JPWO2018179727A1 - 配管診断装置、資産管理装置、配管診断方法、及びプログラム - Google Patents

配管診断装置、資産管理装置、配管診断方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

配管診断装置(10)は、診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、時系列データ取得部(11)と、流体の圧力の時系列データから、流体における圧力変動の回数を計測する、圧力変動計測部(12)と、計測され圧力変動の回数と、配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、配管設備の故障リスクを推定する、故障リスク推定部(13)とを備えている。

Description

本発明は、上水道といった配管設備の故障リスクを診断するための、配管診断装置、及び配管診断方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、配管診断装置を用いた資産管理装置に関する。
上水道管網等の配管施設は、一般に規模が膨大である。また、地中に埋設された配管の劣化の進行は、配管が埋設された土壌の酸性度、電位、圧力等によって異なる場合がある。このため、相対的に新しい配管が急激に劣化し早期の交換が必要となる場合がある。従って、配管の補修や交換を的確かつ効率的に行うことが可能となるよう、現在の配管の劣化の程度と今後の劣化の進行を適切に診断する技術が求められている。
現在の配管の劣化の程度を診断する技術については、特許文献1に、配管の非破壊検査に関する技術が開示されている。特許文献1に開示の技術では、まず、配管の長手方向に離隔された2点を通って管内を伝搬する振動の伝搬速度を表す実測値が求められる。続いて、伝搬速度の値から配管の肉厚を求める式に、実測値を適合させることによって、配管の肉厚が逆算される。
その後、特許文献1に開示された技術では、算出された配管の肉厚から、現在の配管の劣化度合いが判定され、配管の劣化の進行が診断される。
特開2013−61350号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、今後の劣化の進行速度と、それに基づく水道管の寿命について推定することは不可能である。そのため、適切な配管の交換時期を予測することができず、水道事業者においては、自身が保有する多数の配管について経済効率のよい交換順位を定めることができないという問題が発生する。
本発明の目的の一例は、上記の課題を鑑み、配管設備において、将来の配管の劣化の進行を推定し得る、配管診断装置、資産管理装置、配管診断方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における配管診断装置は、
診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、時系列データ取得部と、
前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、圧力変動計測部と、
計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、故障リスク推定部と、
を備えている、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における資産管理装置は、診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、時系列データ取得部と、
前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、圧力変動計測部と、
計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、故障リスク推定部と、
前記故障リスク推定部が推定した前記故障リスクに基づいて、前記配管設備を構成する各配管に対して、交換の順位を設定する、交換順位設定部と、
を備えている、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における配管診断方法は、
(a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
(b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
(c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
を有する、ことを特徴とする。
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、
(a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
(b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
(c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、配管設備において、将来の配管の劣化の進行を推定することができる。
図1は、本発明の実施の形態における配管診断装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態における配管診断装置の具体的構成を示すブロック図である。 図3は、配管に加わる圧力と応力とを説明する説明図である。 図4は、配管のS−N曲線の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態における配管診断装置の動作を示すフロー図である。 図6は、配水ブロック内のある地点における水圧の時系列データの一例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態における資産管理装置の構成を示すブロック図である。 図8は、本発明の実施の形態における配管診断装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、配管診断装置、配管診断方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体について、図1〜図8を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、図1を用いて、本実施の形態における配管診断装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における配管診断装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す本実施の形態における配管診断装置10は、診断対象となる配管設備の将来における劣化を診断するための装置である。図1に示すように、配管診断装置10は、時系列データ取得部11と、圧力変動計測部12と、故障リスク推定部13とを備えている。
時系列データ取得部11は、診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する。圧力変動計測部12は、流体の圧力の時系列データから、流体における圧力変動の回数を計測する。故障リスク推定部13は、計測され圧力変動の回数と、配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、配管設備の故障リスクを推定する。
このように、本実施の形態では、診断対象となる配管設備の故障リスクが推定されるので、将来の配管の劣化の進行を推定することが可能となる。また、これにより、配管設備において、配管の適切な交換時期、交換の順番を定めることができる。
続いて、図2を用いて、本実施の形態における配管診断装置の構成をより具体的に説明する。図2は、本発明の実施の形態における配管診断装置の具体的構成を示すブロック図である。
まず、本実施の形態において診断対象となる配管設備について説明する。図2に示すように、本実施の形態では、配管設備100は、上下水道を構成する水道管網であり、流体は水である。配管設備100は、浄水場106と、水道本管101と、配水ブロック104とを備えている。
また、配管設備100が設置される地形によっては、浄水場106と水道本管101との間にポンプ102が設置される。この場合は、ポンプ102は、配水ブロック104の末端まで水が供給されるように加圧を行なうので、それにより末端から水が吐出さる。
一般に、ポンプ102は、日中は水需要が増大するため高圧で送水し、深夜は水需要が少なくなるため低水圧で送水する。このポンプ102の運転モードの切り替え時には大振幅の水圧変動が発生し、水道本管101に圧力波が伝播する。この水圧変動の伝搬を水撃とも言う。
一方、配水ブロック104の入り口には配水ブロック104内に過剰水圧がかからないよう減圧バルブ103が設置されている。減圧バルブ103は入力側である水道本管101の方が出力側である配水ブロック104側よりも水圧が高い場合に、出力側の水圧が一定になるように調整する。この減圧バルブ103により、水道本管101を伝播してきた大振幅の水撃が配水ブロック104内へ伝播することが防がれ、配水ブロック104内の配管などの水道施設への負荷が抑制される。
しかしながら、減圧バルブ103により配水ブロック104外からの水撃を遮断できたとしても、配水ブロック104においても、バルブの急な開閉、空気だまりの発生及び崩壊、需要家の水使用に伴う栓の急な開閉、等に伴って水撃が発生する。このような水撃は配管に応力変動を与え、配管の疲労を引き起こす。
これは、配管内には、製造時及び経年の使用により微小な亀裂が発生しており、この亀裂が、応力変動によって配管全体が伸縮する際に成長するためである。そして、長年の使用により繰り返し応力変動が加わると、疲労が進展して配管が破断する。従って、配水ブロック104を構成する水道管網の配管の交換時期を推定するためには、配管の劣化状態だけでなく、配管に加わる水圧変動を評価し劣化の進行速度を推定することも重要である。
この繰り返し応力変動と疲労破壊との関係を説明する。図3は、配管に加わる圧力と応力とを説明する説明図である。図3の例では、説明のため、配管の断面の半分のみが示されている。まず、図2に示すように、直径d、厚さtの円筒状の配管に圧力pが加わると、配管の円周方向に引き伸ばすように応力σが加わる。この応力をフープ応力といい、下記の数1によって算出される。
Figure 2018179727
そして、図3に示す配管に一定振幅Δσの応力変動が繰り返し加わると、配管は、ある回数Nで破断する。図4は、配管のS−N曲線の一例を示す図である。図4に示すように、配管に振幅Δσ1の応力変動が繰り返し加わり、配管がN回で破断したとする。同様に、配管に振幅Δσ2の応力変動が繰り返し加わり、配管がN回で破断したとする。この場合、配管の強度特性として図4に示すようなS−N曲線が得られる。
一般の鉄鋼材料では、ある大きさ以下の振幅の場合には繰り返し回数を増やしても破断に至らない応力振幅値が存在し、これを疲労限度と言う。従来、水圧変動による応力変動の振幅は配管の疲労限度よりも十分小さく、無視できると考えられてきた。
これに対して、本実施の形態における配管診断装置10は、この疲労限度以下の応力振幅による劣化の進展も考慮し、S−N曲線の傾きを疲労限度以下まで直線で延長し、すべての応力振幅を損傷として累積する。図4の例では、疲労限度以下の応力変動振幅Δσ3がS−N曲線の延長線と交わる位置の回数がNである。
以上のS−N曲線は応力変動の振幅を固定して破断するまで疲労試験を行って作成するが、実際の配管にはさまざまな振幅の応力が複合して加わるため、総合的に評価することが必要である。今、配管が製造されて設置されてから、振幅σ1のフープ応力の変動がn 回、振幅σ2のフープ応力の変動がn回、振幅σ3のフープ応力の変動がn回発生したとする。このときの配管の疲労度Dは、下記の数2で評価することができる。この疲労度Dが大きいほど破断のリスクが大きいことを示す。疲労度Dの最大値は1である。
Figure 2018179727
次いで、以下に、本実施の形態における配管診断装置の構成を具体的に説明する。図2に示すように、配管診断装置10は、上述した時系列データ取得部11、圧力変動計測部12、及び故障リスク推定部13に加えて、配管強度推定部14と、配管強度データ収集部15と、圧力データベース16と、配管情報データベース17とを備えている。
時系列データ取得部11は、本実施の形態では、配管設備100を構成する配管に設置された圧力センサ105が出力するデータによって、時系列データを取得する。具体的には、圧力センサ105は、配水ブロック104内の配管に設置され、配管を流れる水の圧力(水圧)を特定するデータを、設定間隔で出力する。また、図2の例では、単一の圧力センサ105のみが図示されているが、実際には、複数の圧力センサ105が、配水ブロック104の部分毎に設置されていても良い。
また、圧力センサ105は、配水ブロック104の入り口の減圧バルブ103の近辺のテレメータに設置されていても良い。更に、圧力センサ105は、配水ブロック104内の任意の位置、例えば、消火栓、空気抜きバルブ等の箇所に設置されていても良い。配管に影響を与える水圧変動を適切に測定するためには、圧力センサ105は、毎秒100サンプル以上の頻度で水圧を計測することが望ましい。
時系列データ取得部11は、この圧力センサ105が出力した水圧の時系列データを取得し、取得した時系列データを圧力データベース16に格納する。また、圧力センサ105は、データを無線又は有線によって送信する機能を備えていても良い。その場合は、時系列データ取得部11は、圧力センサ105から送信されてきたデータを受信することによって、時系列データを取得する。
また、圧力センサ105は、データ記憶装置を備えた可搬型のセンサであっても良い。この場合、圧力センサ105は、配水ブロック104の任意の箇所に数日間設置され、その間、水圧の時系列データを測定すると共に、データを格納する。その後、時系列データ取得部11は、圧力センサ105のデータ記憶装置から、水圧の時系列データを取得する。
また、本実施の形態では、時系列データ取得部11は、配管設備100を構成する配管の全部又は一部について、水理シミュレータによって推定された圧力を時系列データとして取得することもできる。つまり、圧力センサ105が設置されている箇所においては、直接水圧が計測される、その計測値が直接用いられるが、圧力センサ105が設置されていない箇所では圧力は測定されない。このような圧力センサ105が設置されていない箇所については、時系列データ取得部11は、同じ配水ブロック104で測定した時系列データと水理シミュレータとを用いて、水圧を推定することができる。
具体的には、この場合、時系列データ取得部11は、対象とする配水ブロック104の配管の口径、材質、距離、接続情報に基づいて、管網解析モデルを作成し、これに、圧力センサ105の設置箇所で測定した時系列データを入力して、解析を実行する。これにより、配水ブロック104内の各点の水圧の時系列データが算出される。このような水理シミュレータとしては、例えば、EPANET等が挙げられる。
圧力変動計測部12は、本実施の形態では、取得された水圧の時系列データから、配水ブロック104の部分毎に、水圧変動の回数を計測する。また、圧力変動計測部12は、変動を計測する際、その時の振幅の幅も計測する。水圧変更の係数の計測方法として、例えば、レインフロー法が挙げられる。レインフロー法は、材料のヒステリシス曲線と対応しているため、疲労寿命予測として適している。また、ピークカウント法、レベルクロッシングカウント法、ミーンクロッシングカウント法、レンジカウント法、レンジペアカウント法なども用いることができる。
配管強度データ収集部15は、外部から入力された配管の強度データ、又は配管の劣化の状態を示す劣化データを収集する。また、入力される強度データは、対象とする配管の実際の強度を測定することによって得られていても良い。強度の測定方法としては、直接肉厚を計測する方法、磁界センサによって強度を測定するmagnetic flux leakage法(MFL法)、渦電流を計測するRemote Field Eddy Current法(RFEC法)、Broadband Electromagnetic法(BEM法)が挙げられる。なお、これらの方法を実施するためには、予め、配管が埋設されている箇所の周囲の土を掘削する必要がある。
また、土を掘削せず配管が埋設されたまま配管の強度を測定する方法としては、上述の特許文献1に開示されている、音速から肉厚を推定する方法等が挙げられる。また、配管内にカメラを挿入して管壁の表面を観測し、管の劣化状態を大まかに推定する方法も挙げられる。配管強度データ収集部15は、このようにして収集した配管の強度データ及び劣化データを配管情報データベース17に格納する。
配管情報データベース17は、強度データ及び劣化データに加えて、各配管の材質、口径、距離、敷設された時期、場所等を特定する情報を格納していても良い。更に、配管情報データベースは、実験データ又は文献情報に基づいて、配管の材質及び口径毎に、配管の強度を示すS−N曲線のデータを格納していても良い。このS−N曲線としては、新品配管と劣化配管との両方のデータが格納されているのが良く、この場合、特に、劣化配管のS−N曲線は、それに対応する配管の強度の度合いと対応付けられて格納されている。
配管強度推定部14は、配管設備100を構成する配管の強度を推定する。具体的には、配管強度推定部14は、配管情報データベース17に格納されている情報に基づいて、対象とする配管の強度を推定して、S−N曲線を出力する。
具体的には、配管強度推定部14は、強度が直接測定されている配管については、その測定結果と対応するS−N曲線を選択または作成する。また、配管強度推定部14は、強度が直接測定されていない配管については、配管情報データベース17から、対象とする配管と材料及び口径が同じ配管のS−N曲線に基づいて、対象とする配管のS−N曲線を作成する。
更に、対象とする配管と材料及び口径が同じ配管のS−N曲線が配管情報データベース17に格納されていない場合は、配管強度推定部14は、材料は同一であるが、口径が異なる配管のS−N曲線から、対象とする配管のS−N曲線を算出する。
また、対象とする配管の強度が測定されていない場合は、配管強度推定部14は、対象とする配管が敷設されてからの経過年数と、配管の平均寿命とから劣化度合いを推定し、推定した劣化度合に基づいて、対象とする配管のS−N曲線を作成することもできる。
故障リスク推定部13は、本実施の形態では、故障リスクとして、圧力変動の回数が多いほど値が高くなる指標を算出する。なお、故障リスクは、この例に限定されず、故障リスクとして、前記圧力変動の振幅が大きいほど値が高くなる指標が算出されても良い。
具体的には、故障リスク推定部13は、対象とする配管毎に、圧力変動計測部12が計測した水圧変動の回数と、配管強度推定部14が推定した対象配管のS−N曲線とを用いて、故障リスクを示す指標を算出する。故障リスク推定部13は、故障リスクの指標として、算出のために取得されるデータの種類に応じて、1又は2以上の指標を用いることができる。
例えば、配管が敷設されてからの累計の水圧変動の回数n、n、nが取得されている場合は、故障リスク推定部13は、上記の数2を用いて疲労度Dを算出し、算出した疲労度Dを配管の故障リスクとして出力することができる。
また、上記数2において、D=1となる場合は、統計的に配管が破断する予想時期を表すので、故障リスク推定部13は、これを用いて配管の残寿命を推定することもできる。すなわち、現在の疲労度がD、現時点で時間Δtの間に、振幅σ1、σ2、σ3、・・・、σi回のフープ応力の変動が、それぞれΔn、Δn、Δn、・・・Δn回発生している場合、故障リスク推定部13は、まず、単位期間あたりの疲労度の増加率ΔD/Δtを下記の数3を用いて算出する。
Figure 2018179727
そして、上記数3において、D=1となるまでの時間(残寿命)t’は、D+t’ΔD/Δt=1であるから、故障リスク推定部13は、下記の数4を用いて、時間(残寿命)t’を算出する。
Figure 2018179727
また、配管が敷設されてからの累計の水圧変動の回数が取得できない場合であっても、故障リスク推定部13は、観測されている水圧変動の回数から求めた疲労度の増加率ΔD/Δtに、敷設されてからの時間を乗算することで現在の疲労度を推定できる。また、配管が敷設されてからの累計の水圧変動の回数が取得できなくても、現在の強度データが取得できる場合には、故障リスク推定部13は、現在の強度データから疲労度Dを推定する。この場合、故障リスク推定部13は、更に、推定した疲労度Dから故障リスクを推定する。
このように、本実施の形態では、故障リスクの指標としては、疲労度D、疲労度Dの増加率ΔD/Δt、推定した残寿命t’のいずれかを用いることができ、更に、これらを組み合わせた指標が作成されていても良い。
また、上述の例では、圧力センサ105が配水ブロック104内に設置され、配水ブロック104内の配管が診断対象となっているが、本実施の形態は、この例に限定されるものではない。本実施の形態では、水道本管101など、水道管網を構成する全ての配管が診断の対象となる。
[装置動作]
次に、本実施の形態における配管診断装置10の動作について図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態における配管診断装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図1〜図4を参酌する。また、本実施の形態では、配管診断装置10を動作させることによって、配管診断方法が実施される。よって、本実施の形態における配管診断方法の説明は、以下の配管診断装置10の動作説明に代える。
図5に示すように、最初に、時系列データ取得部11は、配管設備100を構成する配管に設置された圧力センサ105が出力するデータによって、水圧の時系列データを取得する(ステップS1)。また、時系列データ取得部11は、取得した時系列データを圧力データベース16に格納する。
次に、圧力変動計測部12は、圧力データベース16から、ステップS1で取得された水圧の時系列データを取得し、取得した水圧の時系列データから、配水ブロック104の部分毎に、水圧変動の回数を計測する(ステップS2)。
次に、配管強度推定部14は、配管情報データベース17に格納されている情報に基づいて、対象とする配管の強度を推定して、推定した強度として配管のS−N曲線を出力する(ステップS3)。
次に、故障リスク推定部13は、診断対象となる配管毎に、ステップS2で計測された水圧変動の回数と、ステップS3で推定された対象配管のS−N曲線とを用いて、故障リスクを示す指標を算出する(ステップS4)。また、算出された故障リスクを示す指標は、配管診断装置10に接続された管理者の端末装置に送信され、端末装置の画面上に表示される。これにより、配管設備100の管理者は、配管の適切な交換時期、交換の順番を定めることができる。
[具体例]
続いて、本実施の形態の具体例について図6を用いて説明する。図6は、配水ブロック内のある地点における水圧の時系列データの一例を示す図である。図6の例では、ある1日の水圧の時系列データの測定値が示されており、水が使用されていない場合では、この地点の水圧は100[mHO]となる。
図6に示すように、水を使用するとその地点まで送水する際の圧力損失が発生するため、水圧が下がる。特に、朝6時過ぎ及び夕方18時頃は、住民の使用量が極大になるため40から50[mHO]近くまで水圧が下がる。また、住民が水道の栓を急開、急閉した際に水撃が発生しており、特に6時から10時までの時間帯には、水撃が多数発生している。
配管に疲労をもたらす圧力変動は、一日を通した40〜100[mHO]に渡る変動と、水使用に伴う数[mHO]の変動の両方が含まれる。これらの水圧変動の回数をレインフロー法で計数し、この水道管のS−N曲線と合わせることにより一日あたりの疲労度の増加率ΔD/Δtを求めることができる。また、この配管が設置されてからの年数Yから求まる経過日数を増加率に掛けることにより、現時点での疲労度Dを求めることができ、また推定算寿命tも求めることができる。
[資産管理装置]
続いて、図7を用いて、本実施の形態における資産管理装置について説明する。図7は、本発明の実施の形態における資産管理装置の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、本実施の形態における資産管理装置20は、事業者が保有する配管設備の管理を行なうための装置である。図7に示すように、資産管理装置20は、図2に示した配管診断装置10と、交換順位設定部21とを備えている。
交換順位設定部21は、配管診断装置10において故障リスク推定部13が故障リスクを推定すると、推定された故障リスクに基づいて、配管設備を構成する各配管に対して、交換の順位を設定する。具体的には、交換順位設定部21は、故障リスク推定部13によって算出された指標に基づいて、各配管に交換の順位を設定する。なお、この順位付けにもちいられる指標は、上述した指標のうちのいずれの指標であっても良い。
すなわち、交換順位設定部21は、疲労度D、疲労度の増加率ΔD/Δt、推定算寿命tのいずれを用いてもよい。例えば、疲労度Dを用いる場合には、交換順位設定部21は、疲労度の大きい配管を優先して順位を設定する。これにより、事業者は、故障のリスクの高い配管から交換を実施することができるので、事業者が保有する配管の故障を最小限するための効率的な交換が可能となる。
[実施の形態における効果]
以上のように本実施の形態によれば、配管の今後の劣化の進行が推定される。このため、配管が破裂してしまう可能性を推定でき、更には、配管の適切な交換時期、交換の順番を定めることもできる。そして、この結果、効率良く、配管設備の故障の発生を抑制することができる。
[プログラム]
本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図5に示すステップS1〜S4を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における配管診断装置10と配管診断方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、時系列データ取得部11、圧力変動計測部12、故障リスク推定部13、配管強度推定部14、及び配管強度データ収集部15として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態では、圧力データベース16及び配管情報データベース17は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置に、これらを構成するデータファイルを格納することによって、又はこのデータファイルが格納された記録媒体をコンピュータと接続された読取装置に搭載することによって実現できる。
また、本実施の形態におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、時系列データ取得部11、圧力変動計測部12、故障リスク推定部13、配管強度推定部14、及び配管強度データ収集部15のいずれかとして機能しても良い。また、圧力データベース16及び配管情報データベース17は、本実施の形態におけるプログラムを実行するコンピュータとは別のコンピュータ上に構築されていても良い。
[物理構成]
ここで、本実施の形態におけるプログラムを実行することによって、配管診断装置10を実現するコンピュータについて図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態における配管診断装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。また、本実施の形態では、図8に示すコンピュータによって、資産管理装置20を実現することもできる。
図8に示すように、コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。なお、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGA(Field-ProgrammableGate Array)を備えていても良い。
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記録媒体、又はCD−ROM(Compact DiskRead Only Memory)などの光学記録媒体が挙げられる。
なお、本実施の形態における配管診断装置10は、プログラムがインストールされたコンピュータではなく、各部に対応したハードウェアを用いることによっても実現可能である。更に、配管診断装置10は、一部がプログラムで実現され、残りの部分がハードウェアで実現されていてもよい。
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記22)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、時系列データ取得部と、
前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、圧力変動計測部と、
計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、故障リスク推定部と、
を備えている、ことを特徴とする配管診断装置。
(付記2)
前記時系列データ取得部が、前記配管設備を構成する配管に設置された圧力センサが出力するデータによって、前記時系列データを取得する、
付記1に記載の配管診断装置。
(付記3)
前記時系列データ取得部が、前記配管設備を構成する配管の全部又は一部について、水理シミュレータによって推定された圧力を前記時系列データとして取得する、
付記1または2に記載の配管診断装置。
(付記4)
前記故障リスク推定部が、前記故障リスクとして、前記圧力変動の回数が多いほど値が高くなる指標を算出する、付記1〜3のいずれかに記載の配管診断装置。
(付記5)
前記故障リスク推定部が、前記故障リスクとして、前記圧力変動の振幅が大きいほど値が高くなる指標を算出する、
付記1〜3のいずれかに記載の配管診断装置。
(付記6)
前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、配管強度推定部を更に備えている、
付記1〜5のいずれかに記載の配管診断装置。
(付記7)
前記配管強度推定部が、前記配管設備を構成する配管の敷設されてからの年数を少なくとも用いて、前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、
付記6に記載の配管診断装置。
(付記8)
診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、時系列データ取得部と、
前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、圧力変動計測部と、
計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、故障リスク推定部と、
前記故障リスク推定部が推定した前記故障リスクに基づいて、前記配管設備を構成する各配管に対して、交換の順位を設定する、交換順位設定部と、
を備えている、ことを特徴とする資産管理装置。
(付記9)
(a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
(b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
(c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
を有する、ことを特徴とする配管診断方法。
(付記10)
前記(a)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管に設置された圧力センサが出力するデータによって、前記時系列データを取得する、
付記9に記載の配管診断方法。
(付記11)
前記(a)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管の全部又は一部について、水理シミュレータによって推定された圧力を前記時系列データとして取得する、
付記9または10に記載の配管診断方法。
(付記12)
前記(c)のステップにおいて、前記故障リスクとして、前記圧力変動の回数が多いほど値が高くなる指標を算出する、
付記9〜11のいずれかに記載の配管診断方法。
(付記13)
前記(c)のステップにおいて、前記故障リスクとして、前記圧力変動の振幅が大きいほど値が高くなる指標を算出する、
付記9〜11のいずれかに記載の配管診断方法。
(付記14)
(d)前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、ステップを更に有する、
付記9〜13のいずれかに記載の配管診断方法。
(付記15)
前記(d)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管の敷設されてからの年数を少なくとも用いて、前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、
付記14に記載の配管診断方法。
(付記16)
コンピュータに、
(a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
(b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
(c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
を実行させる命令を含む、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記17)
前記(a)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管に設置された圧力センサが出力するデータによって、前記時系列データを取得する、
付記16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記18)
前記(a)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管の全部又は一部について、水理シミュレータによって推定された圧力を前記時系列データとして取得する、
付記16または17に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記19)
前記(c)のステップにおいて、前記故障リスクとして、前記圧力変動の回数が多いほど値が高くなる指標を算出する、
付記16〜18いずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記20)
前記(c)のステップにおいて、前記故障リスクとして、前記圧力変動の振幅が大きいほど値が高くなる指標を算出する、
付記16〜18のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記21)
前記プログラムが、前記コンピュータに、
(d)前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、ステップを更に実行させる、
付記16〜20のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記22)
前記(d)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管の敷設されてからの年数を少なくとも用いて、前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、
付記21に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2017年3月28日に出願された日本出願特願2017−062649を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上のように、本発明によれば、配管設備において、将来の配管の劣化の進行を推定することができる。本発明は、流体を配管網で分配するシステム、たとえば浄水場から浄水を配水する配管網システム、石油・ガスを送るパイプライン、といった用途に有用である。
10 配管診断装置
11 時系列データ取得部
12 圧力変動計測部
13 故障リスク推定部
14 配管強度推定部
15 配管強度データ収集部
16 圧力データベース
17 配管情報データベース
20 資産管理装置
21 交換順位設定部
100 配管設備
101 水道本管
102 ポンプ
103 減圧バルブ
104 配水ブロック
105 圧力センサ
106 浄水場
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
本発明は、上水道といった配管設備の故障リスクを診断するための、配管診断装置、及び配管診断方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムに関する。
本発明の目的の一例は、上記の課題を鑑み、配管設備において、将来の配管の劣化の進行を推定し得る、配管診断装置、資産管理装置、配管診断方法、及びプログラムを提供することにある。
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、
コンピュータに、
(a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
(b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
(c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
この繰り返し応力変動と疲労破壊との関係を説明する。図3は、配管に加わる圧力と応力とを説明する説明図である。図3の例では、説明のため、配管の断面の半分のみが示されている。まず、図に示すように、直径d、厚さtの円筒状の配管に圧力pが加わると、配管の円周方向に引き伸ばすように応力σが加わる。この応力をフープ応力といい、下記の数1によって算出される。
(付記16)
コンピュータに、
(a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
(b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
(c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
を実行させるプログラム。
(付記17)
前記(a)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管に設置された圧力センサが出力するデータによって、前記時系列データを取得する、
付記16に記載のプログラム
(付記18)
前記(a)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管の全部又は一部について、水理シミュレータによって推定された圧力を前記時系列データとして取得する、
付記16または17に記載のプログラム
(付記19)
前記(c)のステップにおいて、前記故障リスクとして、前記圧力変動の回数が多いほど値が高くなる指標を算出する、
付記16〜18いずれかに記載のプログラム
(付記20)
前記(c)のステップにおいて、前記故障リスクとして、前記圧力変動の振幅が大きいほど値が高くなる指標を算出する、
付記16〜18のいずれかに記載のプログラム
(付記21)
前記プログラムが、前記コンピュータに、
(d)前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、ステップを更に実行させる、
付記16〜20のいずれかに記載のプログラム
(付記22)
前記(d)のステップにおいて、前記配管設備を構成する配管の敷設されてからの年数を少なくとも用いて、前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、
付記21に記載のプログラム

Claims (10)

  1. 診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、時系列データ取得部と、
    前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、圧力変動計測部と、
    計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、故障リスク推定部と、
    を備えている、ことを特徴とする配管診断装置。
  2. 前記時系列データ取得部が、前記配管設備を構成する配管に設置された圧力センサが出力するデータによって、前記時系列データを取得する、
    請求項1に記載の配管診断装置。
  3. 前記時系列データ取得部が、前記配管設備を構成する配管の全部又は一部について、水理シミュレータによって推定された圧力を前記時系列データとして取得する、
    請求項1または2に記載の配管診断装置。
  4. 前記故障リスク推定部が、前記故障リスクとして、前記圧力変動の回数が多いほど値が高くなる指標を算出する、
    請求項1〜3のいずれかに記載の配管診断装置。
  5. 前記故障リスク推定部が、前記故障リスクとして、前記圧力変動の振幅が大きいほど値が高くなる指標を算出する、
    請求項1〜3のいずれかに記載の配管診断装置。
  6. 前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、配管強度推定部を更に備えている、
    請求項1〜5のいずれかに記載の配管診断装置。
  7. 前記配管強度推定部が、前記配管設備を構成する配管の敷設されてからの年数を少なくとも用いて、前記配管設備を構成する配管の強度を推定する、
    請求項6に記載の配管診断装置。
  8. 診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、時系列データ取得部と、
    前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、圧力変動計測部と、
    計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、故障リスク推定部と、
    前記故障リスク推定部が推定した前記故障リスクに基づいて、前記配管設備を構成する各配管に対して、交換の順位を設定する、交換順位設定部と、
    を備えている、ことを特徴とする資産管理装置。
  9. (a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
    (b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
    (c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
    を有する、ことを特徴とする配管診断方法。
  10. コンピュータに、
    (a)診断対象となる配管設備における流体の圧力の時系列データを取得する、ステップと、
    (b)前記流体の圧力の時系列データから、前記流体における圧力変動の回数を計測する、ステップと、
    (c)計測され前記圧力変動の回数と、前記配管設備を構成する配管の強度とに基づいて、前記配管設備の故障リスクを推定する、ステップと、
    を実行させる命令を含む、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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