった。結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例1と同様の方法により得られた金属マスク付きの樹脂組成物層をレーザー加工法によりエッチング処理し、その後、マスクパターンを除去した。これを光学顕微鏡で観察した結果、導体パターンが除去されている部分があり、また、樹脂組成物層に変形や変質といった欠点が確認された。
(比較例6)
実施例1と同様の方法により得られた金属マスク付きの樹脂組成物層をウェットブラストによりエッチング処理し、その後、マスクパターンを除去した。これを光学顕微鏡で観察した結果、樹脂組成物層のエッチング量にばらつきがあり、エポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物が残っている箇所があった。また、表面の一部又は全部が露出された導体パターンにはブラスト処理によって付けられた傷が多数確認された。
実施例1〜21では、比較例5又は比較例6と比べて、樹脂組成物層に変形や変質といった欠点が発生することや、接続パッド上に傷が発生すること無く、また、樹脂組成物層のエッチング時に導体パターンが一緒に除去されること無く、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ること無く、樹脂組成物層をエッチング加工することができた。
実施例1の水酸化カリウムの代わりに、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムを使用した実施例17及び18でも、実用上問題となるレベルのアンダーカットが発生しなかった。
実施例19では、実施例10と比較して、エッチング液の温度を高くしたため、エッチング時間は短くなったが、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ることなく、樹脂組成物層をエッチング加工することができた。実施例20及び21では、実施例10と比較して、エッチング液の温度を低くしたため、エッチング時間は長くなったが、実用上問題となるレベルのアンダーカットは発生しなかった。
(実施例22〜28)
エッチング液として表3に記載のエッチング液を用いた以外は実施例1と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例29)
溶融シリカの含有量を50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を38質量%とした以外は、実施例22と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例30〜32)
無機充填剤として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は実施例29と同様の方法により、エッチング処理を行った。
(実施例33及び34)
エッチング液として表3に記載のエッチング液を用いた以外は実施例22と同様の方法により、エッチング処理を行った。
実施例22〜34では、比較例5又は比較例6と比べて、樹脂組成物層に変形や変質といった欠点が発生することや、接続パッド上に傷が発生すること無く、また、樹脂組成物層のエッチング時に導体パターンが一緒に除去されること無く、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ること無く、樹脂組成物層をエッチング加工することができた。
(実施例36〜46)
工程(A)におけるエッチング液及び/又は工程(B)における水洗除去液の配合を表4及び表5に記載の配合に変更した以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例36〜39と実施例35とを比較すると、エッチング液における水酸化カリウムの含有量が多くなるにしたがって、樹脂組成物層がエッチング除去されるまでにかかる時間は短くなった。また、実施例40〜46と実施例35とを比較すると、エッチング液におけるエタノールアミン化合物及びアルカリ金属水酸化物の種類を変えることによって、エッチング除去されるまでの時間が変化したが、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ることは無く、アンダーカットは発生しなかった。一方、実施例37及び39と実施例35とを比較すると、水酸化カリウム又はエタノールアミン化合物の含有量が多くなると、底面に微小なアンダーカットが発生する傾向が見られたが、実用上問題無いレベルだった。
(実施例47及び48)
溶融シリカの含有量を65質量%、50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を23質量%、38質量%とした以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。溶融シリカの含有量が少なくなるにしたがって、樹脂組成物層が全てエッチング除去されるまでにかかる時間は長くなったが、いずれもエポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物が残ること無く、アンダーカットは発生しなかった。
(実施例49〜51)
無機充填剤として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。樹脂組成物層が全てエッチング除去されるまでにかかる時間は長くなったが、いずれもエポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物が残ること無く、アンダーカットは発生しなかった。
(実施例52〜58)
工程(A)又は工程(B)における処理温度を表4又は表5記載の温度に変更した以外は、実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例52〜54と実施例35とを比較すると、工程(A)の処理温度が低くなるしたがって、樹脂組成物層がエッチング除去されるまでにかかる時間は長くなったが、エポキシ樹脂ガラス布基材上に実用上問題となるレベルの樹脂組成物が残ること無く、エッチング除去されていることを確認した。また、実用上問題となるレベルのアンダーカットは確認されなかった。また、エッチング除去された樹脂組成物層の断面形状は、工程(A)の処理温度が高くなると、底面に微小なアンダーカットが見られたが、実用上問題ないレベルだった。実施例55〜58と実施例35とを比較すると、工程(B)における処理温度は高くなるほど、エポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂が残りやすくなる傾向があった。また、エッチング除去された樹脂組成物層の断面形状にアンダーカットは発生しなかった。
(実施例59)
エッチング液として表6又は表7記載のエッチング液を用いた以外は実施例35と同様の方法により、エッチング処理を行った。工程(B)を含まない実施例22と比較して、導体パターン表面を含め、エポキシ樹脂ガラス布基材上に樹脂組成物層が残ること無く、エッチング除去されていることを確認した。また、実用上問題となるレベルのアンダーカットは確認されなかった。エッチング液の温度及びエッチング処理に要した時間を表6及び表7に示す。
(実施例60〜65)
工程(A)におけるエッチング液及び/又は工程(B)における水洗除去液の配合を表6及び表7に記載の配合に変更した以外は、実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例59、62〜65の比較から、樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有する実施例59、62及び63では、エッチング時間が短く、アンダーカットも発生しなかった。樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有していない実施例64では、小さなアンダーカットが発生し、樹脂組成物用のエッチング液が、エタノールアミン化合物としてN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有していない実施例65では、アンダーカットは発生しなかったものの、エッチング時間が長くなった。
(実施例66)
溶融シリカの含有量を50質量%とし、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有量を38質量%とした以外は、実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。実施例59と比較して、溶融シリカの含有量が少なくなったため、エッチング時間は長くなったが、アンダーカットは発生しなかった。
(実施例67〜69)
無機充填剤として、溶融シリカの代わりにガラス、クレー、水酸化アルミニウムを用いた以外は実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。エッチングは可能であったものの、溶融シリカに比べて、エッチング時間はいずれも長くなった。アンダーカットは発生しなかった。
(実施例70〜71)
エッチング液として表6又は表7記載のエッチング液を用いた以外は実施例59と同様の方法により、エッチング処理を行った。水酸化カリウムの代わりに、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムを使用した場合でも、アンダーカットは発生しなかった。
本発明のエッチング液は、無機充填剤が高い含有量で充填された耐熱性、誘電特性、機械強度、耐化学薬品性等に優れた絶縁樹脂組成物層をエッチング加工することができ、例えば、多層ビルドアップ配線板、部品内蔵モジュール基板、フリップチップパッケージ基板、パッケージ基板搭載用マザーボード等における絶縁樹脂の微細加工に適用できる。

Claims (10)

  1. アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物用のエッチング液において、該エッチング液が、15〜45質量%のアルカリ金属水酸化物を含有することを特徴とするエッチング液。
  2. アルカリ金属水酸化物が、水酸化カリウムと、水酸化ナトリウムと、水酸化リチウムとの中から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
  3. 無機充填材が、シリカと、ガラスと、クレーと、水酸化アルミニウムとの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
  4. 前記エッチング液が、5〜40質量%のエタノールアミン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエッチング液。
  5. エタノールアミン化合物が、エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン及びN−エチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項4に記載のエッチング液。
  6. エタノールアミン化合物が、エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン及びN−エチルジエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも2種の化合物であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
  7. エタノールアミン化合物として、少なくともN−(β−アミノエチル)エタノールアミンを含有する請求項6に記載の樹脂組成物用のエッチング液。
  8. アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物層のエッチング方法において、請求項1〜7のいずれかに記載のエッチング液によって、該樹脂組成物層を除去する工程を含むことを特徴とするエッチング方法。
  9. アルカリ不溶性樹脂及び50〜80質量%の無機充填剤を含む樹脂組成物層のエッチング方法において、
    (A)請求項4〜7のいずれかに記載のエッチング液によって、該樹脂組成物層の一部を除去する工程、
    (B)アルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物を含み、それらの含有量がそれぞれ前記エッチング液におけるアルカリ金属水酸化物及びエタノールアミン化合物の含有量よりも少ない水洗除去液によって残りの樹脂組成物層を完全に除去する工程、
    をこの順に含むことを特徴とするエッチング方法。
  10. 樹脂組成物層を除去する工程が浸漬処理である請求項8又は9に記載のエッチング方法。
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