JP2003177067A - 配管網耐震強度解析方法および配管網耐震強度解析装置 - Google Patents

配管網耐震強度解析方法および配管網耐震強度解析装置

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JP2003177067A JP2001378528A JP2001378528A JP2003177067A JP 2003177067 A JP2003177067 A JP 2003177067A JP 2001378528 A JP2001378528 A JP 2001378528A JP 2001378528 A JP2001378528 A JP 2001378528A JP 2003177067 A JP2003177067 A JP 2003177067A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管網の耐震強度等を、確率論的に求めるの
ではなく、構造力学的あるいは材料力学的な手法によっ
て理論的に具体的で精確なデータとして求めることがで
き、しかも解析の手法自体が簡便で短時間に実行可能で
ある配管網耐震強度解析方法および配管網耐震強度解析
装置を提供する。 【解決手段】 耐震強度解析部200は、配管を直線要
素とその両端の2つの境界要素との合計3つの単位要素
で1つの基本要素を構成するものと見做して、配管網を
個々の基本要素ごとに離散化し、その個々の基本要素ご
とに、地震に因る振動や外力で生じる変位、歪み、応力
のうち少なくともいずれか一種類について解析する。こ
のとき、境界要素の変形特性のデータについては、予め
有限要素法によって求められてデータベース化され境界
要素データベース記憶部100に記憶されているデータ
のうちから、該当する種類のデータを読み出して来て用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配管網の耐震強度の
解析を行う配管網耐震強度解析方法および配管網耐震強
度解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ガスや上下水道の配管網は一般に、
一般家庭向けなどの燃料用ガスや水道水のような公共的
資源を所定の地域内の需要家に対して確実に供給するた
めに、その供給対象地域内に、あたかも人体における血
管網のように複雑な形状のネットワーク状に設置されて
いる。例えば都市ガスの配管網では、いわゆる導管はほ
ぼ全体的に、ガス供給時業者が管轄している所定地域内
の地下に埋設されており、これは一般に埋設管と呼ばれ
ている。但し少数ではあるが部分的に導管が地上に露出
している場所もある。
【0003】このような配管網に関して、地震が発生し
た場合の安全を確保できるように、地震に対する配管網
のいわゆる耐震強度や、地震で生じる地盤の流動化に起
因して加えられる外力に対する強度などを正確に把握す
ることが必要である。
【0004】従来の技術では、既往地震によって得られ
た(過去に報告されている)被災状況の情報に基づい
て、地震の規模に対応した被害発生確率を求め、それに
基づいて、統計的あるいは確率論的に配管網のいわゆる
耐震強度を推測していた。
【0005】例えば、神戸大震災が発生したときの、神
戸阪神地区における配管網に生じた被害発生の状況を、
配管の材質やバルブの品種などの観点から調査し、その
情報を統計的に処理して、神戸大震災規模の地震が生じ
た場合などに配管網に生じる被害発生確率を予め定めて
おく。そして同様の規模の地震が生じた際には、その予
め定められた被害発生確率に基づいて、地震に因る配管
の被災率を求める。また、さらに他の複数の既往地震に
おける配管網の被害発生確率を調べ、それらのデータか
ら統計的に、地震の規模と配管網の被災率との相関関係
を求めておき、実際に地震が発生した際には、あらかじ
め求めておいた相関関係に基づいて、そのとき発生した
地震の規模に対応した配管網の被災率を求めるようにし
ていた。あるいは、近い将来に発生することが推測され
る地震の震度に対応した外力や地震動の大きさを設定
し、そのような地震が発生した際に配管やバルブの破損
等に被害が発生する確率を、予め定められた被害発生確
率に基づいて推測することなどが行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な推測方法では、地震が発生した際の配管の被災の発生
状況や、配管の耐震性能を、例えば「淡路地区における
1970年に埋設された配管の破損確率は50%」とい
うように、確率論的(あるいは統計的)にしか推定する
ことができない。
【0007】また、既往地震に因る配管の被災に関する
データを統計的に処理して配管の破損確率を求めている
ため、既往地震の規模やそのときの配管の被災に関し
て、必ずしも全ての場合を網羅できるほど十分多量のデ
ータが把握されているわけではなく、求められた破損確
率の信頼性(確度あるいは確からしさ)が必ずしも十分
ではない。
【0008】また、地震対策のために地震発生時の配管
の被災に関する情報の収集を本格的に開始したのは近年
になってからであるため、配管の被災に関する情報(事
例)の収集量は必ずしも十分なものとは言えないのが現
状である。このため、従来の技術では、実際に地震が発
生した際に推定される配管網の破損確率の精度は、必ず
しも高くない。
【0009】例えば、近年では神戸大震災における配管
の被災に関する情報が得られているので、この神戸大震
災と同規模の地震が発生した場合には、比較的高い精度
で配管の破損確率を求めることが可能であると考えられ
る。ところが、将来発生する地震は必ずしも神戸大震災
の規模程度あるいはそれ以下のものとは限らないのであ
るから、例えば神戸大震災よりも大規模の(未曾有の)
地震に対する耐震強度の推定などでは、実質的に正確な
破損確率を得ることが困難である。
【0010】そこで、本発明者らは、配管網の耐震強度
等を確率論的に求めるのではなく、配管網全体をそれが
埋設されている所定地域における連続体として考えて、
その配管網の表面全体(あるいはさらに肉厚内部まで)
にメッシュを張って、そのメッシュを用いた従来の一般
的な有限要素法によって、配管網の耐震強度等を解析す
るという手法を採用すればよいのではないかと考えた。
【0011】すなわち、図8に一例を示したように、上
記のような従来の一般的な有限要素法による解析を行う
ためのメッシュ800を配管網全体の配管801に設定
し(但し、図8では図示の簡潔化を図るために、配管網
全体の僅かな一部分のみを抽出して示している)、その
メッシュ800に関する諸条件と地盤変位とを一般的な
パーソナルコンピュータを用いた解析装置に入力して得
られた全体剛性マトリックスを解くことによって、配管
網全体の変形を解析する、という手法の有効性について
検討した。
【0012】しかしながら、上記のような従来の一般的
な有限要素法によるメッシュ800を配管網全体の配管
801に用いた変形解析の手法では、数十平方キロメー
トルないし数百平方キロメートルという広い領域に亘っ
て血管網のように極めて複雑なネットワーク状に張り巡
らされた配管網の表面や肉厚の全体にメッシュ800を
張って、それに基づいた全体剛性マトリックスを作っ
て、それを解くことになるので、そのデータ量は膨大な
ものとなり、高速演算処理が可能なコンピュータを利用
したとしても、データ入力やマトリックス計算に莫大な
手間および時間が掛かってしまい、非現実的である。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、配管網の耐震強度等を、確率論的に
求めるのではなく、構造力学的あるいは材料力学的な手
法によって理論的に具体的で精確なデータとして求める
ことができ、しかも解析の手法自体が簡便で短時間に実
行可能である配管網耐震強度解析方法および配管網耐震
強度解析装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による配管網耐震
強度解析方法は、所定地域に設けられた配管網を、配管
の接続形態に着目して、直線型と、曲管型、T字型の各
単位要素に分類し、その各単位要素における1つの直線
型の単位要素を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続
されている曲管型またはT字型の単位要素を境界要素と
して、直線要素とその両端の2つの境界要素との合計3
つの単位要素で1つの基本要素を構成するものと見做し
て配管網を個々の基本要素ごとに離散化し、その個々の
基本要素ごとに、地震によって加えられる外力で生じる
変位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一
種類を耐震強度として解析する、というものである。
【0015】また、本発明による配管網耐震強度解析装
置は、所定地域に設けられた配管網を、配管の接続形態
に着目して、直線型と、曲管型、T字型の各単位要素に
分類し、その各単位要素における1つの直線型の単位要
素を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続されている
曲管型またはT字型の単位要素を境界要素として、直線
要素とその両端の2つの境界要素との合計3つの単位要
素で1つの基本要素を構成するものと見做して配管網を
個々の基本要素ごとに離散化し、その個々の基本要素ご
とに個別に、地震によって加えられる外力で生じる変位
または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種類
を耐震強度として解析する解析手段を備えている。
【0016】すなわち、本発明による配管網耐震強度解
析方法または配管網耐震強度解析装置では、直線要素と
その両端の2つの境界要素との合計3つの単位要素で1
つの基本要素を構成するものと見做して、配管網を個々
の基本要素ごとに離散化して考えて(分割掌握して)、
その個々の基本要素ごとに個別に、地震によって加えら
れる振動や外力で生じる変位または歪みまたは応力のう
ち少なくともいずれか一種類を、耐震強度として解析す
る。ここで、「離散化」とは、ネットワーク状に張り巡
らされた連続体である配管網を、個々の基本要素が集合
してなるものと見做して、その個々の基本要素ごとに個
別に解析する、といった意味であって、実際の配管網を
物理的に(機械的に)切断するわけではないことは言う
までもない。また、互いに隣り合った基本要素どうしが
1つの境界要素を互いに共通した境界要素として共有す
るようにしてもよい。
【0017】さらに詳細には、上記の基本要素における
各直線要素の両端の境界要素の構造体としての変形特性
を、有限要素法によって予め求めておき、直線要素の変
位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種
類を、その直線要素の両端の境界要素の変形特性から求
めるようにしてもよい。
【0018】すなわち、境界要素の構造体としての変形
特性については、その境界要素にメッシュを張って、そ
のメッシュを用いた有限要素法によって境界要素の構造
体としての変形特性を予め求めておき、その情報を用い
てその境界要素を両端に有する直線要素の変形を計算す
ることが可能である。
【0019】また、上記の境界要素を、その境界要素が
曲管型であるかT字型であるかという分類別および寸法
別ならびに材質別のうち少なくともいずれか一つの観点
に基づいて種類分けして、その個々の種類ごとに変形特
性を有限要素法によって求め、その個々の種類ごとの変
形特性のデータを予めデータベース化しておき、そのデ
ータベース化されたデータのうちから、解析対象の基本
要素が備えている境界要素の種類に該当する変形特性の
データを選択して用いて、基本要素の耐震強度の解析を
行うようにしてもよい。
【0020】すなわち、境界要素の構造体としての変形
特性について、その境界要素にメッシュを張って、その
メッシュを用いた有限要素法によって境界要素の構造体
としての変形特性を予め求めておき、その情報をデータ
ベース化しておいて、いつでも解析対象の境界要素の種
類に応じた変形特性のデータを利用できるようにするこ
とが可能である。
【0021】また、解析対象である直線要素の変位また
は歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種類を、
その直線要素に対して両端の境界要素から加えられる変
位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種
類に関して成立する非線形方程式へ境界要素に関する変
形特性のデータを代入して求めるようにすることが望ま
しい。
【0022】本発明による他の配管網耐震強度解析方法
は、所定地域に設けられた配管網を、配管の接続形態に
着目して、直線型と、曲管型、T字型の各単位要素に分
類し、その各単位要素における1つの直線型の単位要素
を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続されている曲
管型またはT字型の単位要素を境界要素として、境界要
素を剛節点と見做すと共に直線要素を直線部材と見做す
ことで配管網を単位要素が集合してなる骨組構造と見做
して、その骨組構造に関して地震に起因して加えられる
外力に起因して生じる変位または歪みまたは応力のうち
少なくともいずれか一種類の解析を行い、その解析結果
に基づいて各単位要素の変位または歪みまたは応力のう
ち少なくともいずれか一種類を求める、というものであ
る。
【0023】また、本発明による他の配管網耐震強度解
析装置は、所定地域に設けられた配管網を、配管の接続
形態に着目して、直線型と、曲管型、T字型の各単位要
素に分類し、その各単位要素における1つの直線型の単
位要素を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続されて
いる曲管型またはT字型の単位要素を境界要素として、
境界要素を剛節点と見做すと共に直線要素を直線部材と
見做すことで、配管網を単位要素が集合してなる骨組構
造と見做して、その骨組構造に関して、地震に起因して
加えられる外力に起因して生じる変位または歪みまたは
応力のうち少なくともいずれか一種類の解析を行い、そ
の解析結果に基づいて、各単位要素の変位または歪みま
たは応力のうち少なくともいずれか一種類を求める解析
手段を備えている。
【0024】すなわち、本発明による他の配管網耐震強
度解析方法または配管網耐震強度解析装置では、境界要
素を剛節点と見做すと共に直線要素を直線部材と見做す
ことで、配管網を単位要素が集合してなる骨組構造と見
做して、その骨組構造に関して地震に因る振動や外力が
加えられた場合についての強度解析を行う。ここで、境
界要素を剛節点と見做しているので、境界要素の詳細な
変形特性については骨組構造の解析結果には反映されな
い。そこで、骨組構造の解析結果に基づいて、個々の境
界要素に掛かる外力や変位等を求めるようにしてもよ
い。
【0025】なお、上記の配管網耐震強度解析方法また
は配管網耐震強度解析装置において、さらに、地震によ
って加えられる外力または振動に対する前記配管の各単
位要素ごとの許容強度を設定し、その許容強度のデータ
と、解析によって求められた個々の基本要素ごとの耐震
強度のデータとを比較して、前記配管網における耐震性
能の判定を行うようにすることも可能である。
【0026】あるいは、地震が発生した際にその地震で
観測された外力または振動に関するデータと、前記解析
によって求められた個々の基本要素ごとの耐震強度のデ
ータとを比較して、前記配管網における破損の発生の有
無の推定を行うようにすることも可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明の一実施の形態に係る配管
網耐震強度解析装置の概要構成を表したものである。な
お、本発明の実施の形態に係る配管網耐震強度解析方法
は、この配管網耐震強度解析装置の動作あるいは作用に
よって具現化されるものであるから、以下、それらを併
せて説明する。
【0029】この配管網耐震強度解析装置は、境界要素
データベース記憶部(境界要素データベース記憶手段)
100と、耐震強度解析部(解析手段)200とを備え
ている。
【0030】境界要素データベース記憶部100は、各
種類ごとの境界要素の変形特性を、その種類別に、例え
ば境界要素の実態である分岐管などに張った詳細なメッ
シュを用いた有限要素法(FEM)などによって、予め
求められた個々の境界要素の種類ごとの変形特性のデー
タを、データベース化して記憶している。
【0031】さらに詳細には、境界要素のデータベース
を構築するに際しては、まずそれに先立って、配管の接
続形態に着目して解析対象の配管網300を直線型(直
線の部分)と曲管型(屈曲した屈曲管の部分)とT字型
(T字状に分岐した分岐管の部分)との3種類の単位要
素に分類し、その各単位要素における1つの直線型の単
位要素を直線要素とし、その直線要素の両端にそれぞれ
接続されている曲管型またはT字型の単位要素を境界要
素として、それらの直線要素とその両端の2つの境界要
素との合計3つの単位要素で1つの基本要素を構成する
ものと見做して、配管網300を個々の基本要素ごとに
離散化して考えるものとする。
【0032】図2は、中圧ガス導管を上記のような離散
化によってモデル化する手法の一例を模式的に表したも
のである。実際には、解析対象の配管網300は図2に
示したものよりも遥かに複雑なネットワークを構成して
いることは言うまでもないが、図示および説明の簡潔化
を図るために、図2では、その一部分のみを抽出して線
画で模式的に表している。
【0033】図2(A)に表したような形状の配管網3
00に上記のような離散化の手法を適用した場合、図2
(B)に表したような各単位要素に離散化することがで
きる。この図2(A)に表した配管網300の一例の場
合では、離散化された合計18個の各単位要素(基本要
素を構成しない単位要素については省略)に対して図2
(B)に示したように識別番号を付すと、直線型は2
番,4番,8番,10番,12番,14番,16番,1
8番,および直管部の途中にバルブを備えている6番、
曲管型は7番,11番,13番、T字型は1番,3番,
5番,9番,15番,17番、のように分類することが
できる。これらの各番号を付した(各番号は図2(B)
においては符号1,2,3…18でそれぞれ示した)単
位要素を、各直線要素とその両端の2つの境界要素との
合計3要素を一纏まりにして、基本要素を構成するもの
と定義する。このとき、隣り合う基本要素ごとで互いに
同じ1つの境界要素を共有することとなる。
【0034】これを具体的に図2(B)の一例に則して
説明すると、各基本要素に識別番号(n=1,2.3…
8)を付すとして、n番の基本要素を{n}=(a番の
境界要素の番号,b番の直線要素の番号,cの境界要素
の番号)のように書き表すことにすれば、図3に各基本
要素を個別にそれぞれ分離して書き表したように、例え
ば1番の基本要素21は{1}=(1,4,5)、2番
の基本要素22は{2}=(5,14,15)、3番の
基本要素23は{3}=(15,16,9)、4番の基
本要素24は{4}=(9,8,7)、5番の基本要素
25は{5}=(7,6,3)、6番の基本要素26は
{6}=(3,2,1)、7番の基本要素27は{7}
=(9,10,11)、8番の基本要素28は{8}=
(11,12,13)のようになっており、例えば互い
に隣り合っている1番の基本要素21と2番の基本要素
22{2}=(5,14,15)とでは、5番の境界要
素5が共有されている。
【0035】上記のような各基本要素ごとに、独立して
個別に、地震によって加えられる外力で生じる変位また
は歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種類以上
ないし全種類についての解析(耐震強度解析)を、耐震
強度解析部200が行うが、それに際して用いられるデ
ータとして、各境界要素を曲管型であるかT字型である
かという分類別および寸法別ならびに材質別の観点に基
づいて種類分けして、その個々の種類ごとに、境界要素
の構造力学的な変形特性を有限要素法などによって求め
ておき、その個々の種類ごとの変形特性のデータを、境
界要素データベース記憶部100に記憶させておく。こ
れにより、境界要素データベース記憶部100には、各
種類ごとの境界要素の変形特性のデータが、データベー
ス化されて記憶されている。
【0036】但し、この境界要素データベース記憶部1
00では、上記のような配管網300の離散化のデータ
処理や、それに基づいた解析は行わないことは言うまで
もない。それらの解析に関する動作そのものは、後述す
るように耐震強度解析部200が行うものである。
【0037】この境界要素データベース記憶部100に
記憶されている変形特性のデータは、耐震強度解析部2
00で各基本要素ごとに独立して耐震強度の解析を行う
際に、解析対象の基本要素が有している境界要素の種類
に該当した変形特性のデータをデータベースのうちから
耐震強度解析部200が抽出して読み出すことができる
ように、例えば境界要素の各種類ごとに識別番号あるい
はインデックスを付すなどして記憶されている。
【0038】境界要素の種類としては、まずその配管と
しての接続構造の観点からの分類があるが、これは前述
したように曲管型とT字型とに分類することができる。
なお、多くの場合、曲管型の境界要素に該当する配管形
状はL字状に直角に屈曲したものであり、T字型の境界
要素に該当する配管形状は3つの短い直管が分岐管(三
叉接続管)でT字状に互いに直角に接続されているもの
であるが、その他にも、屈曲が例えば60度のように直
角(90度)ではない曲管型の境界要素や、直管が互い
に直角とはなっていないT字型の境界要素などについて
も解析対象とすることが可能であることは言うまでもな
い。
【0039】また、寸法別という観点での分類として
は、いわゆる都市ガスの配管網300などに用いられる
中圧、低圧等のガス導管や、それよりも支線の細かなガ
ス配管などでは一般に、管直径や、肉厚や、繋ぎ目のフ
ランジの大きさ等に関しての寸法上の規格が定められて
いる場合が多いので、その規格によって定められた数種
類の寸法に種類分けすることなどが可能である。
【0040】また、材質別という観点からの分類として
は、ガス導管やガス配管やバルブは一般に、材質の種類
についても規格が定められている場合や、過去から慣行
的に指定されている材質を用いる場合も多いので、その
ような規格や指定によって定められた数種類の材質別に
種類分けすればよい。例えば中圧ガス導管の材質の種類
としては、溶接接合鋼管、ダクタイル鋳鉄管、ねずみ鋳
鉄管といった種類があるので、そのような材質別に種類
分けすることなどが可能である。
【0041】耐震強度解析部200は、上記のような各
基本要素ごとに、独立して個別に、地震によって加えら
れる振動や外力で生じる変位または歪みまたは応力のう
ち少なくともいずれか一種類以上ないし全種類について
の解析を行って、配管やバルブの耐震強度のデータを算
出するものである。
【0042】さらに詳細には、この耐震強度解析部20
0では、上記のようにして配管網300を個々の基本要
素に離散化するモデル化を行って、その個々の基本要素
ごとに独立して耐震強度の解析を行う。その一例を図4
に示す。この図4は、図3に基づいて説明した1番の基
本要素21;{1}=(1,4,5)についての解析を
行う場合についてを特に抽出して説明したものである。
この1番の基本要素21は、4番の直線要素4の両端に
それぞれT字型の1番の境界要素1とT字型の5番の境
界要素5とが接続されたものである。なお、この1番の
基本要素21は、図2,図3では縦にエの字状に配置さ
れているが、図4ではそれを横にしてHの字状に示して
ある。
【0043】1番の境界要素1の変形特性および4番の
境界要素5の変形特性については、上述したように、予
めそのようなT字型の分岐管やその他の種類の屈曲管等
に関しての、地震に因る外力や振動が与えられた場合の
構造力学的な解析を有限要素法等によって行って、それ
に対する各種類の境界要素の応答のデータを求めて、そ
のデータをデータベース化して境界要素データベース記
憶部100に記憶させてあるので、そのデータベースの
中から、1番の境界要素1の寸法および材質、4番の境
界要素5の寸法および材質に、それぞれ適合した種類の
境界要素に関するデータを選択して抽出し、それらデー
タを各々の境界要素1,5ごとの変形特性として用いる
ことができる。より具体的には、1番の境界要素1に該
当する変形特性のデータを、境界要素データベース記憶
部100に記憶されているデータベースの中から抽出し
て来て、その変形特性のデータに基づいて、この1番の
境界要素1に掛かる力F1 を求めることができる。ま
た、5番の境界要素5についても同様に、該当する変形
特性のデータに基づいて、この5番の境界要素5に掛か
る力F2 を求めることができる。あるいは、力F1 や力
F2 ではなく、変位量u1 やu2 を求めるようにしても
よい。
【0044】そして4番の直線要素4に関しては、その
直管の一端に接続されている1番の境界要素1からは力
F1 の反力(−F1 )が掛かって変位(−u1 )が生じ
ており、他端に接続されている5番の境界要素5からは
力F2 の反力(−F2 )が掛かって変位(−u2 )が生
じていると考えることができるから、そのような外力お
よび変位がこの4番の直線要素4の直管には与えられる
ものとして、それらの−F1 ,−F2 ,−u1 ,−u2
を用いて、この4番の直線要素4の直管に関する構造力
学的な変形に関する非線形方程式を立てて、その非線形
方程式中のF1,F2 の数値については上記のデータベ
ースの中から抽出して来たデータを代入することで、こ
の4番の直線要素4の直管に関する変形の適合条件を満
足させるように収束計算を行って、変位の数値u1 ,u
2 を求めることができる。このようにして求めた変位の
数値u1 ,u2 に基づいて、1番の基本要素21を構成
している各単位要素すなわち1番の境界要素1と4番の
直線要素4と5番の境界要素5とに関して、地震に因る
外力や振動の印加に起因した変形の様相を解析すること
ができる。あるいは力F1 や力F2 の代りに、変位量u
1 やu2 を用いるようにしてもよい。
【0045】換言すれば、この解析手法では、配管網3
00が設けられている地域全体に地震が生じた状態を、
あたかも均質の振動ポテンシャルを有する「振動場」が
その配管網300に形成されている状態と見做して、そ
の「振動場」内に離散的に存在している各境界要素に対
して地震の進行波などによる振動力が印加された場合に
想定される境界要素の変形特性を、その地震の振動力
(外力)や振動周期や振幅などのデータに基づいて予め
求めておいて、そのデータをデータベース化して用意し
ておき、そのような変形特性を有する境界要素が両端に
接続されている各直線要素の変形のデータを、その境界
要素の変形特性のデータに基づいて求めることができ
る、ということである。
【0046】なお、ここでは図示および説明の簡潔化を
図るために、力Fや変位uは一次元の値のように表現し
てあるが、実際には2次元(力F(x,y)、変位u
(x,y))や、3次元(力F(x,y,z)、変位u
(x,y,z))の値(換言すればベクトル)として取
り扱うことが可能である。あるいは場合によっては、極
座標表記によるベクトルとして取り扱うことなども可能
であることは言うまでもない。また、上記では便宜的
に、力および変位の正・負は、直線要素に対する圧縮方
向を正の値とし引張方向を負の値とするものと定義して
いるが、このような数値の取扱や定義等の詳細について
も、上記の計算手法の主旨を逸脱しない範囲で適宜に変
更可能であることは言うまでもない。また、各直線要素
の変形の適合条件を求める際には、非線形方程式を用い
ることが望ましいが、これはモデルをより簡易化して近
似的な解を求める場合などには線形方程式を用いてもよ
いことは言うまでもない。
【0047】このような手法により、1番の基本要素2
1だけでなく、他の基本要素22,23,24…につい
ても、それぞれ独立して個別に、地震に因る外力や振動
の印加に起因した変形の様相を解析することが可能であ
る。このようにすることにより、従来の一般的な有限要
素法を配管網300全体に用いる場合のような全体剛性
マトリックスを解かなくともよいので、計算手法を極め
て簡易なものとすることが可能となる。
【0048】次に、本実施の形態に係る配管網耐震強度
解析装置の主要な動作について説明する。図5は、その
主要な動作の流れを表したものである。ここでは図2に
一例を示した配管網300を解析対象とした場合につい
て述べる。
【0049】まず、耐震強度解析部200は、解析対象
である配管網300の接続関係を表した、図2(A)に
示すような図形的なデータを、上記の手法によってに離
散化して、図2(B)に示したような最小単位の各単位
要素(1番の境界要素1,2番の直線要素2,3番の境
界要素3,4番の直線要素4…)ごとに分けて掌握する
(S1)。
【0050】そして、それらの単位要素のうちの各直線
要素とそのそれぞれの両端に接続されている境界要素と
で、各々1つの基本要素を構成する(S2)。これは、
例えば上述したように4番の直線要素4とその両端の1
番の境界要素1および5番の境界要素5とで1番の基本
要素21を構成する、というような手法で、配管網30
0中の単位要素を各基本要素ごとに纏めて行く、という
ことである。
【0051】続いて、地震に因って配管網300に対し
て与えられる振動力の大きさやその振動周期や振幅など
の値を設定し、そのデータを入力する(S3)。
【0052】そしてその設定された地震に関する振動力
の大きさ等のデータおよび境界要素データベース記憶部
100に記憶されている各種の境界要素に関する変形特
性のデータに基づいて、各境界要素について印加される
外力Fを求めると共にuを未知数として設定し、そのデ
ータをその境界要素を両端に有する直線要素の変形の適
合条件を表す非線形方程式に代入し、その方程式を解く
(計算する)ことで、直線要素の変位uの値を求めて、
各基本要素ごとの全体的な変形や応力を解析する。ある
いは、各境界要素について地震の振動等によって生じる
変位uを求めると共に外力Fを未知数として設定し、そ
のデータをその境界要素を両端に有する直線要素の変形
の適合条件を表す非線形方程式に代入し、その方程式を
計算することで、直線要素の応力Fの値を求めて、各基
本要素ごとの全体的な変形や応力を解析する。
【0053】これは、さらに具体的には、例えば1番目
の基本要素21から2番目の基本要素22,3番目の基
本要素23…のように順次に、各基本要素ごとの境界要
素1,3,5…の種類に該当する変形特性のデータを、
それぞれ境界要素データベース記憶部100に記憶され
ているデータベースから読み出す(S4)。
【0054】続いて、例えば1番目の基本要素21につ
いては、読み出されたデータおよび地震の振動力等に関
するデータから、地震に因って境界要素1と境界要素5
とにそれぞれ加えられる外力Fのデータあるいは変位u
のデータを各々求める(S5)。
【0055】そしてさらに、その境界要素1,5に関す
る外力Fのデータあるいは変位uのデータを、その境界
要素1,5を両端に備えている直線要素4に関する変形
の適合条件を表す非線形方程式に代入し(S6)、変形
の適合条件を満足させるように、変位u1 ,u2 の値が
未知の場合にはその変位u1 ,u2 の値を、あるいは力
F1 ,F2 の値が未知の場合にはその力F1 ,F2 の値
を、収束計算によって求める(S7)。
【0056】このようにして1番目の基本要素21につ
いての全体的な変形や応力の解析が完了すると(S8の
Y)、次に2番目の基本要素22についても、上記と同
様の手順によって(S8のY→S4〜S7)変形や応力
の解析を行う。このような手順の解析を3番目の基本要
素23以降の基本要素24,25,26…にも同様に行
って、番号(n番)が最終的に最後の番号(これをEと
する)基本要素(ここでは8番目の基本要素28)の解
析も完了すると(S8のN)、地震に因る配管網300
の変形等の解析(耐震強度解析)が完了する。
【0057】このように、本実施の形態の配管網耐震強
度解析装置によれば、配管網300の耐震強度を、確率
論的に求めるのではなく、構造力学的な手法によって解
析して、理論的に具体的で精確なデータとして求めるこ
とができる。しかも、その解析の手法自体も、簡便で短
時間に実行可能であるという極めて実際的に有利な利点
がある。
【0058】ここで、耐震強度の解析手法としては、上
記以外にも、特に近似的な解を求める手法として、図6
に一例を模式的に示したように、各境界要素を剛節点と
見做すと共に直線要素を直線部材と見做し、所定地域に
設けられた配管網300を、単位要素が集合してなる骨
組構造と見做して、その骨組構造に対して地震に因る振
動や外力が加えられる状態を想定し、そのときの骨組構
造に生じる変位または歪あみるいは応力等を、その骨組
構造に関する簡易な(データ量が少なくて済む)剛性マ
トリックスを解くことで解析する、という手法を、本実
施の形態のバリエーションとして採用することなども可
能である。
【0059】但し、この手法では、各境界要素を単純化
して単なる剛節点と見做しており、また強度が弱い傾向
にある古いバルブなどについてはモデリングを単純化し
て単なる滑節点と見做さざるを得ない場合も多くなる。
このため、この第1のバリエーションの解析手法によっ
て得られる解の精度は、全体剛性マトリックスによる解
析手法や上記に説明した離散化による解析手法のような
各境界要素の変形特性も考慮に入れた本格的な解析手法
等と比較して、低くなる傾向にあることは否めない。
【0060】そこで、この第1のバリエーションの解析
手法では、一旦、骨組構造に関する簡易な剛性マトリッ
クスの解を得た上で、その解で得られた各剛節点つまり
境界要素に掛かる力Fあるいは変位量uの値と、その各
境界要素ごとの変形特性のデータとに基づいて、各境界
要素ごとにそれぞれ独立して(個別に)変形に関する詳
細な解析を行うようにすることで、個々の境界要素が地
震に因る振動や外力によって受ける変形や応力値などの
近似的なデータを得るようにしてもよい。なお、この場
合にも、各境界要素ごとの変形特性のデータについて
は、境界要素データベース記憶部100に記憶されてい
るデータベースの中から解析対象の境界要素の種類に該
当するものを選択して抽出すればよい。
【0061】あるいは、図7に一例を模式的に示したよ
うに、各境界要素を、剛節点ではなくて変形特性を有す
る節点と見做すと共に、直線要素を直線部材と見做し
て、配管網300全体を単位要素が集合してなる骨組構
造と見做し、その骨組構造に関して、地震に起因して加
えられる外力に起因して生じる変位や応力等に関する解
析を行う、という第2のバリエーションを採用すること
なども可能である。この場合には、当初から、全体的に
変形特性を考慮に入れた境界要素が組み込まれた骨組構
造に関しての剛性マトリックスを構成することが可能と
なるので、それを解いて得られる解の精度が第1のバリ
エーションの解析手法による解は、当初から各境界要素
の変形特性が反映された、精度の高いものとなり得る。
しかも、各境界要素の変形特性のデータについては、既
に種類別にデータベースとして蓄積されているので、こ
の剛性マトリックスを解く手間を簡易なものとすること
ができ、その解を求めるために要する時間を短いのとす
ることができる。
【0062】なお、図示は省略したが、地震によって加
えられる振動や地震で生じる地盤の流動化によって加え
られる外力等に対する配管網300の各単位要素ごとの
許容強度を設定し、その許容強度のデータと、上記のよ
うな解析手法によって求められた個々の基本要素ごとの
耐震強度のデータとを比較して、解析対象の配管網30
0における耐震性能の判定を行うという機能を備えた耐
震性能判定部を、さらに備えるようにしてもよい。
【0063】例えば、上記のような解析を行った結果、
レベル2の地震に因って1番目の基本要素21における
直線要素4に生じる変位uの最大値(これを最大変位
量;umax とする)がumax =150[mm]であると
いうデータが得られたとする。このとき、直線要素4の
直管の許容変位量(これをDcrとする)が例えばDcr=
200[mm]に設定されていたとする。あるいは、直
線要素4と同種の直管の破壊実験などによって、直線要
素4の許容変位量Dcr=200[mm]であることが確
認されていたとする。
【0064】すると、耐震性能判定部では、耐震強度解
析部200によって解析された直線要素4の最大変位量
umax =150[mm]と、直線要素4の許容変位量D
cr=200[mm]とを比較して、umax =150<D
cr=200であることから、直線要素4はレベル2の地
震に対しては、33%の安全率(200/150=1.
33)で耐震的である(破損が生じることはない)もの
と判定することができる。
【0065】あるいは、ほぼ同様の手法で、配管網30
0中の各単位要素の許容変位量Dcrと実際に発生した地
震で観測された地盤の最大変位量umax とを比較する破
損発生推定部(図示省略)をさらに備えることにより、
配管網300における破損の発生の有無の推定を行うこ
となども可能である。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし1
0のいずれかに記載の配管網耐震強度解析方法または請
求項11ないし20のいずれかに記載の配管網耐震強度
解析装置によれば、直線要素とその両端の2つの境界要
素との合計3つの単位要素で1つの基本要素を構成する
ものと見做して、配管網を個々の基本要素ごとに離散化
して掌握し、その個々の基本要素ごとに個別に、地震に
よって加えられる振動や外力で生じる変位または歪みま
たは応力のうち少なくともいずれか一種類を耐震強度と
して解析するようにしたので、従来の一般的な有限要素
法を適用した場合には膨大な手間と時間が掛かっていた
配管網の耐震強度の解析を、簡便に短時間で実行するこ
とができる。しかも、それによって得られる解析結果の
精度を、従来の一般的な詳細なメッシュを用いた有限要
素法を配管網全体に適用した場合と同様のものとするこ
とができる。また、上記のように解析的な手法によって
配管網の耐震強度を求めているので、確率論的あるいは
統計的なデータではなく、理論的に具体的で精確な解析
値として耐震強度のデータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る配管網耐震強度解
析装置の概要構成を表した図である。
【図2】中圧ガス導管を上記のような離散化によってモ
デル化する手法の一例を模式的に表した図である。
【図3】中圧ガス導管を上記のような離散化によってモ
デル化した一例を、各基本要素を個別に分けて模式的に
書き表した図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る配管網耐震強度解
析方法によって配管網を個々の基本要素に離散化するモ
デル化を行って、その個々の基本要素ごとに独立して耐
震強度の解析を行う手法の一例を模式的に表した図であ
る。
【図5】図1に示した配管網耐震強度解析装置の主要な
動作の流れを表した図である。
【図6】配管網耐震強度解析方法の第1のバリエーショ
ンを模式的に表した図である。
【図7】配管網耐震強度解析方法の第2のバリエーショ
ンを模式的に表した図である。
【図8】従来の一般的なメッシュを用いた有限要素法に
よる解析を配管網に適用する場合の一例を表した図であ
る。
【符号の説明】
100…境界要素データベース記憶部、200…耐震強
度解析部、300…配管網
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小金丸 健一 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 細川 直行 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 鈴木 信久 神奈川県川崎市川崎区南渡田町1番1号 日本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2F051 AB00 BA00 5B046 AA01 JA08 KA05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定地域に設けられた配管網を、配管の
    接続形態に着目して、直線型と、曲管型、T字型の各単
    位要素に分類し、その各単位要素における1つの直線型
    の単位要素を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続さ
    れている曲管型またはT字型の単位要素を境界要素とし
    て、前記直線要素とその両端の2つの境界要素との合計
    3つの単位要素で1つの基本要素を構成するものと見做
    して前記配管網を個々の前記基本要素ごとに離散化し、
    その個々の基本要素ごとに、地震によって加えられる外
    力で生じる変位または歪みまたは応力のうち少なくとも
    いずれか一種類を耐震強度として解析することを特徴と
    する配管網耐震強度解析方法。
  2. 【請求項2】 前記基本要素における各直線要素の両端
    の境界要素の構造体としての変形特性を、有限要素法に
    よって予め求めておき、前記直線要素の変位または歪み
    または応力のうち少なくともいずれか一種類を、その直
    線要素の両端の境界要素の変形特性から求めることを特
    徴とする請求項1記載の配管網耐震強度解析方法。
  3. 【請求項3】 前記境界要素を、その境界要素が曲管型
    であるかT字型であるかという分類別および寸法別なら
    びに材質別のうち少なくともいずれか一つの観点に基づ
    いて種類分けして、その個々の種類ごとに変形特性を有
    限要素法によって求め、その個々の種類ごとの変形特性
    のデータを予めデータベース化しておき、前記データベ
    ース化されたデータのうちから、解析対象の基本要素が
    備えている境界要素の種類に該当する変形特性のデータ
    を選択して用いて、前記基本要素の耐震強度の解析を行
    うことを特徴とする請求項2記載の配管網耐震強度解析
    方法。
  4. 【請求項4】 解析対象である前記直線要素の変位また
    は歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種類を、
    その直線要素に対して両端の境界要素から加えられる変
    位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種
    類に関して成立する非線形方程式に前記両端の境界要素
    に関する変形特性のデータを代入して求めることを特徴
    とする請求項2記載の配管網耐震強度解析方法。
  5. 【請求項5】 所定地域に設けられた配管網を、配管の
    接続形態に着目して、直線型と、曲管型、T字型の各単
    位要素に分類し、その各単位要素における1つの直線型
    の単位要素を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続さ
    れている曲管型またはT字型の単位要素を境界要素とし
    て、前記境界要素を剛節点と見做すと共に前記直線要素
    を直線部材と見做すことで、前記配管網を前記単位要素
    が集合してなる骨組構造と見做して、その骨組構造に関
    して、地震に起因して加えられる外力に起因して生じる
    変位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一
    種類の解析を行い、その解析結果に基づいて、前記各単
    位要素の変位または歪みまたは応力のうち少なくともい
    ずれか一種類を求めることを特徴とする配管網耐震強度
    解析方法。
  6. 【請求項6】 前記境界要素を、剛節点の代りに変形特
    性を有する節点と見做すと共に、前記直線要素を直線部
    材と見做すことで、前記配管網を前記単位要素が集合し
    てなる骨組構造と見做して、その骨組構造に関して、地
    震に起因して加えられる外力に起因して生じる変位また
    は歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一種類の解
    析を行い、その解析結果に基づいて、前記各単位要素の
    変位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一
    種類を求めることを特徴とする請求項5記載の配管網耐
    震強度解析方法。
  7. 【請求項7】 地震によって加えられる外力または振動
    に対する前記配管の各単位要素ごとの許容強度を設定
    し、その許容強度のデータと、前記解析によって求めら
    れた個々の基本要素ごとの耐震強度のデータとを比較し
    て、前記配管網における耐震性能の判定を行うことを特
    徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1つの項に記
    載の配管網耐震強度解析方法。
  8. 【請求項8】 地震が発生した際にその地震で観測され
    た外力または振動に関するデータと、前記解析によって
    求められた個々の基本要素ごとの耐震強度のデータとを
    比較して、前記配管網における破損の発生の有無の推定
    を行うことを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれ
    か1つの項に記載の配管網耐震強度解析方法。
  9. 【請求項9】 地震の発生に起因して生じる地盤の流動
    化によって加えられる外力に対する前記配管の各単位要
    素ごとの許容強度を設定し、その許容強度のデータと、
    前記解析によって求められた個々の基本要素ごとの耐震
    強度のデータとを比較して、前記配管網における耐震性
    能の判定を行うことを特徴とする請求項1ないし6のう
    ちいずれか1つの項に記載の配管網耐震強度解析方法。
  10. 【請求項10】 地震の発生に起因して生じる地盤の流
    動化で観測された流動量またはその地盤の流動化によっ
    て前記配管網に加えられる外力のデータと、前記解析に
    よって求められた個々の基本要素ごとの耐震強度のデー
    タとを比較して、前記配管網における破損の発生の有無
    の推定を行うことを特徴とする請求項1ないし6のうち
    いずれか1つの項に記載の配管網耐震強度解析方法。
  11. 【請求項11】 所定地域に設けられた配管網を、配管
    の接続形態に着目して、直線型と、曲管型、T字型の各
    単位要素に分類し、その各単位要素における1つの直線
    型の単位要素を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続
    されている曲管型またはT字型の単位要素を境界要素と
    して、前記直線要素とその両端の2つの境界要素との合
    計3つの単位要素で1つの基本要素を構成するものと見
    做して前記配管網を個々の前記基本要素ごとに離散化
    し、その個々の基本要素ごとに個別に、地震によって加
    えられる外力で生じる変位または歪みまたは応力のうち
    少なくともいずれか一種類を耐震強度として解析する解
    析手段を備えたことを特徴とする配管網耐震強度解析装
    置。
  12. 【請求項12】 前記基本要素における各直線要素の両
    端の境界要素の構造体としての変形特性を、有限要素法
    によって予め求めておき、解析手段が、前記直線要素の
    変位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか一
    種類を、その直線要素の両端の境界要素の変形特性から
    求めることを特徴とする請求項11記載の配管網耐震強
    度解析装置。
  13. 【請求項13】 前記境界要素を、その境界要素が曲管
    型であるかT字型であるかという分類別および寸法別な
    らびに材質別のうち少なくともいずれか一つの観点に基
    づいて種類分けして、その個々の種類ごとに変形特性を
    有限要素法によって求め、その個々の種類ごとの変形特
    性のデータを予めデータベース化してなるデータを記憶
    する境界要素データベース記憶手段をさらに備えてお
    り、 前記解析手段が、前記データベース化されたデータのう
    ちから、解析対象の基本要素が備えている境界要素の種
    類に該当する変形特性のデータを選択して用いて、前記
    基本要素の耐震強度の解析を行うことを特徴とする請求
    項12記載の配管網耐震強度解析装置。
  14. 【請求項14】 前記解析手段が、解析対象である前記
    直線要素の変位または歪みまたは応力のうち少なくとも
    いずれか一種類を、その直線要素に対して両端の境界要
    素から加えられる変位または歪みまたは応力のうち少な
    くともいずれか一種類に関して成立する非線形方程式に
    前記両端の境界要素に関する変形特性のデータを代入し
    て求めることを特徴とする請求項12記載の配管網耐震
    強度解析装置。
  15. 【請求項15】 所定地域に設けられた配管網を、配管
    の接続形態に着目して、直線型と、曲管型、T字型の各
    単位要素に分類し、その各単位要素における1つの直線
    型の単位要素を直線要素とし、その両端にそれぞれ接続
    されている曲管型またはT字型の単位要素を境界要素と
    して、前記境界要素を剛節点と見做すと共に前記直線要
    素を直線部材と見做すことで、前記配管網を前記単位要
    素が集合してなる骨組構造と見做して、その骨組構造に
    関して、地震に起因して加えられる外力に起因して生じ
    る変位または歪みまたは応力のうち少なくともいずれか
    一種類の解析を行い、その解析結果に基づいて、前記各
    単位要素の変位または歪みまたは応力のうち少なくとも
    いずれか一種類を求める解析手段を備えたことを特徴と
    する配管網耐震強度解析装置。
  16. 【請求項16】 前記解析手段が、前記境界要素を剛節
    点の代りに変形特性を有する節点と見做すと共に、前記
    直線要素を直線部材と見做すことで、前記配管網を前記
    単位要素が集合してなる骨組構造と見做して、その骨組
    構造に関して、地震に起因して加えられる外力に起因し
    て生じる変位または歪みまたは応力のうち少なくともい
    ずれか一種類の解析を行い、その解析結果に基づいて、
    前記各単位要素の変位または歪みまたは応力のうち少な
    くともいずれか一種類を求めることを特徴とする請求項
    15記載の配管網耐震強度解析装置。
  17. 【請求項17】 地震によって加えられる外力または振
    動に対する前記配管の各単位要素ごとの許容強度を設定
    し、その許容強度のデータと、前記解析によって求めら
    れた個々の基本要素ごとの耐震強度のデータとを比較し
    て、前記配管網における耐震性能の判定を行う耐震性能
    判定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項11な
    いし16のうちいずれか1つの項に記載の配管網耐震強
    度解析装置。
  18. 【請求項18】 地震が発生した際にその地震で観測さ
    れた外力または振動に関するデータと、前記解析によっ
    て求められた個々の基本要素ごとの耐震強度のデータと
    を比較して、前記配管網における破損の発生の有無の推
    定を行う破損発生推定手段をさらに備えたことを特徴と
    する請求項11ないし16のうちいずれか1つの項に記
    載の配管網耐震強度解析装置。
  19. 【請求項19】 地震の発生に起因して生じる地盤の流
    動化によって加えられる外力に対する前記配管の各単位
    要素ごとの許容強度を設定し、その許容強度のデータ
    と、前記解析によって求められた個々の基本要素ごとの
    耐震強度のデータとを比較して、前記配管網における耐
    震性能の判定を行う耐震性能判定手段をさらに備えたこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1つの
    項に記載の配管網耐震強度解析装置。
  20. 【請求項20】 地震の発生に起因して生じる地盤の流
    動化で観測された流動量またはその地盤の流動化によっ
    て前記配管網に加えられる外力のデータと、前記解析に
    よって求められた個々の基本要素ごとの耐震強度のデー
    タとを比較して、前記配管網における破損の発生の有無
    の推定を行う破損発生推定手段をさらに備えたことを特
    徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1つの項に記
    載の配管網耐震強度解析装置。
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