JPWO2018181251A1 - 硬化性樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]硬化性樹脂組成物であって、
重合体ブロック(A)/重合体ブロック(B)/重合体ブロック(A)からなる構造単位を有するブロック共重合体を含み、
前記重合体ブロック(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であって、架橋性官能基をブロック当り平均1.0個以上含有し、
前記重合体ブロック(B)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であり、
前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)のSP値の差が0.1以上である、硬化性樹脂組成物。
CH2=CR1−C(=O)O(R2O)n−R3 (1)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。nは1〜100の整数を表す。)
[2]前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)が互いに相分離する、[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3]前記ブロック共重合体は、前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)とを、5/95〜60/40の質量比で含む、[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4]前記ブロック共重合体の数平均分子量が3,000以上1,000,000以下である、[1]〜[3]のいずれか一に記載の硬化性樹脂組成物。
[5]前記ブロック共重合体の重量平均分子量/数平均分子量が、1.01以上4.0以下である、[1]〜[4]のいずれか一に記載の硬化性樹脂組成物。
[6]前記ブロック共重合体が、A−(BA)n(ただし、nは1以上の整数を表す。)構造である、[1]〜[5]のいずれか一に記載の硬化性樹脂組成物。
[7]前記重合体ブロック(A)及び前記重合体ブロック(B)のガラス転移温度は、いずれも、−20℃以下である、[1]〜[6]のいずれか一に記載の硬化性樹脂組成物。
[8]ブロック共重合体であって、
重合体ブロック(A)/重合体ブロック(B)/重合体ブロック(A)からなる構造単位を有し、
前記重合体ブロック(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であって、架橋性官能基をブロック当り平均1.0個以上含有し、
前記重合体ブロック(B)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であり、
前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)のSP値の差が0.1以上である、ブロック共重合体。
CH2=CR1−C(=O)O(R2O)n−R3 (1)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。nは1〜100の整数を表す。)
[9]前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)が互いに相分離する、[8]に記載のブロック共重合体。
[10]ブロック共重合体の製造方法であって、
リビングラジカル重合により、以下のブロック共重合体;
重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)を有するブロック共重合体を含み、
前記重合体ブロック(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であって、架橋性官能基をブロック当り平均1.0個以上含有し、
前記重合体ブロック(B)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であり、
前記ブロック共重合体は、前記重合体ブロック(A)/前記重合体ブロック(B)/前記重体ブロック(A)からなる構造単位を有し、前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)のSP値の差が0.1以上であるブロック共重合体、を製造する工程、
を備える、製造方法。
CH2=CR1−C(=O)O(R2O)n−R3 (1)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。nは1〜100の整数を表す。
[11]ブロック共重合体の製造方法であって、前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)が互いに相分離する、[10]に記載の製造方法。
また、本ブロック共重合体は、架橋点間が、ミクロドメインに関与する複数の共重合体により支持されるため、より高い強度を確保することができる。本ブロック共重合体は、ミクロ相分離構造に基づく均一な架橋構造により、共重合体の高分子量化を回避することが可能であるため、共重合体の溶液粘度の上昇を抑制し、流動性を確保することができる。
(重合体ブロック(A))
本共重合体の重合体ブロック(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び以下一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種に由来する単量体由来の構成単位を主たる構成単位とするブロックとすることができる。
CH2=CR1−C(=O)O(R2O)n−R3 (1)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。nは1〜100の整数を表す。)
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロドデシル等の(メタ)アクリル酸のシクロアルキル化合物などが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル化合物としては、Tgが低く、流動性に優れるブロック共重合体を得やすいことから、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルが好ましく、炭素数2〜6のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルがより好ましい。
なお、反応性ケイ素基は全体として一個の反応点と捉えられるため、本発明では、反応性ケイ素基全体を一つの架橋性官能基とする。すなわち、メトキシシリル基を分子内に3個有するビニルトリメトキシシラン、同じく2個有するビニルメチルジメトキシシランともに、共重合することにより架橋性官能基を1個導入するものとする。
(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等の(メタ)アクリル酸の脂肪族環式エステル化合物;
スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニルエル及び(メタ)アクリル酸ナフチル等のメタ)アクリル酸の芳香族ビニル化合物;
酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、マレイン酸モノエステル化合物等が挙げられる。
重合体ブロック(A)のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下であることが好ましい。重合体ブロック(A)のTgは、硬化性樹脂組成物の流動性に寄与することができる。したがって、ガラス転移温度が0℃以下であると、均一な硬化膜が得られ易いというメリットがある。また例えば、−10℃以下であり、また例えば−20℃以下であり、また例えば−30℃以下である。また例えば−40℃以下である。また、Tgは、使用可能な構成単量体単位の制限から、−80℃以上であることが好ましい。
重合体ブロック(A)のSP値は、重合体ブロック(B)のSP値との差が0.1以上とすることができる。かかるSP値の差が0.1以上であると、本発明の硬化性樹脂組成物から被膜を得る際にミクロ相分離構造を形成することができる。本願出願時の技術常識に基づいて当業者であれば容易に、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)とのSP値の差を0.1以上となるように各ブロックを設計することができる。また例えば、SP値の差を、0.15以上とすることができ、また例えば同0.2以上とすることができ、また例えば同0.3以上とすることができ、また例えば0.4以上とすることができ、また例えば0.5以上とすることができる。SP値の差が大きい程、硬化性樹脂組成物から皮膜を得る際においてミクロ相分離構造を得られ易い。一方、SP値の差が大きすぎると均一な重合体を得る観点から不都合である。したがって、SP値の差は、例えば、10以下とすることができ、また例えば、8.0以下とすることができ、また例えば6.0以下とすることができる。
ΔEvap :各原子団のモル蒸発熱(cal/mol)
V :各原子団のモル体積(cm3/mol)
重合体ブロック(A)は、重合体ブロック(B)と相分離する性質を有することが好ましい。かかる性質を有することで、本発明の硬化性樹脂組成物から被膜を得る際にミクロ相分離構造を形成することができる。本願出願時の技術常識に基づいて当業者であれば容易に、重合体ブロック(B)と相分離するブロックを設計することができる。なお、皮膜形成時のミクロ相分離構造の形成の確認は、意図する重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)のポリマーブレンドを調製して、これらを混合して得られる構造を電子顕微鏡等で観察することにより、ブロック間の相分離性を容易に推測することができる。さらに例えば、ミクロ相分離構造は、小角X線散乱測定(SAXS測定)により行うこともできる。本発明のブロック共重合体は、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)の各ブロックのSP値が所定の差を有するものであればよく、上記の分析手段により相分離構造を確認することができない場合であっても、これを排除するものではない。
重合体ブロック(B)は、重合体ブロック(A)と同様の態様で(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び上記一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主たる構成単位とすることができる。すなわち、重合体ブロック(A)に適用可能な(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び上記一般式(1)で表される化合物、さらには他の共重合可能な単量体を有することができる。
重合体ブロック(B)のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下であることが好ましい。重合体ブロック(B)のTgは、硬化性樹脂組成物の流動性に寄与することができる。したがって、ガラス転移温度が0℃以下であると、均一な硬化膜が得られ易いというメリットがある。また例えば、−10℃以下であり、また例えば−20℃以下であり、また例えば−30℃以下である。また例えば−40℃以下である。Tgは、使用可能な構成単量体単位の制限から、−80℃以上であることが好ましい。
すでに記載したように、重合体ブロック(B)のSP値は、重合体ブロック(A)のSP値との差が0.1以上とすることができる。重合体ブロック(A)について説明したSP値SP値の差は、既述の各種態様を採ることができるほか、被膜形成時におけるミクロ相分離構造の形成を必要に応じて公知の方法で確認することができる。
本ブロック共重合体は、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)を各々1つ以上有し、重合体ブロック(A)/重合体ブロック(B)/重合体ブロック(A)からなる構造単位(ABA)を有する。かかる構造単位を有することで、少なくとも重合体ブロック(A)を架橋点として均一な架橋構造を架橋点間の分子量を抑制しつつ得ることができる。本ブロック共重合体は、A−(BA)n(ただし、nは1以上の整数を表す。)構造を有することが好ましい。かかる構造であると、硬化物の強度の観点から好適である。
本ブロック共重合体は、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)を有するブロック共重合体を得る限りにおいて特段の制限を受けるものではなく、公知の製造方法を採用することができる。例えば、リビングラジカル重合及びリビングアニオン重合等の各種制御重合法を利用する方法や、官能基を有する重合体同士をカップリングする方法等を挙げることができる。また、例えば、重合体ブロック(A)を有するマクロモノマーを、重合体ブロック(B)を構成する単量体とともに共重合することにより、分子内に重合体ブロック(A)/重合体ブロック(B)/重合体ブロック(A)からなる構造単位を有する重合体を得る方法も含まれる。これらの中でも、操作が簡便であり、広い範囲の単量体に対して適用することができ、高温時の耐久性に影響を及ぼす可能性のある金属成分の含有量を低減できて耐熱性に優れる硬化物を得られる観点から、リビングラジカル重合法が好ましい。
リビングラジカル重合法の種類についても特段の制限はなく、可逆的付加−開裂連鎖移動重合法(RAFT法)、ニトロキシラジカル法(NMP法)、原子移動ラジカル重合法(ATRP法)、有機テルル化合物を用いる重合法(TERP法)、有機アンチモン化合物を用いる重合法(SBRP法)、有機ビスマス化合物を用いる重合法(BIRP法)及びヨウ素移動重合法等の各種重合方法を採用することができる。これらの内でも、重合の制御性と実施の簡便さの観点から、RAFT法、NMP法及びATRP法が好ましい。
また、RAFT剤の使用量は、用いる単量体及びRAFT剤の種類等により適宜調整される。
本ブロック共重合体は、単独でも塗料、粘着剤、シーリング材、成形材料、ゴムシート等として適用することが可能であるが、必要に応じて公知の添加剤等を配合した硬化性樹脂組成物の態様としてもよい。本ブロック共重合体が有する架橋性官能基の種類に応じて、必要な架橋剤及び架橋促進剤等を配合することができる。さらに必要に応じて、加熱処理等を施すことにより、用途に応じた硬化物を得ることができる。
上記イソシアネート化合物としては、芳香族系、脂肪族系、脂環族系の各種イソシアネート化合物、更には、これらのイソシアネート化合物の変性物(プレポリマー等)を用いることができる。
脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リシンジイソシアネート(LDI)、リシントリイソシアネート(LTI)等が挙げられる。
脂環族イソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、水添化XDI(H6XDI)、水添化MDI(H12MDI)等が挙げられる。
また、変性イソシアネートとしては、上記イソシアネート化合物のウレタン変性体、2量体、3量体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビューレット変性体、ウレア変性体、イソシアヌレート変性体、オキサゾリドン変性体、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。
製造例、実施例及び比較例で得られた重合体の分析方法について以下に記載する。
得られた重合体について、以下に記載の条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を行い、ポリスチレン換算による数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を得た。また、得られた値から分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
○測定条件
カラム:東ソー製TSKgel SuperMultiporeHZ−M×4本
溶媒:テトラヒドロフラン
温度:40℃
検出器:RI
流速:600μL/min
得られた重合体の組成比は1H−NMR測定より同定・算出した。
得られた重合体のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計を用いて得られた熱流束曲線のベースラインと変曲点での接線の交点から決定した。熱流束曲線は試料約10mgを−50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで300℃まで昇温し、引き続き−50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで350℃まで昇温する条件で得た。
測定機器:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製DSC6220
測定雰囲気:窒素雰囲気下
尚、実施例及び比較例において得られたブロック共重合体の示差走査熱量測定を行うことにより、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)に対応する変曲点が得られ、これらから各重合体ブロックのTgを求めることができる。
相分離性の確認は、小角X線散乱測定(SAXS測定)により行った。SAXS測定は以下の条件で行った。
装置:高エネルギー加速器研究機構(KEK)フォトンファクトリー ビームライン−6A
入射X線:放射光X線(波長1.5Å)
検出器:Dectris PILATUS3 1M
カメラ長:251cm
測定温度:25℃
下記表1(クリア配合)及び表2(フィラー配合)に示す配合割合に従って各成分を配合して、常法に従い硬化性樹脂組成物を調製した。
軽質炭酸カルシウム:白艶華CCR(白石カルシウム社製)
重質炭酸カルシウム:スーパーSS(丸尾カルシウム社製)
B75:老化防止剤、チヌビンB75(チバスペシャリティー社製)
TPA−100:HDIイソシヌレート型、デュラネートTPA−100(旭化成社製)
SH6020:アミノシラン、SH6020(東レ・ダウコーニング社製)
SZ6300:ビニルシラン、SZ6300(東レ・ダウコーニング社製)
U−220H:スズ触媒(ジブチル錫ジアセチルアセトナート)、ネオスタンU−220H(日東化成社製)
各硬化性樹脂組成物を室温(25℃)でコートして厚さ2mmのシートを作製し、23℃、50%RHで6日間、次いで50℃、飽和水蒸気雰囲気で1日の養生を行った。1号ダンベルで試験片を打ち抜き、引張り試験機(東洋精機製、テンシロン200)により破断伸び[EL(%)]及び破断強度[Ts(MPa)]を測定した。測定は、温度23℃、湿度50%の環境において引張速度5cm/分で行った。
また、抗張積を次のように求めた。
抗張積=破断伸び[EL(%)]×破断強度[Ts(MPa)]/2
(1,4−ビス(n−ドデシルスルファニルチオカルボニルスルファニルメチル)ベンゼンの合成)
ナス型フラスコに1−ドデカンチオール(42.2g)、20%KOH水溶液(63.8g)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド(1.5g)を加えて氷浴で冷却し、二硫化炭素(15.9g)、テトラヒドロフラン(以下、「THF」ともいう)(38ml)を加え20分攪拌した。α、α’−ジクロロ−p−キシレン(16.6g)のTHF溶液(170ml)を30分かけて滴下した。室温で1時間反応させた後、クロロホルムから抽出し、純水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ロータリーエバポレータで濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した後、酢酸エチルから再結晶することにより、以下の式(4)で表される1,4−ビス(n−ドデシルスルファニルチオカルボニルスルファニルメチル)ベンゼン(以下、「DLBTTC」ともいう)を収率80%で得た。1H−NMR測定より7.2ppm、4.6ppm、3.4ppmに目的物のピークを確認した。
(合成例1:重合体Aの製造)
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに合成例1で得られたRAFT剤(DLBTTC)(13.0g)、2,2´−アゾビス2−メチルブチロニトリル(以下、「ABN−E」ともいう)(0.324g)、アクリル酸ブチル(400g)およびアニソール(100g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、60℃の恒温槽で重合を開始した。4時間後、室温まで冷却し反応を停止した。上記重合溶液を、メタノール/水=70/30重量比の混合溶媒から再沈殿精製、真空乾燥することで重合体Aを得た。得られた重合体Aの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mn19,300、Mw23,200、Mw/Mn1.20であった。
仕込み原料を表3に記載の通り用いるとともに、反応時間を適宜調整した以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体B〜Fを得た。各重合体の分子量を測定し、表3に示した。
攪拌機、温度計を装着したフラスコに2−メチル−2−[N−tert−ブチル−N−(1−ジエチルホスフォノ−2,2−ジメチルプロピル)−N−オキシル]プロピオン酸(2.48g)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(0.74g)およびイソプロピルアルコール(20g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、100℃の恒温槽で反応を開始した。1時間後、室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去した。残渣にN−tert−ブチル−1−ジエチルホスフォノ−2,2−ジメチルプロピル ニトロキシド(0.03g)、アクリル酸ブチル(150g)およびアニソール(40g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、112℃の恒温槽で重合を開始した。3時間後、室温まで冷却し反応を停止した。上記重合溶液を、ヘキサンから再沈殿精製、真空乾燥することで重合体Gを得た。得られた重合体Gの分子量を測定し、表3に示した。
HA:アクリル酸2−エチルヘキシル
C−1:アクリル酸2−メトキシエチル
nBA:アクリル酸n−ブチル
HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
SG1−MAA:2−メチル−2−[N−tert−ブチル−N−(1−ジエチルホスフォノ−2,2−ジメチルプロピル)−N−オキシル]プロピオン酸(Arkema社製ニトロキシド化合物)
SG1:N−tert−ブチル−1−ジエチルホスフォノ−2,2−ジメチルプロピル ニトロキシド(Arkema社製ニトロキシドラジカル)
ABN−E:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)
(製造例1:ブロック共重合体1の製造)
攪拌機、温度計を装着した0.5Lフラスコに製造例1で得られた重合体A(100.0g)、ABN−E(0.085g)、アクリル酸2−メトキシエチル(16.0g)、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート(4.0g)および酢酸エチル(50g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。4時間後、室温まで冷却し反応を停止した。上記重合溶液を、ヘキサンから再沈殿精製、真空乾燥することでブロック共重合体1を得た。得られたブロック共重合体1の分子量を測定した結果、Mn23,000、Mw29,900、Mw/Mnは1.30であった。
フラスコに仕込む原料の種類及び仕込み量を表4に記載の通り変更するとともに、反応時間や沈殿溶媒を適宜調整した以外は製造例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体2〜7、9〜12及び15〜16を得た。各ブロック共重合体の分子量、並びに、1H−NMR測定による重合体ブロック(A)の組成比、ブロック共重合体における重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロック(B)の組成比、各ブロックのSP値、Tg、及びブロック(A)に含まれる架橋性官能基数について表5に記載した。また、ブロック共重合体2〜7、9〜12のSAXS測定では、ブロック共重合体1と同じくブロードなピークが観測され、相分離構造の形成が確認された。一方、ブロック共重合体15〜16についてはピークが観測されず、相分離していない結果が示された。図1にブロック共重合体15に関するSAXS測定のチャートを示した。
フラスコに仕込む原料の種類及び仕込み量を表4に記載の通り変更するとともに、反応温度を112℃、反応時間を4時間とし、沈殿溶媒を適宜調整した以外は製造例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体8を得た。ブロック共重合体8の分子量、並びに、1H−NMR測定による重合体ブロック(A)の組成比、ブロック共重合体における重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロック(B)の組成比、各ブロックのSP値、Tg、及びブロック(A)に含まれる架橋性官能基数について表5に記載した。SAXS測定の結果、ブロードなピークが観測され、相分離構造の形成が確認された。
攪拌機、温度計を装着した0.1Lフラスコに2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸(試薬RAFT剤)を3.5g、ABN−E(0.226g)、アクリル酸2−メトキシエチル(24.0g)、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート(6.0g)およびアニソール(30g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。3時間後、室温まで冷却し反応を停止した。反応率は95%であった。上記重合溶液を、攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに全量移し、アクリル酸ブチル(300g)およびアニソール(70g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。5時間後、反応率は96%であった。そこへ、アクリル酸2−メトキシエチル(24.0g)、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート(6.0g)およびアニソール(50g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。5時間後、室温まで冷却し反応を停止した。反応率は93%であった。メタノール/水=70/30重量比の混合溶媒から再沈殿精製、真空乾燥することでブロック共重合体13を得た。得られた重合体の分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mn24,800、Mw37,500、Mw/Mn1.51であった。
攪拌機、温度計を装着した0.5Lフラスコに2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸(1.15g)、ABN−E(0.17g)、アクリル酸2−メトキシエチル(10.0g)、およびアニソール(20g)、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(2.56g)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(0.25g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。3時間後、室温まで冷却し反応を停止した。アクリル酸2−メトキシエチルの反応率は94%であった。上記重合溶液にアクリル酸n−ブチル(100g)およびアニソール(30g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。4時間後、室温まで冷却し反応を停止した。アクリル酸n−ブチルの反応率は95%であった。上記重合溶液に、アクリル酸2−メトキシエチル(10.0g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。3時間後、室温まで冷却することで反応を停止した。アクリル酸2−メトキシエチルの反応率は97%であった。また、2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸の反応率は99%であった。上記重合溶液を、メタノール/水=70/30重量比の混合溶媒から再沈殿精製、真空乾燥することでブロック共重合体14を得た。得られたブロック共重合体14の分子量を測定した結果、Mn24,200、Mw32,100、Mw/Mnは1.30であった。
上記2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸は一官能性のRAFT剤であり、得られた重合体は重合体ブロック(A)−アクリル系重合体ブロック(B)−重合体ブロック(A)の構造を有するトリブロック共重合体である。1H−NMR測定から重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)の組成比は(A)/(B)=16/84wt%であった。重合体ブロック(A)のSP値は10.2、重合体ブロック(B)は9.8と算出され、その差は、0.4であった。示差走査熱量測定から求められるTgは、ブロック(A)は−39℃であり、ブロック(B)は−45℃であった。本製造例では架橋性官能基を有する単量体は使用されていないが、得られたブロック共重合体14の両末端には、RAFT剤である2−{[(2−カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸に由来するカルボキシル基と3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランとの反応により加水分解性シリル基が導入される。よって、ブロック(A)には、ブロック当り平均1.0個の架橋性官能基が含まれる。また、SAXS測定の結果、ブロードなピークが観測され、相分離構造の形成が確認された。
(比較製造例3)
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに合成例0で得られたRAFT剤(DLBTTC)(13.01g)、ABN−E(0.324g)、アクリル酸ブチル(400g)、アクリル酸2−メトキシエチル(64g)、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート(16g)およびアニソール(100g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。4時間後、室温まで冷却し反応を停止した。上記重合溶液を、ヘキサンから再沈殿精製、真空乾燥することでランダム共重合体17を得た。得られた重合体の分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mn22,100、Mw26,500、Mw/Mn1.20であった。結果を表6に示す。また、重合率からランダム共重合体17の組成比を計算したところ、アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル/トリメトキシシリルプロピルメタクリレート=83.3/13.3/3.3wt%であった。SAXS測定の結果、ピークは観測されず、相分離していないことが分かった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに合成例0で得られたRAFT剤(DLBTTC)(1.5g)、ABN−E(0.037g)、アクリル酸ブチル(400g)、アクリル酸2−メトキシエチル(64g)、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート(16g)およびアニソール(100g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し反応を停止した。上記重合溶液を、ヘキサンから再沈殿精製、真空乾燥することでランダム共重合体18を得た。得られた重合体の分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mn185,000、Mw235,000、Mw/Mn1.27であった。結果を表6に示す。また、重合率からランダム共重合体18の組成比を計算したところ、アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル/トリメトキシシリルプロピルメタクリレート=83.3/13.3/3.3wt%であった。SAXS測定の結果、ピークは観測されず、相分離していないことが分かった。
(実施例1)
ベース樹脂として製造例1で得られたブロック共重合体1を使用し、前掲の配合表に従って硬化性樹脂組成物を調製し、シート(硬化物)を作製した。また、シートの力学的物性を測定した。結果を表7に示す。
製造例2〜14及び比較製造例1〜4で得られた共重合体を使用し、実施例1と同様に硬化性樹脂組成物を調製し、シート(硬化物)を作製した。また、シートの力学的物性を測定した。結果を表7に示す。
実施例1〜14の硬化性樹脂組成物は、いずれも良好な流動性を有しておりシートの塗工性は良好であった。
表7に示すように、実施例1〜14のブロック共重合体を用いたシートでは、クリア配合であってもフィラー配合であっても、良好な力学的物性(伸び及び強度)を示した。これに対して、比較例1及び2のブロック共重合体を用いたシートでは、クリア配合及びフィラー配合でも不十分な物性しか得られなかった。また、比較例3及び4のランダム共重合体においても、同様に不十分な結果しか得られなかった。
また、本ブロック共重合体によれば、極めて高い耐熱性及び耐油性を発揮するエラストマー材料を得ることができる。よって、上記の内でも例えば自動車用途では、特にエンジンルーム内の部品として、シール材やパッキン、チューブ、ホース、エンジンカバー、タンクキャップ等に好適に用いられる。電気材料としてはオーブン、トースター、IHヒーター、電熱器、温風ヒーター等の発熱家電等にも好適に用いられる。
本ブロック共重合体を含むエラストマー組成物は、所望の形状に成形・加工することにより、自動車部品、家電・OA機器部品、医療用機器部品、包装用資材、土木建築用資材、電線、雑貨等の広汎な分野の資材として好適に用いることができる。
Claims (11)
- 硬化性樹脂組成物であって、
重合体ブロック(A)/重合体ブロック(B)/重合体ブロック(A)からなる構造単位を有するブロック共重合体を含み、
前記重合体ブロック(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であって、架橋性官能基をブロック当り平均1.0個以上含有し、
前記重合体ブロック(B)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であり、
前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)のSP値の差が0.1以上である、硬化性樹脂組成物。
CH2=CR1−C(=O)O(R2O)n−R3 (1)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。nは1〜100の整数を表す。) - 前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)が互いに相分離する、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体は、前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)とを、5/95〜60/40の質量比で含む、請求項1又は請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体の数平均分子量が3,000以上1,000,000以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体の重量平均分子量/数平均分子量が、1.01以上4.0以下である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体が、A−(BA)n(ただし、nは1以上の整数を表す。)構造である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記重合体ブロック(A)及び前記重合体ブロック(B)のガラス転移温度は、いずれも、−20℃以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- ブロック共重合体であって、
重合体ブロック(A)/重合体ブロック(B)/重合体ブロック(A)からなる構造単位を有し、
前記重合体ブロック(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であって、架橋性官能基をブロック当り平均1.0個以上含有し、
前記重合体ブロック(B)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であり、
前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)のSP値の差が0.1以上である、ブロック共重合体。
CH2=CR1−C(=O)O(R2O)n−R3 (1)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。nは1〜100の整数を表す。) - 前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)が互いに相分離する、請求項8に記載のブロック共重合体。
- ブロック共重合体の製造方法であって、
リビングラジカル重合により、以下のブロック共重合体;
重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)を有するブロック共重合体を含み、
前記重合体ブロック(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であって、架橋性官能基をブロック当り平均1.0個以上含有し、
前記重合体ブロック(B)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル及び一般式(1)で表される化合物から選択される少なくとも一種を主な構成単量体とする、ガラス転移温度が0℃以下の重合体であり、
前記ブロック共重合体は、前記重合体ブロック(A)/前記重合体ブロック(B)/前記重体ブロック(A)からなる構造単位を有し、前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)のSP値の差が0.1以上であるブロック共重合体、を製造する工程、
を備える、製造方法。
CH2=CR1−C(=O)O(R2O)n−R3 (1)
(式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2は炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。nは1〜100の整数を表す。) - ブロック共重合体の製造方法であって、
前記重合体ブロック(A)と前記重合体ブロック(B)が互いに相分離する、請求項10に記載の製造方法。
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